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15回国会衆議院1953/03/04

電気通信委員会 第28号

発言数
31
登壇者
7
会派数
4
開催日
1953/03/04

会議録

橋本登美三郎自由党

○橋本委員長 これより開会いたします。  放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会の承認を求めるの件を議題とし、討論に付します。討論の通告があります。順次これを許します。中村君。

中村梅吉自由党

○中村(梅)委員 ただいま議題となりました放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会の承認を求めるの件に関し、私は自由党を代表して、本議案に賛成の意を表するものであります。  本議案の内容をなすものは、日本放送協会の昭和二十八年度収支予算、事業計画及び資金計画でありますが、御承知の通り日本放送協会は、本年二月よりかねて懸案のテレビ放送を東京において開始し、いわゆるテレビ五箇年建設計画の第一歩を踏み出したのでありまして、昭和二十八年度は日本放送史上画期的な時期であら、従つて本議案の持つ意義もまことに重要なものがあります。  まず収支予算についてでありますが、さきのテレビ放送開始のための昭和二十七年度補正予算の際定められた方針に基き、ラジオとテレビ放送とは明確に区分して経理されておりますが、その各区分の内容も、ラジオ、テレビ双方とも受信契約者数及び受信料収入の見積り方等、従来の実績、国民の経済力等に照しておおむね堅実であり、事業計画遂行上妥当なものと認められるのでありす。  次に事業計画におきましては、公共放送としての使命達成をはかるため、計画の主眼を、ラジオ放送については受信困難な地区の改善、地域別放送及び放送番組の充実、テレビ放送については、大阪及び名古屋においての放送開始、さらに将来建設しようとする都市における必要な調査、技術研究については極超短波研究並びにラジオ及びテレビの受信機の改善研究に置いておるようでありますが、これは協会の性格、放送事業当面の実情に照し、適当な方針であると認められるのでありまして、一方受信料のラジオ月額五十円、テレビ月額二百円の措置、従業員の給与一〇%引上げ等の措置も、諸般の事情を勘案しておおむね当を得たものと考えられます。またこれに照応して資金計画も適切妥当であると認められるのであります。  現下の日本は、独立回復後の重大な時期に立つておるのでありまして、政治、経済、文化等、国家社会の各分野において、公共放送の使命はますます重大であります。私はこのときに際し日本放送協会が国民の期待にこたえ、正しい情勢判断のもとに、いよいよ積極的にその施策を推進されることを望むものであります。それと同時に政府におきましても、協会の業務遂行に対して十分なる協力援助を与えられ、たとえば本委員会の審議過程においてしばしば論議せられた国際放送と交付金の問題、大電力周辺の放送局再免許の問題等につき十分な検討を遂げて、万全を期せられたいのであります。ここに若干の希望をつけ加えまして、本議案の承認に賛成の意を表するものであります。

