P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
15回国会衆議院1952/11/29

地方行政委員会 第4号

発言数
86
登壇者
11
会派数
4
開催日
1952/11/29

会議録

青柳一郎自由党

○青柳委員長 それでは会議を開きます。  これより警察に関する件について調査を進めることといたします。まず最初に、今後の警察制度等の問題に対する政府の所信について政府より説明を聴取し、その後質疑を許すことといたします。犬養法務大臣。

犬養健自由党法務大臣

○犬養国務大臣 警察制度につきましては、委員の皆さん御承知のように現状に適しない点がありますので、これを何とか改正しなければならないという考えを政府は持つておりまして、過般総理大臣の施政方針の演説の中でもこの点を強調していただいたわけでございます。いずれこちらで御審議を願う時期もあると思いますが、要は自治警察というものは、民主主義の思想に基いてできておりまして、その点はたいへんけつこうなんでありまして、言葉をかえて言えば、警察国家にならない一つのくさびとしての役目は、現にもう果しているのでありますが、一方から言いますと、能率の点でどうも感心できないところがありますし、また国家警察と自治体警察とが十分連絡し合つて仕事をして行くという建前になつておりますが、この連絡というものにもやはり限度があるのでありまして、どうも能率化という方から言うと批判の余地があるのではないか。また御承知のように人間も経費もダブつているようなところがありまして、経費のむだな点がある。こういうようなことから考えまして改正に手をつけてみたい、こういう考えになつています。また見のがすことのできませんのは、自治体警察で朝夕真剣に働いている人たちが、人間性といいますか、人情からいつて、自分の一生のうちに飛躍的な、俗に言えば出世の見込みもたい、これは神ならぬ身の人間でありますから、そこに何となく気分の沈滞して行く現象も起つておる。こういう点から考えまして、自治体警察のあり方、それから国家警察との関連性というものに、もう一つ再検討を加えてみたいと思つている次第でございます。  また一方には暴力主義的破壊活動が国際的な関連性をもつて絶えず動いておりまして、御承知のようにかかる運動は潜行的であり、また表に出たときには集団的でありまして、分散している自治体警察の手でもつてはなかなか能率的に処理できないという問題もありますので、この原因をも加えまして自治警察と国家警察との関連性において再検討を加えて行きたい、こういうのが趣旨でございます。但し能率ということを非常に急ぎますと、警察国家という感じが出して参りますので、それはあくまでも避けたい。それを避けながら国際的関連性をもつて来る暴力主義的破壊活動その他の非常に知能化された近代社会の犯罪をどう処理して行くか、この二つの継ぎ合せと申しますか、融合と申しますか、これがなかなか苦心のいるところでございまして、従つて警察制度の再検討には、現在いろいろな案がありますけれども、十分にこれは検討して参りたいというので、実は当委員会におきまして、今日こういう案で改正をしたいと思つておりますと申し上げる時期にまだ立ち至つておらない次第でございます。しかし改正の要点、ねらいどころは、たいへん粗雑な言い方でございましたが、ただいま申し上げたような事情と、ただいま申し上げましたような筋道をもつてやつてみたいと考えておる次第でございます。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 御質問ありますか。

床次徳二改進党

○床次委員 ただいま法務大臣から、われわれが平素から考えております警察制度に関する懸案事項に対する考え方が指摘されたのであります。われわれといたしましては、お話のような点に対しまして、早急に結論を出すべきであるということを強く主張しておるわけでありますが、大臣から問題点はこういう問題であるというふうに御説明があつた。まつたくその通りでありますが、これをいかなる方向に解決するかということが、やはり相当差迫つた問題であると思います。政府がいつごろ結論を出してこれの具体化に手につけられるがということを伺つておきますことは、これからいろいろ出し参りまする警察法の実際上の取扱いに関する点がいろいろありますので、こういうことに関連いたしましてもすこぶる重大なことでありまして、できるならば政府の方角がどちらの方に向つているかということをなるべく早く承りたい。また政府が改正案を出されるならば、いつごろになつたならば政府のこの改正案の対策というものができるかということを伺いたいのであります。

犬養健自由党法務大臣

○犬養国務大臣 床次さんにお答え申し上げます。ただいまのお話はまことにごもつともでありまして、ただ根本精神はこうであるが、しかし事柄が重大だからゆつくり考えるというのでは、私ども責任が十全でないと存じまして、至急これははかどらせたいと考えお呈すし、現在いろいろな腹案を持つております。ただ事柄の性質上、地方の人たちの意向を無視して政府だけがどんどん先走るというのもどうかという考えを持つておりまして、できるだけいろいろな方の意見、国民感情というものを取入れたい、ここで政府だけが独走的につつ走つているという形を実は遠慮しておるわけでございますが、この点については鋭意研究いたしまして、通常国会には御審議を願うだけの基礎の考えをかためて提出いたしたいと考えております。

床次徳二改進党

○床次委員 過般政府が政策を発表されました機会に、やはり新聞紙上の報道でありまするから、その根拠はわかりませんが、大体大要を申し上げますると、地方の町村の自治体警察を漸次国家警察に移して行く、同時に市におけるところの自治体警察も、やはり漸次国家警察に移して参る、次第々々に国家警察の活動分野を拡めて参るかのような意向も見えておるのであります。従つてこういう考え方に対する取扱いの問題でありまするが、当面委員会におきましても、目下考慮中の問題は、町村の弱小自治体警察の国警移管という問題が、すぐ目前に問題として提起されておりまするが、かかろその場その場の要求に応ずるような形において、警察法の改正を漸次なしくずしに行つて参つて、いつの間にか警察法の改正の既成事実をつくり上げるということになりますることは、私どもははなはだ適当でないと考えておるのでありまして、ただいま大臣が言われましたように、根本的な方針を政府が立てられまして、それに向つて改正を行つて行くべきものと私どもは考えておりますが、この取扱いとして、政府はやはり根本的な改正方針というものを明らかにして進んでいただけることを、私は大臣の御答弁から信ずるのでありますが、そういうふうにやつていただけるだろうかということを、あらためて重ねて実はお聞きする次第であります。なしくずしに少しずつ各部面からこの現状に即するようなと申しますか、現地の要求に応じて法律を改正して参りまして、遂にはそれが警察法改正の既成事実となつてしまうということは、実は私ははなはだ好ましくないと考えております。このことに対して重ねて大臣の御答弁をお願いする次第であります。

犬養健自由党法務大臣

○犬養国務大臣 これもしごくごもつともだと思います。御承知のように現在も五十七自治体警察ですか、これを早く繰入れてくれ、来年の四月一日は待てない、こういうお話も地方から参つているのでありますが、要はそういう地方の御希望を受身にたくみに受取りまして、だんだん埋合せ的に既成事実をつくつて、ふたを開けたら、実は国家警察移管の希望の方が圧倒的に多いから、こういうようにするということは、私はほんとうの政治ではないと思います。それはそれとして、地方の事情は事務的に受入れながらも、根本的に政治として警察組織をどうなすべきかということを根本的に考える時期が差迫つているわけでありますから、なしくずしに既成事実をつくつて、議会を切り抜けるというような、そういつた考えは、どうも政治家として恥じやないか、こういうように思つております。この点は御了承願いたいと思つております。

床次徳二改進党

○床次委員 関連しまして一言お願いしますが、ただいまの大臣のお考え、ぜひそういうふうにやつていただきたいと思います。なお特に予算の前でありますからお願いをいたしたいというのは、今日自治体警察におけるところの警察費というものは、きわめて実際の所要額に対しまして少い。過去において自治体警察と国家警察においては、警察官一人当り五、六万円の開きがあつたように記憶いたしておるのであります。かかる状態でありましては、いかに自治体警察が本来の職務を実施いたそうといたしましても、予算の面におきまして制約を受けまして、なかなか自治体警察といたしましての本来の機能を発揮しにくい。この点は十分政府におかれましても考慮されまして、新しい予算の編成の際におきましては、自治体警察が自治体警察の本来の役割を果すことのできまするような予算を確保するように、すなわち平衡交付金の範囲におきましては、それだけのことを考慮していただきた、いと思うのであります。反面から申しますると、自治体警察にはきわめて貧、弱な財源を与えておる。そうして自治体警察としての運営を困難ならしめておいて、漸次、地方は自治体警察を希望しておるにかかわらず、経費の方面からやむを得ず国家警察にかわつて行くというような風潮を起すことのないように考えていただきたいと思うのであります。今日までの予算の実情から見て参りますると、はなはだしく自治体警察がかかる不当な財政上の圧迫を受けておつたと考えておるのであります。ぜひこの点はひとつ十分に考慮をしていただきまして、そうしてこの観点に立つて、新しい警察法というものを考慮していただきたい。これを特にお願いしておく次第であります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 ちよつとお尋ねいたします。ただいまの御説明で少しわからないところがあるのですが、それは自治体警察を根本的に置くのか置かぬのかという点がはつきりしないのであります。その点をまず第一にお聞きいたしたいと思います。  第二に、ただいまのお話の中で、たとえば自治体警察にはどうも警察官の出世の見込みがないから、気分が沈滞しておる、それから能率の問題とかいうことで、これは運用の問題でどうにでもなるのではないかと思うのですが、ただいまのお話で非常に重要な点は、今度警察制度を改正しようという根本精神は、今のお言葉から私たちこういうふうに受取るわけです。それは国際的な連関において破壊活動が盛んになる、だからその国際的な連関における破壊活動を防止するためには、警察制度を改正するんだ、これが改正の根本精神だというようにしかただいまのお話では受取れないわけでありますが、この点ひとつお話をしていただきたいと思います。

