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13回国会参議院1952/07/22

人事委員会 第32号

発言数
40
登壇者
5
会派数
4
開催日
1952/07/22

会議録

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 只今より人事委員会の会議を開催いたします。  先ず連合委員会の申入れの件についてお諮りいたします。国会職員法等の一部を改正する法律案につき、議院運営委員会に対し連合の申入れをすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それではさよう決しまして、委員長より議院運営委員長に対し申入れをすることにいたします。ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記を始めて。  本日の委員会の案件は昭和二十七年度における行政機構の改革等に伴う国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の特例に関する法律案、次に保安庁職員給與法案、国家公務員法の一部を改正する法律案等でございます。先ず昭和二十七年度における行政機構の改革等に伴う国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の特例に関する法律案を議題といたします。只今官房長官を呼んでおります。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 質疑に入る前に、議題の中に昨日人事院のほうから内閣に対して勧告された石炭手当の問題を緊急上程することを委員長のほうで一応お諮り願いたいと思います。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 只今の千葉君の御発言の石炭手当の人事院の勧告に対する緊急上程の件は別に差支えないと思いますから、上程することにいたします。但し質疑の答弁者が参つておりませんから、答弁者が来れば御質疑を願つて結構だと思います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 いつ頃お見えになるか、見通しは立つていますか。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 只今すぐにもう一度連絡さして見ます。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 それじや官房長官がお出になる前ちよつと懇談会を開いて、今問題になつている国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律案について二つの問題が起つていますから、その点について懇談会に切替えて一応皆さんにお諮りをしたいと思うのですが、いいですか。……ちよつとお諮りいたしますが、この退職手当の臨時措置に関する法律の問題について大体これはもう質疑は終了しておりますが、ただ一つ残つているのは、この法律が国鉄、専売等の職員に適用になるかどうかという問題について一応不明確な点がありますから、この点は官房長官を招致してはつきりさせる必要があるということが一つ。それからもう一つは、前回の人事委員会の席上で、特別調達庁の長官の御都合が悪くて次長がお見えになりましたが、特別調達庁のほうとしては、例えば賠償物件に関する処理等の仕事も殖えておりまするし、それから又本年の十二月三十一日までという最初の政府原案であり、そういうやり方をすればこの法律案の第一項の期限をこのままで通過されては、法律案の通過が一カ月も延びているという事実と、そういうその職務の仕事の都合から言えば、少くとも一月三十一日以降にこの措置を延期する修正をお願いしたい、そうでなければ特別調達庁としては事実上仕事の運行に大きな影響を来すからと、こういう要望が表明されておりまするから、この点私どもとして十分考慮して、期限の点だけについて修正を施す必要があるのではないか。この点について一応修正案を用意してございますから、まあ皆さんがたのお手許に配つて一応御検討願いたいと思うのですが、如何でしようか。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それでは只今の千葉君の御発言に対して暫時速記を中止いたしまして、懇談をいたしたいとかように思いますが……。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記を中止して……。    午前十時五十五分速記中止    —————・—————    午前十一時三十九分速記開始

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それでは速記を始めて下さい。  それでは長らくお待たせいたしましたが、官房長官がお見えになりましたので、質疑を始めたいと思います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 最初に官房長官にお尋ねしたいことは、長官も御承知の通り、昨日人事院のほうから政府に対して石炭手当に関する勧告が出されております。御承知の通り昨年もそれから更に一昨年も申請されておりました石炭手当に関する予算に対しては、補正予算を計上して適切な措置が一応講ぜられましたが、今年度政府としてはこの勧告に従つてどういう御計画を持つておられるか、先ずこの点から承わりたいと思います。

