建設委員会 第6号
- 発言数
- 25 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1952/12/10
会議録
○篠田委員長 これより会議を開きます。 この際お諮りいたします。すなわち本国会において当委員会に付託送付となりました請願及び陳情書審査のため、小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○篠田委員長 御異議なきものと認めます。よつて請願及び陳情書審査小委員会を設置することに決定しました。 次に小委員及び小委員長の選任でありますが、小委員の数は十一名とし、小委員及び小委員長は前例によりまして委員長において指名することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○篠田委員長 御異議なきものと認めます。それでは請願及び陳情書審査小委員に 荒舩清十郎君 佐藤虎次郎君 田中 角榮君 内藤 隆君 仲川房次郎君 明禮輝三郎君 武部 英治君 中島 茂喜君 甲斐 政治君 安平 鹿一君 荻野 豊平君を小委員長には内藤隆君を指名いたします。 —————————————
○篠田委員長 昭和二十八年度建設省関係予算について調査を進めます。 まず建設行政に関する新政策について政府当局に説明を求めます。三池政務次官。
○三池政府委員 新内閣の建設行政に関する新政策につきましては、大臣からも機会あるごとに御説明があつたことと思いますので、私がここであらためて申し上げるほどのこともないと思います。ただいまお手元に配付してありまするパンフレットにその概要を書いてありますが、どうかひとつよくごらんいただきまして御審議をお願いしたいと存じます。要約的に申しますと、建設行政の根幹をなすものが結局は国土保全であり、また、道路、住宅、都市計画の問題でありますが、この国土保全の問題を取上げますと、治山、治水並びに海岸の保全という三点に大体わかれると思うのであります。ところが治山、治水という面、また海岸保全の面もそうでありますけれども、実際の行政面になりますと、関連事項が非常に多いのでありまして、治山は治水のもとであり、治山は農林省関係に非常に関係がある。また砂防におきましてもそうであります。治水にいたしましても、当然利水の問題がそれに関連いたします関係上、行政の面では非常な錯綜した事態が現実の問題として起つて来るのであります。しかしながら私たちが考えなければならぬことは、河川の管理を一元化するということが治水の面からは絶対に必要である、こういうふうに考えまして、河川の管理の一元化ということを、強く主張したいというふうに考えておりますが、この点は、新しく河川法を全面的に改正いたしまして、この河川の一元化に向つての建設行政の強い面を出して行きたいというふうに考えております。また、治水、利水という面から行きましても、いわゆる多目的なダムを建設するということによつて、今申し上げた治水並びに利水の点を総合的に調整をして、いわゆる総合開発をすることによつて、治山治水並びに利水の面からあわせ解決して行きたいというふうに考えております。従つて多目的ダム建設には建設省がそのイニシアチーヴをとつて、今後大いに開発をして、農業の方面並びに電源開発によるところの工業の方面の役に立ちたいという点を強く出しております。また治水の面から行きましても、砂防は相当に重要な役割を持つておるのでありまして、この点につきましてひとつ力を強力に出して行きたいというふうな考えを持つております。 次に道路の面ですが、これは皆さんも御承知のように、日本の道路というものは、その交通量に比べますと、非常な重荷を背負い過ぎているというのが現状であつて、実際現在の交通量をもつてしては日本の基幹線でもなおかつその負担に耐え切れない。今にしてこれを整備しなければ、将来非常な国家の損失を招くだろうというような現状に来ていることは、皆さんもよく御承知の通りだと思うのであります。常にこの問題は叫ばれながら、なおかつ国民の期待するところまではなかなか進んでいないというふうに現実の状態を私たちは認識しておるのであります。何を申しますのにも、国家の財政力とのにらみ合せでありますから、このたびはその財源確保のために、ガソリン税を目的税としてそれを道路の改修並びに修繕、舗装の財源に充てたいというふうに考えておるのであります。