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13回国会参議院1952/05/16

農林委員会 第35号

発言数
68
登壇者
11
会派数
5
開催日
1952/05/16

会議録

羽生三七日本社会党(第四控室・左)

○委員長(羽生三七君) それではこれより委員会を開きます。  本日は農業災害補償法の一部を改正する法律案、農業災害補償法臨時特例法案並びに農業共済基金法案、以上三法案につきまして質疑をして頂くことにいたします。

片柳眞吉緑風会

○片柳眞吉君 最初に、農業共済基金法案につきまして若干御説明を願いたいと思いますが、第一は、基金の目的なり、事業の関係が法律に或る程度明記してございまするが、この案で参りますると、十五億は政府が出資をし、あとの半分は会員が出資をいたすわけでありまするが、そこで三十億の基金では、災害の激甚な都市にはこれだけの資金では足らないというケースも相当できると思いまするが、そういう場合に、三十億で足らない場合には、この基金が適当な金融機関なり、或いは政府機関から借入れて貸すということができまするかどうか。これは必ずしも法案の上でははつきりいたしておりませんので、最初にこの基金で借入れができるかどうか、それを一つお伺いしておきます。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) お尋ねのように、三十億で以て対処できないような事態があり得やしないか、この場合の金融問題でございますが、これは国庫の余裕金なり、その他の財政的な資金を以て対処するというふうなことができるつもりでおります。

片柳眞吉緑風会

○片柳眞吉君 それはやはり法人である基金が借入れて転貸をするという方針でありまするか、やはり各連合会に対して政府が融資の斡旋をするということになりますか。その点……。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) 今後は基金が借入れて各連合会に基金の本来のフアンドど一緒に貸付けるということで参りたいと思います。

片柳眞吉緑風会

○片柳眞吉君 それから、この基金を会員にまあ貸すことがこの基金の主要目的でありまするが、法律では、この貸付金利は業務方法書できめることになつておりまするが、大体どのくらいの金利で、又貸付の期限も大体どのくらいの予定でありまするか。これはやはり基金の総額とも関連をする問題だと思いますが、どのくらいの腹案で……。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) その点につきましては、これは金融機関ではございません。一般の金融機関とは大分違いますので、成るべく低利に貸したいと存じておるのであります。で、金利の幾らになるかということにつきましては、政府出資の十億というものについては、資金コストをゼロと見るということでいいのではないかというふうに思います。それから連合会のほうの出資でございますが、これは差当りそれに見合う配当をするということを実は考えておりませんが、併し将来の問題もございまするので、その点についてどうするかということが一つ問題であります。それからもう一つは、他から借りる場合に、どの程度の金利で借りられるかということでございますが、国庫余裕金というふうに考えれば、これは一銭八厘でございますが、国庫余裕金を直接に基金が預託を受けるということは現在の制度ではできませんので、例えば中央金庫か、他の金融機関を通ずることになりますので、これは中金の金利と関連があるということに相成つて参ります。で、この三つの要素を考慮いたしまして金利を定めたいというふうに考えております。従いましてそういうフアンドがどういうことに相成つておるかということによつて、若干金利は異なつて参るように考えます。

片柳眞吉緑風会

○片柳眞吉君 そうしますると、この十五億の会員からの出資については、差当り配当等は考えられないが、まあ将来は逐次考えて行きたいと、こういうような御答弁でありまするが、そうしますると、金利は、政府からの出資はこれはまあコストもかからんものだと思いまするが、金利を算定するのは大体この役員であるとか、その他基金の人件費、事務費をカバーするくらいの、そのくらいの金利を徴收すれば足るというようなお考えでありまするかどうか。重ねて一つ御答弁願います。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) お尋ねのように、今申しました要素のほかに基金の事務費と、うものか加算されなければならんことになりまするが、それは非常に少くて済むのではないか、役員にいたしましても、職員にいたしましても、そういう厖大なことは仕事の性質上要らない。従いまして、その点殆んど僅かで済むのではないかというふうに考えるのであります。そういう点も考慮しまして、我々のつもりといたしましては最高は二銭以内に抑えたい。現在のところでは大体一銭六厘程度で行きはしないかというふうに考えております。

片柳眞吉緑風会

○片柳眞吉君 それから四十七條、四十八條の関係でありまするが、特別醵出金というものをとつて、それは連合会で醵出金払戻準備金としてこれを特別に管理をするというようになつておりまずるが、これは恐らく十五億の出資以上にこれは出たものであるので、これは最終の基金まではこれは出さないということだと思いますが、これはまあ折角出したものが途中で資金が無駄に眠つておるというような感じがいたすのでありまするが、そういうふりにこれは理解していいかどうか、これは基金までは出ないので、あとから出したものが脱退の場合の払戻準備金として連合会が保留するということは、何か非常な貴重な資金を眠らしておるというような感じがいたしまするが、或いは私の解釈が間違いでありましようか。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) お尋ねの点につきましては、もともと連合会なり組合がさほど新らしくできたり、或いは解消したりするということは、これは殆んどまあないというふうに考えていいのではないか。従いまして実はこの法律に書いてある特別醵出金の徴収、その積立ということは、これは制度といたしましては、併し加入、脱退が全くないということは全然言い切れないので、非常に例外的な場合について考えておりますので、現実の問題として、こういうことがそう起るということも予想されませんし、又従いまして、その積立金がそう厖大になるということも予想できませんので、その点の御心配は或いは余り要らないのではないかというふうに考えておる次第であります。

片柳眞吉緑風会

○片柳眞吉君 私もこれはそう特別に醵出がたくさん出て来るということは、金額が多くなることは予想はしておりませんが、こういうふうに書いておきますと、折角出したものが途中で基金までは出ないで、府県の連合会でこれが遊んでおるということは、組合員からはとつて、それが途中で眠つておるということは、政府としてはまあちよつとどうだろうかという感じを持ちまするが、それはそれで大体わかつたのです。それから先ほどお聞きいたしました第三十三條の、これは或いはミス・プリントではないかと思うのでありますが、三十三條の一号の「保険金の支払に関して全員」というようなプリントがしてありますが、これは「会員」の間違いだと思いますが。    〔委員長退席、理事加賀操君委員長席に着く〕

安樂城敏男常任委員会專門員

○専門員(安樂城敏男君) ミス・プリントです。

片柳眞吉緑風会

○片柳眞吉君 それから特例で、簡單に御質問いたしたいのですが、こういうようなテスト・ケースを或る程度やつて、これが大体よければこれに乗換えるというような法案でありまするが、これは試験を何年くらいやれば大体固定した実績が獲得でき得るか、結局これは特例法を何年くらいやれる方針でありますか、それを先ずお聞きしたい。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) この試験は最高五年ということで考えております。五年以内でやれるというふうにも考えられんことはございませんが、少くとも五年程度はやつて、その間にいろいろの災害の状況も織込んだデータを得たい、かように考えているのであります。

片柳眞吉緑風会

○片柳眞吉君 それはたしかに附則で書いてありまするからわかりましたが、ただこれは或る意味で今までの属地本位のものを、まあ属人本位と言いますか、農家本位に切替えるわけでありまして、而も従来の属地の場合には三割以上だつたものを二割以上というふうにこちらは下げておりますが、いずれにしても、これは危険率を或る程度変更するということになるわけで、今までの農業災害補償も或る意味で言えば、最近の事態に従来のいろいろ農林省でやられた危険率算定に或る程度の狂いがあつたということも言えるのじやないかと思いますが、そこで僅か五年以内の試験結果で、将来大体過不足なく補償できるように危険率が算定できるということが言えますか、どうか、多少の疑問があると思うのです。その辺は或いは別途にそういうようなこのテスト・ケース以外に同じ調査の方法を農林省は全面的にやられる、もつと幅を広くしてやりますれば、或る程度期間が短縮されてもこれはこれでやつて、それ以外に農林省は別途の調査で属人的な危険率を算定をやるということがあれば、或いは大体の結論はとれると思いますが、これだけの僅かなところで五年間の試験では多少心配ではないかと思うのですが、この辺はどんな考えですか。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) これは御承知の通りでございまして、五年で以て危険率が算定できるわけではございません。ただ従来の長い間の被害率の算定もございますので、従来の一筆調査の被害地と、今度の五カ年計画を以ちましてやります農家単位の実験の結果得られます被害率と、どういう関係にあるかということを調べましてそこで従来の被害率を基礎としながら、この実績の結果得られたものによつて、それを修正して行き得るというふうな見通しが付くか付かんかということも重要な問題と相成つて参るのであります。五年程度やればその辺の見通しも得られるのではないかということであります。五年やりましても、その全国の五%程度の組合の実績では、或いは確たる相関的な関係が得られない。従いまして、この実験の結果、個々の組合の共済事業としては非常にうまく行く。併しながら全国に及ぼす場合の危険率の算定につきましては、なお検討を要するということが起り得ないとも限らないと思います。そういう場合には、これはそういう意味の調査が新らしく必要になるのじやないかと思いますが、今のところ、この実験の結果によつて長い間の被害率を修正して参れば、全面的に移り変る場合にも利用できはしないかというふうに考えているのであります。

岡村文四郎改進党

○岡村文四郎君 最初は局長にお尋ねをしておきたいのでありますが、総理大臣が、政府委員としてこの院の議長に向つてこれこれのものを承認をせよ、こういう書類が来て議長はそれに承認を與えて、承認ということにきまつて、我々の委員会に出席をしていろいろと御答弁をされておりますが、その政府委員の答弁をされることは即ち政府の責任であるということを考えておりますが、どうも事実においてはそうでなさそうな気がいたしまするが、局長が単なる事務的のことをおしやべりになるなら説明員で結構なんで、何も政府委員に来てもらう必要はないのですが、局長が例えば政府委員として承認を受けてここに来て答弁される以上は、局長のおつしやつたことは政府が責任を持つ、こういうふうでなければ困ると思うのですが、そのことを先にお聞きします。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) 私からお答えするのが適当かどうかちよつと判断しかねるような御質問でございますがここへ来て御質問に対してお答えする以上は少くとも御趣旨のように責任を以てお答えをするというつもりでおる次第であります。

