文部委員会 第38号
- 発言数
- 102 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/05/29
会議録
○委員長(梅原眞隆君) これより文部委員会を開きます。 最初に教育文化に関する一般調査について、最初に教育施設確保の問題を取上げますが、文部省から大学学術局長、管理局長も見えておりますから御質疑のあるおかたから御質疑を願います。
○岩間正男君 実は、この問題につきましては技術的な問題については無論政府委員で結構なんでありますが、現在の段階はいろいろ問題がなかなか沸騰しておりまして、やはり文部大臣の出席を頂かないとこの問題の決定的な線は出ないと思うのです。併し時間の関係上先に我々がこの事件の内容についていろいろと質したいと思うのであります。そのなかで今度我々が現地を視察しまして特に痛感したことはです、新発田におけるところのいわゆる大学統合、この統合なるものが非常に大学当局によつて急がれておる。而も六月十五日という差迫つたあと半月しか余つていない期間のなかにこれが統合されるという形になつておるのでありますが、そうしますと当然これに対しましては学部教育機関の統一でありますから飽くまでも問題をスムースにそうして関係者相互の理解によつてこれがなされるということは非常に重要だと思うんです。ところが実際行つて見ますと地元におきましては非常に広汎なこれに対するところの反対運動というものが事実組織されておるのです。そうして殊に我々もその一端を見たのでありますけれども、まあ四面が非常に反対運動のなかでいろいろな、意見をこもごも上げているのです。更に又統合した後の生徒の受入態勢が問題になるのでありますが、これについても調査をしたのでありますけれども、この受入れ態勢というものが非常にできていない。こういう形によつて六月十五日これを強行するということほどういうような意味を持つのであるか。ここのところは非常に我々としては了解し得なかつた。そういう点からお聞きしているのでありますが。第一、大学当局の、殊に学長の言明するところによりますと、文部省に答申されたところの大学設置審議会の設置基準、こういうものによつてこれを急がなければ将来新潟大学はいろいろな面で総合大学としての資格を失うかも知れない、だからこれで急がなけりやならないということを理由にしてですね、これは言われているのであります。 そこで先ず最初に伺いたいのは大学設置審議会というものはどういう性格を持つか。これは一応我々は考えているのでありますが、この設置審議会がどう一体これは権能を持つのであるか。文部省がその答申を受けてそれを実行することになるんでありますか。その決定した事項というものはどういうような拘束力を持ち又飽くまでもこれは天降り的に強行されるはずのものであるか。それとも教育民主化の建前から考えまして、飽くまでも地方の実情というものを或いは予算的措置というものと睨み合せて、そうして最もスムースな教育的運営によつてこういうような統合を図ることを考えておるのかどうか、こういう点につきまして一応大学設置審議会の構成、その性格更に決定した事項並びにこの本部、新発田分校の統合問題に対するところの具体的な今まで措置をどういうふうに進められて来たか、こういう点について一応私たちはこれは明らかにする必要が出て来たのであります。これは單に新発田分校だけの統合問題でなくて、実は今後の大学というものをどういうふうな建前で以て統合し、そうして内容を充実をはかるかという、このはかり方が問題になるのであります。單に問題はこの一つのペーパー・プランだけ作つておいて、そうしてそれを押しつけるという形でなくて、問題はそれに対する予算的措置と、今申しましたところのこの教育の地域化、或いは民主化こういう方向と、この大学設置審議会のプランというものが一体違反するような点がないのか。或いはそれを推し進める実施の段階において、そういう事態が起らないのかどうか。こういう点についてどう一体見解を持たれておるかも併せて伺いたいのでありまして、この点これは説明を求めます。
○政府委員(近藤直人君) 只今大学設置審議会の問題につきまして御質問がございましたが、私の承知いたしております範囲におきましてお答え申上げたいと思います。 国立大学は、昭和二十四年の六月から旧制学校の施設を基本といたしまして編成して発足したのでございます。併しながら、この大学の目的使命を達成するためには、教育、研究、管理等に必要な基本的施設は、成るべく同一場所にあり、文学部、学科、講座、組織につきましても、部門種類等に応じて集中されなければならない、これが国立大学の将来のあり方であるという基本的な方針に立ちまして、当時発足したのでございますが、その施設当初の地方的事情のために、なかなか大学としての基本的、総合的計画を立てることが非常に困難であつたのでございます。 そこでこの計画樹立につきまして、文部省といたしまして、各大学が自主的に早く策定されることを進めて来たのでございますが、なかなかそれが実現が困難であるというので、この問題をそのままに捨てておきますことはいかんというまあ判断の下に、昭和二十五年の十一月に只今お話がございました大学設置審議会という機構を作りまして、この大学設置審議会におきまして国立大学のいろいろな根本問題を検討いたすことに相成つておるのでございますが、その大学設置審議会に第九特別委員会というものを併せて設けたのでございます。この第九特別委員会が各大学の恒久的総合計画を樹立するという目的を持つてでき上つたのでございます。すでに御承知と思いますが、この第九特別委員会のメンバーには各学界の専門のかたを委嘱いたしまして、全国七十有余の大学につきまして、それぞれ専門的な見地から今後この大学はこうあるベきであると、又その学校の中心はこの土地でなけりやならんということを具体的に検討いたしまして、ここに実地視察いたしまして決定いたしましたものが第九特別委員会の決定と相成りまして、それが文部大臣に答申され、文部大臣がその答申を採択したと、かような結果になつております。而して……
○岩間正男君 何か資料がありますか。
○政府委員(近藤直人君) 後ほど調べてお届けいたします。その第九特別委員会の決定を文部大臣が採択いたしまして、それを次官通牒といたしまして各大学に移牒したわけでございます。従いまして根本の方針は第九特別委員会で決定され、それを文部大臣が採択いたしまして次官通牒をもつて各大学に流した。従いまして各大学にこれを流したという行政的措置につきましては、これは文部省が責任をとる問題であろうと思います。併しながらその流しました際に、この第九特別委員会の決定はいろいろ地方の具体的な事情によつて実施さるべきであつて、今この決定が直ちに実現されるということは非常な問題があろうから、この決定を地元に対してどういう程度にまあお話するか、又地元に対する了解の程度、そういつたことにつきましては、これは一切大学長の責任においてやつて頂きたいという意味をもつて流したのでございます。 只今の新潟大学の新発田分校の問題につきましても、やはりこれと同じ様式をもつてなされたのでござやまして、恐らく新潟大学長といたしまして、適当な時期に新発田分校の統合ということをお流しになり、又その実現に努力されておるというふうに承知いたしております。一応御質問の前提につきまして、概略お答え申上げます。
○岩間正男君 今の御答弁によりますと、第九委員会の答申案をですね、文部大臣が採択して次官通牒で流した、その流す時にあくまで地方的な事情を考慮して決定するように、こういうお話であつたんで、然らばそれは大学長の責任でやれる、これはまあ文章を見ないから我々わからないのでありますけれども、その点は何ですかちやんとこの明文化されておるのですか、口頭ですか、よく使う手で口頭でそういうことはやつておくと、そうして公文の上にはそういうものはのつていない、こういうことがしばしば起きるのですが、これはどうなんですか。
○政府委員(近藤直人君) 第九特別委員会の決定を大学長に流しましたのは公文で流す、明文で流しております。而してそれをいつ如何なる範囲に如何なる方法で地元に流すかということにつきましては、一切学長の判断の自由にまかせるということも文章になつております。
○岩間正男君 私のお聞きしているのは特にあなたたちが、今聞きますと地元の具体的事情によつてそれを考慮して決定するようにということをつけ加えたといつておるのです。そのつけ加え方はこれは公文としてはつきり明文化しておるのか。或いは口頭でやつたのか或いは又は附属文書みたいなものでやつたのかどつちか、これを具体的にお聞きいたしましよう、これは甚だどうも……。
○政府委員(近藤直人君) 大体文章で流しております。併しながらその文章で流している以外に会議その他の機会におきましてよくその趣旨は徹底しておることと思います。
○岩間正男君 大体文章というのはどういうことかわかりません、文書をもらいたいのですが、そういうかんじんなことを一応の概念的なこの資料じやまずいと思うのですが、大体文章なるものをみせてもらいたい。
○政府委員(近藤直人君) いやお言葉が徹底しませんですから訂正いたしますが、発表につきましては学長にその方法を一任するという文章になつております。
○岩間正男君 なんですか、ちよつとわかるようにおつしやつて下さい。
○政府委員(近藤直人君) つまり第九特別委員会の決定は、これこれである発表の方法については学長に一任するという文章になつております。
○岩間正男君 そうすると私の今言つた地元においてですよ、こういう問題を具体的に決定するのは地元の意見をよく聞いてということは特に明記されていないのじやないかな。
○政府委員(近藤直人君) 文章そのものには明記されておりません。ただ実質上においてそういうことも配慮いたしまして、その発表その他につきましては学長に一任してあるわけでございます。その文章の中にはそういう趣旨が十分含まれておることと承知いたしております。