また道路が本来は公共事業でありながら、いわゆる国庫の公共事業費だけとしては、なかなかにこれが新築その他ができないのであります。現在残つている、そして非常に必要なもの、特に戦争期間中放任されておつたもので、産業上あるいは交通上あるいは観光の立場からぜひ必要であるというようなところには一つの有料道路をまた拡充したいというようなつもりでおります。 住宅の問題でありますが、これはこの前の国会で、立法をもつて三箇年計画の十八万戸の建設を企図したのでありますが、国家財政の都合上所期の目的を第一年目には達しない、六万戸の計画が二万二千戸しかできなかつたというような、まことに遺憾な状態に至つておるのであります。日本の住宅は、御承知のように木造が主としてありまして、耐久年度が非常に短かいのであります。終戦後応急にしかも多量に建造されましたところのあの住宅、いわゆるバラツク式のものはもうほとんど現在に至りますと耐久年度が来ているというようなありさまです。まつたくわが国の現状から申しまして住宅の問題は大きな社会問題にまで発展するような現段階であるというふうに私は考えております。それでこの方面におきましても、低所得者に思うように充当する意図をもつて建設されますところの公営住宅、それから幾分程度を上げましたところの金融公庫による住宅建設、特にまた今度新しく国家の重要産業その他の産業労務者のために——産業労務者が住宅問題のために非常に能率を低下しているという点を特に考慮いたしまして、産業労務者用の住宅、これを事業主並びに労務者の組合に六割を貸し付ける、そうして産業労務者の住宅問題を解決したいというふうに考えておるのであります。大体がこのお手元に差上げましたパンフレツトに書いてありますところの新政策の概要であります。ごらんをいただきまして御支援と御披判をいただきたいと思うであります。
○篠田委員長 御質疑がありますか、佐藤君。
○佐藤(虎)委員 ただいま建設省の新政策の抱負を伺いましたが、そこでこの水道用水確保に対していま少し強く建設当局でやつてもらいたいということは、水道用水の許可はなるほど建設省でするが、起債の面に相なりますと、これは厚生省でやつておる。これも一応全部一元化してやればどうか。そういう起債の面までも建設省の方でやり得られるように、ひとつ厚生省と考えてもらいたい。あちらに行つたりこちらに行つたり、そんなまどろつこしいことをしておつたら、思うように行かない。ですから建設省でこれを確保した以上は、その起債は建設省の認可によつて起債を得られる、こういうようにしてもらいたいという希望です。
○三池政府委員 御希望の点まことにごもつともでありますが、この起債の問題になりますと、国家の全般的な財政の問題に関連して来るのでありまして、建設省だけがこれのイニシヤアチーヴをとるということは現状からはなかなかむづかしい問題を含んでいると思うのであります。今の御指摘のように、起債の問題は厚生省が扱つているんじやないかというお話でありますが、実際問題としましては建設省並びに厚生省、それに自治庁を入れまして、さらにそのでき上つた案を大蔵省と相談した上での決定をやつているような次第であります。現在水道行政がまことに建設省、厚生省両省の二元的な行政をやつておりまして、この点私たちもかねがね非常に遺憾なことだと思つておりますが、まだこの問題を解決するところまでいつておりませんおりませんが認可は建設省がして、起債の問題は厚生省が扱つているというようなことではないと思います。起債の問題もやはり建設省も厚生省も同じ立場においての発言権を持つて自治庁並びに大蔵省と相談をしてきめているのが現状であります。
○篠田委員長 どなたかありませんか。山下榮二君。
○山下(榮)委員 ただいま三池政務次官から建設省の新政策について話を伺つたのでありますが、あまり大した新政策じやなさそうに考えられるのであります。さきにいただきました明年度予算についての書類で見たことについて、私は少し伺つてみたいと思うのですが、地盤沈下に対するいろいろな経費等が明年度予算の要求の中にあつたと思うのですが、地盤沈下は東京、横浜の工場地帯、あるいは大阪、神戸の工場地帯というところが年々地盤が沈下して、その対策に苦慮いたしておることは皆さんの御承知の通りだと思うのであります。この地盤沈下の原因が世情いろいろ言われているところによると、工業用水に地下水を汲み上げることが地盤沈下のおもなる原因のように言われているようであります。