P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
13回国会参議院1952/07/29

文部委員会 第55号

発言数
83
登壇者
8
会派数
2
開催日
1952/07/29

会議録

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) これより文部委員会を開きます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 本国会もあと余すところ一日になりまして、いろいろ文部委員会としましても、今まで教育事情の調査に当りまして、残された問題が相当あると思うわけです。この前文部大臣の出席を求めまして、こういうような問題を一応質問しまして、この成り行きについて我々確認しておきたい。こういうふうな点から質問申上げるのでありますが、間もなく大臣がお見えになると思うのでありますが、その前に政府委員のほうからお伺いしたいと思うのです。  それで第一に先ずお伺いしたいのは、水産大学の問題であります。久里浜の水産大学を東京に移す、こういうことは殆んどこれは既定の方針となつていると思うのであります。そこで具体的に文部省が挙げておられますところの、品川におけるところの旧海軍経理学校の分校の問題、この問題につきましては、大蔵管財局のほうでも異議なし、優先的にあそこが空げばこれを水産大学のほうに移讓する、こういうことが殆んど確定されておるのでありますが、このときに私は外務省の国際協力局が、果して一体いつ頃あそこが空くというような見通しを持つておられるのであるかどうか、この点が非常にどうもおかしい、はつきりしない。それから又この前我々が実施にあそこを視察しましたときに、ボイラーの修理をやつていた。どうもこれは、冬までこの問題は埓が開かんじやないか、こういう感を深めて来た。そういう点から、この前たまたまこの委員会に岡崎国務大臣が見えましたので、関係政府委員を並べまして、その点を質問いたしましたところが、どうも文部省が現在大体考えていられる線よりも遥かにどうも楽観的でないところの答弁が得られたのであります。それによりますというと、要するに米軍の補給部隊は、現在いますところの米軍の管理補給部隊は、これは世田谷の用賀のほうに移る、そうすればあそこは空くのである、ところが現在用賀のほうでは、衛生試験所があそこに入つておつて、この衛生試験所の移転先をはつきりしなければ、米軍の補給部隊は用賀のほうに移るわけには行かない、こういうようなことが答弁されたのであります。そこで大体それが円満に行つた場合にも、なおそのあとに用賀のほうの施設を修理したり、改造する、そのためには少くとも、うまく行つても約半年はかかるだろう、こういうような答弁が得られたのであります。若し今のように、衛生試験所の問題が落着を得ないで行きますというと、半年プラスアルフアというものが出て来るので、これは果して九ヵ月後か一年後か、見通しがわからない、こういう状態が出て来ますので、今まで相当楽観的な見通しを持つておつたものが、現実ではやはり随分これは齟齬する態勢が出て来るのじやないかと思います。これでは我々の見るところでは、今水産大学の学生諸君が隠忍自重している、あの態勢に照しまして、非常にうまくない。これはどうも急を要するということを今までしばしば言われながら、水産委員会とも合同して、両委員会が連合して、満場一致でこの問題を決定しているのだが、未だ解決を見ないのであるが、これはどういうふうに文部省は見通し、又どういう態度をとつておられるか、この点管理局長から伺いたい。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) お答えいたします。水産大学が品川の海軍経理学校の跡へ移るという問題でございますが、前回の参議院の文部委員会におきまして、私申上げましたことは、当時大蔵省の課長も見えておつたと思いますが、只今使用しております品川の海軍経理学校の跡、即ち米軍の補給本部でございますが、これが接收解除になりました曉におきましては、大蔵省といたしましては、優先的に只今の久里浜の水産大学を入れる用意がある、優先的に考慮するという非常に好意的な御答弁がありまして、又我々が大蔵省と折衝いたしました際にも、優先的に考慮するということははつきりと申しておりまするので、その点我々は大いに意を強うしておつたわけでございます。さような経緯につきましては、前回の参議院の文部委員会において御答弁申上げたと記憶いたしております。ところがその後伺いますと、現在の米軍の補給本部の移転先の問題でございますが、これが移転しませんと、あそこは解除になりません。只今のところでは、日米合同委員会の決定の線といたしましては、一時使用という形式になつております。一時使用と申しますのは、これは米軍といたしましては、あそこを永久に使う意思はない。できるだけ早い機会に移転して、あそこを日本側に返すという意味と了解いたしておりますが、ところがこの米軍補給本部の移転先の問題に関係いたしまして、それがどこへ移るかという問題になつたのでございますが、この移転先を伺いますと、只今お話がございました世田谷の用賀町が先ず第一の候補地になる、それからその他、私伺いましたところによりますと、たしか麻布の三連隊と聞いておりますが、麻布の三連隊の跡、もう一ヵ所は群馬県の太田と思つておりますが、この点なお確めまして、はつきりしたことを申上げたいと思いますが、一応伺つておりますのは、その三ヵ所と考えております。従いまして米軍補給本部がその三ヵ所に移転しましたならば、そのあとは久里浜の水産大学が入るということになろうかと思つております。ところが只今米軍補給本部の敷地は、前回私が申上げましたが、たしか土地は六万坪ぐらいでございますか、七万坪、それから建物が約二万坪あると聞いておりますが、従いましてさような広い土地がこの三ヵ所で得られますかどうか、その点多少問題がございますが、一応伺いましたところでは、その三ヵ所に移る予定である。ところが世田谷の用賀町のほうにありまする移転先でございますが、これは只今やはり米軍が使用いたしております土地でございまして、これは旧陸軍の衛生材料廠の跡でございます。只今米軍がそこを使用しておりますが、そこへ品川の海軍経理学校跡の米軍補給本部が一部移るということになるわけでございます。ところがその世田谷の用賀町の旧陸軍衛生材料廠の跡には、只今お話がございました厚生省の衛生試験所がある。従つてこの行先がきまらなければ困る。又これが仮に品川の経理学校の跡へ移るようなことになれば、果して水産大学が完全に納まるかどうかという疑問がつまりあるわけでございます。そんなお話を伺いましたので、私のほうの係の者が厚生省のほうへ参りまして、いろいろ伺いましたところによりますと、幸いなことには、厚生省からかような返事を頂いております。それは厚生省の衛生試験所は、これはあそこへ移らない。只今厚生省の衛生試験所の占めております土地は八千坪でございますが、仮にそれを縮小してでも、あの場所には決して移る意思はないということを伺つておりますので、この厚生省衛生試験所の問題は、それで私は一応解消しているのではないかというふうに考えております。従いまして米軍補給本部が世田谷の用賀町と、その他二ヵ所に收容できますれば、海軍経理学校の跡があくわけでありますので、あそこへ久里浜の水産大学が移ることになろうかと考えております。  要するに問題は、一番只今私の関心を持つておりますのは、その移転の時期でございますが、この点につきましては、しばしば外務省の国際協力局のほうへ参りまして、時期を伺つておりますが、只今のところでは、はつきりした時期の明示はございませんので困つておりますが、併しながらかなり早い機会にあそこはあくのではないかというふうにまあ伺つておりますので、今後とも早くあそこをあけてもらうように、外務省を通じまして合同委員会のほうへ交渉いたすつもりでおります。只今の経過はさような状況でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 一週間ぐらい前だつたと思うのですが、そうすると国際協力局を通じて外務大臣から伺いました答弁と大分今のお話は食い違いがあると思います。それは、衛生試験所が移らない限りは、品川の補給本部は移れない、こういうことなんですが、その後の情勢の発展ですか、これは衛生試験所はあそこへ移らない、そうして移らないということは、移らなくてもいいということに確認されていて、今お話の、今度は用賀は止めにして、麻布三連隊と群馬県の太田、この二ヶ所で間に合うというような確実な情報をあなたのほうで得ておられるのでありますかどうか。そこでそういうことになりますと果して、近い将来というようなことで、漠然としておるんですが、一体いつ頃か、これは具体的にどうなのか、その点もう少し明確にならないと、この問題の解決には歩を進めることはできない、こう思うのですが、この点如何ですか。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 私の説明が十分でなかつたかも知れませんのですが、世田谷の用賀町の旧陸軍衛生材料廠の跡が一万八千坪ございます。只今米軍がそれを使用しておりますが、その一部の八千坪に厚生省の衛生試験所があるのでございます。従いまして世田谷の用賀町を止めて、ほかの二ヶ所というのではございませんので、その世田谷の用賀町とほかの二ヵ所の三ヵ所に移る、但しその用賀町にある衛生試験所は仮に八千坪を縮小して五千坪になつても、そこにいるということを最近厚生省のほうから伺つております。これは勿論岡崎外務大臣が答弁された後のことでございます。さような答弁があつたということを伺いまして、その後私のほうから厚生省に参りまして、はつきりした答弁を得たものでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、近い将来という見通しはどうです。いつ頃ですか。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) その見通しでありますが、これはまだはつきりいたしませんので、今後まあしばしば向うへ参りまして、その線を早く出すようにやりたいと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、移転先の方針につきましては、もうはつきり決定を一応見ておるのでありますね。用賀と麻布三連隊と群馬県の太田、これに分散して移転するんだ、こういう方針はどこで確められたのでありますか。大蔵省でありますか。それとも国際協力局でありますか。その方針はもう文部省においても、ぴちんとこれは、そういうことは確めておられるのですか。その上に立つてのことなんですか。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 只今のことは、外務省の国際協力局のほうから伺つた話でございます。勿論係の話でございますので、これで間違いないかとおつしやられますと、私も困るのでございますが、大体そういうふうに考えておるということを伺つております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは、この問題は大臣に直接確められておられませんが、今の事務的な一応の内折衝の話はお聞きしたことになるんですが、やはり我々頼りないのですよ。この問題は、もう本当に一年越しですしね。一年越しの問題がいずれも解決していない。そういうことに大いに責任を感じておるんです。教育的な意味から言えば、ここでくどく言う必要はない。千人に今年は増強している。三百人ぐらい今までよりも多く募集して、千人になつている。あの狹い久里浜の約教室の三割に押し込められて、水産大学が千人の生徒を擁している。そうして近くのぴかぴかしたいい施設が、これは警察予備隊に取られておる。警察予備隊は、御承知のように、最近国費の多くの部分を使つておりますから、ここに非常に俸給とか、それから施設、こういう面が非常にこれは目に立つほどいいわけです。文部省の施設は御承知のように非常に貧弱である。世界的に貧弱で、世界に例がないぐらいである。笑い話ではないぐらい、便所を改造して二ヵ所も研究所を作る。こういうことですから、その差が非常に目立つわけですね。目立つ、ますます目立つ。警察予備隊は何ということですか、とにかくまあいろいろな志説やそういう画でだんだん、これは何というか、昔でしたら軍隊景気というようなことで、盛んにそういうことが目立つのに、一方はますますひどいことになる。こういう態勢がますます明らかになつておる。コントラストが非常に妙なんで、今の日本の縮図だと思うのです。こういう形で、どうしても解決しなければならないところに追い込まれておる。多くを言う必要がない。そうしますと、それについて、我々は及ばずながら側面から努力しておるわけかんですが、今の方針をもう少しきちんと確認されて、そうしてそれについて、そういう方針をもつとやはりこれは米軍のほうとも折衝をして、そうしてこちらの意向も、向うさんの言う通りだけの話ではこれは間に合わないので、現状をよく説明して、これによつて、少くともこれは九月からの新学期までにはこの問題を打開してもらわなければ、日本の教育的な観点から考えても、青少年の対米感情から考えても非常にまずい。こういう点をむしろ積極的に打開するように私は方策をしなければ、この問題の促進というものはとてもむずかしいことじやないか。近い将来というような、非常にあいまいな議会用語で以て答弁されているのですけれども、これはどういうふうに一体文部省として積極的にやられますか。これは大臣が今出られるでしようから、大臣から一応承わりますが、事務当局としては、どうも今のような御答弁だけでは非常に頼りないのですが、この点どういう決心を持つておられますか。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 誠にお説御尤もでありますので、只今久里浜の水産大学が非常に貧弱なところで勉強しておるということは十分承知いたしておるわけであります。一刻も早くこれを経理学校のあとに移すということにつきましては、文部省といたしましても、全力を挙げて考えておるわけでございます。要するに米軍の補給本部が動きませんと、どうにもならんという次第でありますので、我々といたしましては、やはり一応形式的に合同委員会の決定として、一時使用ということになつておりますので、一時使用を速かに解決する方向に向つて合同委員会に働きかけるという以外に手はないかと思つております。我々といたしましては、国際協力局を通じまして、そういつた点につきまして強力に今後推すつもりでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この点については、あとで大臣に伺いたいと思いますので、このくらいにしておきたいと思います。すでにもう占領軍は駐留軍ということに四日前からなつたわけです。そうしてそのときに私は発言権の問題を出したのでありますが、日本の教育事情というものを積極的に話して、これは米軍にはつきり了解させるということは、私は不可能じやないと思うのですが、無論これは文部省だけではきまりません。国際協力局がそういう意向になつてくれなければ困るのですが、文部省も、この問題は普通の問題と違うのであつて、何回も何回も、本当にくどいほど関係者が今までやつて来て、何にもらちがあかないということは困りますので、是非これは事務局でも行動の予定を立てて、一つ今週はこういうことをやろう、今週はこういうことをやろう、そうしてここのところは問題だ、問題のところはここだというふうに、理詰めにぐんぐん推して行くような態勢をとらないと、これは問題が問題だけに、なかなか解決つかんと思いますが、そういうことを事務局に要望いたしておきます。  次に月島第三の問題はどうなつておりますか。月島第三については、今年の三月頃、我々はあそこの子供たちの感謝状をたくさんもらつたわけです。それで感謝状をもらつておりまして、それからもう四ヵ月たつて、四ヵ月後に問題が解決していない。こうなりますと、非常にこれも工合が惡いわけです。教育的に見ても非常に工合が惡いわけです。こういう点について、月島第三は具体的にどうなつておりますか。この点伺つておきます。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 月島第三小学校につきましては、これも当委員会におきまして、我々は非常に鞭撻を受けたケースでございますので、この点につきましては、経理学校と同様な意味合を以ちまして、しばしば外務省のほうと折衝して参つたのでございますが、殆んど解除になるという話を聞いておつたのでございますが、遺憾ながら只今のところは、日米合同委員会の決定の線では、やはり一時使用ということになつております。それと明石小学校と、二つが一時使用ということになつておりますが、これもやはり移転先がきまりませんと、解除にはならないという形になります。これは只今極東空軍の分遣隊の兵舎ということになつております。この点につきましても、今後とも我々は外務省のほうへ参りまして、合同委員会にしばしば主張いたしまして、速かにあけてもらいたいということを要望するつもりでございます。ちよつと外務省から聞いたところによりますと、外務省の国際協力局といたしましても、この小学校につきましては、非常に関心を持つておりまして、これは他の一時使用の建物に優先してここをあけるように、これこそ速かなる機会にあけるように努力するということを事務的に申しております。御参考までに申上げておきます。

