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15回国会衆議院1952/12/13

地方行政委員会 第11号

発言数
61
登壇者
10
会派数
4
開催日
1952/12/13

会議録

青柳一郎自由党

○青柳委員長 これより会議を開きます。  昨日に引続き、町村の警察維持に関する責任転移の時期の特例に関する法律案を議題として、質疑を続行いたします。  この際政府委員より昨日の質問に対して答弁をする申出があります。これを許します。谷口政府委員。

谷口寛国家地方警察本部次長

○谷口政府委員 昨日のこの委員会におきまして、横路委員から、今回の法案が成立いたしました場合において、その後の予算措置に関する御質問があつたのであります。答弁が保留になつておりましたので、この際私からお答え申し上げたいと思います。  昨日の委員会におきまして、今回の法案に関連する予算関係につきまして、私は大体この法案によつて必要とする経費が、おおむね五千万円前後である。これの予算措置といたしましては、補正予算もすでに出す時期を失しておりまするし、当初予算にも組めません事情がありますから、現在の国警予算のやり繰りによりまして、一応まかなつて行くつもりであるという趣旨の答弁を申し上げ、その具体的内容といたしましては、現在の警察官数が約六万五千、それをでき得る限り欠員のないように運用して行くつもりであるけれども、実際問題として、教養、配置計画等の実情から、約一%弱程度の欠員がある。この欠員の財源を今回の法律案に関する財源措置として、ぎりぎり活用して行くつもりだという点を申し上げたのでありますが、それに対しまして横路委員におかれましては、もし私の申し上げるような数字であるならば、もつとたくさんな金額が出て来るから、場合によつては、現在別途に補正予算で要求しておる一億二千万円というものも削除してもさしつかえないのじやないか、こういうふうな御趣旨の御質問であつたと思うのであります。この点は警察官の一人当りの経費をどういうふうに見るかという問題で、非常に結論が違つて参るのでありますが、私の方が申し上げましたのは、昨日も申し述べました通り、今回引継がれる警察職員についての俸給、給与、手当等、人に伴う最小限度の経費を一応まかなつておけばつなぎがつくという意味合いから、籍、給与の財源を勘案いたしておるのでありまして、この点は昨日も申し上げました通り、警察官の一人当りの俸給、給与が一万三千七百十三円、一般職員の分が九千十四円、大体両方の平均をとりまして、一人当り警察職員といたしまして一万二千円くらいを見当づければいいわけでありますが、この一万二千円を中心にいたしまして、千二百三十九人というものを見ますと、昨日申し上げた通り、約五千万円程度の経費を要することになるのであります。これに対しまして残りまする財源の方は、約一%弱の欠員でありますから、これを六百人に一応押えてみますと、その六百人の九箇月分、これは一月から財源措置を要しますから、四月から十二月まで残つた分を予算の財源に充てざるを得ませんので、九箇月分を見る必要があろうと思います。それで六百人の九箇月分で、延人員として五千四百人、これに対して俸給、給与の平均が、先ほど申し述べた通り一万二千円でございますので、一万二千円に五千四百をかけた六千四百八十万円、この見当がぎりぎり残る見込みがある。それを今度の財源に充てはめたい。かように考えておるのでございまして、横路委員の言われましたように、補正予算の分をまかなうような余裕があるはずもございませんし、またそういうものでもないのでございますが、今回の分をぎりぎりまかなつて行くという程度の財源は、今のような計算から一応見当がつく、かように考えておるのでございます。おそらくは計算の基礎といたしまして、警察官一人当りの国警経費は約二十三万何がしということが言われておりますので、その二十三万というものを基準にして御意見が立てられたのではなかろうかと思うのでございます。これは私の推測でございますが、この二十三万何がしというものは、申すまでもなく、総国警予算を警察官の定員で頭割りにした場合には、一人当りその金額になるという金額にすぎませんので、その残りまするのは、欠員のありまするその警察官の俸給、給与が残つておる。こういうことから、私の説明しましたような基礎ができ上る次第でございます。はなはだこまかい話でありましたが、一通り御説明申し上げた次第であります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 私はこの機会に重ねてお尋ねしたい点があるのであります。それは、この間全国の町村長会の代表の方に地方行政委員会に参考人としておいでをいただいたわけですが、そのしきに、自治体警察と国家警察のことについていろいろお話がございました際に、全国の町村といたしまして保、国家警察に対して、その町村の人は、一人当りに対して二十円ずつ協力費を出している、こういうお話があつたわけでございまして、それは全国の町村長会の代表の方のお話でございましたので、一体そういうようになりておるのかどうか、その点をひとつお尋ねをいたしたい。全国全部そういうように協力費を出しておるのか、その点をお聞きしたいことと、それからただいまお話ございました警察官の給与につきまして、これはきつといわゆる外勤といいますか、警察官としての仕務を担当しております者が平均一万二千七百十三円、そのほかの者は九千十四円、この九千十四円というのは、おそらく事務職員とでもいいますか、そういう者でないかと思うのですが、私はこの際参考のために、警察官の一万二千七百十三円であるという平均ベースの内容についてお聞かせをいただきたいと思います。この二つの点について伺いたい。

谷口寛国家地方警察本部次長

○谷口政府委員 お答え申し上げます。第一の点につきましては、さような事実は全然ございません。この点私からはつきり申し上げておきます。第二の内容につきましては、総務部長から……。

柴田達夫国家地方警察本部警視長(総務部長)

○柴田政府委員 第二のお尋ねについてお答えいたします。警察官の月額が、現在の補正予算にお願いいたしておりまするベース改訂後一万三千七百十三円ということを次長からお答えいたしたのであります。その内容は、警察官の方は、俸給が一万一千五百六円、扶養家族手当が、平均いたしまして千五百五十四円、勤務地手当が六百五十三円、合せまして一万三千七百十三円ということに相なつております。それから一般職員の九千十四円の内容でありますが、俸給が七千七百十四円、これは本俸であります。扶養手当が六百三十二円、勤務地手当が六百六十八円、都合九千十四円ということに相なるのであります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 ただいま政府委員から私が申し上げました全国の町村において、人口一人当り二十円ずつ国家警察の協力費として出しておるということにつきましては、今政府委員の方から事実がないというお話でございましたが、これはここに出席しておる地方行政委員各位は全部御承知のように、先般十月に全国町村長会の代表である白鳥会長から明確に国家警察の協力費二十円、これは総額にして今ちよつと基礎的な数字を持つておりませんが、たしか年間十億に近いものをいわゆる義務負担外のものとして出しておるというお話があつて、そういう点の詳細な諾がございまして、われわれとしては町村財政がただでさえ非常に重いところに、そういう義務負担外のものがある、そういうことについて非常に驚いたわけですが、ただいまのお話では事実ないということですが、これは間違いないかどうか。私は今あなたから間違いないというお話ですから、そうすればこの地方行政委員会において全国の町村長会の代表から明確なそういう答弁があつたのでございますから、私といたしましてはあとで再度全国の町村長会会長にはその旨通達しまして、もしも全国の町村長会の代表の言うように、協力費二十円とつておるということになると、また答弁が違うということになる。この金額はたしか年間通して十億近いというお話がございましたので、その十億の内容についてはちよつと今具体的な数字はございませんが、二十円については間違いない、そういう答弁をいたしておりますから、その点あとでまた訂正のないようにしていただきたい。

