大蔵委員会 第31号
- 発言数
- 132 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/03/27
会議録
○委員長(平沼彌太郎君) これより第三十回の大蔵委員会を開会いたします。 信用金庫法の一部を改正する法律案(予備審査)について提案理由の御説明を聽取いたします。
○衆議院議員(佐久間徹君) 只今議題となりました信用金庫法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。 最近中小企業金融の円滑化は、頓にその重要性を増加しつつあり、従つて、これらの金融を担当している信用金庫の任務は、益々重きを加えているのであります。御承知の通り信用金庫は昨年六月、信用金庫法の制定によりまして、金融機関としての基礎を確立し、鋭意その使命の完遂に努力しているのでありまして、本年二月末現在においては預金額七百七億を突破し、貸出額また五百三十三億を超えるという目覚しい活動を示しているのでありますが、真に中小企業者のための金融機関として更に一層その活動を促進し、中小企業金融の円滑化を図るために、今回信用金庫法の一部を改正いたしまして、会員たる資格を有する事業者の常時使用する従業員の数を、百人より三百人に引上げますとともに、会員中株式会社の数が漸次増加する傾向にある実情にかんがみまして、これらの者の便益を図るために、新に、会員のためにする有価証券の拂込金の受入等の業務を行い得ることとし、また資金運用の効率化を図り、経営の健全化に資するために、その本来の業務に反しない限度において、大蔵大臣の認可を條件といたしまして、会員域外の者に対する資金の貸付又は手形の割引を行い得ることとしたのであります。 以上の趣旨によりまして本法律案を提案した次第でありますが、なおこの機会におきまして、改正案の内容について更に若干補足的な説明を加えておきたいと存じます。 先ず今回改正の第一点たる会員資格の擴大という点であります。事業者たる会員の資格としては、現在常時使用する従業員の数が百人と限定されているのでありますが、御承知の通り見返資金の中小企業貸付は従業員三百人以下の中小企業者に対してなされることとなつており、又別途本国会に提案されている中小企業等協同組合法の一部改正案におきましても、事業者たる会員の資格を三百人に擴大いたそうとしているのでありまして、更に資金難を訴える中小企業者は、 〔委員長退席、理事大矢半次郎君委員長席に着く〕 おおむね三百人以下のものに多い現状であります。このような事情にかんがみまして、信用金庫につきましても、その会員となり得る事業者の範囲を三百人以下に擴大することにより、中小企業金融難の解決に資することといたそうとするものであります。 次に改正の第二点たる会員のためにする有価証券の拂込金の受入等の業務を新たに加えた点であります。御承知の通り株式会社制度の普及発達に伴ないまして、信用金庫の株式会社たる法人会員数も最近漸増の傾向にあるのでありまして、これらの株式会社が増資するような、或いは又今後会員たる個人が新たに株式会社を設立しようとする場合におきまして、現行法の下ではそれら株式の拂込金の受入等の業務の取扱ができないことになつておりますので極めて不便を感じられ、数年来その取扱い方を要望しておつたところであります。よつてこの際その取扱を認め、金融機関としての活動の万全を期せしめようとするものであります。 最後に、改正の第三点として大蔵大臣の認可を條件として員外貸付を認めることにいたした点でありますが、信用金庫の相当数は現在市町村の金庫事務を取扱つており、これを取扱う金庫は今後更に増加する傾向にありますが、金庫事務の取扱には市町村当局への貸出を行う場合が生ずることが当然予想されるところであります。のみならず信用金庫の資金量の増大に伴いまして、その余裕金が一時多額に上ることがあり、その効率的運用を図るためコール・ローン等に放出する必要がありますので、これらの理由によりまして会員以外の者に対する貸出の途をここに開いておこうとするものであります。 なお員外貸出の場合には大蔵大臣の認可を要することとし、協同組織の本旨を離れて会員以外の個人にまで無暗に貸出を行うことがないようにいたしております。 なにとぞ御審議の上速かに御賛成あらんことをお願いいたします。 〔理事大矢半次郎君退席、理事菊川孝夫君委員長席に着く〕
○理事(菊川孝夫君) 只今説明されました信用金庫法の一部を改正する法律案について只今より質疑を行います。
○小林政夫君 大蔵大臣の認可を條件として、会員以外の者に対する資金の貸付をやるということでありますが、この大蔵大臣の認可というのはどういうふうに行われるわけですか。一件一件やるのか……。
○衆議院議員(大村清一君) これは大蔵大臣が組合の内容を調査いたしまして、その組合の経営の堅実性、又預金その他資金の充実等を勘案いたしまして、員外貸出し、これは主として金庫事務をやつております場合の貸越金のことが多いわけであります。それから場合によりましてはコール・ローンに出すというようなことに限定をされておるわけでありまするが、それをいたしましても支障がないと認められる場合に、包括的に許可をするわけでございます。個々ではございません。
○小林政夫君 その包括的許可というのは、この信用金庫はそういうことをやつてもよろしいというふうになるのか、或いは預金の何%か、或いは何万円とか金額的に絶対額で行くのか、或いは預金のパーセンテージで行くのか、その点はどうです。
○衆議院議員(大村清一君) それは許可の場合におきまして一定の條件を付しまして、條件の範囲内で貸出しをするようにいたす場合が多いのであります。
○小林政夫君 その條件のつけ方ですね、つけ方を具体的に。
○衆議院議員(大村清一君) 今丁度お話のような資金量によりまして資金量の何%、或いは金額の全部というようなことで一定の條件を付しまして許可されるということになります。
○小林政夫君 そうすると、その資金の性質、使途、使途といつても具体的の貸出先でなしに、コール・ローン或いは金庫事務をやつているそのその貸越というような貸付資金の性質ですね。これについても條件がつくのですか。それから期間はどうです。期間は、何カ月という。
○衆議院議員(大村清一君) 二つの場合がございますが、例えば支金庫事務を組合にやらせるというような場合におきましては、無制限にやりますことは又組合の他の者にも迷惑をかけますから、貸越限度は百万円とか二百万円とかその組合の実力に応じまして適当な制限を付するということで許可になるのであります。 〔理事菊川孝夫君退席、理事伊藤保平君委員長席に着く〕 それからコール・ローンに出します場合は、田舎のほうの信用金庫等におきましてはあまりないと思いますが、東京の預金量が二十億もありますような有力な金庫におきましては、資金の運用上或る程度のものをコール・ローンに出すほうが却つて必要だというような場合がありますから、その場合におきましては金庫の状況に応じましてコール・ローンに出す限度を定めておく。この場合におきましては許可を受けるほうからその條件を持出して、その限度におきまして適当の場合にはその條件内で許するというような扱いになるのであります。
○理事(伊藤保平君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕 —————————————
○理事(伊藤保平君) 速記を始めて下さい。次に在外公館借入金の返済の実施に関する法律案、これを議題にいたします。右につきまして御質疑のかたはこの際お願いいたします。
○森八三一君 この同一人につきまして五万円という限度をきめたということの趣旨、それによつて生ずるであろう影響等につきましてどうお考えになつておるか御説明を願います。
○政府委員(石田正君) これは昨日も申上げたかと思うのでありますが、本借入金の性質というものは非常に複雑を極めているのでありまして、私たちといたしましては今回の法案によりまして、この在外公館の借入金返済につきまして最後的な結論を下したい、こういうのが全体の趣旨でございます。そういたしましてこの五万円という限度を画しました理由はいろいろと類似の問題も起つて来るわけでございます。それから又国の財政というようなことも考えられまして、この五万円ということが最高限度であろうかというふうに考えて決定いたしました次第でございます。それからどういうこれによつて影響が起るかという点でございますが、今まで審査をいたして参りまして、大体中味の確定いたしました件数が大体十三万二千件ほどございますが、そのうち五万円を超えまするものは三千件に満たない、かように考えておる次第でございまして、正確に申しますると今のわかつておりまするところでは二千三百件ばかりでございますが、それがこの五万円というものによつて影響を受けるというふうに考える次第でございます。
○森八三一君 もう一つお伺いいたしたいのは、現地通貨表示金額を本邦通貨に換算をいたしましてそれの三割増しにする。その三割増という根拠はどこにおかれておるのか。
○政府委員(石田正君) その問題の処理は非常にむずかしいのでありますが、政府といたしましては、こういう問題をできるだけ早く解決すべきが趣旨であつたかと思うのでございます。然るにもかかわりませずいろいろな事情がございまして今日に及んだわけでございます。この支拂を受けますかたは皆海外からお引揚になつたかたでございまして、そういうかたがたに対しましてこういう長い期間処理が遅れましたということは、政府といたしまして誠に反省をせざるを得ない点もございます。従いまして、花し仮にお引揚になりました当時こういう財源と処理がつきましたといたしまするならば、その間におきましていろいろ御利用の途もあつたかと思うのでありまするが、そういう点も考えまして利息分に相当するくらいのものはお差上げするのが筋ではないかというふうに考えたのであります。ただこれは借入れの時期等が皆違つております。そういう関係で画一的にするわけにも参りせんので大体年五分ということにいたしまして、借入をいたしました当時から考えますと大体六年ばかりたつているのであります。それらのことを考えまして大ざつぱに亘りますが三割という計算をいたしました。
○森八三一君 そうしますと、現地通貨を本邦の通貨に換算をするという換算率は、いつの時期をとつて基準とされるのか。これは公館が借入れるときの基準で換算をするのか。その後貨幣価値の異動もありますので、現在の価値に換算してそれに三〇%、利息程度を付加えるということになるのか。その計算実態はどうなりますか。
○政府委員(石田正君) この借入は非常に長い期間に亘つて行われたのでありますが、大体の気持といたしましては当時の円と現地の通貨というものを基準にいたしてやつたわけでございます。と申しまするのは、その後日本の円の通貨も変つておりまするけれども、現地の通貨は非常に変遷をいたしております。今日の状況を以てこれを換算するということは殆ど至難でございます。我々の原則といたしましては大体当時の率によつて換算する、こういう考え方で進めたのであります。なお相当長い時期に亘つておりますのでその時期々々によつて全部出すわけにも参りません。そこで借入が一体どういう時期に行われたかと申しますと、金額的に山を書いてみまして一番借入がたくさん行われました時を出しまして現地通貨と円の換算率を適用する、かようなことにいたした次第であります。
○森八三一君 そうしますと、公館に貸付をいたしておりまする引揚者から考えますると、その当時その措置が考えられておつたといたしますれば、その取得する返済金によつてそれぞれ経済活動の資源として利用されておつたと思います。となりますると、その後における国内の経済上の変遷に伴う影響を当然受けておつたと思われますが、今の御計算でございますと、ただその後五、六年を経過しておりますので年五分程度金利をつけることにはなりまするけれども、そう申上げまするような影響というものは全然加算をされないという結果に終るように思いますが、そういうように了解していいのかどうか。
○政府委員(石田正君) 御質問の点に対しまして若干補足させて頂きたいと思います。この法案は要するに最終的な処理をいたしたいということが趣旨でございます。それまでのことは率直に申上げますると未定ということも言えるかと思うのであります。そこで先ほどは当時の換算率によつたと申しましたが、他面から言いますれば現在の換算率というものがありと申しますれば、それによるという方法もあろうかと考えられるわけでございます。なおこの借入金というものは、その性格から申しまして金銭債権でございます。金銭債権でありまするならばそれは金銭債権として考える、かようなことに相成るわけであります。金銭債権として今日の情勢で判断するということになつて参りますると、仮にその当時ありましたこの通貨が今なお存続いたしておるということになると、日本で率直に申しましてインフレがあつた程度と現地のインフレの程度というものを比べてみた場合にどちらがはげしいか、こういうふうな問題もあろうと思うわけでございます。そこらの問題は実はむずかしい問題でございますので、先ほど申上げましたように借入件数の多かつたという時期をとつて算定をする、ということにいたしたわけであります。 それからあとの問題は金銭債権でございまするので、金銭債権の取扱に従いましてそして処理をするということがむしろ一般的ではないであろうか。これは何と申しますか、今のようにあのときに金が拂えたならばそれによつて例えば物を買つておつた。その値上りがあつたではないかというような点もあろうかと思うのでございますが、この点は預金とか或いは貸付金とかいうような工合の金銭債権としてその処理が今日まで延びて来た。こういう性質のものでありますので、政府といたしましては金銭債権として一般的な措置に従うという考え方をとつたわけであります。
○森八三一君 もう一つお伺いいたします。そういうように金銭債権と考えますると、その当時借入するときの條件として、第一に引揚された場合には即時支拂うとかいうような條件があつたのかなかつたのか、その返済に関しましてどういうような債権者との間に政府は契約をされておつたか、口頭でも指示があつたのかという点をお伺いしたいと思います。
○政府委員(石田正君) 金銭債権ということを申しましたのでこれは誤解を生じたかと思いますが、金銭債権的な意味というふうに御了承願いたいと思うわけです。当時の事情といたしましては御承知のように終戰直後でございまして、万般の点が混乱しておつたわけでございます。これは本来政府が借入金をするのでありまするならば、当然予算を見ていなければならんものであろうかと思うのであります。そういう点もなしに緊急に行われ現地との連絡につきましても遺憾な点も多かつたと思うのでございます。そういうことでございましてこれを非常にやかましく申しますると、そういう借入金をしたこと自身が適当なる国内手続をとつておらんのではないかというような問題さえも根本としてはあるわけであります。その点はこの問題を処理するについて、それであるからこれは政府の債務でないというふうに言い切るのもどうか。政府は関知しないことであるというような工合に言うわけにも行きませんのでこういう問題の処理が起つて来たわけでありますが、現地におきましては、出先のかたがたがいろいろと処理されたのでありまして、この、何といいますか借入をいたしましたときの形も、本当の意味の証書というような形をとつているようなものもございますし、それから紙の端切れに金額だけ書いたようなものもあるわけでございまして非常に千差万別なことになつております。それから又借入時に返済の問題につきましての條件というものもついているようなものもあるし、まるきり何もないものもあるわけであります。
○森八三一君 なお一つ資料としてお願いしたいと思いますが、御調査の結果一件々々ということは煩瑣でありますので、五万円を境にいたしまして五万円以上のものは何件でその金額はいくら、五万円以下が何件でその金額いくらということがおわかりになりますれば今お答え願いたいと思いますが。
○政府委員(石田正君) お答え申上げます。大体先ほど申上げましたような工合で、私たちとしましては、今はつきりわかつておりますのは本件に該当すると確認し得るものが十三万二千八百件ばかりあると思いますが、そのうち五万円未満の件数は十一万二千四百四十件、五万円を超えますところのものは二千二百九十八件、かように考えているわけであります。それから金額の点で申しますると大体五万円未満の金額は六億八千万円程度のものになるのではないかと考えているわけであります。それに対しまして五万円以上の金額でございますが、これは五万円で切りました場合には一億一千四百九十ぐらいに相成ろうかと、かように算定しているわけでございます。
○森八三一君 五万円で切らない場合のトータルは。
○政府委員(石田正君) 切らなかつた場合には五億八千八百万円というふうに相成ろうかと考えております。
○理事(伊藤保平君) ほかに御質疑はございませんか。 —————————————
○理事(伊藤保平君) では次に国庫出納金等端数計算法の一部を改正する法律案、及び国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案、(予備審査)に移ります。右二案につきまして提案理由の御説明を聽取いたします。