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) ちよつと速記を止めて下さい。   (速記中止〕

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) 速記を始めて。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それで、明石、月島のやつ、これもやつぱり一時使用ということで、期限の見通しはわからないのですか。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) まだ只今のところでははつきりした期限はわかつておりませんですが、併しながら先ほど申上げましたように、外務省といたしましても、この学校につきましては、まあほかの一時使用の建物に優先して考慮したいということを申しております。なお今後我々といたしましては、その点につきまして、十分向うと打合せたいと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは外務省のかたにも出てもらえば言う点があるわけです。実際国民感情から言えば、優先的にやるやると今まで言われておつて、実際にらちがあかない。現実的な解決をしない。少くとも大体文部省としては、九月の新学期を目途として進めてもらいたい。そういうことで押さなければ話にならんと思うのですが、文部省のほうでやつぱり一つはつきりした方針を立てて、九月の新学期までに解決するのだという方策で計算して方針を立てて、そうして押すというようなことをやらなければ、ほかの官庁でも同様だろうと思いますが、そういう意思はありますか。暑いところ御苦労だけれども、やるだけの責任はあると思います。どうなんですか。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 誠にお説御尤もでございます。この点につきましては、しばしばこの文部委員会におきましても、陳情として承わつておりますので、御趣旨の線に沿つて、是非新学期までにあけるように努力いたします。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは、我々委員が了承した、委員会が了承した、そんな問題ではない。現実にはやつぱり父兄、子供、そういうような関係者、水産大学においてもそうですが、そこが非常に大きく困つているのです。こういう問題を我々が取上げるのは当り前であります。これは委員会で何とかそこのところを逃れて行つたが、問題はそれで終つた、そういうことではないと思うのでありますけれども、やはり問題の経緯から考えて、当然にこれは努力されることは必要だと思う。我々は好き好んでそういうことを言つているのではない。馬鹿の一つ覚えみたいに、何回も同じことを繰返している。このざまは実に重大だと思う。そういう意味で、もう少し行動的にこれに対して、やつぱりこれを解決するのだという、そして実際行動の裏付けのあるところに当つてもらいたい。そうでないと、何だか委員会というものは、まるで阿呆みたいになつている。同じことを何回も聞いてもさつぱり解決しない。同じような答弁が判で押されたように繰返されている。何です、一体この形は……。日本の政治の象徴かも知れんけれども、実にまずい。そういうことのないように、一つ文部省も頑張つて、この辺で大いに奮闘してもらいたいと思う。  この辺で新発田分校の問題を伺いますが、新発田分校の問題について、その後どういうふうに発展しているか。当委員会が文部大臣に対しまして勧告しましたこの前の結論、あの線で、少くとも二年の教養学部はこれは残す、こういうふうな線で引継がれたと思うのですが、これについてはどういう御趣旨で進んでおりますか。その後の経緯について……。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 新発田分校の問題につきまして、たしかあれは大月でございましたか、当文部委員会の決議がございまして、我々はその決議を尊重いたしまして、できるだけその線に沿うて統合せしめたいというふうに考えておりますが、六月十三日でございましたか、只今までのところでは、その後進展いたしておりません。と申しまするのは、我々といたしましては、やはり第九特別委員会の統合という線に沿うてやつておりますが、併しながら地元の反対を押切つて無理にやるということは、これはどこまでも避くべきであろうという見解には変りございません。やはり地元の十分な納得の下に統合を進めたいという考えでございまして、又一面受入態勢ということも、これは当委員会の勧告の決議の線でもございますので、受入態勢のほうも、目下着々整備いたしておるわけでございます。必ずしも予定通り進んでおりませんので、従いまして只今のところでは、九月に完了するとかというような見通しはございません。なお地元の学校長におきまして、了解の工作をとつている最中でございます。一応経過を御報告申上げておきます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 その二年を残すというのは、それはどういうふうなんですか。統合の方針だと言つておるのです。その間食い違いないのですか、それはどういうふうな御方針ですか。