谷口寛国家地方警察本部次長

○谷口政府委員 重ねてお尋ねでございましてお答え申し上げたいと思いますが、私あるいは聞き違つたかもわかりませんが、横路委員の御質疑が、国家警察に対して全国の市町村が二十円の協力費を出させておる事実があるという御質問でございましたので、その点は重ねて明瞭にそういう事実はないということを申し上げたいと思うのであります。ただ、今の御質問から想像できますることは、でき得る限り寄付につきまして抑制を示達し、努力もいたしておりますが、あるいは地方の事情によりまして駐在所をつくるとか、派出所をつくる、あるいはそれの薪炭費の補給をしていただくというようなことから、事実上町村の経費が出ておるということは、やむを得ず相当あろうかと考えておりますが、それを平均した金額として二十円というような御質疑でありまするならば、この二十円ということをはつきり今証拠立てる資料も持つておりませんけれども、事実そういう相当な寄付があるということについては、私も認めざるを得ませんので、その点の平均二十円になるのだというような御質疑でありますならば、私はその点についてはあるいはあり得るかと思いますが、詳細につきましては調査の上お答えを申し上げたい、かようにひとつ御了承を願いたいと思います。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 先ほどお話がございました、きようこれからさらに議題になりますところの六十二箇町村の自治体警察の警官につきまして、きのうのお話で、今回の補正予算に間に合わないし、財源措置をしなくても大丈夫できるというお話の中で、六万五千人の国家警察のうち実際に約一%は欠員を生じておる、この九簡月分を見るのはどうも私としてはふに落ちないのでございますが、実際には一%だけ欠員があるものであれば、やはり十二箇月分を見るのが当然なので、そうすると欠員全体としては七千二百人になるのでありまして、そうしますと、七千二百人の、ただいまお話の点ですと、きのうお話ございました今回の補正予算に組んでおる一億二千万円は、大分まだ減額されてもいいように思うのですが、その点は十二箇月分でなしに九箇月分しか見てないというのは、どういう点からそういうようにされたか、ちよつどお伺いしたい。

谷口寛国家地方警察本部次長

○谷口政府委員 一応われわれの積算の基礎といたしましては、四月から十二月まで九箇月分、かように考えておるのであります。その点は一月から三月までにつきましては、その欠員を食  つて新しい増員分に当てなければならないという考え方から、さように考えておる次第でございます。但し非常にこまかく計算いたしますれば、今度附加される定員のまた一%弱というものを平均の考え方から欠員の数字の中に入れて来るという考え方は、御指摘の通り非常に正しいお考え方と思いますので、正確な計数の整理の場合には、そういう点も十分考慮して計算を出したいと思つておりますが、客観といたしまして一応九箇月分を見る、かように申し上げた次第でございます。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 私はこれは政府委員にさらに問いただしたい点ですが、こういうような予算のつくり方で行くと、ただいま議題になつておるように、中間で自治体警察を国警に転移する場合に、すでに組んである国家警察の予算のやりくりでできるんだ。現に今回六十二箇町村についてやつたではないか。こういうことが前例になるわけです。やはり国家警察としてはぎりぎり一ぱいの予算なんだ。足りないんだ。だから自治体警察を国家警察に移す場合においては、それに見返るだけの財源は当然補正予算の中に組まなければならない、こういうふうになつておることが正常な建前だと思うのです。そうでないと、国家警察のことだから、相当機密費その他をふところにくらい持つていると、また何十箇町村移したつてかまわないじやないか、私はこれは前例になると思いますので、やはり私はあなたの方でこの六万五千人、それに見合う金――具体的な金は幾らかわかりませんが、それだけが必要であるならば、やはりそれを十分まかなうだけのへ員、装備その他をしてやるべきであつて、こういう中間において六十二箇町村も受入れられるような、いわゆる余裕財源を持つておるということが、私は非常に思わしくない予算の組み方だと思うのです。こういうことであれば、いつでもここへ議員提案で自治体警察を国家警察へ転移の件をかければ、国家警察の予算のわくの中でやれる、こういうことになりますので、この点は一体将来どうなるのか。また一体中間においてやつた場合に、既定の財源でやりくりできるのか。それとも、そういう転移のあつた場合には必ず予算の組みかえをし、財源を明らかに提出してやるのか。その点を明らかにしてもらわなければ非常に今後の問頭になりますから、どういう態度でおやりになるのか、お聞かせいただきたい。

谷口寛国家地方警察本部次長

○谷口政府委員 お答え申し上げます。御意見の点は非常にごもつともでございまして、国警予算の編成にあたりまして、予算の編成でございまするから、各般の事情を想定いたしまして一応予算を組むわけではございまするが、それに関連いたしましては、でき得る限り正確な資料をもつて予定と実施との間に食い違いのないような予算を編成いたすつもりでかかつておるのでございます。また執行にあたりましても、極力その予算目的に沿いますように運用いたしておるつもりでございまするので、いつでも何かことがあれば、ある種の金をもつてまかなつて行くというようなことができるような、器用な予算には御指摘の通り現在なつ、ていないのでございます。たまたま今回の法案が議員提案として出ました場合におきまして、一月一日から転移が実行される場合においては、あと三箇月である。それで本来ならばこれは補正予算を要求すべきだが、補正予算の時期としてはすでに時期を失した。来年の当初予算になれば、当然に当初予算として要求するつもりであります。その場合にこの法案が成立しましても、財源の関係で全然美行が不可能なものかどうかという点につきまして、われわれの方として検討いたしました結果、すでに年度も四分の三を過ぎまして、あとの四分の一の三箇月のつなぎをやる方法がないだろうかどうかということを考えました結果、きのうからも御説明申し上げましたように、でき得る限り欠員を少くして補充するように努力いたしておりますけれども、技術的な関係としてやむを得ず出て参る最小限度の財源が、俸給給与で三箇月今度の編入分をつなぐためにはぎりぎり出て参ります。それで法案がもし成立いたしまするならば、財源措置はその方法でやり得るのだという点を申し上、げておるのでございまして、御指摘のように、余裕をもつていかなる場合でもそれをうまく転用して行くというような予算の編成並びに執行はいたしていないのでございますから、どうかその点よろしく御了承をお願いいたしたいと思います。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 次に門司君。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 今のお話ですが、私もきのうからその点はおかしいと思つて聞いているのですが、二十三万幾らというものを計上されておつて、そうして人件費だけあれば警察の運営はできるという当局のものの考え方は少し間違いじやないかと考えるのです。すべて警察の運営は、単に人件費だけあればいいというものではありませんで、もちろん機動力に関する費用もいりましようし、わずか三箇月といいましても、やはり組まれたものの中には、いろいろなものが私は必要だと考える。従つて予算の建前から行くならば、どこまでも一人当りに計算された数字をもつて予算を優得されるということが正しいのじやないか。それを、人件費だけ支払いができるから、おれの方では受入れに困らないのだということは、私はおかしいと思う。私はそういうことを固執しないで、もしあなたの方でお考えがあるならば、どうせこの国会は終つても、あとの国会もありますし、来年の年度までのうちに私は補正予算を出せば出せると思う。大してむずかしい仕事ではない。そういう腹があるのなら、この際そういう腹で行きたいというような、もう少し誠意のある、はつ書した、われわれの納得するようなことにしておいてもらわぬと、人件費だけ払つて警察行政が行われるものではないと私は考える。しかもこれは六十二の警察でありまして、これも機動力がいるでありましようし、消耗品費もいるでありましよう。従つて私がそういつたことを心配しますのは、人件費だけしか払えない、あとは、今まで町村の予算の中で決議しておるのだから、ひとつそつちの方で見てくれということに必ずなると思う。今、横路君が言つておるように、一人当り二十円ぐらいのものを出しておるというが、あるいはそれがさらに、どうせ廃止する町村は来年の四月までの予算を組んでおるに間違いないのでありますから、予算がちやんとあるのだから、予算の中から、自動車が動くように、寒くなればストーブもたけるように、お前さんの方からそれだけのものは出してくれということに必ずなると思う。これだけのことを一体町村に迷惑をかけないでやれるという確信があるかどうか。  それからもう一つは、さつき一番先に申し上げました予算の建前上おかしいと思うのは、一体そういうことでいいのか、悪いのか。それからもう一つの問題は、人員の不足と頭数だけを勘定されておるようでありますが、この前二十幾つかありました警察を委譲したときの金が一億幾ら、九箇月分計上されておる。これは必ずしも人件費だけではないと考える。警察にはその他の費用がかかつておるはずである。そういうふうに、もう少しはつきりした数字が出せませんか。一つの警察でどういう割にどれくらいの人間の人件費がいるのだという、もう少し納得の行く数字をはつきりしておいていただきたい。

