本会議 第50号
- 発言数
- 45 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1952/06/11
会議録
○副議長(三木治朗君) 諸般の報告は朗読を省略いたします。
○副議長(三木治朗君) これより本日の会議を開きます。 日程第一、栄養改善法案(中山壽彦君外五名発議)日程第二、外国軍用艦船等に関する検疫法特例案(内閣提出、衆議院送付) 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(三木治朗君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。厚生委員長梅津錦一君。 〔梅津錦一君登壇、拍手〕
○梅津錦一君 只今議題となりました栄養改善法案並びに外国軍用艦船等に関する検疫法特例案の厚生委員会におきまする審議の経過並びに結果を御報告申上げます。 先ず栄養改善法案について申上げます。 本法案は中山壽彦議員外五名の提案でありますが、提案理由の概要を申上げますと、昭和二十一年以降全国的に実施されました国民栄養調査の結果によりますると、日本国民の栄養状態は蛋白質及びカルシウムの極度り不足が顯著な特色として現われているのであります。我が国に結核が多いこと、又トラホーム、消化器系伝染性疾患に対する抵抗力が弱いこと等の原因の大半は、この栄養上の欠陷に由来すると言われておるのであります。この栄養的欠陷は、国民が必ずしも量的に食不足というのではなく、むしろ飽食しながらも、米、麦、いも等の含水炭素の偏食に起因する場合が多いのであります。我々に必要な栄養素は経済的に安価な食品のうちに十分に含まれておるのでありまして、今日の進歩した栄養学の研究の成果を国民の日常生活の中に取入れること、即ち安価な食品の選択及び調理を合理的に改善することによりまして、国民栄養上の欠陷を何らの経済的負担を要しないで補填することができるのであります。過去幾多の指導実績によりまして、この栄養改善の成果は、量の面においては却つて摂取量を減少して、食糧事情の解決の一助ともなり、又経済面においては、出費を節約し得て、国民生活安定の役割を果して参つておるのであります。従来、国民栄養の改善に関する指導的行政は保健所の任務となつておりましたが、全般的には未だ見るべき成果を挙げるに至つておりません。これは栄養改善の問題が関係行政機関の総合体制による施策が必要であるにかかわらず、その体制ができていなかつたことに原因があると考えられるのであります。 この法案は、促す米生命維持を健康の最低線として、専ら疾病そのものの対策に全力を注いでいた体制から一歩を進めて、栄養改善行政の障害となつていた原因に対してそれぞれの手当を加えようとするものでありまして、その内容について申上げますと、第一に、国民栄養調査は国が実施の責任を負い、国民栄養の実態を常に把握すること、第二に、国民栄養調査の結果を栄養改善に関する国の施策の中に取入れるために栄養審議会を設置すること、第三に、栄養相談所と栄養指導員を設置して、広く国民の利用に便ならしめたこと、第四に、集団給食施設における栄養確保と特殊栄養食品の品質保持の措置を講じたこと等が主な点であります。 六月十日の厚生委員会におきましては、各委員から熱心に質疑が行われたのであります。その主なるものを二、三申上げますると、「栄養調査の結果、国民栄養上の欠陷ありとせば、それに対する政府の措置如何」との問に対しまして、当局よりは、「本法実施に当つては綿密な指導計画を立て実際指導に当る指導員を十分訓練すると共に、不足食品については生産関係省と連絡を密にして遺憾なきを期したい」というような意味の答弁がありました。又「本法実施によつて地方財政を圧迫することなきや」との問に対しましては、「栄養調査費は国庫負担であり、実際調査の仕事をする府県に対しては所要経費を配付して、地方負担にならぬよう十分注意したい」との答弁がありました。又「国民の立場から栄養改善の効果を挙げるためには、国民が協力的であり、且つ国民生活の根本に触れて行かなければならない。従つて台所改善の要があると思うが如何」との問に対しましては、「強制的指導は避けるべきものであると考えるから、指導者と国民の双方の理解の上で進めて行きたい。台所改善については今後極力努力したい」との答弁がありました。その他詳細は速記録により御覧を願いたいと存じます。かくて質疑を打切り、討論に入りましたところ、谷口委員より、栄養調査費、栄養審議会の経費が僅少であるために、本法施行について十分な活用が期待できないように思うから善処されたい。なお第三十條で、第十一條による報告をしない者に罰金を科しているが、少し酷と思われるから、将来道徳的規定を考慮せられたい」との希望意見が開陳されました。次いで小杉、井上委員より賛成の発言がありまして討論を終了いたしましたので、討論を打切り、採決に入りましたところ、全会一致を以て本案は可決すべきものと決定いたしました次第でございます。 次に外国軍用艦船等に関する検疫法特例案について申上げます。 先ず政府の提案理由の概要を申上げますると、外国から来航する軍用艦船並びに軍用航空機の検疫は、終戦時までは海港検疫法及び航空検疫規則の規定により、それぞれ実施されて来たのでありますが、終戦後はこれらの法令の施行は事実上停止せられまして、連合軍総司令部の回章に基いて、所轄の軍機関がこれを実施して来たのであります。昨年海港検疫法等に代る現行検疫法が制定されましたが、外国軍用艦船、軍用航空機の検疫については、講和を前にした我が国の実情からり検疫法第二十二條において別に法律で定めることといたしたのでおりますが、諸外国と通常の国際関係を回復するに至りました今日、これら諸外国の軍用艦船、軍用航空機に対する検疫につきましても、当然自主的に行い得ることとなりましたので、今回、これらの艦船、航空機に対する検疫法特例案の提出を見たのであります。 次にこの特例案の内容といたしましては、外国の軍用艦船等の検疫につきましては、国際慣習を尊重し、国内防疫体系に間隙を生じない範囲において、一般船舶に比し成るべく簡略な取扱をする必要上から、第一に、軍用艦船及び軍用航空機は、現行検疫法に規定する検疫港及び検疫飛行場以外の港又は飛行場にも入ることができ、又入港した港又は飛行場において検疫を受けられるようにした点であります。第二に、軍用艦船及び軍用航空機に対する診察、検査、隔離、停留等の検疫措置をとる場合には、その長と協議の上行うようにいたした点であります。第三に、診察、検査の結果、検疫伝染病患者を隔離する必要が生じた場合におきまして、その軍用艦船等に隔離地殻がある場合は、それに収容して行わせることができるようにいたした点であります。なお、その他、検疫法の規定のうちで、軍用艦船等の検疫についてそのまま適用する事が妥当でないものが若干ありまするので、それらの規定は適用しないことの規定を設けておる点等であります。 厚生委員会りにおきまして、六月四日及び十日の二回に亘り慎重に審議を重ねまして政府に対しまして質疑をいたしたのであります。その内容につきましての詳細は速記録により御覧願いたいと存じます。かくて六月十日の委員会におきましては、質疑を打切り、討論を省略いたしまして採決に入りましたところ、全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定いたしました次第でございます。 右御報告申上げます。(拍手)
