内閣委員会 第37号
- 発言数
- 79 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/06/07
会議録
○委員長(河井彌八君) これより内閣委員会を開会いたします。 南方連絡事務局設置法案を議題といたします。 先ず以て政府から提案の理由及び内容について御説明を請います。
○政府委員(剱木亨弘君) 只今議題となりました南方連絡事務局設置法案の提案理由並びに内容概略を御説明いたします。 御承知のごとく、北緯二十九度以南の南西諸島及び小笠原群島その他の南方諸島は、平和条約の規定によりまして、信託統治協定が結ばれるまでの間、アメリカの管理下に置かれることになつているのでありますが、これらの地域は、元来我が国土の一部であり、又戦禍の最も甚しかつた地域でありまして、政府といたしましても、一日も早く、これらの地域との緊密な関係を回復すると共に、その復興に対し及ぶ限りの力をいたすべきであると考え、その準備を進めていたのでありますが、去る四月十四日、アメリカ側から招請状が参りまして、渡航、貿易、恩給の支払、戦没者遺骨の処理等に当るため、早急に現地機関を設置すべきことが提案されたのであります。 以上の情勢に鑑みまして、今回、これらの地域に関する事務を処理する機構として、中央に南方連絡事務局を設け、現地機関として日本政府南方連絡事務所を設けるためこの法律案を提出いたした次第であります。 次にこの法律案の内容を簡単に御説明いたしますと、総理府の附属機関として南方連絡事務局を設け、渡航、貿易その他南方地域に関する事務に関し、関係行政機関の事務の総合調整、連絡等の事務を所掌することとし、現地機関といたしましては、日本政府南方連絡事務所を差当り那覇に一カ所設け、その出張所を名瀬に置くことといたしております。なお、現地職員の給与につきましては、現地の特殊事情を考慮して在勤手当を支給することとし、又、現地における円滑な事務処理を図るため、主管事務に関しては各省大臣の指揮監督を受けることといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概略であります。何とぞ慎重御審議の上、速かに御賛成あらんことをお願い申上げます。
○政府委員(増子正宏君) それでは南方連絡事務局設置法案につきまして簡単に各条の御説明を申上げます。 第一条につきましては、北緯二十九度以南の南西諸島、孀婦岩の南の南方諸島、沖の鳥島及び南鳥島、これらの地域を一応南方地域と総称することにいたしまして、これらの地域に関する事務を行う機関といたしまして、総理府に附属機関として南方連絡事務局を置くことにいたしたわけであります。この南方連絡事務局といたしました中央機関につきましては、総理府の内局若しくは外局というような形で設置することも一応考えられたのでありますが、各省庁に通じまして機構の簡素化をいたしておりまするときでございますので、その趣旨から言いまして、これをそのような形とせず総理府の附属機関としたわけでございます。なお只今提案理由のところで申上げましたアメリカ側からの招請状には、いわゆる琉球諸島というふうに書いてあるのでございますがこの法案におきましては、北緯二十九度以南の南西諸島、大体琉球諸島でございますが、この地域のほかに一応二号、三号の地域も包括することにいたしたのでありますが、これは平和条約上におきましては、琉球諸島と同じようにこれらの南方諸島につきましても同様の取扱を受けておりますので、この南方事務に関しましては一応法制上同様の取扱をするという建前をとつたわけでございます。 次に第二条は南方連絡事務局の所掌事務でございますが、それは先ず本邦と南方地域との間の渡航に関する事務でございます。この渡航に関する事務と申しますのは、現在旅券法に基きましてこの南方地域に渡航する場合の規定がございますが、これは外国とは別の取扱になつておりまして、旅券の代りに身分証明書を発給するというふうになつておるのでございます。従いましてこの渡航に関する事務と申しますのは、結局南方地域に渡航する者に身分証明書を発給したり、或いは現地におけるアメリカ民政府の入域許可をとる事務、そういう事務を指しておるのでございます。次に南方地域に滞在する日本国民の保護に関する事務でありますが、これはいわゆる日本本土からこの地域に渡航いたしました日本国民に対するいろいろな保護義務でありまして、外国の場合におきましては在外公館が行なつているものでございます。この地域におきまして、特に琉球諸島におきましては、米国の軍事基地建設の関係で日本本土から多数の労務者が渡航いたしております。その他いろいろな旅行者もあるわけでございますが、それらの者に対する保護事務ということを予定しておるわけでございます。第三番目には「本邦と南方地域にわたる身分関係事項その他の事実について公の証明に関する文書を作成すること。」これは大体学校の卒業証明でありますとか、或いはその他の身分関係の証明等が主なるものでございます。次に「本邦と南方地域との間において解決を要する事項を調査し、連絡し、あつ旋し、及び処理すること。」これは一般的に、非常に抽象的に規定いたしておるのでありますが、この中にはいろいろな事務が含まれておるわけでございまして、現在早急に解決を要すると思われる事務といたしましては、先ず旧官公吏である琉球住民に対する恩給の支払いの問題でありますとか、旧政府職員に対する未払給与及び退職手当並びに死亡資金の支給、或いは未復員者及び特別未帰還者に対する給与の支給、その他遺族等の援護の問題でありますとか、或いは復員業務、遺骨の処理、そういつた事項が考えられておるのでありますが、これらの事項をここに抽象的に表現いたしましたのは、今申上げましたような解決を要する事項を具体的に取上げますには、相当予算等の多数の経費も要しますので、その点で予算措置を要し、又実質的にこれらの給与等をいたします場合に、その根拠法規の適用という問題になりますが、その適用につきましては、この地域の特殊事情に基きまして、欠格事由でありますとか、その手続或いは実施期間等につきまして、種種法律上の特例を設ける必要があるのではないかと考えられるのであります。従いまして、これらの事務を具体的に実施いたしますにつきましては、なお種々残された措置があるわけでございます。従いまして、今回はこれらの事務を本格的に取上げるまでには、相当準備的な調査連絡等が必要ではないかという意味で取りあえずこのように表現いたしたのでございます。その次は「本邦と南方地域との間の貿易、文化の交流その他南方地域に関する事務に関し、関係行政機関の事務の総合調整及び推進を図ること。」、只今申上げました南方地域に関する事務につきましては、渡航等の事務を除きまして、その他は大部分関係各省の事務に関連するわけでございます。従いまして、これらの事務を一元的に推進し、総合調整を行う必要がございますので、これらの事務もこの事務局の機能として指定したわけでございます。 次に第三条は、南方連絡事務局の位置及び内部組織に関する規定でございます。 第四条は南方連絡事務局の長に関する規定、特に御説明を要しないかと思います。 第五条は、日本政府南方連絡事務所に関する規定でございます。この現地におきまして、いろいろな事務を行います必要がありますので、そのために南方連絡事務局のいわば下部機関としまして、日本政府南方連絡事務所を設けることにいたしたわけでございます。