犬養健自由党法務大臣

○犬養国務大臣 私はそう申し上げたわけではございませんで、暴力主義的破壊活動の国際的連関において、はげしくなり、潜行的であり、多衆的である、これに対処する能力も今の自治警では不十分だと申し上げたのでありますが、それは理由の一つでありまして、御承知のように、ほかに警察というものは、地方の平和な、そうして秩序ある生活の責任ということもありますので、その方を全然無視しては何にもならぬ、それごそ警察国家になると思います。表現の仕方があるいはそうとれたかもしれませんが、そういう意思ではございません。  もう一つ、自治警を全然なくすという考えを持つておりません。自治警というものの今日までの功績も認めておりますが、それをどう能率化して、どう国警と自治警との関係を持つて行くか、こういうことが今度の警察組織の改正の重点なんでありまして、ただいま床次委員から言われましたように、だんだん財政の窮乏という現実を与えておいて、苦しくなつて国家警察に繰入れて、天下の趨勢がこうだから国警一本にして行くというような考え方がないと申し上げたのも、御了解願えると思うのでありますが、そういう気持でありまして、自治警というものはだめだからなくして行くという考え方ではありません。ただ両者の関連をどうして行くか、それか一番私どもの苦心しておるところでございます。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 ただいまのお話で、自治体警察を廃止するわけではない、こういうようにお聞きしましたが、そうしますと、能率化するということになりますが、そうなると、運用の面とそれから規模、大きさの面と二つ出て来ると思うのであります。そこで大臣のお考えになつている自治体警察の規模、大きさというものは、一体どの程度のものであるか。それからもう一つ、治安確保上能率化しなければならぬ。そうなると国家地方警察と自治体警察の間の運用ということか問題になつて来るのではないかと思うのでありまして、従つてその二つについてもう少しお話をしていただきたいと思います。

犬養健自由党法務大臣

○犬養国務大臣 御質疑の点はごもつともでありまして、私どもも今御指摘の点をこれからの研究の重点にしておるのであります。ただ私どもの考え方が煮詰まつておりませんと申しますか、三、四の考え方を今研究しておるけわであります。これまた私どもの独断でなく、広く衆知の考え方もとりたいと考えておりますので、こういう案とこういう案があつて、どつちにしようかというお話をただいまこの席で申し上げるのは、少し私どもの立場から言うと尚早であります。しかしこれは秘密政治でも何でもないのでありますから、できろだけ早く案を求めまして、また御審議を願いたいと熱望しておるのでございます。ただいまの時期にこういうふうな案でこうやりたいということは、かえつて軽率になりますので、その内容は差控えさしていただきたいと思います。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 ただいまのお話で、改正については衆知を集めておやりになるこういうのですが、そうすると何か一つの機関といいますか、審議会というようなものをおつくりになつておやりになるような腹案のようでございますが、ただいまのお話の衆知を集めてやるというのはどういうような方法でおやりになるのか、もしもできるならばお考えをお聞かせ願いたいと思います。

犬養健自由党法務大臣

○犬養国務大臣 これはごもつともでございます。実は打明けて申しますと、審議会をつくつた方がほんとうにまとまつたいい案ができるか、それとも別の方法で、地方の人たちの意見あるいは中央の学識ある人の意見、あるいは体験のある人の意見を聞いた方がいいか、これはまだ未定なのであります。審議会のいい点もよく存じておりますが、審議会がまたいろいろな特徴のある意見をだんだん角を減らしまして、平凡な総合意見になる場合もままありますので、どつちが、いいか、これもまだ今考究中なのでございます。これはごく率直に申し上げる打明け話で、どうやつて衆知を集め、独断に堕さないようにするか、その方法もまだ未定でございますから、さよう御了承願いたいと思います。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 最後にひとつお聞きしたいのですが、自治体警察は基本的に置くのか置かないのか。ただ改正をするという場合に、自治体警察の規模、大きさ、国家警察との運用の面において、いわゆる制度の改正をやろのか、それとも自治体警察というものをまつたくなくするのか、その点をひとつ伺いたいと思います。

犬養健自由党法務大臣

○犬養国務大臣 これもただいまできるだけ各界の人の意見を聞くと申し上げてありますから、私の現在の考えは、ほんの進行過程におけるただいまの考えでありますが、片一方国家警察百、片一方自治体警察ゼロというような形のことは考えておりません。ただどういうあんばいにするか、それを苦心しておる次第でございます。

阿部千一自由党

○阿部(千)委員 自治体警察の規模の問題で、今横路委員から御質問があつたのでありますが、その質問とも関連いたしますが、先般全国知事会が都道府県単位の自治体警察についての意見をきめたように伺つております。ただどういう方法で、あるいはどういう内容で都道府県単位の自治体警察を実施して行くかという詳細な意見については、私どもあまりよく聞いておらないのでありますが、その点について大臣はよくお聞きになつておるかどうか、お知りになつておられますかどうか。  もう一つは、現在の国家警察と都道府県との関連が、都道府県・知事の任命する公安委員ですか一というものによつて関連を保つておる程度ですが、ただ国家警察の人事なり、あるいは経理なりについての権限は、公安委員との関連を持たないという程度になつておるのか、何か執行部の運営についての関連だけを公安委員が持つておるという程度であるのか、あまりはつきり関連がないのが現状の制度ですが、これらの制度上の関係を、今後もし全国知事会がとる都道府県単位の自治体警察という考え方を実施して行きます場合に、そういう都道府県単位の自治体警察と国家警察の現在の各警察署との関係を、今後どういうふうに考えて行かれるのか、あるいは都道府県単位で、全部を都道府県の自治体警察にするならば、その範囲に属せしむるならば、国家警察というものはそれ以上の関係において都道府県との関係にとどまるという結果になると思いまするが、それらについて何らか主管庁において御審議になつておりますかどうか。それを伺いたい。

犬養健自由党法務大臣

○犬養国務大臣 お答え申し上げます。全国知事会の意向も存じております。確かに有力な参考意見の一つであろうと考えております。ただ都道府県の自治警察を分散させておくだけでよいかという点には、多少の研究の余地があると思います。これはいろいろまだ研究中で、苦心の存するところでございますが、公安委員というものはやはり警察国家に国がならない一つの安全弁でありまして、その役目の意義ということもわれわれ認めております。公安委員会というものに警察の能率化、警察の民主化という一つの組織の中で、どのくらいの重さで役割を持つていただくかということは、公安委員会の意見もだんだん私ども拝聴しております。この点もただいま私どもの研究の重点でございまして、まだ結論は出ておりませんが、そういうような心持でやつておることを申し上げておきたいと思います。

阿部千一自由党

○阿部(千)委員 全国知事会の意見についての審議を今後もお進めになりますか。全然無視して行くといつたような行き方をしますか、その点はつきりしておきたい。

犬養健自由党法務大臣

○犬養国務大臣 今申し上げましたように、府県単位ということは確かに一つの考え方であります。無視いたしておりません。確かに一つのよい考え方だと思つております。ちよつと数分間出かけて参ります。

石坂繁改進党

○石坂委員 ただいま国警本部長官がお見えになつておりますので、一言伺つておきたいと思います。最近新聞紙上等によりますと、国連軍の暴行事件が頻発いたしておるようであります。従つて国民その他有識者のひとしく心配いたしておるところでありまして、一面ただいまの議会におきましても、国連軍との裁判管轄権等の問題で、これに関連いたしまして法務委員会等で論議されておりますが、この暴行事件等に対しまする国警方面の対策は十分に御用意になつておるかどうか。もちろんこれは警視庁ではありませんので、直接の御関係ではないかもしれませんけれども、国警本部長官としては相当の処置あつてしかるべきことでありますから、この際伺つておきたいと思います。

