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13回国会参議院1952/05/30

文部委員会 第39号

発言数
37
登壇者
6
会派数
3
開催日
1952/05/30

会議録

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) 只今から文部委員会を開きます。  ちよつと速記をやめて下さい。    午前十一時十三分速記中止    —————・—————    午前十一時四十四分速記開始

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) 速記を始めて下さい。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 初めに警察予備隊のほうの江口さんにお伺いしたいと思います。丁度初めに先ほど陳情の際にちよつと私お尋ねをした中に含まれているのですが、当支部委員会としては地元からの請願を受けておるわけなんです。それは今年の二月十日付になつておるのですが、地元の意向としては分校を存置したい、こういう意向であるわけです。ところがここに新らしく警察予備隊を誘致したい、こういう考えも知事当局にはあるようであります。分校も存置したい、それから警察予備隊も誘致したい。ところが実際問題としてそういうことは両立できない事情にあると思いますが、それがこの問題を非常に紛糾さして来ている原因になつているのではないか、こういうふうに見ておるのですが、ここで新潟大学に統合して、いわゆる市民の声に反して分校を統合して、その中に警察予備隊を持つて来るということになれば、地元の人たちの協力を得られないのではないかというふうに感じておるのですが、こういう点については警察予備隊のほうでどういう御意見を持つておられるのですか、私お聞きしたいと思います。

江口見登留警察予備隊本部次長

○政府委員(江口見登留君) 私どものほうとしましては、分校が新発田に置かれるかどうかという点につきましては私どもの立場としてはとやかく申上げられない状態にあるのであります。我々といたしましては只今は分校になつておる建物が空くからそこへ来てもらいたいということで、それでは行こうかということで話を進めて参つたのでありまして、それでは予備隊が入るためにその分校がどこに移るか、或いは新潟に合併されることになるか、或いは本丸の中学のように、又その附近に建物を建てて、そこに分校が設置されることになるか、その点まで予備隊としてとやかく申上げる筋ではないと考えます。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 それで警察予備隊としては新発田に警察予備隊を置くという問題については、積極的な考えを持つて進めておるのではない、こういうふうに了承して差支えございませんですか。

江口見登留警察予備隊本部次長

○政府委員(江口見登留君) あの方面に予備隊をおきたいという気持は我々のほうにあるのでございます。二、三候補地もございまたが、いろいろ比較検討しました挙句、この地点の建物が空くならば誠に恰好の地域である、かように考えて、置こうという方針で進んで参つておるのであります。三万五千を増設いたします際に、やはりどの割合でどこへ何人というふうに非常に細かい割振をいたしまして予算を積算するのでありまして、現在となりましてはできるだけあそこに置きたいという方向に物事が進んでくれれば非常に私有難い、かように考えております。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 私のお尋をしておるのは警察予備隊が向うに行くために多くの無理をして分校の統合を行う、こういう事態になつても、私が積極的という言葉を使つたのは非常に無理なことをしてでも、無理なことをして分校を統合してでも、向うへ警察予備隊を持つて行きたい、こういう御趣旨であるかどうか、そういう意味で積極的という言葉を使つておるわけです。

江口見登留警察予備隊本部次長

○政府委員(江口見登留君) 予備隊といたしまして決して無理に統合するという考え方は持つておりません。その無理がかかるのは市当局と申しますか、或いは学校のほうへいろいろ御迷惑がかかるということになるのでありまして、我々のほうとしても無理をしてまでそこへ是非入りたいという気持はもとより持つておりません。ただ建物が空くからということでさつきから申上げますように、それではあの地方にも置きたいと思つておつたからそれではそつちに設置しようじやないかということで進んで参つたのであります。従いまして、そういう反対が飽くまでも解消せずに残るというようなことでは、そつちに参りましても甚だ予備隊に対する風当りも強くなると考えますので、我々といたしましてはできるだけそういう反対賛成という関係が落着きまして、みんなが快く予備隊を受入れてくれるという態度になることを大いに希望いたしておる次第でございます。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 そういたしますと新潟分校統合の問題が結着がつき、その上でないと警察予備隊を向うに設置するということを強行する、こういう考えはない、こういうふうに了承いたして差支えございませんか。