○岩間正男君 これは文章を見せてもらつてから我々検討しますけれども、特にこの政府委員に要求したいことは、この前もそうなんだ、この前も私たちは警察予備隊によつて学校施設を取られてはならん、これは基本的な文部省の方針になつている、その方針は堅持する、そこでこれはあらゆる機会に伝達しておる、そこで伝達しておるなら文章を以てやつたらどうか。ところがこれはあいまいであつて、口頭であらゆる機会にそうして個人的にやつておる。なんです、これは。こういうことじや困るのでありまして、今度の問題もやはり紛糾の一つの大きな原因というものは、これはどうも大学長には徹底していなかつたと我々は現状を視察した上判断せざるを得ない資料が出て来たのです。徹底しておれば、少くともあれだけ地元からいろいろな要求が起つている、新発田の分校を大体ああいうような農村地帯の小都市に作られたということは、いわば非常に、殊にあれは旧軍都であります、旧軍部で軍隊がなくなつて、いわば経済的にこれは相当まいつておる、そういう所に今度は文化都市としてこれを復興する、こういうことによつて地元民はいわば暗夜の中に一つのともしびを点じられたような気持で希望を持つて集まつておる。これは具体的に述べる時間もありませんけれども、こもごもこういうことが我々は現地調査でわかつた。そうしてこれによつて、従つてこの灯を消すようなやり方に対しては反対運動が非常に起つておるのです。又教員配置の面からいつても、やはりああいう地域的な所からの出身者でないと山間僻地には行きたくない、こういうことから教員配置の面からも要望されている。又ああいう農家の子弟たちがどつちかというと生活的に余裕がない。そういう所を地元に大学ができたというのて、そういう経済的負担が非常に軽くても大学に入れるということを非常に大きな喜びとしている。こういう実態を一体無視して、そうして今言つたところのペーパー・プランのようなもので統合してしまう。而もそういう学生や父兄や地元民のそういう要求というものを十分に考慮するごとなくてやつている。而も今申しました受入態勢は殆んどない。こういう形でやつている原因は今言つた精神の徹底が非常に不十分であると私は見るのでありますが、この点どう考えますか、管理局長如何ですか。
○政府費(近藤直人君) いろいろお話ございましたが、地元の皆さんのまあ御反対が大変あるようなお話でございますが、実はこの問題を取上げました時は、さようなことは一切我々承知しておりませんでございました。ところがだんだんこの問題が大きくなりまして非常に地元でトラブルがあるというふうに承知いたしていささか驚いておるのでございますが、もともとこの新発田分校を新潟に統合するという問題は、これは前回申上げました通り第九特別委員会の決定の線でございますので、我々は成るべく早い機会にその統合の実現に向つて努力して参つて来ておるのでございます。ただその時期につきましてこれは学長からのお話がございましたが、六月十五日を目途にして努力しておるというので非常に結構だと了承しておりましたが、それが今日いろいろ誤解もあつて、それが実現が不可能であるというような状況に立至つておることも承知しております。従つて只今のところでは六月十五日を目途にしてはなかなか実現困難であるというふうに我々は承知いたしております。 それからその受入態勢がどうかという御意見でございますが、これは新潟にございまする大学の農学部に新発田の分校の学生を收容し得る余地がございますので、この方面は受入態勢ができております。又若干それに補充いたす必要があればそれを補充する経費も我々のほうで用意いたしておりますので、受入態勢につきましては我々は決して手落ちがあるとは考えておりません。私どもはこの問題が極めてスムースにすべての皆さんの了解の下に動くものと考えておりましたが、非常に問題が紛糾しておるのは実に意外に思つておりますが、只今のところでは先ほど申上げましたような、決してこれを強行するという気持はございません。これは学長さんの御報告によりまして、我々は一に学長さんの今後の動き方を期待しておる次第であります。
○岩間正男君 あなたは結論を先に出されたのですが、これは実情によつてそういうようなところまでまあ逃出すとしか我々考えられないのですが、大体それなら地方民の意見を今まで文部省はこれの聴取する方法を大学当局にこれはとるようにしたか、或いは文部省直接こういうような問題を聞いたか。それから今までこの受入態勢とかそういうものについての実地調査をやりましたか。文部省から今度は誰か文部省の役人が二人我々その調査団について行かれたようですが、そういう報告などもこれは聞いておられますか。具体的にどのような今まで手を盡したのですか。恐らく大学側からの話しか聞いていないのじやないですか。そしてあなたの今の御答弁によりますと受入態勢には支障がないというようなことを言われておる。これは何を根拠に言つているのですか、一体。
○政府委員(近藤直人君) このたび岩間委員が地元へ実地視察に行かれますにつきまして、文部省から随行で参りましたことは先ほどお話ございました。その前に私のほうの田中部長並びに小林企画室長も現地に前に行つておりまして、受入その他につきましては十分視察しております。学長の報告のみ信頼しておるわけではございません。我々もその点に関心を持つており事。受入につきましてはいろいろ問題がございまして、例えば本丸中学の問題などもこれは後ほどお話に出るかと思いますが、そういう問題もございますが、文部省といたしまして、ともかくその学生を新潟へ收容する面につきましては、これは最大の努力を拂つて農学部を提供する、それから先生の宿舎も必要なればその宿舎の整備を新潟の市の当局並びに県の当局とも話合つて打合せをするという配慮はいたしております。
○岩間正男君 あなたたちの方針としては、設備ができてからそこに学生を移すという方針を考えておられるのか。それとも無理があつてもそこに一時收容してそれからその後にそれに適応した処置をとられるのか。大体あなたたちは無理にあれでスムースに行くと考えておられますか。農学部を我々が視察したのでありますが、大体百人だけ無理をすると、これも農学部の学生諸君や職員組合は全面的に反対しております、現在でさえも基準に合わないといつておる、農学部そのものは数字、資料を挙げませんけれども無理をしても百人しか收容できない。あとの三百人という者は非常に問題になつて来る。それを人文学部とか何とかいうところへやると言つておりますが、そういうところの関係者は全部これは反対しているようでございます。正常な運営ができない。そうすると仮に半年後にそういう施設を作るとしましても、半年だけは非常にこれからの運営に支障が来る。そうしてそういう無理なやり方をなぜ一体地元民の猛烈な反対があるなかに押切つてそうしてこれを強行しなければならないのか。こういう点については一切我々はわからない。橋本学長はこれに対してこういうことを答えておる。それは無理をしても收容しておけば、それによつて文部省は現在予算が非常に少い、七百万円でしたかな、統合に要する費用は、ところが千七百万円くらい要る、従つてその予算をとるためにはこういうような無理な状態を作ることによつて、既成事実によつて反対にこれは促進するのだ、こういうことを言つておる。教育は犠牲になるのですね。学生は非常に混乱する。こういうことを、而もですよ、学期の授業中の、六月十五日というのはこれはまだ授業中ではありませんか、それを夏休みを繰上げてそして強行する。而もあそこの荷物だけを運搬するのにトラツクが四百台要ると言われている。こういうことが六月十五日までに強行する。こうきめたそのやり方というものは非常に非教育的だ、何らそういう顧慮がない。こういう点を私達は非常に心配するのでありますが、あなたたち自身はどういう報告を聞き、一体どんな調査員が誰に会つてどういう調査をしているのかを私達はもつと具体的にお聞きしなければならない。 この問題はなお詳しくあなたのほうで無理がないという資料を出してもらいたい。これはこの次でいいからこの統合については無理がないということを今あなたは言われているのであるから、無理がないという資料を先ず一つ要求いたしますが。 もう一つは地元民に対して今までどういう調査をされたか。これはどうです。地元民に対する、或いは学生、或いは学校、分校の当局、それから父兄地元民、こういう人達がこういう問題についてどういう考えを持ちどのような見解を持つか、こういうことは非常に重要だと思います。教育の一番母体なんだ。あなたがたはどういう調査をしてこういう結論に達せられたか、これをお伺いしたい。これはどうです。
○政府委員(近藤直人君) 地元のお話でございますが、それは学校当局の話のほかに市長さんのお話、市会議員の皆さんのお話も承知いたしております。皆さんお見えになりましてそういうお話を伺つております。 それから只今受入態勢の問題でございますが、これは学長のお話でございますが、農学部は当初県におきまして四学科を目標に作つたもので現在二学科しかありませんのでその余裕がある。一棟三百六十坪を半年乃至一年間は提供できる。ほかに合併教室なども供用できるという報告がございました。それから又寄宿舎につきましては新潟市の寄宿舎に五十人程度の收容力はある。そのほか新発田方面の通学のためバス会社からバスを出してもらうことができる。そういうふうに受入れ態勢につきましては学長から報告がございますので先ほど申上げた次第でございます。
