電気通信委員会 第2号
- 発言数
- 37 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1952/11/25
会議録
○橋本委員長 これより開会いたします。 国政調査承認要求に関し、お諮りいたします。本委員会は今会期中、一、電気通信業の経営に関する事項、二、電気通信行政機構に関する事項、三、電気通信関係法規に関する事項、四、ラジオ及びテレビジョンに関する事項、以上について国政に関する調査を行いたいと存じますが、衆議院規則第九十四条により、議長に承認を求めるに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 御異議ないと認めまして、さよう決します。 ―――――――――――――
○橋本委員長 この際、日本電信電話公社の総裁、副総裁、理事等の本委員会に出席を求める場合の取扱いについて御了承を得ておきたいと存じます。本委員会におきましては、日本電信電話公社の経営については、所管大臣、政府委員に出席を求めて説明を聴取し、あるいは質疑をいたすことが当然であります。しかしながら今後審査または調査の過程において、直接公社の総裁、副総裁、理事等より、独自の立場で意見をあるいは説明を求める必要がしばしば起り得るものと考えられます。かような場合におきましては、その都度参考人として出席を求めることなく、説明員に準じて委員長において適宜出席を求めることにいたしたいと存じますが、この点につきましては、他の委員会における国鉄、専売公社の総裁、副総裁、理事などに対する取扱いもさようにいたしておりますので、先例により、本委員会もさような取扱いにいたしたいと存じますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 それで悟さよう決します。 ―――――――――――――
○橋本委員長 この際、郵政大臣より電気通信行政に関し発言を求められておりますので、これを許します。高瀬郵政大臣。
○高瀬国務大臣 私、このたびの組閣にあたりまして郵政大臣を拝命いたしまして、郵便、貯金、保険の三事業とともに、当委員会で御審議をお願いいたします。電波行政並びに電気通信に関する事務をお預かりするごとと相なつたのでありますが、この部面におきましては、電波の獲得あるいはテレビジヨン放送の免許を初め、立遅れのはなはだしい電話施設の整備拡充等、解決を要する重要課題が横たわつておるのでありまして、私といたしましてもお引受けいたしました以上、これら懸案の解決に微力ながら懸命の努力をいたす所存でありますから一委員各位におかれましては、何とぞ御教示、御支援賜わりますよう、まずもつてお願い申し上げる次第であります。 本日は最初の委員会開催でありまするし、前国会当時と委員の方々も相当おかわりになつておりますので、この機会に電波及び放送並びに電気通信業務の当面しております問題につきまして、概略御説明申し上げたいと存じます。 最初に電波及び放送に関して申し上げます。まず無線局の開設状況でありますが、わが国の無線局の総数は、本年九月末日現在で約七千四百局でありまして、これを昨年十月末に比較いたしますと、実に約千四百局、二三%の増加となつております。増加した無線局の大体の内訳を申し上げますと、陸上の無線局九百四十九、船舶局三百九十八、放送局五十八、航空機局四となつております。増加いたしました陸上の無線局のうちおもなものは、警察関係の五百十九局でありまして、民間事業関係の無線局も相当著しい増加を見ておるのであります。なおアマチユア局は昭和十六年十二月以降諸般の事情から開設を禁止されておりましたが、電波監理委員会当時、七月二十九日三十局に対して初めて予備免許を与えたのでありますが、九月末現在における概況を申上げますと、本免許を与えたもの十九局、予備免許を与えまだ本免許に至らないものが四十八局、開設申請中のもの五十三件となつております。 次に、日本放送協会の放送についてその概況を申し上げますと、同協会の放送局数は、九月末現在で第一放送を行うもの八十三一第三放送を行うもの五十四となつておりまして、受信契約も本年八月には遂に一千万を突破いたしておるのでありまして、同協会におきましてはさらに聴取改善に努力を払つておる状況であります。 次に、一般放送事業者の放送、すなわちいわゆる民間放送について申し上げます。