でこの南方連絡事務所におきましては、管轄区域におけるアメリカ合衆国の政府機関、現在琉球諸島民政府となつておりますが、これとの連絡に関する事務、その次は南方連絡事務局において行います渡航に関する事務でありますとか、滞在する日本国民の保護に関する事務、その他公の証明等に関する文書の作成、それからその他解決を要する事項の調査、連絡、斡旋及び処理、これらの事項、更に貿易に関する事務、文化の交流に関する事務を南方連絡事務所におきまして現地事務として処理するわけでございます。南方連絡事務所の名称及び位置、及び管轄区域はここに一応那覇に設置するということで規定をいたしております。で那覇に置れます連絡事務所の管轄区域は、第一条第一号に掲げる地域、即ち南西諸島、北緯二十九度以南の南西諸島でございます。なおこの連絡事務所には出張所を設けることができるということにいたしております。現在のところ出張所といたしましては、奄美大島の名瀬に置くことを一応予定いたしております。なお第一条の二号、三号の地域につきましても、将来事務所を設置するということが考えられるのでございますが、その場合におきましては、特にその必要が認められますれば、政令によりまして予算の範囲内において南方連絡事務所を増置するととができるということに規定いたしました。 第六条は南方連絡事務所の機構でございますが、所長を置く、それからこの南方連絡事務所におきまして、その所掌事務を実施する際におきまして、その事務につきまして、それを所管する主任の大臣は、その事務については所長を指揮監督することができるということにいたしました。但しこの場合には内閣総理大臣に協議の上で行うということにいたしまして、現地事務の円滑な処理をここで規定しているわけでございます。 第七条は、現地に置かれる南方連絡事務所の職員に関する給与関係の規定でございます。この現地に置かれます職員につきましては、その所在勤務地域の特殊性に鑑みまして、大体在外公館に勤務する外務公務員の場合に準じた考え方をいたしました。俸給、扶養手当、年末手当のほかに在勤手当を支給するということにいたしたわけであります。この在勤手当の内容でございますが、第二項におきまして、外務公務員の場合と同じように、職員がその体面を維持し、且つ職務と責任に応じて能率を十分発揮することができるように、その事務所の所在地における物価、為替相場及び生活水準を勘案して政令で定めるということにいたしました。なおこの規定に関連いたしまして、この現地職員に対する給与の支払に関しまして、家族渡しを認めるとか、或いは支払方法、在勤手当の支給等に関して在外公館に勤務する外務公務員の給与と同じような取扱いをするためにこの法律を準用することにいたしたわけでございます。 以上で本文の御説明を終りますが、附則におきましては、この南方連絡事務局及び南方連絡事務所の設置に伴います総理府設置法及び行政機関職員定員法の改正を規定したのでございます。定員につきましては、総理府におきましては結局二十七名の増員ということになつております。この二十七名のうち、六名は外務省より引き移すことにいたしましたので、外務省の定員は六名減ということになつております。なおこの二十七名の職員の割り振りでございますが、一応このうち十五人は中央の南方連絡事務局の勤務といたし、残りの十二名は現地の南方連絡事務所に配置する予定でおります。 最後に旅券法の一部改正をいたしておりますが、この附則に「北緯二十九度以南の南西諸島その他特に外務大臣が定める地域」とありますのを、はつきりとその地域を明示することにいたしました。この地域につきましては、先ほど申上げましたように、旅券の変りに身分証明書を発給している地域でございまして、これは現在政令によりまして外務大臣が身分証明書を発給いたしておりますが、今後は内閣総理大臣が身分証明書を発給するということにいたしました。南方連絡事務局がその事務をやるということにいたす考えでございます。以上でございます。
○竹下豐次君 この南方連絡事務所を置かれる地域の関係のある地方についての今日の状況がどうなつていますか。経済状態なりそのほかの関係につきまして、一応御説明を伺いたいと思います。
○政府委員(増子正宏君) 只今御質問のございました点につきましては、お手許に南方連絡事務局設置法案関係資料という印刷物をお配りしてございますが、これにつきまして初めのほうに……。
○委員長(河井彌八君) よろしうございますか。
○竹下豐次君 これちよつと先ほどお配り願いまして拝見したので、いろいろ細かい数字などが挙げてありますけれども、ちよつとこれを今細かく見ている暇もございませんし、一応説明して頂きましたほうがこの資料をゆつくり拝見するのに都合がよいと思います。いろいろ情勢についてはこれをちよつと読みましてもわからないように思いますので。
○政府委員(増子正宏君) 現在の状況を申上げるにつきまして、まあ大体どういう点を申上げたらいいのかよくわかりませんが、この地域先ず南西諸島地域について申上げますと、面積は大体大阪府のまあ倍近い程度の面積になつております。人口について言いますと、これは一九五〇年の調査でございますが、九十一万程度で、島根県の人口が六十方でございますが、これより三十数万多いというような状況でございます。それから父島列島、母島列島の南方諸島でございますが、この地域につきましてはちよつと資料が古く、最近のは調べていないのでございますが、人口について言いますと、昭和二十七年の一月一日現在で父島に百三十五名という調べがございます。これは先住民が内地に引揚げを命ぜられまして、約七千人ほど内地に引揚げたりでございますが、それの現地復帰がまだ認められておりませんので、このように白系現住民が百三十五名程度現在いるというにとどまつている次第でございます。それからこの南西諸島におきます統治機構でございますが、このお配りしました資料の最後の二枚にその統治について略記いたしておりますが、米国琉球諸島民政長官の下にこのような統治機関がございまして、この下に琉球住民が構成しております琉球政府というものがございます。その他細かな点につきましては御質問によりましてお答え申上げます。
○竹下豐次君 私の一番聞きたいことはこの関係の地方の人たちが日本に早く復帰するようにしてもらいたいという切なる希望があるということが一番大事なことなんです。そのほかちよいちよい聞くことがありますけれども、この土地の人がどういうことを希望しておるのであるか、一体経済的に見ても、日本との品物の交換などについてこういう点が非常に面倒だからそれを簡易にしてもらいたいというようなことでいろいろ困つている点がある。これをどういうふうにしてもらいたいという希望も申出ているはずだと思います。そういう点を御説明願いたいという意味で実はお尋ねしたわけなんで、おわかりでございましたらば……。
○政府委員(増子正宏君) 今お尋ねの点につきましては、従来との地方の関係の事務を外務省のアジア局の第五課で処理しておりますので、アジア局五課のかたからお答え申上げるほうがいいかと思います。
○委員長(河井彌八君) 竹下さんこの次にして下さいませんか。
○竹下豐次君 結構です。それじやあとでお願いします。
○栗栖赳夫君 今の問題について資料をちよつと御要求して置かんといかんと思うので、その南方のほうの問題を片付けてそれをやつて頂きたいと思います。 ちよつとお尋ねいたしますのは、総理が南方の帰属問題について岡崎大臣と両方から、あすこの住民は日本の国民になれるのだというようなことを本会議、委員会で説明しておられるのです。その後の御交渉の事情と結果が今どうなつておるかということを併せてお示しをこの次にでも願えればいいと思います。それだけです。
