予算委員会 第13号
- 発言数
- 121 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1952/03/03
会議録
○委員長(和田博雄君) これから予算委員会を開きます。 先ず理事の辞任並びに補欠互選についてお諮りいたします。本日理事石坂豊一君及び平岡市三君よりそれぞれ理由を付して理事を辞任いたしたいとの申出がありました。許可することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田博雄君) 御異議ないものと認めます。つきましては、只今辞任され、欠員となりました理事の補欠互選を行います。互選は先例により委員長より指名いたすこととして御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田博雄君) 御異議がなければ、私より山本米治君及び中川以良君を理事に指名いたします。 —————————————
○委員長(和田博雄君) 次にこの先回の当委員会におきましての質疑応答で、国警の地方警察本部の加藤陽三君から発言を求められていますので、これを許します。
○政府委員(加藤陽三君) 先回の当委員会における平林委員の憲法及び法律の遵守と警察の運営に関するお尋ねに対しまして、私のいたしました答弁をこの際取消しいたします。
○委員長(和田博雄君) 平林委員からも同問題につきまして発言を求められておつたわけでありまするが、外務委員会の関係で只今お見えになつておりませんので、平林君の発言は次の機会に讓りたいと思います。 本日は、先般の委員会で問題になりまして、先般の理事会において決定いたしましたポンド過剩対策につきまして質疑を行いたいと思います。本日見えておりますのは、池田大蔵大臣が病気で本日は見えておりませんが、高橋通産大臣、一万田日銀総裁、木内外為委員長、大蔵省石田理財局長、河野主計局長が見えております。
○小林孝平君 私は二、三の問題についてお尋ねいたしたいと思います。政府は今般、只今為替金融及び物資面からの輸出抑制会のポンド対策をやつておられるのでありますが、これはポンド貿易を大幅に縮小するというお考えからやつておいでになるのか、どうかということを先ずお尋ねいたしておきます。
○委員長(和田博雄君) どなたに対する質問ですか。通産大臣ですか。
○小林孝平君 通産大臣です。
○国務大臣(高橋龍太郎君) お答えいたします。御質問は大幅にスターリング・ブロツクヘの輸出を制限することを目標としておるかというお尋ねのようでありましたが、どうお答えすべきですか。今度政府が考えておりますのは、ポンドが御承知のように問題になつておりますのは、現在ポンドの手持ちが九千万ポンドくらいになつておるのであります。で、昨年の夏、日英両国間に支沸協定をしました時分には、私のほうの考えでは大体三月末に七千万ポンドくらいになるのではないか、それから輸入期になりますから、六月末には三千万ポンドくらいに減るのではないか、それならばまあ大体常道であろうと考えたのでありますが、見込が違つて、その種後急にポンドが蓄積されておるのが現状であります。そうしてそれのみならず、まだまだポンドが殖えるであろうとまあ一応考えられる。それに対する対策、根本的の対策はなかなか立ちませんが、ともかく消極的に考えても、これ以上ポンドが蓄積することは避けなくてはいけない。取りあえずそのために何か手を打たなくちやいけないという考えで、通産省としては今度物品のほうでも輸出の抑制をいたします。二、三日のうちに発表するようになると思いますが、そういう考えを持つておりますが、その考えは、これ以上ポンドが蓄積することを避けたい。通産省で今考えておりますのは、スターリング・ブロツクの輸出の金額で言いますと、七割を占める鉄、それから各種の繊維品、これが金額で七割を占めておるのです。これらのものを大体昨年の程度で抑えたいと考えております。今の考えは大幅に抑制することにはならんと思いますが、なおそういうことをやりまして、のちにポンド蓄積がどういう情勢になりますか、それを見て、或いはそれを取上げて行く、或いはもう少し強化するとかいうことは考えなければいかんと考えております。
○小林孝平君 通産省では、今年は輸入に見合つた輸出をするという方針を只今のところではとつておられるようでありまするけれども、英国初めポンド地域ではポンド自主性の回復、国際收支の改善のために必要物資をできるだけこの地域内で優先配分をするという方針をとつておるのでありまするから、このような情勢から考えまして、政府が昨年の実績である四億二千万ドルの輸入を、今年はこれを六億五千万ドルに輸入を拡大して、この範囲で輸出しようとしておるということは不可能ではないか、こういうふうに考えておるのであります。従つて輸入に見合う輸出という原則からいたしますと、ポンド地域向けの輸出は昨年の六億一千万ドルよりも更に大幅に減少するようになるのではないか、こういうふうに考えておるのでありまして、私たちは通産省の昨年度の実績の四億二千万ドルを、今年はこれを六億五千万ドルと、こういうふうに見積られたその基礎並びにこういうことは実際可能であるかどうかという点について、通産大臣のお考えを承わりたいと思います。
○国務大臣(高橋龍太郎君) 六億五千万ドル、この輸出は私はイギリス側のほうでポンド対策にどういう手を打つか、何か手を打つだろうと思います。それが日本からの輸出に多少の影響が起きて来るであろうかということを考えておりますが、こういう際でありますから、今六億五千万ドルとかいうような、今二十七年度の見込みを立てておりますが、実際のところはその計画通り行くかどうか、それは誰にも予言はできんと思いますが、少くとも現在それを改訂しなくちやいけんようには私は考えておりません。
○小林孝平君 改訂しなくてもいいというお話でございまするけれども、このポンド対策として、通産省では輸入に見合う輸出ということは非常に大きい方針でありますので、私は四億二千万ドルを今年六億五千万ドルと、こういうふうに見積つた、而もこれが相当私たちは無理ではないか、こういうふうに考えている、この点をもう少し明確に確実に、まあ先のことであるからわからんとおつしやれば、それまでですけれども、もう少し、どれだけの自信があるのかどうかということをお尋ねいたしたいと思います。
○国務大臣(高橋龍太郎君) その細かな数字のことは私御説明ができませんが、今局長がまだ来ておりません。すぐ参ります。数字のことを御説明いたさせますが、ただ私は政府が相当確実な見込が立たんうちに、軽率に見込を変更して行くということはむしろ有害だと考えております。
○小林孝平君 これは大蔵大臣がおいでになりませんので、私はどなたかから一つお答を願いたいと思いますけれども、最近新聞紙によりますると、ポンド貿易の根本対策といたしまして、ドル貿易の切替又は実勢レートを採用する動きが見られるのでありますが、政府にはそういう意思があるのかないのかということをお尋ねいたしたいと思います。
○国務大臣(高橋龍太郎君) ポンド蓄積問題の対策ということは、これは非常に大きな問題で、私どもも非常に頭を悩ましております。従つて政府部内でも各種各様な意見が出ております。出ておりますが、私はこういう大きな問題はもう少し愼重に研究して初めて決定すべきものだと考えております。なおこれは私の考えだけを述べました次第であります。政府を代表した御答弁ではない、又ほかの大臣などに御質問を願いたいと思います。
○小林孝平君 甚だ今の答弁では不満なのでありまするけれども、大蔵大臣がおいでになりませんので、又別の機会にいたしたいと思います。次の問題に移ります。それはポンドの対策の一つとして私は日英支拂協定のとられましたドル條項の復活をやる必要があるのじやないか、こういうふうに考えるのでありますが、近く開催を予定されております調整会議にそういうことを主張される意思があるのないのか、又これに対する見通しはどういうものであるかという点をお尋ねいたします。
○国務大臣(高橋龍太郎君) このポンド蓄積は、こういう情勢にありまするので、いずれ日英間のこの問題についての交渉は必要だろうと思いますが、只今、御質問のように、近くそれが開かれる予定になつているというところへは行つていないのであります。それから、ドル・クローズの問題ですが、これは昨年の支拂協定のときにも、日本政府は極力主張したのであります。それがためにあの会談も殆んど半年くらいも続いたような次第であるので、日本政府としては、これができればポンド蓄積の問題も半分以上は解決されることになるのでありますから、恐らく次の会談のときには日本政府は再びそれを主張するだろう、主張すべきだと考えますが、その見通しはどうかというお尋ねでありますと、それはちよつと私お答えできません。非常に困難な問題だと存じます。
○波多野鼎君 先ほどの小林君の御質問の中に、公定レートと実勢レートの問題が出たんですが、丁度木内さんも来ておられますから、公定レートを実勢レートに切換えたがいいというような意見があるが、この問題については、どういうような技術的な難点、政論的な難点、いろいろあると思いますが、どういうものがあるかということを一つ御説明願いたいのです。
○政府委員(木内信胤君) お答えいたします。実勢レートに切換えることは、それでいわゆるポンド問題が全部解決するとは申しませんが、非常に大きな部分が解決するので、いいことには違いないと思います。それについて、如何なる難点があるか、なぜそれができないかという点になりますと、これはその実勢レートを実現する方法にもよることでありますが、概して申しまして、現協定におきまして日本は対ポンドの為替相場というものと、英国における対ドルですね、英国の対ドル公定レートに準拠して、日本の対ドル公定レートからはじき出す、即ち現在の千八円でありますが、それでやるんだということを協定で約束しておりますから、やりようによつては、正面から、その協定のその第二條でありますが、第三條に違反するということになりましよう。やりようによつては文字の上からは違反しない、併し精神は違反するということとなりましようし、又はやりようによつては、文字、精神共に離反するということもあるかと思います。これはその実勢レートを出して来るやりようによります。正面切つて為替レートを変えるということは確かに協定違反になります。
○木村禧八郎君 只今のポンド過剩対策の一つとして、今の公定レートを実勢レートに切換えれば、それは一つの対策になるというお話ですが、その前に少し伺つて置きたいことは、このいわゆるポンド過剩対策を考える場合に、このポンド過剩がどういう原因で起つて来ておるのか、その根本の原因については、木内さんなり、或いは政府なりがとういうふうに考えておられるか、この根本の原因が正確につかめなければ、ポンド地域への輸出を制限しても、為替相場をいじくつて見ても問題は解決しないと思う。私はその由つて来たるところは相当深いと思うのですが、一体どういうところにこの根本の原因を考えておられるか、これは通産大臣なり、外為委員長にお伺いいたしたい。先ず通産大臣にお伺いしたい。いろいろ今後通産省としても産業政策の面からポンド過剩対策をお考えでありましよう。又外為委員長或いは日銀総裁、大蔵省等は、これが日本の金融面或いは財政面にどういう影響が起つて来るか、そういう面からも又対策を考えなければなりませんが、先ず私は通産大臣に、その根本の原因をどういうふうに考えて、これに対処をされて行こうとしておるか、この点お伺いをいたしたい。
○国務大臣(高橋龍太郎君) そういうむずかしい問題は、むしろここにおられる両君にしてもらつたほうがいいと思うのですが、私は根本的な原因は、一つは昨年の下半期にスターリング・ブロツクへ、何と言いますか、非常に輸出を奨励して、輸出許可を丁度一年前に日本の政府がやつたと同じように、許可を濫発した点もあるように考えるのです。下半期の輸出の数字を見合して、そういう点もあると思います。それが永続性があるかどうか、そう考えるというと、多少疑問があると思います。それからもう一つ根本なのは、これは木内君もしばしば発言されておりますが、これはもう確かなことは、要するにスターリング・ブロツクがインフレなんです。物が高いのです。それだから、日本から言えば輸入も困難で、今スターリング・ブロツクからの輸入額を増すことに私どもあせつておりますけれども、そのために輸入も困難である。輸出は楽である。輸出は無暗に出る。ますますその両方ともポンドの蓄積を促しておる。そういうことでないかと私思うのですけれども、私にはよくわかりません。