○岩間正男君 だから私は教育は学長だけがやるのですか。或いは市の当局だけでこれをやるのですか、もう少し、今本当に口に民主的だとか何とか云つておるけれども、実際は地元民とか、父兄とか、学生とか、そういうところは全然聞かない。そうして例えば市会においてはどういうことをやつておるかというと、一方でこれは警察予備隊の誘致運動に大童である。駅前には広告塔さえ出しておる。こういう形でやられておる。成るほど市会そのものの構成から見ますると、これは大多数そういう賛成者が多いようであります。併しそこにズレがあつたからこういう問題が起つた。地元民はどうかというと地元民の大多数は反対だ。あの市民大会に結集された、雨をついて集まつた三千何百人のあの父兄たちの情熱を四時間に亘つて私はつぶさに聴取した。これが調査団の任務である。こういうことを聞かないで官庁や当局者だけの話を聞いたんでは我々は教育はわからぬ。殊に人民の手に教育は戻るのだといつていながら何ら戻していない、実際。そうしてそういう当局者、学長とかそういうところだけ聞いているからこの問題は解決しない。何ら今までそれをやつていない。少くとも文部省の我々に随行された二人の職員は、市民大会の空気をよく聞いてくれというので我々は特に労を煩わしたはずでありますから、そういうこともお聞きになつているだろうと思うのです。そういう形でこれは進みますと、現状でこれをやればどういうことが起るかということについては私は多く申上げる必要はないと思うのです。学生も、分校当局も、地元民も、いろいろ理由をここで私は詳しくまだ申上げませんけれども、それを挙げてこれに反対しておる、こういう現状なんです。 そこであなたたちに一つお聞きしたいのですが、六月十五日というような期限を切つて来たこの大学当局のやり方、このやり方というものは、これは教育的だと考えますか。大学当局は何ら予備隊の問題とは関係がないというのです。市当局も言つている。全然これは別個の問題だと言つている。そこにいる稻田局長もこの前はそういうことを私に答弁している。ところが関係がないならなぜ六月十五日にやらなければならぬか。こういう非教育、これは問題にならんです、非教育は。学問は途中で中断されるのです。これはなぜやらなければならぬとあなたたちは判断をされるか。そうして而もこれに対して文部省は、六月十五日に強行することをあなたたちに学長が一応答申された、これに対して今まで催促されたような事実はありませんか。稻田局長にこの点をお伺いいたします。
○政府委員(稻田清助君) その事実はございません。
○岩間正男君 催促じやなくても、六月十五日までにやるのかどうか、こういうことをあなたはどうかわかりませんが、文部省側からそういう意思表示をされた事実はありませんか。言葉で逃れないで形式論でなく実質論でやつて下さい。
○政府委員(近藤直人君) 前に学長から人を介しまして、文部省の方針はどうであるか、新発田分校の統合に関する文部省の方針はどうだということを、文部省の方針をはつきりしてもらいたいという話はございました。そこで管理局長と稻田局長の名前をもちまして、第九特別委員会の線は変りはないと、従来通り成るべく早い機会に統合するという方針には変化がないという公文を出しました。それに対しまして大学長から又手紙が参りまして、大学としては六月十五日を目途として統合に努力するという報告がございました。それだけでございます。
○岩間正男君 その点は衆議院における予算委員会の稻葉委員の質問に対して、稻田局長はどういうふうに答えておられますか。ここで私速記録を見ておりませんので、一つ再確認したいと思います。稻田局長から。
○政府委員(稻田清助君) 当時只今近藤管理局長が答弁せられましたように文部省としては方針を示したのであつて、実行催促をした事実はないということを稻葉議員にお答え申上げました。
○岩間正男君 私は言葉尻のそんな何だか形式論みたいなことを聞いているのではありません。そういう方針を示すということが実質的には催促になつているのです。これはなおそういう具体的な資料で我々はもつと検討してもいいのです。そういう逃げ言葉でなく日本の教育を思う立場でやつて下さい。あなたたちは何でも官僚の責任という形でこの問題をやられちやあかなわぬのだ。 そこで次にお聞きしますが、この問題は全然予備隊と関係がないということを、大学当局も、市当局も、文部省もそういうことを言つている。そんならなぜ六月十五日にこれを強行しなければならぬか。今管理局長は情勢が変化したので六月十五日は無理だというふうに言われたが、併しすでに文部省のほうの態度としては、意思表示としては六月十五日にやはりすべきだというようなことが明文化されたかどうかわからないけれども、そういう趣旨でもつて大学当局に伝達されているのだ、ところが六月十五日というのは、大学の判断についてはあなたたちは六月十五日は無理だと今お考えになるのですか、改めてこれは管理局長もう一遍答弁してもらいたい。六月十五日がどういう点から無理であるか、そういう点を併せてお伺いいたします。
○政府委員(近藤直人君) 昨日大学長がお見えになりまして次官に御報告ございました。そのとき私立ち会いましてそのときのお話によりますと、非常に地元のほうでこの問題が紛糾しておりますのでよく皆さんの御了解を得るまで相当時間がかかるだろう、自分としては六月十五日を目標にしてどうにかするけれどもちよつとその日限までには皆さんの御了解を得るかどうか自分はちよつと自信がないと、従つて六月十五日ということは少し延びるかも知らんというようなお話でございました。
○岩間正男君 その判断された根拠は何ですか、あなたたちの判断された今私に意思表示されましたね、その根拠があるでしよう。曾つては六月十五日はやはりこれは進めなくちやならないとこういう意思表示までしておつた文部省が、なぜここに至つてこれを変えざるを得なくなつたか、少くともそれだけの変化がある、その根拠というものをお聞きしなければならない。今までの方針というものは非常に私は朝令暮改だと思う。
○政府委員(近藤直人君) その前に六月十五日というのを文部省から学校へ強制したという、そういうことはございませんからその点は誤解のないように。それからなぜ大学長がそれを変えたかということでございますが、私そばで拝聴いたしましたところによりますと非常に地元のかたでよくこのお話が了解されないで、一部のかたに了解されないでいる点があるということをおつしやつておりました。従つて自分としてはよく地元の皆さんに了解するようにお話して皆さんの了解のもとにこの問題を進めたい、そういう意味におきましてその六月十五日までに了解が得られるかどうか非常に自信がないというふうに伺つております。
○岩間正男君 そうすると先ほどお話の文部省がそういう意向としてあなたから話されたのですか、学長も変つたのですか。学長もそういうように六月十五日はこれは無理だということにはつきり意思表示をされたのですか。それから文部省もその判断に基いてあなたたちの見解がさつき披瀝されたわけだと思うのですが、それは認められたのですか。学長のその……。
○政府委員(近藤直人君) その話合いの線は新発田分校を統合するという線はこれは変りないと、従来の文部省の方針であり学長もその線は十分了承する、併しながらその時期につきましては六月十五日という線を曾つて学長としては意思表示されたわけですね。併しながら只今のところではその六月十五日の日までに全部皆さんの完全な了解が困難だということを話された、文部省といたしましても学長の御報告を諒とした次第であります。
○岩間正男君 文部省ももう少し私どもの実情を調査してはつきり処置してもらいたいと思うのだが、どうも情勢の変化でふらふらとやるようなそういう案しか実は作つていなかつたという証拠なんだ。この統合の案というものはそういうものなんじやないですか。大体どうなんです。地元民の意見を聞いて教育の民主化の立場からこういうものを十分に調査して、その上に立つてこの案を作られていたのですか。第九特別委員会の答申案なるものはどうです。そういう手段をとられましたか、或いはもう大学当局だけの資料をかき集めて作られたものでありますか。最も広汎なもう少し教育的な立場に立つてそういうものを全部調査してその上に最も妥当な案としてこれは作られていたのか。一体どのくらいの年限を以て作つたか、これを参考に聞いておきたい。 それから又今いつたように一つの目安なんですか、それとも飽くまでこれは天降り的に、強制的に、一方的に押し付ける案なのでありますか。この点も合せて答弁願いたいと思います。
○政府委員(近藤直人君) 先ほど来申上げました大学設置審議会に附属いたしまして第九特別委員会というものを設けましたのは昭和二十五年の十一月でございます。それから結論を得ましたのが昭和二十六年の六月でございます。その間各班に分かれまして、全国の七十有余の大学をそれぞれ各班に分けまして具体的に調査し、実地に視察し、教育的見地から国立大学のあり方というものはこうなければならないという結論を出されたわけでございます。それを文部省に答申する、文部大臣はそれを採択して次官通牒で昨年の六月にこれを各学長に流したというのでございます。それはどういう拘束力を持つかというお話でございますが、これは文部省のやはり一つの方針であると思います。従つて学長としましては、それを守る私は義務があるのではないかというふうに考えております。
○岩間正男君 大分そこのところをあなたたちはやはり今日何か天降り的な案だと、そうして第九特別委員会が作つた答申案を金科玉條のように考えられておるのだが、どうも第一に私たちはこれに対する一体この案というやつは十分に、今の教育の一番一つの要素になるところの地元における特殊事情或いは地元民の要望、こういうような点についてはこれは非常に検討が足りないのじやないかというふうに思われる。これは根本的に案を出してもらつても再検討したいと思いますが、そういう点を考えますと非常に天降り案じやないか。而もこれは相当長い調査期間というものが設けられたのかどうかわからない。そうしてこれは押し付けられている。そこで学長はこれを飽くまで守らなければならないというので、私たち学長に会つてちよつと気の毒な感じがした。むしろだから私たちは文部省の政策の犠牲者だと思つた。やはりまじめな学長ならそう考えましよう。上から押し付けられてときどき催促される、そういう形になるとこれはどうしてもやる、こういうことになつてこれは進めると思うのだが、併し飽までもこの案は文部省では一応決定したのでありますけれども、教育の民主化の立場から考えれば当然地元民の要求というものを十分に取入れて今後ともこういう問題を再検討する用意があるかどうか。そうでないと今言つたようにこの答申案であるからして、どこまでも守つて統合の方針には変りはない、こういうふうに進まれると私たちの調査した範囲内ではなかなかこの問題は根本的に解決つかない問題じやないかと思う。理由を挙げません、今は。