○政府委員(西村直己君) 只今議題となりました国庫出納金等端数計算法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申上げます。 この法律案は事務の簡素化に資するため、国庫出納金の端数計算について若干の改善を加えようとするものであります。 即ち地方税の延滞金及び加算金につきましては、これまで、国税及び地方税の本税についてと同様な端数計算方法によらないで、一般の国及び地方公共団体のり出納金の端数計算方法により、一円未満の金額を四捨五入することといたしていたのでありますが、今回これを国税の利子税及び加算税についてと同様の方法に改め、收納の場合には十円未満の金額を切捨て、還付の場合には一円未満の金額を一円に切上げて計算することといたしました。又、外国為替等を基礎とする收入金、支出金及び国債証券の利子につきましては、これまでは一銭未満の金額を切り捨てる方法をとつておりましたが、これを一般の国庫出納金の端数計算と同様一円未満の金額について四捨五入する方法に改めることといたしたのであります。 次に、国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案でございますが、現行の旅費の定額は、一昨年四月に定められたものでありますが、その後における国内の経済事情は相当変化いたしており、又近く日本国との平和條約の発効に伴いまして外交も再開されることとなりますので、この際、実情に適合するように内国旅費及び外国旅費の定額を改訂増額いたしますと共に、あわせて規定の整備を図ることが必要であると認め、この法律案を提出いたした次第であります。 次に、本法律案の大要を御説明申上げます。 第一に、内国旅費の基本定額につきましては、これを現在よりおおむね一五%ないし二〇%引き上げることといたしました。なお、現行法律では、右の基本定額を基礎とし、これに旅行者の職級に応じた数段階の割増歩合により計算した額を加算して支給する建前でありましたが、事務簡素化の見地からこれを改めまして、その段階区分を整理するとともに割増額を含めた定額で表示することに改めました。 第二に、外国旅費の定額につきましては、その基本定額は、従来諸種の名目で支給されていたものをあわせて整備いたしますとともに、旅行者の職級に応ずる割増区分及び割増額は、ほぼ内国旅行の場合と権衡をとつて定めることといたしました。 第三に、外国旅行の場合の鉄道賃、船賃及び支度料につきまして、外交再開後の実情に適合するようにその支給條件を合理的なものに改めることといたしました。 以上申しましたほか、制度運用の実情に鑑みて若干の規定の整備を図ることといたしております。 なお今回の定額改訂による旅費の増加額につきましては、すべて既定予算の範囲内において賄う方針でございます。 以上がこの法律案の提出の理由であります。 なにとぞ御審議の上速かに御賛成あらんことをお願い申し上げます。
○理事(伊藤保平君) 本件の質疑は次回に讓ります。 —————————————
○理事(伊藤保平君) 次に在外公館等借入金の返済の実施に関する法律案を議題に供します。
○政府委員(石田正君) 先ほど御質問がありました件は数字の点につきまして脱漏いたしました分がございまするので補足させて頂きたいと思います。これは五百円未満の数字を落して申上げましたのでありますが、これが一万八千六十四件ございます。それに相当いたします金額が五百円で換算いたしまして四百六十一万二千円になるわけであります。従いまして先ほどの数字を調査いたしますると、五万円未満の件数は十一万二千四百四十件と申しましたが、これが十三万五百四件と相成ります。金額のほうは六億八千四百十一万三千円、こういうふうな計算に相成る次第でございます。
○小林政夫君 ついでに、ここに在外公館等借入金評価審議会に対する諮問をされた事項の答申書が資料として添付されております。これをあなたは聞かれたのでしようから説明して頂けないでしようか、答申について。
○政府委員(石田正君) 評価審議会に対しまして諮問いたしました事項は五つあるわけでございます。 第一は終戰後における現地の通貨制度の変遷がどうなつているかという点でございます。この点につきましては非常に広範に亘りましてまちまちでございまするので、ここでお話申上げることは省略させて頂きたいと存ずる次第でございます。 それから第二の問題といたしましては、借入金を表示いたしておりまするところの現地通貨を評価するにはどういう方法によつたら一番妥当であろうか、こういう点を諮問いたしたわけでございます。これは目指しておりまするところの答申の趣旨は、いろいろな種類の通貨がございました場合にその価値の比較をいたしまするのには購買力の比較をいたしまして、そうして物価指数、特に卸売物価指数を以て比較する、こういう方法があり得るわけであります。それによつてやるということが本筋なのでございますが、終戰前におきましても実際現地におきましてなかなか物価指数とか何とかいうものが正確に捕捉しがたいという実情もございます。特に終戰後の混乱時におきましてはそういうものを的確に把握するということができないという実情にあつたわけでございます。 そこでこの先ほど申したのでありまするが、一体いかなる時期を以て比較するかという問題がございまするが、これは仮に最盛期によつてやつたほうがよろしかろう、非帶に長年に亘りますししますので一番そこの最盛期というものをとつて、そこのところでいろいろ考えてみようということに基きましてとつたのでありますが、それと同時に地区ごとに事情が違う点がございます。甚だしいことを申しますると、同じ地区の中でもみんな町々ごとに違うという点もあつたわけでございますが、大きく常識的に分けまして、そうしてそれらの地区についてどういう状況かということを次に研究してみたい、こういうことが妥当だろう。そこでこれを一応朝鮮、満州、関東州、華北、華中、タイ、仏印というような区分をいたしまして、それでその通貨の評価をしようというのでありますが、結局なんらか代表的な品物をとつてその値段を比較してみるのが一番端的ではないか。そこで選ばれましたものが米でございます。これはまあ米を必ずしも主食としておらない所もございまするので、それから又米の産地と消費地というところの事情の違いもございますので非常にむずかしい問題でありますが、結局品物を考えた結果米によらざるを得ないのではないか、こういうことに相成つた次第でございます。そこでその米の問題はどうなつているかということを比較するというふうなことを先ず中心としていろいろと数字を出し、それから大体その場合に大きな問題と、相成りましたのは、麦のようなものを主食にする所はどうかということであつたのでありますが、これは各地ごとにここは麦をとる、ここは米をとるということは非常に煩雑なのでありますが、併し幸いにして終戰後におけるところのそういう食糧の値段の動きというものが大体このような方向に進んでおつた。そこで米をとつてもいいではないかという結論に達したわけであります。そこで米の値段を中心にいたしましてやつたのであります。ただ当時におきまして地域によりまして一つの通貨ではなく幾つかの通貨があるという場合はどれによるかというような問題があるのであります。これは一番その地域において実質上ドミネートしておりますところの通貨によつてそうして米を比較をして、そうしてそれを現地におけるところの通貨相互間のまあ価値に従つて通貨の価値をきめて行く、大体こういうような方針によりまして評価をいたしたわけでございます。それが結局諮問の結論でございまして、その間におきまして違つた一つの評価方法として、借入金の表示しているところの現地通貨を弁済時の為替相場で換算して、そうして遡つて行くという方式のことも考えたのでございますが、先ほど御質問の答弁に申しましたごとくなかなかそれは実際問題としてむずかしいことがありますので申したわけであります。なおそれでやりますると大局的に申していわゆる債権者と申しますと、語弊があるかも知れませんが公館借入金に応じられました向に対してむしろ不利な結果が出て来るというようなことがございますので、前段に申しました方法によつた、これが大体諮問の第二の事項に対しまするところの答申の要旨でございます。 それから第三の問題としましては、同じ現地通貨がありまする所におきましてその地域ごとに地域差を付けるかどうか。この問題でございますが原則として地域差を設けないでいいのじやないかというのが一つの方針であります。ただ一つの通貨が先ほど申しました区分けした地域の各地域に移しているというような場合におきましてはそれぞれ別に扱わざるを得ないのじやないか、これが第三に対しますところの答申の要旨でございます。 それから第四の問題は、現地の通貨が時期によつて価値が違つている、これはどうするのだという問題でございます。これは実行上の問題といたしまして、同一現地通貨によつて借入の時というのを一々押えて正確にやるというのが本来の趣旨であろうけれども併しそれもできませんので、結局最盛時をとつてそのときの価値で行くのがむしろ一番実際上妥当ではないか、そういうことでございます。ただそれを実際にまあグラフ式に表現してみますと、最盛期の山でありますが一つの所が多いのでありますが、所によりましては山らしいものが二つある。こういうことになりますと山と山とを両方とつてそうして山の真中をとつて、左の山に近いほうは左の山で評価する、右の山に近いほうは右の山で評価する。これが諮問事項の第四に対する答申の要旨でございます。 それから諮事項の五、通貨別、地域別及び時期別の円評価基準はどうか。というのは、これは日本政府といたしまして今度の法案を出しますにつきまして別表となつておる部分でございます。 要するに先ほど申しましたいろいろ諮問事項に対する考え方をやつて参つた結果結論はこういうことに相成るのじやないか、こういう答申でございます。政府といたしましては、その答申の趣旨によりましてこの法案を提出するに至つたのであります。なお先ほど御質問がありましたところの三割の問題も一応そういうふうに評価審議会としては結論は出したけれども、自主的な観念を盛るということができればなお一層よいのではないかと、こういう希望事項がありましたのでそれを盛りましこれを作つた、かようなことでございます。
○理事(伊藤保平君) 質問がございませんでしたら午前は一応このままにいたしまして午後は一時から再開いたします。一時まで休憩いたします。 午前十一時五十四分休憩 —————・————— 午後二時八分開会
○委員長(平沼彌太郎君) 大蔵委員会を再開いたします。関税定率法等の一部を改正する法律案(予備審査)これについて質疑を行います。
○小林政夫君 通産省から化学局と繊維局が来ているようですが、両方の例の建染染料についての見解を聞きたいと思うのですが、化学局と繊維局二人来ておるようでございますね、両方とも。化学局は恐らくメーカー側だし繊維局のほうは使用者側のほうだと思いますから両方の見解を一遍聞いてみたいと思います。
○委員長(平沼彌太郎君) それでは繊維局と化学局の御両所に見解をお述べ願いたいと思います。
○説明員(秋山武夫君) 繊維局長は只今通産委員会に出ておりまして、私繊維局の繊政課長の秋山であります。委員長から両局の意見をお求めでございますが、実はこれは通産省全体として或いは政務次官或いは大臣あたりから意見を申上げるほうが適当かと思うのでございまして、無論省内のそれぞれの立場上いろいろ意見はございましたのですが、現在のところ通産省といたしましては大体統一された意見を持つておるわけであります。局の意見というふうな御質問を受けますと実はちよつと御答弁申上げにくいのであります。
○小林政夫君 そういうことがあろうと思つたので一応……。勿論政府側だから政府が提案されておることと食い違うことは言えないはずですが、まあ個人としてもいいが、それぞれ恐らく立場が違うはずなんで、そういう政府、通産省としての意見をまとめられた過程における話として聞かしてもらいたいと思います。
○委員長(平沼彌太郎君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕 〔委員長退席、理事大矢半次郎君委員長席に着く〕
○理事(大矢半次郎君) 速記を始めて下さい。
○説明員(秋山武夫君) 生産関係と需要との関係についての御質問でございますが、無論私どもといたしまして、国産染料が高級化しそれに生産量が増されるということが何より望ましいことでございまして、 〔理事大矢半次郎君退席、委員長着席〕 強いて好んで輸入品を使いたいという気持は毛頭持つておらないのでございます。ただこれも私専門でございませんが、聞くところによりますと、高級染料につきましては一色の高級染料の設備をいたしますのに大体一億円近くの設備費を要するというような、無論これは種類によつて高低いろいろあると存じますけれどもそういうようなことを聞いておりますので、日本の現在の資力から見てそう急激に国産染料で自給するということはちよつと予想し得ないのではないかというふうに考えております。ただこの間誤解を招くといけませんので申上げておきたいのでありますが、実は私どもの真意は只今申上げましたように、国産をできるだけ殖やし国産染料を使つて行くということにおいて何ら人後に落ちる気持はございませんが、只今申上げましたような事情もありまして輸入品を全然入れないで済む状態にはまあ急にはちよつと困難じやないか。従つて、或る程度の輸入染料はどうしてもこれは使わざるを得ないというふうにも思うのであります。従いまして、若し可能でありまするならば、我々の本当の希望はスレン染料というものについての一本の税率ということでなしに、国産可能な染料と、近い将来にやはり客観的に見て国産不可能と思われますような染料とを区別いたしまして、それについて税率を二つに分けるという方法が取り得まするならば、これはもう何より望ましい方法だと思うのであります。現にスレン染料だけがあらゆる染料と別の税率を定められているということから見まして、スレン染料の中で特定の染料、即ち国産の可能なものと不可能なものというものを区別するということも、無論これは手数は現在以上に相当殖えることは考えられますけれども、やつて不可能な問題ではないというふうに考えられるのであります。これはまあ私、税の専門でございませんからそういう点が誤りであれば取消しますが、本当のまあ素人考えとしてはそういうような希望を持つているのであります。染料メーカーといたしましても、染織業者といたしましても問題がここまで深刻になつて参りました現在、仮に税関として相当手数が殖えるといたしましても、若しできるならばできるだけそういう方法でこの問題を解決して頂く方法はないものだろうかということを考えておるのであります。
○小林政夫君 化学局のほうへ聞きますが、この資料は化学局の所管ですか。化成品工業協会から先般スレンの染料設備能力及びそれの増産、二十七年度中に補充及び新設予定の計画書を出してもらつたのですが、化学局の見られるところでもこれで間違いないとお考えですか。
○説明員(入江明君) 化学局長に代りまして、化学局の有機課長でございます。化成品工業協会からの資料というのですが只今拜見いたしたので詳細に拜見するひまがないのでございますが、実はスレン染料設備能力の増強計画がございまして、開発銀行からの資金の融資のうち、三井化学の分につきましてはすでに融資が終りまして建設にかかり或いは完了したものもございますが、日新化学の分につきましては開発銀行の融資がまだ決定いたしておりませんために多少延びております。従いまして、ここにございます二十七年度末というのは或いは日新化学の分が多少延びることがあるかも知れないという程度で、計画といたしましてはこの通りでございます。
○小林政夫君 先ほど繊維局の秋山君が国産染料と輸入染料とを分けて税率を変えるという意見を述べられたのですが、その際にはつきりこのいろいろ百何十種から品種があるわけでありますが、それについて勿論メーカー側と本省側と話合をつけ結局は尻は化学局か繊維局に持込まれると思いますがきちつと分けられましようかね、話合はつけられますか。確信ありますかお二人とも。この染料は一応輸入スレンの中でですよ、品目別に、大分混合して使いますようですから、ここではつきり分けられるかどうか。
○説明員(入江明君) 大体人によつてその見方が違うのでございますが、要求せられておりますスレン染料の数と申しますのは、まあ七十乃至百種類というふうに言われておりますが、このうちまあ国産可能であるものは二十種類ばかりございます。国産対抗品がないと称せられているものはやはり五十種類ばかりございます。その間のものは研究が終つておつて国産しようとすればできるというものもあり、或いは他の配合によつて、輸入品そのものではないかも知れないが大体その対抗品ができるというふうなものと考えられておりますが、而も大体におきましてスレン染料そのものは非常に使用量が比較的少いものでございますから、仮に日本でスレン染料をこしらえるといたしましても、年間数キロというようなものは企業化しても殆んど企業的には合わない、こういうものは殆んど輸入に仰ぐほかはない。併しメーカー等によつて国産化し得るものもございますから、種類的に申しますとその通りでございますが、相当数が国産化し得るという考えである。こうなりますと、やはり先ほど秋山説明員が申しました通り、国産化し得るものはできるだけ使用者としても国産品を使うべきであり、国産化しても企業的に合わないものはメーカーといたしましてもいさぎよくこれをなげうつという形になりますれば、片一方は低率が望ましく片一方は高率が望ましい。その辺を先ず数量的に大きく占めるもので分けて行くというふうにいたしますれば、それほどの食い違いはなく品種は決定し得るのじやないかと私はそう考えます。