谷口寛国家地方警察本部次長

○谷口政府委員 門司委員のただいまの御質問一々、ごもつともでありまして、私としても御趣旨は全然同感であります。先ほど私が申し上げましたように、この千二百有余の警察職員の引継ぎの期間は、法案が通りました場合においては、わずか三箇月でありますので、一応俸給給与を出しますれば、引継ぎはできるということを申し上げたのでありまして、その引継ぎだけの経費があつて、それで十分活動ができるというようには考えておりません。それを活動させるためには、諸般の経費がいりますことは、御指摘の通りでございます。この点は国警の総予算が、現在のところ百八十億前後ございまして、その中に相当額の活動経費あるいは旅費その他の経費も計上いたしてございます。従いましてごの千二百が編入せられまして人件費だけをまかなうことができまするならば、その他の活動については、非常に不十分ではございまするが、一般の国警で持つております旅費その他の活動費を、その警察官もある程度使つて参るということは予算上もでき得ることでありまするし、実際上も必要があればそういう運用をやつて行くつもりであります。もちろん、それでも十分というわけでもありませんし、逆に申せば、一般の警察官の旅費なり経費なりがそれだけ食われるということは、その通りなのでありまするが、一応警察活動をやつて行くということについては、曲りなりにも運用できる、かように考えておる次第でございます。それで本年の六月の転移の問題につきまして、補正予算を要求いたしました場合においては、御指摘の通り全活動ができまするように、俸給給与以外に平均二十三万何がしというものを要求いたしておるのでございまして、この点は来年度の予算の場合には、当然にその千二百有余名につきましても、全体の活動が確保できますような予算を要求するつもりで準備をいたす考えでございます。また今回の編入に関連いたしまして、俸給予算だけを見たために、警察の活動経費その他につきまして、関係町村に迷惑をかけさせないように十分に留意をいたして参ります。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 あとは公安委員さんにお聞きすることが多いのですが、一応当局にもう一度聞いておきたいと思います。  今の御答弁で大体はつきりして参りましたが、六月から委譲されたものについては二十三万幾らの予算を組んでおいて、あと三箇月だからそういう予算はいらぬという予算の組み方、それからそれが運営でやれるというものの見方については、予算の編成の上においてわれわれは考えなえればならぬ面が出て来る。それから同時に、そのほかの費用で余つておるから、多少きゆうくつになつても、それでやつて行けるという話ですが、そうすると国警の予算というものは、相当大幅な余裕のある見方でされておるというようなことにも考えられる。少くとも千二百人、千三百人の人間を三箇月もかかえようとすれば相当の費用がいることはわかり切つておるのです。  私はもう一つ事務当局に率直に聞いておきます。これをのむというお考えの中に、国家警察に地方警察を委譲することを国警自身が喜んでおるかどうか。国警はこれを喜んで受入れるというようなことに私は解釈ができぬのでありますが、それは今のお話からずつと総合いたして参りますと、無理をしてもこれを国警にとるということになる。警察の行政というようなものは、ただ簡単に官僚がものを書き集めて既成の事実をつくり上げて、自治警察をなくしてこれを国警に持つて行くという、官僚の一つの政権欲といいますか、権力欲というか、そういうものに支配されてはならない、きわめて重大な時局になつておりますときに、治安の問題を不十分な活動費をもつてやつて行こうというものの考え方について、私は最初から賛成できない。従つてほんとうの真意を聞いておきたいと思いますことは、国警に自治警を委譲することがいいというお考えのもとに今おいでになるかどうか。この点の事務当局のお考え方をはつきります先にお聞きしておきたいと思います。

谷口寛国家地方警察本部次長

○谷口政府委員 町村警察の廃止が行われて、今国警に委譲せられることが好ましい傾向であるというように考えておるかどうか、この点についての事務当局の御意見を聞きたい、こういう趣旨の御質問であつたと考えるのであります。この点につきましては、率直に申し上げまして、法の規定するところによりまして、また今回議員提案をせられました法案が、当国会において成立をいたしました場合におきましては、国警といたしまして、その委譲を受ける義務があるのでございます。それだけの関係でございまして、われわれといたしましては、委譲を受けることを積極的に好む、あるいは逆にそのことを排除する、そういうようないかなる判断もいたしておるものではございません。法の命ずるところによりまして、町村警察の廃止が決定いたしました場合においては、国警といたしましてこれを受取る義務が法律上規定されておるのだということを御答弁申し上げるのでございます。  それから最初の方の御質問の点につきましては、これはしばしば繰返しておりまするので、蛇足になりまするが、国警予算が余裕のある予算だという御指摘につきましては、決してさようなものではないという点をひとつよろしく御了承いただきたいと思うのであります。一万も町村がある中で六十二箇町村が入る。警察官としても二千余名だ、だからまずまずつなぎはやつて行けるということを繰返し申し上げておるのでございまして、余裕がある考え方から来ておるのではございませんから、この点はよろしく御了承をお願いしたいと思います。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 私は事務当局に対する質問は一応これで終りまして、あとは公安委員さんのお考えをこの際十分お聞きしておきたいと思いますが、今事務当局から予算面において、大体人件費だけは支払いができるという答弁であります。これは数字的にそれだけしか言つておりませんで、その他の運営管理に対する費用は既定のものをできるだけ切り詰めて行く、それによつて運営管理を行う、そういう御答弁でありますが、公安委員としての立場から、この点をどういうふうにお考えになるかということであります。それはこの警察自体の人事であるとか、その他予算の関係というような関頭が、当然公安委員の一つの考えられる職責になつておると思いまするが、この点について、事務当局だけの支払いができるとかいう答弁に対して、公安委員さんはこれだけの人員を入れても運営管理にちつともさしつかえないというお考えをお持ちになつているのか。同時に私はこの機会に聞いておきたいと思いまするが、この法案が出まするときに、公安委員さんはこれを十分了承される機会を与えられておつたかどうか。この点を一応お聞きしておきたいと思います。