保利茂自由党内閣官房長官

○政府委員(保利茂君) お尋ねのように昨日附で寒冷地手当及び石炭手当の支給に関する法律の規定に基いて石炭手当の支給額についての勧告を頂いているわけです。お尋ねのように如何ように措置をするかということにつきましては、只今慎重に研究いたしまして、早急に結論を出したい考えでございます。只今すぐどう措置をするかということは、勧告を昨日受けておりますばかりでありまして、研究に着手をいたしておりますから、できるだけ早い機会に結論を出すようにいたしたいと考えている次第であります。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 そこで御要望申上げておきたいことは、成るほど勧告は昨日出ましたけれども、この石炭手当等に関しましては支給期が八月三十一日ということになつております。長官も御承知かも知れませんが、昨年は六月十七日に人事院から勧告が行われ、閣議では六月二十三日に決定されております。本年度は非常に勧告が遅れておりましたけれども、政府のほうとしても恐らくこれに対する準備というか、心構えというようなものが多分おありになつたことと思いますので、支給期日等の関係からできるだけ速かに、少くともここ一週間以内にこれに対する結論をお出し願うようにして頂きたいと思うのですが、その点は如何ですか。

保利茂自由党内閣官房長官

○政府委員(保利茂君) 財務当局におきましても、この石炭手当が寒冷地の公務員の実質的な待遇上の要素を占める部分も相当大きうございますから、御趣意のように政府といたしましても人事院の勧告がいたされております以上は、できるだけ速かに結論を出して適切な措置をとつて参りたいと考えております。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 それから問題はもう一つあるのですが、御承知の通りこの石炭手当に関する法律第二百号によりますと、その支給の金額については世帶主は三トン分、非世帶主は一トン分、今までこれが小売市場価格ということになつておりますが、御承知の通り昨年も五千円の勧告が出ているのに四千七百円という金額が決定されております。而も四千七百円に対して所得税が賦課されているという條件のために、実際上三トン分支給するのだというはつきりした法律になつているのに、実際支給された金額では二トンすれすれしか買えないと、若しくは二トン以下だと、こういう條件も出て参りましたので、少くとも法律の建前が三トン分を支給するということに、若しくは一トン分を支給するということになつておるという法律の精神を十分この際御勘案願つて、少くともこの法律に違反しないように御決定をお願いしたいと思いまするから、その点もどうぞ一つこの際お含みをきを願いたいと思います。  それからその次にお尋ねいたしたいことは、今提案されておりまする昭和二十七年度における行政機構の改革等に伴う国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の特例に関する法律案についてでございますが、これの第一項並びに第二項によりましても不明確な点が実は一つございます。それはいつ何日までに退職する職員で「閣議で定めるものに対する国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律」、こういう表現になつておりまするが、この閣議で決定した職員の中に国鉄専売の職員が含まれるかどうかということについていささか明確を欠いておる点がありますので、この点についてのお考えを承わりたいと思います。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記を始めて下さい。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 それから同じくこの法律案に関してもう一点ですが、現在この法律の審議が一応一カ月くらい予定からはずれているわけでありますが、最初は四月一日頃には少くともこれは施行になるであろうという予想に立つていたわけなんです。御承知の通りこれは大体八月一日以前若しくは今日以前にはなかなかこの法律の審議が終わらないという結果になつたわけです。従いまして、その問題の起つておりますることは、例えば特別調達庁等の関係から言いますと、長官も御承知のように特別調達庁等ではその仕事の、職務の範囲等というものも賠償指定の物件の返還及びこれに伴う補償の業務等が多量に調達庁の所管という形で扱われることになつておりまするし、その他直接調達に関するいろいろな問題になる点も、或いは又紛議の種になつておるような点もございまして、特別調達庁としては少くとも一カ月くらいこの法律の施行のずれという條件の中から、本年の十二月三十一日までに区切られるということについて、非常に困るということがこの委員会でも正直に答弁されている。政府のほうとしては、そういう点について、閣内において御連絡なり乃至御相談をされた事実があつたかどうか、その点をお尋ねいたします。

