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第15回国会衆議院1953/02/18

決算委員会 第14号

発言数
73 件
登壇者
10 名
会派数
4
開催日
1953/02/18

会議録

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 それではこれから決算委員会を開会いたします。  本日は委員長がやむを得ぬ事情のため出席できかねますので、理事の私が委員長の職務代行を委嘱せられましたから、よろしく御了承を願います。  前会に引続いて、大蔵省所管事項につき審議を続行いたすのでありますが、本日はすでに二月十三日の本委員会において会計検査院並びに大蔵省当局の説明を終り、質疑未了となつておりますところの報告書九十ページ、報告番号一四三について質疑を許します。御質疑はありませんか。 御質疑はないものと認めまして、次に移ります。     —————————————

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 次は報告書九十四ページ以下記載の分について審議いたすのでありますが、そのうち報告番号一四九、一五一、一五二、一五三、一五四、一五七及び一六〇の七件は類似事項でありますから、それぞれ各項について重点的に詳細説明を願いたいと思います。池田説明員。

池田修蔵会計検査院事務官(検査第一局長)

○池田会計検査院説明員 御説明をいたします。鉄くずの売払いにつきましては、類似の案件がここにたくさん出ておりまして、これは賠償機械として接収されておつたものが、特に鉄くずとして売り払うならば接収を解除してやるという条件のもとに、解除になつたものがおもなるものでありまして、その他建物、船舶等もございますが、そういうような条件でくずとして売り払うものでございます。これらの売払いにつきまして、統制価格がすでに上ろうとしておるのに、その直前に前の安い統制価格で売つているもの、それから数量につきまして、契約数量を超過して買受者に渡しているもの、それから売りますのにこれを解体したり、破砕したり、運搬したりする経費を差引いて売つておる、その差引いた経費の算出が高過ぎたために、結局売払い価格が安くなつたもの等でありまして、ただいまのうち、統制価格が改訂になつているのに、そのすぐ前に契約をしまして安いときの統制価格で売り払つておる問題につきましては、あるいは当局のお考えとしましては統制価格が改訂になるすぐ前ではあつたけれども、実際の交渉をしたのはその前からしておつたのであつて、統制価格が改訂になるかどうかはまだ予想ができず、わからなかつたというような事情も弁明に述べておられるようであります。そういう事情も考えられるわけでありますが、これは商人の方がむしろ早く知つておつたのじやないかということも考えられます。というのは、その当時価格の統制はありましたけれども、物の統制はすでに撤廃されておつた。すなわち配給切符がなくても自由に買える状態でありましたから、商人は非常に買いあさりをやつておつた。しかも将来いずれ統制価格が改訂されるということは、——そういう買いあさりのために市中価格が非常に上つておりまして、現に統制価格はその上つた市中価格に追随して逐次上つておりますから、こういうふうに市中価格が上るときは統制価格も漸次改訂されて上つて行くということは予想されることであります。少し注意をしておれば、改訂されるという——確実なることはむろん事前にはわからぬわけでありますが、そういうことは予想されることであり、また現に四回も改訂されておるわけでありますから、そういうことは大体想像ができるのじやないかということ。それと、かりに確実にそれが判断できませんでも、内交渉は前前からやつておるけれども、正式の契約をする場合には、あるいは実際に現物を搬出するとき——この搬出も相当長期間にわたつて搬出しておるのでありますから、その間に公定価格が上つたならば、そのときの価格を契約金額とするというふうな条項を一本入れておきますれば、たとえば途中で公定価格が上つてもすぐそれで売れるということになりますから、そういうふうな注意をすべきではなかつたかという趣旨であります。  それから契約数量を超過して搬出さしておる、相手方に渡しておる、この問題につきましては、遺憾ながら関係官庁の、これはまあ下の人ではありますけれども、実際に引渡しの立合いに携わつた官吏が、相手方に便宜供与をするということで、収賄等の犯罪事実もありまして、これははなはだ潰憾な事態と思つております。  その他スクラツプとして売るときに、それを破砕する、あるいは運搬する。そういう経費を差引くときに、その引き方が悪かつたという問題もありまして、これらにつきましては、一、二の件については犯罪が付着しているような事例もありまして、これは上級官吏ではありませんで、比較的下級の官吏ではありますけれども、やはりそういう事態が起るということは、上級者の監督にも多少不行き届きの点があつたのじやないかという点が遺憾に存ぜられる次第であります。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 ただいまの説明に対し、さらに大蔵省当局より説明を願います。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 ただいま会計検査院の方から御説明がございましたが、大体ここにあがつております事項は、鉄くず等の処分に関して処置が当を得なかつたという事件が多いわけでありますが、この鉄くずの処分につきまして、御指摘のようないろいろな不適当な、また不正な問題が起つておりますことは、まことに遺憾にたえない次第であります。ただその当時の事情を申し上げますと、大体二十五年度中に売り払いましたくず鉄は、主として連合軍の許可を得まして、賠償に指定されておる物件を、これは必ずくず化するということでこれを解除してもらいまして、処分したというようなものが非常に多いわけでありますが、そういうものにつきましては、大体解除後九十日以内に処分しろというような厳重な条件がつけられておつたわけであります。くず化を条件として賠償指定を解除されたというようなものが多かつたわけであります。なお当時のくず鉄は、そのころの情勢としましては、御承知のように非常に不足しておりまして、こういう軍関係から出て来ますくず鉄というものに期待するところが、業界としても非常に多かつたというのが当時の実情であります。さようなわけでありまして、当時非常に事務が整備していない点もございましたし、人員も足りない、あるいはなれていないというような点もあつたわけでありますが、大急ぎでこういう物件の処分をいたしましたために、その間不都合な点がいろいろと出て参りましたことは、まことに申訳ないことと存じておるわけであります。ことに取扱いの方針等にもいろいろと統一がない、あるいは破砕の費用等を差引いたものと差引かなかつたものがある。あるいは極端なものといたしましては、先ほど検査院から御指摘がありましたように、引渡し等に関して関係官吏が不正を行つているというようなものがありましたことは、まことに申訳ないことであります。関係官庁の処分につきましては、それぞれ退職させた者もありますし、厳重に戒告を加えておるようなわけであります。ただ、先ほどちよつとお話がありましたが、価格の問題でありますが、当時は配給の統制自体は廃止されましたが、価格については依然として統制が残つておつたわけであります。ところが実情は、御承知のように、統制価格に対しまして実際の市場の価格といいますか、やみ価格は非常に飛び離れて高いところにありましたが、この間の処置につきましては、政府でくず鉄を処分するという以上はやはり統制価格によらざるを得ない。