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13回国会参議院1952/05/20

内閣・通商産業連合委員会 第1号

発言数
60
登壇者
9
会派数
5
開催日
1952/05/20

会議録

河井彌八緑風会

○委員長(河井彌八君) これより内閣、通商産業両委員の連合委員会を開会いたします。通商産業省設置法案、通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案、工業技術庁設置法の一部を改正する法律案、いずれも予備審査であります、これを議題といたします、先ず政府より提案理由の説明を希います。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) 政府は今次行政機構改革の一環として、通商産業省の機構改革について、鋭意慎重な検討を進めて来たのでありますが、今回その成案を得るに至りましたので、ここに通商産業省設置法を国会に提出して、御審議を仰ぐ次第であります。  申すまでもなく通商産業省は、昭和二十四年五月、生産と貿易とを一体化し、国内経済体制と経済行政組織を挙げて通商第一主義に徹せんがために、商工省を全面的に改組、今日に至つたのでありますが、講和発効を迎え、新たな国際、国内経済の新事態に即応するため、更に機構の整備を図り、能率的な行政運営に資せんとするものであります。  法案の概要について申上げます。  先ず本法によつて実施されるところの本省の今次機構改革の主な点を申上げますならば、第一には、本省内部々局の統合整理でありまして、従来の一官房九局は従前の外局を含めて官房八局となり、特に物資別原局五局は重工業、軽工業の二局に統合せられております。第二には外局たる庁の整理でありまして、審判的機能を有する特許庁を除きまして、他の三庁、即ち資源庁、中小企業庁及び工業技術庁のうち、前二者を本省内部々局、後者を同附属機関といたしました。第三は公益事業委員会の廃止に伴い、同委員会の所掌事務をあげて本省内部々局たる公益事業局に所掌せしめることとした点であります。以上のほかにも、行政機構改革の基本構想により、局中の部を廃止し、或いは経済安定本部等の廃止により事務を移管した点等につき、旧条文のうち特許庁関係を除き殆んど全条文につき改正を加えており、そのため旧法廃止新法制定の措置をとつたのであります。  以上申し述べたところが本法案の提案理由とその内容の概要でありますが、何とぞ愼重御審議、御協賛あらんことを切望いたします。  次に政府は、通商産業省設置法の施行に伴いまして、鉱山保安法、公共事業令等関係法令の整理を行う必要がありますので、ここに通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案を国会に提出して、御審議を仰ぐ次第であります。  御承知のように、今次行政機構改革において、通商産業省の機構は、資源庁、中小企業庁及び工業技術庁の廃止を初めといたしまして、本省内部々局の大巾な整理統合、更には公益事業委員会の吸収等、殆ど全面的な改組を行うわけでありますが、第一にはこれらの部局の変更、第二には公益事業委員会の所掌事務の引継ぎの点から、新機構を規定致します通商産業省設置法の施行に伴いまして、他の法令(法律及びポツダム宣言の受諾に伴い発せられる政令)について当然所要の修正を行わなければならないのであります。  以下、本法案の内容について御説明いたします。第一に整理を行う法令でございますが、法律では鉱山保安法、中小企業等協同組合法および輸出信用保険法、ポツダム政令では公共事業令及び電気事業再編成令の以上五法令であります。  第二に整理の内容でありますが、これは部局の改革に基きます名称の変更を主といたしますもの、中小企業庁設置法の廃止により同法上の権限を中小企業等協同組合法の内容といたしますもの及び公益事業委員会の所管事務の引継によりますものに区分いたすことができます。  以上、申し述べましたところにより本法案提出の理由とその内容は一応明かにされたものと存じますが、本法律は手続上通商産業省設置法と同時に施行を要するものでありますので、何とぞこの点に御留意の上十分に御審議の上、速かに御協賛賜りたいと存ずる次第であります。  次に工業技術庁設置法の一部を改正する法律案の提案の理由及び内容について御説明申上げます。  工業技術庁は、鉱業及び工業の科学技術に関する試験研究等の業務を強力且つ総合的に遂行し、生産技術の進歩向上を図る使命を持つて、昭和二十三年八月通商産業省の外局として設置せられ、爾来鉱工業に関する試験研究の推進並びに工業標準化、品質管理等技術行政の進展に相当の成果を挙げて参つた次第であります。  今回の行政機構改革に当りまして、各省の外局は原則として審判的機能を主とするもののみを存置し、他は内局又は附属機関とするという趣旨に従いまして、工業技術庁を通商産業省の附属機関たる工業技術院に改組いたそうとするのが本法案の骨子であります。併しながら五月二十日鉱工業技術の向上は、現下の重要課題であります経済自立達成の基本要件でありまするが故に、政府といたしましては、その基礎となるべき試験研究業務を総合的に行い、又試験研究と有機的な関連を保ちつつ技術行政を推進して参りました。工業技術庁の組織及び権限につきましては、工業技術院に改組後も従前通りとし、一層その機能の充実を図つて参る所存であります。従いまして今回の改正におきましては、單に名称を工業技術院に、長官を院長に改める等、附属機関となつたことに伴い必要となりました改正にとどめることにいたした次第であります。  なお、今回の機構改革に先立ちまして、三月三十一日附を以ちまして所属試験研究機関の整備を行なつたのでありますが、その際廃止いたしました陶磁器試験所及び工芸指導所関西支所の施設は、それぞれ地元の京都市及び布施市に譲渡する方針でその準備を進めておる次第であります。面して、これら試験所及び支所が京都市及び布施市に設置されました経緯に鑑みまして、国有財産の払下につきましては、その対価を時価の七割減とする等の特別措置を講ずるのが至当であると認められますので、これに関しまして所要の規定を設けたいと存ずる次第であります。  以上がこの法案の提案の理由及び内容であります。何卒御審議の上御可決下さいますようにお願い申上げます。

