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13回国会参議院1952/05/07

労働委員会 第10号

発言数
93
登壇者
14
会派数
4
開催日
1952/05/07

会議録

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 只今より会議を開きます、議題に入るまでにお諮りいたしたいことがございます。一つは、今破壊活動防止法が参議院に予備審査として付託されているわけでありますが、これが法務委員会に対しまして連合審査の要求をいたしまして、それの運営につきまして法務委員長と今協議中でありますが、公聽会の関係、連合審査の関係等につきましては、法務委員長と協議の上決定するようになつておりますので、一応労働委員長に運営につきましては、御一任願つて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) それじや一応御一任願つたものといたしまして協議いたします。なお本日までにきまりました点は、来る十日の午前十時から連合委員会を開きまして、提案理由の説明並びに内容の説明を聞くことになつておりますので、御了承願いたいと思います。  前の労働委員会で協議願いました繊維機械産業関係の不況に伴いましての労働問題調査のために、本日三人のかたに参考人として御出席願つておりますので、順次内容につきましての意見を述べてもらいたいと思います。一応三人のかたに申上げますが、運営の関係がありまして、お一人の陳述の時間は大体二十分以内といたします。順序はこちらから指定いたしますから、順次事情につきまして陳述願いたいと思います。最初に笹島守君にお願いいたします。

笹島守全国纎維機械産業労働組合連合会執行委員長

○参考人(笹島守君) それでは御指名にあずかりまして、繊維機械産業の状態を簡單に御報告申上げたいと思います。  戰前に我が国の繊維機械産業が発展したのは、第一次の欧洲大戰において、日本の紡績設備の補給をしていた英国が、軍需品生産による民需産業の縮小と海上輸送の杜絶のために補給ができなくなり、たまたま発展途上にあつた日本の紡績の必要に迫られて生産し始めておつたのを契機といたしまして、漸次自給態勢を確立し、なお国内紡績の発展と日本紡績の中国進出に応じまして、需要が増大したためであります。ところが第二次大戰に突入するや、日本の経済は完全に戰時態勢に切り換えられまして、平和産業である繊維機械産業も一部を残しまして、殆んど軍需品生産に切り換えられたのであります。一方紡績産業も民需産業として圧迫され、終戰時におきましては戰前の設備が千二百余方錘あつたのに対しまして僅か二百余万錘に減少したのであります。こうして設備の減少を見たものが、戰後四百万錘の復元が許可せられまして、又戰後の混乱せる日本経済の中で、紡績産業のみが確実な見通しを持つていたため、戦前の繊維機械工場のみでなく、戰時中に軍需品生産のために膨脹した機械工場が挙つて紡織機の生産を開始したのであります。又戰後独立国となつたパキスタンを初め、農業国が軽工業国となるために繊維産業に手をつけ始めたため、海外からの需要も増大して、繊維機械産業としては国内国外共に重要な地位を占めるに至つたのであります。昨年の秋には一躍六百五十万錘ぐらいまで増設されたのであります。こうした影響を受けまして繊維機械産業に従事する労働者も急増加いたしまして、戰後平常態勢のときに四万人ぐらいであつたのが最高七万人以上に達し、これが又現在では六万人ぐらいに減つて来ておる現状であります。全国産業別労務者数を調べて見ましても、繊維機械製造業の労務者が第一位を占めておるような重要な産業であります。これが重要機種である綿紡機の月別の生産局も、一昨年の綿紡設備制限撤廃によりまして急上昇して、昨年末におきましては三十万錘に近い生産高を示したように言われておるのであります。然るに国内の綿紡設備はすでに過剰の傾向にあつて新規の増設は殆んどない。輸出関係においては大部分東南アジア、特にパキスタン初めインドに輸出していたが、インドは現在増設は行われず、パキスタンもポンド不安定で契約がまとまらない。輸出関係にも殆んど新規発注がない状態で、全労働者七万を擁するところの繊維機械産業は、今や危機に当面し、若しこのまま推移するならば、当然労働不安を生じ、徒らに労資間を尖鋭化させるのみであると考えるのであります。どうか早急に繊維機械産業の安定のため、御盡力下さらんことを切にお願い申上げる次第であります。そのためには、繊維産業の中共市場拡大によつて国内設備の増錘を図つて頂きたい。ブラジル等出超国に対しては貿易協定の改訂を行なつて頂きたい。次にインド、パキスタン等、東南アジア市場はポンド不安定のため契約がまとまらない。そのために輸出価格の安定を図つて頂きたい。中国よりの紡機需要に応ずるため中共貿易を許可して頂きたい。鯨油価格は一錘当り三十六ドル半というものであつたのが、最近非常に下つて来て、そのために低賃金、赤字経営を余儀なくされておる。これを防止するために緊急なる措置を講じてもらいたい。以上の打開策につきまして、早急に御援助が願いたいのであります。これにつきまして、先回通産委員会で取上げて頂き、なお又本日は労働委員会で取上げて頂く運びに相成りましたことは、ひとえに関係各位のお骨折と共に、委員のかたがたの御理解の賜と考えまして、ここに御礼申上げる次第であります。以上簡單でありますが、御報告に代えたいと思います。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 続いて石田退三君にお願いいたします。

石田退三株式会社豐田自動織機製作所社長

○参考人(石田退三君) 本日は我々を委員会にお招きを頂きまして、私どもの業態をお聞き下さるというお話で、誠に感謝に堪えません次第であります。御承知の通り戰後日本の紡績の復元につきましては、私ども戰前専業者としてやつておりましたものはいち早く復元をいたしまして、大急ぎで日本の紡績の復興に努力して参つたのであります。昨年が一番頂上で、一番大きく生産をいたしたと思うのであります。同時に戰後は仕合せに、輸出方面が非常に活況を見ましたために、昨年までは各社共に実は自分の力以上の仕事をやらなければならんという状態になつて参つた。従つて相当下請工場その他を動員をいたしまして、仕事をやつて参つたわけでありまするが、昨年の暮頃から御承知のポンド不安から来ます制約がのびましたのと、最近では又ポンドの過剰から来るいろんな制約等もあり、又御承知の仕事がなくなるという建前からおのずから競争が激しくなつて、みずから値段をぶつ毀しておるというような点等もたくさんありまして、いろいろな要素が重がなつて、最近では輸出も一時引合いが杜絶しておるというような状態に追い込まれて参つておるのであります。御承知の通り中共が相手になりますなら、これは申すまでもないことでありますが、当面の状態といたしましてはこれ又いたし方ないかという考えをいたしておるのでありますが、御承知の通り多数の働く人を持つておりますものにとりましては、如何にしてこの難境を切抜けるかが私ども同業者の一番頭痛の種になつておるわけであります。幸いに一、二の会社はどうやら平常の状態の仕事を持続はいたしておりますが、大半は殆んど明日の仕事がないという状況にあることはこれはもう事実であります。同時に御承知の繊維製品の輸出の頓挫と併せて、国内の紡績会社の増錘の受注も最近のものは殆んど大半一時中止の止むなき状況になつておりますので、それらから参ります仕事の手違い等も相当たくさんあるのであります。ただ今後打開をして頂く一つの狙いといたしまして、私ども特にこの委員会等でお取上げを頂きたいことは、私だけの立場から申しますると、どうしても英国等が競争の相手になるわけでありまして、輸出に関する限りぜめて英国の相場まで持出すことが外貨を獲得する上においても、又品質を向上させる上においても是非必要だと考えて、昨年の当初におきまして非常に高値で実は売約をしたわけでありますが、その後の情勢は刻々私どもに非でありまして、越えて昨年の四、五月頃にパキスタンから買付使節団が参りましたときには非常な競争が激甚になりまして、一躍約一割五分減の相場で、私どももその罪人の一人でありますが惨めな値段で契約をされたわけであります。その後ます輸出価格は値下りを見ておりまして、今日では昨年の当初に売りました値段から比べて約三割以上は下値になろうかと思うのであります。従つてそれだけすべて日本の資材関係が安くなつておらん現在としては、非常な窮屈な算盤になつておるわけでありまするが、それをしも押して商いをして行かなければならんところに我々の仕事の苦しさが実はあるわけであります。そこで私ども、寄り寄り同業者が実は日本紡織機協会というものを作りまして、ここで座談的に話合いをして値段の維持及び受注の公平化というようなことをいろいろ相談もして見たわけでありまするが、これらの相談はやがて御承知の独禁法に触れる事柄になりますので、多少又自分の仕事の面からいつて抜け駆けで商いをしなければならんというような面も生れるので、従つてだんだん値段がまちまちになつて来た。これが現在の輸出の引合いの一頓挫を来しておる一大要素であると存じておるのであります。なおそのほかにポンド地域は抑えはしませんが、ポンドが非常に過剰であるということから、やがて印度、パキスタンの大きな市場へ多少遠慮気味の引合いをしなければならないということも一つの條件の中に入つておるわけであります。併し私どもの当面の問題を打開いたしまするには日本の相場が安定することが、まあ輸出ができる非常に大きな要素になると考えるのでありまするが、これは現在の段階におきましては、同業者が申合値段を作ることも非常に困難性があるのであります。現に一時そういう話をしたことがたまたま漏れして、非常なお叱りを頂いたこともあるのであります。併し御承知の輸出をやります上から言つてこの価格が平均化する、価格の維持がどれほどの大きな役割をしておるかは皆さんがよく御存じのはずだと思います。特に最近私どもが経験いたしておりますことはメキシコ或いは中南米等の引合いが実は相当インド、パキスタンから比べまして、これは私のほうが体験しているのでありまするが、約二害以上は高値で売つております。その二割以上の高値をたまたま仕事が少なくなつたために三分か五分引いてでも数は余計売りたいというような考えで引合いをすると、途端にあとの引合いがなくなつたという実例もあるのであります。一応欧洲ものが非常にゆつくり売れることはこの値段の維持が非常に大切な問題であつて、日本ものを買うというと、買つたあとから安いものが入る、危険でたまらんというこわさが海外に非常に多いと思うのであります。従つて我々は値段の協定ができるような方策、いわゆる独禁法の改案を一番光に取上げて考えて頂かぬ限りは日本の機械産業のありかたはむずかしいのだというぐらい極端に実は考えているのであります。お役所のほうともいろいろ相談いたしまして、いろいろ案を練つて頂きましたのが今朝ほど日本経済にも出ておりました輸出組合法であります。併し私は今朝の新聞を拜見して非常な失望を感じているのであります、ということはこれは輸出商だけでメーカーは入ることはできんようなふうに私は読んだのであります。併しながらこの問題が果して日本の今の独禁法に代わる輸出の助長の一策であるかどうかということは私は非常に懸念されるものだと、こう考えているのであります。併し今までよりは、ないよりはましだということだけは私は痛切に感じておるのであります。ただメーカーが何故置去りにされるかということでありまして、今日までもサプライヤーによつて我々の値段がかき廻されておることはもうこの一、二年は非常なかき廻されかたで、これを防止する方法はないのでありまして、従つてこの輸出組合法によつてメーカーの加入等につきましても再度御検討を煩わしたい、こういうふうに思つておるのであります。で私どもは先だつて通産委員会に出てお話を申上げたわけでありまするが、現在中南米へ使節団が役所から派遣されて出ておりまするが、この通商協定のできるのを一日千秋の思いでお待ちしておるわつけであります。この方面の情報によりますると、相当現在の紡績の据置錘数は莫大なものでありまするが、同時に非常に古い紡機が多いので、置き換えの注文が、引き合が始まつておるのでありますが、具体化しかけると、実際問題は通商協定ができておらんために、ちんば貿易になるということのためにLCがはかばかしく組めないというような実情にもありますので、これが積極的な引き合ができ得ないという状況であるだけ、今度の通商使節団が如何なるおみやげを持つて来てくれるか、この点につきましても私どもは非常に期待を持つておるのであります。なお今笹島氏からお話がありましたが、インド、パキスタン方面につきましても、インド自体も最近は輸入禁止に近いようなことを考えておりますが、これとて古紡機のとり換えにつきましては相当考えておるようでありまして引合いも相当あるのであります。従いまして、今後はでき得るだけ、極端に申すなら、お互いに同業同系のもので競争をせずに、変つたもので競争をするなら、或る程度命があるというふうにも考えるわけでありますが、全般壷通じまして現在の状況では行詰つておる。又東南アジアに期待をいたしましても、これ又先般もインドネシア協会あたりの御調査だと、これ又片貿易で何ともならんというような面等ありまするときに、ひとり繊維機械のみならず、全般の貿易態勢がここに確立されない限りは、私どもは脱落をするよりほかにいたし方がないという考え方を持つておるのであります。ただ、個々の問題につきましても、経営につきましては、私又個人的には申上げたいこともたくさんありまするが、全般的には以上申上げたように、改善をして頂く面或いは独禁法の改正、或いは輸出組合法の強化或いはその他の安売りをするならば安売りをするような材料の補給金の考慮等、幾多の課題があると思いまするし、又現在の非常な難澁な場合でも、相当安値でめちやくちやに売つるならば相当の商売もできるということもあり得るわけであります。併し今日の生活様式から言つて、今日の賃金が決して私は高いと思つておりませんだけ、この賃金を維持するためには何としても我々が現在或る程度の、半ば申合せと吉つてはいかんが、このくらいで売ろうじやないかなあという相談的な値段くらいには売りませんと、どうしても今の賃金の維持は困難であろうと思うのであります。而も仕事が少くなつて来るときに能率を上げて、じやんじやんこしらえてくれと言つて、非常に又これが生産過剰になるといつたようなことになりますると、我々経営者といたしましては、たくさん作つてもらはなきや算盤が安くならんという半面、たくさん作つてもらわなければ今の賃金が出せないというジレンマに実は陷つているわけであります。従つていろいろな問題を今後ともあらゆる方面へお願いをしなければならんと思うのでありまするが、要するに独禁法の改正、輸出組合法の強化、貿易協定の急速なる契約及び輸出価格の安定のこの方策を確立しない限りは、沒落の一途を迫るよりいたし方ないものだというふうな考え方をいたしております。甚だ雑把なものでありまするが、ただ繊維機械だけが欧洲に伍して十分闘い得る武器である、これ以外にそんなにざらにたくさん機械産業が競争し得るものはないという私どもは自惚れを持つております。現実に織機にいたしましても、紡機にいたしましても、欧洲の二割下であるなら十分賄い得る値段であつて競争し得るものであり、又その性能から参りましても十分太刀打ができるものである。特にアメリカの紡機のような我々の紡機の約二倍半のような高い値段の紡機とは、これはもう全然競争が埓外であります。あらゆるものは日本のものは高いと言われますが、日本の繊維機械は生産の上にも又品質の点につきましても、現在私ども出しておりますものは決して英国品に対してひけをとつておらんという自惚を持つており、又従つて値段次第では英国のものより田本のものを買おう。この申上げておつても、今朝も相当数の引合が参つておることも事実であります。従つて何とか値段を納得さしてこの際引合を纏めて参りたいという考えは一応持つておりまするが、以上申上げましたような諸條件がぴつたりいたしません限りはこの制約も相当あいだがあくであろうということも予想をいたしております。以上概略を申上げまして、あといろいろ御質問がありますればお答えをすることにいたしまして、一応現在の状況だけを申上げる次第であります。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 続いて瀧貞雄君からお願いいたします。