○政府委員(木内信胤君) 御質問の点は非常にむつかしい問題でありまして、そういう何と言いますか、情況判断を以て、政府の内部でこう判断したという確定意見がきまつたということではないのですから、これから申上げますことは、私の個人的見解若しくは外為ではこう考えているという意味でお聞取り願いたいと思います。第一には、今も通産大臣から御指摘のありました、概してポンド地域がインフレである、即ち物価が高いのですから、日本の輸出は出やすい、日本の輸入は困難だ、これはその原因の中の非常に大きなものだと思います。併しながら、そればかりではないと思いますのは、よく指摘されることでありますが、ポンド地域には日本は自然に輸出市場を多く持つておる。ドル地域には輸入市場を多く持つておる。ポンド地域だけで申しますと、輸入市場よりも輸出市場のほうが自然的にポンド地域には多いのだ、これが根本的な姿ですが、この姿が従来はドル・クローズを持つておりました日英支拂協定によつてその自然の姿が発掘されないで抑えられている。先方の輸入統制の措置によつて抑えられていたわけでありますが、それが先般の新らしい協定でドル・クローズを落しましたから、その自然の姿というものが顔を出して来たと見られると思います。それから又最初のあちらの物価ですね、ポンド地域の物価問題に或いは優るとも劣らない原因であるかも知れません。併しそれだけが必ずしも全部ではない。ポンド地域の物価と申しますが、そう一概に言えるものではない。例えば羊毛といつたようなものは、他に余り競争物資がございません。従つてポンドの価格が即ち世界の価格であつて特にポンドが高いと言えないかも知れません。ゴムとか、錫とかいうものにもそういうことが或る程度言えると思います。従いまして最初に申しましたポンド地域の物価が高いということを、必ずしも一概にそれで押切るわけには行かないのでありますが、それらポンドであつても、ドルであつても、価格は同じであるような物資が、今度は例えば羊毛が非常に安い、従つて輸入に要する金が非常に少い、或いは特に穀物、食糧のごときものは不幸にしてポンド地域は非常に不作であつて出せない。そういう臨時的原因もあると思います。それからまだたさくんあるのであつて、例えばイギリスはポンド地域内の諸国の中で一種の取極めがあつて、例えば関税が安いとかいうようなことで、従つてポンド地域の中へ吸い取られて行くという傾向があります。それに附加えてイギリスの中では長期予約と申しますか、ロングタイム・コントラクトと言つているようですが、これから三年に亘つてどこそこでできるどの物資は、その何割は英本国なら英本国、或いはその他の地域もあるかも知れませんが、それらの国へ優先的に売るのだ、而も安く売るのだというようなことがありますと、それで物資は引かれてしまつて日本の輸入は困難であるといつたようなこともあると思います。又例えば香港、香港というものをスターリング地域に無條件で入れまして、従来の香港オープン・アカウントをやめたということは、私どもその行き方を嫌つたものであつたことを御承知と思いますが、その香港の相当の輸入量を、こちらの輸出ですね、香港を通じてこちらの輸出が相当出るというようなことも或る程度貢献しておるのでありましよう。その他いろいろまだあると思いますが、ちよつと思い付きましただけでそのようにたくさんあります。どの原因がどのくらいに作用しているかということの判定は至難の業と思います。大体今申しました順ぐらいで大体評価付は頭の中で付けられると思いますので、御了承願います。
○木村禧八郎君 日銀総裁にも伺いたい。ポンド過剩の原因は何かということについて……。
○参考人(一萬田尚登君) 私御参考までに申上げます。これは大体今木内君からお話があつた通りであります。ああいうわけであろうと思いますが、今私の頭に御質問に応じてこう浮んだのは、やはりこのポンドの実勢と日本の公定レートとの関係、日英支拂協定ができて、ドル・クローズがなくなつた、それから今日やはりポンド圏に対する輸出ば各国は制約を加えておる、(「もう少し大きい声で願います」と呼ぶ者あり)それに附加えてポンドの将来というようなこともかなり考慮の中に商売として入れておるだろうと思います。そういうふうないろいろ原因が錯綜しております。こういうふうに思つておるのであります。従つてポンド対策に対しては、私の私見でありますが、やはり根本的なそれらの原因をよく見て、根本的な対策を立てなければ、今日ポンド対策としてやつておることはやはり私は止むを得ないそれまでの応急的の措置である、こういうふうに考えております。
○山本米治君 それに関連してちよつと質問します。只今頻りにドル・クローズの問題が出ました。この問題につきまして一点だけ外為委員長にお伺いしたいのですが、昨年の日英協定のときに、先方からドル・クローズ廃止の要望が非常に強いので、当時日本ではその可否が随分新聞雑誌等でも論ぜられたものでありました。結局先方の要求によつて廃止になつた。そのときの條件と言いますか、イギリスではドル・クローズを廃止するが、これに代ると言いますか、振替可能勘定を有効適切に運用する。こういう條件があつたように思うのでありますが、今日このようにポンドが溜るということについて振替可能勘定、トランス・フアラブル・アカウントの先方の取扱方はどういうふうになつておるか、イギリスは果して約束通りに、これをその点日本の希望に応じてやつておるかどうか、この点を外為委員長にお伺いしたい。
○政府委員(木内信胤君) その実際の取扱についてお答えします前に、ちよつと誤解があるといけませんから申上げます。ドル・クローズを落す條件として行政振替と申しますか、行政振替というものを向うは認める。それを楽に認めるということを言つたのでありますが、行政振替を認めてもらえばドル・クローズを落してもいいと考えたわけではない。ドル・クローズを落した場合に起るであろう困難を多少緩和する程度に当時から考えておりました。従つて最初からあれが新聞に非常に誇大に出たのでありますが、私ども心の中ではあれに非常に信頼をかけたわけではありません。これは行政振替の実績ですが、これは英国の為替管理法に振替可能という一連の国がございますが、その国全部のほかに若干の国を書き上げましてそれらの国に対して日本がポンドを讓りたいと申しますと、それらの国が日本から輸入する場合にそれを使うことになります。いわゆる振替です。振替したいと日本が希望するならば、英国の管理当局は異議を申立てない。但しいわゆる行政振替でありまして、一応断わつてくれなければ困る。無條件にどんどんやつてもいいというわけには行かない。断わつてくれさえすればそれを遮ぎることはないという約束をしております。その実績でありますが、これは遺憾ながら余り多いとは申せません。数字は今まで全部で一千万ポンド弱であつたかと思います。併しこれはそれでは余り効果がないので、大した期待はかけなかつたと申しましたが、期待したほどの効果も挙つていない。そのわけはどこにあるかと申しますと、先方の相手国が受取ることを承知したときだけに振替可能なわけであります。ところが先方の受取るほうの国が受取つてもいいという場合は存外少い。これは概して申しまして、非常に多くの国が日本と同じようにポンド過剩の悩みを抱えておる。その当然の結果としまして受取ろうという国が余りない。その結果実績は今申しました程度です。即ち我々が期待したほどのものにも、至つていない。
○委員長(和田博雄君) 木内君、今の行政振替の金額ですが、それは一月末で千万ポンドですか、非常に九月、十月は少いですが、五十六万ポンドぐらいではなかつたですか、それからあと二カ月間に……、
○政府委員(木内信胤君) 割合大きなものがあつたのです。はつきり記憶しないのですが、多分一千万ポンドに近いと思います。
○小林孝平君 現在すでにポンドは九千万ポンドも溜つている。六月になつてもまだ七十万ポンドくらいにしか減少しない、こういうポンドを有利に使うという方法をどういうふうに政府はお考えになつているか。新たに割高であるけれども食糧とか綿花をこれで買うとか、或いは現地に投資するとか、特にこれは外債の支拂にこのポンドを振向けられるかどうかという点について一つお伺いいたしたいと思います。 それから併せて、先ほど木内委員長もおつしやつたのでありますけれども、香港をどうしてもスターリング地域と別建にしてドルで決済が行われるようにしなければならんと思いまするけれども、これについても今後そういうふうに交渉される意思があるのかどうかという点を併せて承わりたいと思います。
○国務大臣(高橋龍太郎君) お答えする前に、ちよつと私が先刻述べましたことに誤解があるかというように感じましたのでそれを先に是正いたしたいと思います。この六月末に七千万ポンドくらいになるだろうとは私は言わなかつたのです。七千万ポンドというのは、昨年の夏日英支拂協定をするときに、我々の考えでは三月末には七千万ポンドくらいに蓄積されるのではないか。そうであれば昨年の実例などで見ると、六月末には三千万ポンドくらいには減つて行くであろう、そういう見通しを持つておつたということを申上げたのであつたのです。今ポンド過剩に悩んでおりますが、昨年の今頃二月、三月というものは、日本はポンドが足りなくて困つたのです。ポンドが足りなくて非常に困りまして、その時分は私民間におりましたから或いは私の今申すことが多少間違うかも知れませんが、ドルでとれるものを、例えばインドネシアとの帳尻などはドルでとれるものをポンドで決済を頼んだこともあるのですね。去年の二月ですか、三月ですか、それが僅か一年の間にこういう非常な変化が来た。昨年の夏頃に、繰返して申しますが、日英協商をしておつたときは、こういうふうににわかにポンドが蓄積されるとは考えなかつた。必要以上にポンドが溜るのでないかという憂慮はいたしたので、ドル・クローズを極力主張したのですが大体そういう見通しを持つておつたわけなんであります。それでこの問題の一つの解決案としては、今御指摘になつたようにポンド区域から努めて輸入をすべきでないかという御意見。これは御尤もで、政府でもそれに努めておるわけです。輸入が思うようにできればこの問題は一部分は解決されるわけです。ところが残念なことにはこのスターリング・ブロツクにはまとまつた輸入品が乏しいのです。綿化にしましても御承知のようにアメリカの綿花よりも品質が惡くて値段が高い、値段は大体三割くらい高いというのが常識。最近は非常に違つております、もつと安くなつておる。 それから今ドルで拂つておるまとまつたものは御承知のように食糧品でありますけれども、スターリング・ブロツクの食糧品は昔は米がこのブロツクから相当入つておつたのですが、これが戰災の影響でこれらの国々の農業が回復していないので一向来ない、まあぼつぼつこれは改善されるでしよう。でスターリング・ブロツクから輸入を増さなくちやいかんじやないかということは御同感でそれには極力努めておりますが、この十二月、一月、二月などは少しずつは殖えております。 それからもう一つ、長期投資或いは外債の償還は、これは私からお答えする問題でないと思いますが、これはいずれにしても平和條約が有効になつて後の問題かと思いますが、スターリング・ブロツクに長期投資をするという問題、これはその方針は私も大賛成なんです。大賛成なんですが、皆さんからお考えになると政府がこの問題に対してぐずぐずしておるでないかというふうに御覽になると思いますが、御承知のように日本も外資が欲しいわけなんです。外資が欲しい、それが事実上遅々として余り入つて来ないというのは、どこに原因があるかというと、これは私の解釈だけれども、日本の経済状態というものがまだ外国からみて或いは安定していないとか、或いは安心かできんとかいう点が非常に大きなフアクターであろうと思うのです。日本がこれらのスターリング・ブロツクへ長期投資をするという場合に、これらの国々は我々が考えても日本の経済状態よりは非常に不安な状態にあるのでありますから、殊に長期投資で一年、二年の約束と違つて十年、二十年の間に回收するというような問題はよほど愼重に考えなければいけないわけです。で一、二の問題がありますけれども、なかなか結論に達しないのです。併し私は原則としてこういうことは一つ考えて行くべき問題だと思います。 そこでその問題にもう一つ附加えておきたいと思いますのは、そういう長期投資をするにいたしましても、この金額で例えば一千万ポンドの投資をする、或る地方の鉄道の開発、マレーの鉄道の開発などということも問題になつておりますが、そういうことに一千万ポンドの投資をするという契約ができましても、実際ポンドを使うのは一千万ポンドではないので、事柄によつて違いますけれども例えば半分は日本からレールを持つて行くとか、貨車も持つて行くとかいうことになるのですから、一億万ポンドになれば五千万ポンドくらいのものを何かに使えばこの問題は一応解決するのですが、五千万ポンドならば五千万ポンドのものを長期投資で解決して行くということは非常に問題です。併し愼重にそういうことを考えて行けば私は非常に賛成なんです。