河井彌八緑風会

○委員長(河井彌八君) 次に議題に供しましたこの三案の内容につきまして政府委員から御説明を願います。

小室恒夫通商産業大臣官房総務課長

○説明員(小室恒夫君) 只今から内容についてやや詳細に御説明申上げます。  先ず本法において実施される当省の機構改革の主な点を申上げますと、第一には本省内部部局の統合整理でありまして、従来の一官房九局は一応一官房四局に圧縮せられ、別に外局乃至他官庁の整理に伴いまして四局内局がございますので一官房八局となります。特に従来の物資別原局五局は重工業、軽工業の二局に統合せられました。内局は以上の通りであります。  外局たる庁の整理につきまして、審判的機能を有する特許庁を除きまして他の三庁、即ち資源庁、中小企業庁及び工業技術庁のうち前二者を内部部局に改め、後者を本省附属機関といたしました。  第三に、公益事業委員会の廃止に伴いまして同委員会の所掌事務を挙げて本省内部部局たる公益事業局に所掌せしめることにいたしました。以上のほかにも行政機構改革の一般的な例に倣いまして局中の部を廃止し、或いは経済安定本部等の廃止により事務を移管した点等につきまして、旧条文中特許庁関係を除き殆ど全条文につき改正を加える必要がありましたので、一応旧法を廃止いたしまして新法を制定する体裁を整えたわけであります。  更に本省内部部局等について詳しく申上げますが、従来の官房、通商局、通商振興局、通商企業局、通商繊維局、通商雑貨局、通商機械局、通商化学局、通商鉄鋼局及び臨時通商業務局からなります一官房九局に対しまして、新機構は官房、通商局、企業局、重工業局、軽工業局、鉱山局、石炭局、公益事業局、中小企業局の一官房八局となりました。  先ず官房につきまして従来と異なりまする点は、資源庁の廃止に伴いまして、従来同庁においては鉱山保安局が設置されておつたのでありますが、この鉱山保安局は鉱山局として統合されております。これは鉱山、石炭の二仕事と密接な関係がありますが、且つ生産行政と異なつた立場を以て仕事をいたしております関係上、官房に鉱山保安行政を所掌せしめて、鉱山保安監という特別の職を設けましてこの衝に当らせることにいたしました。  それから経済安定本部の廃止及びそれに伴う物資需給調整審議会の当省移管によりまして、物資及び電力の需給計画の基本計画の策定を官房に所掌せしめることにいたしたのであります。  次に通商局及び企業局について申上げます。従来通商面につきましては、通商局は主として通商政策及び貿易の管理。通商振興局は通商金融、輸出命の検査、信用保険等の通商振興上の実施面を担当いたし、更に臨時通商業務局において米国対日援助物資の関係を担当いたしておつたのでありますが、新機構におきましては通商、企業の二部局におきまして従来の通商、振興、企業、臨時通商業務の四局の仕事を整理統合いたしたのであります。その大要は通商に関する政策、輸出入計画、及び経済安定本部、外国為替管理委員会の廃止に伴いまして貿易等に関する外貨予算の作成等を中心といたしました基本的事務を通商局において掌り、通商金融通商参考品の展示或いは緊要物資、特需等、従来の振興局の関係の事務を企業局に移しました。更に米国対日援助見返物資の関係は殆んどその事務の整理が主でありますが、これをも併せて所掌せしめたわけであります。従いまして新企業局は従来の産業合理化政策の推進母体となることには変りありませんが、従来の振興局の仕事或いは経済安定本部の廃止に伴いまして、物価行政及び外資導入についての仕事等も併せて担当することと相成るわけであります。  次に重工業局と軽工業局について申上げますが、重工業局は従来の鉄鋼、機械二局の仕事を統合したものであります。又軽工業局は繊維、雑貨、化学の三局を統合したものであります。従来と異なりまする点は部制を廃止いたしましたこと、又重工業局におきまして航空機の生産行政事務が講和発効後は又相当加わる。こういう点が主な点であります。  次に鉱山局、石炭局は、資源庁の廃止によつて本省の内部部局となつたのでありますが、鉱山局は従来の鉱山局、石炭局は従来の炭政局の仕事をそのまま引継いだわけであります。  次に公益事業局は、公益事業委員会による委員会行政を廃止いたしまして、その結果同委員の仕事と、公益委員会ができます際に資源庁において留保しておりました電気施設関係の仕事を、併せて所掌することにいたしました。電気及びガスに関する事業の運営、需給の調整、料金の策定、保安更に電源開発、こういう関係の仕事等を所掌することに相成りました。なお公益事業委員会の廃止に当りましては、公共事業令の改正が必要となりますので、別途「通商産業省設置法の施行に伴う関係法律の整理に関する法律」で以てその点を処置いたすことは、先ほどの提案理由の説明にあつたごとくであります。  次に中小企業局はそのまま中小企業庁を内部部局といたしたわけであります。なお従来中小企業庁設置法がございましたが、内部部局化に伴いまして本法附則を以て廃止いたしております。次に附属機関について御説明いたします。第一に工業技術庁の外局制を廃止いたしまして、これを工業技術院として本省の附属機関といたしました。ただその内容は実質的には変更はありません。その組織等の変更は工業技術院設置法で定めるわけでありますが、これは従来の工業技術庁設置法の一部改正の方式をとつております。  次に他の附属機関について申上げますると、輸出品の検査所につきましては、従来の日用品、機械、器具の三検査所を工業品検査所として統合いたしました。これが繊維品検査所と並んで残るわけでございます。それから又資源庁の附属機関でありました、鉱務研修所、保安技術講習所等は資源庁がなくなります関係上、本省の附属機関に移し変えております。それから審議会等につきましては、先ほど申上げましたように、臨時物資需給調整審議会が経済安定本部の廃止に伴いまして、当省に移管せられ、又従来から当省の所管しておりました輸入協議会が、輸出入協議会に改められたという点が、それが主な変更でございます。  次に地方の支分部局につきましては、従来の八通商産業局はそのまま残るわけでございます。ただその内部組織は極力簡素化いたしまして、部制等も必要な整理を行うほか、下部機構、通商事務所等をできるだけこれを圧縮しております。ただ公益事業委員会が吸収されるに伴いまして、その地方の支局に吸収されますので、通商産業局に公益事業部というような支局ができることと相成るわけでございます。なお北陸については現在公益事業委員会の支局が設置せられておりますし、又地域的な特殊性もあり、名古屋通商産業局の支局の設置ということも考慮いたしております。  以上が通商産業省の中央局、地方局の概要でありますが、そのほかに外局といたしまして従来の特許庁がそのまま残るということは前に申上げた通りでございます。逐条的な説明をいたしましたが、大体これがかなり詳細な、従来の設置法と変つた点の御説明であります。  それでは引続きまして通商産業省設置法の施行に伴う関係法例の整理に関する法律案、これは大体先ほどの提案理由の説明で大部分盡しておりまするが、不足の点を補足いたします。先ほど提案理由の説明で法令整理の内容につきまして、先ず第一点が内局の改革に基く名称の変更、これに併せまして法律の中身を整理するということを申上げましたが、その問題は第一は鉱山保安法の関係であります。従来の資源庁の鉱山保安局が廃止せられまして、大臣官房に鉱山保安監を新設いたしまして、その仕事を掌理せしめることと相成りましたので、鉱山保安法の規定に所要の改正を加えたわけでございます。同じようにいたしまして、輸出信用保険法の改正を加えまして、従来輸出信用保険法施行の仕事を通商振興局から通商局に移りましたことに伴つた所要の改正をいたしました。それから第二点は中小企業等協同組合法の改正の問題でありまするが、中小企業庁が廃止せられまして、中小企業庁設置法も又同時に廃止と相成るわけでありまするが、これに伴いまして、中小企業等協同組合に関して、公正取引委員会と、通商産業省との関係を規定いたしております事項を設置法上の権限事項として規定することをやめまして、この実態に鑑みて、中小企業等協同組合法の規定事項に改正したわけであります。それからもう一つの点は、公益事業委員会の仕事を通産省が引継ぐことに伴いました改正点でありまして、これは公共事業令、電気事業再編成令、この二つについて所要の改正をいたしたわけでございます。御承知のように、公益事業委員会につきましては、委員会制度を一般的に廃止することに伴いまして、廃止せられるわけでありまして、それに伴いまして公共事業令全体について再検討を加えるということも必要かと考えるのでありますが、取りあえずは公共事業令において従来の公益事業委員会の持つておつた権限、所掌しておつた仕事を通産大臣に移し変えるということに主眼を置きまして、又従いまして委員会規則で以て規定しておつたようなことを通産省令で規定するように改めるというような点に改正を加えたほかは、公益事業委員会が委員会でありましたので、裁判の第一審的機能を有していた点がありますが、その点を削除したにとどめたわけでございます。それから電気事業再編成令については、大体電気事業再編成は一段落いたしておりまして、その関係の仕事は先ず残務整理以外にないものと思われまするけれども、理論上は同令によつて設立された新会社の資産の再評価等についても、問題も起り得ると考えるので、これ又公益事業委員会が持つておつた権限を通産大臣に持たせるという所要の改正を加えたのであります。内容的の御説明の点はそれだけであります。  又工業技術庁設置法の一部を改正する法律案については、先ほどの提案理由に附加える何物もない。内容的に申上げますと、従来の工業技術庁が、工業技術院に変つたという点だけのことでございますので、煩雑の御説明をいたすことを避けて、特に御質問があればそれに対して御説明いたすこういう考えにいたした次第でございます。