○副議長(三木治朗君) 別に御発言もなければ、これより両案の採決をいたします。 先ず栄養改善法案全部を問題た供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(三木治朗君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。 ─────・─────
○副議長(三木治朗君) 次に外国軍用艦船等に関する検疫法特例案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(三木治朗君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。 ─────・─────
○福議長(三木治朗君) 日程第三、造艇法の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。 先ず委員長の報告を求めます。運輸委員長山縣勝見君。 〔山縣勝見君登壇、拍手〕
○山縣勝見君 只今議題となりました造船法の一部を改正する法律案につきまして、運輸委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。 この法律案は衆議院議員坪内八郎君外二十名の提案になるものであります。先ず提案理由を要約して申上げますると、我が国の造船能力は現状ではほ大体バランスがとれておるのでありますが、民業に転換いたしまする旧工廠等の合理的生存をも図る必要があるのであります。従つて今後需給のバランスをとりますためにはなかなか困難な事情にありまするので、造船業に今後混乱を招来するような資本の投下、殊に外国資本が何らの制約なしに流入いたしますることを防止いたしまして、国民経済的な角度から我が国造船業の能力及び施設に適切な調整を行い得る措置を講ぜんとするものであります。次に、本法案の要点を申上げますると、先ず鋼船造修施設の届出制を許可制に改めると共に、当該施設の譲受、借受をも許可を要するものといたしまして、対象となるべき鋼船造修施設を「総トン数百トン以上又は長さ二十五メートル以上」より「総トン数五百トン以上又は長さ五十メートル以上」に縮小するという点であります。 本法案に関しまする質疑につきましてその主なるものを申上げますると、その第一は、この法案は造船業に対して外資の流入を制約せんとするものであるが、その理由は如何という点であつたのであります。これに対しまして提案者より、「現在のところ、外資による造船所の買収等の具体的な話は進んでいないが、通商航海條約の今後の決定如何によつては、我が国の造船業は何ら制限なしに国際的に開放されることに相成る結果、明治以来、長年に亘り育成されて来た我が国として重要な基礎産業である通船業において収拾のできない混乱も予想されるので、外資が我が国造船業の健全な発達に寄與し得るように規制することといたした点である」という答弁があつたのであります。第二は、「本改正案の目的は、我が国造船業の保護のために、ただ消極的に外資の進出を阻止せんとするに過ぎないように認められるが、むしろ積極的助成政策をこの際速かに実施することが本筋の行き方ではないか」との質疑に対し、提案者及び政府当局より、「世界における主要海運国においては、おおむね諸種の補助政策を講じている関係もあるので、我が国造船業に対する助成政策に関しては目下鋭意研究中である」との答弁がありました。第三は「本法案による許可規定の民主的運営を図るため、政府当局の独断的な処理に任せないで、むしろこの運営に当つては民間の識者が公正な意見を表明し得るような措置を講ずる必要があるのではないか。民間の識者に対して諮問する必要があるのではなかと思うが如何」という質疑がありまして、これに対し提案者及び政府当局より、「重要事項については運輸省設置法の規定による造船業合理化審議会に諮問いたしたいと考えている。なお、この審議会は、海運、造船、鉄鋼、金融各界、その他の学識経験者を網羅しているのであつて、造船について重要事項を審議するのには最も適当な機関であると考える。なお又、この審議会の組織或いは所掌事務等を規定している政令を今後改正して、運輸大臣の諮問を義務付けることといたしたい」との答弁がありました。 討論に入りましたところ、造船業に対して、国家財政の現状よりして、積極的助長政策を差当り実施することが困難であるという現状であるという点をも勘案いたして、造船能力を調整して、その健全な発展を図るための措置を講じようとする本法案はおおむね妥当なものと考えられる。併しながら本法案の運営は相当慎重を要するものと考えられるので、今後本法案の民主的運営を期するためには、造船業合理化審議会に諮問することが適当であるが、この点に関しては政府当局がこの審議会に諮問いたして本法の運営の適正を期するという言明を信頼いたして、本法案に賛成するとの賛成意見が述べられたのであります。 討論を終りまして採決に入りましたところ、本法案は原案通り可決すべきものと全会一致を以て決定いたしました。 以上御報告申上げます。(拍手)
○副議長(三木治朗君) これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(三木治朗君) 総員起出と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。 —————・—————
○副議長(三木治朗君) 日程第四、放送法の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。 先ず委員長の報告を求めます。電気通信委員長鈴木恭一君。 〔鈴木恭一君登壇、拍手〕
