内閣・経済安定連合委員会 第3号
- 発言数
- 57 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/06/13
会議録
○委員長(河井彌八君) これより内閣、経済安定両委員の連合委員会を開会いたします。 経済審議庁設置法案、経済安定本部設置法の廃止及びこれに伴う関係法令の整理等に関する法律案、資源調査会設置法案、行政管理庁設置法の一部を改正する法律案、総理府設置法の一部を改正する法律案及び行政機関職員定員法の一部を改正する法律案、以上六案を諸題といたします。
○佐々木良作君 前回の連合委員会におきまして私は経済審議庁の設置法につきまして質疑を行なつたわけでありますが、当時の野田大臣の発言によりますというと、どこから聞いて見ましてもこれは積極的な意味で、提案理由に述べられたような意味での積極的な経済審議庁の設置法案ではなくて、飽くまでも、どう言いますか、経済安定本部廃止法以外の何ものでもないという意味で、私は提案理由に述べられているものと野田建設大臣から御答弁されたものとの間に、そに非常に大きなギヤツプを感じまして別な説明を求めているわけでありますが、その問題は一応保留いたしまして、時間の関係もありますので、次に行政管理庁設置法につきましての質疑を行いたいと思います。先ずお伺いしたいことは、これも又経済調査庁の設置法と同様な意味におきまして、私はこの行政管理庁設置法の改正自身の提案理由がわからんわけでありますけれども、先ず統計委員会を廃止されてそれを行政管理庁にくつつけられた理由及び経済調査庁を廃止して監察機能を管理庁に強化するということになつておりますけれども、要するに今度この改正法によつてできますところの行政管理庁というところは一体何を目標にして……、この行政管理庁は一つのまとまつた行政機構になるのでありますが、何を目的とした機構であるか。根本的な理由をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(野田卯一君) 行政管理庁、即ち今回の行政機構改革案に基く行政管理庁におきましては、現在行政管理庁で行なつております行政機構の改革であるとか、或いは定員法とか、或いは行政管理庁長官の権限の調整という問題のほかに、現在統計委員会で行なつております統計、基準に関する等の問題を取扱う、更にこれに加えまして行政監察の機能を擴充いたしたいと考えております。御承知のように行政監察の問題は現在でも行政管理庁で行なつておりますけれども、現在の陣容は僅かに二十人という極めて小規模なものでありまして、行政管理庁が設立された当初、同庁に附帶されたような大きな行政監察機能を営むことはその陣容では不可能であります。今度の行政機構改革に当りましては、その行政監察の仕事をすつかりやつて行きたいという一つの大きな方針になつておりますので、それに即応いたしまして行政管理庁の監察機能というものを大々的に擴充いたしまして、現在の二十人を約千二百人に増強いたすというような次第であります。尤も別途御承知のように経済調査庁という役所がありまして、それは従来経済統制法規の励行を主たる任務といたしておつたのでありますが、最近におきましてはその仕事も次第に減つて参りまして、優秀なスタツフもおりますので、最近におきましては合せて行政監察の仕事もやつて来ているのであります。従つて行政監察に関する仕事に対する、つまり馴れた錬達の士がおりますので、今回の行政管理庁の擴充に当つてはこれらの馴れた陣容を相当程度これを吸収して、その活用を図つて行きたいと、こういうように考えている次第であります。
○佐々木良作君 それでは更に具体的にお伺いしたいと思います。今前段で言われましたところの、統計委員会を廃止してこれを行政管理庁に吸収するというわけでありますけれども、一体今言われましたような意味の行政管理庁の仕事と、それから統計委員会のやることになつております統計、基準業務というものとは一体実質的にどういう関係があつてくつつけられたのか、行き所がないからこの辺にくつつけろという気持でやられたのか。積極的な理由があれば承わりたい。
○国務大臣(野田卯一君) 行政管理庁に統計関係の基本的な仕事を統合いたしましたのは、統計の重要性ということを認識してのことでありまして、今日の行政の基礎に統計がなつているという点から、行政管理の必要から、統計をここに一括してやるほうがよろしい、こういう観点から今回の機構改正案となつた次第であります。
○佐々木良作君 統計の重要性は仰せの通りであります。併しながら統計の重要性は、統計基準並びにそれに関連してできた結果を如何にして使うか、どういうふうにしてこれを利用するかというところに、一番大きな関係があるのであります。若しこれをどこかの他の行政機関と一番関連のあるところを発見しようとするならば、今のような行政機関改革なり、或いは行政の改革をするというための調査とか統計というものはちつとも必要なくて、関連はないのでありまして、むしろその必要があるとすれば、経済的な総合企画官庁とむしろ密接な関係があると思うのだ。つまり総合的な経済計画を立てるために、それと関連する範囲内において、統計というものが重要な意味を持つて来ると思うのであります。それを経済調査庁関係と切離しまして、どういうわけで何をするつもりで、この統計業務の関係を行政管理庁にくつつけられたか。つまり実質的な理由は統計、基準業務の重要性はわかるのですけれども、これをどうして管理庁と一緒にしなければならんのか、使うのは、特に経済計画を立てるために必要なんだろうと思うのであります。立てるために必要であるならば、当然にこれは経済計画を立てる官庁と最も密接不可分な関係でなければならん。これをどういうわけで行政管理庁にくつつけられたか、どうしても私は理由がわからん。
○国務大臣(野田卯一君) 私は佐々木委員のお話でありますが、統計というものはもつと大きく広く考えて行きたい、その行政の全般に亘る統計は経済であるとか、経済でないものもある。統計を国政全般に亘るものと考えて、それを基準をはつきりさして行きたい。こういうふうに考えているので、單に或る程度経済の計画をするということだけの狹い考え方をしておらないのであります。国政万般に互つて統計が基礎をなさなけばならんということと、もう一つは使うほうも使うほうでありますが、同時に利用に値いするだけのしつかりした基礎のものを作る。今まで日本で統計が重んぜられなかつたのは、統計がなかつたわけではありません。統計も数多い統計がありましたが、しつかりした基礎に立つていないというところにおいて、信憑性がないところのものを幾ら作つても何もなりません。そこで信憑性のあるしつかりした統計を作つて、それを行政万般の基礎にしたい。こういうふうな趣旨から出発しているというふうに御了解願いたいと思うのであります。