花井忠国家公安委員

○花井説明員 国家公安委員は運営管理をいたしておりませんから、十分なことは存じませんけれども、事務当局でできるということであれば、われわれは信用できるだろうと思う。もちろん委員さんからいろいろ御質疑があつたことくに、人件費だけでまかなえるはずはないのでありますから、運営にあたつて非常に無理があることはわれわれも考えておりますが、国会の予算をなるべく少くして行く、そして無理でもこれをやつて行こうということはけつこうじやないか、こういうふうに考えております。  それからもう一つは、この法案が出るときに十分の相談を受けたかどうかという御質疑のようでありまするが――これは法案が出たということだけでありまして、しかも従来から引続いた同じような経過でありますので、われわれが今度の法案について特に審議をしたというようなことはございません。しかし法案の出ましたことは承知しておりました。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 今の公安委員さんの御答弁でございますが、私は警察法の建前からいつて、国家公安委員会の行うべき仕事というものは、私が申し上げるまでもなく十分御了承だと思います。従つて今の御答弁のように、事務当局がこれがいいと言えば、それを信用してということになりますと、国家公安委員会としての責任の所在というものがきわめて不親切ではないが、不親切という言葉が当るかどうかわかりませんが、不誠意ということは少し言い過ぎると思いますから、あえて不誠意とは申し上げません。あまりにもおざなり過ぎはしないか、少くとも今日の日本の警察制度ができておりますのは、日本の国民のおのおのが持つております自覚と責任の上において日本の自治を保つて行く、いわゆる民主警察の建前が非常に大きく貫かれておるということは、ここでしばしば申し上げておりますように、警察法前文に書かれておる通りであります。その前文から来たこの公安委員会というものは、やはり国の治安をつかさどります。これを民主的に行うということを今の国警の事務当局は――あえて私は事務当局と申しておりますが、斎藤国警長官以下、これは国民が信頼して国会で承認を得た公安委員会の運営管理のもとに、やはり活動すべきであつて、国と直接つながつた命令でこれが動くということはどこの法律にも書いてない。あくまでも警察の運営管理というものは、国家公安委員会が責任を持たれるのが当然であります。従つてこの国この治安関係の総元締といつてもいいほど大きな責任をお持ちになつております国家公安委員会が、これらの警察行政に対して事務当局がいいといえば、それを信頼するんだというふうなことでは、私は非常にたよりないと考えておる。これでは勢い官僚警察にならざるを得ないのであります。そうなつて参りますと、小言を言うようではなはだ恐縮でございますが、この警察法をこしらえた意味というものが全然なくなつて来る。私はどこでも日本の警察というものは、国家公安委員会が中心で運営管理というものが行われる、地方においてはそれぞれ自治警察、あるいは県におきましてもさらに県庁の公安委員会があるということで、どこまでも民主的にこれが運営されることが望ましいのでありますが、しかるに今のお言葉を聞いて参りますと、話は聞いておるがということだけでは、私ども満足をするわけには参りません。  それと同時にもう一つお聞きをしておきたいと思いますことは、公安委員の立場から日本の現在の警察の制度についてのお考えがもしありますならば、この機会にひとつお聞かせを願いたい。  それからもう一つつつ込んで聞いておきますことは、昨日担当大臣であります、犬養さんに所信を伺いましたときに、従来日本の政府は国家公安委員会というものをほとんど見ていないとは申し上げませんが、いずれの警察法の改正あるいは警察治安関係につきましても齋藤長官と警視総監は呼ばれておるようでありますが、公安委員会がほとんどこれに出席をしていないというような事実がたくさんあります。私どもはそういう態度を改めたいと思つてきのう犬養さんにも聞きましたときに、犬養さんとしてはわれわれは絶対にしない、公安委員会の意見は十分聞いて、そうして公安委員会とも密接な関係のもとに警察法等の改正をしたい、こういう御意見があつて、私ども非常に喜んでおつたわけであります。今のお話を聞いて参りますと、こういう法案が出るにいたしましても、あまり関係をなさつておらないように承つておりますが、もう一つ聞いておきたいと思いますのは、そのことに関連した次の警察法改正に対する問題として、犬養さんのお話では、何か三つか四つの案を持つておるが、これはまだコンクリートされたものではないから、ここで言うことは差控えるというようなお話でありましたが、今政府の考えておりまする警察法改正に対して、国家公安委員会としては何か御相談を受けられた事実があるかどうかということを、はなはだぶしつけな話でありますが、お聞きをしておきたいと思います。

花井忠国家公安委員

○花井説明員 御趣旨ごもつともでございまして、われわれは民主警察の確立に努力いたしております。従つて決して事務当局にまかせ切るということをいたしておるわけではございません。限定された本質の問題についてだけ事務当局を信頼したということなのでありまして、すべてのことを信頼してまかぜ切るというようなことは絶対にいたしておりません。なおごの法案でございますが、これは議員提案でございますので、国会の方におまかせしたんじやないか、かように考えております。議員提案でありますがゆえに、ことさらにわれわれの方で検討したというようなことをいたしたわけじやございません。なお警察制度の改正の問題でございますが、これは国家公安委員とは申しませんけれども、全国の公安委員から警察審議会というのを従来からこしらえておりまして、その方で目下研究中でございます。内容についてはまだ確定案を得ておりませんので、本日は申し上げる限りじやないと思います。  なおお話の中にもございましたが、こういう場合に公安委員を抜きにして、いろいろな法律などをつくるということについては、公安委員としても決してそれを快いとは思つておりません。このたびも全国の公安委員の決議をいたしまして、法案改正等の場合には必ず公安委員の意見を聞いてくれということを申出てございます。従つて制度改正のときなどは、われわれの意見も十分尊重していただきたい、かように考えております。これは率直に申しますが、われわれが制度改正について直接に意見を徴せられたということは今のところはございません。大臣もさような御説明があつたそうでございますから、それは全国の公安委員会の要望するところでもありますので、これからはわれわれの意見も十分参酌されることであろう、かように考えております。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 御答弁に言葉を返すようですが、今後この法案は国家公安委員会のもとにありまする国警が受入れをする側であります。従つて法案は国会議員の提出であるから、それに対してとやかく言うことはできないということは私は了承いたします。しかし少くともこれは受入れの方が重要であります。廃止する方は財政その他の関係で持ち切れないから、お前さんの方にやろうというのでありますが、受入れの方の意見というのがきわめて重要でありましてそのことについて国会できめるのだから、それを受入れたらそれでいいのだというようなことでは、どうも簡単にこの問題は済まされない。それは先ほどから申し上げでおりますように、治安の問題は重要な問題でありますので、これが事務当局の言うように、人件費だけは何とかまかなえるが、そのほかのものについてはほかの予算を多少圧縮しても何とかやつて行きたいというふうなきわめて確信のないような財政的の答弁をされておる。従つてそれを統轄されております公安委員会といたしましては、そういうことで一体いいのか悪いのか、国会できめられたことをわれわれが忠実にやればいいということは、これは何でもないことであります、当然のことであります。しかしそれはそれといたしましても、受入れられることと受入れられないこととがある。無理なことをしいられても、公安委員会は国会が法律をこしらえたらその通りにやつて行けばよいということでは、国家公安委員会としての十分な責任は果せるかどうか。同時にこの法案はまだ今審議中でありまして、私どもがきようおいでを願いましたことは――もしあなたの方でこれを受入れて非常に支障があるとするならば、それは提案された議員の方々には相済まないことでありますが、私どもはそれによりまして反対をしなければならない。そうしてここに初めてあなた方の方で、法律を実施されるようにするかどうかということをきめなければなりません。そういう立場におりますので、きめられたらそのままわれわれは受付ければいいのだということになりますと、私ども審議の上に非常に支障を来すのであります。もう少し率直に公安委員会としてはこういう形で受入れてもさしつかえがないということをもし法案自体に対して相談がなかつたというのなら、今からでもよろしゆうございますが、法案はきわめて簡単な法案でありまして、五十幾つかの自治警察を廃止して国警に委譲しようというのですから、受入れ側の国警としては、財政的の処置と治安上の確信が持てればそれでいいのでありまして、恐縮でございますが、その点もう一応お答え願つておきたいと思います。

