厚生委員会 第28号
- 発言数
- 49 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/06/20
会議録
○委員長(梅津錦一君) これより厚生委員会を開きます。引揚同胞対策審議会設置法の一部を改正する法律案をあとに廻しまして厚生省設置法の一部を改正する法律案に関連いたしまして、厚生大臣に質疑を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(梅津錦一君) 御異議ないものと認めます。
○山下義信君 議事進行について伺うのですが、今度の機構改正の関係の局長なども来ていないようですが、お呼びになつていませんか。
○委員長(梅津錦一君) 全部呼んでおります。
○山下義信君 いやしくも大臣が見えたら下僚の局長も来ていなければいかんのじやないですか。
○委員長(梅津錦一君) 順次御質疑を願います。
○谷口弥三郎君 先日連合委員会の場合に、厚生大臣から厚生省の機構改革につきましてお話を聞いたのですが、あの節も申上げましたように、どうもあれでは私どもとして納得することができないので、更に今日特に大臣の御出席を求めてお伺いしたいと思うのです。 先ず第一番に取上げたいことは、今回のあの機構改革によりますというと、例えば医務局のごときにおきまして、而も本年度は国立病院を地方に移譲しようというような際でもありますし、なおいろいろと医務局には非常に忙がしい事情がたくさんありますので、或いはそういう場合に次長をなくしてしまうということは今後の運営に非常に困るのじやなかろうか、大臣はその際に総務部長、総務課長のいいのがおられればそれで十分行くだろう、まあ御経験からそういうふうなことのお話も出ましたけれども、我々といたしましては、どうもそううまい、大臣の言われるような総務課長で次長代理ができるようなかたが実際にいるものかどうか。殊にこの際は是非とも厚生省の機構の中で医務局の次長を置くということを、大臣そのものが一つ大いにそのほうに気を向けて頂いて、この運営がうまく行くようにすることが必要であろうと思いまして、厚生委員の一人といたしまして、誠にこれの廃止に対しては不満足であると思いまして特にその点についてお伺いする次第であります。
○国務大臣(吉武惠市君) 先般もちよつと申上げました点でございますが、成るほど予算も潤沢であるならば、局長に局長を補佐する次長があると言えば、それだけ仕事は楽といいますか、円滑に行くことは、これはもう間違いのないことだと思います。併しながらこの次長がそれではなかつたら仕事がうまく行かないかと申しますと、私も役人の経験がございますが、決してそういうものでもないわけであります。で、役所の仕事は御承知のように大きい問題はこれは勿論大臣がやりますし、それを補佐して次官が総括的な仕事をやります。それから極くそれぞれの専門の部局になれば、局長がやつぱり責任を持つてやるべきでございまして、その下に又次長がいてこれを補佐となければならんというほど、それほど仕事がむずかしいかというと、私はこれはあれば楽でありますが、なくてそれではできないかというとそんなものではない。で私は率直に感じまして、戰後のこの日本の行政機構というものは確に楽になつた。私ども実際学校を出まして役所へ入りましたときには、先般もちよつと申上げましたが、衛生関係は衛生全部を引括めて衛生局がたしか一つで、その中に今の医務局の前身である医務課というものがあり、衛生局の前身でありました予防課というものがございまして、もう一つ保健課というものがございましたのですが、その当時から比べれば確かに仕事の分量も殖えておりまするけれども、それでやつぱりやれるんで、地方の県庁の仕事でも私は特につくづく感じておりますが、昔は知事の下に部長が三人で相当の仕事をやつておりましたが、今日では知事の下に副知事という者がある上に今度は部が十幾つできておる。その下に而も部長の次長という者をおいておるというこの姿というものは、やはり一応或る程度簡素化すべきものではなかろうか。そうしてまあ日本がだんだん国力を回復するに従つて、私は仕事というものは勿論徹底しなければなりませんから、機構もそれに伴つて拡充されることは私かまいませんけれども、この終戰後の日本のこの国力の状態において、戰前以上の複雑な機構がこのままに放置されることは如何にも私は無理があるんじやないか、こう思いまして私厚生省の所管にいたしましても、できるだけ、できないものは主張いたしませんが、可能なものにつきましては簡素にして一応出直したらどうか、こういうつもりで実はおるわけでございまして、その点一つ御了承頂きたいと思います。