○小林孝平君 香港貿易のやつを。
○政府委員(木内信胤君) 先ほど香港は今のような姿であるということがポンド過剩の原因だと申しました。従いまして若し先方と談合してこの問題の解決を図ろうとするならば、当然それは問題になることと思いますが、どういう態度で会談を開くかということはまだ政府の内部ではつきりしたことはきまつておりませんし、又私が答弁申上げる筋でないと思いますからその点御了承下さい。
○内村清次君 先ほど通産大臣が、現在のポンド過剩に対する措置としてポンド圏向けの輸出を制限しなくちやならない、こういう御発言のようでありましたが、もともと通産省といたしましては、政府の一貫いたしました貿易対策によつて、国内の輸出を振興させて行く、生産を増強して行く、こういうような方策に助成的な役割を勤めておられたと私たちは考えておるのですが、そういう輸出抑圧の方針によりまして、この輸出関係の産業部門というものは非常な打撃がここに来はしないか。この点を恐れるわけですが、そのための対策として政府のほうでもその対策を練つておられるとは存じますが、先ほど木村委員からの発言に対しましての、ポンドの過剩の根本的な原因はどこにあるかということでなくして、私たちはその根本的な原因を、勿論政府は率直に又これを究明いたしました対策を立てなくちやならんが、その対策を一体どうやつて行かれるのであるか、この点の御説明がどうも不十分に私たちは考えておるわけでありますが、又通産省といたしましても、或いは又大蔵省との連繋関係もあるでありましよう、外為との連繋もあるでありましようが、とにかく通産省自体としてはどういう対策をこの輸出抑制期に対する我が国の生産部門の非常に縮小して来る面に対してどういう対策を持つているか、この点をもう少し……。
○国務大臣(高橋龍太郎君) この今のポンド蓄積の問題に対してどういう対策を持つておるか、対策といえば今考えている輸出の抑制であるとか、或いは金融措置であるとかいうことも対策の一つでありまするが、これを解決せられるような対策は私にはないのです、率直な話が。(笑声)。それでこれは非常に大きな問題で、私はそういう対策を私がないと言うことは私の頭が悪いだけではなくてこれは非常にむずかしいです。いやしくも今のポンド蓄積の問題が起つているのは、ポンドという通貨が世界的に信用が低落したために起る問題です。ところがイギリス衰えたりといえどもスターリングという問題はまだ世界の通貨であつて非常な力を持つている。これをばかにしてはいかん。又私はチャーチルも何かこれ、どういう方法をとるかむずかしい問題であるけれども何か対策をとるのであろう。それが信用回復にどのくらい役立つかどうか問題ですよ。問題である、捨ててはおかれない。 それから私は先刻ここでどなたかに答弁をしたうちにも、日本の本年度の輸出というものは、イギリスが何かこれに対策を講ずるから、その点から見るというと多少悪い影響が日本にあることを恐れているということを申しましたのは、丁度そのあとで木内君の御答弁のうちにもありましたように、スターリング・ブロツク内は各国が独立しておりますけれども、スターリング・ブロツクとしての繋がり合いは非常にまだ濃厚なのですから、その間にはいろいろな協調が行われることを考えなくてはいけないわけです。これを日本がどういう政策をとればこれが解決せられるというようなことを考えるのは無理であつて、それのみならず私は日本がかるがるしくこの対策を決定するということは日本のためにも非常に危險であると私は考えております。
○内村清次君 只今の通産大臣の答弁を聞きまして、実は私も非常にむずかしいことでもあるし、併し失望したわけであります、問題はこれは日本が今後の貿易対策といたしましても重要な方法として、政府は真剣に取組まなければならん問題です。ただ対策がないからと言つて放置しておくわけには行かない。又イギリスの動きだけを当にしておつてもこれはいかないものであつて、問題は先ほどもポンドの過剩に対するところの根本的な原因の一つとして、これは日本の産業としては宿命的にどうしてもこのポンド圏に対する市場が多くあるし、又輸出というものがこれは多くなければならないというこれは宿命的な問題もあるわけでありまするが、これによつて差当つて生産が伸長しないということは、これは政府の貿易対策の中に大きな本年度の計画に狂いが来やしないかと思うのです。 そこで問題はそういう現実面に直面しておるところの関係産業に対しまして、どういう方策をとるか。例えばこれは伝うるところによりますと、あとで日銀総裁にも御答弁をお願いしたいのですが、日銀のほうでは外貨獲得に対してポンド圏の、即ち貿易産業に対する金融政策を樹立せられておるということも聞いておるのですが、この方策がどういうふうに樹立されておるのかどうか。この点も一つお伺いしたいのでありまするが、とにかく政府といたしましては、これは日本の産業構造というものが転換しなくてはならないというような重大問題であろうと思うのでありますが、この点に対しまして、通産大臣としましてはどういうお考えであるか。
○国務大臣(高橋龍太郎君) 私はこの前のあなたの御質問に対してお答えするべきであつたのを、お答えすることを忘れたのですが、日本のスターリング・ブロツクヘの輸出貿易、これを抑制するということは私非常に反対なんです。恐らくこれは大蔵当局にしても、木内君にしても、それを喜ばれるわけはない。成るべくそういうことはやりたくない、これは誰も異論はないと思う。昨年の十一月頃からポンド対策として、輸出を何か抑えなければやり方がないじやないかというような議論がちよいちよい出ましたときにも私は……、去年は幸いに何割ですか、五割以上輸出が殖えましたけれども、まだまだこのくらいな輸出ではいけないのでありまして、これを二倍、三倍にも伸ばさなければならない。それで漸く去年スターリング・ブロツクの各地に相当足場ができたので、その足場を何とかして丁度戰争のときに橋頭堡というような言葉があつたようですが、そういうようなものであるので、これを何とかして維持し、強化し、拡張して行くということが将来の日本輸出貿易のために必要なのである。それで日本の国内事情のために折角努力をして去年の足場ができたのに、日本の国情のために輸出はしない、三年か五年か先になつて日本の国情が変つて来たときに又買つてくれ買つてくれと言つても、そんな馬鹿なことは……如何に馬鹿らしいことであるかということは商売人の常識であつて、私どもは商売の立場から言えば、これまでにでも、戰争以前にもそういうことは随分あつたのですが、或る地域に漸く足溜りができた場合に、赤字が出る、損が出るのを承知でそれを確保することに努めて行く、これは常識なんです。それから又今あなたのお言葉にあつたように、日本の産業というものが否でも応でも輸出というものはスターリング・ブロツクに頼るのがこれは宿命だと私は思うのです。スターリング・ブロツクのほうをポンドが蓄積したからと言つて手を引いて、さてそれをドル区域のほうに向けて行くかというと、これは簡單にできるものではない。いわゆる産業の何といいますか、根本の組織がそうなつているのです。それからアメリカに対する輸出なども、まあドル区域への輸出は非常に今まで以上に努力しなくちやいけないので、いろいろなそれの策を講じております。ドル区域への輸出を保護するべく、或いは信用保險制度なども、そういう意味で二、三改正案を間もなく御審議を願うことになつております。ところが大体昨年あたりの数字を見ますというと、特需を除きますと、一カ月に四千五百万ドルくらいになつておりますが、これはむしろ最近には努力をしても減るほうのフアクターが多いのです。例えば「まぐろ」の問題などがああいうふうに起つておりますし、陶磁器なども関税問題がやはり起つております。まあ余り表面化しておりませんけれども、ミシンなんというものが相当出ておつたのですが、これも問題であるし、殊にミシンの、ごときは、私はそういう発言をするのはどうかと思いますけれども、ミシンだとか自転車だとかいうものは、アメリカへ輸出してそう将来性があるとは考えられんですよ。まあ悲観的の面はそういうふうにいろいろな何があるので、殊に今御質問になつたスターリング・ブロツクに対する輸出を制限するのは馬鹿な話じやないかということは私は同感なんだが、一方ポンドの問題を考えるというと、取りあえず今よりポンドが蓄積することを、一億ポンドと言いますか、それ以上になることは何か避けるべく手を打つ必要があるのではないか。いわゆるいやいやと言いますか、泣き泣きやつた措置である。根本のお考えとしてはあなたの御意見に私は全面的に同意しておるわけなのであります。
○木村禧八郎君 只今通産大臣から、このポンド過剩対策は非常にむずかしくて根本的な抜本的な対策というのはなかなか見当らないと、こういう率直な御答弁があつたのですが、そこで私は先ほどこのポンド過剩の根本の原因についてお伺いしたわけなんです。内村君から原因ではなくて対策を聞くのだと言うけれども、対策は根本原因の認識なくして正しい対策が立ちつこないのです。失礼でありますけれども、通産大臣は現在の條件が與えられて、動かせないものとしての立場にお立ちになつて対策をお考えになるから対策がないのであつて、対策は決してないことはないと思う。それは先ほど通産大臣、木内外為委員長、一万田総裁からこの根本の原因についてお伺いしたのでありますけれども、その御答弁は、この原因の現象面についてのみ御答弁なすつておるのであつて、根本の原因については何らお答えになつておらないのであります。私は現象的な原因を聞いておるのではないのです。根本の原因をお尋ねしたのであります。例えばポンド地域がインフレ的である、その通りであります。又ドル・クローズ撤廃以後こうなつたということも、勿論そうでありましよう。それからポンド地域の食糧の生産が戰争の被害を受けて不十分である、或いは香港アカウントの問題、ポンドの将来に対する不安、皆そうでありましようが、このポンド過剩の問題の起つた根本の原因は、これは日本ばかりではないのであります。御承知のようにヨーロツパにおいても、あのヨーロツパの支拂同盟、いわゆるE・P・Uにおいてもこういう問題が起つておりまして、御承知のようにベルギーとか、或いはイタリー、ポルトガル、又西ドイツでも従来は非常に輸入超過で困つたけれども、最近では輸出超過になつて来た。欧洲の支拂同盟でもその決済基金に弱つて来ている。枯渇して来ている。これは私は共通の問題であろうと思うのです。特にこのヨーロツパにおける支拂同盟の非常に困難を来しておるその事情が特に強く日本に響いているのではないかと思うのです。それは何かと言えば、結局世界軍拡のこの影響であると思うのです。イギリスは御承知のように私が説明するまでもないのでありますけれども、英帝国内の自治領その他からイギリスにドルをプールする。そのドルをイギリスが使つて、その使つたドルに対してイギリスは軍拡をやるから、輸出が困難になつて、そして英帝国内に対するポンド債務をイギリスがたくさん負つているわけなのであります。イギリス本国以外のイギリス自治領においては、本国に対してたくさんのポンド債権を持つている。このポンド債権はイギリスが商品を輸出しなければ決済できない。その持つているポンド債権を日本に輸入を求めて来ている。日本ばかりではありませんが、やはり欧洲支拂同盟で問題になつているベルギー、或いはイタリー、ポルトガル、そういう所に輸入を求める。ですから、そういう所は輸出超過になる。特に日本にはひどくこれがしわが寄つて来ている。イギリスの軍拡によるところのしわが日本に寄つて来ていると思うのです。そればかりじやないと思いますけれども、強く寄つておる、私はそう思う。イギリス軍拡経済の悪い影響を日本がその尻を拭つている、こういう形になつて来ているのではないかと思います。これは成るほど通産大臣の言われる通り、日本だけで解決付く問題ではなくて非常に大きな問題であつて、世界的な貿易態勢をどうするか、ドルとポンドの問題をどう調整するのか、そこに非常に大きな問題があると思うのです。この根本認識を欠いて、ただドル地域に対する輸出を制限して見たり、金融措置によつて当面を糊塗したつて根本問題は解決しないと思う。そういう際に、そういう状態になつているのに、今度の講和條約を結んで、特に台湾なども認める、中国との貿易が困難になればますますそういう傾向は助長せられるのは明らかであります。対策がない、対策一がないと言いますけれども、中国との貿易を犠牲にする、そういう立場に立てば成るほどないのです。この活路を求める道は中国との貿易を再開して行くという形において、現在こういう方面にどうしても打開の道を考えて行くのが一つでありまして、もう今與えられた條件は動かせないのであつて、そういう立場に立つから、私は対策が立たないし、それが末梢的であると思うのです。これは成るほど大きい問題、世界的な問題であつて、單に日本だけで解決付く問題じやないのでありますけれども、これはやはり世界的の問題ならば、外交上の問題としてこれは大きく取上げるべきだと思う。特に講和後においてはこういう片寄つた形が、先ほど通産大臣の御説明によると、ドル地域への輸出は困難になつて来るというならば、一層こういう傾向は助長される、私はそう思うのです。この点について通産大臣はどうお考えになるか。