○佐々木良作君 くどいようですから統計問題は適当に終つておきたいと思いますけれども、野田大臣が今どういうふうに説明されたところで、統計委員会の仕事を強化するために、管理庁に持つて来たというのは理窟は立たんし、大体そのつもりで初めからないことは、おわかりの通りだと思うのであります。むしろ先ほど言いましたように、これを擴大強化して統計の仕事をたくさんにするということではなくて、適当に何とか外さなければならんから、行きどころないからこの辺に引つつけて置くという以外の理由しかないのであります。総合企画官庁との関係を先ほど言われましたけれども、それを行政、つまり内閣の仕事全般と関連して見ようとすればするほど、その統計の内容は総合的な企画官庁に私は所属しなければならん、こういうふうに思うわけであります。どういうふうに今聞いてましても、この統計委員会を廃止して、その仕事を行政管理庁に持つて来るということの実質的な理由は、私了解することができませんし、ともかくも了解することはできないわけでありますが、時間も取りますから次に移りたいと思います。 先ほどの一番最初の質問に対しまして野田大臣は、今度の行政管理庁設置法の中で監察機能を非常に強化するのだということを言われました。そこで監察機能の整備強化ということは確かに行政管理庁の改正法の提案理由の内容になつておりますし、従来よりもこれは内容的な意味で非常に擴太するというふうに考えるわけです。その擴大する内容を従来の経済調査庁が行なつておつた部分と、それから従来の管理庁でやつておつた部分と両方を合せて殖えるのか減るのか、御説明を願いたい。つまり従来の行政管理庁だけで担当しておつた部分が殖える減るの問題じやないのです。行政管理庁で担当しておつた部分と経済調査庁で担当しておつた部分とそれを合計した観点から殖えるのか減るのか。監察機能の強化のために仕事が減るのか殖えるのかです。
○国務大臣(野田卯一君) 今後の行政管理庁における行政監察機能というものはこれを充実して能率的にやつて行きたいと考えております。今度できます行政管理庁は、行政監察に関する中央の且つ恒久的な機関であります。今まで経済調査庁でやつておりましたのは元来が経済調査庁という名前の示す通り、経済統制法規の励行ということをやつテオル。タマタマ人の手ガ余つて参りましたので、併せて行政監察もやるようになつたという役所になつております。これを今度切換えまして、恒久的な行政監察の中心機関を作るという働きを持つております。従いまして仕事の分量といいましても、なかなか計りにくい点がたくさんあるのでありますが、今まで経済調査庁でやつておりました仕事の中で経済統制に関することはやりません。これは各省でやることにいたしました。その中の行政監査の部分だけが今まで行政管理庁のやつておつた仕事と併立しておつたわけですから、それを合併しまして、又そのやり方につきましても、今までの経済調査庁でやつたようなやり方を踏襲するか否か、それを史にそれに改善を加えるかという点につきまして今後十分検討して行きたい。
○佐々木良作君 私はその仕事の分量が減るのか殖えるのかということを、これほど大きな改革をやられるのでありますから、もつと具体的に本当はお聞かせ願いたかつたわけであります。大体経済調査庁のやつておつた仕事は経済統制関係の仕事で、監察機能を片手間でやつておつた。だから半分くらいにもつて行つて、それで仕事が十分できるだろうという認識自身が、恐らく経済調査庁がこれまでどういう仕事を毎日やつておつたかを御承知なかつたのだろうと思います。従来経済調査庁でやつておりますところの仕事の殆んどすべてのものは、もう経済統制法令の仕事なんかやつておりません。今積極的に行政管理庁で監察機能を強化しよう、監察という言葉は私は好きじやありませんが、積極的に監察機能を強化しようとして謳われている範囲内の仕事、そういう仕事を実は経済調査庁でやつておつたわけでありまして、従つて経済統制法令の違反の摘発だとかいうことがなくなるから、従つて手が省けるということは恐らく実情に対する御認識が少な過ぎるのだろうと思います。具体的に見ましても、監察機能が擴充強化されるがために、この設置法を見ただけでも、従来の経済調査庁がやつておつたものと比べて非常に殖えております。現在経済調査庁がやつております監察機能の大体対象は、御承知のように農林省、通産省、大蔵省の一部、つまり経済関係の官庁、対象は経済官庁の一部に大体限られております。今度の設置法を見ますと、今後は一府十一省全部を対象とすることになつております。従つてその意味ではぐつと対象が非常に擴大されております。これは非常に大きな仕事が殖えて来ることになります。それから二番目には国の委任又は補助にかかるところの業務に関しましても、地方公共団体を調査対象に今度新たに含めております。更に又公共企業体としましては、今度新らしくできましたところの日本電信電話公社、国際電信電話会社というようなものも含んで来ます。従いまして業務の内容も地方公共団体に及び、公共企業体の内容も殖えて来る、こういうような意味でも、従来の経済調査庁がやつておつた仕事よりもずつと擴大されます。更に先ほどからもお話のありましたように、従来の監察面では経済法令の運営に関するところの行政活動に一応限定された恰好になつておりましのが、先ほど野田さんも言われましたように、今度のやつでは行政機関業務の全般の監査ということになつております。このように従来経済調査庁でやつてりました仕事よりも非常に殖える分のほうが大きいわけで、摘発等々の二、三年前にやつておつた仕事はすでに経済調査庁の中からなくなつてしまつておつて、そして今ここに言われるような監察機能を目的として現在調査庁が動いている。その動いている対象、業務もすべてがもつと擴大される内容になつて来ているわけです。そういう仕事を新たに與えながら、従来よりも非常に縮小した恰好でやられるように、非常に縮少したところの企画及び人員でやられるように、而も先ほどから言われましたようにこの法案の積極的な提案理由は、監察機能を整備強化するということを繰返し言われておるわけでありますが、果して今のようなことで仕事ができるのか。従来の経済調査庁でやつておつた仕事と関連しまして、業務的にも、内容的にも擴大さされた内容をこの設置法の提案理由通りに目的を達成することができるかどうか、一つお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(野田卯一君) お説のように今後における行政監察の対象はかなり広汎であり、又仕事も広くなるのでありますが、我々の考えといたしましては、行政管理庁における行政監察は何もかも全部ひとりでやるという考え方はいたしておらないのであります。むしろ原則といたしましてはそれぞれの官庁がみずからを律する。みずからのことはみずから処理するというふうに行つてもらいたいと思うのです。それを中央的に監察機能が、中央の監査機能がそれを監督するというと言葉が強うございますが、或る意味では監督し、刺戟し、指導する。そうして行政監察全体として能率を上げて行きたいと、かように考えているわけであります。公共企業体等につきましても私はそれぞれ、例えば国有鉄道であれば運輸省があり、専売公社であれば大蔵省があるのでありまして、それにはそれぞれ有能な監理官を配しているのであります。でありますから、そういうもので先ず十分にその機能を、監察機能を発揮してもらいたい。それだけでも勿論足りません。場合によりますと同じ仲間のものでありますから、つい気の緩むこともありましよう。或いは不徹底なこともありましよう。或いはそこに行政機構といたしましてはそれだけでは足りない部分が生ずるわけです。それを十分補なつて行政機構全体の監察機能を昂揚する意味合いにおきまして、今回の機構を十分に働らかして行きたい、こういうふうに考えているのでありまして、私は千二百人に余るところの大きな機構を持つわけでありまして、これを十分訓練し、これを十分内容を、各人の能率を高めて行く。各人々々にそれぞれふさわしい受け持ちを持たせまして働かせまして、御希望のような能率的な結果を十分に挙げ得るものと確信をいたしておる次第であります。