○谷口弥三郎君 只今のお言葉を聞きますというと、日本の現在の経済状態から言うと、一人でも少いことが必要である。それにはこういう機構改革がある前から大臣自身はそういうように考えておられたので、丁度今度はいい機会だと思つてそれに同調されたというように聞えますのですが、さようでございましようか。
○国務大臣(吉武惠市君) 実はさような私は正直に言いまして感じを持つております。
○谷口弥三郎君 それはまああとへ譲りまして、次に厚生省における統計調査部でございますが、これにつきましても前にも申しましたように、統計調査事業、特に厚生省における統計調査というものは極めて必要なものであつて、これが元になつていろいろの仕事ができるということは無論大臣も御承知の通りであると思いますが、殊にその必要な統計調査部が而も今年度、この八月一日からは七週間に亘つての世界保健機構のこともやらなければならんという重大な時期に、統計調査部なるものを廃止して、そう監督権もない、又同時に人事の問題にも喙の入れられんような統計監をおいて、そうして仕事をやられるということは、到底今までの統計調査部以上に働かなければならんときに、そういうようなことは、いわゆる改革が改善ではなくて私どもは非常な改悪であるというように考えるので、是非ともこれはやはり部として存続すべきものであるというように思つておるのですが、大臣のお考えは如何でございましようか。
○国務大臣(吉武惠市君) 私もこの日本の新らしい姿としては、このあらゆる行政について統計的な基礎の上に基いて行かなければならんという点は、私深く実は感じております。ただその意味におきまして統計という仕事を軽く見てならなということは、私も十分心得てはおりますが、さてなかなか先ほど申しましたように予算が潤沢で、そうして一括した部というようなもので統計を専門にやるということが許されれば、これはそのほうがいいでありましようが、さて、それでは部がなければ今日の厚生行政において統計がとれないかといいますと、それぞれの専門の部門において統計は相当進めております。医務関係であれば医務でありますとか、社会関係においては社会関係でこれを取まとめるのでありますから、そのものは何も部という機構がございませんでも私は十分やつて行ける、かように存じております。
○谷口弥三郎君 次にもう一つお尋ねしておきたいことは、今回の公衆衛生局の中の環境衛生部とかいうものの部長も廃止されるということでありますが、公衆衛生局は無論大臣は十分御承知の、いわゆる公衆衛生局並びに予防局が合体したものでありまして、而もあの十一課にも及んでいるところの課を、若しも部を廃止するということになれば非常に仕事が運営において困りほせんか、若し是非部長というのを全体の制度から除けなければならんどいうようならば、却つて次長でもあそこには置くへきものであろうというふうに考えるのですが、如何でございましようか。
○国務大臣(吉武惠市君) この点もうまく予算が或る程度潤沢であれば、次長を置けばそれだけ行き届くことになると思いますが、この仕事も次長を置かなければ仕事が進まないようには実は考えられないのでありますが、実は私前にも衛生関係の仕事は実は従事しておつたこともあるのでございまして、只今衛生局でやつておりまする仕事というものは、前で言えば予防課とそれから保健課でやつておりましたような仕事をやつておるわけでありまして、一時まあ局がたくさんできまして、予防局というのができたやつを合併した関係上部というものを残したわけでありますのを、これもわざわざ部を作らんでも、必要なものは課において取扱いをしても私は十分できるという感じを持つております。それから機構というものは余り中二階がたくさんございますというと、どこが一体中心で責任を持つて仕事をやるか、実際私自分の経験から申しますと、よし悪しの点が多うございます。結局は人物本位になります。中二階がございまして、中二階の人が非常によく働きますと局長が浮いて来ますし、それから局長がうんと実力を持つてやりますれば、中二階を置きましても意味がないので、仕事がないので手持無沙汰だという関係がございまして、私は課長が細い仕事の一応の総括りをやる、そうしてそれの統轄は局長がやるということで、むしろ私は人物本位で行きませんと、ただ機構が複雑になりますと、却つて仕事の複雑化を来すと思うんです。それから陳情に来られましても、局長のところに行つてもまだ話がはつきりしないから課長へ行く、そうしてまだ部長が間におられるから、部長につむじを曲げられては困るから、もう一遍部長のところに行つておこうということで、私は却つて簡素化するほうが仕事がてきぱき行くのじやないか、かように思つております。