非常にたくさん広汎な理由が挙げられて、そうして成るほど日本の教育が発足したときに民主化、地方化の問題が起つた、そうしてそれが日本の教育改革の一つの目標であつた。然るにその後やはり教育は官僚統制の方向に動いて行つたのです。そういう面から上からぎゆうぎゆう押し付けられてペーパー・プランというものが作られ、そこで曾つては地元民の協力をさせておる。地方財政においても、この問題については四、五百万の負担をあすこの新発田市はやつております。そうして又さつき申しましたように希望の火を点じておいて、関係者に、そうしてこれを取上げてしまう、而もどうかというと、あすこには高田、長岡三分校があるのに二つの分校についてはこの前反対運動が起つた、ところが新発田はそのとき割合に微弱だつた、そういう理由でもつて二つの分校については統合案というものは依然としてこれはなされていない。そうしておいて新発田についてはこれは強制的に出て来る、こういう形になつたらこれは地元民は納得するかどうか。又私はここにこういう資料も頂いて来た。教員養成の立場から考えれば、上越、中越、下越の面から見て、成るほどその中心地に教員養成がうまく配置されている。そういう点から考えましても当然これは再検討を要すべき問題である、根本的に再検討を要すべき問題である。このような設置審議会の特別委員会の答申案というものを金科玉條に頭から押し付けるというような案じやないというふうに考える。 ここにもう一つ重大な問題は、地元民の了解の問題ともう一つ切離すことのできない問題は予算化の問題である。予算の裏付けを一体あなたたちはどこまでやつたんですか。ペーパー・プランだけ押し付けておいてあとは地方の負担でやれということで一体こういう統合はできるかどうか、これは私は文部省の根本的な教育政策の、大学行政に関する問題だと思う。この点は又大臣にお聞きしたいところでありますが、あなたたちは一体事務官僚としてどう考えておるか、この点はどういうふうに見ておりますか、この点伺いたい。
○政府委員(近藤直人君) 予算の点でございますが、私今ここに十分なる資料を持合せておりませんが、新発田分校に投じました国費は、これは学校のほうの説明でございますが、国費は約九十二万円、それから県といたしまして約四百万円、それから市といたしまして約三百万円これが現状でございます。
○岩間正男君 今の数字そのものが明らかに語つておるんじやないですか。実際地方に大部分負担させて全く問題にならないような九十二万円なんという比率から見ますと、名前だけは国立大学ですが、迷惑するんだ、そういうことは。名前だけは国立大学、そうして国庫の負担の予算の裏付けはないんですよ。そういうことをしておいて上からだけの殆んど強権的にこれは命令する、そうしてこの案は撤回しない、飽くまでこの統合の方針で進むということは言い切れますか。これはどうなんですか。もう一回実情を十分に調査して、その上に従つて最も合理的な、スムースな、民主的な解決の方法を選ぶというふうにこれはできないんですか。この案というのはそんなに天降り的なんですか、金科玉條ですか。法的根拠を示して下さい、若しそうだというなら法的根拠を挙げてくれ。一審議委員会が作つたその案を文部省が採択して文部大臣の、成るほど何になるかも知らんが、併しながらこれにどれだけの法的根拠があつてそういうことが言えるか、これをお伺いしたい。
○政府委員(近藤直人君) まあ法的根拠というお話でございますが、先ほど来申上げましたように、これは大学設置審議会と申しますのは文部大臣の諮問機関です。その特別委員会の結論を文部大臣が採択いたしまして、それを文部省の方針としてこれを流したということでございますので、私はこれはやはり文部大臣の責任であるとか、かように考えます。従つてそれを受けました大学長はやはりその方針に副うて施策をするという義務があろうかと思います。併しながらこの実施につきましては、非常にいわゆる地元との問題があるということは十分に想像されますので、これを如何なる機会に発表し、如何なる機会にこれを実施するかという面につきましては、これは学長の專ら判断に待つというふうに考えまして、従つて次官通牒もそういう趣旨で流されておるのでございます。従つて学長の御判断によりまして、これを或る時期まで抑え又或る時期にはこれを発表するということが当然考えられるのでございます。従つて新発田の問題につきましても、これは学長の御判断によりまして、それぞれ事が進んでおると考えるのでございます。
○岩間正男君 ところが金科玉條なんですか、この案というのは。今まで進行された事実もないんですか。大体今私は事を分けて話しておると思うんだが、十分に地元の意見とかそういうものを総合して、長い時間の研究努力に待つてできた案でない、一諮問機関が早急に作つた案なんです。これについて実施面では一応の目安がなくちやできないだろうと私は思いますからそれはいいと思う。併し実際やつてみてですよ、やつてみてうまく行かなかつたらこれについて根本的検討を加えるという民主的態度をとらなければ、これは官僚統制です、もも完全に。今言つたように下からの何は聞かない。上から押し付けて学長にはこういうような責任があるという形で文部省の権限を学長に移して学長は板挾みになつている。或いは政策の犠牲者だ。こういう形に追い込むのはむしろ学長よりも文部省の責任そのものである。これは変更の余地はないのですか。全然こういう考慮の余地はないのですか。これははつきり伺つておきたいのです。どうなんですか。
○政府委員(近藤直人君) これは甚だ大問題でございますが、私これは責任を以て答弁をいたしかねますが、私の考えを申上げますと、これは変更できないもんではないと思いますが、併しながら、一応大臣が諮問機関をお作りになつてその諮問機関の特別委員会の結論を採択されてそれを実施させるということを考えますれば、やはりこれは文部大臣の一つの私は教育方針である、そういうふうに私は考えます。それは変えられないことはないと思いますが、それはまあ大臣のお考えだろうと思います。併しながら……
○相馬助治君 局長の今の答弁ですね、それは非常に大切だと思うのです。大臣の考えは別として局長自身としては新発田の現実その他から考えて、これは変え得る問題である、こういうふうに了承して差支えございませんですね。 それからこの問題については、どうも近藤局長の答弁はここで考え、思い付きにぽつりぽつりと言つているようだが、前後の関係上稻田局長はよく知つていると思うのです。稲田局長もですね、この問題について発言あらばつわきでちよこちよこ内緒話をやつていないで聞かして頂きたい。
○政府委員(近藤直人君) 私のそれでは見解を申上げますと、これは変えるべきではないと思うのです。これはやはり大学設置審議会附属特別第九委員会の決定の線を守つてやはり新発田を新潟大学に統合することが日本の教育のために私はベターである、かように考えます。ただその時機の問題につきましてはこれはいろいろございますので、六月十五日ということは或いは実現不可能であるかと思いますが、併しこれは今後よく学長さんが努力されまして、地元の皆様の御了解を得られることを期待いたします。
○岩間正男君 何だかさつきの言葉と今の言葉と矛盾すると思う。誠にこれは信念のない話だと思うのです。あなたたちの立場もあるでしようから、これは大臣からこの問題は明らかにしたいと思うのですが、そういう考えで大臣に助言をしておる勘定じや困ると思うのですよ。そういう実情に目を開いて見てもらいたいと思うのです。都合のいいときにかき集めるというのは困るのです。私はこの問題でなおお聞きしたいのがもう二、三点だけですが、あとのかたがお待ちですから、又その次にしますが、その二、三点の問題としまして、一体予備隊と関連がないないということをあらゆる場合に言つているのですが、こういう問題について文部省は大学当局並びに分校あたりに対していろいろな調査を命じたり、それから向うの都合を聞いたり予備隊が入るとすればどうなるかというような問題について、そういうことをやつた覚えはないですか、聞かないのですか、管理局長にお聞きしたい。
○政府委員(近藤直人君) 文部省が直接分校についてまあ調査するとかというようなことはございません。大体学長の御判断に一任しております。
○岩間正男君 あなたは四月でしたな、代られたのは、何月でしたか。
○政府委員(近藤直人君) 一月の末です。
○岩間正男君 一月ですな。事務引継というものがなされるわけですな。
○政府委員(近藤直人君) ございます。
○岩間正男君 二月二十三日文部省管理局長より通牒があり、予備隊が来るとせば分校を如何にするかという問題についてこれは聞いている。こういうことはどうなんです。これは誰かといいますと分校の責任者から私は聞いておるのですが、通牒は、とはつきり書いてある。分校の最高責任者である責任者ははつきり今までの統合の計画的な文書を出して実地調査まで頂いている。はつきり書いてある。これはどうなんですか。これは大学当局の判断か、これはどうなんです。
○政府委員(近藤直人君) それはその通牒は学長に対する通牒だと思います。大学長に対する通牒だと思います。
○岩間正男君 それはそうでしよう、無論。
○政府委員(近藤直人君) そういう照会がございますのでそういう照会を大学の方へ出したことはございます。
○岩間正男君 どこから照会があつた。どこから照会があつてそういうことをされたのですか。
○政府委員(近藤直人君) 私ちよつとはつきりしませんが、予備隊のほうからかと思います。或いは市のほうから逆に来たか、これはちよとはつきいたしませんが、予備隊のほうからかも知れません。
○岩間正男君 これは予備隊の次長が見えておられるので伺いますが、こういう内容を文部省に頼んだことはありますか。
○政府委員(江口見登留君) 私もそういう書類を公文で以て予備隊から文部省に提出したかどうかは存じておりません。恐らく公文では行かなかつただろうと思います。市のほうからの話もありますし、事務的にそういう話を聞きに行つたことはあるかと思いますが、公文では出ていないと考えております。