瀧貞雄全国纎維産業労働組合連合会生産部長

○参考人(瀧貞雄君) 只今石田会長並びに笹島委員長からお話し申上げました通り、独禁法の考え方以外に関しましては確かにその通りでありまして現状としましては経営者も労働組合も、共に手を挙げておるというふうな状態になつております。各企業によつてこれを解決するということは到底でき得ない状態に現在なつておるのです。どうしてもこの解決策は政府によつて、政府の政策によつて解決して頂かなければならないような状態に現在なつております。ところが、只今まで政府としてこれに対する具体的な解決策は何らとられておらないというのが現状でありまして、そのためにそのしわ寄せが全部経営者にかかつて来ておる。経営者のしわ寄せば結局労働者にかかつておる。こういうふうな状態になつております。具体的にその一例を申上げますと、下請工場の整理が行われておるのです。受注が少くなりましたので、下請工事がどんどん切られております。そのために私の計算によりますと、大体下請工場関係だけで六千人分の仕事がなくなつておるのじやないかと思うのです、と言いますことは、最も組織力の弱い、抵抗力の弱い下請工場方面に六千人の失業者を出しておるということになるのです。それからまた臨時工も約二千人首切りが行われでおります。こういうふうに大メーカーだけを考えてみましても、約八千人からの失業者を現在出しておるような状態なんであります。このほか中小メーカーを数に入れますと、おそらく数万の失業者が繊維機械関係だけで出ておるのじやないかというふうに考えております。なおこの状態は相当現在のような状態が推移しますならば、なお激化するというふうに考えておりますので、ますます失業者が増加して行くという傾向が見受けられるわけなんであります。これに対しまして先般私達請願いたしまして通産委員会において解決策としまして委員長並びに会長から申上げましたように、輸出関係に重点をおく方法をお願いしたのでありまするが、早急にこの問題が解決されるとは我々考えておりません。併し政府のやり方如何によつては或る程度まで現在破局に瀕しておりまするこの繊維機械産業を何らかの形で一応食い止め得るような手配が打てるのじやないかというふうに考えておるのです。そういう意味から、失業者を出しましてから騒ぐよりも、失業者を出す以前に労働委員会あたりで検討して頂きまして、何とか破局に瀕しておる。この産業を維持するような方法をとつて頂きたい、こういう意味で本日お願い申上げたわけであります。これは通産委員会の問題になるかもしれませんが、企業の転換とか或いはその他いろいろ考えられまするが、御承知のように、繊維機械業者といいますのは殆んど専門メーカーでありまして、工作機械の転向とか或いは特需に対する下請というふうなことは早急には行われません。若しそれが行われるにしましても、相当長期間の試作期間と資金が必要なんでありまして、到底現在のメーカーでは自力でこれを行うということはできないのであります。そういう意味から、この転換或いは輸出関係の市場を拡大するという問題と関連いたしましてこの失業者を何とか防止するという方法を労働委員会でも検討して頂きまして、政府に対してこの政策を実施してもらうような方法をとつて頂きたい、こういうふうに思つております。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 只今三人の方の意見の陳述があつたわけでありますが、これに対しまして政府としてどういうふうな対策をとつておるか、又今後どういうふうに考えておるか、通産省関係の政府委員から御答弁願いたいと思います。

林信太郎通商産業省通商機械局産業機械課課長補佐

○説明員(林信太郎君) 今日実は機械局長が参りまして説明申上げるところでございましたが、緊急のり法案の審議が昨日から続いておるので私代りまして出て参りました。今御三人のかたからお話がございました点、それぞれ三度ほどすでに通産委員会で問題になりまして、その都度大臣或いは機械局長からお話を申上げた通りであります。  順序を変えて申上げますと、中共向けの繊維の輸出を認めて国内の繊維工業の振興を図れということでございますが、その問題と関連いたしまして、繊維機械そのものの中共向けの輸出、この問題と合せまして、およそ中共向けの輸出につきましては、司令部の強い管理下に今まで置かれておつたわけであります。その管理が二十八日で解けたわけでございますが、その二十八日以前におきまして、すでに輸出貿易の管理に関する権限を我々のほうに移管がございまして、そのとき、附帯條件と申しますか、その移管に伴いまして、固く現在まで守つて来た線を崩さないようにという條件をつけられたわけでございます。それが一体何を意味するかというような点、問題があろうかと思うのですが、そういつた條件がつけられております現在でございますので、今直ちに繊維製品、或いは繊維機械製品を中共向けに輸出するということはできないのでございます。目下どういう方法を講じてこの問題を解決して行こうかということにつきまして内部で幹部が寄りまして検討しておる段階でございます。  それから、価格の安定でございますが、この点、需要と供給の関係からいたし方ないとは申せ、とにかく我々としてはできるだけ高い価格で多く輸出して行きたい、そういう気持からいろいろな方策を取つて参りました。特にさつき石田会長からお話がございましたように、パキスタンの輸出をめぐりまして相当な惨敗を喫した経験もございまして我々のほうで指導的に適当な原価というものを検討いたしまして、これが適正なコストであるから、これを割らないようにという内面指導を極力行なつて来ております。現在の段階といたしましてはその程度で十分じやないかと思つております。  それから、南米地区等輸出出超国に対する輸出の関係でございますが、LCの開設が思わしくないということ、そういつた事情を十分我々承知しておりまして在外事務所を新設いたしまして四月の初めでしたか、担当の者が向うに参りまして、業界各位の後援を得て今極力その協定の改訂に努力しております。おつつけ帰ることでございますから、今も盛んにそういつた成果を通商局のほうでキャッチして、できるだけ皆さんがたの御意向に副うように鋭意努力しておる最中であります。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 石田君にお尋ねしますが、金融関係のほうはどういう御事情にあるのですか。

石田退三株式会社豐田自動織機製作所社長

○参考人(石田退三君) 現在の状態では個々のものはわかりませんが、一応現段階で或る程度又輸出約定をとつておるものは、輸出銀行の御援助を頂いておりまして、ただこれは皆さんの非常な御援助で、輸出銀行というものができましたお陰で、この辺は非常に楽をいたしておるわけでございます。御承知の紡績関係はだんだんといわゆる製造中止を頼まれたり、或いはその代金については長期の手形で契れることを話合つたり、或いは全然いつ契れるとも分らないというようなもので非常に困つておりまするが、これは大体個個の会社が個々の取引銀行にお願いをして、当面の急場を実は救つて貰つておるわけであります。併しこのままもう二、三カ月も経ちますると、これはとても個々の取引銀行から拜借することは持続でき得ない問題も起るのではなかろうか、従つて私共は一番真劍に考えておることは、この二、三カ月間に或る程度具体化した数字の受注がないと、これ又とんでもない問題が起るであろう、今ちようどお役所のほうからお話がありましたように、値段のほうは非公式にはできるだけの最善の努力を払つて、私も会長の立場からお役所のほうへお願いして鋭意努力はいたしております。併し現在の仕事の状況から行きますと、なかなかそんなことを悠長に待つておるわけにもいかんので、果して守り切れるかどうかも怪しいと思つております。従つてこの注文が跡絶えますと、又金融問題で一波瀾あるであろうということを予想いたしております。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 笹島君にお尋ねしますが、今全国繊維機械産業労働組合連合会に加盟いたしておりまする各單産について現在失業問題は起きておりますかどうですか。

笹島守全国纎維機械産業労働組合連合会執行委員長

○参考人(笹島守君) 現在起つておりますのは大体繊維機械産業で、現在我我の組織の中に入つて奉るのは僅かなんでありますが、約一万を擁しておるわけですが、その中で、我々が調べたところによりますと、大体豊和のほう、京都の壽、大阪機械、大阪機工、なお部品メーカーにつきまして、鐘ケ淵機械、その他の大阪関係の機械部品メーカー、こういうのが仕事がなくなつておる、こういうのが現状であります。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) その各工場におきまして、生産の縮小による整理とかというような問題が起きていないのですか、如何ですか。