○山下義信君 私は本日厚生省の設置法について厚生委員会が開かれて、厚生大臣の御出席を煩わしたにつきましては、当委員会としては実は重大に考えておるのであります。行政機構改革のことならば行政管理庁長官の責任として問題とすべきでありますが、本日は行政管理庁長官に伺うようなことを厚生大臣に伺うのではないのでございまして、問題は先般の内閣委員会、厚生委員会の連合委員会における厚生大臣としての御答弁が只今問題になつておりまするので、その点について更に厚生大臣としての御所信を質しておかなければならんというので本日の委員会が持たれたわけであります。その意味において私は非常に重要視するのでありますので、御答弁の如何によりましては委員会は重大な決意をしなければならんのじやないかと私は思うのであります。談笑の間に、平素お心やすいのは別といたしまして、場合によつては私ども重大な決意をいたさなければならんと、こう思う。と申しますのは、大臣は今労働大臣として兼務しておいでになる。ややもすると兼任大臣の場合におきましては、どうかするというとその兼任の省のことについては力を入れないでおるということが従来しばしば見受けられる。それは先般の連合委員会においても、いや私はそういうことはない、十分立派に厚生大臣としてやつておるのだ、十分盡力しておるのだということをおつしやつたのでありますが、率直に申しまして私どもの印象としては、今回の行政機構の改革についても労働省については何らのことはない、厚生省に関してはいろいろ大鉈が振われておる。これが若し専任の厚生大臣だつたならば随分頑張つて必要なる発言もするであろう、併しながら兼任大臣では、仮に厚生省に斧鉞が加えられても痛痒が感じられないのであつて、ただ唯々諾々として行政管理庁の立案に同意されたというような印象を受けるのであります。若しそうでないならば、政府原案の御決定のときに閣議において厚生大臣として必要なる御発言をなされたと思う。そういう印象を私ども受けるから、而も連合委員会におきましては厚生大臣としては政府原案で満足だ、これで十分だということを非常に呆気なく極めて軽くおつしやる。このことが連合委員会では問題になりまして若し内閣委員会が今回の行政機構について政府原案を鵜呑みにいたしますならば私は問題にしないのであります。若しそうであるならば、本員は或いは後日謝まらなければならんかも知れません。併しながら若し当参議院において各省設置法案について修正を加えられて、政府原案より復活するものが多々若しあつてという事態が起きたときには、厚生省に関する限りは厚生大臣の発言がかくのごときであつたからといつて必要なる復活がなされないということになると、私は、あなたの一言が左右をいたし、各省においては然るべく修正がなされたのに、厚生省に関するものは必要なる修正すらも内閣委員会が厚生大臣の説明によつてそれが留保されて必要なる修正がなされぬという事態が起きたときには私は重大であると、かように考える。従つて厚生委員会におきましては、必要なる修正につきましては委員会の決議をいたしております。そこで当委員会はその間に処して非常に重大な立場に置かれてありますので、今日はわざわざ御多用中にかかわらず御出席を願つたのでありまするが、そこで私は先ず伺いますのに、兼任の厚生大臣としても先ほど冒頭に申上げましたようなのは、私どものこれは間違つた印象であつて、実際は専任の厚生大臣以上に御盡力をなされておると確信いたすのであります。今回の厚生省機構改革についてどれたけの御盡力、或いはどれだけの御主張をなされて遂にここに至つたのであるか、あなたが厚生大臣として御盡カなされたその経過について、若し御誠意があるならばその状況を先ず私は承わつてみたいと思うのです。