○岩間正男君 そうしますと我々は、問題になつて来るのは、参議院におきましてこの前超党派的に満場一致を以て本院を通過しましたところのこの教育施設確保に関する決議案、これは尤も事実的には三月十九日ですが、しばしばこういう問題についてこれは一応去年の水産大学あたりから証明されておると思うのです。そうしますと文部省はそういう調査を頼まれてそれからそれをまあ今後は調査するということを受ける前に学園の施設確保についてどういう態度をとつておられるのですか。頼まれたからそこで直ぐにそれを調査を命ずるとこういう形でやるわけですか。頼むということは少くとも候補地とか何とかそういうものを目をつけなければ頼むわけはないのですよ、どこだつてね、ただこれを頼むというわけではないと思う。何かそれを目をつけて候補地とか何とかなつておるからそういうときに文部省としてはいというので直ぐにそれを今度は下のほうに流して調査を命じたという、こういうわけですか。これはどうですか。
○政府委員(近藤直人君) 照会がございましたので流したのだと思います。
○岩間正男君 何だ、まるで頼りない。あなたたちは口を開けばこの前の稻田局長なんかは言つたでしよう、教育の施設を確保する、それはよい方針だ、何ら変りはない、しばしば学長に対してそういうことを今まで訓示もした、文書では出さなかつたけれども……。だから私は文書で出しなさいと言つたのです。公式な文書で出すと文部省の態度が明らかになるから。ところが口頭を以て個人的に非常にどうもあいまいに話した。これは責任逃れだ。これではあなたたちは予備隊という関連におきまして、非常にこれは私は、学園のこういうものは確保されない、こういう実情をまざまざと去年の水産大学あたりで具体的に見ておるのですからね、あの悲惨な姿を。こういうものに対しまして、やはり両院では、これは参議院だけではなくて衆議院にも説明をしておるのです、こういうことから考えますと実際はこれは関連がある。下のほうでそういうことが行われておる、それはあなたたちはお聞きになつているかどうか知りませんがどうですか。この前の評議会ですか、評議会でどういうことが一体諮られたか、予備隊にこの分校をやることが、文部省から、予備隊が新発田分校の校舎を接收していいかどうか、こういうような質問に対して異議なしということを決定したとこういうのです。異議なしということを言つておるのです。そうしますとはつきり予備隊と、これはこういう点から考えますと、評議会の議題そのものの内容から考えましても、予備隊との関連においてこれは進められているということは、これは疑うことのできない事実です、どう思いますか。あなたはそれでも予備隊とは関連がなくて、これは進められているということをあなたは云い切れますか。これは文部省はどうですか。
○政府委員(近藤直人君) 予備隊と関連があるというふうな御質問でございますが、決して関連はございません。これは前からの我々の方針がですね、第九特別委員会の線で以て行くことになつておりますので、予備隊が来るからどうのこうのということではございませんから、その点はどうぞ誤解のないようにお願いいたします。
○岩間正男君 今形式論を聞いているのじやないのです。関連がないというのは、形式的に分離して行けばですよ、こんなことはできるものです。今一体関連があるのですか。関連がないならなぜあなたたちは調査を命じたりですよ、今評議会の報告も聞いただろうが、文部省からのこういう通牒に対して評議会はこれを議題にしてやつているのです。なぜそんなら六月十五日というようなこんなばかげた未だないような理由を以て強制統合しなければならんその理由をあなたたちは発見できますか、教育的に。教育的に発見できるというのなら、教育的に六月十五日に統合せざるを得ないというふうな理由を挙げて頂きたい。今先にこれは変更する、現状が少し変つて来たから少し考えるということを言つたけれども、その前にあなたたちの基本的な態度について聞きたい。ということは、こういう事件が今後しばしば発生されては困るのです。当委員会がもつと重大な負担法とかそのほか重要な教育行政の問題でやらなくちやならないのに、こういう問題が至るところに発生して、絶えずこういうような陳情、請願の問題でこの委員会を使うべきじやない。併し止むを得ず、この問題は実は日本の根本的な国策とも関連した重要な問題であり、教育が本当に日本の再軍備体制の中に守れるかどうかという問題と深く関連してますので、これは根本的な問題の解決のために、私はお聞きしておるのでありますけれども、あなたはどういう理由を挙げられますか。六月十五日に統合しなきやならんそういう理由を一つ挙げて頂きたい。なぜ予備隊と関連なしに……ただ六月十五日でなくて……こんなばかげた……、この点どうです。
○政府委員(近藤直人君) 学校施設の確保に関する決議案は我々も十分承知しております。衆参両院の文部委員会におきましても、又本会議においても、かような決議を頂いておりますので、我々教育行政を扱う文部省の者といたしましては、その決議の趣旨に従いまして少しも違背ないように配慮をいたしておるつもりでございます。又今回の新発田の問題につきましても、これは決して予備隊が入るから新発田の分校を新潟に統合するのだ、新潟へ持つて行くのだ、そういう趣旨ではございませんで、その点はどうも誤解があるように思うので、甚だ遺憾に存じます。決してそういう趣旨ではございません。予備隊が来るから予備隊を維持するために大学を新潟に持つて行くのだと、そういうことはございません。その点はくれぐれも誤解のないようにお願いいたしたいと思います。ただ我々は大学設置審議会の第九特別委員会の決定の線を成るべく早い機会に実現する、それが日本の教育のために、新潟大学のためにいいのだという見地から仕事をいたしておるのでございまして、たまたまこの問題が予備隊が入るということと関連いたしましたものですから、非常な誤解を招いておるのは甚だ遺憾でございます。決してそういう趣旨ではありませんから、その点はどうぞ誤解のないように改めてお願い申上げます。
○岩間正男君 どうも答弁が私のお聞きしていることにはならん。私は具体的に六月十五日に強制しなければならない、つまり分校統合の教育的理由を挙げなさい、こう言つておるのですが、あなたはそういうふうに何ぼ言つても関係あると言わんでしよう。関係ある、関係あると言つて何ぼ衝いたつてあるとは言えないだろうと思います。それはもう或いは事実そうだつたかも知れません。事実並行的に進められている間にいつかその線が交わつた、こう考えることができる。ところが今度我々現地を見ますと実は交わつたことによつて、予備隊の招致運動を利用して統合を促進しようとしている当局の態度がはつきり見えた。文部省だつてそうであります、実際において、予備隊側が七月に入つて来る、これを契機にして逆に利用して、運用して、そうしてだから今度は六月十五日にこのことを持つて行かなければならないとこう言つたのではないですか。それはそう言えないでしよう、私がお聞きしても。勿論そうだ。これは学長のあげておるとにかく困難でも何でもこれを一方において収容してしまつて、そうして非常に苦しい状態が見えれば文部省のほうから予算が取れるのだ、早く取れるのだからと言つて、学生達或いはいろいろな父兄、それから農村の代表、市民代表なんかにそう答えているのです。このことで明らかだ。利用しているのです、少くとも。関連がないということをあなたは言つておる。こういうやり方はどうなんです。一体許されますか。この決議のあれから考えて、そうしてこれは非常に地元におけるところの広汎な反対運動がある中におきましてこういうことは許されますか。どうですか。はつきりした文部省の、これはもう局長ですからね、局長としてはお答え願えると思う。お答え願いたい。
○政府委員(近藤直人君) 六月十五日というまあ問題でございますが、これは学長の御判断で六月十五日までに統合するという御決定をなすつたのでありまして、それは何も文部省からこれを強制したとか、干渉したとかいうことではございませんからその点は誤解のないように。それから予備隊が来るためにこれを利用して学校を向うへ統合したということはございませんからどうぞ誤解のないように。
○岩間正男君 江口次長にお聞きしたいのです。実は大橋国務相の出席を求めておるのでありますが見えないから明日にでもこれは出席を求めたい。増原長官にも出席を求めたい。こういう事態でありまして、この前私が水産、文部の連合委員会においてお聞きした時には決して無理なそういうような接收はしない。地元民の殊に反対なんかがあるというと、これは予備隊そのものが今後その地にいてうまく行かない。だからそういうような無理はしない、こういうことでありますが、私たち実際行つてみまして、某新聞社の記者にこういうことを聞かれました。「あなたは東京で想像して来られたが、ここに来て実際見て想像とどうです。」とこういう感想を私は叩かれた。「いや、実にすこぶるこれはどうも想像の何倍の激しい運動である。そしてそれが継続されている。これは予備隊からも人を派遣して実地に見て頂きたい。予備隊とか文部省とかいろ問題でない。やはりこれは日本の民族の問題である。こういうような大きな問題が地元に起つている。そうしてすでに表明された意思ではあの土地の人達は八万七千というこれは反対署名運動も展開されています。地方に行つて聞いてみますというと、成ほど市議会と市長はそういうような態度をとつていられるようだ。招致運動をやつていられるようでありまするけれども、併しこういう間にもいろいろな経過があり得る。どこまでも予備隊は招致しておつたけれども、一方では分校は統合しない。存置委員会がそのために市会に設けられておつたのだが、その存置委員会というものは、いつの間にか一回会合をやつただけで機能を失つてしまつた。こういう形で而も市民の声は非常に私は大きくこれは出ております。併し市当局はその世論は一部のものである、一部の者だけがそれを反対しているのだということで、或いは我々は市当局のそういう意見を信用して夜の市民大会に出てみたのでありますけれども、三万七千の町から三千五百人くらいの人が動員されてあの雨の中で四時間、而も七十才の老人まであの壇上で切々として涙を流してあの彼が訴えておるあの姿を見てどうして、あれが一部の一体世論というものと言えるかどうか。又その中でいろいろ婦人の方達が実に熱心である。この党員にもそういう方がみえたようでございますけれども、あの子供連のやはりあくまでも自分達の正しい態度を信じて闘つているのを見るというと、親としてはもう黙つて見ていられない。どうしてもこれを本当に貫徹してやりたいと言つているあの熱烈な姿を、親心から発しているところのあの鬪いの姿を我々はまのあたり見て来た。そうして実にこれを我々としましてはこういうような一つの意思を無視して一体何者が何を強行できるか。やつたつてそれは大混乱と失敗しか起る以外に何者もないということをこの目で見、大観して来たのです。こういう点から私は予備隊とか大学とかというけあな一つのブロツクから、セクシヨナリズムからものを考えるのでなくて大きな立場から考えて一体こういうことは有効であるかどうか。この場合に、私に対する御答弁に照し合せて江口次長から私は御意見を承わつておきたい。勿論大橋国務相に私は正式に質すつもりでありますが、次長としてどういうような見解を持つておられるかお聞きしたい。なお、この問題の経過についてどういう経過があつたのですか。文部省との折衝の工合とか、地元との折衝の工合とかをお聞かせ願えれば幸いだと思います。
