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15回国会衆議院1952/11/28

運輸委員会 第3号

発言数
7
登壇者
4
会派数
1
開催日
1952/11/28

会議録

逢澤寛自由党

○逢澤委員長 これより開会いたします。  本日は当委員会の所管事項につき、当局よりその現況及び将来の計画等を聴取いたしたいと存じます。まず航空局関係の説明を求めます。荒木政府委員。

荒木茂久二運輸事務官(航空局長)

○荒木政府委員 私航空局長の荒木であります。よろしくお願いいたします。  お手元にお配りしてあるのでございますが「民間航空の現状」というのを中心として説明申し上げたいと思います。  わが国の航空活動は、御承知のように終戦後極東委員会の決定に基く総司令官の命令によりまして、一切禁止されていたわけでございます。グライダーのようなものを含めまして、飛行機らしいものは一切持つこともできないし、飛ばすこともできないし、製造することも修理することもできないということになつていたのでありますが、航空局の前身であります航空庁—航空保安庁、航空保安部と逐次名前はかわりましたが、それが終戦直後からいわゆるPD業務と申しまして、向うの要求に基きまして飛行場、航空保安の施設について米軍に協力業務を行つて参つたのであります。その後情勢の変化によりまして、実質的に航空活動の禁止の一部が解除されまして、御存じのように変則的ではございますが、昨年の十月二十四日から、日本航空株式会社というものが発足いたしまして、航空運送業務の一部をやつて来たのでございます。ところが本年四月講和条約が効力を発生しまして、こういつた禁止は一切とれまして、ここに七年ぶりに民間航空が制限を受けないで、活発に行い得るという状態に到達したわけでございます。一方われわれ日本側が羽を奪われて空をながめて嘆息しております間に、GHQの方でわが国に外国航空の乗入れの許可を逐次認めまして、アメリカで申しますればノースウエスト、パンアメリカン、イギリスのブリテイツンユ・オーバーシーズ、いわゆるBOAC、あるいはオランダのKLM、北欧三国で協同組合をつくつてやつておりますスカンジナヴイア・エアラインズ・システム、あるいはカナダのカナデイアン・パシフイツク、濠州のカンタスというようなものが、合せまして本社飛んで来ていたのでございますが、昨二十六日からまたフランスの国策会社でありますエール・フランスが飛んで参りまして、これが定期航空を始めたわけでありまして現在のところ外国航空会社で日本へ乗り入れて来ている定期航空会社は十一社あるわけでございます。なおベルギーのサベナが乗り入れをしたいという希望を申し出て来ておりますが、まだ許可はいたしておらないわけであります。  運輸省といたしましても、わが国の航空会社が海外に乗り出すことは、外貨の獲得あるいは外貨の節約、国際交通の促進、国民感情というような見地から考えまして細腕ではありますけれども、すみやかに世界各国の主要地に航空路を開設して行きたいということを念願いたしておる次第でございます。あとでまた御説明申し上げますが現在日米航空協定ができましで、調印をされております。近く批准のために本国会に提出されることと思いますが、批准前におきましてもこちらから乗り入れてよろしいということに相なつておりますために、現在日本航空株式会社、日本国際航空株式会社、飯野海運株式会社の三社から、国際線の免許申請が出て来ておるわけでございます。これにつきましては十分審査いたしまして、激烈なる国際競争場裡に出て行つて事業を継続し得るような方策を十分考慮して行きたい、こういうふうに考えておるわけでございます。  国内の航空事業関係を申し上げますと、現在定期運送事業をやつておりますのは、今のところは日航一社でございますが、この日航は従来ノースウエスト航空会社とチヤーター契約をいたしておつたわけでございます。これは御存じのように、昨年の十月二十四日から一年間の契約で、まだ占領中でございますので、日本が飛行機を飛ばすということができませんので、ノースウエスト航空会社の飛行機とクルー付でチヤーターいたしましてやつておつたわけでございますが、それが二十四日に契約が切れましたので、二十五日から日航としまして、新たにダグラスDC4型四機を購入いたしました。近く二機が入つて参りますので、大機になるわけでございますが、自主航空体制に切りかえて、一方資本の増額も考えておる次第でございます。現在御存じのように東京—大阪二往復、東京—大阪—福岡一往復、東京—札幌一往復の運航を行つております。旅客の利用率も非常によろしいのでございます。これは回数が少いからそういう結果にもなるわけでございます。平均七〇%ないし七五%という座席効率を示しておるわけでございます。しかし、収支の面から見ますと、昨年の下半期、十月二十五日から始めまして、三月までで四千三百一万円、本年の上半期におきまして約三千万円の赤字を出しておるわけでございます。これは昨年度中にガソリン税も全部支払いましたし、ガソリンの輸入税も全部支払つておるわけでございます。この赤字はいわゆる所得税とかなんとかいうようなものでなくて、ガソリン消費税といつたような、どうかと思われるような税金の額に大体該当するわけでございます。今年度に入りましてからは、調子がよくなるはずでございましたが、三原山事件等のために、一時旅客が少くなりまして、現在のところ三千万円の赤字でございます。  