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14回国会衆議院1952/08/27

電気通信委員会 第1号

発言数
50
登壇者
10
会派数
2
開催日
1952/08/27

会議録

田中重彌自由党

○田中委員長 これより開会をいたします。  第十四国会を迎えるにあたりまして、委員長といたしまして前回通りよろしくお願いいたしたいと思います。  この際日本電信電話公社の総裁、副総裁等の本委員会に出席を求める場合の取扱いについて、御了承を得ておきたいと存じます。本委員会といたしましては、日本電信電話公社に関する事項については、所管大臣、政府委員に出席を求めて意見を求め、あるいは質疑をいたすことが原則でありますが、今後直接総裁、副総裁等より意見を求める等、審査または調査を進める上に必要な場合には、参考人としてではなく、政府当局の説明員に準じて出席を求めることが妥当と認められますが、これについては他の委員会における国鉄、專売公社の総裁、副総裁に対する取扱いもさようにいたしておりますので、先例により本委員会もかような取扱いをいたしたいと存じまするが、この点について御了承を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中重彌自由党

○田中委員長 それではさようにいたします。  この際日本電信電話公社総裁梶井剛君、同副総裁靱勉君より、それぞれ発言を求められておりますのでこれを許します。梶井総裁。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○梶井説明員 私が今御紹介をいただきました梶井でございます。八月一日から公社が発足いたしましてから、公社設立の趣旨に沿いますよう極力努力いたしておりますが、短時日にその目的を達することはなかなか困難でありまして、公社設立の趣旨に沿いまするためには、国会の方々の今後の御支援と御指導を、ひとえにお願いするほか道がないと考えておるのであります。どうか今後ともよろしくお願い申し上げます。

靱勉日本電信電話公社副総裁

○靱説明員 副総裁を拜命いたしました靱でございます。前国会におきましては、電気通信事務次官としまして、格別いろいろ御指導、御鞭撻を賜りましたものでございますが、今回新たに日本電信電話公社の副総裁を拝命いたしましたので、今後とも何分よろしくお願いいたしたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。     —————————————

田中重彌自由党

○田中委員長 昨二十六日本委員会に付託になりました有線電気通信法案、公衆電気通信法案並びに有線電気通信法及び公衆電気通信法施行法案を一括議題といたします。     —————————————

田中重彌自由党

○田中委員長 御承知の通り各案は第十三国会において審査を終了するに至らず、さらに今国会に付託されたものでありまするので、この際その趣旨の説明聴取を省略し、ただちに質疑に入りたいと存じまするが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中重彌自由党

○田中委員長 御異議なしと認め、さように決します。  質疑に入ります。質疑の通告がありまするので、これを許します。橋本登美三郎君。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 本日初出席の梶井総裁並びに靱副総裁に対して、しよつぱなから質問するのもどうかと思いますが、善は急げであります。あまり善でないこともあるかもしれませんが、まず二、三の点について御方針を承りたいのであります。  第一には前国会で通過を見ました日本電信電話公社法、この法に基いて今後は経理作業その他が行われるのではありまするけれども、前国会において、すでに電通省としての予算が通過しており、原則としては、その予算を組みかえずにそのまま電々公社が行うという方針のように、当時は聞いておるのであります。そこで私は、最近関西方面を国政調査をして参つたのでありまするが、御承知のように電々公社が発足しましたのは、まず第一に戦争後における電信電話の復興状況が遅遅として進まない。これには経理その他財政面の問題がある。これを解決するためには、従来の国営方式あるいは財政法、こういう建前では不十分である。従つてその経営方針についても、あるいは財政法の建前からも、より弾力性のある公社方式をとるべきである。こういう観点からして、今回の公社法が通過を見たのであります。従つて各地における日本電々公社に対する期待というものは、相当大きく期待をされておるわけでありまして、従つて従来の御方針では、二十七年度は大体従来の予算をそのまま踏襲して行く方針のように、われわれ聞いておるのでありますが、なお今後半年以上を残しておるのでありますからして、少くとも従来の財政方針よりも、今回の公社法による経営方針の方が、仕事がやりいいという建前があるのであれば、この扱い方については、一応公社法の原則に従つて扱うのでありましようが、なおより一歩前進せしめるためには、この事業予算の組みかえが必要であろうと考えるのであります。はたして電々公社当局は、事業をより円滑ならしめるために、一歩前進的な態勢を整えるために、また一方においては国民の輿論にこたえるために、積極的に予算の組みかえ方針をとつて、国会にこれが審議を求める意向があるかどうか、まず第一にこの点をお聞きいたします。