○政府委員(江口見登留君) 新発田に予備隊を設置してもらいたいという、その地元の希望と申しますか、これは実は一昨年の夏以来のことでございまして、そうして我々がその当時からいろいろと候補地を物色しておつたのでありますが、当時七万五千を容れまする際はいろいろまだ建物も何もないじやないか、空いている建物が何もないじやないかということで、七万五千はその他の施設を修理して入つたのであります。その後も引続き前の市長さんの時から或いは今度の市長さんになりましても引続き建物は暫くすれば空く見込であるから是非今度の七万五千の増員の際には新発田に来てくれということを引続き陳情して参られたのであります。我々といたしましては、勿論一々の施設について当るということは東京におりましては甚だ不便でございますので、新潟分校の問題もありますし、本丸中学の問題もありますし、或いは引揚者のありますあやめ寮の問題もありますし或いは酪農組合の事務所もございます。これらはやはりどうしても地元の代表者である市長さんの立場を通じてその意向が大丈夫であるかどうかということを確めるのが予備隊としても便宜でありますので、その方法をとつて参りました。而もその市会の分野の関係もありまするし、我々といたしましては新発田におきまして大部分のかたがそれを希望しておるのであると、こういうふうに我々は信じて参つたのであります。最近におきまして県庁のほうにも知事、副知事にもその意向を確めましたところ差支えないであろうということでありまするので、それでは七万五千の増員に当つては、而も新発田が適当な候補地と認めて、そこに入れるようになるかどうかということで具体的な問題に入りましたところが、こういう騒ぎになりまして我々としては実に心外に考えておる次第でございます。従いまして、我々は七月の半ばにここに千五百人程度のものを容れたいという案を持つておりますが、只今の事態の推移によりましては、これは我々はあきらめざるを得ないかとも考えております。併しこれは我々といたしましてもなお文部省とも相談し或いは市長さんとも話合いをもう少し進めて行きまして、駄目なれば駄目ということにならざるを得ない、かように考えております。
○岩間正男君 この問題で六月十五日は……この問題として、七月十五日までに予備隊が入るという問題は、一応先に見送られるという話になるのですか。やはり予備隊からできたら現地視察を虚心坦懐にやつてもらいたい。私たちは二人で参りまして、まあ二日間あらゆる機会に、代表に会つて聞いて来たのでありますけれども、我々の教育的判断においては、非常にこれはあそこから分校を動かすということは非常にこれは事実不可能じやないか。そういう熱烈な声が起つておる。又事情をいろいろ聞いてみまするというとそういうふうに判断せざるを得ない。殊にほかに県下に三つの分校があつて而もそれは教員養成なんです。それを新潟が強力に無理して統合しなけりやならない、そういうような理由を発見するにむしろ苦しむ。そういう形のものが統合されるというと、それによつてどうしたつて予備隊に追い出された、こういう感じしかこれは四面に與えない。絶対そういうような結論においてそういうことになる。どういうふうに強弁しようがそういう事態に対してあなたたちは單に、先に言つた十五日には入れないが、まだ検討してという話でなく、もつと根本的に、若しも忠実に日本のそういう問題を憂えるならこれは検討される必要があると思うのですが、そういうなにを持つておられるのかどうか。
○政府委員(江口見登留君) 予備隊を設置するにあたりましては、勿論大体方針がきまりますると、それぞれの専門家を発して調査をいたします、併しどこにおきましても賛成派と多少の不賛成派というものがあるのであります。この新発田の問題につきましては、どちらが数が多いか私はよく存じません。併し我々といたしましては新発田におきましては、なお今日もぜひ予備隊を置いてもらいたいという陳情も続々来ておる次第でありまして、それらの判断は結局県なり市町村なりにおまかせして、その結論を我々のほうで取捨選択するというほかに手はないのでございます。従いまして余り方針がきまらない先に、地元に参りましても誘致派と不賛成派とがいろいろに陳情を行いまして、行つた者自身の調査さえ不可能になるという実例も多々あります。大体方針がきまつた後でなければ見に行かないという事例になつております。
○岩間正男君 もう一つ最後に。この問題について私たち行つて見ますると、相当激烈な対立があると聞きましたのですが、この問題のなかで一つやはり見逃すことのできない問題は、背面に暴力らしいものが動いておるということです。そうしてこの市側の予備隊招致の報告のなかで、若しも警察予備隊に反対する者はこの町から出ていけ、ということが市会議長の言で表明された。こういう形で運営されて、そうして予備隊が招致された時に、一体その予備隊があそこで晏如たり得るかどうか、又半分地元民の協調というものを求めることができるとあなたたちは考えているかどうか。こういう実態を聞きまして、私たちは暗然としたのでありますが、私たち調査団が実にただならない空気のなかに置かれたことを体験して参りました。市長側にはそうするとそこには奴の言うのは嘘だから今度は別なほうで聞いてくれ、そういうことで、そういうようなふうに我々の会見しておるところに申込んだ人がありました。又婦人大会に私たちはちよつと傍聴したのでありますが、その戻つて参りますと、又少数の婦人のかたが、代表、これは我々が婦人の代表というので我々が懇請されまして、そうしてそれに対していやそれは嘘だ、こつちで我々のほうを聞いてこれと引張りだこだ。併し我々は公平に両者の意見を聞かなくちやならないというので、婦人代表のかたの御意見も聞き、又それに対して婦人協議会の又代表の人たちが、あれは本当の自分達の代表じやない、というような意見もこれは聞いてきておる。というのは何ら正式な決議機関において決定されていないということで、非常に利害の問題もありましようし、いろいろな立場によつて紛糾しておる。こういう形のなかでこの問題を進められるというと、先に行つて非常にやはり望ましくないような形が出てくる、予備隊のためにこれは経営ができないとこういう点についてあなたたちは十分にこれを検討する用意があるかどうか。この点次長にこの点だけ伺つておきます。文部省もどうかその点考えておいて下さい。
○政府委員(江口見登留君) 先ほども申上げましたように、大体市長さんを通じ或いは知事さんを通じていろいろな情勢の変化を見守つておるわけでございまして、我々といたしましては、この問題が円満に解決した上ですべての人がさらりとして予備隊を受入れるという態勢になつて頂きたいことはやまやまでございます。併しそういう態勢にならなければ、市のほうとしても準備整わないからという回答が来るであろうと思つております。そういう回答が来れば結局は置けないということにならざるを得ないと考えております。
○荒木正三郎君 私も新発田分校の問題につきましては現地に調査をいたしました一人といたしまして、明らかにしておきたい点がございますので質問をいたします。先ずこの問題が文部委員会で取上げられて現地調査をすると決定されたどきの事情と、私どもが現地に参りまして実際の事情を聴取いたしましたその間に、私どもは東京で考えておつたよりも現地に参りまして問題の深刻さを痛感いたしたのでございます。私どもは調査に当りましては、学校当局或いは市当局のかたがたにもお会いをして事情を聴いたのでありまするが、それだけにとどまらず、或いは教官の人たち或いは学生の人たち或いは父兄、一般市民のかたがたにも多数お会いをいたしました。私どもは調査に当りましては、学校当局或いは市当局のかたがたにもお会いをいたしまして、公正を期するつもりで各方面の意向を聴取いたしたのでございますが、事態は極めて深刻であつて、この問題をこのまま放置することは許されがたい事情にあるということを痛感いたしたのでございます。従つて我々としても、我々の立場から何とかこの問題の解決のためには盡さなければならないという気持を深く持つて帰つて来たものであります。そこで文部省当局におきましてもその後いろいろの情報が入つているだろうと思いますが、現在どういうこの問題について善処しようと考えておられるか、先ずその点をお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(近藤直人君) 先ほど来お話申しました通り、新発田分校を統合するという根本方針には変化はございません。併しながら昨日学長さんのお話もございまして、只今荒木委員のおつしやつたように非常に現地では非常な深刻な問題になつておるということでございますので、学長といたしましてもこの点を十分考慮されまして、もつと分校の皆さん並びに地元の皆さんともう少し話合いをされて、十分納得の行くところまで話合いをされた上でこの問題を実行に移したいというふうにお考えなざつたようでございますので、先般文部省に回答がございました六月十五日を目標にして努力するという線が多少ずれるというふうに昨日は学長さんがお話がございました。文部省といたしましてもその学長のお話を了としまして、できるだけ紛糾を避けて円満に統合を実現したいという気持でございます。
