農林委員会 第55号
- 発言数
- 70 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/06/20
会議録
○委員長(羽生三七君) それではこれより委員会を開会いたします。 最初にかねて問題となつておりまするバターの輸入の問題を議題といたします。先般政府ではポンド過剰対策の一環としてかどうか知りませんが、まあそういう意味合いとしてと思いますが、バター輸入の件を閣僚審議会で決定したようであります。併しまあ他面日本における無家畜農家解消のために畜産奨励の方策も計画せられ、又それに対する利子補給等の財政的処置も講ぜられて、日本の酪農業、畜産業振興の対策ポとられつつある途上に、大量のバターが濠洲から輸入されることは日本農業に及ぼす影響極めて重大であるとの観点から、各位からそれぞれ本問題について御要望がございましたので、本日は農林大臣並びに安本、通産、大蔵各当局の関係者の出席を求めまして、この問題に関する検討をいたしたいと思うのであります。
○飯島連次郎君 折角の御列席を得ましたので、私はハタしの問題について総括的な質問を申上げたいと思います。 我々は国会議員という立場において本問題を考えておりますので、農業或いは酪農業という限られたる分野においてこの偏した考え方をせんつもりでありますが、併し飽くまで国民の注視の国会でありますので、国民の栄養を向上するというためにバターの供給量を殖やすということについては、勿論これは結構なことでありましようし、又ポンドが過剰であるためにこれを調整する必要を感じておることについても必ずしも人後に落ちないつもりでありますが、併し国の政策が総合性を欠いたり、或いは国家資源の開発が阻害をされたり、又国家の資金が正当性を欠いて使用せられると、その結果が大多数の国民に大きな犠牲を強要」するというふうな場合には、こういう政策を断じて黙視するわけにはいかんのであります。バターの輸入問題はまさにこういう條件に該当する問題でありまして、遺憾ながら私どもは聰明なる自由党の政策に対してこういう無定見な方途は究明せざるを得ないのであります。この問題の性格につきましては関係各大臣はすでに熟知せられておるところでありますから、重ねて蛇足を労するの煩を避けまして、私は端的に問題の核心にちいて数点質問を試みたいと思うのであります。 その第一点は、今回のバターが輸入せられるということが決定せられるに至つた経緯を一つ関係各省から、できれば大臣からお聞かせを願いたい。
○政府委員(板垣修君) 外貨予算編成の事務当局をやつております貿易局から経緯を御説明申上げます。 只今お話がありましたように、バタしの輸入問題はまあポンド過剰対策が一つのきつかけになつたことは事実でございますけれども、併しそれが主ではございませんので、もつと大きないわゆる食生活の改善という見地からこれは問題として取上げられたわけでございます。勿論事務当局幹事会のほうで審議をいたしました際は相当議論が戦わされまして、殊に酪農関係の主管省であります農林省といたしましては留保はしていたのでありますが、その他の関係省におきましては圧倒的にこの際バターを輸入したほうが国家の全体の立場からいいんじやないかという結論が出ましたので、そのまま最高決定機関でありまするところの閣僚審議会に提出をいたしまして、その席上におきましても勿論農林大臣などいろいろ御異論もございましたけれども、結局大局的見地から御決定になつたのであります。私どもといたしましては、これの実施を今やろう、如何にして酪農業者その他に害を最小限度に食い止めながら輸入を実施するかという実施段階について只今議論をしておるわけでございますが、まだ決定にはなつていないのであります。 それで御参考のためにこれを入れるか入れないかという際に事務当局で議論になりました点を申上げますると、只今申上げましたように、第一番の問題はやはり食生活の改善という点から議論になつたのでありまして、御承知のように今後米なり小麦なりを相当外国から入れて参らなければならんのでありますけれども、米の輸入の関係を見て参りますると、先ず第一に外貨資金の面から相当窮屈な点があります。併しそれにも増して向うの供給抑制という点を併せて考えて量りますると、米の輸入確保はなかなか困難であるという見通しが少くともここ数年は立つのであります。そういたしまするとどうしても小麦のほうに、輸入いたしまするにしても転換しなければならん、そうしますればやはり少くとも国民に対するバターとかチーズとかいうものがないとどうしてもこういう方面のものを喰べるということが普及しないという点で、この際当面の食糧対策としましてはやはり食生活の改善の見地からバターのようなものは思い切つて、多少の弊は出るかも知れませんけれども、入れたほうがいいんじやないかという結論が圧倒的であつたのであります。 第二にはその入れることによつて差当りバター製造業者あたりが或いは困ることが起るかも知れない、併し長期的に見れば却つて有利じやないかという議論が相当大勢を支配したのであります。と申しまするのは、今非常に高いので誰も買えない。ところがこれが少し入りまして安くなつたといたしますれば、どうしても有効需要つが喚起されます。そうしまするとやはり長期的に見ればバター製造業者も結局有利じやないかということになるのであります。それが延いては酪農家、農家にいたしましても日本におけるこのバターの需要の拡大によつて利益を得るんじやないかというところがその討議の議論の結論になつたのであります。この点はここで申上げていいかどうかわかりませんが、農林省の中でも個人的には考え方としてはそれは賛成だという人もあるのであります。勿論これは公の意見じやありません。その二つの点が主なる理由になつたのであります。 第三には勿論ポンドの問題もございます。併しこれは金額はまあ僅かな金額でありまして、我々といたしましてはポンド過剰対策という見地からそう重きをおいておりません。要するに先ほど御質問にもありましたように総合的な食糧対策という見地から、むしろ少くとも数年の間は入れたほうが食生活の改善になり、且つ酪農家或いはバター製造業者に有利になるのじやないかというような見地から議論が行われまして、これが最高の閣僚審議会まで行きまして一応御決定になつたという経緯になつておるのであります。まあその議論がどちらがいいかという是非を論ずる立場には事務当局としてはございませんので、一応経緯だけの御説明を申上げます。
○委員長(羽生三七君) ちよつとあと御質問の続く前にこちらからもう一つ附加えておきますが、今局長のお話の中にバター製造業者云々のお話がございましたが、当委員会はそういうこととは無関係であります。政府が決定した畜産奨励、有畜農家の創設の国策とこれが矛盾をしないかという点が当委員会の検討の議題でありますので、そういうことは今後御発言の場合にはそのことをお含みの上で御発言を願います
○飯島連次郎君 バターの輸入の経緯については一端の経緯を承知したわけでありますが、このバターを輸入することが我が国の農民経済並びに酪農業にどういう影響を及ぼすであろうか、なかんずく農林大臣もおいでですが、我々農林委員会としては過般の主要食糧の増産という大きな命題に応えて、そのために特に無畜農家を解消するという大きな国民運動にまでこれを持つて行つて、そうしてごの貴重な国家財政の中から少なからざる財政支出をしてまで家畜の導入にすでに一歩を踏み出しておるのが現状なのであります。まさに畜産の振興或いは酪農の発展は双葉を開いたというのが私は今日の現状だと考えるのでありますが、そういう重要な而も国策を遂行する途上に、これを蹂躙するがごとき結果を引き起すであろうバターの輸入を、而も閣僚会議において決定をされたということでありますが、この問題につきましてはどういう考慮が払われておつたか、この辺のところを一つお伺いしたいのでございます。