現在、定期、不定期航空運送事業と、航空機使用事業と申しまして、現在飛んでおります宣伝をやつたり、あるいは魚群探見をやつたりというような、お客さんを乗せない航空機使用事業について、免許申請者はいろいろ合わせまして十七社に上つておりますが、その中で免許されましたものは、航空機使用事業につきましては、青木航空、日本ヘリコプター、輸送航空、極東航空、国際航空、この五社であります。定期及び不定期航空運送事業については、日本航空株式会社が現在のところ一社でございます。その他のものにつきましては、目下申請者の内容について検討中でございます。  国内、国際の定期運送事業につきましては、航空路網整備に必要な予算措置の進行状況、あるいは航空審議会の答申等をも勘案いたしまして、慎重に検討して打きたいと考えておるわけでございます。政府といたしましては、航空事業の重要性にかんがみまして、保護育成方策を強力に推進し、その健全な発達をはかり、特に自主運航体制の確立を期するために、航空審議会の答申—お手元にお配りしました答申に基いて、各種税金の減免、航空機購入資金の確保等による直接、間接の助成策をやると同時に、航空要員の養成及び航空路網の拡充を強力に推進して行きたいと考えておる次第であります。  しからば大体どういうふうに、どの程度に航空路網を拡充して行く計画であるかということでございますが、これは別に刷つて来るつもりでございましたが、ちよつと手違いがございましたので、恐れ入りますが、答申の三ページを、こらんいただきたいと思います。国際線につきましては、昭和二十七年度すなわち本年度に、東京—釜山、東京—沖縄—台北、東京—台北—香港—バンコツク—ラングーン—カルカツタ—カラチ、東京—ホノルル—サンフランシスコ、こういう線を開きたいという希望を持つておるわけでございますが、これは御承知のように相手のあることでございまして、朝鮮との間におきましてはまだ話合いがついておりませんので、相互乗入れということに参らないと思います。沖繩は米国の委任統治下にありますので、協定に基きまして沖縄までは飛んで行ける状況でございます。台北につきましては中国政府と目下連絡をいたしております。なおハの三番目の香港につきましては、日英協定の中に包含されておりますから、調印が済めば、台湾を通りまして香港、台湾との話がつきませんようでしたら、香港までダイレクトにやる。バンコツク、ラングーン、カルカッタ、カラチというようなところも交渉をまだ具体的に始めておりませんけれども、大して問題がなく話がつくと思います。東京—ホノルル—サンフランシスコは、先ほど申しましたように飛んで行き得る関係にあるわけであります。二十八年度としましては、東京—釜山を京城まで延ばし、東京—カラチ線をロンドンまで廷ばし、サンフランシスコまで行つた線を南米まで廷ばしたいという考えでございます。二十九年度には、台北からマニラ—サイゴン—シンガポール—ジヤカルタという線を、なお旅客の模様を見まして北まわり、すなわちアリユーシヤンを通つて行く線も開始したい。  それから国内線は東京、大阪、福岡、札幌を中心といたしまして、できるだけ主要都市を連絡するようにいたしたいと考えておりますが、二十八年度におきまして大阪—高松—岩国—大分—福岡大村、福岡—熊本—鹿児島、東京—新潟—小松—大阪を開始する。二十九年度には大阪—美保—岩国、福岡—大分—宮崎、大阪—徳島—高知、函館—丘珠—千歳—旭川—帯広—釧路、三十年度、大分先になりますが、東京—軽井沢—長野—富山、大阪—松山—小倉というふうに考えておる次第でございます。  次に飛行場の現状を申し上げますと、羽田の飛行場は本年七月一日付で日本側に返還されたわけででございますが、形式上は日本側の管理ということに相なつておりますが、現在ミリタリー・サービスという、のがここに根拠を置いておりますために、大部分をこれに使われて、日本側の使い得るところはごく小部分でございます。羽田以外で、松山とか高知とか、二十三の飛行場が返還されておるのでありますが、これらの中には滑走路だけは不時着用にキープしておくというものも大分入つておりますが、一応返還されておるのでありまして、将来の民間航空の発達に備えまして、今後も飛行場として整備し、温存して行きたいということを考えております。なお若干は私の方で飛行場としてとつておく必要もないものもございますが、将来を考えまして必要な最小限度において、これを飛行場として保有して行きたいということを考えておるわけでございます。その他の飛行場は名古屋の小牧にしましても、大阪の伊丹にしましても岩国にしましても、大きな飛行場は米軍の管理下にありますために、民間航究のごとく、これを使用する場合には米軍の了解を得て使用しなければならないという状態でございます。千歳、三沢、小牧岩国におきましては、米軍との共同使用が認められておりますが、その他の飛行場で向うの管理下にあるものを使うためには、交渉を要するわけであります。われわれとしては、できるだけ早くこれらの返還はしてもらいたいと考えておる次第であります。  次は、航空保安施設の状態であります。  現在は飛行機が非常に進歩いたしまして、いかなる天候のときにも飛べる状態でありますが、それがためには保安施設を完備しなければいけないことは御存じの通りでございます。保安施設は無線施設と照明施設とに承けちれるわけでございますが、無線施設につきましては、終戦前すでに航空局で数箇所のラジオ・ビーコンを設置してありますが終戦によつて一応中止したわけでございます。ところが二十一年十一月に東京、名古屋、大阪、鹿児島、福岡の各ビーコンの再開を命ぜられました。続いて元海軍の大島を初め、串本、館山、焼津等のビーコンを使用いたし、さらに朝鮮事変の勃発によつて、ビーコンの急速な設置を命ぜられまして、現在二十二箇所のビーコンを運用いたしております。