その結果入札その他の実際上の扱いにおきましてむずかしいところが出て来たわけでありますが、検査院の御指摘になつております点の、統制価格が改訂される前に、改訂されることがわかつておるのに、当時の統制価格で売り渡した、こういう点につきましては、いろいろあとから見ますと、非常に上るのが国としてわかつておるのに、安値で売つて損失をこうむつたというように見えるわけでありますが、実際問題としては、当時は市場価格はもつと高かつたのでありまして、市場価格に追随してといいますか、統制価格がときどき改訂されておつたわけでありますが、大体市場価格に追いついたことはなかつたようなわけであります。統制価格は近く改訂になるだろう、改訂されるはずだ、こういうようなことを予想しましたので、当時のくず鉄界の情勢のもとにおきまして、政府が処分すべきくず鉄を持つている、いわば売惜しみをして持つておるというようなかつこうになることは、やはり適当でないということで、そのときどきの統制価格で売つておりました。この点につきましては、統制価格の改訂が予見されるというふうに言つておられるわけでありますが、統制価格の改訂は、やはり事柄の性質上事前に漏れないように抜打ち的にやるべきものでありまして、現実問題といたしましても、この方の処分をやつております関係の財務局系統の役所では、価格の改訂ということは事前にはわかつていなかつたわけであります。その辺につきましては、一応検査院の御指摘は、あとから見ますといかにもそのように考えられるわけでありますが、当時の状態としてはそういうふうな状態ではなかつたということを申し上げておきたいと思います。ただ全体といたしまして、こういう雑多な物件を急遽処分いたしましたために、いろいろと問題を起しましたことはまことに申訳ない、遺憾な次第であるというふうに、私どもの方としましても考えておる次第でございます。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 御質疑を願います。吉田君。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 大蔵省当局にお尋ねいたします。ここで問題になつているのは、引渡した日の直後に大幅の統制価格が引上げになつておる。その引上げになるときを待ち、あるいはまたその後統制は四月一日には解除になつておりますので、解除するときを待つて市価で売り渡しました場合、本件のくず鉄などの処分代金は三億二千三百余万円よけいに国庫の収入になる、こういうような重大な金額の相違が生ずるので、処分の方法がはたして適当であつたかどうか、値段をきめることについて適当な措置があつたかどうか、こういう点が論点であるように思われます。そこで今大蔵省当局の御説明によりますと、第一が価格改訂が大幅に引上げられる直前であつたのに、予見ができなかつた、こういうお説がある。ところが当時、いつでもそうでありますが、およそ商人がくず鉄の買取りに殺到して参りますときは、新聞も雑誌もないしは巷間にマル公の改訂はしばしば伝わるのでありまして、こういうような場合に、形式的に物価庁において価格を改訂するということがわからぬ、抜打ち的だというようなことは、この種の財産を管理なさる当局のお言葉としては、われわれは了解に苦しむのであります。もし大蔵省当局が自分の財産を処分されるような場合でありましたならば、それは道ばたの、あるいは新聞雑誌の、今申したような値段が上るだろうというような世評については、耳をそばだてて注意するはずなのであります。でありますから、抜打ちでまつたく予見ができなかつたというのは、どうも私らには合点いたしにくいのであります。そういうようなお考えでありますと、やはりすべて形式的な法律の制定、改訂などを基準にしまして、国有の財産が管理処分せられるということの弊に陥るだろうと思います。私はその点について大蔵当局の御説明がどうも納得しかねるのでありますが、重ねてその点について御意見を承りたいと思います。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 委員の各位に申し上げておきますが、きようは向井大蔵大臣の出席を求めておりましたところが、向井大蔵大臣は、予算委員会を開く交渉のために、どうしてもここに出て来られないからという丁重なるお断りがありましたから、一応きようは了承しておきました。御了解を願います。愛知政務次官は間もなく参ります。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 ただいまお話の点でありますが、先ほども申し上げましたように、当時市場のやみ価格は公定価格を上まわつておる、いつもそういう情勢にありましたので、そのころの物価改訂の状況は、いつも大体やみ価格にさや寄せして行く。公定価格の改訂といえば、やみ価格に近づけて上げて行く、こういう事態でしがなかつたのであります。そういう意味からいたしますれば、いわばこのころの情勢としましては、常に物価改訂が行われ、統制価格の改訂が行われそうな情勢があつたわけであります。ただ具体的に、それではいつどういうふうに改訂されるか、こういう点になりますと、当時私どもはこの方には関係いたしておりませんでしたが、いろいろと市中に近く改訂があるだろうというようなうわさが飛ぶようなこともありましたが、実際問題といたしましては、物価庁といたしましてはそういうような重要な問題につきましては、やはり祕密裡に作業いたしておりまして、われわれほかの官庁の者は、いつそれが決定して発表実施されるかということは、具体的にはわからない、こういう実情であつたわけであります。ことにこういう処分は地方の出先の官庁でやりますので、実際問題として改訂の時期等が予見できなかつたということは事実であろうというふうに私どもは考えておるわけであります。政府の立場といたしましては、やはり物価統制を行いまして、くず鉄等の価格もそういうような統制価格に押えることを建前といたしておりましたわけでありますから、値段が近く上りそうだというようなことで、処分すべきくず鉄の売控えをするようなことは、政府のやり方といたしましてもあまり適当ではないだろう、処分の目途のついたものから処分して行く、こういうことが適当な措置であろうと考えまして、実行いたしたわけでございます。ただ御指摘にありますように、仕事のやり方が整備しておりませんでした関係上、話がついたという実際的の時期に比べまして、契約日とか、引渡し日がたいへん遅れて来ておりますので、その関係上、あとから考えますと、一層不都合なように見えるわけでございます。その辺は当時非常に忙しい仕事でやつておりましたので、仕事にふなれな点もありまして、あまり適当でない点があると思うのであります。根本的な統制価格の点との関係につきましては、ただいま申し上げましたようなことで御了承願いたいと思う次第であります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 ただいまの御説明は、前の御説明の繰返しになつておりまして、手が足りない、ふなれである、あるいは占領軍の方から売急ぎを命ぜられておつた、あるいは価格改訂は予見することができないし、予見することができないときにマル公で売るのに、何の不都合があるか、こういうことに終始一貫しているらしいのであります。これは私ども考えまして、会計検査院が指摘しているごとくに、むしろ現実に引渡しのときを標準にして価格をきめるようにしたら、ちつともこういう間違いを生ぜずに、自然に値上りをして行く。あるいは改訂されましたのは、たとえば二月七日に売り渡して、九日に大幅の値上げがあり、三月三十一日に売り渡して、四月一日に価格統制解除がされている。