中川以良自由党

○中川以良君 通産大臣は御出席にならないのですか。どうですか、今後の質問において重要な問題であります。

河井彌八緑風会

○委員長(河井彌八君) 中川君に申上げます。通産大臣は衆議院の本会議に臨むというので、今退席されました。でありますからどうしても大臣の出席を御要求されるのでありますならば、出るように通告はいたしますけれども、出席するまで他の点について御質問願つたらいいと思います。

中川以良自由党

○中川以良君 通産省の設置法案のこの改正に伴いまする問題は、私どもは通産大臣の責任において御答弁を要求するものである。極めて重大なる今後の日本の産業政策、これは我々が重要視する問題でございまするので、私ども質問は是非とも通産大臣出席の上においてこれをいたさんと思います。是非大臣の出席を委員長はお取計らいを願います。

河井彌八緑風会

○委員長(河井彌八君) 速記を中止して……。    〔速記中止〕

河井彌八緑風会

○委員長(河井彌八君) 速記を始めて。  大臣が見えましたから御質疑を願います。

中川以良自由党

○中川以良君 只今提案をされました通商産業省設置法案につきましては、只今の御説明を承わりますると、今や日本が独立を真に取戻して、日本経済再建途上中心になるべき通産省の行政を簡素にいたし、而して活溌にこれを運用するという御趣旨のように承わつたのでありまするが、即ち従来の一官房九局を、このたびはこれを一官房八局にいたし、而も従来外局に置かれました四つの外局を廃止をし、一つは工業技術院として残すというような御説明であつたのでありまするが、私は機構そのものにつきまして云々するのではございませんが、ただ徒らに表面的の機構の簡素化だけをやりまして、実際内容が充実をいたしておるかどうかの点を憂うるのでございます。何となれば、従来日本の産業の実際中心にならなければならんこの通産省がややともいたしますると、日本の産業経済は金融財政に引きずり廻わされておりまするような現状にございます。今日こそ私は日本の産業経済が金融財政を律して立つべきときであろうと存じます。これに対応して果して正しき機構の改革であるかどうかの点を非常に私は不安に思うのであります。而してこの法案を審議をいたしまするに当りましては、先ず局の点までは明確になつたのでございまするが、その下の部課の点がどういうふうになるかという点を何ら今日明示されておりません。この点を一応明らかに資料を出して頂かなければ、私どもは安心してこの法案に賛意を表し、又我々が議論をいたすことができないような状態にありますので、先ずその点から一応承わりたいと思います。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) ちよつと衆議院の本会議で通産省関係の法案が上りましたので、中座いたしまして失礼いたしました。只今御質問の局のもう一つ下の機構でありますが、まだ成案ができておりません。併し決定案ではないのですが、大体の案でありますれば、只今でも御参考に提出することができます。

中川以良自由党

○中川以良君 局課の問題より、更に冒頭に私がお尋ね申しました、つまり今後の日本経済に対応して果して御確信をお持ちかどうか、この点につきまして一つ大臣の御所信を承わりたいと思います。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) 私は行政機構の改革という点は賛成で支持して来たのですが、それにつきまして、通産省の機構につきましては十分省内で研究をしたのでありますが、この新らしい機構で責任を持つてやつて行けるという自信を持つております。

中川以良自由党

○中川以良君 どうも私ども心配をいたしまするのは、今もお話申した通りに、産業経済というものが金融財政にゆがめられておる。もうこれからは産業経済が金融財政を引きずり廻さなければ真に日本の経済の再建は期して待つべきものがないと思うのでありますが、この点については私と同じような考えを大臣はお持ちかどうかを先ず承わりたいと思います。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) これは引きずり廻わすというよりも、両々相待つて行くべきだと私は考えます。

中川以良自由党

○中川以良君 通産大臣は非常に円満なる立派な御人格のおかたでございまするので、どうもややともすると最近通産省は大蔵省或いは安本等に押されて弱いのではないかと、私は陰ながら御心配を申上げているのでありますが、そういうところにおいて、今度の機構改革におきましても、どうも省内でいろいろ要望等もあつたにかかわらず、大臣は極めて円満にお運びになつたために、これはいささか足りない点がありはしないか。そこでそういうところがあれば、私どもはこの際修正すべきものは修正して大臣の御本心に副うようにやるべきが参議院としての殊に使命だと思うのでありますが、これはそういう点をお尋ねしてもお答えが非常にむずかしいと思いまするが、一応そういうふうに心配をして私どもはここにお尋ねを申上げ、私の意見も申上げたいと思うのでございます。  そこで今従来の四庁が廃止をされたのでありまするが、その御説明によりますると、外局たる四庁の整理は、審判的機能を有する特許庁を除きまして他の三庁、即ち資源庁、中小企業庁及び工業技術庁のうち、前二者を本省内部部局としたと、こういう御説明であつたのでありまするが、これは大体審判的機能を有する特許庁を除いたということは、こういうことがいわゆる今回の機構の改革の中に流れておりまするところの一つの精神であるかどうか。つまり外局というものは先ず置かないというような根本の基本方針の下にこういうことになつているかどうかという点を一つ承わりたい。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) 今度の行政機構の根本精神を最初に検討しまして、今のお尋ねのような外局は審判的機能を有するもの以外は置かないという基本方針が先ずきまつたのであります。その方針に従つて我々も追従して来た次第であります。

