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13回国会参議院1952/02/25

人事委員会 第5号

発言数
80
登壇者
5
会派数
3
開催日
1952/02/25

会議録

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 只今から人事委員会を開会いたします。  請願陳情が相当参つておりますので、これを議題に供したいと思います。順次第一号議案から專門員のほうから御説明を簡單に願います。

川島孝彦常任委員会専門員

○專門員(川島孝彦君) 只今議題になりました請願、陳情につきまして御説明申上げます。  只今までに当委員会に付託になりました案件は、請願七十八件、陳情十件でございまして、請願の内訳は、地域給に関するものが六十三件、新恩給法に関するものが十件、寒冷地手当に関するものが四件、石炭手当に関するものが一件でございます。それから陳情のほうは、地域給に関するものが七件、新恩給法に関するものが二件、それから教職員の給与準則に関するものが一件でございます。  そこで便宜上、地域給に関する問題から先に御説明申上げますと、公報にありまする文書番号第一号栃木市の地域給に関する請願、第二号北海道長万部町の地域給に関する請願、第四六号新潟市外三十二市町村の地域給に関する請願、第四七号香川県多度津町の地域給に関する請願、第五五号愛知県高蔵寺町の地域給に関する請願、それから第五六号広島県江田島町の地域給に関する請願、第一四七号千葉県片貝町の地域給に関する請願、第一六一号埼玉県戸田町の地域給に関する請願、第一六二号大分県国東町の地域給に関する請願、第一六三号岐阜県陶町の地域給に関する請願、第一七四号福岡県柳川町の地域給に関する請願、第一七五一号福岡県千束村の地域給に露する請願、第一八三号北海道斜里町の地域給に関する請願、第一八四号北海道津別町の地域給に関する請願、第一八五号北海道常呂町の地域給に関する請願、第二三七号宮城県矢本町の地域給に関する請願、第二三八号山口県内日村の地域給に関する請願、第二四七号長崎県対馬厳原町の地域給に関する請願、第二七二号福岡県古賀町の地域給に関する請願、第三三六号長崎県小佐々町の地域給に関する請願、第三三七号愛知県富田町の地域給に関する請願、第三三八号愛知県吉田町の地域給に関する請願、第三三九号愛知県南陽町の地域給に関する請願、第三四〇号愛知県甚目寺町の地域給に関する請願、第三四一号愛知県弥富町の地域給に関する請願、第三四二号愛知県平坂町の地域給に関する請願、第三四三号愛知県一色町の地域給に関する請願、第三四四号愛知県大治村の地域給に関する請願、第三五〇号山口県伊保庄村の地域給に関する請願、第三六〇号福岡県築上郡の地域給に関する請願、第三六一号福岡県太宰府町の地域給に関する請願、第三六二号群馬県伊勢崎市の地域給に関する請願、第三六七号愛知県刈谷市の地域給に関する請願、第三七六号広島県大柿町の地域給に関する請願、第四一六号福岡県古賀町の地域給に関する請願、第四一七号長崎県南松浦郡の地域給に関する請願、第四一八号北海道狩太町の地域給に関する請願、第四三〇号栃木県佐野市の地域給に関する請願、第四三七号福岡県京都郡の地域給に関する請願、第四五六号高知県野市町の地域給に関する請願、第四八三号福岡県添田町の地域給に関する請願、第五一三号京都府周山町の地域給に関する請願、第五一四号京都府精華村の地域給に関する請願、第五一五号京都府棚倉村外二箇村の地域給に関する請願、第五一六号京都府栗田村の地域給に関する請願、第五一七号京都府加茂町の地域給に関する請願、第五四三号奈良県五條町の地域給に関する請願、第五四四号北海道留辺蘂町の地域給に関する請願、第五六〇号和歌山県勝浦町の地域給に関する請願、第五七九号千葉県成田町の地域給に関する請願、第五八〇号千葉県姉崎町の地域給に関する請願、第五八一号鳥取県末恒村の地域給に関する請願、第五九四号大分県三重町の地域給に関する請願、第五九五号大分県四日市町の地域給に関する請願、第五九六号大分県国東町の地域給に関する請願、第五九九号岐阜県大八賀村の地域給に関する請願、第六六一号滋賀県八日市町地区の地域給に関する請願、第六六七号室蘭市の地域給に関する請願、第六七〇号山口県徳山市の地域給に関する請願第六七七号埼玉県蕨町の地域給に関する請願、第六七八号京都府周山町の地域給に関する請願、第六八九号長崎県小佐々町の地域給に関する請願、第七〇〇号富山県南山田村信末地区の地域給に関する請願、これが地域給に関する請願でございます。  それから地域給に関する陳情のほうは、陳情文書番号では第八一号静岡県袋井町の地域給に関する陳情、第八二号広島県大柿町の地域給に関する陳情、第一四六号長崎県小佐々町の地域給に関する陳情、第一六九号愛知県刈谷市の地域給に関する陳情、第二九四号静岡県清水村の地域給に関する陳情、第二九五号北海道登別温泉町の地域給に関する陳情、第二四五号地域給制度廃止に関する陳情、それだけでございます。  これは過日人事院のほうから意見が提出されました第二回の地域給の区分の改訂につきまして、その改訂が不十分であつて今少しく上級に引上げて頂きたいという趣旨のものもありますし、又その改訂に洩れておりますために地域給のつく区域に編入して頂きたいという趣旨のものもあります。いずれもその土地の状況、前改訂時期からのうちの経済上の変動及び物価の趨勢等に基きまして、それぞれの引上げ、或いは地域給編入を請願、陳情したものでございます。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 今の御説明の中にあつた地域給について今度の人事院の改訂勧告の中に含まれている所も多々あるようでございますが、それはどこどこでございますか。

川島孝彦常任委員会専門員

○專門員(川島孝彦君) 含まれておりますものは、第一号の栃木市でございますが、これは追加勧告として二級になつております。要望しているのも二級でございます。それから第五六号の広島県江田島町、これも追加勧告で二級になつております。要望も二級であります。それから第一七四号福岡県柳川町でありますが、これは要望は地域給のついた区域に引上げてもらいたいということが追加勧告で二級に決定いたしております。それから第一七五号福岡県千束村でありますが、これも追加勧告で一級になつております。それから第三五〇号山口県伊保庄村でありますが、これは要望も一級を要望し、追加勧告でも一級になつております。それから第三六二号群馬県伊勢崎市でありますが、要望が二級、追加勧告も二級であります。それから第三七六号広島県大柿町でありますが、これは二級地に編入して頂きたいという要望でありますが、追加勧告では一級地になつております。第四三〇号栃木県佐野市でありますが、これは要望が二級地で追加勧告も二級地であります。第四八三号福岡県添田町でありますが、これは要望が四級地でありまして、追加勧告はこの添田町の一部、即ち本来の添田町の部分が四級地に指定されて他は、指定されておりません。  それから第五一五号京都府棚倉村外二箇村、これは棚倉村と高麗村、上狛町の要望は二級地を請願しておりますが、勧告では上狛町だけ二級地になつております。第五一七号の京都府加茂町でありますが、これは請願は二級地を希望いたしておりまして、勧告でも同じく二級地に指定されております。その次は第五四三号の奈良県五條町でありますが、これは請願は三級地を希望いたしておりますが、勧告では二級地に指定されております。その次は第九四号の大分県三重町でありますが、これは請願も勧告も両方とも一級地で請願の趣旨が達せられております。請願の六八九号、長崎県小佐々町の地域給は請願も一級でありますし、勧告も一級に指定されております。それから陳情のほうでは、第八二号の広島県大柿町が陳情では二級地を希望しておりますが、勧告では一級地に指定されております。第一四六号の長崎県小佐々町の陳情は、これは陳情が一級で勧告も一級ということになつております。そのほかの部分は勧告では一つも触れておらない地域でございます。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記を始めて……。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 只今御説明ありました請願、陳情については、願意妥当と認められますので、前例により、これを採択して、政府当局に送り込むことの動議を提出いたします。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 只今の千葉君の採択の動議に対して御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それでは地域給に関するもの六十三件、これは請願であります。陳情は七件、これを採択いたしまして、政府に送るということに決定いたします。