笹島守全国纎維機械産業労働組合連合会執行委員長

○参考人(笹島守君) その点につきましては、まあ話は経営者のほうから出かかつておるのですが、なお確実に出ておるという所は、豊和なんかは首切り関係で大体三百人四百人近く出ておると思います。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) それはやはり輸出その他の不振によつての生産の縮小に原因しておるわけなんですか、それとも金融面からの理由による整理なんですか。

瀧貞雄全国纎維産業労働組合連合会生産部長

○参考人(瀧貞雄君) 豊和の問題が今出ましたが、遅配が起つておらない点から見ますと、これは受注関係からの首切りだと思います。それから只今笹島委員長が申しましたが、全繊維関係の労働組合におきましても、いわゆる臨時工とか、或いは下請工場というような所で相当大幅な首切りが行われておる。現在組織されておるのは、全部本工の組合員でありまして、それには今のところ手が若けられておりません。併しそれも現在の受注量によつてどうにか維持されておるので、これ以上少くなつた場合には当然首切というものが行われるじやないかと思います。その期間も大体ここ一二カ月の間に相当大幅の首切りなり賃下げが行われるじやないかと思います。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 各委員で御質問がありましたらお願いいたします。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○村尾重雄君 石田さんにお伺いしますが、先ほど業界として五工場ほど挙げてお話があつたのですが、その中一つお伺いしたいのですが、この輸出価格の安定の問題ですが、例えば政府のほうの只今の御説明もありましたように、何らかの措置を政府のほうでやろうとしておるような話があり、又政府のほうで非公式だができるだけ斡旋をして価格を安定したいという方針をとつておるというお話でしたが、これは輸出機械の価格の安定ということは業者の団体として、織機業会と言いますか、繊維協会と言いますか、それ自体のほうで相当機能を働かしておやりにならなければ実際にできない運命ではないかと、こう思うのですが、この点如何ですか。この点は御承知のように紡織機の問題だけでなく、これは日本の非常に貿易業者の悪い点で、価格を競うて下げて売るという嫌いがある、これは相手方の貿易業者にも非常に値段が高いとか、値段が安いとかいうことでなくして貿易価格が安定しないために非常に迷惑をかけておる。その点日本のほうから、みずから崩してやつておるという点が非常な欠点、だということをあらゆる機会に聞かされた話であります。特に最近私は繊維製品の問題について話を伺つたのでありますが、その点非常に痛切に感じたのであります。その点やはり政府の通産省とかその他の機関でなくして、何か自主的にこういう問題について価格の安定を策される機関というものがあるのか、若しそれがあつてもなかなかむずかしい。それといま一つ注文を受けた同種機械の問題ですね、同じ型の機械、これは売れる物ばかり売れますと、皆生産拡充するという嫌いはこの織機のことだけでなくして、よく注文が出そうな仕事に皆転向してしまつて同じものばかりのやはり生産にかかるものですからして、それの生産過剰となり業界が非常に困難になるということは、これ又ほかの業界においても見受けられる日本の非常に欠点な点だと思うのであります。そういう点でこれもやはり通産省とか政府機関との協力はあるでしようが、やはり自主的にこれがそれぞれ業界において処理されるというような機関があるのかないのかということですね、これについての御意見……。

石田退三株式会社豐田自動織機製作所社長

○参考人(石田退三君) 御意見は御尤もなことで実はそういうこともたびたびやつてみたわけでありまするが、実は私一昨年であつたと記憶しておりますが、値段の内密の相談をしたのでありまするが、やはりこれが漏れて一応公取から御注意を頂いたということがありますので、それ以来実は非常におつかなびつくりでこういうことを具体的には申上げかねて相談にも上せておりません。従つて役所に非常に御迷惑千万であるが、一応役所からチエックプライスのような形で出して頂く、そうしてそれをお互いに守ろうという申合せだけは最近やつております。併しこの程度で果して行けるかどうか、或いは極端に言いますれば約定いたしましても輸出承認をしないとか何とかいうことで、お役所へも非公式に御希望は申上げております。又同時に役所のほうでもそこまでやろうじやないかということを言つておりますが、これ又表沙汰になりますとこれは独禁法に触れるかのように心配するので、従つて私の申上げるのはそういうことがフリーにやれるように独禁法を何とか緩和して頂きたい、これが私の願いであります。  なおもう一つ補足して先ほどぼつぼつ首切りも始る、首切りも現実問題として起きておりますが、現実問題といたしましては、できるだけ延して行きたい。できるだけ今まで儲けた蓄積で一日も長く持ち堪えて行きたい。これは我々経営者が全部持つている考え方であります。どこまでこれが行けるかわかりませんが、我々が窮極いたしますれば値段の問題もおのずからそこに打開策があろうし、又いわゆる中南米の通商協定も具体化しても参りましようし、又ポンドの問題も解決して参りましようし、そこに何らかの仕事が目がついて来れば今持つている力だけは温存して参りたい。これが国家に対するお役になるような考えもいたしますので、その気持はいたしております。ただここ一、ニカ月は非常に真剣に私どもは考えなければならん状態になつて来た。ただでき得るならば独禁法がどういう次第であれが改正ができないのか、私ども捕捉するのに苦しむわけであります。これがやがて輸出組合法に変化したということを私伺つておりますが、何らか根本になる独禁法がどういう形かで、もう少し緩和して頂くという方法が考慮されるならば私はここにも打開策があると、こういうふうに考えておるわけであります。

椿繁夫日本社会党(第四控室・左)

○椿繁夫君 頂きました資料を拝見いたしますと、下請工場で昨年度千三百二十ございましたものが七百八十土場に減少し、臨時工で三千百六十六ございましたものが九百六十に雇傭関係が非常に激減をいたした。賃金面をみましても一万五千円が一万三千九百二十円と、こういうふうに下降を示して来まして、他産業に比べると逆の賃金状況になつておりますが、これは先ほどからいろいろ伺つておりますと、価格の安定対策と、輸出振興の問題に大体対策としてはなつて来るように伺いましたが、現状において各社で受注しておられますものが、それは各社によつてまちまちではありましようけれども、どのくらい時間的に持ち堪えができますですか、国内の需要というものは最近の紡績の操短状況などからみまして、国内の需要開拓ということはなかなかこれ至難な問題のように思われますので、外国からの受注で一体どのくらい持ち堪えられるとお考えになつておりますか、石田さんから一つ。

石田退三株式会社豐田自動織機製作所社長

○参考人(石田退三君) これはどうも私共の組合員全体のことを申上げますと、平均して申しますと今月中ぐらいということを申上げられると思います。個々の問題になりますと、私共の主宰しておる会社では大体九月まで約定はとつておりますが、フルに大体平素の普通の状態の生産でやりまするなら、七月までは大体行ける。その後においては半分になる。こういうふうな考え方をいたしております。併しもう現実に明日の仕事もない工場もあります。もう一つ考えて頂きたいことはこれはもう先ほどもどなたかから御意見が出ましたように、戰後軍需工業が全部繊維機械になつているというわけで大分轉向している。戰前にやつておいでにならん人までおやりになつたということも多少影響しておりますが、そういうことを申しますと今私共の組合員だものですから、そう誹謗するわけに参りませんけれども、実はそういう状態になつております。又昨年私共が臨時工を増加した状況、工場を殖やしてやりましたことは、一応私共の見解だけを申上げますと、あれだけ日本の紡績が急いでやらなければならん事態になつた。併し我々の力では到底やりおおせない、従つたこういう條件でこれだけのものをやつて頂くならお手伝を頂きますという條件を、先ず第一に私共は協力工場には頼んで仕事をやつて頂く、又臨時工につきまして、三カ月ぐらいはお手伝は頂けるものがあるだろうから、それでよかつたら一応やつて頂きたいということで、随分私共のほうでも相当数の臨時工、相当の協力工場も、三百幾つという数字上は非常に莫大な協力工場を使つているわけであります。併し私共のほうの本体の業体から申しますと、平素は大体四十五か五十かが私共の手伝つて頂く協力工場であります。そうして生産の面から見ますと、私共のところの昨年の十月が十万錘コンクリート作り上げたのであります。併し私共のところの本当の実力を申上げますと、四万錘から五万錘現在の包容従業員で作り得る普通の状態の生産高であります。現在は私共は普通の状態は取戻しているということは言えると思うのであります。こういうことになるわけであります。臨時工の解雇、協力工場の解雇につきましては私共経営者にとりましても責任はありましようが、大体紡織機というものは戰前においてもさようであつたように、一年ぱつと花火線本日のようにいいかと思うと、あとは大量の整理をしなきやならんかというような状況になるということで、私共は本工員をそんなに殖やさずにやりたい、併し従来は日本の紡績業の復元が非常に急がれたという二つの面で悩まされた結果がそういう状況になつたわけでありまして私ども身贔屓を申しまして、勝手なことを申さして頂きますれば、臨時工でも協力工場でも、組合側で考えておるような極端な考え方で解雇した考えでもなければ、首を切つたという考え方は実は持つておらん、こういう考え方で実はおるわけなんであります。従つて大体平均して今繊維機械がどの程度まで行つておりますかというと、まあ普通に平均大体来月中ぐらいがあるのではなかろうかという考えを持つております。但し全然ない所と、私のほうのように多少慾張つて注文をとつた所と、それから又あることはあるが、大体実力の半分くらいの注文しかないというような所もあろうかと思うわけであります。押しつめれば大体六月一杯くらいのものじやないか、それは平均の生産高、昨年のような九月、十月の異常な生産を基礎にして頂くとちよつと困る、こう思うわけであります。

椿繁夫日本社会党(第四控室・左)

○椿繁夫君 現状で先ほど従業員数大体六万人から七万人くらいだろうという説明を伺いましたが、月産どのくらい生産能力というものはあるのでございますか。

石田退三株式会社豐田自動織機製作所社長

○参考人(石田退三君) 紡機だけを申しまするならば、大体普通に皆さんが残業せずに一杯にやつたという数字は月産約十五万錘から二十万錘の線、織機で申しますと、これはもう非常に数が多いので、本当に皆さんがたが気にいるように注文があるということは先ず四万台くらいはなければ困るのではないか、特に甚だしいのは北陸方面の人絹織機は昨年の夏頃から何も仕事はありません。すでにもう軍需品というと言葉が悪いかも知れませんが、一応特需品の注文に転向している工場も大分あります。従つて本来の仕事のほかに何か見つけ出さなきやならんが、御承知の通り、日本の機械産業でじやどれに転向したら仕事があるかというと、非常に悩みの種になるわけです。

椿繁夫日本社会党(第四控室・左)

○椿繁夫君 瀧君にお尋ねいたしますが、今石田会長が申されますところによると、来月一杯ぐらいで大体もう現在受注しておりますものはもう出てしまう。そうすると工作機械への何と言いますか、仕事の転換、こういうことが考えられるわけですが、そういうことは技術的に、或いは又貸金面からも可能なものですか、どうですか。