斎藤昇国家地方警察本部長官

○斎藤説明員 お答えを申し上げます。国連軍あるいは駐留軍の犯罪は、最近目立つた犯罪といたしまして、先般もあるいは自動車強盗、あるいは飲食店における暴行というものが現われておるのであります。全国の傾向といたしましては、数が特にふえているというわけではありません。しかしながらわれわれ警察の者といたしましても、かような犯罪が起ることをできるだけ防止をいたすことを希望いたしますので、関係当局とも相談をいたしまして、まずできるだけ防止に尽力を関係軍の方に願つておるのであります。犯罪が起りました際には、警察といたしましては、駐留軍の施設以外のところにおいて起りました犯罪は、一切日本の警察側におきましてもただちにこれを逮捕し、あるいは捜査をする、向うのMPのおりまする地域におきましては、これと協力をして逮捕する、そうして取調べた上検察庁にまわす、日本の裁判に付せしめるか、あるいは向うの裁判でやるかというのは、個々のケースによつてやつておりますることは、法務委員会あるいはその他のところで主として法務省が御説明を申し上げておる通りであります。警察といたしましては、日本人であると、そうでないとにかかわらず、同様の方針で捜査、逮捕をいたしておる次第でございます。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 国警長官にお尋ねいたしたいのでありますが、この聞の衆議院の選挙は、選挙法を改正してやつたわけですが、あの選挙法の改正によつて、以前の選挙違反の状況と、今度の選挙法の改正により現われた選挙違反の状況との著しい違い等がございましたならば、ひとつお知らせしていただきたい。

斎藤昇国家地方警察本部長官

○斎藤説明員 先般行われました衆議院の選挙におきまして、その直前に選挙法が改正をせられました。従つてその選挙の取締りの点のかわつたことによつて著しくどういう影響を来したと思うかというお尋ねかと拝聴いたしましたが、戸別訪問の点が制限をせられへまた立札、張り札等が著しく制限をせられました関係上、ことに戸別訪題の面が以前に増して目立つて数は多かつたと考えおり美われわれの考えも常識的な考えも同様でありましようが、運動の方法が著しく制限せられましたために、今回の取締りの内容は買収、饗応というものが非常に多くありまして、私の覚えておりますのでは、約九割近くが買収、饗応になつておるのであります。これは選挙運動の方法が非常に制限されましたために、そちらの方に内向して行つたと見る見方もあるのでありますが、しかしこれはそうも言い得るというだけでありまして、はつきりしたそういう実証づける点はないのでありまするが、結果面におきましては買収、饗応の犯罪の率が非常に多かつた。形式犯におきましては、戸別訪問が制限をされましたために、その制限の趣旨が十分徹底をしていなかつたという点にも関係があるかと思いまするが、今申しました戸別訪問というのが著しくふえた、かように申し上げられると存じます。

鈴木直人自由党

○鈴木(直)委員 衆議院に対するところの請願のうちで、自治体警察廃止期日繰上げの臨時特例制定要望に関する請願というのが二十八、それぞれの議員の紹介によつて来ておるのでありますが、これらの自治体警察の人たちがどんなふうな気分を現在持つておるか、その実際の状態を知つておるならお聞きしておきたいと思うのです。なおまだ自治体警察として残つているところの町村警察が全国に幾つあるのか、そしてすでに、十八合併の決議をしているようでありますが、今後また相当数合併しようとしている空気があるのであるか、今後続々とこういう状態が出現して来るような事情にあるのか、その点を具体的に御説明願いたいと思います。

斎藤昇国家地方警察本部長官

○斎藤説明員 お答えを申し上げます。ただいままでに自治体警察を廃止する手続が完了をいたしまして、来年四月一日に廃止になるというのが五十七あるわけでありますが、これらの町村から、この国会に対しましても、できるだけ早く廃止の時期を繰上げてほしいという請願、陳情等が出ている模屡書手。われわれの方に筆ういう希望が相当訴えられております。ただいまのお尋ねは、それらの町村における自治体側の警察職員の気持はどうであるかというお尋ねであつたと思いますが、これらの自治体警察の職員も、こうきまつてしまつた以上は、早く処置をしてもらつた方がよろしいという気分が大部分でなかろうか、かように察しております。町村の自治警察で残つておりますのは、この五十七を除きまして、百四十九でございます。これらの町村が今後さらに続々と廃止をして行くか、どんな見通しかというお尋ねであつたと存じますが、中には十月末日までに手続ができなくて今後なお、その手続が遅れたが、廃止をしたいと考えているのも二、三あるように聞いております。それ以外は百四十九の中からたくさんのものが続々と廃止をするというものがあるかどうか、その点は今何らの動きも見ておりません。

鈴木直人自由党

○鈴木(直)委員 次にお尋ねしたいのですが、すでに廃止の決議をした五十七の自治体警察が、来年の四月一日から現在の法令では転移されるごとになりますが、かりに国会等の意思によつてごの五十七が陳情、請願にあるように一月一日に繰上げて国家警察に転移されると、いうことがあるような場合においては、一、二、三の三箇月間の予算というものは国からもらわなくてはならぬということになる。その予算は幾らくらいかかり、さらにその予算的措置が、現在の国家地方警察が持つている予算の範囲内において、まかなうことができる情勢にあるかどうか、その点もお聞きしておきたいと思います。

斎藤昇国家地方警察本部長官

○斎藤説明員 一月に繰上げられるということを仮定いたしました場合に、三箇月間の予算措置でありますが、これらの予算の大部分は人件費でございます。数もあまりたくさんにはありませんので、既定予算の範囲内で十分まかなえると考えております。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 他に御発言もないようでありますので、警察に関する調査は、本日はこの程度で打切ります。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 自治庁当局が来るまで時間がありますので、お諮りいたしたいことがあります。それは小委員会設置に関する件であります。すなわち去る二十七日の理事会におきまして、委員会の調査を活発ならしめるため地方自治、地方財政、警察、消防、及び選挙に関しまして、それぞれ小委員会を設置するごとといたしましたが、この理事会の決定通りこれらの各小委員会を設置することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

青柳一郎自由党

○青柳委員長 御異議なしと認め、さよう決定決定いたします。  引続きお諮りいたします。すなわち、ただいまの各小委員会の小委員及び小委員長の選任についてでありますが、これは先例によりまして委員長より指名するに御異議ありませんか。

中野四郎改進党

○中野(四)委員 各党の理事を通じて委員長に一任するようにして……。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 本日はきめずに希望をとりまして決定いたしたいと存じております。御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