○国務大臣(廣川弘禪君) 今貿易局長さんからお話のように理路整然たる説明でありますが、私たちも実はさように考えておるのであります。バターが高いバタ治のみある場合ほ、或る特定の限られた人のみ使用するごとになりまして、将来却つてその販路が狭められるということを我々は考えております。それよりも安いバタ治を作ることもこれは考えなければならんのであります。現在生産農家から実際に収納される価格を見ますると、一合四円五十銭くらいであろうと思います。それが都心に参りますと十五円というようになるのであります。中間マージンが非常に大きいのであります。こういうような経費というかマージンというか、それはわかりませんが「そういうようなことはこれは十分我々は考えて行かなきやならんのであります。それから又食生活の将来から見ましても、非常にバターは重要でありまするので、この生産家に対し一つの大きな刺戟にもなることであり、又こういうようにいたしましてできるだけ安く、ハターを供給できるように国内の製造業者がそこに着目をして貰うことが我々は望ましいのであります。矛盾するのじやないかというお話でありますが、酪農を成るほど我々は奨励いたしております。これは奨励しなければならんことは私よりもあなたのほうが十分御存じなのでありまして、本年の計画のみでなく、我々はまだサイローなけ或いは畜舎なり或いは堆肥場なり、これを漸次国会等でもありますれば追加予算なりしてやつて奨励をいたしたいと思います。併しそうしてできた乳製品を安く市場に供給されるようにして、これをみんながとり得るようにすることが目標でありまして、決して少量のバターを入れたからと言つてこれは私は矛盾しないと、こう思うのであります。而も又バターを入れたものを、単にすぐこれを市場に出して競争させるというようなことを我々は考えていないのであります。これを学校給食なけ或いは又その他の方法なりにいたしまして、一般市場を圧迫しないようにしてやろうと思つて、我々は慎重にこれを考えておるようなわけであります。
○飯島連次郎君 食生活を改善するということがバターを入れる唯一最大の理由であるかのごとくにおつしやるわけでありますが、食生活を改善するために、バターを入れる、輸入をする、輸入をしたバターにしても、一体それは国産のバターに比べれば若干の価格においての差はあるかも知れませんが、併し一体バターを消費する対象というのをそれならどういうところにおいておられるか。私は輸入したバターが直ちに国民大多数の食膳に上るとは考えられない。而も高いからという理由のようでありますが、国産のバターが高いには高いだけの理由があるんで、要するに品質等において変りがないとすれば、国産のバターをできるだけ安くするということが私は根本の、少くともひとり農林省と言わず、狙いでなければならないと思う。そういう考え方からいたしますと、これは極めて簡単な計算をして見ましても、何も好んで外国産のバターを大量に入れなくても、そのバターを入れるだけの金を以て飼料を輸入して参りますれば、同一の貨幣価値で少くとも五割二、三分に相当するバターが生産できるわけであります。ですから新聞に伝えるところのバター百五十万ポンドを第一に入れるかのごとき報道をしておりますが、それだけの金を仮にそのポンドならポンド域からふすまという形で輸入をして参りますと、これを概算すれば、百五十万ポンドでなくて、日本でそれがちやんと牛乳からバターになつて、その量が少くとも二百万ポンド以上になる、そういうことは極めて明瞭なのでありまして、そいつはなお且つ国産のバターを殖やすというだけでなしに、そういう副産物として乳牛の厩肥なり或いはそういう排泄物が米なり麦なり、或いはいもなりという主要食糧の増産の上に大きな役割を果すわけでありますから、私は何も無理に食生活を改善するという理由だけで急いでバターを入れなければならない理由にはならんと思います。それだけの国家資金にポンドの余裕があるということならば、何も無理矢理にバターを入れなくても、これは飼料なりその他の方法を以てすれば、これに代つて而も大臣の庶幾されるように国産の、バターというものはだんだん値段が下つて来る、そうしてバターの需要量というものが拡大されるに従つて、さつきの貿易局長のおつしやるように、国民大衆の上にもだんだん滲透して来ると考えるわけであります。そういう見地からいたしまして、私はこの際バターを急いで入れるということは、さつき申しましたように、国民の食生活を改善するという美名の下に、折角双葉を出したばかりの日本の酪農業というものが、大きなこれは圧迫と危殆に瀕するということを看過できないと思うわけであります。そういう見地からいたしまして、私はまだバターの輸入が確定しておらないように先ほどのお話では聞いておるわけでありますから、これについては十分の考慮、再検討をされることを要望するわけでありますが、この点に関しては或いは経済閣僚の間でどういう程度まで話合いが進んでおるか、この点を一つここでお聞かせを願いたい。
○国務大臣(廣川弘禪君) 何か酪農ばかりいじめるような御質問ですが、決していじめておりませんので、これは飼料もあなたのおつしやるように大事なのでありまして、飼料も一生懸命入れるように努力しております。何とか近々今までの計画よりももつともつと多く入れるように計画しております。それから又単にバターのみでなく、乳牛も立派な乳牛を近いうちに二千頭ほど入れて、そうしてたくさん殖やすように努力をしたい、こう思つておりまするので、決してこのハターを入れて圧迫するということではないのであります。それから又どこまで話を進めておるかということでありますが、私たちはいろいろ論議いたしました結果、少量のものを入れて、ここで一つ価格の点でも裨益し、或いは又学校給食等の食生活改善に資するために少量等のものを入れてもいいのじやないかという相談であるのであります。その後の事務的なことはちつともまだ私承知いたしておりません。
○政府委員(板垣修君) ちよつと念のために申上げておきますが、乳牛であるとか飼料というようなものにつきましては、外貨予算では全然制限しておりませんから、その点だけ御承知願いたいと思います。ドルのほうは少し制限されておりますが、ポンドのほうはすつかり明けつ放しになつておりまして、円さえあれば幾らでも買えますが、十分には買付けられておらない、その点だけは……。
○飯島連次郎君 私は只今の農林大臣の事務的に云々ということで、バターの輸入についての明確な御答弁がなかつたのですが、バターを入れるということは確定しておるのですか。
○国務大臣(廣川弘禪君) 入れるということは相談してきめてあります。但し実際事務上でどうしてやつておるかということは、私まだよく承知しません。
○委員長(羽生三七君) どの程度進行しておるか、その状況をちよつと承わりましようか、それじや畜産局長から……。
○政府委員(長谷川清君) バターの輸入の具体的な方法につきましては、先ほど農林大臣からお話がありましたように、学童給食とか或いは特定の病院等に対する特配をするごとによりまして、成るべく一般市場への影響を最小限度にいたしたいというような考え方から、できますれば食糧庁あたりでこのバターを買上げて頂きまして、そうして今申しましたような特定の用途に特配をする、こういう行き方を考えたらどうであろうか、ただ具体的に幾らぐらいの値段で学校給食に流すのが適当であるかどうかというような点につきまして、文部省なり或いは厚生省等とまだ完全な話がついておりませんので、その点を今いろいろ議論しおるような状況でございます。
○片柳眞吉君 私は……。
○政府委員(長谷川清君) 申し落しましたが、現実にまだ輸入するために買付けておりません。