保利茂自由党内閣官房長官

○政府委員(保利茂君) あり体に申上げまして、そういうことについて論議をいたしていることはございませんけれども、私ども行政部内のものといたしましては、成るほど実施期日が遅れて参つておりますけれども、併し八月からにいたしましても、五カ月間という相当長期の時期がございますから、勉強いたしまして、支障のないように私どもとしては勉強いたして行きたい、こういうつもりでおります。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記を始めて下さい。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 この二十七年度の行革に伴う退職手当の問題ですが、今回の提案理由を見ますと、今回の行政機構の改革に関連して退職する職員に対しても、先般と同様の措置をとることが適当と考えられると、こういうふうにあるのですが、行政機構の改革に関連してということの本当の言葉の内容はどういうことか、例えば或る局が部長さんが現在三人いると、原案に従えば次長一人になる。そういうときには三から一を引いた二というのはまさに行革に計る対象になるのは間違いありませんが、この関連してという言葉を、この二人というものだけでなしに、その二人は置くべくして置いてあつたのを、職務の簡素化といつたようなことも工夫させて、できるだけその行革の目的を達しようとされるのでありましようから、單に二人というのでなしに、それを機会に執務態勢を整備することによつて、成るべく行政整理というほどでもないけれども、人を減らすことができれば減らして行くというのはやはり行革の目的だと思う。従いまして関連ということは、この言葉を借りて言えば、八割のいわゆる恩典と称するものの対象になるものは、いずれ内閣でおきめになるのでしようが、なるとありますが、どういうふうにお考えになるわけですか。

保利茂自由党内閣官房長官

○政府委員(保利茂君) そのことは内閣委員会でも行政長官から申上げておると思いますが、直接にはもうお話の通りです。例えば三部長が一部長になるといえば、二部長がやめられる。それに対して特別の退職措置を講ずる、資金的な措置を講ずるということでございますけれども、それに恐らく私は、仔細なそれについての、それによつておおよそどの程度の機構改革に関連して定員の異動を生ずるかということについては、内閣委員会のほうでは詳細に説明しておると思うのです。具体的に私しかとお答えできませんけれども、大体はそういう趣味で一つ御了解頂いておつたらよかろうと思います。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 内閣委員会で明らかにきまつておるものもあるのです。あるのですが、漠然とやつている部分が大部分です。私はやはり行革というものの目的から言つて、ただ單に三つある部長を一つにしたから、その二人だけやめたら行革の目的を達したというのではないのであつて、それらはあとに残る者によつてやつて行けるように、国民の期待に応えるように、担当する仕事というものを簡素にして、工夫して、迷惑をかけることのないようにして行くというのを目標にするのだと思いますから、やはりそれを機会に執務態勢が再検討されて、或る程度余つて来る部分をみずからこしらえるだろうと思う。従つて、いずれ閣議にかけられることなんですけれども、各省のそれぞれ事情々々に応じた無理のない範囲内で今の目的を達する意味で、若しそれに関連してやはり退職を願つたほうがいいという数字が出れば、できるだけそれをも含めて、関連した対象としてお扱いになることがやはり一つの行革の目的だと思うのです。その点について私は聞きたい。

保利茂自由党内閣官房長官

○政府委員(保利茂君) それは御趣意は同感でございますが、大体は前回の定員法改正のときに、これはまあ機構改革論議になりますけれども、定員法改正よりは機構改革のほうが先じやないか、機構改革を以て定員法の改正を持つて来いというような御意見も相当強かつたように思います。政府のほうとしましては一応定員を整理いたしまして、そうしてその上に立つて機構改革を行う、こういう御意見には相前後するようなことになつておると思うのですけれども、そういうことでまあ一応前回の定員法改正を活かしたわけです。その定員法改正に則つて今回の機構改革を立案いたしておるわけであります。御趣意のようなことになつて参りまするというと、それはやはり定員法改正を以て臨んで来なければいかんのではないかというふうに思いますので、従つてここに関連していうことは、機構改革に関連して二つあるものが一つになる、それは当然一つだけは減ると、こういうふうにこの場合はお考え頂くことが妥当ではないかと私は思います。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 それは官房長官の言われるのも一つの筋ですけれども、元来、みずからもお話になりましたように、この定員法の整理自身が機構改革と併せて考えて行かなければならんというのでやかましい問題になつたのですが、ああいう問題と切離されて今回こういうものが出て来た。従つて、要らないものを置いているのではないのですね。従つて、そういうような事務体系を圧縮するとなれば、今度は勢い仕事の整理もこれは緩急を考えて、或る程度実質上これは人の面から、人といいますか、機構の面から選別して実は非常に欲しい問題だが、この体系ではやれないといつたものが或る程度出て来て、それは捨てなければいけない。この際推しいけれども割愛しなければならんというようなことになるのが勢いだと思うのです。おのずから人の執務態勢の責任限界というものがそれぞれあるのだから、そこで縮小されて来たいわゆる次長というもので扱い、或いは局長というもので捌き、適当に行政されるところの範囲というものはおのずから限界があるのだから、單に機械的に出て来る機構の整理による、先ほどの例で言えば、部長三人のところが部長一人ということになれば、單なる二人だけが法律の対象になるというふうに考えることは、私はどうも余りに機械的に過ぎないのじやないか。而も、なお且つ行革の狙うところの一つの大きな目的から言つてもそれでは不十分で、できればその廃止すべき行政事務の軽重については慎重に審議されるのは当然でありまするけれども、内部機構を縮小したことによつてどうしてもその執務がとれないのだというものは、これは或る程度割愛せざるを得ない。その割愛によつて出て来るのは、勢いこの行革によつて何と申しますか、退職する人と相関連と言いますか、一体となつた措置をとるべきものだと、こういうふうに思うのですけれども、その点一つ重ねて政府としてお答え願つたほうがいいと思います。