民間放送につきましては、昨年八月十五日運用を開始いたしました新日本放送を初めとして、現在までに運用を開始した局は計十七局でありまして、これらの放送局は概して準足前に予想していた以上の成績をもつて、順調に事業の発展を遂げている模様でありまして、まことに喜ばしく存じている次第であります。このほか現在予備免許を与えられ、目下建設準備中のものに長崎平和放送及びラジオ新潟の二局があります。なお現在開設を申請している標準放送、これは中波放送でありますが、これが東京の中央放送及びラジオ高知の二社となつております。 次に、テレビジョン放送について申し上げます。テレビジヨン放送につきましては、去る七月三十一日電波監理委員会が、日本テレビ放送網株式会社に開設の予備免許を与え、全日本放送株式会社及び日本テレビジヨン放送協会の二社に対して予備免許を拒否いたしました。また日本放送協会及びラジオ東京については予備免許を留保することを決定して、他の未審査の申請とともに当省に引継いだわけであります。現在テレビジヨン放送局開設の申請状況は、東京に三局、名古屋に二局、京都に一局、大阪に三局、計九局となつております。当省といたしましては、テレビジヨン放送に使用できる電波のチヤンネルがきわめて少いので、まずこのチャンネル割当の計画を設定すべきであるとの見地から、全国的なチヤンネル・プランの設定について鋭意研究中でありましたが、テレビジヨン放送は都市を中心として発達することが当然予想されること、及び電波の有効な利用ということを考えました場合に、大きな人口にサービスし得るようにすべきであるとのことから、大都市地区に対する割当をまず確立することを必要といたしますので、第一段階として京浜、名古屋、京阪神の三大地区に対するチヤンネル割当計画案を作成いたしました。しかしながらこれがテレビジヨン放送事業に影響するところまことに大なるものがありますので、去る十月十日これを電波監理審議会に諮問いたした次第であります。当省といたしましては、同審議会の答申を尊重し、すみやかにこれを決定いたしました上、この電波の面その他諸般の事情を慎重に考慮いたしまして、テレビジヨン放送局開設の申請に対する処理を行いたいと考え、目下慎重に調査検討中であります。 次に国際放送について申し上げます。国際放送は本年二月から再開し、政府の命令により日本放送協会をして実施させているのでありまして、現在北米西部、華中、華北、フイリツピン、インドネシア及びインドの五地域に向けて放送を行つております。使用国語は日本語及び英語で、放送時間は各地域ごとに一日一時間、延べ五時間となつております。しかしながらわが国がすでに国際社会に復帰した今日、わが国の実情を諸外国に伝え、世界各国の理解と支援とによつてわが国の復興をはかり、国際親善に寄与するためには、なお一層この放送を拡充する必要が痛感されますので、その具体策について目下種々考慮中であります。 電波及び放送関係につきましてはこれで御説明を終りたいと存じますが、最後に電波行政の運営について一言申し上げます。電波監理委員会の廃止によつて、今後当省の所管となつた電波行政につきましては、放送を初め、わが国の社会、教育、文化及び産業等の面に影響するところまことに大なるものがありますので、重要事項の決定にあたつては、当省の付属機関である電波監理審議会に諮問することになつており、またその議決は十分これを尊重することになつておりますので、行政の運営は従来と同様きわめて民主的に行われるものと考えている次第であります。この審議会は去る八月二十日第一回の会議を持ちまして以来、原則として第一及び第三金曜日に定例会議を開いておりますが、なお必要に応じましてしはしば臨時会議を開いておる次第でございます。 次に電気通信事業に関する業務について御説明申し上げます。最初に日本電信電話公社の業務について申し上げますと、電報、電話ともにその利用数は次第に増加し、電報の速度及び正確度におきましても、あるいはまた電話の通話完了率におきましても、逐次改善の実を上げているのでありますが、電話架設の需要はきわめて多く、申込みの積滞しておりますものは約四十万にも及んでおる実情でありまして、今後なお一層設備の拡充、サービスの改善に努力が必要と考えるのであります。公社といたしましても、十一月一日から事務の重複を省き、業務運営の能率化をはかるため、中央、地方を通じて機構を簡素、強力なものにいたしました。