○小林政夫君 この前、学者の、何といいましたかね、この研究室で研究しておられる人に来てもらつて、私も秋山君の言つたと同じような見解で聞いてみたところが、なかなかスレンの中で品質をわける、税関でこの品質を簡單に言うためにプルーだ、ブラウンだというふうなことで分けて行くということが困難であるという意見の開陳があつた。メーカー側も本省側もそういう現物を色分けするということはそう簡單にはできない。一遍染めてみなければならないというようなことを言つておつたわけです。私は先般国政調査で三井化学へ行つてこのスレンの染料を見て来たんです。そのときには我々の見せてもらつたのは簡單な試験管で、ちよつと布をつけてやはりそれぞれ色が出たわけで、その私が行つたときの設備としてはそう大した設備ではなくて、その研究の程度のことですからまあブルー、バイオレツトというふうなものが簡單に試験管と、ちよつとした煮沸設備等で色分けできるわけです。そういうことからいつて税関にどの程度の現在設備があつて、そういつた簡單な、これはおかしいと思うのに対してそういつた試験措置をすることができるかどうか。又そうしなくてもこのインボイス等で信頼して一応入れておいてあやしいと思えば後から抜取り検査をやつてみるというふうなことで行けるものかどうかということについても、秋山君と同様な見解を持つているんですよ。そういう点について研究してみたいと思つているんです。あなた方にそれを言うのも何だが、大蔵省のこの税関関係の人は来ていないのですか。
○説明員(木谷忠義君) 説明員でございますが、税関部鑑査課長木谷です。只今のお尋ねの税関でスレン染料を分析してその種類といいますか、品種を正確に見分けることができるかどうかという御質問でございますが、税関におきましては分析室をそれぞれ持つておりましてやはり専門家を配置しております。それで相当詳しい分析もいたしております。だからそれぞれ専門家がおりまして相当詳しい分析はやつておりますから、そういう品種を見分けるという点は或る程度まではできると思つております。併しながらこの染料で現在分けてありますように染料の種類別で分ける分け方、建築染料とか、塩基性染料、そういうふうな分け方ですと割合分析がしやすくてわかりやすい。ところが同じ建築染料の中で何々のAとかBとか、何々のGとかいうふうな細かい点になりますと、分析が相当困難になるんじやないかという点が心配になるわけです。例えば昨年あたりからこれをどういうふうにして分析させるかということで相当研究したんですが、やはりこれは相当むずかしい点が残つている。それでもう一つ心配になりますのは、私のほうから率直に申しますと、或る種の染料は低い関税でやる、或る種の染料は高い関税でやる、こういうことになりますと、安いほうの染料の名前を使つて来るものがありやせんかという点が第一に考えられます。もの一つはそういう安い染料とそれから関税の高い染料、それを二つ混ぜて来た場合にこれをどう扱うか。そういうふうな場合にその見分けが非常に困難になる。それでそういうふうな混ぜて来たときに、その混ぜた分量によつてそれを元へ戻して計算ができるかどうか、という点を考えますとこれは相当むずかしいのじやないか。そこらについてはなお通産省のほうの化学の専門のかたともよく御相談してこれは研究を進めなければ、今おいそれとやるのは少しむずかしいのじやないかというふうに考えております。
○委員長(平沼彌太郎君) 本案の質疑は次回に讓ることにいたします。 在外公館等借入金の返済の実施に関する法律案、これについて質疑をお願いいたします。
○小林政夫君 議事進行について、この染料関係は御承知のごとく三月三十一日までにきめなければならんわけですが、そうすると今後のこれについてのまあ関税定率法の審議をどういうふうに運ばれるつもりであるか、それを一遍日程というか、我々も会派の意見をまとめる関係で……。
○委員長(平沼彌太郎君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(平沼彌太郎君) 速記を始めて下さい。 郵政事業特別会計法及び電気通信事業特別会計法の一部を改正する法律案について質疑を願います。
○菊川孝夫君 昨日電通省の会計課長にお尋ねしたのでありますが、実は電通省におきましては最近社会の耳目を衝動するがごとき汚職事件が続発しておりまして、まだどこまで発展するかわからんというようなことが新聞にも報道されているので誠に忌わしいことだと思います。従いましてこの会計法の改正に当りましては、そういつた原因の介在するようなところは成るべく直して、そうして改正の際に取入れるようにせられることは我々としては是非望ましいことであるというように考えて昨日御質問申上げたが、そのいろいろ御質問したうちで焦点になるのは契約の問題でありまするけれども、三十万円以下の場合には公開入札とする、三十万円以上の場合にはこれは特殊の技能を要するものであるというので、指名競争入札或いは随意契約ということになつておる由でありますが、我々といたしましてはそれは指名競争入札或いは随意契約と一般公開入札とはそれぞれ長所短所がございまして、一概に何でも公開入札にすればいいんだというふうに言い切るのも問題だと思います。併し最近電通省におきましては、曾つての日本電信電話会社といいますかな、あの特殊会社と同じようなものが、特に満州国において電信電話をやつておつた人たちがお帰りになつてあれに相当するような請負会社をこしらえて、それと今後相当密接にやつて行かれようとする動きもあるというように、聞いておるし、曾つての日本電信電話会社を電通省に吸收してしまつたために、その人たちが何といいますかな、今までやつておつたような気持が未だに抜切つておらないために、公務員としての適格性において若干遺憾の点があつたために今日のような汚職事件が出たのじやないか。従いまして私申上げたいのは、この契約の問題につきまして原則は飽くまでも公開入札で行くべきではなかろうか。かように考えるわけですが、勿論その場合にただ單なる無制限に公開入札というわけにも行かないでしようが、入札の場合には保証金も取るであろうし、又その会社がそれだけの工事を請負うだけの資格があるかどうかということも考えなければならぬのでありますが、併し今日三十万円以下の工事なんというのは工事の中に殆んど入らない、ただ單なる修理だと思う、それだけは公開入札にしておいて、三十万円を超えるものはみんな指名競争或いは随意契約にしているというところにこの汚職事件発生の一番根本的な原因があるのではないかと我々は考えるのでありますが、この点他の省の建設或いは施設の契約と睨合して、あなたのほうだけは特別のこういう扱いをしているのかどうか。この点を御研究になつておるかどうか、一遍一つお答えを願いたいと思います。
○政府委員(肥爪龜三君) お答え申上げます。電気通信省におきましては今おつしやいましたように汚職を起しておりまして誠に申訳けないのでありますが、それにつきましてはあらゆる面から検討を加えまして将来このようなことの起らんようにということをいろいろ検討しておる次第であります。あの問題を起しておりますのは二十五年度の工事に原因するのが多いのでありますが、これにつきましては内部の牽制組織を整備いたしまして、従来工事長と資金前渡官吏が一体同心のような恰好になつておりましたのを、はつきりと両方に責任を持たせるようにいたしまして牽制をし合つて間違いのないようにしたいと、かようなことも考えてやつておる次第であります。 今の契約の問題につきましては、この間から問題を起しておりますこととは直接関係はないのでございますが、仰せの通り契約は、会計法の原則といたしましても一般競争が原則でございます。私どものほうのものもそれに間違いないのでございますが、何様終戰後の混乱期におきましては、いろいろ資格、業者の内容の充実その他の点から見まして、必ずしも信頼できないような状態にありましたので、先ず普通の常識から見ますと逆でございますが、三十万円以下は一般競争でも何とか工事はやつてのけるだろうと、かように考えたのであります。ところがそれ以上につきましては工事の完成ができなかつたりするような虞れがありまして、そういう不測のことがございましては事業上誠に由々しいことであると。殊に私どものほうの工事は物品は官給でございます、役所の品物を工事業者に渡しましてそうして工事を請負わせる。工事費は、いわゆる私どものほうで貯蔵品と申しておりまするが、そういうふうな品物につきましては官が支給いたしましてそうして業者が適当に保管し、それを使つて工事を完成するというようなことにもなつておりまするので、大きな工事におきまして十分信用のできる者を選びませんと、重要な国の財産に間違いのあるというようなことがあつては大変だというような工合に考えまして、一般の常識とは逆な三十万円以上超えるものにつきましては随意といたして今日まで来たのでございます。 さてそれでよいか、もつと考える余地はないかという御質問でございますが、その後物価も上つておりまするし、又社会も大分あの当時に比べましては安定して来たように思いまするので、私どもは更に検討を加えまして、この三十万円以下、それを超えるものというものにつきましては、十分現在の実情に副うように、そうして工事がうまく行くように再検討を加えたいと存じます。 それから工事会社ができたのではないかというお話でございますが、私どものほうにおきましてこしらえたのではございませんが、民間有志相寄りまして工事能力を擴充いたしまするために会社ができたのであります。その母体は満洲に働いておつた人が母体だというようなお話でございまするがそういうことはないようであります。一般にそういう経験のある人或いはメーカー、工事業者等が出資いたしまして会社ができたようでありまするが、勿論これに独占権を與えるというようなことは毛頭考えておりませんで、一般競争又は指名競争その他によりまして競争の下に、若しこの会社に能力がございましたら工事をやるということに相成る次第であります。大体そのような工合でございまして、私どもはフエアーに独占というようなことをやらせないように、そうして風通しをよくいたしまして工事能率を発揮いたしたいと、かように考えている次第であります。 なお又、最近の汚職につきまして、日本電々の社員が入つて来ているのでそれが原因をなしているのではないかというお話でございますが、実は検査院のほうからも、それが原因ではないかという御指摘を受けているのであります、誠に会社に従事しておりました者でありまするので官庁式な会計処理を疎かにいたしまして、ただ工事が早くよく済めばよいというような考えで法規を紊る、そういう紊つておりまするうちに惡心がそこへ入り込みまして、申訳ないような事態を起したのでありまして、この点誠に申訳なく存じておりまするが、こういう問題をなくしまするために冒頭に申しましたようないろいろな措置を考えまして、そうしてこういうことのないように考えている次第でございます。
○菊川孝夫君 その次にお尋ねいたしたいのは、先ず第一に、契約制度について再検討するとおつしやつたのですが、実は高度の技能を必要として特別にその会社でなければならんという独得の特許権或いは技能等を持つておる場合があると思うのです、あなたのほうにだつて例えば電波の関係であるとか無線の関係等におきまして、その会社でなければできないというようなものがこれはあるだろうと思います。その場合には別でありますが、例えばあなたのほうの工事にいたしましても道路を掘つてそこへ電線を埋没するというような工事は、これはどこの会社でもできることだと私は思うのです。それを随意契約等によつてやります場合には、どうしても先ほど私が申上げましたようないわゆる工事会社ができて来たらその工事会社に請負わすと、ところがその工事会社は実際に作業をやるのではなしに大抵契約をしましても又それを下請さして、そうして結局はこの会社はトンネル会社になるというのが今官庁にできております。国鉄の中にでもちよいちよいこういうのはあるのでございますが、これがトンネル会社的なものになつて、そうして上前をはねて下請をさせるというようなことになるおそれが多分にある。従つて、これに特別な権利利益を與えるようなことは嚴に慎しまなければならんと思うのですが、差当つて問題にするのは、技能によつて随意契約、高度の技能を必要としたり特許権を持つておる会社に対しまして、その特許権をどうしても使わなければならんという面に対しては随意契約ということも結構だと思うのでありますが、電線を埋没したり電柱を立てたりするくらいな技能はどこでもこれはやれると思う。而もその工事をやつた暁におきましては当然検修というのが行われるのは私が申上げるまでもなく経理局長さんは御存じだと思いますが、検査はあるのでございますが、検査に合格しないときは直せばいい。従つてそういう方面から検討する用意があるのかどうか。今のようにただ三十万円を五十万円に引上げるというだけで以てやつて行こうというのはどうか、この点についてお伺いしたい。
○政府委員(肥爪龜三君) 最近できました会社がトンネル会社ではないかという御質問でございますが、最近聞くところによりますと、この工事会社におきましては相当工事部隊を持つたようでございます。そういう人間皆合せまして百名を突破するようでございまして、そういうジヤンルを持つておりますところからいたしまして、私はこの会社はトンネル会社ではないと信じておるのでございます。 それからなお競争でやるようにというお話でございますが、勿論ほかの会社におきましても能力を持つておりまするようなこの工事につきましては、勿論一般競争又は指名競争でやつて行きまして、一つの会社とだけ随意契約をやるということは絶対いたさないのでございます。仰せのようにこの会社しか能力を持たないというような高度の技術を要するようなものが若しあるといたしました場合には、このときには嚴格なる原価計算の下に予定価格を持ちまして随意契約もやむを得ないかと存じまするが、これは極めてレア・ケースでございまして、一般的には指名競争又は一般競争というところでやつて行きたいと、かように考えている次第でございます。
○菊川孝夫君 次に、将来こんなことを起さないようにいろいろやつているということを言われましたが、具体的にどういうことをおやりになつておりますか。
○政府委員(肥爪龜三君) 先ほども申しました工事長と資金前渡官吏で十分な牽制をして、間違いないようにやるということも第一点でございまするし、又そのほか予算上当然そういう経費は入つておつたのでありまするが、その周知が徹底していなかつたことから、たとえて申しますると、工事を始めまする場合には地元で起工式などをやる必要があるのであります、で、起工式には適当な経費を割きまして近所の人に集まつて頂きまして披露をするということも工事をやりまする場合には当然必要でございまするが、その経費が出せるということが、又そういう経費をどの程度まで使つていいということが余りはつきりしていなかつたということがございます。こういうことをはつきりいたします。又現場で工事をやるといたしまするとその工事要員の事務所のようなものが必要でございまするが、こういう仮設備を作るにつきましてどの程度にやるかということもやや明確を欠いておりましたので、そういうことをはつきりするということを考えているわけであります。そのほか警察との関係、例えば盗難にあつた、それにつきまていろいろ協議をするというような場合の多少の経費等も分明を欠いておつたのであります。そういうような部外の折衝費等につきましても明確にすることにいたしまして、工事部隊が正確に予算をみまして必要な経費ははつきりとやれるようにするということになつたのであります。 そのほかなお工事能率を増進するという意味を持ちまするが、私どもの役所におきましては直営工事よりも請負工事にしたほうがいいのじやないかということで、来年度からは本省におきましては直営工事は原則としてやらない、大体すべて請負工事でやつて行こうというような工合にいたしまして、この直営に伴いまする工事能率の惡い点を救済し、併せてああいう問題を起さないようにするということを考えた次第でございます。
○菊川孝夫君 次に認証制度についてお伺いしたいのでございますが、実は先国会以来今国会まで継続審査になつておつて、一般の財政法、会計法の改正に当りまして、終戰後設けられました認証制度について、他の官庁におきましては有名無実と申しますか、まあ煩瑣に堪えないから廃止してもらいたいという要望が強く、今回の会計法の一部改正に当りまして、認証制度は原則としては廃止することになつたわけであります。ところがあなたのほうではこの認証制度も設けなければならんという、まだ存置しなければならんと特別調達庁とあなたのほうからは強く要望している、まあ設けさしてもらいたいということを言つているというようなことを聞いて、せめて今までの汚職事件を防止する一つの懴悔としてこれをやつて残されようというふうにまあせられたと思うのですが、あの支出負担行為を行う場合の認証制度につきまして、今後あなたのほうではこれを活用して、今まででも活用しておられたのか、そのために残すことになるのか、それとも單なる申訳として残すのか。これの活用につきましてよその官庁ではこれをやめてもらいたい、例えば農林省とか建設省辺りはそう言つているのに、あなたのほうは残すわけになるのでありますが、これの将来の運用ほついてどういうふうにやつて行かれるつもりでありますか。