もしそれがその通りだといたしますれば、地下水の利用をやめて、別に工業用水としての水道計画がなされなければならぬのじやなかろうかということが想像されるのであります。京浜あるいは阪神間の地帯は、ますます重工業が増設されて参るであろうと想像いたすのでありまするが、それらに対する建設省の一貫せる方策が樹立しているのかどうか。あるいは京浜地方の工業地帯に対する工業用水というものの給源池をどこに求めてどうするという具体的方策があるのかどうか。阪神地方も、これまた工業地帯に対する工業用水等に対する給源池をどこに求めて、どれくらいの水の分量がいるという目安等が定められておるものであるかどうかということをひとつ伺いたいと思うのであります。 またもう一つは、地盤沈下というものが必ずしも地下水のくみ上げのみに限定されておるものとも、われわれしろうと的に見て想像されにくいのでありますが、その根本的な探求が明確になつておるものかどうか。なつておるといたしまするならば、この機会に調査した結果の御報告を伺いたい、こう考える次第であります。
○三池政府委員 地盤沈下の問題でありますが、これはお説の通り工業用水をくみ上げるために地盤が沈下するのではないというようなことも原因の一つとして数えられておることは事実であります。しかしながらこの原因は非常に複雑で、ただ単なる工業用水くみ上げのみにそれが原因しておるというふうには私は考えていない。むろんこれはむずかしい問題でしようが、地殻の変動から来るところの沈下も当然考えられる。この原因の探求につきましては、建設省といたしましても現在いろいろと調査をやつておるのであります。工業用水を使うためにこういう問題が起つたと考えられるようなこともあるのであります。工業用水問題につきましても、特に工業地帯の整備をするというような方針を確立しておりまして、それにはその一環として、工業用水をいかにして求めるかという点も、あわせて都市計画の一環として考えておるのであります。原因を調べたところの調査資料は今日ここに持つて来ておりませんが、建設省でそういうものがあれば、他日の機会にでも調査資料をごらんに供したいと思つております。農業用水の問題もありましたし、水道の問題もありましたが、農業用水にいたしましても、結局先ほど申し上げました利水と治水の関係が不可分なもので、これを総合的にいかにしてやるかということは、建設省としても十分な関心を持つて、慎重な態度で今解決に努力をしておるところであります、
○山下(榮)委員 阪神間と京浜間の工業地帯に対する工業用水の給源池等について、どこにどう求め、どうするというお考えがなければならぬはずだ、こう思う。それを重ねてもう一度伺いたいと思うのであります。 もう一つ伺いたいと思うことは、これも三池政務次官に伺うことは少し無理じやなかろうかとも思いますけれども、建設当局の方もお見えになつておるようでありますから、これは少し具体的な問題ではなかろうかと思ううのですけれども、最近の住宅建設、あるいは今後の日本の住宅建設というものを見ますると、どうしてもビルあるいは鉄筋コンクリートというものの建物がだんだんふえて参らなければならぬと思うのであります。従つて、これまた阪神、京浜という都会地の面を考えてみますると、そのおもなる建築資料の一つであるバラス、砂というものの給源地とでも申すのですか、おそらく相当量のものが今後いるであろうということが予想されるのであります。今とつておるのはそれぞれ川口でとつておるようでありまするが、これもむやみにとつておると、川底との関係等があつて、ゆゆしき問題になるのではなかろうかということ等も想像されるのであります。ひとり建築だけではなく、その他一般の土建事業というものは、何といつても、バラスがその資材の大半をなさなければならぬと思うのであります。そういうことに対する国家の将来に対する根本的な考え方、見通しというものをどうお考えになつておるのであるか。私はこの機会に、これもあわせて伺つておきたいと思います。