川島孝彦常任委員会専門員

○專門員(川島孝彦君) その次には、新恩給法に関する請願、陳情の御説明を申上げます。これは請願十件、陳情二件でありまして、公報の文書番号から申しますと、第四十八号、第四十九号、第五十四号、第二百二十四号、第三百七十四号、第四百四十号、第四百八十四号、第五百七号、第五百三十号、第五百八十六号、それから陳情のほうの第十八号と第十八号と第二日四号とありまして、この請願及び陳情の趣旨は大同小異でありまして、従来の請願、陳情と多少違いましたのは、新恩給法の制定、マイヤースの勧告による新恩給法の制定を請願、陳情いたしますことは同様でありますが、その理由といたしましては、これらの大部分は昭和二十三年を境といたしましてそれより前にやめた人とその後にやめた人との間の不均衡が甚だしくて、それがために非常な不公平を生じている。それだからそれらをなくした新恩給法を制定して頂きたいというのでございます。それからこのうちのたしか第十八号であつたかと思いますが、この陳情には、国家公務員と地方公務員とを一本にした恩給法にして頂きたいということがちよつと附加わつております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 新恩給法の今の請願の趣旨、どう考えますか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 恩給法につきましては、我々のところでマイヤースさんが勧告いたしました恩給の要綱というようなものがございまするが、それを中心にいたしまして、マイヤースさんの考え方をそのままやるということは、従来の恩給法とのつながり、又今後における我が国の恩給のあり方として、そのままでいいかどうかという点には若干問題がございまするので、そういう点は目下検討を進めておりまして、人事院が国会に提出いたしまする恩給法と申しますか、或いは恩給法の要綱と申しますか、そういうものにつきまして現在最後的な段階に達している次第であります。  それから二十三年を境といたしましての恩給にでこぼこがあるという事実も我々はこれを認めているのであります。ただこの問題は新恩給法の中心となるべき問題であるというふうには考えないのでありまするけれども、新らしい恩給法をやるにつきましては、これは従来のそういつたでこぼこの是正を必ずしておく必要があるというふうに我々考えております。或いは現在は恩給局において恩給のことをやつておられるのでありまするから、若し現在やるといたしますれば、これは恩給局としてお取扱いになるのが適当な問題であろうというふうに思います。尤もこのでこぼこがあるということを認めるかどうかということは主観的な問題になりますが、若し現在のままで推移いたしまするならば、我々が勧告いたしまする際に、この問題はどうしてもけりをつけなければならん問題であるというふうに考えております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 もう一つ、最後のあとのほうの地方公務員のやつ……。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 恩給の問題は現在地方にも適用されており、或いは教育職員等にも適用されておるという問題があります。現在人事院といたしましては、これは一般職だけを所管しておるわけでございまするから、恩給法の将来のあり方というものを考えまするのに、一応は一般職の範囲だけ考えればよろしいということにも相成ろうかと思うのであります。併しながらそれでは本当に片手落ちになりまするので、やはりこの問題は一般職だけに限定いたしませんで、特別職のことも考える必要がありましようし、又地方の場合におきましても、必要があれば任意包括加入というような形式によりまして、地方公共団体も入つて来られるというような方法を考えたほうがいい、目下そういう線で研究を進めております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 只今の請願十件と陳情二件は、採択して政府に送付すべきものと決定することの動議を提出いたします。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 只今の木下君の採択の動議に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それでは新恩給法制定に関する請願十件、陳情二件は、これを採択に決定いたします。