○政府委員(肥爪龜三君) お答えいたします。私どものほうの役所の機構から申上げることが、御説明申上げるのに徹底するのじやないかと思うのでございまして、その点から申上げさせて頂きたいと存じます。電気通信省はいわゆるライン・オルガニゼーシヨンと申しまして、つまり業務局とか施設局とか或いはその他学園とかそういうふうな各ラインが予算の執行の責に任ずるということになつているのであります。そうして経理局の地位はアメリカ流で申しますればややコントローラー的とでも申しましようか、予算の執行の責には任じない、そうして計数を取まとめまして決算し、統計し、経営分析いたしまして、そうして又会計の検査をいたしまして、そうして各ラインの予算の執行状況を監視勧告をいたしているのであります。でそういうふうな組織になつておりまする関係から私どもの考えといたしましては、この認証制度はライン・オルガ二ゼーシヨンの純粋な形におきましては設置法違反というふうの考えも生ずるような次第でございまするが、この認証官を経理局の中におきまして、この認証官が契約その他を個々に見て、そうしてこれが法規政令に適合しているかどうか、或いはこの経費の使い方、或いはこの契約の仕方が誠に事業上適切であるかどうかということを見ている次第であります。でそういうふうなことから従来の経験によりますると認証制度は相当効果を上げていると、かように考えております。従いまして私どものほうにおきましてこの認証制度は存置してやつて行きたい。仰せの通り特別調達庁と私のほうだけでやつているわけでございますが、ただ認証はもう一遍仕事の内容をほかの部局で見るということになりまする関係から、遅れるとかいろいろなことの非難もあるわけでありまするので、私どもは重点的に大きな物の買い方或いはその他の工事契約等につきまして重点的に認証いたしまして、必ずしも今の日本の民度におきまして、いわゆるアメリカ式な純粋なライン・オルガ二ゼーシヨンでは少しどうかと思われまするような点をこの認証制度によりまして補いまして、そうして予算の執行に遺憾なきを期している次第でありまして、なおこの会計法の改正でやめてもいい認証ではございまするが、私どものほうは、なお将来ともこの認証制度を重点的に存置して行きたいと、かように考えている次第でございます。
○菊川孝夫君 更に最後に一つ経理局長にお伺いしたいのは、今回の汚職事件、まあ追求されているのですから有罪になるか無罪になるかは別といたしまして、一体、具体的に今ちよつとお話になりましたけれども、よく我々にはわからんのですがどういうところでこういう不正事件が一番発生したのか。そこの根本に何に欠陷があるのか。こういうことを先ず考えてみなければ、今度の会計法の改正等と私は睨合せた今いろいろ処置を講ぜられていると言われましたけれども、一体どういうところでこんな大きな事件が起きたのか。而も局長連中まで引つかかつておつたのが二十五年に至つてもわからない。これは今いいと言われてもあとになつてわかつて来るかも知れませんけれども、どうしてどこにおいて出て来たのか、具体的に一つ御説明を願いたいと思うのですが、又これは被疑事件でありますから有罪になるか無罪になるかは別といたしまして、疑惑を今警視庁のほうから追求されている点はどの点であるか。その点を一つ御説明を願いたいと思います。
○政府委員(肥爪龜三君) 仰せの通り事件が繋属中でございますので私ども軽々に申上げることも困難でございまするが、実はこの工事上の不正という問題につきましては、私どものほうの会計検査によりましてああいうふうなことが行われていることを発見いたしまして、これの粛正を期した次第でございますので、ああいう工事上の不正が起りました原因は、先ほど申しましたように、会計法規というものに習熟しないというか、そういうものに余り顧慮を拂わないような人が主体となつて工事をやつておりました。そうして当初先ほども申しましたような、必要な経費につきましてはつきりした指示がなかつたというようなことから、とにかく正当に出してあとで事後報告でもすればいいのをついそのまま簡單にやれる方法として、一応空契約、空人夫等によりまして経費を捻出いたしまして、そうしてその現金によりまして必要な経費を支弁しておつたので、それでその現金化されたものはもうこれは一応国の歳出から出ておりまするので、ついその金にいろいろな考えが生じまして、例えば旅費が一定の日数以上そこに滞在しておりますると逓減する、逓減してはどうも困る、旅費加給というような名前でその現金化された金を分けるというようなこと、或いはそういう空契約をいたしましたために、相手方に税金の負担をかける慮れがある、その税金分をその金から出すというような工合に、だんだんとよからん方向へ向いて参りまして、経費が濫費されているということが私どもの監査によりまして発見されたのであります。誠にそういうような次第でございまして申訳けなかつたのでありまするが、幸い上司におかれましては、こういう濫費につきまして非常に遺憾であるというので断固粛正して頂くということになりまして今日に至つているようなわけでございます。
○菊川孝夫君 そうすると、その相手方というのは、先ほども冒頭にお尋ねいたしましたいわゆる工事の契約の指名或いは競争入札に加わり得るところの会社なり請負者、これとの結び付きが根本的原因になつているのではないですか。従いまして、その人の名前を使つて空人夫を請求したり、或いは必要な経費でないものを経費に見積つてその空工事を請負わせたり、そうしてその人が受取つたという形にして実はその現場の仕事をやつている者が着服した、こういうことになつているのですか。
○政府委員(肥爪龜三君) 今の工事の請負のやり方とに一応関係はないのでございます。有抜人夫を雇いまする場合に公定相場では雇えないというようなことから、つい水増しをして人を雇うというようなこと。それからそういうことも困難であるというようなことから、工事の一部分を切り投げというようなことにいたしてやりますとか、そういうようなことでございまして、いわゆる今の工事請負方法の関係とに一応関係なしに行われたのであります。 それから先ほどお答え申しました中で、やや説明が不十分で誤解があるといけませんのでちよつと附加えさして頂きたいのでございますが、現在いろいろ汚職事件として新聞に伝えられておりまするのは、要するに工事上の不正があるということを私どもで発見いたしましてそうして行政処分をしたのであります。それが新聞に出ましてそうして検察当局から書類をとりに来られまして、その書類をおとりになりまして検察庁でいろいろなことをお調べになつているということでございまして、その書類を検察庁からとられましてそれから先のことは私どものほうでは全然わからないのでありますが、その書類をとられるという原因は、私どものほうが会計監査によりまして発見し、そうして粛正をして行政処分したことが新聞に漏れたというところから出て来ている次第でございます。
○菊川孝夫君 そういたしますと、今の認証制度の問題に戻りまして、認証をいたすに当りましても、そうした大量な空人夫を使つたり、或いは空工事をやるというようなことは認証の際に発見できないのですか。そうすると認証制度たるや誠に有名無実になると私は思うのでございますが。
○政府委員(肥爪龜三君) 工事命令が出まするときには、こういう仕事につきまして、これだけの経費ということで一応みるわけでございまするが、ただこれが実行されまするには、予算執行職員としての資金前渡官吏は、現場におきましていろいろ仕事をするわけでございますから、その場合には資金前渡官吏が一々金を支出いたしまするのを認証することは到底できないのでございまして、これはその工事現場の工事長なり或いは資金前渡官吏が十分なお互いの牽制を持つとか、或いは断乎たる覚悟で正しい仕事をやるということを期待するしかないのでございまして、そこまで参りますと、認証制度とは一応関係ないというわけでございます。
○菊川孝夫君 そうじやなく、認証の場には、人夫賃として幾ら延べ何人というふうにして認証をするわけであります。支出するときにそれだけの範囲内であつた場合にはいいだろうと私は思うのでありますが、工事の概要を当然認証を受ける場合には附して来ると思います。その場合には人夫賃が幾らそうして延べ何人ということはちやんとついているわけです。そうすると、あなたの言うように空人夫を使うということになりますとそれをオーバーしなければ当然使えないのじやないですか。
○政府委員(肥爪龜三君) 工事費と言いまするのは、先ほど申しましたように、官給の物品は実際の現場の資金前渡官吏が渡しまする分の工事費には入つておりません。そこで現場の工事長が使いまする工事費と申しまするのは、その人夫を使いまする場合の賃金、それから旅費、それから現場でバケツとかほうきとか多少のものを買いますが、そういう現場で支出いたしまする需品費、こういう三つのものから成り立つている次第でございます。そういう三つのもので、大体この工事について旅費がどれだけ要るか、或いは賃金要員が延べ何人要るか、或いは現金支出の需品がどれだけ要るかということがあるわけでございます。それを見るわけでございまするが、私どものほうではそうしてやつておりまするが、それが現実に使われました状態を見まして、非常に濫費されておつたことを発見いたしまして、そうしてそれによりましてその後本年度におきましては二十五年度の工事單金に比べまして大体七億ぐらいの節約をしたのであります。更にその後いろいろ考えまして、来年度の予算の工事單金は二十五牛の工事軍金に比べまして十億くらいの節約になつている。それを更にもう少し節約したいというような工合に、現場の模様を見まして更にだんだんと工事費を合理化して行くというような工合に考えて締めて行つている次第でございまして、認証いたしまする当初には、これが勿論空人夫に向くとか何とかというようなことはわかりませんし、大体の工事費として見ているという次第でございます。
○菊川孝夫君 次に、今おつしやいましたように、二十五年度の工事單金と比べて十億或いは七億の節約をされたということでございますが、電話はなかなか申込んでも附けてもらえない、而も今度は電話の架設に当りましては三万円の架設費を加入者から徴收するということをせられたわけです。そうすると十億なり七億の節約で以てこれを充当して、三万円の架設費を取るということは緩和することはできるのじやないか。又僕らの申したいのは、三万円取るのだと言つて取つておきながら、電通省には汚職事件が起きておりまするから、一般の加入者からしますると、内容のわからない者からいたしますると、あのようにして三万円取つた金で上のほうのやつはうまいことをしているのだというふうに当然ビンと来るわけであります。取られる者からするとそう来るわけでありますが、従いましてどうしてもこの会計法の改正に当りましては、丁度いい機会でございますので、再びそういうことの起きないような私は法的な措置もでき得る限りやつて、更に一般工事担当官もそれから資金前渡官吏も共にやはり一つのモラルの問題といたしまして私は自粛して行かなければいかん問題だと思うのでありますが、そこで今回の改正にそういう面が織込まれているかどうかという点を最後にこの会計法の改正に当りまして、一つお伺いしまして、それともう一つは、契約の問題につきましてこれは改正される用意があるかどうか、この点を一つお伺いしたいと思うのであります。先ほど申しましたように、私具体的に例を挙げて申しましたが、三十万円以上というやつはそのままになつて、三十万円以下は公開入札だが、これをあなたのほうの取扱規定その他におきまして改正されるか。それともまあ原則は公開入札にして、それから特殊の技能を要するものについてだけは指名競争入札或いは任意契約、こういうふうな改正を織込まれる用意があるのかどうか、この点を一つお伺いしたいと思います。
○政府委員(肥爪龜三君) 会計法の改正に当りましてああいう汚職を起さないように十分注意するようにというお話でございますが、その点は私共も十分考えております。やはり例えば認証という問題は私共のほうでは残しておきたい。或いは又物品価格調整引当金というようなものにつきましても、こういうものを設けまして、従来のようにそのままで保管転換をしてほかの工事費へ使うというようなことにして工事費の單金に非常に不明確なものを生ずるというようなことのないように、工事費の管理につきましてもはつきりやつて行きたいというような工合にいたしまして、そういう問題の起らないように注意いたすことにしている次第でございます。 ぞのほかなおそういう問題が起らないようにということにつきましては、何といたしましても官紀の振粛、信賞必罰ということが大事でございまして、官紀の振粛につきましては部内互いに相戒めてやつておりまするし、なお又信賞必罰につきましては十分徹底いたして行くという方針である次第であります。請負契約の将来の方針につきましては、業者の経営能力或いは技術能力に相当の重点をおいてやつて行きたい。又工事の種類規模に応じて契約につきまして考えて行きたい、かように考えている次第でありまして、仰せのように十分に風通しをよくし随意によりましていろいろな問題の起らないように、公正な競争の下に契約をやつて行きたいと、かように考えている次第でございます。
○菊川孝夫君 特に私はまあくどく申上げるようでございますが、今度昔の電信電話会社に相当するような請負会社、工事会社を設立せられるに当りましては、電通省の某高官の姻戚関係者が中心となつて運動をしてまあ業者を糾合してそうしてこしらえて、而もそれが、あなたのほうのこの契約制度の盲点を突いて、はつきり申しますと、三十万円以上の指名随意ができるようになつているのでその点を突いて、そうして電通省の工事をこの会社が殆んど独占するような恰好に持つて行つて、そうして行こうとする動きがあるということが巷間伝えられているわけであります。而も今汚職事件が起つている矢先においてそういう動きがあるということは、我々としてもこの法律改正に当りまして十分警戒し、又御忠告申上げておかなければならんので、あとで起つてしまつてからここでどうも申しわけなかつたと言つたつて、その金は皆使つてしまつて、損をするのは、国民に皆負担をかけてしまつて結局廻り廻つて国民にその負担がかかつているということになるわけでありまして、ここで幾ら担当官、大臣が来て陳謝の意を表されたつてあとの祭りなんでありますからして、こういう場合に十分取入れなければならん問題だと思いますので、くどいようでありますけれどもその工事会社に対しましては特別な権限、利益を與えるようなことはないかどうか。 それから更に私はこの契約の制度につきましては、従来のこの仕来りというもので、まあこのボス連中が介入しておりまして、なかなかこの制度は直すことができない問題だと思います。今経理局長も具体的にどうするということを言われない、ただまあ業者の能力、信用に応じてやるのだ、こう言われるだけでありまして、具体的に公開入札原則をやるのだ、打ち立てるのだということは明言できないように私は思う。飽くまでも公開入札原則でやつて、そうして特殊のものについてはいわゆる随意指名を併用して行くのだ、こういうふうに改正するとおつしやるならばいざ知らず、そういうことを言わずにどうもはつきりしないと思うのであります。その点もう一遍はつきり。
○政府委員(肥爪龜三君) 私どもの言葉が少々足りなかつたと思いますが、要するにすべての工事を十把一からげで誰でもこの競争の相手になれるというようなことにいたしましては却つて混乱するかと考えますので、工事の技術的内容或いは金額の大きさその他等々と、それから工事会社の能力或いは金融的能力、技術的能力、人間、まあ労務的能力いろいろございましようが、そういう能力を十分見まして、そうしてこの工事につきにましては、これこれこれこれの業者が能力を持つていると認めました場合には、そういうものを指名いたしまして嚴格なる競争にするというような工合にいたしたいとかように考えている次第でございます。そういうことにいたしまして、この競争を前提としてやつて行きたい。ただ絶対的な競争、いわゆる一般競争がいいかどうかということになりましては、多少問題がございます。いろいろだだ混乱さすだけでべらぼうな値段で入れて、そうして結局途中でしよんべんされる、或いは物が持ち逃げされるというようなことがありましては大変でございますので、そういう点を十分考えまして、工事の幅とそれに対応する業者の能力を見まして、そうして複数の人間によりまして嚴格な競争でやつて行きたいということを考えておりますので、その点御了承を願いたいと思います。 それからもう一つ先ほどの御質問の中でお答えしなかつた点を付加えさせて頂きたいと思うのでありますが、この工事費を節約して、その金を使えば三万円の金を取らんでもいいじやないかというような意味合の御質問があつたのでございますが、実は現在の状態におきましては、電話一個をつけまするために交換局の経費、線路の経費、加入者宅内の経費等全部合せますると二十五万、最近ではもう少し高いのじやないかと思いますが、最低二十五万円の経費が必要ということになつている次第でございます。そこで私どものほうでは、若しこれだけの擴張資金が十分得られますれば設備負担金を頂戴しないで電話をつけまして、そうしてこの所要経費は料金で賄うというのが正しい経営だと思うのではございますが、何分にも電話の需要が非常にたくさんありまする上に、財政資金或いは民間資金等が非常に欠乏しておりまするために十分な資金が得られません。七億ぐらいの節約をいたしましても到底この二十五万円もかかるということを救済するところまでは参らないのでございます。従いまして私どものほうでは一方で節約いたしますと共に、又資金につきましては加入者に御迷惑かとは存じまするが負担をして頂きまして、そうして電話の数的擴充を図る必要があるかと存じます。そういうような関係から現在におきましても、例えば減価償却費といたしまして相当の経費を毎年計上しておりまするが、この減価償却の金を半分は設備の取替え補充のためだけに使うことができますれば、この設備は更新されましてもう少し優良なサービスか提供できるかと考えているのでございますが、何といたしましても数を殖やすほうの新しい資金が不足いたしておりまするために、この設備の取替え補充のために使うべき金もこの擴張のほうへ向けなければならんというような資金難な状態にありますることを御了承願えますれば大変仕合せに存ずる次第であります。