岡村文四郎改進党

○岡村文四郎君 各委員のかたで御承知のかたもありますし、この前の選挙で御当選されておいでになつたかたは御存じないかたが多いようでありますが、実は農業災害補償法が二十二年に生れましたときに、その前にやつておりました県かありましたのでいろいろ議論をされ、丁度私そのときの連合会の会長をいたしておりましたが、農業会の会長と兼務いたしておりますために、北海道で多額の赤字を出しておりまして、貸主と借主が同じ人間であるのに、この法律が出てそこで打切られると非常に迷惑もするし、遺憾であるから、これはいけないというので実は議論をいたしました。そこで私の見通しとしては、そのときに災害のたくさんない方面のかたがたは、これを潰れることを予期しておりまするために、私通そうとしております際賛成いたしましたが、今に潰れようとしたのであります。そのとき局長の山添さんが、確かに北海道の赤字は責任を以て埋めるから是非賛成をしてくれ、こういうので賛成をして、これは通過したのであります。そこでその後の局長の藤田さんまではその話を受継いでおつたのは聞いておりますが、実績は挙つておりません。その当時は千二百万でございましたが、今減つております。減つておるのは非常に苦労をして、そうして向うのほうでそういつてもらつても、政府が何ともせんもんだから仕方がないというので、私のほうの今の共済組合では非常な苦労をしてそれを減らしつつありますが、責任ある私はそういうことによつて賛成をしたのでありますが、言質をとつておるのにそれが即時行われんということになると、これはいかんことでありますから、それで私は先に責任をお聞きしたのであります。あれは局長が言つたんだから政府の責任じやないんだ、こういうことなら今後あらゆることに支障があつて、政府委員でありまする以上は、局長が政府委員として出席をし、発言され、答弁したことに対しては全責任を負うべきだと思いますが、事実そうなつておりません。そこで幾度も前の課長が私に御機嫌とりに心配しますとか、今後やりますとか言われてやつておりました。まだ今度の課長はどうかお聞きしませんが、即時あの解決を付けてもらえば付く方法があつたと思うのに、付けないで放つておられるのを見ると、その見通しがない、そういうふうに断定をして置いて、それでこれからかかつていいかどうか、それを一応お聞きしたいと思います。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) 連合会の不足金の処理についての御質問でございますが、この共済事業の性質から見まして、不足金というものがときどき出る、即ち最近の災害の累発という事情も相待ちまして、不足金はだんだんと累積するというようなことに相成つておりますが、共済事業の本来の趣旨は、この不足金の一時的な処理ということでは解決が付きませんので、この共済事業が相当の長期のバランスの上に立つておりますので、或る時期を捉まえて、その不足金の処理をどうするということは必ずしも私は必要であるというふうには考えていないのであります。相当長期に亘る被害を観察し、それに基いて料率をきめておりまする関係から、一時的にはどうしても不足金が出るという段階はこれは必ずあり得ることでございます。それを長期にならして一体どうなるかということについては、これはなかなか判断いたし兼ねますので、最終的な処理をいつするかということはこれは問題でございますが、最終的処理をいたします場合に、不足金について、これを共済事業の性質から見ましてどう処理するかということが問題となつて来るのであります。従いまして差当りは不足金に対しては融資ということによりまして共済金の支払の円滑を期するということで行きたいということに考えておるのであります。

岡村文四郎改進党

○岡村文四郎君 そうすると、局長は申送りも何もないということですが、よく聞いておらんものと見えて私の聞いておることと食違いがある。私の聞いておりますのは、現在の制度ができてからの不足金じやありません。そんな甘つたるい答弁では罷りならんので、これは徹底的に追及をし、とことんまでやらなければ、そんな甘つたるい説明をしておるということでは、これは知らんということに違いない。それで申送りがあつたかなかつたかは先にお聞きしましよう。局長はそういうことをさつぱり聞いておらんから不足金はない、こういうことだから、これでは解決が付かんと思うのです。そこで赤澤さんは御承知ですが、そのときの速記録がわかつております。そこで山添次官は言つております。今おつしやるのは現在の法律ができてからの赤字のことを言つておる。私の言つておるのは、これができる前の時代のことを言つておるのです。これを解決付けるという約束をしたのですから、一旦約束したものは必ず解決付けなければいかん。ところがはや何年になりましたか、もうそのときに生れた子は学校へ行くようになりました。そんなに長くかかつて解決するのでは政府の仕事じやない。今方法はないとおつしやるならば、私のほうから予算書によつて何ぼでもここから取るようにしなさいということを教えて上げます。それを聞いておらんから知らんのか、どうですか。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) 新らしい災害補償制度に乗換える場合に、旧制度から引継ぎする場合の問題に限定して考えますと、お話のようなことがありました。その問題については歴代の農政局長もいろいろ議論しておるようでありますが、私まだその点についてどういうふうに具体的に処理をしていいか、その措置についてまだ何も受けておりませんので、なお研究の上お答え申上げたいと思います。

岡村文四郎改進党

○岡村文四郎君 その当時は私が責任者になりまして、農業会の会長であり、共済組合連合会の会長だつたのですから事が済む、今度は立場が全然変りまして、私は現在北海道の共済組合連合会の関係はございません。そこで瞞して、事を済ました勘定になります。今局長の態度或いは話を聞きますと、申送りも何もない、だけれども、僕がそう言うものですから、まんざら素つ気ない返事もできないから、もごもご言つておるようなことだと思うのです。(笑声)それじやいけないので、そういうことなら僕はもう、これがどうすれば解決付くのか知らんが、その責任をどこまでも追及して、そうしてこの際解決を付けなければ黙つておけば何ぼでも引つ張るし、やかましく言えば返事ができない。こういうのは給料をもらつておる公務員として、現在国民のために公僕として働く人が、この責任をはつきり果さなければいけない。僕はそれが解決付かなければ相当異議がありますが、これをやろうとは言わない。これをどうするつもりです。局長は全然御存じありませんか。御存じないなら、ないでそれでいいのです。知りませんと、そうすると、久宗さんは御存じないし、東畑さんは御存じないと、これも御答弁されたと思います。速記録を見て下さい。それであなたのほうへお聞きしておるのでありますが、併しながら何ともおつしやらないから、これはきつとどうも……、又少しでもと思つておりましたら、これは大変なんで、私は責任上相済まんから、国会に参画しておる者は嘘を言つては駄目なんだ。殊に金銭上のことははつきりとこれをやるのでなければ、殊に我々政治家にあつては私は嘘を言えません。そこではつきり金銭上のことは言つたことは必らず実行する、こういうのでなければ今後御答弁をされても支障があつて、まあ又変える。これではお聞きしてもしようがない。実は政務次官か、農林大臣に聞こうと思つておつた。ところがおいでにならん。このことをやらなければならんものですから、これが解決が付かんから、私はこれに対しては相当の疑義もあるので、なかなか賛成する気にならんものですから、それを放つておいて、そうして人に言われなければ甘い顏をして、そうして延ばしておこうということはいかんのです。これはそんなものは見逃す時期ではありません。私はたびたびそれをやられております。まあありませんと、実は私は頭を下げられたくない。そこで黙つておくわけにはいかんから、これをそれからやろうと、こう考えております。ですからあなたのほうへ申送りもないし、聞いておらんし、昔のことは知らん、こういう御返事があれば、それでいいのです。代つて責めますから、脇のほうを……。これは幸いに山添さんは死んではいません。事務次官はちやんと生きております。速記録もあります。どうなさるのか、はつきりした御返事をしてもらいます。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) 従来の詳しい経過は私もお説のように聞いておりませんので、勿論聞いておらんからといつて、ここで責任の問題をとやかくいうつもりはございませんが、従来の経過もございますようですから、以前の責任者が言つたことをそのまま成るべく実行して行きたい、その場合の具体的の措置も研究して行きたいと、かように考えております。

岡村文四郎改進党

○岡村文四郎君 研究はもう六、七年になりますから、大抵できておると思う。(笑声)そこでこれは引延ばし、工作なり何なりでなしに、早急に解決付けますというのは、それはいいと思いますから、次でも明日でも、明日でなければ月曜日でも、他の責任者山添次官に来てもらつて、そうして解決を付けるよりほかないと思いますから、これで打切ります。  次のお尋ねは、農業共済基金法案が出ておりますが、この基金については双手を挙げて賛成でございます。ところがやろうとしておられます法案を見ると、現在の農業者をどう一体考えておられるのか、それが私にはわからんのであります。それは政府資金を十五億、出資金から十五億出して、三十億の基金をこしらえて、この法案を持つて行つておやりになろうということでありますが、提案理由の説明にもございますが、ところがこの提案理由の説明書くらいでは納得するわけには行きません。そこで払わなければならん保險料でも、これはどうして一体保險料を集めておるのかということがおわかりにならんものですから、こういうものが出ると思う。そこで現在の農業者は單協の出資金或いは連合会の出資金、あらゆるものの出資金にもう非常に困つております。そこで村へ帰つて見ますと、私の村では一反歩に対して三円八十銭の金を集めなければこの出資金は集まつて来んようであります。そういうわけで下からとつてしようというその計画は、今の農村に対する逆行なんです。私の言わんとすることは、災害保險そのものは真二つに割つて、損失があるなら損出その他のことは全部政府が背負つてやるようにして行かなければいかん。だんだん食糧事情が緩和するに従つて、そうして甘く見るに従つて、結局百姓がそれにつれて不利な立場にばかり持つて来られる、こういう心配があるものですから、この際は真二つに割つて、そうして災害補償というものは本当の政府の割掛制の制度でなければ駄目だ。だからこういうことを考えておりますし、そうしようと思つております。ところがこういう基金がありまして、基金については決して異存はありませんが、下から十五億出させてこの基金の構成をしようということについては非常な疑義がありますが、どういう観点からどういうふうに現在の農家がこれを満足に払われるようなおつもりでお出しになつておのか、どういうのか、その理由をお聞きしたい。こうなりますと、提案理由の説明、こんなものは聞かんでもいいのです。これじや納得しません。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) 基金の、農家のと申しますか、結局農家になるわけでありますが、そのほうの出資の十五億円についてであります。これはもうお話のありました通り、なかなか容易ならん農家側にとつての負担であるということは承知しております。ただこの基金の性質から申しまして、連合会の不足金の融資ということが最大の唯一の目的になつております。ところがこの連合会の不足に従つて、共済金の支払ということになりますというと、これは補償制度自体の性質に関連して来ることになるのであります。補償制度はこれはもう御承知の通りでございますが、国も相当の掛金についての負担をし、又農家のほうも相当の負担をする。保險乃至共済の責任につきましても、国が再保險し、連合会が保險をするというふうに、国と農家側とのいわば共同の事業に相成つておりますので、その制度の一環として基金を考えて見ます場合には、この保險金も国と農家がやはり共同で出すということが言い得るのではないかというふうに思われるのであります。尤も今の農家の経済に及ぼす影響或いは農家の負担力といつたようなことも関係して参りますので、政府のほうが出資いたしますものは、これは設立と同時に一度に十五億出す。あとの農家のほうの十五億は数カ年に分割して払う。そこで農家のほうの負担の軽減を図る、かような趣旨にいたしておるのであります。