○佐々木良作君 今の御答弁によりますと、それは行政機関の監察機能を整備強化するための理由ではないと思います。それはどう言いますか、行政機関の、つまり組織の問題ではなくて、今言われますのは、例えば内閣として今後各省とも各管理をそういうふうにしようじやないかというような、それはどう言いますか内閣の行政のやり方に対する方針でありまして、行政機関の機構改革のための形にはならんと思う。私の言いますことは、行政機関として従来扱つておつた監察機能が減るのであるならば、今のような組織を縮小することは可能であります。併し仕事を殖やそうという場合に、実質的に中央、地方を通じてうんと縮小された恰好になつておる、それでは仕事ができないのじやないかというわけであります。それを各省は各省でやらして、その上で云々というお話でありますが、それであるならばこの管理庁の仕事とはこれは別個でありまして、各省大臣の仕事の仕方を云々するという問題であると思ます。それで私はどうもこの監察の方法につきまして根本的な私と認識を異にするのではないかと思いますから、ちよつとお伺いいたしますが、一体行政管理庁の長官として今度の監察機能を十分に働かそうというお考えのようでありますけれども、それは監察を一体どういう方法でやられるつもりですか。恐らく七條四項に規定する行政審議会委員がお目附役みたいなところで、高いところから睨んでおつて、そうしてたまにおかしいところがありそうなというところに飛んで行つて非をあばいてしつかりせい…、そういうやり方を考えておられるわけですか。
○国務大臣(野田卯一君) 現在の行政管理庁は先ほど申しましたように僅か二十人の職員と、それから行政監察委員二十名を以て行政監察を行なつておるのでありますが、今後におきましては行政管理庁の監察要員は千二百名以上に相成るのでありまして、只今御指摘の行政審議会の委員の中で行政監察をやる人も若干はあると思いますけれども、数全体が行政監察委員は十五名……、全体がそれでありますので、そのうちの若干名でありますから極めて少数であります。それは少数でありまして、主体をなすものは行政管理庁の職員の監察がこれは主体をなすものと考えておりまして、これをどういうふうに実行するかということにつきましては、今までの行政管理庁での経験、或いは経済調査庁における経験、或いは会計検査院、或いは立法府における行政査察、その他いろいろな今までの経験がありますので、そういうものを私は全部検討いたしまして、そのエキスを取るといいますか、その粋を集めて行きたい。各省においてもやつておられまして、例えば郵政省におきまして郵政監察官を置いてやつておられますが、これは私が率直に申しまして非常に好評であります。アメリカの進駐軍の指導によつて作られた制度でありますが、私の聞いておるところでは非常によく行つておるということであります。そのほか各省々々にそれぞれ監察制度があるのでありまして、そういうものも併せて検討いたしまして最もよいもの、同時に私は常に考えて行きたいことは、各省なり、或いは会計検査院なり、或いは立法府によるところの行政監察と重複を避ける。この重複を避け、而も連絡をとる、この点について画期的な方法が要ると思います。私は建設省を扱つておるのでありますが、建設省の出先の監督庁であります或る出先の役所では、一夏の間だけに七回の行政監察を受けておるのであります。各方面からやつて来て帳面を繰返す、そうしてその所長は七回も来る各方面からの監察委員の応待にこれつとめる。殆んど仕事ができない、こういう実例もあるのでありまして、そういうことではいかんのでありますから、これは中央の行政監察の総元締をするのでありますから、関係方面と十分なを連絡をとりまして、組織立つた、重複を避け、而も緊密な連絡のとれた監察機能をここに実現をしたい、こういうふうに考えておる次第であります。
○佐々木良作君 私の聞いておるのは、ですから行政管理庁の長官として今まで行政管理庁を使つてやられる行政の監察の方法を聞いておるのであります。それをこれからいろいろ粋を集めるというお話でありますけれども、粋を集めてこれからその方針を立てるのに、そうするとどういう方法がこれから発見されるかわからないのに、今仕事をしておるとそれを寄せ集めて、半分まで取つて来てその中から粋を集めて、これができんということになつたらどうなりますか。もう一遍彈き出してやり直すということになりますか。
○国務大臣(野田卯一君) それは佐々木委員も行政に携つてよく御存じの通りでありまして、この千二百人から擁する陣容、これは会計検査院とほぼ同様な大きな人員でありますが、それを中央と地方に分けて、地方を八つのブロツクに分けて、そのブロツクに各局を設けまして、それと中央と連絡をとる。それから各省並びに会計検査院、或いは立法府というようなものと連絡をとりまして、この新らしくスタートするところの行政管理庁が最も有効にその機能を果し得るその部面を受持つて、全体を統制しつつ自分の受持つ部分をきめたい、こういうことを考えて行こう。それ以上になりますと具体論になりますが、やり方としましては我々は常に行政監察をやつておるのでありまして、例えば建設省におきましても監察官を置いて行政の監察をやつておる。このやり方について詳しいことが御存じになりたいというならば、資料はたくさんありますので御説明申上げますが、一般的な監察もあれば、特定なものを目標とするとこの監察もあります。私はこのことも知つておりますから詳しく申上げますが、煩を避けるために……これはいろいろなやり方がありまして、それをやはりコンビネーシヨンを持ちまして、その対象対象によつて最も有効な方法とつて行く。こういうことになるのでありまして、資料は幾らでもあるのであります。又報告書もたくさん出ておりますので、御参考に又差上げる機会もあるかと思います。
○佐々木良作君 資料その他は必要があるなら勿論出して頂けば十分に参考にしたいと思いますが、十分に調べておられるというお話でありますから承わりますが、それならば今度経済調査庁を吸収して、その機能を使つて監察をやろうというお話でありますけれども、経済調査庁が実質的には監察の機能を……、今経済調査庁の殆んど大半の仕事として監察機能を発揮しております。この調査庁がやつておる監察のやり方は大体どういうものかということは、これは資料も何も出さなくても二口か三口で言える範囲のものだと思いますが、どういう方法でやつておられるか調べておるというお話でありますから、承わりたい。