江口見登留警察予備隊本部次長

○政府委員(江口見登留君) 結構であります。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 それでは江口さんに対する質問はこれで打切ります。私はこの際文部省のほうに若干お尋ねをして置きたいと思うんですが、昨日もちよつと申しましたように、大学の分校を統合するという問題は、これは十分文部省の方針を聞かなければ全般的に是非を論議するということは私はできないと思います。従つてこの問題についてはなお十分な資料を頂いて、それを検討した上でないと私の意見というものは申上げられないと思うんですが、併しこの分校の統合の問題につきまして、やはりその実情というものは、これを実際行う場合にかなり考慮する必要があるということだけは考えられると思うんです。そういう点からここに私は一つの資料として新潟県知事の岡田氏、或いは新潟大学の学長である橋本氏その他の人たちの連名を以て申し合せが行われております。その申し合せの内容は至極簡単なものでありますが、新潟大学はその設立の趣旨に基き分校の特色を発揮せしむると共に、分校に設置せる教育学部の現在の組織構成はこれを変更せざること、右誓約す、誓約すという非常に大げさな言葉を使つてあるのですが、これには学校当局の責任者である橋本学長が署名捺印しておるわけです。そうすると学長の意見としては新発田分校はその組織、構成を変更しない、こういう考えを持つておる、いわゆる分校の統合には賛成しがたいという意見をはつきり出しているわけなんですがね。この点は文部省として御存じかどうかお伺いして置きたいと思います。これと関連して同様なものがもう一つあります。それは新潟県選出の衆参両院議員、これは全員参加しておると思うのです。ここに挙げておる議員名を数え挙げて見ても十八、九名でありますから、恐らく新潟県選出の全衆参議員になろうかと思うのです。こういう人たちの連名でやはり新発田分校を廃止して、そうして新潟に統合することは反対である、こういう決議をしておるわけなんですが、こういうことを御存じであるかどうか、この二点を先ずお伺いして置きたいと思います。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 前段の新潟大学は、その成立の趣旨に基いて分校の特色を発揮せしむると共に、分校に設置せる教育学部の現在の組織構成はこれを変更せざることという取りきめは承知いたしております。これは二十五年の三月に決定されたものでございまして、新潟大学長さんもこれに調印されておるようでございます。それから後の衆参両院議員の連名で分校を廃止して新潟に統合することは反対であるという文書につきましては私はまだ存じておりません。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 今後のような問題が起つて来ておる私は一つの理由は、こういう地元の関係者の意向というものが十分忖度されないで、統合の問題が起つて来たというところにあると思いますので、この点は相当考慮すべきものがあるというふうに考えます。  それからもう一つはこれはどこの書類にあつたのか忘れましたが、極く最近まで、今年の四月頃まで統合はないのだ、統合の問題は全然表面に出ておらなかつた、ところが五月になつて急に統合の問題が起つて来た、前には二十五年ではありますが、こういうふうに地元では分校統合反対という、それから二十七年の二月には国会に請願を出されておる、地元では分校統合ということは大体最近まで殆んど考えておらなかつた、そこへ五月になつて急に統合の問題が起つて来ておる、これはやはり地元に混乱を起させておることの大きな理由になつておると思います。こういうことを速急に、突然にと申していいと思います。行われたようなことは、これはやはりまずいのではないかというふうに思います。或いは文部省のほうでは前からの計画であつて突然ではないかも知れませんけれども、少くとも地元ではそう考えておつたわけなんです。それが私ども調査に参りまして、予備隊が来るために学校を取られるのだ、もう一般市民の人はそういうふうに考えております。少くとも私はそう取りました。やはりそう取らざるを得ない。突然起つて来たというところにあると思うのでありますが、従つて統合の可否は別といたしまして、こういうことを行う際にはもう少しあらかじめ地元の人にも納得の行くような手段が取られるべきであつたと思いますが、そういう点については文部省のほうではどんなふうなお考えを持つておられるかお聞きして置きたいと思います。