川島孝彦常任委員会専門員

○專門員(川島孝彦君) その次には、寒冷地手当に関する請願と陳情を御説明申上げます。文書番号、請願のほうの第一六四号岐阜県の陶町、それから第三〇八号新潟県古志郡、それから第四六五号京都府の寒冷地手当、それから第六六二号滋賀県八日市町地区、この四件でありますが、これはまだ付託になつたばかりで、日程には上げるひまがございません。第六六二号滋賀県八日市町、請願書付託の項目のところに書き上げてあります。この岐阜県陶町のほうは、この地形が一番岐阜県において高段地の丁度背骨に当るところにあるので、実際の寒さの度合から言いましても、当然寒冷地手当を受くべき條件になつております。これは昨年一級地に付きましたのですが、二級地まで引上げてもらいたいという要望であります。  それから第三〇八号新潟県古志郡のほうは、これは古志郡の両側にありまする郡は寒冷地の級が高いのでありまするが、古志郡だけが中に挾まれておつて低いのは不公平である、それだけの違いはない、同様に周囲の郡と同じように引上げてもらいたいという希望であります。  それから第四六五号の京都府の寒冷地手当のほうは、これは現在一級地に一律に付いておるけれども、併し実際においては段階がある。殊に福井県と比較すると、一級地に一律にされるのは不合理で、二級地以上に上げるべき所があるので、それを調べてその分を上げて頂きたいというわけであります。  それから滋賀県の八日市町地区のほうもやはり大体同様な趣旨で、寒冷地手当を支給して頂きたいというのであります。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 この四つの地域について、人事院当局のほうではどうお考えになつておりますか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) この寒冷地の地域区分の問題につきまして、ここに只今意見を申上げるということがなかなか困難の状況であります。併しながら我々は二十六年度におきまして勧告いたし、これらの総理府令となつて出ておりまする寒冷地の地域区分につきましては、おおむね妥当であると考えておりますけれども、ボーダー。ラインのあたりでやはり考慮を要するものがあるのではなかろうかということ、これはかねて懸案にしておりました。で昨年の十月頃から只今も現在続けておるのでありまするが、冬の積雪の激しい地方がありますならば、その時期を選び、或いは寒冷の激しい所でありまするならば、寒冷の激しいことが一番の理由になつておるような所におきましては、その一番ひどい時期を選んで、我々がボーダーライン・ケースといたしておりますようなものは、個々に実地調査をいたしておりまして、現在その大半が終了しておるのであります。その結果我々はまだ結論には到達しておりませんけれども、考えておりますることは、おおむね従来我我がやつた理論は正しいということは、これは前提になりまするけれども、併しながら積雪というようなものが程度が殖えました際に、現在と同じように温度の低いということとパーに考えてよいかどうかということにつきまして、若干基本的な問題があるのではなかろうか。従いまして人事院といたしましては、そういう問題を目下慎重に研究を進めておりまするが、これは二十六年度におきましては、すでに寒冷地手当は支給済みになつておりますので、今仮にやるといたしましても、二十七年以後の問題になる、その支給の時期は開始されまするのは凡そ八月頃でありまするから、そんなに遅くなつてはいけませんが、成るべく早い機会にこの寒冷地の根本方針として更に附け加えるべきものがあればそれを確立いたしたい。従つてそういう基準に照しまして、格上げする必要がある所は格上げをしなければならんだろうと考えております。格上げのほうはそういうことで、現在の基準で参りましても上げる必要があるのではなかろうか、このように考えておる所が二、三ございまするし、そういうふうに雪害ということをもう少し見るのがいいのではなかろうか、或いは非常に温度が低いという場合における風速の問題等も、場合によつては、加味する必要があるのではなかろうか、そういう別の基準を加えて参りますると、又少し地域区分で変更しなければならんものが出るのではなかろうかということを考えて目下作業を進めておる次第であります。この問題をやつて行きます場合に、理論だけで割り切るということは、これはやはり実行上工合が惡いのではなかろうかというようなことがございまして、現在でも若干考慮を加えておる所がございます。只今お話がございました新潟県の古志郡という地域につきまして、この地域は確かに両側とのバランス上困るかどうかという点につきましては、更に我々のほうで研究を重ねたいといふうに思つておりますが、その両側が非常に迫つておりまして、そうしてその分だけ間にあるのを、若干低いからといつて区別することが、実際運営上困難であるという場合には、やはりこれは考えなければならん問題ではなかろうかというふうに思つております。  それから又陶町につきましては、これは昨年一級にいたしたばかりでございまするし、まあお申出がございましたので、更にこれは検討を重ねて参りまするが、まあ検討の結果でないと具体的のことはなかなか申上げられないというふうに考えております。  で、寒冷地手当の全体につきまして枠を拡大するということは、もうこれは考えて必要がないのではなかろうか、従つてその中の四級から五級、或いは三級から四級というあたりを若干是正するということが、今後に残されておる問題であろうかというふうに思つております。なお地域によりまして若干バランスがとれていない地域が若しあるといたしますならば、そういう点につきましても考える必要があろうというふうに思つております。まあいずれにいたしましても、現在この問題は我々のほうで昨年の十二月頃から只今まで実地調査もやり、又理論的な研究も進めており、今直ちにというわけには参りませんが、比較的近い機会にその結論も得、又現在の地域区分変更の勧告もなし得るであろうというそういう目途を以て研究を進めております。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 瀧本さんに二点だけちよつと伺つておきたいと思いますが、まあ大体の方針として寒冷地等についてはこれ以上支給地域を拡大しなくてもいいのではないかというお話がありましたけれども、実際上私ども地方へ参つて見ますと、例えば地区等の状態を見れば、島根県と隣接する山口県の徳佐附近の場合には、山岳の状態からその他の條件を考慮してみても、これはやはり一応問題にするところがあるというふうに見て参りました。それから又伊吹山脈の丁度背中合せになつておる奈良県ですか、あの辺の地域なんかについても、これはやはり或る程度……まあ支給地域はもう拡大しなくてもいいんだという考えでなくて、もう少し親切にこういう地域に対しては考慮を加える必要があるのではないかと思う。そういう場合、私ども見て参りました経験の中では、大体測候所などがある所の地域は非常に慎重にとり上げられて考慮されておりますけれども、そういう施設のない所は、ややもすると、等閑視されておる傾向が非常に見受けられるのです。で、今人事院のほうのお考えとしては、成るべく拡げなくてもいいだろうというそういうお考えと思いますが、私の今申上げるような意味からいうと、やはりもう少し問題になりそうな地域については、人事院としても親切に見てやる必要がありはしないか。そういう場合に人事院のほうとしては、大体これは中央気象台等の関係からその資料を十分御調査のようですが、そういう関係のない所に対しては、もう一歩積極的に人事院としては問題になると思われる地域等に対しては、例えば積雪量を十分に調査するとか、或いは寒冷の度合、風速の度合、或いは日照等の関係等も、これは例えば学校だとか或いは村役場等に委嘱するということでも、或る程度の材料はつかめるんじやないか、そういう点について考慮する用意があるかどうかということ。  それからもう一つは、只今のお話では、まあ支給地域をもう少し拡大するしないの方針は別として、現在等級別の決定している所に対して、もう一度條件その他を或る程度加味するか加味しないかという点に関して、本年度検討を加えるというようなお話がございましたが、一体その場合の條件としては現在どういう点を考えておられるか。先ず第一番には今お話の風速等も一番これは重要な要素でもありまするし、その他の日照等の関係なんかについても本年度はこれを考慮される用意があるかどうか。又その他の條件について人事院当局が今お考えになつておられる点があればその点を併せて承わりたい。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 只今の地域を拡大するということを考えなくてもいいのではなかろうかと申上げました理由は、現在におきましても我が国の地域のほぼ半ばに達するところが寒冷地域ということになつておるのであります。そうすると、それをまだ拡げて参りますると、殆んど全部が寒冷地の対象になり、寒冷地の対象外ということがむしろ稀というような変な現象さえ起ろ。従つてこれはやはり問題としましては、そういうような場合には本俸それ自身で処理して考えるのがむしろ適当なのであります。寒冷地というような考え方をするのがおかしいのではないか。そういう観点から積極的にどんどん拡げて行くということは考える必要がないのではなかろうかということを申上げましたのであります。併しここに御指摘になりましたような点につきましては、我々やはり考えなければならんというように思つております。例えば只今御指摘になりました山口県の例のごとく、これは東岐波村でありまするか、こういう地点につきましては、やはり問題があると研究しております。又滋賀県の中の一部分につきましては、やはり相当考える必要があるのではなかろうかというようなことも考えております。それから伊吹山脈の裏側に当りますあたりにつきましても、今回地域給が上つたような地域もございますけれども、やはり寒冷地としても一応の検討の必要があるというようなこともございます。そういうような部分的なところはやはり問題の対象にしております。  それからこういう資料がない場合、人事院のやり方はどうも中央気象台の資料に頼り過ぎているのではないか。従つて中央気象台の資料がある所はいいけれども、ない所はいい加減とか、いい加減と言つては変でありますが、どうも慎重さに欠けているのではないかというような御指摘誠に御尤もかと思いまするが、そういう地点につきましては、従来より一層何か我々が信憑することができるような方法によりまして、資料をとるということに万全の注意をいたしたいというふうに考えております。  それから日照時間等新しく基準に加えるものについては説明しろというお話でございますが、私はこの問題につきましては、日照時間というようなものも勿論考えなくていいというようには参らんと思いますけれども、今一番必要度を感じておりますのは、雪が非常に深い場合、もう少し考慮を加えていいのではなかろうかということを考えております。