中川以良自由党

○中川以良君 そこで私は、通産大臣が非常に御性格が弱い、通産省がどうも努力が足りないのじやないかという心配をいたしますることは、農林省は水産庁を存置をしております。これはどういうわけでございましようか。基本的根本方針に相違をして農林省は無理押しにあれを残したのかどうか。或いは水産庁は必要であるから残したのかどうか。而も必要であるところの通産省におけるところの外局の三庁はことごとくこれはなくなるということでありまするが、この点はどうでございましよう。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) 水産庁が残つたということは、私が答辯する筋合ではないと思うのですが、これは一つほかの閣僚にお尋ねを願いたい。農林省でも、林野庁のごときは随分大きな庁でありますし、省内では相当意見があつたと思いますが、これは内局になつております。

中川以良自由党

○中川以良君 つまり基本方針として外局は置かないというので、これは恐らく閣議でもそういう方針の下に御審議になつたと私は存じまするが、その例外として、ここに立派な一つの実例として水産庁は残つているのでございます。そこで通産省においてもこれは残し得る例外を作ることが私は可能と存じまするが、その点はどうでございましよう。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) 大変私はあなたの御質問にお答えをするのは苦しいのでありまするが、この決定案を見るまではいろいろな議論がどこにもありました。こうときまつたのでありますから、私はこの案を支持することは私の責任であるわけであります。それに反対することは私はようしないのでありまして、どうか慎重御審議の上皆さんの御意見で一つ……。

中川以良自由党

○中川以良君 それで私はお尋ねを申上げたいのは、中小企業庁が先年中小商工業の育成発展のために特に設置をされまして、いろいろな功績を挙げて参つたのでございまするが、今面これが今のお話のように全然内局として中小企業庁が廃止をされることになつたのでありまするが、これに対しまして大臣は当初より、中小企業庁の機能というものがああいうようなあり方では到底中小企業に寄與しないと、当然内局に、すべきであるというようなお考えをお持ちであつたのかどうか、或いは政府の一貫した只今の原則に基いて止むなくこれを内局にされたのかどうか、この点を先ず承わりたいと存じます。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) 今までの中小企業庁は相当効果を挙げたと私は確信しております。ただ企業庁を廃して内局にしてこの実際の力が弱くなつたとお考えになるのは少し如何かと思います。表面だけの名前が外庁になつた内庁になつたという違いでありますから、私は内局にいたしましても今までの中小企業庁以上に内容は充実して行きたいと考えております。

中川以良自由党

○中川以良君 先年来我が国の中小企業というものは、いわゆる貿易の面におきましても、日本の基幹産業の立直りの点におきましても、非常に大きな貢献をいたしておりますることは、大臣御承知の通りでございます。面して、これらの中小企業者が如何に努力をいたしましても、或いは制度の面において、税制の面におき、又金融の面におき、その他産業の合理化、技術の向上等の面におきましても、非常に気の毒なる立場にあつたのでございまして、これらの指導振興のために、中小企業庁は企業の内容の診断等もいたし、合理化に努力をいたし、又大企業と中小企業の結び付きにつきましても不断の熱意を傾けて参つております。更に金融の面におきましては、まだ決して十分とは申しませんが、ともかくも中小企業の実態をつかんで、中小企業長官が先頭に立つてこれまで幾多の努力をし功績を挙げておるのであります。併しながら中小企業者は、かように中小企業庁ができていろいろと指導育成をせられておるにかかわらず、今日なおいろいろな面のしわ寄せはことごとく中小企業に寄つて参つておるものと私は存ずるのであります。先般も合理化法案の際に、あの合理化促進法が徒らに大企業を偏重し中小企業を無規しおる点を指摘し、大臣に特にこの点を私どもは強く要望いたしまして、今後中小企業対策を本当に心から坂上げて頂きたいという点を申上げて、大臣もこれは他の経済閣僚とも十分この点しつかりした約束をして自分は必ずやるという言明をなさつたような次第でございます。かように中小企業といたしましては、中小企業庁の今後の活躍、今後の一層の努力に大きな期待を寄せております。併し今のような現状におきましては中小企業庁まだなまぬるいじやないかと、通産大臣は中小企業庁にもつと力を注いでもらわなくちやならんじやないかということを常に申して、これに対するやはり一部のやるせない不満はあるのであります。然るにこのたび中小企業庁がなくなりますということは、こういう面において私は先ず心理的の面におきましても、非常に大きな悪い影響が中小企業者全般に及ぼして参ると存ずるのであります。更に又、中小企業に対し折角まだ目に見えない捨石を打つて中小企業庁が努力をしておる。それが漸く現われんとするときに、中小企業庁が内局になり、より以上の充実をするとは言われまするものの、権能がやはりすたれ、外部に対しても内部に対してもやはり従来の位置より一歩退いたこの中小企業局においては私は多くは望めないと存じますので、この点を大変心配をしておるのでありまするが、私どもは少くも今日只今の日本経済再建途上における中核をなすべき中小企業の指導を誤まらざらんがためにも中小企業庁は存置をすべきであると私は希う次第でありまするが、これらの点について大臣はどういうふうにお考えでございましようか。我々参議院議員とし、産業人としての立場より卒直に申上げまするならば、かような機構いじりをいたしましても、何ら効果はない、むしろこれは非常に大きな逆効果であると断ぜざるを得ないのであります。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) 御意見は非常に私尊重するのですが、あなたの御質問少し残酷なように思うのだが、政府原案として私はこれを出しているのだから、これを反対の意向があるかどうか、それを言明せいとおつしやることは少し行き過ぎじやないかと思うのです。

中川以良自由党

○中川以良君 決して反対であるかどうかというのでないので、そういうような実情に対して大臣が十分に御認識を持つておられると存じまするが、その面の大臣の御所見を承わりたいということでありまして、この案がいいとか悪いかとかを大臣に申上げるのではございません。当然大臣のお出しになつた法案でございまするから、大臣はこれを最善のものとお思いであろうと存じまするが、併し中小企業はこれではかわいそうな面がある。その点について自分もこういうふうに考えるという御所見くらいはおありだろうと思います。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) あなたの御意見は私は衷心より尊重する次第であります。先刻も申しましたように内局にいたしましても、内容は一層充実し改善して行かなければいかんと考えております。