このうち東京、大阪、大島等の十五箇所は日本側の施設として、その責任と負担で運用しておりますが、その他の七箇所は現在米軍の施設といたしまして、航空局がこれの運用委託を受けて運用しておる。その経費は向うからもらつておるというありさまであります。照明施設といたしましては、東京以西二十九箇所の航空燈台がありまして昭和二十四年以降は日本側の責任と負担においてこれを維持運用しておるのでございます。飛行場及び相当数の航空障害燈—飛行場の燈火があるわけでありますが、航空障害燈の中には米軍の命令によつて設置されたものも多いのでございますが、これは整理し得る余地があるのでなはかろうか、すなわち燈火の数を減少できるのではなかろうかということを考えまして、目下研究しておるわけでございます。  次は航空交通管制でございますが、空は広い空でございますけれども、空にはちやんと道路のように空間が幅と厚さを持つ航空路というものができておるわけでございまして、飛行機はそれを飛ぶ。そうすると、そこを飛んでおるのに対して、いろいろな電波が流れるという関係、あるいはそうでないものも、どこを飛ぶという場合にも航空交通管制によりまして、安全を期するということをやつておるわけでございますが、この航空交通管制は日米合同委員会のとりきめによりまして、安保条約によつて在日米軍が日本の防空の責任がある間は、管制組織の大元の管理は米軍が行うけれども、日々の管制業務の運用上の責任は、日本側が国際条約に定められた標準に従つて提供が可能になると日米双方で認めた場合には、日本側に移される約束になつております。従つて現在はそれらの航空交通管制は全部米軍が行つておるという状態でございます。従つてこの航空交通管制は英語によつて行われておりますために、日本の国内を現在飛びます飛行機はすべて英語によつてコントロールされますために、飛行機に乗つておる者はその英語がわからなくてはいけない、こういうことに相なつておるわけでございます。ごくわずかの天気のよい目に計器なしで飛行場の周辺を飛ぶものは例外でございますけれども、その他のものは計器を持ち、無電施設を持つて米軍の管制局から、あるいは管制塔からの英語による指示を受けられる状態でなければ飛べないという状態でございます。そこでこの不便を取除きますために、航空局といたしましては非常な力を入れておるわけでございまして、ぜひこの日本の空が日本人の手によつて管制されるという日を一日も早く持ち来したい、その養成に努めたい。現在十八人の米軍をとつて準備訓練をいたしておりますが、実際には四百人以上の人を要するわけでございまして、来年度においてこれが訓練をして、再来年の六月ころくらいには全部こちらに引継ぎたい、かように考えておるわけでございます。  なお次は航空機乗員の現状でございますが、御存じのように終戦当時には非常にたくさんの優秀な航空従事者が日本にはいたわけでございます。終戦当時の数で見ますと、民間だけで操縦士が約四千八百人、航空士、機関士、通信士を合せますと、約一万二千くらいのものが民だけでいたわけでございます。軍の関係は別でございますが、これだけのたくさんの者がいたわけでございます。これらの者が航空技術の発達に加えて、六箇年間空白の期間を持つているために、これをただちに定期航空に使うというわけに参りませんので、これを再教育しなければ航空の第一線に立てることができないのでございます。しかしがつての経験に基く能力は十分に実証されておりますし、二千時間、三千時間あるいは一万時間以上も滞空の記録を持つておる者がたくさんおるわけでございますから、これに対しまして六十時間ない九十時間くらいの訓練を行い、新しい航空管制方式を教えますと、これが使えるという状態になるわけでございます。現在のところはその訓練ができませんし、また英語による管制が行われておりますために、非常に遺憾な状態でございますが、非常に給料の高い外国のパイロツトを使つて、われわれ日本人が乗つておるという状態であります。この状態を一刻も早く取除きたいと念願してやまないものでございます。そのためにはぜひ来年度におきまして、これらの既経験者を新しい事態に対応できるように早急に訓練して、日本の空を飛ぶ飛行機は日本人の手によつて運営されるという状態にいたしたいと念願してやまない次第でございます。  国際航空条約の関係を簡単に申し上げますが、これは平和条約の十三条の規定に基いて、米国との間に双務協定を締結し、八月十一日に署名が済んでおるわけでございます。アメリカ側は国会の批准を要しませんが、日本側は批准を要しますので、近く本国会に提出される運びになるだろうと思う次第でございます。これに引続きまして、イギリスとの間に航空協定を締結することになりまして、大体話ができ上つておりますので、これも遠からず調印する運びになることと思います。なお先ほど申し上げましたように、国際航空に進出いたします以上は、当該国との間に航空協定を結ばなければなりませんので、日本が進出しようとするところは、逐次航空協定を結んで、相互に乗入れをするということにいたしたいと考えておるのでございます、なおここでつけ加えて申し上げますと、平和条約によりまして、連合国は四年間は乗入れをする権利を持つておるわけでございます。連合国である限りは、航空協定を日本との間に結ばなくても、四箇年だけは乗入れをする権利を持つておる、こういうことになつておるのでございます。