花井忠国家公安委員

○花井説明員 地方の強い要望でありますので、これは受入れられるものなら受入れる方がよろしいんじやないかと考えております。予算の点につきましては、できれば十分な予算をほしい、これはもうもちろんでありまするが、事務当局においてどうにかこうにかやれると申しまする上、公安委員会としても公安委員としての検討においては、やはりやれるだろうという意見に一致しておりますので、単に全然まかせ切りで、そのまま同調したということじやございません。公安委員会としては、やはり公安委員会だけの検討はいたしております。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 これは将来の問題でありますから、公安委員の方からも事務当局からも念のために聞いておきます。こういう特例法が出ることは、ことしはちようど二回目であります。第十三回国会にあつたことは御存じの通りでありまけ。そうしてその中には、この前の委員会でも申し上げましたような旧すべり込みがあつた。今度もまたこの法文のままにこれを読みますると、大体五つぐらいの、いまだ住民投票も行つていない、民衆の意思決定もしないものまでもこの中に含まれようとしておる。明らかにこれは国警委譲の奨励法案と申し上げても大してさしつかえないような法案である。そこで百三十九の町村警察が残されておりますが、この一年のうち二回もこういう特例が出て、とにかく町村会で議決してしまえば、あとは国会でこれをきわめて短かい時間に、現在の警察法の四十條を無視しても――無視するということは少し言い過ぎかもしれませんが、特例を設けてこれはやつてくれるということになりますと、来年はおそらく百三十九こぞつてこれに賛成して出て来ると思う。そうなると、それらの予算経費が相当なものが出て来ると考えられる。その場合に一体当局はどういう態度をおとりになるか。やはり今度の残りの百三十九の自治体警察が、来年度の中にこと、ことくといつていいほどこれになると、ごくわずかな関係のものだけが残されると思います。この中に福岡県の志免の町が入つておりますが、志免の町は、今までの私どもの考え方から行けば、この中に入らぬと考えておつた。ところがこの中にちやんと入つて来ている。こういうことを予測して来ますと、今まで町村警察の中で比較的意思の強いと考えられておつた町村警察すら、今度のこの五十七の中に含まれておるところを見ますと、おそらく私は来年度は百三十九の残されたもののごとくが国警委譲の決議をして来ると思う。その場合の受入れ態勢として、今のように何とかなりますというようなことだけでこれを受入れをされるかどうか。それから同時に来年度の予算編成の中に、そういうものを大体含めてお考えになるような――こういうことは少し先走りになると思いますが、将来の問題について、そういう事態があつても事務当局としては引受けることができるというお考えであるか。それから公安委員会としては、そういう事態が必ず起つて来ると思いますが、この傾向は国家の治安関係から見ていいというようにお考えになるのかどうか。  それからもう一つは、さつき申しましたように警察法自体の、国民の個々の自覚と責任の上において、みずからの治安を守るといういわゆる自治警察を主眼とした日本の民主警察法に対する一つの考え方であります。これについて公安委員会としては、そういうことは好ましいことであるというお考えをお持ちであるか、この二つを事務当局と公安委員会と両方からお伺いいたしたいと思います。

谷口寛国家地方警察本部次長

○谷口政府委員 便宜事務の方から先にお答えさせていただきます。今度の法案がかりに成立いたしますると、町村警案のうちで百三十九とおつしやいましたが、百四十九が残りますことは、御指摘の通りでございます。この百四十九がどういう動向を示しまするかは、まつたく当該町村の自由なる意思によるわけでございまするから、われわれといたしましては、含から何らの予測を持つことはできないと考えておるのであります。従いまして御意見の中にございましたような来年度の予算にその問題を何らかの予想のもとに計画を立てておるというような事実は全然ございません。その点は、何も考えていないということをまず申し上げておくわけであります。そうして現実の問題として、百四十九の町村警察の廃止並びにそれに関連いたしまする時期の繰上げの特例等の法案が、もし万一御審議になるような場合がございました場合においては、そのときの時期またその町村の数、それらを勘案いたしまして、もしそのときの事情が倉の場合のようにぎりぎりでもやつて行けるというような財政上の事情、また引受けた場合の治安上の責任の持てまするような場合でありますれば、今日のような受入れ方をすることに相なろうかと考えまするが、それはまつたくそのときの時期、範囲、その他の事情によろうかと考えておる次第であります。

花井忠国家公安委員

○花井説明員 これは地方の自治体におまかせするほかないのでありまして、そういうことがいいことであるか悪いことであるか、というようなことは、ちよつと申し上げにくいのであります。従つてもし百四十何箇町村が一度に来るというようなことになれば、これはたいへんなことになる。予算面で相当骨が折れることではないかと思います。従つてそれに相当する予算がそのときにはあるのではないかと思いますが、これは将来のことでありまして、今日何とも申し上げ得ないのであります。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 私の今お聞きしたのはそういうことではありませんで、私の言い方が少し悪かつたかとも思いますが、公安委員会にお聞きいたしたいと思いますことは、公安委員会は少くとも日本の治安の総元締めとも言つていいところであります。なるほど行政府としての政府には、担当大臣はおりますが、今の警察に指揮命令する権限は持つておりません。これの運営その他をやられるのは公安委員会である。これは間違いないことであります。従つて人事権もちやんと公安委員会がお持ちになつております。総理大臣といえどもそう簡単に警察に対して人事権にするわけには参りません。今日の警察行政はまつたく公安委員会が持つておるのでありまして、従つて私の聞いておりますのは、今の警察法の建前、いわゆる地方の自治警察と国家地方警察、こう二本建てになつておりますが、提案理由の中に何も書いてありません。ただ地元から参りました陳情書を読んでみますと、財政その他ということが書かれております。そこで私どもといたしまして、財政その他の関係からでないということになつて、警察行政の面からの返上でないということが考えられて参りますと、これに財政さえ付与して行けばやはり自治警察は持てるということが一応言えると思います。そこで財政的にこれの処置ができれば、自治警察が持てるということになつて参りますると、この問題は主として財政だけを解決して行けば、今の警察法の建前をくずさなくてもよいということである、そう私ども考えておりますので、お聞きいたしたいと思いますることは、財政上の処置だけをすれば自治警察は依然として町村警察として持つて行けるというのであるか。それからもう一つここでお聞きいたしておきたいことは、財政の問題だけでなくして、今の自治警察のあり方、ことに町村警察は財政以外の面で国警に委譲した方がよいということは、この陳情書にも現われておりませんし、本案が出て参りましたときの説明の中にもそれは書かれておりませんでした。従つて私どもといたしましては、これを根本的に考えますときに、どうしてこういうことをしなければならないかということ、実際財政の面だけは陳情書を見ますと書いてありますからはつきりわかつております。ところが大事な行政の面からどういう不都合があるかというと、たとえば非常に警備力が弱いとか、あるいは財政が困難であつて機動力を持つていないから、十分活動ができるというような財政にからんだ問題もありましようし、そのほか人事の異動が非常に困難であるといういろいろな欠陥があると思います。そういうものをずつと拾い上げて行つて、行政上の面から見ても町村警察は国警に委譲した方がよいというように、国家公安委員会ではお考えになつているか、説明の中には全然書かれておりませんので、ここであえて公安委員会の御意見をお伺いするわけであります。  その点もう少しお答えを願つておきたいと思います。

