厚生委員会 第18号
- 発言数
- 36 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1953/03/09
会議録
○平野委員長 これより会議を開きます。 まず、先般診療及び公衆衛生に関する実地修練の問題について、参考人より意見を聴取すべく、その選定、開会の日時等に関しましては、委員長に御一任願つておつたのでありますが、明十日午前十時より委員会を開会し、次の方々を参考人として御出席願うことといたしましたから御了承願います。金沢大学学長戸田正三君、東京大学医学部長三沢敬義君、慶応大学医学部長阿部勝馬君、国立東京第一病院副院長栗山重信君、国立仙台病院長加藤豊次郎君、都立広尾病院長原素行君、以上であります。 —————————————
○平野委員長 次に、連合審査会の申入れの件についてお諮りいたします。現在参議院に売春等処罰法案が提出され、本院にも予備審査のため送付されて、法務委員会に付託されております。同法案は、当委員会の所管する公衆衛生とか社会問題ときわめて密接な関係がありますので、法務委員会に連合審査会を開会すべく申入れをなし、これに関する手続等を委員長に御一任願いたいと存じますが、そのように決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平野委員長 御異議なしと認め、そのように決します。 —————————————
○平野委員長 次に、委員外の議員松岡松平君より薬事法の問題について発言を求められておりますが、これを許すに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平野委員長 御異議なしと認めます。それでは議員松岡松平君に議員外発言を許すことに決しました。松岡松平君。
○松岡松平君 厚生省の政府委員にお尋ね申し上げたいのですが、現在の薬事法第二十九条によりますと配置売薬業者の登録は、営業区域ごとに都道府県知事の登録を受けなければならないことになつておるわけです。これは店鋪売薬においてはその営業地だけでよろしいのですが、配置売薬になりますと、各都道府県にこの登録を手続いたしますことは、はなはだ煩瑣であるのみならず、たいへん手数がかかり、その都度登録料を納めなければならぬということで、業者が非常に困つておるわけであります。これをこの際厚生省に届け出るということにして、厚生省から各営業区域に通達してもらえば、当局の取締りの方途としては足りるのではなかろうかという考えを、業者は圧倒的に持つているわけでありますが、厚生省当局のこれについての御所見を承りたいのであります。
○慶松政府委員 お答えいたします。薬の販売業につきましては、大体原則といたしまして、これが都道府県知事の権限にあることは、極端に申しますれば昔からで、明治十五年あたりからの事柄でございます。従いまして、都道府県知事の権限の及びます範囲は、原則といたしますれば、その都道府県において免許ないしは認可を受けた範囲に及ぶべきであります。その意味におきまして、富山あるいは奈良あるいは滋賀等に盛んでありますところのいわゆる配置家庭薬、すなわち昔から申します売薬の行商に関しまして、この行商についての免許が行きます先々の各都道府県知事の免許を要するということ、これまた従来とつて来た方針通りであります。この方針はいまさら新しいことではございませんで、現在の前の昭和十八年の薬事法以来のことでありますし、さらにその以前からもそのようであつたようであります。しかしながら確かに行く先々の各都道府県において免許を受けることはたいへん煩雑でありますので、これにつきましては、私どもといたしましては便法をとつているのであります。すなわち各府県に売薬を売つております協同組合がございますが、その協同組合を単位としてとらしておるのであります。従いまして、たとい一つの府県に何軒の販売業がございましても、それは一本でこれをとつておるのであります。そこで考えられますことは、この業態は一般の店舗を持つておりまする販売と違いまして、全国に及んでおるのであります。従いまして、全国に及ぶものでありますからして、これを厚生大臣の登録ないしは厚生大臣の免許にしたらどうかということももつともな次第であります。これにつきましては、私どもの方でも検討いたしたのでございますが、しかしながら今日、この家庭薬の配置販売に関しましてのみそれを認めますことは、原則として大体中央の権限を地方に委譲せんとしております政策上から申しますれば、いささか逆行であることと、なおいろいろこれを法制化するために検討いたしますと、厚生大臣の免許を受け、さらに各地方長官にもやはりこれを報告ないしは届出をいたしませんと、地方庁で内容がわかりません。そういう意味でかえつて非常にめんどうなことになりはしないか。なお現在におきましては、これはすでに登録ないしは免許が済んでおるのでありますからして、従つて今日めんどうな手続というのは、ただ単に毎年登録を更新するだけのことであります。従つてもしもこれを厚生大臣等に切りかえますれば、その間にまたいろいろな手続等を必要とするということ等から申しまして、この問題に関しましては、よほど愼重に検討する必要がある、こういうふうに私どもは考えておる次第でございます。
