電気通信委員会 第19号
- 発言数
- 47 件
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- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/05/13
会議録
○委員長(鈴木恭一君) これより本日の委員会を開会いたします。 公報にありまする通り日本電信電話公社法案、日本電信電話公社施行法案、国際電信電話株式会社法案、電波法の一部を改正する法律案、いずれも予備審査でありますが、電波行政に関する調査と併せまして、本日の議題といたします。順序を変えまして電波法の一部を改正する法律案の提案の理由を政府からお願いいたします。
○政府委員(網島毅君) 今回政府より国会に提出いたしました電波法の一部を改正する法律案の提案理由の御説明を申上げます。 去る四月二十八日に効力を発生しました日本国との平和降納締結の際に、我が政府はこの條約の最初の効力発生の後六カ月以内に、国際民間航空條約への参加の承認を申請する意思を明らかにいたしておりまするが、平和條約第十三條におきまして我が国は、国際民間航空條約第九十三條によりまして同條約の当事国となるまで、航空機の国際航空に適用すべきこの條約の規定を実施し、且つ、同條約の條項に従いましてその附属書として採択された標準方式及び手続を実施することを規定したのであります。 この規定に従いまして、政府は航空に関する基本法でありまするところの航空法を制定するために航空法案を今国会に提出しておりまするが、これに応じまして電波法中にも航空機の無線局に関し最近めざましく発達しましたこの種電波の利用上必要な規定を設けることが必要と相成つたのでございます。 又電波法におきましては船舶の航行の安全のための無線局に関して規定しておりますが、現行法律の規定は、一九二九年の海上の人命の安全のための国際條約の規定に従つているのでございますが、一九四八年にロンドンにおいて新たに海上における人命の安全のための国際條約が締結せられまして、本年十一月十九日に効力を発生いたすことに相成つております。ところで前に申上げました平和條約締結の際におきまして、我が政府は実行可能な最短期間内に、且つ、平和條約の最初の効力発生の後一年以内に、この新らしい海上における人命の安全のための国際條約に正式に加入する意思があることを宣言しておるのであります。 政府は一方この條約加入の手続を進めますると共に、船舶安全法の一部を改正する法律案を今国会に提出しておりまするが、これに応じて電波法中の船舶の無線局の規定につきまして若干必要な改正を行うこととなつたのであります。以上の理由によりまして、電波法の一部を改正する法律案をここに提出いたす次第であります。何とぞ御審議の上、御可決あらんことをお願いする次第であります。 —————————————
○委員長(鈴木恭一君) 次に日本電信電話公社法案の提案理由の御説明をお囲いいたします。
○政府委員(平井太郎君) 只今議題となりました日本電信電話公社法案の提案理由を説明申上げます。我が国の電信電話事業は、創業以来公共事業として終始一貫国営により経営されて参つたのでありますが、昭和九年特別会計制度を採用いたしました後も、事業の国営に伴う諸制約に縛られ、設備の拡張資金につきましても、そのときどきの国家財政の枠に左右されて、十分且つ安定した資金を得られず、更に企業経営の基本であります財務、会計、人事管理についても、一般行政官庁と同一の規律を受けているため、活溌な企業活動を阻害されて来た点が少くなく、ために戦争によつて極度に荒廃した電信電話の復興は戦後の産業経済文化等国民活動の進展に伴うことができないで、遺憾ながら国民の要望に十分応えることができなかつたのであります。 このため昭和二十四年七月に内閣に設けられました電信電話復興審議会は附和二十五年三月三十一日に電信電話事業を民営の長所を最大限に取入れた公共企業体化することの必要性を政府に答申いたしましたのでありまするが、同年四月二十六日、衆議院も公共企業体移行促進の決議をされ、公共企業体化の機運は熟して来たのであります。然るにその後幾ばくもなく、朝鮮動乱の勃発に伴い、関係筋の意向もありまして、一先ず見送りとなつていたのでありまするが、昭和二十六年政令改正諮問委員会は、行政機構改革の一環として電信電話事業を公共企業体化することを政府に答申し、ここに公社移行の問題が再燃いたしまして、ここに日本電信電話公社法案を国会に提出して御審議をお願いする運びと相成つた次第であります。 先にも申上げましたように、財務、会計、人事管理等の面での国営形態の欠陷を除去して、企業的能率的経営をなし得るためには、純然たる民営形態を考えられるわけでございまするが、電信電話事業は、全国に亘る厖大な組織及び設備を有し、巨額の資産を擁する公共事業でありまするから、これを民間に拂下げて株式会社組織に切替えることは、再評価、株式の引受、その他に多くの困難が予想され得ること、極度の公益性、技術的統一性及び自然的独占性を有する本事業については、純民間企業としての長所を十分に期待できないこと、又公租公課の賦課が加わるため、経営の合理化が促進されてもなお且つ相当の料金値上げを招来すること、年々巨額の拡張資金を民間資本にのみ求めることは、現在の我が国の資本蓄積状況から見て殆んど望み得ないことなどの理由から、民営形態は適当でないと思われるのであります。 政府は公衆電気通信事業の合理的且つ能率的な経営の体制を確立し、公衆電気通信設備の整備及び拡充を促進し、並びに電気通信による国民の利便を確保するごとによつて、公共の福祉を増進するためには国会及び政府から必要な監督を受けることによつて公共性を確保しますると共に、一方事業経営上財務、会計、人事管理などの面における一般行政官庁の制約を脱し、民営の能率的経営技術を取入れた自主的な企業活動を行い得る企業体としての公社形態に当事業の経営を行わしめることが最も適当であると考えまして、ここに日本電信電話公社を設立することといたした次第でございます。ただ国際電気通信関係のみは国際通信における他国との競争関係などより、一層徹底した企業活動の自由と機動性とを確保するため民営とすることとし、別に国際電信電話株式会社法案を上提いたすことといたしたのであります。 次に公社法案の内零について主なる点を説明申上げます。 法案は第一章乃至第七章に分かれておりまして、第一章は総則として、公社の目的、法人格、業務内容、資本金、名称の使用制限などを規定いたしております。このうち公社の資本金は、この法律施行の際における電気通信事業特別会計の資産の価額から負債の金額を控除した残額に相当する額とし、いわゆる狭義資本説によることとし、政府が全額を出資いたします。 第二章は、経営委員会に関する規定でありまして、公社の業務の運営に関する重要事項を決定する機関として民間会社の取締役会に準ずる経営委員会を設置いたすこととしております。