中川以良自由党

○中川以良君 内容は十分に充実するとおつしやいましたが、中小企業庁が廃止になりますると長官が一人なくなるだけであります。恐らくあとは局長と、そのあとの従来の二部、その下の課というものがどうなるかわかりませんが、この点につきましても私は一応中小企業庁だけではございません、他の部課の制度の問題を一つ資料として早急にお出しを頂きたい。大体今日わかつておる、大体のものは出せるというお話でございましたが、いやしくもこういう法案を出す以上は、最終的の案までやはり御決定があり、確信を持つてこの機構の整理を断乎としておやりになるだろうと思います。大体のところ部課はきまつているというようなことではいかんので、部と課とはどうなるかということがはつきり今日は明確になつているはずでございます。そういう不明瞭な点があればなお更それだけ心配であり、中小企業庁においても私が懸念をいたしますることが一層にこれは感ぜられる次第でございますので、先ずこれをお出しを頂きたいと思うのであります。そこで人員の点等につきましてどうなるかということを更に拝見をいたしまして、私は今後の質問を保留をいたしたいと思います。

島清日本社会党(第二控室・右)

○島清君 只今の中川委員の質問に関連をいたしまして通産大臣にお聞きをしたいと思うのでありまするが、只今中川委員の質問に対しまして農林省の林野庁が内局になつたからというようなことを例にとられまして、中小企業庁が内局になつても決して中小企業庁に劣らないような育成指導に当るのだというような意味の御答弁がなされたのでございまするが、中小企業庁が廃止になりまして、これを内局にしたいという現われは、中小企業の軽視である。併し日本の現在の産業の構造からいたしまするならば、その生産量におきましても、又工場の数におきましても、又この生産にタツチしておりまするところの労働者の数におきましても、大変これは日本の産業のあり方を誤るものである。そういう意味におきまして、本会議におきましても私がこれを質問いたしまして、通産商業大臣はそういう意見に対しては十分に考慮するというような御答弁がございましたし、又私たちの通産委員会におきまして内局にするという情報がありましたので、非常に心配をいたしまして、是非それを内局にしないようにというような意味を兼ねまして、通産大臣にむしろ激励を申上げたくらいでございましたが、こういうようないきさつに鑑みまして、通産大臣はこの中小企業庁を内局にしようとするところの動きに対しまする国会側の要望に対して、今度御提案になりましたこの改正法案の作定に当りまして、如何ように御配慮を賜わつたかどうか、これを御説明願いたいと思います。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) 通産省としましては、通産省の組織につきまして機構改革の経過におきましては、通産省は挙げて中小企業庁は独立機構にしたいという主張をして来たのでありますが、先刻も申述べましたように、根本原則として審判的機能を有しない庁は認めないということが閣議できまりましたので、それへ追従してこの案ができました。今日は私はこの案を支持する次第であります。

島清日本社会党(第二控室・右)

○島清君 非常に大臣の率直な意見を、経過を聞かして頂きまして私は嬉しく思います。併し私たちは本法案が日本の産業に最大限に貢献するような方向によつてこれをきめて行かなければならないと、かように考えておりまするので、折角大臣が国会側の意向を尊重されまして、閣内におきまして努力をされたにもかかわらず、なおこれが通産省側の意見が通らなかつたということについては、先刻中川委員から御指摘のございました通り、大臣並びに通産省は非常に腰が弱いという御鞭撻に現われておつた通りでございまするが、先刻の御答弁の中に内局にしても外庁にしてもちつとも変らないのだというような意味の御答弁がございましたが、例えば私が只今承知しておる限りにおきましては、これが外局でございますれば、長官は確かに次官を経由しないで大臣に直結をいたしまして、所管事項に対してそれを掌ることができると思いまするが、内局にいたしました場合の中小企業局に対しまして、大臣はそういうような意味の配慮を加えられまして、そうして改正案をお出しになつたのかどうかということの点について御説明を煩したいと思います。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) これまでの、現在の機構の中小企業庁が、長官でありましても、事務的にはやはり次官を経由することになつております。事務的以外の行政の意見につきましては、私直接相談を受けることになつております。その点は内局にいたしますというと、お言葉のように多少違つて参ります。