こういうふうにごく近接したときにマル公の価格改訂ないしは統制解除になつておりますので、やはり引渡し時期を基準にして価格をきめることの方が適切であつたと思うのですが、そういうことをすることは、官庁の売渡し方法としては適当でないという根本的なお考えがあるわけなんでしようか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 ただいま御指摘になりました引渡し時期の市価あるいは統制価格を基準にして売り渡すということにつきましては、やはり契約の方法といたしましては不確定な価格で売渡し契約を結ぶというようなことになりまして、官庁の売買契約のあり方としてはあまり適切でないというふうに考えております。なおこれはこの当時といたしましては物価がどんどん上つて行くという情勢にありましたので、そういうことも一応考えられるわけでありますが、逆に物価の情勢でいえば、物価が下るということもあり得るわけでありまして、契約したあとで予想しておつたよりも下つた値段で売らなければならない、あるいは引渡しを受ける側が引渡しの時期をいろいろとかげんいたしまして、安いときに引渡しを受けるようにする、こういうようなことがありましては非常な弊害も出て来るであろう、一般的に見まして、こういうように考えておるわけであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 それはどちらからも言える議論であろうと思うのです。それならば、あす改訂になることを大体市中一般が認めるようなときに、きようすみやかにマル公で売買するということになりましたら、商売人はたいへんもうけますし、弊害はそれこそはかるべからざるものが生ずるおそれがあります。やはりこれはそうしやくし定規にお考えにならずに、法律の許す範囲において、善良な注意を持つて価格関係を考察しつつ処理することが、これが私ども大蔵当局の行く道であろうと思います。今の御議論は、あなたのお説のごとく下るときにはあるいは安全かもしれませんけれども、下る上るにかかわらず、今ここに指摘されておるように、売つた翌日に統制が解除になる。売つた翌日に大幅の値上げがある、こういうような事態に直面したときには、しかもそれによつて計算すると三億円以上収入減になるのですから、こういうようなことを考えますときには、やはりそこらはもつとゆとりのある適切な方法に出るということの方が、むしろ国家の資産を処理する上におきまして、私どもは相当な道であると考えるのであります。あくまでもあなたの方でやつたことに間違いないという御見解であれば、一応保留しておいて、大臣もそういうようなお考えでおられるのか、大臣の答弁を求めることにいたします。しかしこういうような、今申したような引渡し時期を基準にして価格をきめるというようなことも、要するに管理の方法よろしきを得れば国家に損害がなしに済むとの見解が持ち得ますので、そこは見解の相違、議論倒れということになるのでしたら、さらに政治的にいろいろと御意見も求めてみなければいかぬと思うのです。局長は今のようなお説をずつと固執なさるおつもりなんでしようか。やはりこれは相当大きな金額の開きが生じた問題でありますので、私どもは小さく考えておりません。重ねてお尋ねしまして、都合でこれで打切つて保留しておきます。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 お説のように、統制価格が改訂される前日に現行価格で売り渡しておる、翌日統制解除になつたとかいうような事例が相当ありまして、非常に適当でない感じを与えるわけであります。おつしやいますように、改訂あるいは解除が予想されておりまして、しかも売渡し契約をやる翌日にそれが上るというような場合でありますれば、政府といたしましても、その日の統制価格で売つておりさえすれば責任がないのだ、あたりまえだ、何もこういうふうには考えておりませんので、政府の財産をできるだけ有利に処分する、これに努力すべきことは、これはお説の通り当然と私ども考えております。ただ先ほど来申し上げておりますのは、やはり価格の改訂ということは、一般的には全般に価格が高い、また値上り傾向が続いているということは予想されましたが、いつ改訂されるか、いつ統制が解除されるかということは予想されていない状態であつた、こういうことと、先ほど来何へんも申し上げましたわけでありますが、やはり事務の関係が遅れまして、実際上話はこういうふうな改訂とか解除とかになりまするよほど前に進んでおつたわけであります。実際問題として、こういうように形式的に契約をととのえます時期が遅れて来ておる、こういうことで一層外形上まずい状態になつた、こういうことでありまして、根本的に政府といたしまして、統制価格にさえ従つておればいくら安く売つてもいいんだというふうには考えていないわけであります。やり方としては非常にうまく商売をやつたというふうにはどうしても見えないわけでありまして、その辺は非常に遺憾なことだというふうに考えております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 一点だけ最後に尋ねておきます。かかる場合に、口約で売買の契約をしたときがあつても、やはり正式に何らかの定められた方法で売渡しがとりきめられるときが売渡しの契約をしたときである、こういうふうになるのではないですか。やはり役所側が物を売るときには、一つの形式があろうと思いますが、その形式をふんだときに契約が完全に成立して、それまでは口でどういう話がありましても、予約あるいは申込みがあつたということに処理して行くのが正しいのではないでしようか。そこを重ねて聞いておきます。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 それはお話の通り、形式的に書面で売買契約を締結いたしましたときが契約のときになるわけであります。ただしかし、実際そこに参りますまでの過程におきまして、多量の現物でありますから、現場に行つてそういう物を調査するとか、値段について交渉するとか、いろいろそういう過程がございますので、そういうものをやつておりまして、正式に詳細につきまして金額がきまりまして契約書をとりかわすというときが、ここに書いてありますような日になるわけであります。その間相当期間が長くかかるのでありまして、御指摘のようなことになつて参つたわけであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 私が今尋ねましたように、最後の契約の形式がととのつたときが契約が成立したときである、こういうふうに一般にお扱いになつておるという御説明と了承していいのでございますか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 その通りでございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 それならば、検査院の指摘しておるがごとく、二月七日に売り渡した、またその次の項で三月三十日に売り渡した、これを売り渡した時期として考えるべきが正しいということになるのではないですか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 売渡しの時期として法律的に見るべきものは、ここに書いてある日でよろしいわけであります。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 番号一六〇までの間について、ほかに御質疑はございませんか。——御質疑がなければ次に進みます。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 次は報告書一〇五ページ以下に記載されている報告番号一六一、一六二、一六三、一六四、一六五の五件を一括して説明を願います。池田説明員。