この経営委員会は、両議院の同意を得て内閣が任命する非常勤の委員三人と、職務上当然就任する常勤の特別委員である総裁、副総裁二人の合計五人を以て構成され、委員長は委員の互選により選任するごととなつております。この経営委員会は公社の経営管理の基本政策を決定いたす機関でありますので、公社の業務執行の責任者たる総裁及び副総裁のほかに、大企業の経営についての深い経験と広い社会的視野を持つ非常勤の委員を以て構成し、その多数決によつて議事を決定することが公社の経営を能率的ならしめると共に公共性を確保するゆえんであると考える次第でございます。なお、委員の任期は四年で報酬は受けません。 第三章は公社の役員及び職員についての規定でありまして、公社に役員として総裁、副総裁各一人及び理事五人以上を置くこととなつております。総裁及び副総裁は内閣が任命し、理事は総裁が任命いたします。総裁、副総裁の任期は四年、理事の任期は二年でいずれも再任されることができます。職員については、その地位、資格並びに任用の基準について規定するほか、降職及び免職、休職並びに懲戒につき身分保障の見地から一定の基準を設け、一方職務遂行に専念する義務を課しているのであります。又その労働関係については公共企業体労働関係法の適用を受けることにいたしております。 第四章は、財務及び会計についての規定であります。公社の財務及び会計に関しては、財産の増減及び異動をその発生の事実に基いて経理するいわゆる発生主義会計原則によることを明らかにし、予算においても現金收支のみでなく、非現金収支を含むものであることを明らかにしております。又公社の予算は一般行政官庁の消費を目的とする予算と異り、通信の需要に即応して最低の経費で最良のサービスを提供することを目的とするいわゆる事業予算の性格を持つものであります。 この目的に応ずるため経済事情の変動並びに緊急偶発の事態に応じ得る弾力性を有するものであるという本質を明文化してあります。予算は予算総則、收入支出予算、継続費及び債務負担行為より成つており、これに当該事業年度の事業計画、資金計画その他参考となる事項に関する書類を添え、国会に提出してその議決を経るものといたしております。 暫定予算、追加予算、修正予算についても本予算に準じます。予算の流用及び繰越については、原則として自由とし、ただ総則に定める経費の金額については郵政大臣の承認を経なければ流用若しくは繰越ができないこととしております。 資金につきましては、予算総則に定める限度額の範囲内において、政府及び民間に対し電信電話債券を発行し、又借入金をなすことができることとしております。公社の業務に係る現金は原則として国庫に預託するのでありますが、業務上必要がある場合には政令の定めるところにより、郵便局又は大蔵大臣の指定した金融機関を利用することができることとなつております。又外債につきましては、財団抵当のごとき制度をとらず、元本の償還及び利子の支拂について政府の保証を受けることができることにいたしました。 次に利益及び欠損の処理としましては、独立採算制を確立いたしますため、毎事業年度経営上利益を生じたときは先ず繰越欠損の補填に充て、なお残余があるときは、予算に定めるところによつて国庫に納付する場合を除くほか、これを積立金に組入れることとし、経営上欠損を生じたときは、積立金を減額して整理し、積立金の額を超過するときは欠損の繰越として整理するものとしております。 以上のように、利益金は原則として積立金に組入れますので、欠損を生じた場合には、一般会計から交付金を仰ぐということはしないことになつております。 財産処分につきましては、電気通信幹線路その他これに準ずる重要な電気通信設備を譲渡し又は交換するには、国会の議決を要することといたしました。 次に公社はその役員及び職員に支給する給與について能率給を加味した独自の給與準則を定め得ることになつておりますが、この給與準則は無制限に定め得るものでなく、一事業年度の支出が国会の議決を経た給與総額の範囲内でなければならぬことを明らかにしている次第であります。 第五章は、公社の監督に関する規定でありまして、公社の監督は郵政大臣が行うこととし、公共の福祉増進等のため必要があると認めるときは監督上必要な命令を発することができることとしてあります。 第六竜は、罰則でありまして、役員が違反行為をした場合の罰則及び公社以外のものが日本電信電話公社という文字を使用した場合の罰則を規定してあります。 第七章は雑則でありまして、この法律施行の際現に恩給法の適用を受けている公務員が引続き公社の役員又は職員となつた場合には、当分の間恩給法を適用すること、公社の役員及び職員に国家公務員共済組合法の規定を準用すること、不動産登記法、土地收用法について公社を国の機関とみなしてこれらの法令を準用すること等を規定いたしております。 以上誠に簡単でありますが、本法案の提案理由及びその内容の概略を説明申上げた次第でありますが、何とぞ十分御審議の上、速かに可決せられますようお願いいたします。
○委員長(鈴木恭一君) 次に日本電信電話公社法施行法案の御説明をお願いいたします。
○政府委員(平井太郎君) 只今議題となりました日本電信電話公社法施行法案の提案理由を説明申上げます。 日本電信電話公社の設立に関しましては、その手続及び経過措置を定めると共に他の法令を整理する必要があるのでありますが、條文が相当の数にのぼるため、これを、先に提出いたしました公社法の附則とすることなく、単独の法律として提出するのが適当と考えられますので、ここに本法案を提案下ることといたした次第であります。 本法案の主な内容を申上げますと、先ず同公社の最初の経営委員会委員の指名は、これを公社の設立前に行い得ることを定めております。又その任期につきましても一齊に改選になることのないように二年、三年及び四年といたしております。 次に現在の電気通信省の職員は、監督官庁等に移る者等を除き、すべてこれを公社に引継ぐこととし、これらには退職金は支給しないことになつております。 次に公社設立後の過渡的措置といたしまして、公社が行うことになる業務に関する権利義務及び係属中の訴訟は、国鉄、専売の例に倣い公社が引継ぐことといたしております。 又、公社の財産関係につきましては、一般会計からの繰入金中、外国為替特別会計からの未受領の分と、警察専用電話料金の未収金に相当する約四億円を差引いて公社の債務としたほかは、国鉄、専売の例に倣つております。 公社の昭和二十七年度の予算につきましては、国の予算としてすでに成立している関係上、公社が一応これを踏襲することといたしました。 次は、公社設立に伴う他の法令の整理であります。従来、国営事業として国に適用のあつた電信法、電信線電話線建設條例等の電気通信関係の法律につきましては、別途その全面的な改正法案を準備中でありますが、間に合わないことを恐れまして、取りあえず、この法案においてこれらに必要最小限度の改正を加えることといたしております。又他の法律で、国に対し特別又は除外例を設けていた登録税法、印紙税法、所得税法、地方税法等につきましては、国鉄、専売と同様本公社にも特例を設け又は除外するようにいたしております。 その他、他の法律で、電気送信省とあつた條文のうち、性質上国のみに適用すべきものにつきましては、これを削除し、又公社に適用する必要のあるものにつきましては、これを公社と読み替えるようそれぞれ改正を加えておる次第であります。 以上誠に簡単でありますが、本法案の提案理由及びその内容の概略を説明申上げた次第でありますが、何とぞ十分御審議の上、速かに可決せられますようお願いいたします。 —————————————