花井忠国家公安委員

○花井説明員 民主警察と申しましても、そのあり方はいろいろあろうと考えております。ただいま財政面以外の問題でというお話でございますが、財政面だけ安心ができればほかの点においてこのままでさしつかえないかどうか、今の問題はそこにあるのじやないかと思います。治安の維持ということを根本に置きますと、はたして小さな地区にわかれておる警察制度がいいかもしくはそれを一本化する方がいいのかということは、非常に大きな問題であろうと思うのであります。これは皆さんも御研究になつておる点であろうと思いますし、公安委員会といたしましてもこの点について非常に検討をいたしておるのであります。国警一本ということになつても、それでも民主警察ということはあり得ると思いますけれども、徹底した民主警察がそれで行けるかどうか、これが問題であろうと思います。また連絡その他の機動力などにつきまして、小さな自治体警察が独立しているということで十分に行けるか、これが問題なんであります。私公安委員になりましてまだ日が浅いので、十分なことはわかりませんけれども、目下のところ自治体警察は治安面において欠陥が現われて来ておるのであります。たとえば吹田事件、最近にきましては東京から茨城、静岡にかけての某ギャング事件、これが捜査の面で非常に困難を来しております。検挙するのに非常にひまがかかつたのであります。その吹田事件にしましても某事件にしましても、いずれも自治体警察の欠陥を縫つて行つておるような現象であります。こういう点は、国家警察一本になれば治安の維持、捜査等において非常に便宜になるのでありますが、ただそういう便宜だけを考えるわけに参りません。これはわれわれとしても非常に苦心しておるところであります。治安の維持の面から申しますれば、私といたしましては国警一本による民主警察の確立が必要ではないか。これは私の感想でございます。そういうふうに考えております。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 横路君、簡単に願います。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 公安委員の方にお尋ねいたしたいのです。十一月二十七日付私たちのところに「町村警察廃止状況調」というのが来ているのですが、二十六年の十月一日廃止ということになつておりますのが千二十四箇町村あるわけです。従つて、現在廃止決定の五十七箇町村等を入れますと約千百五十四箇村廃止になるのであります。そしてただいまお話のように百四十九箇町村しか残つていないわけです。総体の八割五分くらいは廃止になつておるわけです。そこで私のお尋ねいたしたい点は、町村の警察が廃止になつた理由は、大体今お話のございましたように捜査その他の面もございましようけれども、主としては町村財政の負担になるということなんです。そこで今の政府のやり方を考えてみると、自治体警察を維持でき、町村財政的な負担をしないで、初めは民主的な警察であるというので置いてみた。しかし政府が自治体警察に対して財源の負担をしない。やむを得ずこれを国家警察に移管して行く、どうもこういうふうにしか私たちには受取れないわけなんです。このままで行けば、どういうように国家公安委員会がお考えになつているか知りませんが、百四十九の町村もますます町村財政が窮乏して来れば、これは廃止の方向に行くわけです。そういうことになりますと、警察法を立法されたときの精神に合致しないわけなんですが、一体公安委員会として自治体警察の廃止になつた理由を、どういうようにお考えになられているか。それからまた残された百四十九の自治体警察は、おそらく町村側においても希望していると思うが、財政的負担をこのままにしておけば、やがて廃止の運命になるのではないか。そういう場合の市町村の財政的負担について、やはり何ぼかお考えになつているかどうか。別に金はどうというのではなしに、置かなければならないという基本的な立場に立てば、そういう意思表示をなされなければならないが、そういう点はまつたく放置してあるのかどうか、その点をひとつお聞かせいただきたい。

花井忠国家公安委員

○花井説明員 財政の負担でありまするが、自治警察を置くという制度のもとにあつて、そうして財政のために自治体警察が維持できないのだということになりますれば、これはどうも国家が負担する以外に道がないのじやないかと考えておりますが、はたして国家にそれだけの余裕が出て参りますかどうか。自治体警察を置かなくてはならぬという結論になりまして、しかも財政の面でそれの維持ができないのだということになれば、これは自治体警察と少し違うことになるかもしれませんけれども、何らかの形で維持すべきものをできないものは、やはり国家が負担して行かなくてはならないのじやないか、こういうふうに考えております。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 はつきりしませんのでもう一度お聞きいたしたいのでございますが、自治体警察と国家警察というものが考えられている立場においては、やはり現実に千百五十四近くのものが廃止になつて、なお百四十九のものについても、今日のままではやがて廃止の運命になるのじやないか、どうせ町村の財政で負担できなければ、それもしかたないという考え方はどういうものでしようか。自治体警察には自治体警察としての一つの使命があれば、町村の財政上負担ができないということになれば国でやるのが当然だ。しかし、同じ国がやるという点についても、委員の方は御承知かもしれませんけれども、平衡交付金その他の制度もございますので、やはりそういう点で、国が市町村に対する財政上の負担をしてあげて維持をして行くという方向に行くのが、ほんとうではないでしようか。今あなたのお話を聞いていると、町村で財政の負担ができなければ国でやるのが当然で、まあ廃止になつてもしかたがないじやないかということですが、そういうことを公安委員の方がおつしやるならば影響するところが甚大だし、もしもそういう気持で自治体警察をながめておるのであるならば、警察法に対して早急に全面的に、それは所信を持つて解決すべきだ。これでは公安委員会の委員の立場にある方といたしましては困る。その点は重大でございまして、残る百四十九の町村も財政上の負担ができるかどうかということに非常に注目しておるのですから、私の聞き方に誤りがあつたのかどうかもう一ぺんお聞かせ願いたい。

花井忠国家公安委員

○花井説明員 私の申し上げましたのは、国家が財政を持つて自治体警察を縛るということではございません。おつしやる通り、平衡交付金というような形で援助しなくてはならなくなるのじやないか、こういうような考えを申し上げたのであります。自治体警察については、私どもといたしましてはなるべく自治体の意思を尊重して行きたいというふうに考えております。特にどうしてもらいたいとかいうような希望を別に持つておるわけではありません。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石(ヨ)委員 私は公安委員さんに質問したいと思いますが、実はここにおられる門司先生と私と二人がこの警察法を寝ずに審議したのです。この警察法にはわれわれ二人は非常に愛着を持つておるのです。それで私は真の日本の民主化というものは、警察の民主化にあるということを常に言うておるような次第でございます。ところがあなたのおつしやることを聞いておりましたら、あなたはちようどロボットのようなことをおつしやつている。やはり私が想像しておつた通りあなたはロボットであつた。そこでお聞きしたいことは、今週ここで、総理大臣が警視総監を任命するというような話がございましたが、その話は一体どうなつたのでございましようか。それを私たちはお聞きしたい。

花井忠国家公安委員

○花井説明員 総理大臣が警視総監を任命するという話は聞いておりません。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石(ヨ)委員 私たちは今回これで三回だまされたのです。次から次と特例法を持つて来て、そうして岡山県の笠岡市は遂に自治体警察が国警になつてしまつた。だんだんそういうふうにして自治体警察が国警になる。それならば法律の根本を改めたらよろしい。そうしたら私たちは文句を言いません。これをあなたはどういうふうに思うか。  それから、これは私の持論でございますが、教育委員ですら、あんなに気張つて選挙をした。ところが、治安を守るあなた方を何がゆえに任命制にして公選にしなかつたか。あなたは、公安委員は公選がいいと思うか、それとも任命制がいいと思うか、それを私お聞きしたい。

花井忠国家公安委員

○花井説明員 笠岡市がどうして国警になつたか、笠岡市から私どもの方に何も報告があるわけじやございませんので……。(大石委員「それはあなたに関係がないけれども、それを例にして問うておる。」と呼ぶ)  それから、任命制がいいか公選制がいいか、どちらがいいかという、ただいまの御質問でございますが、私も、国家公安委員に就任いたしましてまだ日が浅いので、そこまで探求はいたしておりませんけれども、聞くところによりますれば、かつてアメリカにおいても最初は公選であつたようでありまして、それが改まつてやはり任命制になつたと……。(大石委員「アメリカのことなど聞いておらぬ。日本のことを聞いておる。」と呼ぶ)公選がいいか任命がいいかということは、にわかに判断はできませんけれども、おそらく、そういうような前例から見まして、検討の上、任命制度がいいということになつて、今任命制度になつているのじやないかと考えます。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 他に御質問はありませんか。――なければ、本案に対する質疑はこれをもつて終了いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

