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13回国会参議院1952/07/04

大蔵委員会 第74号

発言数
36
登壇者
5
会派数
2
開催日
1952/07/04

会議録

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 第七十三回の大蔵委員会を開催いたします。  請願及び陳情に関する小委員長の報告を聞くことにいたします。

岡崎真一自由党

○岡崎真一君 今日は野溝委員長がおられませんので、私が代りに報告を申上げます。請願及び陳情につきまして、小委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。  七月三日、第四回の小委員会を開きまして、紹介議員より趣旨の説明を受け、各委員の意見及び政府の見解を十分に聴取いたしまして、慎重に審議をいたしましたのでありますが、その結果は次の通りであります。  請願第二千六百七十四号は、公衆浴場業者に対する課税率を適正に改められたいとの趣旨であり、陳情第九百三十六号は信用保証協会法の立案の際に、政府保証基金の積極的援助、中小企業信用保険制度の保険負担を政府七五%に改めること、金融機関に対する協会の自主性等を規定せられたいとの趣旨であり、いずれもその願意は妥当と考えられますので採択すべきものと決定いたしました。右御報告申上げます。

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 只今報告になりました請願及び陳情につきましては、その報告通り決定いたして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないようでありますから、さように決定いたします。   —————————————

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 次に連合国財産の返還等に関する政令等の一部を改正する法律案、右についての内容説明を聴取いたします。

松永勇大蔵省管財局外国財産補償課長

○説明員(松永勇君) 今回の法律の一部改正を提出いたしました理由は、提案理由の説明に書いてございますが、インドとの平和条約が近く批准される見込になりましたので、これに伴いまして返還政令、それから株式の回復政令及び補償法の一部を改正して、条約が批准された場合にインドを連合国と同様に取扱う。即ち今までの法律によりますと、連合国というものはサンフランシスコ条約の二十五条に規定されている連合国と限つておりましたので、新たにインド等、日本が個々に個別的な平和条約を締結する相手国をこれに加えなければならないという事実的な必要のために法律の改正をなしたのでございます。この法律の形態は政令で定めるものということになつておりますが、差当り問題のありますのはインドでございます。なお今後日華平和条約或いはビルマとの平和条約等が起つた場合にもこれによつて対処いたしたいということで、こういう規定になつております。その他はこれに関連する若干の技術的な規定でございます。重点となりますのは、只今申上げましたものでございます。簡単でございますが……。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 大体その補償が予想される額ですね。どのくらい見込んでおるわけですか。

松永勇大蔵省管財局外国財産補償課長

○説明員(松永勇君) 補償の額につきましては、インドは敵産管理をする場合におきましても、敵産管理法で指定された英国というものの中の領土としてその中に含んではおりましたが、当時の情勢からインドというものの取扱は普通の敵国とは若干異つております。その後になつて敵国の中から外したというような状況ががございまして、インドを英米と同じような過酷な取扱は事実上していない、敵産管理自体がむしろそういう敵国なるが故の特別の取扱というよりは、その財産の所有者であるインド人がいないための事務管理的な、要するに財産の保存的な措置のほうがより多かつたという点がございまして、連合国財産の補償法にきめているような原則をそのまま適用すべきかどうかという点に非常に含みのある点がございます。従つて補償の請求額がどのくらい出るかということも、アメリカ、イギリス等の場合ほどはつきりして来ないという点にございまして、その金額も非常につかみにくいのでございますが、いろいろな推定を加えまして、私たち若し請求されるとすればどのくらいになるかという一応の見込はつけております。併し非常にラフなものでございまして、約三億円くらいではないかと、こういうふうに思つております。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 それを賄なう予算ですね。予算措置はどういうふうになるんですか。

松永勇大蔵省管財局外国財産補償課長

○説明員(松永勇君) 連合国財産補償費として、御承知の通り二十七年度予算で組まれております。その百億から支出する予定でございます。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 そうしますと、まあ我々の立場として非常に問題が出て来るわけです。と言いますのは、今度の日本国とインドとの平和条約について衆議院では私のほうの黒田さんが岡崎さんに質問したのですが、これはサンフランシスコ条約と違う。あの一環ではない。それであの二十六条によつてよその国と条約を結ぶ場合、サンフランシスコ条約を締結した国よりは有利な条件で締結した場合にはサンフランシスコ条約加盟調印国に均霑させなければならないけれども、それよりも不利な条件、ただインドが不利な条件で即ち日本としては有利ですね。そういう条件で締結した場合にはとらわれない。そこで一応岡崎外務大臣の答弁から見て、我々はサンフランシスコ条約とは一つの別個の条約と我々は考えているわけですよ。そういう意味で我々は賛成の立場をとつているんですね。これに対してサンフランシスコ条約に反対の立場とつたんですが、これは我々としては一環として見ないわけなんですね。そうして日本にとつて有利、相手方にとつてはサンフランシスコ条約よりは不利な条約を締結する場合にこのサンフランシスコ条約の締結にとらわれないで、日本はよその国と日本にとつては有利な、相手方に不利な条約はこれは結び得る今日一つ前例を開いた、こういうふうに我々は解釈しているんです。それはいろいろ論議があるでしよう。あると思います。そこで連合国財産補償法は条約の一部ということになつているんですね。前には別個に審議されましたけれども、条約の一部であるということになつている。そこでこのインドに対する補償の問題はこの連合国財産補償法を改正してそこに含めるとなると、我々としてちよつとその点理解に苦しむんです。こういう立場からすると……。そうして又財源措置もあの百億の決定をしたときに、こういう調印国以外のものを予定されているというふうに我々了解していなかつたんですがね。その点はどういうふうになるんですか。