橋本登美三郎自由党

○橋本委員長 有田喜一君。

有田喜一改進党

○有田(喜)委員 私は改進党を代表いたしまして、ただいま議案となつておりますところの日本放送協会の二十八年度収支予算、事業計画及び資金計画に国会の承認を与えることにつき賛成するものであります。  すなわち本議案の内容を見ますると、その主眼を置いております点は、第一には全国あまねく受信できるように、受信困難な地区の改善をはかつております。第二には地域別放送の充実をはかつて、地方放送の特色を生かさんとしております。第三には放送番組の充実をはかつて、特に教育放送に力を入れて、高度の芸術的及び教養的放送の充実を期さんとしております。これらのことは公共企業体としての日本放送協会の使命に照して、妥当と考えられるのであります。またテレビジョンについて見ますと、二十八年度中に既定方針通り大阪及び名古屋に放送を開始し、さらに建設計画を進めるために必要なる調査を行つて、極力テレビジョンの普及に努めんとしておりまして、これまたおおむね妥当と認められるのであります。しかしこの際政府並びに日本放送協会に特に要望しておきたいことは、この計画において見るごとく、日本放送協会は地域別放送の充実に重点を置いておられます。政府もこれに賛意を表せられ、また私どもも大いにその方針に共鳴しておるのでありますが、現行放送局の開設基準をそのまま実施するときは、本年五月末をもつて免許の有効期間を満了する日本放送協会の放送局であつて、大電力局の周囲にある放送局の中には、再免許を拒否されるおそれのあるものもなしとしない状態であります。もしかような事態が起つて来れば、時代の要求に逆行するものであります。政府はすみやかに開設基準の変更その他必要な措置を講ぜられて、地方県民の親しみあるローカル放送の拡充に支障なき方途を講ぜられたいのであります。これらのことは、郵政大臣の言明によつて明らかになつたのでありますが、その言明通りこれが方途を講ぜられんことを特に切望するのであります。かようにしてもしこの開設基準の変更が行われて、地域別放送の充実を期すならば、放送協会といたしましてもその熱意にこたえられて、ローカル放送の特色を十分に生かされて聴取者の要望に沿うよう、一層の御努力をお願いしたいのであります。  次にテレビの普及のことについて希望しておくのであります。テレビの開始後日なお浅い今日、ただちにその普及を期待することは無理かもしれませんが、今日の受像機の価格を見ますと、わが国国民所得の関係から見て、これが普及はなかなか困難のように思われるのであります。テレビは言うまでもなく民主日本建設の礎となるものでありまして、決して一部有産階級のみの楽しむぜいたく品でないのであります。またかくあつてはならないのであります。政府はすべからく思いをここにいたされまして、テレビメーカーに対して適切なる指導を講ぜられ、金融その他の便法をもあわせ講ぜられて、安くていい品質の、しかも国産品の受像機があまねく普及し、そしていわゆる月給取りさんが月賦でやすく買われるようにというようなことをもお考えになつて、十分なる指導をされんことを切に熱望いたしまして、テレビの一日も早く全国に普及するように私は切望するのであります。日本放送協会もますますその企業の合理化に努められ、技術の向上をはかられ、よろしく公共企業体としての使命達成に邁進せられんことを特に切望いたしまして、私の討論を終る次第であります。

橋本登美三郎自由党

○橋本委員長 松前重義君。

松前重義日本社会党(右)