○三池政府委員 御質問の第一点の、阪神間の工業用水に対する建設省の計画、調査というものは、河川局長からお答えさせていただきたいと思います。 バラスの問題でありますが、住宅問題解決の一環としてのバラスは、将来どういうふうにするか、あるいは砂はどういうふうに考えるかということでありますが、現在の情勢では、いわゆる都市におかる永久住宅の建築用としてのバラス、砂をいかにするかという問題を緊急に取上げなければならぬ点までには現在のところ来ていない。しかしそのほかには、ダムの建設その他にバラスがたくさんいるんじやないか、そういうものはどうするかということでありますが、そういうような建設事業に必要なバラスというものは、場所によりましては、経費の関係で必ずしも河川からこれを持つて来るということではできない場合もある。そういう場合はいわゆる採石をやりまして、山から盤岩をくずすことによつて建設の面を役立たせるとともに、その岩を採石してそれをコンクリート用に使つているというようなのが現状ではないか。バラス、砂の問題で、現在住宅の問題がその問題に関連して緊急に解決して行かなければならぬというような現状には、私はまだ来ていないように考えておるのであります。
○山下(榮)委員 三池さんは御存じでないからそういうことをおつしやると思うのです。私は兵庫県の尼崎でありまするが、阪神間の土建すなわちその他建築用の砂というものは、ほとんど武庫川じりでもつてその使用の補いを立てておるのであります。ところがこれが最近はたいへんな問題になりまして。県会議員がその砂の採取にタツチしておつたとかどうとかいうことで、おそらくもう最近起訴されたのではなかろうか、私はこう思つておるのでありますが、相当大きな問題も引起しておるのであります。阪神間のあの大きな土建、建築の資料である砂というものが、武庫川だけで補われるといたしまするならば、武庫川の川底というものは、堤防がひつくり返らなければならぬことになつてしまうのであります。先ほどの御説明にもありましたように、山の方はだんだん砂防工事が完備して参りますと、砂の流れは少くなつて参るのであります。従つて阪神間にとつてはきわめて重要な問題だ、私はこう思つておるのであります。どうやつても将来の近代建築等には、砂がなければ家が建たないのであります。こういうことに対しては、国家として一定の正しい方針を樹立されるべきではなかろうかということをかねがね私は考えておるのであります。そういう時期でないとおつしやるようでありますけれども、そういうことが現実に現われておるのでありますから、建設省当局はこういうことに対して相当重要視されて、今日からお考えを樹立されなければならぬのじやなかろうか、私はこう考えるのであります。これは一応私の意見を申し上げておきたい、こう思うのであります。工業用水、その他のことについては建設省の係りの方から伺いたい、こう思つております。
○米田政府委員 私から一部お答えをいたします。一部は計画局長所管であります。 今お話の地盤沈下は、主として阪神間で、これについては非常に長期にわたつて研究が続けられておりまして、その報告書もすでに出ております。けれどもこれは長期にわたる調査が必要でありますので、一応の調査は完了いたしましたけれども、現在なお建設省直接及び府、市と合同いたしまして、沈下状況の調査を今日まだ進めております。そういう状態でございます、今まで調査しました結論のパンフレツト等はすでにできたものがございます。それから地盤沈下の一般といたしましては、その他の地殻の変動あるいは地震による地盤沈下というような関係がありまして、これも関西が中心でございますけれども、紀伊半島から四国にかけてそういう現象が顕著になつております。それら十一県に対しては、地盤沈下対策としての予算で今日事業を実施いたしております。 それから工業用水に関する、特に阪神地区の工業用水に関する問題でございますが、これは大阪側と兵庫側にわけますと、大阪側はすでにその工業用おりま源というか、わけ前分を持つて水の水す。それでその水によつてすでに工業用水事業を、一昨年からか実施をいたしております。問題は兵庫県側だと思います。兵庫県側は、実は淀川河水統制事業というのがことし完了いたしますが、それによつて水の配分をいたすことになつておつて、その分がもう兵庫県には一応計算上ないことになつております。そこに問題がありまして、兵庫県としては、次期の淀川総合開発事業計画を立てて、いわゆる琵琶湖の河水統制事業によつて水をふやしてその中から水源を確保したいという案もあり、あるいは担保川等の開発も考えたいというような案があつて、まだ水源についての確定した案が決定いたしておりませんのが、今日の現状でございますけれども、これは御説の通り早急に解決をすべきものと考えております。 