岡村文四郎改進党

○岡村文四郎君 どうもさつぱり納得ができないのです。これが僅かに十五億の金を下の百姓からとらなくても、何ぼでも私はできると思うのです。だから、くれるのじやないですから、貸すのですから、そこで金利の安い高いの差はございましようが、そんな、それほど行詰つた政府ではないと思う。政府は我々が構成しているのでありますから……。で、政府の構成の一員でございますから、その十五億の金を五年もかかつて下がら捲上げなければならんというほど窮迫しているとは思つておりません。そこでそれは話もしよう、持つて行きようであつて、何も十五億しか政府は出せん状態であるとは考えておりません。そこで問題は十五億の金を、今までの不足金でなくて、そのときに必要な金を借りるのに間に合うとお考えになつておるか。私の計算ではそんな三十億で、而もまだ五年後の三十億で、利子が入つて来ます。その残額があるにいたしましても、いずれ当分二十億か、二十二、三億で行くかと思いますが、そういう金は單なる気休めで、そうでなくて是非必要な金はくれるんでないのですから、政府が貸して回収をし、又貸しする、こういうような必要が何に、或いはどこにそれができないという結論があるか。又それができないという結論が出れば、お互いがやらなければならんのですから、どういうところに出せないか、それが出ないというのはどういうところにそのできない結論が出るか、御説明を願いたい。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) 不足金に対処するための資金の所要額に対しまして、十五億乃至三十億ということでは、これは如何にも少いではないかということは、これはもう私どももさように存ずるのであります。恐らく差当り数カ年ということを前提として考えて見ましても、数十億の貸付が必要になつて来るような事態もあり得るというふうに考えます。ただこれは如何にも、やはり将来の被害を予測してやるということでございますので、必ずそうなるということも断定しかねる。而もこれは一年だけではございませんので、数カ年に亘る問題でございまするので、差当りといたしましては、政府の十五億と、初年度に払込みます農家のほうの出資、まあ十七、八億というようなことで以て対処して行きたいと思うのでありまするが、それでは恐らく一年ぐらいでなくなつてしまうだろうということも考えられるのであります。そういう場合には、これは政府のほうの側が資金を心配いたしまして、例えば国庫余裕金といつたようなものを出しまして、それを国が運用して貸出しをするということで解消できる。なお更に資本金が足りないというようなことになりますれば、これは又増資というような問題も生じまするが、私どものほうといたしましても、これは今後の事態に対処するために、差当つてとにかく農家と政府とが最小限度の資金を出して、爾後それを一つの元にいたしまして今後は可及的にほかの財政資金といつたようなものを運用することによつて、これ以上農家の迷惑にはならんようにというようなことを考えておる次第であります。

岡村文四郎改進党

○岡村文四郎君 そういう御説明、何ぼ聞いてもこれは承服できませんが、現在のやつておりまする特別会計の中でやる、或いは預託資金でやりして仕事をいたしておりまするが、農林省が奔走した結果、どこがそれ以上今後その資金を出すのに困難であると、だからこれは駄目だと、下から出してもらわなければならん、工合が惡い、こういうことになつたのか。ただこれを局長を相手にして問答してもいかんですから、僅か十五億の金をこの困つた百姓から出資をさせなければ災害補償法というものに対する仕事は成り立たんというので交渉して来たが、とても下から出さなければ、上ばかりでその金を準備することは不可能だ、こういう考えでやつたのだと思いまするが、どこに、誰がそういうことを言つてやつたのか、誰がそこに頑張つておるのか、そういうことをお聞きしたいと思います。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) 災害補償制度につきまして、これは相当国家財政のほうがいろんな意味で援助しておるということは、これは御承知の通りでございます。この援助の必要性もこれ又何人にも異論がないところでありまするが、その点を含めて考えますれば、こういう制度に伴つて、当然必要となるような基金制度について金額政府が出資すべきであるという御意見も、これは十分成り立つのではないかと思う次第であります。併しながら先ほど申しましたように、この制度は、国営の單純なる保險でもない、農家の共済事業というものをやはり根幹といたしまする以上は、農家のほうも若干の出資をするということも又当然あり得ていいことではないか。そのほうが又農家の制度全体に対する認識も深まりはしないか。又不足金の出方ということについても、自分が出資をしておるんだということでありまするので、その辺の心理的な影響もあると思います。こういうことで私どもは考えておるのであります。勿論財政上の必要といつたようなことから、全額出資するということも如何かというような議論もこれはあつたのでありまするけれども、そういうことよりも、むしろ本来これは政府と民間の出資の上に成り立つべきものではないかというふうに考えておるのであります。

岡村文四郎改進党

○岡村文四郎君 単なる農林省のお考えばかりのように聞えますから、まあそれはそれとして、そこで問題は、若し農林省が、例えば大蔵省が声をかけてこうなつたというのでなしに、農林省自体がそういうお考えで若しおりますと、今後いろんな問題で日本の農村はこのままでは行けんのです。そこで日本の零細農業というものは、政府が相当に毎年のように抱いて助成をしてやらなければ立ち行かん農業です。それが下のほうからもそういうことをしてでき上つたような形をこしらえると、今後の農業に対する悪影響は相当大きなものが私はあると思うのです。そこで枠がなければ別ですが、農林省はそんな考え……、どうです、一体そんなことを考えているから、いい加減百姓は弱くなるんです。それが大蔵省が言うとか、安本が言うというのならまあ話はわかりますが、そうでなしに、農林省自体がたださえ弱い百牲を又弱くするような考えをするから、何ぼたつてもうだつが上らんのじやないか。而も農政局長は日本の農業を指揮監督し、あらゆる面に一番心配をされなければならん立場にあります。大臣とか、次官というものはときどき変ります。農林省の職員として、そうして先ず先ず或る年限までは奉職をし、農業のために働かなければならん人だと思います。その人がそんなことを考えておつて、これからの農業はどうなります。たくさん関連した話がありますが、これは問題外ですからあとに譲りますが、そういう考えが日本の農業を弱体にする、そういう方法なんです。我々が真に自分の農業であり、農村のことをよく知つておつて、而も今度の十五億の醵出金は、日本全国の農家のかたが一律に出してくれるのなら、これは別であると一応言われますが、ところが農業保険に対する醵出金でなくて、全国一律ではないと思います。被害のめつたにない所でも、或いは被害の非常に多い所でも、一反に何ぼという醵出金の方法は変らない。収穫が多いなら多いように出してもらうのだから我慢をせえというのなら話はわかりますが、ところが私はそうでないと思う。そこで日本の農業が今後一体どうなつて行くか、百姓自体がどうなつて行くかということを、そこまでお考えになりませんもんですから、こんな法案を出して来る。根本的な問題なんです。考え方なんです。そこで一体局長は現在日本農業が行詰りつつあるのかないのか御存じかどうか、お聞きしたいと思います。

小倉武一農林事務官(農政局長)

○政府委員(小倉武一君) 日本農業の現状はどういう状態にあるかということについて私はまあ認識を問われておるわけでございますが、これはなかなかむずかしい問題でございまして、農林省としてもいろいろ見解が違いますので、とやかく申上げたくはございませんが、最近の経済調査或いは物価の事情というようなことを考え合せました場合にも、楽観すべき事態ではないということについても私は十分そういう点を推察できます。又考えておるのであります。ただこの共済基金に対する出資という点を考えて見ますというと、全額出資でなければどうしても一体いけないのかどうかということになりますと、これは又おのずから問題が、考え方があるわけではないかと思うのであります。全額の出資ということで以て行きますというと、なかなか基金も成立しない。そうすれば共済事業自体が困つて参りますし、又延いては農業経済も困つて参ります。そこで取りあえずはこの制度の建前もございますので、半額の出資をいたしまして、その上でだんだんと財政資金を膨らまして参る、こういうのが現実の問題としては一番いいのではないか、かように考えておるのであります。

岡村文四郎改進党

○岡村文四郎君 どうも株式会社の出資のように考えておるように思えてしようがない。これは違います。融資をする金が足りないから特定のものをこしらえて、足る足らんは別にして、それを目安にして融資をして行こうというのであります。何も株式会社であるなら政府が半分、民間が半分出すということはわかりますが、嫌なら出さん、いいと思えば出すという意味とはこれは違います。これはそうではない、強制的に出さそうというのであります。それがおわかりにならない。強制的に出す。出資さしてどうしても足らん団体に強制的に出さそうということ自体が間違つておる。局長がなかなか農業学者ではなく農政学者であつて、私はよく知つておると思うから今お聞きしておるわけです。日本の農業がどうなりつつあるかということを百も承知しておられると思うのだが、我々の肝心のことをしておる農林省がそんなことを考えておるようでは日本の農業の将来が思いやられるのであります。多額な資金が必要であります。それから何がなければできない。独立のものをこしらえなければ駄目だと、これはもう経費に食われてきりがありません。もう少し考えを直した考えでおるのでなければ、今のような局長のお話のようなことは日本の農業を担当して行く農政局長としては非常に我々は困る。十五億と言いますが、その十五億が先に申上げましたように、全国の農業家全部が現反別で按分をしたことによつて出されるならば、それでもまだ被害のない方面の人に好意を持つてもらうということもやはり考えなければならんことだと思います。ところがそうではないと思います。    〔理事加賀操君退席、委員長着席〕  僅か十五億の金を全部政府が融資してやる、振向けるだけですから、振向ける金を半分出さなければできないという弱いことだから、いつまでたつても百姓の立場が上らんのです。そんな考えでなしに、そういう根本の甘い考えはやめてもらつて、私は実は強く主張するのは、農業災害そのものが、やがては供出が自由になり、日本の食糧の目度が付くようなことになつたら、その暁は政府のほうでだんだんとこの重荷を軽くしようという傾向になりはしないかという前提において考えておりまするから、どうしてもこういう紛わしいものはいかん。どこまでもやろうという決心があれば、政府は又下に不足金があればその方法を講じ、保険金をとることは結構だが、若しこれ以上百姓からとることをするならば真向から反対をしてかかるものであります。それは前も申上げましたように、そういう事態が来ることを前提に考えている。それは今まで大抵そうなんです。現に今まではそうでなかつたものを十五億下から出す、こういうことになつておることが、もうそうなりつつある現象なんです。それを大蔵省がお考えになるのはこれは当然なんです。ところが農林省よりありませんよ、農業のことを本当に心配してやつてもらわなければならん役所は……。而もその役所の真の担当者の局長がそんな甘い考え方でどうなりますか。日本の農業の行方はそんな楽観したものではございません。職を奉じておる以上は、本当にそのために職を奉じておる、国民の公僕であるという観念で真剣にやつてもらいませんと、これならいいだろう、そんなことでは困る。だから農林省ばかりのお考えのようですが、農林省自体ではありません。又今日は次官もおいでになつておるようでありますから、次官にもお聞きします。それでは次官のほうにお聞きしますが、この農業共済基金法案というものについて、それを私は今局長に聞いておりましたが、日本の農業というものを甘く見ておる。基金については大賛成なんです。下から十五億吸い上げるという規約なんです。で、日本の農業の実態というものは日増しに行詰らざるを得ないような状態にあると我々は覚悟しなければならん。そこで株式会社に出資をする。株式会社ができてそれに農業も半分持つ、政府も半分持つ、その出資をしろというならこれは話がわかる。そうではないのです。

羽生三七日本社会党(第四控室・左)

○委員長(羽生三七君) 発言の途中でちよつと御了解を願いますが、農政局長は衆議院に呼ばれておりますので、その間政務次官と保険課長がおられますので御了解を願いたいと思います。じき戻つて来られると思いますから。どうぞ岡村さん御発言を……。