松本昇自由党

○松本昇君 先ほど来中川委員並びに島委員からいろいろこの中小企業の問題について御質問なり、御意見、御希望があつたようでありますが、私はもうそれで大体私の言いたいことも言い盡されておると思いまするが、最後に結論だけを一点だけここに質問というよりも希望を申上げたいのです。それは大臣ももうすでに御承知の通り、今更中小企業の重要性はとやかく我々が申すまでもないことなのでありますが、今度の、今のお話によるというと、内局にしても現在のままで今後はちつとも違わないのだ。だから私はこの行政整理をせられるということも趣旨は結構だと思うのであります。ですからそれに関してとやかく申すのじやございませんが、少くとも中小企業という問題は、もう何年も前からどの政府が立つても頻りにこの振興を図る、図ると言つておりますが、実際問題として漸くにして中小企業庁ができて、まだ数年にしかならない今日において、又ぞろ逆戻りして内局にせられるということは、非常に中小企業者にいたしますれば、自分の家の親元がなぐなつたような気がいたします。内容においては同じような結果になるということかも知れませんが、頼つて行く側の中小企業者といたしましては、自分の家の親元がなくなつた、政府は中小企業に対しては非常に冷淡である、非常に親心がないのだ、頼りないのだというような感じ、少くともこういう感じは今度のこの法案の改正によつて與えられるのじやないか。それが今後の日本の産業の上においてプラスになるかマイナスになるかということは、私はむしろプラスよりもマイナスになるのじやないかということを実は懸念するのであります。どうも折角法案がおできになつておるのを変えてもらうということは我々としても意図しないところでありますけれども、ほかの問題はとにかく少くとも労働省もあります。そういうほかのいろいろな省があるにもかかわらず、我々の希望としては、むしろ中小企業庁でなしに、省を作つてもらいたいという将来の希望がある、それにもかかわらずそれを内局にせられるということは、全く逆行しておるのじやないかというような感じが私どもするのであります。この点、ほかの問題もありまするが、もう時間も余りないようでありますから、特にこの点を私は強く要望する次第であります。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 私この法律案を見て非常に奇異に感じますのは、提案の主なる理由は行政機構を簡素にするために整理統合するというのが目的の主たるものであろうと思いますが、これは各省に亙りまして同じ方針で行われておると大体私は見るわけであります。そこで元来こういうものは各省ともそれぞれ重要な任務を持つて行政の方針というものに従つて組織というものは作られるわけであります。然るに内容においてどの省も一律に同じような工合に料理をせられるということにつきましては、私はそのまま鵜呑みにして理解をいたしかねる。従つて先ず伺いたいことは、通商産業政策というものはどういうところを重点にしてやつて行こうとしておられるのか。即ち今度は一律に整理せられておりまするが、他の省等と比較いたしまして、通商産業政策というものは講和條約発効後の日本の経済を維持して行きまするために他の省と比較いたしましてやはり重きを置くか、或いは軽きに置くか、従来と同程度にやるか、そういうような方針というものがなければならんと思うのであります。高橋大臣は講和後の産業経済の行政指導をする立場から考えまして、従来にも増して組織を強化し、そうしてあらゆる努力をこれに集中するというのがとるべき政策であるとお考えになつておるのか、或いは総花式に整理をするというのが政策でありますか、この点を先ず一つ明確にして頂きたい、これが第一点。  それから第二点は、先ほど外局も内局も同じであると、こうおつしやつたのでありますが、それはまあ議論でありましてはてしないわけであります。併し過去何十年かのこの行政機構の例を見ますると、局が外局になる運動が猛烈に行われ、そうしてだんだんと庁ができ、院ができて来た歴史を持つておるわけであります。従つて今あなたのお説のような工合に一応理解いたすとしますと、将来は絶対にもうそういうものは作らぬ、庁とか院とかそういうものは絶対に作らぬ、こういう工合に御確約ができるのかどうか。恐らく私はそういう事態が必ず起きて来ると思います。そういう一貫した方針がなければ、どなたかがおつしやつた通りに、これはまさに機構いじり、人数が変るわけではございません。そうして中を見てみますと、仕事の内容も殆んど変らないと書いてある。まさに機構いじりであります。そういうことをこの困難な而も非常に忙がしい時代になぜやらなくちやならんか、私はその点が甚だ理解しにくいのですが、その二点を伺いたい。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) 機構改革の機構いじりというお言葉がありましたが、私は現在の行政機構というものはまだ簡素化して、仕事を整理して、事務の進捗を図る余地があると考えております。そういう点から見ると遺憾な点が多々あると考えております。  又最初の御質問の産業政策といいますか、それは講和後従来よりももつと重点を置く考えなのかどうかという御質問のように承わりましたが、大臣としては皆自分の省の仕事を一層重要視したいと考えると思いますが、私も通産行政は講和後ますます重点をおかなければいかぬと考えております。どうかよろしく御支援を願いたいと思います。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 各大臣とも自分の省のことだから成るべく大きくしたいというふうに力説したというのは、これはまさに繩張り争いである。権力の競合運動である。そういうことを私はお聞きしているのじやありません。閣僚の一人として、或いは吉田総理大臣として、こういう工合に同じウエイトで各省の整理をするということが当つておるかどうかということを私は御質問しておる。限られた国家財政を以て多数の公務員を擁し、そうして行く場合に成るべく簡素にして強力な行政機構ができればそれに越したことはありません。ありませんけれども、その場合には白紙に戻して、そうして今日置かれておる日本のあらゆる情勢を織込んで、どこにウエイトを置いて、そうして行政機構を確立するかという、そういうような観点に立つて閣議が決定されておるなら私は異論はないわけであります。併し伺いますると、今までの各省の機構をそのまま一応俎上に乗せまして、そうして同じようなウエイトでずつと整理をせられておるわけであります。従つて今あなたの御意見のように、今後の行政の中心をどこに置くかということはちつとも明示されておらない。ただ一つはつきりしておりますることは、治安関係だとか或いは自衛関係だとか、そういうものは吉田内閣の政策として相当大きく取上げて組織の拡大が図られておる。私はそういうふうなやはりこれは一つの内閣の政策だと思いますが、そういう政策と同じように並んで産業政策というものが拡大されれ行く。或るところでは縮小したけれどもこちらでは膨れておる。これはあつてかまわないことであります。そういうようなものの考え方というものができないのかということをお聞きしておるのであります。今の通産大臣のお言葉では各大臣ともそれぞれ自分の省がかわいいので大きくふくらますように努めた、併しまあこれはおつき合いで以て大体この程度で我慢するようになつたからどうぞよろしくということでありまするが、それでは通商産業委員会でしばしばあなたに御質問しておりまするように、日本の産業政策を指導する通商産業大臣の言辞としては、甚だ私は心もとない言葉であると言わざるを得ないのであります。その点はもう少し明確にして頂きたいと思います。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) ちよつとあなたの今のおき言葉は、私の言つたことを少し曲解されておるように思うのですが、各大臣とも自分の省は強化したい、それでまあおつき合いにこの程度であれば妥協すべきだという意味には私は御答弁してはいないつもりなのであります。通商産業というものは、通産行政というものは、ますます重点的に、考えなくちやいけないということは、私潔く考えております。今度のような行政機構改革で一応白紙に戻して、根本的に考えなくちやいけないということは、これは私だけではなくて、閣僚のうちにでも、そういう主張をした人は随分あるんですが、実際やつて見て或る点まではその主張が実現されるのですが、或る点からということになるというと、実際なかなかむずかしいのですね。或いは御満足が得られないかも知れませんが、これで答弁といたします。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 それは内閣の政治力の弱さを示すので、そういうことならもう最初から行政機構なんという問題を取上げなければいい。そこに根本的な誤謬があります。そういう優柔不断なことであるならば、こういう問題を取上げなければいい。今のあなたのおつしやつたことは、結局大臣が十何人寄つて相談して見たところで、下にある官僚組織のほうが強いので、これには何とも手が加えられん、こういうことをはつきりおつしやつたのでありまして、そういうことなら最初から行政機構の改革なんか、やめられたほうがいい。私はそういう政治力の弱い内閣がこういう仕事に銘を振られて、中途半端にずた切りにしてばらばらにされることは、これは私は甚だ以て迷惑至極荘、こういう工合に考えざるを得ないのであります。まあこれ以上押問答をしておりましても、問題は埓があかんようでありますから、そういう見解を私は吉田内閣に持つということを申上げて、次の質問に移ります。  今度は具体的の問題でありますが、従来の外局であつたものを内局にせられるのでありますが、これにはおのずから功罪がなければいかんと思うのであります。ただ庁であつたから内局にしたらいいと、庁が局になつたんだから、国民が見ると何だか一つむずかしい字が簡単なことになつたので、行政機構の改革ができたように感ずるであらうというぐらいのことでは困るので、やはり今までやつて来ました技術庁なり、中小企業庁なり、或いは又資源庁なり、そういうものが実際に行なつた行政に対する功罪論というものは若干大臣から述べられて然るべきである。そうしてこの程度のやり方であるならば、局でも十分にやつて行かれる、こういう工合に私は述べられるべきだと思う。ただいきなり庁であるから局にしたらば行政簡素化になつてよろしいということでは、これはその案を理窟なしに呑めということでありまして、それでは甚だ以て理解いたしかねると思うのであります。従いまして資源庁、工業技術庁、中小企業庁並びに公益事業委員会、この四つの外局、或いは外局に類するような行政機関に対しましての御批判を一つ承わりたいと思います。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) さあちよつと御質問が大変むずかしくて、私どういうふうに御答弁すべきか困るのですが、一つこの次までに答弁を保留しておきたいと思います。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 了承いたしました。その次にこの法律案を見ますと従来経済安定本部の所管になつておりました物価行政とか、或いは物資の割当調整等のことも、全部通産省で專管されるようにも伺うのでありますが、又経済安定本部の解体されて行きまする何とか審議会というものの中を見ますと、ここには各省間の意見の不一致したものを調整何とかするという文章が入つております。従つてこの関係は今までの通りに経済安定本部、通産省の間の関連性で以て行政がせられるが、或いは又こういうものにつきましては、通商産業省が最終の行政的な執行機関として処理せられて行くのか、その点を明白にして頂きたい。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) 安本のほうから物価、物資の面で通産省のほうへ移管をするものがありますが、これは通産省所管の物資に限つております。各省別で農林関係のものは農林省のほうへ移る、そういう考えであります。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 それはよく承知しておるのでありますが、私の質問はそういうことではございません。例えば公益事業委員会の仕事が通産省へ入るわけでありますが、公益事業委員会が電気料金或いは電力の割当等について、公共事業令を読みますと、專管するようになつております。ところが経済安定本部のほうには、経済安定本部の言い分がありまして、電気料金の認可権とか或いは電力の割当等について随分紛糾が生じていたことは、皆さん御承知の通りであります。従つて今度は通産省の公益事業局というものが発足いたしますれば、物価、もつと具体的に申上げますれば、電氣料金或いは電力の割当というものは、経済調査審議会と申しますか、いわゆる経済安定本部系統の関係は絶縁されるのか、或いは依然として、残るのか、その関係を明白にして頂きたいということであります。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) それは電気料金、電力の割当等、これは通産省へ移ります。通産省へ全部移ります。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 そうすると重ねて伺いますが、これは経済調査審議会と申しましたがね、あそこの中にははつきりそのことが書ていあるのです。物価等に関する調整というものは書いてあるから、それで私は疑問を持つて質問申上げておるのであつて本当に間違いないのかどうか、はつきりおつしやつて頂きたいと思います。