○片柳眞吉君 先ほど来安本の局長からも御答弁がありましたが、どうもその話を聞きますと、多少合点の行きませんのは、幹事会において、主管省である農林省が留保しておる、それにもかかわらずこれを閣僚審議会に出して、その際には勿論農林大臣も御出席でありましたが、私も長い間の役人の生活を持つておりまするが、主管省が反対しておるものを、これを閣僚審議会に出したということは、これは私はともかく手続としては、主管省がむしろこれを出すということがおかしい。それからもう一つは、農林大臣なり今畜産局長からお話がありましたが、一般の国内の酪農業には影響がないという言明がありまするけれども、実はその対策がまだ何らきまつておらない。学校給食なり或いは病院等に特配をするというお話でありますが、併しこれは勿論或る程度安いようではありますけれども、併し現在の学校給食でもなかなか父兄の負担は耐えないのであつて、又かようなバターを欲するところの患者は恐らく結核等の患者が多いと思いますが、こういう者も恐らくそういうような負担力は一般的にない人が多いと思います。従つてこれに特配する以上は、輸入価格よりも更に安く売りませんと、実際上これは特配をすると言つても隻は一般に横流れをするという危険性があると思うのであります。従つて趣旨は、一般の国内の酪農には影響させんということは、一応の安心はできますけれども、何ら具体的な対策もきまつておらない。特に今畜産局長が、食糧管理特別会計で買うという問題は、私は実は予算委員会でもこの問題は反対しておるのであります。肝腎な主要食糧のために設定しておる食管会計に砂糖であるとか、これは大体立消えになつたようでありますが、家畜の飼料まで買うという問題は、これは食管会計の本来の性格を紛更するというように案は反対しておるのであつて、而もさような国内の配給問題が具体的にきまらないにもかかわらず、而も主務省である農林省が留保しておるにかかわらずこれを出したということは、何かしら私はどうも理解ができないのであつて、その辺を一つ重ねてよくわかつておるかたから御答弁頂きたいと思います。
○国務大臣(廣川弘禪君) どうもこれをきめてから一々陳情を受けますので、農林省の役人としても好まれざるものをやるような気で気が進まないのじやないかということは、私もこう考えられるのでありますが、きめてから大分長くなるので、もう計画がとつくにできていいはずでありますが、世間のこの空気がやはり省内にも響いて事務が進まないのじやないか、私はこう思つております。皆さんがたが納得するような方法をいろいろ考えおるのじやないかと、こう思うのですが、それまでにおける経過その他のこと等においても、余りに堅苦しく掘下げて頂かんほうがいいのじやないかと、こう思いますが、如何でしようか。
○片柳眞吉君 いや、えらい堅苦しく詮索をする意思はないのですが、ただこの前も大臣に申上げましたように、我々は何と言いますか、大体予想のつく問題が、これは我々の何と言いますか、国策としてはさまつて行くだろうと思いますが、現在の日本がバターをほしいということは、これは理論的には言うまでもないのでありますけれども、如何にもこの間無畜農家の解消の決議までやつて、これからスタートす、るときにこれが入つて来るということは、どうも如何にも予想外の感じをどうしても皆さん歩持つておるわけであつて、而も今の御答弁は大臣からほしくないのでありまして、大臣は審議会で初めて恐らくこの問題にタツチされたと思うのでありまするが、主務省が留保しながら、而も配付する具体的の方法も未だにきまつておらない、而もこれには相当私は問題があると思うのであつて、食管が買えば二重価格という問題も当然起きて来るのであつて、それがきまらんのに、特にこれを幹事会で閣僚審議会まで持ち上げた、その経過を幹事会の関係者からお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(板垣修君) 今の幹事会と閣僚審議会の関係についての御不審は御尤もでございますが、実は閣僚審議会の……貿易局でやつておりまする幹事会というものは、正式の制度上の機関ではないのでありまして、法律上は外貨予算につきましては閣僚審議会が決定するということになつておりますが、実際上非常に細かい作業でありますので、大臣が鉛筆を嘗めながら一々バターを何ぼというわけにも行きませんので、事実上貿易局が仕事の主管になるが、貿易局だけできめられませんので、関係各省の者が集まつて決定する、相談する、実際の決定権は閣僚審議会そのものにあるのであります。従いましてこれは非常に大きな問題で、余り各省の意見がばらばらなようなものにつきましては、意見を附しまして閣僚審議会に出さない場合もあります。これだけたくさん反対もあるということもありますし、今申しましたように、主務省だけが留保する、ほかの省が全部積極的に賛成するというときは、留保條件を附けまして閣僚審議会で御決定を願う、こういう段取りにならざるを得ないのでありまして、普通の幹事会できめたものが上へ行つて委員会できまるというようなのと組織上変つておるからそういうことになつたので、その点を御説明申上げます。
○片柳眞吉君 私も若干役人の飯を食つた経験もありまするので、その点は十分察知いたしまして申しておるわけであります。それはやはり幹事会で或る程度撰んでからにしないと、大臣が細かいことまでわかるはずがないのでありまするから、やはり或る程度幹事会できめてから出す。併し問題は食生活の改善という見地になりますと、勿論安定本部はそういうことについての或る程度の権限はあるかと思いますが、併し何と言つても主務省は農林省であつて、これが留保しておる。而も農業の方面から見れば大きな性格を持つておりまするが、併し先ほどの御説明を聞けば、外貨の金額としては極く僅かなものである。これが関係各省で話がつかないで、非常に大きな問題であるから、最後は閣僚審議会に出して決定するということもありますけれども、それまでも私は急ぐ問題でもなし、又これが政治的に閣僚審議会で事務当局の話がつかないものをやるほど、私は今までの政治常識から言つて、そんな問題じやないのじやないか。そうすると何もそう急ぐ必要がないということからも、どうも事務的な連絡がつかない間に出したということは、若干私にはなお理解ができないのであります。重ねてその辺につきまして御質問いたしたいと思います。
○政府委員(板垣修君) まあいろいろ考え方の問題でございましようが、結局主務省だけが留保で、ほかは全部賛成、而も問題は食生活の改善、農林省の一番の主管事項でありますが、安定本部その他も共同の関心を持つております大きな政策の問題になつておる。従つてこれこそ事務当局できまらないから大臣にきめて頂く、こういうことになつたのでございまして、その辺のところ御諒察頂きたい。
○片柳眞吉君 そうすると国内の酪農業には影響させんという問題は、そのときにはつきり方針なりがきまつておつたかどうか。それをきめんで、閣僚審議会でただ入れるということで、あとの方法はこれからやるということでは、やはり私はもう一遍これを再検討する価値があるのじやないかと思うのですが、その辺如何ですか。
○委員長(羽生三七君) 私からも一つお尋ねしておきたいのですが、他の例えば家畜類、そういうようなものにバター輸入分に相当するポンドを振替えるような操作も可能かどうか、それも併せて……。