○委員長(鈴木恭一君) 引続き国際電信電話株式会社法案の御説明をお願いいたします。
○政府委員(平井太郎君) 只今議題となりました国際電信電話株式会社法案の提案理由を説明申上げます。 我が国の国際電信電話事業は、その運用については国内電信電話事業と一体となつて国営により経営されて来たのでありますが、その設備の建設保守については電信については大正十四年日本無線電信株式会社が、電話については昭和七年国際電話株式会社がそれぞれ設立され、政府の監督と保護の下にその任務を遂行して来たのであります。その後昭和十三年両会社が合併され国際電気通信株式会社が設立され、両会社の業務を引継ぐと共に、伸長する国際電信電話事業設備の拡張保守に鋭意専心して来たのでありますが、終戦後昭和二十二年連合軍総司令部からの覚書により、同会社の解散が決定され、爾後国際電気通信設備の建設保守も又政府の事業として引継がれ今日に至つたのであります。 併しながら今日の国際状勢に鑑みますると、対外的には列国間の通信電波の獲得及び通信網の拡張の熾烈な競争に伍して、自由潤達なる活動を通じて我が国の対外通信の地位を大いに向上せしめねばならないことと、対内的には講和成立後の我が国自立経済確立のためには貿易並びに対外報道事業に対しまして、諸外国に劣らない通信サービスを提供する必要切なるものがあるのであります。これらの要請を満たすためには国際間の情勢に鋭敏に反応し、経済事情の変動に強く反映される通信需要に即応し得る企業活動の自由なる機動性が強く要請されるのみならず、国際通信分野における競争相手の諾外国における通信担当者の多くが民営形態である事情にも鑑みまして、国際電信電話事業の運営を民営形態に移すと共に、その公益的特性を確保するに必要なる国の監督及び保護を與えるために、これを特殊会社とし、ここに国際電信電話株式会社法案を作成して国会の御審議をお願いすることにいたした次第であります。 以下その内容の大略を申上げます。 本会社の株式については、その会社の性格からして記名式株式とし、これを所有し得るものとしては、政府、地方公共団体、日本国民又は日本国法人とし、日本国法人であつてもその社員、株主若しくは業務を執行する役員の半数以上、資本若しくは出資の半額以上、若しくは議決権の過半数が外国人若しくは外国法人に属する法人は所有することができないものとしたのであります。現在国際電信電話事業の用に供せられている設備は、これを日本電信電話公社から本会社に現物出資することに本法案で規定してありますが、公社が会社の株式の大部分を保有することによつて会社を支配することは、会社設立の趣旨に副わないものと考えられますので、公社は、その割当てられた株式はこれを政府に譲渡し、政府においてそれを処分して行くことといたしたのであります。 本会社の社債の発行については、今後会社において相当設備の拡張を図る必要が考えられますので、商法の規定による社債発行限度の制限に特例規定を置き、資本及び準備金の総額又は最終の貸借対照表により会社に現存する純財産額のいずれか少い額の三倍の額まで社債発行ができることとしたのであります。なお資金調達を確実ならしめるため、社債権者の会社財産に対する担保権を認めると共に、会社の外貨債務について政府の支拂保証を受けることができる旨を規定しております。 本会社は商法上の商事会社でありますが、その行う事業は国民一般の利害に密接に関係いたしますので、「社債の募集、長期借入金の借入」、「取締役及び監査役の選任及び解任、定款の変更、利益金の処分、合併並びに解散の決議」及び「毎営業年度の事業計画」並びに「重要電気通信設備の譲渡並びに担保提供」の、ごとき事業活動上の重要事項については、主務大臣たる郵政大臣の認可を要件とし、又監督上必要がある場合において郵政大臣は会社に対し命令を発し、又は業務報告を徴し得るごととしたのであります。 以上の認可及び命令についての違反の行為については、罰則規定を設定しております。 以上のほか附則を以て、会社設立の際の手続並びに経過措置について規定を設けておるのでありまして、会社の設立のためには、郵政大臣が設立委員を任命してその事務を行わしめることとし、又会社財産の大部分については日本電信電話公社が現物出資又は譲渡するものとし、この出資又は譲渡の財産の範囲については、公社と設立委員との協議により定め、協議が整わないときは、郵政大臣の決するところによるものとしたのであります。なお出資又は譲渡の財産の価格につきましては、郵政省に設置せられます電気通信設備評価審議会の決定によることとし、審議会の評価に当つては、財産の時価を基準とし、国際通信事業の收益率を参酌して決定するものとしたのであります。 なお法律の施行期日は政令で定めることといたしております。 以上誠に簡単でありますが、本法案の提案理由及びその内容の要点を説明申上げた次第でありますが、何とぞ十分御審議の上速かに可決せられますようお願いをいたします。
○委員長(鈴木恭一君) 提案せられました法律案についての政府の説明をお聞きしたものでありますが、逐條説明及び質疑は次回に譲りたいと存じますが、如何でございましようか。併しこの際内容でなく、御質問があれば簡単に……。
○山田節男君 国際電信電話株式会社の法案についてでありますが、これはまあ訳せばインターナシヨナル・テレグラフ・アンド・テレホン・カンパニーですか、ということになるのですが、佐藤大臣のほうにもアメリカのITTから、この国際電信電話株式会社の名称について抗議を申込んである。それで実は副会長で太平洋地域の主任をやつておるミスター・フランリーから、できればこういう国際的な業務である性質から見てITTということと非常に混同されるような名称は避けてもらいたい。こういう趣旨のプロテストは佐藤榮作君のところに行つておるはずであります。この法案をこうして出されて見ると、やはり依然として国際電信電話株式会社ということにしてあるのですが、これは申すまでもなく仕事の性質上から言つて極めてインターナシヨナルなものである。両者の名称から混乱が起きるということもこれは明らかに予想されるのでありますが、これを政府はどう考えているのか殆んどこの問題について更に検討されたあとが見えない。これについては政府はどういう気持でおられるのか、一応お考えをお聞きしたいと思います。