青柳一郎自由党

○青柳委員長 御異議なしと認め、本案に対する質疑はこれにて終局いたしました。  これより討論に入ります。討論の通告がありますので、これを順次許します。雪澤千代治君。

雪澤千代治自由党

○雪澤委員 私は本案に賛成するものでございます。この法律案は、関係町村民の熱心な希望をいれまして、責任転移の時期を三箇月早くするというだけのものであります。警察の運営上も何らさしつかえない、また財源措置上にも支障がないということでございまするから、私は本案に賛成いたします。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 次に、床次君。

床次徳二改進党

○床次委員 私は、改進党を代表いたしまして本案に賛成の意を表するものでございます。しかしながら、この機会に一言関係者にも反省を求めたいと思うのでありまするが、今日警察法につきましては幾多の問題がある。特に、自治体警察と国家警察の二つの警察をいかにするかということは大きな問題である。これについて政府は、警察法に対して対策を講ずると言つておりますが、いかなる方角にこれを改めるかということに対して、いまだ結論を得ておりません。従つてこの点非常に大きな疑惑のままに残されておる点は、治安上はなはだ遺憾だ、すみやかにこの対策を立つべきものと考えております。ことに現在の問題におきまして、自治体警察を今回のごとく転移いたしますことも、やむを得ないと思いまするが、ややもすれば関係者におきましては、国家警察が自治体警察になりまする場合には、非常に便宜をはかつておる。私は住民の要望に対してできるだけ便宜をはかることは、当然のことと思いまするが、自治体警察を国家警察とする場合には、できるだけ便宜をはかりながら、反面において自治体警察を維持して行こうということに対しましては、きわめて不親切である。このために自治体警察の維持が困難になりつつあるという事情がありますことを考えまするときには、関係当局がこの日本の警察法の建前の自治体警察並びに国家警察の両警察の存在していることを前提としておる現在にありましては、必ずしも適当な処置ではないと思います。この点に関しましては、やはり十分なる対策を講ずべきである。ごとに基本的な警察法に対する方針を、すみやかに確立されんことを要望いたすのであります。  なおこの点に関しまして、私どもは自治体警察をでき得る限りその制度のよいところを存続し、その充実をはかるために、別途皆様方の御賛成を得まして今回の決議をいたし、そうして自治体警察の運営に支障なからしめることを提案いたしたいと思います。これを後刻提案いたしますから、皆様方の御賛同を得たいと思います。  以上簡単でありまするが、改進党として本案に賛成するゆえんを述べます。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 次に平岡忠次郎君。

平岡忠次郎日本社会党(右)

○平岡委員 私は日本社会党を代表いたしまして、本案に反対を表明するものであります。  その理由といたすところは、この上程案そのものはきわめて考え方によつては技術的な問題で、大した支障のない、へんてつもないようでございますが、この案が上程されて来たゆえんのものを検討いたしますと、私はこの法案というものに簡単に賛成することができないのでありまして、むしろ積極的に反対せざるを得ないのであります。と申しますのは、この法案の提案者のよつてもつてよりどころとするところは、民意が決定されておる。一たび自治体警察を廃止して、そこの各町村というものが、これをすみやかに国家警察に移したいということについて、完全に民意を代表しておる、民意によつて決定したものであるという前提に立つておるのでありますが、この民意を決定するまでにおきまして、町村の財政の窮乏が押しつけられておる。このことと、それからなおところによつては国家警察によるところの積極的な勧奨ですか、そうした意味合いが、所々に看取されるのでありまして、いわゆるこの民意決定に至るまでにゼスチュア・デモクラシーが行われておる。決してデモクラシーではない、ゼスチュア・デモクラシーによつてこうした結果を生み出すように馴致されていることを私は非常に遺憾に思うのであります。特に吉田内閣が一昨年の六月二十五日に勃発しました朝鮮事変以来において、あたかも宇治川の鳥の羽音に驚いた平家のごとく、日本の進路とか、日本のあすの運命というようなものに対しまして、深い思いをいたすことなしに、造次顛沛の間、周章狼狽しまして、政治的な動向をきわめて反動化の方向に持つて行つている。私はこの警察法のこうした案が上程されることも、そうした新憲法のもとに再び戦争はすまいとするところの国民の切なる七箇年来の念願というものに背いて来ておる。こうした反動的な一連の立場にある、かように考えまして強く反対せざるを得ないのであります。  昨日も同僚門司議員が申された通りに、日本の法律のうちで憲法が前文を持つております。しかして警察法がそれと相関連して前文を持つておるゆえんのものは、日本の新しい進路というものにおいて、警察のあり方というものが特に反省されなければならぬ。かような点が強調されたるがゆえに、この前文が持たれたものだと思うのでありまして、こうした意味合いにおきましても、逐次々々、一日々々となし崩し的にこうした事柄を積み重ねまして、いつの間にか反動的な――われわれが再びこのあやまちを犯してはいかぬというふうな、そうした大事の点がなし崩しに破壊されまして、国民の意図と逆な方向に引つ張られておる。かような点はわれわれ議政壇上を置くものは、ひとしく反省しなければならぬと思うのであります。しかも技術的な点におきまして、いわゆる予算措置の裏づけというものが、牽強附会をもつて無理にこじつけられている。しかもこの六十二箇村の中の特に五箇村のごときは、正式な民意の決定すらも行われておらぬ。しかもそれが通ることを予見して無理に辻棲を合せたところの予算措置をもつてまで、こうした法案というものを通さなければならぬとは毫も考え得ぬのでありまして、私はむしろ末梢的、技術的な措置として、この法律案が通り得るからということよりは、この法律案というものが、そうした警察法、警察制度の反動化の現在行われつつあるところの全豹の一斑をなすものである、かような見解に立ちまして反対いたすものであります。以上であります。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 横路節雄君。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 私は日本社会党を代表いたしまして、これに反対するものでございます。  御承知のように警察法の制定されました趣旨というものは、一つは地方自治の真意を推進する意味からであつたのでございます。御承知のように今回提案された内容を見ましても、政府は警察法について根本的な改正の立案を何らなさず、なしくずしに自治体警察を市町村財政の窮乏のゆえをもつて廃止されて、そうして一つの既成事実をつくつた上において、完全に自治体警察廃止の方針に向つて警察法を改正しようという露骨なる意図が、私は現われていると思うのでございます。十一月二十九日の本委員会において、犬養国務大臣の出席を求めた際におきましても、犬養国務大臣のその答弁の内容には、何ら警察法改正の根本的な精神には触れておらず、しかも政府みずからが自治体警察に関する市町村財政に対する財政的な負担の裏づけをしないで、牽強附会に、たとえば自治体警察には出世の見込みがないから気分が沈滞しているとか、そういうような末梢的なものを取上げ、さらにもう一つ重要なる点は、今日国際的な破壊活動が非常に盛んになつて、能率的に処理できないから、自治体警察については再検討を加えなければならないというような、かつての国家警察一本の意図を、漸次露呈しているものと私は考えるのでございます。しかも自治体警察は、御承知のように昭和二十六年九月三十日までの町村における自治体警察の維持の数は、千三百十四を数えたにかかわらず、二十六年十月一日から今日までに、約千百五十四の自治体警察が廃止されて、残るところわずか百四十九になつたのでございます。しかもその多くの理由は、ほとんど請願の形になつて現われておりますところの内容を見ましても、全部町村の財政が負担できないという点があげられているのでございます。しかも今回の提案の中において、はなはだわれわれ了解のできません点は、御承知のように、香川県の琴平町を初めとして、岐阜県、長崎県におけるそれぞれの町村五箇町村は、十二月十四日から住民投票を開始するのでございます。この自治体警察を廃止するかどうかという意思の決定は、住民投票によるものでございまして、この十二月十四日、十五日、十七日、十八日、十九日と五日間にわたつて、それぞれ自治体警察を廃止するかどうかの住民投票があるに先だちまして、この委員会において、この住民投票の自由なる意思を拘束するかのごとき本法案を制定しようという点につきましては、明らかに私は不当なる干渉であると思うのであります。しかも本法案の提出は十二月六日になつておりまして、しかも長崎県の三箇町村は、この十二月六日の法案の提出がございましてから、十二月七日の町会においての議決が一箇所と、十二月八日の議決が二箇所と、合計三箇所になつておるのでございます。これは明らかに十二月六日の法案提出とからんで、それぞれの町村にこれを通達されて、急いで議決されたものと私たち考えざるを得ないのでございます。さらに非常に重大なる点は、先ほど政府委員からも答弁ございましたように、今日、自治体警察――提案者の説明によりますと、六十二箇町村については、何らこれに対する今回の補正予算の中で財源措置をしていない点でございます。この点につきましては既定予算の中でやりくりできるとはいいますけれども、明らかにわれわれ地方行政委員会の担当している今日の地方行政等におきましても、御承知のように地方公務員の五%の削減というものが強化されている今日、国家警察においては年間を通して一%の剰余の人員があるから、今回移管になる千二百人の三箇月分については、これを財源措置をしなくてもやりくりできるということにつきましては、明らかにわれわれは不当であると考えているのでございます。従いまして私どもは政府みずからが警察法に対するところの根本的な改正の方針を明らかにせず、しかも自治体警察には、先ほど申し上げましたように、すでにわずか一年に足らずして千百五十四箇町村の廃止をするような、いわゆる市町村に対するところの財政的な裏づけをしないで、なしくずしに自治体警察を廃止して、既定の事実をつくり上げて行こうという、そういうやり方に対して私たちは反対するものでございます。  以上、反対理由を申し上げまして、本提案に反対の意思を表明いたします。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 ほかには討論の通告がありませんので、討論はこれにて終局いたしました。  これより採決いたします。本案に賛成の諸君の御起立を願います。     〔賛成者起立〕