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 統合の根本方針につきましては、先ほど申上げました通りこれは昨年の六月すでに大学長に指令いたしておるのでございますので、その時期その他につきましては大学長の御判断で推進するということになつておつたのでございます。併しながらその統合は決していつまでかかつてもよろしいという性質のものではございませんので、成るべく早い機会に統合をして、大学整備の実を上げて欲しいというのが文部省の考え方でございます。従いまして大学長といたしましては、その方針に従うべくいろいろ苦心されておることと思うのでございます。ところが最近になりまして、いろいろお話を伺いますと、地元の新発田の方面に対しまして、この大学を統合するという方針が十分徹底しておらないように窺えるのでございますので、この点につきましては、私どもも認めざるを得ないのでございます。これは今後学長におきまして十分了解し、納得せしめるよう尽力して頂きまして、この大学整備の根本方針に是非早い機会に持つて行かれるよう、特に希望する次第でございます。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 次に受入れ態勢の問題です。私はこのことについてはかなり詳しく調べたいと、こういうふうな考えを持つておりましたので、いわゆる新発田分校に今勉学している生徒をどこに収容するのかという点について調査をいたしましたが、これは実地調査もいたしましたが、又大学長にも会つて詳細に聞きましたのですが、大体の考えは、あの分校の約四百名近い生徒を農学部の空いた教室に入れたいと考えておる。こういうことでありました。そこで農学部で果して収容できるかどうか、その点を実地調査したわけなんですが、農学部の教授会では、大体二学期には予定の講座を二講座開設したいと考えている。そこで若し仮に貸すとしても極く短期間でないと困る。農学部自体の運営が困つて来るので、極めて短かい期間であれば若干融通することができる。こういう教授会は結論を出したようであります。それでそれでは極く短期間でもどれくらい融通できるのかということを聞きましたが、大体一棟、その建坪は三百七十五坪であつたと思うのであります。三百七十坪か三百七十五坪であります。これを提供するのが最大限である。こういうお話でありました。そういたしますと、これで果してそれではいわゆる新発田分校の生徒をここに収容できるのかというと、それはむずかしいのだ、こういうことでありました。むずかしいのはどうするのだ、それはまだ具体的には考えがないのだと、授業のやり繰りなんかをして農学部だけでなしに、ほかのほうへも若干わけてやつたら行けるのじやないかと思つていると、この程度のお話でありました。従つて私の判断ではこれだけの生徒を収容する施設はない、全然ないとは言いません。併し全部を収容する余裕はない、こういうふうに感じたのであります。  それからもう一つあそこに先ほど問題がありました分校だけでなしに新制中学がございます。新制中学の生徒をどこに移すのか、これも私の関心のある問題でありましたので、これは市当局に聞きました。その結果、現在この新発田市の一番南のほうに学校を建てている。このいわゆる本丸中学校のある所は、市の北のほうの生徒が通う区域になつているわけです。今度建てているのは市の南のほうに建つわけなんですが、通学の関係から見てこれはどうも理解しがたいのですが、これは別といたしまして、どのくらいの校舎が建つておるのかというと、現在十二教室建つている。ところが本丸中学は新発田では一番大きな新制中学であつて、生徒が八百人ほどある。現在十八学級編成されておるのであります。事務室や職員室を全然とらないでも、又特別教室を一教室もとらないとしても十八教室要るわけです。それを十二教室しか建つたものがない、そうすればこれも又その新制中学の生徒を収容する施設としては十分でないというよりも足らない、こういう実情なんです。そういたしますと分校においても新制中学においても受入態勢はできておらない、私はかように考えておるのですが、文部省はこの問題について今までどういう調査とどういうふうな見解を持つておられたかお聞きしたい。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 受入態勢でございますが、これは只今荒木委員のお話によりますと、新潟の本校におきまする農学部の教室、研究室を以ちまして新発田分校の生徒を受入れることになるのでございまして、その面積は約二千坪ございます。