なお国際航空をやりますと、シカゴ条約と申しまして、一九四四年の国際民間航空条約に加盟し、そうしてその機関でありますところの国際民間航空機関、俗にICAOと申しておりますが、ICAOに加入をしなければならないのでございます。平和条約の宣言にもそのことをうたつておりますので、八月十九日付でこれに加入を申請し、先般国際連合の総会においてこれが通過いたしたわけてございます。これは通過いたしましたが、さらに来年五、六月ころに開かれますICAOの総会で審議されまして、そこで通過して初めて正式に日本がこれに加入できる、こういう状態でございます。しかしこれにつきましては、日本によつて侵略され、または攻撃されたすべての国が同意を表明し、全体の五分の四の多数決によらなければいけない、こういうことに相なつておるわけでございますが、いわゆるロシヤ並びにその衛星国はICAOに入つておりませんので、非常に過重な条件でございますけれども、多分総会を通過するものと期待しておる次第でございます。  世界の航空事情を簡単に御説明申し上げますが、戦争中に航空機そのもののいろいろな発達が行われましたと同時に、無線その他の施設で、いわゆる飛行機を誘導する、安全に動かせるという施設が非常な発達を遂げましたために、終戦後国際航空というものはものすごい発達を見たわけでございます。現在世界における航空会社、パンアメリカン、BOAC、エールフランスを初めとして二百数社あるわけでございますが、その輸送実績も、戦前の一九三七年の十四億人キロに対しまして、一九五〇年には二百六十四億人キロに達しておりまして、現在はさらにこの数がふえておることと思います。ことにアメリカにおきまする発達は著しく、交通事業の旅客収入の多いものベスト・テンをとつてみますと、一番、二番は鉄道会社でありますが、三四、五、六を航空会社が占めております。それからあとがまた鉄道会社というようなわけで、もはや鉄道会社を凌駕しておるという状態でございます。アメリカは非常に距離か長いから、お客さんが多いだろうというわけでございますが、統計によりますと、八〇%が大体三百マイル以下のお客でございます。三百マイルと申しますと、大体東京と大阪の距離でございますが、こういう状態でございます。従つて日本でも必ずしも悲観する必要はない、こう考えるわけでございます。  なお運賃の点でございますが、アメリカの汽車賃は高いと申しますか、民度が高いと申しますか、現在ほとんどの区間におきまして、いわゆるぜいたくなサービスでないツーリスト・サービス、コーチ・サービスというのを飛行機で始めたわけでございます。これは御存じの方も多いと思いますが、飛行機では全部食事を出すことになつておりますが、食事を出さない、そして座席も少しふやすというサービスを始めました。そのコーチ・サービスの料金を汽車と比較してみますと、ほとんど全部の区間が、俗にいいます汽車の三等と飛行機の三等と、安い方の分を比べますと、飛行機の方が安いという状態でございまして、実際には汽単の方かぜいたくであるというような状態にまでなつておる次第であります。  なお産業航空という、一般にまだ慣熟しておりませんけれども、このごろ使い出されておる言葉でございますが、これがまた非常に発達しまして、写真測量を初め、魚群調査、気象観測、人口隆雨、農業の種まき、肥料をまくとか、薬液をまくとか、それから海上保安、救難、広告、宣伝、森林巡視等に広く利用されておりまして、これらの用途に総計約九千五百機の飛行機が使われておるという状態でございます。  なお各国の航空保護政策の概要を申し上げます。アメリカにおきましては戦争が始まります前は、パンアメリカン・エアウエーズという会社一社だけに国際を独占させまして、それに郵便物を搭載させまして、国際進出の基礎を立てたのでありまして、その後戦後一社、トランスオーシヤン、それからノースウエスト、これが世界をまわつております。中南米にはパンアメリカンも出ておりますが、これらはいわゆる郵政省の絶大な援助のもとに発達して来ておりますが、純民間の会社といたしまして、現在利益を上げておるわけでございます、アメリカ以外におきましては、わが国に現在飛んで来ておりますBOAC、カンタス、エールフランス、オランダのKLM、これは一〇〇%政府出資でありまして、スカンジナヴイア・エアラインズ・システムという、ノールウエー、スエーデン、デンマーク、の三つの小さい国がそれぞれ五〇%政府出資の会社をつくりまして、SASと称して世界に進出しております。またフィリピン・エアラインズは四八%の政府出資をしている。それから事業への補助金としては、BOAC六十四億円、土場ルフランス、KLMも相当の補助金を出している。ただBOACは今まで補助金をもらつておりましたが、ようやく利益を上げるようになりまして、政府の補助をもらわなくともよろしい状態になつておるわけであります。  航空機の発注は非常に顕著なものがありまして、今後ますます発達することと思うのであります。すでに競争が非常にはげしくなつておりまして、遅れた日本が出て行くというためには、確実なる基礎を持つて事業経営をし得るという態勢を整えて、政府もこれに対する助成を集中して行かなければならない、かように考える次第であります。  以上大体御説明を申し上げましたが、これを要するに、わが国の航空事業は非常に遅れておりますのを急速に取返す、国内、国際網を拡充いたしまして、そしてそれは自主運航、いわゆる日本の自主的な運航をするということを目標として、着実にその足を延ばして行くといいますか、進歩発達をして行きたいと念願しておる次第でございます。今後予算その他の問題につきましても、十分皆様の御鞭撻、御推輓をいただきたいと、衷心からお敏いいたす次第でございます。