岡村文四郎改進党

○岡村文四郎君 そこでどういうわけでできたのか、この提案説明では、こんなことでは承服できないと思う。一体どこから……農林省以外から……、この金が毎年要るが、とても政府の金ばかりではいかんから半分くらい出せと、こう言つたかとお聞きしますと、そうではない、いろいろ農林省で心配をして考えて、これがいいだろうということで出したというわけなのです。そこでそういう甘い考えで見ておられたんではこれは困る。私の考えは、農業災害補償法というものに基くものは、保険金は当然のことであるが、そのほかのできことは如何なることも全部政府が抱いて処理するという建前でないと、やがてこれが抹殺される虞れがあるものですから、そこで我々はそれを大いに力説をして、そんなことではいかんということを盛んに言つておりますのですが、次官は一体どうお考えになつておるか、それをお聞きしたいと思います。

野原正勝自由党農林政務次官

○政府委員(野原正勝君) 岡村先生の御意見は、災害補償制度に対して今度基金をとる、その基金そのものはよろしいが、今の金詰りの際において、これを農家に負担させるなどという、半分持たせるというようなことをするよりも、それは全部政府が持つべきだというような非常に積極的な御意見と伺いまして、私も非常に賛成でございます。できれば政府が大いに持つべきである。まあ農民も最近経済的に行詰つておりますときに、本当ならば政府は成るべく多く持つ、全部持つというふうなことが結構だと思いますけれども、私も実はよくこの辺の事情はわかりませんが、ただこの問題は政府が補助金を出しておつて、やはり共済制度、その名のごとく、共に助け合つて行くという組織でございます。農民のために政府がこれを出す、大いに出すべきではありまするが、同時にこれは飽くまでも農民の団体であり、農民の共済機関である。自分たちもなけなしの懐ろから或る程度の基金を出しても、その制度の運営に万全を期そうというような農民自体の御熱意と言いまするか、その御決意も非常に好ましく結構なことだと思う。どういうふうなことになつて十五億ずつ出して三十億となりましたか、その辺の詳しいいきさつは私も実はよく存じておりません。併し成るべくならば、この基金というものは、実は三十億でも少いのではないかと思つておりますが、まあ成るべく多いことは好ましいことでありまして、いろいろ様子を調べましても、すでにその程度では本当の、もう差当りの必要な分程度を満すことも容易でないようでありますので、大いにこれを殖やすというようなことも結構でございますが、ただ今の国家財政等におきまして、非常にたくさんの基金を国のほうで今全部持つというふうなことが果して……、なかなか実現も困難であります。将来は漸次国が持つということで、この基金制度というものの内容を充実して行つたならばよろしいのではないかというふうに考えております。

岡村文四郎改進党

○岡村文四郎君 どうも次官もちよつと錯覚を起しているのじやないかと思うのですが。これはもらうんじやありませんよ、融資をする金を当がつておくだけですから……。そこで私は大蔵省のことを詳しく知つておるわけでもなければ、財政のことをよく知つておるということは申上げませんが、困つておる、乏しい日本の零細農業のために三十億ぐらいの金をその道に準備しておいてやることは、何も私はそれほど負担でないと思う。十五億は出せるのだが、十五億は出せないからどうしても出ぬ。これはどうしても出ないのだというなら話はわかります。ところが融資をするのですから、融資部の金というものは何もそんな十五億や二十億の、それくらいの金で……。そんなものでは何も必要でないと思うのです。そういう甘い考えをして外部に当るものですから、だんだん弱く見られて、そうしてこの十五億がやがて後日非常な悪影響を及ぼす基になりはしないか、こういうふうに考えますから、日本の現状があなたのおつしやるように、成るほどできれば三十億ぐらいにするのもよろしいが、どうも財政も非常に困つているので、まあそうすることがいいが、できればしよう、こうおつしやいましたが、これは出しつきりで帰つて来んならばそれはそうかも知れん。ところが長いか短いの差こそあれ、これは金利は別でございますが、決してこれはなくすものじやございません。融資ですから、その融資をする金を借りるほうから取上げて、それを元手にしてやろうなんという、そういう考え方はいけない、私はそう思う。そうでなしに、非常に農業者は窮境に追込まれつつある。そこでこういうこともあつたということを知らせることは結構だが、実際にはやつぱり三十億じや足りません。併しながら基金というものはこれは固定したものですから、安心していつでも三十億の限度までなつたら使えるのですが、これはくれつきりになくなつたり、とられつきりになるものでないのですから、こういう融資がなぜできんかということを考えている。それを農林省でよく相談して見たが、こういうふうにするのは適当だと思つてやつたのですからと言うから、それは怪しからんことである。で、次官も私の言うことがわからんのなら別ですが、そういう時代じやございませんよ。だから僅か十五億の金でございますが、百姓にして見ると、これは全国の農家全体の、総体的に十五億というものを五年に亘つて、私はその金を全部平均に、そう被害を受けないかたも全部受ける。そうすると、被害を受けるほうの側では止むを得ない、涙を呑んででも、助けてくれるのならこれは仕方がないが、そうでない。あなたは共済事業とおつしやるが、共済事業には百姓も保険金を出して、そうして被害があつたらもらう。ところが出しつきりで損をするのでは困る。これが相互扶助の共済事業です。政府の共済事業だから百姓から出資させようという考えは間違つている。だからそのおつもりでこれを何とかしてもらいませんと、又言い分がありますが、この基金というものを百姓から取立てなければできないという理由をお聞きして、そこに支障があるなら飛込んで行つて聞こうじやないかというので、私は日本の農民のために働かなければならんと考えておりますから、しつこく聞いております。私の率直に言うことがおわかりにならなければ何だがおわかりになつたら、どうも話を聞くとよくわかつた、考えて見ようというならいいのですが、次官はそこにおいでになつて、そのようにも見えませんから、お聞きしているのです。

野原正勝自由党農林政務次官

○政府委員(野原正勝君) お話を伺つているうちによくわかりました、共済の保険金を迅速に支払う、すぐに災害発生の際に支払いをする。従来はとかく遅れがちでありましたが、一定の資金を準備して置きまして、迅速に災害地の保険金の支払いに充てる、このための準備金だと考えております。これはこういう基金が準備されるということは大変結構なことでありまして、又その額が多ければ多いほど結構なことは、これは申すまでもないことであります。ただいろいろお話を伺つているうちに、成るほど私も非常に考えさせられます問題は、共済の問題について先日も衆議院のほうで公聴会がございまして、私も実は拝聴しておつたのでございますが、非常に共済について喜んでいる次第である。それから中には共済制度は止むを得ないけれども、正直のところ自分たちのほうは余り恩惠を受けていないのだ、そういうところは今の掛金料率をうんと下げてもらいたいということは非常に根強いものがございまして、いろいろ伺つておりまして総合的によくわかつたのでありますが、毎年のように災害によつて補償を受けている地帯の人は、或いは無理をしてでも、借金してでも基金を準備する、出すことも納得ができましようが、出しつ放しで殆んど災害があつても助けてももらえないようなところで相当な不平があるところに持つて来て、基金まで、前金まで出してくれということは相当ひどいではないかということは、これは或いは状況はお話の通りであろうとも想像できるのであります。で、そういう点はよくわかりましたですが、ただ何と申しましても、これは決してくれつ放しにする金でもなし、支払いのための準備の金である。これは共済掛金の収入と政府の国庫の補助金と一緒にしましたものによつて、その土地の災害についての支払いをする、その前に基金として準備をして置くということでございますが、ただ政府だけがこれを準備するというふうなことは結構でありますけれども、やはり共済制度である限り、或いは農民のほうで多少なりともやはりそういう準備までするというふうな、組合がそこまで行けば大変結構なことでありますが、ただ今の政府のあれは十五億くらい出す、出して三十億にして、それを準備にするという基金の考え方でございます。これはこれまでいろいろと論議されて、共済基金というような制度を必要とするというふうなことが十分考えられながらも実現できずにおりましたので、一つの進歩ではないかとも思うのでありますが、今のところ政府のほうといたしましては、共済関係の方面の農村の要望に基いて基金制度を作るということになつたのですが、その半分を持たれることが又できるかできないか、それが妥当なりや否やということはおのずからいろいろ御批判はあろうと思いますが、政府といたしましては、原案はそういう工合になつておりますし、又できるならば決してまずいことではない。農業共済の制度というふうなものの性格から見ましても、政府と団体とが本当に協力一致いたしまして、そうしてやる仕事ということになりますれば、これは半分ずつ出すこともまずいのじやないかというふうに考えておるわけであります。

片柳眞吉緑風会

○片柳眞吉君 関連して御質問しますが、私もでき得れば全額国庫負担が望ましいというふうに考えるわけですが、全部政府のほうで負担するわけに行かないという若し事情があつた場合に、この会員から基金を出すということは止むを得ないということを前提として御質問するわけですが、会員からの出資のとり方について、これに一つの私は考慮を払えば、或いは岡村さんの心配が或る程度解消するのではないか、というのは、今度危険率等を再検討して共済の掛金率も変つたわけであります。これが本当に妥当に現在の災害を大体平均的に補填ができるということになりますれば、これはずつと長期間をとれば農家からの掛金で大体これはペイできるわけですが、ただ或る年に非常に災害があると、その年には困る、併し又他の年においてはむしろ保険事故の発生が少くして或る年には余る、これをずつと長時間に見れば大体過不足なく行くというのが大体この原理だと思いますが、そうなつて来ると、会員からの出資のとり方を五年以内にずつととることにしておりますが、これを各年の各地方の災害の発生度において、或る県で今年は幸いに非常に災害が少くて、県の共済連合会の資金にプラスが出て来ておる、そういうプラスの起きた都市なり、或いは日本全国の中で或る県は経営が苦しくなつて、或る地方ではプラスが残つておる、そうすると、そういうプラスの所からとるということをすれば、私は必ずしも農家に供出金を命じてとるという必要はないと思います。危険率が妥当に算定されておれば長期間にはこれはペイができるわけでありますから、従つて災害の多い年になると、これはどうしても会員まで下げて、岡村さんの言われるように、そうでなくても苦しいときに更に金を出すということは非常な困難がございますので、今言つた幸いにして保険事故の発生が少い、従つて共済事業連合会にも負担がなし得るという都市なり、地方を選んでやるということになれば、これは私は或る程度無理なく行くのじやないかと思うのですが、これを更に実は我々もよく一つ研究はして見たいと思いますが、何でもかんでもせつかちに五年以内にとつてしまいますと、岡村さんの言われたように、各農家に又出資を強制するということになる、そういうとり方にすれば或る程度緩和できるんじやないか、これは何も出しつ放しの金じやないのです。或る程度将来も若干の配当なり、利子も付き得る金だということをさつき御答弁願つたのでありますが、そういう考慮をされたかどうか、そうすると或る程度緩和できるのではなかろうかというふうに思うわけですが、その辺はどんなお考えを持つておられますか。