これを国立大学の施設基準によりますると、只今の農学部の生徒を収容するに必要な面積は千六百五十六坪でございますので、その間約三百五十坪の余裕があるわけでございます。それが只今お話のございました一棟約三百六十坪というのではないかと思うのでございます。勿論この場所には新発田分校の生徒を全部収容するには、一人一・五坪といたしますと不足するわけでございますが、なおそのほかに只今考えられておりますのは、人文学部教室に若干共用する部面がございますので、人文学部教室を共用いたしましてそれに充当することも考えております。又これは多少時間がかかることでございますが、本年度人文学部校内に約三百五十坪を新築する予定を以ちまして予算を計上いたしております。従いましてその当座は、多少不便がございますがおおむね収容し得る見込みを立てております。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 そこで私は文部省の方針を伺つておきたいのですが、統合する場合にその受入れの設備を先ず整えて、それができたら統合するという方針でおられるのか、いやそういう受入れの設備はどうでもいい、とにかく早く統合してしまつたほうがいいんだ、こういう方針をとつておられるのか、その点を明らかにしてもらいたい、かように考えます。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 勿論統合いたします場合には、十分なる受入態勢を整えまして、受入れるということが理想でございます。我々といたしましてもさように考えておるのでございますが、併しながら、成るべく早くこの統合を実現するという見地におきましては、多少の不便がありましても、これはあとで十分受入態勢が拡充し得る見込みがありますれば、多少の不便がありましても推進して差支えないのではないか、かように考えております。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 まあ教育の問題が重大であるということは言うまでもないのですが、勉学途中の学生諸君に勉学に非常な不自由をかける、受入態勢ができていなければそういう結果が起ると思うのですが、そういう不便をかけても、或いは勉学に支障を来たしても、とにかく統合したほうがいいんだ、こういうことは私にわかに賛成しがたい点があると思うのです。一番最初に述べられた御意見であれば私も納得するのでありますが、まあ見通しがあるから若干の不便或いは困ることがあつてもやつたほうがいいんだ、これはちよつせつかちな考え方であると思うのです。文部省も本年度に何がしかの予算を組んで、そうして本年度には三百五十坪ですか、という校舎を建てるというなら、それができて大体受入れできる、こういうときに、若し統合を可としても、その時期で何ら差支えがない。今校舎で勉強しておるのですから、それを追つ払う理由は、私は何にもないと思う。それに六月十五日というふうな期限をつけて、半ば強制的にこれを行うということは、私は教育を預かる者としての考えとしてはとらないところであるというふうに思つておるわけなんです。ですから、これは全国他にも統合問題があるだろうと思う。併しこのことは十分考慮せらるべき問題であるかに考えます。この問題について、警察予備隊の関係がないということは、しばしばお話になつております。それは考えとしては私はないということを了承します。併し六月十五日という期限が附されて、そうして受入れ態勢も整つておらないのにこれをやろうというところに、やはり実際には大きな関係があるということは否定できない問題だと思う。併しこの問題は、私は別にここで更に質問をしようとは思いませんけれども、こういう結果になつて来ておるのだ。そのことが、やはりこの問題を混乱に陥れておる一つの理由でもあると思いますので、十分考慮されたいと思うのです。そういう意味から申しますと、この際統合を若干延期したい、昨日の委員会で、文部当局の見解も発表されました。これは統合が適当であるかどうかということについては、初めに言つたように、もつと資料に基いて私ども検討しなければなりませんが、統合が是であると、こういう立場に立つて、少くとも本年度の予算において校舎が新築され、そうして大体支障なしに行ける、それから又新制中学の者も収容できる校舎が建つてその上で考慮をすべきがやはり学生を思う、教育を思う文部省の考え方でなければならないと思うのですが、その点どういうふうにお考えになつておるか、お聞きしたいと思う。