○松原一彦君 ついでに附加えて小笠原の七千人が帰りたがつているのがなお復帰できない、白系の人間だけが残つておるというようなことは非常な不公平ですが、これに対する経過を一つやはり資料としてお願いしたいと思います。
○委員長(河井彌八君) 政府はよろしうございますか……。ではさようにいたします。 —————————————
○委員長(河井彌八君) それでは次に昭和二十三年六月三十日以前に給与事由の生じた恩給の特別措置に関する法律案を議題といたします。これにつきまして衆議院議員の青木君が提案理由の御説明をなさることになつておりますので、青木君の御発言をお願いいたします。
○衆議院議員(青木正君) 只今議題となりました昭和二十三年六月三十日以前に給与事由の生じた恩給の特別措置に関する法律案について、提案の理由並びに要旨を御説明申上げます。 御承知のごとく、終戦後の公務員給与制度の変革に原因いたしまして、昭和二十三年六月以前に退職した者の恩給は、その後に退職した者の恩給と比較して、現在平均四割程度不利となつており、著しい不均衡を生じているのであります。本国会には、各派議員の紹介により衆参両院を通じて約五百件に及ぶ恩給不均衡是正に関する請願が提出されている次第であります。併しこの不均衡を生じた原因は、終戦後数次に亙る給与制度の改正の結果が集積されたもので、極めて複雑な関係になつているのであります。これに関し恩給局及び人事院において調査研究をいたし、必要な資料を提供されたのでありますが、その結果これら不均衡を生じた諸原因のうちで、制度の改正等に伴つて生じた主要な不均衡について是正することが適当であるとの結論に達しましたので、ここに各派の賛同を得て本法案を提出いたした次第であります。即ち、本法案は昭和二十一年七月の給与改定、昭和二十二年十月の給与でこぼこ調整等によつて生じた主要な不均衡について是正を図ろうとするものでありまして、法案の別表により俸給額及び在職年に応じて恩給額の改訂を行うものであります。これによつて従来の恩給は平均三割一分程度の増額となり、大体の是正が行われることになるのであります。なお、この改訂は本年十月分から行うことといたしているのであります。 以上簡単でありますが、本法案の提案理由並びに要旨を御説明申上げた次第であります。何とぞ慎重御審議の上速かに御可決あらんことをお願いいたします。 なおお手許に差上げてありまする要綱に基き、簡単に御説明申上げたいと存じます。 本法律案は終戦後の公務員給与制度の変革に原因いたしまして、昭和二十三年六月以前とその後と非常に恩給の不均衡を生じておりますのでこれを是正しよう、この是正するための特別措置を講じようというのであります。そこで是正の方針といたしましては、この不均衡を生じた原因はいろいろありますが、そのうちで、特に不均衡の原因となつたうちの著しいものと認められまする昭和二十一年七月の給与改訂、並びに昭和二十二年十月の給与のでこぼこ調整に基く点を是正しようという二つの点に主眼を置いて是正を図ろうといたしたのであります。即ち第一点の昭和二十一年七月の給与改訂に基く不均衡につきましては、御承知のごとく昭和二十一年七月の給与改訂に当りましては、勤続年数に関係ある諸手当等を本俸に統合いたしたのであります。そこで新らしい本俸は勤続期間の長短によりまして非常な差異を生ずることになつたのでありますが、この前の給与改訂前の恩給につきましては、在職者の標準的な勤続年数、たしか七、八年と存じますが、そうした平均の勤続年数を元としてそれによつて増額した仮定俸給というものが作られておりますので、ここに大きな不均衡の原因がある。そこでこれを先ず第一に是正しようということにいたしたのであります。 次に第二点といたしましては、昭和二十二年十月の給与のでこぼこ調整に基くものであります。即ち昭和二十一年七月の給与改訂の結果、そのときは勤続年数に主眼を置いてやつたのでありますが、その結果は学歴等の関係におきまして、又いろいろとでこぼこができましたので、そこでその給与のでこぼこの調整を行なわれたのであります。このために又その前に退職されたかたがたの恩給は不均衡を生じたということが認められますので、この点についてその是正を図ろうというのが主眼であります、そうして法案は別表のように在職年数によりまして仮定俸給額をきめて、これによつて別表で不均衡の是正を図ろうと、こういうのであります。実施は昭和二十七年十月から実施したいと、かように考えます。
○委員長(河井彌八君) 青木さんに伺いますが、多少委員諸君から大体に関して何か御質疑があるかも知れませんが、今日はお差支えないですか。
○衆議院議員(青木正君) いろいろお尋ねの点もあると思うのでありますが、実は昨日に引続きまして、今日十時半から恩給の小委員会を開いておりまして、なおこの案に関連いたしまして恩給局或いは大蔵省ともいろいろ折衝の点がありまして、甚だ勝手でありますが、実は私小委員長をやつておりますので、その間ちよつと休憩を願つてこちらに御説明に上つたのであります。でき得ることでありますれば、向うといろいろの協議の上……。
○栗栖赳夫君 いやそういう意味でなしに、それはこの次でもよろしうございますから、これは御趣意、目的はわかるのですが、併し予算が伴わなければ人間を作つても魂が入らぬということになる。その辺の御折衝その他が、資料がなければ十分御説明願う。裏付けが、十分金があるかないかをこの次で結構でございますからお願いいたしたいと思います。
○衆議院議員(青木正君) 誠に御尤もな話でありまして、私どもこの提案をいたしますにつきまして、政府側とまあ大体の話はいたしたのであります。併しながら財政当局とコンクリートの話まで行つておりませんので、現在その点につきましても折衝中であります。勿論法案を出しますからには、財政的裏付けがないということでは無意味でありますので、その点十分に政府側とも連絡いたしまして、現在そうした面におきましても、実は小委員会でもいろいろ検討いたしておるような次第であります。
○委員長(河井彌八君) 今日はこの程度にして……。諸君にお諮りいたします。本案につきましては、次の機会に審議することにいたしまして、本日はこの程度にとどめておきたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(河井彌八君) じやさように決します。 —————————————
○委員長(河井彌八君) 次に調達庁設置法の一部を改正する法律案を議題に供します。前回に引続き質疑をお願いします。
○栗栖赳夫君 資料の点を先ず……今お配りになつた資料を私見たのです。実は私ひまがあつたから呉に人をやつて皆調べたのです。そうしますと、この表はなかなかよくできておるのですが、この中で別紙(2)と書いてございますが、その接収不動産とあるのですが、その不動産の括弧に(国有財産を除く)と、こうされたのですが、これがあとのずつと別紙のその後の四枚までも皆「除く」が続くかどうか、どうでしようか。
○政府委員(辻村義知君) 印刷が漏れておりますが、全部国有財産を除いた数字でございます。