靱勉日本電信電話公社副総裁

○靱説明員 お答えを申し上げます。すでに公社法及び施行法に規定されております通り、本年度におきましては、政府機関として成立しました予算を踏襲するという形になつておりますが、もちろん政府機関でありませんので、これにとりあえず八月一日からの暫定予算を組むように規定されております。これはとりあえずその形で郵政大臣の承認を受けまして、現在はそれによつて動いておる次第でございますが、御承知のように七月三十一日までの分の決算もしなければなりませんし、今お示しの通り、予算の組みかえと申しますか、そういうような措置もとることは、もちろんしなければならぬのでございますが、なおそこに関連して参りますのは、当然私どもとしましては、できますればいわゆる補正予算的なものを考えて行きたい、こういう形に相なつておりますので、かれこれ勘案いたしまして、本年度におきましても法律に認められておる範囲内におきまして、できるだけ公社設立の趣旨に合うように組みかえるという点につきましては、最善の努力をいたす覚悟でおる次第であります。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 ただいまの御答弁によれば、できれば補正予算を含めた予算の組みかえを行いたいという御方針でありますので、たいへんにけつこうであろうと思うのであります。なお現地を視察しての感想でありますが、われわれ公社法案を審議し、これには非常な心血を注いでつくり上げたのでありますけれども、現地に当つて、これらの問題を中心にして現場を調査した結果においては、もちろん公社が出発しましてからなお日が浅いのでありますから、具体的にこの現われがあり得ないのもやむを得ないのでありますが、ただわれわれ危惧するところは、従来の国営方式、いわゆる電通省時代、あるいは逓信省時代の考え方から、はたして公社法の精神を体得した、いわゆる新しい企業体であるべき公社に対する考え方が、末端まで行き届いているかどうかということが非常に疑問視されるのであります。これはまだ日が浅いのでありますからして、あえてとがめるのではありませんけれども、問題は、従来の考え方と今度の公社法の考え方というものは、相当根本本的に相違がある。この根本的な考え方の相違というものを、できるだけ最高首脳部の方々が承知しておつても、末端の窓口までこれが徹底しなければ、せつかくの趣旨が不十分なきらいがある。従つてぜひともこれは公社の首脳部において、末端まで十分に公社法の精神を徹底せしむるよう、あらゆる意味において教育といいましようか、趣旨徹底についての御努力を願いたいと思うのであります。たとえて申せば、これは今後の問題ではありまするが、電話料金の収納状況におきましても、もちろん日本銀行あるいは普通銀行等の民間金融機関に収納せられた電話料金は、二、三日において資金化せられておる現状でありまするけれども、郵便局に委託された電話収納金というものは、二週間ないし二十日間を要しなければ資金化することができない。こういう状態では、今後公社法の示すところは、御承知のように政府から金を借りる場合においても、当然適当な利子を拂つて金を借りる、その日から利子がつくのであります。であるからして、一面におきまして収納につきましても、これが急速に資金化される、こういうことでなければ公社経営の建前からいつても、相当の利害得失が現われることは当然だと思うのであります。これらについてはもちろん郵政省においても格段の協力を願わなければ、一方的にはできないことではありますけれども、従来ともすれば早くて二週間ないし二十日間、おそいのは一箇月にもなんなんとする。その間は単なる保管金として寝ておるという状態である。これは政府にとつても決して利益じやない。ですからこういうような点はこまかい一端を例として申し上げたのですが、こういう面に関することは、公社法の精神が具体的に了解できるならば、立ちどころに私は改善せざるべき性質のものであろうと思う。こういう点について、これらを中心にしてでもけつこうですが、いかにして公社法の精神を具体的に末端まで徹底せしめ、その後においていわゆる民主的、民営的公社の運営に当るか、その方針を梶井総裁にお尋ねしたいと思います。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○梶井説明員 ただいまの御質問に対してお答えいたします。公社設立の趣旨というものが末端やで十分に了解される必要があるという御趣旨につきましては、全面的に私は仰せの通りと存じております。しかしこれは一片の通牒のごときものを出しましても、とうていその趣旨が十数万人の従業員に徹底することは望まれないということを痛感しておるのであります。従つて公社設立の趣旨を十分体することは、まず第一にわれわれ幹部の者がその心構えを持たなくてはいけない。続いてその次に地方の幹部の人にその趣旨を十分に了解してもらわなくてはいけない。そうして順次下部の機構の人々に理解してもらわなければならぬのでありますが、とりあえず私自身としましては、時間の都合を見まして、事業に対する現状を知ると同時に、事業に従事して取扱局で働いている人々の意見をも聞く意味におきまして、現業の局をまわつて参つております。ただいま仰せになりましたことは、私自身が東京の都内の各局をまわりまして痛感しておる次第でありまして、今後時間が許しますならば、日本のおもなる都市だけでもまわりまして、御趣旨の精神を十分徹底するようにやつて行きたいと考えている次第であります。どうかその点につきましては、ある程度の時間のお許しをいただきませんと、従来のごとき官庁の通牒だけで趣旨を徹底するということは、とうてい実現が不可能かと考えている次第であります。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 電通事業としては非常に重大なる折から総裁に御就任なされたのでありまして、非常な御決意のほどもわれわれはしのばれるのであります。この公社が所期の目的を達成し得ない場合においては、せつかく理想的に近い公社ができてなお批判をこうむる、こういう結果になつてははなはだ残念であります。もちろん梶井総裁においても非常な決意を持つてその重責に当られたことであろうと思うのでありますから、今後の御努力と御発展を大いに期待しておるものであります。  なおこの問題は、もちろん公社当局の直接の問題であつて、はたして本委員会がこれらの問題について質問を申し上げることが妥当であるかどうかということについては一応私にも疑問があるのでありますけれども、ただ公社法が国会にかけられ、その公社法の内容ともなるべきものであると考えますのでお聞きしたいのでありますが、ただいま進行中の公社の内部の機構組織であります。これはわれわれ従来国政調査を行いまして、地方において通信部があり、管理所があり、電信、電話局がある。電信、電話局には局長がおらぬ。こういうことをもつて数段階にわかれておる。数段階にわかれるのはけつこうですが、その命令系統なり現場との連絡が非常に不十分である。こういう組織であつては、打てば響くというような事業経営も不可能であるという点をわれわれも常に心配しておつた。昨年からこの問題については当委員会においては当然改正すべきである、こういう見解で委員会においてもこれらを中心にした質疑が行われております。最近公社になりまして、そこで公社の内容ともいうべき機構の改革が審議せられておるようであります。これは法的にはもちん郵政大臣の認可も必要でないように考えます。内部の問題でありますから、おそらく経営委員会の議決事項で済むのではなかろうかと思うので、当委員会がこれについて云々することも一応の疑義がありましようが、われわれは参考意見として申し上げると同時にお聞きしたいのであります。聞くところよりますれば——というよりは私が調査して参つたいろいろの方面の状況ですが、現在考えられておるのは大体二つの案があるように聞いておる。一つはいわゆる本社、次が通信局、それと通信局に直接連繋して電信、電話局、こういうような建前、それにちよつと横に離れて通信局のもとに通信部を置く、その通信部は主として工事関係並びに計画を行う。こういうようなふうに聞いておる。これが一つの案である。もう一つは本社、それから通信局、続いて通信部、通信部のもとに電信、電話局を置いて、電信、電話局長を置く、その中では運用と施設を兼ねておる、こういうような二つの案があるようであります。いずれの方面にきまるか見当はつきませんが、われわれが現場を調査しての感想から言いますれば、従来の国政調査からもそうですが、今までのようにブロツクの通信局のもとに電信、電話局が隷属をするということになりますと、実際上の運営の上においては非常に不便を感じはしないか。たとえば関東通信局の下に栃木県の何々市の電信、電話局が直属をするということになると、電信、電話局というものは直接の仕事をするものでありますから、電話局長、電信局長はなかなか多忙な身であつて、遠隔の地からブロツクの通信局へ実際上の連絡をとるということは非常に困難をきわめて、かえつて能率を阻害する危険がありはしないか。またもう一つは、通信部が主として工事関係並びに計画を取扱うということに規定すれば、従来とかくいろいろな評判があつた——今ではないようでありますが、かつてあつたように工事関係と管理関係とが二つにわかれるような傾向を持つ。こういうことも非常に注意すべき結果を招来するのではなかろうか、こういう点を考えますれば、私は公社の関東あるいはブロツクの通信局、その下に通信部があつて、その下に電信、電話局がある制度の方がかえつて合理的ではなかろうかと考えるのであります。現在機構改革の途上にあるようでありますが、どういうような方針のもとにどういう形態をとろうとしておられるか、あえて申し述べていただいてさしつかえなければ、御説明願いたいと思います。