池田修蔵会計検査院事務官(検査第一局長)

○池田会計検査院説明員 御説明申し上げます。ただいま議案になつておりまする案件につきましては、特に申し上げる程度のことはございません。大体ここに書いてある通りでございます。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 さらに大蔵省当局の説明を許します。阪田政府委員。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 ここにあがつております案件につきましては、それぞれ大体検査院の御指摘のようなことでありまして、物件の管理等につきまして、疎漏の点があつた、あるいは売渡しにあたりまして、市場価格等を参考にして調査いたしますが、そういう点につきまして十分でなかつた、調査にあたつて手落ちがあつたというような事件が大部分でありまして、この点につきましてはまことに遺憾なことだと考えております。その後代金の収納遅延になつておりましたもの等につきましては、それぞれ徴収を手配いたしまして、収入済みになつておるものもございます。全体といたしましてそういうような事項でございまして、今後このような調査の疎漏とか物件管理の疎漏というようなことがないように十分注意いたしたいと存じております。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 ただいまの件について御質問を願います。——別に御質疑がございませんければ……。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 恐縮ですが、ただいま御説明になりました分についての御質疑がまだ出ないようでしたら、一五九につきまして、もう一度検査院の御説明を願えませんでしようか。

池田修蔵会計検査院事務官(検査第一局長)

○池田会計検査院説明員 一五九につきましては、特に遺憾と存じますのは売り払つた物件を実際に搬出いたしますときに、その監視の任に当つている当該官吏が買受人と共謀いたしまして、契約数量よりよけいなものを相手方に引渡した。それによる収賄等の事実があつたということがここに着目されるわけでありますが、こういうふうな実際の引渡しの監視に当つておる者が、みずから相手方と共謀して、物をよけいに引渡したというふうな事態があつたことは、非常に遺憾と存ずる次第であります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 大蔵当局のそれに対する弁解をお願いいたしたいと思います。

牧野誠一大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○牧野説明員 一五九につきましては、近畿財務局と名古屋の東海財務局と両方におきまして、くず鉄の売払いにあたりまして、それぞれ関係職員が買受人と通謀いたしまして、よけいな数量を持ち出させたという案件であります。これにつきましては、われわれその後いろいろ実情を調査いたしまして、それぞれ関係の職員については、国家公務員法による免職の手続あるいはその他必要な手続を大体やりまして、今後こういうことの起きないように厳重に注意をいたしております。ただ東海財務局の件につきましては、残念ながら非常に広汎な範囲にわたりまして、ほとんど全部が訴訟事件係属中で、不正事件の内容その他が必ずしもはつきりしない点がございまして、刑事事件自体の進展をまちまして解決しなければならないというような点が若干残つております。近畿の財務局の分につきましては、損害額相当と思われる金額は弁償金として調定いたしました。今後かかることが起きないようにということで、それぞれの財務局におきましても、あるいはその他の財務局におきましても、大蔵省からも厳重に注意をし、財務局においても大いに自粛いたしまして、努力しておるという状況になつております。

鈴木正吾改進党

○鈴木(正)委員 厳重な注意というのは、事実上どんなことをやるのですか。

牧野誠一大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○牧野説明員 これはいろいろな物件の授受の方法等について、遺憾な点と申しますか、やはりそこに若干すきがあつたというような点がございまして、この刑事事件にひつかかつたような、現実に賄賂をとつて通謀したというような連中については免職にいたしました。それからその上の責任の監督の地位にある者については、それぞれ国家公務員法によつて処分の方法が何段階かございますので、戒告なり譴責なりあるいは減俸なり、そういうような処置をいたした次第でございます。それからあとそういう事件が起きないように、若干すきがあつたと思われるような点については、手続を今後直すというようなことであります。

鈴木正吾改進党

○鈴木(正)委員 戒告なり訓告なり減俸なりというが、減俸なら少しはきくかもしれぬが、ただ口先で戒告とか訓告なんかは、今の役人にはかえるのつらに水をかけたようなことになりはしませんか。この関係当局の責任者に対する処分はどうなつておるかわかつておりますか。ここに書いた人は裁判にまわされたかもしれぬけれども、その上の責任者に対してはどういう厳重な処分をなすつているのか。

牧野誠一大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○牧野説明員 わかつております。この場合は口頭で厳重に戒告をしたということになつております。