○荒木正三郎君 私は結論的に申しますと、今文部省或いは大学当局がとつておられるような態度では問題を解決することは非常に困難な事情がある、こういうふうに考えておるわけなんです。なぜそういう考えを持つておるかということについて若干質問を兼ねて申上げたいと思うのですが、今度の問題は非常に複雑ないろいろな事情があると思いますが、主要な第一の問題といたしましては、新発田分校を新潟大学に統合することが新潟県の実情からいつて果して適切な措置であるかどうかという問題であります。この問題につきましては只今統合の問題は既定方針通りやるつもりである、こういう意見が述べられた。併し今度起つておる問題はそこにやはり根本の問題がある。この問題を解決することなくして今度の新発田分校の問題を解決することは私は困難であると思う。併しこの問題は根本問題であると同時に、これはひとり新発田分校だけの問題でなしに非常に大きな問題である。従つて私どもにとつても検討しなければならん軽卒に結論を出すことのできない問題であると私も考えております。併しこの大学の統合の問題についてやはり地方の特殊的な事情、こういうものが果して考慮されているかどうかと。或いは大学の統合の問題について單に大学の充実、整備という観点からのみ考えられて、教員養成という立場から十分な考慮が拂われているかどうか。こういう問題について私どもとしても検討を要する問題であるというふうに感じております。併しこの質問はあとに廻しましてこの問題を再検討する余裕を持つということがやはりこの問題解決の私は一つの重要な問題であると思いますのでこの際に申上げておきます。 次に重要な問題としては、差当りの六月十五日を期限として分校を統合するというこの問題であります。これはいろいろな点から考えてみましても、私どもにも理解できがたい点が多いのでありまして、これは当然こういう方針で強行することはよくない、こういうふうに考えておるのであります。この点については岩間君からいろいろ質問がありましたが、大体教育的に考えてみましても分校を統合するということは、仮にこれが正しいことであつても或る一定の計画に基いてなされる性質の問題だと思うのです。従つて三月の終りとかいうふうに学年末に行うとかいうことは十分計画の上でなし得ることであるのにもかかわらず、六月十五日というような学期半ばを選んでおるということはひとり私だけでなしに誰が考えてもどうもふにおちない。こういう時期をことさらに選んでおる。教育的に非常によくない。いわゆる勉学途中に分校を統合する、こういうふうな措置をとるということはこれは決してよくないことである。これは誰が考えてもわかることであると思うのですが、こういう期限がとられておる。現在の分校統合の方針というものは当然変えて行かなければならない。このことについては只今説明がありまして、これは延ばしてもいいのだ、こういう話でありますので、一応その点は私どもとしてもよくわかるわけでありまして、これは十五日を期して強行するというようなことは絶対にあつてはならない。私どもも実地調査の結果固くそう思いますので、十分考慮せられたいと思うのです。 それから現地に参りまして、もう一つの問題は、やはり分校が予備隊にとられるんだと、そういう意見が非常に多いのです。これは私はこういう意見が出てくるのは当然であろうと思うのです。六月十五日までに明渡すように、こういうことがまあ遂行されておる。これは全く警察予備隊が来るためにだ、こう考えるのは当然のことであつて、先ほどから警察予備隊と関係がないとこういうお話がありますけれども、これは文部省側からだけいえば或いはそうであるかも知れません。併し全体の問題として総合的に考えた場合、どうしてもこれは警察予備隊がくるから六月十五日に明けなけりやならぬとこういうふうに問題がなつてきておるのであつて、私はこういう事情からも考えて、どうしても六月十五日に既定方針通りやるということはこの際やはりやめねばならぬというふうに思います。そういう点で管理局長からお話があつたようにその期限については十分善処してもらいたい、かように考えておるわけであります。私はそういうふうに差当りの問題といたしましてはこの既定方針を強行しないで延ばすという措置を差当り取る必要がある。それから更にそれだけでは問題が済まないのであつて、その次に統合の問題をどうするかという問題が私はどうしても残つて来ると思うのであります。仮に六月十五日を一ヵ月延ばす、或いは二ヵ月延ばす、こういうふうにいたしましても、これは地元の人の到底納得しがたいものがあると私は思うのです。 それで私はこの際お伺いしたいのは、どうしても統合の根本方針を変えないんだ、この問題についてもう少し地方の事情というものを考慮する余地はないのかどうか、こういう点についてお尋ねをしたいと思います。
○政府委員(近藤直人君) 統合の根本方針につきましては、これはすでに決定いたしておりますので、これを変えるということになりますれば、まあ今までの第九特別委員会の決定をくつがえすということになりますので、これは私は現状においては困難じやないか。併しながら、この第九特別委員会の決定の線を実際に適用する問題につきましては、これは各大学校の学校長の御判断によりまして適当な時期、適当な範囲、適当な機関にかけてこれを発表し、実現をするという措置はとつてあるはずでございますから、その決定そのものが今問題となるというお話でありますれば格別でございますが、ただその時期その他の問題につきましては、これは相当幅のあるものと私は考えております。繰返して申上げますが、第九特別委員会の決定そのものを問題とした場合に、それは変えるということは簡單にできる問題ではないというふうに自分は了解いたしております。
○委員長(梅原眞隆君) 江口次長は次官会議でちよつと用事がありますのでお帰り願うことに御異議ございませんか。
○矢嶋三義君 江口さんにお伺いいたします。先ほど私のほうで、市長側並びに知事側を通じて様子を探る以外ないので探つてみたところが、差支えない、予備隊を招致したいという地元側の要望によつてこちらは受けて立つたのだと、こういう御発言があつたのでございますが、これは公文書で出ているのでございますか。
○政府委員(江口見登留君) 公文書では出ておりません。市長さんのほうからは大体こうなる見込であるという一番最後の書面は五月二十二日に来ております。それによりまして日にちを切つて何日にはどういうことが片付く予定である、何日にはどういうことが片付く予定であるということをちやんと計画的に書いてあります。で、その成行きを我々待つておるわけでございまして、それによりますと、五月三十一日までにどうなる六月五日までにはどうなる見込、六月十五日までにはどうなる見込ということが書いてありますので、一応今それを信頼して見守つておるという程度でございまして、県のほうからの公文書は別に参つておりません。
○矢嶋三義君 地方自治体はわかりましたが、いよいよその話に乗る前にあなたのほうでは文部省の意向を確めたようなことはございますか。ございませんか。
○政府委員(江口見登留君) これも公文では確めておりませんが事務的に連絡いたしまして伺いましたところ、先ほど文部省のほうからの御答弁にもありますように、早晩は新潟のほうに移る予定であるということを聞いておりますし、移る具体的の問題はとなりますとそれは文部省のほうとしては学長さんのほうにお任せしておるということでありますし、私のほうは市を通じて学長さんと話合いをしてもらいたいということで進んで参つたのであります。
○矢嶋三義君 本日の事態に来たるまでの経過としては、先ほど江口さんから御発言があつたように、こういう事態になつて誠に心外だというようなお感じを持たれるのは私は御尤もかとこう考えます。併し現在における事態については実地に視察された荒木君並びに岩間君から縷々説明されておるのですが、私もう一言承わりたい点は、あなたの最初の発言からでも察知されるのでありますが、何も最初からあなた様のほうで新発田を目標にして計画したものでもない、向うから切なる要望があり、今まで打診したところによると大体支障ないようであるから、それで話が乗つて来たのだ。こういうわけでありますが、こういう事態になつて非常に地元に反対があるとすれば、あなた様のほうとしては、強いて新発田を選ばなくてもいいんじやないかというふうに私さつきの発言から承わつたわけでありますが、再検討される用意があるのでございましようね。
○政府委員(江口見登留君) 私どもは大部分のかたが賛成して頂けるものだと思つて作業を進めて参りました。ところが非常に反対のかたも多いということを承わりまして、この問題が円満に落着いたしまして、先ほど岩間委員から御発言がありましたが、何割かでも予備隊が行つた場合に、反感を持たれて予備隊と地元との間がうまく行かないということでは、予備隊を置く趣旨にも副わないわけでありますから、我々といたしましては、できるだけこの問題を二年ほども揉んで参つた都合もありますので、できるだけ円満に片付いて、反対派も納得されて、それでは処置も十分につくという方法を御研究下すつて、予備隊がそこに入れることを希望いたしております。今でも併しその希望が達せられない場合には、新発田に予備隊を置くことは諦めざるを得ないかも知れませんが、その際は又別の地域を選定せざるを得ないのではないか、かように考えております。