○松岡松平君 もう一点これに関連いたしまして、現在の登録制は一年きりなのであります。一年ごとに登録料を納めまして、こまかい行商人が、実際行商は継続しておるにかかわらず、毎年形式的に更新しており、そのためにその都度登録料をとられておるわけなのでありますが、少くともこれは一旦登録すれば、三年くらいは有効期限を認めていただかなければ困るのじやないかと思うのですが、これについての御所見を承りたい。
○慶松政府委員 まことにごもつともな御意見でありまして、その点に関しましては、私どもも常々考えておるところであります。しかしながら薬事法にございますところの登録の更新につきましては、行商問題ばかりでなくて、薬局もございますれば、あるいは製造業もございますし、いろいろございます。またこの薬事法以外にも、いろいろな法律に登録の問題あるいは免許の問題等があるわけでありまして、これにも一年ごとに行つておる更新も相当ございます。これはひとり厚生省の法律だけでなくて、農林省の法律にもございます。そこで政府といたしましては、むしろこういう問題は、行政簡素化に関しまして、そういう登録ないしは免許手続の変更、つまり更新の延期でございますが、そういう一本の法律が出されることは望ましいというふうに私どもは承知いたしておるのであります。その意味におきまして、そういうような点が具体化いたしますれば、必ず仰せのように——それが二年になりますか、三年になりますか、あるいは五年になりますかわかりませんが、できるだけそういう点が簡素化されるように措置いたしたいと存じておる次第でございます。
○松岡松平君 さきにお答えのありました薬事法第二十九条の配置売薬業に関する登録の問題でありますが、今の局長からの御説明は一応なるほどごもつともであります。しかしながら実際行商人は自分の居住しておる所でも登録し、さらに営業区域でも登録しておるというこの煩瑣な取締りを受けておることについて、この際これを厚生省に一本化するということは、必ずしも時代逆行とは言えないと私は思うのであります。当局におかれては、この点についてさらに一段と御考慮を願いたいと存ずる次第であります。 —————————————
○平野委員長 次に参議院提出にかかる医師国家試験予備試験の受験資格の特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし審査に入ります。 まず提出者より趣旨説明をお聞きすることにいたします。参議院議員谷口弥三郎君。
○谷口参議院議員 ただいま議題となりました医師国家試験予備試験の受験資格の特例に関する法律の一部を改正すも法律案の提案理由を御説明申し上げます。 医師国家試験予備試験の受験資格の特例に関する法律は、現行医師法によりまして、医師国家予備試験の受験資格を認められておらないで、一定の医学の教習を目的とする学校を卒業した者や、朝鮮総督の行つた医師試験の第一部試験に合格し、または満川国の行つた医師考試に及格した者等に対して医師になる道を開いて、将来に対する希望を持たせてやるために制定されましたことは、すでに皆様のよく御存じのことでございます。しかしながらこれらの人たちと医学に関して同等以上の知識及び技能を有しながら、終戦後の医学教育制度の改革によりまして、医師になる道がまつたくとざされておる気の毒な人たちが現在まだおるのであります。 それは、昭和二十二年三月日本医学の進歩発展のために、関係方面より発せられた医学専門学校の整備に関する勧奨に基き、卒業を目前に控え廃校となりました元福岡県立医学歯学専門学校の第四学年を修了した約四十名の人たちであります。この人たちに対しましては、当時他の存続する医学専門学校、大学予科または高等学校へ転入学ができるような措置がとられたのでありますが、経済的条件、地理的条件等の理由から、これらの他校への転入学は断念しなければならなかつたのであります。この人たちは、歯科医師としての免許を有し、さらに医学の専門課程をも修了しており、医学に関する知識及び技能の点において、現在この特例の対象となつている者に比較いたしまして、決してまさるとも劣らない実力を有しておるのであります。かように医学に関して相当な知識及び技能を有しておりながら、ただ受験資格を認められてないために、医師になる道がとざされておりますことは、他の者に比較しまして、はなはだ不平等であるといわねばなりません。そこでこの人たちに、せめて医師国家試験予備試験の受験資格を認めて、身についた医学に関する知識及び技能を発揮させる門を開いてやりたいという趣旨から、この法律案を提案いたした次第であります。 何とぞ、御審議の上、すみやかに御可決くださるよう、お願い申し上げます。