稻田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稻田清助君) 教員養成の二年課程につきましては、これはもう全国的、全般の問題として、私どもは考えるほかにないと思つております。教員養成の二年課程といえども、これは本来四年課程と一緒にありますことが、教育効果を挙げるような点から見て、非常に重要なのでございます。併しながら従来の沿革なり、或いは大学の置かれております地域的な問題等によつて、二年課程を分校として存置する場合が相当ある。御指摘の新発田分校では、後段の意味でございますけれども、やはりこれにつきましては、前段の意味も考えなければならない。その分校に收容する生徒定員とか、或いは本校と他の分校との数及び距離等の関係から見まして、我々といたしましては、従来新発田分校と新潟に統合いたしますことが、あの大学の教育効果を挙げる意味においても、又その他の観点からいたしましても、必要と考えて参つたわけでございます。それに対しまして、この委員会のいろいろ御論議の経過等を承わつて、我々といたしましては、更にいろいろ考究すべき点は考えておるのでございまするけれども、未だ従来の我々の方針を誤りという結論は、つけていないわけでございます。なおその点につきましては、篤と考究いたしたいと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 勧告の線というものについては、これは十分に討議されるとか、そういうことはまだなされていないというような、大体答弁と了承していいわけですね。それでこのあなたたちの基本方針には変りはない。いういろいろどく言われましたけれども、そういうことになるわけですね。委員会の勧告の線はこれは一応聞いたけれども、これについては自分たちの基本方針から考えて、これは参考に採入れて、そうしてその意向を聞く。こういうことに落着いた。こういう意味ですか。そういうふうにとつていいのですか。

稻田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稻田清助君) それらにつきましても、実際教育的な配慮及び今後のいろいうろな施設等によりまして、御勧告の精神と相背馳しない教育効果も挙げ、又地方教育に対する裨益を得る方途もないではないと我々は考えております。それらについて篤と考究いたしたいと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 併し一方近藤局長は、大体統合方針で進めて、いろいろ準備をしている。準備は十分でない、受入態勢なんか完全にとれていないけれども、併しそういう方向に進めていると言われている。それはおかしいと思うのですよ。二年の教育養成をですね。置くか置かないかということを根本的にきめなければ、その後いろいろ準備をとるといつたつて、どういうふうにとるかわけがわからない。どうもあいまいなんです。もう少しきちんとお答え願いたい。どうも非常に言い廻しは上手なようだけれども、問題を突きつめてみると、どうも結論がない。結論を出して下さい。

稻田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稻田清助君) 具体的に申しますれば、例えばこの前の御論議の一つの点は、教育の機会均等というような点において、地理的の配置を考慮しろという点でございます。これにつきましては、学校において、寮舎收容とか、或いは通学に関しまする、いろいろバス等の利便を考慮するとかいうような方法によつていたしますれば、御心配のような地理的な不利が解消される方途もあろうかと考えております。近藤政府委員からお答えいたしました準備等の問題は、そういうような点についてもいろいろ考究しつつある。こういう意味であると考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どうもあなたたちは、おかしいことを前提に置いて答えている。つまり統合するということを前提に置いて答えている。そうじやない。バスの問題なんか今までずい分出て、そういう問題じや解決つかないということは、私はくどくど言わないけれども、いろいろ訴えられて来たわけです。これはあなたたちの独断で、バスで解決するのでいいのだと言うなら違うけれども、それでは答弁にならんと思う。そうでなくて、基本的方針として、どうきめて一体進んでいるかということを私はお聞きしている。それはきまらないで、既定方針で行くということですか。

稻田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稻田清助君) その点は、先ほどお答えいたしましたように、基本方針を変えなければならないという気持にはなつていないのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると勧告は結局聞かれなかつた、こういうわけですね。

稻田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稻田清助君) 勧告の狙いまする教育的考慮は十分いたしたいと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 あの中でちやんと言い添えている條項があると思うのです。あれで、一般的に書いた中に、あとのほうに、二年課程は残す、こういうことが言われている。これはどうなんです。あいまいでなく答えて頂きたい。

稻田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稻田清助君) この二年課程は残すという御精神は、やはり教育の機会均等とか、修学の利便というような点にありますることは、それまでに至る御論議の御傾向によつて我々は承知いたしておりますから、そういうような不便が解消せられれば、たとえ統合いたしましても、御勧告の趣旨には反しないと私どもは解釈しております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そういうことはべらぼうな独断です。どうしてそんなことを言つて、勝手に独断でやるんです。そうじやない。二年を残すというのは、随分これは数次に亘つて論議したわけです。そうして結論としてああいうふうに出た。併しあれを先に言つて、余りはつきり謳うということもどうかというので、委員長から申し添えるということになつたわけです。それで一応了解された。これが結論なんです。残すかどうかという具体策が問題なんです。何を言いますか。その精神をとり入れれば、残されなくてもいいのだという解釈でやつているとすれば、あの勧告そのものを踏みにじつていることになるじやないですか。どうですか。それならそれでいい。はつきり答えなさい。

稻田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稻田清助君) 今お答え申上げた通りでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 いいですか、委員長、そういうことじやないでしよう。具体町にあれは二年の課程は残すのだ、こういうことを言い添えたわけです。それはするのかないのかということだけ答えればいいのであつて、その先の論議があつたから、それが解決すれば、あれを残さなくてもいいのだ、こういう結論を言つているのでしよう。いいんですか。冗談言つちやいけません。人を瞞着している。問題にならん。  それでは次に行きます。管理局長に聞きますけれども、その後警察予備隊にはどうしているか。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 警察予備隊のその後のことにつきましては、格別詳しい情報を得ておりません。なお予備隊のほうとも話してみたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 何ですか。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 繰返して申上げますが、警察予備隊のことについて、格別その後情報を得ておりません。どういう状況になつているか、予備隊とも話してみたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 あなたたちは、警察予備隊のほうは全然どういうふうな動向だかということは、その後タツチされておらないのですか。これは予備隊を呼んで聞くよりほかにないわけですね。どういうふうに進めておられるか、少しもわからないのですか。  委員長、稲田局長の答弁というのはどう考えられますか。当委員会の勧告は、これははつきりそういうことは書いてないけれども、特に言い添えられたというのは、文面には出さない。併しこれは言葉としてははつきり残すというので伝えられた。こういうことは委員長からやつてもらつたと思うのです。そういう了解を我々にとつているわけです。いいですか。そうすると残さない。ほかの條件さえ解決すれば残さなくてもいい。そんな、あなたの言つているような何とは事実は違うのです。まるで違うでしよう。そういうバスとか何とかの問題で解決つかないのは、くどく私が申す必要はないと思う。あそこの父兄の要望や、地元の要求は、そういうことで解決つかない。あなたたちは、どこまでもそういうような変な答弁で事態を糊塗しようとする。こういうことだと、非常に私は食い違いがあると思う。どうですか委員長、こういう当委員会のあれだけ努力をして、あそこまで到達したというのは、そういうふうなことでいいのですか。