○国務大臣(野田卯一君) 具体的にどうやつておるかということは行政監察の……。(佐々木良作君現在やつておる経済調査庁と述ぶ)監察のやり方でございますね。今どうしておるかというやり方の問題はそれは係もおりましようから説明させましよう。
○佐々木良作君 今私の言つておるのは、あなたのお話を聞くというと、行政調査庁で以て、今度やろうとしておるそのやり方は、いろいろのところから粋を集めてそのやり方をこれから検討すると言われますけれども、その言われておる内容から察知すると、恐らく監察のやり方は、適当なときに、つまり何か問題のありそうなとき、或いは定期的というような方法で中央からすぽつと飛んで行つてがさがさつと洗つて中央に帰つて来る。大名行列のやり直しのような恰好でそういうものを考えておられるのじやないか。経済調査庁がこれまでやつたところの監察のやり方は、これは今会計検査院や各省の上から自分の仕事を監察しておるやり方と全然違つたやり方をしておるのです。であるからそれを勉強しておられるなら、そのやり方が全然違つておるから……、そのやり方はずつと末端に常時配置しておつて、そうしてその仕事を普通のときからずつと見ておつて、つまり問題が起きたときに上から飛んで行つてあばくというやり方ではなくて、一つの経済施策なら経済施策をずつとそれがどういうふうに実施されてどういう影響ができつつあるかということをずつと見ておつて、そうしてそれを常時連絡する恰好でやつておるわけですから、上から下を監督するというやり方で、上から地方に飛んで行つてあばいて来るというやり方とは全然違つたやり方をしておる。こういうやり方を続けられるのか、やめられるのかということです。
○国務大臣(野田卯一君) 今のは常時監察という分に入るのじやないかと思います。監察のやり方は今一つの列を挙げられましたが、絶えず何と申しますか、歩きながら常時に仕事を見ておる。そうして悪いところは直し、改善を促して行く、こういうやり方もあると思います。それから定期的に……、定期的というよりも年に一回なら一回、年に二回なら二回というふうにしておきます。時期はきめる場合もあるし、きめない場合もある。そうして全体監察をやるというやり方もあります。それから又、全体監察ではなしに、部分監察をやる、或る特定事項に限りまして各役所を部分的に調べるというやり方もあります。それから、只今お話がありましたように、何か問題があるぞ、くさいぞという聞き込みなり投書なりというものを基礎にいたしまして、一団の監察員を派遣して急遽調べさせるというような行き方もあるのであります。これはそういうように挙げて行けば直ちに五つや六つの資料は挙るのでありますが、そういうようないろいろな方法を併せてとらるべきものだと考えております。
○佐々木良作君 そうすると、従来経済調査庁でやつておつたような仕事を併行的にやられると、つまり監察の方法としてやられると、こういうことですか。
○国務大臣(野田卯一君) 方法論としては、いろいろな方法が併せとられると、こういうことであります。
○佐々木良作君 方法論としてではなしに、査察のやり方を、調査庁がやつておつた監察の方法をとられるのか、恐らくとるつもりでそこの人間も採る、そうして地方の機構も盛つたのではないですか。これから全然違つた方法が考えられるかも知れない、違つた方法が出て来た場合にこの調査庁のやつておつた方法を棄てるかも知れないということもあり得るのですか。
○国務大臣(野田卯一君) これは監察方法論になるわけでありますが、監察方法論としては、今経済調査庁がやつておるようなものがある。併し経済調査庁だつて、それでだけしかやつていないということではないだろうと思うのです。やはりいろいろな方法を併せ用いておるだろうと思います。これは監察をやる以上は当然な話でありまして、今のように、常時監査もあれば、定期監査もありましようし、或いは随時監査、部分監査、抜き検査、いろいろな方法がたくさんあるわけであります。これは方法論として必ずいろいろな場合に適用されるわけであります。現在やつておる通りやられるなんということは考えられないのでありまして、対象も時々刻々変つておるわけでありますから、或るところでは常時監査をやつておるけれども、一定期間やれば定期監査に移してよろしいとか、或いは定期監査をやつておるが、いかんから常時監査にしなければならないというように、対象により、時期によつていろいろ変つて来るわけです。それを適時適応してやるということが行政監査の妙を得るということではないかと、こう考えております。
○佐々木良作君 どうもわからんのですが、そうすると、行政監察機能を強化するのですか、しないのですか。強化するせぬは現在やつておるものとの比較においてしか僕は言えないと思う。現在やつておるものよりも監察機能を強化するのですか、しないのですか。
○国務大臣(野田卯一君) 強化ということは、最も的確な、何と申しますか、監察の機能の能率を上げて成績を挙げるということが強化だと思います。でありますから、今までのやり方が私は万全だとは思つておりません。経済調査庁もまだ行政監察を始められてから日も浅いのでありますから、これが最善でも何でもないと思います。今後、今私が申上げましたようないろいろな方法があるのです。私もこれまで相当このほうは自分でやつて来たのでありますから申上げるのですが、いろいろな方法がある。それをコンビネーシヨンいたしまして、適時対象によりまして、時期によりまして組合せてやる。而も各方面がいろいろな行政監察機能を営んでおられる。それが重複が多いのです。一ヵ所に七遍も来るというようなことは避けなければならん。そういうようなことによりまして、数を減らしても能率はうんと上げられるのです。同じような浅い検査を七回もせられるよりは、深い検査を一回でいいのです。こういう点も十分調節して、全体として機能を発揮したいと、こう考えております。
○佐々木良作君 重複をしておるという話でありましたけれども、今度行政管理庁の仕事に入る部分で、それが末端にそんなに多く重複しておつたことがありますか。会計検査院の仕事はそのまま残つております。それから各省の長官なり、大臣なり、或いは本省からやるところの仕事はそのまま残つております。要するにこの行政管理庁の仕事として今度やられる部分がそれほど地方のやつに重なつておりますか。
○国務大臣(野田卯一君) これは、むしろ議会のほうからいつもやかましく言われるのでありまして、行政監察機能が重複し過ぎて困つておるということは、議会でもしばしば御質問が出ておるわけであります。現場に行つて見ましても、そのことが報告にも出ておりますし、やかましく言われております。我々が行きましても、同じことを感ずるのであります。問題は、大蔵省としてはこのサイドから見るとか、安本はこのサイドから見るとか、行政管理庁はこのサイドから見るというような、理窟はつくのです。併しながら、実際やつておることは、大体同じことをやつておるということになりまして、立場々々で見に行きますから、理窟は皆つくのです。併し結局において皆重複して来るのです。それでありますから、そこをうまく調節することによつて省き得る余地があると考えられます。