なお公社の取扱う公衆電気通信の業務の基準につきましては、前々国会に公衆電気通信法案として提出し、前国会に継続審議となり、解敢によりまして廃案となつたのでありますが、郵政省といたしましても、その後の情勢変化に応じ若干の検討を加え、今国会に再提出いたす予定でありますので、いずれ御審議を願う運びになるものと存じておる次第であります。 次に公社の二十七年度補正予算について申し上げます。この補正額は、収入支出とも百三億余円の増加であります。この金額の内訳のおもなものについて申し上げますと、収入におきましては、業務収入四十九億余円、電信電話債券の発行による収入が二十億円、電話設備負担金等の収入が十二億余円となつております。 次に支出におきましては、給与改訂に要する経費三十八億二千万余円、国連軍へのサービス供給に要する経費十六億一千万余円、建設改良工事費四十二億八千万余円、以上が支出のおもな項目であります。なお建設改良工事につきましては、ただいま申し上げました四十二億八千万円をもちまして、分局開始二局、方式変更四局、加入者開通二万二千、加入電信電話専用線五万七千キロを主要工程とする拡張改良工事を計画しております。以上の補正額を加えまして、昭和二十七年八月一日以降の日本電信電話公社予算は収入七百二十三億余円、支出八百六億余円となる次第であります。この収支の差額約八十三億円につきましては、電気通信事業特別会計より引継ぎました現金及び作業資産等によつてまかなう予定であります。 次に公社の労働組合のおもな活動状況について申し上げますと、かねて全国電気通信労働組合では、現在の給与ベースを不満として、本年二月一万六千八百四十七円給与ベースを中心とする給与改訂の要求書を電気通信大臣に提出いたし、以来しばしば交渉を続けて参り、日本電信電話公社の発足後は、公共企業体等労働関係法に基く成規の団体交渉事項として、両者引続き交渉中でありましたが、九月八日に至り、公共企業体等中央調停委員会に対し調停を申請いたしましたところ、同委員会は十一月八日、職員本俸を八月以降平均月額一万一千七十四円、扶養手当七百十二円、勤務地手当千八百五十五円、計一万三千六百四十一円、他に特殊勤務手当四百三十四円を加えますと、合計一万四千七十五円の調停案を提示して参りましたが、政府といたしましては、諸般の事情から本調停案にありますので、公社職員についても、一般公務員と同様約二〇%のベース・アツプを実施すること決定し、前に申し上げた補正予算中にその所要額を計上した次第であります。 次に、国際電気通信全権委員会議について簡単に申し上げます。本会議は、去る十月三日からアルゼンチン国ブエノスアイレス市において約六十箇国、四百名の代表の参加のもとに開催されており、わが国からは花岡、高木の両全権を含め六名の代表団を出席せしめ、これに対処させておるのであります。この会議は、終戦後わが国が参加する国際電気通信関係の会議中重要なものでありまして、一九四七年のアトランテイック・シテイ国際電気通信条約の改正―日本はこの条約に一九四九年に加入いたしております。それから管理理事会構成国の改選、国際周波数登録委員会委員の選挙問題等、多数の重要問題が討議されています。 次に、国際電信電話株式会社の設立関係について申し上げます。第十三回国会におきまして国際電信電話株式会社法が制定、公布され、去る九月十日からその施行を見たのでありますが、政府といたしましては、同会社の設立事務を処理させるために十月二十日、二十七名の設立委員を任命し、また日本電信電話公社から同会社に対し、出資もしくは譲渡する電気通信設備の評価を担当する電気通信設備評価審議会の委員七名につきましても、去る十一月十八日に任命をいたし、目下着々設立準備を取進めておる次第であります。 最後に、八月一日より当省において監督することとなりました私設有線電気通信設備でありますが、これら施設の規律につきましては新たな観点から基準を設ける必要があり、去る第十三回国会に有線電気通信法案及びこの施行法案を提出しましたところ、審議未了となりましたので、さらに今国会に提出する予定で、目下準備を進めておる次第であります。 以上をもちまして、当面の問題につきまして一応御説明を申し上げたのでありますが、皆様におかれましては、電気通信事業の発展のため、ますます御支援、御鞭撻くださるようお願いする次第であります。
○橋本委員長 大臣に対する質問の前に、当委員会の政府委員並びに説明に当たられる方々を御紹介申し上げます。郵政政務次官平井義一君。 〔平井政府委員起立〕
○橋本委員長 郵政事務次官大野勝三君。 〔大野説明員起立〕
○橋本委員長 電波監理局長長谷慎一君。 〔長谷説明員起立〕