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) この話は、あのときの話をそのまま伝えてあるので、つまり表に決議を出すということを遠慮したのは、つまり第九委員会においてきめることを、こつちのほうでかれこれやるということは越権であるというので、表に出さなかつた。表に出さなかつたが、この委員会の要請もあつて、残せるものであれば、分校というものは残してもらいたいという意図は十分言うてあるけれども、あのときの話にああなつたというのは、皆知つておられる通り、これは第九委員会の決定しておるものをこつちがやるというのは、それは越権である。そこまでは出せまい。併しながら教育の機会均等の上から、分校をあそこに置いたほうがよくはないかということは、私ははつきりと向うへ言外に言うてある。それは向うも聞いているはずです。併しながらここは第九委員会の決定というものを変えるというまでに意思表示はしない。こういうのがあのときのことであつて、これは皆が知つておられるはずです。あなたたちのほうには、これは表には出してないが、こういう意図があるんだぞ、これを考慮の中に入れてもらいたい。これは言うてありますが、ただあのとき出さなかつたのは、第九委員会の決定までやることは越権である。それがあつたからああなつておるので、あなたがおつしやることなら、この会の意図は過不及なしに伝えてあります。そこで今の表にそれを出さなかつたというところも、あなたは知つておられるわけです。それは言うてあります。それから今の局長二人の意見にもそれは出ております。私の申上げたことはそのことであつて、今私が聞いておつて、相当にあそこは苦心をして、機会均等を誤まらないようにしろということを十分に要求してあるということは、先聞いておつて間違いであるとも思わず、十分にその線に対して好意のある配慮をしてもらいたいということがこちらの意見であるということは、今もなお変らんことです。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 その点はどうです。

稻田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稻田清助君) 私どもは、只今委員長の仰せられましたように、はつきり承わつております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それについてどういうふうに……。

稻田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稻田清助君) 先ほどお答え申上げましたように、委員長から承わりました点について、どういうあれでそういう結論に到達せられたかということは、それまでの御論議の傾向で私ども存じておりますから、それらの点は十分考慮いたしまして、我々としては……。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 存じていると言つて、本当に存じているのですか。これは、あなたらしく理解されていると思いますけれども、当委員会の論議も随分その点について触れて、そうしてやはりこれはどうしてもああいうような形で統合するということはまずいというような結論が出て、地元民の要求も聞き、又教員の養成、配置の面から言つても、どうしても必要だとか、いろいろな点が挙げられているのですが、あなたが今挙げられたあれだけで、これを強行されるということは、私は非常にこれは、少くとも当委員会が何日かに亘つて論議した問題から外れていると思うのです。まあ併しここで議論をして見ても始まらないのですが、折角あれだけ努力して、それを一片の反古にされては困ると思う。今言つたようなバスの問題を解決するとか何とかということで、この問題を解決するなんて考えておられるのですか、もう一遍伺いたい。

稻田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稻田清助君) 前お答え申上げた通りであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 何ですか、もう一遍答えなさい。バスの問題についてどうなんですか、そんなことでいいのですか。

稻田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稻田清助君) 教育の機会均等を非常に憂慮せられて、御勧告頂いていることはわかつております。併しその前提において、新潟大学の教育学部の充実、その教育の水準向上ということは、特に御研究にならないでも、十分これは御心配頂いていることだと考えまして、彼此睨み合せて、それを両立させるには、如何なる方法を以てすればいいかと、両点から私どもは考慮いたしておるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そのあなたたちの議論から見れば、長岡とか、高田、そういうところがやはり合併しなくちやならんようになるのじやないですか。どうもそういうところ辻棲が合わんのです。

稻田清助文部省大学学術局長

○政府委員(稻田清助君) 長岡、高田につきましては、先般お答え申上げましたように、文部省としても、又大学設置審議会としても、二年課程は存続する方針をとつております。と申上げますのは、新潟県全体をまあ大よそ三地方ぐらいに分けて、それぞれの中心位に分校がある、本校があるというような、地理的な配置もありますし、又事実長岡、高田は、元師範学校当時から相当の施設もあり、又相当数定員を擁しておりまして、相当規模の大きい学校でございまするので、大学程度の教育を授けられまする場所といたしましても、二年課程として相応な施設を擁しておりますから、これは存続する方針で参つた。又その点につきましては、前に御論議の際縷々申上げましたように、新発田分校とは相当隔りがあるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まあ元へ戻して話をやるのは余り何ですから止めますけれども、併し反対が高田市と、それから長岡から起りまする前は、あれを統合するということが起つていたのじやないですか。反対が現実的に起つて、あそこが一番反対運動が盛んだということで、方針を変更されていると思うのです。そういうところは、随分情勢の変化によつて処したのかも知れませんけれども、どうもロジツクが私は合わないと思います。この点は併しどうなんですか。あなたたちが進められる統合方針というものを、そうしてこの前あなたが視察に行かれた時のことを、その後いろいろ聞いたのでありますが、大分ここで報告されたのと食い違いがあつたようです。それでも、あなたはいろいろな人に会つて話を聞いたということを言われておるけれども、実際はなかなか時間を非常に短かく切つて、そうして意見を聞くことどころか、これについてあなたの見解を随分述べられた。全然違う。そういうような形で、これは非常に強行しようということになつていると思うのです。そういう形で、これは強行するというような立場を取られるのか、もう少しこういう問題については、やはりその官僚統制の、あなた達が一応きめたからというようなもの、飽くまでも、どこまでもやるのだということは、これは私は冒涜だと思う。飽くまで地元の要求を聞いて、そうしてそういうような点から、それの協力的な傘下に立つてこれを解決しなければ、教育の民主化なんといつても笑います。そういう点で、非常に私は、どうもその後、いろいろ聞いてみますというと、食い違いがある。そういう強行的な一体何をする必要があるのですか。而も地元にいろいろな経済的負担をさせて、地元民の要求というのは、私は一番これは教育問題を決定する重要な問題だと思うのです。そういう点から我々は判断し、今までこの問題を論議して来た。その点はまあ答えは別に必要としませんけれども、とにかく我々としては、今までのああいう決定の線、こういうものを飽くまで見守つて行きたいと思つております。これはまあ大臣が来られたら、もつと聞いて見たいと思うのです。

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) それでは宗務課長が御出席になりましたから、御質問を願います。

高橋道男緑風会

○高橋道男君 大臣がお見えにならずに、私の聞こうとすることについて、宗務課長がお見えになりますしたから、大臣の答弁と思つて伺いたいと思います。先ず伺いたいのは、この昨年宗教法人法が成立いたしまするときに、政教分離の大原則が明らかにされ、そうして宗教の自由尊重ということがはつきり法にも示されたのでありますが、その場合に私は、宗教の自由尊重或いは理解ということについて、当時なお社会的にも、又諸官庁の間でも不十分なものがある。こういう理解を深からしめる方策が立てられなければ、宗教の自由尊重ということを法律に謳つても、実際そのことは行われなくなるというような懸念の上から、その尊重に関する、或いは理解に関する具体策を要望しておいたのでありますが一年数ヵ月の間に、その点に関しまして如何なる方策がとられたのか、実行されたのか、その点を先ず伺いたいと思います。

篠原義雄文部大臣官房宗務課長

○説明員(篠原義雄君) 宗教の自由尊重につきまして、我々は事柄の性質上、非常に大事な内容を持つておるので、特に去年四月二日以降実施になりました宗教法人法の直接の義務といたしまして、認証事務を鋭意取扱つておりますが、その認証事務に関連いたしまして、特に大事である地方と中央との関係を密接に持たせ、そうして法が保障いたしますところの信教自由並びに政教の分離の原則を実際の面において十分に尊重し、且つ円満に法の運営を期するために、府県との完全な連絡、或いはブロツク会議、或いは宗教担当係の中央での会議、こういつた相互の事務連絡を十分に図りつつ、認証事務を取扱つておるのでありますが、その間種々法の理解の不備から、地方団体或いは宗教団体側の問題で、多少問題を聞いておりまするが、全体といたしましては、非常に円満に進んでおると了解しておるのであります。中央との関係におきましても、宗教法人法が或いは税の減免等の規定があります関係上、大蔵省或いは地方財政委員会等との交渉連絡をいたしまして、本来の免税の本旨に副うよう、我々といたしましても努力しておる次第であります。

高橋道男緑風会

○高橋道男君 税務関係につきましては、いろいろ具体的な御態度でお接し頂いておるのでありますが、これもその前提といたしましては、宗教に関する精神的なと申しまするか、そういう本質的な立場においての理解ができなければ、いろいろな対策が間違つて来ると思うのでありますが、そういう点についてのお答えがいつも抽象的にならざるを得ないことは、これは止むを得ないと思うのでありますが、法律の解釈などにつきましては、宗教の本質如何にかかわらず、一定したものが出なければ、これはいけないことだと思うのでありますが、ところがその法人のほうの解釈につきましても、只今仰せられました、つまり法人法に直接関係のある官庁の間にすら解釈が確立されないようなことがあると思うのであります。これは法人法成立以前にも、その事例が多かつたのでありますが、従つてこれも私は、法人法の成立の際に、特にそのことの法解釈の確立されることを要望しておつたのでありますけれども、併し事実その後も解釈が一致しない。只今仰せられました税の問題につきましても、一致を見ない点が多々あるように思うのでありますが、その場合文部大臣が法律解釈の原動力と申しまするか、中間に立つて、ほかの官庁を指導されるというようなことについては、どういう方策が立てられて進められて参りましたか、それをお伺いしたいと思います。