松永勇大蔵省管財局外国財産補償課長

○説明員(松永勇君) 只今の御質問の百億の限度に入れるかどうかという点につきましては、インドはサンフランシスコ条約に調印しませんでしたが、招聘はされた。当時百億という補償額の限度をきめるのには連合国全体が一体となつて、サンフランシスコ条約を締結するときに一体として考えられた。その場合にはインドは招聘されておつて、若しインドがそこで調印をし、批准をすれば当然この百億の中に入つて来たものだろうと思います。一方又日本のこの財政負担という点から百億というものの限度がはじき出されているというふうに考えられますので、このインドの補償もこの百億の中から支出して差支えない。こういうふうに考え、又そうする予定で実はおります。見通しとしてもそれで連合国側に不満をかもすことはない、そういうふうに思つている次第であります。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 そうすると招聘された国は大体一応まあ調印するものとして連合国人財産補償の対象として見てあの百億という予算を組んだ、こういうように言われるわけですが、そうなると調印しなかつた国もあるわけですから、そうするとその百億というのは随分その架空なものみたいになるわけですね。その点はどうなんですか。招聘された国に対する補償というものを考えておつて、それで今度抜けた場合に、調印しなかつた場合にはそれだけの分は必要ないわけなんですがね。一応その点どういうふうに……。

松永勇大蔵省管財局外国財産補償課長

○説明員(松永勇君) 百億という限度は、その二十七年度において国が最初から予算の限度をきめたものでありまして、一応の総額としては約三百億近くの金額を予想しておりますが、たとえ一年間に多少の出入りがあつても百億が限度だ。これが日本の財政負担のほうからみた一応の限度である、こういうことできめられたことであろうと思いますので、その点は差支えないのではないかというふうに考えております。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 どうもそこのところまだはつきりしませんが、それではソ連は招聘されたですね、併し調印しなかつた、それから今の御説明の根拠として、招聘された国を大体対象として連合国人財産補償の額をきめたというお話であるから、それならばソ連は急に調印しそうもないのです、今のところですね。その他においても米調印国があるとすれば、一体余計に算定しておるということになるわけですか、予算として出す場合にですね、不必要な予算をそこに組んでおる、こういうふうに見られないかどうかです。

松永勇大蔵省管財局外国財産補償課長

○説明員(松永勇君) 補償額総額がその百億以下になるという場合は正にお説の通りだと思いますが、総額は百億を超えておる。本来債務としては要求があればその要求額を即時に払わなければならない、こういうのが条理上当然だろうと思うのでございますが、日本の財政負担を考慮した上で一年間の支払額の限度を百億と置いたことで、そのことから百億というのがきまつて来ておるのであります。ソ連がそれに署名しなかつたから幾らを引くというふうにははじき出されないのではないか、こういうふうに思つております。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 そうじやないのです。さつきの説明として、インドの場合招聘されたから、招聘された国の財産補償ということを前提にして予算を組んだと言われるから、私はそういう疑問が出て来ると言うのです。インドの場合が当然あれに含まつておつたその根拠を聞いておるわけです。百億の中に当然含まれておつたのだから新たに財政措置を講ずる必要がない、その理由として、招聘された国の連合国人の財産はもう補償される建前になつておつたのだから、当然二十七年度は百億ですけれども、全体として約三百億を予定しておるのだ、こういう御説明ですからわからないのです。その含まれていた根拠として、招聘された国の分は皆これに算入されておるのだという御説明ですから、そうでなく、三百億と大体推定しておるのだけれども、インドの分もこの分で賄つても十分賄いきれるのだ。そこで実は最初の三百億には当然予定はしていなかつたけれども、連合国人財産の補償額としてはインドの分約三億くらい加えてもこの予算で賄いきれるのだ、そういう意味ならわかるのですよ。

松永勇大蔵省管財局外国財産補償課長

○説明員(松永勇君) 只今私の説明が不備でございまして、趣旨はその通りでございまして、全体として三百億、それを一年間に百億という限度で、これは日本の財政負担のほうから割出して来ておるのでございます。この百億の範囲内で十分インドの補償もできる、なおその場合に、連合国がインドは調印していないにかかわらず百億から出すのは不合理ではないかという主張をされる場合に、インドはサンフランシスコ条約に招聘されておつたのであつて、そのインドをその百億の限度から払つて、一年間の限度としては百億ということで一向差支えないのではないかということで、私申上げたのであります。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 それは説明としてはおかしいと思うのです。まだ未調印国があるのですから、招牌されても……。ですからそういう御説明ですと僕はおかしいと思うのです。やはり実際予算上賄い得るのだ、こういう意味ならわかるのです。実際問題として賄い得るのだ。併し招聘された国の財産補償についてはもう当然三百億の中に含まれて計算してあるのだということになると、違うと思うのです。最初はそうじやなかつたのではないですか。