○栗栖赳夫君 そうしますと、実は国有財産を全部入れてありませんと、私は実は私のくにの人を全部電報を打つて呉へやつて取つたのですが、二十七年の二月というのは詳しいものが出ております。その中には民有と国有がずつと出ておるわけです。国有を落しますというと、いろいろな問題が起るのですから、国有が遥かに非常に多いものができておるようですから、これを補足して頂きたいと思います。資料はそれだけですが……。
○委員長(河井彌八君) よろしうございますか。
○政府委員(辻村義知君) 承知いたしました。
○竹下豐次君 先日の委員会におきまして、私呉の調達局と名古屋との業務量の比較等についてお尋ねしたのでありますが、それについての御答弁が保留されてありましたが、その点を承わりたいと思います。
○政府委員(辻村義知君) 名古屋調達局と呉局との業務量の比較でございますが、只今お手許に差上げました資料によつて大体御推察願えるかと存じますが、これはページが打つてございませんので誠に申訳ございませんが、二枚目に「昭和二十七年度調達庁業務量推定の資料」とございまして、表紙を入れで三枚目でございますが、不動産関係、それから労務者の数、それから解除物件のトン数、それから紛議処理の件数、不法行為の件数等、それぞれ各局別に数字を挙げております。不動産関係は複雑になりますので別紙(4)として出してございます。それで項目別に大体御説明申上げますと、不動産関係は別にいたしまして、労務者数について申しますと……。
○栗栖赳夫君 議事進行で発言しますが、やはり一番初めからやらんと駄目じやないですか。
○政府委員(辻村義知君) それではお手許に差上げました資料の大体の御説明をページを追いまして申上げたいと思います。 第一ページは昭和二十六年度の調達庁の業務実績表でございまして、これは業務別に申しますと、工事、役務、需品等の契約金額はどうか、又不動産関係はどうか、解除物件、それから労務者の数等につきまして二十六年度の実績を掲げたのでございます。但しこれは御承知のように平和条約の発効と同時に調達庁の業務に非常に変化がございますので、この二十六年度の実績を一応掲げておきましたけれども、二十七年度以降の調達庁の各局別の業務量の算定の基礎にはとりにくいものもあるかと存じます。そういう意味で一応この表は数字の御説明は省略さして頂きます。 第二ページが昭和二十七年度調達庁業務量推定の資料、平和条約発効後の二十七年度の調達庁の業務量でございますが、これは前回申上げましたように、業務量が推定のほかはないような、つまり未確定のものもございますので、それらも合せまして一応全体の業務量に関する資料をまとめましたものでございます。不動産関係は別紙になつておりますが、労務者数につきまして、今年の五月一日現在では札幌が五千九百六十四人、仙台が一万一千九百七十八人、東京が六万八千二百三十一人、横浜が六万二百八十五人、名古屋が五千二十七人、大坂が二万六百三十三人、呉が六千八百九十八人、福岡が二万八千七百二十人、こういう数字でございます。それから解除物件の推定トン数、推定と申しますのは、まだ数量のわかつていない分もございますので、一応推定数といたしておいたのでございますが、それが札幌が千百四十トン、以下ここに掲げましたような数字でございます。それから紛議処理の件数でございますが、これは今後の問題でございますので、一定の標準によりまして推定いたしましたのでございますが、それが札幌局が百九件、仙台が四百三十五件、以下掲げました数字でございます。それから駐留軍による不法行為件数、これも一定の基準による推定数でございますが、札幌局が四百八十一件、仙台局が七百六十八件、以下掲げましたような数字でございます。 それからその次が別紙(1)といたしまして、昭和二十六年度各局別工事役務及び需品契約額表、これは最初の表にこうした工事役務需品の二十六年度の契約の実績を出しておきました、契約金額の実績を出しておきましたのを、工事、需品、役務別に調べましたのでございます。 それからその次の別紙(2)は、接収不動産(国有財産を除く)数量調でございますが、これは国有財産を除いてございますのは、実は民公有財産と国有財産とでは調達庁の業務の面から申しますと、非常に事務分量に相違がございますので、端的に事務分量を判定するためにはむしろ国有財産を除いたほうがわかりよいというような面もございますので、一応こういつた資料を以下に掲げましたような次第でございます。土地、建物、そり他となつておりまして、土地では宅地、農地、山林原野、その他、それから建物では住宅、ホテル、旅館、ビル事務所、工場、倉庫、デパート、店舗、慰安施設、その他、それからその他では石油ダンク、冷蔵庫、残置物件等につきまして、それぞれ接収の坪数を掲げましたのであります。 その次が接収不動産契約件数調です。今申上げましたのが坪数の調べでございまして、今度のが契約件数の調べでございます。土地、建物、その他につきまして、各局別の契約件数を掲げてございます。 その次が接収不動産借上料調でございます。借上料から申しまして、土地、建物、その他につきまして、各局別にどういう金額になるかという数字でございます。つまり接収不動産につきましては、接収不動産に関する業務をどの観点から判定するかということになりますと、今掲げましたように、坪数で見るのも一方法であり、又契約件数で見るのも一方法であり、又借上料によつて見るのも一方法でありますが、併しそのいずれだけをとりましても、必らずしも全般がわからないというような関係もございますので、一応坪数、契約件数、借上料の算定につきまして、一応調査をいたしたものでございます。 それから別紙(3)とありますのは、連合国軍関係労務者数詞でございます。府県別に事務系統、技能工系統、その他職種別にLSO、つまり駐留軍関係、LR、連合軍関係等に分けまして掲げました数字でございます。 それからその次の別(4)は、平和条約発効後の使用解除及継続使用不動産算出表ですが、これは接収不動産がどの程度解除になり、又どの程度使用されるかということにつきましての調査表でございます。建物関係、土地関係、工作物及動産関係に分けてございます。 それから別紙(5)とありますのは、駐留軍関係LSO労務者数調、これは先ほども同じ調べを出しておきましたが、前のは今年の四月一日現在、今のは五月一日現在の数字でございます。一月間に相当の変化がございましたので、一応両方を掲げてございます。 それからその次は、呉調達局所管業務についての参考資料、これは全部御要求がございましたので特に呉関係だけの所管業務についての資料をお渡ししてございます。第一が米英別使用施設の面積、つまり駐留軍関係と英濠軍関係の施設の内訳でございます。それから(2)は只今の裏になつておりますが、最初のはこの使用施設の面積を米英別に掲げたのが(1)でございまして、(2)は管轄区分別に米英の両方の施設を区別いたしたものでございます。 その次に三枚めくつて頂きまして、裏になつておりますが、(3)といたしまして、米駐留軍の使用する施設及び区域として予定せられるもの、これは一応今後米駐留軍のほうで使われると推定される施設区域を掲げましたものであります。 最後に、やはり裏のページになつておりますが、上記以外に従来英連邦軍が朝鮮事変勃発以降、特需として発注した実績を参考として掲げましたものでございます。大体以上の通りでございまして、なお御質問によつてお答え申上げます。
