建設委員会 第16号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1953/03/11
会議録
○高木(松)委員長代理 これより会議を開きます。 委員長が去る三日辞任されておりますので、理事である私が委員長の職務を代行いたします。 建設業法の一部を改正する法律案(内閣提出第一四七号)を議題といたします。まず提案理由の説明を聴取いたします。戸塚建設大臣。
○戸塚国務大臣 建設工事の適正な施行を確保し、かつ建設業の健全な発達に資するため、昭和二十四年法律第百号をもつて建設法が制定せられ、ほぼ所期の成果を収めて今日に至つているのでありますが、施行以来四年間にわたる経験にかんがみ、なお若干の改正を加える必要があります。すなわち、本法律の適用管範の拡大、建設業者の登録要件の強化、一括下請負の禁止の強化、及び建設審議会の委員の任期の延長と権限の強化等をはかる必要があると存ずるのでありまして、これが本改正法案提案の主たる理由でございます。 以下本改正案の主要な点につきまして御説明申し上げます。 まず第一に現行の建設業法におきましては、板金工事外八種類の工事については、それのみを単一に請負うことを営業としている者につきましては、適用を除外しているのでありますが、最近におきましては、この種の工事も、その重要性からもまたその請負金額の点からも、現在建設業法の適用を受けている工事と差異を設けられなくなつて参つておりますので、壁紙工事を除き、これらの工事のみを請負うことを営業とする者に対しまして、土木工事と同様本法を適用することとしたのであります。 第二に、登録要件の強化でありますが、現行法におきましても、建設大臣の登録を受けた建設業者は同一都道府県にある営業所の一に、一定の資料を備えた技術者を置くを建前としてはいるのでありますが、これを登録の要件といたすとともに、登録の際の拒否要件を拡大して、現行法では、建設業法違反のゆえをもつて会社が処分された場合において、営業所の代表者が会社から独立して登録を申請して来る場合には、これを拒否し得ないこととなつているのを、登録を拒否し得ることとしたのであります。 第三に、一括下請負の禁止の強化についてでありますが、この禁止の目的を十分に確保いたしますため、無登録業者等に一括請負させる場合あるいは一括して請負う場合等についても、禁止することとしたのであります。 第四に、建設業者に対する監督処分のうち、最も重要な処分である営業の停止及び登録の取消処分につきましては、これを慎重に行う要がありますので、建設大臣または都道府県知事がこれらの処分を行おうとするときは、必ず建設業審議会に諮問することといたしました。 第五は、建設業審議会の委員の任期を延長し、その権限を強化したのであります。現行法によりますと、委員の任期は六月で二回以上の再任を禁じておりますが、これはあまり短期に失しますので、任期を二年とし再任を妨げないことといたしたのであります。次に権限の強化でありますが、現行法におきましても、建設業審議会は、建設工事の請負契約に関して紛争の生じた場合、当事者の申請に基いて、紛争解決のあつせんを行い得ることとなつておりまして、本法施行以来、そのあつせんしたものは二千件に上り、注文者も、請負者にも多大の利便を与えておりますが、紛争の原因を調べまするに、その内容が明確でないもの、あるいは不合理なものが多いのでありまして、このような場合は、その契約内容を公正にするよう変更の勧告をすることができることといたしたのであります。また中央建設業審議会が建設工事の標準請負契約約款を作成し、これが実施を主要な発注者等に勧告して来たことにより、従来その不合理性と片務性の特に強かつた建設工事の請負契約が、年とともに是正されつつありますが、なお入札方法の合理化、注文者の予定価格積算の際の諸経費の算定の基準等を作成してその実施を勧告し、建設工事の請負契約関係の合理化を期することとしたのであります。その他以上の諸点に関連して関係各条文の整備をはかつたのであります。 以上建設業法の一部を改正する法律案の主要な事項について御説明申し上げたのでありますが、何とぞ慎重御審議の上御可決あらんことをお願いする次第であります。
○高木(松)委員長代理 本案に関する質疑は、次回に譲りたいと思います。 —————————————
○高木(松)委員長代理 次に、産業労働者住宅公社法案(志村茂治君外五十五名提出、衆法第四〇号)を議題といたします。提出者より提案理由の説明を聴取いたします。志村茂治君。