○国務大臣(吉武惠市君) 私は厚生委員の各位が厚生行政に非常に御熱意を持たれ御援助を頂いておる点については真に感謝をいたしております。又これは厚生委員会ばかりでなしに、各委員会におかれましてもそれぞれの省の問題について熱意を持たれておる点は私も了承しておる点であります。併しながらこの機構の問題は、機構を大きくすればその仕事が必ずしも大きくなりよくなるとは私はきまらないと思います。でありまするから、私どもは皆さんがたが厚生行政の点に非常に御援助を頂くことは私非常に感謝もし、敬意を表しておるのでありまするけれども、そうだからといつてこの機構に余り御援助になることはどうであろうかと私は実は思つて、これは厚生関係の機構ばかりでなしに、私は他の省の機構についても委員の各位が非常に御熱心になつておる点は非常に敬意を表しまするけれども、その機構に力を入れられる点はどうだろうかという感じがございます。私が兼務いたしておりますから、兼務だけに軽くものを見ていやしないかという推察をされるのは私としては非常に残念でございます。私が先ほど申上げましたように労働省の機構にいたしましても厚生省の機構にいたしましても、ただ他から入り込んだものではございませんで、初めの生い立ちから存じておりまするから、自分の考えでこれはできがたい、無理だということであれば私は勿論主張いたします。併しながら先ほど申上げましたように、財力が非常に豊かなときならばそうする必要はございませんけれども、何と言つても一度敗戦の苦い経験を経た日本のことでありまするから、できるだけ節約をして出直すということも私大事なことだと思いまして、でき得る範囲において簡素化することが適当である。そこでこの程度のものでございますれば、私はそれに重ねて次長とか或いは部を置くということを強いてしなくても行けるのではないか。労働省については何も言わないということでございますけれども、私は労働省を自分で作りましてよく存じておりまして、それ以上拡充することが必ずしも労働行政を上げるゆえんではないと思いまして、次長を置くことも決して主張いたしません。又労働省から見ますると、統計局などというものは、よその例をとりましても、労働問題については重大な問題でございまして、局も作りたいところでございますが、この際やはり一応この敗戰の姿から起ち上る日本としては、簡素化を以て出直して行くべきであるということで、主張をしていないわけでございまして、私は皆さんがたがかく厚生省の仕事について熱意を持つて援助をして、そうして発展をしつつありますことは、私非常に感謝をいたしますが、どうかこの機構の面につきましては、もう暫く簡素な状況でやらして頂けないものだろうかという感じを持つております。
○山下義信君 私は申上げておきますが、行政機構の改革につきまして何も贔屓の引き倒しをしようというのではないのであります。委員会におきましては十分検討いたしまして、まだ要求すべき点がありいろいろにあるのでありますが、大体においては行政整理といいますか、行政改革の必要は認めておるのであります。徒らに我が田に水を引こうとしているのではないのであります。併しながら如何としても納得しがたい厚生省が災厄をこうむるということがあつてはならんという趣旨で申しておるのであります。これは、時間もありませんから、あなたもお忙しいので、余分なことを言いませんが、非常に大改革で国民が喝采をしたら、成るほどこの内閣の公約したことだけある、如何にも大改革をした、如何にも簡素化した、如何にも経費も縮小して人員を整理した、見事な行政改革というならば、これはもう何をか言わんやであります。これは区々たることを言う必要はない。或いは数省を廃止し、或いは本当の行政機構の簡素化が真に行われているならば、私どもは区区たることを言わんのであります。今回の機構改革は何であります。何もやめたものがない、現状維持なんだ、ですから言うのです。現状維持でありまして、しばしば今まで大臣が簡素化だ簡素化だと言われますが、何が簡素化だ。同じことです。名前を変えた、それだけのことでありますから、ちつとも変つていない。ちつとも変つていないのであつて、厚生省に関することだけその点が他と均衡がとれていない。だから私どもは問題にしてあなたを責める。あなたを責めると、これが内閣委員会に響くから今これを責めている。ここであなたを責めて、これを隣りの内閣委員会へ響かせて行く。誠に徴妙なことでありまして、私どもも努力いたしているのであります。 今仮に大臣が、次長をやめるということは、これは中二階を外すのであつて、機構の簡素化だ、同じことだと、こうおつしやる。若しそれならば、なぜもろもろの次長制を全部廃止しませんか。そうして全部に亘つての次長をやめないのでありますか。部を廃止しいろいろなものを廃止した代りに次長を新たに二十二名置いているではありませんか。その政府原案にあなたは閣僚の一員として賛成しましたか、反対しましたか。厚生省に関する次長の廃止に次長無用論を唱え、政府原案では部を廃止した代りに次長を新たに二十二名ほど置くことに賛成し、これは御主張が終始一貫しない。厚生省の次長をやめることがなぜ行政の簡素化だ。政府原案の全般に亘つて二十二名の次長を新たに置いている。これはどうするのだ。私はその点を伺いたい。