○松前委員 私は日本社会党を代表いたしまして、政府の提案にかかる放送協会についての、放送法第三十七条第二項の規定に耀き、国会の承認を求める件につきまして、賛成の意を表する次第であります。  この放送協会の予算の中に盛られております内容といたしましては、ただいま述べられたことくラジオの普及発達に対して、その放送電波をあまねく到達せしめることによつて、受信機を普及するとともに、受信困難な地域をも放送の恩沢に浴せしめようという理想に対して努力しておるということ、あるいはまた業務の合理的運営や簡素化等に対して努力をしておる、こういう予算であると思うのであります。また番組の問題でも、教育放送やあるいは芸術的な教養的な放送等を充実する、こういう公共性のある方向に向つての放送をやらんといたしております予算でございますので、まことにこの点はけつこうであると思うのであります。テレビジョンもまた本年度より本格的に大阪、名古屋等に対しましてもこれをやらんといたしておるのでありまして、これらに対してわれわれ国民文化の立場から見まして、しかも文化国家建設の最も有力なる手段の一つであります。いわゆる一般ラジオ放送のほかにテレビジョン放送の実現に対してまことにけつこうであると思う次第でございます。これらの内容を実現いたしますための建設計画等においても、必ずしもぐあいの悪い点は見当らないのでありますが、しかしこの中に盛られている内容のほかに、もつといわゆる公共放送としての立場において、公共性を発揮する意味において、ここに二、三の条件をつけ加えたいと思う次第であります。  まず第一に公共性を保つ意味におきまして、いわゆる民間放送との比較におきまして、少くともここに特徴ある放送協会独自の公共性を樹立することが、絶対必要であると思うのであります。この予算の中にも盛られておりますけれども、海外放送の拡充は今日ほど重大なる時期はございません。世界が二つの陣営にわかれ、しかもアジアの現状が非常な混乱の中に存在しておりますときにおきまして、わが国のアジア民族に対する、あるいは世界政策に対する日本の立場を明らかにする意味におきましても、海外放送は政治的にも非常に重要な役割を果さなければならないのであります。これに対しまして放送協会のより以上の積極性を希望するとともに、いわゆるその施設の百パーセントの利用によつて、政府のこれを裏づけするところの政治的な援助によりまして、より以上の拡充を希望する次第であります。  また本予算にも盛られておりますけれども、研究機関の問題はより以上に重大性を加えているのであります。何となればテレビジョンが外国よりも遅れた立場において開設されるところの事業でございますので、とかく海外に製品を仰がなければ、その実現は困難なものが多いのでございます。従つて海外に技術を仰ぐといたしますときに、あるいは製品としてのブラウン管やあるいはその他の部品がわが国に入る、また特許権を海外より輸入いたすようなことによつて、日本の国際収支の面において大きな影響を及ぼし、日本の外貨を海外に輸出する方向に向つて役に立つ、すなわちこういう不幸な結論が与えられるおそれがあるのでございます。このような意味におきまして政府は放送協会の指導に当られる場合におきましては、少くともできるがけ早くこれらのいわゆる受信機の国産化をはかり、安く一般に普及せしめ、労働者といえどもこれらの恩沢に浴することができるように、一日も早くやつていただきたいと思う次第であります。また特許権の輸入等におきましても、二重三重に日本だけの市場をおのおのの会社が争うために、海外よりそれぞれ別々に別な特許を輸入することによつて、日本の市場を争う、すなわちアメリカの二、三の会社の出先とて、日本の二、三の会社がそれぞれ争うような状態になつたといたしますれば、まことにわが日本をアメリカの植民地的な姿に追い込むのでございまして、これらの事実は過去の歴史において明らかであつたのでございますから、この最もよき特許権を相談の上で、政府の指導によつて海外より輸スして、これによつて規格を統一することによつてこの国産化をはかり、そんしてできるだけたくさんの聴取者をつくり、安くこれを入手できるように仕向けていただきたいと思う次第であります。  第三は楽団の養成の問題でありますが、文化国家の重要なる要素である音楽のレベルの向上の問題は、非常に重要でございます。日本がアジアの一角で、多少なりとも文化国家のような姿をしているように見えるのでございますが、何といつてもまだ欧米諸国に比べて、ほとんど問題にならないようにこのレベルは低い。海外放送をやりましても、だれもほかの民族は日本の音楽を聞かないのであります。このようなことでは、海外放送の音楽に便乗して、いろいろな国家的な日本の海外民族政策を実行しようといたしましてもなかなかそれを聞いてくれないということでは、目的を達することはできないのでございます。音楽は単なる政治と切り離した、外交と切り離した、あるいはまた輸出貿易等と切り離したところのものではないのであります。実際の根本的な問題でありますので、この音楽の楽団の養成あるいはこれらの向上に対して、放送協会がより以上の力を入れ、政府もまたこの立場において、大いにこれを助長するようにはからつてもらいたいと思う次第であります。  その他たくさんの問題はございますけれども、これらの問題を実現いたしますために、政府は放送協会の裏づけとなるような補助金の成立について努力を払つていただきたい。今日までのような非常にわずかなものでは、とうていこれらの多くの目的を達することはできないのでございます。これらを現在の聴取者の犠牲において海外放送までもやるごときは、不健全な財政であると思うのであります。国家の補助に対して政府はより以上の熱意を示して、先ほど申し上げましたような海外放送あるいは研究機関の充実、そうして国産化をはかり、あるいは楽団の養成等に対して、充分の努力を払われんことを希望いたす次第であります。これだけをつけ加えまして、私は政府提案の本案に対して賛成の意を表するものであります。