○政府委員(板垣修君) お答えいたします。最初の問題につきましては、先ず外貨予算の編成の際に、バターを入れるか入れんかということだけが問題になりましたので、その点だけを閣僚審議会に持ち上げまして大臣の御決裁を仰いだ、その後入れるときまつたあとにおきまして、これをどういうふうに酪農業者に及ぼす影響を少くして入れるかということは輸入方式の問題でありまして、勿論農林省は関係各省に相談いたしますが、農林省が主体になつておきめになるべき問題でございます。若し全然入れないという御決定をなされば、改めて閣僚審議会でおきめにならなければなりませんが、入れるのだが、これを成るべく影響を最小限度にとめるというやり方につきましては、農林省に私どもはお任せしておるのでありますが、おきめになれば、私どもは多少不満でも、主管省の農林省の意見を尊重するつもりであります。 第二の飼料の問題につきましては、先ほど御説明申上げましたように、外貨は十分ついておるのであります。振替えるという問題ではなくて、お入れになろうと思えばいつでも入れられます。ただ聞くところによりますと、需要家のほうで円の手当ができなくて入らんのじやないかと、こう思いますが、政府が円でも出せば別でありますが、そのほうの問題だけが残つておるのであります。外貨上は全然制限がないわけであります、少くとも今度の場合におきましては……。
○片柳眞吉君 私はやはり今の答弁では手続、順序が逆である。やはり国内の配給方策を先ず農林省できめて、国内の酪農業には影響がないという保障炉なければ、これはあとの問題にしてきめたということは、順序が逆でありますが、これは意見でありますからこの程度にいたしますが、そこでその次には、今畜産局長から今後の方式について検討されておるという答弁でありましたが、それがきまつて酪農業に、大臣の言われたように、国内の産業に影響がないという確たる方式があるまでは具体的な輸入は認めない方針でありまするかどうか。それがきまらんのに入れましても、宙ぶらりんで、バターが港に眠つてしまうことになると思いますが、その辺の御意見を承わりたい。
○国務大臣(廣川弘禪君) 御趣旨のようにいたしたいと思います。
○島村軍次君 この問題は端的に申上げれば、少し撃一一になり過ぎたというふうに総合的に考えられると思うのであります。そこでいずれ数量的にも御研究になつた問題と思いますが、我が国のバターの生産は六百五十万、本年度はそのくらいの予定だとされて、数年前の殆んど倍近い数量になつておる。であるからして世間一般に言つておるようなバターの数量というものが、価格はいかさま高いのでありますが、大分生産が増して来たということは、私は争われん事実と思います。然るにこの際お入れにならんとする百五十万ポンドは、全体の生産量の四割六分に相当する、こういうことになれば、約半量という数量になる結果から、畜産業に及ぼす影響が多いということは、これはむしろビジネスの問題で、食生活改善という大きな見地から言えば、いかさまちよつと納得が行くようなことでありますから、大臣も恐らく数字は御検討にならずに御賛成になつたのじやないかと思うのであります。その点に少し齟齬があるのじやないかということが一つと、それからもう一つは、先ほど委員長もお話になつたように、この問題は多年の農業政策で問題になつておる、我が国の畜産というものは結局飼料の問題だ、飼料が不足するのだからということです。飼料が高いから発達して来ない、飼料が安く入つて来れば、それだけバターの値段も下るということは当然なんです。その見地から行きますというと、飼料の輸入については併せて農林省でお考えにはなつておりますが、ちよつと先の鳥が何とかいうことで、むしろ飼料の輸入の問題を大きく取上げて、而してやがて畜産奨励と併せて考えるべきであつたのじやないか。又牛の輸入についてのお話もありますけれども、これはやはりバターの輸入がまだ決定というか、一応閣僚審議会で取上げられましたが、併し牛の輸入を先にし、飼料の輸入を先にして、漸次漸進的にやるとしう筋合いが私は順序ではなしかと思うのでありまして、即ち国策としての総合計画に少し慎重を欠いておるような感じがとたすのでありますが、その点について一つ大臣の御意見を聞きたいのです。
○国務大臣(廣川弘禪君) それはお話の通りでありますが、酪農のことのみ考えた場合には、全くそれと同じようなことになるのであります。併し広く、食生活改善という大きく広く見た場合には、先ほど貿易局長から言われた通りにこれもなると思います。農林省としては飼料の問題を決してこれはあとにしていないのでありまして、計画を立てて入れておるのでありますが、何せ現在市場における飼料の安定性を欠いておるために、輸入等においても非常に困難なようであります。これも安定をするように今研究いたしておるのであります。又乳牛を入れるのを先にして、そうしてバターを入れるのをあとにしたらいいじやないかということですが、これもお話の1通りであります。併しあとの鳥が先になつてという例でありますが、この乳牛も遅れてはおりまするが、これを買付けてやはり入れたい、こう思つております。
○委員長(羽生三七君) まだいろいろ御発言もあろうかと思いますが、他に御承知のように本日は開拓地接収問題に関する議題が残つておりますのでそれにも時間を割きたいと思いますので、先ほどの大臣の御答弁によるというと、本問題を何も早急に片付けなければならないことはない、若干考慮の余地があるというようなお答えがありましたので、一つそういう線に浩つて結論を出したいと思いますが、そういう線に沿つて御発言をお願いしたいと思います。
○島村軍次君 そこで私の申上げんとするところはそこなんで、つまり一応閣僚審議会で御決定になつたのでありますけれども、そう安本なり幹事会で多数の意見が、大勢がそうであつたからと言つても、方式をはつきりせんで、而もほかに影響があるという問題ですから、もつと慎重に数字を基礎に置いて、而も方式を研究した上で御決定になる、主務省である農林省が一つその点についてはしつかり資料をお出しになつてそうしてゆつくり研究した上で御決定になる、当分見合すという線でやつて頂きたいことを希望いたしますが、その点は如何ですか。
○国務大臣(廣川弘禪君) 悪いことはどんどんよせばよろしいので、何らこだわることはないのであります。あなたのお説の通りゆつくり数字を十分検討して間違いないようにして、我が国の酪農業の発展を阻害しないようにしてやりたいと思います。
○片柳眞吉君 私ももう一遍だめを押したいと思います炉、要するにこれだけの大問題に我々が見ておりますので、而も先ほど来の事務当局の御説明によりますと、やや急いだ感じがあるのであります。従つて関係省でよく国内の配給手続等もしつかりきめた上で、関係省の意見が一致した上で、更に審議会でもう一遍再検討して頂くというふうに私はして頂きたいと思いますが、その辺重ねてだめを押すわけであります。
○国務大臣(廣川弘禪君) お説の通り学校給食にいたしましても、私文部省へ行つて話を聞いて見たのですが、局長さんのお話等を聞いて見ましても、まだ本当に給食についての食生活改善については確たるあれがなかつたようなこともありますし、又厚生省のほうの、特に結核患者等の数、或いは又その他のこともよく数字を各省に当りまして十分再検討いたしたい。
○委員長(羽生三七君) まだ御発言もあろうと思いますけれども……。
○山崎恒君 大臣に聞くよりも安本の貿易局長にお尋ねしたいのですが、大体こうした構想ができて、関係業者は勿論のこと、我々農業に携わる者としてこの問題を大きく取上げておるのですが、もう輸入計画を恐らく立てておると思う。そこでどういう商社に輸入させるのか、大体商社の名前をお知らせ願いたいと思います。
○政府委員(板垣修君) 輸入をするといういわゆる外貨の割当だけがきまつておるだけでありまして、果して現実に輸入するかということはきまつていないわけでありますから、勿論商社とかそういうものはさまつていないと思います。これは主管者は……全然きまつておりません。大体その前提であります輸入方式そのものがきまつておらないわけでありますから輸入する商社は全然きまつておらないわけであります。
○委員長(羽生三七君) あと開拓問題に大分時間を割くわけでありますが……。
○松永義雄君 バターは恐らく濠洲から輸入されると思うのですが、日濠貿易というものは羊毛の買入れその他で恐らくポンド過剰の……ポンド過剰じやありません、非常に一方的な貿易になつておるということを聞いておるのであります。それでこちらからポンド過剰であるけれども「日濠貿易に関しては輸出が必要だ、こういうように考えられておるのでありまするが、その点どうなんでしようか。