青柳一郎自由党

○青柳委員長 起立多数。よつて本案は原案の通り可決されました。  お諮りいたします。本案に対する衆議院規則第八十六條による報告書の作成につきましては、先例により委員長一任に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

青柳一郎自由党

○青柳委員長 異議なしと認め、さよう決します。     ―――――――――――――

青柳一郎自由党

○青柳委員長 この際床次委員から動議を提出されておりますので、これよりその動議の趣旨弁明を求めます。床次委員。

床次徳二改進党

○床次委員 この機会に決議をお願いいたしたいと思うのであります。  まず案文を朗読いたします。  自治体警察の現状に鑑み、政府は、自治体警察維持に要する経費に関する地方財政平衡交付金の算定にあたつては、国家地方警察維持に要する経費に準じ可及的増額すること、特に大都市又は駐留軍所在市町村等には、治安維持のための特別平衡交付金又は国庫補助金を交付すべきである。 簡単に御説明申し上げたいと思うのでありますが、過般の特例法案審議の際におきましても議論になりましたごとく、自治体警察の維持に関しましては、財政上の問題が非常に大きな関係を持つております。財政上の苦痛のために自治体警察を廃止せざるを得ないという立場に追い込まれておるものも少くないかのように考えられるのでありまするが、かりに財政上の措置が十分ありましたならば、住民の希望するところの自治体警察を十分に運営し得ることを、私どもは考えておるのであります。でき得る限り警察法の精神に基いて、民主的な警察を維持すべく努力するのは当然であろうと思います。現下の財政の状況を見てみますると、この自治体警察に対する財源はきわめて不十分であります。平衡交付金におきまするところの自治体警察維持に関する基準額というものは、国家警察に比しますると、はるかに少額であります。私どもはすみやかにこれを国家警察と同じ待遇におきまして、同じ立場に立つて、自治体警察が維持できるがごとき自治体に関しましては、必要なる経費を交付すべきものであると信じておるのであります。なお最近大都市等におきましては、国家的の事件が少くございません。これは自治体警察をもつて維持すべき程度を越えておるのであります。当然これは国費においてその治安の維持に当るべき部面が増加しておるのであります。従つて大都市に対しましては、国から特別な費用の負担をなすべきが当然であろうと思います。多数の請願陳情等が来ておりますることによつてもおわかりと思います。なお駐留軍の所在市町村におきましては、国警におきましてある程度まで経費の負担ができておりますが、自治体警察におきましては、駐留軍所在のために増加いたしました治安維持のための経費に対する負担に非常に苦しんでおるのであります。当然これまた地元公共団体のみの負担すべきものではないのでありまして、国庫において当然負担すべきものと考えられるのであります。従つてこの必要なる経費は、平衡交付金あるいは国庫の補助金として給付すべきものと信ずるのであります。従つてただいまのような決議案を御決定願い、今後の自治体警察の維持に遺憾なからしめんと考える次第であります。皆様方の御賛成を得たいと思います。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 この際大石君から発言を求められておりますので、これを許します。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石(ヨ)委員 私たちは反対せんがために反対するのじやございません。この決議案には賛成いたしておるのでありますから、先ほど委員長が附帯決議という言葉を用いられたのをここで訂正してください。そうしたらわれわれは賛成いたします。いかがですか。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 ただいまの御質問は提案者に対する御質問と思いますが…。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石(ヨ)委員 私たちは賛成をいたしますが、これは別個のもとに賛成するから、附帯決議ということは、あなたからおつしやらないようにしていただきたいということを申し上げたのであります。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 暫時休憩いたします。     午後一時十九分休憩      ――――◇―――――     午後一時二十一分開議

青柳一郎自由党

○青柳委員長 再開いたします。  ただいまの動議について御異議がなければ、これより採決いたします。床次君の動議に賛成の諸君の御起立を願います。     〔総員起立〕

青柳一郎自由党

○青柳委員長 起立総員。よつて動議のごとく決しました。  なおただいまの決議の手続等につきましては、委員長及び理事に御一任願います。  暫時休憩いたします。     午後一時二十二分休憩      ――――◇―――――     午後一時二十六分開議

青柳一郎自由党

○青柳委員長 再開いたします。先般来種々御協議を願つて論議して参りました平衡交付金及び起債問題につきまして、この際本委員会といたしましては、地方財政の確保について、一つの申合せをしていただきたいと存じます。その内容は、地方行政委員会は、地方行財政の現状に鑑み、地方財政平衡交付金並びに地方起債額を可及的速やかに増額する必要ありと認む。であります。これを本委員会の申合せといたしまして、その具体的必要措置等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じます。これに御異議ありませんか。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 ちよつと注文があります。私は今の処置の問題でありますが、予算委員会はきわめて短時間のうちに通過しようとしております。従つてやはりわれわれの申合せ少くとも予算委員会の決定前に、政府並びに関係方面におのおのこれを通智れるということが私は必要と考えます。従つて委員長におきましてはその点を十分御考慮願いまして、あとの祭りにならないように、ぜひお願いいたしたいと思います。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 承知いたしました。ただいまの申合せに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

青柳一郎自由党

○青柳委員長 異議なしと認め、さよう決定いたしました。  次会は追つて公報をもつてお知らせすることといたしまして、本日はこれにて散会いたします。     午後一時二十八分散会

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