○栗栖赳夫君 今お話ありましたが、私は国有財産の部分を落しては、事務がないのならいいのですが、国有財産の部分は国有財産の部分で事務があるのでありまして、そこでお落しになつては意味がないからということを申上げたのです。御参考のために逆に私申しますと、私、くにから取つたんですが、今年の二月現在の調べによりましても、呉で見ますというと、国有財産の土地が二億七千三百六万幾坪となつています。それから民有のほうが二千五百六十七万三千六百六十三坪となつています。それから建物のごときも、国有のほうは九百五十二万四千百二十九坪になつています。民有は八十一万五千となつていますが、坪のメインテナンスにしましても、建物のメインテナンスその他についても、やはりこんな大きな国有のものがあるのでございますから、これ以下のものを国有のもので一つ出して頂きませんと、工合が悪いと思います。それから呉のものですが、呉と名古屋との比較が落ちておりましたから、或いは竹下委員からお話があるかも知れませんが、呉と同じような名古屋のものを出して頂くといいんじやないかと思います。それからこの呉の数字でありますが、これも国有財産関係は落ちておるのですかどうですか。
○政府委員(辻村義知君) 落ちております。
○栗栖赳夫君 そうすると、私は名古屋と呉との両方をこれは許しを得て取つたのでありまして、お役所の事務当局から取つたのじやありませんけれども、すべてあるのでありまして、この数字では、お出しになつたのを私は悪意には取りませんけれども、一向実態が掴めんと思いますから、改めて出して頂きたい。成るべくこういう一部ということでなしに、事務を簡捷にするためにも早く出して頂きたい、こう思つております。それだけ……。
○政府委員(辻村義知君) 国有財産関係の調べが落ちておりますことにつきましてお話でございました。御意見誠に御尤もでございまして、別に国有財産だけの調査を出して置くべきであつたかと存じます。急いで調べましてお手許に差上げるようにいたしたいと思つております。ただ一応ここに除いて置きました趣旨は、御承知のように、我々の事務から申しまして、現有の、現に接収されております不動産に関する事務で一番、一番と申しますのは、殆んど大部分の事務と申しますのは、接収解除に伴う補償の仕事でございますが、国有関係ではそういう関係がないものでございますから、手つ取り早く見るには除いたほうが却つてわかりいいというような点で一応除いた表が必要かと存じておりますが、ただ同時にお話のように、国有財産につきましても何がしの事務はあるわけでございますので、国有財産だけの調べを急いでお手許に差上げたいと存じます。それから呉と名古屋の両局の比較でございますが、先ほど御説明申上げました資料で大体御推察願えると思つて、一応その他の局と一緒に全部の分につきまして出して置きました次第でございまして、これ以外に新しい資料というものは、今の国有財産関係を別といたしますと、ございませんので、その点一つ御了承をお願いいたしたいと思います。
○栗栖赳夫君 国有財産関係以外の資料がないということは、なければ審議ができない。いつも私が申上げるように、それは呉と……大体竹下委員からお話が又正式にあるかと思いますけれども、呉と名古屋とが比較の問題になりましたから、呉のほうをこう詳しく出してもらうなら、それに相当する名古屋も出して頂いたらどうか、こういうことを申上げたのでございます。
○政府委員(辻村義知君) 承知いたしました。早速呉と同じ種類の資料を差上げます。
○竹下豐次君 先日の政府当局の御説明で、大体事務量の少ないというような理由で呉をこの際支局にしておやりになるという御説明を承わりました。ところが、その事務量の多いか少ないかということについてほかの委員のかたからお話がありました際に、なかなかはつきりした御説明がなかつたので、私から質問いたしまして、人の数というものが、従業員の数が大体標準になるのではありませんか、その通りだ、というお答えを得ました。それから表を頂きまして、比較表を見たところが、呉のほうが名古屋よりもずつと多いというようなことになりましたので、私は疑問が起つた。ほかのほうとの関係ももとより比較研究したいと思いましたけれども、余りだくさんの表になりましても御迷惑だと思つて、私は名古屋のことだけを一番はつきりした対象の部分を実は質問いたしたわけであります。この表を拝見しまして、もう少し細かく見れば又どつかに見出すことができるのかも知れませんが、今ここで私の頭にありますところは、どうもこれを見てもやはり名古屋のほうが呉よりも事務量が多いということはわかりません。それが数字的に現れておりますなら今ここで御説明願いたいので、数字的に説明ができないことでありまして、数字は少ないけれども名古屋のほうではこれだけの特別な手の混む仕事があるんだ、或いはそのほかの理由で呉のほろは簡単に行くんだけれども、名古屋のほうはそう行かないんだというような理由がありますならば、それを御説明を願いたいということが一番差当りの私の質問でございまして、今私は呉をやめたほうがいいとか或いは名古屋を一緒にやめたほうがいいとか、両方を残したほうがいいとか、そこまで言つておるのでも何でもないのでありまして、公平に誰でもがやはり考える、つまり地方民といたしましても国民としても、公平な措置だというふうにお裁きになることが非常に大事な問題だと思いますので、その疑問を解決して頂きたいと思つてお尋ねしておるわけであります。
○政府委員(根道広吉君) 大体のことに関しまして官房長より説明があつたのであります。なぜ呉を局をやめて名古屋だけ残すかという御質問であります。全般的な考え方だけを簡単に申述べますと、講和発効後は、呉におきましては英濠軍に関する仕事が全く外れて行くわけであります。残務は多少ございましよう。併し殆んど全部の仕事が外れて行くわけであります。併し名古屋のほうにおきましては、従来はあそこに空軍の基地がございまして、これに対する事実上の折衝事務分量以外の事実上いろいろ調達庁として陰の下働きをして来た関係もございます。又今後の態勢如何によりまして、例えば呉を支局に下げるなら名古屋も支局に下げたらいいではないかというようなことに発展すると、又非常に困つたことに相成りまするが、現在のところは、名古屋において我々が或る程度の予想を持つておる名古屋局の重要性というもの、これはどうしても或る程度残して置かなければならないと、こう考えたわけでございます。勿論仕事の分量においては非常に似たものはございます。併しながらそのいずれを取るかと申しますと、私どもとしては名古屋を取るというふうに考えて、こういうふうにいたした次第であります。
○栗栖赳夫君 関連質問でありますが、今の甚だ私は、実はこの前御質問申上げたときにあなたおいでにならなかつたのであります。岩国に空軍のあるということは御承知の通りだと思うのです。それで非常に、この地域を御覧になりましても、殆んど各村に皆やつておるのです。ところがこれは残務処理だけではなしに、空軍であれば名古屋の空軍、若しくは岩国も空軍の基地として使つております。ですからそれは非常に問題だと思います。それから岡山県の日本原、広島、山口、こういうところは演習地でやつております。それを申上げたのであつて、名古屋をどうして頂きたいという意味ではないのですけれども、名古屋をして一方で支局というのは甚だおかしいのじやないか。私は呉から何も頼みを受けたわけではありませんけれども、甚だおかしい、均衡を失するではないかと申上げたので、今のお話ではあたかも呉は残務処理だというお話がありましたけれども、官房長にも同じお話があつたのです、そこで私は突つ込んだのです。残務処理だけですか。