近藤直人文部省管理局長

○政府委員(近藤直人君) 荒木委員のお話誠に御尤もであります。十分拝聴いたします。

荒木正三郎日本社会党(第四控室・左)

○荒木正三郎君 それで学校の分校の統合問題については昨日相馬君からも矢嶋君からもつまり大学設置の第九分科委員会ですか、あれの資料を要求されておりました。私もこの問題は重大でありますから、その考え方を十分お聞きして検討しなければ、その問題については軽率に質問ができないと思いますので、この問題は後日に保留をしたいと思います。ただここで私が現地を調査をいたしまして、非常に感じたことは、新発田に分校があることによつてあの附近の青年子弟の向学心が非常に高まつて来ておるということを合校の主事さんからも聞きました。このことについては、非常によい影響を与えておるということについては、私は文部省でも十分調査をされる必要があると思う。私はそのことは申しませんけれども、当局から十分聞いて頂きた  いと思つております。私の質問は一応これで打切ります。

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) ちよつと速記を止めて。    〔速記中止〕

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) 速記を始めて。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 昨日の質問が残つているのですが、私はそうくどい質問はしないのですから、実は続けてもらいたかつたのですが、いつも質問が切られるので甚だ私も困るのでございます。これはあなたに言つても仕方がない、委員長さんに強く私はお聞届け願いたいと思います。  昨日の質問の続きなんですが、私も続きでちよつと忘れちやつたのですが、問題はこういう点を伺いたいのです。予備隊のほうは地元の受入体制に乗つて準備を進めて行く、先ほどの荒木委員の御質問にも、積極的という言葉の解釈がありましたが、積極的に、つまり無理をしてまでもそこに予備隊が押しかけて行くというような方策はとらない。これは尤もであるし、又御答弁としては当然そうなければならないと思うのですが、実際には現実として非常に無理押しをされているということがでてきているわけなんです。そういうことは結局予備隊がそこの土地に行くに際して、地元並びに学校当局という一番大事なものの意見というものを直接に私は聞かなければならないのじやないか、これは何も法律に定つているわけじやありませんけれども、常識としてそうなければあとで無理が来るのではないか、こういうことを思うわけでありますが、今度の新発田の分校統合に対して、偶然にも予備隊がそこに行くということになつた場合に、新発田分校の責任者、つまり分校の意見というものを今度は予備隊として御調査になつたのか、その間の経過の概略をお知らせ願いたいと思うのです。