鈴木正吾改進党

○鈴木(正)委員 それできき目はあつたのですか。

牧野誠一大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○牧野説明員 その後それぞれの財務局について、われわれの方で今後の処置をどういうふうにやるかという点を調査いたしました結果、きき目はあつたと思います。(笑声)

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 過日当委員会へ会計検査院から提出をいただきました昭和二十六年度決算報告書の百十九ないし百二十ページによりますと、また東海財務局が出て来るのであります。今の一五九号も東海財務局が大部分なのであります。そこで便宜会計検査院において、二十六年度の百十九ページの東海財務局の件、並びにただいま世上喧伝せられておりまする四日市の旧海軍第二燃料廠の国有財産の処分の件、これも今とかく問題にされつつありますが、いずれも東海財務局の管理しておる国有物件であります。あとの二者につきましてこの際御説明が願えればわれわれはたいへん便利なんですが、もし困難でしたら資料で提供していただくようにおはからい願いたいと思います。

池田修蔵会計検査院事務官(検査第一局長)

○池田会計検査院説明員 二十六年度は、実は今日その資料を持つて来ておりませんが、この案件は、実はここに書いてございます通りに是正さした事項でございまして、検査院の注意によりましてその不当が是正されておる事項で、まあ一応不当は起つたけれども、是正されたということで、幾らかこれは軽く扱つておる案ではございます。この案件は、これは建物でございますが、建物を売り払いますときに、この建物を解体してほかに持つて行くという条件で、その解体費を差引いて売つたのでありますが、実際はその解体をしないで現地の建つたままで使つておりますから、その解体費は差引く必要はなかつたのじやないか。しかるにそれを差引いて売つておる。ところがその差額分については全部取上げましたから、一応国損はないわけであります。  それから四日市の方は、私の方はまだ売払いの決定に至つておりませんので調べておりません。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 四日市の旧海軍第二燃料廠の土地建物、その他の諸物件の売却及び個人の営利会社に部分的に使用せしめておる事実、スクラツプその他の諸施設が他に移築、移転、売却されておる事実、これは現地の状況を知つておる者はほとんど公知のことなのでありますので、適当なる機会に資料がありましたら御提出方をお願いいたしておきます。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 大蔵省に対する御要求ですか。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 いや、検査院と大蔵省の両方にお願いします。

池田修蔵会計検査院事務官(検査第一局長)

○池田会計検査院説明員 どういう資料でございますか。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 それは四日市の海軍第二燃料廠の土地、建物、設備等が、旧軍の所有でありましたものが民間に売却せられ、民間の営利会社が使用し、あるいは移築され移転されておる事実がございますが、これも東海財務局の管轄物件であると思いますので、その点について検査院において何か資料があれば御提出を願いたいと思うのでございます。  そこで大蔵当局にお尋ねしたいのですが、今のお話のように厳重に御注意になりましたので、東海財務局はやはり国有財産の管理を厳重に注意しなければならぬのにかかわらず、この今問題になりました一五九号の末尾にあるのはやはり豊川市であります。豊川の元海軍工廠の物件であります。それから今二十六年度で指摘されましたものも豊川市の元海軍工廠の物件で、同一の物件であります。そこでわれわれが注目すべきことは、建物を売却して移転をいたしますというので、移転の諸費用が差引かれて安く売られたのに、事実は移転をせずにそのまま元の場所で建物を使用しておつたという案件のようであります。それならば、そういうようなことはやはり財務局自身が現場へ行くようなこともほとんどしておらぬということをわれわれは推定するのであります。そういうように現場で、売却した建物の移転費を差引いて値段を安く売つたのに、移転されておるかされないかを知らずに検査院で指摘せられたというようなことは、ちよつと民間では想像されぬ大きな怠慢じやないかと思うのであります。でありまするので、この不正な、ただいま議題になりました第一五九号につきましては、名古屋の財務局の最高の責任者は相当責任を負わねばならぬ案件ではないかとさえわれわれ判断いたしたいのであります。単に注意をいたしましたで通過してしまうというような案件ではなく、よつて来る原因が那辺にあるだろうか、非常に綱紀が紊乱でもしているのではないだろうか、綱紀弛緩の結果こういうような事件が起つたのではないだろうか、そういうようなことについて大蔵省は御研究調査はあつたのかどうか。二十六年に検査院でこういうふうに批難された以上は、前年に批難されて犯罪事件まで引起したような経過があるのでありますから、そういう原因等につきましても相当糾明してしかるべきだろうと思うのです。この点についてどういう調査をしたのであろうか、ひとつ明確にしたいと思いますので御答弁を願います。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 ただいま御指摘がありましたように、豊川の元海軍工廠におきましていろいろ問題が起つおりまして、ほんとうに遺憾の次第でありますが、この二十六年度の方の会計検査院の御指摘事項につきましては、ただいまこれに関する詳細な資料を財務局の方から取寄せ中であります。ただこの事件は、二十五年度に指摘をされました事件と同じ時期、あるいはこの前ごろ実際は起つている事件でありまして、その後豊川市の出張所——ここには出張所がありまして、旧海軍工廠等を管理しておるわけでございますが、その出張所の所長自体がこの不正事件に関係いたしまして、退職いたしました。この豊川の出張所の関係の仕事にはこのようなことがいろいろございまして、どうもあまり整備していないように見られましたので、新しいしつかりした者を豊川の出張所長に任命いたしまして、その後は豊川出張所の仕事は割に堅実にうまく行つているというふうに私どもは見ているわけであります。二十六年度の御指摘の件につきましても、詳細はなお地元の局から資料をとりました上でお答え申し上げたいと思います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 このような重大な不正事件が起る。それから二十六年の検査院の批難事項の案件につきましても、やはり二十五年に指摘されておつたのと同じころにすでに売却されておつたというのであるならば、なおさら知らずに数年経過したことになります。この二十六年の報告によりますと、収納したのが二十七年の四月になつておる。そうすると、二年数箇月間ほつてあつたということになるわけであります。でありますので、こういう場合には、本省としては、現地に臨んで実地に事情の詳細を調査し、原因のよつて来るところを探究して、しかる上適切なる対策措置を講ずる、こういう手続はしないものですか。いかがでございますか。まだ政務次官は来ないのですか。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 ただいま大蔵政務次官の出席を督促中です。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 問題になつております豊川の出張所につきましては、所長がそういうような不正事件に連座するというような不詳事件を起しましたので、本省からも係官が参りまして、調査いたしました。しかし何分そういうような状態で、どういう条件でどういう資産を売却して、それがどうなつておるというようなことにつきまして、十分に調べがついていなかつた、あるいは調べがつきましても、それに対する善後措置が手間取つたということで、こういう御指摘を受けるようになりました。その辺はたいへん遺憾に存じておる次第でございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 もう一点だけ伺つておきます。これはここには出ていませんけれども、あまりこの種の不正事件が多いので、なかなか調査ができないということに伺つておいていいのでございますか。もしかような事件がまれに起つたということであるならば、今日詳細な報告があつてしかるべきで、二年も続いて検査院から指摘されるということでは、大蔵省の面目まるつぶれではないかと思うのでございます。どうでございますか。この程度以上特に御答弁がなければ、ちよつとふせておきまして、いずれ政務次官も見えれば聞いてみますけれども、局長のお考えというよりも、事実をひとつ聞かしてもらいたい。こういうような大事な問題が起つたのですから、いかがですか。これだけにしておきます。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 御指摘がありますように、この二十五年度の不正事件につきましても、東海財務局は、豊川のみならず、名古屋市、春日井市等におきましても、いろいろな問題が起つおるわけです。この局の関係におきましてこういうふうに事件が多かつたということは、その当時といたしましても、私どももたいへん遺憾なことだと思いまして、監査その他に十分注意いたしました。その後の財務局関係の事務の建直しということにも相当改革いたして参りました。最近では、東海財務局管内の国有財産関係の仕事は、着々整備して参つたというふうに私どもとしては考えておるわけであります。御指摘のように、そのころ東海財務局関係におきまして、非常に不正事件が多かつたということは事実でございます。これはたいへん遺憾なことだと考えております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 その後は非常によくなつたような御説明ですが、ただいま四日市旧第二海軍燃料廠等の問題は、何もないのですか。あるいは何かあるのですか。資料はありますか。御説明できますか。いかがでございますか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 四日市の燃料廠につきましては、これは御承知のように、非常に大きな施設でありまして、これをどういうふうに活用することが、日本の石油精製業に……。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 阪田君ちよつと待つてください。吉田委員に申し上げますが、予定としてその次に一六七号をやりたいと考えておりますが、一六七号につきましては、会計検査院の説明員がここに出ておられる池田君でなしに、大沢という別な方がやられるのだそうですが、大沢説明員が参議院の決算委員会に行かなければならぬので、今関連の御質問を途中で中断して、一六七の審議に先に入つて、それが済んでから関連の御質疑を願いたいと思いますが、いかがでしようか。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 けつこうでございます。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 一六五までの間に御質疑はございませんか。——それではただいま愛知政務次官が見えましたが、ただいま申し上げましたような事情によりまして、一六五までの質疑を一応終ります。     —————————————