○政府委員(根道広吉君) 残務処理だけではありません。私はたまたま英濠軍に関する業務が大体において落ちるということを申上げました。英濠軍に関する残務はございましようと申上げました。勿論英濠軍なり駐留軍の事務は依然として現に存在するわけであります。
○栗栖赳夫君 今のどうも言葉が……、これは本当のことでして、私は実際見ていることなので言うのですけれども、一体英濠軍の問題ではなしに、今は国連との問題、それから安全保障条約に基く駐留軍の問題ですよ。それが中心にここはなつているのです。その点においてどうだということをはつきりもう一つ方針として言つておいて下さいませんか。
○政府委員(根道広吉君) 大体におきまして事務分量はほぼ似寄つたものでありましても支局としてやつて行ける、但し支局にしたが故に仕事がさばけないということに相成つては困るので、適当な権限を与えて地方限りに処置ができるように計らいたいと考えているわけであります。
○栗栖赳夫君 今の数字的にですね、それなら数字的に支局に落ちていいのですか。若し資料が出なかつたら私はこの審議は出るまで待ちますよ、出ないなら出ないという私ははつきりしたことで参りたい、あなたにむしろ余裕を与えているのです。もつと言えば私はたくさんここに持つているので申し上げられるのです。それですからして原案にこだわる必要もないし、私は呉こだわる必要もない、併し国家の安全保障ということは大問題であるから私は言うのですから、今の点はそのままで行くなら私どもも委員会で考えなければならない、数字に基かざる主張をなさるなら。
○政府委員(根道広吉君) 勿論そういうところにこだわつている次第でもございませんので、できるだけの資料を差上げまして御審議願いたいと考えておりまするが、いろいろそういう関係を尋ねられますると、只今のところ私たちとしてそういう考え方において一応出したのであるという御説明でお許しを願いたい。
○栗栖赳夫君 とどめをさしておいて下さい。(笑声)それはあなたのほうでは数字的に基いてそういう方針をお立てになつたならば、そういう数字を出してもらいたい。それが数字に基いてでないならば、ここでこの点は考えさせてもらいたいということをはつきり言つてもらいたい、どつちです。
○政府委員(根道広吉君) 我々といたしまして更に一層できるだけ御満足の行くような数字的資料を差し出したいと思います。その資料によりましてよろしく御判断を願います。
○栗栖赳夫君 あなたは呉局を支局になさつたことについて十分に説明する数字があるかどうか、数字の上に立つてあなたが立案されたのであるかどうかをお尋ねしたいのであつて、若しそれが数字があるならこれと比較しますからその数字を出して頂きたいというのであつて、こちらのほうの数字を出して頂くことは勿論必要ですが、そこはどうですか。
○政府委員(根道広吉君) 御要求のような数字を出すように努めます。
○栗栖赳夫君 今どうも徹底しない。政府が方針をきめられるについて、これと異なる数字があつたのかどうか、そこはどうですか。あつたら出してもらいたい。
○政府委員(辻村義知君) 平和条約発効後の調達庁の業務量というものが、実は的確に計算できないものがございますので、数字だけで実は各局の事務分量が十分算定できない面があると思います。併し一応何らかの客観的な標準によつて事務分量の配分をしなければなりませんので、大体先ほど御説明申上げましたような、各般の数字を総合的に判断をいたしまして、各局の事務分量を配分し、それによつてこの比較的事務分量の少い呉局を行政簡素化の政府の方針に従つて廃止をしたい、こういう考え方でございますので、御了承を願いたいと思います。
○栗栖赳夫君 済みませんけれども、どうも私はこの問題は、行政機構の改革ということについて事務分量などを数字的に十分検討してここに出しておらない、ほかの点についても見てないのであります。呉は一つのいい例であります。そうすると名古屋と呉との間に今御説明のようなはつきり違つた数字はないのであつて、数学的でなしに勘でおやりになつたのかどうか。数字的以外のものでおやりになつたのか、そこが明示ができればよろしいが、明示ができないならば、十分のお考えが今まで何もなくておやりになつたと解して我々はよろしゆうございますか。
○政府委員(辻村義知君) 先ほど御説明申上げました何枚目でございますか、国有財産を除いた資料の調べをちよつと御覧頂きますと、土地と建物の接収の坪数だけを仮に比較してみますと、呉は一万四千七百十六坪、それに対して名古屋は五万八百九十九坪という数字が出ております。ただこれは面積だけの調べであり、又このうちどれだけが接収解除になり、又そのほかどれだけ新たに接収が追加になるかというようなことにつきましては、今後の問題でございますので、事務上的確な数字が出し得ないのでございますが、併し仮にそういたしまして、この呉局なり名古屋局の差当つての主たる業務は民、公有不動産の解除に基く補償業務だというふうに考えております。その業務の数量を判定をするためには、只今読上げました数字が比較的大きなフアクターになる数字かと思いますが、この数字から見ますと、名古屋のほうが相当補償業務が多いという推定は一応つけられるわけでございます。併しこれとても、何回も申上げまして誠に恐縮でございますが、推定でございますので、その他各般の業務について全部数字によつて説明せよという御要求に対しましては、誠に申訳ございませんが事実上今後の実績を待たないと算定できないものが現実にございますので、この点は特に御了承願いたいと思います。
○栗栖赳夫君 私さつき申上げましたでしよう、あなたは民有だけをお話になつた、国有は接収解除になる分でも相当大きいし、金額にしたら、坪数にしたら、呉のほうが接収の国有を入れれば不動産も土地建物も遥かに大きい、全然仕事がないのじやないのです。それを民有だけを対象にしておやりになるというようなら、ここだけの問題についても、さつきも駄目じやないかと言つたらあなたが言われたんです。それを又言われるんですが、私はそういう考え方が杜撰だというのです。これは今度の行政機構ということはもう少し真剣にお考えにならんというと、去年定員法のときの条件を附けるときにもよく御記憶と思うのですが、いかんと思う。勘でなさつたら駄目です。今の長官の説明はまさに勘が入つている。あなたの説明でもまさに推定、いわゆる勘が入る。それではいけないと言うので、どれだけ十分の根拠があつて言われるのかどうかということを、呉支局を私は一例にとつてお尋ねする。もう一度はつきり言つてもらいたい。根拠があるならお示しを願いたい。なかつたらこれから一つ研究をするということをはつきり言つて下さい。
○政府委員(辻村義知君) どうも我々答弁が満足に行きませんので誠に恐縮でございますが、繰返し申上げますように、いろいろな十分わからない資料も時間的の関係から推定のうちに入れて一応の結論を出さなければならんというようなことから、先ほど御説明申上げました各資料を総合的に判断をいたしまして、仮に事務分量について序列をつけますと、名古屋と呉につきましてはむしろ名古屋のほうが事務分量が多いという結果になります。又総司令部空軍関係の大きな根拠地が名古屋のほうにございまして、これとの折衝業務の相当複雑困難なものがございますので、かたがた名古屋につきまして支局を廃止するということは非常に困難な事情でございます。従いまして一局を廃するということになれば、どうしても呉を廃止せざるを得ないというような結論に相成るわけでございます。