橋本登美三郎自由党

○橋本委員長 原茂君。

原茂日本社会党(左)

○原(茂)委員 私は日本社会党を代表いたしまして、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、国会の承認を求めるの件に関し、次に申し述べます強い希望条件を一日も早く実現していただきたいという理由で、賛意を表したいと思うのであります。今や放送事業は協会の全職員の御努力により世界有数の発展途上にあることは、まことに同慶にたえないところであります。しかも受信者は一千万を越え、国際放送もまた再開せられまして、政治、経済、文化に、外交に、いよいよ世界的視野に立つての貢献も大きく期待できる段階に立至つたものと存じます。従つて本予算及び事業計画が着実に実施せられることを、心から望んでやまないものであります。しかしながらいまだ十二分にラジオが国民のものになつているとは存じません。特にテレビジヨンにおきましては、一部の富裕階級だけのものであるということは御承知の通りであります。これをあまねく普及することによつて、わが国文化性の向上と国際社会との交流をあわせて、民主国家再建の唯一の国民的基盤たらしめなければならないことは、論をまたないところであります。これが普及のためにも技術向上のためにも、ぜひとも次の希望条件を早急に実施せられるよう強い希離を申し添えたいと存じます。その第一点は、ラジオ、テレビジヨンともに真に庶民のものたらしめ、なおいかなる辺鄙な場所にも普及できるように、受信機、受像機などの価格引下げに、協会の力を大きく民間に押し出していただきまして、民間業者との提携のもと、郵政省の力をも合せて、部品統一、規格統一等の技術的その他諸般の措置を講ぜれたいと思うのであります。  条件の第二といたしましては、今日いまだに混信その他技術的に未熟なために生ずる聴取者の迷惑は数多くあるのであります。今日までの貴重な経験を生かして、特に技術研究に力を注いで、より安い機械でよりよく聞ける放送事業の完成に努力していただきたい。なおこの点に関しては、今日放送事業のあらゆる部面に外国技術あるいは外国部品の使用されている部分が多多ございますが、これをわが国の技術でやれるように、協会の事業は、単なる民間の企業ではないのでありますから、国家的見地から、わが国放送技術水準の引上げのために、十分なる施設をもつて、たゆみない研究を進めていただきたいと存じます。  第三条の条件といたしましては、特にテレビ受像機の価格引下げを通じまして、一日も早く民間各階層のものとして、特にその思恵を大都市だけではなく、全国のすみずみまでも普及させるように送信設備の完備と相まつて、テレビを大衆の中に享有できるようにさせていただきたいと存じます。これがためには、受像機に対する一定期間の免税をも実現するため、政府の了解を得るよう特段の努力をしていただきたい。これには所管当局とともに、協会はわが国最高の研究の成果を広く民間に開放し、受像機の各部にわたる規格化をはからせ、急速なる価格引下げに協力してやつてほしいと存じます。  第四点といたしましては、昨年末にもお願いしておきましたが、わが国工業技術水準引上げのためにも、アメリカあたりの陳腐化したり、あり余つて来た受像機並びに部分品等の輸入をできるだけ防止することに、わが国業者とともに格段の努力をしていただきたいのであります。  第五点といたしましては、なおこのテレビが今日の白黒から一日も早くカラー・テレビの実現に努力していただくと同時に、聴取者にあまり迷惑のない方式でその移行が実現できることをも、あわせて常に研究を進めておいていただきたいと存じます。  第六点といたしましては、テレビジョンにはまだその心配はないと存じますが、今次事業の収支計画を見ると、何かそのうちにラジオ受信料の値上げが行われるような感じを受ける点があるのでございますが、むしろ聴取者の増加とともに、引下げに向つて努力するよう強く要望いたしておくものでございます。  