それから又風速のことも申上げましたが、これも雪と風を伴つておるという場合には、何らかやはりそこにそういうことを入れる必要があるのではないか。殊に屋外作業が主となるというような作業の実態から見まする際に、その風速といるようなものも耐寒温度というようなものに非常に影響がございます。そういう点も画一的にやらないでやはり加味して行く必要があるのではないか。こういうことを申上げたのであります。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 千葉君が今言われたような点も重要であるが、更に寒冷地給全体の支給率を引上げるというもう時期じやないかと思うのですが、そうしてバランスをとつて行つたらどうか、こういうように我々は考えておるのですが、そういうことは御研究しておりませんか。又どういう考えを持つておられるか。  もう一つは東北の秋田か山形が大変不公平だという点が大分あるようですが、そういう点も心にかけて調査をしておるのかどうか。  それからまあ、大体調査をやろうと思つても予算がないのか、こういう点も考えられるのですが、二十七年度はどうですか。調査費などというのは前年度と比べてどんな工合になつているか。あなたもほうじや二十七年度の予算が……。それで予算もないのに我々のほうであれも調査せい、これも調査せいと言つてもなかなかこれは問題だと思うので、調査費は一体どういうように私はなつているのか。それを一つちよつと外郭でもいいから聞かして頂きたい。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 寒冷地手当の率を引上げろということを考えないのかというお話でございまするが、我我といたしましては、この問題についても現在基本的な研究を進めておる。大体寒冷地手当というものはちよつと何のために支給しなければならないかと申しまするが、寒冷であるとか或いは降雪のために費用がかかる。雪落しの費用でありまするとか、或いは雪除けのための費用でありまするとか、或いは防寒具でありまするとか、そういうふうにおよそこれは見積られるものであります。従いまして、寒冷地域の生計費の実態、それから比較的温暖な地域の生計費の実態というものを計算いたしまして、その差額というものが支給の対象になる。これをどういうふうな地域の段階を結び付けるかということは、これは技術的の問題になろうかと思うのであります。そういう研究は進めております。これは率をきめる上に非常に大切なことであります。そういう意見等は蔑ろにいたしません。それぢや直ちに結論を出しているかと言えば現在結論を出すところまでも参つておりません。研究を続行中でございます。この問題については、これは続行中という意味は、先ほど言いました問題と合せまして、全体的に二十七年度の寒冷地の地域給の基盤をどういうふうにするとか、又その率をどういうふうにするとかという総合的なこの結論を得ますために、今その研究を部分的に進めておりまして、近く総合いたす関係になろうと思つております。  それから東北地方におきまして、部分的に不公平な地域があるのではなかろうかというお話でございます。これはいろいろそういうことが起こつて来た原因というものがあるようでありますが、そういう結果につきまして若干是正を要するものがあるというふうに考えております。この点は是正を図りたいというふうに思つております。  それから寒冷地石炭手当の調査に関しまして、勿論我々は二十七年度の予算にこの調査費というものを要求したのでありまするけれども、これは全体的な予算が切落されておるというような状況から、調査費というものもこれに関連しまして落ちておる。このことは誠に我々は遺憾だというふうに思つております。併しこれは地域給の研究をいたしますために併せて寒冷地の研究をするというようなこともできようかと思いまするので、予算が落ちておるということは我々としましても甚だ遺憾に思つておりまするが、その予算の範囲でできるだけ、例えば一つの目的を以て調べに行くというようなことをいたしませんで、目的を併せてやるとか、或いは資料要求を県にいたします際にも、併せてやるというような方法を講じましてこの問題に対処いたしたいというふうに思つております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 只今のお話だけれども、金がなければできませんので、前年度と今年度と比較してどのくらい増減があるか。  それからもう一つは、要求に対する予算ですね。あらましでもよろしいのだが、寒冷地ばかりじやなく全体の調査費ですね。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 全体として見ますと、旅費が落されておるのです。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 どのくらいですか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) ちよつと今数字を覚えておりませんので、若し必要がありますれば……。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 それを一つ後からでもいいから私の言うような全体のやつを一つ出してもらえませんか。そしてここばかりでなく予算委員会に同様に究明してもらわなければならない。我々の要望では、ここであなた方にこうやれ、ああしてくれと言つておつても、実際は予算がなければできやせんのだから、これはやつぱり全体を……。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 二十七年度におきましては、すべて旅費というものが大変落されまして、地域給と寒冷地域というものの調査旅費というものは殆んど全部削られておるというような状況でございます。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それでは只今の木下君の御要求になつておるものをちよつと資料として出して頂きます。  それから私から今の点について寒冷地についてお聞きするのですが、請願にも今ありましたように、京都府の寒冷地域給というものが一帯に日本海に面しておる所も、又大江山の山脈に面した所も、南に面した所も、又寒冷地の地域にならない境界の所も、それから或いは又隣りの福井県の境界に面する所も、府下全部が一率に一つの級になつておるというようなことはどうもおかしいんじやないか、それからその隣りの福井県あたりではやはりそういう工合に一率に一色になつておるかどうかという点。それでそれはやはり山脈或いは海面に面した所、それより南の所という工合に、やはり多少事実は違うと、こう思うのですが、その点はどういうことでそうなつておるか。或いは女将来そういう点があればそれを是正するという必要があると思うのか、その点について……。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) この寒冷地の地域区分につきましても、昨年人事院が新らしく白地にものを書くというふうな作業をやつたのでございますが、やはり従来の一つの地域区分というものがあつたわけであります。従いましてこれは当時におきましては、恐らくまあその気象條件ということも相当問題になつたでありましようけれども、やはり別の面からそういう既得権を獲得してあるというような線もあつたように思うのであります。従いまして是正するとは申しましても、なかなか従来の既得権をそれほど大幅に削減するということは事実上できるものではない、殊に昨年は率こそ下げました部分もございますが、併し全体としてベース・アツプになりました関係上、率は下つてもおおむね金額においては従前通りを保証するというようなことが或る程度はできたわけでございます。従いまして、まあ下げるといたしましても、そういうところを最低の限界にいたしまして、大体是正を図つたというようなことになつております。従来福井県につきましては、随分既得権が大幅にございまして、それでまあ資料等から分類いたして見ますると、必ずしもそうしなくつてもいいという面がありまするけれども、只今申上げましたような事情によりまして、それほど削減できないというものがあつたわけでございます。従いましてまあ現在のようになつておりますけれども、一度現在のようになりました暁におきましても、更にこの是正を図るという方途はあろうかと思います。  それから京都府につきましても、勿論問題が全然ないわけではございませんので、例えば宮津からずつと北のほうになつておりますあの竹野郡でありますとか、それから与謝郡でありますとかいう方面におきましては、若干問題の点がございまして、こういう点につきましては二十七年度に補正をする必要があろうというふうに考えております。  それから今御指摘の、京都府全体について相当條件が違うにもかかわらず同じように取扱われている点についてはどうかというお話でございまするが、この点は私今直ちにはなかなか御返事が申上げにくいと思います。更に研究を重ねたいと思いまするが、場合によりましては、これは区分する必要があろうかと思います。併し場合によりましては大きな区分を判断して考えまして、必ずしもその程度の差であるならば、それを一々区分するということはこれは困難な場合があるかもわかりません。その点につきましては十分検討を重ねてみたいというふうに考えております。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 先ほど瀧本さんからお答えのありました点のうち、寒冷地手当の支給地域をこれ以上拡大したりするというよりも、むしろ問題を本俸のほうで解決するという方向へ行きたいという御意見でございますが、将来の方針としては、私は別にお考えには反対ではありませんけれども、何と言いましても人事院の勧告自体すらも、驚くような低い水準の生活給であるという生活給の体系のうちにまだとじ込められているという状態から言いますると、地域給の問題にしましても、寒冷地域給の問題につきましても、本俸との関連で考慮するというふうな段階にまだないと思いますから、できるだけこういう生活給の最低における給与について更に一層合理的に給与を決定するように慎重に御努力を願いたい。併しその点についてはこれは今請願のありました地域以外の点ですから、その点について人事院に希望申上げ、まあ同意をして私はこの四つの請願に対してはいずれも願意妥当と認められるし、又人事院のほうでも再検討の御用意もあるようですから、この際これを採択されんことの動議を提出いたします。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それでは千葉君の動議に御賛成があるようでありますから寒冷地手当に関する請願の四件に対しては採択し、これを内閣に送付することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それではさよう決定いたします。