○国務大臣(高橋龍太郎君) さすがに木村さんの御質問でなんですが、非常に傾聴するのですが、それはちよつと私お答えできませんから、そういうことを皆さんにお答えするのは、今日は池田君、一万田君、木内君、皆お呼びになつていると伺つたので、私は余ほど楽だろうと思つた。ところが、(笑声)さつきから私一人がその衝に当つて、顧る疲労いたしましたので、私は両君は特別にお呼びにならなくちやいけないので、暫らく私は休まして頂いて、こちらの……。(笑声)
○木村禧八郎君 通産大臣が余り重労働されては甚だ恐縮でありますから、この問題は我々やはり今後も引続く大きい問題と思われますので、我々が考えている根本の原因について、それが私たちは書物の上で見たり、記録を見たりして判断しているだけでありますから、実際の衝に当つておられる木内外為委員長なり、それから一万田日銀総裁からもお伺いしたいのですが……。
○政府委員(木内信胤君) 今の点でありますが、英国のポンドが溜まります原因として、ポンド地域がインフレであるということの中の一つとして、今おつしやつた軍拡があるのだろうと思います。これは英国の中の事情でありますから、その軍拡ということも確かにインフレ原因の一つであるのであります。英国人も不平を言つている人もありますし、もつとアメリカに負担してくれということをチャーチルが頼んでいるということも新聞その他で承知しておりますが、そういうことがないとは申上げませんが、これが英国の、私どもの答弁でも申しましたスターリング地域は概して物価が高い、その言葉を含ましめたつもりでありましたが、その中の原因として、特に英国の軍拡問題だけを、それが特に唯一無二の原因であるかのごとく考えるのもどうかと思います。早い話が、アメリカがそれ以上の軍拡をしておるのでありますが、なお世界に対してアメリカは相当な援助を與えておるといつたような余力がある。貿易もたしか出超だと思いますが、その点も思い合せて見ますと、今の点のみが原因であるというように考えるのもどうかと思います。これは併し私の卑見でございます。 それからこの機会に先ほど山本委員から御質問の、行政振替の数字を思い出しましたので申上げます。一千万と申しましたのは間違いであります。ドルに直して一千万近いものというので、訂正いたします。ポンドで三百八十万ほどでございました。
○木村禧八郎君 一万田総裁にお伺いしたいのです。
○参考人(一萬田尚登君) 今木村さんからの御意見は、実はそういうことは私は皆さんよく御存じというように考えて、無論そういう前提に立たなくては、今日の凡百の経済の問題は話ができないのであります。ポンドだけじやないのであります。すべての経済問題について、今おつしやるようなことが基調をなしております。これは今更繰返すことがないという意味で私は申上げたのであります。直接ポンドが溜まるようになりましたのは、日英支拂協定ができた後に特に今日の情勢を馴致いたしましたから、そういうところから先ほどああいうふうに考えたところを申上げたのであります。それだけを申上げます。
○木村禧八郎君 次に先ほどポンド過剩の原因、これは直接の原因であつたと思うのですが、国際的に軍拡競争からポンド過剩になるような情勢が現われておるところへ、ドル・クローズの撤廃の問題が起つて、その以後急速に又ポンド過剩の傾向になつたとこういうふうに先ほどの御説明から理解されるのですが、私はこの木内外為委員長にお伺いいたしたいのですが、ドル・クローズ撤廃がこのように今日のポンド過剩の重大な原因、直接の原因になる、その際にどうしてこのドル・クローズ撤廃をこれを拒否できなかつたのか。聞くところによると、木内外為委員長はこのドル・クローズ撤廃に奔走されたやに聞いております。そうして今になつてポンド過剩対策として金融的に制限するとか、或いは輸出制限するとか、そういう問題を考えられ対策を練られているようでありますが、私はなぜこのドル・クローズを撤廃しなければならなかつたか、この事情を伺いたい。巷間にはいろいろな説が伝わつております。当時平和條約を結ぶに当つて、イギリスは中国との問題についてアメリカ側と意見が一致しなかつた、そこでイギリス側を納得させる一つの方法として、日本にドル・クローズ撤廃の代償を求めた、こういうことが巷間伝えられておる、それは真実であるかどうかわかりません。併しこのドル・クローズ撤廃は、この平和條約を結ぶに当つて一つの日本の犠牲として行われたとしたならば、これは重大な問題だと思うのです。なぜこのドル・クローズを撤廃せざるを得なかつたか、このいきさつについて私は外為委員長にお伺いしておきたいのです。
○政府委員(木内信胤君) 撤廃せざるを得なくなつた理由ということでありますが、これは御承知の通り日本は撤廃をしないで済ましたいというので非常な努力を重ねたのであります。そのために協定の先方の交渉委員は東京に到着ましたが、日本側はなかなか協定交渉に入る用意ができなかつた、と申しますのは、英国側はドル・クローズ撤廃を徹底的に主張するだろうということがわかつておりました。それに対して日本は苦しい立場に陷るであろうからなかなか肚がきまらなかつたのであります。協定に入りましてからも、御承知の通り約三ケ月の日子を費したと思いますが、その間殆んど全期間、ドル・クローズを撤廃することは日本は困るということを主張をしたわけであります。なかんずく、その中で私はドル・クローズ撤廃せよということの主張者であつたというルーマがある、そうでありますが、それは全然嘘であります。私、皆大体一致しておりましたが、概して私はドル・クローズ的なものを、あれには限りませんが、あれ的なものを残したいということを熱心に主張した一人であります。そこで当時なぜ撤廃に賛成したかと申しますと、二つ理由があります。第一は、英国側は頑として撤廃でなければ協定にがえんじない、一歩も讓らない、これはイエス・オア・ノーの問題であつて妥協の余地がないという態度であつたことであります。第二は、当時の日本の状態として、若しこれをイエス・オア・ノーであるならば、ノーになつてしまうじやないか。即ち協定がないという状態になると思うのであります。ところが協定のない状態になるということは当時としては堪えられない、日本の経済にとつて非常に悪いであろうと考えたからであります。それに加えまして、第三にもう一つ加えますと、ドル・クローズを撤廃すれば、今日の当面しておりますような困難に陷るということは理論的にははつきりとわかつていた。さればこそ今申上げた通り、撤廃しないで済ませようと努力したわけでありますが、併しこれほど早く大きく来ようとは当時遺憾ながら思わなかつたのであります。協定は、御承知の通り期間は一年でありますが、一年くらいの間はそれほど弊害らしきものを見ないで済むかも知れないという一つの甘えた考えがあつたのは事実と思います。その考えは不幸にして違つていたことが今日実証されたわけであります。弁解がましいことでありますが、当時のことを申しますと、当時イギリスは、いわゆる今日のようなドル不足、ドル・バランスの激減という状態ではないのであります。昨年、今から言つて一昨年ですか、一昨年一ぱいと昨年の上半期とはイギリスはドル・バランスを増加しておりました。それでポンドの相場二ドル八十セントが三ドルばかりにも、或いはそれ以上にもなるかというルーマさえ飛んだ状態なんです。調子がよかつた。あとになつ判明しましたが、それが逆転してマイナスになつた。ドルが支拂超過になつたのは七月頃からだつたと思うのですが、当時私どもは、イギリスはなかなか数字をすぐ出しませんから知らないでおりました。それらの点が当時一年ぐらいにはひどいことになるまいと考えた一つの理由でもありました。概して申しまして、要約して申しますと、先方の態度及び当時の日本の経済としては無協定はいけないだろうと思つたこと、及び双務協定になつても急には大きな弊害はないだろうと考えておつたのであります。
○木村禧八郎君 今後日英支拂協定においてドル・クローズの復活ということは非常に困難でありますか。
○政府委員(木内信胤君) 新らしく協定改訂の若し仮に会議をやると仮定して、ドル・クローズ復活論を持出したらどうかとおつしやるのでありますが、これはやつて見ないとわからないことでありますが、当時の態度から推して、又その後の経過から見て先方は何と考えますか、まあ一応常識では依然として頑強であろうと考えるほかないと思います。併しながら英国自体も何とかしてポンドの自由交換制を回復しなければならんという議論も非常に強くなつておりますから、或いは日本が主張し続けたポンドの自由交換制を回復してくれれば、このポンドが全部解決するのであります。英国自体ポンドの自由交換制を回復しなければならないのだという自覚が強くなることは、あたかも日本の主張を、日本が主張するであろうことを英国内においても認めるがいいのだという考えと同じでありますから、それらのことは会議をやつて見なければなかなか判定が困難なことであります。
○木村禧八君 ついでにこのポンドの手持が非常に多くなつて来ておるので、若しポンドの切下げなどということがあれば非常に損するわけですが、フランの切下げなども伝えられていますし、このポンドの切下げの問題についてはどういうふうにお見通しになつておりますか。
○政府委員(木内信胤君) ポンドの切下げということはフランの切下げということと関連して、フランの切下げがあればポンドの切下げがあるであろうというルーマも強くなるだろうと思いますが、よく事態を考えて見ると、英国とフランスとは随分違いますから、恐らく影響することは、まあ市場あたりでそう考える人が多いという程度であつて、実態的にはフランに引摺られるということは、よしありとしても極めて少いだろうと思います。さて英国自体が切下げをするであろうかどうかということは、これはなかなかむずかしい問題でありますし、この席で私、いずれにしましても私見を申上げる以外に申上げることはないと思いますが、私見を申し上げるのはどうかと思いますが、簡單に結論だけ申しますと、当分の間、少くとも当分の間は切下げはないだろうと私は信じております。その理由は、切下げということは必ずしもポンド自体の直面している困難というものに対する解決でないだろうと思われる。それは私どもが思うのではないので、殆んど世界の常識であるかのごとくそれが通説になつているということ、この間、二年半ほど前に切下げたばかりであります。又切下げをやるということは、その弊害は非常に大きなものがあると考えられますので、そのような点には出ないこと、又私の私見ではないので、世界中の人が、識者はそう思つているらしく観察されますので、即ち切下げは世界の輿論のサポートを得ないであろうと思います。まさか、そういうことをすることは、よほど事情でも変つて来なければないだろうと思いますから、当分の間はないと思います。
○木村禧八郎君 当面のこの輸出入の調整の対策として、この証明制度等を考えておられるようでありますが、私は現在の輸出入アンバランスの、このポンド貿易について減少的な原因としては、ポンドの先行きが不安であるから、どうしても輸出は殖えるが輸入が困難になる。そこでこれは輸出業者に対しては、私は輸出税のような税金を取つて、そうして輸入業者のほうにこれを補助しなければいけないのじやないかと思うのですが、この税という形においての輸出入のバランスの調整の問題、これは暫らく通産大臣お休みになつたから……、(笑声)通産大臣あたりどうお考えになつておりますか。