瀧貞雄全国纎維産業労働組合連合会生産部長

○参考人(瀧貞雄君) 恐らく不可能じやないかと思うのです、と言いますのは、現在要望されております工作機械は、いわゆるアメリカの工作機械でありまして、繊維機械産業が戰時中に作つておりましたいわゆる戰時型工作機械とは、全然精度が違つたものであります。戰時型工作機械ならば現在の繊維機械産業におきましても十分造り得る可能性はあると思うのでありますが、アメリカの要望いたします精度の高い工作機械は、現在の機械設備並びに技術者の技術程度、そうしたものから考え併せますと、早急に転換でき得るとは考えておりません。併し資金の問題と期間の問題さえ解決いたしますならば、同じ機械工業でありますので転向し得る可能性はありまするが、併し例え転向ができ得るといたしましても、その期間何らかの形で企業なり、従業員なりを掴まえて行かなければいけない。その対策が現在全然講じられておらないわけであります。従いまして我々は特需でありましても、別に何ら反対するわけじやありませんが、要は首切りとか賃下げを何とかして解決して頂く方法を講じて頂きましたならば、積極的に工作機械に転向するとか、特需のほうに転向する考え方は持つております。

椿繁夫日本社会党(第四控室・左)

○椿繁夫君 ちよつと通産省にお尋ねをいたしますが、只今伺いますと、繊維機械業者は他の工作機械業種へ転換するということは技術的にも不可能だという意見ですが、大体同じように役所のほうでもお考えでしようか。

林信太郎通商産業省通商機械局産業機械課課長補佐

○説明員(林信太郎君) 工作メーカに転換することでございますが、一体どの程度の精度で工作機械を造るかということの問題に対する回答は若干異なると思います。但し今瀧さんのお話がございましたように米国向に輸出するような高度の工作機械を今直ちに造れということは不可能な問題だと思います。

椿繁夫日本社会党(第四控室・左)

○椿繁夫君 ちよつと重ねて通産省にお尋ねをいたしますが、今どういうものが市場において工作機械で要求されておるかと申しますと、結局特需関係のものに限定されて来るのじやないかと思われるのです。従つて今お話のように特需方面への業種の転換が不可能だとすると、差当つて東南アジアヘの価格の安定対策を考えての輸出、それから中共輸出の再開ということによつてこの展望を開いて行かなければならぬと思うのですが、先ほどの御説明によると、従来までの輸出方針というものを余り変化させないように維持して行くことが望まれておる、こういう御説明でありましたが、辛いにバトル法によつても繊維機械というものは、輸出制限品目の中に入つていないのですね。それを戰前からも非常に関係の深い中共へ出して行くということは、やつばり日本政府の産業政策として私はこれはもつと真劍にお坂上げになつて考えられなければならぬ問題じやないかと思うのですが、この問題についての最近のお考えはどういうことになつておりますか。

林信太郎通商産業省通商機械局産業機械課課長補佐

○説明員(林信太郎君) 今説明がございましたようにバトル法によりまして制限禁止された品目からは繊維類は除外されております。これは一月に我々が入手いたしました以前に司令部で受取りました管理方式とは非常に違う。そういつた点でそれ以来再三司令部があります当時司令部と折衝いたしまして、事前にそういつたバトル法の趣旨を生かしてくれるように折衝したのでございます。先ほども申上げましたように、これまでに通産委員会において三度請願乃至陳情がありまして、その都度繊維局長なり大臣が申しておりますように、再三折衝した結果、当初は一部におきまして、講和発効する以前において司令部があります当時にすでにそういつた今までとつて来た司令部の方針を変えてやろう、そういう意向もあつたのであります。そういつた意思向が遂に実現しませずに、講和という恰好で司令部がもう消滅してしまう、そういう事態になつたのであります。で但し輸出貿易の管理の権限を我々のほうへ移讓をされるときに、先ほども申しましたような條件が付いておりますので、これをむやみに無視するわけにも行きまぜず、内部で慎重に今検討最中でございます。ここで直ちに結論を出すということは不可能かと思いますが、誠心誠意早急に結論を出したい、特に今椿委員のほうから話がございましたように、中共それ自体は日本の繊維機械工業にとりまして恰好の市場でございます。支那四億と申しますか四億の民がおりまして、僅かに我々が入手しております情報によりますと、五百万錘足らずだと申します。而も計画的に経済建設を進めておりまして、その枠に乗つからないと、その計画に乗りませんと一年間も駄目になるかりというような、そうした情報も聞いておるのでございます。従いましてそういう事情、それから国内におきます今先ほどから話がございましたような窮状等をも勘案しまして、極力誠心誠意そういつた方向に問題の解決の方向を持ちたいと思つて検討しております。  それから一言附加えたいのでございますが、工作機械に対する転換の問題につきましては、先ほど瀧さんのほうからも話がございましたし、私も申上げました。ところがそのほかの特需関係につきましては、必ずしも転換が困難ではないのでございます。例えば自動車の部品だとか、或いはバルブだとか、或いは造船のいろいろな部品だとか、更に彈、大砲の弾丸でございます、そういつた彈丸、そういつたものにつきましてもできるだけ我々円滑に金のかからない方法で、而も永続し得るような方法で転換して頂けるように十分関係のセクションと連絡をとりまして努力しております。お含み願いたいと思います。

椿繁夫日本社会党(第四控室・左)

○椿繁夫君 中共の最近の繊維機械の需要の傾向ですね、傾向と言いますか現状、どういうふうな引合があるかどうかということが一つ、それから司令部がありました当時に、バトル法からも幸い輸出制限を受けていないというので具体的にこれは折衝されたことが司令部とあるのですか、私の聞いておるところでは、稀少物資を原材料としておるのであるから好ましくないという程度の軽い気持で司令部は繊維機械の中共への輸出を考えておつたように思う。そうであるとすればどうせ中共のことですからバーター貿易ということになりましようが、一体繊維機械を出すとすれば向うから見返りに何を入れてくれることになうておるのか、そのシステムの内容がよくわからんものですからちよつとお伺いするのですが、一つわかつていましたらお答え願いたいと思います。

林信太郎通商産業省通商機械局産業機械課課長補佐

○説明員(林信太郎君) 非公式に私のほうで入手いたしました情報で申上げますと、昨年度増錘計画十六万五千錘と聞いております、二十六年度。それで結局石本に輸入の期待を持つたのでございますが、日本からは入りまぜず、スイス若干と国内生産若干とで七、八〇%程度達成したというふうに聞いております。二十七年度の計画でございますが、いろいろな情報がございまして信用し難いのでございますが、一部で聞きましたところでは百五十万錘の増錘計画を持つておるように聞いております。昨年度十六万五千錘というような計画で、一挙に本年度百五十万錘というようなことは我々には若干解せないものがあるのでございますが、中共のようなああいつた国のことでございますから、そういつた計画を持つことも決してあり得ないことではない、そういうふうに考えております。又見返物資に何をくれるかということでございますが、向うえいろいろなシステム、それから制度がございます。その制度乃至は運用の計画書と申しますか、向うで持つておりますいろいろな運用しております制度に従いますと、紡機というものは一級商品と申しますか、一番重要な商品ということになつております。従いまして一級品を輸入した場合にはバーターとして、向うで言います一級品というものは何でもアポイントしたものはいいということになるのではないか、で、我々がいろいろ直接間接に、主として間接に聞いておりますところでは、滴道炭とか、或いは桐油とか、或いは大豆とか工業塩とか、そういつたものが入れられる。現実にそういつたことで話も進められておるというふうに聞いております。

椿繁夫日本社会党(第四控室・左)

○椿繁夫君 今伺いますと、二十七年度の計画では百五十万錘の増錘計画を中共では持つておる、而もこれまで私の聞いておるところでは、司令部がありましたときに稀少物資、即ち鉄鋼を原材料としておるこの繊維機械の中共向輸出は好ましくない、こういう程度の話であつたと思うのです。今見返り物資として滴道炭が入るとか、或いは工業塩が入るということなら鉄鉱石もこれは容易に考えられるのではないかと思われる、そうすると鉄鉱石を原材料としたものを輸出して、更に大きな鉄鋼の原材料を向うから見返りにもらえるということになると、これまで司令部が考えておつたような稀少物資を原材料とするからという單なる理由であるなら、これは何とか私は中共向輸出ということはバトル法の精神を尊重しつつもこの途は開けるのではないかと考えられる。それにもかかわらず最近の役所の、努力はされておるでありましよう言が、執意のほどがもうちよつと足らんのじやないか、目の前に六万人の人がもう一カ月もすれば新たな失業群として放り出されようとしているこの現状を控えて、新たに大きな声をしてみたところでしかたのないところでありますけれども、今日私は実は通産大臣が出られなければ次官なり機械局長なりがここへ出られて、もう少し当局の責任ある御答弁を頂きたいと思つておつたのですが、どうも熱意が足らんように思います。これは一つそれぞれお伝えを願つて善処をして頂きたいと思います。

重盛壽治日本社会党(第四控室・左)

○重盛壽治君 非常に重要な問題でありまして、労働委員会としての角度から最上げるとしまするならば、失業対策、而もその一環として未然防止のような意味で措置することになろうと考えまけれども、いろいろお話を承つておりますると、頂いた資料によつても日本の貿易の二六%を占めておる。私が言うまでもなく日本の将来というものは産業振興によつて日本の自立経済を打立てなければならんことは当然であり、而もそのうちで機械産業に重点を置かなければならん。なお且つ繊維事業がこの機械産業のうちで欧米品にも劣らないものができるのが繊維機械であるとするならば、單なる繊維工業の問題だけではなくて、これは国家的な問題としてやはり扱つて行かなければならん段階に来ておるのではないか、かように考えますならば、今椿委員からいろいろお話があつたのでありますが、勿論通産省が本腰を入れてこの問題の処理に当らなければなりませんけれども、政府自体全般がこの繊維産業を如何に成長せしめて行くかということを中心として日本の機械産業を振興させなければならんかという考え方になつて頂かなければならんのではないか、そこで通産省の関係、当面通産省でいたしまするが、企業者のほうのお話を聞いておりますと、今のなりやつて行きますと七、八月頃まででちよつとあとは見通しがつかない、もつと極端に言えば崩壊の一途を迫るという状態にまで追い込まれて来ておる、こう言われておるのだが、通産省自体は、成るほど直ちに中国貿易がなされて、その上に機械が輸出されて来ることになれば問題ないでしようし、これはいろいろな政治な場面、今お話のあつたような関係上、すぐできないことは当然であります。それに対するいわゆる通産省はもつと積極的な見通しというか、そういう方法が一つどの程度ついておるか、それから今言うような感覚に立つて繊維産業が不十分だということでなくして、これが日本の重要産業の一つだから、通産省としてりは、どうしてもこれを維持確立して行かなければならんという観点に立つての具体的な方法、例えば若し八月まで経つても繊維機械の輸出見通しがつかないような場合には、それに補給金を出すとか補助金を出すとか助成金を出すとかということで維持をしておるという考えが通産省にあるかどうか、そういう考え方を持つておるかどうか、こういう根本からきまりをつけてこの問題をやつて行く、若しそれがなければないような方法を政府全体としてとつて頂かなければならんのでありますから、それを先ず一応通産省の力と申しますか、権限の埓内ならば、我々のほうの関係でこれは、どの程度まで維持さして行こうという、この点についてわかつておつたら一つ話をして頂きたいと思います。