久宗高

○説明員(久宗高君) 基金の総額を考えました場合、又割付方を考えました場合、私どもが一番苦心いたしましたのは、その点であつたわけでございます。基金は当然これは恒久的な制度でございますので、将来に亘つて長い期間とらなければなりませんが、いずれにいたしましても、財政資金なり、或いは農家のほうから出して頂きます金を固定いたしますので、非常に将来長い期間に亘つて多額の金額を固定するということは恐らく考えられないと思いましたので、一応料率の改訂その他も考えまして、計算の基礎といたしましては五年間というものを一応頭に置いて考えたわけでございます。その場合に所要資金をどう計算するかという問題でございますが、厳密に言えば、これから先の被害率を推定するということは、もうはつきり言えば不可能であるわけでございます。一応保険の計算のやり方といたしまして、料率その他といたしましても、過去の実績に基きまして、それが繰返されたらという考え方で、将来の料率その他をきめておりますので、この基金の所要資金を考えます場合も、大体過去五年の被害の実績から考えまして、そのような被害が継続的に起つた場合、即ち最悪の事態を考えた場合に幾ら要るかということを計算の基礎に置いたわけであります。金額といたしましては、大体六十億見当になるわけでございます。そうかといつて、これを固定するということは、これはあとで申上げますように、基金として固定することは、今後流動的な財政資金をこの基金の制度ができたためにこちらに持つて来るという二つの考え方をいたしましたので、一応金額といたしましては、三十億というものを前提にいたしまして、その割付方につきましては、只今お話のございましたように、その年々に非常に出せる状況にあるかたから出して頂くというのも極めて実際的な方法かと思いますが、一応これは相当強権的にとるような形になりますので、基金が発足いたします場合にどの程度の負担額になるかという問題をきめませんと、頂きますのは五年間に分けて頂くといたしましても、その利害関係がはつきりしないという考え方に立ちまして、一応過去の被害率から考えまして、どの程度のものをその地方で予想したらいいかということを前提にいたしまして、三つの基準を立てて見たわけでございます。即ち従来の実績から見て、今後それが繰返されるとしたらこの程度の被害になる。従つて連合会としてはこの程度の不足金が出るのではないかという数字を一番基礎にいたしました。それで以て割付ける、これをなまで割付けますと、被害の過去において高かつた所においては非常に大きな金がかかりますので、それだけでもいけないんじやないかという考え方で、実際の耕作面積なり、家畜の頭数というものの危険率を全然除外いたしましたものを第二の要素として加える。更にそれでもなお且つ余り高過ぎるといつた問題になる場合もございますし、又この基金にはそれぞれ現在ではその予想が付きませんでも、何らかの事情でこの基金の恩恵に預からなければならんという場合も理論的には考えられますので、各連合会の若干の頭割りというものも加えまして、この三つの要素を元にいたしまして割付をきめようというふうにしたわけでございます。ただそれをどういう比率でその三つの要素を加えたら最も公平であり、或いは連合会の関係のかたがたのお気持にも副うかという問題もございましたので、それは法律で割付の基準の割合をきめませんで、基金の定款の際に総会で以てその割振り方にどれだけのウエイトを置くかという問題をきめて頂くというふうにいたしたわけでございます。そういうような形で連合会に割付け、更にそれを下に割付けて参ります場合にも、そういつたものが入つて参りますので、やはり実際に過去に経験のあつた被害率というものがやはり基軸になりまして、それに当然この基金を多く、利用されるかたのところに総体的に多くの割付けが行くという形になり、ただそれを若干緩和するような形をとつたわけであります。更に附加えて申しますと、そういう形で基金の基本の金ができるわけでございますが、現在すでに二十八億といつたような不足金が出ておりまして、この不足金の根本的な処理につきましては、先ほど局長から申上げましたように、不足金の出た要因の分析ということを去年から継続してやつておりまして、この委員会でもたしかその問題について非常にいろいろ御意見を出して頂きましたと思うのでありますが、その筋に従いまして、この要因をいろいろな角度から分析いたしまして、本来これは料率の中に含まれていたもの、或いはそういうものとしては予想できないで国で見なければならん分、こういつたものは今後県等を通じて処理されるかと考えておるわけでございます。ただその不足金の根本的な処理ができない過程におきまして、この基金法がスタートいたしますので、その両者の関係が非常に問題にはなるわけでございますが、特に基金の額が非常に少いという場合には、忽ち今年度といたしましても、二十八億の融資に対して、当初十五億と若干の農家負担というだけでは、これは当然足りないわけで、ございまして、そういう部分につきましては、先ほどもちよつと申上げましたように、財政資金を固定するわけではなくて、こういう制度を通じて一応の元がありまして、実際に出た被害額につきましては、基金法を制定いたしました以上、当然支払は迅速にやらなければならないわけでございますから、例えば国庫余裕金を間接的に廻して頂きまして不足金の融資に当てて行くという根本的な処理がつかない場合におきましても、年々起る不足金の処理に事を欠かないようにして行きたいと思つておるわけであります。  もう一点附加えさして頂きますと、昨年来この基金問題なり料率問題が中心になつていろいろ議論されました際に、一番問題になりましたのは、この本年度いたします。出納の料率関係をきめます場合に、当然の問題といたしまして農家負担を増しては困るという強い御要求があつたわけでございます。これは料率のほうは、御承知の通り共済金額のほうはパリナイ計算でスライドして参りますので、当然上りますので、料率が変りました場合、実際に出す金額はどうしても殖えて行くわけでございます。その処理といたしまして、実は最後に農家の負担を現状通りにとどめたいということから、安全割増を減らすということをいたしたわけであります。これは制度としては相当大問題であるわけでありますが、去年の予算折衝を通じまして、安全割増をとりまして料率を改訂したにかかわらず、実際の農家負担は大体昨年度と余り変らないというところにとどめ得たわけでございます。そこでそれとの関連におきまして、当然その不足金の更に出る不安があるのじやないかということも感じておるわけでございます。仮に安全割増を加えまして掛金を出しますと、これはまさに出し切りになるわけでございますが、基金の場合には仮にそれと同じような金額で参りましても、それはやはり農家のかたの出資でございまして、掛金のように全然それはとられてしまうというものではない。而も実際の効果は同じような効果が得られるというふうに考えまして、実際それとの関連におきまして農家負担の問題を考えたわけであります。

片柳眞吉緑風会

○片柳眞吉君 ですから各県の会員の負担の割合は、これは私は御説明で大体妥当だと思いますが、取り方の問題は余りせつかちに取つてしまつて、災害が多い地方でも取るというところに無理が出て来る。ですから今後出すにしても、幸いに災害が少くて、或る県の連合百会が余裕金と言いますか、保険金の支払がそう多額でない年を選んでやるんだ、こういうことになれば、そう無理はないんじやないかと思います。それから今までの二十八億のものは、これは根本的な検討を要しますから、これは一応棚上げにして置いて、今後の各地方の連合会が災害の少い年に随時出してもらうということであれば、或る程度負担の関係が緩和されるのじやないか、こういうふうに考えております。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○松永義雄君 先ほど次官が基金は共済的精神に副い得たという話があつたのですが、今課長の話によると、危険率が多い所に基金を余計かけるという考えは、この間からの考えとちよつと矛盾するのじやないかと思うのですが、どうでしようか。

久宗高

○説明員(久宗高君) 説明が少し足りなかつたと思うのでありますが、危険率の多い所でございますと、やはり不足金も当然多くなるわけであります。従いまして今後どこの連合会が一番借りる可能性があるかという点を極く常識的に考えましても、災害が非常に多く出で不足金が生じやすい所が一番これを利用するわけであります。従つて負担の問題を全然考慮に入れない場合には、この危険率、従つて逆に申しますと不足金の出る率、それをそのままむき出しに出せば一番公平になるわけでございますが、ただそれは飽くまで過去に起つた被害率がそのまま出るというふうに断定した場合の問題になりますので、実際には計算する素地はできませんが、これから起る問題は、過去の通りそのまま繰返えされるということは、これは常識的に言つて言い得ないのでありますので、そこで危険率だけではなしに、先ほど申しましたような反当面積とか或いは家畜の頭数とか、そういつた危険率を全然除外いたしました共済の規模といつたものを加えまして割付け方をきめる、而もその際、私どもがただ計算に基きましてその両者の比率をきめるということもどうかと思いますので、これは関係のかたが危険率に、或いは不足金の出る率にどのくらいウエイトを置くか、或いは規模にどのくらいウエイトを置くかということを総合しておきめ願つて、それに従つて割付をきめたい、こういうふうに考えております。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○松永義雄君 どうも、先ほど次官の言われた共済保険の保険料を納めるということは、それは共済の精神に合うと思いますが、基金に共済の精神を入れることは少し変じやないかと思うのですが、どうですか。課長から一つ伺いたいと思います。

久宗高

○説明員(久宗高君) 掛金の負担におきますいわゆる共済という問題と若干意味が違うかと思いますが、いずれにいたしましてもこれはどこかの農家が被害を受けます。その結果、それを集積して行きまして或る県で不足金が出る、こういう恰好になるわけであります。そこでこの金を農家以外から、仮に国が十五億しか出せなくて、他からこれを借りた、農家以外のものから借りたということを考えますと、これは全然下のほうの被害率には影響なしに処理できるわけでございますが、ただこの場合利用いたしますのは特定の県の連合会になるわけであります。そこでたまたま今後の災害の出方によりまして、非常に多くその県が持つて行くだろうと思つたところが、実は今後五年間に余り被害がなくて借りなかつたという場合もこれは理論的に起り得ると思います。ただ現在私どもといたしましては、これから先の問題をきめます場合の一応基準として考えますのは、やはり料率の場合でも考えますように、過去の実績というものがそのまま繰返されたということ以外に、それ以上には想像の問題になつてしまいますので、そういう観点から申しますと、やはり過去において相当被害が出たという所については、今後とも出得るんじやないかということで一応その割付をして行く結果において、そこが本当にその通り利用するかどうかという問題は、これは将来の問題になりますので、それは必ずそうなるというふうには申上げられないわけであります。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○松永義雄君 危険率の多い所の農村は困るんじやないですか。その困つた所から余計基金を取るということはどうも理窟に合いませんね。私は素人ですが、保険の観念から言つてちよつとおかしいと思いますが。

久宗高

○説明員(久宗高君) 実際問題といたしまして、相当の過去において被害が出て不足金の出た所はやはり今後とも出ると思います。従つてどこかこの基金を利用するだろうかという点から考えますと、やはりそういうような過去において相当不足金の出た所がこの基金の利用度が一番多いということは一応常識的に言えると思います。ただ繰返して申しますように、その数字をむき出しに割付けるということは、そこまでの問題になりますとやはり過去の実績だけで割切れませんので、その県の共済の規模なり何なりを加えまして、余り高い所のほうに割付が高く行つて負担し切れないという問題を成るべく緩和して行きたい、どの程度に緩和すべきかということは関係者のお話合いによつてきめて行きたい、そういうふうに考えております。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○松永義雄君 これは法律に欠陥があるからそういうことになつて来るんじやないですか。全国的にこれは一つの保険組合というものを認めて行つたらそういうことにならないんじやないかと思います。連合会というものは単独でやつておるわけですか。