篠原義雄文部大臣官房宗務課長

○説明員(篠原義雄君) 只今の御質問でありますが、宗教法人法がその対象といたしまするところの宗教団体、政府の側におきましても、その他地方公共団体におきましても、その理解の広狹によりまして、宗教団体の歴史、沿革その他の関係から、その宗教法人法の適用につきまして、御指摘のように、或いは一部一致しないというような御懸念もあろうかと考えるのでありますが、これは日なお浅く、且つ又我我の目下の認証事務に忙殺されて、或いは御不満の点もあろうかと思いますが、だんだんに政府部内並びに地方公共団体との密接な連繋を持つて、法が保障いたしまするところの信教の自由を確立し、或いは政教分離の原則を侵さないように、常に我々は努力しておるのでありまして、だんだんに認証事務を進めるにつれまして、我々並びに地方公共団体の気持も宗教団体側に伝わり、心ある者は了とする者もだんだんに見受けられる状況であります。暫く時をかせば、必ず御期待に副うようなことに相成ろうかと考えておる次第でございます。

高橋道男緑風会

○高橋道男君 時をかせば徹底するという御趣旨は、これは時をかさなければ何もできないというこにもなるので、具体的に只今触れられました税のことで、私は詳しく質問をいたしておるのでありますが、たまたま衆議院の若林議員が先だつて政府に質問書を肝されましたので、この点につきましては詳しくせんさくをいたしませずに、そのことについて、参議院の立場からこの委員会において確認をいたしたいと思うのでございます。で、若林議員は、教職舎、これは宗教法人法の第三條に掲げられている境内地及び境内建物に関するものでございますが、この教職舎は必らずしも境内地内に存しないこともあり得るが、庫裏、社務所等は通常狹義の境内地にあり、こに居住する家族のごときは、教職舎としての形式上の資格の有無に拘わらず、朝夕境内の掃除をなし、宗教行事を手伝う等を常とするから、庫裏、社務所内の家族の居室も当然に非課税の対象となるものと解するが如何、こういう質問に対しまして、政府の答弁書は、勿論これは吉田内閣総理大臣の名によるものでございますが、教職舎がその職務上使用する施設で、單なる個人の私生活に使用される旅設でないことは勿論であり、その目的に及して、又は目的外に一時的でなく使用される場合を除き、原則として非課税の範囲に入るべきものと了解している。更に又庫裏、社務所等は、原則として宗教団体の本来の目的に使用されるものとして取扱つていいと考えます、という答弁を得ておるのでありますが、私はこの教職舎ということ或いは庫裏と並んで、この天理教で持つております信徒詰所というものが、天理教の教義或いは信仰実践の極めて特性のある施設だと、こう思う上から、宗教団体の本来の目的に使用されておるものと、こういうふうに考えるものでありまして、自然この答弁書の中に含めて、庫裏、社務所と同模に考えていいものではないかというふうに思うのでありますが、その意味におきまして、この答弁書を確認していいものであるか、これを念のために伺いたいと思います。

篠原義雄文部大臣官房宗務課長

○説明員(篠原義雄君) 御質問の内容が、信徒詰所が庫裏、教職舎等と同じような取扱をしてよろしいかという実質的な取扱の関係の御質問に了解するのでありますが、我々のほうに国会から要求されました答弁書については、庫裏教職舎についての質問でありましたので、専らその意味において回答したのでありまするが、必らずしもそれのみでない、只今御指摘の天理教にいう信徒詰所、これは法三條にも、信者修行所という類似の言葉で以て表現されておりますが、こういつた、ここで法三條で掲げておりますところの境内建物並びに境内地の概念につきましては、たまたま庫裏、教職舎に対するこの前の回答ではありまするが、解釈の精神におきましては、同じような意味において解釈し、又その精神を以て、その建物、土地については、法の適用を考えておるのでありまして、今の御質問に対しましては、そのまま庫裏、教職舎等の取扱と同じような意味において、その内容が入つておると解釈してよろしいかと考える次第であります。

高橋道男緑風会

○高橋道男君 只今の御答弁で了承できるのでございますが、今までのところ、文部省としての御解釈、御態度であつて、その同じ精神がほかの、或いは地方自治庁とか、或いは地方財政委員会とか、大蔵省とか、その他地方の末端にまでは、そういうような精神か及んでいないかに虞れるのであります。只今お尋ねしましたところは内閣総理大臣の名前において答弁を頂いておるのでありますから、当然そういう、所管庁においても同様の態度で宗教団体に臨まれなければならない、こういうように思うのでありまするが、ほかの所管庁においても、同様の態度がはつきりとられるものであるか、こういうように考えていいかと思いますが、その点についても伺いたいと思います。

篠原義雄文部大臣官房宗務課長

○説明員(篠原義雄君) 税の減免、特に固定資産税につきましては、市町村の税になつている関係で、各市町村の取扱が非常にまちまちであるという実情は、十分了承しておるのであります。中央におきましても、その取扱に関連いたしまして、各宗教団体からの要望なり質問書に対しては、常に御回答しているのでありますし、又府県に対しましても、中央の考え方を十分に連絡しているのであります。特に市町村税である関係上、地方財政委員会とは密接な連繋をとり、今度の先ほど御指摘になりました答弁書につきましても、地方財政委員会とも事務的な連絡をとつた上で御回答申上げている次第でありまして、中央におきましては、原則的には殆んど不一致の点は見ないのでありまして、その適用につきましては、各市町村の実情、財政状況等の或いは法に対する理解の仕方等について多少の問題がありますので、或いは全面的に画一的な取扱を受けていないかも知れません。中央におきまする政府諸機関との関連に関する限りにおきましては、十分原則的には了解を得てやつておる次第でありまして、なおその方針を常に府県庁を通しまして、その法の十全なる執行をできるように努力したいと考えている次第でおります。

高橋道男緑風会

○高橋道男君 只今の御方針で是非徹底して頂きたいと思うのでございまして、そういう法解釈が徹底することによつて、私は宗教の自由尊重というような方策が鮮明されて来ると思うので、本日は地方財政委員会からもお出ましを願つて、同時にお答えを頂きたいと思つておつたのでございますが、只今宗務課長のお話によりますれば、十分連絡をとつてあるというようなことでございますので、その点を更に強く要望して、末端に至るまで明らかになるようにして頂きたいと思うのでございます。更にこの税に関することにとどまらず、具体的に申しますと、静岡県の或る村落で、村有地を或る宗教団体に貸付けた、無償で貸付けたということを聞いたのであります、こういうことは決して惡意のあることとは思われませず、極めで好意的にそのことが行われていることは無論了承できるのでありますが、こういうようなことは、政教分離の建前からいつてどうなるかというように思うのでございます。私はこれを強く、只今大きな問題として取上げたいとは思いませんけれども、その解釈の態度について伺いたいと思います。

篠原義雄文部大臣官房宗務課長

○説明員(篠原義雄君) 文部省といたしましては、その具体的な事実をまだ知らないのでございまして、どういう内容、どういう使用方法で、又どういう宗教団体がなされておるのか不分明でございますが、一般的に申しまして、宗教組織なり宗教団体に公の財産等を貸すとか、或いは利用せしめるということは、地方自治法にも明らかにあるように、又憲法にも明らかであるように、原則といたしましては、政教分離の線から離れておる。甚だそういうことは不適当であるというように考えている次第でありまして、例えばその使用関係、利用関係が公平平等である程度のものである、一般的な利用関係であるならば格別特に宗教活動の用のために供せられるというような利用の程度でございますれば、これは明らかに政教分離に反するものと考える次第であります。

高橋道男緑風会

○高橋道男君 もう一つ、こういう問題があるのでありますが、先だつて新宿御苑で戰没者の追悼式がございましたが、これに対しては、政府として十分の御用意をなさつて、政教分離の線に沿うような方策で行われたことにつきましては、誠に結構なことだと思うのでありますが、これも地方によりましては、勿論極めて自然な感情において慰霊行事が行われている所があるのでありますが、村とか町とかが主催してやる場合に、或る神社、或る仏寺にその式の依頼をしておるというようなことをまま聞くのでありまして、それ自体として決して惡意のあることは考えられないのでありますけれども、そういう点につきましても、私は法の解釈、法の精神が極めて不徹底であるという感を深くするのでありますが、こういう点についてどうお考えになるか。又そのお考え次第によつては、どういう方策を立てて行われるかということをお伺い申上げます。