○橋本委員長 同次長莊宏君。 〔莊説明員起立〕
○橋本委員長 電気通信監理官金光昭君。 〔金光説明員起立〕
○橋本委員長 同じく庄司新治君。 〔庄司説明員起立〕
○橋本委員長 なお先ほど御承認を願いました説明員に準ずる方として、日本電信電話公社総裁梶井剛君。 〔梶井説明員起立〕
○橋本委員長 同じく副総裁靱勉君。 〔靱説明員起立〕
○橋本委員長 大臣に対する質疑がありますれば、この際許します。
○松井委員 電波行政と電気通信行政について、今日は基本的な問題、あるいは当面の問題だけお伺いしておきたいと思います。最初に電波関係の方でお伺いいたしますが、テレビ免許の問題について御報告があつたわけでありますけれども、御承知のようにテレビジヨン放送を行う場合、大都市中心という御説明でありました。大都市中心に行うことになりますと、経営形態から来る経営能力の問題が中心となると思います。ところが、テレビジヨン放送文化を国民全体に行わせようとするならば、今後どのような方法でテレビ免許並びにテレビ放送を行うお考えであるか、これをまず最初にお伺いいたします。
○高瀬国務大臣 テレビジヨン放送につきましては、先ほど申しましたように、現在大日本テレビ放送網株式会社に予備免許を一つ与えておるだけであります。今後日本におけるテレビ放送の普及ということは、あらゆる面から見て非常に重要なことでありますから今後の方針といたしましては、できるだけこれを早く日本でも普及できるようにしたい、これが根本だと思つております。それでその他の放送についての申請が幾つか出ております。今慎重に検討しておるわけでありますが、そういう最初申したような基本方針から言いますと、やはり独占はよくないと私は考えておりますので、認可は十分検討の上で、独占にならないような方針で進めて行きたいと思つております。今都市を中心にというふうなことを申しましたけれども、これは第一着手でありまして、普及すると申しましても、自然どうしてもまず都市から始めて行くのが当然でありましようから、最初ですからそういう方針でまず行きまして、漸次地方にも十分普及するような方策を立てて参りたい、こういう考えでおるわけであります。
○松井委員 独占はいけないということになりますと、やはり二社ないしは数社の免許ということが考えられて参ります。その場合に、これは電波の能力といいますが、そういうものがあるはずであります。そうすると都市を中心ということにお考えになる場合に、かりに京浜間並びに阪神間においてはどれだけの能力を持ち、それからどれだけの局が、たとえばテレビ放送会社ができてよろしいというお考えを持つておるのか、この点を明らかにしていただきたい。
○高瀬国務大臣 ただいまの御質問は、幾つかの会社に許可するということにした場合に、電波の能力の問題がどんなふうになるかという御質問だと思いますが、その技術的な点は係の方から申し上げさせていただきたいと思います。
○長谷説明員 ただいまの御質問に対しましてお答え申し上げます。先ほど大臣が所管事項の御説明を申し上げた中でも言及いたしておるのでございますが、私どもは事業の形態とかあるいはいろいろな面から、あるところに幾つ置くというようなことは別といたしまして、純然と電波の面からだけ考えた場合に、幾つ置けるかというような調査をいたしておつたのでございますが、この計画を私どもはチヤンネル計画と申しております。このチヤンネル計画は、テレビジヨンが御案内のごとく国民の生活、文化、産業、政治、あらゆる面に非常な影響力を持つておることを考えまして、そのあり方についても十分考えなければいけませんが、国全体に普及するということはやはり考えるべきだと思いまして、全国的なチヤンネル割当計画を終局的にはつくり上げる準備をし、これを公表いたしまして、それにのつとつて出て来ました申請書を個々に審査して行く、こういう考え方が至当ではないかと思つておるのであります。ところが全国的なチヤンネル割当計画をつくるには、どういたしましても京浜地区それから京阪神、名古屋の中京地区、こういうところは大体幾つずつ置くのが適当かということをきめませんと、全国的にいろいろな組合せが出て参りまして、きまらないものですから、第一着手といたしまして、京浜地区と京阪神地区、中京に、最大限電波の割当の点だけを考えまして、可能な数はどうなるかということを過般電波監理審議会に諮問いたしました。電波監理審議会では、この問題は非常に各方面に影響するところが多いということから、審議会の委員の方々が適当な機会を持たれまして、各界、各方面の方々の御意見を参照、しんしやくした上で答申をされれた。その答申に基いて大臣が御決定になりましたところにのつとつて、さらに全国的なチヤンネル割当計画をつくるべく準備を進めておる次第であります。