川島孝彦常任委員会専門員

○專門員(川島孝彦君) その次には、石炭手当に関する請願が一件ございます。これは北海道の札幌、北海道大学事務局内にあります北海道地区大学、教職員組合協議会豊田久馬彦氏から出ておりますもので、請願の趣旨としますところは、昨年度の石炭手当につきましては、物価の変動のために十分な数量を購入することができなくて、それがために一月十五日現在で調査をした結果、今年の冬期を過ごすためには大体においてなお一トンの石炭が不足するということがわかつたので、その不足額の一トンの追加支給をお願いしたいという趣旨でございます。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 今のは必ずしも石炭一トンを追加してくれというのではなくて、大体安いから考慮してくれというのだと私は思うのです。支給の、つまり石炭の価格ですね、そういうように私は思う。一トンというのは言つてあるけれども、大体は金で支給することになつている、そういうように私はだから考えるのです。これに関連して今年度二十七年度は政府は一トンの価格を四千七百円で予算をみていると思う。そこでその場合に人事院に何か相談とか、そういうことがあつたのかどうか、そうすれば従つて人事院の二十七年度の石炭の見通しというものはあるだろうし、若しないとするならば今の四千七百円というものを取りあえず暫定に組んでおいて、その時期になつたならば又実状に合うように考慮する、安い高いにかかわらずだな、そういう意味であるのか、こういう点について一つまあどんな実情であつたか、お聞かせを願いたい。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 二十七年度の予算に、石炭手当の単価として組みます場合の価格について、人事院に何か打合せがあつたかというお話でございますが、この打合せはございません。で、我々といたしましては、この現在の寒冷地並びに石炭手当に関する法律というものによりますると、これは人事院が勧告をいたすということが建前になつておるのであります。従いまして、この二十七年度の石炭手当の一トン当りの価格、単価というものをきめまする際に、飽くまで人事院勧告というものが、これが基本になつてきまるということになろうかと思います。従いまして、これは全然予算に組まないで置くというわけには参りませんから、政府側といたしましては、まあそれは一応の形で組んでおるものであるというふうに想像いたします。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 今の請願ですね、まあ先ほど私言うたように、石炭の価格が実情に副わんのだと、だからして副うようにしてくれという意味だと私は解釈する。そうでないというと、三トンで足らんから四トンにしてくれという請願のように思われるのですが、それは今の実情と余り離れておる。そういう意味で、政府は今後支給する場合には、実情に即したような価格で支給すべきだという意味で、この件を採択しておいたらいいと、こういうように考えます。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 まあ只今の木下委員の意見に反対ではありませんけれども、御承知の通り昨年度も人事院のほうから五千円の価格がトン当りの価格として出ております。すつたもんだの末にやつと四千七百円しか支給されておりません。従つて、こういう請願が出るのも当然でありますが、まあ私ども聞いておるところによりますと、大蔵省当局のほうでは、何か二十七年度の石炭手当等に関しては新らしい構想を以ていろいろ計画をされているというお話もありますので、人事院の勧告をする金額にも一応の問題はありまするけれども、大蔵省当局の考えというものもこの際もう少し、この問題に関連して突きつめて審査する必要があると思いますから、この際この案件はこれだけもう少し保留して、次の機会に大蔵省のほうから出席願つて審議したいと思いますが、どうでしようか。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 いいでしよう。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それではお諮りいたします。木下議員から採択の御意見がありましたが、千葉君から今申述べられたような趣旨がございましたので、この件は留保いたしまして、他日大蔵省関係当局を呼びまして聞いた上において決定すると、さようにいたしまして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それでは本件に関しましては、さよう取扱にいたします。

川島孝彦常任委員会専門員

○專門員(川島孝彦君) その次の陳情は、陳情文書番号三一七号教育公務員給与準則に関する陳情書でありますが、これは仄聞するところによれば、今回教育公務員給与準則が人事院で立案されて今朝国会に提出されるということでありますが、これについての要望でありまして、職域による差別待遇をしないようにして頂きたい、陳情者青森県中学校長会内の中道武雄君でありますが、給与は本人の学歴、経験等を以て差等を付けるのは当然であるけれども、同一学校を同期に卒業した者が中学校と高等学校に勤務した場合に、中学校に勤務したために高等学校に勤務した者よりも給与が劣るということは不合理であり、又新学制に盛られた精神を損ねる結果を惹起する虞れがあるという観点から、学歴による差等は容認するけれども、職域における差等を付けないで頂きたいという陳情であります。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) ちよつとお伺いしますが、今專門員から報告されましたような陳情の趣旨ですが、これについては人事院はどういうようなお考えを持つておられますか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 教育公務員の俸給体系につきまして、その教育の実態に即応したようなものを作るということはかねて懸案になつております。これは現在の給与法の中におきましても、成るべく早くそういうものを作つて勧告するようにという條文もあるほどでありまして、かねての懸案でございまして、現在人事院はこの問題につきましていろいろ研究を進めております。なにしろまだ人事院がやつております仕事のうち、即ち給与準則、職階制に基く給与準則につきましては、教員というものは一応別格に考えられるもののように我々は考えております。その主体となりまする一般的な官庁に勤務しております職員の俸給体系につきまして目下慎重に作業を進めておりまするが、この作業を人事院といたしましてはできるだけ早く完了いたしまして、給与準則を国会に提出いたしたいということでやつております。今作業は極力急いでおりますが、教育公務員についてもないがしろにしているわけでは、ございませんが、問題の中核から幾らかはずれている点もございまして、この問題はまだ事務当局といたしましても結論を得ておりません。又勿論人事院全体といたしましても、まだ審議の段階に至つておりません。従つて、成るべく早い機会にこの問題について人事院全体としての態度をきめるということはこれは当り前のことで取急いで成るべく早く作業をいたしたい、こう考えております。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) そうすると、何ですか、今陳情しておる願意の要点というものは、人事院としてはこれは不当なものだというお考えなのか、やはりそういうことは尤もだという見地に立たれるのですか、それはどちらなんですか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 人事院といたしましては、この問題は非常に慎重に取扱う必要があろうかというふうに思つております。従いまして、事務当局といたしましても、勿論いろいろな角度から研究はしております。併しながら、その問題に対しまして、今人事院の態度をはつきり申上げるという段階に達しておりません。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それではお諮りいたしますが、只今の人事院からの御説明では、検討しておるということで、これが適当であるとも適当でないとも言う段階でないというような御答弁があつたのですが、本件に対して如何取計らいますか。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 我々としては願意を妥当と認めますから、一つ採択されることの動議を提出いたします。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それでは本件に関しては、妥当なりと認めてこれを内閣に送付することに決定して御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それではさよう決定いたします。   —————————————