久宗高

○説明員(久宗高君) 極く常識的に申しました場合、仮にこの共済基金が各連合会で全部頭割でやつたというふうに考えました場合、或いはそうではなくて人数とか或いは面積とか、そういうものだけで危険率というものを全然外して仮に割付けました場合、これは当然従来被害の非常に少い県におきましては、私のほうはそれだけ利用することは恐らくないだろうという御不満が出ましようし、又一方の高い被害率の出た所になりますと、非常に結構だということになつても、低被害地のほうからの御不満が出ると思うのです。いずれにいたしましても高い被害地と、低い被害地においては、料率の問題が出ますと同様に、共済基金の出資につきましても両面からの、片方は非常に負担が高くなる、片方はそれだけ出しても利用しないだろうという御不満が出るであろうと思うのであります。そこで私どもといたしましては、やはり理論的には不足金に関する融資のための基金でございますから、不足金の出る率というものを対象にいたしまして、ただその両面の不満を緩和する意味で共済の規模、更に又連合会の頭割という点も加えまして、負担が余り過重にならないようにということで割付け方をきめたわけであります。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○松永義雄君 その不満のあるところの負担を幾らかでも軽減しようという考え方は、我々が保険に入つておる場合を考えて見ますと、先ずそういう気持は理論的に起さないように努めるわけであります。ところが農家においてそういう気持が自然出て来るということは、農家が貧乏しておるからです。そんな負担に堪え得ないからです。それだから先ほど来岡村委員から農村の窮状を甘く見ているという考えが出て来るのじやないかと思うのです。これは農家に幾分でも負担させて行くということは無理なのです。経済が農家にとつては今の組織では非常に不景気になつておる。その貧乏人同志で以て保険制度を打立てようということが無理なのです。それだから我々としても極めて浅薄な農村の経営からしても、農民から現ナマを取るということは非常に困難なことなんです、現金を取るということは……。そこまで窮状に入つておる。その窮状に入つておる農村の中で又保険制度をやつて、保険制度は悪いことではないけれども、その結果として農民が負担をするということは無理があるから、十億円が無理じやないかという結論が出て来ると思うのです。だから農林省と大蔵省と、或いは通産省の現在の商工業本位の政府の施策が少し行き過ぎていはしないかということなんです。同じ貧乏なら貧乏でもいいから、国全体がそれを負担してくれるようならいいけれども、鉱工業の方面ばかりどんどん馬鹿に金が出ております。復金以来、或いは開発銀行以来実に莫大な金です。而もそのほかに幾多の保護とか、補助とか、交付金とか大変な額です。農民はそういうものは極めて少い。その少いところを十五億円くらい、と言つちや失礼でありますけれども、鉱工業に出した額と比較すれば極めて少い額ですよ。金の少しくらい出させなければ責任を持たないと、こういう考えかも知れませんけれども、責任を持たせるには農民は余りに貧乏です。僕らはそういうふうに考えております。

野原正勝自由党農林政務次官

○政府委員(野原正勝君) 農村は貧乏であることにつしては私どもも十分わかるのでありますが、それで中小工業等に対する比較の問題になりますと、私は少くとも共済制度というものを通じて政府のやつております農業政策、農民に対する政策というものが、他の産業との比較を考えましても、実はすでにこれはもう十分おわかりの通り、中小企業等に対しましては殆んど保険制度というようなことは何もやつておらんのです。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○松永義雄君 工業です。

野原正勝自由党農林政務次官

○政府委員(野原正勝君) 工業に対しましても何らそういつた施設がないのですが、ひとり農業に対しましては、特に主食である米麦等については、はつきりした共済制度が設けられまして、まあ政府も国家財政の苦しい中からでも、非常に苦心して二十七年度におきましても百億以上の経費を財政投資いたしまして、そうして保険制度を守り立てて、農業経営の安定と災害に対する共済の施設としてやつておるわけであります。これはもう非常な農業に対する強い政策として、一つの社会から喜ばれなければならん、喜ばれる制度だと思うのであります。ただ問題は、その場合において或る程度の準備基金を持つことが過去の実績に徴しまして必要であるということが非常に強く要請されておつたわけであります。これに対しまして全部を国が持てれば問題はないのでありますが、いろいろな事情からやはり国と共済組合との共同の形でお互いが半分ずつ出し合いまして基金を設けるという点に、まあいろいろ御議論があるわけであります。然らば現在の農家の経済事情から見て、そういう負担に堪えられないかという議論になりますと、これはいろいろ見方があろうかと、この間も農業団体とのいろいろ話合いで、まあ講和発効を機といたしまして、農家経営というものを、一つますます農業経営を強く振興させるための一つの措置として、どうしても農業団体等は、この際貯蓄増強運動などもやるべきであるというふうな農業団体等の御意見もあつて、目標を五百億というような相当大きな目標を置いて、貯蓄増強運動までも現にやつておるわけであります。農家経営に本当に不可欠な問題である共済制度、これが農民からも非常に喜ばれて、この制度を通じてどのくらい農家というものは安心して農業経営ができるか測り知れない効果があると思うのでありますが、この制度に対して現在各地に共済組合が設けられておるわけであります。乏しいながらも自分たちの組合である、自分たちの組合の事業をより一層基礎を確実にするために、又延いては自分たちの利益のためにも出し合うという気持があれば、私は十五億程度の金は出せるのじやないか。而もこれを一遍に取るというのではなしに、順を逐うてやつて行こうというような考え方なんでありますから、その趣旨が十分徹底すれば、私はその負担に対して御協力願えるものであるというふうに考えておる次第でございます。

松永義雄日本社会党(第二控室・右)

○松永義雄君 私は留保します。

池田宇右衞門自由党

○池田宇右衞門君 只今政務次官から農業共済の基金、又実際災害に対するところの真金の支払を迅速果敢にいたして、その災害の程度を少くするというような御趣旨は、確かに政府の方針として一歩前進したことである。こういうふうに私どもも同感である。併しながら岡村さんや今松永さんが言われたが、根本の考えが違うかどうか。保險課においても農政局においてもいま少しく研究して頂きたいことは、敗戦の後における日本はあの通りの混乱時代であり、又占領治下であつたから、あらゆる施策が農村に対しても極めて惠まれなかつた、又農村にも経済上相当そこに正しいルートに乗つた経済と経営とが実現しなかつた。併しながら今後の日本の農業を見通すときにおいては、相当日本の農業が零細化されて、而も年何回も現金収入のない農家といたしましては、災害に会つた地方に対しては、僅かな掛金だと、政府から見ればそういうふうに見られるかも知れませんが、丁度雀の足から血を取るといつたようもので、なかなかその僅かな掛金を掛けるに苦労を来たすというようなことを考えて見まするならば、これは本当は農村から取るより、全額国庫が基金として、或いは国庫支出にするか、或いはその他の方法を以て、農村へ基金であるからかけないという程度の完全な立案をしてもいいくらいな、現段階においてそれができなかつたならば、二十億くらいこれは国庫支出で、十億くらいは一般農民の五カ年間の負担にする、これはもつと楽に言えば、若し国家的災害が起つた場合には、我々国民から納めたところの国費を以て災害地を復旧させるのがいわゆる政治である。政治の常道から申すならば、一番惠まれないところの農家、而も国民の生活に対する食糧その他に対しまして常に防波堤の役割をしているのはこの農家です。各業を通じて一番利益の少いのは何だと言えば、次官や各関係の課長、皆さんが知つておる通り、これは農家である。その利益の少い者から出さして、政府も出すからこれで当然だということは、今後の日本農家に対して、何人が政府を持つたといたしましても、考えが違うのだと、この際新らしい日本の建設は、日本の農業は、少くとも政府の援助政策なり、助成策なり、いわゆる保護政策を以て日本の農事を育成して行かなければならないというところに狙いがなければならん、この我々は判断しておる。この方法を今から十分に織込んで実現さして行かなかつたならば、日本の農家は安定して農業を経営して行くことができない。そこで、先ず以てこの一線にあるところの、災害が起きて、年々災害をこうむつて悲惨の状況にあるものからむしろ掛金を取るどころでなく、掛金を取らずに、助成して、そうしてそれを育成してやるところに政治のうまさがあり、そこに狙いがある。こう見なければいけないので、ここが論点の中心だと、こう私は解釈せざるを得ないのである。併しながら、今の布き来りたるところの政治といたしましての、野原次官の言う通り、百億以上支出して、農村の育成、農村の安定化に前進をしたことは非常な功績として私どももこの方策を更に継続するように希望するのであるが、先ず保険課長にお伺いしたいことは、こういう農業におけるところの難点があるから、この農家をもつと今後この基金に対しては政府が改めて基金の増額をするときには、全額政府資金を以てこれに充てるだけの用意があるかどうか。又更に基金は増額をすべきものだと思うが、それらの手はどういう手を打つて行こうという計画があるか、この点をお聞きしたい。更に、次官は誠に農家に対して御理解あることだから、今後これらの問題に対しましても、次官の見通しを承わりたい、こう思います。

野原正勝自由党農林政務次官

○政府委員(野原正勝君) 政府ができれば全部を持つて、この基金というものは政府が全額持つというような形がむしろ本当であろうというふうなことを、私一番最初に岡村さんの御質問のときに申上げたのですが、ただ国家財政の現状等からいたしまして止むを得ず利益団体である共済組合のほうからも半分持つてもらうということになつたわけでありますが、この半分というのは、いろいろ皆様方の御主張を伺いましても、どうもこれは少し無理なようでもあるといろいろ考えまして、将来いずれ国家財政もだんだんとよくなるでありましようし、この制度につきましては十分検討しまして、将来この政府の出資のほうをだんだん殖やす、そうして共済団体のほうの出資は成るべく少なくても済むような形に共済制度に対する政府の方針を向けて参りたい。そのために努力をいたしたいということを申上げておきます。

久宗高

○説明員(久宗高君) 基金の将来の問題につきましては、只今政務次官がお答えし、先ほど局長がお答えいたしましたように、増額の問題が起りました場合の点につきましては、今次官がお答えした通りだと私も信じておるのであります。当面の問題といたしましては、勿論十五億国が出してくれまして、今年これが動くといたしましても、やはりそのほかに約十三億の金は現に要るわけでございます。その処置といたしましては、先ほどお話いたしましたように、国庫余裕金を流動的に運用いたしまして、その不足金の融資に充てたわけであります。これは今後基金が増額されない限り、常にこういうような流動的な国庫の余裕金の運用ということは、当然この基金に伴つて動かさざるを得ないというように考えております。