青柳一郎自由党

○青柳委員長 御異議なしと認め、委員長より指名することといたしますが、都合によりこれは次会において指名いたします。御了承願ういます。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 それでは、次に地方財政に関する件について調査を進めます。  まずお手元に配付してある資料につきまして、政府より説明を聴取いたしたいと存じます。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 今回の政府の補正予算に関係をいたしまして、二十七年度の地方財政の計画につきまして修正を加えたのでござい達すが、その関係の資料をお手元に配付してございまするので、これによりまして御説明を申し上げます。  最初の「昭和二十七年度地方財源不足額及び補填方法概要」というのでござ、いますが、これは第二ページの「昭和二十七年度修正地方財政計画」というものの中から、財源の不足になります分を拔き出して、異動の生じましたものを書き上げたものであります。その次の二枚目のものにつきましてごらんをいただけばいいのでありますが、第一ページを基礎にたしまして御説明を申し上げます。  (1)の給与改訂による給与関係費の増、総額二百八十五億六百万円、これは今回の政府の国家公務員につきましてのペース・アップに準じまして、地方公務員につきましても平均約二〇%の給与費の増を見込んだわけでございます。この中には、昨年の補正予算におきまして財源措置をいたします場合に、地方公務員の給与の状況が国家公務員の給与よりも高いという一つの前提に立ちまして財源の補填をいたしたのでございますが、その際の調査の基礎になりました当時の大蔵省の調査につきましては、政府部門におきましてもまだ意見の一致を見ていなかつために、これを明確に調査をする必要があるということになりまして、地方公務員の給与調査の連絡協議会を設けまして、自治庁、大蔵省、文部省等が中心になりまして共同調査をいたしたのであります。その結果によりますと、昨年調査をいたしました大蔵省の数字というものは若干誤りがあるということになりましたので、この誤りを是正するための財源の補填もこの二百八十五億の中に含めて計算をいたしております。その関係の経費が約九億であります。なお本年勤務地手当の支給地域区分が改訂されましたので、その関係の増になりました分もこの中に見込んでございます。さようなものを合せまして今回の給与関係費の増ということで一括書いてございますのが二百八十五億であります。  次の勤務地手当支給地域区分改正による給与関係費の増、これは今回のペース・アップに関連いたしまして、勤務地手当の支給地域区分をさらに改訂をする法律案を政府といたしましては近く提案する予定でございますが、その関係で地方公務員につきまして給与費がふえて参ります。それが七億一千五百万円であります。  次の寒冷地手当支給地域の区分改正及び石炭手当の支給単価引上げによる増二億六千百万円、これはやはり勤務地手当の支給給地域区分の改正に並行いたしまして、寒冷地手当支給地域区分の改訂を過般行いましたその関係の増額の経費、それから石炭手当の支給単価につきましては、昨年はたしか四千七百円であつたと思いますが、それを今回六千百円に増額をいたして計算しておりますので、さような関係の経費を含めまして出したのでございます。  その次の自治体警察廃止による減、これはこれだけ地方としては負担が減少するのでございます。すなわち一億七百万円だけ減るのでございます。これは本年の五月以降自治体警察が、たしか二十四でございますか廃止されましたその関係の減になる分であります。  それから教育委員会選挙費及び行政整理による不用額の修正減であります。教育委員会の選挙費は、当初の計画におきまして十七億余りを計上しておつたのでございますが、大体都道府県の教育委員会委員の選挙は全部行われますけれども、市町村の教育委員会の委員の選挙は法律上は今年行うごとに相なつておりましたが、はたしてさようになるかどうか明確でございませんでしたような関係もございまして、一応大体地方事務所単位くらいに組合をつくりまして、教育委員会が置かれるであろうというような想定のもとに、市町村の教育委員会の委員の選挙費と合せまして計上いたしたものでありまして、それが今申しましたような約十七億余りのものであつたのであります。その後全市町村に教育委員会を置く、そのための選挙を行うということになりましたので、その経費を見込みますと大体二十二億程度に相なるのでございますが、実際選挙をやりました結果によりますと、四千余りの町村におきましては、無投票で選挙を行わなかつたわけであります。また県につきましても、たしか五県は全然選挙を行わなかつたというようなことがございまして、実際の経費がそれだけいらなかつたわけであります。さらに衆議院議員の総選挙と同時に選挙が行われましたような関係もございまして、重複しております部分につきましては、経費の節減ができるというようなことがございまして、結局におきまして教育委員会の選挙費につきましては四億余り節約ができたのであります。従つて十三億程度の教育委員会の選挙費と相なるわけであります。その次に行政整理による不用額の修正減でございますが、これも当初の見込みといたしましては教員、警察職員、消防職員を含めまして、一般の職員を通じまして五%減ということで見込んでおりまして、約八十億余りのものが節減できるという考え方であつたのでございますが、この行政整理によりまする節約減は、その後政府の行政の簡素化の出方等が、必ずしも当初計画をいたしましたようなぐあいにならなかつた。ことに警察官につきましては、国においても若干の行政整理が考えられるということであつたのでございますが、逆にこれが増員になりまするとか、また国の教育公務員につきましても若干の整理が予想されておつたのでございますけれども、これもさようなことはなくなつたというようなことで、教員あるいは警察、消防職員等につきましての整理は、その後の状況等もございまして相当困難になつて来ておるのであります。しかしながら一般の県庁、市町村等の職員につきましては、これは知事あるいは市町村長の努力によりまして、ある程度節約をしておるような状況で、補充主義その他によりまして整理をしておるようなところもあるわけでありますので、さような点も見込みまして一般職員について五%というような計算にいたしておるわけであります。さような関係で教育委員会選挙費の節減、行政整理による不用額が逆に少くなつて来たというようなことをあわせまして、これは三十七億九千五百万円ばかりやはりよけいに経費がいるということになるわけであります。  次に市町村教育委員会設置に要する経費でありますが、これは当初の財政計画におきましては選挙費だけを見込みまして、経営費は見込んでいなかつたのであります。そこで今回これを新しく見込むごとにいたしたわけであります。これが十億八千四百万円であります。  次に公債費の増でございますが、これは財政計画のうちには当初見ていなかつたのでございますが、昨年いわゆる緊急融資と申しますか赤字融資と申しますか、八十億の起債を特に地方に認めたのであります。そのほかさらにいわゆるルース台風によりまする災害のための起債、これは四十六億と見ておりますが、これはいずれも当初の計画に入つていなかつたわけでありまして、その関係のものを十四億五千百万円見たわけであります。  次に補正予算による国庫補助負担金の増額に伴う地方負担の増でありますが、これは今回政府が提案をしておりまする補正予算案の中に出ておりますいわゆる普通補助金と、公共事業関係の補助金、さような関係の地方負担の増でございまして、これが三十二億二千百万円であります。  次は経費の節約等による歳出の減少額、これは政府におきましても、本年度の実行予算におきましてはすでに旅費を一割、物件費を五%節約するということで節約額を見ておるわけでございますが、地方団体におきましてすでに実行しているものも相当あると思うのでありますが、さようなものを六十億見込んであるわけであります。これはこれだけ財源に余裕を生ずるということであります。  その次の地方税収入の自然増減三十六億四千九百万円、この内訳といたしましては、これだけ増収になりますので、財源の上ではこれだけ余裕を生ずるわけであります。ただ道府県につきましては、法人事業税等につきまして若干の減収を見込まざるを得ない状況でございまするので、それを見ておるのでありまするが、反面市町村につきましては、固定資産税等につきましては、評価増でありますとか、あるいは償却資産の増加というようなことで増収が見込まれますし、電気ガス税につきましても、五月に電気料金が改訂になり、さらに十一月にガス料金が改訂になりますので、その関係で増収が見込まれるわけであります。  なおそのほかに、これは府県も市町村も通じてでございますが、いわゆる旧法による収入というのが、二十六年度の決算見込み等がだんだん明らかになつて参りまして、これも相当量込み得るというようなことであります。さようなことで、市町村につきましては四十四億増収になるが、府県につきましては七億減収になる、双方差引いたしまして一二十六億だけは現状のままで行きまして地方税の増収になる、こういうことであります。  ただその次にございます一月から先般の地方税法の改正によりまして入場租、遊興飲食税、電気ガス税が減税になることになりましたので、その関係で二十六億減収になりますので、この財源の補填がいるわけであります。この内訳は入場税が十三億、遊興飲食税が十一億、電気ガス税が二億余りというところであります。  その次の道路法の改正による道路損傷負担金の減収でありますが、これは道路法が先般全文改正で成立しまして、その際国会の御修正によりまして、道路損傷負担金はこれをやめるということになりましたので、その関係の減収が九千五百万円であります。  それから税外収入の増収でありますが、これは当初の税外収入の見込みというものが、若干見方が少かつた。その後の実際の状況等に徴しまして、使用料あるいは手数料等につきまして相当程度の増収が見込まれておるというような現状でございますし、なお今後ともこれらのものにつきまして、徴収の努力を地方当局に重ねてもらうということで、これによります増収を四十九億見ておるのであります。  その次の昭和二十七年度地方債の昭和二十六年度繰上げ使用額五十億でありますが、これは昨年度地方財政の状況が非常にきゆうくつであるというようなことから、今年度の起債のいわゆる先食いをいたしたわけでございまして、これを五十億繰上げて使つておつたわけであります。そのために今年度の実際の起債のわくが五十億だけへこんでおる、これを補填しようというのが五十億であります。  かようなものが大体今回の補正予算に際しまして、地方財源の不足額として政府として考えて行かなければならない要素でございまして、これらのものを通じますと三百二十億という数字に相なるのであります。これに対しまして、政府としましては平衡交付金の増額として二百億、地方債の増額として百二十億ということを予定をいたしまして、これによつて地方財源の不足の補填をするという計画にいたしておる次第であります。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 御質疑を願います。

床次徳二改進党

○床次委員 ただいま御説明がありましたが、この数字に関しましては都道府県議会、知事、または市町村議会等におきまして、まつたく政府の見方と違う見方をいたしておりまして、それぞれ陳情等を受けておるのでありまするが、政府の方におきましてどういう数字の希望があろかということを、ひどつ一括して表にしていただいたらどうか。そうして政府の方がかかる要望と、現実に予算に現われましたものとの間に差がありまするが、いかなる理由をもちましてその程度に認めたかということに対しての御説明をいただきたいと思います。今ここに資料なしに口頭だけではなかなか数字の説明は困難だと思いますが、できろならばなるべく早い機会に府県、市町村それぞれ地元の要求といいますか、県知事会議、市町村議会で集めましたもの等の数字の比較等をつくりまして、これに対してひとつ御説明をいただいたらどうかと思いますが、いかがでございましようか。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 大体府県知事会あるいは市長会、町村長会の今までに要望せられましたいわゆる不足額というのは私どもの方にわかつておりますが、さようなものの比較表のようなものをつくりまして、その上で御説明申し上げることにいたします。

