P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
15回国会衆議院1953/03/04

運輸委員会 第22号

発言数
7
登壇者
3
会派数
1
開催日
1953/03/04

会議録

逢澤寛自由党

○逢澤委員長 これより開会いたします。  日本国有鉄道法の一部を改正する法律案を議題とし、まず政府より提案理由の説明を求めます。石井運輸大臣。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 ただいまから日本国有鉄道法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。  日本国有鉄道が公共企業体として発足いたしまして以来、おおむね四年をけみしたのであります。この間その設立の趣旨を生かし、能率的な運営をはかつて公共の福祉を増進し得るよう、種々その制度に検討を加えて参つたのでありますが、今回特に急を要する会計の章を主といたしまして、その企業性を伸張するため、日本国有鉄道法に所要の改正を加えますため、この法律案を提出いたすことになつた次第であります。  日本国有鉄道は同法第一条に明示いたします通り、その能率的な運営により、公共の福祉を増進することを目的とするものでありますから、その事業の運営の基盤たる財務活動につきましては、十分にその企業性を発揮し得るようにいたすべきことはもちろんであります。しかしながらまた日本国有鉄道は全額政府出資の公共企業体として、一般民間企業とその本質において性格的に異なるものであり、公共の福祉の見地から国の特殊の関心と監督に服す必要のあることは申すまでもないことであります。本改正におきましてもこれらの事情を考慮いたしますとともに、他面昨年新たに公共企業体として設立されました日本電信電話公社の制度等をも十分参酌いたしておる次第であります。  次に改正の要点といたしましては、日本国有鉄道の予算の形式、予算の繰越し、利益金の処分、現金の取扱い、資金の調達等の諸規定につきまして、企業にふさわしいよう所要の整備を加えますのがその第一であります。次に役員及び職員に関する給与準則について、現行法では予算の中で給与の額として定められたいわゆる給与総額を越えてはならないこととされておるのでありますが、今回特別の給与につきましては若干の弾力性を与えたことであります。第三に日本国有鉄道は一定の条件のもとにおいては、関連事業に投資し得ることを明らかにしたことであります。以上が改正のおもな点でありますが、これが詳細につきましては内容の説明を申し上げる際に譲りたいと存じます。  以上をもちまして提案理由の説明を終りたいと存じますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに可決あらんことをお願い申し上げる次第でございます。

逢澤寛自由党

○逢澤委員長 次に本案に対する補足説明を求めます。植田政府委員。

植田純一運輸事務官(鉄道監督局長)