第七点といたしましては、大電力問題に関しまして、特に京都、岡山、徳島、高松、姫路、彦根、佐賀等のごとき、各県のために行つているローカル放送、すなわち県政、天気予報、ニュース、農事等々の番組編成ができなくなつたり、または選挙放送、緊急事態放送が不可能となつたり、あるいは、並四球以下の受信機が各局とも五〇%内外を占めており、規則上の電界強度等は実際問題と合わない今日、これらの大多数に混信その他の受信障害を起して、相当数の受信不能を生ずることなどを考慮いたしますとき、放送局開設の根本的基準を早期に改正いたしまして、二十七年間の世論に応じて参りました、日本放送協会が、一応電波が届けばよいといつた状態から、次第に地域社会の希望に合う番組を放送して、地方文化、地方行政に直結した放送のあり方を確立して参つたことに逆行することのないように、全的な御努力をお願いしてやまないのであります。  条件の第八といたしましては、本放送事業が常に国民の利益を前提として運営されて行くことはもとよりでありますが、世上往々にいたしまして、協会に対し放漫財政であるといううわさやそしりを耳にすることが多いのでありますが、この点貴重な国家資金を使う上から十分留意して特に全幹部が、他人の金でなく、自分の金を使う心構えで、使途方法には必要以上の内部照査、経営監査に意を用いて、この悪評一掃に努めていただきたいと存じます。しかしてより有効に資金の効率を高めていただくことを切に要望してやまないのであります。  希望の第九といたしましては、国内的には、国民の心のかてとして品位向上に向つてくふう研究を積み重ねて行くと同時に、国際的には、平和に生き抜こうとする国民の強い念願を海外に強くしみ込ませることに新たなる重点を置いて、あらゆる意味での海外に対するわが国唯一のりつぱな橋となることに努力を願いたいと存じます。  第十点といたしましては、国際放送の現在実施いたしております内容及び今後のスケジュールなどが、今日世界の危機を叫ばれておりますのに、われわれにははつきり明示されておらないのでございます。今後はできるだけその内容なりスケジュールなり、詳細にわたつて私どもの前に提示、御披瀝されることをお願いしたいと存じます。  なお最後に申し上げたいのは以上の目的達成のために最優先的に考慮される必要のあるのは、職員の待遇問題であります。およそ協会の職員は、放送事業の文化的使命からいたしまして、おのずから高度の学識経験が要求されているのは御承知の通りであります。アナンサー、放送記者のごとく、最低限専門学校以上の学歴を要求されている者はもとよりでございますが、一般に学歴の程度は、他企業に比し著しく高くなつているのであります。しかも先。ころお伺いしたところによりますと、平均年齢三・六才、勤続年数一・四年、扶養家族は二・一人であると聞きます。職員の地域的分布状況は、大都市に著しく集中しているために、地域支給率は全国平均で二〇%を越える実情であると聞きます。今回協会においては、職員給与を一〇%引上げの予算を出しておりますが、企業の性格からいたしまして、当然の事業支出に対し、その比率が四〇%程度までは認めるべきだと考えるものであります。協会職員の同種関連企業といえば、新聞社、映画会社、銀行等が常識的に考えられるのでありますが、これら企業の賃金実態に比較すれば、協会職員の賃金ベースは最下位に置かれているのでありまして、単に一〇%の値上げをもつてしては、とうていこれら同種企業の賃金ベースには及びもつかないのであります。わが国文化の中枢事業に携わるこれら職員の質的向上こそが、わが国文化水準の向上の第一前提であるということは言をまたないのでありますから、よろしく全職員とともにあらゆる経営上のくふうをこらして、せめて二〇%のベース引上げを急速に実現せられるよう強く要望いたしまして、以上の希望条件を実現していただくために、本件に対し心からなる賛意を表するものであります。