○栗栖赳夫君 今のこの一局を廃止しなければならんという前提のもとに臨まれることが私はそれがいかんというのです。ここで言うのは、そういうことであつては我々は審議はできない。予断を以て臨まれることであるならば……。今の言葉はどういうわけですか、それを言うのです。然るに又それを言われるから……。私は大きい声で委員会で言うのはこれが初めてかも知れませんが、本当にどうも杜撰極まるのです。今のような予定を以てなぜ一局を削らなければならんという、調べもしないで予断をされるか、この数量で言うならむしろ事務量は呉のほうが多い。これは見たらわかる。私が調べたのでも多いのです。それをどうしてそう言われるのです。一局を廃止しなければならんという指令があつたのですか。これは重大な問題です。
○政府委員(辻村義知君) 言葉が適当でなかつたと思いますから、一局を廃すならばという言葉は取消さして頂きたいと思います。ただ全般を通じまして、一定の機構を簡素化するという政府の大きな方針から割り出しまして一局を廃止いたしたい。かように考えまして、それならどこかということになれば、呉であるというような結論に相成りました。
○栗栖赳夫君 今のが重大なんです。割り出して一局を廃止しなければならん、それならどこかと、こうおきめになるということでは根本問題の審議はできんというのです。大体一局を減らさなければならんかどうかということは、いろいろ事務量を考えて見て、スタンダードがあつて、スタンダード以下になれば減してもよかろうというなら、これはわかる。簡素化するということの政府からの話があつたならば、一局を減じなければならんと、あなた自身がそう直感されることが一番危険である。安全保障の問題と密接な関係があるから危険だ。私が数百舌、数千言を費やして言うのはその点です。その点いろいろ勘でなさる仕事がいかん。それなれば数字をよく調べて、それらの上に立つてするということならいいが調べが足りない。なお研究しますということを私は望むのですが、今の点はどうですか、お取消しになりますかどうか。
○和田博雄君 今の栗栖君の質問に対しては、私は事務当局はよう答えられんと思う。僕は今までの質疑応答でこれははつきりしたように思いますが、非常に無理があるのですよ、ここには無理がある。その無理を隠そうとしているからほうぼうでぼろが出て来るのだから、そこで私は事務当局に一つ要求するのですが、今栗栖君の質問は相当本質を衝いたものと思いますし、一応この名古屋との関係において、ここへ出された資料と同じものをやはり事実は事実としてお出し願つて、やはりその上でなにをやればいいのであつて、あなたか来られなくても大体答弁は僕たちは察しているのであつて、その程度で……。僕は大いに温情なほうだから……、そういうように出して頂きたい。 もう一つお願いしたいのは、最近特需関係がどうなつておるか、その傾向を一つ週別ぐらいにわかれば、注文、契約関係の資料を出して頂きたいと思 います。
○竹下豐次君 先に長官のお答えで名古屋の飛行場の話が出ました。栗栖君から又岩国の飛行場の話が出まして、この違いはどこが違つているかという御説明はわかつたのですが、私は栗栖さんと同じ疑問を持つのです。丁度幸い質問が出たのでありますが、その点が私の大きな疑問です。それから現われている数字の点から申しますと、むしろ私は事務的に呉のほうが多いという感じが、やはり未だに取れません。それからこの間も申上げたのですが、仮にどつちかを譲つて、便宜、不便の点を考えれば、名古屋をやめたほうがむしろ不便はないのではないかという点ですね、そういう点はまだ疑問になつているのです。 もう一つは、呉の事務を扱わせるための人員は大阪の局に何人かいなければならないということになる。その人を呉にやはり置いて、そうして局としてそのままにしておくということと、何人かを引揚げて大阪の一部に加えて小さい事務だけを呉に残しておくという扱い方と比較してどつちが便利であるか。役所の方でもどれだけの手が省けるか。恐らく省けない。役所のほうも手が要るし、民間のほうも手が要る。何も二つに分けるということが意味をなさないというような気がまだ残つているわけなんです。その点どうも二人の御答弁を承つておりましても、今日余り止めを刺すようなことを言うこともどうかと思いますから、よく御相談下さいまして、あとで御答弁願いたい。 もう一つは東京と横浜、これも今度合せたとしても、人の数というものは従来の東京の人の数よりも減る。従つて事務量もそれだけ減るのではないかということも一応想像される。私などは行政の簡素化ということは非常に賛成です。そうして役人の数もこれはあなたの役所というわけではございませんが、全体的に見て多過ぎるということが国民の輿論です。やめる人は気の毒ですけれども、全体を考えてみてどうも或る程度の整理ということもこれは今の国情から止むを得ないと考えておりますが、やめることそれ自体を初めから反対意見をきめているわけでもありません。併しどうせやめられるなら公平な処置をとつてもらいたいというのが私の希望でありまして、それを決意するまでのいろいろなことをお尋ねしているわけであります。その点を東京と横浜を一緒にして工合が悪いということだつたら、何故ほかのところと違つて置かなければならんのか、残さなければならんのか、その理由も一つこの次の機会で結構でありますから御答弁をお願いしたい。
○松原一彦君 私よく知らないのですが、従来も直接先方での調達があつて、又一部を日本が調達した。こういう関係になつておつたのでしようか。
○政府委員(根道広吉君) そのようであります。
○松原一彦君 どれくらいな分量の……パーセンテージは……。
○政府委員(根道広吉君) 金額は朝鮮事変が起りましてから非常に多くなりまして、数百億に上つております。
○松原一彦君 どちらが多いですか。
○政府委員(根道広吉君) 直需関係のほうがだんだんと多くなつております。現在は勿論全部直需であります。調達庁の仕事といたしましては空軍関係においてそうだつたのでありますが、直需関係の仕事は調達庁の仕事ではございません。併し事実上空軍においていろいろな発注をいたしまする場合、いわゆる終戦処理費の部分に属せざる部分につきましても空軍は調達庁の協力を求めたりであります。ところが軍のほうにおきましては、調達庁を監督しておりまする調達部におきましては、そういう業務は手伝つては相成らんというのであります。それで我々としては表向きは断わらざるを得ない事情にあるのであります。ところが空軍のほうから申しますと、実は空軍司令官より或る一定の金額以上の直需等に対しましては設計業務とか、或いはそれに基いた積算業務というものは調達庁の承認を求める。その上でなければ発注してはならんという指令が来ておつたそうであります。その指令を見せられまして、これではお手伝い申上げるほかはないというので、事実上そういうお手伝いもして来たということがございます。これは調達庁の表に出た職務ではございません。随分その意味において各地においてお手伝いして来たような実情もあつたのであります。
○松原一彦君 この前は長官お見えになりませんでしたから、私もただ想像だけでお尋ねしたんですが、今度は直接調達になつて、調達庁の事務は不動産の処理とその後始末、今後改めて起る関係その他労務関係等となつたのであります。賠償等があつたのでありますが、なくなりました。調達事務、今日まで行なつて来た調達事務が、直接の相手国の仕事となつて来た後の、従来日本が調達に関係して取り次いでおつたときと、その結果においてどういうお考えをお持ちでしようか。あらゆる面から見て……。