篠原義雄文部大臣官房宗務課長

○説明員(篠原義雄君) 只今の市町村等における事例も聞いておるのでありまするが、実際は民間団体なり、或いは個人でやつて、その間に公職者が参列するという場合でも、これは往々にして公金或いは公の支配の下になされるので危險視されるのもありまして、実際問題としてどの程度にタツチしてそれが行われているか、甚だ事情が詳しくないのでありまして、御指摘になりました通りのものであるならば、我々といたしましても、それは法の理解の仕方、特に憲法治下におきまする憲法の宗教自由なり政教分離の原則、或いはその規定、これさえも理解していない。我が国の根本規定である憲法の理解さえもしていないということにまで及ぶのでありまして、我々といたしましては、宗教法人法の適用下において、十分この問題を具体的な実例があるたびに、県或いは市町村にまでも、例えば市町村條例の作成が非常に行過ぎであるというような具体的な話がございました際には、常にこれとの交渉或いは連絡、或いはその改廃等につきましても、我々のほうから申入れをするくらいでありまして、事柄がありましたならば、必ずそういうふうな態度に出ておるのであります。十分今後ともこの原則の実際の適用の上については、努力を続けて参りたい。こう思つている次第であります。

高橋道男緑風会

○高橋道男君 その御方針がありますことは誠に結構でございます。私は正常な、極めて温和な国民態情において営まれることを深く追求したいとは思わないのでございますけれども、そういうことがたび重なりますと、得てしてそういうことを前例として、惡用されるようなことが起つてくるときに問題が生じると思いますので、その点について、なお一層の御配慮あらんことを要望しておきたいと思います。  次に、宗教法人審議会が法人法の成立と同時に設けられたのでおりますが、この宗教法人審議会におきましては、現在どういうふうなことが審議されているのか、極く簡單にお答え願いたいと思います。

篠原義雄文部大臣官房宗務課長

○説明員(篠原義雄君) 宗教法人審議会は、現実に生まれましたのは今年の一月下旬でございましたが、その後二回審議会を聞いております。そうして会長の選挙並びに議事規則の制定と、且つ又宗教法人審議会が現実に運営し、又提起する問題の範囲、その処理の仕方等につきまして、その取扱例につきまして、慎重審議したわけでありまして、この二回に亘りましての結果といたしまして、我々といたしましては、非常な貴重な御意見を秤聽いたしております。その線において我々は事務をとつているのでありまして、現在七百三十に近い宗教法人、特に教派や教団を文部省では所管しているのであります。すでに半数以上の認証申請が参つております。二百二、三十の受理をしております。認証いたしましたのが六十近くございます。そうして今までは宗教法人審議会に諮問して、その案件を処理するという必要性がなかつたのでありますが、だんだんの申請によりまして、その中に宗教法人審議会に諮問しなければならないものもあるのではないかと考えているのであります。これは認証事務に関連いたすのでありますが、かてて加えまして、宗教法人審議会がこの法の運用につきまして建議権を持つているという等の関係から、宗教法人法の適正なる運営につきましての御意見などを拝聽する機会を得たのでありまして、宗教法人審議会を十全に活用することにおきまして、我々は宗教法人法の全き適用実施を期している次第でございます。

高橋道男緑風会

○高橋道男君 只今のところ、宗教法人審議会が認証の面において進められているということは当然のことでございましようが、この審議会において、先ほど来申しました宗教の尊重或いは法人法の解釈の確立というようなことについて、諮問或いは建議を求められて、そういう点においても活用されるというようなお考えはあるのかないかをお伺いしたい。

篠原義雄文部大臣官房宗務課長

○説明員(篠原義雄君) 宗教法人法を、嚴密な意味におきまして解釈しますと、これに関する広狭の範囲が多少問題になりますが、実際我々といたしましては、宗教法人審議会が第一回に開かれたときも、御相談もし、且つ又委員もそういう御意見が多いのでございまして、宗教法人法に関連しての事柄の重要なものにつきましては、その運営上、或いは実施については御相談申上げようという態度でこれを進めておるのでありまして、お話のような事例がありますたびごとに、宗教法人審議会にお諮りしたいと考えている次第であります。

高橋道男緑風会

○高橋道男君 次にお尋ねいたしたいのは、宗教法人法の附則の運用の問題でございますが、附則第五項によりますと、旧宗教法人が新宗教法人になるのには、勿論認証を受けなければなりませんが、認証を受けて設立の登記をしなければならないということがある  のでありますが、これが全く新らしい手続をしなければならないというところに、これは事実上いろいろ煩瑣な問題が起つているように聞くのであります。今まであつた宗教法人が、勿論これは従前の宗教法人令によつてできておつたものでありますから、新らしい法律によつてその組織を変えなければならんことは当然でございましようけれども、認証を受けることができたものは、これは実質においては、従前の旧宗教法人と新宗教法人との間には実質上区別はないと思うのであります。従つてこの附則の第十一項においては、「旧宗教法人が第五項又は第六項の規定により新宗教法人となろうとする旨の決定及び当該新宗教法人に係る規則に関する決定は、当該旧宗教法人における規則の変更に関する手続に従つてするものとする。」ということは、これは私は、内容的に考えても新らしいものができるというよりは、形式の変更だと考えて然るべきものだと考えておるのであります。又もう一つの附則の第十八項においては、「旧宗教法人が第五項又は第六項の規定により新宗教法人となつたときは、当該旧宗教法人は解散し、」とあるのでありますけれども、そのあとに、「その権利義務は、新宗教法人が承継する。」ということがそ  のあとに続いておりますので、形式、内容共に、私は、本質的には旧宗教法人が存続しているものであるというように考えるのが正しいのじやないか、こういうように私は考えるのでありますが、そういう点からいたしますと、改めて認証を受けたものが全く新しい宗教法人として登記の一切の手続をしなければならないというような手数を省きまして、もつと簡便な方式による手続がとれるのではないか。それは特に法律を改大するまでもなしに、政令或いは通牒等によつても行い得るものではないか、こういうように思うのですが、その点についてお考えを承わりたいと思います。

篠原義雄文部大臣官房宗務課長

○説明員(篠原義雄君) 法人登記に関しましての御質問でございますが、御承知のように宗教法人法におきましては、宗教法人の登記に関連いたしまして、宗教法人令下におきましては、宗教法人の登記の事項或いはその範囲、手続等につきまして、多少実体的に変つている関係から、手続が異つているのでございまして、特に信教の自由を保全しようとする宗教法人法は、曾つて宗教法人令下におきましては、団体ずばりと申しますか、そのものを対象にした規則の作成であり、且つ又登記の様式もそういうふうにできておるのでございます。このたびは、専ら目に見える線と申しますか、物的な面において宗教団体の法人のあり方を捉えたいという角度から、登記事項につきましても、或いは一面におきましては煩瑣なことに相成つておる向きもございますが、これは社会的に、宗教法人の法的な地位を確立するための必要から生れておるのであります。従つて新宗教法人等の認証を受けました場合には、その手続が必要であることは、一般の法令から考えても当然ではないかと考えるのであります。特に宗教法人のみに安易或いは簡便な方法を許すということは、却つて法人全体にも影響を及ぼす関係もありますので、一般原則をそのまま宗教法人にも採用しておるのであります。事実我々が聞くところによりますと、その登記自体の、法人登記の手続関係は、多少問題の点はなきにしもあらずでありますが、それほど大きい問題はないのであります。問題は、その際不動産の登記等に関連いたしまして問題が起きておりまするが、これも法の解釈等によりまして、だんだんと実際の面において煩瑣な手続を極力防ぎたいと考えておる次第であります。

高橋道男緑風会

○高橋道男君 法律においては止むを得ない措置であるかも知れませんけれども、宗教団体を尊重するという意味から、殊にこれは私どもの立場から申すべきことではないかも知れませんけれども、宗教関係者においては、法的な意識が不十分な人が相当多いことは、これは否めない事実でございますので、そういう煩瑣な手続を繰返さなければならないというようなことによつて、信教の自由を妨げるようなこともこれは考えられるのでございますが、できるだけ広い意味における便宜的な考えを持たれて、殊に不動産の登録などにつきましても、境内地建物は無論免税は受けられまするが、それ以外のものも、今まですでに登記をしてあつたものをもう一度登記しなければならない。その場合には、これは境内と違うから登録税を納めねばならんというようなことになるのは、別の立場からすれば、同じ本質のものが二重に税を受けるというような、極めてまずいことが起ると思いますので、その点につきましても十分の御用意があると思いまするが、その御用意についてお伺いをすると同時に、こういう関係について、十分の徹底策をとられんことを要望して私の質問を終ります。

篠原義雄文部大臣官房宗務課長

○説明員(篠原義雄君) 只今の御質問でございますが、登記手続に関連いたしましては、我々も教団につきまして、登記のための便宜に、その申請の雛型などを示しております。且つ又府県につきましても、登記の関係について準則を示して、そうしてまあいわば慣れない宗教団体のためにも便宜を供しておる次第でありまして、だんだんにその手続が運ばれておるのであります。  第二点の、登記に関連する不動産の登録税でございますが、不動産の登録税に関連いたしましても、関係各省と十分協議をいたして、御趣旨に副うよういたしたいと努力しておる次第であります。だんだんの運びもそういうふうな方向に進みつつあるのであります。御了承を願いたいと思います。