○佐々木良作君 私の質問はそうじやないのです。あなたが行政管理庁長官として所管される今度の設置法の仕事の中で、それが一番末端にそんなに重なつて来るのであるか。重なつておるのは、今の会計検査院なり、或いは大蔵省なり、或いは建設省なり、各省の行政監察の仕事が末端に重なつておる。それならば、今あなたがそういうふうに言われるならば、この行政管理庁の設置法でこういうふうにすると同時に、今重なつて工合の惡いところの会計検査院の仕事だとか、大蔵省の仕事だとか、或いは建設省の仕事だとか、こういう連中が重なつて末端に行つて監察しておる機能を、どこで剥奪しておるか。剥奪してなければ、それが又重なるのではないですか。重ならない部分は、行政管理庁の設置法の中で行政管理庁長官としてやられる仕事とそれは無関係のものでしよう。
○国務大臣(野田卯一君) それは一度実際の行政監察をおやりになつたらわかると思いますが、重なるのです。それで行政管理庁のやつておる仕事と重なるということと、それでは権限を奪つてしまえというような御議論もありますが、やはり文字で現わす場合には、行政監察、広い意味の行政監察であります。立場は違うでしようが、行政監察であります。そこでそれを一々これをやつてはいかんとか、これをやるとかいうようには、実際問題として言えるものではないと思う。具体的な問題につきまして、相互にお互いの連絡をとつて重複を避けて行政運用の妙を挙げる。何もかにも全部設置法に書いてしまえという議論もあるかも知れませんが、実際問題としまして、各省の設置法を御覧になつてもおわかりになりますように、一々設置法に現わせるものではないのです。そこで、行政監察官同士がお互いに緊密に連絡をとつて行政全体としての能率を上げて行くということになるのではないかと、こういうように考えております。
○佐々木良作君 野田さん逃げてはいかん。私の質問しているのは、行政管理庁の仕事と今度なつておるのは、従来の行政管理庁と経済調査庁との監察機能の部分について言つているのです。建設大臣としての或いは大蔵大臣としての監察機能の問題を問題にしているのではない。従来の各省、或いは他の法律による監察機能はそのままにしておいて、そうして今この設置法に出ているのは、行政管理庁のやる監察機能を整備強化するということになるのでしよう。末端において重なつておるからこれを整理しなければならんということであるなら、末端において監察が重なつておる部分は、大蔵省の監察であるとか、或いは建設省の監察であるとか、会計検査院の監察であるとか、それが重なつているのです。従つて、それをそのままにしておいて、而もそれが成るべく重ならないように減らすということであるならば、それは今度新設されるところの行政管理庁の仕事を、つまり行政管理庁と従来の経済調査庁でやつておつた仕事を減らす以外に、今のようなことを減らす方法はないわけです。而も、それは減らすのではないので、整備強化するということが理由になつているのでしよう。その矛盾を聞いているわけです。
○国務大臣(野田卯一君) それは同じことを繰返すことになりますが、大蔵省から調べに行つたものも、安定本部から調べに行つたものも、或いはその他のほうから行つたものも、同じような検査をするという場合が実際に多いのです。そういうものにつきましては、同じことを七遍も来られては迷惑至極で、大体において同じことを調べられるのです。見どころは違つておるかも知れませんが……。そういうところにつきましては、お互いに連絡をとつて、そういうようなことを一回か二回でやめておけば、相当程度の監察は実行できるわけなんです。そういうダブつた面を、多分に省略できるところがあるということは、私が前から繰返して申上げておるところなんです。
○佐々木良作君 ダブつた面を減らすのは、行政管理庁の仕事の内部で減らすのですか。つまり大蔵省の仕事の監理関係は減らさずに、行政管理庁の仕事の中からそのダブつた部分を減らすのですか。
○国務大臣(野田卯一君) 今佐々木委員の言われることは、権限としての問題と、運営の問題に分れているのではないかと思う。権限で、片方だけで以て行つて、片方はやめてしまえいうこともあり得るわけです。だから或る程度のこと、大蔵省がやつたら、行政管理庁はやらん、行政管理庁がやつたならば、ほかのものはやるなと、権限的に分割してしまうという行き方もある。それは実際に非常にむずかしい問題です。実際問題としていろいろなことを見ないとわかりません。従つて権限的に分けてしまうことはできない。そうすると今度機能的な問題になつて来る。実際に行つてみる場合、そのときに重なると、そうすると行政上の調整として重ならないように、極く單純に言えば、七回のうち二回にすれば、五回というのはオミツトできる。そうすると同じ調べられるにしても、七回が二回になると、そこに非常に行政監察が複雑なものが單純になつて来る。こういうことになつている。だから機能の問題と権限の問題と二つあると思うのです。
○佐々木良作君 押し問答になるので、どうも私のお伺いしておることが野田大臣わからん。私の言うことがおかしいかも知れませんが、そのダブつた部分を減らすということは各省が現在やつている分は減らさないのじやないか。この設置法では減らさないから、従つて今度減らそうという部分はこの経済調査庁で従来やつておつたものを、これを減らすということしかないのじやないかということなんです。そうなんでしよう。今先ほどあなたが言われましたように、会計検査院のやつを少しどうにかせいとか、大蔵大臣のやつをどうにかせいということは管理庁長官としても、行政管理庁の設置法からも何にも出て来ないのであつて、その部分はそのまま残るでしよう。
○国務大臣(野田卯一君) 新らしい行政管理庁ができましたら、勿論各省と連絡をとりまして、各省が減らすというのは全体を減らすという意味じやない。従つて一カ所に七回行くというやつを一回やめれば、その一回やめたものは他のところへ行くわけでしよう。或いは、よそへ行つてもう少し深くやることもできる。或いは特殊検査もできる。例えば同じ全面検査を七回もやられたらたまらない。併しそれを五回に減らし、それを三回に減らせば、或る程度の力は浮くわけです。その浮いた力を他のほうに持つて行つて、ないところに行つてやる。或いは部分検査に非常に向けて行く。或いはいろいろ他の監察方式に向けて行くというように、より深めて行くということもできるとうことが具体的に言えると思う。