逢澤寛自由党

○逢澤委員長 次に鉄道監督局関係の説明を求めます。植田政府委員。

植田純一運輸事務官(鉄道監督局長)

○植田政府委員 私、鉄道監督局長植田でございます。去る八月に就任いたしましたものでございます。どうかよろしくお願いいたします。鉄道監督局関係の所管事項につきまして、御説明申し上げたいと存じます。  鉄道監督局は国有鉄道、民営鉄道及びこれらに共通いたしますとこるの鉄道車両工業につきまして所管いたしておるのでございまして、その大要につきましては、お手元に配付いたしておりますところの「鉄道監督行政の現状」という冊子につきましてごらんいただくことにいたしまして、このうち特に主要と思われまする問題につきまして、ご説明を申し上げたいと存じます。  まず第一は輸送の概況でございまするが、一般的に申しまして輸送量は戦前に比べてはるかに上まわつております。国鉄の輸送量につきまして申し上げますると、この冊子の五ページに輸送量が載つておりまするが、この昭和二十六年度の輸送量は、戦前の昭和十一年度に比べますると、旅客約三倍、貨物約二・四倍となつております。民営鉄道につきましても、あとに資料が出て参りまするが、旅客におきまして約二・三倍の増加を示しておるのでございます。ただこれに対しまするところの施設及び車両の状況はどうかと申しますると、財源の不足等のために著しく老朽いたしておりまして、戦時中あるいは戦後の混乱期におきますところのいろいろの施設の酷使、荒廃状況が、その後極力この整備、修復に努めて参りましたけれども、まだまだ不十分と申すほかない状況でございまして国鉄におきましてもこれら取替不足のもののうち、緊急必要な経費が千八百億円に達する、こういうような状態でございまして、極力これの整備には今後一層努力を重ねて参りたい、かように存じておる次第でございます。  次に国鉄の運賃につきまして申し上げますが、国鉄の運賃は昨年十一月旅客約二割五分、貨物約三割の値上げを実施いたしまして、今日に至つておるのでございますが、その後に起きましたいろいろの情勢によりまして、目下国鉄の運賃の改訂ということが問題になつておるのでございます。この国鉄の運賃の改定につきましては、目下運輸審議会に諮問いたしまして、検討いたしておるのでございまして、いずれ国有鉄道運賃法の改正案といたしまして、本委員会におきまして詳細な御検討をお願いいたすことになるのでございます。従いまして、詳細はその機会に譲ることにいたしまして、きわめて簡単に、目下問題となつておりますところの運賃改訂の概要につきまして申し上げてみたいと思います。  国鉄の二十七年度の損益勘定は、これまたお手元に配付いたしてありますところの、日本国有鉄道補正予算資金計画の表におきましてごらん願いますると、二千九十九億円余りの収支予算が組まれておるのでございます。これに対しまして、さきに仲裁委員会から国鉄の職員の給与につきましての裁定がございました。この裁定に伴いまして、人件費が相当増加を来すことになります。また国鉄で使用いたしますところの物品のうち、最も大きな石炭につきましては、予算単価よりトン当り約七百円の増加を示しておるのでございます。また購入電力料につきましても、本年五月以降約三割の値上げが行われたようなわけでございます。こういうような点を総合いたしますると、平年度におきまして約二百六十三億円の経費が増加すると考えられるのであります。一方収入の面におきましては、旅客、貨物、雑収入合せまして、約六十億の増加か見込まれますが、輸送量が増します反面におきまして、これに伴いますところの経費も自然増加いたします。これが約十二億円増加いたしますので、差引いたしまして約四十八億円の増収が考えられる、かような状態でございまして、さつき申しました経費の増加を差引きますと、約二百十五億円の経費増ということになるように考えられるのであります。なお先ほど申し上げましたところの荒廃施設の取替のため、減価償却も最近の物価に評価がえいたしまして増加いたしました。またサービスの向上にも資するためには、先に申しました経費増より、さらにうんと上まわるところの経費がいるのでございましてこれがためには、先の経費を合せまして年間約六百億円程度の経費がいるということが考えられるのでありますが、これを運賃値上げによりましてまかなうということをいたしますると、相当大幅な運賃値上げをしなければならぬ、かような必要が起きるのでございますが、政府といたしましては一般物価、国民生活への影響等を考えまして、この際は旅客、貨物とも運賃改訂によりましては、約一割の増収を見込む程度が適切ではないか、かような見地から予算的措置といたしましては、その程度の補正予算案を内定いたしまして、御審議を願うことにいたしておるわけであります。その値上率等につきましては、さきに申しましたように今必要な手続の検討を続けて参つておりますが、その詳細につきましては、運輸審議会の答申をまちまして、政府案をつくつて御審議を願う運びとなることと存ずるのであります。  次に国鉄の新線建設につきまして、産業資源の開発上、あるいは輸送系絡上促進しなければならぬことは申すまでもないことでございますが、今年度におきましては、お手元の資料にありますように二十億円の予算をもちまして、十一線に着工いたしております。