それから砂利の問題ですが、御承知のように、私も阪神におつた関係でよく承知いたしておりますが、あそこは、特に武庫川が砂利の関係で非常に困られておることは承知いたしております。河川がそのために非常に危険な状態にまで今日追い込まれておる。あの川については、もう危険箇所から砂利を採取することは禁止をいたしておる状態であります。そこで結局補給砂利をどこから持つて来るかという問題になると考えますが、あの地区は採石に適したところもありますけれども、まだ今日他の個所から船積み川で川砂利を持つて来た方が安いというために、和歌山方面から、あるいはずつと旭川方面まで、あるいは徳島まで行つて砂利を船で運んで来るような現状であります。それらの関係で将来の採石事業等は決定をせられるのではないかと思いますが、今日まだ川砂利の輸送は、相当遠隔の地でも持つて来た方が有利な、状態にあるように私ども存じておりますが、一方砂利の採取については、河川の保持の上からは、禁止したり許可したりいたしておりますが、砂利供給事業としての問題は通産省で今考究されております。そういう関係の法律を出そうというように進んでおります
○澁江政府委員 ただいま御質問のありましたうちの一部でございますが、政務次官から大体御説明申し上げたと存じますが、さらに補足いたしまして具体的な阪神地区の工業用水の計画につきまして私どもが考えておるところを若干補足して申し上げます。 工業用水の問題は、最近非常に工業地帯を持つておられる各府県地方団体等から切実な要望が出ております。そこで先ほどお話がございましたように、地盤沈下の原因を伴うような地域における工業用水の問題は、さらにそういう産業上の要求だけではなくてそういう災害防止的観点からも要望されるわけでございまして、従つて具体的に新政策の上でも水源確保の問題につきましては、河川計画の総合性という観点に立ちまして、工業用水問題を大きく取上げておられるような状況でございます。具体的な措置として、しからばどういう方法を考えておりますかと申しますと、さきに大阪の例の低湿地帯に対する手当といたしまして、地盤沈下対策との関連におきまして、工業用水事業に対しまして特に国から助成する方法をとつております。そういう関係でごく限られた地域に対してでございますが、措置をとつたわけでございます。さらに来年度の予算措置といたしまして、現在要求中でございますが、尼崎方面に対する工業用水の助成をするということで、予算として現在要求中でございます。特に工業用水の利用が、単独な企業に対する供給という関係に立つ関係上はたしてこれが助成方策として取上げてもらえるものか、これには若干の疑問があるかと思いますけれど、私どもといたしましては、そういう低湿地帯の災害を未然に防止するという意味合いをかねてこういう方面に対して特に助成をいたすべきではないかという観点に立ちまして要求をいたしておるというような状況でございます。なお水道法案の論議の際にも工業用水についても特別な助成方策を取上げていただくという問題も残つております。それらをあわせ考えまして処置をいたすべきものではないかというふうに存ずるのでございます。
○篠田委員長 御質問ありませんか。——なければ次に河川に関する小委員会において河川関係予算、河川法改正あるいは海岸保全に関し調査を進められておるのでありますが、これに関し内海小委員長から中間報告を求めたいと思います。内海小委員長。
○内海委員 まだ御報告の段取りまでは達しておりませんけれども、ただいまちようど三池政府委員かち建設行政に関する新政策について御説明があつたようでありますが、ちようど河川に関する小委員会におきましては、前後二回にわたつて委員会を開き、米田河川局長より過年度における災害予算の状況並びに二十八年度以降におけ予算運営の方法及び補正予算等について詳細な質問応答を重ねたのでありますが、なかんずくこのうち問題となつております海岸保全法案というのが目下参議院において議員提出の形をもつて審議を進められておるのであります。ところがこの問題は先ほど水道問題について同僚の佐藤君から御質問があつたように、まことに農林省あるいは運輸省、建設省というがごとく、三大臣の共管のもとにこの海岸保全法を制定するということは将来において禍根を残すものである。よつて建設省及びわれわれ小委員会の意見といたしましては、この機会においてでき得るならばこういうようななまじつかな法案をつくるよりも、根本的に一元化したるところの法律をもつて進めたいという意見はわれわれ小委員において一致を見たのであります。