○政府委員(松尾泰一郎君) ポンド地域との貿易の問題は特別には余り大した意味がないわけでありまして、御承知のように現在締結されておりまする日英支払協定によりましても、ポンド地域全体の輸出輸入が問題であるわけでありまして、御存じのように非常に輸出超過になつてボンドが累積して来ておるという現状であります。従つて通産省としましては、貿易をできるだけ拡大均衡に持つて行く、縮小均衡を避けたいということから、仮に或るポンド地域の特定市場に対しましてはやや輸入超過になつておるような地域がありましても、そういう地域からできるだけ買いたいというふうな構想で考えております。従いまして今御指摘になりました濠洲とは羊毛は最近かなり輸入は不振でございます。本当はもつと国内の円もつきまして輸入があるべきはずなんでございますが、初期に予定いたしておりましたよりも十万俵程度も輸入不振という工合でございますが、まあ濠洲だけをとつて考えて見ましては、今御指摘のように若干輸入超過になつておりますが、併しながら今申しましたように、濠洲について輸入超過でありますが、更にスターリング地域間の問題でありますので、そういうことにおかまいなしに、できるだけ輸入を促進したいということで今進んで参つております。
○小林亦治君 各委員からの質問で大体結論を伺つたのでありますが、先ほど局長がポンドが余つておることが唯一の原因ではないが、そのきつかけだとおつしやつたのですが、第一そのことが先ずわからんことです。持つておるポンドを国策のために使えということはこれはよくわがるのです。食生活改善のためにそれを使えということもよくわかるのですが、それならばなぜバターを選んだのか、これがわからんことと。バターを選んだならば酪業と睨み合わせて、配給とか販売とか、その操作をどういうようにきめたか、それも何もきまつていない。これは驚いたことでありますが、一体我々国会議員として細かな行政までかれこれ言いたくはないのです。小姑根性を起したくはないのですが、こういう杜撰なことを行政府がいろいろとりきめることがあるので、新しい国会法が我々に監督権を与えたものと思うのです、先ほどのどなだかからも御質問があつたように、無畜農家解消ということが説明されたばかりなのであります。飼料難ということも現実であります。何にでもポンドは使い用があるので、甚だ杜撰な輸入計画であると思うのです。さすがに農林大臣は留保されたそうでありますが、御覧の通り全議員がこれに対して反対なんです。了承できないの一であります。どうかもう一偏審議会をお聞きになつて、留保されたその高い識見で以てこの計画を粉砕して頂くように一つお願いいたしまして私の質問を終りたいと思います。
○委員長(羽生三七君) この農林委員会ではこの問題に特別の関心を持つておるわけでありますが、誤解があるといけませんので、一言重ねて私附加えまして、他の問題に移りたいと思いますが、当農林委員会は食生活の改善を非常に重く見ております。どちらでもいいとは考えておりません。当農林委員会は長い間この農政の基本問題を調査研究いたして参つておりますが、その中でも一番大きな問題の中に、やはり動物蛋白を含めての総合的食糧計画というものを取入れておるのであります。この酪農業の振興はそういう意味で食生活改善或いは輸入食糧のセーブという意味で、我々としては別個の観点から考えておるわけであります。もう一つはそういう食生活の改善ということのみならず、先ほど各委員からお話になりました畜産奨励という見地からも、つまり日本の農業の発達という見地からも、両面からこの問題を私たちは検討して来ておるのでありまして更に又日本のバターの高いものを無理やりに消費者に使わして、外国から入つて来るやすいパターを永久に放擲しておるというような狭量な考え方は当委員会の委員各位は持つておらないのであります。無論水は低いほうに流れるのでありますから、安いバターが外国から入つて来ることは、半年や一年は防げますけれども、永久に防ぐことはできない。そこで我々の当委員会の各位は、そういう意味からこの無畜農家を解消したい。飼料、政策をやつたり、そうして外国の安いバターに太刀打ちできる日本の酪農態勢を確立するために、当委員会は非常に格別の力を払つて来ておるのであります。そういう態勢を作り上げて行く場合に、例えば何百万ポンドのバターか知りませんが、それを輸入するポンドがあれば、それは無論積極的に外国と太刀打ちできるコストで日本のバターが製造できるような方向に持つて行つたほうが、日本の農業の防衛にもなるし、日本の国家建設の上にも役立つ、こういう見地から当委員会は問題を検討して来ておるので、特定の或るバター製造業者の利益代表機関になつておるのではないのであります。そういう意味で誤解のないように御了解願つて、幸い今大臣は各委員の御質問にお答えになつて、近い将来問題が解決するまで、この問題は留保されるとの御発言がありましたので、当委員会はそれを信頼して善処方を期待したいと思うわけであります。
○委員長(羽生三七君) それでは次に駐日米軍及び警察予備隊による農地及び開拓地の使用及び接収の問題を議題にしたいと思います。 この問題についてはすでに両三回委員会を開いて、政府に対して善処方を申入れておいたのでありますが、併しまだ決定を見ておらない。特に問題の基礎をなす補償の問題が全く未解決のようでありますので、至急解決を求めるために今日重ねてこの問題を議題に供したわけであります。聞くところによりますと、この補償問題の決定は一両目にも迫つておるやに承わつておりますが、この機会に農林省方面の考え並びに大蔵省等のこれに対する考えを明瞭に承わつておきたいと思うのであります。農林大臣と外務政務次官がお見えになりましたが、あと局長はごの問題で会議中で、それから大蔵省主計局にも連絡を今とつておる際でありますが、取りあえず農林省と外務省関係に対して柳質問があつたら一つ御開陳を願うことにいたします。この問題についてはたしか私の記憶では、当農林委員会において数回議題に供せられたと思うのであります。而も最後の委員会においては私のたしか発言であつたと考えますが、この国会中に補償の基準について各省の間の、或いは担当者の間で十分に審議を遂げて、補償基準をこの委員会に報告されるようにということを要求しておいたわけでありますが、国会も会期切れになつておるわけでありますが、本日当然報告をされることを期待しておつたのでありますが、先ずその報告を承わります。
○政府委員(平川守君) 先般、御質問 についての案の考え方を御説明申上げまして、この案で大蔵当局と折衝をいたしておるということを御説明申上げたわけであります。我々といたしましては、少くとも接収地の地区が具体的に決定をいたしまする場合には補償の基準が明らかでなければならないという立場をとつて、この基準案について大蔵省と長い間折衝を続けて参つたわけであります。なお若干の観点について意見が食い違つておりまして、妥結に至らない状態でございます。主としてこの意見の違つておりまするところは農地を手放します場合の作離れ料の問題でありまして、離作料の点について農林省といたしましては、年所得の五年分程度を適当と認めて立案をいたしたわけでありますが、大蔵省といたしましては、これは三年ぐらいが適当ではないかという意見を持つておられるようでございまして、その点の話合いがつかないためにまだ最終決定に至つておりません。併し成るべく近い機会におきまして最終的に話合いを遂げたい。かように考えております。