はなはだごらんにくいかと存じますが、鉄道建設審議会の議事録の大きい方の冊子がございまするが、これの五十七ページから以下に建設審議会の答申として路線の名前が列挙してございます。五十八ページに参りますと、第二項に十一線が掲げてございまして、この十一線を本年度公布予算二十億円をもちまして着工いたしておるのでございます。なおこの第三項にございますように、年度内予算の補正により、すみやかに建設に着手するを適当と認めるという答申を受けておりますところの十六線がございます。さらに六十三ページでございますが、左の営業休止線については、予算の補正によりすみやかに賞業を再開せられたい、この三線につきまして建議を受けております。この予定線の十六線並びに営業休止線の三線、合計十九線につきまして、本年度の予算の補正によりまして着手するつもりであつたのでございますが、補正予算におきまして、五億円の補正を受けまして、五億円ではこの全部の線に着工するのは無理ではないか、かような情勢に立ち至りましたので、本年度の補正予算をもちまして、どの線を着工するかということにつきまして、さらに建設審議会におきまして御審議願い、答申を得まして着工いたしますところの路線をきめたい、かように存じておる次第でございます。これらの鉄道の新線は、いずれも産業資源開発が主でございまして、しかも開業いたしましてもなかなか収支の相償わない、経営上採算のとれない路線が大部分でございます。独立採算制を建前といたしておりますところの国鉄に、これの建設のために莫大な資金の捻出あるいは調達をなさしめてこれに着手するということは、必ずしも適切ではないのではないか、かように考えられますので、できますならば政府の出資をもつて新線建設の促進をはかつて行くというような方向に進みたい、かよううに考えておる次第でございます。今後の問題といたしましてさように考えておる次第でございます。  次に国鉄の電化につきまして、国鉄の電化は輸送力の増強、経営の合理化上特に必要でございまして、さしあたり東海道線、浜松以西姫路までの幹線を主といたしまして、予算の許す範囲内におきまして極力この電化の促進ということを考えておる次第でございます。本年度工事分といたしましては、国鉄補正予算におきまして十五億円の政府資金の借入れか内定いたしているような次第でございます、この電化のほか、動力としてデイーゼル化ということにつきまして、も極力考慮いたしまして、その実施を促進いたしたい、かように考えておる次第でございます。  次に民営鉄道、地方鉄道、軌道事業の経営状況等につきまして簡単に申し上げます。現在わが国では地方鉄道、軌道、その他専用鉄道、索道事業等、合計いたしますると四百八十の事業がございます。約九千キロに達する路線を持つておるので、さいます。その経理状況を見ますると、営業費のうち、動力費あるいは人件費等が増加いたしておりますので、全般的に申しまして苦しい状態にございます。半庭収入の面におきましては、運賃はすでに数回にわたり改訂値上げを実施いたしておりますが、一般物価指数に比べまして運賃指数は抑制されております関係もございまするが、おもな地方鉄道、軌道約百五十社につきましてその営業収支状況を見ますと、営業収入に対する営業費の割台は約八七%という数字を示しておるのでございます。これは比較的規模の大きい大都市付近の郊外電鉄の影響が大きいためでございまして、他の一般地方的鉄軌道につきましては、その設備状態あるいはまた営業状態ともにはなはだ憂慮すべき実情にございまして、この状況は二十五年度以降おおむね同じような状態をたどつておるのでございます。他面バス事業の発達に伴いまして、自動車との競争が日一日と激化して参つている実情でございます。これに対しましてもこれら民営鉄道が、産業の発達あるいは民生の安定に重要な役割を持つておりますところの公共事業であるという点を深く考慮いたしまして、経営の健全化あるいはまた施設改良のための資金の融通という点につきまして、できるだけ促進して参りたい。さらに進んでは資源開発の重要な使命を持つところの新線建設の場合、あるいは不慮の災害の場合等の国家的助成につきましても、特別の措置を講じたい。かように考えまして目下慎重に検討いたしておるような次第でございます。  終りに鉄道車両工業につきまして、一言御説明申し上げたいと存じます。貿易振興が強調されております折から、鉄道車両は機械輸出品中におきまして、船舶に次いで第二位を占めておるのでございまして、これに特需も合せまして年に二十億円前後の輸出実績を上げております。近時東南アジア、南米等の諸地方から、わが鉄道車両工業に対しますところの関心が次第に深まつて来つつある状況でございます。また実情視察のために来朝者も増して来ておりまして、前途に相当に明るい希望を寄せておる実情でございます。ただ遺憾なことには、主要材料でありますところの鋼材が、国際価格に比較いたしまして割高であるというような点がございまして、価格の点で契約が不成立に終るというような場合も少くないのでございまして、できますならばこういう点につきまして何らかの適切な措置を講じて参りたい。また同時に企業の合理化という点におきましてもなおなお大いに督励しなければならぬ点もございますので、そのための資金のあつせん等につきましても、今後一層努力を払つて参りたい、かように存じておる次第でございます。  以上簡単でございますが、主要な点につきまして御説明を申し上げました次第でございます。