○国務大臣(高橋龍太郎君) そういう議論も政府部内においてあります。ありますが、まだ結論を得ておりません。
○木村禧八郎君 大蔵大臣がおりませんから、この問題はあとで大蔵大臣に根本的な問題としてお伺いしたいのですが、この今のポンド過剩が財政に及ぼしておる影響について大蔵大臣に質したいのですけれども、この際は事務当局のかたに事務的なことだけ一つお伺いしておきたいのですが、それは二十七年三月末、今年度末において外貨ポジシヨンがどのくらいになつて、そのために円資金はどれくらい必要なのであるか。そうしてその手当はどういうふうな内容の手当ですることになつているか。例えば外為で幾ら、或いは平和回復費の流用が幾らかとか、或いは日銀のスワツプが幾らとか、こういう内容的に一つ御説明を願いたいのです。それと最初二十六年度予算で予定しておりました、その二十六年度予算の基礎になつておる外貨ポジシヨンと、その円手当の金額、これをお伺いしておきたいのです。
○政府委員(石田正君) 只今お尋ねがありました問題は二通りございますが、これは或いは一つにまとめて申上げてもいいのではないかと思われますので申上げますと、二十六年度の予算におきましてはインベントリー・フアイナンス、これは八百億でございます。それから借入金が七百億でございます。双方合せまして千五百億ということに相成つております。このインベントリー・フアイナンスは全額一般会計で行なつております。又七百億の借入金は日本銀行から全額借入れるというようなことで、或いは多少誤解がありますが、日本銀行から借入れるほうは割合に少いのでありますが、国庫内の余裕金を振向けておりますので、この分が多うございますが、従つて外為会計といたしましては、七百億の借入は全部しておるという状況でございます。なお且つそれによつて足りませんと、これはスワツプ取引と申しまするか、日本銀行に外貨を先売りし、あと買いをすることによりまして、現在におきまして七百億程度のスワツプを行なつておる、かような状況でございます。 なお三月末におきまする外貨ポジシヨンがどうなるか、こういう問題でございますが、これは円資金の側から申上げましたほうが今の数字の関係からわかりよいと思いますが、なお三月中におきまして更に百億程度殖えるということに相成るのではないか。細かい数字につきましては、外為の所管でありますから、外為のほうから詳細に御説明願いたいと思います。大体見当だけ御説明申上げました。
○木村禧八郎君 日本銀行総裁に簡單に一つお伺いしたいのですが、このスワツプの場合に、外為の外貨を日本銀行に売つた場合、若しポンドの切下げなんかの起つた場合の損失関係はどうなるのですか。日本銀行が外貨を持つというような場合ですね。
○参考人(一萬田尚登君) 日本銀行で最近委員会に言つてありますから……。
○木村禧八郎君 日銀の負担ですか。
○参考人(一萬田尚登君) 委員会の負担です。スワツプの現買先売になつております。
○委員長(和田博雄君) 委員のかたに申上げますが、日銀総裁は定刻にちやんとおいでになつて三時過ぎという約束があるそうですから、日銀総裁に対して御質問があれば一つ先に。
○堀木鎌三君 余りお時間がないようですから日銀総裁に一つだけお聞きいたしたいのでありますが、ポンド対策として、最初に金融、為替面からの措置がとられまして、次いで通産省等からの異議の申出があつて、貿易面からの統制と申しますか、調整と申しますか、そういうようなことによつて差当りの措置が行われたわけであります。併しながら民間の事業においては、御承知のようにたださえ金融的にこの第四・四半期は行詰つておるというようなことは、詳しく今申上げる必要がないと思いますが、そういう際でございますので、事業界においては非常に、何と申しますか、差当つての措置を通産大臣はなかなかむずかしく問題を言われておるのですが、ところが差当りの措置にこのまま事業界を放つて置くわけには行かないだろう、こういうふうに考えられまするので、それに対して一方田総裁としてはどういうふうな考慮をおとりになるつもりか。一万田総裁は、たしか本年の一月の初めでありましたか、支店長会議でありましたか、或いは新聞記者との会談でありましたか、今後の金融問題は金融的な措置だけでは到底解決するようなことではないと言われておるのでありまして、根本的に意図されておる点が大体奈辺にあるかは窺えるのでありますが、私は一万田総裁に特にお聞きしたいことは、差当りのこれらに対する金融的な応急措置をどういうふうにお考えになるか。更に第二段として、すでに金融と為替面だけの措置を以てしては、到底今後の産業界に対処することができないというようなお考えに対しまして、具体的な御方策がありましたら伺いたい。先ずその点を御質問申上げたいと思います。
○参考人(一萬田尚登君) 金融上の措置につきましては、先ず先ほどお話がありました輸入の促進、それでポンド・ユーザンス一年以内、ポンド自体を貸付ける。これは金利も業者において五分を負担し輸入を促進する。これは円資金を要らずしてやれる。こういうことになると思います。それからこの金融措置の中で、金融上の点として輸出貿手、輸出を抑制する意味から輸出貿手の割引を選別をして少し巖重にやつたらよかろう、例えば今まで輸出貿手の八割を再割するなり、割引するならこれを七割か六割にしろと、こういう案であります。まあ私はこれには手をつけておらない。もう少し情勢を見まして、大体物を造らせて、そして信用状に基いて輸出をして、取引が進んでおる。その後に今度は資金を締めるというのでは、これは経済上にも面白くない、まあ今日の情勢で若干この輸出というものについてブレーキをかけなくてはならない。当面の緊急性から或る程度は情勢を考えなくてはならないと思つておりますが、そういう行き方が私は好ましくない。そうして又、こういうふうな行き方が極端にやり得ることでもない。従つてこういう行き方には限界がある。ものの解決にはなるが、ただ火事のある場合に、消防が来る前にまあバケツで水をかけようというふうに、考えておるようなわけであります。その他については、決してこの今回の措置において特に金融上不便を生ずるという点はありません、大体において。そうして、今度の措置は運用面において十分手心を加えられるようになる。何でもやつて悪いというやり方ではないのであります。一応或るところで関門みたようにして、そして又、見ては又通して行こうというような、これは運用如何によつてやつて行ける、こういうふうな状況になつているのでありまして、御心配は要らないと思います。
○堀木鎌三君 私先ほど何と申しますか、この間とられた金融的な為替面からの処置というものは存じておるのですが、伝えるところによれば、最近の情勢では綿紡を初めこれに繋がるところの商社というものは、非常に今回の御処置によつて危險な状態……金融上にも詰るし、そして投げ出さなければならない。それが国内の産業に及ぼす影響というふうなものは大きいと伝えられておりますが、むしろこの間おとりになつた貿易関係の金融的な処置のほかに、国内金融としてそれらの産業に及ぼす影響をどの程度に思つておられるのか、それに対する対策をどうお考えになるか、緊急的な、応急的な対策をどうお考えになるか、そういうことをお聞きしたがつたんですが、もう一度御答弁願いたいと思います。
○参考人(一萬田尚登君) 結局それも私の考えでは、やはり貿易政策というものが確立されて、それに基いた日本の産業構造というものがなくてはならない。こういうふうな考えを基本に持つておるのでありますが、こういうことは併しなかなか急には行かないでありましよう。ですから当面どうしてもポンド圏に対する輸出を制限をするということは、これはやらなくてはなりませんが、そうすると産業に対しまして一時メーカーにストツクを生ずるという事態がまあ予想されるのであります。これはその場合によつて、商品にもよりますが、場合によつて減少して行かなくてはならん。なぜかというと先ほどからいろいろお話がありましたが、今日の情勢というものは国際的に見ても、国内的に見ても、不透明と言いますか、不確定の要素が非常に多いんです。それでなかなかここでこれでいいというような案は立てにくい、もう少し国際的情勢と関連して、日本の情勢、国内的に講和後にいろいろとしなければならんごとがたくさん残つておる。それらのテンポとか、規模とか、そういうものをいろいろ睨み合せまして、これは考えなければならん。まあ結局において私の考えは、一方で日米協力、他方で東南アジアの開発、こういうようなのが大きな一つの日本の経済を動かす柱となると思うのであります。もう少しこれらの推移を見た上で、それまではまあ余りに逸脱しない、そうして、日本経済にも大きな変動を余り與えないというふうに行くのが実際的ではないか、そういうふうな考えをいたしております。
○堀木鎌三君 ちよつと総裁、そこに座つていて頂きます。どうも私の声が小さいのか、顧みて他を言われる傾きがあるのですが、基本的なドル不足、ポンド過剩というふうな世界的な、或いは日米協力、或いは東南アジア開発計画だとかいうことをお話になるのは結構だと思うのですが、それでは質問を変えまして、今回の御処置によつて産業界のこうむつた痛手というものは余り大したものでない、それに対して特別な金融上の処置は考えなくていい、こうお考えになつておるのでしようか、その点。
○参考人(一萬田尚登君) その通りであります。ただ、私は今の問題でストツクができるだろう、そこが一番問題になるだろう、その点をお答えしたわけであります。御説私同感でございます。
○深川タマヱ君 今日おいでになつておるかたがたは少くとも日本における通貨の権威者のかたがたばかりでございます。それでありますのに、その席で高橋通産大臣はすでにポンド過剩には対策なしと告白されておいでになりますが、日本の国の産業、貿易政策の元締めをしていらつしやる大臣からそういう告白をせられますことは、誠に心細い次第でございまして、或る意味におきましては、自由党の政府のこの方面における政策の行き詰りを暴露することにさえなるのでありますけれども、それは別といたしまして大臣さえも方法がないとおつしやるのでございますから、私がどんなに自分の貧弱な知識を暴露しても決して恥にはならないと思いますので、丁度いい機会ですからお尋ねいたしますけれども、政府のほうではポンド過剩の原因を幾つかお挙げになりましたが、木村さんはそれに附加えまして、世界の軍拡、これが大きな一つの原因だとおつしやられましたが、私は軍拡よりはもつと強いところに原因があるのじやないかと思うのであります。なぜならば、時の移りと共に、こういうふうな種類のものがいろいろ変りましても、結局こういう似たり寄つたりの事情が出ると思うのでありますけれども、深い原因は世界各国が地理的とか経済的の立地條件、或いはそれに加えまして、政治的ないろいろな事情で常に需要と供給に変化を来たします。それでありますのに、一方におきましては世界が幾つかの通貨を使うブロツクに分れております。たくさん金を持つておりましても欲しい品物が買えなかつたり、或いはその反対であつたりいたしますので、非常に世界の文化の発達を阻害いたしておると思いますので、このドイツ統一の以前におきましてすでにこういう悩みが多うございまして、ドイツでは連邦がたくさんございましても、各連邦が異なつた慣習と、言葉を使いますので、人間の身体を緊縛いたしまして血液の循還を欠いておるような恰好になつておる、それがドイツ全体の文化の発達を阻害した。それがドイツ統一の一つの原因となつておつたと思います。リストなどもそれを主張されたものと存じますが、今は世界の交通が発達いたしまして、世界は縮小され、当時のドイツ連邦のような状態になつております。ドル不足だ、ポンド過剩だと悩み扱きますなら、もうここらで世界各国が申合せして、通貨の一元化をしなければならんと思います。一本の通貨にならなければならないのじやないか、何が故にそういうお話合いができないのか、できない原因がどういうところにあるのか、それができるように私は考えなければいけないと思いますけれども、学者がおいでになりますから、それをお尋ねするのでありますが、世界の通貨の一元化ということは可能性がないことなんでしようか、何が故にそれができないのでしようか、それだけ……。
○委員長(和田博雄君) 一万田さんに対する御質問でございますか。
○深川タマヱ君 一万田さんから御答弁下さつても結構なんです。
○委員長(和田博雄君) 一万田さんは急がれておりますから、若し一万田さんに御質問があればそれを先にやつて頂いたほうがいいと思います。
○深川タマヱ君 だから今のことを、一万田さんからお答えを頂けましたら……。