○国務大臣(吉武惠市君) 御尤もでありまして、厚生省だけということにつきましては御議論のあるところだろうと思います。ただ私はほかの省におきましても、どうしてそうたくさん次長が要るかということは、私は閣内においても主張しております。自分も役人の経験がないわけじやございませんですから、必ずしも次長を置かなければできんのじやないかとは主張しておりませんが、よその省はやはりよその省の仕事でありますから、私は中に入つて仕事を見ているのじやありませんから、果してなしでやり得るものであるかないかという自信はございませんから、最後には譲つております。併し自分の所管いたしております仕事だけについては、次長がなくてもやり切れるという感じをいたしましたから賛成をしたのであります。 従いまして機構というものはおよそそうは言つても、他との均衡もあることでありますから、それは十分本委員会において御審議を願いたいと私は考えております。
○山下義信君 納得しがたい御答弁でありますが、まあその程度にいたしまして、聞く者が聞いていればどちらに理があるかということは直ぐわかる。 それでもう一つ私は伺いますが、あなたは先ほどからの御答弁で、又先般の連合委員会においての御答弁で、曾つての御経験をお述べになりまして、以前はこうであつた、こうであつたということをおつしやいましたが、以前と今日とは非常に違うと思いますが、大臣はどう考えられますか。先ほどの谷口委員に対する御答弁の中にずらりとお答えが出ましたから、私も納得しかけたのでありますが、近頃の厚生省の事務分量は昔とは違うのだけれどもとこうおつしやつた、その点なんです。どう考えますか。以前の、大臣の曾つて厚生省にいらつしやいました時分の厚生行政の分量と、今日の、終戦後の厚生行政の分量とは、これは賢明なるあなたは百も承知の通り、それは雲泥の差と言いますか、天地の差と言いますか、比較にならん。およそ厚生省の今日におけるところの事務分量、殊に況んや医療、衛生行政方面の分量がどれだけ厖大になつているかということについて御研究下さいましたか。どのくらい曾つてあなたの御経験になりました当時の事務分量と今日と比較いたしまして、およそ何倍ぐらいになつたか、お考えになつておりますか。その事務分量の比較について厚生省として大臣の御所見を伺いたいのであります。
○国務大臣(吉武惠市君) 御尤もでございまして、私は事務分量を数的にまだ出してはおりませんが、昔と比べれば非常に躍進をしておるとは思つております。その点は勿論十分考慮しなければなりませんが、それを考えましても、機構は必ずしもそう複雑にしておく必要はない。やつて行けるのではないかと、こう思つております。
○山下義信君 事務分量の増大は認めておいて、そうして機構は昔のままでいいということは、私は納得しがたいのでありますが、これもまあその程度にいたしておきますが、余り議論をいたしますよりは、私は大臣の御返答を 一つ承わりたいと思うことがある。それはまあ野暮なことは申しませんが、肚の中では我々と相当意見の共通している点があるのじやないかと思う。併しながら政府のお立場に立つというと、一般論をなかなかお述べになりませんので、その辺は私ども了といたします。そこは見解の差でありますから、徒らに時間を取つてもいけませんから避けますが、本当は医務局や仮に公衆衛生局のようなああいう行政になりますと、局長が技術官が当る、又当るべきであり、従来埋れておつた技術官が当りまして、行政の首脳者になるという、どしどしその進路を開いて行かなければならない。そういうような技術官が局長などに当りますような場合には、一般行政事務に不馴れな人もありましようし、いろいろな場合において、且つ又所管事項の広汎な点等からいたしまして、それを補佐する次長があれば便利である。あるほうが便利かないほうが便利かということになつて、便利であるという上においては、複雑かどうかということは別にして、中二階がないがいいかどうかということは別にして、あれば便利であるという点は、私は大臣といえども御異論はないと思う。