○松井委員 大体方針だけはわかりましたが、その次に民間放送の問題でちよつとお伺いしたいのです。民間放送は非常に経営状態がよくて、発達しつつあることは喜ばしいという大臣の説明がありましたが御承知のように、われわれの聞くところでは民間放送の中では、民間放送の経営が非常に困難であるから、地方税を免除してくれ、こういう陳情を受けまして、前国会われわれは委員会において地方税を免除する、あるいは両院の本会議を通過して、地方税を免除して経営を助ける方針を国として行つたのであります。従いまして経営状態が民間放送は全部いいということは考えられない。しかも中には一箇所に広告が非常に集中して、広告料金によつて経営するのでありますから、非常に経営状態のいい民間放送会社もあるけれども、しかし経営状態がきわめて困難である民間放送会社もある、こういうぐあいにわれわれぼ承つておるのであります。従つて民間放送は民間が経営するのでありまして、国がいろいろ世話したり、援助したりすべき性質のものではないにかかわらず、国が援助をしなければ、せつかくできた放送会社が成り立たないというような方向に進みはせぬかということを考えまするが、その点についての明快なるお考えをお伺いしたいと思います。
○高瀬国務大臣 私が民間放送が順調に発展をしていると申しましたのは、一般的のことでありまして、概して言えば、開局以前に予想されたよりは確かに早く発展を遂げている、こういうことが言えるのだろうと思います。ですから、むろん現在十分に経営のうまく行つておらないところもあるだろうとは思いまするけれども、そういう状況でありますから、漸次やはりうまく行くのではないかと考えているわけであります。
○松井委員 よろしゆうございます。それからもう一つ、これはこまかいことでありますから、大臣がおわかりでなければ、事務当局でよろしゆうございます。前国会における電波法の改正に伴つて行われます艦船のオート・アラームの設備の進捗状況についてお伺いいたします。
○長谷説明員 ただいまの御質問に対して、ただいまの進捗状況を御報告申し上げます。過般の国会でいろいろ御審議いただきまして、電波法の一部改正をしていただいたのでありますが、そのときは問題になりましたのは、海上における人命の安全条約に加盟することになりまして、その加盟をいたしました結果、従来船の警急自動信号と申しますか、平たく申し上げまするならば、遭難をした場合、あるいは遭難の危険を感じた場合に、自動的にSOSを出すような機械がございます。これは従来は人間が四六時中、あるいはその船の航行する範囲、その船の大きさに応じまして、時間に多少の違いはございますが、人間が絶えずこれを聞いて注意をしておつたというのが従来の行き方でございますが、最近の抜術によつてただいま松井委員からお話のオート・アラームの装置というものができておりまして、これによつて人間のかわりをやらすということになつたのであります。国際の海上における人命の安全に関する条約に基いて、船舶会社は人間のかわりにこのオート・アラームを使えるようになつたのでありますが、それに伴つて人間の、いわゆる従事者の失業問題が起つて、来る心配があるわけであります。従いましてこのオート・アラームが、ほんとうに人間のかわりにSOSの聞きわけをやるかどうかということについての抜術的な問題も一方にありますし、政府当局でそれの運用、実際の効用を十分に検討するようにという御趣旨もございましたので、目下運輸省当局、船舶関係の団体、あるいはそういう機械を製造するところ等と寄り寄り研究いたしておりまして、近く実際にそれを船に装置し、長期間試験をいたしまして、関係者が十分納得の行つたところでそれの適用範囲等をこまかく規定しようということで、ただいま関係者が具体的な案を整備いたしている状況でございます。なおその際には国産品ばかりでなしに、外国品との比較等もいたす考えで準備を進めております。