○参考人(一萬田尚登君) これは大変なことで、併しまあ人類の到達する使命から見ると、やはり考え得られることではないかと私は思つておりますが、併しそれは非常な先と申しますか……、或いはそうなれば非常にいいと思います。
○加藤正人君 通産大臣及び外為委員長に対しましては、過日通産委員会で一応の質疑を行いましたが、なおまだ二、三の残した点もありますので、お尋ねいたしたいと思います。私のはそう大きな問題ではないのでありますから御安心を願いたいと思います。先ずこの段階において輸出を或る程度抑制し、輸入を振興せしめるということはもう止むを得んことであります。これがために多少の犠牲は忍ばなければならん。ただこの対策がいわゆる角を矯めて牛を殺すような結果にならんようにということを私は念願するのであります。政府の御発表によりますと、ポンド地域向けの輸出は輸入と均衡するように年間六億五千万ドル、これが計画であるそうでありますが、この線で抑え且つ現在以上のポンドの累積を防ぐということであります。その議といたしまして一昨年又は昨年の輸出実績によつてこの六億五千万ドルの計画を対象として年間を四半期に分けて、その業種の実績によつて調整して行くという案のようでありますが、果してこれでうまく行くか、うまく行くかということは、余りに輸出を抑制し過ぎるような結果が若し起る心配はないのであるか。さようなことが若しあれば、イギリスその他への輸出によつて国を立てて行かなくちやならん要請のある国々との競争によつて、多年培つて来たところの貴重な市場を喪失するという心配もある。又国内には生産に調節は施してありますけれども、輸出が停頓することによつて、製品がだんだんとまつて来るということのために、例えば紡績の例を申しますと染色その他縫製、その他一連の関連事業が非常に萎靡をして縮小再生産の形が止むを得ず生じて来る。自然過剩工員の整理ということも止むを得ずそこに起きるということになりますと、国内的には社会問題にも関連した大きな問題が起つて来ると思うのであります。なお又、昨年、一昨年の輸出実績によつて輸出業者に輸出の権利を與えるというようなことは、自然輸出業者に特別の権限を與えるということになりまして、その際においてメーカーの保証書が要るということではありますけれども、必ずやその輸出の権利に対してプレミアムのごときものが生じて、輸出業者によつてメーカーが非常な支配をされるというようなことが起つて来るのではなかろうかと思うのであります。さような心配のないように通産省といたしましては、どういう実際の方法をとつて行こうというお考えでありますか。そういう弊害を除くためのお考えを一応お聞かせを願いたいと思います。
○国務大臣(高橋龍太郎君) このたびの輸出抑制について、只今御発言のありましたようないろいろな害が起つて来る慮れはないかという点は、私も非常にその点は通産省としても重要に考えておるのであります。この抑制をするにつきましても先週以来各方面の業者諸君の御意見も聞いて、成るべく弊害をなくするように考えることが第一に必要だと考えてやつて来ております。これは輸出抑制も生きた問題でありますからして、この実施につきましてはただ一つ原則をこしらえて、どうしてもそれに当てはめるというのではいけない。やはり実際に応じて幅のある運用をする、しなければいかんということを原則として考えておるのであります。ただこの輸出抑制ということは元来望ましい政策でないのでありますから、これをやりまして業者諸君がどなたにも気に入るような、満足せられるようなことはできないので、自然みんな寄つてかかつて多少御迷惑でもこれを助けて頂きたい。皆さんが御満足のようなわけには行かないと考えておりますが、併し先刻も申しましたように通産省としては成るべくそれから来たる害がないように始終努めて行きたいと考えております。
○加藤正人君 これは誠にお話の通りむずかしいことでありますが、まあ注文が大変むずかしいので、抑制はするが、非常に抑制し過ぎてしまつては只今申上げた通り市場喪失とかいろいろな問題が起る、そうして又抑制の効き目が余りなくとも困るというような、恐らくその点については苦心をされておるだろうと思う。ただ我々としましてはこの抑制が効き過ぎては困るという点を、ここで申上げればいいのじやなかろうかと思う。四半期に分けて、そうして輸出を調整して行く、業者の実績によつて調整して行くというのでありますが、一応考え方としては、いいようでありますが、この取引の実際から見ますと、海外の市場などが買つて参ります場合には、四半期の実績によつてなどと言つておつては、向うの注文に十分満足することができない。買気があるのにもう締切りだというようなことになりますと、例えば綿製品の輸出のごとき、日本だけの輸出品であればそれはそれでもいいので、締切りになつたから次の機会を待つという海外の輸入業者もありましよう。併しながら今日では、虎視眈々として日本の市場を狙つておる向きもあるのでありますから、さような窮屈な技術上の抑制の仕方というものは、必ずや抑制し過ぎて、それがために国内の産業が萎廃するというような結果が必ず起るやに私は思うのでありますが、この点については十分御配慮を願いたい、こう申上げるのであります。 続いて御質問申上げたいことは、今日大蔵大臣がおいでになれば通産大臣と御同席のときに伺いたかつたのでありますが、大蔵省当局のお話によりますと、今回のポンド対策は、單にポンドの累積だけを懸念したものではない。ポンドの支拂いを受けて、輸出をそのままにしておくことは、ますますポンドが累積するからして、これを今のうちに矯めるのである。こういうように考えておられるようでありますが、併しながら、必ずやこの溜つてしまつた九千万ポンドというもの、これがあるために、イギリスで若しポンド切下げの政策を行なつた場合には、日本としては二百数十億の損害を招く。これも困るということと両々二つの懸念から起つた問題であると思うのであります。差当り我々の考えるところでは、かように一億にもなんなんとしておるポンドを、そのままにしておくという手はないと思うのであります。先ず、恒久的な対策としてこの上にポンドの累積を回避するという策、即ち輸入を促進し、輸出を抑制するという、これは、この策は或る程度とらなければならんと思うのでありますが、この堆積しておるポンドを使つてしまうということも、大きな安心を日本経済の上に持ち来たすゆえんであろうと思うのであります。大蔵当局の御意見を伺つたのでありますが、今ポンド地域から買入れるとしても、その品物は大抵高いということであります。そういう高いものを買入れるということは困るというようなお考えなのですが、併しながら、ポンドが切下げのために、二百数十億が雲散霧消して、元も子もなくなるよりも、多少高くとも物を買つて、物に換えておくということが私は最も必要であると思うのであります。じや、物がないかと申しますと、例えばパキスタン綿のごときは、今パキスタンが国内所要の十八万俵を使つても、残りがまだ四十一万俵という、売らなければならん綿花をパキスタンは持つておるのです。これを先ず買う。そのほかウガンダ綿、或いはイギリスに買われてしまつたそうでありますが、小麦も幾分残つておる。ビルマの米も残つておる。それで例えば今申したパキスタンの四十一万俵を買うと、これが二千九百三十八万三千四百七十ポンドという金額になる。大体三千万ポンド、これで物に替えられる。そうしますと残りを取あえず簡單に申しますと残りの五千二百六十万ポンドばかりのものは羊毛一本でも数千万ポンドの羊毛を買えば、約八千数百万ポンドというものはこれは物に換えられるのであります。成るほどこれは高い、高いけれどもパキスタン綿のごときは、紡績業者の今手持ちの平均の値段というものは、米綿に対して三割も高いものを持つておる、現在は米綿に対して日本の操業短縮やなんかを反映して、たかだか一割二、三分高であります。これを紡績が引受けても高いものとの平均で安いものになる。併しながらこれは條件として業者がこの危險を負担するわけには参りませんからして、業者はどこまでもコンマーシヤル・ベースで業者にポンドを貸して買つてもらう必要があるのであります。従つてここ数年間を低利で物に換えて紡績にこれを渡してもらえば、綿花のごときは一年草でありますからして、値段のフラクチエーシヨンが始終ありますからして、必ずや適当な時期にこれを製品化して輸出に振向けるというと、業者も何らの損はない。万一英国がポンドの切下げをしても累積したポンドに関しては一文の損もなくて済むというような有効適切なる施策があるにもかかわらず、これについてどう考えられておるか。かようなことは真先に政府としてやつて頂かなければならんと思うのでありますが、ただくよくよと消極的な方法を講じ、この間のごときはすべて政府の失業を業者に転嫁するようなことに出でんとしたのでありますが、業者の反対の、囂々として声が上がつたために、政府が反省されて、今日のような緩和手段をとられた。これは非を改むるに憚ることなかれで、全く見上げた御措置であると思いましたが、一時にとにかく業者に何らの相談もなく闇から闇にああいう施策をされんとしたというようなことは、甚だ私は民主主義でないと思うのであります。今後のために政府の反省を促したいと私は思う。かようなわけで、ただ我々も政府の施策を徒らに批判するばかりでなく、かような提案をして政府に甚だお粗末な智慧でありますが、御考慮の御参考の一端として申上げて、これを実際の政策の中に一日も早く取入れられたいことを希望しておきます。これを以て私は終ります。
○国務大臣(高橋龍太郎君) この先刻の御質問で、まあ輸出抑制をして輸入を強化する、数量を四半期ごとにきめるということは、お述べになつたようなまあほかの国に市場を奪われる虞れがあるというお話で、これは御尤もであります。御尤もでありますが、さてそのあなたの御希望は、四半期ごとに割当しておるのを、一カ年で割当てたらいいじやないかという御意見かと思うが、その問題も通産省として非常に考えたのです。決定しますまでに……。ところが一面にこういう害もあるのですね。一年できめてしまうというと、最初の一・四半期とか、第二・四半期とかで、一年中のものを一緒にしてしまつて、しまいには輸出する物が全然なくなる。まあ極端なんですが、そういうこともあるので、やはり四半期ごとに割当てるべきだろうと思う。それからそれでまあ市場の情勢によつては、そうしておいて、伸縮して行こう、適当にやつて行こうというのが今の肚なんであります。なお只今の御質問のポンドが蓄積して困つておるというのだからして、一つ業者にまあポンドを貸してそうして輸入をさしたらどうか。要約すればそういう御意見だろうと思うのですが、これは私どもも考えております。非常に熱心に考えております。ただこれにはポンドのレートが下つた時分に誰がその危險を分担するかというような問題もありまするし、これで一時ポンドは減るでしようが、根本的の解決案にはならないので、先に今必要な原材料をこの際多数に輸入して置くということは、現在ポンドを減すということには役立ちますけれども、先になつて輸入が減るわけなのですから、根本対策としてはそこに一つの欠陷があるのであります。併しそういう便宜を図つて、ポンド区域からの輸入を促進するということは、これは十分研究する値打ちのある案だと考えております。恐らくどういうことになりますか、加藤さんの御意見を全部取入れることができなくても、相当取入れることになるのじやないかと私は考えております。
○堀木鎌三君 さつき一万田総裁は、私の質問に対して大して心配がないようなことを言いつぱなしで帰つてしまつたのですが、高橋通産大臣も一万田総裁と同じく、現在の金融難のときにおきまして、今回の処置が業者に與えた影響というものは大したことないとお考えになりましようか。先ず第一にこれを伺います。
○国務大臣(高橋龍太郎君) 私も今度の金融措置は、最初は非常に心配したのですが、実際にそう大して御心配……、まあ我々も心配しなくていいだろうというふうに現在考えております。ただあなたの御質問は、私ここで聞いておつたのですが、一万田君に誤解があるのじやないかと思うたのですが、それは今度の金融措置の問題でなくて、現在商社方面で非常に金融に困つて、非常に重要な問題になつておる。でそれは別の問題でありますが、そういう事実はあると私は思つております。それについては、私も非常に心配しまして、時々総裁とも意見を交換しております。これはだんだん解決に向つておるように私は思います。併し相当重大な何かあると思います。