○小林亦治君 成るべく早く解決をつけられるそうでありますが、実は本問題が非常に農民の側を刺戟いたしまして、これに共産党が介在いたしまして、盛んにこれを煽つておるような現状にありますので、これは一日も早く解決をつけてもらわなければならないことが一つなんです。それからやはり、先ほど案を頂戴したのでありますが、問題は今局長がおつしやるように作離れ料なんであります。是非これは局長が言われるように五年分ということで押切つてもらいたいのでありますが、その場合に開墾地でありますが、これは六年と御覧になつておるようでありますが、これは甚だしく御見解が違うのであります。十年くらいに見てもらわなければ、これは新開墾地のために適当な補償にはならないのであります。まあ縁切り料というなら格別なんでありますが、損害を補償するということでありますと、何としても六年では中途半端なんです。丁度この案の中にも御見解が述べられておりまするが、新開墾地の場合には、将来の収穫の確実な期待可能の利益というものがあるのでございまして、その利益が六年ということになりますと、途中で切られる、例えば将来千円の利益のものが四百円か五百円程度で切られておる感がいたしますので、この点を特に御研究願つて、六年というのを十年が無理でありますなら八年なり、是非幅のある御回答を願わんと相成らんと思つております。私どもは開拓の現状を実際に見まして点検した結果、どうしてもこれは通常の場合の五年に比較して開墾地の六年というのはちよつと認識が浅過ぎるというか、同情がないというか、とにかくいずれにしても経済的に均衡の取れない数字になつておりますので、もう一遍御再考願いたいと思います。
○政府委員(平川守君) 私どもの案につきましては、この開墾地の離作料を計算いたします場合に、年所得の計算を、その接収されるときの所得でなくて、大体開墾が完成する時分の所得を考えております。ただ現実に接収されます土地の面積に制約いたされますために、完成後にもつと面積が殖えるという問題がありますために一年分を殖やすという考え方をとつておりますので、要するに年所得の計算を普通の完成した場合の所得といつたように計算いたしますと、只今の点はよほど緩和される、かように考えております。
○小林亦治君 この開墾の完成が近付いた、或いは完成期を基準とせられる六年でありますならば格別でありますが、御承知のようにこの開墾は七年、十年というところまで、まあ一人前になるまでというのが、そういう場合に三年間やつた場合と四年間やつた場合と、或いは完成の程度に達した場合と相異るのであります。年数の少い場合にはそれだけで将来の増収の期待可能性が強いものがあるのであります。そういう場合にやはり特に考慮して頂かなければならない。従つてそういう場合に六年分というのは少く、そういう場合に十年なり八年なり幅のある見積りをやつて頂かなければ補償にはならないと思うので、特にそこを要望いたしたいのであります。
○片柳眞吉君 私も希望を一つ申上げておきたいと思うのでありますが、政府の今折衝中の案でもいろいろ御苦労があるようでありますが、ただこの補償の案を見ますると、主として何と言いますか、物的方面しか補償の考えがされておらないという感じが実はするわけであります。と申しまするのは、私も御承知の小河内のダムの場合に、実はあの問題多少タツチしたわけでありますが、この場合でも勿論こういうような問題以外に、祖先伝来の土地を離れまして、それで例えば祖先のお墓なんかもこれは他に移転せざるを得ないという意味で墓碑の移転というような考え方も入れまして、或る程度そういうような精神的な一つの意味の補償も考えておるという案が実行されたと私は記憶をするのであります。これは新しく入れることは困難だと思いまするが、少くともこの案を完遂する上においてはそういうような他の理由もあろことも一つ御参酌になり、説明の資料にして頂きまして、少くとも案が通りまするように一段の御努力を願いたい。 それからもう一つは、只今小林さんが言われた、大体私は同じ考え方でありますが、概して新しい開拓地がこの場合に該当するケースが相当多いのではないかと思うのでありますが、勿論この既墾地の祖先伝来の地を失うこともこれも大きな問題でありまするけれども、併しこの農家の何と言いまするか、農家の具体的なあれでも見て参りますれば、開墾に入つて数年にしてまだ完成しておらない、殆んど自分の家の貯えもなくて、そこで又新しい土地に移るわけでありますから、古くからおるような八と違つてそういうような蓄積もないというようなことが一般的に言われるわけであります。その意味で今更この期間を延長することは或いはむずかしいかも知れませんが、少くともそういうようなお考えを是非これは持つて頂きたいと思うのでありますが、希望として特にこれはお願い、いたします。
○宮本邦彦君 私も何と言いますか、希望と言いますか、そういうものを申上げてみたいと思うのであります。ということは、実は私の知つている限りでは、農林省が本年新たに二十七年度に一ぺん入植計画を立てられておる。入植戸数よりも、現在接収又は予備隊の演習地の候補地として指定されて、今進行しつつあるようなところの自作農家の数のほうが多いようでございます。その問題が若し多いとすれば、これは非常に大きな矛盾がそこに出て来るのではないか、ということはこの補償案を見ますというと、大体において六年といえども何年にしろ、離作料というものの補償を今片柳さんが言われたように物的な補償で、金銭補償で以て解決しようという案が中心になつているように考えられる。ところがこの考え方は、実際は農地改革以前の私考え方ではないかと思うのでありまする農地改革、今農地法の改正法案をやつているのでありますが、これを見ますというと、この農地法案によりますというと、殆んど金だけ背負つて飛び出した農家が農家になれるかどうかということなんであります。恐らくこれは農家になれな、いじやないか、少くなくとも新しい開拓地に入植予定をされなければ農家にならないのであります。そういう全く自分たちが手に持つておるところの職業である農業ができないという状態で、如何に金を背負つたところでこれは没落するのみである。こういう状態は私はどうしても完全な補償というようなことは言えないのではないかと思います。私はここで、終戦直後日本の国が百八十万町歩の開拓地を予定して第一次緊急開拓をやりましたところ、その第一次緊急開拓は、日本の戦後の混乱状態を非常に安定し、私は非常に日本の戦後の処置としては大きな効果を収めた事業だと思つております。完全に百八十万町歩炉開拓地にならなくても、非常な効果があつた。今日私どもが独立して、新しい事態にぶつかつている。このときに今言つたような理論的な矛盾のあるものに対してただ金銭の補償、これだけをここに考えて推進されるということは、大きな盲点がそこに残るのではないか、むしろこの際こそ私は日本の自立五カ年計画というような線で併行して第二次緊急開拓でもやつて、この問題を処理して行くのが本当ではないかと私は考えるものなのであります。私は希望でございますが、大臣も丁度今日見えておられますので、そういうお考えが大臣としておありかどうか、又計画か構想がおありになれば私承わりたいと、こう思うわけであります。
○国務大臣(廣川弘禪君) 実は全くかようにいたしましてつぶれて行く農地を殖やして行かなければならないのでありますが、五カ年計画等も進んでおりますので、そういう構想を入れてやりたいと思います。
○松永義雄君 只今片柳さん、宮本さんからお話があつて、大臣の古い知識を喚起いたしたい。小河内のグムはよく御承知の通り、当時相当十分な補償をしてもなお且つ政党政派を問わず、皆挙つてその不平を緩和するというふうに努めた。そうして我々は八ケ岳まで行つて視察をして、そうしてできるだけ我々も努力しているのだということを表示したことがあるのであります。で只今宮本さんの御心配があつたように、我々はこういうことになるなら代地がもうすでにあるのじやないかというふうに考えておるのでありまして、どの程度一体代地があるか、若しその御計画があれば農地局長から一つ御返事願いたいと思います。