○森八三一君 今度の改正の理由書の要点の第二でありますが、作業資産について出納の経理上必要がある場合には、その価額を変更することができるというように改正をしようという説明がなされているのでありますが、作業資産の出納の経理上必要とする場合とは一体どういう場合を言うのであるか、その点を一つお伺いいたしたいと思います。 なおそれを受けまして、と思いますが、十四條には、作業資産が毀損或いは滅失、変質した場合、若しくはその規格が変更になりまして、適合しなくなつたような場合には、その滅失、毀損、変質、規格の不適合の度合に応じてその割合分を減額するなり改定をするというようにするのだという規定がある。更にその第二項におきまして、そういう場合のほか政令で定めた場合に、同様の措置を講ずるというような規定がありますが、その政令では一体どういうようなことをおきめになる予定であるのか、その二点についてお伺いいたします。もう一遍申上げますと、今度の変更の説明理由の中に、作業資産について出納の経理上必要とする場合には価額の変更をすることができるということがありますが、その出納の経理上必要とする場合というのは一体どういう場合を指しておられるのか。それから会計法の十四條には第一項に具体的に明示をされておつて、第二項でそのほかに政令で定めた場合には同様な措置を講ずるというのでありますが、政令では一体どういうことを考えていらつしやるか、その二点をお伺いいたします。
○委員長(平沼彌太郎君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(平沼彌太郎君) 速記を始めて下さい。
○政府委員(肥爪龜三君) お答え申上げます。作業資産が毀損したり或いは滅失したり或いは変質したりした場合、或いはそのほか規格が変更になりました場合に価額を変更するわけでありますが、そのほかに例えば現実に物品を使用いたしました場合に、個々の單価によりまする結果といたしまして、合計価額におきまして差額が生じて参りますのでその差額を修正するということ。それから又もう一つは同一種類の作業資産がそれぞれ違つた單価で購入された場合、特に年度を異にして購入されましたような場合にそれを個々の單価によりますることは極めて困難が伴いますので、それらの場合は平均單価によることといたしましてこれによります差額をこの勘定で訂正したい、かように考えている次第であります。
○森八三一君 そろいたしますると、提案理由の説明にあります出納の経理上必要があるという意味は、二年度に亘り或いは数年度に亘つて資材が購入されており、その單価が違うのでその單価を帳簿計理上平均單価で処理をする、その場合に増減がありますのでその増減を修正するという意味における作業資産の価額の改訂という内容だけであつて、政令で定めるということもその一点だけと理解してよろしいのか、まだそのほかにございますのか。 その前に政令の何か、この法律をお出しになるについては勿論政令をも合せて御検討になつているはずだと思いますので、政令の案があれば、それを一つお示し顧えれば一番事は簡單に進みますと思いますので。
○政府委員(肥爪龜三君) この政令で定めますのは、まだ案はこしらえておりませんが、実は今申しましたようなことを政令に書きたいと、つまり作業資産の購入の際におきましては、国庫出納金の端数計算法によりまして端数が整理されるのでありまするが、使います場合には個々の單価によるということになつておりますので合計で差額が生じますので、これを価額改訂するということと、それからもう一つはそれぞれ異なる單価で購入されますために、それで個々の單価をきめてしまいますと実際上の仕事が非常に困難であるということでそれらは平均の單価によるということ。そうしますと、そこに差額を生じますのでその差額を改訂するというような工合にいたしまして、この二つを政令に書く予定でおる次第でございます。
○木村禧八郎君 今度の改正案の趣旨は提案理由を見ますと、固定資産の評価替え、それが一つと、今、森さんが言われた作業資産についての出納の経理上必要がある際その価額を改訂することができるということと、それから第三は前渡金の問題、それで前渡金の問題は別として、今前者二つについてはこれは現在必要が起つたのではなくて前からこういう必要があつたと思うのですが、今国会にこれを特に提案されるに至つた、何か具体的な必要が起つてこういうことになつているのですか。
○政府委員(肥爪龜三君) 固定資産につきにましては、一般の民間におきましてはすでに再評価法によりまして再評価が行われているのでありますが、官業につきましてはまだ行われておりません。従いましていろいろ再評価をすべきではないかということが問題になつております。電気通信事業を公社にするということがいろいろ伝えられているわけでございまするが、そういう問題のときにも再評価の問題があり、又昨年私どもの事業にグラントと称しまして見返資金から百二十億の金が自己資本の増として繰入られるということになりましたときにも、早く再評価していないと、見返資金から自己資本が入つて来るということになると経営権に暗影をもたらすのではなかというような話もあつたような次第でございまして、最近再評価をすべしということがいろいろ問題になつている次第でございます。そういうふうなこともございまして、今の官庁の取得価額だけできめられておりますることは事業経営上の非常な困難を来たす、或いは明瞭を欠くというようなことがございますのでそういう場合に備えまして評価替えができるということにまあなつたような次第でございます。
○木村禧八郎君 その見返資金からグラントという今お話がございましたが、その関係をもう少し御説明願えませんでしようか、それによつて経営権に暗影を投ずる虞れがあるかも知れないからと、まあそればかりじやないですがそれも一つの理由になつているんですね。この際、固定資産再評価のようなあれでこの経営権に暗影を投ずる虞れがある、その関係をもう少しお話を願いたい。
○政府委員(肥爪龜三君) この問題は昨年国会におきましていろいろ問題になつたのであります。私どものほうの資産は帳簿価額でございまするので大ざつぱに申しまして大体五百億ぐらいの資産でございます。これが最近の時価で再々評価をいたしますると二十五年度末施設で二千六百億になるのであります。でそういう二千六百億に再々評価をされますれば、その中に自己資本の増として百二十億ぐらい入りましても全然問題ないのでありますが、五百億の中で百二十億とすると相当比率が大きいんじやないかという話があつて、この自己資本の繰入の増というのはどういう意味を持つかということがその当時国会で問題になりました。で司令部のほうへ聞合せたところ全然心配がないということでございましたのでその問題はすつかり解消したのであります。併しながらとにかくそういうことも一応言われるような状態であるということは事実でございまするので、一々伺いを立てなくてもはつきりするというような意味合と、それから又再々評価或いは再評価がされませんために予算の経理といたしましては一応簿価で減価償却を立てるのが正しいことになるのでありますが、最近それでは十分な資本の維持ができませんので、私どものほうでは一応再評価をしたこととしてその資本に対しましてどれだけの減価償却費が必要かということを算定いたして減価償却費を見積つている次第でございますが、一々再評価をすればこれだけになるからこれだけだというようなことの説明なども非常に煩わしくございまするし、会計処理も余り明確でないということになりまするので、私どもは評価替えができるということに早くして、できるだけ早い機会に毎評価をいたしましてこの事業の合理化に資したい、かように考えている次第でございます。
○木村禧八郎君 その見返資金の関係につきましては前から問題がありまして大蔵大臣の説明では円資金、円の関係では日本政府に処分権がある、それでアメリカのほうに対してはこれはドルとして債務がある、従つて見返資金から円資金になつてそれでまあ投資される関係についてはこれもまだ併し何だか明確を欠いてはいるんですが、この両会計の固定資産を評価替えする場合には、その関係は大蔵省とも恐らく御相談があつたと思うのですが、どういうことに了解しておられるのですか。その円の標準投資については日本政府に処分権があるけれども、実際には司令部の許可によつて投資せられます。これは非常に私は一つのケースとして重要だと思われますので、この再評価に当りましてはその関係はどういうふうに了解されたか、そのいきさつを差支えなかつたらお話願いたいと思います。
○政府委員(肥爪龜三君) その見返資金のグラントとしての繰入のことにつきましてはこれは紐付きでも何でもない、ただ見返資金から全く縁を切つて、そうして自己資本の増として処理されるのだということでございまして、私どもはとにかくその説明によりまして経営権上に全く暗影はないものと固く信じている次第でありまするし、その当時の国会におかれましてもその御説明によりまして納得されてその法案が成立したと私は信じているのであります。それからなお再評価をいたしました場合には、とにかくグラントとして百二十億入つた当時の物価と、それからその前のずつといろいろ建設されておりますがそういうものの再評価と合せて考えてみますると、結局二千六百億分の恐らく百二十億という比率になることと存じますので、そういう面から見ましても何ら問題は生じなくなるだろう、かように考えている次第でございます。
○木村禧八郎君 大体いきさつはわかりましたけれども、併しこれはまだ実は国会でも大蔵大臣が説明されましたがはつきりしていないのですね。はつきりしたようなしないようなことで、特にそうなつても大丈夫のように非常に大事をとられているのですね。今度の荷評価のことは一応わかつたんですが、それで次にお伺いいたしたいのはこれは直接の関係じやないんですが、今度駐留軍関係でこの行政協定の結果電気通信事業などの負担ですね、負担というのは変ですけれども、こういうことになる。例えば電話料金それから電報その他そういうものは普通に民間に使用させれば上る收益に比べて、この進駐軍関係にこれをサービスして提供する場合どのくらいの収益減になるか、そういうようなお調べは何かありますか。
○政府委員(肥爪龜三君) 大体行政協定は目下作業班におきましていろいろ話合中でございまして、まだここでどうなるかということをはつきりお答え申上げる時期には達していないのでございますが、従来進駐軍に対していろいろサービスをしております、そこで料金を徴収しております、それの大体の内容を申上げまして恐らくそういう線と余り変つたものではなかろうということで御了解を願いたいと思うのであります。で目下進駐軍に対してサービスいたしておりまする場合には、これは若し向うの工事をやりました場合には十分その工事費とそれに対するオーヴアヘツドを取りまして決して事業にはマイナスにならない、むしろプラスになるくらいに收入は得ております。それから又電話の取扱等に伴いまする收入につきましては国内のサービスよりも多少私どものほうで維持運営に経費を要する関係もございまして、相当高い料金をとる、相当高いと言いますと或いは語弊があるかも知れませんが、必要な経費は十分に償うような料金を得ているわけでございます。そういうような次第でございまするので、この進駐軍関係によりまして私どものほうの事業は損益計算的には何ら支障を来たしていないのでございます。
○木村禧八郎君 岡崎ラスク氏のあの議事録を見ますると、岡崎氏は特に安く、何か電話のサービスですか、これが予備隊の料金よりも安くという意味ですか、或いはそれと同様くらいということですか、相当それを安く提供するのであるから御了承願いたいと言うのに対して、ラスク氏は非常に満足であると、こういうことを述べているのですね。従つて私は今のお話を聞きますと、相当高い料金を取つていると言われますけれども、あの行政協定の了解事項というのですか、あれを見ますとそういうふうには書いてないのですね、実随はどうなつているのですか。
○政府委員(肥爪龜三君) その点目下いろいろ協議中でございますが、来年度の予算につきましては、従来進駐軍にサービスしております、それによりまして收入を得ておりまするそういう関係を基準といたしまして予算を編成している次第でございます。そうして今行政協定がいろいろと作業班によりまして具体的に交渉が進められている次第でございまするが、この場合安くなるとかいうようなことから、私どものほうの予算を修正しなければならんというような声を未だ聞いておりません。むしろそういう声を聞かないというどころでなしにその予算はそのままで大丈夫だということを聞いております。従いまして、恐らく行政協定によりましても我々の収入に影響のないように適当にきめられることと私どもは信じている次第でございます。
○木村禧八郎君 それはその予算関係はすでにそういうふうに安くサービスをするということを前提として予算ができているのじやないですか。
○政府委員(肥爪龜三君) さようではございません。従来のサービス関係、收入関係等を見てはじいているのでございまして、安くなるというようなことは前提になつていないのでございます。
○木村禧八郎君 これはまあ事務当局のほうから言われるのですから私は信用いたしますが、どうも岡崎・ラスク会談の覚書で非常に岡崎氏は安くサービスするということを言われている点が、そこが了解がちよつとできないのですがね。そこで非常にラスク氏は満足しておるのです。非常に満足だというようなことを言つているのです。それは私も今ここに持つて来ておりませんからそれを具体的に指摘できませんけれども、まあそれでは一応私は事務当局は一応そう言われておるのですし、それを信用するより仕方がないけれども、そうならそれでいいのですが、間違いないわけですね、そう了解して。
○政府委員(肥爪龜三君) 非常に機微に属する問題でございますが、とにかく予備隊と日本の国内サービスの料金と変らぬようにということをおつしやつておるようでございます。そこで予備隊のあれはどうなるかということははつきりいたしませんので、それでそこが予備隊に対してサービスしておりまする料金のきめ方にもよりましようし、いろいろ考え方はあろうと思いまするので、私どもは従来と変らない收入は得られるということで信じておる次第でございます。
○木村禧八郎君 それはまあそれでわかつたのです、併しあなたは信じていてもそうならないかも知れないわけですね、その点は。事務当局としてはそういうことを信じていると。それでマイナスにならないような料金で計画を立つている、そうなんですね。
○政府委員(肥爪龜三君) そうです。
○野溝勝君 一、二お伺いしたいのですが、私はまあ頭が惡くてよくわからんが、経理局長、この手許に渡されました法律案の説明のうち、十の終りから四行目、現在はその間に形式的な二重経理をしている事情である。よつてこの際支出として経理する時期を債権者に支拂をしたときとすることに改め、発生主義会計の徹底と手続の簡素化とを図ろうとするものである。この発生主義会計と従来の二重経理とはどういう点が一体違うのだか一つこれを説明してもらいたいと思います。内容がさつぱり我々にはわからない。
○政府委員(肥爪龜三君) この支出官によりまして支出をいたしましたときに従来は支出になつておつたわけでありまするが、併しながらこの支出官が支出して、資金前渡官吏にありましても実際は資金前渡官吏にはまだ仕事をしていない。本当に国としての仕事をまだしておりませんときには、発生主義の原則から言いますればこれは非常におかしなものであります。そこで国といたしましては前渡官吏が実際に賃金を支拂つた、或いは旅費を支拂つたというときに国の仕事が行われたわけでありまするから、そのときに事柄が発生したとしてそのときに歳出にするということが一本になりますれば非常に便利だ、従来は支出官が支出したときに一応支出になりまして、そうして又資金前渡官吏が支出するときにいろいろ記帳をしているわけでありますが、これが一本になり、発生主義が徹底するということにこの改正によりましてなるわけであります。