そこで過日の委員会におきまして建設当局の説明を求めうとしたのでありますけれども、都合によつて説明員から簡単な説明を承つておるのであります。建設行政の新しい政策を実行しようという理想を掲げた上においては、少くもこういうよな初めて制定せられる法律であるならば、もつと根本的に農林省あるいは運輸省等に対してどうしてもこの法律でなければならぬというような建設大臣一元化の透徹したところの何か理念がなければならぬと思うのであります。この機会において、本日はちようど、この委員会が終りますと引続き小委員会を開いて、参議院においてこれが提案の責任を持つておられる深水委員がわざわざ小委員会に現われまして、そうして今日までの審議の経過並びに今後におけるこの議会運営方面に対する打つべき手というようなことを、説明を聴取することになつておりますが、幸いにこの問題は重大問題でありますから、この機会において河川局長も来ておられますから、この海岸保全法の第一条の政正の趣旨も出ております。第三十一条の改正の希望も出ておる。第三の附則についても建設省は建設省としての独自の見解を持つておられるようである。われわれとしてもこの問題に対しては同調申し上げたいのであるが、はたして建設当局はどういう信念のもとにこういうような案を出されるのであるか、さらにまたこの修正案なるものが、はたして農林省並びに運輸省その他建設省等において一致の歩調というかあるいは理論的にこれを承服する根拠があるかどうかという問題を、幸いにこの委員会において御表明を願えれば、ちようど小委員会の前でもあり、委員全体にお聞かせを願えればまことに都合がよろしいと思います。小委員会の中間報告ということにつきましては、まだまとまつておりませんから、本日はこの程度にして河川局長の海岸保全法に関する改正意見の御説明をお願いたします。
○三池政府委員 内海委員の河川局長に対する御意見でありますが、私がかわつて申し上げたいと思います。海岸保全法は参議院側でこれがいろいろ相談があつて、大体の成案を得たというように承つております。私自身も深水委員からこの問題の早急的な解決をやろうということをしばしば申出を受けたのであります。しかし私はあの現在できておりますところの参議院案が、建設省の立場から、いわゆる国土保全の立場から納得できない種々の点を私自身が感じましたのでそいうようなことに対する建設省自体としての意見をとりまとめて、その上で相談をしたいというような意味合いのことを返答しておいたのであります。その第一の問題といたしますのが、第一条にありますところの、いわゆる農地を保護する、持つているところの農地を保全する意味合いから、海岸ばかりでなく、あるいは湖沼、いわゆる琵琶湖のような湖でああるとか、あるいは霞ケ浦のようなところの沿岸も海岸保全法の地区にいたしたいというような条文でありますが、琵琶湖にいたしましても、霞ケ浦にいたしましても、現在依然として河川法の適用を受けておるのであります。そういう現行法のある問題に、新たに海岸保全法をつて行くということは、どうしても建設省の立場としては納得できないというので、海岸保全法にはそういう湖沼の河川法の適用を受けているような部分は、これを削除するというのが第一条の改正の建設省の趣旨であります。そのほかいろいろの条文に盛られておりますところの農林省側の意見を多分に参酌して、主として農地保全をする目的のところはこれを農林大臣の主管にするという点につきましては、建設省といたしまして国土保全の立場からこれは当然建設省はやるべきものである。それで端的に問題になりますところの埋立地あるひは干拓地というような食糧増産のために農林省が土地を造成した、そういうものの海岸の保全につきましては、農林省は食糧増産の建前から埋立て並びに干拓事業というものを大いに推進させることはまことにけつこうであるが、それが一たび完成をして、そうしてもうおちついてしまつたあとは、その維持管理は当然建設省に移すべきものである。建設省の存在意義そのものが国土保全にあるという、その思想を強力に主張いたしまして、第三十一条を、土地埋立てあるいは干拓によるところの堤防が、建設が終りましてから五箇年後にはこれを建設大臣の所管に移すというふうに改正意見を申し出ております。この改正意見を法制局の長官までには建設の意見として文書をもつて差出しているのであります。この点はしかし非常に農林省と相対立する問題で、この解決には並々ならぬ努力を必要とすると思うのでありますが、どうかひとつ委員各位の甚大なる御協力をお願いいたしまして、建設省のいわゆる存在意義あるところの国土保全の立場だけは、ぜひとも堅持したいというような覚悟を持つております。どうぞよろしく……。