○植田政府委員 日本国有鉄道法の一部を改正する法律案の提案理由につきましては、大臣から説明がございましたが、次に法律案の内容につきしまして御説明申し上げたいと存じます。  第一は第三条の関係でございます。現在日本国有鉄道が投資しております事業は、帝都高速度交通営団のみでございまするが、これは同営団法に、特に日本国有鉄道より出資できる旨の規定があるのに基いておるのでございます。このほかの日本国有鉄道の投資につきましては、従来はこの規定がなかつたのでございまするが、新たに運輸大臣の認可を受けまして、業務に直接関連し、かつ業務の運営に必要な事業に投資できる旨を明らかにいたしたわけでございます。なお予算総則におきまして、投資の目的及び金額を掲げることになつておりますので、国有鉄道がどういう面にどのくらい投資するかということにつきましては、国会の御審議によりましてきまることになつておるのでございます。  次に第三十七条第二項以下会計編でございまするが、第三十七条第二項のうち、七月三十一日を六月三十日に改めますのは、決算完結期限を現行より一箇月繰上げたのでありまして、これによりまして企業の成果を早くはつきりさせることによりまして、日本国有鉄道事業の能率的運営に役立たせたいと考えておる次第でございます。  次に第三十九条、予算の弾力性でございますが、日本国有鉄道の予算に弾力性を与える規定でございまして、事業体の予算といたしましては当然含まれるベきものと考えられるのであります。なおこの弾力性の内容につきしましては、予算総則に掲げることになつておる次第でございます。  次に第三十九条の二に規定いたします予算の作成及び提出についてでございまするが、現行法によりますると、日本国有鉄道の予算は、運輸大臣が適当と認めたものについて、大蔵大臣が必要な調整を行うことになつておりますが、この調整を行う場合、大蔵大臣が運輸大臣と協議するということにその点が改まつております。  次に第三十九条の三に規定いたしております予算の内容でございまするが、現行法では政令によりまして予算総則、歳入歳出予算、債務負担行為と定めておりますが、これにさらに継続費を加えまして政令によらず、法律をもちまして、予算総則、収入支出予算、継続費及び債務負担行為と明示することにいたした次第でございます。現行の政令にあります歳入歳出予算を収入支出予算と改めた次第でございます。  第三十九条の四の予算総則につきましては、総括的の規定といたしまして、前に述べました予算の弾力性に関する規定を含むほかは、日本国有鉄道の投資の目的及び金額、予算の繰越しに関する経費の指定等の規定を新たに追加いたしましたが、その他につきましては、現行政令で規定いたしておりますことと大差ございません。  第三十九条の五の、収入支出予算の区分の規定でございますが、資本勘定、損益勘定及び工事勘定の別に区分し、さらに項に区分するということを規定いたした次第でございます。  次に第三十九条の六に規定する予備費につきましては、ほぼ現行法と同様でございます。  第三十九条の七に継続費の規定を新たに設けましたが、日本国有鉄道の事業の円滑な遂行に資するため、国の予算におけると同様、この継続費を設けることにいたしまして、数事業年度にわたつて支出することができるようにいたした次第でございます。  次に第三十九条の八から第三十九条の十三までに規定いたしております債務の負担、予算の議決、予算議決の通知、追加予算、予算の修正及び暫定予算につきましては、その内容はほぼ現行法と同趣旨でございます。  次に第三十九条の十四に規定する予算の流用等について申し上げます。予算の実施にあたりましては、流用等については原則的に日本国有鉄道にまかせるごとといたしまして、予算で指定いたしましたものについては運輸大臣の承認を要することにいたしました。なお予備費の使用につきましても、予算で流用につき指定いたしました経費に使用するときは、運輸大臣の承認を要することにいたしました。  次に第三十九条の十五、予算の繰越しでございますが、現行法におきましては、契約等支出の原因となつた行為をしたもので支払い義務を生じなかつたものを繰越すことになつておるのでございますが、これを支出予算のうち支出を終らなかつたものを、原則として繰越し得ることに広げたわけでございます。なお継続費の繰越しについては、完成年度まで順次繰越して使用することができるように定めたのであります。  次に第三十九条の十六及び第三十九条の十七に規定いたしております資金計画、収入支出等の報告につきましては、現行とほぼ同一でございます。  次に第四十条から第四十条の三までに規定いたしますところの決算につきましては、現行法では決算の添付書類として提出しておりました財務諸表を、決算書類として提出することにいたしましたほかは、現行法と同趣旨でございます。  次に第四十一条に規定いたします利益及び損失の処理について申し上げます。現行法では、日本国有鉄道は経営上利益を生じた場合は、予算で定める場合を除き、その利益は政府の一般会計に納付することになつております。また損失を生じた場合におきましては、政府は必要と認めるときは、損失に対しまして交付金を交付することができるということになつております。これは日本国有鉄道の経営意欲の減退、ひいては独立採算制の本旨にもとるため、損益計算上利益を生じたときは利益積立金とし、欠損を生じたときは繰越し欠損金として整理することといたしました。これに伴いまして、政府の交付金という制度は廃止することにいたした次第でございます。なお資産再評価による評価益等、資本取引によりまして生じましたものは、資本積立金として整理いたしまして、資本の実体的維持をはかつた次第でございます。  次に第四十二条に規定いたします業務にかかる現金の取扱いについて申し上げます。業務にかがる現金は、原則として国庫に預託するということは現行法とかわりございませんが、例外といたしまして、現行法におきましては、郵便局または銀行等に預け得る場合を、安全に現金を取扱うために、日本銀行の支店または代理店を簡便に利用でなきない場合で政令に定める範囲内に限つておるのでありますが、これを業務上必要があるときは政令で定め得ることに拡張いたしまして、鉄道債券の発行等の場合に支障のないようにいたしたい、かように考えておる次第でございます。  次に第四十二条の二に規定いたします借入金及び鉄道債券について申し上げます。現行法では、借入金は政府からのみ借り入れることができるということになつておるのでございますが、これを政府からのみでなく、民間からの借入れの道を開きましたほか、第五項以下に鉄道債券の消滅時効、鉄道債券の発行事務を銀行または信託会社に委託できる旨の規定、これに伴つて受託会社の権限等について、商法の規定を準用する旨の規定を設けております。さらに借入金の未借入額及び鉄道債券の未発行額については、翌事業年度に繰越し得る旨の規定を設けております。  次は第四十四条でございますが、現行法におきましては第四十四条において、日本国有鉄道は、その役員及び職員に対して支給する給与について給与準則を定めなければならない。この場合においてこの給与準則は、予算の中のいわゆる給与総額の範囲内でなければならない旨の規定がございますが、この規定の後段、給与総額の範囲内でなければならない場合の例外といたしまして本条に新しく第二項を加えた次第でございまして能率の向上により生み出された収入の増加、または経費の節減により生じた金額の一部を、予算の定めるところにより、運輸大臣の認可を受けて特別の給与として支給するような場合には、給与総額の範囲を越えた給与準則をつくり得ることにいたしまして、日本国有鉄道の能率を振起いたしたいと考えております。  次に第四十五条におきましては、現行法の中で大蔵大臣の実地監査権というのがございますが、これを削除いたしまして、大蔵大臣は予算の実施に関する報告を運輸大臣を経て徴し得ることに改めた次第でございます。  次に第四十七条に規定いたしますところの、運輸大臣が大蔵大臣と協議を要すべき場合、運輸大臣が認可等の行為をする場合に、大蔵大臣と協議を必要とする事項が定められておりますが、資金に関係あるもののほかは会計規程の基本事項の認可たけにとどめまして、日本国有鉄道に関する財務監督を整理いたした次第でございます。  最後に附則の関係でございますが、本法律は本年四月一日から施行することにいたしておりますが、昭和二十七年度の決算につきましては、なお旧法の例によることにいたしておる次第でございます。  以上法案の内容につきまして概略御説明申し上げました次第でございます。

逢澤寛自由党

○逢澤委員長 本案に対する質疑は次会より行います。     —————————————

逢澤寛自由党

○逢澤委員長 この際お諮りいたします。先般理事の佐伯宗義君が委員を辞任せられました。その結果理事に欠員を生じておりますので、その補欠選挙を行いたいと存じますが、その選任は委員長の指名によることに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

逢澤寛自由党

○逢澤委員長 御異議ないようでありますから、理事に河本敏夫君を指名いたします。  本日はこの程度にとどめ、明五日午後一時より開会することとし、これにて散会いたします。     午後二時四十二分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