保利茂自由党内閣官房長官

○政府委員(保利茂君) どうも裏表であると思うのでございます。定員法改正の基礎の上に立つて機構改革を行う、そうして更にその定員法改正以上にこの機構改革で廃止せられる定員が出て来る、その分について今回の機構改革に関連して挙げられる場合には云々と、こういうことに……、併し、実際の行政整理というか、行政改革の行き方というものは、これはもう皆さんのお話のように、同時に行けば満点だろうと思うのでございますけれども、前回の定員法改正のときに機構改革まで手をつげ得なかつたということの事情からこういう結果になつて来ておると思います。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 私はそれではこの点は、今そういうふうに平行線的なことをやつていても切りがないのですが、私の言つていることも決して否定される性質のものではないと思うのです。でありますから、いわゆる閣議にかける原案を作るような場合、余り無理な、今度の行革によつて部長が一つになつた、或いは三つあつたやつが二つになつてしまつた、それによつて慎重に計画して実施さるべき行政が、どうも半端なような仕事はやはり整理を必ず伴うのだろうと思いますが、そういうようなことを考えて、各省それぞれの事情に合つたいわゆる行革に伴う執務態勢というものを検討させて、そうしてそれから出て来るいわゆる関連の退職者には等しくこの際退職手当等についての恩典を與えるように十分お考えを政府で願つて頂きたいということを、一先ず強くお願いをしておきます。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 今官房長官からもお聞きでしようけれども、退職手当の臨時措置に関する措置が国鉄、専売等の職員に対しては、どう扱われるかについて大蔵省当局から御答弁をお願いしておきたいと思うのです。