○野溝勝君 それだけではどうも経理学に暗い私にはよくわからんのですが、事務当局はいろいろ細かいことを考えて、新らしい会計方針だとか、会計文字を使いますが、幾ら名文句を使つてもその運営が正しく行くならば私は賛成するのでありますが、名文句を使つても汚職事件が頻発するような今日の状態では、むしろ私は訳のわからんような文字を羅列するよりもう少り率直にわかるようにして、むしろかような問題を起さないような点に対して十分私はわかりよくもう少しく條文の上に規定することが必要じやないかと思うのです。そこで話は少し発展するのでありますが、先ほど来同僚でありまする菊川委員の質問に対しまして、事務当局の答弁中、この汚職事件に対しましては誠に遺憾のことである、それから且つ又事業上のまあ下請けと言いましようか会社等に対しましての十分注意監督をするというお説のようでしたが、それはどこにもあり触れた言葉でありまして誰でも皆言うのだ。そんなことは一つのおざなり文句でございますから、これは私は一応儀礼として聞いておくのでありますが、一応かような事件が起つたのでございますから、かような事件が起つたことを契機に一つあなたのほうではその関係をしている会社に対して内容調査、いわば質的の調査ということをやつたことがありますか、これが一点。第二点は、その関係する会社が幾つあるか、この点。若し卒直にわからないならば後刻資料を提供してもらいたい。これも一つお聞きしておきます。
○政府委員(肥爪龜三君) 只今の御要求のものにつきましては詳細取調べましてあとで資料として差上げさして頂きたいと存じます。ただ私どものほうでは対策といたしまして、そういう汚職に関係のあつたような会社につきましては、こういうものは十分な制裁を加えるということを考えております。その制裁をどのようにやるか目下調査中でございます。そういたしまして、若し不正な事柄を営みまする会社に対しましては出入りを禁止するとか、或いはその他いろいろな方法を考えまして、そういう不正の原因を作らないようにということで措置することになつている次第でございます。
○委員長(平沼彌太郎君) 佐藤電通大臣が見えたのですが、大臣に対する御質問は……。
○野溝勝君 経理局長から御答弁がありましたが、たださような事件を起した会社に対しましては制裁を加えると、どういう制裁を加えるか私はその内容を聞いてみたいのでございますが、又制裁のやり方にもいろいろあります。併し汚職事件を起したことは、事業体である会社が惡いか或いは事務当局の官僚が惡いかこの点も我々が検討しなければならん。ですからそういう点に対してはあなたが主観的に役人のほうは問題にせず、対象の事業体のみを問題にして考えるということは、これは非常に注意しなければならん。そういう点は、私はこういう問題がどこから発生したかということに対しては、私は両者にどこか欠陷があつたのではないか、そういう点をあらかじめ考えなければならん。この際一つこの点に対して大臣はどう考えているかという点に対して一つお聞きしたい。 それからもう一つは、先ほど来同僚によつて質疑を交されております通り、この講和條約を契機といたしまして、今後防衛分担金初め警察予備隊或いは海上保安隊その他安全保障等々に関係をする予算が厖大なものになつております。特にこの予算中通信或いは郵政等に関する予算も相当私は関係を多く持つていると思う。でありまするから、この際まあ再軍備に関係した予算、それが駐留軍の費用を含むのですが、そういうのが郵政省関係で概算どのくらいに一体予定しているかという点を、一つ簡單でよろしうございますからこの二点だけの所見を聞いておきたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 当委員会には参りましたばかりでございますので、今までいろいろお尋ねがありました点について或いはその通りにお尋ねに対する答えにならないかもわかりませんが、汚職の問題が議論になつているようでありますからその点について私大臣としての所見を申上げてみたいと思います。 只今汚職として起訴され或いは又取調中の者が数名あるわけであります。その事件の内容等は只今取調中であり又裁判にかかつている際でありますので、いずれこの裁判の結果を待たなければ判然しないものもあるのであります。併し今までの事務の処理その他から見まして、相当部内的にも欠陥があるやに見受けられますので、この点につきましては私就任いたしまして以来種々対策を講じて参つているのであります。御承知のように只今訴追されております事件等は相当以前の事件でありまして、そのために当時の社会的環境等から見まして特に強く責められなかつたような面もあるやに見受けるのでありまするし、或いは又法規上の不備と申しますか、解釈上の問題に係るような点も実はあるのであります。そこでまあ例えて申しますならば、電通省でいろいろ工事をしておりますが、工事をいたします際にはとかく最初の起工式の費用であるとか、或いは竣工式というようなものをいたすわけであります、それらの費用が最近は予算も明確にいたしておりますので、諸雑費等を計上いたしておりますから、今日はかような問題は起らないのでありますが、二、三年前におきましてはこれらの雑費の計上がないために工事にかかります際に業者から特別の援助を受けた、こういうものも実はあるわけであります。こういうものは直ちに刑事上の問題にまでは発展いたしてはおりませんが、法規上の取扱いから見ますれば明らかに決算上は非違事項として責任を追求されるもののように思うのであります。この種の事柄がやはり総体の扱い方といたしましてのルーズさも実は引起している向もあるやに見受けられますので、特にこれらの点について係を督励をいたしまして法規の整備を図るとか、或るいは又工事自身をいたしますにつきましても、前の電気通信省ができます際に、特にライン・システムといろシステムをとりましてそして同一の人が工事をする、又現金の支拂いもするし、又間違いの金の返納をも受けると、こういうようなことも実はあつたわけであります。普通の役所におきましては工事を処理する所と現金を支拂う所と更に又過誤の清算をする所、これらのものははつきり区別されておりましてまあ適当なチエツク・アンド・バランスの原則が採用せられているわけでありますが、戰後電気通信省におきましてはその荒廃に帰した設備を整備いたしますために特に迅速という点に重点を置いた、そういうような関係もありましようがこのライン・システムを採用いたしました。これらもやはり間違いが起り易いことにもなつておるやに見受けるのであります。これらの点につきましても只今は改正を加えまして、十分関係者が互いに注意し合うというようなシステムに実は切換えて参つているのであります。いろいろの只今申上げるような細かな点もやはり扱い方がルーズになる原因になると思いますが、総体的に申しますれば、やはり終戰直後の一つの混乱状態、これらのものから見まして業務遂行上におきまして、公正或いは法規を軽視する、これらの意味合においての非常なゆるみがあつたのではないか、実はかようにも考えているのであります。これらの点について種種工夫をこらし、又人事の適正を期し、信賞必罰の原則をも立てまして、特に従業員の奮起を促して只今事業の遂行をいたしているような次第でございます。ただ私どもは汚職の問題を通じて考えますことは、十五万の従業員を擁し、そうして全国に亘る立派な公益事業を提供いたしておる事業官庁でありまするが、この事業官庁の二郷におきまして社会の指彈を受けるような犯罪者を出した。そのために全体の従業員も非常な不名誉を感じておりまするし、殊に善良な職員の意気も沮喪いたしておるやに見受けるのでありまして、これらの点はこの事業の運営をいたします者から見ますると誠に遺憾に堪えない次第であります。特にこの点社会一般の理解と御同情を賜わり又従業員全体が奮起いたしまして重ねて過誤なきようにし、そうして真に明朗な公益事業体にふさわしいような事業ができるようにと、かように思いまして只今折角再建中であるのであります。この点につきましては特に衆参両院のかたがたにも御理解を賜わりまして一層の御指導をお願いいたしているような次第でございます。 特に今回の汚職の問題といたしまして、今までの問題と非常に行き方を異にしていると思いますのは、一、二の会社からの贈賄だとか贈收だとかこういうような問題でなしに、総体といたしましての非常なゆるんだ気持ちで事業をいたしている、そういう点に只今追及されている主たるものがあるのではないか。かように考えまして非常に残念に思つているような次第でございます。事件の概要は冒頭に申上げましたように、只今検察当局なり或いは裁判にかかるのでありますので、今日からその内容につきましての旨確な点を申上げるわけには参りません。而もなおこの事件等はいろいろのうわさが飛んでおりまするが、私どもといたしましてはできるだけ早くこの一応の結末がつくことを心から実は念願をいたしておるような次第でございます。併し何と申しましても私どもは行政官庁の者でありまするし、検察当局と画然と仕事の範囲も違うのでありまするので、ただ焦慮いたしておるというのが率直な私の気持ちでございます。 次に第二の問題の、郵政省並に電気通信省関係で駐留軍費等についてどういうようになつているかというお話でありまするが、総体として申しますれば只今設備の提供等についていろいろ折衝いたしている段階でありますので、この協定と申しますか折衝の結果を持たなければどれだけの事業になりますかはつきりわからないのでございます。只今御審議を頂き、本会議にかかつております予算自体といたしましての郵政省並びに電通省の予算といたしましては、駐留軍費に関係するものは只今のところはないのでございます。で、概略から申しますると、郵政関係におきましては、御承知のようにアメリカの軍自身の郵便につきましては私ども逓送の関係において支拂を頂くという程度でありますので、このほうは大した問題はないように考えます。問題は電話のほうにおきまして新たなる施設を必要とするのではないか、又今まで使つておりました施設のどの部分を私どものほうへ返してくれるのかという問題になるのでありまして、この点はその駐留地等かはつきりまだきまらないのであります、これからの折衝に待つほかはないのであります。ただ私どもいずれ電話料金法の改正をいたしまして、専用電話料については特別な料金を設定いたしたいと、かように考えておりまするが、これも現在の日本の政府が支拂つていると同様の料金制度を立てて参るつもりでおります。その行き方によりますれば、現在占領軍が専用しております専用通話料よりも高いものになるのではないかと、かように考えておるような次第でございます。
○菊川孝夫君 只今大臣から電通省の汚職について弁明をお聞きいたしましたが、我々のお聞きしたいのは特別会計法の一部を改正する法律案を提出するに当りまして、先ず第一番に電通省として考えられなければならんのは、このような汚職を生ずる危險が極めて多いという点から、今度の改正に当りましては極力そういう面を排除するように企画されなけりやならないと我々は思うのであります。そこで事務当局並びに経済局長にも昨日からお尋ねいたしておりましたところ、一番問題になるのは私は工事の請負だと思うのでありますが、その請負契約をいたすに当りまして、お聞きしましたところ現在三十万円以下の場合には公開入札とする。ところが三十万円以上の場合には、これは指名或いは随意契約によつてやつておるのだ、こうおつしやつたのでありますが、今日三十万円の工事というごときは殆んど工事の仲間に入らんのではないか。而もそういう少額のものだけは一般に公開しておいて、大きいものはすべて指名並びに随意契約するということになりますと、どうしても請負業者とそれから担当官との間に談合或いは贈賄その他の汚職が生ずる危險が極めて多いのであります。従つてこの改良に当りましては、先ずそういう点をでき得る限り公開するように方針としてしなければならんのではないかということをお尋ねいたしましたところ、どうも明快な回答を得られなかつたのでありますが、これを将来大臣がどういうふうに持つて行くつもりであるかという点る第一点としてお尋ねしたい。 第二点はお聞きしましたところ、電通省の某高官の肝煎りによりまして、今度新たに工事会社を設定するというふうに話が進んで、もうすでに設置されたということを聞いております。而もその半面において、今まで直営工事であつたやつをでき得る限り今度は請負工事にするのだ。そうしてこういうことが方針としてきまつた、請負工事にすることがきまつた。その半面において電通省の高官連中の肝煎りで請負工事会社を拵えるということになりますると、又そこにも疑惑の目が注がれることは当然がありまして、今まさに汚職というと電通省だというような合言葉にさえなつておるのであります。そういう矢先に工事会社を拵え、方針は直営工事を請負工事に切替えるということになりますると、どうも怪しいというふうに世の疑惑が集まることは当然であります。この点の調整を大臣がどういうふうにやつて行かれるか。これと特殊な関係を結ぶということになりますると、この直営工事を請負に切替えますると、どうせ請負工事量が殖えます。それを今度請負会社を、而もときの電通省の高官連中の肝煎りでそういう会社を拵えさした、こういうことになりますると、そこにもどうも臭いじやないかという疑惑を持つのは当然だと思います。そういう調整を大臣は今後どういうふうにやつて行くつもりであるか。それから今もちよつと経理局長からお話がございましたが、問題を起した会社には出入り禁止を命ずるようにするのだというのでございますが、これは一体大臣の権限でやるのか、法律の処置によつてやるのか、これをどちらによつて処置するのかこれを第三点としてお尋ねしたいのであります。 第四点は、これは一般の財政法と会計法改正に当りましてチエツク・システム、即ち認証制度はどうもアメリカのサゼツシヨンによつてやつたがなかなかうまく行かん、むしろ煩瑣に過ぎないのであつて、各官庁ともやめてもらいたいという要求が強いのだ。ところが特に所管大臣が要求した場合には残すことができるという法律になつておるわけです。一体どこからそういう要求があつたのかと言つたら特別調達庁、これもどうも問題の起る官庁でありますが、特別調達庁と今批判の対象になつておる電通省から言つておるのだ、成るほど尤もだと言つて我々が向うで言つたわけでありますが、而もそのチエツク・システムの運用を今聞いて見ますると、なかなかあなたのほう……、よその官庁がそういうものはどうも煩瑣で困るというのに、わざわざそれを残さなくちやならんということにもまだあなたのほうには相当欠陷が多いのじやないかと私はそう思うのでありますが、この点について将来この認証制度はどういうふうに、よそでは五仲間の経験に基いて、これはどうもやつても繁雑になるだけだ。それさえも残して、溺るる者は藁をもつかむというようなことで、これを残さなければならんというあなたの所には、より以上欠陥があるのじやないかというふうに考えるのでありますが、これを将来大臣はどういうように措置して行かれるのか、これをお伺いしたいのであります。