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 次に報告書百九ページ、「その他」の項にあります報告番号一六六でありますが、これは後日国税庁関係事件と一括審議することといたしまして、次の造幣庁特別会計の財務諸表の項、報告番号一六七について説明を求めます。大沢説明員。

大沢実会計検査院事務官(検査第四局長)

○大沢会計検査院説明員 一六七号の造幣庁の項に掲げてありますのは、決算の添付の財務諸表、それの表示に不適当の点がありまして、検査院で指摘いたしまして、翌二十六年度において造幣庁において訂正された案件であります。  第一は引揚貨幣、回収貨幣といわれる厘銭は、特別会計法の改正によりまして、時価によつて評価するということになつておりますのを、その整理が遅れまして、額面価格一厘銭は一厘銭として評価しておりますので、財産価格の計上において約一千万円というものが計上漏れになつた案件であります。  それから次の二に書いてありますのは、造幣庁がつくりましたペーパーナイフとか、カツプとか、文鎮とかいうようなものができ上つているのに、まだ生産品勘定に計上されていなかつた。従つてその分が二百三十万円ほど財産に計上漏れであつたという件でありまして、いずれも二十六年度においてそれぞれ財産に計上されたわけであります。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 大蔵当局の発言があれば、これを許します。

面実大蔵事務官(造幣局総務部会計課長)

○面説明員 発言ございません。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 御質疑がございますか。——御質疑がなければ一六七の審議はそれで一応終ります。     —————————————