○説明員(靱勉君) お答えいたします。実は国際電気通信株式会社という名称をも考えたのでありますが、これは先ほど提案理由のうちに御説明がありましたように、過去におきましてそういう会社があつた。それで混同しないために国際電信電話、電気通信を電信電話と明らかに書いたのでございます。只今のITTの問題でございますが、成るほど英語で略しますとそういうことになりますが、あちらのほうは実際は国際電話電信で略称をいたしますとITTになる。この場合勿論私どもは同じでないほうがいいと思うのでありますが、国際的に、略号だけで行きますとITTというのは絶対にもう侵すことができないというふうには考えていないわけであります。殊に仮に英語の略号を作るとしますればそれは又別に考えられる。日本の言葉で言いますれば国際電信電話株式会社ということは他の法律との関係から見まして別段その称号については支障ないというふうに考えておるわけであります。そういう次第で、国際電信電話株式会社という名称でやつておる次第であります。
○山田節男君 これはもう向うの言い分としてはITTは一九二〇年からインターナシヨナル・テレホン・アンド・テレグラフ・コーポレーシヨンという名称を持つておる。この今の提案理由を見ても国際電信電話株式会社というものも非常に発達を遂げて、これはまあ創立されたのを見ると昭和十三年ですから一九三八年だと思うのですが、そうすると十八年向うが先輩になつている。これは言うまでもなく国際電信電話の仕事、ビジネスというのはこれは略号を使うのです。成るほど日本語のほうでは電信電話になつている。別にテレグラフ・アンド・テレホンになつている。併し略号で言えてITTですね。日本は今度独立国家になつてすべての点においてやはりそういうような、これはこつちできめたんだからこれはこつちでやるんだ、こういうことでやるのだからと言うことは、これは国際電信界に初めてデビユーするについて、名称は日本で作つたのだから変えられないということは、これは事業の国際性から見てどうも不穏当じやないかと思うのです、公平に見て……。だから混同が起きるということはこれはもう明らかに見えるわけなんであります。今いよいよ再編出発に当つて何を好んでこういうことをやるか。向うから言えば、これは佐藤大臣に対して、こういうような名前にしてもらつたらどうかというような参考の名前を、成るほどいい名前を向うもサゼストして来ております。こういうことは今度独立国になつて初めて久しぶりに国際通信電話の業界にデピユーする場合に、そういう混同した名前を以て出るということが国策としていいかどうか。これはもつと高い見地からやはり名称というものも考えなくちやいけないと思います。で、こういうようなことが積り積つて、やはり日本に対するいろいろな感情というものが悪くなるのじやないか。ですからこれはやはりもつと謙虚に、本当に国際に協力する、混乱を起さないようにするということは、これはもう言うまでもない。電波にしましても周波数の区別があるのと同じように、名称においても、やはりこれは国際的に言えば成るべく混同を避ける。これは我々日本にとつても有利なんであります。今までの例を見ても向うが使つておつて戰後においてもいろいろな混乱がすでに起きて来ている。こういうことをやつて、又業務上のいろいろの場合に混乱を起こすということは、これはもう過去の事実もあるということを例証している以上は、今の靱次官のおつしやつたような気持もわかるけれども、国際的な性質が濃厚であるだけに僕は再検討すべきじやないかと思う。やるならばもうこの法案を審査する前に名称を変えないと審査が進むに連れてますますこれはどうもこうもならなくなつて来る。ですから今日提案理由を説明されたのですが、この問題を一応考えてもらわなければ困るのです。これはもう明らかに困ります。ですからこの点は今靱次官いいようなことをおつしやるけれども、僕は了承しかねる。もつと国際的にやろうという、而もこの趣旨によれば縦横無蓋に活躍しようというのに、そういう混乱を来たすような看板を掲げることそれ自体が非常に私はこの趣旨と矛盾するのじやないか。ですからこれについては大臣がまだお見えになつておられないけれども、次官、政務次官、大臣はこれを十分一つ御検討されて早急にこれを決定してもらいたい。願わくばこれは改正されたほうが国際道徳から言つても僕は望ましことであると思う。日本に従来そういつたものがあつたからごつちが看板は先だというけれども、これは歴史的に言えば向うが一九二〇年ということを言つている以上は、これは国際的な道義上から言つてもこれは再検討すべきじやないか、かように考るのでありますから、できればこの名称を法の審査に先立つて再検討してもらいたいという希望を申上げておきます。
○水橋藤作君 初めに審議をする前に名称が問題になつたのですが、どこからこの国際電信電話という名前はいかぬと言つて来たのか私にもさつぱりわからんのと、もう一つ国際電信電話という名称が混乱を来たすという理由、その他がわからなければ、我々何ともこの名前を変えて出せと言われる山田さんの趣旨もさつぱりわけがわからないのですが、これはどういうわけなんですか。
○山田節男君 靱次官、向うからの提案をですね、御覧になつたでしよう。
○説明員(靱勉君) そういうITTの名称の問題につきましては、実はむしろ我々逆に考えまして、何かアメリカのITTというのは世界に勿論有名でありますし、何か日本の国際電信電話会社が如何にもITTの子会社のように思われることはどうかなということを実はこの名称を決定する際に逆に考えた次第であります。それで今山田委員からの御指摘、御尤もな点も私ども承知いたすのでありますが、勿論略号といたしましては、ITTを用いる考えはなかつたのです。仮に略号を用いるとしますれば、別にJを付けるか、或いは何か他に略号の点を考えて見たらということで、日本の言辞としましてはそのまま用いたのであります。只今の御意見はなお謹んで拝聴いたした次第であります。
○新谷寅三郎君 今の問題は法案審議の前にという山田委員の御意見もあつたようですが、もうすでに法案が提出されているのですから、法案審議に当つて修正すべきものがあれば修正をするということでないと、これは国会法との関係から言つても困ると思うのです。ですから、その点については委員長においてもさようにお取計らい願いたい。私は一つ資料を要求したいのですが。
○委員長(鈴木恭一君) それでは只今の山田委員からの御質疑と申しまするか、御提案と申しますか、それにつきましては、後刻委員長におきましてもその進め方等を考えまして、この際はこの程度にいたしましてよろしうございますか。
○山田節男君 ただ今、水橋委員からも質問があつたように、この理由はあるわけなんですね。ですから、国際電話電信会社、国際電信電話会社と、これは明らかに二つ名前がアメリカと日本と両立するわけで、ただ字句の順序が違うわけでありますが、併しこれは外国通信ですから全部英語でやるわけでありますから、その場合に日本の国際電信電話会社というようにすればまだ混同を避けられるのですが、ただ單に国際電信電話と国際電話電信と、片方はコーポレーシヨン、片方はカンパニーということになれば、これは実際紛らわしいことは事実なんですね。その理由も、戦後向うさんが、現在でも困つている点を例挙して、一つ御再考願うということを申込んで来ておるわけです。ですから、これを政府として考えるべきじやないかということを私質問し、意見を申上げたわけで、これは一つ誤解のないように願いたいと思います。