○佐々木良作君 どうも行政管理庁の設置法に基く私は答弁を要求しておるのでありますけれども、野田さん総理大臣の代りでそういう各省に何か指今でもされてやられることを前提としてこの設置法を審議するわけに行かん。設置法に出て来ておるものは、飽くまでも設置法の範囲内における問題であります。私は繰返して申しておりますのは、どうも言われることを聞いておると現在やる各省、及び現在ある、総理府にある以外のもの、従来の安本及び行政、あれは何と言いましたかわかりませんが、その中にあるものではなくて、各省にあるものはそのままむしろやつて、そうして減らす部分をこの行政管理庁の部分から減らす、丁度経済安定本部の場合と同じでありまして、経済調査庁を作つて、総合企画をやるんだという積極的な理由が調査庁の設置法に書いてあるのにもかかわらず、野田さんの説明は実際に総合調整も何にもやるんじやない。むしろその連絡だけをやればいいのであつて、各省で全部仕事をされるのだという説明をされることと同じ意味で、今度のこの行政管理庁の設置法の内容を見ましても、積極的に行政監察機能を強化するんだというふうに提案理由にはなつておりますけれども、あなたの説明は整備強化ではなくて、各省のそういう仕事を整備強化することによつてここは荷が軽くなる。各省のそういう仕事を整備強化させることによつて、むしろ行政管理庁の監察機能を荷を軽くするというところに重点があるらしい。それであるならば先ほどから言いますように、設置法の行き方は間違いでしよう。それであるならば重複を避けるために云々で、これが総理府でやつておつたものを仕事を減らすのだというところに設置法の理由がなければならん。こう書いてあるのに、整備強化することが前提になつておりながら、実際には整備強化は各省の仕事で整備強化して行つて、ここでやる監察の機能はむしろ減少して行くということが前提になつている。そうでなければ一貫しません。
○国務大臣(野田卯一君) 繰返して申上げるようですが、行政管理庁におけるところの行政監察機能というのは、まあ二千客でやつておつたところが千二百名ですから、飽くまで擴充強化だと思うのです。たまたま別に経済調査庁のほうで行政監察もやつているという事実がある。こういうものにつきましては、これはやめになるわけです。やめになりますが、そのほうに慣れた人間がおりますので、そういう人は、こちらのほうに千二百人も増員になるのですからそこへ吸収して行く。そうしてその力を十分活用して行くということになるのでありまして、私はその間に御指摘のようにむずかしい問題はないというふうに感じております。
○佐々木良作君 あんまり野田さん、そういう詭弁を言つちやいけません。それであるならば、それは今の経済調査庁の監察機能を持つて来てやることにはならない。あなたの言われている説明は、従来行政監察庁にある仕事、それが二十名から千二百名に複雑になるから殖える。その半面には何名だつたか忘れましたけれども経済調査庁が現実にやつている監察機能の人間を減らす、減らしてくつつけるんだから二十名か、三十名であるかを寄せて、つまり行政監察部の人間と、経済調査庁でやつておつた人間と寄せて、そうして機能を両方持たせるということであるならば、先ほど而も一番先に言いましたように仕事が殖えるのです。対象でも何でも殖えるのです。そうすると今の二十名にプラス経済調査庁におられた人間、それにもう少しプラスしなければ、この業務の殖えた仕事はできんわけです。それを経済調査庁のものを適当に削り、そうして地方機関も削つて、そうして今の行政監察部自身は擴大強化でしよう。行政監察部自身は擴大強化かも知れないけれども、その仕事は調査庁の仕事もやるんだ、調査庁のやつている監察機能もやるんだということであるならば、それが寄せたものがやらなければいかんのが、片一方は減つているのだから、人は全然違つている……。 私はもうここで時間もありませんから、繰返して言つておきたいと思いますことは、本当に行政監察機能を強化するということが、私は現在必要だと思います。本当に必要だと思うからその必要性に応えられて、この提案理由の書き方も積極的に行政監察機能を強化する、整備強化するんだという提案になつている。そういう提案理由になつておりながら、実際には今の行政監察部と、それから経済調査庁と寄せたものにプラスした強化がされなければならんのに、それを経済調査庁のほうの仕事の人間をうんと縮小して、そうしてここに出そうとしておられる。而もそれを一面から見て、行政監察部のほうは二十名から千二百名に殖えるのだから、これは非常に擴大強化されるのだというふうに説明をされている。それは非常に私は一面的な見方だと言うわけであります。そこで私は繰返して最後に申上げておきたいことは、先ほどから言つている経済調査庁の監察機能、監察のやり方というのは、ほかのやり方と違つて、これは非常に特殊的なやり方だつたわけです。これをもう一遍よく僕はあなたのやつた仕事を吟味してもらいたいと思う。このやり方はあなたは監察事務を非常にやられたと言われますけれども、あなたのやられた監察の方法と全然違います。あなたのやられたような監察の方法ならば、私はもう大して必要ない。そういう方法はダブリにダブつているのです。非常にダブつている、七回も八回もダブつている。ところが経済調査庁のやつた仕事は全然違つたやり方でやつていることがよくおわかりになるだろう。それは非常に常時的な監察でありまして、非常に常時的に継続的に、すつとこう見ておつて、仕事をやるやり方であります。このやり方は、私は現在までにとられた監察のやり方の中で、性らく一番大きな効果を挙げるものだというふうに、従来のやり方からみれば私は考えているわけであります。従つて監察機能を強化されようとするならば、これを第一には常時、施策の目的とその実施に伴います結果を総合的に調査、把握するようなやり方が基礎になる。そうしてその二番目に、調査の結果に基いて施策の再検討が行われるようになつて、三番目にその再検討された施策の効果の実現を又不断に見守つているところの同じ機関、この不断に見守つておるところのこの三つのやり方をずつと常時に見ておるやり方が心要なんで、このやり方をやつておるのが現在の経済調査庁のやり方なんです。これは先ほども言われたが、そういうのと違います。ですから経済調査庁のやり方をもう少しよく御勉強になつてから言われたほうがいいと思います。そういう意味におきまして私はどうも説明を聞きましても質疑を行なつてみましても、この行政管理庁設置法が積極的な行政監察機能を整備、強化するところにあるのではなくして、全然逆な目的で、ともかくも機構を減らし、人間を殖やすというところに目的がある。その目的を逆向きにこう書いておるとしか見られないわけなんです。若し納得のできる説明がありましたならば承わりたいと思いますし、或いは又時間の問題もありますから、まあこれは何ぼ言うても私にはわからんのだということであれば説明の必要はありません。
○国務大臣(野田卯一君) 今佐々木委員の言われましたことも私わかるのですよ。それは各省でもそういうことを当然やるべきでありまして、我々のほうでも計画しておるわけなんです。ですからそれは一つの行政監察の一つのフオームなんです。それは各省の中で、例えば建設省なら建設省の中で自分が行政監察するところのそのフオームを使うわけです。それは新らしいやり方で、それはわかつております。
○佐々木良作君 そういう方法であればあるほど、本当にその機能を達成しようとするならば、本部機構、中間機構を強化することではなくて、やはり末端の機構が一番重要な仕事をしているということを御承知おき願いたいと思います。