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) ちよつてそれに関連して、委員長からお尋ねするのですが、先ほど高橋君の質問にありましたが、この税の問題であります。地方で非常に困つておるのは、県、市とかいうようなものの地方税です。それで中央に考えられておることとか、我々が考えることが末端に徹底しておらないので、町村長が妙な道徳的な意味において解釈して、小さな家も出しておるのだから、大きなお寺なりお宮はお出しなさいという、妙な道徳的な説教をして、そうしてその地方の財政関係から税をとつておるのが事実なんです。これは非常に困難しているのです。それで高橋君のような質問も出たのですが、私あの回答を見まして、あれだけのものが出たからといつて、今あなたはすべて末端に徹底すると言われたが、あれは徹底しないのです。そこで私、先ほど高橋君が要望されましたが、具体的に一つお願いしたいのは、地方財政委員会と、それから文部省とが共同で地方の県庁に、各地方の町村等の税の人たちに、この点に誤りなきように一つ共同の通牒をお出しになるか、何か特別な処置をせられまして、問題は市町村なり、市町村における税関係者にそれを納得させるような具体的な通牒なり、それからそういう機会を捉えられまして、ここで口でよく説明をなさるという点に特別な御処置を願わないと、ただここで末端に徹底するようにしますという国会の答弁だけでは、私は実際は駄目であると思う。それから何ぼ総理大臣が出しても、それはちつとも地方に徹底しない。そういう点で私は地方財政委員会とあなたがたとが共同で、周到なる通牒を地方にお出しになつて、解釈に間違いのないように指導するというような具体的な方策をとつて下さることを私は要望しておきたいと思います。

堀越儀郎緑風会

○堀越儀郎君 私も同様な要望をしたいと思いますが、先ほどから課長の御答弁を伺つておると、強く地方に通牒するということは、これはわかります。いやしくも政府の意思として示されるという、これは又立法の趣旨もそうでありますが、審議の過程においても私はそう了解をしておるのであります。末端に、先ほど言われたように、非常な紛糾が起つておることは事実なんです。こういうような、法の建前をはつきりさせるということをやらない。宗教団体までに予算措置をしなければならないというような事態にまでぶつかつておる事例があるのです。これらは甚だ我々も面白くないことであると思います。委員長も要望されたのですが、具体的にはつきりとこの法の精神をお取り違えのないように処置されんことを私も強く要望したいと思います。

篠原義雄文部大臣官房宗務課長

○説明員(篠原義雄君) 我々も地方財政委員会等とも十分討議いたしまして、御趣旨に副うよういたしたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 私は、大臣がおいでにならないと言いますので、質問したいことが……、私は体育行政の問題もちよつと触れたかつたのでありますが、まあそういうような根本的な問題はあとにしまして、寺中社会教育局長が見えておりますので、最近の体育の問題について二三尋ねてみたいと思います。  言うまでもなく、オリンピックで、現在世界各国の精鋭が集まつて、あのようなオリンピツクの絵巻が繰り擴げられておるわけなんです。これについて非常にこれは全世界的規模で現在これがなされている。日本でもこれに参加して、いろいろな成績をまあ挙げているわけです。陸上のごときは、最初の予想を大分外れて、まあいわば惨敗というような形になつたようでありますが、体操やレスリングあたりでは、思わない、予期しないような、予期しないというのは、これは国民が予期しないということでありますが、そういうような非常な成績を挙げている。そこで私のお聞きしたいのは、この前天野文部大臣に、オリンピックに対して、ソ連が参加するかどうかというような問題について、これは文部大臣は知つていられるかどうか、こういうことをお聞きしたところが、その当時は、文部大臣は、そういうことを知らん。それで外務省の局長かどなたか出ておられましたので、そのことを聞きましたところが、これが又知らん、こういう形だつた。それから約一カ月になりますが、それを調査して出す、こういうお話だつたのでありますが、その御返事がないうちに、事実は全世界的なここに問題になつております共産圏、こういうような所のソ連ブロツク、それから中東欧の諸国もこれに参加して、その結果は非常に大きな、やはり世界的な規模で、未だ曾つてないような形で体育の効果を挙げた。そういう点から、これについてのいろいろな検討は今後行われると思うのでありますが、国際親善という立場から考えても、今度選手を通じて交歓された。そういうことを通じまして、非常に平和のためにまあ役立つたという工合に考えるわけであります。そういう点で日本の体育行政というやつを……、今後無論これはオリンピツクの成果なんというものは、十全にまだ検討済みじやありませんから、その上に立つて、当然今後の行政というものは進められると思うのでありますが、日本の今まで体育行政というものを我々から見ますときに、非常にやはり国民の中に組織的にそういう体育行政というものが浸透していなかつたのじやないか、こういうふうに思われるのですね。日本のやはり制度は、今まで選手制をとつて来た。そして一般の国民が大衆向に体育を、これに楽しんで行く、又それを組織的に一つの社会制度みたいな方針で以て、そういうものを推し進めるということが殆んど文部省でこれはなされないで来たのじやないか。そういうために、日本の例えば陸上その他の選手が出ておりますが、こういうようなオリンピック選手なんかは、大衆的基盤に立つて来ない、立つていなかつた。そうして選手制というようなもので、特殊の選手を非常に養成する、そういう形で進められて来たために、やはり今度陸上あたりに現われて来たところのああいう欠陷というものは、非常に大きく出て来ている、こういう工合に考えられる。こういう点から考えて、文部省として、殊に社会教育の立場から立つて、今までの体育行政というものにどのような考えを持たれるか。又オリンピックを機会として、どのような感想を持たれ、今後どういう態度をとろうと考えておられるか、この点お聞きしたい。実はこれは大臣にお聞きしたかつたのでありますが、大臣お見えになりませんので、寺中局長からお聞きしたい。