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 もとへ返りまして、吉田委員の質問の続行をお願いいたします。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 ただいま政務次官が見えておりますので、一五九について重ねて伺いたいのであります。本件は、七件のうち六件までが東海財務局に関する案件であります。これはいずれもが不正事実のようであります。これによつて国が損害を受けましたものは、千七百四十七万余円であろうと思います。ところでこれらの不正事実にかんがみて、厳重に注意したという御説明がありましたけれども、再び二十六年度におきまして、同財務局は、同じ場所の豊川市の旧海軍工廠の事件を指摘されておるのであります。しかもそれを指摘されたのは、事実関係はこの一五九号と同じようなときであるのであります。二十六年に指摘されましたこの事実につきましては、不当に売り渡した先の人から国が回収いたしましたのが、二十七年の四月になつております。これを通覧いたしますと、どうも東海財務局ではこの種の案件が跡を絶たぬという観があります。そこで管財局長に聞いておつたのは、やはりこういう問題がありましたら、処分のこともさることだが、よつて来る原因を十分に究明いたしましてそれに対する対策を講ずる、また適当な処分その他の方法を講ずる、こういうふうになされねばならぬのだが、どうも現地についても十分に研究をなさらなんだのか、何かここではその原因等について明らかでないような節が見えるのであります。私どもはやはり国の財産の処分といたしまして、現地の管理局長などは相当厳重にこれを管理しなければならぬ責任があると思うのですが、同じ場所でこういうことを年々繰返しておるということはとても合点がいたしかねますので、抜本的なお考えを聞こうとしたのであります。政府当局としていかにお考えになりますか、またどういうふうにこれまで御調査になつたのでしようか、そういうことをひとつ聞かしてもらいたい。もつとも政務次官は当時在任されたかどうか存じませんが、従つてこれを直接御承知ではないかとも思いますけれども、今後のことがありまするので、十分にお考えを聞かせてもらいたい。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○愛知政府委員 ただいま吉田さんの御指摘の点につきましては、私どもといたしましてもまつたく遺憾に存じておる点でございまして、この一五九の中のほとんど大部分が東海財務局である点は御承知の通りであります。東海財務局の管内で同種類の事件が相当頻発いたしましたことは、ただいま申しました通り、遺憾しごくに存ずるのでありますが、その大部分は、御承知のように、刑事事件にもなつております。また人事的にも当該問題を起しましたところの所長はもちろん更迭をいたしまして、最も信頼のできる適任者と思われる者をその後任に選んだような次第でございまして、これは先般大蔵大臣も申し上げたかと思いますが、私どもが当時在任しておろうがおるまいが、ともかく大蔵当局といたしましては、何とかして再びこういう事件が起らないように十二分の注意をいたしたいと考えております。  なお二十六年度の関係において同様の事柄が同様の問題として起りましたことは、これまた申訳ないことでございますが、これはりくつになるかもしれませんが、実は一五九で指摘されましたような一連の事件の関係で、後にそのうちのある部分が発見されたというようなことで、これは一ぺん発見されて処置をして、またその後に同種の事案が起つたというのではなくて、一連の問題が次年度にわたつて発見をされたというようなことになつておりますので、その点は御了承を願いたいと思うのであります。私ども当局といたしましては、結局人事の問題であり、またかくのごとく件数の非常に多い処理のなかなかむずかしい問題でありますから、その責任者に人を選ぶこと並びに、財務局はもちろんでありますが、常々出張所等においても官紀を振粛する、同時に上級官庁においては常に厳重な監督をするということが最も直接的な効果のあることだと思つておりますので、先ほど申しましたように、最近におきましては特に人事の配置等について十分の意を用いておるつもりでありまして、今後かくのごときことは絶滅いたしたいと決心してやつておるわけであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 政務次官お答えになりましたが、実は同種の事件ではないのであります。二十六年の分は、建物を売つて、買つた人間が建物を他に移転するというので、移転費用を差引いて安く売つてやつた。ところが移転せずして黙つてそこを使つておつた。使つておつたのを見つけられて結局二十七年になつてから金をとりもどしたという事案であります。これを見ますと、おそらく売つた物をとりのけなければならぬ期限が切つてあつたろうと思う。ところが何年間も捨ててあつて、のくべきはずが期限が来るのにのかないということは、やはり財務局が現場に行かなかつたか、もしくは何かそこに不正があつたか、そういうことでなければ移転しないまま経過することはないと思います。こういう不愉快なことが繰返されるので、何かそこに原因が相当長く続いてあるのではないかと思つたのであります。そこで聞いておきたいのは、こういうことが繰返されたときに、一体官紀上の責任は上はどこまで行くのが通則になるのでしようか。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○愛知政府委員 責任のこまかい法律論につきましては、管財局長からお答えした方が適当かと思いますが、私のお答えは常識的になると思いますけれども、まず当該の処分に直接関与した第一線の係官はもちろんでありますが、直接の第一線の責任者は当該地区の所長であり、同時に財務局の当該責任の部課長、そして財務局長の責任ということになると私は思います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 次に、大蔵省の批難事項が他の省の批難事項に比べて遺憾ながら一番多いのであります。まだ国税庁が全部残つておりますが、大蔵省部内で国税庁関係がまた一番多いのであります。そこでこの国税庁という税金の官署と、物件を扱う面、ことに資本の面が一番大きいのでありまして、これは一貫して相当官紀が弛緩した面があるのではないかと思つておりますので、非常にこれを憂慮しておる一人であります。これはまたの機会に総括して実はあなたの方の大臣とよく問答してみたいと思うのですが、やはり終戦直後の一年、二年、三年ごろまではさほどでなかつたのですが、三年ごろからずつと躍進いたしまして、四年、五年、この五年となりますと一番多いのであります。ことにそのときは公務員の犯罪の一番頂上であります。こういう批難事件としては大蔵省が一番多く、また日本の公務員の犯罪は二十五年度が一番多い。ただいま本委員会は二十五年を中心として審査しておりますので、こういう点について相当官紀が弛緩しておるという面を突かなければならないと思うことが一つと、これに対する対策は、ただ絶滅を期するというような言葉だけでは解決しない、重大な決意をすることが残されておるのではないかと思いますので、今都合で御答弁願わなくてもよろしゆうございますが、やはり大蔵省は行政担当の省として、この面に対する粛正の決意がなければこれは根絶するものではない、こう思いますので、何か御所見があればこの際承つておきたい。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○愛知政府委員 まことに、ごもつともな御意見でございまして、国税庁にいたしましても、あるいは国有財産の処分にいたしましても、直接現金あるいは現物の処理を扱う仕事が非常に多いので、自然またかくのごとき違反の件数が大蔵省所轄において非常に多数に上つておるということは、返す返すも遺憾のことに存ずるのであります。国税庁の関係におきましては、従来もしばしば私も弁解を申し上げておるのでありますが、終戦の直後におきまして、税務官吏の組織の中におきまして、戦争の関係でいわゆる中堅の、まつたく国税当局の中の中核になるような階層が、ほとんどいなくなつたというようなこととあわせて、当時の情勢から、急速に税務官吏を多数採用しなければならなかつた。そこへ当時の社会的ないろいろの環境から、いろいろの意味で誘惑が多かつたために、大蔵省といたしましても、ほんとうに自信を持つた手足というものに非常に乏しかつたわけでございまして、自然そういうふうな悪い事柄が二十四年度あるいは二十五年度等に露呈して参りましたので、かねがね税務官吏の官紀の粛正、あるいはさらに根本的な教育の方面におきまして、ずいぶんと意を用いて参つたつもりでございまして、私どもは最近においてはかなり世間の信頼をも回復して参り、また大蔵省としても相当信頼の置ける税務官吏の階層ができ上つて来ておるように信じておるのでありますが、なおその辺につきましては、今案いろいろの点からできるだけの手を尽して参りたいと思うのであります。  それから国有財産の物件の処理でございますが、これも弁解がましくなりますが、軍関係の財産を一挙に多量に大蔵省の所管として引受けた。当時、これは個人的なことを申し上げてはなはだ恐縮でございますが、こういつたようなものを一挙に、多数各地に散在しておりますものを、大蔵省の責任においてはたして管理、処分することができるであろうかというようなことにつきましては、終戦後私も大蔵省の一員として非常な心配をいたしたようなわけでございます。何分にも従来必ずしもなれておらぬ、しかも非常に莫大な数量の物件と、またその所在の箇所が非常に分散しておりますために、なかなかこれを適正に、ほんとうに処理することができるかどこかという点については、ずいぶんその当時も悩みを持つたようなわけでございまして、これは弁解になりますが、さような事情から、そういつたようなわれわれの恐れておつたようなことの一部が、こういうふうな問題に現われて参つたような気がしてならないのでございまして、長きにわたつて大蔵省の伝統をたつとび、また大蔵省的な訓練を受けた人のみがかような仕事に当つているわけではなくて、非常に急いで、ある部分につきましては、まつたく一挙にごそつと仕事と人と受継いだ。それに社会的ないろいろの風潮が災いしたということが、こういうふうな不始末の件数が多くなつた一つの原因ではなかろうかと私は思うのであります。先ほども申しましたように、現在並びに今後におきましては、事情もずつとかわつて参りましたので、かようなことができなくなるであろうことを私どもとしても期待をし、またある程度自信を持つておるような次第でございます。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 吉田委員に申し上げますが、阪田局長の説明を中断したので、阪田局長の説明を続行させますか。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 どうぞ……。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○阪田政府委員 四日市の燃料廠につきましては、現在その活用方法を通産省とも相談して検討中でありまして、何分重要な資産でありますから、慎重にやりたいと考えておるわけでありますが、現状としましては、占領中時代から東海硫安株式会社その他二、三の会社に一部を貸付けて使用させておるものがあります。それから資産の一部等につきましては、くず化して売払つたもの等もございますし、建物の一部移築したようなものもございます。その詳細につきましての具体的な資料が御入用でございましたら、後日調製して提出いたしたいと思います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 実は東海財務局の関連につきましては、またその次の百十四ページにも出て来るのであります。そこでこの際四日市の旧海軍燃料廠の資料を要求するように、委員長におとりはからい願いたいと思います。四日市の旧海軍燃料廠の土地、建物その他の現況、処分、管理あるいは売却ないしは賃貸などの現況を、できるだけ詳細な資料を、当委員会に御提出方をお願い申し上げておきます。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 了承しました。