鈴木直人自由党

○鈴木(直)委員 ただいま御説明を受けたものの中で、もつとごまかい内容について質問いたしてみたいと思います。三百二十億の需要に対しまして三百二十億の補填が行われたわけですが、この内訳が地方債が百二十億、平衡交付金が二百億というふうになりますが、この新しく支出を要するもののうちで、起債ではまかなうことができないだろうと思われるものが相当あるように思うのであります。従いましてほんとうから申しますと、平衡交付金をもつと多くしまして、起債を少くするということが、この支出の内容表から見ると必要のように感じたのでありますが、これはおそらく国の財政からして平衡交付金を二百億以上使うことができないという観点から、起債にまわしたのではないかというふうに考えられるわけです。そこでお伺いいたしたいのは、地方債の百二十億をどういう経費に充てるようになつておるか。その充て方によりますと、赤字起債のようなものになつてしまうように思われるのです炉、その百こ十億の地方債をどういうふうな面に充てようとして考えられておるのか、それをお伺いしてみたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 ここに財源不足願の項目としてあげてありますものは、御指摘のようにその性質上起債をもつて充て得るものと、充て得ないものと二通りあるわけでございますが、現在の地方の実際の状況といたしましは、たとえば公共事業費の政府の補助金以外の地方負担分につきまして、すべて起債が充当されておるわけではないのでございまして、さようなものにつきましては、やはりもしここで起債を割当てまするならば、それによつて従来税金なり、平衡交付金という一般財源でまかなつておりましたものを起債に振りかえることができるわけでございます。それによつて得まする余力によつて一般の給与費その他の方にもこれをまわすことができる。要するに総体といたしましては、それによつて調整できるという考え方でございますが、今回の百二十億といいます地方債が、どういう面に割当てられるかと申しまするならば、これは今回の政府の補正予算案の中にございまする屋内体操場の建築費でありますとか、災害復旧事業等の補正事業の地方負担額、かようなものが約三十二億余あるわけでありまするし、そのほかに先にも申しました通り、公共事業費等の地方負担額の部分にこれを割当てるというようなことに相なるかと思います。

鈴木直人自由党

○鈴木(直)委員 そうしますと、この百二十億の起債を地方自治庁において許可する場合の方針でありますが、もちろん今までは各県に総括的に地方起債を割当てて、県によつて自由にそれを使うようになつてはおりますが、実際の場合においては具体的な項目別に府県からとりまして、そうしてそれを査定して使う場合において、本省に内示をして、それによつて市町村なり各府県が実際の起債をしておつたように思われるのですが、たとえば今度の場合においては、今までたとえば橋なら橋、道路なら道路というようなものは、中央には何らの関係のない県単費によつてまかなつているものが各府県にはあるようです。こういう県単費の方はこの上に掲げたような方面に使うことになりますから、従いまして今まで県が単費でもつてつくつておつたような事業については、この起債をもつて振り当てて行くというようなことが許されるようになると思いますが、そういう場合にもやはり個々の別々のことについて地方自治庁に内申をしまして、内認可を受けろというやり方になるのでありますか、その点をお伺いいたします。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 規定の一般の補助事業あるいは公共の補助事業についてでありますが、かようなものにつきましても起債の充当率が、たとえば百億の事業に対して政府から五十億の補助があるといたしましても、残りの五十億というものは全部地方起債が認められておるわけではないのでございまして、二十五億ないし三十億程度しか得られないわけであります。そうしますと、残りのさらに二十五億ないし二十億というものは一般の地方の税あるいは交付金という一般財源でまかなつておるわけでございますが、そういう部分につきまして、起債の追加割当をするというようなことに使われることになるわけでございます。いかなるものに起債の追加割当をするかということは、やはり一種の許可事項に相なつておるわけでございます。

鈴木直人自由党

○鈴木(直)委員 その点はわかりました。そこで次に勤務地手当の分ですが、昨年本省が単独に国家公務員と地方公務員との差額を決定して、地方財政委員会ないし地方自治庁はその大蔵省の決定には不服であつて、お互いに了解のつかないままに予算がきめられた。その数字と今年新たに共同調査をいたしまして、今度は地方自治庁と大蔵省とが意見が一致したと称せられるところのものとの差額というものは、昨年は幾らくらいに考えて、給与ベースの引上げに際して地方公務員が高いといつて大蔵省は給与改訂によるところの給与表をつくつたか、本年はどういうふうに共同調査の結果なつたか、その給与表がどういう単価のもとにつくられたか、それをお伺いいたします。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 これは昨年の大蔵省の一方的調査によりまする額を最初に申し上げますると、都道府県の一般職員につきましては、昨年は国家公務員の基準に比較しまして四百六十二円高いということになつておりました。地方の教育職員につきましては三百七十五円高い。市町村の一般職員にづきましては、五百七十六円高いということになつておつたのでありますが、その後の精密な調査によりますると、府県の一般職員につきましては、三百四十八円高い。従つて大蔵省の調査は百十四円だけ高く見過ぎておつたということになります。それから教育公務員につきましては、三百四十九円という調査の数字になりました。従つてこれも大蔵省の三百七十五円というものは、二十六円だけ高く見過ぎておつたということになります。それから市町村につきましては、五百七十六円という数字が大体正確である、こういう結論を得た次第であります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 関連して……。今の給与ベースの問題ですが、それの調査の方法についてはたとえばその都道府県の一般職員あるいは教職員、それから市町村職員の場合のそれぞれの構成単位の場合に何千人というようにして平均単価を出してやつたものか、それの説明がとんとないわけです。その数字はどういうようにして調査をした結果、そういう高い数字が出たというのか、その調査の方法についてひとつお話をしてください。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 これは都道府県の職員、市町村の一般職員につきましは、いわゆる役づきと申しますか、係長以上の部課長、係長というような役づきの職員をまず除外いたしまして、それから医師であるとか、薬剤師であるとかいうような、そういう特殊技能を必要とする職員、これも除外いたしまして、そのほかのいわゆる一般の平職員といいますか、そういう職員を三つの種類にわけました。一つは事務系統の職員、一つは技術系統の職員、一つは労務系統の職員、こういう三種類にわけまして、それぞれにつきまして一定の方法によりまして二〇%ずつ各府県からその職員の履歴書その他の調査上必要なるフアクターを記載した資料をとつたわけであります。それによりましてさような材料を検討したわけでございますが、検討する際の国家公務員の給与基準といいますものは、戦前からずつと終戦後にわたりましての給与の法令の変遷によりまして、たとえばべース・アップが何回となく、ございましたようでありますし、また昇給期間等が変更いたしております。また初任給等につきましても基準がきまつておるわけでございますが、さようなものに基きまして、昇給期間等につきましては、最短のものをとりまして、級号表といいますか、一定の学歴、勤続年数の者が幾らになるかという一つの表をつくりまして、個個の職員の給与がそういうものに比較して高いか低いか、こういうことを見たわけであります。それを基礎にいたしましたものが一般公務員の分でございます。これは同じ対象のものを自治庁、大蔵省両方の職員が数箇月、カン詰のような作業をいたしまして、一方で見たものをさらに一方で見るというような調査をいたしたのであります。しかしながらこれによりましても、いわゆる二〇%の抽出調査でございまするから、それの誤差をさらに的確ならしめるという意味で、各ブロックにつの職員については、全職員にわたつてさようなものを調査をしたのであります。それと最初の二〇%の抽出調査とを勘案いたしまして、最後にできましたのが、この府県の一般職員の三百四十八円という数字であります。  市町村につきましても同じような方式でありますが、これはただ全町村というわけにはなかなか参りませんので、やはり各ブロック内の一定の県の中の町村の職員について同様なな方法で調べたのであります。  市につきましては、一応これは全部の市の全部の職員につきまして、府県の場合と同じような方法で調査いたしたのであります。  それから教育職員につきましては、これは文部省の全教育公務員のカード、そういうようなものを基礎にいたしまして調査をいたしたわけであります。

鈴木直人自由党

○鈴木(直)委員 第二項でありま女が、勤務地手当支給区域区分改正による給与関係の増でありますが、この内容は今回人事院から勧告されたものそのままを認めたとして、それに間に合う程度の金になつておるかどうか。今回は一級地などが相当たくさんできたようであります。従いましてこの内容から見て、あの人事院勧告はある程度まで整理しなければ、この経費が出せないという程度のものであるかどうか。人事院勧告とこの予算との内容を地方公務員のみについて御説明願いたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 それは大体人事院の勧告の考え方で、勤務地区分の改訂が行われました場合に、地方公務員として必要な額を見込んだわけでございまして、勤務地手当の今までに対する増加率というものを見まして、人事院勧告によります場合の増加率によりまして、全体の勤務地手当の増加の経費を計算いたしたのであります。