河野一之大蔵省主計局長

○政府委員(河野一之君) 退職手当の問題について、この法律が国鉄専売の職員に適用あるかどうかということについてでございますが、この表題にもあります通り、国家公務員等ということで純粋の国家公務員以外の職員も一応含むという建前になつております。それと国鉄、専売におきましては、行政機構の改革がないのでありますが、この二十七年度予算実行上の要請によりということで、若し予算実行上においてそういうような人員整理と言いますか、そういう必要があればこの法律が適用せられることに相成ります。併し予算上におきましては現在のところそのようなことを予定にいたしておりません。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) ちよつと速記を……。    〔速記中止〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記を始めて。他に御質疑がなければ質疑は終了したものと認めて討論に入ることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 御異議ないものと認めます。それでは只今より討論を行います。御意見のあるかたは賛否を明らかにして順次御発言を願います。なお、修正の御意見のあるかたは討論中にお述べを願います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 私は本法律案に対して反対いたします。  反対する第一の理由は、政府が昨年定員法改正案を国会に上程し来たつた際には、この定員法による行政整理は本来ならば機構改革を行われる、機構改革を行なつた上に立つて定員整理を行うことが順序であるけれども、取りあえず国家予算等の関係から定員法による行政整理を先行せしめて、然る後に機構の改革を行うものである。従つて機構改革に伴つての行政整理は政府としては考えておらないという説明を国会において行なつているのであります。而も今時提案され来つた行政機構の改革に伴つて、再び行政整理が行われ、而もその人員数も三千数百人を上廻つた厖大な人員でございまして、毎年々々行政整理或いは首切りを行うという事実が公務員諸君に対してどういう心理的な影響を與え、どういう行政能率への影響があるかということについては何ら考慮を加えておらない。この事実に対して私は先ず反対の第一の理由にいたします。  反対の第二の理由は、吉田首相は六月中旬における日本銀行家協会の総会の席上におきましても、日本の経済自立は可能である、その経済自立が可能な理由としては、日本の低賃金がその根幹であるということを堂々と表明しております。政府が絶えず行なつている低賃金の政策の最も甚だしい犠牲を受けているものが国家公務員であり、或いはその他の政府機関の職員である。更にその低賃金の上に立つて毎年毎年行政整理を行おうとするこの態度は、低賃金の政策に合わせて企業合理化を促進するための一つの典型として、民間産業に対する企業合理化に拍車をかけるための措置であるというそういう了解しか私どもはこの際できないというそういう立場、それからこういう企業合理化に伴つて失業者群の増大を図りながら、一方において計画しているところの再軍備の條件を成熟せしめるための措置とこの問題が結びついている、これが反対の第二の理由。  反対の第三の理由は、国家公務員法が成立以来、恒久的な退職手当の立法がはつきりと国家公務員法に約束されているにかかわらず、今日に至つても恩給法の制度が行われない。人事院では恩給法にかわる措置として退職年金法案を準備し、国会に提出することができる段階に来ているにかかわらず、政府と人事院との話合い若しくは通謀の結果、今以てその恩給法は国会にも内閣にも勧告されておらない。而も政府の本会議における答弁によりましても、軍人恩給等の確立と睨み合せて公務員に対する恩給若しくは退職年金法等の整備を計画しているという事実から鑑みましても、人事院の勧告に対してどういう手心が加えられ、どういう意思表示が政府側から加えられているかということはおのずから明らかでありまして、こういう点からいいまして、私は暫定的な退職手当法を立法するよりも以前に、恒久的な恩給法を積極的に政府としてはやらなければならない責任がある、国家公務員法でもはつきりと約束されているというそういう事実の上に立つて、私はこの暫定的な退職手当の増額の方針は納得できない。併しながら現在の段階におきましては、例えば行政機構改革に関する法案がすでに数件衆議院並びに参議院を通過しているという、こういう事実、更に又二十七年度予算がすでに国会を通過成立後であるというこういう條件の中から、私どもはこの退職手当法は殴つて置いて泣かして、それに飴玉をしやぶらせるようなやり方であるけれども、併しこの際はこういう法案若しくは予算が通過したという事実に鑑みて、私はこの政府原案に対して次の修正案を提案いたします。   昭和二十七年度における行政機構の改革等に伴う国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の特例に関する法律案に対する修正案   昭和二十七年度における行政機構の改革等に伴う国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の特例に関する法律案の一部を次のように修正する。   第一項中「同年十二月三十一日」を「昭和二十八年三月三十一日」に改め、同項の項番号及び同項中「本則第一項」を削る。   第二項を削る。以上でございます。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それでは他に御意見のあるかたはございませんか。  他に御意見がないようでございますから、討論はこれを以て終了いたします。それでは討論は終結したものと認め、採決を行います。  先ず千葉君提出の修正案を問題に供します。修正に賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 全会一致でございます。よつて修正案は全会一致を以て可決いたされました。  次に修正部分を除いた原案全部を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 全会一致でございます。よつて本法律案は全会一致を以て修正議決いたされました。  本法律案に賛成されたかたの御署名をお願いいたします。  多数意見者署名     千葉  信  森崎  隆     紅露 みつ  三浦 辰雄

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) なお、本会議における委員長の口頭報告の内容は、先例により委員長に御一任願うこととして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 御異議ないものと認めます。それではさよう取計らいます。  それでは本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十五分散会

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