松永勇大蔵省管財局外国財産補償課長

○説明員(松永勇君) 当初作つた約三百億の中にはインドは実は含まれておりません。併しインドを含めましても、全体として約三百億、そう大した変りはございません。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 それはわかるのです。それはわかりました。あなたは含まつておるように最初説明されたんですよ。その含まつておる根拠として、サンフランシスコ会議に招聘された国の財産補償についてはとにかく三百億の中に皆含まれておるのだ、それだから今度出て来ても新たに財政措置を講ずる必要がないのだ、こういう御説明をされましたから、それならばまだ未調印国もたくさん残つておるじやないか、そういう国の分も含めるというのはおかしい。今のお話を伺いますと、インドのを含んでいなかつた、いなかつたけれども、実際に予算措置としては賄いきれる、新たに補正とか何とか出さなくても十分賄いきれるのだ、こういうお話であることがわかりましたから、その点はそれで了承しました。

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 他に御発言もないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) それではこれより討論に入ります。御意見のあるかたは賛否を明らかにしてお述べを願います……別に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。  それではこれより採決に入ります。連合国財産の返還等に関する政令等の一部を改正する法律案を原案通り可決することに御賛成のかたの御挙手をお願いいたします。    〔賛成者挙手〕

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 多数であります。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお諸般の手続は例によつて委員長に御一任を願いますそれでは多数意見者の御署名を願います。多数意見者署名大矢半次郎 下條恭兵溝淵春次 伊藤保平大野幸一 黒田英雄西川甚五郎 岡崎真一木内四郎   —————————————

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 次に、閉鎖機関令の一部を改正する法律案について御質疑を願います。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 この閉鎖機関の整理後の人員の配備についてちよつと聞きたいのですがね。それについてどういう考慮をされておるか、その点だけ一つ伺つておきたいのです。

堀口定義大蔵省管財局閉鎖機関課長

○説明員(堀口定義君) お答えいたします。木村委員からの御質問でありますが、実は閉鎖機関は三月三十一日を以ちまして委員会を解散いたしまして、四つのブロツクに分けまして、在外関係に非常に関係のある機関約五十八機関と、それから政府出資その他特別法によつて設立された会社約十九機関、それから大阪関係約八十九機関、それからあと残りの一般機関と、この四つに分けまして、おのおの前委員でありましたかたがたを清算人に任命いたしておるわけであります。それから全体の職員につきましては三月三十一日現在に約八百三十名ばかり、もう仕事も非常に縮小されて来ておりましたし、その前から若干ずつ無理ない程度に人間を減らして参りましたけれども、それを機会にいたしまして約三百人近くの人を削減いたしました。併しながらこれにつきましては、雇用の問題も非常に重要視いたしまして、通常の手段によつてなかなか失業者なしにこの問題を解決するということは無理だという観測から、すでに一月頃から転職に関して特別な転職の斡旋部を作りまして、そこに十数名の専任の人を置きまして、求職側、それからその就職希望者のリストをきちんと作りまして、組織的に転職を斡旋いたしました結果、約二カ月ののち四月、五月とやりまして、六月の初めには約四十数名を残しまして殆んど転職に成功いたしました。その残つたかたがたというのは大体高齢者、それから女子、その他若干まあ推薦しにくい素質を有する者という程度でありまして、通常の能力を有する者は大部分転職することができた。その残つた人につきましては、相当な一時的な経済的措置を講じまして、やめて頂くことにいたしました。但しやめて頂きましても、就職につきましてはできる限りの考慮をやめたあとも払うというふうにいたしまして、組合との話合いも円満に解決いたしております。それからあと残りました人数が五百数十名もおりましたが、これにつきましては、清算人の下に分けてみますと約百人内外の人数でありますし、まだ仕事も相当程度続きます。それからそれまでの間にいろいろ閉鎖機関の指定解除で新らしい会社を作りましたり、或いは清算の仕事が別に分かれて行つたときに、そこに行つてもらうというようなことで、恐らく失業者を出すことなく解決して行けるのじやないかというふうに見通しをつけております。

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 別に御発言もないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 私は本案に賛成なんでありますが、只今お話のあつたように、就職の点について今後とも十分努力されることを要望しまして、賛成の意を表します。

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 他に御発言もないようですからつ討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決に入ります。閉鎖機関令の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの御挙手をお願いいたします。    〔賛成者挙手〕

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決すべきものと決しました。なお諸般の手続は先例により委員長に一任願います。それから多数意見者の御署名を願います。多数意見者署名伊藤保平 大野幸一黒田英雄 溝淵春次下條恭兵 江田三郎大矢半次郎 木村禧八郎木内四郎 西川甚五郎岡崎真一   —————————————

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

平沼彌太郎自由党

○委員長(平沼彌太郎君) 速記を始めて。それでは本日の委員会はこれを以て終了いたします。    午前十一時五十七分散会    —————・—————

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