林信太郎通商産業省通商機械局産業機械課課長補佐

○説明員(林信太郎君) 非常にむずかしい問題でございまして、中共貿易を検討しておるというけれども、一体どこまで検討しておるか、見通しはどうかということなんでございますが、私、機械局の所属でございまして、この問題の当面の担当は通商局になつております。通商局のほうで検討しておりますので、今どういう情勢に相成つて、可能性の如何はどうだというようなことを直ちにここでお答えできないのは残念でございますが、一つ御了承願いたいと思います。それから若し不可能な場合、或いは出ましても、或る程度に限られた場合に、補助金政策でもとつて或る程度維持して行こうかどうかという問題ですが、これも非常にむずかしい問題でございましてと申しますのは中共問題だけではございませず、中南米の問題も見方によりましては非常に有望なんであります。それからインドはそれほどでもございませんが、パキスタンがやはり相当な増錘計画を持つております。で、価格、品質、操作、そういつた点で日本のものが年々非常にたくさん出て行つております。こういつたところで相当な点数を輸出の注文を稼げるのじやないか、そういつた注文がどの程度に落ちつくかというような問題、こいつは随分行き先の問題でございますので、どの程度想定していいか非常にむずかしいかと思います。それから補助金政策ということになりますと、單にこういう状態にあります産業が、繊維機械産業ばかりではなく、そのほかにも機械産業、或いは機械産業のほかに相当あるのでございます。従いましてそういうものと同時に検討して行かなければならないのであります。それから補助金ということになりますと、当然大蔵省のほうとの関係もございまして私、通産省側の、或いは機械局の立場から、これに対して今どういう意向であるということは言い出し得ないのじやないか、こういつたところで一つ御了承願いたいと思います。

重盛壽治日本社会党(第四控室・左)

○重盛壽治君 そうしますと、これは労働委員会の扱い方になろうと思いますが、労働委員会としては先ほど私の申上げますように、面接の仕事としては失業対策の防止ということであつて、失業対策の防止をやることのためには、この関係した、いわゆる紡績産業の健全化を図つて行かなければならない。紡績産業の健全化を図るということになれば、先ず貿易に待たなければならん。こういう形になつて来ておるので、今日は幸い与党の皆さんもたくさんおいでになつておるので、労働委員会としてこの問題を取上げて、そして政府の問題として労働委員会は失業対策という一環から、更に日本の産業の振興をどの面から図るかという場合に、繊維機械産業に重点を置かなければならんということを敷衍して、それから政府全体の力でこいつをやつてもらうというふうに労働委員会が持ち込んで行かなければならんというふうに私は考えておるのであります。委員長はこれを扱うに際してどういうようなお考えでその問題をお扱いになつたのか、ちよつと聞いておきたいと思います。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 一応各委員から御質問がありましたあとで、御相談したいと思います。

堀眞琴労働者農民党

○堀眞琴君 私はお話を承わつておりませんでしたので、或いはお話したところと重複したお尋ねになると思いますが、今私の手許にありますこの資料で拜見しますというと、繊維機械がとにかく一番輸出の中で大きな部分を占めておる。大きなパーセントを示しておる。その価格から申しましても相当大きくなつておる。この輸出品としての繊維機械の市場を見まするというと、中国はともかくとしまして、パキスタンその他が相当多く出ておるわけであります。ところでその輸出向けのそれぞれの国でありますが、これを見ますと、パキスタンとか、インドとか、香港とか、或いはビルマもそうですが、とにかくポンド圏の地域が多数占めておる。これを恐らく合せると八〇何%か、九〇%近くになるのではないかと思いますが、そうするというと、あとの国々、特にブラジルであるとか、アルゼンチンとかいうような南米向け、或いはその他のものはパーセンテージから言うと非常に少ないかと思います。ところでこの資料を見ますと、ポンドが非常に不安定であるために価格が非常に不安定だということが書いてあるわけでありますが、一体それに対しまして、業者としての立場としてどういう見通しをお持ちになるか、というのは、私は繊維機械のことは存じませんが、繊維製品につきましては御承知のように、イギリスあたりでは日本のダンピング或いはその他のことについて非常に警戒した気持を持つておる。先ほどもイギリスの繊維業者がいろいろな決議をやつたりして政府にこれを提出するというようなことをやつておるわけであります。恐らく繊維機械についても同じようなことが起つているんじやないかと思いますが、それらを業者としてどのような見通しを付けて、今後お仕事を続けて行かれようとするのか、その点先ず最初に伺つておきたいと思います。

石田退三株式会社豐田自動織機製作所社長

○参考人(石田退三君) こういう問題はなかなかむずかしくて、全体を束にしてちよつと御返事しにくいかと思いますが、ただ私の卓見を以ていたしますれば、一応ポンドが余りましても、先般お役所でおきめ頂いた価格は、今度こそ或る程度維持ができるであろう、従つてこの値段を或る程度私どもが頑張れば、パキスタン方面は相当引合いもできるだろう、従つてポンドの過剰云々の問題は、これは政府で御処理頂くことで、我々は売ればいいのだ、一応売るということについてはこの値段が或る程度まで維持ができるとするならば、私はまだ相当の輸出機械は可能であるという考えが一つと、それからなお中南米のほうは先ほども申しましたように、通商協定のある、バーターの問題でも協定ができるならば、この市場も私は非常に有望視いたしております。従つてこういう席上で余り楽観論を申上げることはどうかと思いますけれども、私どもの商売経営という面から行きますれば、何がなんでも注文をとつて行かなければ、事業に対して申訳ない。従つて最後には血が出てもやらなければならんという覚悟はいたしておりますが、どうか、我々の血が出ることは、やがて国家の血が出ることになるので、できるだけこの血を出さずに私どもは注文をとりたいというところに多少のギヤツプが生れるであろうということを予想いたしております。  なお中共の問題も非常にやかましくお役所へのお肝入りを頂いております。いろいろお互いにこういう公開の席では抽象的に申上げるよりいたし方ありませんが、一応私どもは熱意を持つていろいろ何らかの方法がないかということも考えております。併しこれはなかなか中共貿易をやるにいたしましても、さて今度は売りましても、私どもの紡織機に関する限り据付けを完全に我々の手で据付けて、そうしてそれを動かすことによつてのみ成果が上ることであつて、人任せに機械を売れば、自転車を売るとか、或いはほかの物を売るというような、売り放しでばこの営業は成り立ちませんので、ただ今後中共等へあきないをした場合に、果して誰が据付けるか、みんな喜んで行つてもらえるかどうか。こういうことが多少打開されない限りは安心して中共貿易を進められんということも実は考えております。  第二の問題は、バーターの問題、代金の決済方法をどうするか。聞くところによれば、私どもは引合いをやつているものでも、三万錘、五万錘、現に米ドルを持つているからドルで買う。それで受け渡しをどこでやるか。そこへ行くというと難点が起る。従つて私どももお役所から一遍実例を持つて来いとおつしやるが、その実例を持つて行くまでには相当のまだ距離があるのじやないか。併し私どもは将来は何らかの形で必ず我々も売り得るお得意先であるという考え方もいたしております。従つてそれまでの聞はどう私どもはお茶を濁して行くかということにかかつておると、こういう考え方をいたしているわけであります。現にインドのごときも、もう輸入はしない、併し非常に特殊な紡機なら買つてもいいというので、私ども自身の立場から言いますならば、これだけはもう国内以外には売りたくない、できるだけ国内で温存して行きたいという機械まで、もうここまで来れば止むを得ないから売つて見ようというので、引合を開始いたしております。これは又相当の高値で引合ができつつあります。多分これはまとまるだろうと、これは目分自身はうぬぼれております。併し私がうぬぼれたからと言つて、私どもの業界が全部救われるかと、こうなりますと非常に考えさせられる。従つて私ども経営者の立場から行きますと、本当に次の注文が決定するまでの間を何で塞ぐかということを考えております。私はこういうところで申上げてはどうかと思いまするが、私は豊田自動車のほうも一昨年の争議以来、首切り以来関係をいたしております。何とかして国内で使つてもらう車だけは我々の車で間に合わしたい、こういう考えでまあジープその他もいろんな帯合しい思いをして見本作製をやつております。ところが不幸にして規格統一をしなければならん、これだけのことで我々がドルの金を稼ぐのにどんな血の滲むような思いをしてそれらを売り込んでいるか。この面から考えて、ただ規格統一だ、こういうことでアメリカのジープをお使いになるというふうに聞いております。ただ私の我田引水論を申上げるわけじやないのです。これだけでも取れば、何がしかの我々お手伝いができる。こういうような観点で、今日まで非常な損失を覚悟で、いろんな見本車も作りまして、今日までやつて参つております。現に国警のほうでも喜んで、次の二十七年度の御注文も頂いているほどで、決して私ども日本の車が悪いとは考えておらない。ただ高いということについては、なお精進しなければならんが、これは自動車を作るためには労賃がかかり、非常に不合理があるということで値段が高いなら、私どもは以て瞑すべきだが、併しこれは全日本産業の鋼材がどれだけ高いかということと睨み合してお考え頂かなければならん問題だ。鉄板のごときは二倍乃至は二倍半の鉄板を使つて行かなければならんという事態なら止むを得ない。併し国内で流れる金は円である。こういう考え方をいたしますが、今度は貴重なドルで買うということになるやに聞いているのであります。併しどの程度将来援助が受けられるかということも私どもは考えさせられる問題で、一つの機械産業たりとも、この間を埋めるための方策は政府として考えて頂きたい。これなくして商売がなくなるじやないか、首切りが始まるじやないか、何もかも経営者の責であるように言われることは誠に心外千萬である。併し私自身はもうそれを覚悟して、今日どうすればいいかという対策は十分立てているつもりでおります。併しこれを私どもの組合員全部、二十有余ありますが、これに全部当嵌めることは不可能である。全般論から行きますれば絶対的に悲観論を申上げるほかにない。併し個々の経営者はそれぞれ血の惨むような考え方で、或いは赤い血が出ても今度の特需を受けておられるところもすでにあるのであります。現に私どもがお手伝いしている会社も、現に材料代というようなものも注文をとつて間を塞ぐ。又或る人は一つの武器を作ることに、殆んどこれ又工賃は少いじやないか、これまでの今日まで営営として積み上げた悲曲積の資金を投げてまでどうかして持ちこらえたい、やがて花咲く春もあるだろうという一縷の希望に燃えて実はやつているわけであります。従つて私どもが全般的に日本の機械産業をどうして行くべきかということを御検討を頂いて、それがやがて労働対策になつて来るのじやないか、こういうように考えているのであります。従つて今後私どもはもう日夜に、こうしている間もパキスタンの引合い、インドの引合い、ブラジルの引合い、メキシコの引合い、毎日寧日ないほどやつております。又私ども自身は殆んど休日なんてとつたことはありません。この引合いのために沒頭しているような状態であります。併し何と言つても競争があることでありますので、競争の値段の価格の不均衡は相手方に非常に乗じられることであり、同時に売れない元である。これは皆さん御承知の通り、ミシン工業がはつきりしているのであります。ミシン工業が安いので関税を上げるということが起つております。お役所のほうでも非常に心配を頂いてチェック・プライスとか何とかいろいろなことをやつております関係上、最近では非常に軌道に乗りつつあります。そうして非常なドルを稼いでおります。こういうふうな方法で行けば、或いはこの難関の打開も或る程度できるのじやないかというふうな一面楽観をし、一面は悲観しているような状況でありますので、一応私どもは最善の努力をいたしますというお答えを申上げるよりいたし方ないかと思うわけであります。

堀眞琴労働者農民党

○堀眞琴君 時間がありませんので、極く簡單にお答え願えば結構と思います。この資料によりますと、二十五年四月から十二月までに、中国向け繊維機械の輸出が金額でも比率でも零となつておる。たしか中国向け輸出の禁止が通産省によつてそういう措置がとられたのは、十二月の初めだろうと思います。終戰後ずつと繊維機械というものは中国へ行かなかつたのですか。