○新谷寅三郎君 資料の要求をしたいのですが、電波監理委員会に要求したいのは、今度の電波法の一部を改正する法律案、それに関連いたしまして一九四八年の海上における人命の安全のための国際條約、これをいずれ批准するつもりで、国内法をそれに合したという提案理由になつておりますが、ここで本委員会の各委員とも恐らく一九四八年の條約文は持つておらないだろうと思うのです。この條約の日本訳の分を配付してくれることができるかどうか。それからもう一つは、それと対照して現行の電波法及び今度改正せんとする法律案の電波法の改正案、それを一緒にしてこの條約との対照表を作つて頂きたい。つまりこれは條約は最小限度の規定であると思いますが、どういう点で條約と違つた、いわば條約以上の規定を置いておるかということを詳細に知りたいのであります。その対照表を作つて資料をお出し願いたい。 それから電通省に対しまして資料の要求をいたしますが、細かい内容の問題は更に別に資料を要求いたしますけれども、取りあえず知りたいと思いますことは、この公社法が成立いたしました場合に、日本の電信電話公社の機構が一体どうなるか。これは恐らく内部の規定で以てきめられて行くと思うのですが、特に私知りたいと思いますのは、現在の電気通信省の機構で我々再三問題にしておりまする地方の機構がどうなるかという問題について、非常に私は関心を持つておるのであります。ですから、本社と言いますか、本部と言いますか、中央の機構がこうである、それに伴つて地方のほうはこういうような機構で動かして行きたいというお考えがあれば、それを何か一覧表のようなもので頂きたいのであります。この点は特に郵政関係の現場の窓口が一体これは二元化するのか、或いはやはり現在のように、或いはもつとそれを強化して窓口は一元化して行く方針で行くのかどうか。それらの点について私は深い関心を持つておりますので、その点に重点を置いて表を作つて頂きたい。この点資料の要求をしておきます。
○委員長(鈴木恭一君) ちよつと速記をとめて。 午前十一時三十七分速記中止 —————・————— 午前十一時五十五分速記開始
○委員長(鈴木恭一君) 速記を始めて。 本法案に関連いたしまして機構の問題が起るわけでございます。郵政省設置法の一部を改正する法律案、郵政省設置法の一部改正に伴う関係法令の整理に関する法律案、いずれも予備審査でありますが、五月十日に内閣委員会のほうに付託されております。そこで当委員会といたしましても極めて関係が深いのでありまして、内閣委員会に両法案の審査に対して合同審査を要求いたしたいと思いますが、如何で、ございましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木恭一君) 御異議がないと認めます。それでは委員長におきまして内閣委員長と打合せて適当の日を決定して、合同審査をいたすことにいたします。 —————————————
○委員長(鈴木恭一君) 次に日本電信電話公社法案及び国際電信電話株式会社法案は極めて重要な法案でありまするので、公聽会を開きたいと存じます。その期日は二十七日頃が適当と存じますが、如何でございましよう。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木恭一君) 御異議がなければさよう決定いたします。そこで公聽会に出席をお願いする人でありまするが、各委員より御希望のかたの申出を受けまして、委員長、理事において決定して進めたいと思いますが、如何でございましよう。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木恭一君) 御異議がないと認めます。さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(鈴木恭一君) 次にこの前新谷委員からお話もございましたが、物品税法の問題につきまして、大蔵省の主税局の税制課長がお見えになつております。この際御質疑をお願いいたします。
○小笠原二三男君 その前に、この本日提案になりました関係法案について、專門員室に私素人ですからお願いしおきたい。專門のいろいろな機関雑誌に発表せられている関係法案に対する問題点、その他世論等についての賛否の両論等を收録して、問題点を明らかにして出して頂きたい、以上お願いいたします。
○委員長(鈴木恭一君) 承知いたしました。
○新谷寅三郎君 税制課長にお伺いいたしますが、この問題は前の国会でも、主税局長に来てもらつてお話があつた問題であります。先般大蔵委員会でこれに関する請願を採択いたし、本院でも採択いたしたわけであります。政府のほうでは今の物品税法の全面的な改正を考えておられるようであります。併しこの前に申上げたように、我々は国民一般が相当程度の高い、スーパー程度の受信機を以て、そうして今日始まつておる民間放送なんかもこれは十分に聞けるように、又その間に混信等の問題が起らないようにということで努力をして来たのでありまするが、今日物品税法の全体の体系を見まするとここに相当でこぼこがあります。例えば冷蔵庫或いは自転車とか、ミシンというものに対しては物品税は課していないのであります。これは多分生活必需品だということであります。併し生活必需品ということをどう定義するかは別として、今日の国民とラジオとの繋がりから言いますると、ラジオ受信機というものは自転車とか或いは冷蔵庫、アイロンというようなもの以上に生活必需品と見て然るべきであろう。殊に文化国家として、文化国家を標擁しておる日本としては、国民全体が公共であると民間であるとを問わず、とにかく電波が、放送が聞けるということが必要なことなのであつて、ラジオ受信機に対しましては物品税を免税するのが当然だと考えておるのであります。調査いたしましたところが大体五億程度の税収が予定されておりますけれども、この程度の税收は自然増収とか、いろいろの財政上の措置によつて私は賄えるのじやないかと考えるのでありますが、大蔵当局はこのラジオ受信機及びこの主要部分品について免税をする考えがあるのかないのか。又法律を改正しないでも政令で以て大体その目的を達し得るような方法はあるわけです。そういう措置を考慮しておられるのかおられないのか、或いは今後考慮されようというお考えがあるかどうかをお聞きしたいのであります。我々は実は本委員会において最後的結論は出しておりませんが、物品税法の改正案を準備いたしております。大蔵当局の態度によりましては、これは場合によつて議員提案でもしなければならぬかとも思うのでありますが、今申上げた点について大蔵当局の率直な御見解を述べて頂きたいと思うのであります。