江口見登留警察予備隊本部次長

○政府委員(江口見登留君) 昨日もお答えいたしましたように、予備隊を或る地方に設置するということになりますると、非常にその関係者が多いのでございます。昨日も申上げましたが、新発田に予備隊を置くということになりますると、その分校の問題のみならず、いろいろな学校、施設、事務所の問題、引揚寮の問題、いろいろございます。そのほかに水道が大丈夫か、電気が大丈夫か、演習場がどのくらい取れるか、射撃場を取れる見込があるか、いろいろ調査しなければならないので、それを東京におりまして本部のほうで一々当るということは不可能でございます。従いまして、或いは県知事さんに或いは地元の市長さんに大体わたりをつけまして、そのほうから大体支障がないかどうかを調べて頂くのでございます。一々分校の責任者或いは学校の事務主任、或いは演習場に充てられるべき土地の所有者等に、とても事務上会つている余裕がございませんので、大体大綱だけは市長さんなり県知事さんなりに御調査願つた上で、よさそうなら具体的に話を進めて行くということになつておりまして、個々の関係者全部に当つて調査するということは今やつておりません。併しそうしておりまする間に賛成の人、反対の人、いろいろな意見が我々のほうに聞えて参ります。その意見は十分に斟酌しながら、知事さんなり、市長さんなりに対して、こういう反対があるがどう考えるかということを聞いて、それ  は一部の反対だけで全部が反対しているわけじやございません、これは大丈夫我々が責任を持つということを確かめまして、話を進めている。昨日の問題の篠山も一部学校方面に反対があるということがわかりましたので、それ以上は我々は話を打切つております。そういうふうにして話を進めております。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 お考えはそれでいいのですが、姫路の問題はあなたも御承知だと思いますけれども、姫路の盲学校、つまり盲の子供、これを収容する学校に、市の誘致運動に乗つてそこに行つたわけです。ところが姫路の盲学校では子供をまるで放り出したような形になつている。それで目の見えない子供がお母さんに手を繋がれてきて、教育委員会の床の上に子供らが何十人と泣伏したということを聞いている。今それが盲学校をすぐ作るからという理由でやつたにもかかわらずまだできておらず、授業もできないということ、これは恐らく盲学校の父兄並びに子供たちは、予備隊に、対しては万斛の恨を持つていると思う。現実にこういう問題が出てきた時に、予備隊としてはこれに対してやはり人の子の親である以上は、私らは関係がないという態度ではなくて、これに対して何らかの手を差伸べ、又学校が一日でも早く建てられるような積極的な努力をその方面にもされているのかどうか、又今後されようとしているのかどうか、非常に派生的な問題ですが、参考のために伺つておきます。

江口見登留警察予備隊本部次長

○政府委員(江口見登留君) 予備隊の設置に対しまして非常に迷惑をする部面も多々あろうかと存じます。それらに対しましては。我々のほうとして直接に打つ手もございませんので、それらの関係者の責任において措置できるということの見通しが我々のほうにつきました場合には、多少困ることがありましても、その責任者が責任を持つて施設をしてもらうという十分な言質を得た上でやつているのでございます。勿論姫路の盲唖学校の問題のときにも、それらの点を非常に我々心配いたしました。内部におきましても、そういう施設を別に作つて移す、作つた施設が今の施設よりよければ結構でございますけれども、悪いという場合に、やはり生徒自身或いは父兄自身が非常に衝撃を受けては困るというようなことはしばしば念を押した上であの姫路の予備隊の設置も捗つて行つたのでございます。我々としましても、ときには非常に迷惑をする、非常に無理をしても我々としてはやるという気持はございませんけれども、一部の、誘致に懸命になつている人たちは、予備隊のほうでそこを使うことにきまつたからさあ何とかせいというふうなわけで利用されることがあるので、その点につきましては、我々自身迷惑をしている面があるということを御了解願います。

高田なほ子日本社会党(第四控室・左)

○高田なほ子君 最後に意見でありますが、この予備隊誘致運動に奔走しているかたの中には、恐るべき軍国主義的考えを持つているかたが多いと思う。警察予備隊が再軍備でないということを言つておりながら、その誘致運動をしている人たちは、軍隊の町にするということを正々堂々として言つておる。それに対して何も不思議を感じていない。誠に危険極まりない右翼主義者の動きだということを非常に私は憂えるので、それで篠山にしろ、姫路にしろ、当の新発田にしろ、出てくる予備隊と学校接収の問題に絡んだのがみんな秘密裡に行われた一部ボスの予備隊誘致運動から出発している、こういうことを考えたときに、やはり江口さんのおつしやつたように、地元の声というものが必ずしも民主的な声ではない、いわゆるあなたの言われる地元の声というのが必ずしも正しい声ではない。ここに問題が出てきているのだということはすでにもうこの二、三の例でもおわかりになつていると思う。それで今後はやはり地元並びに学校当局の意見も聞くという方向に行かれることが私は物事をスムースに進め、日本の民主化と、この予備隊というものとの関連を誤解がなく円滑に進めて行く一つの私は大事なとるべき途だと思うのですが、こういつたような将来への用意というものをお持ちになるかどうか、民主的な意見を聞いて行つて然る後に行なつて行くという用意があるかどうか、これを私は要望すると共に、あなたの御所見として伺つておきたい。