逢澤寛自由党

○逢澤委員長 次に日本国有鉄道関係の説明を求めます。長崎国鉄総裁。

長崎惣之助日本国有鉄道総裁

○長崎説明員 それでは私から国鉄の状況を申し上げますが、ただいま監督局長からいろいろ御説明がございましたので、大体大綱はもう尽きておるのでございますが、これとあまり重複しないような点を申し上げたいと思います。  戦後日本国有鉄道がたどつて参りました経路などにつきましては、皆さんにおかれましてもよく御承知でございます。大体から申しますと、国鉄の収入というものは、昭和十九年ごろまではおおむね順調な経路をたどつて参りまして、毎年幾らかずつの利潤を上げていたのでございます。ところが終戦後の異常な物価騰貴、また戦争中からのいろいろな規格の低下、そういう意味合いにおきまして、戦争の射撃から早く立ち上らなければならぬというので、非常に莫大な経費を必要としたので、赤字になるようになつて来たのでございます。もちろんこれに対しましては、国鉄はあらゆる角度から経営の合理化、あるいは増収というようなことをはかり、あるいはまた数次にわたつて運賃の値上げをお願いしたのでございますが、どうもとめどもなく高進して参りますインフレに対しましては、いつもあとからの手になつて、しまつて、だんだん後手々々ということで参つたように思われます。しかもちようど一昨二十五年の六月に勃発しました朝鮮動乱というものは、国鉄にとりまして非常にいい面もあつたが、同時に暗い面結局物価の騰貴というようなことによつて、非常に経費がかさんで来たというふうなことでございまして、先ほど監督局長からも申し上げましたように、昨年の十一月にはまた運賃の値上げをしなければならぬというふうなぐあいでございまして、どうもこの物価の面と賃金の面と収入の面とがとかく食い違うということで、まことに暗い状態に陥つておるのでございます。むろん御承知のように、終戦後二十四年ごろでございましたか、六十数万人の人員を擁しておりましたものを、漸次整理をしまして、今日では四十数万人ということで、二十万近くの人員整理も行いました。昨年度におきましてもやはり三万人くらい人員の節減を行つたというようなぐあいで、いろいろ努力はして参りまするものの、遺憾ながらとかく収支のバランスがとれないというのが、国鉄のただいまの情勢でございます。  さらに本年の二月には従業員の方から賃金値上げの要請がありまして、それがわれわれの方と折合いがつかず、これを仲裁委員会に持ち出しましたところ、八月の十三日に仲裁委員会からは、給与ぺースを一万三千四百円に上げなさい、これを八月から実施しなさいという裁定が下りたのであります。なおそのほかに各種の手当等についても、ほうりつぱなしでその後見てないものもあるから、これも適当に団体交渉によつて妥結しなさい、年末手当等についても業績のいかんあるいは公務員の手当、民間の手当いろいろなところをよくにらみ合せて、これまた団体交渉によつて決定しなさい、それらが決定できない場合は、中裁委員会が指示するという裁定が下りたのであります。ところが、先ほど来お話がありましたように、動力費、なかんずく石炭についてはトン七百円、あるいは電力等については三割近い値上げがあるというようなことで、なかなかこの予算の運用がうまく行かない。結局再びこれを値上げによるかあるいは借金によるか、いずれかによらざるを得なくなつて追い詰められて参つたのであります。しかしながらかかる経営経費を長い間借金によつてまかなうということは、これはもとより申し上げるまでもなく非常に不健全なやり方でございますから、少くともその経費の増加分については、やはり合理化を行うと同時に、一方において多少運賃の値上げもまたやむを得ないのではないかと考えた次第でございます。  その上に、先ほど来お話がございましたが、何分にもこの戦争中五年、戦後五箇年の問いろいろ経費をつぎ込みましたけれども、やはり依然として取替と申しますか、復元と申しますか、復興と申しますか、そういう面が十分に参つておりません。たとえば使つておりまする主要な資材、鋼材の類、これは昭和十一年ごろには年間二十三万六千七百トン使つております。昨今になりまして、よほどよくなつたのでありますが、二十六年度においては十七万六千トンしか使つていない。十一年と比較いたしますと、七四%しか使つておりません。そのうちのレールだけをとつてみましても、昭和十一年ごろは十万トン近い九万七千トン使つております。それがまゼ二十六年では七戸七千トンで、これまた八〇%ばかりでございまして、まだまだ足りないレールというようなものは、御承知のようにわれわれ鉄道にとりましては、最も重要な資材でございます。まくら木類はどうなつておるかと申しますと、昭和十一年ごろは約六百万ちよう、それが年によつて若干の相違はございますが、五百万ないし四百五十万ちようしか昨今は使つておらないというような実情でございます。セメントにいたしましても、昭和十一年ごろには二十七万七千トン、それが二十六年には半分にもならない十二万五千トンしか使つておりません。かような次第でありまして、金から申しますと、何百億というような大きな補修費あるいは取替費用を投じておるのでございますけれども、やはり実物になりますとかような次第でありまして、非常に不十分であり、サービスの上に十分なことができないということは、まことに遺憾きわまりないところであります。  何を申しましても、あの戦争以来の十年間の空白の穴埋めということは、これは容易なことではないので、どうかして特殊な政府の出資なり、あるいは政府の資金を借りるなりいたしまして、できるだけ早い時期にこれを同腹しないことには、十分なサービスができないと思つておりますので、その点についてせつかく御了解を求めて、また皆さん方のお力によつて、一日も早く健全な国鉄の姿にもどして参りたいと考えております。