○政府委員(泉美之松君) お尋ねの点について申上げます。先ず第一点の物品税法を改正して、ラジオ聴取機に対する物品税を免税する意思があるかどうかということでございますが、この点につきましてはすでに主税局長から申上げたと思うのでございますが、大蔵省といたしましては今国会におきましては物品税法の改正ということはいたさないということを考えておるのでございます。勿論将来につきましてどうするかということになりますと、これは今から申上げかねると思うのでございますが、差当り今国会におきましては物品税の改正は行いたくないというふうに考えておるのでございます。その理由といたしましては、もう申すまでもなく、現在の日本の置かれました財政状況から見まして、従来方針としてとつて参りましたような間接税の軽減、所得税の軽減ということもなかなか図りがたい。で、今国会におきましては、先ず最も負担の重いと思われます所得税について軽減を図ることにいたします。その他の税につきましてはこの際は軽減を行わないということにしたからでございます。で、お話のラジオ聴取機につきましては、まあ物品税の課税の体系の中で不均衡があるようなお話がございましたが、まあ自転車とか或いはミシンというようなものは、まあこれはいろいろ御意見があろうかと思いますが、やはり実用品であります。ラジオの聽取機も最近におきましては殆んど新聞の代りという程度にまで発達して参りまして、相当実用的であることは認めるのでございますが、やはりその聴取いたします内容は入場税のかかつておりますようなものをラジオによつて聽取するというような面もございまして、全く実用品ばかりであるということも言い切れないように考えるのであります。まあ外国の例などもいろいろ調べておるのでありますが、やはり米国にいたしましてもイギリスにいたしましても、自転車、ミシンなんかには課税しておりませんが、ラジオの聴取機に対しましては課税しておるのであります。税率は日本の税率が一〇%でございます。米国の税率も一〇%でございます。最近米国におきましてはこれを引上げるという説もいろいろあるようでございますが、まだ実現されておりません。イギリスの税率は三三こんまの三分の一という税率になつております。まあこういつたいろいろな点を考えますと、先ほどお話がありましたように本年度におきまするラジオ聽取機及び同部分品からの税収を五億程度と見積つてあるのでございます。勿論自然増収その他がいろいろ出ることかとは思いますけれども、現在の段階におきましては法律で物品税の一部を修正いたしまして、ラジオ聴取機に対する物品税を非課税とする、免税とするつもりはないのでございます。 それから第二点の、法律を改正しなくても政令の段階で何らかの措置ができないかという点でございますが、この点につきましては政令の段階ではまあ免税点を設けまして、比較的低額なものにつきまして免税をするという措置は政令でとろうと思えばとることができるのでございます。勿論最近物価も前に免税点をきめました当時より若干変つて来ておるような事情がございますので、そういつた点はいろいろ考慮いたしたいと思いますが、差当り問題のラジオ聴取機及び同部分品につきまして免税点を引上げるかどうかということにつきましては、今の段階で確答を申上げかねるのでございます。いろいろほかの物品等とも睨み合せまして検討いたして見たい。かように考えておるのでございます。
○新谷寅三郎君 それで大体お考えはわかりましたが、今のお話は税制課長としてのお考えではなしに、主税局長、勿論大蔵大臣も同意見であると考えてよろしいかどうか、これが第一点です。 それからあなたは少しラジオ受信機というものに対する考え方が私たちと開きがあるように思います。そこでお尋ねするのですが、一体ラジオ受信機を以て聞く放送内容が、如何にも入場税をとつて何か落語とか何かを聞いておるようなものと同じようなものであるというようなお言葉がありましたけれども、一体ラジオというものは、これは常識だと思うのですけれども、そういう勿論娯楽方面にも與えられる時間は相当あります。併し国民全般がこれによつて日本及び世界の情勢を知るという一つの大きなこれは情報提供機関で、この点においては新聞と選ぶところがない。のみならず先ほど申上げたように、文化国家としての日本の立場から言いますと、これによつて日本の文化水準を高める。いろいろの、ここにラジオの放送事業の経営の仕方によつては今の日本の向つておる方向に大きな力を持つておる。それに力を持たせなければならんということが放送法にちやんと書いてある。そういう点をちやんと御覧になると、今のような答弁はこれは今日政府の答弁としてはできないはずなんです。政府の、放送法にはこの点は余りにも明瞭に書いてある。これはあなたの誤解だと私は思いますが、この放送事業というものに対するあなたの認識をもう一遍ここで繰返して頂きたいと思います。
○政府委員(泉美之松君) 第一点の物品税法を今国会において改正する意向はないということは、これは主税局長も大臣も同意見であると考えております。ただ免税点をどうするかというような問題につきましては、まだ現在では大臣、局長とも御相談するような段階に至つておりませんので、事務的に実情を調べておるような段階でございますので、大臣、局長の意見と申上げかねると思います。 それから第二点の問題でございますが、お話のように勿論私もラジオが世界及び日本に起りますいろいろな情勢を国民に伝え、それが国民の常識の発達なり、知識の涵養に大いに役立つておるということは十分認めるのでございます。ただこのラジオ聽取機というものに物品税を課税する根拠といたしましては、やはり恐らく各国ともそうではないかと思うのでございますが、その放送内容に誤楽的なものがありまするので、やはり単純に実用品とばかり考えかねるので、娯楽的な性格のものとして物品税の対象にするということになるのであろうと思います。放送事業そのものがどういう内容のものであるということよりも、物品税の課税をする根拠といたしまして、私どもはそういうふうに考えておるのでございます。併し勿論これにつきましてはいろいろ御意見はおありになろうかと思いますが、私どもの考えだけを申上げた次第でございます。
○新谷寅三郎君 これ以上この問題については、私時間を省略して意見を申上げませんけれども、もう少し大蔵当局がこの放送事業というものに対して正しい認識を持たれれば、今あなたの答弁されたようなことは言われないだろうと思うのです。関係の法律もよく御覧になつて、百今日の放送事業が日本の政治、経済、文化あらゆる方面にどれだけの役割を果しているかということを、税制当局としても十分に認識され、正しい姿を把握されていなければならんと思うのでありますが、これは特に池田大臣以上関係する大蔵当局にこの点を強く要望しておきます。それから最初に言われた政令で税率を軽減する方法ですが、これについて至急に御相談を願つて、そういうふうなことを至急にここでやるだけの御意向をお示しになるかどうか、この点をこれはこの委員会でこの機会にお聞きするまでのこともない、結論だけで結構ですから、本委員会の委員長にでも大蔵当局の意見を申出てもらいたいと思うのです。これによりまして私どもは当委員会としてどうすればいいかということを更に考えて見たいと思います。大体一週間ぐらいの間にこの点を大臣とも御相談されてそうして委員長宛にその御返事を頂きたいと思うのですが、それはできますか。