併しながら万解の憾みを呑んで、経費の節約やその他の上においてどこかを整理せにやならんということになると、少々不便であつても、無理であつても若干の無理をして行かなければならんという趣旨ではないかと思うのであります。それが次長のあるほうよりはないほうがいいのだということになると、遂に我々と見解は対立いたしまして、納得がしがたいことになるのでありますが、あるほうが便利であるかないほうが便利であるかということになると、私どもはあるほうが便利だ、私は一次長のあるなしにおいて、目を怒らして、こういうことをのどを渇らす必要はない、ないのでありますけれども、先ほど申上げましたようにこの厚生省の改革に関するところの厚生大臣の御所見が、如何にも冷々淡々であつて、事務に対して支障を来たす、或いは不便利であつても、そのほうがいいような御答弁、こういうことに不満であるから申上げているのであります。一次長のことを問題にしているのじやない。あれは便利だ、これは如何なる職制でもないよりあれば便利であるけれども、万難を排して政府の犠牲にするのだ、こうおつしやれば私は納得するのであります。恐らくその趣旨じやないかと思うのであります。併しながらないほうが便利だということになりますと、ないほうが便利だというその御趣旨を承わらなければならん。そうすると今次長は何しているか、それはまああとのことにいたしますが、そういう御答弁をなさるならば私は更に尋ねなければなりません。その辺は厚生大臣としてどう考えられまして、この案に御同意なされたか、もう一度一つ承わりたいと思います。
○国務大臣(吉武惠市君) 山下さんのお言葉は私御尤もの点だと思うのでありますが、私が先ほど中二階がないがいいというのは、一般論として申上げましたつもりでございますが、御指摘のように技術官の局長のところに事務家の次長があるほうが便利じやないかというお話は、私は卒直にそうだと思います。それじやそれがなければできないかというと、私はできぬこともない。だからこの際日本の今日の置かれた状況においては止むを得ぬことである。こういうことを申上げたわけであります。
○山下義信君 私は次長がなけらねば医務局長の仕事ができないとは申上げない。なくてもできるということは厚生大臣と所見を一つにする。何となれば、次長のないときの医務局はあつたのですから、部長のないときの公衆衛生局も予防局もあつたのであります。予防局には部長がなかつたのでありますから、たがらないからというて可能、不可能ということになれば、できんことはありますまい。併しながら便利が悪いということ、私は便、不便を言うている。その点は大臣と所見を一にすることを申上げまして、これ以上申上げませんが、便利が悪いとおつしやるならば、便利のいいようにしたらよろしい。便利の悪いままで辛棒する必要はない。厚生省だけが不便を忍ばねばならんことはない。各省が同じく不便を忍ぶならば、我々は何をかいわんやでありますが、ほかの各省が便利のようにするならば、厚生省だけが何も犠牲になつて不便を忍ばねばならんということはない。今大臣は便利が悪いということは同意見だが、止むを得ないからであるということに今の私のお尋ねに同意をして下さつたので、これ以上は申上げません。若し私が了承いたしました点が間違つておれば更に御指摘を願いたい。 私はこの際関係の局長なり次長に聞いておきたいと思うのでありますが、先ず医務局の局長に聞いておきますが、一体あなたのほうで現在の次長はどういう仕事をしておるのですかということを私は聞きたい。そうして、大臣の前でお答えができんだろうと思うのでありますが、お答えのできんところはお答えなさらんでもよろしい。何も大臣に反した御答弁をなさらんでもよろしいが、今の便利、不便利、次長がおつたらどれだけ便利がいいか、次長がおらなかつたらどれだけ不便を感ずるかという点について、これは事務的にお答え願いたい。これは何もあなたの政治的答弁を求めているのじやない。次長のおるためにどれだけ便があるか、助つているか、或いは若しや邪魔になる、次長が出すぎて局長として困まつている。俺の仕事を取つちやつてからに俺の仕事がないのだ、こういうのか、次長がおつて非常に助かつているのか、この点をはつきりしておいて頂きたい。