橋本登美三郎自由党

○橋本委員長 これにて討論は終局いたしました。  これより採決いたします。本件を承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕

橋本登美三郎自由党

○橋本委員長 起立総員。よつて本件は承認すべきものと決しました。  なお本件に対する委員会報告につきましては、委員長に一任願いたいと存じますが、これに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

橋本登美三郎自由党

○橋本委員長 なければさように決します。     —————————————

橋本登美三郎自由党

○橋本委員長 お諮りいたします。昨日原議員より発言がありました通信線盗難防止の立法措置に関し、当委員会といたしましては、理事会の決定のごとく地方行政委員会に申入れを行いたいと存じます。  次にその案文を朗読いたします。    通信線盗難防止の立法措置に関する申入書   朝鮮動乱勃発以来金属類の価格昂騰に伴い、各種現用通信線の盗難による被害が急激に増加し、添付資料の通り、日本電信電話公社(昭和二十七年八月一日以前にあつては電気通信省)所管にかかる公衆電気通信線及び警察通信線の被害件数及び金額は、昭和二十五年度二千五百件、二千四百万円、同二十六年度八千八百件、一億一千百万円、本年度に入つては十一月までに既に九千八百件、一億二千万円に達する飛躍的増加を示し、ために公衆電信電話事業及び警察通信事務は、その使命とする通信の確保に多大の脅威を受けている状況である。この外日本国有鉄道通信線の損害も、最近年間二千万円を超え、これに私鉄及び電力保安通信を加えれば、通信線盗難によつて国家社会の蒙る被害は、復旧に要する費用並びに通信杜絶に因る損失を合せて莫大な額に上るものと言わなければならない。   これら通信線盗難防止対策としては、日本電信電話公社等施設者側による自衛措置のほか、国警本部、法務省においても、犯罪の捜査及び刑の量定等の面につき従来とも多大の協力を寄せておるのであるが、他方この種犯罪にあつては、盗難者の背後にある金属屑故買常習者を取締ることが極めて緊要且つ適切であるに鑑み、本委員会としては、金属屑取扱業者に対する取締りを古物商に準じて行い得るよう古物営業法を改正することが適当であるとの見解に達した。   よつて本委員会は三月四日の会議の席上、全会一致をもつて右の見解を貴委員会に伝え、右法律の改正に関し、適宜の措置をとられんことを要請する旨の議決を行つた。小職は右議決に従い、この申入書によつて本委員会の要望を貴職に伝達するものである。   昭和二十八年三月四日    衆議院電気通信委員長 橋本登美三郎    衆議院地方行政委員長 青柳一郎殿 右のごとく申入れを行いたいと存じますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

橋本登美三郎自由党

○橋本委員長 御異議がなければさようにとりはからいます。     —————————————

橋本登美三郎自由党

○橋本委員長 「次に有線電気通信法案、公衆電気通信法案及び有線電気通信法及び公衆電気通信法施行法案を一括議題とし、質疑を続けます。松村光三君。

松村光三自由党

○松村(光)委員 私は国際電信電話株式会社につきまして、簡単なる質疑をいたしたいと思います。  第一にこの株式会社は、かつてあつた日本無電と何らか系統的の関係ありやいなやということを最初に伺います。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光政府委員 系統的の関係ありやというお尋ねでございますが、一旦前にありました日本無線電信株式会社、これはその後におきまして拡充合併をいたしまして国際電気通信株式会社という名前にかわつておりますが、これは御存じの通り終戦後におきまして、じ司令部からの覚書によりまして解散を命ぜられ、現在はその業務を電気通信省並びに公社において引継いで参つたわけでございます。今回新たにできます会社とは、そういつた法律的な面におきましては何ら関係がないということに相なつております。