○内海委員 もう一言簡単に承つておきたいのは、これをもし建設大臣の主管としてやる場合においては、少くもこれに要する経費が九百億円と聞いている。さらにまた建設省において急いでやらなければならぬ海岸というものは六百余キロであつて、この経費が四百億というものがうたわれておるようでありますが、単なる条文の整備いかんという問題と同時に、私は聞きたいのは、これに要する経費九百億というものの使途が必ずわかつているはずであります。さらにまた建設省においてどうしても明年度以降やらなければならぬというのが六百余キロであつて、しかもこの経費が四百億ということをうたつておられるであります。そうすればわれわれの聞きたいのは、単に建設大臣がこれを統合して、建設大臣一個の考えをもつて行くというような簡単なことではなく、こういうような施策そのものがやはりこの法律の裏づけとして現われなければ、これは成り立ぬと思うのでありますが、少くとも建設省がそううたつている以上は、この内容の幾分でも委員諸君に知らせる義務があると思うのであります。この九百億という総額並びに建設省において急いでやらなければならぬ経費が四百億ということをうたつているから、これに対してもつと親切に委員諸君にお知らせしてもさしつかえないと思う。この点を伺いたい。
○三池政府委員 内海委員の御意見まことにごもつともであります。きようは資料を持つて来ておりませんので、あらためて資料を提出いたしまして御審議をお願いいたしたいと思います。資料は建設省といたしましては十分に持つておるわけであります。
○田中(角)委員 師岡住宅局長にちよつと伺つておきたいのですが、建築基準法の第四条に、市町村は建築主事を置くことができる、こういうふうに規定しておりますが、第二項において、「市町村は、前項の規定によつて建築主事を置こうとする場合においては、あらかじめ、その設置について、都道府県知事と協議しなければならない」第四条は原則論として市町村に建築主事を置くことができるという権限を規定したものであつて、協議ととのわない場合でも第四条の一項が生きると思うのですが、これをどういうふうに考えておりますか。今大阪府等にいろいろな問題がありますので、この問題に対して、住宅局長の所見を伺つておきたいと思います。
○師岡政府委員 第四条の解釈問題でありますが、立法の趣旨といたしましては、ただいま府県で扱つております建築行政を市町村に移すのが本来の筋であるということで、第一項が規定されておることと思います。しかしながら、第二項におきまして、その場合には市村町は知事と協議なしければならぬということになつておりまして、その協議がととのわない場合につきましては、いささか規定が明確を欠いておるように考えるのであります。従いまして目下なおいろいろとこまかな点につきまして検討中でございますが、ただいま申しましたように協議ととのわない場合につきましてはいささか規定が明確を欠いておるのではないかというふうに考えております。
○田中(角)委員 この条文を読んでみますと、第三項の次に第四項があるが、この間に協議ととのわざる場合云々の必要であることがよくわかる。これは国会で非常に急いで審議したためにこうなつたと思うのでありますが、私たちも審議をした責任の委員でありますし、いわゆる第四項の規定は市町村に原則的に主事を置くことを認めておるのでありますから、こういう問題に対しては法律改正を行わなくても、建設大臣等のあつせんがあつた場合、当然本法の趣旨に沿つた措置がとられることが望ましい、こう考えておるのでありますが、この規定が明文化してないために、今あなた方がどうしてもやらせられないといえば、法律改正まで持つて行つてはつきりしなければならぬと思うのです。こういう問題に対しては、前例をつくればその通りに行くわけでありますから、できるだけ円滑に行つていただきたいと希望を申し上げておきます。
○篠田委員長 海岸保全法の制定につきまして参議院で立案中でありますので、この問題につきまして速記をとめて懇談したいと思います。 それでは本日の委員会はこれをもつて散会いたします。 午後二時三十五分散会