靱勉日本電信電話公社副総裁

○靱説明員 ただいまの内部機構の問題につきまして、特に通信部を中心として一案があるようだという御質問でございます。またその際におきましては、やはり中間段階として通信部のある方がかえつていいのではないかという御意見に拝聴いたしたのでありまするが、御指摘の通り現在内部機構の改正につきましては、相当結論に近づきつつある現状の段階に立つております。ぜひ十月一日から実施できるようにという総裁の御要求もありますので、目下最後の仕上げを急いでおる次第でございますが、この機構改革の根本的な要請といたしましては、すでは国政調査等においても御指摘されております通り、できるだけ段階を少くしまして、同じ事務をいろいろな箇所でやるというふうな事務の重複を避けて、最も能率よく仕事が動くようにして行かなければならぬというのが、根本的な考え方でございます。しかしながら一方におきまして、ただ機構を簡素化するがゆえにかえつて事務が非能率的になりますならば、これはもちろん機構改革の精神に沿わないわけでございます。終戰以来ほとんど毎年のように機構が改正されておる。これが現場の事務能率に非常に影響しておるということもよく考えまして、この際は現場の意見も聞き、あるいは組合等においてもいろいろな意見を持つておるので、そういうような意見も十分積極的に聞くような態勢のもとに、現在結論を急いでおる次第でありますが、特に現場の機関といたしましては、在来の欠陷といたしまして対公衆関係におきまして統一的なところがないという点で、機構改正にあたりましては、利用される方々がわかるような機構にして行つた方がいいのではないかということと、同時に現場にできるだけ権限を持たせまして、自主的に解決できることをなるべく多くして行こう。何でもかんでも管理所、通信部あるいは通信局、本社まで来なければ解決つかぬというような態勢はまずいということで、まず現場においてどれだけの権限を持ち、どういうふうにやつて行つた方がいいだろうかということを中心に検討いたしまして、共通の長すなわち電話局長なり電報局長等を置くことはほとんど意見が一致して、現在の結論になつておるような次第であります。そこで問題は、あるいは三段制がいいということが私どもの一応の考えでありますが、かつてそういう三段制のもとに行われておつた工事局というものは、やはり地方現場機関としまして建設、保守の仕事をやつておつたということで、電報局、電話局とある意味においては鼎立的な関係にあるというような過去の例もあるのでございますが、通信部の問題につきましては実は非常に論議をかわしております。現在におきましてもなお若干の議論を残しておりますが、私どもの大体の結論的な方向といたしましては、やはり先ほど橋本委員の御指摘になりましたように、完全なる中間段階として考えて行かない。すなわち通信局と現業との関係を考えまして、現場において十分できるようなこと、あるいは各現業局にわけることによつて著しく分割損を生ずるというようなことにつきましては、あるいは通信局自体でありますれば、遠隔の地であるというような点からかえつて事務能率が非常に悪いというようなものについては、通信部にそれを集約して行く。最も通信部の存在を必要といたしますのは、御指摘の通りやはり施設の関係でございます。それからローカルのいろいろな計画という点につきましては、どうしても通信部を必要とするであろう。他の集約的なことと申し上げますと、あるいは材料関係あるいは資金関係、先ほども御意見にございました通りできるだけ資金を円滑に、またできるだけ早く回収する、各方面に散在させて置かないという意味におきましては、現在の管理所に分散しておるのを少し集約する必要もあるのではないかというような点から、通信部というものを新たな性格として考える。すなわち機構的に申しますれば、本社、通信局並びに通信部及び取扱局というふうに考えてもいいかと思うのでございますが、これにつきましては、もちろんただいまの御意見の通りに、中間段階というものがいるのではないかという御意見もあります。しかしながら現場の仕事をほんとうに検討してみますと、必ずしも中間機関を要しない。通信局で直接—現在でも管理所、通信部を通じておりますが、それはほとんど通り抜けであつて、通信局において処理しなければならぬようなことがあるわけであります。そういうものについて、しいて中間機関を置く必要はない。ただ通り抜けの中間機関は、そこに何らの利益もないではないかというふうに考えまして、一見その全面的な中間機間でないという点において、理論的にあるいは御議論があるかと思いますが、特に実際論として、ほんとうに具体的にそれぞれ事務に当つてみまして、これはもう現場だけでよろしい、同時に通信局だけで十分できるものは、できるだけ段階を少くするという考えで現在進んでおるような次第であります。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 もちろんわれわれは專門家でありませんので、こまかい点については承知をいたしません。ただ副総裁の御意見によれば、できるだけ段階を少くして能率的なものにしよう。特に現場機関である電報、電話局を強化して、できるだけの権限を與えよう、こういうようなお話であつてまことにけつこうであります。その点においてはけつこうでありますが、従来の—これは公社であつて官庁でないから、官庁の例をもつてしては必ずしも当るとは言いにくいのでありますが、従来とかく多くのものが、下部構に対して相当の権限を付則すると称しましても、やつてみるとなかなか実際上は権限が委譲されておらない、こういう例が多いようであります。しかしこの際、思い切つて従来の通信部及び管理所の持つておつた権限に近いものが、電話、電報局に與えられるということであれば、それも一つの方法であろうと思いますが、ただ問題は、通信部というものの性格を越えて、工事部あるいは工事局というものになつてしまうのであるならば別問題ですけれども、そうではなくしてなおかつ通信行政の方も担当せしめるにおいが残つておるということはなりますと、結局二本建のような形式になる。従来の管理所の性格も一面において帯びる、こういうことになると、はたしてその間うまく遂行できるかどとかということも大きな問題であろうと思います。これはわれわれ参考意見として現場を調査し、国政調査の結果について意見を申し述べるにすぎないのであります。  なお時間がありませんので、簡單な点で御意見を承りたいのであります。マイクロ・ウエーヴの問題ですが、マイクロ・ウエーヴは現在公社においてその工事を始めておられるようであります。これは全国会においても同僚議員の方々並びに私からも、マイクロ・ウエーヴは、当然当時の電通省、今日では電々公社になりますが、電通省が責任を持つて行うべきものであるというふうな見解を述べております。現在すでに一部工事に着手しておるようでありますが、その工事の計画と将来の見通しを伺いたい。もう一つは、短波に関連しておりますが、せんだつて名古屋の通信局で短波利用の状況を聞いたのですが、非常に広く短波が利用せられておる。たいへんけつこうであります。農業協同組合が短波を申請し許可を受けて、名古屋の本部から地方七箇所に連絡をとつて非常に有効に働いておる。短波が国民一般に利用せられることについてはけつこうであります。ただ日本電々公社として、将来有線あるいは無線通信の場合におきましても、短波による電話ということについても、相当にハーバー・サービスに考えられているような考えで行かなければならぬと思いますが、これらの点についてはわれわれ国政調査の上から見て、どうも十分に利用されておらない、あるいは従来の経験からしてこの方面に対する熱意においても十分ではないようにも見受けられる。積極的にこの方面の開拓をしてもらつて、画期的な事業が展開せられることを希望するのでありますが、これらに対する見通し、ことにマイクロ・ウエーヴの建設経過、完成見通しについての御意見、かつまた短波を利用しての将来の扱い方、こういう点について関係両当局から御説明願いたいと思います。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○梶井説明員 ただいまの超短波の利用について、将来どういうふうに考えておるかというお尋ねのように存じます。最近無線の方で発達いたしましたのは、従来の短波と違いまして、非常に波長の短い無線が世界各国において発達したのであります。波の長さは、従来短波と申しておりますのは二十メーター以上なのでありますが、今盛んに使われておりますのはセンチメーター、たとえば十センチメーターというようなきわめて短い波を使つておるのであります。それが特に今日発達いたしまして、ニユーヨーク、サンフランシスコ間において、波長ではなく、サイクルで申しますと四千メガサイクル、メガサイクルは百万サイクルであります。一秒間に四千メガサイクルの振幅の電波を使つております。ニユーヨーク、サンフンラシスコ間の開通は昨年の八月でございます。それで日本でももちろんこの研究を公社の通信研究所で最近においてやりまして、大体試作は完成いたしまして、目下試作したものにつきまして研究を続けております。本年内あるいは本年度中には十分実施し得るところの準備ができると思います。来年度におきましてそれを実行に移すという考えで進んでおります。なお経済的に申しますと、無装荷ケーブルというのが今日におきましては非常に発達していまして、一回線で二十四通話が設定せられるのであります。でありますから二十四回線もとりますと、極超短波といずれが経済なりやという経済上の比較問題が起るのであります。しかもケーブルがすでに敷設されておりますのを利用するのでありますから、経費も割合少いのでありまして、従つてその経済比較をいたしまして、経済の有利であるというものは極超短波を使う。しからざるものは無装荷ケーブルの搬送電話の方式によるという方針をとつております。しかし災害であるとかあるいは保安であるとかいう見地から見まして、地下に埋めてありますケーブルが故障を起さないとは限りません。従つてどうしても無線によつて国内の通信を全国に行き渡らすという方針をとらなければ、ほんとうに通信の安全というものは保たれないわけでありまして、さしむき今計画しておりますのは、来年度におきまして東京、大阪間をやるつもりでありますけれども、続いて北海道並びに九州の方へ極超短波の回線を延長するつもりでおります。ただ御承知の通り極超短波は、そのステーシヨンと申しますか、中継します場所を多くは山頂に置かなくちやならぬ。従つてそこに勤務する人の労苦、並びにその不便に対する何らかの措置を講じなくちやらぬのでありますが、最近ではアメリカでもそういう場合に、いわゆる無人と申しまして、人を置かない、自動的にすべて働くという方式を使つておるのでありまして、わが国におきましても、その無人の方式で研究して進めて行くという方針をとつておりますので、多少時間がかかつておるような次第であります。従つて短距離でありますならばそういう不便はちつともありませんが、日本を縦断して幹線路として使うというふうになりますと、公衆通信に対する安全性という点から見まして、相当慎重にやらざるを得ない事情になつておる次第であります。決して研究を怠つておるわけではありませんで、方式がアメリカのとは少し違いますけれども、大体完成の見込みが立つた、どうぞさよう御承知おきを願いたいと思います。