○国務大臣(野田卯一君) それから今のお話は監察というもののやり方なんですけれども、私は一本にオートマテイツクに行くべきものだ、これはだんだん進んでオートマテイツクに実行するというのが理想ではありますが、その行く方法にはいろいろな階梯があるのでありまして、今のお示しも一つの階梯に過ぎんと思います。将来はやはりオートマテイツクに調査ができるような方向に持つて行くように研究が進められなければならんと思います。かように私は監察方法論としてはそういうふうに考えます。
○佐々木良作君 どうこう言われるから言うのですが、オートマテイツクというのはいいのですが、現在最も必要としておるのは、行政の仕事が一番末端でどういうふうに動いてどうなつておるか。この監察機関に一重点をおかなければならん。今度の改革によりますというと、この機構改革の一番重点がどういうふうに実現されようとも、重点は今までの各府県にある局を切るというところにある。そうでしよう。各府県にある局、その一番末端の仕事をする部分を削つてしまう。そうすれば各省がやつておるところを中央からひよこつと行つて何か見てひよこつと戻つて来る、それと同じことになる。同じことなら要らん。その調査庁がやつておつた今までの三つの仕事を併行的にやつておつたところその仕事をやられようとするならば、何よりも私は必要なのは末端の機構を残すということじやないか、こういう考えなんです。
○和田博雄君 時間がありませんのでちよつと一つだけ聞いておきたいのですが、野田さんにちよつとはつきりして頂きたいのですが、統計委員会をやめて行政管理庁に持つて来たその理由として、統計そのものを行政管理をやる上に、広い行政監察をやる上に、それを基にしてやりたいというような意見のように聞いたのですが、そういう意味があるのですか。
○国務大臣(野田卯一君) 私は今お話の質問は、なぜ行政管理庁に持つて来たのかという質問に対して、管理庁は全般的にやる官庁だと思つております。そういう意味におきまして、統計は行政の全般に通ずるものである、しつかりしたものを作らなければならん、それが日本における今喫緊の要請ではないか、こういうように思うのですが、それにもつと力を入れたいということを申上げておきます。
○和田博雄君 行政の統計をしつかりしたものにしたいということは、これは僕も同感ですが、そういう意見だと、ちよつと大内先生が来ておられるからお聞きしたいのですが、統計委員会でやる場合と統計委員会をやめてしまつて行政管理庁に持つて来た場合と、それほど統計そのものがしつかりしたものになるのでしようか。それとも統計委会会で依然としてやつておつても、統計そのものがしつかりしたものになり得るものであるか。それに対する大内先生の御意見を聞きたいと思います。
○政府委員(大内兵衞君) 只今の御質問にお答えいたします。統計委員会を廃止して行政管理庁の一部局としての統計基準部とするという考えは、政府の統計を使うほうの人の便利とかいうことではなくして、政府の各省が作る統計を信憑性のあるものとするということであります。その信憑性あるものとするのには、やはり一面において各省に対して幾分かいろいろな要求をする権利があるほうが都合がよいのであります。今の委員会ではそういう権利が法律上も実質上もありませんので、そういう意味において行政管理庁と一緒の所におりますことが、そうしてその長官の下において行うことが各省との連絡とか、各省に対する要求を充たしてもらうのに大変都合がよい。そういう結果としてこの同じような性質、行政監察と同じような性質を持つておるということが主として統計委員会を廃止して行政管理部の中に入るということになるのであります。今和田さんの御質問の点は非常にその点において性質が変るということではありません。
○和田博雄君 それは統計委員会のフアンクシヨンの問題で、それならば統計委員会にそういう統計を作るように必要な資料の提供その他のものができるようにしておけばよいことであつて、この今度の管理庁の中に統計委員会を持つて来ましても、それはただ管理庁の長官として一応各省に対して行政監察の上からそういう必要な資料を要求することになるだけのことであつて、実際上を見てみますと、統計基準部においてやりまする仕事自体が行政管理庁の中になければならんという強い理由は非常に私は稀薄ではないかと思う。むしろ行政全般に亘つての基礎であるところの統計というものと同時に、その大きな統計がやはり一つの客観性を持つためには、却つてこういうような一行政管理庁の中にまるで水の上に油を混ぜたような形で入れておくよりも、統計委員会自体が独自性を持つて、そうしてその統計を作られたほうが信憑性もあるし、客観性もむしろあるのであつて、一つの行政管理庁の内部局となつてしまうと、却つて私は技術的には或いは多少便利な点が、あるようになるかも知れませんが、統計自体の客観性というものは逆に失われるというような感じがいたすのでありますが、それはなぜかと言うと、今まで各省でやつております統計はその時時の行政上の目的を達成するために俄かに作る統計が大部分であります。それでは駄目なのであつて、そこにはやはり永続的な、一つの理論的な方法に従つて統計が客観的にでき上つて行くということでなければならんというので、今まで私は日本の統計というものが整備され、発展して来たと思うのであります。そういう形において大内先生が委員長になつて統計委員会ができましたときも、やはり統計委員会はこういう形で解消されるものではなくて、むしろ統計委員会そのものが統計を編纂する上に非常に便利があるならばその機能をむしろ殖やして、そうして統計委員会として統計の機能をやつて行く。そのほうが私はやはりでき上つた統計が客観性を持つように思うのでありますが、如何なんでしようか。
○政府委員(大内兵衞君) 只今の点は大変むずかしい点でありまして、二つの面があると思います。一つは、どうしても行政管理庁から全く独立した委員会のようなものが基準、統計を作るのではありませんが、基準を作つたほうが明らかに客観性のある、信憑性のある統計が、基準ができるのであります。併しながら、今まで六年間の経験によりますと、なかなか各省はこの権限のない委員会というようなものが基準を作つても、それを使つてくれないのです。(笑声)使つてくれないというと、折角いい基準ができましても、それは役に立たない。今まで六年間に作つた基準というものが非常にたくさんできましても、それを使つてくれない部分が非常に多くなつておるということで、どうしても例えば行政管理庁のような権限のある官庁と一緒にさせるということが必要になつて来ておるのでありまして、これはそういうふうに進化して参りましたのが一つであります。もう一つは、今度行政管理庁法の一部を改正する法律というものが成立いたしまして、この行政管理庁法の一部を改正する法律案というのは、今和田さんの言われた各省の作る、民間に対する諸報告、それが統計に関係あるものならば、すべてを一応中央で審査いたしますということにするわけです。