石田退三株式会社豐田自動織機製作所社長

○参考人(石田退三君) 参りません。

堀眞琴労働者農民党

○堀眞琴君 全然か付かなかつたのですか。

石田退三株式会社豐田自動織機製作所社長

○参考人(石田退三君) 全然行きません。

堀眞琴労働者農民党

○堀眞琴君 それからもう一つ、イギリスでも相当繊維機械は生産しておるのじやないかと思いますが、その輸出高というものは大ざつばでよろしうございますが、どのくらいになつておりますか。

石田退三株式会社豐田自動織機製作所社長

○参考人(石田退三君) ちよつと見当は付きませんが、大体メーカーは五社あるそうであります。それを一丸にしてとつております。従つて一丸にすると値段が統一がとれるということでありますが、私の承知しておる限り、大体五位で二十万乃至二十五万錘ぐらい、もう少し多いかも知れませんが、一応予想されるものは大体その見当ではないかと思います。

堀眞琴労働者農民党

○堀眞琴君 わかりました。

九鬼紋十郎自由党

○九鬼紋十郎君 ちよつと関連して伺いたいと思いますが、中共貿易、香港の貿易が出ておりますが、香港を経て間接的に中共に入つておるものはありませんか。

石田退三株式会社豐田自動織機製作所社長

○参考人(石田退三君) ずつと前にあつたように聞いております。一部行つたものもあります。最近では香港の中共貿易は一応ストツプされております。

九鬼紋十郎自由党

○九鬼紋十郎君 通産省としては取りあえずの処置として、香港辺へ輸出を向けるような処置をとられる、そういうお考えはないのですか。

林信太郎通商産業省通商機械局産業機械課課長補佐

○説明員(林信太郎君) 香港経由の問題は船足の問題、或いはやはり最近競り合つておりますので、香港を経由してどんどん入れればそれでいいというわけには値段の点からも参らないわけであります。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 一応あとの議題の関係もありますし、労働大臣がもう少し、暫らくのうちに参りまして労働関係法の改正の経過について御報告したい、こう言つておりますので、一応只今までお聞きいたしました点につきまして、独禁法の関係はこれは大蔵省の関係であり、貿易の関係は主として通産省の関係でありますが、併し労働対策としてもそれが根幹になつておりますので、側面から政府を督励いたしまして、何とか機械産業の安定の方向に持つて行きたい。労働委員会といたしましては、特に失業の問題等に重点をおきまして今後とも調査を続けて行くということで、本日はこれで打切りたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) それではどうも二君のかた御苦労でございました。

石田退三株式会社豐田自動織機製作所社長

○参考人(石田退三君) 御多忙の中いろいろお聞き取り頂きまして有難うございました。   ―――――――――――――

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 次に労働金庫関係の調査で二君に出席を求めておりますので、事情を聽扱いたしたいと思います。  では御出席願いました参考人の二君のかたに申し上げますが、今日は労働委員会は労働金庫の問題について調査いたしておりますので、今までの経過なり御希望なりがございましたら陳述願いたいのでございますが、運営の時間の関係で一人につき十五分以内くらいで陳述願いたいと思います。  初めに全国労働金庫協会副理事長の横る君にお願いいたします。

横錢重吉全国労働金庫協会副理事長

○参考人(横錢重吉君) 本日労働金庫の法制化につきましてお取上げ下さいましたことにつきまして、厚く御礼を申上げます。只今までの私どもの要望しておりまする点について簡單にそれでは御説明を申上げたいと思います。  労働金庫は、御承知のように一昨年九月に岡山で第一号が生まれましてから、今日までにすでに十六に及んでおる状況であります。それでなぜ労働金庫ができたかという点に関しましては、労働組合の福祉共済活動として労働者の間における金融を円滑に行なつて行きたい、且つ又こういうような方面において労働組合の活動を求めて行きたい、こういう要望がたくさんございましたので、従つて岡山に第一号ができましてから、各県に恐ろしいような勢いでできて参りました。すでに設立を見ましたものが十六、その他各府県殆んど設立の促進をしておるというような状況であります。それでこの法律は中小企業等協同組合法の中におきまして、大蔵省の介添を頂いて設立を見たのでありますが、最初はそれで運営が差支えないのでありまするが、中小企業法と労働金庫法とではやはり目的が違いまするし、一つ二つ毛色の変つたものが中小企業の中で認められたというのであれば、それでも差支えないのでありますが、今日のごとく全国にこの運動が起り、労働金庫の設立ができておるというような状況ではやはり事新らしく法制化を一つお願いをいたしたい。そうでありませんと、目的の統一とか、或いは又中企法で考えている生産金融という考え方と、労働金庫で主として考えている生活金融という考え方では違つておりますので、そこにやはり統一したものを求めて行きたい、こう考えているわけであります。そこで中企法の中で、それじやどれだけ困難を感じているかという点では種々ございまするが、一番問題となりまするのは、中企法では個人を対象といたしておりますので、三百人の制限がございます。これが労働組合等の団体を対象といたしまするというと、一府県においてもなかなか三百の労働組合或いは生活協同組合、これらに準ずる団体というようなものを集めて創立をするということは困難なわけでございます。従つて各府県とも団体のほかに、団体の構成員の中の個人というものを認めまして運営をいたしているわけでありまするが、この中企法の中における三百人以上という人数の考え方と、私どもが求めている労働金庫法の考え方である団体を対象として運営して行きたいという考え方では先ず第一にこの問題で相違ができているようなわけであります。それから又信用金庫法或いは中企法においても地域ということが問題になります。即ち各都市におきまして、信用金庫或いは信用組合を作る場合には何々市一円にすると、こういうふうに地域の限定があるわけでございます。併し労働金庫の場合にはそういう狹い区域にはなかなか設立できませんので、只今一府県を單位として労働金庫を作る、こういう広い地域を認めているわけであります。従つて地域上の問題でも絶対的に相容れない点が出ているわけであります。この点が大蔵省のほうの関係では、大きな所は別でありまするが、一地域に大体一つずつ認めて行く、こういう方法をとつておりますので、一地域一つという考え方と、一府県を單位とする労働金庫の構造という点では明確にこの地域上の差が出ている、こう考えているわけであります。  それから目的でありまするが、中企法においては主として商工業者の、或いは中小企業者の生産金融、これを中心にして考えておりまするが、労働金庫として取上げておりますのは主として生活金融であるとか、労働者個人の冠婚葬祭の費用或いは進学の費用、医療費、住宅などの費用、こういうような面に対して求めておりまして、その他には労働組合、生活協同組合の購入資金とか、或いは事業資金、こういう点に利用いたしているわけでありますが、主としてそれらは大きく見れば生活金融という考え方であろう、こう考えているわけであります。従いまして目的をこの生産金融に使うか、生活金融に使うかというところで大きな差があるものと、こう考えているわけであります。  それから中企法におきまして労働金庫をここまで設立をお認め頂いて参つたのでありまするが、この際單独法を作つて頂いて、是非とも性格付けと、それから統一とを一つお願いをいたしたい、こう考えているわけであります。  それから現在までの運営の状況に関しましては、印刷物でお手許に差上げてありまするので、簡單にだけ申上げまするが、各県の労働金庫におきましても、設立後大体間もなく、各府県から貸付金或いは預託というような形で応援の金を受けております。これは主として助成に当つての各府県がこの必要を認めている。即ち中小企業者等に対して信用保障等を行なつているが、労働行政の一環としても労働者に対するところの資金の貸付等を行なつて助成して行きたい、こういう心がけが各自治団体において出ている。而も又それらに対して十分そういう公共の大切な金を預託頂いても、この預託に応えて行くだけの信用付けが今日すでにでき上つておる、こう考えておるわけでございます。出資金につきましても、大体規定の三百万を全部超えておりましてその総額も全国においては四千六百万を超えておりまするし、それから又預金額におきましても、三月末の現在において四億三千九百万円を超えるに至つておるわけであります。この点は預金が各金融機関とぶつかりはしないかという御心配もあろうかと思うのでありまするが、今日まで運営しておりまする経験によりましては、労働金庫の主として対象としておる層は今まで銀行の手を着けていない層である。それから信用組合や信用金庫においては主として商工業者を相手としておるので、勤労者のほうに来ておらない。従つて各府県においてこれらの面との衝突が現実に出ておらない。それから戰後におけるところの労働者が殆んど貯金をしておらなかつたのではないかと考えられるのでありますが、労働金庫ができてから、貯蓄をしなければならんというような風潮が出て参つて、この四億三千九百万の貯金額に達して来たものと、こう考えておるわけであります。  それから貸付金について見まするに、各府県とも一年乃至三年、長いものでは五年というような長期なものに亘つて貸出をいたしております。中企法等の信用組合等では大体二カ月乃至三カ月という短期金融が中心でありますが、労働金庫の場合には、貸す対象が勤労者でありますので、一万、二万という小額の金を貸しても、これを回収するのには一年乃至二年かかる、こういう状況でありますが、非常に長期性の貸出しを行なつて行くというところに一つの特徴が出ておるわけであります。それと共に、又各信用組合等においては不良貸付或いは焦付きというような点が最も重要視される点でありますが、今日までの各府県の労働金庫では不良貸付、焦付き等の件数が全然出ておらない。これは貸出しの條件のときに、労働組合の各機関を通してその証明を得て借りに来る、こういうような点でありますので、従つて身許も確実であるし、その保証となるものは毎月の給料と、それから計算される退職金というようなものが無形の担保になつておりますので、従つて焦付金等が出ずに円滑に運用されておる。これはまだ一年乃至一年半等の浅い経験では言い得ない点があるかも知れませんが、今日までの運営では全然出ておらないし、将来に亘つてもそういう点が見当らない。こう考えておるわけでございます。  それから労働行政として、免許に当つても大蔵大臣のみならず、労働大臣の免許にしてもらいたい、こういうふうに考えておりますのは、やはり労働行政としての大切な点がある。それは事業資金或いは又賃金の遅払、或いは又労働金庫のない場合においては各勤労者は月末まで、給料まで待てないので、その間会社等から、会計係から金を借りる、その金がばかにならないところの額になつておる、こういうような状況でありましたが、労働金庫ができてからは、賃金の遅払が出れば、これに対して貸してやるし、或いは又会計から借りなくとも、労働金庫を利用して借りることができる、そういうような具体的な、金融上の円滑が出ておりますので、中小企業関係との間は非常に円滑に進んでおる、こう考えておるわけでございます。  それからこの金庫の運営をいたしておりますると、まあ特徴となつて参りますのは、労働者の中において貯蓄の精神が非常に高まつて来る。今まで全然貯蓄をしなかつた者が通帳を手にし、或いは又組合の総会や大会等において、一人百円なり、二、三百円なりずつ毎月貯金をする。こういうような決議が行われて貯蓄増強に役立つておる。それから労働金庫のない場合には質屋しか利用できなかつたが、質屋の場合には質種等が問題があつたので、従つて高利貸から相当高い利息で借りておつた者がある。従つて各都市において高利貸或いは闇金融というものが跋巵しておつたのでありますが、労働金庫のできた所では、この高利貸と闇金融とがどしどし夜逃げをしており、これらの追放が行われておる、こういうような状況でありまして、低金利によるところの労働金庫の発展ということが、こういう点にも役に立つておる、こう考えておるわけでございます。現在までに使われましたところの費用を申上げますると、いろいろと各府県の例が出ておりまするが、兵庫の例で申上げましても、生活費の件数が今日までに千百十二件、七百二十二万、それから医療費に三千百四十四件、二千百五十九万、住宅費に千六百十九件、千五百六十九万、それから税金の支払が百七十一件、百十一万一千、高利の肩代り、いわゆる今の闇金融の肩代りでありますが、これが千百六十五件、九百四十一万円、こういうふうに非常に高利の肩代りというのが多いのでございます。千葉県等の例を申上げますると、今日までの九カ月間において、生活資金として出たものが六千九百八十人、四千七百四十六万円、住宅資金として出たものが四千五百二十六人、四千五百九十一万五千円、それから事業資金が五百四十七人、三千五百九十八万円、それから高利肩代りが千六百二十三人、四百九十六万、賃金遅払が三万一千百四十人、二千七十八万円、こういうように大体生活資金、住宅資金、事業資金、賃金の遅払、高利の肩代り、こういうようなものに主として使われておるわけであります。そうしまして、御心配の向き等もありまするストライキ資金等に相当出されるのではないか、こういうような点に関しましては、私ども運営をいたしておりまして、預かる金が、零細な勤労者の金でありますので、貸出しを行う場合にはやはり信用機関としてどこまでも考えて行かなければならない。従つて労働組合の運営のイデオロギー或いは理念、そういうようなものだけでこれは運営されておらない。どこまでも信用機関としての面目に立つて運用されておる。この点あまりストライキ資金というようなものは各府県においても見当らない状況でありまするので、御了承願つておきたいと思います。  一応簡單でありまするが、御説明申上げまして、御質問にお答えいたしたいと思います。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 続いて今井一男君にお願いいたします。