鈴木直人自由党

○鈴木(直)委員 人事院勧告はごの予算の決定を見た後に発せられたように記憶していますが、この予算がきまるときには、大体その内容がはつきりわかつて、内部的にそういうような措置が行われたものですか。その点を御説明願いたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 最後の正式の決定に相なりましたのは、つい最近でございまするが、当初から勤務地手当につきましても、大体この程度の増額があるであろうということを予想いたして計算をいたしておつた次第であります。

鈴木直人自由党

○鈴木(直)委員 次に三百二十億の造加分に対して、都道府県分としまして三百五十三億、市町村分は六十七億というような内訳としてここにはつきり明記されておりますが、この内訳は今後実際に実施する場合に動くものであるか、大体この程度において都道府県と市町村との間の区分が行われて実施されるのであるか、その目通しを承らしていただきたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 今回の補正予算の関係によりまして、地方財政平衡交付金法に現在定めてございます測定単位の単位費用を改正する法律案を、近く提案をいたして御審議願う予定でございますが、それによりまして、各府県あるいは市町村の財源の不足額、基準財政収入額、あるいは基準財政需要額の算定が明確になつて来るわけでありますので、それによりまして精密なる計算をいたしますると、若干これに差異を生じて来るかと存じますけれども、大よそのところはこの概要の計画に従つたものになるというふうに考えております。

鈴木直人自由党

○鈴木(直)委員 測定単位費用を改正する法案がきまれば、それによつてある程度異動を来す、こういうことのようでありますが、次に市町村分におきまして、市と町村との間の分担というものが大体見込まれておれば聞きたいと思います。市町村の六十七億のうち、市と町村とわけた場合に、市は幾ら、町村は幾らになるか、御説明できればしていただきたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 これにつきましては、今申し上げましたような法律が確定をいたしませんと、ここではつきりしたことは申し上げられない次第であります。

鈴木直人自由党

○鈴木(直)委員 次にその補填財源として百二十億の起債と、平衡交付金が二百億となつておりますが、この百二十億と二百億とのわけ方は、都道府県と市町村との間にどういうふうになつておりますか。この点、もしはつきり御説明し得るならば、その内訳をお聞きしておきたいと思います。要するに百二十億のうち、都道府県は幾ら、市町村は幾ら、こういうふうになつているが、これは実は全国都道府県関係、あるいは全国の市の関係、全国の町村の関係が、それぞれ団体がありまして、そうして足りないところの予算をそれぞれやはり多くとりたいというのが当然でありまするから、その区分がどういうふうになつておりますか。自治庁方面でもし事務的にそういう区分か内定しておるならば、一応お聞きしておきたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 この起債なり平衡交付金の分の市町村の間の配分でございますが、今回の財源補填の関係は、この表でもおわかりいただけると思うのでありますが、給与費だけが第一項目だけで二百八十五億、動動地手当とかさようなものを合せますと三百億近いものになるわけでございまして、要するに給与改訂に伴う経費が主要部分を占めておるわけであります、この給与改訂に伴います経費としては、ごく大ざつぱなことを申し上げますれば、地方交付金が約百四十億円あるわけでありますが、そのうち府県が約九十億、市町村が約五十億弱というようなことでございます。大体給与費だけから申しますと府県と市町村というものは二対一というような比率に相なるわけであります。さようなことが大体のごく大ざつぱなことでございますが、それがここにありまするように二百八十五億六百万円ということに相なるのでありまするが、実際につきましては起債と平衡交付金と相まちまして財源の不足の補填、こういう建前に立つておりますので、この両者をできろだけ一体として考えて参りたいと思いまするが、今までのごく概算で申しますると、大体市町村につきまして二十数億前後になりはしないか、府県の方は従つて九十億ないし百億というようなことになりはしないかと考えております。平衡交付金の方につきましては大体六十億前後くらいになりはしないか、これも精密な計算をいたしませんとはつきりした数字は出ませんが、さように考えておるのであります。そういたしますると、市町村につきましては起債が二十億くらい、交付金が六、七十億といいますと、八十億から九十億くらいになりますが、この上の表の六十六億九千七百万という表より若干多くなりまするけれど、その多くなります分というのは、やはり府県と市町村との間に、府県から市町村に負担金を仰せつけるというようなたとえば府県の河川改修につきまして関係の市町村に分担金を命ずるというようなことがございます。そういう意味で重複財源の計算をいたしますると、大体今申しましたようなところで実情に合うのではないか、こう考えております。しかしいずれにいたしましても交付金法によりまする法令の規定によりまして細密な計算をいたしませんと、最後の正確な数字が出ないと思います。

鈴木直人自由党

○鈴木(直)委員 それから私は実はちよつと記憶がはつきりしておらないのでお聞きしたいのですが、町村税で固定資産税のうちに、農業協同組合とか漁業組合とかいうものが持つているところの倉庫その他の事務所等について、免税になつている條文があつたように思うのですが、あれはいつから実施されまして、その分の補填がどこに含まれておりますか、それをお聞きいたしたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 これは先般の第十三国会で成立しました地方税法によつて、今御指摘の固定資産税が減税になつておるのでありますが、これは固定資産税は減税でございまするので、二十七年度分からその減税は適用するということになつております。改正税法は八月一日から施行になりましたが、さかのぼつて二十七年の当初分からの減税ということになつておるのでございます。それは全体の見込みの中に勘案して配置いたしておるわけであります。