赤澤與仁緑風会

○赤澤與仁君 先ず基金法の問題につきまして今問題になつておるようでございますから、この点についてお尋ねをいたしたいと思いますが、岡村議員から御質問がありましたように、私も同感でございます。ただ異常災害が頻繁に起つて参りまして事業不足金が生じて参り、昨年末におきまして十九億余万円であるものが、本年度におきましては二十八億幾らにになつておることは御存じの通りであります。而もその不足金の融資を仰ぐという場合にも、非常にこの団体といたしまして困難を来たし、政府の御心配を煩わしまして、この資金につきましては、どうにかこうにか融資の途が開かれまして、今日に来たつておるわけなんであります。従いまして、事業運営の上におきまするこの不足金というものの融資につきましては、政府が当然御心配になるべき、法の上におきましても又監督の上におきましても、私は建前にな、つておると思うのであります。併し、それにつきまして、金融機関から融資を仰ぎます場合に、非常な困難を伴つておることも事実であります。その意味におきまして、こういうような基金制度というものを設けられるということにつきましては、私どもは賛意を表するものであるます。併し、かと言つて、その事業不定金の資金を造成するためのこの基金の金は、当然国庫において負担するか政府自身が心配すべきものであつて、その全額若しくは半額というものをやはり被保険者でございます農民が持たなければならないという理窟には私はならん、こういう工合に思うのであります。そういうような意味合いからいたしまして、私は本質的な問題につきましては後ほどに譲りたいと思いますが、やはり半額の十五億程度を農民に負担せしめなければできないという私は理由が、單に事業不足金の融資金を造成するという目的でこの制度を設けるという場合に、私は理由がわからないのであります。そこで先ずお伺いいたしたいことは、国の財政資金でできないということを言われておるようでありますか勿論国庫がその年度におきます財政支出でやつて頂くことが一番望ましいことではございますが、若しそれがでないとすれば、国が他からその資金を仰いで私は一向差支えないものであつて、農民からその額を醵出せしめなくてはならんという理由にはならんと思うのであります。又先ほどもお話のように、大体六十億程度のものが要るんだけれども、先ず本年度は三十億だ、異常災害か発生した場合におきましては、これで不足するかもわからん、不足いたしました場合においては、国庫の余裕金を以て一応この資金に充てて流動資金として支障のないようにいたしたいというような事柄でありますならば、国の財政資金として十五億が本年度の予算において出し得るといたしますと、あとの十五億は農民から醵出しなくても、これと同じような考え方の下にこれはできるのではないかということも考えられるわけなんであります。従つてこれが農民から十五億程度の醵出をせしめなければ本基金制度が不可能だという理由を私は見出すのに実は困難をいたすわけであります。で、その点につきまして一応お伺いいたしたいと存じます。  それと次には、この事業不足金の問題につきましては、関係団体が基金を設定せられまする以前、いわゆる現在までの不足金は全額国庫で補償して欲しいという要求が従来ありましたことは、政府御当局において御存じの通りでございますが、この基金制度ができますと同時にこれにすり替えられることになるのではないかという心配があるわけなんであります。併しそれにつきましては、先ほどの局長なり或いは課長の御答弁におきまして、すり替えられない、従つてその心配はないということははつきりいたしたようであります。併しこの不足金が出て参りました理由につきましては、過去五年間を具体的に掘り下げて検討をいたしまして、国が補償すべきものは補償しなきやならん、そこには相当時間がかかるというようなお話でありますと、これを裏に返して実質的に考えて見ますと、ここににわかにそれができないといたしますると、二十八億という事業不足金が現在すら生じておるのであります。この面が解決されない限りにおいては、この基金制度ができましても、初年度はこれに充当せられることに相成りまして、何ら今後の災害或いは今後の保険事業上の不足金の充当にはならんような気がいたすわけであります。従つて過去の事業不足金についてこれにすり替えないということははつきりいたしましたが、それの補償その他の処置というものをいつまでにおやりになるか。この時期が非常にこの本制度におきまして、すり替えるすり替えんの問題と大きな問題にもなりますし、この基金制度を置くことの実益が私はなくなるのではないかという心配があるわけなのでありまして、その点をお伺いいたしたいと思うわけであります。従いまして先ほど申上げましたように、私はこの事業の不足金の融資金造成ということは当然政府がすべきことであつて、従つて農民にその一部を負担して欲しいということは、財政上の理由ということでは、国が国庫負担とすることであればそういうことになりましようけれども、その資金を仰いで来る方法というようなことから考えますと、相当お考えを願わなくちやならんし、私どもも考えなくちやならん、こういう工合に考えるわけなんでありますが、一面、仮にそれはそれとしまして、一応農民からの醵出金をもらうというこの建前から進んで参りますと、御案内のように先ほど来岡村委員その他のかたがたから言われておりましたように、本年度災害保険の保険掛金率の問題につきましても、農家負担と国家負担との割合につきましても、僅かのパーセンテージすら問題にしておる現状でございますので、私が前段申上げましたようなことをはつきりして頂かなければ、私は農家の理解と納得を得て円満にこの資金の造成はできない、こういう工合に思いますわけでありますが、これを円満に積立てを推し進めて行くという場合の農家の人たちの理解と納得を得るためには、先ほど申上げましたような性格から、その資金の性格から私は考えて行かなくちやならんものである。保険制度から言いますと、それは私は第二次的なものだと思うのでありますが、やはり共済保険だから、これも共にしなくちやならんということは、私はそこの間に論議の飛躍があるような感じがいたすわけであります。飽くまでも事業の運営上の問題でありまして、その点につきまして納得の行くような説明を承わると共に、できないという理由で……国庫負担によつて全額をやれということで、或いは或る場合におきましては、そういうことが言い得ると思いますが、その資金を他から引張つて来るということにつきましては、或いは債券の発行その他の方法ということからも重点的に考えられると思いますが、そういうようなむずかしいことをしなくても、臨時的な一時の融通資金でありますので、やはりこれ以上にオーバーした場合においては、政府の余裕金でやる対象だという考え方であれば、やはりその方法でやれるのではないか。而もその金が十五億ということになりますと、八千億からの予算の中で十五億くらい一時的にそれに振り向ける資金に困るというようなことは、私は考えられんと、こう思うのであります。先ずその点をお伺いしたいと思います。

久宗高

○説明員(久宗高君) 全額国庫負担にしない理由というものにつきましては、先ほど来政府委員のほうから縷々お述べしておりますので、それに盡きるわけでありますが、多少事務的に補足いたしますと、直接のお答えにはならないかと思うのでありますが、こういう点があろうかと思います。補償制度全体につきましていろいろ御批判があるわけでありますが、それをいろいろ掘り下げて参りますと、私どもの運用のまずい点、これはいろいろあると思うのでありますが、やはり根本的には、共済制度全体を通じて出ております財政資金が農家の現状から見て足りないということが私は根本にあるのじやないかと思うのであります。そういうようなことを前提にして考えました場合に、補償制度の中で、例えば掛金の国庫負担であるとかいろいろな問題がございまして、そういうものに全体の国家財政資金をどう割振り、どう固定するかという問題があつたと思うのであります。それが昨年来の予算折衝を通じまして、結果においてはああいう金額になつておりますが、ここには、掛金の問題だけ切り離せばやはり国庫負担が足りない、基金を取上げて見ればその資金の出し方が少いという問題になるわけでありますが、結局全体の財政資金の割振りの中で、農業資金の中で、更に補償制度にどれだけ出すかという問題であろうかと思うのでありますが、そこでこれを極く事務的に申しますと、先ほどの農家負担が出せるかどうかという問題とも関連をいたすと思いますが、御承知のように昨年来この補償制度を通じまして一番問題になりますのは、たまたま料率改訂の時期に迫つておりましたので、これは過去の数字から自動的に出て参りましたので、それをやりました場合に料率が変る、そうして実際に今度は農家の出す掛金の絶対額が殖えて来るという問題があつたわけであります。従つて絶対額を一応どうしても殖やすことができないということになりましたので、やりましたのが安全割増をとるという問題だつたのです。これが計算上から申しますと約三億七千万程度のものがこの安全割増をとるということで外されたわけでございます。本来のこの従来の制度をこのまま続けて参るといたしますと、やはり本年度の農家の負担に更に安全割増分が加つて、これが料率の中に入つて参りますので、農家から見れば出しきりになるわけでございます。そういうものを切りました関係上、料率関係には長期均衡の制度の中におきましても若干問題が残つておるわけでございますが、これとの関連におきまして基金というものができて、これで不足金が出ました場合に融資して行く。その金額を一遍に十五億をとれば問題でございますが、何年かに分けてとります場合に、基金に対する出資ということであれば、これは飽くまで農民のものでございまして、出しきりのものではないという点も考慮いたしまして、これがそれでは出せるか出せないかという現実の農家のプラス、マイナスから見ればいろいろ問題があると思いますが、少くとも政府のあの制度をあのまま進行いたしました場合に、いずれ基金ができなければ同時に安全割増を出さなければならないということであつたろうと思います。そういうことで何年かに分割して、而も不足金そのものの補填にはなりませんが、一番問題にされておりました共済金の支払を迅速にするという点と、それから今申しましたような料率が高くなるというものを現状にとどめたというものとの兼合におきましてこの農家負担を考えたわけでございます。  それから次に過去に三十億の不足金があるとこれとすり替えられるのじやないか。又そうでないとしても時間がかかるということは非常に問題たというお話でございました。これは当初から団体関係でも非常に問題にされた点でございますが、過去にできました不足金につきましては、大蔵当局におきましてもこの要因を分析しようじやないかという提案がありまして、これは閣議決定にもその問題が出ておるわけでございまして、ただその要因につきましては、いろいろこういう点、こういう点ということはすでに我々としても考えられますが、それがそのうちのどの部分まで占めるかという点におきまして未だに確定的に申上げられないわけでございます。これは今年料率を改訂いたしまして施行されておる時期とも関連いたしまして、過去の三十億につきましては、先ほど申上げましたように、やはり本格的な要因分析に基いて、それぞれ誰が負担すべきかという問題をきめるべきじやないかというふうに思います。ただその経過期間中それがあつては基金が動かないではないか、例えば今年で申しますと、二十八億もすでに不足金が出ておつて、取りあえず融資が付いておるとしても、二十七年度に仮に災害が出るとしたら、基金が困るじやないかというお話でございましたが、これにつきましては、不足金の融資をいたしました場合に、今度は新らしい基金が入つて参りまして、それで以て償還をして行くわけでございます。これは昨年来そういう行き方にいたしております。そういうことで基金が仮に全部回収できないといたしましても、相当の額がそれによつて回収されまして、更に不幸にして二十七年度に災害が出ました場合に、基金のその回収された分と、あとの足りない分、これは基金がすでにスタートした以上、国としてはそれは出せんということには行かんと思いまするので、今年度すでに実施いたしましたように何らかの形で財政資金を流動的にそのほうに廻わして行くという形になると思います。それによりまして実際に過去の不足金の経済上の圧迫は連合会には行かないだろう、ただ根本的に、それがやがて融資する分が非常に多額になりました場合には、更に増資とか、そういつたような問題もあるし、又同時に過去の不足金の処理といつたような問題が当然に出て参るわけになります。私どもといたしましては、少くとも過去に出ました三十億の要因分析につきましては鋭意これをいたしまして、早くその負担関係を明確にいたしたいと思うわけでございます。