○鈴木恭一君 只今議題となりました放送法の一部を改正する法律案について、電気通信委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。 本法案は衆議院議員高塩三郎君外五十三名の提出でありますが、その提案理由は、最近の電波科学の発達に伴い、テレビジヨン放送実施の要望が高まり、日本放送協会並びに民間企業者から電波監理委員会にテレビジヨン放送局開設の免許申請が提出されている実情である。現行電波法及び放送法はテレビヨヨン放送をも対象としているのであるが、制定当時は未だ現実の問題でなかつたために、テレビジヨンについては法的に若干の不備がある。特に放送法第七條によつて、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように放送を行うことを義務付けられている日本放送協会がこれを行うことになるような際には、協会は放送法第四十六條によつて広告放送を禁止され、同法第三十二條により受信料を徴収してその財源とすることに規定されている。然るに同條は標準放送即ち中波放送についてのみ規定して、テレビジヨン放送即ち超短波放送については規定しておらないので、これを改正して、協会のテレビジヨン放送実施に必要な財源確保の法的根拠を與え、無線局開設の免許申請の審査のための法定條件の一つである「当該事務を維持するに足りる財政的基礎」を裏付け、協会のテレビジヨン放送開始の申請を民間出願者のそれと同等の立場に置くようにしようとするものであります。本改正案の内容は極あて簡単でありまして、放送法第三十二條第一項中「標準放送」とあるのを「放送」に改めるというのであります。 以上は本案の提案理由及び内容でありますが、電気通信委員会は本案が付託されまして以来四回に亘り会議を開き、各委員は熱心に質疑を重ねて慎重審議をいたしました。委員会における審査において、その最も重点となりましたのは、本件は行政府の行うテレビジヨン放送の免許の決定に示唆を與える虞れがないかという点と、テレビジヨンに対する行政の根本方針が未定であるのに、協会の行うテレビジヨン放送は料金を取るという点を先に法律できめることは妥当を欠くのではないかという点であります。第一点に対しましては、提案者よりは、全然その意図のみいことの答弁があり、又電波監理委員長まりも、テレビジヨンの経営形態決定はこの法律改正によつて拘束を受けることなく、自主的な判断に従つて決定するが、料金を徴収し得るという点については行政府が拘束される建前どなるしいう答弁がありました。 当委員会におきましては、これらの点が極めて微妙であることに鑑み、特に慎重審査をいたしたのでありますが、稻垣委員の提案によりまして、 一、本改正はテレビジヨン放送の免 許の決定の方針に示唆を與えるも のでないこと。 二、従つて日本放送協会のテレビジ ヨン放送実施のための収支予算、 事業計画及び資金計画の審査は、 テレビジヨン放送実施に関する行 政方針の決定を待つてこれを行う ものとすること。三、右の行政方針の決定に際し、行 政府が現行法の解釈のほか新たな る構想によることを妨げるもので ないこと。 右の三点を申合せとして決定したのであります。 かくいたしまして、質疑を終り、討論に入りましたところ、別段発言もなく、次いで採決に入り、全会一致を以て本案は原案通り可決すべきものと決定した次第であります。 以上御報告申上げます。(拍手)
○副議長(三木治朗君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(三木治朗君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。 —————・—————
○副議長(三木治朗君) 日程第五、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。 先ず委員長の報告を求めます。建設委員長廣瀬與兵衞君。 〔廣瀬與兵衞君登壇、拍手〕
○廣瀬與兵衞君 只今議題となりました公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案について、建設委員会における審議の経過の概要並びに結果を報告いたします。本法案は、昨年制定されました現行法の施行の状況に鑑み、国庫の負担方法を更に合理化すると共に、市町村の負担を軽減して災害復旧事業の促進を図らんとするものであります。改正の第一点は、災害復旧事業費に対する国の負担方法を合理化することであります。現行法は災害復旧事業費に対する国の負担を地方公共団体の標準税収入にスライドするに当つて、原形復旧事業費のみを対象としており、超過工事については、原形復旧を原則として、一般改良工事の例に入つて国が負担することとしておつたのでありますが、これを改めて、原形復旧と超過工事の区分を災害復旧に必要な限りにおいてはこれを廃止したのであります。改正の第三点は、現行法においては一カ所の工事費十五万円に満たないものは本法の適用外としているのを改めて、地方自治法第百五十五條第三項の指定市を除く市町村に係るものについては、十万円に満たないものを適用外とする、即ち国庫負担の対象を一カ所の工事費十五万円から十万円に引下げたのであります。 本案の審議の詳細は会議録に譲りますが、質疑応答の主なる事項は、災害復旧工事における原形復旧と超過工事の区分、災害復旧事業と根本的治水計画若しくは改良事業との関係、国庫負担の対象を十五万円から十万円に引下げる場合の国庫の負担増加の見込、国庫負担工事の査定及び監査、国庫負担工事個所数の増加とこれに対する措置、本改正案と地方財政平衡交付金との関係等でありました。 かくて質疑を終了、討論を省略して採決の結果、全会一致原案通り可決すべきものと決定した次第であります。 以上御報告いたします。(拍手)
○副議長(三木治朗君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(三木治朗君) 総員起立と認めます。よりて本案は全会一致を以て可決せられました。 —————・—————
○副議長(三木治朗君) 日程第六、地、方税法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 先ず委員長の報告を求めます。地方行政委員長西郷吉之助君。 〔西郷吉之助君登壇、拍手〕