大野勝三郵政事務次官

○大野説明員 短波の利用につきましてお触れになりましたが、お話にもありましたように、この電波を利用する無線通信の盛んになることは、わが国の文化の向上あるいは国運の進展の上におきましてまことに喜ぶべきことでありますが、すでに御承知の通り大体この短波の利用し得る幅が決して無限ではない。しかもこの利用価値が非常にたつといものであればあるだけ、最も国民の利益に合致するようにこれが活用されるようにならなければいけないことは申すまでもございません。そういうわけでこの短波を利用いたしまする無線局の免許というようなものにつきましては、十分にその公益性の軽重を判断いたしまして、たとえばすでに公衆通信の一般の無線局の免許でございますれば、その免許を申請いたしておる人の事業計画なり、あるいは財政的基礎なりが十分であるかどうかということも審査の対象になりますけれども、それよりもまず公衆通信の公社でやつておられますそういう施設の利用によつて、目的が達せられないものかどうかというような点も十分に吟味いたしまして、両者に不経済あるいは不利益の来ないように、全体の利益に何が一番合致するかという観点から処理しなければならないものと考えておりますし、現在の法制の建前もそういうようなことを要求しておるわけであります。十分遺憾なく、総合的に効率の上りますように処理をいたして参りたいと考えておる次第であります。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 電波の利用についての次官の御方針には、われわれも心から同感の意を表します。ただ現実の問題として、これは先ほど申し上げた名古屋の例ですが、これなどは目下いわゆる協同組合の間を連絡するための專用として、その許可が申請されて実際に行われておる。そこで問題は、公衆通信というものと、そういう共同体の通信というものは、法理の上から言えば、今度出ました有線電気通信法、公衆電気通信法案を見ましても、共同体の同一事業の目的を持つて專用に供するものについては、その施設が自由に行われるということになつておるのでありますが、そういう共同体の同一目的に使われる場合と、公衆電気通信との場合が、非常に社会では問題になるだろうと思います。法律の上においてはこれを一応割切つておりますが、実際問題としては非常にむずかしい問題だろうと思います。というのは、これはただいま申した名古屋の例ですが、農業協同組合のものを有線もしくは公衆電気通信に接続を希望するような場合ということになれば、ただちにそれは同一事業体のものではなくなるという結果になるだろうと思います。従つて波長の数にも限りがある。かつまたいわゆる公衆電気通信、旧日本電々公社の行うべき事業も、従来の事業と比べ、こういうような無線の発達というようなことからして相当角度が広がつて来ておる。こういう建前からもこういう問題については慎重に、かつまた一方においては積極的に活用せられることが必要である、かように調査の上から感じたのであります。  時間もありませんので、一応私の質疑は本日はこれで打切りたいと思いますで、当他から申しましたように、日本の電気通信事業の現状は非常な難関があり、また画期的、躍進的発展を待望せられておるときでありますから、総裁、副総裁の方々におかれては、積極的な大膽な施策を行われんことをお願いする次第であります。