○国務大臣(佐藤榮作君) 御承知のように工事の種類によりましては、直営もやり請負もやる。運輸省でも例えば建設は或る程度請負出しておるが、保守は自分の所で直営でやる。これは普通の工事の建前で菊川君もよく御承知だと思います。ところが電通省は先ほど申しましたように、工事を特に急ぐという意味から、建設資材自身を本省が持つておる。直接自分の手で建設するという考え方で今までやつて参つたのでありまして、今度私就任いたしましてから、本省の工事はこれは直営であるのが当然であろう、併しながら今日の国内の工事力等から見るならば、建設を直営でするということは必ずしも採算的に見ていいことにならないように思う、そこでできるだけ直営方式をやめまして、請負に附して行くという実は基本方針を採用さしたのであります。もうすでに昨年等から見ましても、全部が全部直営にはならないで、三割程度のもの或いは都市によりましては四割程度直営でやつておるという程度でありまするが、この直営方式のものがどうもうまく行かなかつたのじやないか。直営の方式をとり、同時に下請に出しておるというような工事もあつたやに見受けるのでありますので、この点は是非共メスを入れて、そうして直営でやる限り最後まで直営で押し通す、自分たちの手で完成さす、又工事を請負わすならばその請負会社の手において全部を完成さす、これが当然だろう。そうして今日は全部がオープン・ビツドになつておりますので、公正なる競争入札制度を採用する、これが私就任いたしまして採用いたしました考え方なのであります。そこで昨年度と申しますか、本年はもうすでに五〇%以上のものが請負に実は附せられております。そうしてこれはどこまでも競争入札、嚴格な競争入札の方法によつておる。そこで工事の金額の非常に大きいものになりますると、地方の小さな請負業者では途中で工事が完成しないというような例もありますので、資格等は相当やかましく申しておるわけであります。そこで本省で設計をいたして、そうして請負に附するような大きな工事になりますると、全国的な業者のうちから相当広く信用あり、又大きな規模の会社を指名して、これらの人たちによる競争入札をやらす。又地方の工事につきましては、地方の業者等の資力、信用ある者をして指名の上競争入札をやらして行く、こういう方法を実は採用いたしておるのであります。そこで建物等につきましては、御承知のように大会社もありまするので、別に選択上困らないのでありますが、電気通信省の特殊の工事であるケーブルの設置であるとか、こういうような工事になりますると、在来は比較的に小さな会社が多いのであります。そこで広く信用のある立派な会社を作つて、只今申す競争入札に参加したい、こういうようなものが出て参つたのが、多分只今お尋ねの本省の息のかかつておる工事会社というものじやないかと思うのでありますが、これは只今申上げるように、競争入札の方法をとつて参りまするし、その入札が嚴正でありまするならば、御心配の点は毛頭ないので、むしろ小業者によりまするよりも、広く信用のある業者が出現することを私ども心から希望しております。基本的な問題といたしまして、建設の工事はできるだけ直営をやめて、そうして民間の業者の請負に附する、その場合におきましては、競争入札の方法による。従つて会社と特別な関係を省自身が持つわけは絶対にないのでありまして、殊に戰時中設けましたような息のかかつた特殊会社を作るというような考えは毛頭ありませんで、出て参ります会社としては、全部が平等の條件の下において公正な競争をいたして価格を決定して行く、この方法を実は採用いたしておるわけであります。そこで若しもこの競争入札をいたしまして工事を請負に附しました場合には、その会社が途中で工事の完成を待たずしてその工事を投げるとか、或いは又不正な行為があつたというような場合がありますれば、今後その会社を指名しない。請負の指名の中からこれを除外する、こういうような処置をとるのが実は当然だと思うのであります。先ほど何らか適当な処置を講ずると申しておりまするのは、只今申上げるような不正な業者が出て参りますれば、それは電通省の工事に参加する資格を失う、こういう処置をとつて参ろう、こういうのであります。従いまして第一点の全部直営にやれという御議論とは、私どもはそういう御議論だとは思いませんが、若しそういう御主張でありますならば、これは基本的に実は私どもの考えとは相違いたしておるのであります。 それから第二の会社ができたという問題につきましては、これは只今申上げましたように競争入札をいたすわけであります。特殊な会社と特別な因縁を結ぶものではないのでありますから、これについては別に御心配はないのじやないかと思います。 それから第三点といたしまして、不正業者をいつまでも競争入札の請負者とするわけには参りませんので、当然この指名の中からこれを落して行く、かような処置をとるわけであります。これは別に法律という問題ではなくて、私どもの契約でそういうことができるわけであります。 それから最後の認証の問題でありますが、お説のようにできるだけ煩瑣な手続をとるのが当然だと思います。当然だと思いますが、冒頭に私お話いたしましたように、ライン・システムだけでも実は困るのでありますので、今後は工事の設計をいたします施設局で相当する部分と、同時に予算を持つております経理局自身がそれらの工事につきまして一応の目を通すということは実は当然のことではないか、かように考えておるのであります。その認証というものは恐らく電通省部内の問題ではないかと思います。従いまして施設局のほうの系統で設計をし工事に附しましたもの、これを請負に附します前に経理局のほうにおきまして、予算を扱うほうで一応それを見て行く、こういう意味ではないかと思うのであります。これは事業官庁自身といたしましては、事業官庁の特質から迅速処理を旨とすることは、他の官庁より以上だろうと思うのでございますが、一層正確を期する意味におきまして、この程度のことは部内で当然すべきことであろうということでかような処置をいたしておるわけであります。
○菊川孝夫君 今の大臣の答弁と、昨日来事務当局から聞きました答弁とにちよつと食い違いがあるように私は思うのでありますが、と申しますのは、あなたの今おつしやつたのは飽くまでも公開主義で行くのだ、公開主義が原則だと言つておるのだが、現実に三十万円以下の場合には公開だ、その他の場合は指名並びに随意だと、こう言つておる。そうすると、あなた今言つたのは特別の会社ができましても、それは飽くまでも公開で競争して行くのだから別に御心配は要らん、こう言つておるのだが、その辺の食い違いは御存じですか、御存じの上で言つておられるのかどうか。
○國務大臣(佐藤榮作君) 三十万円以下は公開するが、それ以上は公開しないというのは私も意外なお話を聞くようですが、今経理局長のお話を聞きますと、二十二年時分にそういうような規定を一応設けたということであります。けれども只今はそういう扱いは実はいたしておりません。最近やります工事の大きい部分は、先ほど私御説明いたしましたように、全国的な業者から指名をいたしまして、これらの連中で入札をして決定するわけであります。最近も札幌におきまして、先だつての通信局が火事で燒けましたが、これらの工事をいたします者も、只今申上げるような方法で競争入札の結果きめるわけでありまするし、只今東京で作つておりまする交換局千代田第二局もこの競争入札の結果きめたものであります。で只今の説明が不十分でありましたために、非常に誤解を受けているのではないかと思います。ただ私が申しますのも、競争入札と申しましても全部が全部無制限で競争入札はいたしませんで、指名請負の制度は存置いたしまして、そうしてその指名請負人で競争入札をいたしておる。かような状態であります。
○菊川孝夫君 私の申上げるのは、例えばビルデイングを建てるとかというようなことは、どこの建設会社でも信用がある一流の建設会社なら指名できると思うのであります。ところが今私がお尋ねしたのは、特殊の請負会社ということになりますと、これは配線であるとか、それから電話線の埋没の工事であるとか、こういつたような電通省に限つて存在する特殊の工事については、今肝煎りで設けられるところの会社が殆んど、これは正直なことを申上げますると、どこでも表面的には成るほど公開入札だから遠慮なしに競争に来いと言いましても、こういう肝煎りの会社をこしらえますと、どうしてもそれを保護育成するようにし、又そこの会社の幹部或いは高給社員等には曾つて電通省におつた連中、或いは電通省の特別な人が皆そこへ集まつて参りまして、そうして特別な関係が必ず生ずることは、もうどこの会社でも最初の出発点におきまして、これを特殊の育成をやつて行くのだというような答弁をするような大臣はございません。飽くまでもこれと競争をするのだと言つておりますが、因縁というものが必ず生じまして、そこに問題が生ずるのであります。特にほかの官庁で、今問題のない官庁でございましたらいざ知らずでありますが、今狙われている官庁で、而もどこかまだどうも怪しいのだろう、新聞なんか読んで見ますと、まだまだ底なしだというくらいなことを言われておるのであります。而もその一番の原因は、曾つての日本電信電話会社を官庁に切替えてしまつたために、そういう荒い仕事をやつておつた連中は、公務員になつても昔のうまい汁を吸つたという味が忘れられずに抜け切れないというところに、電通省の今回の汚職の一番大きい原因があるということを新聞でも言つておられます。従つてそこをメスを入れなければならん矢先に、直営工事を請負に直し、而も今度肝煎りの会社をこしらえるということになると、どうも怪しいと言つて狙われるのは当然だと思うのであります。従いまして、この点は将来運営を一歩誤まりましたら、又更に第二の汚職事件が続々出て来るであろうと私たちは思うのであります。従つて会計法の改正に当りまして、会計課長に聞いたのとあなたの今の答弁と違うのだが、会計課長は事務的に答弁しているだろうと思いますが、その点我々はあとで一遍資料をもらつて、よく調べて見なければならんと思うのであります。将来運用を誤まりますと、更により以上深刻なる汚職事件が生れる危險が私は多分にあるだろうと思います。佐藤さんが先ほどから繰返して、もう再び起さないように今やつているからというので、我々一応信頼する以外にないと思うのであります。起してしまつてからあとで、どこでもでありますが、いろいろな事件が起りましても、国務大臣は委員会なり本会議におきまして、ただ陳謝の意を表せられるだけでありまして、その被害たるや誠に大きな廻り廻つて国民の負担になつているようなわけであります。それだけ官の信用もなくなれば、従つて納税意識にも響いて来る。そうしてそれが響いてだんだんと道義が頽廃するほうに波及して来るのでありますからして、従いまして、将来私が申上げたいのは、この運用を誤まらないようにしてもらいたいということと、繰り返してお尋ねしますけれども、それではこの前に会計課長が答弁されました答弁が実は間違いであつて、そうしてあなたの言われる公開入札が原則であるということは、これはもうそういうふうにあなたのほうで規定でできているのですか、あとで私は調べさしてもらいますが。
○国務大臣(佐藤榮作君) 只今直営を請負に切替えるという方針は立てましたが、なお一部直営はやつております。先だつての機構改革と新定員法におきましてもその点が問題になりまして、電気通信省におきましては、特に本省においても現業職員がいるということは、この点は御了承だと思います。併し方針といたしましては、直営を請負に切替える、そうして建設工事は原則として請負に附したい、こういう方法で内部指導を実はいたしておるのであります。ただ保守の工事等になりますると、これは直営でやるのが当然であります。それから只今いろいろお話がありましたが、今まで特殊なその電気関係の工事があるわけでありますので、例えばビルができますと、ビル内の配線をいたします工事をどういう人がやるか、これはなかなかむずかしい工事でありまして、又同時にいろいろ問題も起る工事でありますので、或いはこれは直営をしたらいいのじやないかというふうな議論もありましたが、現在実際には電気工事会社が国内に幾つも実はあるわけであります。それはもう専門的にやつております。又ケーブルの埋設の工事等におきもしても、これは民間の工事会社も勿論やるわけであります。併しながら今までの工事会社自身は実は非常に小さいものであります。資本金等におきましても、又人的構成等におきましても、相当弱いものがあるのであります。それで先ほど申したような特殊な大きな会社が実は出て来る、そういう会社ができて参りますると、業界といたしましてもこれは相当の力を持つて来るわけであります。ただできました会社が在来からあります会社を下請のように使うようなことがありますると、いろいろな問題を実は生じて来るのであります。その点は私どもといたしましては特に注意をいたしておるわけでありまして、先ほど冒頭に申上げましたように、直営工事で行なつてこれを民間の業者の請負に附したり、或いは又民間の請負業者が更にこれを下請に出したりいたします結果、工事ができてのちになりまして問題を引起す、間違いの元のように実は思うわけであります。その点についてはそういうことがあつては相成らない。従いまして、できました会社も勿論現業がやれる範囲でなくてはならないということを実は申しておるわけであります。それからなお請負に附します場合に入札をやらすわけでありますが、その入札は先ほども申したように全然無條件ではなくて、資本金その他から或る程度の制限を加えております。その中には過去において電通省の工事をやつたという経験があるというようなことは、これは非常に大きなその條件として私どもも見ておるわけであります。で問題はこの建前自身が実は惡いわけではないのでありまして、今申上げるような処置をとりまして、これは大丈夫だと思いますが、問題は今後の実際にどういうようなことをするか、公正なる入札をすべきものか、公正でなくつて不公正であるとか、或いは又請負業者自身が更にそれを下請に附して、そうして業者が名目上だけから権利利益を特別に受けるとか、こういうことになりますと、国の予算が無駄に使われるわけでありますから、そういうことは特に取締つて参りたいと思うのであります。最近工夫をいたしました一つに、千代田局の設定においては特に本省におきましても経験を積んだ抜師を現場監督に任命いたしまして、期日の督励なり、或いは工事の施行等につきましてもいろいろ指導監督をさせておるような次第であります。最近はいわゆる汚職問題等は起らないのではないかと思うのであります。で、この点は誤解のないように願いたいと思います。なお只今係りのほうからも注意をいたしておりますが、私が申しました公正な競争ということと、それからいわゆる公開という言葉とは必らずしも一緒ではないようでありますから、この点は誤解のないように願いたいと思います。と申しますのは、どこまでも一定の條件をやはり必要とする、その條件のある者を集めまして、そうして入札制度をとつている。先ほど申した指名請負制度は採用しているということだけを御承知願いたいと思います。
○菊川孝夫君 それじや最後に一つお尋ねしたいのは、あなたは名古屋へ出張されました場合に、新聞記者会見で発表されましたあの国際通信会社を設置するのだというのと、今回のこの特別会計との関連でありますが、特別会計はできる限り、特に企業特別会計でありますからして、收支が償うように持つて行かなければならぬと思うのでありますが、あなたの言われるその国際通信を切離すということになつた場合に、果して企業特別会計として独立してやつて行ける能力が、国内通信ばかりをやる場合にやつて行けるかどうか、これが大きな問題でありますが、そこでこの特別会計から海外通信の面を全部切離す場合には、果してこの特別会計は成り立つかどうかということが先ず一つの問題、それから今度は特別の会社をこしらえるというようなことを言われましたが、そうしますと、今回の改正によりまして資産の再評価をやる、こう言つているのですが、従つてその再評価された資産で以て公社を造るのか、或いは公社にこれを売渡すのか、この点がどういうふうに考えておられるか、一つお伺いしたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 只今の電気通信省の国内部分を切離し、国際通信の部分を会社にするというのは、只今そういう構想を以て先頃から内閣におきまして審議いたしております。行政機構改革の一連の仕事の一部として具体的な案を只今考究中でございます。従いまして、只今この席上で詳細なことを申上げる程度にはまだ進んでおりません。この点は御了承頂きたいと思います。ただ考え方といたしまして、御承知のように公共事業を政府自身が直営をいたしておりますよりも、鉄道における国有鉄道公社なり専売公社等の先例もあることでありますので、どうも公社形態のほうがよりよく国民の需要に応え得るのではないか、こういうことを先ず考えておるのであります。併しその公社自身も鉄道なり専売等は、実施いたしましたのちにおきまして、公社的態度はどうも事業の活動上不十分なり、こういうような批判も聞いておりますので、今回電気通信省の国内部分を公社にいたすに際しましては、何らかの新工夫を一つ考えたい、考案したいということでいろいろ大蔵省と只今折衝中であります。併し先例である鉄道なり専売等がありますために、なかなか新機軸もそう簡單には扱いかねておるという状況なのであります。又同時に国際通信におきましては、一応もとは国際通信だけの会社があつたわけでありますが、その先例等から考え、又外国との通信等の観点から考えますと、思い切つて会社にするほうが事業としての運営上幸いするのじやないか、かような実は考え方をいたしております。只今いろいろ法案等も準備中でありますが、基本的な問題として独立採算ができるかというお話でありますが、この点につきましては、私どもこれを切離しましても、国内の部分並びに国際の部分とそれぞれの特質がありますので、十分二つとも立ち行くのだというふうに考えているわけでであります。ただ会社にいたしまするに際しましては、評価なり或いは設立等につきまして特別な措置を講じなければならないのでありますので、これらの準備を只今いたしているような次第であります。誠に簡單でありますが、只今のお話で申上げられる程度は以上のような次第であります。
○菊川孝夫君 そういう準備がなされているとしますれば、今回の資産再評価が非常に問題になつて来るだろうと思うのであります。会社に切替えるということになりますと、国際関係の施設を再評価する場合に、今の官庁である場合におきましては、その評価の仕方は相当内輪に評価されてもいいと思いますが、これを内輪に評価しておいて、今度はあなたの構想の国際通信会社をこしらえるときに一応今評価しておいたのをそのまま国際通信会社に讓渡するということになりますと、これは国家に大きな損害を與える代りに、新らたにできた会社がそれだけ儲けるということになりますので、今度の評価方式というものは非常に問題になると思うのでありますが、従つて評価をされる場合に事務の運営に当りました官庁だけでやるのか、一般のそういう意見も聞いて評価委員等も設けてやられるつもりであるか。今度の改正の際に資産再評価の問題が出ておりますので、この点を一点お伺いしたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 御承知のようにその点は誠に重要な問題であり、又非常に困難な問題だと思います。特に間違いのないように、又その適正を期するように最善の措置を講じて参りたいと思います。併し只今評価委員会を如何なる陣容でいたしますか等については、只今申上げる程度になつておりません。これらは事柄の性質上十分嚴正を期し、適正な評価をいたして参りたい。この点特にお話もありましたが御注意至極御尤もだと存じますので、最善を盡して行く考えでおります。