○西郷吉之助君 只今議題となりました地方税法の一部を改正する法律案について、地方行政委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。 今回、内閣が現行地方税法に改正を加えようとする事項は、おおむね事務的又は技術的なものでありまして、改正の第一点は、附加価値税の実施を更に一年間延期することであります。御承知の通り附加価値税は本年一月一日から実施されることになつているのでありますが、未だ経済界が十分安定しないときに負担の激変を来たすことは適当でなく、又事業税をそのまま実施した場合に比較して相当の減収を来たすことにもなるので、更に一年間その実施を延期しようとするのであります。 改正の第二は、附加価値税の実施延期に伴い、その間存続することになる事業税及び特別所得税に関し三つの改正を加えようとするのでありまして、その一は、個人事業税及び特別所得税について従来の二万五千円の免税点制度を改め、新たに三万八千円の基礎控除を認めようとするのであります。その二は、青色申告法人に限り繰越損金の控除を二年間行うことができるものとするのであります。現行法は一年間でありまするが、法人税の税率の引上げ等をも考慮し、負担の合理化を図るため、二年間に改めようとするものであります。その三は、二以上の道府県において事業を行う法人の昭和二十五年度分以前の事業税及び同附加税について仮徴収を行うことができるものとするのであります。 改正の第二は市町村民税に関するものでありまして、その一は、法人税割の税率の調整を図ろうとするのであります。即ち、先に法人税の税率が法人所得の三五%から四二%に引上げられましたが、法人税割の標準税率は法人所得の五・二五%に据置くこととするために、現行の百分の十五を百分の十二・五に引下げ、制限税率も百分の十六から百分の十五に引下げようとするのであります。その二は、老年者で、その前年における所得が十万円以下の者であつても、これらの者がいわゆる家事専従者として壮年者を有している場合には、その老年者等に対しても市町村民税を課することができる途を開こうとするのであります。 改正の第四は固定資産税に関するものでありまして、その一は、都市計画法又は特別都市計画法による土地区画整理の施行に係る土地については、課税台帳面において所有者の変更が行われるまでの間は、換地予定地又は換地に対応する従前の土地の土地台帳上の所有者を、当該換地予定地又は換地に係る土地台帳上の所有者とみなして、固定資産税を課することができるものとするのであります。その二は、固定資産、課税台帳の縦覧期間が従来十日間でありましたのを二十日間に延長いたし、これに伴い、審査委員会の審査のための会議の開会の期間、審査法定期間等をそれぞれ延長することであります。 改正の第五は木材引取税に関するものでありまして、この税は、素材の引取に対し価格を課税標準として素材生産地の市町村において引取者に課するものでありますが、その価格は時期によつて極めて変動しやすく、且つその算定が必ずしも容易でありませんので、価格に併せ容積をも課税標準とすることができるようにするのであります。 改正の第六点は国民健康保険税に関するものでありまして、その一は、現行の国民健康保険税はみずからこの保険を行う市町村が課することができるのでありまするが、一部事務組合を設けて国民健康保険を行う場合にも、これに加入している市町村は国民健康保険に要する費用の組合分賦金に充てるため、この税を課することができるようにするのであります。その二は、納税義務者一人当り最高賦課制限額一万五千円を三万円に引上げることであります。 改正の第七は雑税の廃止等に関するものであります。その一は、漁業権税、広告税及び接客人税は、その税額も少く、且つ普遍的な税源でもないので、法定普通税としてはこれを廃止しようとするのであります。その二は、市町村民税の法人税割及び法人事業税について徴収猶予が行われる場合に、猶予を受けた税額について徴収される延滞金の額を法人税法の改正に準じ従来の日歩四銭を二銭に減額することであります。 なお、この法案に対しては衆議院の修正議決がありますので、次にその内容の概略を申げます。即ち、修正の第一は入場税に関するものでありまして、その一は、現行の税率を一齊に二分の一に引下げることであります。その二は、専ら純舞踊、純オペラ、文楽及び能楽を研究発表する会場に入場する者、いわゆるプロ野球等の職業的運動競技を観覧するために競技場に入場する者並びにアイス・スケート場を利用する学生生徒について、純音楽又はアマチユアの運動競技と同様、軽減税率百分の二十を適用することであります。その三は、現在、学生の団体、PTA、学校、社会事業団体、児童福祉施設等が主催する催し物については、素人が出演する場合に限り入場税を免除し得ることとなつていますが、今回、主催者に一定の制限を加えた上で、職業的専門家による催し物を免税し得るように改めることであります。その四は、入場税の徴税確保のために入場税の予納又は追徴等の規定を追加することであります。その五は、麻雀場、玉突場等に対する入場税については、これらの外形標準によることができる途を開くことであります。 修正の第二は遊興飲食税に関するものでありまして、その一は、芸者等の花代を百分の七十に、料理店、貸席、バー等における遊興又は飲食の料金を百分の二十に、料金、地域等の特殊な旅館の宿泊料金も百分の二十に改め、一般の宿泊又は飲食の料金は百分の十に改めることであります。その二は、純粋に茶菓又は軽飲食を提供する店で飲食する場合、一人一回百円未満を非課税とすることであります。その三は、従来、会社等の寮、クラブで無税で行われていた遊興飲食並びに客の持込み等をも課税対象となし得ることであります。その四は、知事に対して税額を再更正する義務を課すること等によつて徴収確保の措置を講ずることであります。修正の第三は電気ガス税について非課税品目を追加することでありまして、工業製品については、おおむね製品原価中電力料金の占める割合が五%以上のものを標準として選定し、又農業用電力をも加えることであります。 修正の第四は事業税並びに特別所得税に関するものでありまして、その二は、湯屋業を事業税より特別所得税の対象とし、理容美容業を第二種業務より第一種業務に改めることであります。その三は、民間放送事業及び新聞広告取次業を非課税とすることであります。 修正の第五は固定資産税その他に関するものでありまして、その一は、国鉄、専売公社、日本放送協会等、現在国又は公共団体に準じて非課税の扱いを受けているものに対しても、直接本来の事業の用に供しない発電施設、鉱業施設、自動車、自転車、荷車等に、固定資産税、自動車税、自転車税及び荷車税を課することとするのであります。その二は、農業協同組合の所有する倉庫に対する固定資産税を非課税とすることであります。 以上が衆議院修正案の要旨でありますが、これによつて生ずる地方税収入は、平年度において約百三十二億の減少となり、本年度、入場税、遊興飲食税及び電気ガス税の改正を十月から、その他を公布の日から実施するものとして、約五十億の減少となる見込でありますが、これが補填は、補正予算の際に実現を期するとの考えから、この修正案の実施期は、入場税、遊興飲食税及び電気ガス税は、「昭和二十八年四月一日までの間において政令で定める日より」と定め、その他の年税は公布の日から実施すつることとしているのであります。 