たとえば橋のようなものは、大体半永久的なものと考えておりましたが、しかし鉄橋でありましても、トンネルでありましても、やはり寿命があるのでありまして、今日国鉄が八十年という年をとつて参りますと、手入れをしなくてはならぬというものが相当でございます。橋梁にいたしましても、五一年以上経過したものは三割あります。四十年以上のものは半分であります。蒸気機関車は二十五年を樹相年数としておりますが、二十五年以上のものが三四%で、これまた三分の一であります。電気機関車は二十年を命数としておりますが、これもやはり三割くらいがもう命数以上であります。客車は三十年といたしておりますが、これは十二%、電車は二十年でございますが、これは三二%、貨車が三十年以上と考えまして、一九%でございます。かような次第でありまして、どうしても国鉄の若返りということをできるだけ早い時期にやつて行かなければならぬと考えております。  そのほかにぜひやりたいと思つておりますことは、国鉄の近代的な装備の問題でございます。昨今私どもの方から、多少ヨーロツパの方に鉄道視察あるいは研究に参らせておりますが、それらの著たちが帰つて参りまして、ヨーロツパの鉄道が今日鉄道の近代化、モダニゼーシヨンということにいかに努力をしておるかということを聞きまして、どうしてもこれは国鉄においてもやらなければならないことだと思つております。先ほどお話がございました幹線の電化というようなこと、あるいはデイーゼル機関車を使うというようなこと、あるいはデイーゼル動車を普及してローカル線のサービスの向上をはかるというような面、これがおもな近代化の線であろうと思つております。さらに一歩を進めますれば、貨物駅というようなものにつきましても、これを分散することなく集中いたしまして、これと自動車の共同、協力によつての輸送というようなことも考えて参る必要があると思います。  さらに国鉄の当面しております輸送上の問題としましては、御承知のように、今までの日本の姿と申しますものは、台湾あるいは朝鮮、満洲というように南方に向つておつた形がございますのが、昨今は北海道の方にだんだん向つて来ておるというので、東北線あるいは裏縦貫線というようなところに非常な隘路ができておりますので、これを一日も早く打開せぬことには、日本の経済のためにならぬと考えるのでありまして、それにも相当の資金を投じてみたいと思つております。それから北海道等の開発計画に伴いまして、輸送路が非常に狭められておる、あるいは港の設備が非常に不十分になつて来ておるというものがございますので、これもまた一日も早く打開を要するものでございます。  それから近時大中都市の住宅が郊外に分散したということ、並びに東京などにおきましては、ごらんの通り東京駅のまわりにいろいろなビルデイングがたくさんできましたので、この輸送がまた非常な問題でありまして、相当多額の経費をかけなければあの混雑を緩和することは容易でないのであります。その他復元等につきましては先ほど申し上げたところでございます。  それで一体そういうことをやつてどういう結果になるのかということを、二、三の実例によつて調べさせてみますと、電化によります利益というものは、むろん場所にもよるのでございますけれども、大体十四、五パーセントの利益があるのであります。デイーゼル電気機関車を使つた場合にどうなるかと申しますと、これはあまり大したことではありませんが、五%程度のもののように思われます。いずれにしてもこれはやはり経費の減少を来し、なお隧道区間においては煙がないということで、サービスの改善には十分役立つものと思います。さらにデイーゼル動車、これも今までは単車で運転する—連結はできますけれども、一車一車に運転手を乗せなければならぬという仕掛でございましたものが、最近はこのディーゼル動車を六両くらい連結して、運転手が一人で運転できるというふうになりましたので、これをローカル線に動かして頻繁なサービスをする。今のように二時間おきに一本の列車というようなことはもう今日でははやらない。そういうことをやつておつたのではだめだと思いますので、このデイーゼル動車によつてローカル・ラインの交通を緩和したらどうか、またサービスの改善をやつたらどうかと考えております。これも場所によりけりでいろいろあると思いますが、私の出させました場所によりますと、十一、二パーセントの利益になるようであります。かようにいたしまして、いろいろとサービスの改善なり、鉄道の健全な姿というものにつきましては、思いあまるほど幾らでもあるのでありますが、何しろ資金の調達ということが非常に困難でございます。今後におきましても、おそらくいろいろな難関なり隘路なりがあると思いますが、できるだけの資金を調達して、一日も叩くかかる方向に向つて進んで参りたい。もうかることでございますから、決して非生産的な資金ではないのでございまして、ただいま申し上げましたように一割前後の利益もございますので、ぜひひとつそれをやつて、そのもうけでまた借金をする。そうして一日も早く改善の方向に持つて参りたいと思います。いずれまたいろいろな機会に申し上げることといたします。

逢澤寛自由党

○逢澤委員長 この際暫時休憩をいたします。     午後二時五十九分休憩      ————◇—————     〔休憩後は開会に至らなかつた〕

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