○国務大臣(廣川弘禪君) 丁度私もやはり小河内ダムに関係してわかつておるのですよ。徹底的にどうしても解決できないものがあるのです。
○政府委員(平川守君) 只今仮に立退きを要するような農家がどのくらい出るかということは、実は見当がつきかねておりますので、これに対する予算としてどのくらい用意しておるかというような具体的な段階に至つておりませんが、本年度における開拓の新規入植の開墾の予定というようなものを見ますると、二万五、六千町歩予定をいたしております。或いは干拓或いは開拓の予定というようなところの中で、その人々に適合するようなことを今後具体的にそういう農家が出て来るに応じまして優先的にそういうところにお一世話をするということにいたしたい、かように考えております。そういう大きな農家が立退きを要するようなことにはならないように第一段階として極力当るつもりでおります。換地につきましては十分斡旋ができる、かように考えております。
○松永義雄君 これも片柳さんが御心配になつた点でありますが、御承知の通り電車まで敷ける、農民は非常に喜ぶと言いますか、地価が高くなる、ところが農民が現金を握るとそのまま現金を失つてつぶれてしまうものが大部分なんです。これ又東京の近郊を考えてもすぐわかることなんです。それでどうしてもこれは換地ということを考えて行かなければならないのです。これはどうしたつて絶対に必要というふうに我々考えております。御努力願いたいと思います。
○小林亦治君 これは前にも注文申上げたことなんですが、この接収地なんですが、原則として収用ということにして貰いたい。一時使用ということでなく、これは是非そういうような画然たる基準というか、構想を願いたいと思うことなんですが、それから一時使用なら止むを得ずそうなる場合でも、その補償額はこれは一カ年分というようにこれも一つ一段の御努力を禪いたい。 もう一つ重要なるのは、この補償金額に対するところの課税の問題なんです。恐らくこれは課税というものは見込んでおらないところの補償額ではないかと思うのであります。五年分或いは六年分或いは十年分という補償額を貰つても、それに遠慮なしに通常の課税をどしどしやられたことになるというと、これは甚だしい被害者になつてしまうので、この点は大蔵当局はおいでにならないようですが、農林当局では十分に努力してもらいたい。できれば大蔵当局からこの点を一つはつきり伺つておきたいのです。これは大問題なんです。
○委員長(羽生三七君) 実は大蔵省側は出席を求めておるのでありますが、皆出払つておるのと、主計局長は当院内におるので偽りますが、大蔵委員会で答弁が長く続いて、終りまで質疑が続いて、ちよつとこの委員会に間に合いそうもないのであります。ですからまあ御列席の農林大臣、それから外務省のかたとしては石原次官から、できる限り大蔵当局にこの問題の善処方を一つここで希望をして、大蔵当局に対しては適当な機会に別個対策を考えたいと思つておりますが、なお又特別調達庁の管理局長もお見えになりましたので申上げておきます。
○小林亦治君 それから農業所得の算定の場合も、これを何か農業団体とか或いは関係者を広く集めてそうしてきめて頂いたほうが、政府としても無難でしようから、一般も納得できると思うのですが、是非農業所得の算定の場合にはそういうふうに禪いたいと思いますが、見込があるでしようか、如何ですか。つまり今までの場合、一方的にきめるのだといつたような感を強く農民が持つておるので、こういう感をなくさなければならないと思うのです。やはり農政の一つの重要なポイントであると思うのです。今後そういうふうにして、ここで見込があるかどうか。
○政府委員(平川守君) 収用の場合につきましては農林大臣の意見を附するというようなこともありますので、その途中において関係者の意見を十分間くという機会がございますれば、その機会にそういうことは実行できるのではないかと思つております。
○小林亦治君 もう一点だけ、農林省の非常な御努力によつて、今年度は内政費が極く少くなつたにもかかわらず、三百三十二億といつたような余計な予算を取つてもらつたのですが、政府は今食糧五カ年計画四千億というような厖大な風呂敷を拡げておられるのでありますが、今年度の三百三十二億にいたしましても総予算の二分五厘にしか該当しておらないような極く少額な予算で、これでは到底拔本的な食糧増産はできないのであります。一つこの革命的な努力を願つて、できれば補正予算或いは来年度予算において、本当に政府が今太鼓を叩いておるような大増産が可能なような予算を是非取つてもらいたい。その方法は、これはまあ通常の予算の分取り合いではどうかと思いますので、農林委員会でもこれは各派の委員のかたがたにお願いをして大いに応援をしたいと思うのであります。そういうこの希望を繋げるかどうか一つ伺つておきたい。というのは今宮本さんから申されたように、何としてもこれは第二次開拓計画をやらなければ駄目です。 当初の百五十五万町歩開拓が七カ年を以て漸くまだ四十五万町歩なんです。而もまだ百万町歩以上開墾可能なのがある。幸い政府が食糧増産の必要を何よりも重要であるということを認識しておられるのであります。要はこの実行一つにかかつておるので、是非これは今来年度中にそういうお膳立をしなければ何もならないようなことになりますので、特にこれは力を入れてもらわなければならんと思うのであります。それに対するまあ大臣のお熱意を一つ伺つておきたいと思うのです。
○国務大臣(廣川弘禪君) 小林君四千億の金に驚いておられるようですが、我々決して驚いてない。具体化するように努力をいたします。又院内の皆さんがたの意見が端的に政治の上に現われなければなりませんので、この委員会の熱意が予算編成の上に非常に大きな力になると思う。それから又全農民の声と、それから又食生活安定を望む大衆の声とがこれは政府がよく承知いたしておりまするので、できる限りごの予算の増額を図りまして、単に各省にばら撒くというような形でなく、食生活の安定のために食糧増産が真先に取上げるように我々努力いたしたいと思つております。 それから又第二次緊急開拓とでも言いましようか、これも速急に我々は進めて行かなければならんと思う。そういうようなものをいろいろ検討いたしまして、来る機会には十分それが具体化するように努力いたします。
○三橋八次郎君 接収土地の補償料の問題につきましては、各委員からいろいろお話がありましたけれども、最終案として農林省案を立てて頂きたいと思うのでございます。なお又開拓地につきましては、営農経済の非常に浅い状態のものでございまするので、これを特に一つ熟田、熟畑を持つておる農家と同等の程度になりますように特に御配慮が願いたいと思うのであります。又補償料につきましては大蔵省と農林省と対立のまままだ決定してない、併し一方どんどんその接収が行われておるというような現状なんでございます。そうなつて来ますると、これは私の杞憂かも知れませんが、補償料がはつきりきまつておらん、土地はだんだん拡がつて行く、そうすると一定のきまつた予算の枠内におきまして拡大した土地に割当てまして、結局単価を切り下げるというような慮れが大蔵省ではあるのではなかろうか、そういうふうになつて来ますると、この補償料の決定というものは一日も急を要するのでございます。これを速急に一つきめて頂きたいというのが先ず一つであります。 その次はこの接収がどんどん進んでまだ補償料がきまつておらんという場合に、こういうような事実損傷が実際あります場合に、あとで接収されました農家はその補償料ではわしはいやだと、こういうようなことになつた場合にどういうような具体的の措置をとるか。それでもなお農民に押しつけまして、一方的に決定してしまうかどうかということが、これが第二点であります。 