委員会においては、岡野国務大臣並びに政府委員より提案理由並びに法案内容の説明を聞き、更に衆議院の野村議員並びに政府委員より修正案の説明並びにこれに対する意見を聞いた後、質疑を行いましたが、先ず堀委員より、附加価値税の施行を延期する理由並びに将来これを実施する決意の有無を尋ねたのに対し、岡野国務大臣より、「この税は理論上適当であるが、経済界の変動、実施準備の不足、行政簡素化の実施等に鑑み、これを延期することとしたが、来年四月よりこれを実行する決意である」旨の答弁がありました。又岡本、岩木、中田、高橋、石村の各委員より、衆議院修正案の実施による減収を補填する財源措置、地方財源の確保対策、地方税制の再検討等について質疑があつたのに対し、政府委員より「財源措置については未だ大蔵省との間に折衝が行われていないこと、地方税制、地方財源等については地方制度調査会において研究する」旨の答弁がありました。なお、地方税の各種目に対する政府の改正案並びに衆議院の修正案について、多数の委員と政府委員との間に具体的詳細なる質疑応答が行われましたが、これらは速記録によつて御覧を願います。 委員会においては更に慎重審議を盡すために小委員会を設け、小委員会はしばしば会議を開いて各党会派の意見を調整した結果、主として衆議院の修正部分に対して更に次のような修正を加えることになつたのであります。 即ち、修正の第一は入場税に関するものでありまして、その一は、軽減税率百分の二十を適用するものに「雅楽の研究発表」並びに「文化財保護法の規定による無形文化財の鑑賞」を加え、「アイス・スケート場」とあるのを「地財委規則の定める競技場」と改め、同率を適用するものの中から「競馬、競輪等射倖的行為を伴う催しが行われる場所に入場する者」を除くことであります。その二は入場税の課税免除を規定した現行法第七十八條中に「公民館」を加え、但しその催し物が公民館の目的に合すること及び公民館が主催するものであることの二條件を付けることであります。 修正の第二は遊興飲食税に関するものでありまして、その一は、芸者その他これに類する者の花代を百分の百に据え置き、旅館については一律に百分の十とするほか、主として外客のホテル及び旅館における宿泊飲食で地財委規則の定めるものを非課税とすることであります。その二は、一人一回百円未満の飲食を非課税とする修正案を「一品五十円以下、一人一回につき百円以下」に改め、更に麺類と大衆食堂を加えることであります。その三は、衆議院修正案第百二十四條第三項末尾に「更正し、又は決定しなければならない」とあるのを、「更正し、又は決定することができる」と改めることであります。その四は会社等の寮やクラブで行われる遊興飲食等をも課税対象とすることについては、現行法第百十三條に掲げる場所に類するものにおいて行われる場合に限る旨を明らかにすることであります。 修正の第三は電気ガス税に関するものでありまして、その一は、非課税品目に更に「ニツケル地金」と「碎木パルプ」を加えることであり、その二は、「学校、学術研究所で、直接、教育又は学術研究の用に供するもの」を非課税とすることであります。 修正の第四は事業税並びに特別所得税に関するものでありまして、その一は、事業税の非課税範囲に「旬刊以上の新聞、学校教育、社会教育又は学術研究等の出版業で政令の定あるもの」を加えることであります。その二は、医療法人を現行法第七百四十六條の特別法人に加えて税率を軽減すると共に、医業及び歯科医業については健康保険医としたの保険収入を課税標準から除外することであります。 修正の第五は固定資産税その他に関するものでありまして、その一は、国鉄、専売公社、日本放送協会、電信電話公社に対する固定資産税を非課税とし、森林組合を含む各種協同組合の倉庫及び事務所をも非課税とすることであります。その三は狩猟税の額を二千四百円に引下げることであります。 委員会においては、小委員会の報告を了承し、更にこの修正案を衆議院議決の期日において実施する場合の税収入減額見込を検討しましたところ、政府委員より、今年度において三十一億円、平年度において三十一億円の減収となる見込であるとの答弁がありました。 以上を以て質疑は終了したので、討論に入りましたところ、岡本委員より、岡本、西郷、石村、岩木、林屋、原、中田の七委員共同の提出にかかる修正案の発議がありました。その案は前に述べました小委員会報告の内容を法文化したものでありまして、その全文はお手許に配付した通りであります。なお、岡本委員は右修正案を説明した後、今回の修正による入場税及び遊興飲食税の大幅減税が一般大衆の利益となるように、当局は業者に対して、料金の軽減、脱税の取締等に適当の措置をとることを要望する旨の発言がありました。 以上を以て討論は終結したので、直ちに採決に入りましたところ、七委員共同提出にかかる修正案は全会一致を以て可決せられ、右修正部分を除く政府原案及び衆議院修正案も又全会一致を以て可決されました。よつて、内閣提出、衆議院送付にかかる地方税法の一部を改正する法律案は全会一致を以て修正議決すべきものと決定した次第であります。 右御報告いたします。(拍手)
○副議長(三木治朗君) 本案に対し討論の通告がございます。発言を許します。須藤五郎君。 〔須藤五郎君登壇、拍手〕
○須藤五郎君 只今提出されました地方税法の一部を改正する法律案に対しまして、私は日本共産党を代表いたしまして反対の意見を述べたいと思います。 先ず、この改正案は中央の軍事予算のために平衡交付金が犠牲になつていること、従つて中央軍事予算の結果生じた地方財政の穴埋めをするために地方税を増税するための改正案であること、而も向米一辺倒の軍事産業偏重の結果、地方産業を破壊し、地方民の生活を破壊しており、且つ地方財政を枯渇せしめていること、この売国政策の集中的結果として全自治体の殆んど全部が赤字に悩んでいるのが現状であります。このときに当つて政府はなお増税を計画してこの改正案を出したのであります。この改正案によつて二十六年度に比し二十七年度は四百十四億の増税となるのであります。以上述べました通り、この改正案では人民の負担が軽くなるのではなく、ますます重圧に苦しまねばならぬ結果となるのであります。この反国民的性格をこまかし、総選挙に当つて国民の反撃を恐れた政府與党の考え出したのが衆議院における修正案であります。我が党も衆議院におきまして、大衆の負担の軽減を何ら約束していない点、修正案による地方団体の減収に対しては何ら保障していない点に対し強く反対の意見を述べながら、なお、この修正案によりて真に大衆の負担を軽減するための鬪いの途が開かれるという意味において、又、主として中小企業に属するこれら業者の経営が少しでも容易になる可能性が生れると思われる点から、あえて修正案に賛成をしたのでありますが、本日上程されました参議院の再修正案を見ますると、数々の点におきまして衆議院案よりはよくなつている点もありますが、飲食税の点において「一人一回につき百円未満のものに対しては」とあるのを「一品五十円以下、一人一回につき百円以下のものに対しては」と改めた点でありますが、議員食堂で割安の食事をしている我々にはわからないかも知れませんが、今日市内ではちよつとたものを食べても五十円、百円では食べられないのが現状であります。