松村光三自由党

○松村(光)委員 法律的には関係がないということは承知いたしておりまするが、かつての日本無電、国際電気というものは、私の考えが間違いでなければ、司令部の司令というが、横暴な—はつきり横暴と言う。横暴な司令部の干渉によつて、ことに社長の手島君と司令部との感情的の問題のために取上げられたということは、公知の事実のように聞いております。これはお答えになりにくいかもしれぬが、どういう理由で取上げられたのか、簡単明瞭に伺いたい。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光政府委員 私らが承知しておる限りにおきましては、当時の司令部といたしましては、国際電気通信株式会社というものは、戦時中におきます日本の大陸及び南方に対しましての、軍事的な勢力の伸張というものの手先になつたところの通信に関する一大財閥会社である。いわゆる親会社としての使命を果した。そこで軍国主義の手先となつてこの会社が行動した、そういうことが終戦後における新事態から見て望ましくないということで、解散を命ぜられたというふうに存じております。

松村光三自由党

○松村(光)委員 そのときは司令部のかつてな解釈であつたと思うのですが、その解釈を現在もなお当然の措置であつたと、一体郵政省ははつきりお答えができますか。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光政府委員 司令部の措置が措置であつたかどうかというお尋ねでございますが、私がただいまお答え申し上げましたのは、当時の司令部の考えを大体推測して申したわけでございまして、現在郵政省としてどう考えておるかということになりますと、これは講和条約発効後の新事態に応じまして、新たな観点から考えるべきでありますので、当時の措置がどうであつたかということに対しましては、必ずしもその当時その措置が—その当時におきましては、その措置は司令部として適当なりと考えたかと存じますが、現在におきましてはまたこれは新たな見方があるのではないかと考えております。

松村光三自由党

○松村(光)委員 どうもお答えしにくいかもしれぬが、手島君が感情的に司令部と阻却しておつて、手島君が懲戒的にこれを取上げられたことは公知の事実なんであります。占領治下においては、司令部がどういうかつてなことをやることもやむを得ないと泣き寝入つたろうが、現在の郵政省としては再検討を要する必要があるのではないかということが第一点。それから当時これを取上げるときに、ただいまのような理由で取上げたのだから、全然無償でこれは取上げたと思われるが、この点はいかがですか。何らの代償を払わずに無償で取上げたような感じがしておりますが、どうですか。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光政府委員 ただいまの御質問は、会社に対して何らの補償もしなかつたかというお尋ねでございますか。

松村光三自由党

○松村(光)委員 そうです。それを全部取上げるときに、何も代償を払わずに取上げたのではないか、何か払つておるか、払つておるならばそれは一体どういう取扱いをしたのかということです。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光政府委員 政府が会社の施設を引継いだときには、会社から引継ぎました財産につきましては、その当時におきまして、帳簿価格を基礎といたしました一定の費用を支払つたというように存じております。

松村光三自由党

○松村(光)委員 帳簿価格とは、会社自体の帳簿価格ですか。時価も何も考えない、大正何年以来の会社の帳簿価格ですか。簡単でいいです。何もそんなにしかつめらしく考えないでお答えください。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光政府委員 会社において最初にそれを設置いたしましたときの帳簿価格を基礎にいたしたというふうに存じております。

松村光三自由党

○松村(光)委員 今お答のような事実ならば、ずいぶん国民の財産権を露骨に侵害しておつたことは明瞭なんです。貨幣価値が、一ドル三百六十円が実際は五百円も五百二十円もしているときに、三十年も前の帳簿価格でこれを取上げて、いかに進駐軍が横暴であつたとはいいながら、逓信省がさような評価によつて国民の財産を取上げるということは、ずいぶん乱暴な処置であつたということは、少しもお考えにならぬかを一応お伺いいたします。今日においてどういうようなお考えを持つておるか。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光政府委員 その当時におきましては、司令部の方といたしましては、一連の政策といたしまして、かなりこれに類似したようなことを司令部としていたしたわけでございまして、それの会社に対し出す補償といたしまして、帳簿価格をもつてしろというような覚書をもらつたわけでございます。政府といたしましては、そういう措置をしたわけでございますが、今日においてそれがどうかということになりますと、事情がまつたく違うわけでございますので、その当時、もしかりにという仮定のことになりますと、これはまたいろいろと違つた見方もあるのではないかと存じます。