○荒木正三郎君 これは江口さんによく考えて頂いておきたい問題ですが、市の当局も、分校は統合される問題が起きたときには、市当局も分校統合反対だと、こういう立場をとつて国会にも請願して来ているわけです。一方では市のほうは、市長さんは警察予備隊の問題についてもここへ引張つて来たい、こういう考えです。ところが最近になつて分校もここへ置いてくれ、警察予備隊も一緒に置いておきたいという二つの問題が起つて来てこの二つを同時に解決することはできないというところに、私は警察予備隊を誘致しようと考えておる人々の間にも非常に問題があるということを考えて頂きたいと思います。少くとも私どもの調査の結果では、地元市民の大多数は学校を離したくないということでは意見が一致しておる、こういうふうに大体見て参りました。従つてここに警察予備隊を誘致してそれで学校を新潟のほうに動かすと、こういう事態が来ればこれはなかなか容易ならぬ問題であるというふうに感じていますが、この点は十分考慮して、それから調査をする場合でも市長とか或いは市会議長だけを通じてやはり事を運ばないで、こういう問題が起つておるのでありますから、やはり一般市民の声も聞く、こういう親切な態度を以て私は実情調査を予備隊のほうでもしておいてもらいたいと、こういうことをまあ要望しておきたいと思います。
○高田なほ子君 ちよつと一点。江口次長にお尋ねいたしますが、ちよつとあの労働委員会のほうに参つておりましたから質問がちよつと重なるかもわかりませんが、今のお話ですと警察予備隊は市長並びに知事側の要求を受けて立つ、要求を受けて立つほうの側になつておるようですが、どうもその原動力になるのは何といつてもこの警察予備隊誘致運動だと思うのです。その誘致運動というのはこの火のない所から誘致運動が忽然と起るというようなことも常識的には考えられないのであります。私は新発田のほかに篠山の誘致運動に伴うやはりこれと同じような問題を調査に行つたのですが、どうもその誘致運動というのと警察予備隊のいわゆる予備隊配置計画というものとが、どういうその関連を持つているのか、予備隊運動が起るに至る径路というものを私は知りたいのであります。その径路を是非お話願いたいと思うのです。
○政府委員(江口見登留君) 予備隊を最初七万五千設置する、それから今度は三万五千増員いたしまして十一万にするわけでございますが、やはり国とたしましてはできるだけ経費を節約するという点から既設の建物或いは演習場などに適当な土地があるかないかということを中心として考えるわけでございます。従いまして既設の建物がありまする際にはできるだけそれを利用したいということで一昨年の秋頃にも各知事さんにお願いしまして、遊休施設の中で主として国有建物の使えるものがあればお知らせ願いたいという照会も出ております。そういうことを地元の人たちも御承知になりまして自分の県には或いは自分の町にはこういう建物が空いておるが予備隊に来てもらえないだろうかという、そういう誘致運動と申しますか、そういう陳情が多々参つております。各県平均二ヶ所ぐらいずつ来ておりまして、私共の机の上には随分溜つております。そのなかから比較的金のかからないような又問題のなさそうな所を選んで地元の人たちと相談を始めるわけでございます。最初から我々のほうでここに置きたいがどうだというようなことを言い出すことはめつたにないのであります。併しそれは絶無ではございません。例えば部隊の配置の関係から申しましてこの辺は非常にまばらになる、だからこの県には是非やはり配置場を置きたいものだというようなことを考えまして、その県の知事さんなどにその県のどつかに適当のものがあれば予備隊を置きたいと思うが何かないかという照会はいたします。併しこれは極めて稀でございます。大体は国費の節約ということから既設建物がないだろうかということを探しておるのであります。従いまして我々から見ますと忽然と誘致運動が起つて来るということのほうが大部分であります。
○委員長(梅原眞隆君) ちよつとお諮りいたします。本日は午後視察予定がありますし、それから天野、大橋両大臣が今日は御出席できませんから、明日両大臣の出席を要求しまして、本問題及びその他の事件についての質疑を続行したいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○矢嶋三義君 大学学術局長にお願いしたいんですが、それは大学設置審議会の第九分科会で結論付けて出された統合計画ですね、その全国に亘る統合計画並びに問題の起つている所がありましたら、そういうのも合わせ資料として提出して頂きたい。
○政府委員(稻田清助君) 私の所管じやございませんから……。
○政府委員(近藤直人君) ちよつと矢嶋さんにお答えしますが、只今の第九特別委員会の決定でございますね、これは実は文部省といたしまして、非常に地元との関係がございますので、極秘扱いにいたしておりますので、これを一般に公表することは適当でないと思うんでございますが、若し矢嶋先生御希望でございましたらお話申上げたいと思います。
○矢嶋三義君 だから私は資料として出して頂きたいというのです。その資料に基いて教員、殊に義務教育に従事するところの教員の零歳計画あたりにつきまして、これは養成のほうは大学学術局長ですか、それに大臣の意向を確めてでなければ、これはなかなか簡單に私は結論が出ないと思います。一応それは秘密になつておりましようが、我々の取扱方に愼重を期しますので、文部委員として資料として要求しておきます。
○政府委員(近藤直人君) 只今の資料のお話は、なお矢嶋委員からさような御希望があつたということを上司に伝えまして、御協議の上、御解答申上げます。
○岩間正男君 それはみんなに出すのですか、文部委員会に……恐らく文部委員にはみんなのところに出しましよう。そうでなければしようがない、これは一応、なんだけれども……。
○委員長(梅原眞隆君) それじやこれは上司と相談してもらいまして、御返答を願うことにしておりますが、今日はこれで散会いたします……。
○岩間正男君 これはさつき統合の受入態勢は差支えないという答弁でございましたが、あなたたちの見た統合の受入態勢は差支えないという資料を出して下さい。これは学長がお聞きになつたのだろうと思います。学長さえ無理だということを認めておるのだから、あなたたちはそれは差支えないというのですか。
○高田なほ子君 それは当然私は要求できると思いますね。
○政府委員(近藤直人君) 先ほどお答え申上げました学長の資料によりまして……。
○岩間正男君 それは文部省は文部省の資料として出して下さい。
○相馬助治君 矢嶋君の資料要求は、近藤局長のほうに向いてなすつたから、近藤局長にそういう答弁がありますから、私は改めてこの矢嶋君の意思もさようであろうと思うので、文部委員長に向つて資料の提出を要求しまして、その資料は矢嶋君の言つたことです。そうして又近藤局長の上司に伺つて資料をこちらに持つて来るということは私どもとしては受取りがたい。少くとも局長は政府委員であつて、属僚の者が出て来た場合なら我々は了解します。そこで案はあるけれども事は秘密を要すると、こう申すなら一つ国会議員を信用してもらいたい。そうしてそのものが当委員会以外には絶対に他言すべからざるものならば我々はそれを守りましよう。又文部委員会がそういうことは秘密であるとしても、我々の判断においてそれは教育の基本的な問題として秘密にする必要のないと思うときには、あなたがたに一応了解を得て我々はこれを適宜に取扱うでありましよう。要するに、この資料の要求は、私は文部委員長に向つていたします。従つて文部委員長は、厳粛にその資料を要求してもらいたい。
○委員長(梅原眞隆君) 了承いたしました。
○相馬助治君 それから第二点。先ほど近藤局長の答弁をこの次までに正確にこれこそ打合せて来て補足して頂きたい。そのことは学長にそういう案を渡して、それを如何なる方法でいつやるかはかかつて学長の責任であるという答弁をなすつておりまするが、それはあなたがたたちの内部的な話であろうと思うのです。それで六月十五日というのが問題になつておりまするが、統合の時期というものが学長に委ねられているとしても、向うは三年くらい余裕があるとか、向うは五ヵ年くらいの余裕があるという場合とか、本年度中にこれを解決するという場合でも時間的に裁量の余地があるとしても、内容的にはもう非常にこれは違うはずなのです。従つて学長の自主的判断の範囲というものはどのへんであるかということを私はこの次聞きます。 それから学長の立場は非常に同情すべきものであるということは岩間委員からの報告で聞いてわかりました。併し私共は荒木、岩間両委員の報告を聞いて学長に同情するかしないかというような問題を我々はここで考えられないのであつて、むしろ問題は学長はあらゆる機会に統合に反対であるということを公言し、而も文書を以て公言をしてその統合には反対するという意思を表示しておるのです。にもかかわらず最近に至りまするや豹変いたしまして統合のお先棒になつておるのですが、かかる信念のない学長に対して文部省は如何なる措置をなさんとするのであるか、如何なる見解を持つておるか、私はこれらについて態度をはつきりして来て個人の見解じやなくてこの次の劈頭に二つの重要質問をいたしますから、そのピシヤツとした答弁を承わりたいと思います。
○岩間正男君 もう一つさつきの文書が秘密で出せないということなんだが、今度の問題の根源はここにある、地元民を信頼しないこと甚だしいと思います。こういうものを先に発表すると工合が悪いというので飽くまで秘密的に一方的に進められておいて、この問題が地元民にわかつたのは丁度今から一月前であります。こういうことで今度の統合がうまく行くと思いますか。それほど重要な秘密的なことをこの審議会の九分会というものに與えているのですか。或いは文部省はそういうような答申案というものは飽くまで秘密主義で今後押通して行くというのか。今国会にも今まで知らせなかつたことが一つと、それからあなたはこういうような案というものを金科玉條のように考えておることは、一応あなたの立場としてはそうだろうと思う。併し局長としては国会はこのような意思表示をしておるときにこういう案といものは一体何ですか、変えられないというのですか。どこまでも守るというのですか。あなたの職務としても守るというのですか。その点お聞きしておきます。
○委員長(梅原眞隆君) 今日は散会いたします。 午後零時四十五分散会