一品五十円以下とした理由は、こうなければ税が取れない、集まらないという点にあるそうでありますが、税を軽くするという修正に当つて、直ぐ税を取るという考えを持つて来ること自体がおかしいと思うのであります。なお、それよりもおかしいことは、次の、主として外客のホテル及び旅館の宿泊飲食で、地方財政委員会規則の定めるものは非課税とするという点であります。即ち、日本人には一品五十円を少しでも超えれば税を課し、外人に対しましては幾ら豪遊をしても税を課さないというのでありま丈。観光客に対する優遇策だそうでありますが、伝え聞くところによりますと、今日、料理屋におきまして飲食税の支拂を求めた場合、多くの外人がその支拂を拒否するそうでありますが、これがこの修正の原因となつているのではないでありましようか。日本は長年の占領と抑圧によつて非常に卑屈になつているようであります。 又非課税品目に「ニツケル地金」を加えた点でありますが、これは戦略物資の優遇であります。 最後に入場税の点でありますが、これは大体我々の主張している線に浩つて多少修正されて来ております。私も賛成したいのでありますが、残念ながらこの実施の期日が明示されていない点であります。各種団体の今秋の催し物計画にいたしましても、空手形をもらつたのではどうにもいたし方がないのであります。政府はこの修正が地方税に及ぼす影響が大なるため期日の明示ができないと言つておりますが、入場税のみならば容易にできるものを、遊興税初め種々の税までも同時に行わんとするところに政府の非文化性が暴露され、又この修正の欺瞞性が暴露されているのであります。政府は速かにその実施の期日を明示すべきであります。なお映画の入場税は今回五〇%と半減されておりますが、最も大衆的な映画の入場税は更に減税し、撤廃すべきものと私たちは思うのであります。 以上述べましたごとく、我々は改正案に反対すると同時に折角の修正案に対しましても遺憾ながらなお幾多不備、不満の点のあることを指摘しまして、反対の意見を述べざるを得ないのであります。(「何でも反対だ」と呼ぶ者あり、拍手)
○副議長(三木治朗君) これにて討論の通告者の発言は終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。委員長の報告は修正議決報告でございます。委員長報告の通り修正議決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(三木治朗君) 過半数と認めます。よつて本案は委員会修正通り議決せられました。 —————・—————
○副議長(三木治朗君) 日程第七、国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 先ず委員長の報告を求めます。大蔵委員長平沼彌太郎君。 〔平沼彌太郎君登壇、拍手〕
○平沼彌太郎君 只今上程されました国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律案の大蔵委員会における審議の経過並びに結果について御報告申上げます。 本案は、国際通貨基金協定及び国際復興開発銀行協定への加盟に伴いまして、出資の拂込等の義務を履行するために国内法的な必要措置を講じようとするものであります。 次に本案の主なる内容について申上げますと、第一は、基金及び銀行に対する出資額はそれぞれ二億五千万ドル、即ち九百億円となし、この金額の範囲内で出資し得ることを規定いたそうとするものであります。第二は、出資の方法を規定し、基金に対しては割当額三億五千万ドルの二五%を金で加入前に出資し、残額七五%を本邦通貨で支拂うこととなし、又銀行に対しては、総額一億五千万ドルの二%を金又はドルで、総額の一八%を本邦通貨でいずれも加入前に拂込み、残額は将来銀行から拂込の請求があつたとき金又は合衆国ドルその他の外国通貨のいずれかで支拂おうとするものであります。第三は、出資を行うに当りましては、我が国の財政状況に鑑みまして、日本銀行の所有する金地金をその帳簿価格で買上げ、これを基金に出資する金の一部に充てるため所要の規定を設けようとするものであります。第四は、協定によりますと、本邦通貨に代えて政府又は中央銀行の発行する一定の証券による出資を認めておりますので、我が国においても本邦通貨の大部分を国債の交付によつて代えることとし、これが発行等に関する所要事項を規定しようとするものであります。第五は、この国債は基金又は銀行から要求あり次第現金で支拂わねばならないため、償還を行い得ることとすると共に、償還財源に不足する場合の措置として、政府が償還できない金額に相当する国債の買取りを日本銀行に対して命じ得ることといたすほか、寄託所として日本銀行を指定する等、所要の事項を規定しようとするものであります。 本案審議に当りましては慎重な質疑応答が交わされたのでありますが、その詳細は速記録により御承知願いたいと存じます。かくして質疑を終了し、討論に入り、木村委員より、「今日直ちに基金及び銀行へ加盟するための積極的理由が見出せないこと、又第四條において日銀で買入れる金地金と金管理法に規定する価格による金額との差額については別に法律で定めることになつておるが、その具体的内容が明確でないことは本法案の不備を意味するものである」との反対意見が述べられ、次いで油井委員より、「第四條は予算原則に即しないようにも考えられるが、今回の措置は止むを得ないとして承認するが、将来予算措置を伴うあらゆる場合についても、今回の例に徹し機宜に適した処置をとるべきであり、又銀行よりの借入れについては、日本産業の発展に資する方針に基き資金の活用を図るべきである」との希望を附して賛成意見が述べられました。よつて採決の結果、多数を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。 右御報告申上げます。(拍手)
○副議長(三木治朗君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(三木治朗君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。 —————・—————