○平野委員長 これにて医師国家試験予備試験の受験資格の特例に関する法律の一部を改正する法律案に対する提案理由の説明を終りました。これより本案の質疑に入ります。本案についての御質疑はありませんか。——日高君。
○日高委員 提案理由の一番初めのところでございますが、この試験の特例に関する法律というのは、この配られました資料のどこの部分にあるのでございますか、ちよつとお伺いいたします。
○谷口参議院議員 ちようど資料を差上げておりませんので、まことに恐縮ですが、この特例に関しますのは、従来もすでに医師国家試験予備試験の法案をつくつて出しておるのでございます。たとえば満洲国辺におつた方とか、朝鮮辺におつた方で、あちらで医師をしておつたけれども、実際は日本で資格が認められなかつたために、そういう者には特例をこしらえまして試験をしたことがあるのでございます。
○日高委員 その法律をちよつと読んでみてくださいませんか。
○草間参議院専門員 「医師国家試験予備試験の受験資格の特例に関する法律、従前の規定による中学校若しくは高等女学校の卒業者又は専門学校入学者検定規定(大正十三年文部省令第二十二号)により専門学校入学の資格を有するものとして検定された者以上の程度を入学資格とする修業年限三年以上の医学の教習を目的とする学校(医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第十一条第一号〔文部大臣の認定した受験資格のある大学〕 及び第四十三条〔旧令による学校で受験資格が与えられるもの〕の規定による大学及び専門学校を除く。)を卒業した者、医師法第三十六条第三項又は第四項の規定により従前の例による試験を受けることができた者並びに昭和二十年八月十五日以前に朝鮮総督の行つた医師試験の第一部試験に合格し、又は満洲国の行つた医師考試の第一部考試に及格した者は、医師法第十二条〔医師国家試験予備試験の受験資格〕 の規定にかかわらず、この法律施行の日から五年以内に行われる医師国家試験予備試験を受けることができる。」かようになつております。
○日高委員 それから当時学校が廃校になりまして、ほかの新しい学校の第四学年へ転入させるという法令で、一部分は四年生へ転学して行つて、そうして試験を受けて医師になつてをるのが相当あるわけでございますが、あのときのあの法律というものは、もう廃棄になつたのでございますか、それともまだ現存しておるのでありますか、伺つておきたいと思います。
○谷口参議院議員 ただいまお尋ねになりましたことは、専門学校はA、Bにわけまして、Aは存続して、Bだけが廃校になりました場合に、方々の学校に、地理的関係で行ける人は行つたのでございますが、ここに出ておりますのは、行くことができなかつたものでございます。差上げてあります昭和二十二年文部省令第十六号に出ておるのでございます。
○日高委員 そうすると、その文部省令は廃棄になつておらぬのですか。現在でもこの法律は生きておるのでございますか。
○谷口参議院議員 この法律は現在生きておるのでございます。しかしただいま申します方面のことは入らぬことになつております。
○勝俣委員 今のことに関連したことでございますが、この文部省令第十六号が生きておる。また片方においては、今度のような特例の法律が生れるというと、これはその人がどつちに行つてもいいということになるわけですか、どういうことになるわけですか、その関係を御説明願いたい。
○草間参議院専門員 これはその当時は、大学コースをとつてもよいし、A級の専門学校コースをとつてもいいことになつておりまして、どちらにでも行かれたのでありまするが、ただいまでは専門学校の方はなくなりまして、大学コースだけになつておると思つております。でありますから、ただいまでは大学コースだけしかないわけでございます。
○平野委員長 他に本案についての御質疑はありませんか。——他に本案についての質疑もないようですが、本案について質疑は終了したものと認めるに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平野委員長 御異議もないようですから、本案の質疑は終了したものと認めます。 これより討論に入ります。本案の討論につきましては、別に通告もありませんので、これを省略し、ただちに採決に入るに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平野委員長 御異議なしと認め、そのように決します。 よつて本案の討論は省略し、これより医師国家試験予備試験の受験資格の特例に関する法律の一部を改正する法律案の採決に入ります。本案を原案の通り可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平野委員長 御異議なしと認めます。よつて本案は原案の通り可決いたしました。 なお、本案に関する委員会の報告書の作成に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、そのように御了承を願います。 —————————————