○政府委員(泉美之松君) 私が申上げましたのは、この政令の段階では物品税の免税点を設けてその免税点以下のものに対しては課税しないという措置ができるというのでございまして、税率は十%になつておりますが、それを下げるということはいたしかねるのでございますから、その点は御了承を頂きたいと思うのでございますが、それでは措置をどうするかということにつきましては、目下大蔵委員会のほうといろいろ打合せておるような事情がございますので、一週間以内ということになりますと確答いたしかねますが、できるだけ早い機会に我々の研究の結果を御連絡申上げたいと考えております。
○新谷寅三郎君 御相談申上げるときに参考になりますから申上げておきますが、私たちの主張しておりますのはスーパー以下を免税してもらいたい、こういうことなんです。それで例えば電蓄であるとか、オールウエーヴというようなものは、これは将来は別として今の段階ではそこまでの必要はないと私は考えております。スーパーでありますと大体一万二、三千円から五、六千円が市価でございます。その辺まで引上げれば大体いいのではないかと思います。なぜスーパーが必要かと言いますと、例えばちよつと申上げましたが、一つの地区で民間の放送会社も相当やつております。NHKの電波に、悪い受信機であるとどうしても一緒に入つて来たり……それから日本全国の国民が放送を聞けるというのが放送法の建前なんですから、その点から言うとあちらこちらに中継所をこしらえたり、送信所を作るわけです。これはもう非常に経費がかかるばかりで、それで聴取し得る者がどれほど殖えるかというと非常に少いと思います。だからむしろこれから普及させるには、スーパーをうんと普及さして行けばそういう点も相当カバーできるということで、スーパーを普及しなきやならん。これは電波監理委員会ともいろいろ議論した結果、大体さように行つております。ただ先ほどイギリス或いはアメリカの例を引かれましたが、アメリカなんかではもう殆んど全部スーパー以上で、スーパー以下というものは一%かせいぜい二%しかない。日本が文明国としては一番この点に遅れておる。この点をこれから改善しようという際でありますから、特にその点はあなた方も考えに入れて、内部で稟議をして、その結果を成るべく早く持つて来て頂きたい。それによつて我々の態度をきめたいと思います。
○水橋藤作君 一つ二つお伺いしたいのですが、今、新谷委員から詳しく言われたから私重複を避けますが、ただ一点お伺いいたしたいのですが、私の見解が違いますかどうか、自転車とかアイロン、或いはミシン等は、それを持つておることによつて相当利益を得る一つの器具と考えられるので、或いはこれは課税することも止むを得ないじやないかというふうに我々素人考えでするのであります。そこでラジオ受信機の要するに一般大衆向きのものは、これはあなたも認めておられる通り、もう新聞と同じであるばかりでなく、文化的又経済的、いろいろ日本に欠くべからざる生活必需品であるということもお認めになつておられると思う。そこで先ほどのお話では、又十分検討もして見ると言われるのですが、この問題はもう相当古くから論議されておる問題のみならず、まだ検討すると言われ、又現在の段階でも、この前のお考えと一つも変つた考えを持つておられないという点から見まして、先ほど新谷委員も言われたように、ラジオというものに対しての必要の認識を一応変えて頂かなければこれはもう解決はつかないと思います。でありますので、国民の一般大衆向きのラジオ受信機に対しての見解をもう少し掘下げて研究して頂きたい。これをお願いしておくわけなんですが、その中で我々の考えている考え方とはどういう点が違うかという御説明を願いたい。私は先ほど申しました通り、自転車とか、或いはアイロンのようなものは、それを持つておることによつて利潤を得る役割を相当果たしておるので、そういう方面には我々は或る程度まで課税するも止むを得ないじやないかというふうにまあ素人考えで考えておるのですが、これに対しての見解はどういうふうに考えておられるか、一応御説明を願いたいと思います。
○政府委員(泉美之松君) まあ自転車、それからミシン、アイロン、こういつたものにつきましては、勿論これを持つておることによりまして、便益を受けますことはこれは申すまでもないのでございます。併し何と言いましても、家庭生活を営む上におきましてはアイロンとかそれからミシンとかいつたものは必需品であることは言うまでもないのでありますし、又ミシンとか自転車につきましては、地方税が課税になつておるような事情もございますので、物品税といたしましては、これを課税しないということにいたしておるのでございます。又ラジオにつきましては、成るほど先ほどお話もございましたように、それが相当最近の段階におきましては、国民大衆に広く行き渡りまして、新聞と同様の役割をいたしておりますことは私も認めるのでございますが、やはりその中に娯楽的な機関としての色彩がある、従いまして純粋の意味の生活必需品というふうには認めがたいのであります。蓄音機やその部分品につきましては、現在三割の課税をいたしておるのでございますが、ラジオはそれと見ますれば、その娯楽的機関としての色彩が非常に弱いことになりますから、税率もまあ一〇%に、最低の税率にいたしておるというような事情にあるのでございます。で、この点につきましてはいろいろ問題があつたのでございますが、私どもとしましては、法律を以て、ラジオの全部につきまして、ラジオ聽取機の全部につきまして、非課税とするということは考えておらないのでございます。ただ免税点を設けまして、先ほどお話がありましたように比較的安いラジオ聴取機に対しまして、これを免税するかどうかということにつきましては、ひとりラジオのみならずいろいろ最近……まあ昨年決定いたしました当時に比べまして、物価の関係も違つて来ておりますので、いろいろ問題がありますので、それらに比べながら研究いたしたいとかように考えておるのでございます。ラジオについてもどういうふうにいたしますか、まだ物価の状況を調べておる段階にありますので、今確答申上げかねるようなわけでございます。
○小笠原二三男君 端的にお伺いいたしますが、先ほどからの御答弁では、私素人でちつとも了解しないのですが、ラジオ聴取機に課税するという理由は、財政的な理由からですか。入場税を取るに値いするような娯楽的なものを聞く機械だからかけるというお話もありますし、それならどうも納得できない点がある。課税の趣旨は何ですか。