○政府委員(根道広吉君) あらゆる面から見ると言われますと、非常に長くお話しなければなりませんですが、どういう変化があるだろうか、どういう都合の悪いことが生ずるだろうかということを概略的に申しますると、最近経団連より政府に意見の提出がございました。大体その内容が、希望がその通り達成せられるならば、将来の不便或いは紛議というものは大部分はなくなるであろう、こういうふうに考えております。現在御承知のように占領終了後、今までの間接調達、終戦処理費を以ていたしておりました調達は、全部米軍側の直接調達に切り換つたのであります。そのときの措置は調達庁よりは、日本政府はもう契約をやめたのである。契約条項に従つてやめたのであります。それに対しまして米側におきましては、各個の業者に対しまして日本政府との契約は終つたけれども、今後は自分のほうが直接契約をいたす。恐らく六月の末項までには正式の契約をする運びに至るであろう、併しその間に至るまでは従来の仕様書並びに単価等によつてそのまま契約を継続することを各個の業者において承認してもらう、こういう通牒が来ております。その通牒には但し契約の一般条項等については別紙にある通り、こう書いておりまして、その別紙というのは即ち従来までやつておりました直接調達の契約一般条項であります。結局それによりますと実質的にはアメリカの調達法規に縛られることにも相成りまするし、最後の決定は米側においてするということに相成るわけであります。そうしますれば契約上の問題が起りましたときに、最後的に日本側の業者の言い分というものは実質的に通らないのじやないか。日本の商慣習その他を合せて日本の法律によつてそれを日本の裁判所で裁かなければ業者として非常に不便不利を生ずる危険があるのではないか、こういうふうに実は考えておるわけであります。そういうことがないように、契約の一般条項その他の諸条項、細かい面につきまして或いは契約のやり方、入札の仕方等もあります。そういうことについて今までの直需のようなやり方でなしに、何か全体を円滑にするために特殊な方法が生み出せないかということに今日まで合同委員会の各部門において研究を尽して来たわけでありますが、まだその結論が出て来ておらんわけであります。その間におきまして、先刻申述べました経団連の意見というようなものが出て来たのであります。私といたしましてはそういう意見が十分に取入れられることによつて、将来の紛議の種を極小にすることができれば幸いだと、こういうふうに考えております。なお又続いて申上げておきますが、今後紛議がどう起るかと申しますと、契約を六月の終りに本契約に直しますときに、どういう契約になるかということが問題であります。又契約の結果いよいよ契約の履行が終るそのときになりまして、或いはこの秋と申しますか、暮と申しますか、或いは来春あたりになりまして、その尻が出て来る危険が多分にあると考えております。これは出て来なければ非常に幸いであります。だからその尻を調達庁として事実上調停的な役目を果すという業務が附加されておるわけであります。
○松原一彦君 出て来そうな気がする……。
○政府委員(根道広吉君) 私としてはそれが非常に出て来そうな気がいたしておるのであります。併し起らなければ幸いだというふうに考えておる次第であります。
○松原一彦君 予算をそのまま先方に差上げる。そうして先方が任意に調達をする。先方としては誠に御便宜であろうと思う。従来調達庁が介在してやつておつた当時にも相当汚職的なものもないではなかつた、新聞等に現れた限りにおいて……。従つて調達庁は日本の会計検査院の検査も受けておるわけでしよう。その使途、その購買価格の当不当等については日本政府が責任を以て、そうしてその事務の監査も行われている。今日は全然監査は私は恐らく行われていない、先方の指令通り。そこに価格に対する当否の問題も起つて来る。私は従来の一般の例から徴して日本側の受ける不利というものは、非常に大きいものではないかということを想像する。この調達方式の変更によつて日本の予算がアメリカ側の任意の使用となり、而もその結果に対しては日本は一言もこれを監査することもできない。先方の示す通りの、或いは検査報告もあるかないか知りません。日本側からの取引ならば、紛争が起つた場合も或いはその尻まで拭わなければならん場合も生ずるかも知れんという懸念もありますが、これがアメリカ側との取引であつたならば、こちらの知つたことではないのであります。而も幾らの単価を以て購入したか、日本内地の生産品との比較も恐らく分らないのではないかと私は思う。わかるのでございましようか、どうでございましようか。そうしてこれは日本の経費であります。日本の負担の経費が先方の何に使われて、その単価的な当否もわからないというような結果を生ずるのが今度の調達方式ではないかという私は懸念を持つ、この点についての長官の御所見は如何ですか。
○政府委員(根道広吉君) 行政協定等におきましては、御承知のごとくあのようにきまつたのであります。我々といたしましてはこの範囲内の仕事をするのが道でありまするので、当然できるだけその範囲内で仕事をいたしまして、それによつて将来障害のないようにいたしたいと考えております。ただ今の御意見のごとく、その御意見に対してどうかと言われますと、私としても事実上多分に同様の懸念を持つておるものであります。従いまして正直に申上げますれば、私として私の意見を政府の各当局に申上げておいたのであります。総司令部に対しましても、私は私の意見を卒直に申上げた次第であります。たまたまこれがああいうふうに落着いたわけであります。この当否につきましては今ここで私として論ずるのはお許し願いたいと思うのでございます。
○松原一彦君 私まだありますけれども、今日は私はこれだけにしておきます。これはもつと念を入れて調達庁の問題につきましては審議を続げて頂くことを希望しておきます。
○和田博雄君 ちよつと長官に資料を……。最近の特需の奴と、それから行政協定の、下で準備委員会やつておりましたのですね。小委員会みたいなものを……、そうして調達方式とかいろいろなことで相談しておりましたが、それが一体どういうところまでどの程度に本当にきまつたのか。この間の新聞によれば或る品目に限つては日本の経済に影響を及ぼさないような形において調達をする、直接調達の形式ではあるが……そういうことが出ておつたが、そういう事実を資料としてこの次までお出し願えれば結構だと思うのです。
○政府委員(根道広吉君) 今の直接調達の資料につきましては直接持つておるわけではございませんので、これは御要求のようなものがお見せできるかどうかわかりませんです。 その他今私が申上げました合同委員会において、どういう話をしておるかということにつきましては、調達庁の係の者が向うに委員として出ておりますので、それを連れて参りましてお話申上げたいと思います。
○楠見義男君 ちよつと私希望があるのですが、それは引続いて更に別の機会に調達庁問題関係について質疑が続けられるわけでありますが、一応この前辻村官房長がお見えになつて事務的に伺うことは伺つたのですが、それ以外にお伺いしたいことが大分あるのですが、それは是非長官に出て頂かないと、官房長はこの前済んだので、この次には是非長官に出て頂くように希望いたします。
○委員長(河井彌八君) 調達庁設置法の審議は本日はこの程度に止めまして散会いたします。 午後零時十四分散会