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 次に、国家公務員の給与問題に関する調査、勤務地手当支給地域区分の改訂に関する人事院意見、その他についてを議題に供します。先ず人事院から御説明を願います。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 人事院は去る二月十二日に一般職の職員の給与に関する法律に定める勤務地手当支給地域区分表を改訂いたしますることにつきまして、国会並びに内閣に意見の申出を行なつたわけであります。それで世上追加勧告というふうに言われておりまするが、どういう原理、原則と申しますか、原則に従つてこの改訂をやつたか、実際はどういうふうになつているのかということを御説明申上げたいと考えます。  先ず第一に今回やりました支給の原則というものは何であるかと申しますると、この地域区分を設定いたしまするときに用いました原則、即ち総理府統計局でやつておりまするところの特別消費者価格調査というものがございまするが、これは全国で約三百八十都市について前後三回に亘りまして行なつたものでありまして、この特別消費者価格というもので地域間の地域差というものを指数に現わしまして東京を百とする指数を根本といたし、それに各府県から意見が出ておりまする県内の生活の水準と申しまするか、そういうものによりまして作りました順位、この両者を噛み合せて地域給というものが設定されておるということは、これはもう原則となつておる次第であります。尤もそのときに成る地域におきましては、その指数そのものをとることが不当であるというような場合も勿論あります。例えばその地域が全体として一つの工業都市である、或いは鉱山の都市である。そのためにその地域に居住しておりまする多くのかたがたは、鉱山の購買組合を利用し得るというような事情がある。或いは例えば八幡のような所でございますれば、そういう地域におきましては殆んど大部分の人が八幡製鉄所の購買組合等を利用できるというようなことがありまするために、指数に出て参りまするものが、直ちにこれを以てそういう地域に居住いたしまする公務員の生活の基準を測定いたしまする際に、直ちに利用していいかどうかというようなことも疑問でございます。従いまして、そういう点は勿論考慮いたしまして指数を読むということもございまするが、特別CPSというもので出て参ります地域差指数を私どもは前後三回やつておりますが、その基準によりまして三回を結合いたしまして、そうして一つの指数に直してみろ、それと府県内の順位というものを合せてみておるわけであります。そのほかに毎月総理府統計局でやつておりまするいわゆるCPS、常時的に行われますCPSというものがあります。これは全国二十八都市について行なつておるものであります。この二十八都市のCPSというものは、先ほど御説明申上げました特別CPSを更に集約したような形でございまするから、全国的にはこれがどういうふうに毎月変つているかという状況を観察いたしてみまするならば、大体の傾向は把握し得るというようなものであります。殊にその調査対象になつておりまする都市につきましては、的確にそういう状況が把握できるというようなものでございます。このCPSをこれは毎月行われておりまするから、そういうものを見まして特別にそういう調査対象になつておりまする地域に変動がありまする際は、勿論これを考慮に入れます。そのほかにつきましてもこれの傾向等も見て参りまして、そうして補正の基準にいたすということをやつたのであります。又同一の経済地理的條件にあります都市につきましては、これは均衡を図る必要がございますので、そういう観点からの考察も加えました。又前回地域給が設定されました以後におきまして、やはり県内のいろいろ事情が変化しておるというようなこともございますので、そのために府県等から従前出しておりました地域の順位より変つた順位を出しておるところも相当あるわけであります。そういう場合につきましては、府県の意見というものを十分尊重いたしてこれを行なつて行く、又府県相互間に余りアンバランスがあつてはいけませんので、その点の調整も図る。朝鮮動乱の影響が非常に著るしいという都市につきましては、又そういつた面からの考察を加えた。  以上のようなことが今回地域給の追加勧告をいたしました際に原則的に採用いたしました原則でございます。そういう原則でやつたのでありまするが、なぜそれではこういう追加勧告をいたさなければならなかつたかと申しますと、これは昭和二十五年の五月までの前回の地域区分、即ち現行の給与法におきましてきめられてあります地域区分というものは、只今申上げたように特別CPS、前後三回の特別CPSを用いたと申しましても、これはすべて昭和二十五年五月までの資料に基いてなされたものであります。その後CPS等で相当変つておる。期間的に相当ズレもございますから、そういうことは必然的にあるわけでありまして、二十五年五月の資料に基きましてこれが実施されましたのは約一年あとであるというような事情もあつて、それが実施いたされました当時におきましても、すでに改訂の必要があつたのではないかというような問題があつたわけであります。従いまして、その後又期間も経過いたしておりますので、そういうことを勘案いたしまして、これは前回の懸案をこの際改訂いたした。こういうことに相成ろうというふうに考える次第であります。  今回改訂いたしましたものはどれくらいの町村になつておるかと言いますと、全体で見ますと三百大十四市町村というものが今回の改訂によりまして、或いは新らしく追加指定され、或いは級地を格上げされたということになるわけであります。従来支給されておりません地域で今回一級地となりましたものはそのうちに二百十ございます。一級地から二級地になりましたものが百三、二級地から三級地になりましたものが十八、三級地から四級地になりましたものが三十、四級地から五級地になりましたものが三つ、合せまして三百六十四という都市が今回の改訂によりまして新らしく追加された町村であるのであります。全部合計いたしますと、それでは地域給を受けておる地域がどのくらいになつておるかと申しますと、千七百九十四市町村というものが、従来地域給を受けておつた地域に更に今回新らしく追加される地域というものを加えましてそれだけの町村が地域給を受ける。こういうことに相成る次第であります。今回の地域給の改正に当りまして、原則としては只今申し上げましたような次第でありまして、府県から出ておりますその後の意見書、並びにCPSの変動等を使い、更に人事院が奥地調査等をいたしましてこの調査を進めたのでございます。又国会或いは人事院等にも直接ございましたが、請願或いは陳情というようなものが多々あつたわけであります。この請願、陳情というようなものにつきましては、衆議院、参議院の專門員室、或いは人事委員のかたがたから直接お聞きするような場合もありますし、又まとめて人事院の事務当局のほうに御意見を下さつたような場合もございますので、そういう請願、陳情等につきましても、これはやはり十二分に検討いたしました。又人事院が直梓受けました陳情等につきましても十二分に検討いたしたのであります。併しながら勿論、陳情、請願だけによつたのではないのでありまして、陳情、請願のありました所に対しましては十二分に聞いております。ない場合につきましても、人事院といたしましてやはり十分実地調査等をいたして、この請願があつたもの、なかつたものにアンバランスがあつてはいけませんので、そういうことに対しても十分注意してやつたつもりでございます。府県から出ております意見というものはこれは必ずしも正当ではないじやないかというような御意見も出て参ろうと思うのでありますが、やはり府県が公式に言つて参ります意見につきましては、人事院といたしまして一応これに頼らざるを得ないというふうに考えるのであります。尤も府県の意見等でおかしいというものがないでもございません。そういうものにつきましては、やはりほかの資料からそういうことが推定される場合には全面的にそういうものに頼るということは、それはいたさなかつたのであります。又府県が前回出して参りました意見と、今回出して参りました意見と相当食い違いがあるというような場合に、むしろ虚心坦懐に出した前回の意見のほうを成る場合には重視したというような場合もございます。  今回の改訂によりまして、それでは年額どれぐらい予算が増加になるだろう、これは予算の関係のことはよく人事院としてはわからないのでありますけれども、実体的にこれを見て参りますと、現在地域給を受けておる地域の人のこの地域給に関する予算というものがあるのであります。今回新しく指定しましたためにその予算がどのくらい殖えるかというふうに見て参りますと、これは年間七億円、一般職だけについて申しますならば年間七億円程度、こういうことに相成るのではなかろうかというふうに考えております。年間七億円になりますと、一人当りにいたしてみますると、この額は一般職の公務員全体につきましてこれを平均してみまするならば月額七十円の増加ということに相成ります。併しそれは平均しての話でありまして、実際はこの地域給の上つた地域の公務員だけが上つたのである。今回は二階級飛んで上つたというものはございませんから、地域給の上つた地域につきましては、おおむね一人当り月額五百円程増額に相成る、こういうことに相度成ろうかというふうに考えております。  今後地域級をどういうふうに処理して行くかという問題でございまするが、現在におきましてもおよそ公務員の八二%が地域給をもらつておるという状況に相成るのであります。従来までに約七九%の公務員が地域給を多かれ少かれもらつておる。それが今回の追加勧告によりまして、おおむね三%程度殖えまして八二%、一般職の公務員の八二%程度がこの地域給をもらうということになりました。これは先ほど寒冷地の手当のときにも申しましたように、やはり公務員の八二%が地域給をもらつておるというような状況はおかしいのであります。それから又地域給自体といたしまして部分的に指定いたします関係上、地方等におかれて教育公務員の転勤に非常に支障を来しているということは、これは否定できない事実であります。従いまして、成るべくこの地域給の部分制を解消したい。従つて将来次回の給与ベース引上げの勧告等の場合におきましては、これはでき得る限り地域給の幅を減少する、言い換れば現在地域給をもらつておらん地域も引上げ同様の措置をとる必要があるのではなかろうか。そういう見解から勧告いたしますと同時に、我々のほうとしてはこの地域給を具体的にどういうふうに処理して行くかという研究を進めている次第であります。  なお今回の地域給の指定は、我々苦心してやつたつもりではございます。併しながら出てみまして、一般の御批判を受けてみますると、あの地域も少し入れるべきではなかつたか、成るほど指摘されて、我々のほうで検討してみますると、そういう地域もあるのであります。併し今となりましては、そういうことはなかなか困難であまりす。併し残された道は若し必要があるならば、官署指定があるという途があるわけであります。従いましてこの官署指定につきまして我々は今回慎重に考えまして、今回の我々の地域給の意見の申入れに漏れて、当然これはやつたほうがよろしいというような指定は、官署指定というような方法でこれを拾つて行きたいというふうに考えておる次第であります。併しながら官署指定の原則というのは、飽くまで、地域給がついております地域から余り遠く離れている所ではできないという制約がございます。従いまして限度があろうかと思うのでありますが、でき得る限りこの官署指定の方法によりまして、このバランスをとりたいというふうに考えております。  以上、今回の地域給の勧告につきまして大まかな御説明を申上げた次第であります。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 今の官署指定だが、これが地域給のついておる所から二キロというようなことを聞いておりますがそのついておる地域から二キロの所にある官署を主として対象にするのか、その二キロ離れた行政区域内にある官署ということに拡大解釈ができんものかどうか、こういうことを一つお聞きしておきたい。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 我々の官署指定いたします場合の基準、即ち内規といたしまして、二キロという基準を出しておるのであります。その程度でやはり地域給のついております地域に当該官署から二キロということを考えております。併しながら例えば北海道というような非常に広漠たる地域におきましては、この基準というのはなかなか適用しがたい面があろうかと思うのであります。殊に営林署の問題等になつて参りますと、よほどその官署自体の性質としまして辺鄙な所にあるというような問題もございます。従いまして、そういう場合には、必らずしも二キロということに拘泥いたしませんで、そのことも考えて行かなければならぬ場合があるのです。