○松井委員 今度は電気通信行政に移つて、ひとつ大臣からお伺いをいたしたいと思います。予算の説明がございましたが、いずれこまかい問題につきましては、監督行政を担当する大臣と、直接経営を預かる公社側の方々が出席をなすつて答弁していただく機会に譲りますが、基本的な考え方だけをお伺いしておきたいと思います。 御承知のように、今度電気通信事業はその監督関係を郵政省に移されまして、経営形態は国有国営から公社に移つたのであります。そこでお伺いをいたしたいのは、大臣は一方には国有国営の電波関係並びに国有国営の郵政関係を持つておいでになります。これは経営の立場にあります。ところが電気通信はコーポレーシヨンでありますから監督の立場にありますが、国有国営の場合の基本的な考え方と、現場を中心とするコーポレーシヨンの基本的な考え方をどのような比較でお考えになつているか、これに対する基本的な大臣の考え方をお伺いいたします。
○高瀬国務大臣 ただいまお話がありましたように、電気通信については。パブリツク・コーポレーシヨンにするということで改組されまして、郵政の事業のように純然たる国営とは違つた形態になつたわけであります。そういうふうにかえましたのは、御承知のように純然たる官営よりはもつと民営的色彩を加えて、能率を上げて経営に弾力性を持たせて行きたいという趣旨であつたと思います。従つて今まで電気通信省でやつていたのに比べて、コーポレーシヨンになつたならば経営の自由いうものはもつと拡大して行かなければならぬという趣旨でできたものでありますから、そうやつて行きたいと私は思つております。ただ一般の民間事業に比べますと、パブリツク・コーポレーシヨンでありますから、いくら自由にするといいましても、そこに程度の違いができるということはやむを得ませんし、予算の関係また監督の関係等から、いろいろ制約を受けておるという結果になつていると思います。そういう意味では現在の。パブリツクコーポレーシヨンのあり方が、はたして理想的であるかどうかということについて、私も実はまだ検討を要する点があると考えてはおりますが、基本線としては、官営からああいう形態に移つた以上は、今までよりも経営についての自由を拡大すべきであろうという考えを持つておるわけであります。
○松井委員 大体公社の経営についてはいろいろな自由を持たせるとともに能率を上げることが主たる目的であり、さらに能率を上げることによつて、国民全般を対象とする企業でありますから、サービスの向上ということが問題になつて参ります。その点については大体大臣の考え方とわれわれは大差ありませんが、それならば補正予算の立て方において、いわゆる自由を認める立場にある公社の予算でありながら、企業体の従業員に関する給与関係と、国有国営の従業員に対する給与関係の基本の立て方が、同一の率で補正予算に組まれた点については、一体どのようなお考えをお持ちであるか、明快にお答え願いたいと思います。
○高瀬国務大臣 予算の問題も確かに郵政のような国営企業の場合と、電信電話のようなコーポレーシヨンの場合とは違うべきでありまして、手続等もむろん違つておるわけであります。しかし監督行政の立場から申しますと、給与の改訂等についても、料金に触れるということになりますと、いろいろ社会的、国民経済的に考えなければならぬ問題が出て参りますので、普通の民間会社と同じようにはどうしても行かないというわけであります。そうして今度の補正予算におきまして二割のベース・アツプということにいたしましたのは、公社の財政状態から考えて待遇もよくすべきでありますから、その程度で適当であろうという考えから今のように申し上げたわけであります。
○松井委員 そういたしますると、今度の電電公社法によりますと、国鉄の公社の場合と違いまして、予算流用は法律によつて認められております。さらにまた頂接国の財政との関係も、財務経理の面では明確に区別される法律になつております。従いまして自由を認め、能率向上を中心として、電気通信事業の公社が正常なる発達を遂げるためには、たとえば監督庁である郵政大臣としては、公社において予算の流用及びその他の財務経理の面から捻出をして、従業員の待遇をただいまの公務員並二割の線からわくをはずしてさしつかえないとお考えでおられるかどうか、この点明らかにしていただきたい。
○高瀬国務大臣 公社の予算の取扱いにつきましては、事務当局の方で詳しいことが申し上げられるかと思いますが、私の考えておるところでは、二十七年度中は公社になりましたけれども、やはり今までのような取扱いで行つて、二十八年度から完全に公社予算という形になるだろう、こういうふうに考えております。しかし原則としてはあなたのおつしやつたような意味のことも問題になると思いますが、むろん待遇等の問題も法律に違反しない範囲での財政操作でもつて、できることはできるだけ自由にやりたいと思つております。けれども今度の調停案の取扱い等につきまして、公社から申し出た意見によりますと、そういう内部の財政操作だけでは困難である、こういうように聞きましたので、一応その実行は今むずかしいと私は判断したわけであります。