○政府委員(泉美之松君) 物品税につきましては、この当初課税を起しました当時は、まあできれば賛沢品に対して課税をいたしまして、その奢侈的性質のものの使用を、消費を禁止するというような理由で昭和十三年に起されたものでございますが、その後戦時中財政需要が増大いたしまして、非常な広範囲なものに亘りまして課税をするようになりまして、必ずしも奢侈的なものでなく、相当実用品的なものにまで課税が及ぶことになつたのでございます。終戦後財政状況も余りよくなかつたのでございますが、戦時中余りにも課税範囲を拡げ、又税率を高くしておりましたので、その後物品税として適当なものになるまで税率も引下げましたし、課税範囲も縮小して参つたのでございますが、その際には、勿論奢侈的なものに課税するというのが物品税の本質ではございません。勿論奢侈的なものも相当ありますが、そのほかにやはり或る程度娯楽的なもの、奢侈的なもの、純粋に奢侈的ではありませんけれども、或る程度娯楽的な色彩のあるものに対しては課税をする、そうして実用品であるとか事務用品であるとか、生活必需品であるとか、こういつたものには課税しないという、こういう方針で、ここ数年来いろいろ改正をいたして参つたのでございます。まあそのうちのラジオ聴取機につきましては、先ほどからしばしば申しますように或る程度娯楽的な機関としての色彩がありますので、課税いたしておるということでございます。
○小笠原二三男君 だから娯楽的な色彩ありということで、戦争中の財政需要を賄うために高額な物品税を取つて来たものを残存しておる、残存させるための理由のように聞えるのですが、財政收入を得たいためにこの娯楽的機関であるという名目を以て課税をするというのか、そこがどうもはつきりしない。もう少し端的に御答弁を願いたい。
○政府委員(泉美之松君) これは申上げるまでもなく、すべての税は財政收入を上げることを目的といたしておるのでございます。問題は如何なる手段によつて財政收入を上げるかということにあるわけでございまして、財政收入の点からいたしましても、先ほどもお話がありましたように、ラジオ聽取機及びその部分品は、百六十億の物品税收入のうち、六億を占めております。それ一つの物品といたしましては、かなり大きな税収を上げておりますので、これを免税するということになりますと、減収が出るということを心配しておることは言うまでもないのでございますが、今お話は、ラジオ聴取機に対してなぜ課税するかということでございましたので、それはやはり娯楽的色彩のものがあるから課税するのだということを申上げたわけでございます。
○小笠原二三男君 五億というものが国家財政收入として重要であるということは私どうも適当でない。脱税とか或いはその他の問題において、滞納とかいうものにおいても相当高額なものがある。物品税の百六十何億というものの中の五、六億程度が高額で絶対必要であるというふうには考えられない。ただそれで寄りかかつておるところは、娯楽的であるという名目でこれに寄りかかつておるでしようが、少くとも新谷委員の御質問にあつたように、法律的には一応課税対象となつておつても、政令等において標準的なラジオ聴取機以下のものについては免税にする、高級な奢侈的なそういうようなものだけは課税するとか、そういう考慮があつてこそ、私はこういうものの普及徹底というようなことができるのじやないか。財政上の理由というものとバランスをとつて考えるならば、もつと考慮をされていい部面があるのじやないか。そういう気持があるから御質問しておるわけなんですが、先ほどの御答弁のように、そういう点については今後考究して何らかの結論を得るというような積極的な意思が財政当局にあるのですか。
○政府委員(泉美之松君) ラジオ聽取機だけについて申上げますれば、先ほど申上げました通り五億の減收でありますが、物品税の課税品目でありまする第一種の物品六十九、第二種の物品三つというものを合せたもので收入が百六十億余りになつておるのでございまして、一つ一つをとりますと、成るほど五億とか、或いは一億に足りないものもあるのでありますが、ラジオ聴取機だけが現在の問題になつておるのではないのでありまして、そのほかの物品につきましてもいろいろ御要望が多いのでございます。そこで一つラジオ聴取機だけで改正が片付けばまだ減収はさしたことはないのでありますが、ちよつと手をつけかけますと五、六十億の財源はすぐに食われてしまうというような状況にあるから、私どもといたしましては物品税の改正はなかなかできがたいというふうに考えておるのでございます。ただ先ほど申上げましたように、物品税の免税点を設けまして、余り小さなものに対してまで課税いたしまして、徴税上いろいろ困難を起すよりは、そういつたものにつきましては、免税を図つたほうがよろしいので免税点の制度を設けておるわけであります。その免税点の制度につきましては、又物価の関係、或いは生産費の関係などが変つて来て参りましたので、そういう点を十分考慮し再検討いたしたい、できれば改正を行いたい。かように考えておるのでございます。
○小笠原二三男君 私の申上げておる基本は、ラジオ聴取機等においては今日において大衆課税である、そう考えておるのが、根本の私の質問する要点なんです。今国税收入において年度年度において、税率がどうであろうと増収になつておることは間違いないのです。何百億という増收のあることは、その都度報告がある。そうしたら、ここの五六億なり、或いは百六十何億なりという物品税、大体大部分は大衆課税です。こういう点について十分な考慮が抑えないものかということも、私の申上げたい点なんであります。結局ラジオの聴取機ということに関してだけ話しておるようにとつて、あなたのほうでそういうふうに反駁になつたけれども、私はちつともかまわない。併し理由がもつと正鵠でなければならないと思う。物品税があなたがおつしやるように、戦争前になぜかけられたか、戦争中なぜ高率なものになつたか、それがなぜこういうように温存されておるか、そういうことを考えると、その都度々々適当な理由を付けているということは否定できないと思う。大本でもう少しこの点を考えられて、ラジオだけがそうできないというなら、その他の部分についても総合的にもう少し検討を加えられて、そうして殊に所得税或いは法人税等の増收分と見合つて、その点の減税を考えられないか。そういう点を考慮して欲しい。こういう希望を以て申上げておるのです。
○政府委員(泉美之松君) その点は一番最初に申上げましたように、今国会におきましてはすでに予算も通つたことでございますので、現在の財政状況からいたしまして、最も負担の重いと思われまする所得税についてだけ軽減を行いまして、その他の税につきましては軽減を行わないということを財政方針の基本方針といたしましてとりましたので、今国会におきまして物品税をお話のように全面的に再検討いたしまして改正を行うということは考えておらないのでございます。物品税はいつまでもそういう形で置いておくというつもりは勿論ございませんので、将来の状況に応じましてそれぞれ再検討はいたしたいと思いますが、そういうふうに考えております。ただ免税点の点につきましては、先ほども繰返して申上げたような事情にありますので、この点を十分検討して行きたい、かように考えておるのであります。
○委員長(鈴木恭一君) この際電波監 理委員長から発言を求めておられますが……。 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(鈴木恭一君) 速記を始めて下さい。網島委員長から発言を求めておられますが、これは次回に譲りまして、本日はこれで散会いたします。 午後零時三十七分散会