今井一男東京労働金庫組合長

○参考人(今井一男君) 只今いろいろとお話がございましたから、私は極く簡單に補足的な意味で要点を申上げたいと思います。  現在農業者に対しましては農業協同組合、商工業者に対しましては只今の中小企業等協同組合等の政府の施策がすでに歴史的に効果を生んでおりますが、ひとり勤労者だけは金融の便が与えられておらないのであります。先年国民金融公庫は消費資金も取扱つたのでありますが、これが中途で性格上事業資金金融に変更されまして、只今では勤労者だけが取残されておると、こういつた状態にあると思います。これを勤労者が自力で、お互いの相互扶助で立上つて金融の便を与えようという考え方がこの労働金庫の思想でありまして、私はもともと労働組合に席のない人間でありますが、非常に足が地についた運動であるという意味合におきまして、趣く最近この運動に関係するようになつたのでありますが、これが即ち今までございませんでした勤労者に金融の便を与えますと同時に、只今お話の職域貯蓄という現在の日本経済再建に極めて必要な面を担当する一つの機関にもなり得ると、こういつた立場にあるわけであります。それで現在までのところは中小企業等協同組合法に則りまして一応出来上つておるのでありますが、これが一体全体まあ非常に無理でございまして、又仮にそれで差支えありませんでも、我々といたしましては、折角の労働者の下から盛り上つたこういう運動を助成奨励する意味におきまして、国会で單行法としてお最上げ頂きましたならば、必ずやこの運動を更に数歩を前進せしめるであろうということを確信いたすものであります。併しながら、これは單に実害がないだけではございませんで、現在の法律でやりますと、やはり衝突する面がいろいろとございます。第一中小企業等協同組合法は、いわば通産省の所管でありまして、中小企業庁のまあ所管ということに相成ります。そこへ労働組合関係が入つて行くということはこれは実際建前から申してもおかしなことでありまして、又事業資金と消費資金の基本的な見方の相違もございます。又先ほど申上げました構成が個人であるか、或いは労働組合であるか、こういつた基本的な大きな差もございます。又労働組合は財力的には極めて弱いものでございますから、相当広い地区でこれをこしらえない限りペイして行けない。又県單位でペイのできないような労働者の数の少い所もある。こういつた場合には更に若干の県が一つになるとか、或いは中央から地方に資金を融通するとかといつたような配慮がないと、単独では設立しにくい。こういつた問題もございます。そういつた点だけでも私は單行法を是非お取上げ頂くだけの理由があるのではないかと、かように存ずるものであります。  ただこの場合特に申上げておきたいことは、労働者は担保力がございませんので、従つて金を貸します場合にはどうしても労働組合という一つの団結体をいわば担保にいたしまして、組合経由で、組合というものを基礎に置いて金融をしない限り、この金融機関は成立ちにくいのであります。従いまして結局において勤労者に金が行けばいいんじやないかと、こういつたことでは、その目的が半分以上損われることに相成りますので、又これが労働組合という労働運動の中核体と相結ぶことによりまして、日本の労働運動の健全な発達にも寄与することが極めて大きいと考えまするが故に、最非お取上げ頂きます場合におきましては労働組合を中核体とするところの労働金庫というラインに是非ともお願い申上げたい。こういつたことを附加えまして私の公述を終ります。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 労働金庫につきまして、大蔵省側として何か御意見があると思いますので、出席いたしております説明員の特殊金融課長有吉君にお願いいたします。

有吉正大蔵省銀行局特殊金融課長

○説明員(有吉正君) 労働金庫につきましては、先般来労働省のほうから御連絡がございまして、かねがねお打合せをしておるところでございます。従来から勤労者だけの相互扶助の金融組織というものの必要性は、大蔵省におきましても、とうにその存在の理由は認めておる次第でございます。我々といたしましても、勤労者が協同組織によつて何らかの金融機関というものを持たなければならんという必要性によりまして、先ほどからお話の通り、中小企業等協同組合法によりますところの信用協同組合といたしまして、先ず岡山からこれが発足の認可をしたわけでございます。その後各地に同様な運動が起りまして、現在までのところ大蔵省によりまして認可した労働金庫はたしか五つを数えておると思います。なお中小企業等協同組合法が信用金庫法の制定に伴いまして、信用協同組合の設立というものが府県知事の管轄下に入つたという関係から、先ほど十六の数を述べられましたが、その大部分は現在のところ府県知事が設立を認可したものであり、府県知事の監督下に入つておるものでございます。先ほどからのお話の通り、これらの信用協同組合たる労働金庫の成績は、私どものほうで関知しておりまして、相当な成績を挙げておるやに聞いておるわけでございます。ただ問題といたしますところは、こういつた勤労者の相互扶助の金融機関の存在性から、ただ労働金庫法という單一の法の制定というものが問題になるという点でございます。先ほどもお話ございましたが、中小企業等協同組合法によると、勤労者の協同組織によるところの労働金庫は甚だ工合が悪いという点の御主張がございました。労働省のほうからのかような点の御連絡がございまして、私どもそれを技術的に考えますると、例えば中小企業等協同組合法によりますと、組合員三百人を必要とするというような規定がございまして、それは労働金庫の場合には当嵌まりにくいという主張がございます。成るほど御尤もな点でございましてこの点は中小企業等協同組合法それ自身を改正するという問題にもなろうかと思うわけでございます。又先ほど地域の点の御主張がございました。地域の点につきましては現在のところ、例えば一つの府県全体というものを事業の一区域として認めておりますところの協同組合の数が多いのでございます。事業を行なつております協同組合におきましても然りでございます。労働金庫でございます信用協同組合におきましても然りでございます。この点は行政指導の面にかかつておるわけでございます。何ら法的には差支えないとかように考えるわけでございます。又広く考えますと、中小企業等協同組合法それ自身の目的につきましても、事業者のほかに勤労者を取上げております。勤労者の相互扶助のためにかかる団体を構成するということを目的として謳つておるという次第でございまして、私まだこれを端的に結論として申上げるわけではございませんが、一応大蔵省といたしましては、勤労者の相互扶助の金融機関の必要性ということは十分に認めております次第でございますが、現在のところは中小企業等協同組合法によるところの信用協同組合で行けるではなかろうか、若しもその点に技術的な問題がございますならば、この中小企業等協同組合法なり、或いは金融事業に関する法律というものの改正ということを国会にお願いするというようなことで技術的に行けるのじやなかろうかというような気がいたすわけであります。先ほど申しました通り、これは決して結論ではございません。先ほどからのお話、又労働省からのお話がございまして、それぞれ労働金庫として大切な法の制定というものの必要性というものを十分認められることになりますならば、私も喜んで一つの相談に応じたい、かように考えておる次第でございます。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) ちよつと速記を止めて……。    〔速記中止〕

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 速記を始めて……。どうも御苦労でございました。   ―――――――――――――