鈴木直人自由党

○鈴木(直)委員 次にこれはお願いしたいのでありますが、第八にあります補正予算による国庫補助負担金の増額に伴う地方負担の増、これはもしでさましたら、詳細な表があると思いますから、後日表をいただきたいと思うのでございます。なぜかというと、国庫補助負担金というものはどういう項目にありまして、これはどういう程度の負担を地方にさしているかということを見る上においても必要だと思いまするので、詳細に、具体的に、表がありましたならば後日でよろしゆうございますが、お示し願いたいと思います。  次に六の点でありますが、市町村教育委員会設置に要する経費約十一億、これは先般文部省から説明を聞きましたが、あの程度の説明と同じものでありまするかどうか。すなわち初年度経費として市町村三万円でしたか、教育長は半分全国に置く、その経費は一月一万四千円でしたか、教育委員は一人八百円と言いましたか、それ以外に含まれているところの経費がないのであるかどうか、それをお聞きしておきたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 最初のお尋ねの国庫補助の関係の経費でございますが、これは後ほど表で御説明を申し上げます。  その次のお尋ねの教育委員会の経費の十億八千四百万円、これはその内容は文部省から御説明があつたと思いますが、それと同じはずでございます。市につきましては、大体教育部長とか、教育課長うといものがおるわけでございますが、そういうものがそのまま教育長になる、こういう予定にいたしておりまして、そのほかに指導主事と教育事務職員を各一人ずつ置く、こういう計算をいたしております。町村の方は教育長を大体半数の町村に置く、他は助役が教育長を兼任する、こういうような考え方であります。教育委員は御指摘のように市町村議会の議員並の給与ということに考えております。町村に置かれる教育長は大体助役並の給与というふうに考えております。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 ちよつと申し上げますが、今の点は二点とも資料でもつてお出し願いたいと思います。  次に横路君。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 第一番にお尋ねしたい点は、この項目のうちの五番目でしたか、教育委員会選挙費及び行政整理による不用額の修正減、そのうち私のお聞きいたしたい点は、行政整理方針修正による減、当初行政整理は全部五%減というので、四十七億五千七百万円を見込んであつたが、ただいまのお話では都道府県の職員だけを五%落したので、そのために五億四千九百万円は減になつたが、やはと依然として四十二億のものが残つているわけですが、この点私は先ほどの聞き間違いがなければ市町村職員並びに教職員は残して一般職員だけを五%落したという話ですが、それにしては都道府県職員の総体的な人員と、落された五%からいつて、全体の四十七億五千七百万円の中で占める五億四千九百万円ではずいぶん数にかけ隔てがありますので、その点間違いがあるのではないかと思うのですが、私の聞き間違いかどうか、まず第一番にその点を問いただしておきたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 二枚目のページのまん中辺に「行政整理方針修正に因る減」というのがございますが、今御指摘になりました数字でございますが、この改訂計画の総額のところが五億四千九百万円そしてその次の当初計画の総額のところが四十七億五千七百万円、三角がついておりますが、これは当初計画では四十七億五千七百万円だけ経費が浮く。従つてこれだけの財源が見込める計画であつたわけであります。ところが改訂計画になりますと、それが五億四千九百万円しか財源として見込めない、従つて四十七億から五億を引きました、比較増減のところの四十二億八百万円というものは新しくこれだけ財源がいる、こういう数字でございます。三角がありますので、ちよつとおわかりにくいかと存じますが、意味は要するに四十二億だけ補填しなければならないという、こういう数字でございます。比較増減のところに三角が落ちておるのはそういう意味であります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 そうしますと、五番目の教育委員会の選挙費については、次のページのところで、先ほどお話のように、町村で約四千のものが選挙をしなかつた、そのために当初見込んだものよりも四億減つた、こういうように先ほど聞いたのでありますが、それはそれで間違いないでしようか。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 この表のところを御説明申し上げますと、まん中のところの当初計画はみな空欄になつておりますが、ちよつとごまかい数字は忘れましたが、十七億という当初計画の数字があつたわけであります。それは財源に変動がありませんから、そのままにしておきまして、改訂計画の方で教育委員会選挙費、三角として四億一千三百万円載せているわけであります。これはその十七億から四億一千三百万円だけがいらなくなる、すなわち四億一千三百万円は一つの財源としてここに見られるというので、三角を付しておるわけであります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 第一番目の給与改訂による給与関係費の増のところでございますが、先ほどのお話で役づきの者並びに特殊技能の者を除外して三つの種類にわけ、初め二〇%ずつ抽出して、それから各ブロックごとに一府県ずつ出して調べた、こういうお話でございますが、その調べ方はそうすると昭和二十一年以降といいますか二十二年一月以降といいますか、あるいはもしも職階制を採用したとすれば、私の記憶に間違いなければ二十三年一月以降になるのかもしれませんが、それによつて理論的に法の解釈でたとえば何年何月にはどういう法律が施行された、その法律に基いて、昇給の期間は三箇月、六箇月、九箇月というように持つて行つて、そうして一つの基準を出して、現在支給されているものとその基準とを合せて、今お話のように三百四十八円、三百四十九円、五百七十六円というものが出たというように、ただいまお伺いしたわけですが、それでよろしいのですか。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 その通りでございます。調査の基準をつくります際初めが、今お話の二十一年、要するに終戦後からの状況すべてを積み重ねたものというふうに、私今ここに具体的な資料を持つておりませんが、さように了解しております。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 そこでそういうように調べて、国家公務員よりも高いという場合には、当然国家公務員についても同じようなものさしをつくつて、その基準で調査をして、その上で比較をして高いということが実際には言えると思うのですが、その点は、国家公務員については、どの程度一体調査をなすつたのか、同じような基準、同じようなものさしで国家公務員についてはどういうようにしてやられたのか、その点についてお尋ねしたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 都道府県庁に勤務いたしております国家公務員が約一万余りおるのでありますが、それはいわゆる職業安定行政の事務に従事しております者とか、失業保険料の徴収に従事しております者とか、その他厚生年金保険ですか、そういういわゆる社会保障関係あるいは職業行政に従事しております者は、現在地方事務官という名前のもとに、国家公務員でございまして、これらの経費はすべて国が負担しておる、任命権者もそれぞれの各省所管大臣が任命する、こういうことになつております。それにつきましてはやはり全員の調査を実施いたしまして、今の基準に照し合せたのでございますが、これは大体基準と大差ない、たしか二十三円ないし四円の違いがあつたようでございます。基準よりもそのくらいは高いというような数字が出て参つております。しかしながら一般の中央の公務員あるいは地方の通商産業局というような出先機関におります公務員全員につきましての調査は、何分にも非常に厖大でありますので、われわれといたしましては、その所管省でございます大蔵省あるいは人事院に対しまして、地方公務員との給与の状況を比較する意味から、国家公務員について、同様な調査をしてもらいたいということを申し入れておるのでございますが、まだその実施を見ていないという状況でございます。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 今のお話ですと、私は非常に重大だと思うのです。それは地方公務員並びに教職員、市町村自治体の職員が高いということは、当然今のように戦後における一切の給与に関する法律、その規定を一つの基準にして、それで地方公務員が三百四十何円高いとするのであれば、当然中央官庁の職員について、今のような基準でやつて、それを調べて初めて高いということが言えるので、ただいまのお話ですと、都道府県におけるところの職業安定所員、社会福祉事業に関係している職員を調べてみて、それで二十三円、二十四円しか高くないので、それは大体法の基準に照し合せたものであるから、地方で高い公務員はそのものさしから、それだけ減額するということについては、それはちよつとただいまのお話では明らかに片手落ちであり、しかも自治庁がその予算を承認して組まれたというのであるならば、当然自治庁としては大蔵省、文部省その他あらゆろ中央官庁の職員に対して、あなたたちのはかられた同じものさしをもつて、中央官庁の関係職員をもはかつた上で高いというのでなければ、この出された三百四十八円、三百四十九円、五百七十六円という数は、大蔵省その他から一方的にあなたの方が言われて、そのものさしによつてはかつたものであつて、これは明らかに不当であると思うのですが、その点次長の見解はどうですか。私はこれは非常に重大な問題だと思うので、この点ぜひひとつ………。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 ただいまの点でございますが、私どもといたしましては、同じ勤務する場所であるところの、都道府県庁に勤務しております地方公務員と国家公務員との間において給与の不均衡があるということは、これはやはりいろいろな点おもしろくないことが出て来るわけでございまして、この両者の間においては、やはり給与ができるだけ均衡を保つておるということが望ましいと思うのであります。もちろん地方公務員の給与は、地方公務員法の原則によりますれば、生計費なり、あるいは他の地方団体の公務員なり、あるいは国家公務員なりの給与というものを参考にして、さようなものと権衡を失しないようにきめなければならぬということが、地方公務員法の原則であるわけでございまして、さような見地から申しまして、あまりはなはだしい不均衡炉あるということは、少くとも現在の地方公務員法の建前から申しても好ましくないと思うのであります。従いまして、さような関係が一番痛切に感じられますものは、同じ役所に勤めておりますものについて特にさようなことが考えられるわけでございますが、教育公務員等につきましては、国の学校施設において教育に従事しておられる者と、地方の学校施設において教育に従事しておられる者との間においては、やは同様な関係が特にあるだろうと思うのであります。文部省に対しましては特に国の教育公務員、これについてひとつ早急に調査を実施してもらいたいということを私どもとしては申し入れておりまして、文部省もさようなことを考えておられるようであります。その他の中央にあります一般の公務員につきましては、大蔵省としては、年々給与の実情の調査というものを大蔵省自身で一方的にやつておるわけでございますが、ただそれにつきまして、他の関係の者が実はその調査の結果に参加していない。私どももその調査の結果がいかようになつておるかということを承知いたしていない、この点はまことに遺憾でございますが、しかし国家財政全体の見地から、公務員の給与水準が現在どう動いておるかということについては、財政当局としては常に考えておられるわけであります。さような考え方のもとに過般の地方公務員給与調整連絡協議会において、地方公務員の調査をいたしたわけでありまして、私どもとしては法令によります基準通りのことが、国家公務員についても行われておるということを目下のところ信じておるわけでありまして、もしもそれがはなはだしいしい食い違い炉あるというようなことでありますならば、そのときはそのときとして、地方公務員の給与についても、いま一度振りかえつて考えなければならぬと思いますけれども、私どもといたしましては、国家公務員の給与水準については、大体あるべき給与水準というものに近いものである。その例としては、地方事務官については大体さようになつておると考えております。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 先ほどのお話と今のお話とでは、大分次長の答弁が違うのでありまして、先ほどの御答弁では、中央官庁についてはまだ調査をやつておるとは思われない、ただ都道府県の職業安定所員、それから社会福祉関係の特定の面だけをやつたが、中央についてはやつていないというお話でありましたが、今の答弁によりますと、中央官庁もやつておるものと信ずる、これは信ずるのであつて、実際は先ほどのお話の通り、一つの法の解釈の上からものさしを出してやつたもので、明らかに当然自治庁としてはこの予算を組む以上は、いわゆる中央官庁においても、その通り実施しておるかどうか、信ずる程度でなしに、具体的な数字をあげてやつてもらわなければならぬので、その点は私は非常に遺憾だと思います。  もう一つお聞きしたいのですが、戦後における給与ペースは、次長も御存じのように当初は昭和二十二年の二月から、千二百円ぺース、千四百円、千六百円、千八百円まで行つて、二十三年四月のときのいわゆる新しい職階制の給与整備委員会、さらに二十三年一月から級の格ずけを行つた。このときにはそれぞれの各省別に組合と所管庁の責任者との間に、それぞれ給与整備委員会をもつて、級の格づけを行つて、新しい給与体系をつくつた。それをあなたは今のお話ですと、戦後における一切の法律ということになると、その二十三年一月から実施した新しい給与体系の職階制、そのと虐いろいろな問題があつたのを、たとえば地方職員の役づけ、中央官庁の役の格づけというものが、それぞれの法律で、それぞれの立場でやつたものを全部一括してやつたということになると、ちよつと私は給与実施の建前上おかしいと思うのですが、この点もしもそういうものさしをつくるとするならば、それは二十三年一月からの二千九百二十円の職階制を採用した分からやるべきであると思いますが、その点についての御見解はどうですか。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 ただいまのお尋ねでございますが、先ほど申し上げましたように、いわゆる役づきの職員と申しますか、現在から申しまして、さようなものを除いて考えておるわけでございます。従つて職階制ということも、もちろん関係はございますけれども、府県のたとえば部長と課長とかになりますと、これは非常に裁量の余地が多いのでありまして、部長をある県では十二級にしておりますが、ある県では十四級というところもあるわけでありますし、さようなところは比較をするといつてもすずかしいわけであります。課長にしても同様でございまして、従つて今回の調査におきましてはさようなものを一切除外したわけでございますから、その点につきましては、そう大きな調査上の影響はないと考えておりますが、今実は私ここにちよつとその資料の詳細を持つておりませんので、二十三年からの職階制の切りかえのときを前提にいたしましたが、二十一年以後のペース・アップをすべて考えた形のものにいたしましたのは、今ここに明確な資料を持つておりませんが、いずれにいたしましても、今日に影響を与えておる関係の法令の基礎に立つて基準をつくつたということでございます。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 重ねてお聞きしたいのですが、確認しておきたい点は、三百四十八円、三百四十九円、五百七十六円というのは都道府県における国費支弁との比較であつて、これは具体的に数字が出ておると思う。しかし中央官庁における一般国家公務員との間の比較の数字は具体的にはまだ出ていない。このことは事実ですね。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 この点につきましては、私ども実は直接の所管でないものですから、みずから事を実施する一ということができないのははなはだ遺憾でございますけれども、これは各省の大臣である要するに任命権者は、それぞれその法令の基準に従つた給与の実施をいたしておるというふうに信じておる次第であります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 次長にお尋ねしたいのですが、次長が信じているとか信じていないとかいうのでなしに、そういう具体的な数字の上に立つて、現実に三百四十何円高いのだから、これを減額補正してやるというようになつたのか、ただそれぞれの中央諸官庁の主管大臣が当然法の示すところによつてやつているだろうと、そう信じてやつたのか、この点はこれからあとの審議に大事ですから、もう一ぺん明らかにしていただきたい。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 ただいまの重ねてのお尋ねでございますが、私といたしましては、その通り実際の運営においてなつていると財政当局の言われますことを前提として、この財源不足額の算定を考えておるわけであります。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 それでは次の委員会にはぜひひとつ自治庁の方としましては、信じているでなしに、中央官庁で具体的に調査された資料をこの委員会に出していただきたいということを私は希望として申し上げておきます。  次にお尋ねいたしたい点は、今月の十三日の第二回目の委員会の席上で、本多自治庁長官から、当時閣議で非常に問題になつておる点は、ここに載つておる十番目の地方税収入の自然増減の問題で、当時の御説明では、大蔵省の見解と自治庁側の見解との差で、いわゆる自然増収である、あるいは自然減であるという差が約百億あるというお話で、そうすると自治庁の方は自然減なのかどうなのかどうなのかという質問をしたのでありますが、ここに載つておりますところの地方税収入の自然増減のうち総額三十六億四千九百万円の増ですね、都郎府県は七億七千四百万円の減だが、市町村の方は四十四億二千三百万円増、こういうふうになつておりますが、やはりこれは必ずしも自治庁から的確に抜かれた資料ではございませんけれども、ここに出て来ておりますところの市町村の四十四億二千三百万円だけ自然増であるというその基礎的な数字はどういうようになつているのか、この点は市町村においては非常に重大視いたしておりますので、これはぜひ明らかにしていただきたい。それからもう一つあわせて、都道府県の七億七千四百万円だけこれは減であると見ているが、都道府県においても全国知事会議等においては、これだけの数字では足りない、こういうようにも言つておりますので、この1点については今回の平衡交付金、起債等において非常に影響があるところでございますから、この点はひとつ明らかにしていただきたい思います。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 最初のお話の国家公動員の給与の状況につきましては、これは実は自治庁の所管でございませんので、これは私どもの方からも連絡いたしますが、大蔵省なり人事院なり、関係当局の方から明確にしていただきたいと存ずるのでございます。  それからあとの点でございますが、地方税の税収入の見込みがどうであるかということにつきましては、御指摘のごとく、ずいぶんあらゆる角度から論議を重ねました末、ここに出て参りました数字におちついたのでございます。従いまして、これは非常に重要な問題でもございますので、次の機会に資料を提出いたしまして、都道府県及び市町村の各税の増減、減税の地方税法の実施後の状況かどうなるか、さようなことを数字で御説明申し上げたいと思います。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 それでは今の点も次の委員会に詳細な資料を出していただきたいと思います。あわせて資料の点でございますか、第十三番目の税外収入の点につきましても、これはおそらく今回給与ベースが二〇%はね上つたのだという考え方から、税外収入を見ていると思うのでございますが、この中には、たとえば都道府県あるいは市町村で設置している高等学校の授業料その他も相当見込んであるのです。しかしそれらはすでに二十七年度の当初予算で都道府県なり、市町村が満度に来ているようなかつこうで私はとつていると思いますので、一体税外収入の増収という点を自治庁ではどういうように見られているのか、この点につきましてもひとつ具体的な資料を数字によつて出していただきたいと思います。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 ただいまの点は承知いたしました。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 門司君。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 遅くなつて参りまして、先に全部聞かれておると思いますので、ただ資料だけを要求しておきます。今横路君から資料の要求についていろいろ言われておりますが、これはこの項目別の内訳があるはずですから、内訳を出してもらいたい。そうすればそれでわかると思います。もう一つは、都道府県並びに市町村から参つております資料がやはりあると思う。それとの比較表を出してもらいたい。自治庁のお考えになつたものと最終の決定案との比較表を出してもらいたい。これは正直に書いてもらいたい。私の方に陳情書が来ておりますから調べればわかるけれども、ひとつ資料として出してもらいたい。もう一つは、今大蔵省が調べたという香川、熊本、滋賀、石川、広島というような八つの府県があげられておりますが、この八つの府県で大蔵省が調べたという府県別の数字を出してもらいたい。そうすれば大体地方でどの程度調べてどういうようになつているかということがよくわかりますが、それを出してもらいたい。それから今鈴木さんの答弁は、はなはだ不親切でありましたから、これは委員長にお願いするのでありますが、先ほど横路君の方から要求いたしました資料は、委員長の手元で大蔵省なり文部省に御要求願つて出してもらいたい。そうしないと、一々ここへ出て来てもらつて資料を出していただくことは非常に困難でありますから、そういうふうはお願いしておきます。  それからもう一つ、この際資料の問題でお聞きしておきたいと思いますことは、この特別国会に出される自治庁関係の法律案がもしあるといたしまするならば、新しい法律でもよろしゆうございますし、また改正案でもよろしゆうございますが、大体それがどのくらいあるかということぐらいは法律の條文を全部示せというわけではありませんが、大体ごのくらいのものが改正されるであろうということだけくらいはおわかりになつていると思いますので、これをひとつ出してもらいたい。われわれがこれから審議して行く上の研究材料にしたいと思いますので、きようはこれだけ要求しておきます。