○平野委員長 次に、未帰還者留守家族等援護法の施行等に関する法律案を議題とし、審査に入ります。 まず木村引揚援護庁長官より趣旨の説明をお聞きすることにいたします。 木村引揚援護庁長官。
○木村(忠)政府委員 ただいま議題となりました未帰還者留守家族等援護法の施行等に関する法律の提案理由について、御説明申し上げます。 未帰還者留守家族等の援護につきましては、従来ともその万全を期していたのでありますが、このたびこれらの措置をさらに強化するため、別途未帰還者留守家族等援護法を提案いたした次第であります。これに伴い、同法の施行に関連する経過措置、その他所要の措置をとる必要があり、また戦傷病者戦没者遺族等援護法による援護と、恩給法による恩給との間にも、同様の措置をとる必要がありますので、この法律はこれらの諸措置を定めたものでありまして、その大要は次の通りで上ります。 第一に、未復員者給与法、特別未帰還者給与法の廃止、及び未帰還政府職員に対する給与の支給をやめたのに伴い、従前これらの制度によつて俸給等の支払いを受けていた者が、新たに立案されました未帰還者留守家族等援護法により、留守家族手当の支給が受けられない場合、あるいはその額がこの法律施行の際、従前受けていた額より少い場合において、従前の実績を保障いたしたことでございます。 第二に、軍人恩給の復活に伴いまして、戦傷病者戦没者遺族等援護法、及び未帰還者留守家族等援護法に基く諸援護の措置と、恩給法に基く恩給との間に、支給対象の重複等が生じますので、その間の調整をはかり、これらの諸制度相互の間に齟齬間隙が生ずることのないよう、措置いたしたことであります。 その他未帰還者留守家族等援護法の制定、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部改正等に伴う関係法律の整理、その他二、三の点につき、あわせて所要の措置をとつたのであります。 以上提案理由につきまして御説明申し上げましたが、何とぞ愼重に御審議の上、すみやかに議決あらんことを切望する次第であります。
○平野委員長 これにて未帰還者留守家族等援護法の施行等に関する法律案の提案理由の説明を終りました。 それではお諮りいたします。本案の審査につきましては、さきに戦争犠牲者補償に関する小委員会の審査に付しておりまする未帰還者留守家族等援護法案、並びに戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案と、密接な関係があると存じますので、これを該小委員会の審査に付したいと存じます。そのように決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平野委員長 御異議なしと認め、そのように決します。 —————————————
○平野委員長 次に食品衛生法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。御質疑はありませんか。 —————————————
○平野委員長 それでは次に、消費生活協同組合資金の貸付に関する法律案を議題とし、審査を進めます。本案について御質疑ございませんか。——重ねて申し上げますが、消費生活協同組合資金の貸付に関する法律案につきまして御質疑ございませんか。——本案についての御質疑もないようですが、本案についての質疑は終了したものと認めるに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平野委員長 御異議がないようですから、本案の質疑は終了したものと認めます。 これより消費生活協同組合資金の貸付に関する法律案につきまして討論に入ります。本案の討論につきましては別に通告もありませんのでこれを省略し、ただちに採決に入るに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平野委員長 御異議なしと認め、そのように決します。 よつて本案の討論は省略し、これより消費生活協同組合資金の貸付に関する法律案を採決いたします。本案を原案の通り可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平野委員長 御異議なしと認めます。よつて本案は原案の通り可決いたしました。 なお本案に関する委員会の報告書の作成に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますから、そのように御了承願います。 本日はこの程度にとどめて散会いたします。次会は公報をもつてお知らせいたします。 午前十一時三十二分散会