田中重彌自由党

○田中委員長 石原登君。

石原登自由党

○石原(登)委員 ほかの委員会の都合で非常に遅れて参りまして、あるいは私のお專ねしようと思つておることは、すでに同僚委員より質問しておるかもしれませんが、私は一点だけお尋ねしたいと思います。  まずその前に、今回梶井さんが総裁に就任されましたことは、この業界のエキスパートでもあられますので、心から歓迎申し上げておる次第であります。どうか大いにがんばつていたださたいと思います。  それで私が一番お尋ね申し上げたいと思いますことは、今後の公社を運営するにあたつての一番大きらポイントだと思いますが、これはたびたび質問いたしておりますが、まだはつきりその性格を把握することはできません。それは何かと申しますと、公社のいわゆる公共性とそれから企業性、この問題のかみ合せについてであります。これはここからここまでが公共性、ここからここまでが企業性ということははつきり言えないと思いますが、この問題について、新総裁はどういうような心構えで臨んでいてくださるのか。実は私どもこの公社法の審議にあたつて一番心配いたしましたことは、これまでの電通省におきましても、どうも都市中心主義に施設が行われていた。これは事業の採算の面から考えましたときに、まことにやむを得ないものだとかように考えます。しかしながら一面私どもは電気通信事業につきましては、非常なる公共性を特に要望しているわけであります。ところが従来までの運営を見ておりますと、この公共性が非常に圧縮され、あるいは規制をされまして、どうも企業一本やりで進んだ傾向がある。特に公社になりまして利益追求の性格が一段と強くなりますと、さらに一層これまでの弱点を露呈するような結果になりはしないかということを実は私はおそれていた。ところが案の定公社になつて数日を出ない間に、もうそういうような事態が出て参つた。それはどういうことかと一例をもつて言いますと、今度出された通信法案の中にこういうことが書いてある。たとえば電信局あるいは電話局から相当長距離の地点にある施設につきましては、その施設を使用する人に全部つくらせる。そしてそれを全部仲立ちにおいて公社によつて運用して行く、こういうような形のようであります。これは言いかえますと、特定の個人がたとえば山の中で鉱山をやる、あるいは遠く離れた海岸で水産業を営む、こういう人たちにとつてはそういう施設があればけつこうだと思います。しかしながら相当離れた山の中、あるいは三里とか四里とか離れたところに五百戸とか六百戸というまとまつた部落がある、こういう部落に引く電話さえも、なおかつそういうような方式をとるという建前に、今回出された法律案ではなつておるわけであります。かようにいたしますとこれはどこに公共性があるのか、私にはわからない。かねて当局の御説明を聞いておりますと、電話一本については二十万円かかる。ところが東京での電話は三万六千円しか金を取つておらない。これまで政府はいわゆる特定の個人の電話に対しても、なおかつ十六万数千円の助成をやつておる。それにかかわらず三百戸、四百戸、これを人口にかえますならば数千名という人になる。そういうところの通信の用に供するところの電話施設に対しては回避してやらない。こういう考え方ははたしてどこに公共性があるか、こういうことを私は指摘したい。以上の事例を申し上げまして、私は総裁がこの企業性、公共性ということについて、どういうような判断と心構えで臨んでいらつしやるか、この一点だけをお聞かせ願いたいと考えるのであります。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○梶井説明員 ただいまのお尋ねは公共性と企業との関係というようであります。お仰せの通り通信事業は公共事業であります。従つて過去八十年間官営によつて運営されて参つた次第だと存じております。しかし官営のときでさえも、事実電話は世の中の人が要求されるように、実行はなかなか困難であつたということであります。官営であるということは、公共性を十分認識してやられておつたにもかかわらず、今のような時代に通信の道さえが開かれなかつたということなのでありましてこれは官営であろうが、あるいは公共企業体であろうが、同様な結果を招いておつたのではないかと思うのであります。今の御質問は公共企業体となつたがゆえに、むしろ企業性を帶びて営利的になるのではないか、従つて従来の官営よりも一層寒村僻地に対する通信の便というものを、経済的の面からのみ見て等閑視しやしないかということをお尋ねになるのだろうと存ずるのでありますが、これは従来官業でありましたときの精神というものは、たとい公共企業体になりましても、公共性ということは絶対に捨てるべき問題でありません。当然公共企業体としても、国民のための公共企業体でありまするから、国民の要求されるところにできるだけ応じる。場合によりましては、単なるそろばんだけでなく、たといそれが営利的に考えては損でありましても、やるべきところはやらなければならないと存ずるのであります。ただ御承知の通り官営当時におきましても、予算の関係によつてそういう意図を持つておつても、年々歳々順序を追つてやられたものであろうと思うのであります。従つて公共企業体になりましても、予算という面におきましては、やはり従来の通りに順序を追つてやるよりほかにはいたし方がないのではないか。ただしからば公共企業体になつて、官営の場合と何も違わぬではないかという御質問があるだろうと存ずるのでありまするが、私ども公共企業体の責任者といたしましては、いかにしてそれを経済的に経営して行くかということに、一層注意を拂うべき義務があると考えておるのであります。よつて節約いたしました経費をもつて、できるだけさような寒村僻地にも行き渡るようにして行かなければならぬ。またそういう方面に設備いたしました場合に、もちろん赤字になるだろうと思いまするけれども、しかし他の一方において節約した金によつて、その赤字を補填してでもやるべき性質のものであるというふうに考えておるのでありまして、事業経営は、公共企業体になりましても、国民のものであるという建前から、経費をできるだけ経済的に使用して行く、計画にいたしましても十分検討して行く、また運営して行く側にいたしましても、できるだけむだを省いて行くというところに、公共企業体の企業性を発揮して参りたいというふうに考えておりますので、公共性と公共企業体としての企業性とには、何ら矛盾を生ずるようなことはないようにして行きたいと考えております。