○副議長(三木治朗君) 日程第八、国際連合の特権及び免除に関する国際連合と日本国との間の協定の締結について承認を求めるの件、 日程第九、千九百二十八年十二月十四日にジユネーヴで署名された経済統計に関する国際條約、議定書及び附属書並びに千九百二十八年十二月十四日にジユネーヴで署名された経済統計に関する国際條約を改正する議定書及び附属書の締結について承認を求めるの件、(いずれも衆議院送付) 以上両件を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(三木治朗君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。外務委員長有馬英二君。 〔有馬英二君登壇、拍手〕
○有馬英二君 只今議題となりました国際連合の特権及び免除に関する国際連合と日本国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして外務委員会の審議の経過と結果を御報告申上げます。政府側の説明によりますと、国際連合は、特に朝鮮における任務遂行のために、国際連合朝鮮統一復興委員会及び国際連合朝鮮再建局を設置し、前者を朝鮮に駐在させ、後者には再建救済の事業を朝鮮で行わせています。国際連合では、以上の二機関の任務を容易にするために、日本に事務所を設け、国際連合加盟国の代表者並びに国際連合及びその専門機関の役員及び専門家をば我が国に駐在させ、又は我が国を通過させる必要があることを認めております。又国際連合憲章第百五條は、国際連合は任務の遂行に必要な外交官の特権及び免除を各加盟国において享有することを規定しております。我が国は、国際連合への協力の方針に鑑み、国際連合からの本件協定締結の申出に応じ、前記の協定に準じて特権及び免除を認めることとして昨年十月以来国際連合側との間に交渉を進め、その結果、本年四月末交渉が妥結し、案文の確定を見たので、ここに協力の締結について国会の承認を求めるというのであります。 本件は去る六月七日、本委員会に付託され、五月二十日予備審査、六月十日と、二回の審議をいたしましたが、質疑応答の詳細は会議録に譲ることといたします。かくて質疑終了の後、討論を経て採決をいたしましたところ、全会一致を以て政府提案通り承認すべきものと決定いたした次第であります。 以上御報告申上げます。 次に千九百二十八年十二月十四日にジユネーヴで署名された経済統計に関する国際條約、議定書及び附属書並びに千九百二十つ八年十二月十四日ジユネーヴで署名された経済統計に関する国際條約を改正する議定書及び附属書の締結について承認を求めるの件につき、外務委員会における審議の経過と結果を御報告申上げます。 経済統計に関する国際條約、議定書及び附属書は、統計の利用によつて世界全体及び各国の経済的情勢及び発展を知る乙とを目的とし、乙のため一定種類の経済統計の作成及び発表並びに一定の統計表の統一的作成方法の一般的採用を確保することを趣旨として、一九二八年十二月十四日にジユネーヴで成立いたしたものでありまして、我が国もこの條約の趣旨に賛成いたし、各国と共に、條約、議定書及びこの條約の作成のために開催された経済統計に関する国際会議の最終議定書に署名いたしております。その後、我が政府は、昭和五年及び七年の二回に亘り批准方を奏請いたしましたが、いずれの際も内閣の更迭に会い、批准に至らず、国際情勢の險悪化と共に、本條約の批准を見合せるうち、今次大戦に至つたわけであります。この條約は、統計の作成及び発表の義務、統計表の相互交換の義務、作成すべき統計の種類、統計作成の方法、専門家委員会の任務等を定めておりますが、戦後、国際連盟が解体されましたため、この條約が連盟に與えていた一定の義務及び任務を国際連合に引継がせることといたし、この目的を以て改正議定書及び附属書が作成され、一九四八年十二月九日にパリで成立いたした次第でありましてこの改正によつて、例えば右の専門家委員会の任務は国連経済社会理事会が引継いでおります。 この條約及び改正議定書に加入すれば、国際的に統一された方法によつて作成発表された関係各国の丁定種類の経済統計を入手し、各国の経済情勢を共通の基礎において比較対照することが可能となります。又我が国は、昨年九月八日、サンフランシスコにおいてこの條約及び改正議定書に加入することを宣言いたしておりますことは御承知の通りで正あります。 外務委員会は、五月二十日及び六月十日の両日に亘つて審議を行い、採決を行いましたところ、全会一致を以て原案通り承認すべきものと決定いたした次第であります。 右報告申上げます。(拍手)
○副議長(三木治朗君) 別に御発言もなければ、これより両件の採決をいたします。 両件を問題に供します。委員長報告の通り承認を與えることに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(三木治朗君) 総員起立と認めます。よつて両件は全会一致を以て承認することに決しました。 —————・—————
○副議長(三木治朗君) この際、日程の順序を変更して日程第十より第二十一までの請願及び日程第五十七より第六十六までの陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(三木治朗君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。外務委員長有馬英二君。 ————————————— 〔審査報告書は都合により附録に掲載〕 ————————————— 〔有馬英二君登壇、拍手〕
○有馬英二君 只今議題となりました請願第八百五十九、八百六十、八百六十一、九百七十三、千二、二千四十六は、いずれも安全保障條約締結に伴う横須賀初め旧軍港市の一部が、駐留軍に使用されんとするに際し、各市の平和産業の発達及び住民の福祉が阻害されざるようにとの請願でございます。 次に、請願第千四百、千六百一、千六百二十七、千六百六十二、千七百八十一、陳情第五百二十六、七百三十五〇七百七十二、八百七十一、千百二十二は、いずれも、今日なお海外に抑留されている同胞及び服役中の戦犯者が、講和発効を機に内地に帰還、送還され得るよう、関係各国に図られたいとの趣旨でございます。 次に、請願第二千四百九十九、二千五百九十一、陳情第八百五十、千六十六、千百四、千百三十一は、いずれも行政協定に伴つて接収審議が進められている演習地又は飛行場又はその一部につき、該地農業の壊滅を来さぬよう、接収から除外されたいとの趣旨でございます。 次に、請願第千六百三十六は、行政協定下における駐留軍調達は日本政府を通じて行い、特別調達庁職員の身分安全を取計らわれたいとの請願でございます。陳情第四百六十九号は行政協定における属人主義による広汎な米国裁判管轄権に対し、合理的な方式をとられたいとの陳情でございます。陳情第六百四十五号は、マツカーサー・ライン近くにおいて拿捕された船舶、船員の返還要求その他保護援助について十分な方途を講じられたいとの趣旨でございます。 以上の各件は、六月六日の委員会においていずれも願意を尤もと認め、これらを議院の会議に付し、且つ内閣に送付すべきものと決定いたした次第であります。 右御報告申上げます。(拍手)