松村光三自由党

○松村(光)委員 政府を詰問するわけではないが、当時はやむを得ざる圧力のもとにやつたことは簡単明瞭な事実なんです。三十年も前の財産の帳簿価格そのままで、何万という株主にずいぶん残酷なる取扱いをしたということは公知の事実であつて、しかもそれはお答えしにくいだろう。これは社長である手島君と司令部との関係、いろいろなことを今お答えになつたが、感情問題が基本的の問題だということは事実なんです。講和発効後の今日、感情的にアメリカがやつたことに対して、私は詳しくは知らぬが、当時の会社、株主から、これに対して凝議の申立てもしてあるわけです。それがどうなつたか今日は聞いておらぬが、まずそういうことを前提に考えておかなければいかぬ。司令部の命令は、そのときはやむを得ないけれども、国民の財産を帳簿価格という無償に近いもので取上げてしまつた。しかもあの会社はおそらく何十年の間七分二厘か三厘しか配当を認めなかつた会社なんです。ほとんど国有に近い、今日の公社のようなものであるから、配当は許さずに何十年間かやつて来た。それがために財産が非常に残つて温存されておつた。その会社を司令部の命令だというので、今のような帳簿価格で取上げたというのだけれども、乱暴な措置だ。これは今でも少し冷静に当時のことを考えるなら問題であると思うのだが、これ以上伺いません。もう少し政府において善処せられんことを要望します。これは大臣でもおられれば取上げた事情をもう少し聞きたいと思うのだが、これは簡単に感情で、手島君と司令部とが衝突したのだ。この手島君の性格からも来ておるのだ。衝突したので、このやろうというので、いろいろな口実をつけて、国民の財産をほとんどただに近いもので取上げてしまつて、株主はほとんど分配を受けておりません。幾らか受けておるというかもしれぬが、無償に近いものでそういう大きなものを取上げた。現在価格で評価いたしましたならば、あの会社の取上げた財産はどのくらいありますか、おおよそ今日評価したらどのくらいになるという見当がつきますか。これは簡単にわかるはずです。時価に見積つてどのくらいの価値があるか、これはここに今度の会社のいろいろなものが出て、証拠になるものもあるから、大体大づかみに見て、間違つてもいいのです。帳簿価格はどのくらいかわかりませんか。これが時価どのくらいの値打ちがあるのか。これはきよう今すぐでなくていい。とにかくこれは国民として、アメリカがやつたことは乱暴であるということを明らかにしなければいかぬと思うので、一つの例として伺いたい。いわんや総理がたびたび言うように、講和発効後行き過ぎたアメリカ—行き過ぎたどころではない。国民の財産を無償に近いもので取上げてしまつた、それが当時の価格はどのくらいであつて、現在これを評価するとどのくらいであるかということは、国民として知つておきたいと思いますので、あとからでもいいから大体の数字を伺いたい。これをお願いしておきます。  そこで最初のお答えでは、ここに出ておるこの会社は、何も関係がないというのだが、これを見ると、この中には進駐軍からとつちめられた手島君の名前もある。だからこの新設の会社は、前の会社と何らの系統もないという今のお答えであつたが、一応その主要なる幹部の名前を見てみると、全然系統がないと言われておつたが、そこはどうかと思う。これも今お答えしにくければ、あしたでもいつでもいいのです。私今提案になつておるこの定款を見てみると、当時の首脳部がここに出ておる。そういう意味であつさり伺つて、あつさりお答えできるならば今でもいいが、今でない方がいいというのならあとにしてもよろしい。

橋本登美三郎自由党

○橋本委員長 ちよつと速記をとめて。     〔速記中止〕

橋本登美三郎自由党

○橋本委員長 速記を始めてください。  なお有線電気通信法案外二法案についての質疑は、来る七日午前十時より続行いたし、九日午後一時より右三法案の討論採決を行うことに理事会で決定しましたので、右御了承願います。  本日はこれにて散会いたします。     午後三時一分散会

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