○堀木鎌三君 私は一万田総裁に聞くときに、この第四・四半期のいろいろな金融上の事情を専門家だから言わなかつた、併し少くとも今回の第四・四半期は非常に金融的に行さ詰つておる状況だ。そのときに今回の処置が起つて、相当紡績業者を初め、それに繋りがある輸出業者その他に影響が多いということを附け加えて申上げたので、観念的には別になりますが、民間の事業界から言えば同じ金の問題に帰着するので、特に心配される必要がないかどうかということをお聞きしたわけなんであります。 それから第二段に、通産大臣に特にお願いしなければならんし、今御対策がないならば、至急お立てを願わなければならんと思うのであります。先ほどの御説明を伺つておりましても、二十六年の一—二月というものは非常に前年に輸入を怠つたために、原材料が枯渇して来たというときで、何でも輸入第一主義というふうな情勢で、輸入は特に上つて入超をした例外的なときであります。更に昨年の七月からは対日援助が打切られたときなんです。そういうふうな点を考慮いたしますと、イギリスにおいても例があるように、どうしてもポンド過剩及びドル不足という状態が将来予想されるということはよくわかるのであります。と同時に統計を見ましてもその後七—九、十—十二月ともだんだん出超に転じて、その額が急速に殖えておる、本年に至りましても同様だということはよくわかるのでありますが、そうしてその基本的な根性に先ほど木村委員が言われたような問題が含まれつつ起つて来る、必至の情勢として起る。にもかかわらず大蔵大臣は八億ドルの外貨を持つておるのだから心配ないのだということはよく言うのでありますが、そういう客観的な必至の情勢というものを考えれば、当然日本自身も対日援助は打切られる、そうしてポンド圏の輸出か殖えて行くということは、世界軍拡の風潮に伴つて殖えて行くということ、はよくわかるので、常にその情勢に対処してする方策がなければならん。と同時に根本的にはやはり單純な金融的な処置或いは為替管理的な処置では、日本産業界が立つて行かないという段階に来ておると私は思います。従いましてそういう点について、基本的な……、今日お聞きしようというのは無理らしいですが、いよいよ予算の問題に入りますと、更に重ねてお尋ねするつもりでありますし、更にこの対策が樹立されないときには、先ほど加藤委員との話がありましたが、基本的には、そういう計画がしつかりして、而も機動性を持つという状態にならなくてはならない。こう考えますので、それらについて御用意を願いたいと思います。 それから第二に、木内為替委員長が来ておられますから、断片的な御質問をいたしますよりも、先ず第一に、為替管理の面から見まして、先ほど公定レートの問題と実勢レートの問題もありましたが、為替管理をおあずかりになつている上から見まして、差当りの対策或いは根本的な対策としてこういう問題があるというふうな御意見かあるだろうと思いますから、その点を詳しく御意見を拝聴したいと思います。
○委員長(和田博雄君) 通産大臣の御答弁も要しますか。
○堀木鎌三君 御答弁できましたら御答弁願いたい。
○国務大臣(高橋龍太郎君) 御答弁よりも、むしろお断りしたいのですけれども、先刻の御質問で、今又御説明があつて気がついたのですが、私は今度の金融措置の案かできましたときに、現在業者か金融に非常に困つておるときに、或いは金融的にも残る種の救済を行わなくてはいかんだろうかというときに、この措置を率然としてやることはどうであろうか、あなたの御心配のような私も意見を持ちましたのです。然るに今この措置は大して影響はないだろうと申しましたのは、私どものそういう意見が相当取入れられまして、今度の金融措置は非常に緩和されておるのです。又通産省の品目別の予算抑制を実施するというと更に緩和するということに了解ができておりますので、余り心配はないだろうかということを申上げたのでありまして、そのあとの御質問は今私の答弁を御要求になつておるのではないのですが、成るべくはそういうむずかしい問題は私はお許しを願いたいと思います。
○政府委員(木内信胤君) 最初に堀木さんのお尋ねにお答えします前に、加藤さんのおつしやいました、ポンド切下げになるならば同時に損をするのだから早く買つておいたらいいだろう、業者のリスクは無理だから政府のリスクでもいいから買え、このサゼツシヨンは考える価値は十分ある、考えてはおりますが、通産大臣もその旨を御答弁になりましたが、その点に関して御注意までに申上げたいことがありますからちよつと申上げます。それは成るほどポンドが切下げになりますれば、今の持値が、私どもの買持ちで考えまして何百億ですね、この只今申しました数十は二百八十億でありますが、二百八十億にも及ぶ損かあるだろうと申します意味は、これは政府会計の損であります。切下げがあつたらそういう損を出すという、そういうことは会計をあずかつております私どもとしまして、例えば為替買いというものが、やらなくてもいい為替買をしたために政府が損をするというようなことは悪いと思いまして、為替買いをきちんと本当に商売のあつた者だけに認めたいということをしたわけでありますが、先ほどのは切下げがあるから早く輸入してしまえとおつしやいますが、それはその問題だと少し話が違つて参ります。と申しますのはすでに打歩のついたポンドというものに対して輸出をしてしまつたときに、国から見ますれば損が実現している、打歩のついた輸出ですから、これがそのままに行きますれば、すでにドルに比べて下つておるものを、ドルと同じ額に認めて輸出したのですから、そのポンドを受取つたとき安い物をもらつているんです。輸出したときに損が実現しておる。ですからこれを若し仮に切下げがあるとすれば、恐らく今までの実例でもつと下へやるでしよう。そうすればやがて又上つて来るでしよう。ですからそこまで見込んで切下げによつてやるとするならば、英国の物価は上るだろうから早く買えとおつしやいますならわかりますが、そういうふうじやなくて、二百八十億の損になり得るという状態なら、政府が早く輸入したらいいだろうというのはちよつと違うと思います。それでそうしますとすでに損があるなら、実現してしまつた損なんですから、これを今あわてて輸入すれば、今度英国、スターリング地域の物価が更に上ると認めるならば、早く買うに如かず、これは商売の常道ですが、併しこれは必ずしも上るとは限らない、この点もお考えになつて頂きたいと思います。なぜならば英国自体ポンドの交換を回復しなければ駄目だという輿論が非常に強いのでありまして、新政府は恐らくその途にまつしぐらに邁進するであろう、ポンドの強化ということはスターリング地域の物価が下ることであります。ですから切下げるという虞れがあるということは、必ずしも今後のポンドの物価が上るということではありません。ですから私どもは円の会計が損になりますから、その問題も考えねばならんのであります。国としてポンドを使うという問題に対しては、むしろポンド地域の物価の先行見込というほうが先に立つ問題ではないかと思います。その点ちよつと気がつきましたので御注意までに申上げます。 それから堀木さんの御質問は、どういう対策があるか考えろ、言えというのでありますが、通産大臣から御答弁もありましたように、この問題は非常に愼重に扱つている問題でありますから、仮に政府がこういう対策を考えているということを申上げる段階には来ていないと思うのであります。併しながら私どもまあ筋としてはこう考えられるのだということは二、三申しておりますから、これは或いはこの席で申上げてもいいのかも知れませんが、申上げさして頂きます。 第一はドル・クローズ復活問題を、ドル・クローズというものは先方の処置によつてポンド過剩が起らない。即ち日本は今度は逆です。輸入する範囲しか輸出できないという状態を向うが作つてくれておる制度であります。従つて過剩問題は起らないのでありますが、ただそれだけのことであつて、ポンドは実務以下に落ちてしまつたにかかわらず、公定相場で取引をしておるために日本が受けるであろう被害というものは解消いたさないと考えます。今度通産省でおとりになりますことに御決定になりました、日本側において輸出を輸入ができた、程度四半期ごとに区切つてやつて行こうということは、いわばドル・クローズによつて達成されていたことを日本側において自主的にやることであり、その意味においては今度のほうがいいのかも知れません。これは利害いろいろあつて何とも申せませんが、先方に勝手にされるよりは自主的のほうがいいという面から見ればいいのかも知れませんが、これは同じく輸出と輸入と見合すというものであります。この同じ輸出入を見合す、同じことでありますが、仮にここに実勢相場で取引さしてくれるなら、即ちそれに一割五分の打歩なら八百五十円程度になりますが、おのずから輸入は盛んになるだろうと考えられます。従つて今のままで制限するよりも、或いはそのほうが輸入量が多いんですから、輸出入が見合うとするならば、輸出も今考えているより高いレベルにおいて平均するかも知れません。これはポンドの地域が一般にインフレ的であるという影響を遮断しつつ輸出入を見合すのでありますから、その意味において更にいい組織……ところがこれは先ほど申しました通り協定第二條に違反するやの疑いがある。やるにしても了解の下にやらなければならないであろうと考えますし、正面切つて為替相場という形ではなくて、或いは輸出証明書とか、或いは先ほど税のお話がありましたが、輸出税を取つて、それを輸入の場合の奨励費に向けるとか、理窟は同じことであります。そういういろいろなほかにも手段がたくさんあると思いますが、これらのことによつてやる。皆結果は同じですから、実勢相場によつて輸出入の均衡を図ろうという考えをこれを一括してしますれば、それは前の二点よりも更にいい点がある。但し協定関係の問題がある、こうなります。 もう一つはいわゆるアメリカ勘定に入つて取引をする行為であります。これは悪い点もたくさんある。恐らくアメリカ勘定というものに、イギリスの管理法において、日本をアメリカの勘定に扱つてもらうという行き方は、イギリスから見れば、日本から物を買うのにドルを拂うということでありますから、なかなか日本の物を買つてくれないかも知れない。その代り日本が買うときは、本日はドルを拂つて買うと同じことになるのですからこれは理論的には非常に工合がいい。日本は今度は幾ら輸出しても一向心配は要らないということになります。従いまして日本の経済構造というものは、どうしてもポンド地域に輸出が勝ち、輸入が負ける。ドル地域に対してはその反対だというならば、そこまで行つて初めてこれは解決がつくのであります。ですから理論的に見ますればそれが一番いいのでありますが、但しそうなつたなら、向うもドルを拂わなければ輸入ができないのでありますから、日本の物を買うことが非常に少くなるかも知れません。併しその反対に日本が買うときはドルを拂うのと同じでありますから、或いはよくなるかも知れません。これは先方のことで何ともわかりません。併しながら理論的に見れば一番事を解決するに近い。但しそれのもう一つの欠点は、今のスターリングの打歩なるものはどうなるかといいますと、ドルで売ることにしても、向うは今までよりも高い値段を拂つてくれないかも知れない。ドルで買うことにしても、ポンドで買うより安い値段で売つてくれるとは限らない。そうなりますと打歩の灘題は解決しないではないか、或いはそうかも知れません。併しこれはポンドにもいろいろ相場が立ちますから、それらを利用して同じ効果を納めることができるかも知れませんが、或いはできないかも知れません。まあ大体理論的な解決の筋というものはそれらに盡きるのであります。その利害得失は概略今申上げた通りであります。
○堀木鎌三君 もう一点伺つておきたいのでありますが、このポンド過剩に関連して、現在の機構、大蔵省、通産省、外為委員会というふうな機構的なものについて何か特別に考えなければならんというふうな世評もあるようでありますが、それらについてどういうふうにお考えになりますか。
○政府委員(木内信胤君) それは例の外為は要らんということに関係したような御質問ですか。
○堀木鎌三君 そうです。
○政府委員(木内信胤君) これは又別途、この席の話題でないと思いますから、別の機会に若し私どもの考えを申述べる機会を與えて下されば結構だと思いますが、現在ポンドの問題に関係してというふうに制限いたしますならば、私ども何ら不便を感じておりません。こういうむずかしい問題を考えますのには、智慧を持ち寄らねばならたい、今のような、決断が遅いようではありますが、大勢集つてことをきめろという組織を持つておることはよかつたことだと私は考えております。