○志村委員 ただいま上程されました産業労働者住宅公社法案について、その提案の理由を説明いたします。 現在百十九万戸と推算されている産業労働者の住宅不足は、民間住宅、社宅等を考慮に入れても、なお年々五、六万戸くらいの建築を強行するのでなければ、現在の不足状態にとどまることさえでき得ないのであります、しかも一方財政上の拘束もありますので、この矛盾を解決するためには、あとう限りの方法によつて民間資金を動員し、豊富な建設資金を調達すること、さらに一時的な国家資金の需要を長期的な家賃補助に切りかえることによつて緩和する必要があるのであります。 第二に、労働者の自由な人権を守り、労働組合の健全な発達を期するためには、入居する労働者が温情主義のとりことなつたり、あるいは失業は家を失うことを意味することにならないような方法を講ずる必要があります。そのためには国家あるいは公的機関によつて住宅の建設事業が計画され実行されなければならないと思うのであります。 第三に、産業労働者の生計費の構造の実態は、食料費として収入の四八・二を支出し、最も必需度の高い光熱費を加えると五二%以上となるようなエンゲル係数を示しており、住居費として現在以上の金額を支払うことは容易ではありません。せいぜい公営住宅程度の額しか支払えないのであります。これに対し原価計算による家賃の最低限度は、耐火構造の十二坪ものでは月額六千円以上となり、産業労働者の住宅問題は、社会保障制度の一つとして取上げ、この差額を国家が補給するのでなければ、解決できないのであります、 住宅公社は社債の発行力が大きく、その資金がたとい経営者から提供されたものであつても、労働者との直接的なつながりは切断され、かつ国家補償の対象となり得る資格を兼ね備えるものであつて、この種住宅建設機関として有力なものと考えるのであります。 以上が本法案提出の目的及び要旨であります、何とぞ御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
○高木(松)委員長代理 本案に関する質疑は、次会に譲りたいと思います。 —————————————
○高木(松)委員長代理 この際日程を追加して、北海道防寒住宅建設等促進法案(松本一郎君外三十三名提出、衆法第五二号)を議題とし、審議を進めたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
○高木(松)委員長代理 御異議ないと認めます。 それでは北海道防寒住宅建設等促進法案を議題とし、提出者より提案理由の説明を聴取いたします。松本一郎君。
○松本(一)委員 ただいま議題となりました北海道防寒住宅建設等促進法案につきまして、その提案の趣旨及び法案の概要を御説明申し上げたいと思います。 昭和二十五年、北海道開発法が制定せられ、北海道の総合的な開発の国家的な重要性が認められたのでありますが、その基本的要件として、居住条件の改善がまず第一に取上げられなければなりません。 御承知のように北海道においては、寒冷が特にはなはだしく、他の地方とはまつたく異なつた自然的条件にあります。しかるに従来の木造住宅は、まことにそまつなものが多く、このため、一冬の採暖のために要する燃料は、石炭で三トン以上、まきの場合には実に住宅一戸分にも相当する木材を費消いたしておる状況であります。従いまして、火災の発生件数もすこぶる多く、また寒冷な気象による凍上、積雪のために起るすが漏り等、特殊な現象により、木造家屋の耐久年数は、内地に比して著しく低いのであります。 これらを改善するためには、北海道における住宅はどうしても不燃防寒構造とする必要があります。たまたま北海道においては、火山灰地帯が多く、比較的低廉なブロック建築物をつくるのに恵まれた条件にあります。この方法によれば、木造と大差ない価格で不燃防寒住宅をつくることが可能であり、燃料費等を考え合せれば、かえつて経済になるとさえいわれております。 本法におきましては、北海道の気象条件に適する不燃防寒住宅の構造設備を研究し、これを一般に普及することに対し、国家的な助成をすること、住宅金融公庫より融資される住宅は不燃防寒構造のものに限る、そのかわり償還期限の若干の延長を認めること並びに公営住宅その他国または公共団体の、資金により建設される住宅は、努めて不燃防寒的なものとせねばならぬ旨を規定しております。 これにより北海道に不燃防寒住宅が普及いたしますれば、北海道の開発に寄与することがすこぶる大であるばかりでなく、今まで、燃料としてむだに使用せられていた貴重なる木材を節約するためにも、大いに役立つこととなります。しかしてこれらは、いずれも戦後日本の重要課題の解決に寄与するところ大なるものがあると考えるのであります。何とぞ各位におかせられましては、慎重に御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。 提案理由の説明を終ります。
○高木(松)委員長代理 本案に関する質疑は次会に譲りたいと思います。 本日はこれにて散会し、次会は公報でお知らせいたします。 午後二時四分散会