又そういうふうにいたしたいというふうに思つております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 そうすると、今の官署指定は現在調査せられておるかどうか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 官署指定につきましては、いろいろ各方面からこういう官署が必要であるというようなことを散発的に御意見を言つておる向きもございます。  それから又我々のほうとして従来地域給には指定しがたいが、官署指定としては拾わなければならんというような見当を付けておるものも相当あるわけであります。併しこの地域給の勧告をいたしますと同時に、各省へ宛てまして今回こういうふうな地域給の改正を行われたいという勧告を人事院がやる、それについては各省としては、その出先機関等で必要があるものがあるならば御意見を承わりたいという通牒を発しまして、もうすでに回答をもらつておるものもあります。これは成るべく早く回答を頂くように催促もいたしております。そうしてこの地域給の追加勧告が実現されまする時期までには併せましてこのほうもやりたい、時期を遅らせずにやりたいというふうに考えております。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記をとどめて下さい。    〔速記中止〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記を始めて下さい。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 今度出されます人事院の勧告を拝見してちよつと不可思議に思われますことはかなりありますがそのうち一つの列としては、例えば東京都内の府中町ですが、これは今度三級だつたものが四級地に指定されたようですが、御承知の通り府中町の中にある東京農工大学、府中刑務所、これは五級なんです。どういう條件で一方が官署指定で五級地の指定を受け、その他が四級指定になつたか、何か理由があるのですか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) その農工大学等は従来実績としまして五級地の地域給をもらつておつたわけでありまして、その点はそういうことがあつたわけでありますから、そういう場合に実績を否定するということはなかなか困難であるというので、官署指定によりまして従来の集積を確保しておつたということがあります。府中刑務所につきましては実積はなかつたのです。なかつたのでありますが、我々考えてみまして、やはり府中の刑務所というものは人員の異動の場合等の考慮もありまして、これはバランスをとる必要があるのではなかろうかというようなことでやはり五級地になつておるわけであります。ところが府中ですが、あそこは全体を五級地にする必要があるかどうかという点につきましても、やはり四級でいいという結論を持つておるのでありますが、併しそういうふうにいたしますれば、ずつとあれから府中のほかにもそのことが及んで参ります。なかなか収拾のつかない問題になろうかというふうに思うのであります。従いまして、これは現在のところやはり四級地とするより仕方がない。併しながら、そこにあります官署はまだ残つているものも相当ございます。今の結果から見ますると、一部の官署が五級地の指定を受けておりまして、あとの官署は仮に府中が四級地になれば四級にしかならないというのではアンバランスというものがある。成るほど若干の幅は縮められましても残るのではないかという問題がございます。これは事実問題としてそういうことができるものではございませんから、これは全部の官署、尤も駐在所までやるかどうかということになると問題がありますけれども、おおむね大きな官署につきまして、そういう官署について五級地から相当の人が通勤しておるというような事実がある場合、これはみな官署指定にする必要があるというふうに考えております。その用意で現在準備を進めております。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 そうしますと、府中町のうちの三官署を除いたところの今度の勧告によりますと、四級地の支給を受ける官署に対して人事院ではこれを五級地にする用意があると、こういうことに了解していいのですか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) おおむねそうでございます。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 昭和町というのがあるでしよう、今盛んに米軍のいろいろ問題があつたり、盛んになつて来ておりますあの行政区域はいつの間に村から町になつたかわけがわからんで、図面でも甚だあやふやになつている。あすこを一つ調査してみてくれませんか、昭和町という所を、そういう用意ありますか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) それは十分調査いたしております。今直ちにそこまでやるというようなことは、まだなかなか府中並びに国分寺地域につきましてはおおむね見当つけておりますけれども、昭和町の問題につきましてはまだまだ我々もう少し検討いたします。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 一つ問題があるのですが、これは瀧本さんにお尋ねするのは少し酷かとは思うのですが、一体人事院のほうでは今までの国会に対するいろいろな答弁の中でも、同じ給与に関する勧告とは言つても、地域給の場合には政府のほうでは人事院から出た勧告に対して大体それは呑むか呑まないかとうことで、内容に亘つてはこれはいじらんという態度を政府のほうではすでに二十五年の十二月頃にはつきりと表明しておりました。従つてそういう点から考えて、私どもは地域給等の勧告以前に、人事院が政府のほうと予算上の問題なんかについていろいろ内交渉というか、折衝が行われているらしいということを黙認する態度を私どもずつととつて来ております。これがその他の給与引上の問題等に関する勧告において同様の態度がとられるということになりますると、これは非常に問題が大きいのですけれども、地域給の一点に関しては、私ども今申上げたような考えで黙認の態度をつとて来たわけであります。ところが今度そういう問題に関連して、私どもどうしても人事院のほうから或る程度の明確な態度の表明をしてもらわなければならないことがあるということは、今度の勧告が出まする前に、もうすでに四日若しくは五日以前に地方に対してどこどこは何級地に内定した。お前のほうはこういうふうに今度の勧告できまつたから安心しろという電報が相当ばらまかれております。而もそれが非常にはつきりとそれ勧告でも同様な結論が出ていたという地域がかなりございます。それから又国会の視察の場合におきましても、これは普通ならば人事院のほうから聞かなければわからないような明確な情報を地方ではつきりと言明されたかたもございました。こういう事実は、私は人事院が従来とつて来たどこまでも発表までは他に漏らさないという態度と私どもも了解しております。又当然そうなくちやならないという人事院の立場も私ども十分認めて参つておるのです。併しこういうふうないろいろな具体的な内容が漏らされたと思われるような事案は、私はやはりこれは善意に解釈して、人事院が政府とのいろいろな地域給の予算上の折衝等の過程の中から漏れたのではないかと、そういう懸念を持たざるを得ない、そういう点からこの際人事院にお尋ねしたいことは、一体地域給の勧告を出す以前に、人事院と政府とのその折衝の状態がどういう関係であつたか、これは瀧本さんにこの点をお尋ねするということはいささか酷な感じがいたしますけれども、瀧本さん自身も給与局長としてそういう事務的な折衝等の場合に立合われておるという私どもの推測からして、どの程度のものか瀧本さんの知つておる程度のことをこの際お尋ねしたいと思います。この点如何ですか。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記を始めて。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 今のお話はこれ以上私瀧本さんにお聞きすべき筋合ではありませんから、あとで機会を与えられて、人事官並びに総理府、大蔵省に対してこの問題についての答弁をあとではつきり求めたいと思います。そういう答弁をどうしても必要だと思われる点は、地域給等の問題についてはこれはできる限りお互いの党派という問題を拔きにしても合理的な結論を出さなければならない問題だと思うのです。併し無理な註文かも知れませんが、私どもはそういう考えで参つておりますので、最近の地域給の問題に関連する態度の中に甚だ芳しくない態度をとられておる場合が相当見受けられるようです。将来に禍いを残さないためにも。この問題については今日は一応このくらいにして質問は保留しておきます。  それからもう一つ瀧本さんにお尋ねしたいことは官署指定等の問題からやはり地方公務員の地域給の問題が当然起つております。人事院の答弁では、大体人事院の権限が一般職の職員であるから、その職員を対象として指定をするけれども、併しそれによつて当然引き起される虞れのある地方公務員等の場合については人事院当局から然るべき示唆を与えるというような御答弁でございましたが、そういう点について具体的に人事院がどういう措置をとられたか、そうして又そういう示唆が地方の自治体において完全に行われておる状態にあるかどうか、その点をこの際承つておきたいと思います。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○政府委員(瀧本忠男君) 前回の場合におきまして、一度は字指定で出しまして、それを文引込めまして官署指定で出しました。このときは大蔵省側も十分了解され、その字指定にありまするところの官署、これは国の官署と地方の官署と、そこに地域給が出せるように平衡交付金等で御考慮願つたようであります。人事院といたしましては、その各府県知事宛てにこういう地域については官署指定をさせるがということだけを御通知申上げた。それ以上立ち入つてなかなか公式には申上げにくいと思いますので、非公式にお目にかかりました際には、成るべく官署間のバランスをとられる必要があるのじやないかということは申上げておりますが、公式では文書でそういう官署指定をしたが、念のためにお伺い申上げるという……でその前にですね、そういうふうに官署指定をした官署が何官署であつて、それはどこにある、で官署指定を国としてやつた場合の方針といつたようなものも明らかにしまして、その程度の御通知を申上げた次第であります。で、今回もまあやるといたしますれば、成るべくそれは地方におかれましても、バランスをとられる必要があると思いますので、我々もでき得る限りではそういう方向に行くようにですね、文書等によりまして申上げたいというふうに考えております。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 この問題は人事院の立場からすれば、これはそういう一般職の職員の身分に関する問題を扱つておるのだから、そういう考えの上に立つて、今のような態度をとられることも我々は無理ではないと思うのです。無理ではないけれども、そういう方針で進められるということに、将来もそう進めるということになりますとですね、何かその地方の自治体では、人事院の官署を指定したその周辺の官署に対して、非常にしつくりしないというような問題が起つて来るのじやないかと思うのです。そういう点についてもつと人事院が積極的な態度をとつて、そういう不均衡の起らないような方策をおとりになれば別ですが、それをとらない限りやはり或る程度のアンバランスが相当地方には起つて来るのではないか。そういうことになりますと、人事院としては当然その官署指定の問題そのものについて考える必要が起つて来ると思うのです。人事院の所管だからという立場でやつて、その方針で地方にいろいろな問題が起るとすれば、官署指定の方針は弊害があるという結論に落込まざるを得ないのです。ですからこの点については人事院としては官署指定の方針を将来も継続ずる限り、それによつて地方における地方職員とのアンバランスが起らないような積極的な方針をとる必要がある。若しそれをとらないならば官署指定の方針についてはもつと人事院としては慎重に考慮を加える必要がある。この点について一つ将来の御考慮を促したいと思いますが、どうぞお願いします。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 この程度にしようじやないか。   —————————————