江口見登留警察予備隊本部次長

○政府委員(江口見登留君) 誠に御尤もな御意見でございまして、我々といたしましても、十分賛成の意見、反対の意見誰かめた上でいろいろな作業を進めているのでございます。ただ相手が市長さんなり、知事さんなりという場合には、やはり民主的に選ばれたそこの議会の議員さんの意向というものが大体を支配するのではないかと考えておりますので、それらの点を併せ考えております。一例を挙げますと、或る労働組合では予備隊の設置に反対といつて陳情が参つております。ところが労働組合の代表者がそこの町の町会議員さんになつている町会では、やはり予備隊の設置に賛成されている、そういう辛い立場にあると思います。従いまして慎重に一応は反対といつても、それはそのどういう理由で反対であるか、賛成といつてもどういう理由で賛成をしているかということまで立入つて、我々しばしばこの問題には懲りておりますので、十分調査して施設をするという方向でやつておりますから、今後こういう問題は生じないように一層気を付けて参りたいと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 一点だけ江口次長にお伺いしておきますが、予備隊誘致の地元運動が起りました場合に、誘致に関する宿舎の設営とか新築とか、或いは改装とか、或いは水道を敷くとか、その他いろいろ費用が要ると思うのですが、こういうふうな予算的措置は全部これは地元負担でありますか。そしてこの問題と関連して、新発田の場合にはどれくらいの市当局の財政支出が必要になつておるのでありますか。この点参考までに伺つておきます。

江口見登留警察予備隊本部次長

○政府委員(江口見登留君) 今作業を進めておるのでありまして、大体市のほうでいよいよ大丈夫ということになれば、それからその金額などについて弾くことになります。方針といたしましては、できるだけ地元に御迷惑をかけたくない。ただ水道などについては、水道を敷いて予備隊が使うということになれば、あとで使用料を払うというような関係で、市の企業としても引合うというような場合には、地元にお願いして水道を造つてもらうということもございます。或いは予備隊としてもトクツラを使いまするので、そこに入ります道路が狭いというようなときに、その道路が一般公共の道路としても使う、拡げれば或いは鋪装すれば立派な公共道路にもなるというようなものについては、地元のほうにお願いすることもございますが、特別に予備隊のために非常に金がかかるというものについては、できるだけ予備隊のほうで持つという方針もきめております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 その場合に例えば向うの分校なり市から相当支出しているわけですね。分校の改装とか、そういうものはどうなるのですか。

江口見登留警察予備隊本部次長

○政府委員(江口見登留君) その建物を結局有償で買うことになりますか、或いはその建物の所有者と私はよくつきとめておりませんが、そちらのほうで寄附をするということになりますれば、その寄附があつたというときに、直ちにそれでは有難うと言つて受取るのではございません。勿論その市町村財政の都合もあるし、例から申しましても大丈夫私のほうで全部寄附できますと言つておきながら、一年二年する間にとてもその負担に耐えきれなくなつたから予備隊で持つてくれと言つてこられた例もございますので、単に寄附すると言つても、直ちに受取るということもいたしません。十分に市の財政能力を勘案した上で、負担に耐えるものならば受取るというふうに考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 新発田の分校の状況はわかりませんか。

江口見登留警察予備隊本部次長

○政府委員(江口見登留君) 新発田の状況につきましても、今市のほうにもいろいろ話をしておりますが、受けるかどうかという最後決定に至つておりませんので、まだ詳細な予算が計上できずにおる次第であります。

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) 両大臣の御出席がございませんから質疑は次回に延ばしまして、これで散会して御異議ございませんか。    〔「異議「なし」と呼ぶ者あり〕

梅原眞隆緑風会

○委員長(梅原眞隆君) それでは散会いたします。    午後零時三十三分散会

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