石原登自由党

○石原(登)委員 ただいまの御答弁、ちよつと私の申し上げた質問と食い違つておるのですが、そういうような心構えは、もちろんさようでなければならぬと思います。もちろん私どもは、一般的に予算が少いということについて、当局の皆さん方が非常に苦慮されておることについては、心から御同情を申し上げ、この面の打開については、今後も一層御協力申し上げて行かなければならぬ、かように考えております。ただ要は、その限られた範囲の予算、與えられた予算におきまして、これをどういうふうにかみ合せるか、それはいわゆる事業の採算を追求して行く、あるいはその中に公共性を十分織り込んでもらう。これをもつと具体的に申し上げますならば、同じ通信という面から行きましても、郵便による通信業務も、電気通信による通信業務も、その性格は毛頭違わないはずだ、私はかように考えておる。ところが一方郵便の方の通信は、御承知の通りに東京でありましても僻遠の地でありましても、それこそ山の中の一軒家でも、五円ではがきが参りますし、十円で封書は参つております。この中で一応郵便の独立採算の建前がとられておる。ところがひとり電気通信の方になりますと、どうしてもその施設が都会中心主義になつておる。これはあるいは需要も多いでありましよう。しかしながらこういうような関係は、その需要の多い面にどんどんやつて参りますと、都会と地方との電気通信事業によつて受けるところの公共的利益というものは、たいへんな差ができて参ります。これは経済的にももちろんそうでありますが、文化的にもあるいは治安その他の取締りの面においても、たいへんな差ができて行く。私はもちろん郵便と同じようにやつてもらいたいと申すわけではありませんが、少くともこれと同じような精神で地方にも普及させてもらわないと困る。ただいま申し上げました通り有線電気通信法案には、遠いところの電話はもうからないから、そつちは施設しない、お前の方で施設してそれを運用してやるのだということをはつきり言つている。こういうようなべらぼうな考え方は、少くとも公共性を持つために相当の国家的権限を與えられているところの公社として、とらるべき道ではないと私は考えるわけであります。とにかく経済的にも文化の恩恵にも浴していないそういう僻遠のところにこそ、皆さん方の方で十分に施設をして行かなければならぬ。そうして都市あたりにおきましては、電話の経済効果と申しますか、その面から負担し得る能力は相当あるわけであります。こういう点を十分加味されて運営されるならば、この経営、いわゆる企業性と公共性というものはもつと接近してスムースに行けるのではないか、実は私はこのことをお尋ね申し上げておるわけであります。  きようはこの程度で終りますが、私は特に今回地方をまわつて参りまして、地方の施設をずつと見て来たのですが、その結果特に痛感いたしましたことは、私がかねがね考えておりました通り、一段とこれではいけないというように考えて参りました。具体的な事例につきましては、あらためて次の委員会でいろいろ申し上げまして、御相談申し上げたいと思いますが、どうか梶井総裁、あなたの心構えいかんによつて、地方が非常に発展して参ります。都市ばかりを発展させましてもびつこの日本ができるのであつて、ほんとうの地方のすみずみにまで日本の文化が浸透し、経済が擴充することが、国家の根本的な発展の基礎だと考えておりますから、次会におきましては、私がきよう申し上げました事柄について、何か総裁のお心構えをさらに具体的に聞けますように、どうかひとつよろしくお願いいたしたいと思います。これをもつて本日の私の質問を終ります。

田中重彌自由党

○田中委員長 井手光治君。

井手光治自由党

○井手委員 私は総裁に一言御希望申し上げたいと思います。梶井新総裁の御就任を心からお祝い申し上げます。先ほど来橋本委員及び石原委員より質問がありましたが、私も国政調査で若干地方に出て参りました。問題は、何と申しましても建設資金の獲得にあると思う。いろいろな理論があります。経営を合理化して企業体の本性を十分発揮するようにすべきだ、官僚の独善性をやめて、もつと民間企業の合理性を入れるべきだ、能率的に運用すべきだ、こういうことのために公社に移行された。しかしどういうことを並べてみましても、根本は、今日の日本の電気通信事業の根幹を固めるべき資金の需要をどういうふうにして補つて行くか、これをどう獲得するかということが、私は根本だと思う。これを言いかえますと、公社に移しまして、その資金を潤沢にどういうふうにつかまえるかということをきめることが、大きな目的だつたろうと思う。問題は、根本はここにあると思います。そこで私は、今後電々公社が発足する初年度でもありますから、最初の財政の切盛りあるいは資金需要の限度をどこに置くか、あるいは計画をどこにめどを置いておくかということが、今後の日本の電気通信事業の方向なり、あるいは発展をきめる根本になつて、非常に重要だと思います。どうも政府機関その他のことを見ておりますと、最初きめられるというとそれがきまつてしまう、予算、財政資金がきまつてしまつて、これを増額することは困難である。何となれば今使つておる二、三十億程度の建設費の財政資金にいたしましても、見返り資金にいたしましても、一旦きめられたというと、これを増額することはなかなか困難だ。困難だということが数年来続いている。そうしていわれるところの電気事業のほんとうの進展というものが予期に反しているわけです。でありますから、今度の資金計画を一体どういうふうに梶井総裁は考えておるか。願わくば今の限度の少くとも最低三倍くらいな建設資金をもつて電々公社が発足して、ほんとうに国民の要望にこたえ、日本の電気通信事業に革命をもたらして、今後の発展を期するということを如実に国民の前に示すべきである総裁の御決意のほどもおそらくそこにあろうと思うのであります。どうか御遠慮はいりませんから、今度の電気通信建設予算は、梶井さんが天下に公正に日本の電気通信事業にくさびを打込むというくらいの意気込みで、ひとつ思いきつた財政資金を盛り込んだ予算編成をされるように、特に希望しておきます。これは副総裁にもぜひお願いしておきます。私ども予算の審議に当ると思いますから、あなたのお腕前を拝見しておる次第でありますので、これだけ希望して本日は終ることにいたします。