○松井委員 公社の意見はきようは聞けないことになつておりますから、残念ながらこまかいことはこの次に譲ります。譲りますが、大臣の報告の中に予算案の説明がありましたので、予算についてはやはりお伺いすることはしなければならぬので、大臣の考え方だけでよろしゆうございますからお聞きしたい。御承知のように大臣はお調べになつたと思いますけれもど、日本の公社組織は国鉄、専売、それからちよつとかわつておりますけれども放送協会、それと今度の電電公社、これが主たる公社でありますが、その中において本俸と称される基本給は、電電公社が一番低いのであります。こういうことはお調べになつたかどうか。今度の調停案はやはり他の公社と大体同じような本俸の規定に持つて行こうということで、基準給の調停案が出されたものでありまして、調停案を出すのにはいろいろ給与体系の資料から、参考資料をわれわれ見ておりますから、やはり調停案を中心として組まれる予算が、今大臣の考える公社の理想に近いものであつて、これを行わずして公社組織に理解を持ち、公社を正常に発達させるものとお考えになることは食い違いのように考えられます。従つてお調べになつたとすれば調べたけれども、現在公社の意見もあり、やむを得ないから、いつごろからこの凹凸を直すというお考えがあるのか、それともこの凹凸を直さずに、このような状態で電電公社が能率を上げられるというお考えであられるのか、これは見通しでありますが、これをひとつ明らかにしておいていただきたいと思います。
○高瀬国務大臣 ただいまお話がありましたように、公社の間でもたとえば基本給の相違がある、これは私もよく承知いたしております。ことに鉄道が一番基本給が高いということも知つております。同じような仕事をしており、しかも同じ公社あつて、そういう基本給の相違があるということは、私はやはり不公平だと思つております。もつとも基本給の違いをある程度埋めるために、年末手当については鉄道あたりの方が不利な条件になつているようでありますから、ある程度は基本給の違いがそれで相殺されていると考えますけれども、それを考え合わせましてもなお違いがあるということも知つております。ですからこれはやはり何とか適当な機会において同じレベルにすべきものだと私は考えております。ただしかしそれをすぐ今一方においてベース・アツプをやる。そしてその上に電信電話公社だけは調停案のようにもう一層引上げるということを、今ただちにやるかどうかという問題になりますと、やはり料金等に関連もありますので、適当な時期を見てやるべきで、それは将来努力したい、私はこう考えているわけであります。
○松井委員 予算関係は公社と監督行政の郵政省と一緒にお伺いしたいと思いますから、次の機会に譲ります。ただ国際電信通話株式会社の設立の関係について一点だけお伺いいたします。 御承知のようにただいまの大臣の御説明では、評価審議会をつくつて、委員7名によつて審議をし始めておるということであります。電電公社法案とともに、国際電信電話株式会社の法律案が前国会において認められましたがこれは国際関係の電信電話を会社から切り離すべきではないという立場で、改進党始め野党の人たちは全部この設立に反対をして参つたのであります。というのは、ただいま報告にありました評価審議会が、どのような評価をするということが第一点の問題だと思います。それは少なくとも国有財産の設備の一種の払下げの形になることは明らかであります。そこで一体郵政省が払下げの責任者になるのか、国の財産の関係であるから大蔵省が払下げの直接の責任者になるのか。 それから評定審議会はまだ結論を出していないようでありますけれども、評価する場合の設備に対する基本的な考え方をどこに置いて、どの程度の評価を行おうとしておるのか、もし腹案がありますならばこれを第二にお伺いしたい。 第三点は、国際関係等諸般の事情から考えても、国際通信こそは国営ないしは国の直接監督下における公社組織が妥当であつて、民間に経営させるべき性質のものではないと今でも考えております。従いまして大臣はやはり国際通信は民間の株式会社でやるべきだというお考えをお持ちならば、どの理由で民間に払い下げた方がよろしいのか、この点を明らかにしていただきたい。