鈴木俊一総理府事務官(自治庁次長)

○鈴木(俊)政府委員 ただいまの資料の御要求の点でございますが、できるだけ御要求の趣旨に従いまして、すみやかに調製いたしたいと思います。それから今度の特別国会に提案する予定にいたしております法律案は、ただいまのところ地方財政平衡交付金法の一部改正法律案で一ございまして、これは実はすでに戸籍住民登録費の関係を改正いたします法律案として提案中でございますが、実はぺース・アップの関係でこの戸籍住民登録費もさらにかえなければならぬことに相なりましたので、これを撤回させていただきまして、かわりにその点をも含めました地方財政平衡交付金法の一部改正法律案を提案いたしたいと考えております。その内容は、主としては補正予算に伴います単位費用の改訂を内容とするものでございますが、若干平衡交付金の配分上の不都合を是正するための改善、の措置を加えて参りたいというふうに考えております。これは早急に結論を得まして御審議を煩わしたいと考えておる次第であります。

青柳一郎自由党

○青柳委員長 ただいま門司君から私に対して資料の要求についての御要望は承知いたしました。  本日はこの程度で終りたいと思います。次会は来る十二月二日火曜日の午前十時半から開会いたします。議題といたしましては、本日の地方財政に関する調査をなお続行いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時四十七分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