赤澤與仁緑風会

○赤澤與仁君 一応のお話がございましたが、やはり農民の醵出金を待つて基金をこしらえて、而も事業不足金の一時金の融資を円滑にせしめるという場合についての農民の醵出金が絶対設立の必要々件であるとは私は考えませんで、その点につきましては一応まだ保留をさして頂きます。ただ、従つてそういうような観点からいたしますと、この條文におきましても第七條においては、この設立につきましても強制設立のようになつておりまして、任意的にしてもよさそうなものだと考えられますし、又十四條におきましても、当然加入というような形になつておりますものもそれと問題が触れて参りますわけでございます。それから一つこの際明確にしておいて頂きたいことは、三十五條におきまするその業務の一部を委託するという、その業務の一部委託の内容をこの際明らかにしておいて頂きたいと存じます。それで私はどういたしましてもその点から、三十九條によりまする特別積立金の処分につきましては、別に法律で定めるということになつておるわけでありまするが、この考えを承わりたいと思うわけであります。即ち私どもとしましては、これが出資という形であれば配当するのが通常の常識であろうと考えるわけであります。併し又政府が出資されるということになりますと、政府の出資に対して優先配当をしなければならんというような意味から配当というような事柄ができないというような事柄でお考えになつたものとも一応考えられるわけであります。併し一方、この資金によりまして利息収入もあります関係からいたしまして、何とか利子、に相当するようなものをこの醵出者に払い戻すというような考慮がめぐらされて然るべきものであつたのではなかろうかというような気持もいたすわけであります。従いましてこの積立金の処分については、別に法律に定めるというので、別の法律とい、りような事柄につきましては、どういうようなことをお考えになつておられるか。この二点をお伺いいたしたいと存じます。それであと岡村さんから重点的な問題についてお尋ねがあるようでありますから、私は一つ事務的な問題でございますが、この際お願いしておきたいと思います。この臨時特例法の関係につきましての農業共済組合の指定の場合におきましては、「政令で定める基準に基き」、こういうことでございますが、この政令の内容をお尋ねしたい。実はこの共済組合で指定を受けましたところにおきましては、一応試験でありますので、その効果につきましては結果を待たなければならないわけでありますが、当面の問題といたしましては、事務費の補助その他があります関係から、これが指定につきましては、或いは政策的、言葉が悪ければ政治的な動きで指定されるというような虞れがなきにしもあらずと思うのでありまして、従つてこの基準についてそういうふうな面から承わりたいのと、もう一つは、内容的には危険階級層を平均的に持つておるような町村が指定されることが一番望ましいのではないかと、こういう工合に考えるわけでありまして、この危険階級層が平均化されておるような町村を指定するというように恐らくこの法律で定める基準というものはなるのではなかろうかと思いますわけでありますが、一応この点をお伺いいたしておきたいと存じます。従つてその次に、この補償法の実施につきましては、その組合に対しては政府のほうで事務費の補助をされるということが一応要綱に掲げられておりますわけであります。いわゆる災害補償法の十四條の規定によりまする負担のほかに事務費を出すと、併し連合会に対しましては謳つていないようでございますが、連合会といたしましてもこれに伴いまする事務費の増嵩ということが考えられまするので、何とか既定の予算の中で幾分か振り向けられるお考えがあるか。あると思いますが、あればこの際その数字なり何なりを明確に一つお示し願いたいと思うわけであります。

久宗高

○説明員(久宗高君) 先ず第一のお尋ねは三十五條の点でございますが、業務の一部を委託することができるとなつておりまして、本来ならば決定権は除きまして、本来の普通のいわゆる事務だけを委託するというのが当然だと思うのでありますが、ここで特にそれを限定しておきませんのは、主として家畜関係につきましては、運用の仕方によりましては決定権を一々中央まで持つて来るということではなしに、自動的に或る程度計算ができますので、又そういう御要望が非常に強いと思いますので、決定権まで含めたいという考え方をしておるわけでございます。そこで決定権を除くということではなくして、「省令の定めるところにより」というふうにいたしたわけでございます。  それから三十九條のお尋ねでございますが、これは赤澤委員からのお話もございましたように、考え方といたしましては当然まあ全額国庫負担のお話が出ますように、農家からこの運用のために資金を拝借して来るような恰好になりますので、私どもといたしましても、これについて当然定期に見合うくらいの利子はお払いしなければならんと思つたわけでございます。ただこういうような形式をとりました場合に、それは配当という形になりますので、お話にも出ましたように、現在国の工事に対する財政援助の制限に関する法律というのがございまして、国に対しましても同様の配当をしなければならんというようなことで、この積立の順序から申しますと非常に不利になるということも考えておるわけでございます。そこで又一方税金の問題もいろいろございまして、この際ここで以て配当という形で利子相当額をお返しして行くというような形をとりますには、いろいろな支障がございますので、その点でそういう問題がもつとはつきりした形で解決ができるまでは、配当という形をとらないで特別積立金にいたしまして、時期を見てその解決を図りたいというふうに考えておるのであります。考え方といたしましては、事務的にはお預りした金といつたような形で定期に見合うくらいの利子、大体六%くらいになると思うのでありますが、こういうものをお返しできるような建前で事業計画なり何なりを組んで行く必要があるのではないかと考えておるのであります。  それから農家単位のほうの御質問で、指定組合の選定の基準でございますが、これは水稻及び麦のそれぞれにつきまして、当該共済組合目的にかかる農作物共済を行う組合総数のそれぞれ百分の五というものを考えておるわけでございます。そこでその具体的な選定につきましては、その選定如何によりましてデータにもいろいろ狂いが生じて参ると思うのであります。お尋ねの中にありましたような、例えば危険階級をどういうふうにこの中に織込んで行くかということにつきましては、愼重に計算いたしまして、それぞれの危険階級が網羅的にこの中に表現できるような選定の仕方をしたいと考えております。併しながら組合のほうの実際の事務能力なり、御意思なりというものもございますので、純粋に統計的に割付けて行くというふうには参らないのではないかと考えておるのであります。  更に事務費につきましての御質問でございますが、私のほうの手落でございまして、会員の、実際これをしてもらう組合だけのものしか予算に組んでおらなかつたわけでありますが、当然その指導のために連合会でも相当の費用が要るというお話が後にございまして、これにつきましては現在大蔵省と折衝いたしまして、連合会のほうにもその事務費を差上げられるようにしたいと考えております。ただ額につきましてまだ決定的な話合いができておりませんので、ここで金額まで申上げられないわけでございます。

岡村文四郎改進党

○岡村文四郎君 政務次官に一応理由を聞いておいてもらいたい。そこでこの問題は、先ほど局長が政府委員として答弁をし、これに対して政府は責任を負うのか負わんのか聞いたのですが、どうも局長はもごもご言つてはつきりしないが、問題は二十二年度の災害補償法が初めてできたそのときであります。そこでその前にやつておつた任意の形で共済保険をやつておりました。ところが北海道は非常に危険が多いということを言つたのですが、千二百億の赤字があつて、その赤字の出口がないものですから、切替えられると自然消滅になります。そこで貸しておつたのは農業会が貸しておつたので、それを行なつてはいけないということで盛んに反対いたしました。ところがそのときの農政局長、今の事務次官が責任を以て始末をするから通してもらいたいということだつたが、そのときに通らんことは見えていたのです。ということは、災害を受けるほうが通さんというからおかしいのです。そうして災害のないほうが賛成するものですから、これは処置ない、そこで話にならんというので、頼まれて、それじや責任を以て始末をするというならばよろしい、こういうことで通したのです。ところがその後山添さんが変つて、藤田さんまではここで当然、どうしてもそうせにやならんと言われておつたのですが、二十二、三、四、五、大、七と六年たつてもその解決を付けんのです。そこでそういつてだましておいて、これを無理に通さしておいて、そうして大きいことは言えないのです。私は今これには責任はございません。併しながらこれは解決を付けるのは本人なので、国会議員というものは国民に対してそういう嘘を言つては駄目なんです。ですからどうしても政府に始末を付けてもらわなければならん。よく聞けばわかると思いますが、よく山添さんにも御相談願つて、そういうことはどうかと聞いてもらうか、山添さんにここへ来てもらつて、そのことを聞かなければならんと思います。  それからちよつと申上げますが、この共済組合というものは單協は出資をしておりません。無出資の組合なのです、強制加入なものですから……。そこで連合会は協同組合を代表して出資をしておる。私は組合長ですからこの間も決議して参りました。それはこういうものが要るということで割当をされて、そこで出しておるのですが、それをこういうことは要らんなどと言おうものなら、それを引受けてくれろなんということになるとそれでは大変です。そういうことは余り言えないから黙つておりますが、これは北海道が一番被害が大きいものですから、とてもできないのです。併しそれはやり方によつてはむしろそのほうがいいという場合もあるかも知れません。それは正常な道を歩いていたのではできません。ところが僕がやるというと、僕一人がやろうとすると、いろいろなことがあつて、それはなかなかできません。單脇でさえも出資しておる……無出資で今度は組合を作ることを考えるからこういう問題が起きて来る。そういうことを考えればこんな問題は起きて来ません。こういう話がありますが、それについて次官からお聞きしたい。  それからこの組織というもの、こんなものは法外もないと思つております。理事会に六名、委員十三名、冗談じやない、十三名は要らん、こんな余計な金を使わないでちやんとやつて行けるのです。そのつもりでやつてもらわんといかんのですから、そういうことは十分御検討願つておきます。

野原正勝自由党農林政務次官

○政府委員(野原正勝君) 只今岡村さんから昭和二十二年以前の共済組合の未整理の分が未解決になつておるという点についてお話がございましたが、まだ私も実はよく事情を聞いておりませんので、お話の趣旨につきましては十分関係者に連絡をとりまして、誠意を以て一つできるだけ早く善処するように検討いたしたいと思います。   ―――――――――――――

宮本邦彦自由党

○宮本邦彦君 これはこの法案の問題じやないのですが、委員長からお話願いたいと思うのですが、実は政府の今措置しておられる行政機構の改革の問題なのでございますが、これは私は必ずしも反対じやないのでございますが、その後各方面の意見を聞きますと、大分あの行政機構の考え方、あれが必ずしも私どもが決議いたしました予算或いは政府の意図せられておる農林政策に副つていわゆる能率的にいい成績を挙げるものじやないというような意見が非常に多いのでございます。で、当農林委員会としても、この農林省の設置法等の一部を改正する法律案というものは、今日参議院のほうでも内閣委員会にかかつたようでございます。公報にはそう書いてあるのですが、これに対して農林委員会として一つ委員長から皆さんにお諮りを頂きたいと思うのです。

羽生三七日本社会党(第四控室・左)

○委員長(羽生三七君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

羽生三七日本社会党(第四控室・左)

○委員長(羽生三七君) 速記を始めて下さい。それでは只今宮本委員から御発言になつたように、農林省設置法一部改正法律案について当委員会において検討して、内閣委員会に何らかの申入れを行うと、そのために適当な時期にこの法案について当委員会として結論を出すような審議といいますか、検討を行う、こういう機会を作りたいと思いますが、それでよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

羽生三七日本社会党(第四控室・左)

○委員長(羽生三七君) それではそういうことにいたします。  本日はこの程度で散会いたします。    午後四時二分散会

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