○波多野鼎君 ちよつと通産大臣に二、三お伺いいたします。ポンド過剩の問題が当面の問題として取上げられておりますけれども、私はこれはもつと根本が深い問題であるというふうに考えております。特にイギリスの最近の貿易政策というものが、第二次大戰前後の例の帝国内特恵関税、ああいう方向にぐんぐん進んで行きつつあるのじやないか、その飛ばつちりが日本にとつてはポンド過剩という形で現われてしまつたのだというくらいに私は考えております。そういう点は別といたしまして、今後日本が外国貿易によつて経済自立を図るということは吉田内閣の基本方針だと思いますが、その外国貿易によつて日本の経済自立を図るというこの方針を遂行する上において、非常に今のイギリスの帝国内特恵関税制度の精神による政策というものは、大きな壁になつてしまう。これをどういうふうにしてこの日本の弱い力で破つて行くか、これはなかなか大変な問題であることは、高橋さんが言われる通りだと思うのです。併しこれは大変な問題だと言つておりますと、日本の経済自立といいますか、これがどんどん不可能になつて行く、縮小再生産の方向が現に現われつつある、現われておる。通産省でも、新聞で見るところによると綿製品の生産制限をやる、その他いろんな物について生産制限の方針を立てておられるようでありますが、綿製品の生産制限までやらなければならんということになつて来れば、これは明白な縮小再生産の過程に一歩踏込んでおることであります。八千四百万の人口をどうして養うのだというその問題に直ぐぶつかると思います。生産制限をやれば、成るほど生産者の利益は或いは擁護できるかも知れませんけれども、八千四百万の国民をどうするのだというその問題のほうが先に出て来ると私は思います。こういう点について政府のほうにおいても、非常な大きな問題でありますから、十分研究され、十分対策を立てられて、この委員会において方針を明らかにして頂きたい、こういうことをあらかじめ希望申上げておきます。 そうして今日はちよつと二、三の点についてお伺いいたしますが、先ほど高橋通産大臣は、ポンド地域に対する輸出を昨年度の実績の程度で抑えたいというようなことを御答弁になつておりましたが、その昨年度の実績というのは、これは事務当局にお答え願つて結構ですが、どの実績なのですか、暦年度によるのか、会計年度によるのか、先ほど配られた資料を見ますと、暦年であつたり会計年度であつたり、何のことかわからない資料がたくさん出ておりますが、私がここで見ておりますと、一方においては綿業に対して三割とか四割の生産制限をやるとかいうようなことを言いながら、綿糸の生産高は二十七年度は二十六年度よりも多くなつております。それから輸出の見通しの問題などにつきましても、二十六年度よりも二十七年度はポンド地域に限つて申上げましても多くなつております。こういうような点について先ず最初に事務当局から、一つ御説明願いたい。
○政府委員(黄田多喜夫君) 昨年度の実績を基本にすると申しますのは暦年ございます。
○波多野鼎君 金額をちよつと言つて下さい。綿製品、大体綿製品のポンド地域だけ……。
○政府委員(黄田多喜夫君) 綿製品だけでたしか一億九千万ドルでございます。
○波多野鼎君 我々のところへ配つた資料では綿製品については綿糸とそれから綿織物を区別して書いてある、綿糸は何ポンド、綿織物は何ポンドというふうに一つ御答弁願いたい、昨年度の実績について……。
○政府委員(黄田多喜夫君) 大体予定しておりますのは綿糸が金額にいたしまして二千七百ドルでございます。それから綿織物が一億六千六百万ドルでございます。
○波多野鼎君 数量は……。
○政府委員(黄田多喜夫君) 数量はこれは大体の予定でございますが、綿糸のほうが二千七百万ポンド、それから綿織物が六億六千七百万ヤードでございます。
○波多野鼎君 今のは昨年度の実績ですか。
○政府委員(黄田多喜夫君) いいえ。本年度の輸出計画です。
○波多野鼎君 昨年度の実績の範囲で今年度の輸出計画をきめるということを言われたものですから、昨年度の輸出実績はどうかということを聞いておるんです。
○政府委員(黄田多喜夫君) 失礼いたしました。大体アイデアといたしましては昨年度の実績を本年度の輸出計画に見合せるという計画でございます。
○波多野鼎君 それでは今ここに言われた綿糸二千七百万ポンド、綿織物六億六千七百万ヤードというのはこれが本年度の見通しであり、昨年度の実績でもあるということなんですか。
○政府委員(黄田多喜夫君) そういうことでございます。今年の実績の資料は今手許にございませんが、アイデアはそういうことでございますから両方が合つているはずでございます。
○波多野鼎君 貿易商から出した貿易実績及び見通し関係資料ですが、これで見ますと二十六年度ポンド地域に対する輸出が六億六千二百万ポンド、二十七年度ポンド地域に対する輸出が七億三千万ポンドとまあ出ておるわけです。輸出のうちの半額以上が綿製品だと思いますが、この二十六年度よりも二十七年度が増加するのは何で増加する見通しなんですか。
○政府委員(黄田多喜夫君) 二十七年度のほうは、それによりますと約三千万ヤードですか殖えておるわけになつております。
○波多野鼎君 これは金額で出ておりまして、六億六千二百二万ドルから七億三千万ドルと、こう出ておるわけであります。これは綿製品のほうは去年と同じだと価格の上で多少変化はありましようけれども、殖えるのはほかの品物でどういうふうなものが殖えるんですか。
○政府委員(黄田多喜夫君) 価格は今年度のほうが去年よりは価格に関する限りは少し安いわけでありますから、恐らく同じ数字が出るといたしますれば金額は少し減るくらいになる勘定にしておるはずであります。
○波多野鼎君 だから綿製品については金額は減りますね。ところがポンド地域に対して輸出総価格はこの資料によると殖えるんです。どういう品物で殖えるかということです。
○政府委員(黄田多喜夫君) それは、どういう品物ということは今すぐ実はお答えできませんけれども、去年の輸出よりも少しは伸ばしたいということ、が根本になつております。それがどの品目に関してどうなりますかということはちよつと私ここでお答えできません。
○波多野鼎君 そこで先ほどからポンド地域に対する輸出抑制政策というものが一つあるでしよう、そうしておいて殖やしたいということは、その辺はどういうことになるんですか。
○政府委員(黄田多喜夫君) 輸出抑制政策と申しましても、そこの根本の観念が少し行き過ぎておると申しますか、そういうふうに響き過ぎておるんじや、ないかと私は考えております。とにかく根本の考えといたしましては、去年出たくらいまでは出そうというのが根本の考えでありまして、従つて綿布にいたしましても、或いは化繊にいたしましても、鉄鋼製品にいたしましても、去年以上に出るということは抑えようといたしますけれども、去年出たくらいの量を切つてまで輸出抑制をしようという考えて進んでおるのではないのであります。
○波多野鼎君 その問題はあとに廻しますが、もう一つだけ聞いて置きたいのは二十七年度の主要物資の生産の見通しでありますが、綿糸を見て参りますと、二十六年度の見通しとしては七億四千七百万ポンド、二十七年度の見通しとしては七億八千万ポンド、四千万ポンドばかり殖えるわけなんですけれども、生産制限というようなことを新聞に頻りに伝えておりますが、あれとこの見通しとの関係はどうなんですか。
○政府委員(黄田多喜夫君) 綿糸が十八万梱、これが少しノーマルのプロダクシヨンにすると多過ぎるということが一時的ではございましようけれども、只今起つております。それでそれを抑えたいというので、今度の措置も三カ月間ぐらいに限つた仮の措置でございます。そのことと、それから昨年度くらいまで出そうということと二つの問題の間には私は齟齬はないと考えております。
○国務大臣(高橋龍太郎君) そこに誤解があるように思うのですが、先刻どなたかに御答弁したように、今一通産省当局として考えておるのは、ポンドをこれ以上に溜ることを避けよう、ですから結局は二十七年でポンドの輸出入が権衡を取れればいい、つまり輸入の程度に輸出をして行こうという取りあえずの考えなんです。その全国の生産が非常に減るじやないかという御質問ですが、それは紡績の四割の操短を勧告して非常に重くお考えになつておるかと思うのですが、生産のほうから言えば今のその方針だというとそう違わないだろうと思う。ただここで現在の二月頃のなんだと十七万梱ですか、十八万梱ですかできておるので、それだというと非常に過剩になる。大体これも内需等の関係で多少狂うかも知れませんが、内需と輸出と十五万梱ぐらいでいいんでないか。ところがそれが四割の操短になるということは、昨年一カ年の増錘の数字を忘れましたけれども、紡績の錘数が二十五年の六月の末には四万錘から切つておつたのです。現在は六百五十万は超えておるわけなんです。それで実際に錘数のほうで六割ほど殖えているのです。で、錘数から言えば非常に操短になるわけですが、これは増錘したのが見込が早くなるわけですわ。今の取りあえず四割とかいうのは十八万梱のものを十五万梱ぐらいには抑えなくちやいけない、それですというと、かれこれ二割になりますか……、で四割の数字はそこにそういう非常に増錘が行われたということがあります。
○波多野鼎君 そうすると昨年増錘した未稼働の錘数が随分あるものだから、それを昨年増錘前と同じようにこれを動かさないでおく、こういうわけなんですか。
○国務大臣(高橋龍太郎君) それで今の輸出計画、それから内需の見込を加えまして、取りあえず十五万梱というのですが、それにどのくらい動かなくちやいけんですか。恐らくメーカーのほうではいろいろな手を加えられるだろうと思うのですが、私よりも加藤君のほうがいろいろご存じですが、(笑声)私は五百五十万錘ぐらいは動くことになるのじやないか。そうすると百万錘ぐらいはどうしても操短になる。尤も操短ですけれども、今まででも六百五十万あつて、六百五十万がフルに動くということは紡績ではないのです。ああいうものですから、修繕だ、いや何だというような何がありますから、五百万錘ぐらいは動くのじやないかと思うのですが、そういう程度なんです。
○波多野鼎君 ちよつと今の紡績操短の問題で、これは今のようにいろいろなからくりが出ることと私は思いますが、それはそれといたしまして、ああいう政策というのは一体どんなことになるのですか。今までの自由主義的な政策、建前から言つて政府が紡績業界にどんなふうに言うのですか。為替のほうで抑えてしまうのか、原綿の割当で抑えて行くのかどんなふうになるのですか、そのやり方は……。一つ御説明して下さい。……つまり操短の方法、どういう点で抑制して行くのか。
○政府委員(黄田多喜夫君) やはり原綿の割当ということしか方法は、ございません。
○波多野鼎君 原綿輸入の為替の割当において制限をする……。
○政府委員(黄田多喜夫君) そうでございます。
○波多野鼎君 その方法でやつて行く……。
○政府委員(黄田多喜夫君) はい、そのほかございません。
○委員長(和田博雄君) 私は委員長として通産大臣にちよつとお願いして置きたいのですが、各関係の省からこの委員会には委員会の要求で資料が出ているのですが、少くともその資料については出した省は責任を持つて答えられるだけのやはり準備をしてもらいたい。そうでないと何のための材料かわからないのです。(「異議なし」と呼ぶ者あり)これは部下を督励して……、通産大臣自身も又筋道の通つた説明だけはできるようにして置いて頂きたい。これは私は委員長として一言申上げて置きます。
○木村禧八郎君 それに関連して……、さつき波多野さんの御質問に対してお答えになつたのは、我々の頂いた資料と違うのですから、これは正確に調べてお答えを願います。と申しますのは、二十七年度の綿糸の輸出に二千七百万ポンド、これは大体二十六年度と同じであろうと、暦年と言いましたが、ところがこの通産省の出しておる資料では違うのです。二千六百三十一万四千ポンドですから、これより多いのです。ところがその綿布のほうは又著しく少いのです。綿布のほうはこの資料では十億八千六百万ヤードになつておるのが、今度は六億六千七百万ヤードですから又著しく少い。ですからこういうような非常に違いがあるのですから……どうもこのようなあやふやな御答弁では困るのです。我々はこれを論拠にしておるのですから……、波多野さんのさつきの御質問に対して大体二十六年度と同じくらいであるというこういうようないい加減な答弁では困るのです。その点は正確なところをお知らせ願いたいと思います。
○委員長(和田博雄君) 明日は十時から公聽会を開きますから御出席を願います。 今日はこれにて散会いたします。 午後四時三十六分散会