石原登自由党

○石原(登)委員 今回地方に国政調査に参りましたが、電気通信省の従来の機構は非常に複雑怪奇でありましたために、われわれこの事業にタッチしておる者でさえ、一つの事例をつかまえて、これをどこに行つて相談したらよいかということさえもなかなかわからなかつたのです。私はこの問題の関連性につきまして、いささか勉強して参りました。その結果、相当ロスがある。これは後日具体的に事実をあげていろいろ御相談いたしたいと思いますが、そうなりますと今回のいわゆる機構改革につきましては、私どもも相当の意見がございます。ですからこの機構改革の案をおつくりになります前には、ぜひわれわれにもその内案をお示し願いたい。またわれわれはその以前にも調査した結果に基きまして、本委員会なり、あるいはいろいろな機会において、積極的に意見を申し述べたいと思いますから、この点も御了承願います。

石川金次郎日本社会党

○石川委員 本日の問題になつております有線電気通信法及び公衆電気通信法施行法案の第七條の意義を、簡単に要領よく御説明願いたいのです。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光説明員 今のお尋ねは施行法第七條の準法人についてですが、準法人のことにつきましては、現在の電話規則の、いわゆる民法上の法人でなくても、社会通念上法人と大体類似するような社会活動を営んでおるものにつきましては、その団体名義をもつて電話の加入者となるということを認めませんと、非常に不便な場合が生ずるというので、この新しい施行法におきましても、現在の電話規則で認められました準法人は、この法律の施行の日から半年以内は、依然として従前の例によつて認めようという趣旨で、経過的に認めたものでございます。

石川金次郎日本社会党

○石川委員 それから二項の方もあわせて御説明願いたい。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光説明員 二項につきましては、その後における措置について規定したわけでありまして、公衆通信法の施行後半年を経過した後において、ただいまの準法人をどういうふうに見るかということでありますが、現在の電話規則の規定によつてその準法人の代表者として届け出てある者が、この新しい公衆通信法による加入者となつたものとみなすことにしたわけであります。

石川金次郎日本社会党

○石川委員 私の方から例をあげて聞いておきたいのでありますが、法人でなかつた学校が、電話規則の第六條によつて電話加入をしておる。ところが施行法第七條第二項によつて、六箇月を経過しました場合、その学校が加入主体であつたものが加入主体は消えて、代表者として届け出でてあつた者、つまり電話規則の第六條第三項によつて料金納付その他一切の責任に任ぜしめるため代表者を選定するという規定で選ばれておつたその代表者に、その加入権は移るという規定なのでありますか。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光説明員 ただいま御指摘の通りでございます。

石川金次郎日本社会党

○石川委員 その場合、施行法第十六條によるところの旧電話加入権の取扱いもまた同様でありますか。その場合も加入権は代表者と表示されておる人に移るのでありますか。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光説明員 旧電話につきましては、十六條の関連において当然今の代表者が加入者となるわけでございます。

石川金次郎日本社会党

○石川委員 だんだんわかつて来ました。旧電話加入権は財産権と認められますか。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光説明員 現在の電話加入権の譲渡制限に関しまするポツダム政令によりまして、すでに旧電話については財産権的の性質を承認したわけでありまして、今回の公衆通信法においてもその趣旨は当然従来と同様に引継がれて参つております。

石川金次郎日本社会党

○石川委員 そうしますと電話規則の六條によつて加入主体として認められた学校が財産権を持つておつたものが、今度の施行令の今指摘した第七條によつて代表者名義の届出のある者に財産権が移つて行く、こういうことの法律的根拠を伺いたい。  なおお伺いしておきますが、憲法二十九條の「財産権は、これを侵してはならない。」という規定との関連はどうですか。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光説明員 ただいまの御質問は、公衆通信法の二十四條によつて、加入者を一応自然人または法人に特定したわけでございますが、そういたしますと電話の加入について便宜的に準法人という取扱いを認められましたので、多少そこに今御指摘のような間隙が出て参つております。ただいま憲法をお引きになつて御質問がございましたが、これは学校等につきまして代表者の財産権を一応電話の取扱い上、この公衆通信法なりあるいは施行法の方で、そういうふうに取扱いをしたわけでありますが、それだからといつて、ただちに今の財産権の侵害ということにはならないのじやないかと思うのであります。

石川金次郎日本社会党

○石川委員 あなたの御解釈の通りであれば、あなたは間違いがないが、疑問があります。お説の通りかもしれません。それでは私の意見をお聞きを願いたい。電話規則によりますと、第六條で社寺、学校、組合または団体にして法人にあらざるものは、電話の加入権を認め、加入主体として取扱つたのでありまして、法人にあらざるこれらのものも電話の加入権を持つております。その電話の加入権は、旧加入権であります。その電話の加入権は財産権と見られます。財産権は憲法で侵さずと規定いたしました。そのあとに施行令を改正いたしまして、主体は自然人もしくは法人でなければならぬという施行令の規定を置いたとしても、先に持つておつた法人にあらざる学校等の財産権はどうなるのか。法律一本でかえることができるのかということが、どうしても持つて来なければならぬ疑問なのであります。もしもこれが相当だ、理由があるというならば、これは納得するように加入者に教えなければなりません。たとえばある学校があつた。今度新しく六箇月過ぎて、代表者の名前にしろといつた。これをやらない。かりにやつた人があつて理事者がかわつた。これは憲法違反という問題になる。その譲渡が無効ということになる。無用の紛争を世の中に起さなければならぬのであります。十分この点をお考えになつておこしえになつた法律とは思いますが、もう一ぺんお聞きしておきます。

金光昭郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○金光説明員 ただいまの御質問でございますが、現在までの電話規則におきましても、社寺、学校、組合等、準法人につきましては、法人格のないものを一応加入者として認めて擬制して参つておるのでありまして、その点で今度の新しい公衆通信法では、この加入者をはつきりと自然人及び法人に指定しました。そこで今のようなことが問題になつたわけでございますが、これがはたして財産権の侵害になるかどうかという点につきましては、さらに私の方でも研究しまして、後ほどまたお答え申し上げたいと思います。