山田長司日本社会党(左)

○山田(長)委員 この間の委員会のときに大蔵大臣に質問した足利の問題でございますが、これは実は二十日の日に私はのつぴきならない用事で出られませんので、大臣の方へ次官から話をしていただいて、お取調べを願いたいのでありますが、実はこの間質問いたしましたことが読売新聞のきのうの記事に出てしまつたのです。その答えが、足利の星という警察署長と、それから足利の税務署の森村という事務官の二人が答えているのですが、いずれもから出張ではないかということを言つておるのです。それで、その問題はあのときに調べが済んでいるのだ、こういうことを言つておるのですが、私が伺つていることは、出張したと言つているときに、実際は逆に署員が宿直しているのです。これがはつきりしておるのですから、出張した人が宿直をするはずがないのです。出張した帳簿と、それから宿直帳簿とを引合せて見ればはつきりしているのです。こういうものがから出張の費用として出ているから私は大臣に質問したのであつて、当然これは所得の対象になるべきものであるのです。そういう点で警察署長が言つておることと、それから足利の税務署の言つておることは明らかに間違いであつて、税務署員によつて足利の警察署のことを突き得ないというのは、足利の税務署の人がやつておるいろいろな悪事を警察署員が知つておるために、税務署は足利署のこういう不正を調べることができずにいるのだ、こういうことがはつきり言われておるわけです。私の方では出張した先もわかつております。それから出張したと称されておる人が宿直した日もわかつております。七十五万円という金額は非常に少いようでありますけれども、このことを明らかに追究して、当局で調べていただかなければならぬと思うのです。実はこのことを足利の公安委員長にただしましたところが、全国の警察署員も、全国の税務署の人もぐるになつて、これは足利だけではないのだ、珍しくないのだ、こういうことを平気で言つておるわけです。こういう平気で言つているというような事実までもはつきりしているにもかかわらず、税務署の人が出張簿だけを調べて宿直簿を調べなかつたことは、明らかに落度であつて、これを厳重に税務署員に対する取調べもやらなければならぬと思うのです。そういう点、新聞に出ていることは明らかに間違いなのですから、お取調べ願いたいと思います。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○愛知政府委員 了承いたしました。さつそく調査いたします。

迫水久常自由党

○迫水委員長代理 それでは、次会は二月二十日金曜日午後一時から引続き大蔵省所管事項につき審議いたすことといたしまして、本日はこれで散会いたします。     午後三時十三分散会

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