それはもう御承知の通り、戰時中及び戰後……戰時中は統制経済のために、戰後は進駐軍の要求のために、むやみに調査報告を民間の会社、銀行、個人から取つたのであります。それが今日非常に多過ぎるのであります。それを整理して、立流な、重複しないものにするという、非常に行政的な面の多い役所にならざるを得ないことになります。その点におきましては、委員会よりは本当の意味における行政管理庁のほうが便利であるというふうなことになりましたので、和田さんの言われたような事情もありますけれども、それは一応政府が、政府の少くとも基準に関する限りの信憑性は、皆が信ずるようになつて来た。その面も今後ますます維持して行かなければならんと思うのでありまして、そういう意味におきましては、統計基準部長というものを、普通の行政官じやない人にして、そうして行政管理庁長官の権限を非常に広い意味においてそのほうに任してもらうというふうにするのが丁度いいところであろうと思いまして、今度の行政管理庁法の一部改正法律には、従来の官制とは違つた意味において、そういうふうに規定されております。又政府においても、そういうふうに運用して下さることと思つておりますから、その点における客観性を確保するということができるという見通しを持つております。
○和田博雄君 野田君にそうするとお聞きしたいのですが、今統計委員長の言われたように、或る一定の基準を作つて、それを各省に行つたときに、各省がその指示に従わなくて、統計を依然として作つていたら、これは行政監察の対象になつて、何かそこに制裁とかあるのですか。勧告でもするのですか。
○国務大臣(野田卯一君) これは只今大内委員長が言われましたように、行政管理庁の長官は国務大臣であるから、当然重要事項については閣議決定にもなりましようし、場合によつて法律にもなります。各省がそれを守つて立派な統計をするように推進するのが、行政管理庁の任務であると思います。
○和田博雄君 私は今度のこの統計委員会を廃止して行こうということになつたのは、一つの妥協案のような感じを持つておるのでありますが、今大内先生の言われたことは、統計委員会というものを存置しても、十分改正のできた問題であると逆に私は思います。と申しますのは、行政管理庁の中に統計の仕事があることが、行政管理庁本来の仕事と実際は殆んどこれはもう関係がないとさえ言えるのではないかと思うのであります。例えば監察をする場合に、それならば統計のほうの委員会の仕事がこちらに来たためにそれだけ便利になつた、或いは管理庁の仕事をする上に便利になつた、よりよくなるということは余りないように私には思われる。そういう意味で、委員会を廃止するという政府の建前から一つの行われた機構改革のようにも思いますが、むしろそういう意味での統計部を、仮に委員会をやめて、それを置くとすれば、やつぱり経済調査庁が審諸庁になるのですか、安本に置くべきだと思うのです。今お聞きしたところによつても、この統計をめぐつてやはり各省間の、各省と言うか行政管理庁と各省との間のやはり何かトラブルができて来ることが予想されるのです。今度できる経済審議庁なるものを見てみると、今の安定本部とはまるで性格が違つて、かなり基本的な統計……統計といいますか、調査をやることになつている。その基本的な調査をやる基礎になるものは、やはりそこに信憑性のある一般的な統計というものがなければならん。それとの間にやはり密接な関係がある。これは例えば国力の判定或いは地方計画の策定、調査といつたような事柄は、すべてそういつたものは統計委員会においてやろうとされている一般的な統計というものが、やつばりそこに一つの基礎に私はなると思う。そうすれば行政監察といつたような小さな部面ではなくして、日本の本当の国力を増進して行く、日本の国民の政治をやつて行くための基礎になるところに、そういう客観性を持つた、そうして実際上行政的にもいろいろな問題を始末できるようなところに、むしろ私は統計委員会を置くべきではないかと思うのです。そのほうがよほど行政体系としても僕は筋が通つていると思うのですが、なぜ一体行政管理庁にわざわざこういうものを置かなかつたのか、その点はどうですか。
○国務大臣(野田卯一君) これは和田委員の考えられるのは、私たちと違う、のであります。それは行政管理庁という名前に余りおとわれにならんように。そういう仕事をするのが行政管理庁と逆に考えてもらいたいのです。要するに行政の基本を固めるのが行政管理……管理という名前が適当しているかどうか知りません。行政企画庁というようなものを置くとか、いろいろ行政管理庁におとわれにならんで、そういう仕事をする所が管理庁で、管理庁はそういう仕事を持つた所だというふうに御了解願いたいと思います。それから監察するのが管理庁ではないのでありまして、行政監理庁は基本を固める、行政の最も大切な基礎になつている統計も固めて行く。そのほかの仕事ももつと殖えるかも知れません。こういうふうに考えているのでありまして、これを御了解願いたい。 もう一つ、経済審議庁は飽くまで経済でありまして、行政全般の経済に限られておらないのでありまして、その他いろいろなものを含んだのが行政でありまして、その意味から申しましても、私は行政の基を固めるという新らしい管理庁がふさわしいのである、こういうふうに考えております。
○和田博雄君 時間がありませんから、論争を今ここで申そうと思いませんが、今の野田君の御説明で行くと、行政管理庁は要りませんね。行政管理庁は経済審議庁と一緒になつてしまつて、そういう一つの役所を作られたほうがよほど簡素になる。勿論私は行政は経済だけとは言いません。私は役人をやつたからよく知つている。併し大部分は経済生活ですよ。日本の生活は政府の政策だつて経済が主になつてるのですから、経済政策を離れて現在においては治安政策だつてありはしないのですよ。そうなつて来ればこれは何と言つても、あなたの御説明ならば、むしろそうでなくて名前にとわれるなと言うならば、むしろ行政管理庁として……あなたが行政管理庁長官であつたら管理庁を保持したのであろうけれども、(笑声)むしろ逆に廃めちやつて、それを経済審議庁と一緒にされて一つの庁を作つたほうが、よほど僕は行政の簡素化にもなるし、又筋の通つた本当の行政が私はできると思います。これに対しては答弁は要りません。あとでいずれ時間がありましたときに質問いたしますからよろしくお願いいたします。
○委員長(河井彌八君) 経済安定の委員の諸君に伺いますが、なお質疑等の御発言を予定していらつしやいますか。
○永井純一郎君 経済安定委員としては、まだ先ほどの経済調査庁と今後の管理庁との関係において佐々木委員の質問に対しては特に重大だと思いますし、管理庁長官の答弁はしどろもどろであつて、まだはつきり納得しませんので、こういう点を中心に質疑が相当ありますので連合委員会を開いて頂きたいと思います。
○奥むめお君 私も同じでございます。
○委員長(河井彌八君) それでは大体只今の問題は内閣委員会においてはすでに相当に検討しておる問題であります。併し御希望がありますればもう一回連合委員会を開きます。本日はこの程度において連合委員会を散会いたします。 午後一時二分散会