小室恒夫通商産業大臣官房総務課長

○説明員(小室恒夫君) 法律的な問題でございますので、お答え申上げますが、経済審議庁の設置法が、やはりこの国会にかかつておりますが、そこで物価の基本政策の作成という仕事が、権限として経済審議庁に移されております。併しながら個々の物資、特にお尋ねの電力料金の価格の決定の問題は、これは通商産業省が所管するということも、政府部内の話合いは明確になつております。解釈になつております。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 電力の割当のほうもそうでございますか。

小室恒夫通商産業大臣官房総務課長

○説明員(小室恒夫君) さようでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 それからこれは後ほどでよろしうございますが、一応お調べになつて御答弁を頂きたいのでありますが、只今、公共事業令がありまして、そこの中に公益事業委員会というものがはつきり書かれてあります。ところがそれに関する公共事業令の中から、公益事業委員会並びに行政機能の権限を抹殺するような法律はまだ出ていないように私は思うのでありますが、その間の関係はどうなりますか。この法律案の附則にでもそういうことを追加される、関連規定として追加されるのか、或いは單独にお出しになるのか、これが第一点。第二点は、只今提案されておりまする電力開発促進法の中には、審議会のメンバーとして公益事業委員会の委員長が入つておりますが、あれは委員の構成メンバーとして、いわゆる官側が七人、学識経験者七人というようなパリテイーのような考え方が昨日の委員会で述べられておりますが、このまま公益事業委員会がなくなつてしまいますと、公益事業委員会の委員長もなくなるわけであります。そうすると委員数の異動を生ずるわけでありますが、その点はどういう工合にお考えになつておりますか。

小室恒夫通商産業大臣官房総務課長

○説明員(小室恒夫君) 第二点は、これは経済安定本部のほうで、経済安定本部が廃止になりまして、新らしく経済審議庁が設置されるに伴いまして、関係諸法令の整理をいたす法律案をやはり国会に上程しております。これは私からお答えするような事項ではないかと思いまするから、そのほうに讓つて頂きますが、第一点につきましては、これは公共事業令、現在のポツダム政令をそのまま法律として効力を持たせるということの法律案が、一応公益事業委員会のほうから国会のほうに提案になつております。これが一応成立するものとの見込の下に、通産省においては関係法令の整理に関する法律で以て公益事業委員会という事項を通産大臣に読替える、こういうようにいたしておるわけであります。御承知のように設置法のほうは七月一日に発効いたしますので、それまでには衆議院のほうにかかつておる法律案が成立するだろう、こういう見込の下に作つたわけであります。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 それから最後に、先ほど各委員から熱心に要求がありました中小企業振興のために設けられた中小企業庁の問題でありますが、これは高橋通産大臣も、中小企業庁が従来相当の成果を挙げて来たことを認める、こういうことをはつきりおつしやつておるのであります。実は先ほども私は、中小企業関係の団体のかたの集まつておられる席上へ各党のかたが参つておられましたが、その一人に加わつていろいろ話を伺つたのでありますが、中小企業の問題は前途実に容易ならざるものが控えておるようであります。従来の通商産業行政はすでに指摘せられておりまするように、大企業中心の行政が行われて来たことは、これは否めない事実であります。従つて国民的な心理からいたしましても、又中小企業者に一つの勇気と、そうして熱意を與えまするためにも、これは中小企業庁として嚴たる役所を残しまして、そうして従来以上にこの点こそ拡張いたしまして、そうして私は中小企業の育成に努力せられることが、現内閣の使命じやないか。中小企業の問題は、各党ともこれを政策として取上げております、併し微力ながら我々の政党が申しまする場合、その熱意に劣るものではごいませんけれども、たまたまこういう絶好の機会に、こういう行政機構の機会に、政策としてそれを織込まれまして、そうして中小企業庁のまま残されても結構であります。先ほど松本委員は、中小企業省を作れというお話でありましたが、それも結構であります。とにかく現状よりも権威ある強力な中小企業の指導行政機関というものを置くということが、私は現内閣の行わなければならん非常に大きな政策ではないか。通商産業政策の中で特に従来欠けておつた点を更に強力にするわけでありますから、そういう必要があるのじやないかと考えるのであります。高橋大臣は閣議でいろいろ御努力なされたようでありますが、この中小企業の問題について、閣議でどういう点を御力説になつたか、それがどうして敗れ去つて来られたか、この点を一つお話を願いたいのであります。そうしてできるならば中小企業庁は、これは修正をいたしましてでも、外局として私は是非とも残して頂きたい、こういう工合に強く要望するものであります。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) 閣議は祕密会議でありまして、内容は脇へ漏らすことを禁ぜられております。どうか惡しからず。