川島孝彦常任委員会専門員

○專門員(川島孝彦君) 先ほど私から御説明申上げた地域給に関する陳情につきまして、一つ重大な錯誤がございましたので申上げまして、もう一度御審議を願いたいと思いますが、それは地域給に関する陳情七件のうちに、一件は地域給をつけるとか或いは地域給を引上げるというほかの案件と違いまして、性質が全く違つたものが一つございます。それは陳情の二四五号で、これは兵庫県の町村会の河本重利君から出ておりますもので、農山漁村の方面の教職員の配置交流の上から言うて、勤務地手当の制度が将来にもずつと続行されることは、有資格教職員の格段なる不足を生ずる基であるからして、できるだけ早い機会にこの地域給制度を廃止をして頂きたいという陳情であります。もう一度申上げますと、陳情文書番号第二四五号でございまして、陳情者は兵庫県の兵庫県町村会内の河本重利君からであります。地域給の制度が設けられた主な理由は、生活物資、特に食糧不足による都市とその近郊における生活費の非常な嵩みから生ずる生活の困難を救うためであつたと思われるが、現在におきましては実際の生活費は都市よりもむしろ農山漁村のほうが高くなつておる。地域給制度設定の理由は事情の変化から消滅しておる。殊に農山漁村の教職員の方面におきましては配置が非常に困難になり、学校教育は有資格の教職員の不足を生じておる状況でありますからして、都市方面への転職希望者が多く、次第に農山漁村のほうの教員は劣等な質に変りつつあるので、教育の機会均等の精神から非常に遺憾である。殊にその農山漁村の教職員の方面から見るというと、農山漁村の学校に勤務する教職員が交通不便のために出張とか旅費等も嵩んで、研修にも困難であり、むしろ無給地に勤務する教職員のほうが生活が苦しくなつておるような状況である。ついては勤務地手当の制度を一日も速かに廃止するように願いたい、こういう趣旨であります。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 願意の趣旨については、当初の都市計画の予定から見た地域給の設定から行きますと、その後の情勢の変化は、今この陳情をされておるような條件がかなり起つて来ておるということを私どもは認めざるを得ないと思うのです。併しそれだからといつて、いろいろな人事行政吉、或いは人事の交流の上に必ずしもいい影響ばかり持つていないという状態が起つておることは私どもも認めますけれども、併しそれは飽くまでもそういう弊害の起らないような合理的な地域給を設定することによつて、或いは又修正することによつて、私はやはりこういういろいろな弊害は除去しなければならないという、そういう段階にあると思うのです。ただ併しこの願意をこのままここで認めることができるような状態にあるかというと、これは申上げるまでもなく、どうしてももつと給与の水準というものがぐつと引上げられた段階の場合でなければいけない。例えば現在のように食糧費が五〇%も六〇%以上も支出されておるというような状態の中では、やはり地域給或いはその他の生活費体形における給与ではこの陳情のように今直ちになくするとか、なくする方向へ進めるということは時期は尚早だと考えられますから、以上の趣旨から私はこの陳情は一応この際保留することが望ましいということの動議を提出いたします。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 それは当然であるが、保留よりもこれは取上げんことにしたらどうか、積極的な意見がないので、それだけをやろうということだけで、積極的な意見がなくて、どうすれば御本人の考えておるような人事の交流等がよく行くかということについてのそういう積極的な何は一つもなくてただこれを廃止しろというようなことは、今そういう状態にないのですから、これは保留しておけばいつか又起きて来るので、保留でなく全然取上げんことに……。

千葉信労働者農民党

○千葉信君 木下委員の言われることは一応わかるにはわかりますけれども、保留しておいてそのままになつて会期が切れれば、そつくりそのまま消滅するということになりますから、実際的には木下委員の言われた方向に行くのであるから、この際こういう陳情に対して必要以上に明確な態度をとらないほうがいいのじやないかと思いますが。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) 速記始めて。  それでは只今千葉君の動議で陳情第二四五号については、先ほど採決をいたしましたが、その内容について重大な錯誤がありましたので、改めて審議をやり直すことになりました結果、千葉君から留保するという動議が出まして賛成がありましたので、従つて本陳情に対しましては留保の決定をすると、こういうことに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○委員長(カニエ邦彦君) それではさよう決定をいたします。  本日はこの程度を以て散会いたします。    午後三時二十二分散会

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