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 只今労働大臣から発言を求められております。問題になつておりまする労働法関係の国会の提出の見通し並びに内容の重要な点につきましての説明がありますので、発言を許します。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 労働関係に関しまする法律の改正案は、本日の閣議で決定をいたしましたので、近日中に上程をいたしたいと思つております。  法案の内容は一度本委員会でもあらまし申上げたところでございますが、先ず第一に申上げますることは、労働関係調整法等の一部を改正する法律案を先ず出したいと思つております。この主なる内容は、第一は今日現業の国家公務員につきまして、国鉄或いは專売のような公労法の適用を、更に近く提案されようとしておる日本電信電話公社、それから郵便事業、印刷事業、造幣事業、国有林野の営林事業、アルコール専売事業、これに同様な取扱いをしようというのが一点でございます。  第二の点は、争議行為に関しまして労働関係調整法を改正しまして、公益事業に関しまする事件、又は大規模若しくは特別の性質の事業に関するものでありまするため、公益に著しい障害を及ぼす事件につきましては、労働大臣は、これを放置いたしますと国民生活に重大な損害を与えると認められまするときは緊急調整の決定をすることができる、この中央労働委員会は緊急調整の決定がございますると、当該事件の斡旋、調停或いは任意仲裁、実情調査及び勧告等を行うことができる、この緊急調整の決定がございまするというと、関係当事者は五十日間争議行為が禁止されまして、調停に乗出すというふうなのが第三でございます。なおそのほかに公益事業に関しまする争議行為につきましては、現行三十日間の冷却期間がございまするが、これを十五日に短縮いたしますると共に、当事者間の事前の自主的交渉が不十分であると認められまするときは、労働委員会は調停の申請を却下することができるという事項でございます。なおこのほかに労働組合法或いは労働関係調整法、公共企業体労働関係法及びこれに偉いまする施行法等の細部の事項につきましては、曽つて労働関係法令審議委員会で審議されました答申事項がございます。この答申事項をそのまま提案をするつもりでございます。なお先ほど申しました第一の点、第二点は、これも又労務法制審議会で審議された事項でございます。  最後に、決定はいたしませんでしたが、いずれも公益委員の提案にかかる事項を尊重して提案をいたした次第でございます。  なお今度は第二に提案をしようと思つておりまする法律は、地方公営企業労働関係法案でございます。これは地方公務員であつて、地方公営事業即ち地方鉄道事業であるとか、軌道事業、自動車運送事業、電気事業、ガス事業、水道事業等、これら地方公営企業の現業職員につきましては、先ほど申しました公共企業体職員と同様な取扱いをしようという立法でございます。なお第三に提案をいたしたいと思いまする法律案は、労働基準法の一部を改正する法律案でございます。これは労働基準審議会でいずれも審査されて答申された事項をそのまま提案をするつもりでございます。  以上が近く提案をいたそうと思いまする法律案の主な点でございまして、いずれ皆様がたの御審議を煩わさなければならんと思いまするが、私といたしましては、世間では往々労働法の改悪という言葉を使われまするけれども、私としては是正すべきものはこれを是正し、そうして争議はただ徒らに争議行為に出るということでなしに国民生活に非常な影響のあるものは労働委員会によつて決定して行くようにというつもりで立案したものでございまするので、どうぞ一つ御審議あらんことをお願いする次第でございます。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 一応改正なさる内容につきましては、これは正式に提案になつてから論議するといたしまして、この前の労働委員会で、いつ頃提出するかということにつきまして労政局長から答弁があつたわけですが、そのときの局長の答弁は、一応根本の点について未だ政府としての方針がきまつておらないので、時期は言明できないが、一応政府の方針がきまつてからでも各地の労働組合或いは使用者等から公聴会等の要望があるので、大体方針がきまつて最低二週間しなければ国会には出せないということを、労政局長はこの委員会で明言いたしておるわけでありますが、現在大臣は本日の閣議で決定せられたということになれば、大体提案の見通しの時期はいつ頃になるのか、或いは又公聴会等をおやりになる意思があるかどうか、その点一応御答弁願いたいと思います。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 賀來労政局長から、さようなことを申上げたかと思いますが、私といたしましては、この問題は就任以来非常に検討を加えて参つたのでございまして、初めの予定は、只今お話がありましたごとく、成案を得ましたならば公聽会のようなものによつて意見を徴して出すつもりでおつたのであります。ところがだんだん延びまして、而も会期は切迫をして十日までに提案をしないというとむずかしいというふうな状況になりましたので、実は日にちがございませんので、公聴会等をいたしませんで提案をせざるを得ない事情になつたのであります。併しながら只今申上げましたように、労働関係調整法等に関しまする法律案の内容等も、これは昨年の秋以来もう労務法制審議会で労働者側、使用者側、中立側が百数十回に亘つて審議された事項でございます。決定された事項はそのまま採用いたしまするし、決定されなかつた事項も長く論議され、中立委員から提案された事項を殆んどそのまま掲げておるような事情でございます。それから労働基準法の改正につきましても、これはやはり去年の秋以来、労働基準委員会で労働者側、使用者側、中立側からの意見で一致したものをそのまま出しておるわけであります。地方公労法におきましても労務法制審議会で審議された事項をそのまま出しております。従いまして大体もう使用者側の意見も、労働者側の意見も、中立側の意見もあの委員会を通じてほぼわかつているような実情でございますので、重ねてやりましても大体同じような意見が出るのじやないだろうか、かように存じまして、甚だ遺憾ではございまするけれども、審議会の過程を尊重しておりまするから、その点は省略さして頂きたい、かように存じております。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 次に国会に提案になります場合に、両院のうちいずれに本付託されるか、きまつておれば御答弁願いたいと思います。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 今のところ衆議院のほうから提案をするつもりでございます。併しながら、もう会期も余りございませんので、でき得るならば説明はいつでも早めに両院でいたすつもりでおります。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 次に法案の提出の形式ですが、只今の御説明によると、各單独法のそれぞれの一部改正というような形式でありますが、これは法案提出の形式としては不可分な法案として、労働関係法の一部改正というような一本の法律で提案になりますか、それとも各単独法それぞれの一部改正としての数個の法案でお出しになるのか、御答弁願いたい。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 先ほど申しましたように、労働関係調整法と労働組合法と公労法、これらの法律は一括いたしまして労働関係調整法等の一部を改正する法律案として提案をするつもりでございます。それから地方公営企業労働関係法は全く新らしい法律でございまするから、これは別個の一つの法律として提案をするつもりでございます。なお労働基準法の一部を改正する法律案は、これも又一つの別の法律でございまするので、これも別にいたそうと思つておりますので、勢い三つの法律が出るわけであります。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 次に今朝の新聞等によりますると、労働関係法は早急に方針をきめて提案する、それ以外に今まで内部的には出さないという方向にきまつておりましたゼネスト禁止法を治安立法として出す、又別に集会デモ等に関する取締法規等も出すということが新聞等にも出ておりましたが、これは勿論労働組合に重要な関係がある、労働委員会にも関係のある事項でありますが、政府の担当としては治安立法として出す、こういうことが新聞に出ておりましたが、この間の事情がどうなつておるか、御答弁願えれば説明願いたいと思います。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) ゼネスト禁止法というものが出るかどうかにつきましてはわかりませんが、非常緊急事態に処する治安立法というものは必要ではなかろうかということで目下検討いたしております。これが出ますかとうかは今のところわかりません。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) もう一つ最後にお聞きするわけですが、今までも労働関係法につきましては法制審議会等で十分検討されておりまして、一応この国会に出すという準備で進められて参つたわけでありますけれども、御承知の会期もあと余すところ僅かとなり、一カ月間の延長をやるというような時期になりまして、而も会期の延長も定例国会の繰上げということが法規上避けることができないという事態になつたので、一応この国会では見送るのではないかというような空気が相当政府部内にも、与党の部内にもあつたと思うわけでありますが、それが突如として今日労働関係法を今会期に提出する、それに併せて治安立法を考える、こういう事態になつて来た根本の原因はどこにあるか、一応政府が緊急に出さざるを得なくなつた事情につきまして、できれば御説明願いたいと思います。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 労働三法の改正につきましては、本委員会でもしばしば申上げましたように、この会期のうちに是非とも出したいというつもりで来ておりまして、別に急に事情が変つたために提案するのではございません。ただ先ほど申しましたように、もつと早く出したい、ところがだんだん延び延びになりましたのを甚だ遺憾に思いますけれども、これは初めからの予定でございます。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) ほかの治安立法につきましては……。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) ほかの治安立法につきましては、先ほど申しましたように、緊急事態に処する治安立法というものを目下検討中でございます。これは今会期に出すかどうかはまだ今ここで申上げるところに至つておりません。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 一応提案せられます内容につきましては、いずれ正式に提案になつてから検討するとして、労働関係法の提出されました場合の運営その他につきまして、労働大臣に質問があれば発言を許します。

重盛壽治日本社会党(第四控室・左)

○重盛壽治君 近く出すと言つておるのだが、今のあなたの説明でも、日にちがなかつたようだが、三段階に分れて第一番のやつはどれを出すのですか。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 三つとも二、三日中に提案できると思います。

重盛壽治日本社会党(第四控室・左)

○重盛壽治君 三つとも二、三日中に出すのですか。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) そうです。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○村尾重雄君 地方企業関係労働ですかね、それを出されるについては関連して例えば地方公務員法、それから国家公務員法というものの一部改正というものは伴うのですか。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 伴うかも知れませんが、この法律の中で所要の措置を講ずることにいたしたいと思います。

椿繁夫日本社会党(第四控室・左)

○椿繁夫君 地方公務員法の付則二十項で、今の地方公営企業体労働関係法ですか、それを付則二十項によつて提案されることになつたのだろうと思いますけれども、二十一項で地方公共団体の單純労務の関係の特例法を付けるということになつておるのですが、これは今国会には上程されないおつもりですか。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 二十一項につきましては、この法律の中には触れておりません。で、これは別途自治庁のほうでいろいろ検討をしておるようでございますが、どういうふうになりますかは、ちよつと今のところ私は聞いておりません。

椿繁夫日本社会党(第四控室・左)

○椿繁夫君 これは私の考えでは自治庁で立案されるというよりも、労働関係の法律ですから、労働省で起案されるのじやないかと、こう思つておつたのですが、只今の大臣のお話によると、これは自治庁のほうへすつかりお任せになつて、労働省のほうはその立案に参画しない、こういう方針を決定されたのですか。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 私どものほうにも非常な関係がございまするから、勿論相談あるものと思つておりますが、今回のこの処置は只今申上げましたように公営企業につきまして提案をするわけでございまするから、別個の取扱いをする、こういうことであります。

椿繁夫日本社会党(第四控室・左)

○椿繁夫君 この前の当委員会で労政局長から、労働組合法その他関係法の改正案を提案する場合には、前以て地方で公聽会などをやらなければならんというお話があつたのですが、今聞きますと、大体各界の意向というものは審議会を通じて出盡しておるというので、会期も切迫したことだからというので、急にそういうことをしないで上程することになつたという御説明なんですが、今の大臣の御説明は、労政局長がここで説明されるときに、すでにこれはもうわかつておつたことなんですが、あれは大臣と何か関係なしに労政局長が勝手に当委員会に御説明になつたんでしようか。それとも急にそういう手続をとらないで急いで上程をしなければならんということについては何か事情の変化があつたんじやないか、こう私ども考えますし、国民もそういうふうに考えると思うのですが、もう少し本当の腹をぶちまけてお話願えませんか。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 私先ほど申しましたように、率直に、これを立案をいたしておりまするときは、公聽会等も開いて意見を聞くつもりでおつたのであります。でありますから、私のその意図を受けて恐らく労政局長が申上げたんだろうと思います。恐らくそれは四月半ば頃までか、四月一ぱい頃まではそういう気持であつたかも知れません。ところが御承知のように会期の延長の問題が絡みまして、法律案は十日に出せ、十日に出さないと原則としてはなかなか審議むずかしいということになりまして、実は非常に急いだわけであります。それでどうも公聽会等で意見を聞く暇がございませんので、今日やつと急いで閣議決定して提案の手続をとつた、こういうことでございますので、私時間があればそういう処置をとろうと思つていたのですけれども、時間がありませんので、こういう処置をとつた、こういうことであります。

椿繁夫日本社会党(第四控室・左)

○椿繁夫君 労働大臣も大分遺憾の意を表しておられますが、この通常国会の繰上召集ということが大体八月の下旬に行われるだろうというふうに見ておりますが、十分な手続をとらずに、而も担当大臣が遺憾の意を表しつつもなお本国会に労働関係法の一部改正案をどうしても出さなければならんという必要はどういうふうになつているのでございましようか。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 私この立案につきまして、全然労働組合なり使用者側の意見がわからないということであつて出せばお話のようだと思うのでありますが、この内容になりまする事項は、昨年の秋以来百数十回に亘りまして論議された事項でありまして、審議会で論議されました速記録は、若し何でしたら御覧に入れてもいいのでありますけれども、詳細に論議されました。最初の一と二に申しました事項はただ決定に至らなかつただけでございまして、これも中立委員が出された提案で、労使双方からこれに対して意見が述べられておるのであります。でありますから、あの代表というのは、ただ個人的な御意見というよりも、やはり労働代表は労働組合の大体意向を反映して、使用者側も使用者側の意見を大体反映して論議された、かように存じますので、そう言つては悪いのでありますけれども、大体両側の意見というものは私どもは推測するに難くない、こういうふうに存じまして早く提案をした、こういうことでございます。

椿繁夫日本社会党(第四控室・左)

○椿繁夫君 今国会の提出予定の法律案というものは四月の十五日頃までに各省に出させて行くつもりだということを、官房長官は議運なんかでも御説明になつておつたのであります。今度会期が延長になつたのですが、この重要な労働関係法の改正問題は、四月の末頃までには公聽会を開いて行くつもりで、各組合にもそういう話をしておつたと言われるのですが、その頃からすでに会期延長ということはきまつておつた。それを急に四月の末頃までそういう手続をとられるつもりのが、五月の初めになつてそういう手続をとらんということにきまつたわけですか。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 先ほど申しましたように、初めはそのつもりでしたけれども、あれは四月のたしか終り頃に会期の問題も急にきまりましてそうしてそのときに参議院で説明された官房長官のお話も、十日までに法律を出さなければ駄目だぞというようなことで、たしか運営委員会等でも話があつたようであります。これはもうほつといたら大変だということで急いだわけであります。私ども会期も延長されたので、提案ももう少し余裕があるくらいに思つておりましたけれども、実はそういうふうに急に期間が切迫をいたしました関係上実は急いだわけであります。

中村正雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(中村正雄君) 一応次回の委員会の開催は、冒頭にお諮りしましたように十日午前十時から破壊活動防止法の連合審査がありますので、そのときに聞くといたしまして、事後のことは労働関係法の提案も含めまして一応御相談申上げることにして、本日はこれで散会いたします。    午後四時十七分散会

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