竹中七郎民主クラブ

○竹中七郎君 私も栗山さん、中川さん、その他と同類のことをお尋ねいたしまして恐縮ではございますが、一言申上げたいと思います。通産省ができる前の戰前の商工省というところはどういうような形であつたのかと申しますと、大きいいわゆる大企業の点につきましては、そう政府の御厄介にならなくてもいい、こういうことにあつたのでありますが、戰争中のいろいろ統制その他におきまして、通産省が非常に大きくなつた。それで現在自由党内閣がおやりになりまする自由経済になりますれば、現在の日本のように、金融面が非常に辛いのでございますから、通産省を通じまして大企業の場合は金を操るとか、或いはいろいろなことをしておりますが、併しそれはだんだんと解消するようになつて行くのじやないか。そうするとあとに残るものは何であるかと申しますと、いわゆる中小企業というものはこれはどうしても政府が面倒を見られなければならない、こういう面に立ち至つて来ると思います。そうしますというと、通産省でやる仕事は何であるかと申しますと、私が考えますというと、いわゆる通商貿易の問題と、物資割当の問題と、中小企業の三者にかかつて来るのじやないかと考えます。そのときにおきまして、この機構改革におきまして通産大臣がおとりになりました措置、いわゆる中小企業庁がなくなりまして、これは機構におきましてどういうふうな部課になるか、まだその内容を拜見いたしませんからわかりませんが、若しも小さくなるというようなことになりますれば、これは通産省が設置されておる意義がどうなるか、かように私は考えるのでありますが、この点あなたは大企業の会社の社長をやつておいでになりますから、大企業はだんだんと自由になれば、そう政府の厄介にならんでもいい、こういうことになるのですが、中小企業はそうは行かない。これはいつまで経ちましても、政府の厄介にならなければならん。こういう点につきましてもう少し勇気を出されて、中小企業庁を残しておく、残置する、或いはより大きいものに、先ほど松本さんが言われたように、しなければ、日本の産業経済というものが、いかんのじやないかと私は思いますが、この点につきまして、あなたの通商産業大臣としての通商産業の政策をもう一度聞かして頂きたい。かように考えております。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) 只今まで述べたところで大抵私の意のあるところは言い盡しておるように思つております。皆さんの御意見は、私は非常に尊重するわけでございます。一つ皆さんの御意見によつて慎重審議を賜わらんことをお願いいたします。

竹中七郎民主クラブ

○竹中七郎君 これが先ほど栗山さんが言われたように、現在安本にあります大口丙の問題でございますが、大口丙の問題は安本にあり、そうして公益事業委員会がその以下のものをやつておるが、この大口のほうは今度通産省に入るのでございますか。又安本の編成替の庁に入りますか。この点一つ伺いたい。

小室恒夫通商産業大臣官房総務課長

○説明員(小室恒夫君) 従来は公益事業委員会が電力の供給力を策定いたしまして、この枠の中で大口丙につきましては安本で以て産業別の枠を考えて、これに基いて電力の割当をやつておつたわけでありますが、この公益事業委員会の持つておつた機能と安本の持つておつた機能は両方とも公益事業委員会の移管に伴いまして通商産業省に集中されるわけであります。

西田隆男民主クラブ

○西田隆男君 私通産大臣に一点だけお伺いいたします。中小企業の問題は本日の冒頭からいろいろ論議されておりますから、その問題に対しての概念的なことは聞きません。この法律の中に第六条の中に、第五号ですか、これに次長を置くことが書いてある、三つの通商局、重工業局、軽工業局及び公益事業局ですか、これに次長各一人を置く、こうなつております。その次長を置かれた理由、それで通産大臣は現在の日本の産業構造の実態から考えて、中小企業が産業行政の中の非常に大きなウエイトを持つておる。だから外局でなくなつても元通りやるんだという強い信念を今吐露されたのでありますが、中小企業に特に次長が置かれてない。なぜ次長を置かなかつたか、この二つの点について御説明を願いたい。

高橋龍太郎緑風会通商産業大臣

○国務大臣(高橋龍太郎君) お答えいたします。この次長のあれは随分成案を得るまでになにを練りましたのですが、いろいろな意見が出ましたのです。で、今の重工業局に次長を置きましたのは、航空機製造というものが今度重工業局の所管になります。これが新らしい大きな仕事であります。それから軽工業のほうでなにしましたのは、今の肥料関係が非常に重要である。公益事業局では今の公益事業委員会の仕事が非常に尨大で、事務員が非常に多いのです。これは内局になつて非常に簡素化されるわけですから、どうしてもそこに電力の料金だ、一方では開発だというような全然性質の違つた仕事もありますし、次長を置くべきだという意見に到達したのであります。中小企業局に次長をなぜ置かないかという点は甚だ御答辯に困るわけですが、局長でやつて行けるだろうという結論を得たわけだと申上げておきたいと思います。

西田隆男民主クラブ

○西田隆男君 大体そういうふうなことだろうと思うのですが、新らしい仕事が殖えるから次長を置くのだというような考え方で行政機構の問題をお考えになること自体が非常に矛盾しておると思う。行政機構改革をお考えになるならば、むしろ人間を殖やす殖やさないの問題で必ずしも仕事がうまく行くかどうかわからない。わからないけれどもせねばならぬ産業行政の重要性の程度によつて、そして人間を余計置くべきだと私は考えております。従つてこの設置法案によりましても、今の五号ですか、これは当然通産大臣がお考えになつて中小企業というものを重要視されておるならば、一部仕事が殖えただけで次長を置くべきものなら中小企業局にも当然次長を置くべきである。それでないと中小企業の人たちだけでなく国民全体は現内閣の中小企業対策は一歩後退したという感じになるだけでなく、実際問題として後退せざるを得ないようなこれは実体になつておる、こう考えておるのです。我々法律を審議するのですから次長を置けという修正をすれば次長を置くと思うのですが、今通産行政の中における中小企業対策というものが今後の日本の経済自立の上において、貿易の面において、すべての面において、重要性を持つておるものだという認識をもう一遍新たにされてこの問題を考え直して頂きたい。この希望を私は申上げておきます。

河井彌八緑風会

○委員長(河井彌八君) 諸君にお諮りいたします。本日はこの程度で委員会を閉じたいと思いますが御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

河井彌八緑風会

○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。さように決します。それでは連合委員会はこれで散会いたします。    午後三時三十八分散会

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