石川金次郎日本社会党

○石川委員 あとでお知らせくださいますようにお願いいたします。  なお今擬制したという点をおつしやつたが、擬制したという説明でいいかどうか、それをひとつ御研究の上でお知らせを願いたいと思います。きようはこれで終ります。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 議事進行について……。御承知のようにきようの公報は、この法律の審議をすることになつております。従つて委員長に先ほどお伺いして、さらに、監督官庁は郵政省になつたのでありますから、郵政省当局の責任者にお伺いしたいのは、公報に載つている法律案の審議ならば、その質問があることは当然である。それからただいま議題となつておるものは、この前たつた一日しか質疑を行つておりません。従つて当然質問が山積していることは明らかなんです。だから答弁の用意もあるはずなんです。答弁者も当然出て来なければならない。もし新しい郵政省の所管当局が答弁できなければ、正式の手続を経て公社側の方から説明員の資格なり、参考人の資格で正式にここえ呼んで答弁を求むべきだ。その手続をおとりになつてきようのこの委員会を開いたかどうか、委員長にお伺いしたい。さらに政府当局は、そういう質問が出ても、きようは十分答えられるという確信をもつて御出席になつたかどうか、政府当局にもお伺いしたい。それできようそれを追究して、議事をさらに延ばそうとは考えておらない。従つてもしそういうことを明かにした後、本日はそれ以上進まないと思いまするから、あらためて後日委員会を開くようにしていただきたい。

田中重彌自由党

○田中委員長 松井委員にお答えをいたします。本日開会に引続きまして梶井総裁並びに靱副総裁に対しましては委員会にお諮りをいたしまして、説明員に準じまするように取扱いたい、かように御了承を得た次第でございまするから、どうか御了承願いたいと思います。  それから政府側の方におきましては、本日第十四国会の劈頭でございまして、当然大臣に出席をいたさせるはずでございましたが、どうしても大臣の都合が悪いので、大野郵政次官並びに説明員といたしましてそれぞれ新たに任命されました諸君を招集したわけでございます。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 もう一言聞いておきたい。説明員に準じてというのは、正式に言えば、参考人ですか、説明員ですか。その点を明らかにしていただきたい。これは前例になります。  さらに政府の方にお伺いをします。これは委員長に聞いているのじやない。政府の責任者に聞いているのです。答弁していただきたい。少くとも公社法が通過をして初めての委員会です。法律に基いて総裁、副総裁はできております。われわれは、副総裁は長い間のつきあいをやつておりまするから、これはよく存じております。しかしながら新しい公社になつて、法律に基いて総裁、副総裁を任命したんだから、大臣が出て来て、審議をし、通したわれわれ委員なんですから、やはり総表、副総裁を正式に紹介をして、その紹介手続を終つた後、法律案の審議なら審議に入るべきだ。しかるに大臣が出ないで、最初から公報に載つている法律案の審議をいたさずに、説明員に準じてという形で、正式に委員会が議運なら議運の了承を得て、説明員なり参考人にきようはしているわけじやない。そういう審議の進め方というものが一体いいのであるか悪いのであるか。これは十分考てもらわなければならない。しかも政府当局はそういう形で法律案の審議かできると思うか。答弁ができると思つて出席されたのであろうか。これを明らかにしてもらいたい。

田中重彌自由党

○田中委員長 松井委員にお答えいたします。私どもは冒頭において委員会にお諮りいたしまして、これにてよろしいと思いましていたしたのでございまするが、さらにその点については研究をいたしまして、あらためて御答弁をいたします。

大野勝三郵政事務次官

○大野説明員 今日大臣が御出席になるべきでございますが、ただいま委員長からお述べ下さいましたように、やむを得ない用事がありまして出られませんで、まことに申訳ございませんでした。なお答弁の点につきましては、われわれはできる限り御答弁を申し上げるつもりでこの席に参つているわけでございますが、もちろん申し上げる答弁が御満足を得られるか得られないかは別問題でございまして、われわれとしてはできるだけそういう点について遺憾のないようにする覚悟で参つている次第でございます。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 できる覚悟で参つたつて、後日研究して来てというのがもうすでに第一の質問で出ている。あなたを責めるわけではございません。しかし私は手続だけは明瞭にふんでもらいたい。従つて大臣が出られぬならば、私は委員会開会の当初はおりませんから文句を言うわけではございませんが、大臣のかわりとして次官は御出席になつたのかどうか。

大野勝三郵政事務次官

○大野説明員 私は実は大臣のかわりをするつもりで伺つているわけではございませんで、事務当局の一員として今日この席に伺つております。大臣から別にお前代理を勤めろというようなお話ではございませんで、その点どうぞ御了承を願います。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 大臣のかわりではないけれども、大臣は出席できない。初めての委員会であるということは御存じでありましような。だから大臣はきようは出られないということをあなたはお断りになつて、公社及びその機構に関する問題は、当該公社の方々から答弁するというようなことをおつしやいましたかどうか、おつしやらなくてもいい問題でありましようか。私はやはり委員会において政府と委員の間に円滑に審議を進めるということになれば、そういう扱いをやつた方がよろしいと思いますが、やらなくていいという考えならそれは別でございます。そういうことの手続というか、あなたの方の考え方を当初に発表して、本日の委員会に臨まれたかどうか、これだけをお聞きしておきたい。

田中重彌自由党

○田中委員長 松井さんにお答えいたしまするが、私の考え方を申し上げます。ただいまお話がございましたが、総裁、副総裁に対しまする御質問に対しては御両所が御答弁なさつたのでありまして、そのほか金光説明員に対しては、新たに郵政省の説明員として御出席されているわけでございます。それだけ御参考に申し上げます。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 私の言うのは、郵政当局が出て来ても、この施行法案なるものは、御承知のように現在は公社に移つた方々が多く参画して起案したものであると思います。従つてこまかい答弁になれば、資格があるとかないかいうことでわれわれは答弁を求めるわけに行かないし、答弁をなさることができないので審議が進まないのです。従つて正式に公社側のこの法律案を起案した者に対して、説明員あるいは参考人の資格において来ていただいて、公社側に聞かなければならないものは公社側に聞くという形において、審議が進められなければいけないということを申し上げているのです。その手続をせずしてきよう審議をしようとしたために、研究をして来てという問題が最初に出て来てしまつた、そういうことがいいか悪いかということです。悪ければきようはやめて、今後研究をして審議が進むようにするというお考えならば、私はそれでよろしいのです。

田中重彌自由党

○田中委員長 委員長としてお答え申し上げまするが、御指摘のような遺憾な点もあつたかと私は存じます。従いましてそういつた点につきましてはお許しをいただきまして、爾今十分そういう点を注意いたし、善処いたしたいと存じます。  御質疑もないようでありますので、本日はこの程度にとどめ、次会は二十九日午後一時より開会いたしたいと存じます。  これにて散会いたします。     午後四時三十六分散会

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