○高瀬国務大臣 払下げの所管官庁については、やはり法律によりまして郵政省、郵政大臣と考えております。それから評価の基準でありますが、これは法律に書いてありますように、根本基準は収益を基準にして評価をする。そして時価を参酌する、こういうことになつております。ですから私はやはりその法律の基準に従つて厳正にこれをやつて行きたいという方針でおります。評価委員をこの間任命をいたしましたが、委員の任命につきましても、できるだけこれが厳正に行われるように考えて、慎重に選択をいたしまして学者を二人特に入れて、計算も十分慎重にやらせるということにいたしております。ただ収益基準で評価するといつても、なかなかそんなに簡単に行くものではありません。これは実は私も勉強しておる問題でありますから、よくわかつております。非常に複雑な問題をたくさん含んでおりますから、よほど慎重にやらなければならないというつもりでやつておりますから、皆さんに御心配をかけることのないようにいたしたいという覚悟でおります。 それから第三点問題でありますが、国際通信だけを切り離して民営の会社にした理由につきまして、私が承知しておりまするところでは、何にしても日本の電気通信の実情は非常に哀れな状態にありまして、国際間の通信については、特に急速に新しくこれを改善して行く必要もあるわけであります。そういう意味で、特にこれだけを切り離して民営として、そういう新しい整備、完成を早くやりたい、こういう趣旨であつたと考えて、私はそれが適当だと思つておるわけであります。
○松井委員 それはわれわれの考えとは逆でありますから、議論になるわけでありまするが、要するに日本の電気通信事業が哀れだと言いますが―これはあげ足をとるようで申訳ありませんが、われわれは哀れだと考えておりません。しかも従来の国際関係の通信が非常に利益を上げておつたことも事実であります。それからさらに成績を上げておつたことも事実であります。これは国際通信とは違うのでありまするけれども、今度の補正予算の歳入におきましても、連合国軍その他の方の役務に関する収入がかなり多く載つております。それに対する経費を差引きましても、多額の利益を上げております。これは設備に関する役務でありますから、国際関係の設備であるかないかは、これは公社側の御答弁なさる日にさらに詳しくお伺いしますが、そういうような関係から推しまして、国際電信電話の企業は切り離すべきではないし、さらに切り離さないところに日本の電気通信企業の発達がある。これは私詳しく調べておらないのでありますけれども、外国では逆に国際関係を国営にして、国内関係を民営に移して、みごとに電気通信企業の経営をやつている国もあるのです。しかも日本は独立をして、今後交通通信の国際関係は非常に重要になるのであります。それが利益を一番上げておる企業を公社から離して、民間に国有財産の払下げの形で出て来る。そこには、ただいま大臣が説明したように、評価の基準について複雑なる計算方法が出て参るでありましようし、いろいろな難点がありまするが、ともかく電気通信企業全体を考えた場合に、どうしても民間に払い下げなければならないという理由は、ただいま大臣のお答えになつたような理由ではわれわれは満足できない。従つてわれわれとしては、この国際電信電話株式会社法というものは、できれば本国会に議員立法にによつてでも廃止したい。それが国家のためである、日本の電気通信事業のためである、そのくらいに考えておるので、民間に移した方がよろしいという大臣の考え方について、こういう考え方で、国家的に見ても、あるいは企業的に見ても、民間に移した方がいいという考え方を最後に明らかにしておいていただきたい。これはこまかい数字の問題ではありません。基本的な考え方の問題でありますからお伺いしておきたい。
○高瀬国務大臣 公営企業に改編した方がいいという御意見も、一方には確かに出るでありましよう。しかしまた民間事業にした方がいいという議論もあるわけであります。そうしてとにかく法律でもつてそういうことになつておるわけで、私はそれに賛成をしてこれを実行して行きたい、こう考えておるわけであります。
○橋本委員長 それでは日本電信電話公社の事業等に関し、説明員梶井剛君並びに靱勉君の説明取聴及びその質疑については、次回の委員会で行うことにいたします。 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもつてお知らせいたします。 午後二時三十六分散会