それから土地を取られました農家というものは、いずれの農家でも皆これは生活維持困難者であることは当然のことでありまして、土地なくして農業は成り立たんのでありますから、そういう意味合いから申しますと、借上げ料を支払つて土地を使用するなんということは不合理なことでありまして、やはりこれは接収という枠におきまして収用を、買上げをして頂くという方針に変えて頂かなければならんのでありまするから、大蔵省のほうでは予算の関係で当然買上げにしなければうで他に移転してもなお農業が安全に営まれるような補償料を出して、やはり農業を継続させて行かれるというふうにしなければいかんと思うのであります。なお外務関係にいろいろお尋ねしたいのでありますが、一体こういうように土地の接収というものが限りなく順順に拡大して行くというようなことになりますると、計画も立たなければ予算も組まれず、従つてそういうような関係で恐らく補償料の決定なんというものはまだ決定しておらんというような状態だと思うのですが、一方におきましては農家は自分の農地をいつ接収されるかわからんというので、肥料もろくにやらずに、生産意欲は極めて低下いたしまして、ひいては増産に支障を来たすというような向きもかなり多いようでございますので、一体いつまで、いつに境をきめたのか、それが境になつて、そごから先は拡大せんという線がいつ頃決定するのか、まだ無限大であるのか、その期限を一つお聞かせ願いたいと思うのでございます。 なお最後にお願いしたいことは、一体この補償料はいつ頃決定するか、決定しましたならば、決定し次第一つ当委員会に御報告が願いたいと思うのでございますが、この点如何でございますか。
○政府委員(平川守君) 決定につきましては、地区の具体的な決定をする場合に是非とも基準がきまつておる必要があると考えます。地区の決定も急いでおる次第でございますから、その以前に標準を決定いたしたい、基準を決定いたしたい、かように考えております。 それから補償につきまして地元民が不服の場合にも無理に押付けてしまうかという、これは結局収用の問題になるわけでございます。従いまして収用に関する一定の手続、その手続の中においては関係者の意向も十分反映するのでありますけれども、最後的には収用の手続で一定の補償を払つて収用をする、こういうことになるわけであります。それから借上げを避けて、できるだけはつきりと収用をして、十分な補償を与えたほうがよろしいという問題でございますけれども、これは従来のいわゆる占領中にPDでやつておりました部分についてしばしば問題がございましたので、非常に特別な臨時的な使用といつたような場合を除きましては、実際上農業経営ができないというような場合においては、極力これは収用としてできる限り補償については十分な補償を与える、こういうことにいたしたいということで大蔵省と話合いをいたしております。
○政府委員(石原幹市郎君) 農地の接収の問題で関係がありまするのは、飛行場と演習地の問題だろうと思います。飛行場で只今具体的になつておりまするのは、兵庫県の伊丹と愛知県の小牧のこの二カ所でございまして、これはジエツト機その他を使用する関係上、滑走路を延ばさなければならん、従来七千メートルくらいであつたのを九千メートルくらいにする、それに関連して附属地を若干拡げなければならない、こういう問題でございます。それから演習地で軍側が拡張を、使用を希望しておりまするものは、主として北海道と東北の一部と、九州で数カ所あるわけであります。これらの拡張を希望しておる地区につきましても、極力農耕地であるとか或いは牧草地を避けるように努力をしておりまして、それから又軍側がどうしても使用するというような場合でも、農耕等のために必要がある場合には立入りのできるというように極力交渉いたしておるのでありまして、できるだけこの地元の要望を入れまして、又農耕地等もつぶされないように折衝をいたしておりまするために、未だ最終的の決定に至つていないのでありますが、大体のめどといたしましては、この前から一カ月以内くらいにはということを申上げておるのであります。そう長いことではない、補償料等も決定されましたならば、急速に最後的決定をしたい、かように思うのであります。
○島村軍次君 その時期の問題を承わりたいと思つたのでありますが、一ヵ月以内……。
○委員長(羽生三七君) ちよつと御発言の途中でありますが、大臣についての御質問はまだございましようか、実は御相談でありますが……。 〔「ありません」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽生三七君) ございませんか、ちよつと御相談いたしますがございませんか……。 大臣大分疲れたと思うので、そういう問題を先に集中して頂いて、若し農地法の採決を明日に廻せば、まだ大臣に対しては農地法の総括的な質問が全然ないので、若干の時間は明朝頂けるそうでありますので、開拓地問題に関する御質問だけ、今日大臣に残つておる部分だけを一つやつて頂くことにいたします。
○山崎恒君 先ほど小林委員から質問された問題で、実は大蔵省関係がお見えにならんので不明確になつておりますが、いわゆる接収地の買上げに対するところの課税の問題ですが、これは供米の超過供出の課税問題を例にとつてみましても、漸くそれが今度法律化して通つたというような事情で、これはもう努力をする程度のお答えではまだはつきりしないと思う。この点についてはやはり何らか手を打つ意思があるかどうか、大臣のお答えを一つ願いたいと思います。
○国務大臣(廣川弘禪君) 只今折角交渉中モありますが、若しこういうあれのないような場合には又第二段の方法を考えたいと考えておりますが、交渉中でありますからどうか暫らくお任せ願いたいと思います。
○島村軍次君 私は外務政務次官にお聞きしたいという考えであつたので、大臣ではないので、外務政務次官に希望を申上げて置きますのはこの農地の問題の接収でありますが、つまり決定の時期を、地方での交渉がなかなか進まん、その結果農林省で計画した、例えば用排水の工事等にも関係のある問題、農地局のほうで調査をするんだが、決定するかせんかわからんから調査を控えるというような問題もありまして、一日も早くそういうことを望んでおるわけで、特に用水関係等の必要の時期でありますから、是非くれぐれも早く御決定になることを一つ希望いたします。
○政府委員(石原幹市郎君) これは我我としましても一刻も早くきめたいということでありまするが、つまり向うの言うことをそのまま受けていればそれでいいわけでありまするが、こちらとしてもできるだけ農耕地をつぶさないようにしたい、又できるだけ外してもらいたい、こういうことでいろいろやつております。こちらから案を出すにも文相当日にちがかかる、それに対して向うが代案を出して来る、又こちらが代案を出して来る、折衝の結果、御案内のごとく大分県の久住であるとか熊本県の阿蘇、西富士地方であるとか、いよいよ取らんということに確認される地域もだんだん出て来ておるわけでありまして、一日も早くまとめたいところでありますが、できるだけ地元の希望を入れ、農耕地等もつぶさないようにしたいというために今延びておる所が多いのでありますが、これは大体この前から一カ月以内くらい、たびたび約束しおるそうでありまするが、できるだけ早くきめたいと思います。
○委員長(羽生三七君) 大臣退席されるようでありますから、本問題につきましてはすでに問題の所在は明確になつておりますので、大蔵当局が農林省案を了承してこの具体化に努力してくれれば、或る程度問題は進展したことになることになりますので、本日の委員会において委員各位からの御質問の趣旨は御了承願えたと思いますので、農林省当局におかれては大蔵当局と一層御折衝の上、問題の正当なる解決に御努力あらんことを希望いたしたいと思います。なお外務当局におきましてもよろしくお取計らいを願いたいと思います。 では散会いたします。 午後四時二分散会