寺中作雄文部省社会教育局長

○政府委員(寺中作雄君) 只今御意見のありました点は、私ども誠に同感でございまして、体育が單に選手養成のための体育になつてはならないという態度を常にとつておるのでありますが、現在文部省として、この体育向上のために、特に社会体育向上のためにやつております一番大きな行事といたしましては、国民体育大会がある次第であります。これは毎年地方を変えまして、今年は東北地方において行われることになつておりますが、この国民体育大会におきましては、各府県における予選の結果を総合した形で行われるのでありますが、その予選におきましても、成るべく多くの者を参加させまして、できるだけ広い範囲にこの体育を、スポーツを浸透するということを心掛けておりますし、又一方団体競技のようなものを奨励をしておるのであります。常に市町村というような所が中心になつて、地方人を中心にして、地方における体育行事というものを奨励をしておる。それの総合的成果が国民体育大会に現われるというような構想で以て、この国民体育大会を実施しておるのであります。なおこの国民体育大会は、日本体育協会が主体になつて、いろいろ運営その他の世話をやつておるのでありますが、この日本体育協会は、各種目の競技連盟の総合体のような形をなしておりますために、ともすれば最もレコードの高い選手のスポーツを奨励するというような形になり勝ちでありまして、その点について、現在いろいろ地方からも意見が出ておりまして、これはそういう体育種目の連盟の総合された協会でなくして、各府県の体育協会を総合した形のものに切換える必要があるという意見が起つておるのであります。かくすることによりまして、地方における一般体育の奨励というものが中央に反映するという形をとることがむしろ理想的ではないかと思うので、そういう方向に向つて、この体育協会の改組というようなことも現在相談に乗つておるのでありまして、漸次に只今のお話のような方向に進みまするし、私どももそういうふうに進むのが当然であるというふうに考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 当委員会の所轄事項の中にありながら、実は体育行政というやつは非常に著しく粗末にされて来たと思う。殆んどこういうことを今まで討論されたことはなかつた。我々は非常に気はついておつたわけです。私自身なんかも、そういうような競技なんというものも、若い時相当やつたものですから、関心は持つておつたのですが、忙しい仕事に追われておつた。こういう際、オリンピックが今度の世界的な非常に大きな規模でやられて、又その與えた影響も、非常に国際親善、平和こういうような方面に対しても、いい影響を與えた。こういう機会に、十分にこれはとり上げなくちやならない問題で、最後の店じまいの今日あたり、早急にやつても仕方ない問題なんですけれども、今御答弁がありましたが、体育行事、行事の面についてお話があつたわけですが、私がお聞きしたいのは、もつと根本的に、国民に体育をどういうふうに奨励して行くか。現在は学校体育というようなものがあつて、それが一番やはり日本の体育の根幹をなしている。それに附随して、社会的に体育のいろいろな団体があつて、それが自発的に下から進められている。ところがこれに対するところの基本的な体育政策というものは今日ないのじやないか。これは、どうしても文部省が検討して出さなければならないのじやないか。そういうことをしますときに、どういうふうな形の、これはシステムをとり、この政策を進めるかということは、非常に大きな問題になるから、ですからこういう問題につきましては、いずれこれは文部省の方針というものを検討して、私は出して頂きたいと思うのですが、我々の大体二、三の素人らしい意見を申述べますと、やはり選手中心主義、或いはもう一つは、興行的な色彩を非常に加えたアメリカの娯楽的な体育の空気が日本に非常に入つている。これは最近野球が非常に普及している。最近野球に表現されている形で見ればわかると思う。ところが野球が殆んどこれは蔓延しているのですが、果してあのような野球の興行的価値というようなことで、非常に広いグラウンドを使つて、実際やつている人は二十人そこそこの人がやつている。見る人は何万でありますから、見ることによつて楽しみは感じますけれども、併し見るだけで、体育の成績を上げることはできない。そうしますと、種目なんかも考えまして、果して野球というような興行的なものが、本当に体育の根幹になり得るかどうか。ところが日本の現実を見ますと、ああいうものはどうも社会体育の中では、現実的には大量を占めている。七〇%、八〇%を占めている。それに対してやはり時間の考慮、場所の考慮、それからいろいろ体育の服装の問題、こういうものはやはり、バレーとかバスケットとか、最近又問題になつて来るでしようが、体操のようなもの、そういうようなものがもつと組織的に取入れられる必要があるのではないか。従つてバレー・ボール、バスケツト・ボールというのはもつともつと、東京の都内を見ても、バレーのコートも、バスケツトのコートも蓼々たるものである。これをもつと組織的に作つて、そうして短い時間、三十分とか一時間くらいで、而も十分な効果を上げるように、野球場一つあれば、二十組も三十組もこれはできる。従つて一遍に大量に運動量を発揮することができる。時間も多くとらん。費用も多く要らない。こういうような点についても十分に考える必要がある。更に基本的に言えば、それらの根幹をなすところの体操のようなものこれをどういうように普及するか。いわば大衆の生活に即応した、そういうような興行価値というものから離れた、もつと大衆がこれを行うことによつて楽しめるような体育の方向に転換して行かなければいけないじやないかということを考える、これは無論社会的な條件と関係があります。日本の現在の例えば労働者の状況を見ますというと、だんだん労働時間のようなものが殖やされて来ている。今まで八時間制度というものが、九時間になり、十時間になり、女子労働なんかでは、これは十一時間にも殖やされている。これでは、なんぼ体育をやろうと言つたつて、精魂盡し果てて、そんな余裕はない。当然これは勤労時間を考えなければならない。こういう点からも、例えば天野文部大臣は、ソ連が参加するかどうかわからなかつたようなものが、すでに今日はソ連が参加しておる。そうしてまあ陸上あたりでは、初出場でありますが、第二位、体操なんかは、世界を圧倒して九つの金メダルを得ておる。レスリングその他の水上なども相当にこれは力があるということが紹介されている。全般的に大きな力を発揮している。総得点のようなものは、正式な計算ではないようで、これはオリンピックの事務当局では、これを計算していかんというような指令を出しておるようですが、併しそういうものを計算されたものを見ますと、現在においては大体ソ連が圧例的に強くて、五百何点を挙げ、アメリカが三百四十点、すでに百八十点を引離している現実が出ている。こういうような態勢、これは今まで誰も気がつかなかつたということで、鉄のカーテンのかなたということで、問題にされなかつた。併しこういう基礎は、やはりソ連映画なんかを見ましても、彼らの体育がどのように日常行われ、その基礎は何であるかと言いますと、労働者の生活というものは六時間制、そういうような制度によつてちやんと賄われている。これだけのものが守られている。そうして時間が非常に余る。当然それは体育とか、娯楽とか、或いは文化的な教養、そういうものに向けられている。生活の態度の相違なんでありますけれども、併しそういうような大衆的な体育行政というものをここに取入れることなしには、アメリカ式な選手制度、そうして何か興行価値を狙つて行く、そういうもの、非常にこれを職人的に養成して行くというような傾向、こういうものとまるでこれは背馳した方向だと思うのですけれども、体育行政ではどつちが健全であるかということは、これは言うまでもないことであります。こういう問題を私は、今までのような一つのいわばそういうような共産主義圏でどういうことがなされておつたか。我々自身も片鱗を聞いたり、聞かなかつたくらいな程度なんですが、今度は具体的に力で表現されたんですが、こういうものを十分に検討して、広汎に世界の現在の情勢というものを取入れて、そうして日本の体育行政を検討する段階に来ているんじやないか。そうでなくて、選手制で、今までのように日本的な選手制度はゆとりがない。何か出掛けて行くときには、まるで悲壯な誓いをやつて、そうして負けるというと、砂場に泣き伏してしまつたというのは余り醜態だ。もう少し体育というものは、悠々と、やはり楽しみを混えながら、而も悠揚迫らない大きなところで勝敗というもは、無論身命をかけてやるような面もありながら、而も勝敗に囚われないというところに、私は体育の本当の価値があると思う。そういう点から考えますと、今まで、何とか何とかのカーテンとか、封ぜられておつた面が大きく出て来て、而も人民的な体育と言いますか、もつと社会制度を根幹として、そこから大きく大衆的に育成され、その中から当然出て来る選手ですね。こういうようなものによつて表現された、こういうものを十分に検討する必要がある。こういうふうに思うのですが、これは文部省としてまだ無論検討された問題でないから、お答えできなければお答えがなくてもいいんですけれども、そういう世界的な規模に立つてものを検討する必要があるんじやないか、こう考えるのですが、御所見だけでも伺えれば結構であります。

寺中作雄文部省社会教育局長

○政府委員(寺中作雄君) 御意見の点は誠に同感でございます。日本に十分の体育行政がないというようなお話でございますが、これについては、私どもできるだけのことはやつておるつもりでありまして、社会体育指導要綱というようなものも出しておりますが、その内容といたしましては、只今お話のありましたように、できるだけ大衆的に全国民が参加をして実施できるスポーツ競技を奨励するというような形を考えておるわけであります。会議を開きますとか、或いは講習会を開きます際には、常にそのような方向で指導をしているわけであります。又各市町村單位において、或いは職場單位におきまして、レクリエーシヨンということをも含めまして、その市町村が、或いは職場が一体になつて体育レクリエーシヨンを楽しむということを奨励し、スポーツの種目にいたしましても、野球というものが非常に人気がありますが、それ域外にバレー・ボール、バスケット・ボール、ソフト・ボール或いはバドミントンというような、或いは体操というようなあらゆる体育の種目、而もできるだけ団体競技になるようなものを奨励をいたしまして、特に体育の指定町村というようなものも作つて、その指定町村においては、特に研突した成果を以て特別の指導を加えるというようなことも考えて実施をいたしておるのであります。要するにスポーツが選手制度にかたまつて、特に跛行的に振興するということは、必ずしも理想ではないのでありまして、お言葉のように、できるだけ大衆的に、その銘々の余暇を活用して、その生活を楽しみながら体位を向上せしめるというような方向に向つて努力をいたしておるような次第であります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まあいずれいろいろ当委員会でも論議される問題と思うのですが、併しこれは我々としては、実はこれに対して、体育行政について予算の獲得というものが一番大きな問題です。実際は予算がない。例えばそういうコートを作つて、今申しましたようなどんどん楽しめるような態勢を作り上げると言つても、実際は予算がなくてできない。ボール一つ買えない。こういう態勢に現在置かれておる。これは国家の体育行政、政府の体育行政というものがどの程度まで行つておるかという問題で、我々としては今後の課題になれば、やはり大きく予算の面で努力しなければならん問題と思います。もう一つは、やはり大衆の、下から自然に盛り上つて来る、そういう態勢をどういうふうに指導するか。天降り的に押付けるのではなくて、下から要求を持つて来たものをどういうように指導するかという点、こういうことは非常に先に行つて研究しなければならん課題だと思います。私どもも農村等におきまして、青年なんかの体育を実はやつて見たことがあるのであります。そうしてそれらの非常にまずい青年でありますが、四、五年かかると、自分らあたりがやつて見て、大学あたりとの試合で相当の成績を上げるようなことになつておる。そういうような体験から申しておるのでありますが、今の体育の指導というものが下から、非常に低い段階からどういうように高くして行くかという、こういう組織はなかなかむずかしいのではないか。指導者もいないわけだし、それからいろいろなそういうものの設備をやつたり、それを奨励する雰囲気がないわけですね。だからこういう点で十分に考えなければならんと思いますが、かれこれまあ私のつまらん意見なんか大して御参考にならんと思いますが、これはオリンピックが終つたら、そういう成果について、世界のやはり動向を十分とり入れて、そうして文部省でも是非そういう審議会なら審議会を作つてもいいし、もつと民間のものを入れてもいいし、是非こういう国民的な体育の態勢を一つ打立てるように十分努力して欲しいと私は希望したいのです。大体私の今日質問したいことはそんなことですが、その点如何ですか。

寺中作雄文部省社会教育局長

○政府委員(寺中作雄君) できるだけ御意見に副うようにいたしたいと思います。

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) それではこれで散会してよろしうございますか……。散会いたします。    午後四時三十三分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