○菊川孝夫君 そうしますと、今回再評価したのは、そのまま大体においてあなたの構想では、国際通信会社のほうへの讓渡価格になる、こういう構想でお進めになる予定でございますか。更にそのときには再検討されるのかどうか。これは特別会計法改正と緊密な関係がありますので、その点を一つお伺いしたいと思うのでありますが、特にもう一点は、この国際通信会社の設立構想と絡んでおるのでございまするけれども、今日電通省の特別会計におきましては、国際通信のほうで相当利益を上げて、国内通信のほうへそれを相当注ぎ込んで、そうしてバランスがとれているように我々は聞いておるのですが、儲かるのは国際通信である、その儲かる分を今度の資産再評価を安くしておいて、そうして通信会社をこしらえてそいつへ渡してしまう、そうすると残るのはかすだけである、これを国営に残されるということになると、これは将来赤字を相当生むことになるし、又讓渡を受ける国際通信会社と、現在の電通省との間に第二の大疑獄事件が起らないとも限らない、私は最もその点を警戒しておるのでありますが、この点については今はやり率直に申しまして、国際通信のほうで儲けて、それから国内通信の赤字と言つては語弊があるかも知れませんが、国内通信の整備にその費用が充当されておるのではないか、正直なことを申上げておきますが……。
○国務大臣(佐藤榮作君) 第一点でありますが、菊川君は或いは何か誤解をしていられるのではないかと思います。現在の評価をそのままの評価額にするのかというお尋ねでございますが、現在の評価というのはちよつと私ども分りかねておるのです。これは予算を作ります際に減価償却を一定の率見ておる、それを以てその評価を言つておられるのかと思うのでありますが……。
○菊川孝夫君 今度の改正にその再評価をやるというのですよ……。
○国務大臣(佐藤榮作君) それは只今作るということでありますので、只今まだやつておるものではございません。これからやろうというのがこの規則のように思います。併しこの規則、この法律による評価審議会を以て直ちに評価させるかどうかはまだもう少し考えさせて頂きたいと思います。
○菊川孝夫君 それなら改正する必要はないじやないですか。
○国務大臣(佐藤榮作君) 只今私の申しておりますのは、この御審議頂いておりますこの法律自身、これは郵政事業も入つておりますが、電気通信事業も同時に入つております。現在ありますのが評価の方式が実はぎまつておらないためにこれで両事業を通じまして評価方式を決定して行こうというので、これは一般的な問題とお考えおきを願いたいと思います。只今お尋ねになりましたところのものは、電通省を皆様の御審議を得まして一部は公社にし、一部は国際通信にするという議がまとまりますれば、その場合には新たな問題として具体的に考慮して参りたいという考え方ででおるわけでございます。従いまして、いずれ御審議を頂かなければならないと思うのは公社法の問題と、同時に国際通信の会社設立に関する法案を御審議を頂くわけでありますので、その国際通信に讓渡する部分の財産の評価は如何にするかはその法案のほうに讓りたいと、具体的なものとして考えて参りたいと、かように、考えておりますが、この点は誤解のないように願います。 それから第二の問題といたしまして、今の電気通信省はどういうような状況になつておるかということでありますが、総体として見ますと、電話で儲けて、電報で損をしておるというのが国内国際を通じて一つ言えることであります。それから国内と国際と分けてみますと、国際の関係は収支状況は非常によろしい、相当の利益が出ておる、これはお説の通りであります。それから国内の部分について考えてみますと、国内の電話は在来は遠距離通話で相当の利益を上げまして、市内通話のほうでは場所によりましては、利益の点もありまするが、余り利益が上らない、むしろ收益率は遠距離通話のほうが收益率が上つておる、こういう状況にあるのであります。そこで今回国際の関係だけを分離するといたしますれば、そこで相当の收益率を上げ得るものと考えますれば、それらも資産の再評価等についてもいろいろ適正を期する上から申しましてむずかしい問題があるわけであります。帳簿価額自身を採用することのできないことは非常にはつきりするわけでありますが、その帳簿価額のどのくらいの倍数がこの適正なるものであるか、こういう点は特に慎重を期して参りたい、かように考えている次第であります。
○菊川孝夫君 もう一点、これはこれで打切りたいと思いますが、この賠償はとにかく我々の好むと好まざるとにかかわらず役務賠償をしなければならんということになつていますので、そういたしまするとビルマにいたしましても、将来まあインド、フイリピン等に対しての役務賠償の場合に通信設備を日本人の役務によつて行うということは、どうせこれは又日本の優秀な通信設備の技能を向うへ将来発展さすということは賠償の問題のみではなしに、その後の日本の通信機械の南方進出等からも考えなければならんのである。従つてこの際にむしろ私の考えますには、直営工事的なものを、即ち技術を温存しておきまして、その技術を提供する。成るべく電通省の特別会計の中にそういう技術をできる限り温存しておいて、そうしてこれを提供さして行く、そうしてそれが役務賠償として提供されて、数年後には日本の通信機械或いは通信技術が本当のノーマルな貿易関係においてここに進出するように図らなければならん。そのためにそういう技術を温存するにはどうしても民間の会社に依存するよりも、やはり少々無理をしてでも官庁においてそういう技術を温存するという方針が、私はむしろ今暫くは苦しいかも知れないけれども、将来の見通しにおいていい行き方じやないか、こういうふうに考えるわけでありますが、それが今回の改正に当りましてと申しますか、佐藤さんの方針としてはでき得る限りこれは又直営はやめてしまつて請負にするということになりますると、その点に多少遺憾な点が生ずるのではないか、こういうふうに思いますが、その点どうお考えになりますか。
○国務大臣(佐藤榮作君) 御存じのように鉄道であるとか、或いは電話関係、通信の技術と申しまするものは、日本の東亜諸国に誇り得るものと思います。これはひとり政府機関ばかりではない。民間が持つている技術自身も非常な優秀なものでありまして、鉄道自身においては機関車を初めその他の車両なり、レール等が東亜の諸国に輸出されたこと、これは戰前にもありまするし、戰後におきましてもその通りであります。又通信器機の生産も日本国内で非常に進んでおります。整備されておりますので、只今の賠償の問題は全然これは別な問題でありますが、将来日本の産業発展から見ましても非常に有望なものではないかと思うのであります。殊に最近国を成しましたインド等におきましては、只今の通信状況は非常に不十分であるやに見受けるのであります。先だつてもインド大使と業界なり又私ども電通省の幹部等が一緒になりまして、いろいろの意見を交換し、同時に我々のほうで技術的援助なり、或いは器機の生産の面を通じて援助できるものはこちらもしたいし、又遠慮なく申出を願うように実は話をしているのであります。この点は技術のほう自身から見ましても、電気通信省が持つております学校、一つの学園がありますが、これは相当の誇るべき施設であります。従いまして戰後ではありますが、台湾政府からは実は留学生も来ている。すでに在来からも電話通信についてこれらに技術を修得させることも実はいたしております。更に又電気通信省が現在持つております通信研究所なるものの設備も世界に誇り得るようなものでありますので、この研究所を通じましての技術の普及も実は図つて参りたいと、かように考えておりまするし、又国内の器機メーカーも非常に進んでおります。賄う生産余力から見ますと、国内需要だけでは生産が遥かにオーバーしているような状況でありますので、一層海外進出等も考えているような次第であります。ただ私はそれかと申しまして、国自身が経営しなければならない、かようには実は考えないのであります。これは国並びに民間を通じて日本の国民の力によつて海外進出をし、海外の諸国と提携を図つて行く、さようなことが望ましいことではないかと思う。さような点において折角努力いたしているような次第であります。
○委員長(平沼彌太郎君) 何かほかに質問はございませんか……他に御発言がないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御異議でございませんが。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。
○菊川孝夫君 私は郵政事業特別会計法及び電気通信事業特別会計法の一部を改正する法律案に対しまして、特に強い要望を附して賛成いたします。と申しますのは、先ほどから質疑応答の際にも繰返し繰返し申述べましたように、電通省は今汚職事件で非常に社会の批判を浴びていることは申すまでもないことでございます。従いまして、今回の法改正に当りまして、そういつた汚職事件が今後再び発生しないように、十分この法の運用をやつて頂かなければならんと思うのであります。それから第二には、この法の改正に伴いまして、当然細則、規則等の制定並びに改廃が行われると思います。従いまして、その細則、規則の制定に当りましても、再び不祥事件を起きないように細心なる注意を拂つて、その規則、細則の制定に一つ努めて頂かなければならんと思います。それから次に、今も佐藤大臣がここで言明せられましたように、電通事業を公社にし、国際通信部門を会社組織に切替えるという構想が大体発表されました。従つて恐らく現在の政府においてはその方針で近く切替えが行われるであろうと我々は想像するのであります。従いまして、その場合に私が今大臣にも述べましたように、資産再評価と国際通信会社に財産の讓渡ということは密接な関係があり、そこから再び大疑獄事件も発生する慮れが極めて多いということを今から警告しておくわけであります。この国際通信会社設立に当りまして、今再評価せられた財産がどのようにして今度讓渡されるかは法案が出て参りませんとわかりませんけれども、その設立されるであろう国際通信会社が今回の法改正によつて電通省で資産再評価をされる場合とか、将来を見越しまして、そこに政治的な勢力の介入が恐らくこういう場合には必ずあり勝ちなことだと、過去において日本の国有財産が一般の会社に讓渡された場合に、常にその裏には忌わしい事件が附きまとつておつた。これは遺憾ながら日本の政治史上の汚点であると同時に、これはもう必ず附きものであつたということだけは我々はここではつきり申上げても差支ないと思うのであります。そこで再び電通省がこの問題に絡んでそういうことを起すということになつたならば、もう国民の信頼を完全に失墜いたしまして、国内通信事業の将来の整備のためにも重大なる暗影を投げることは当然であると言わなければなりません。又先ほども佐藤大臣が言明しましたように、日本の通信技術或いは通信機械というものを、将来南方諸地域に対して大いに日本の技術を進出させなければならんという段階にあることは今更申上げるまでもないのでありますが、併しながらそういう事件が起きますると、どうしても士気が沮喪いたしまして、この重大な使命を果す場合におきましても、とやかく尻込みになり勝ちでありますからして、極めて重大な問題だと思いますので、この点においても十分細心、慎重な態度を以て資産再評価事務を執行せれたいと思うのであります。なお繰返して申上げまするけれども、再び汚職事件が発生することのないように、特に電通省には日本電信電話会社を官庁に吸收しましたために、それらの構成員が今公務員となつて、新らしい使命の下に今業務の執行に当つているわけですが、未だに過去の会社当時の頭と切替えができてない人たちがあるとするならば、この法改正を機会に、完全に頭の切替えを行なつて、そうして全省一致して企業の発展のために盡力されるよう、特にこれは法的な、或いは規則的な処置も配慮せられんことを強く要望いたしまして、本案に賛成する次第でございます。
○委員長(平沼彌太郎君) 他に発言もないようでありますから、討論は終局したものと認めて異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。 この際ちよつと政府当局に希望しますが、先ほどの野溝委員からの資料の提出、これを速かに細かくお願いします。 それではこれより採決に入ります。郵政事業特別会計法及び電気通信事業特別会計法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの御挙手をお願いいたします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(平沼彌太郎君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決することと決定いたしました。 なお諸般の手続は先例により委員長に御一任願います。それから多数意見者の御署名を願います。 多数意見者署名 黒田 英雄 菊川 孝夫 伊藤 保平 野溝 勝 岡崎 真一 小宮山常吉 田村 文吉 森 八三一 西川甚五郎 菊田 七平 大矢半次郎 —————————————
○委員長(平沼彌太郎君) 次に在外公館等借入金の返済の実施に関する法律案、これにつき質疑を願います。千田議員から発言を希望しておられますが、許可して差支えございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) それでは発言を許します。
○委員外議員(千田正君) 発言を許して頂きまして誠に有難う存じます。 只今皆様のところで議題となつておりまするところの在外公館等借入金の返済の実施に関する法律案でございまするが、これは皆様もすでに或いは御承知のことと思いまするけれども、終戰時におけるところの居留民の人たちが当時の日本の在外公館のほうでは居留民を万全を期して祖国日本に還せない。そこで止むを得ず居留民から特別の処置としまして、金を借入れまして、そうして当時の混乱した状態を整備しまして、日本にこの在外の居留民を帰して寄越したのであります。そのときのいわゆるいわば国の債務である。それが本年ですでに七年も経過した今日においても国からは支拂えない。或いはこの終戰直後において拂つてもらつたならば、拙速を尊ぶ当時でありまするから、一万円のものは一万円に使えたかも知れませんが、この七年も経た今日において今これから返済する、その返済する法律案の内容をみまするというと、一応五万円ならば五万円で打切つて、あとはもう国が財産がないんだから我慢しろと、こういうような意味合いのようにも見受けられますし、又その支拂うところの算定の基礎は、当時の国際関係におきまして、いろいろなその標準が変つているのであります。そういう点からいたしましても、誠にこの問題は慎重を期して頂かないというと悔を千載に残す。殊にこの個人的なお互の貸借でありまするならば、まけて欲しい、割引いて欲しいということは言い得るかも知れませんけれども、いやしくも政府が国民に約束をしたいわゆる借入金に対しては、飽くまでも誠意を以て実行してもらわなければならないということが、この引揚げて来た多くの人たちの希望でありますと同時に、当然政治はそうあるべきである。特に今日国会が国民の代表として、皆様の下に御審議頂く法律でありますから、特にこの点は引揚げて来てから、なお苦難の道を歩んでおるところの多くの引揚者に対しまして、十分なる施策もできない今日において、せめて国が約束した借金だけでも、正しく立派に返して頂きたいということが引揚者の要望でありまして、曾つて引揚特別委員会がありました当時は、これも約五カ年間に亘りましてこの問題を討議したのであります。而してこの国会においてはまだ特別委員会も設定されておりませんので、只今大蔵委員会のほうへ御審議が廻つて参つたようでありまするが、さようなわけでありまして、引揚者の多くの人たちが一日も速かに、本当に政府が誠意を持つて正しい観点によつて拂つて頂けるものと期待しておるにかかわらず、七年も経つてもなお且つ十分でない、而も五万円を以つて打切りだ、こういうことで果して国民が納得するかどうか、こういう点もありますし、過去の審議の経過におきましてもいろいろな問題がありますので、慎重に御審議願いたい。特に今日一日やそこらで片付けられる問題ではありませんので、特に皆様からこの点につきましては、この問題は悔を千載に残さないように、而も政府が正しく国民と約束したものを実行して頂けるような方途において十分なる御審議をお願いしたいというのが、私が今日発言を許して償いて、引揚者全体の人たちに代りまして、皆様の慎重なる御審議をお願いする次第であります。 なお附加えて申上げますが、特にこういう問題につきましては、やはり参考人なり何なり、公聽会なりを開きまして、御決定なさるほうが最も正しいやり方だと思いますので、簡單に片付けて頂かないように慎重に御審議を願いたい、かように考えますので、特段の御配慮を願いたいと思いまして、以上皆様にお願い申上げる次第であります。
○委員長(平沼彌太郎君) 本日はこれを以て散会したいと思いますが如何でしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(平沼彌太郎君) では、これを以て散会いたします。 午後五時三十九分散会