○副議長(三木治朗君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 これらの請願及び陳情は委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(三木治朗君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願及び陳情全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定いたしました。 —————・—————
○副議長(三木治朗君) 日程第二十二より第五十六までの請願及び日程第六十七より第七十二までの陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(三木治朗君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。運輸委員会理事岡田信次君。 〔岡田信次君登壇、拍手〕
○岡田信次君 只今上程されました日程第二十二より日程第五十六まで及び日程第六十七より日程第七十三までの請願並びに陳情につきまして、運輸委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。 日程第二十二より日程第三十三までの請願及び日程第六十七の陳情は、鉄道敷設、戦時中休止せる線路の営業の再開、或いは鉄道の複線化に関するものでありまして日程第二十二より日程第二十まで及び日程第六十七は、鉄道敷設法の予定線又は建設線に該当し、そのうち日程第二十三のうち一件は、先般鉄道建設審議会より運輸大臣宛に、今年度の交付予算により直ちに建設に着手すべきことを、又日程第二十九のうち五條坂本間、及び日程第三十は、「年度内予算の補正により、速かに建設に着手することを適当と認める」旨の答申がなされたものであります。又日程第三十一は、同じく鉄道建設審議会より関係大臣宛に、「予算の補正により速かに営業を再開せられたい」旨建議されたものであります。 委員会におきましては審議の結果、資源の開発、政治、経済、文化の向上発展、民生の安定並びに交通網の完成の見地より、いずれも願意を妥当と認めました。 日程第三十四より日程第三十八まで及び日程第六十八は、国鉄電車の延長運転又は鉄道の電化促進に関するものでありまして、委員会におきましては、輸送力の増強、石炭の効率的使用、旋行の快適等の見地より、いずれも願意を妥当と認めました。 日程第三十九から日程第四十二までは、いずれもデイーゼル・カーの運行開始に関するものであります。委員会におきましては、国鉄の輸送力の現状並びにサービスの点等を考慮し、又日程第四十三より日程第四十七まで及び日程第六十九は、サービスの向上並びに地方の利便の増進を考慮し、いずれも願意を妥当と認めました。 日程第四十八から日程第五十までは国鉄の施設に関するものでありまして、そのうち日程第四十八は、宇野港の第一、第二突堤を宇野—高松間鉄道連絡強化のために、岡山県が国鉄の要請に応じて提供し、その代替として、国鉄は、岩壁、物揚場等を完成して県に提供することになつているが、現在までにその一部が施行されたのみで、県としては、産業の伸展、貿易の振興上、支障を来たしているので、速かに残余の施設工事を促進して欲しいというのであります。日程第五十一及び日程第七十は、いずれも戦時中に政府の強い勧奨によつて鉄道施設を撤収されたが、その際、休止中補助金と供出代金を交付することになつておるにもかかわらず、補助金は終戦と同時に停止され、供出代金は戦時補償特別税の名称の下に没収され、殆んど公約が果されていないから、これが救済の一策として補助金の交付をして欲しいというのであります。 日程第五十二より日程第五十四までは鉄道管理局設置に関するものであります。日程第五十五は国鉄の嘱託医に往診用ハス発行に関するもの、日程第五十六は菓子の運賃基準の引下げに関するもの、日程第七十一つは輸入自動車の配給方法に関するもの、日程第七十二は、野岩羽線視察に関するものであります。 以上の各件につきましては、慎重に審議をいたしました結果、いずれも願意を妥当と認め、委員会におきましては、以上の請願三十六件、陳情六件は、議院の会議に付するを要し、内閣に送付するを要するものと、全会一致を以て決定いたしました。 以上御報告申上げます。(拍手)
○副議長(三木治朗君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 これらの請願及び陳情は、委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(三木治朗君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願及び陳情は、全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定いたしました。 本日の議事日程はこれにて終了いたしました。次会の議事日程は決定次第公報を以て御通知いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十八分散会 —————・————— ○本日の会議に付した事件 一、日程第一 栄養改善法案 一、日程第二 外国軍用艦船等に関する検疫法特例案 一、日程第三 造船法の一部を改正する法律案 一、日程第四 放送法の一部を改正する法律案 一、日程第五 公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案 一、日程第六 地方税法の一部を改正する法律案 一、日程第七 国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律案 一、日程第八 国際連合の特権及び免除に関する国際連合と日本国との間の協定の締結につついて承認を求めるの件 一、日程第九 千九百二十八年十二月十四にジユネーヴで署名された経済統計に関する国際條約、議定書及び附属書並びに千九百二十八年十二月十四日にジユネーヴで署名された経済統計に関する国際條約を改正する議定書及び附属書の締結について承認を求めるの件 一、日程第十乃至第二十一の請願 一、日程第五十七乃至第六十六の陳情 一、日程第二十二乃至第五十六の請願 一、日程第六十七乃至第七十二の陳情