○政府委員(阿部敏雄君) 只今の御質問に対してお答え申上げます。医務局におきまして次長のやつている仕事はどんなことをやつているかという第一のお尋ねでございますが、次長は局長を補佐して全体の仕事をやるのでございますけどれも、御承知のように医務局には職員が非常に多いのでございます。と申しますのは国立の療養所及び病院を抱えておりますので、この厚生省全体の職員四万三千五百名、そのうちの四万五百名というものは医務局関係の職員でございます。従いましてその職員の労働問題その他については絶えずいろいろな折衝がございまして、そういう点については特に次長がおれば非常に助つておるという状況でございます。 それからもう一つは、医務局の元来の仕事といたしまして、いろいろの法律関係のことがございますが、医務局の関係しております法律は、各局の法律と非常な関係がございまして、そういう方面の専門家である次長がそつちの方面を担当して、そうして局長の技術官である短を補つてもらつているという点は大いに助かつております。以上のような状況でございますので、局長が、次長があつては局長の仕事を取られて邪魔になつているかどうかというお話につきましては、勿論局長は助かつているというよりは、局長の足らざるところを補つてもらつておりまして、非常にいい結果をもたらしているのじやないかと、かように考えます。
○山下義信君 次長がおつたら助かつているのでしよう。非常に補つてもらつているんでしよう、それに相違ない。それがなくなると便利が悪くなる。次長が局長を大いに補つて補佐していなかつたら次長は職務怠慢である。大変只今の御答弁ではつきりいたした。医務局のような一体予算関係は誰がやる。若し次長がなくなつたら大蔵省との交渉その他の予算のことで心配するのは誰がやることになるか、医務局では……。
○政府委員(阿部敏雄君) 予算関係は、各課長が一応の案を作りまして、そうして課長が説明に行き、現在では次長或いは私も参ることになつておりますが、次長がなくなれば課長が説明をし、更に局長が参りまして折衝することになることと思います。
○山下義信君 次長がなくなつたらですね。あなたが今言つたように次長に補佐してもらつているのをことごとく局長がするということになつたら、一日が三十五時間あつても足らんでしよう。局長を二人置かなければならん。二人置いたほうがいいでしようということになりまして、私はあなたを責めませんが、お困りになるだろう。今回の行政機構の改革につきまして、医務局の次長を廃止するということにつきましては、ただそういう御指示を受けられたかどうか、何か御相談がありましたが。
○政府委員(阿部敏雄君) 医務局の次長を廃止されるという、省議でいろいろと相談しました結果、そういうふうになるという話になれば、我々として全力を盡してやらなければならんということでございます。
○委員長(梅津錦一君) 厚生大臣が労働委員会から呼ばれていますから、時間を区切つてお願いいたします。
○山下義信君 大臣のいる前で答弁をもう一度さしてもらわなければならん。医務局長は次長を廃止すること、それについては相当これは困る、便利が悪いということは一応御主張なさつた。それはまあそういうことにしておきます。ついでに大臣在席中に公衆衛生局長に一つ答弁して下さい。あなたの環境衛生部は一体何をしているか、今まで遊んでおつたのか、どうしておつたのか。何か仕事をしておつたのかどうかということを一つ明確にしておいてもらいたい。
○政府委員(山口正義君) 公衆衛生局の中の環境衛生部長の仕事につきましてのお尋ねでございますが、公衆衛生局の仕事は非常に間口の広い仕事でございまして、感染性蔓延伝染病、その他あらゆる疾病の予防、精神衛生の問題、優生保護の問題それについてこれから御説明申上げます。環擁衛生の仕事がございますが、環境衛生部長は局長を補佐いたしまして環境衛生部の仕事を掌理いたしております。環境衛生部の仕事と申しますのは、いわゆる環境衛生、つまり私どもは公衆の集合いたします場所の衛生問題、例えば映画館、旅館、公衆浴場、その他の多数公衆の集ります場所の衛生問題、それから、鼠昆虫駆除、つまり蝿や蚊を退治する仕事、鼠を退治する仕事、そういうふうなこと、それから上下水道の仕事、それから食品衛生、たべものの衛生の仕事、それから乳肉の衛生、動物性のたべものの衛生の仕事、それから狂犬病に関する仕事、そういう仕事を掌理いたしております。公衆衛生局におきましてその環境衛生部のいたしまする仕事は、公衆衛生局全体の仕事が非常に間口が広いものでございますから、局長といたしましては部長にこれを任せて現在まで仕事をして来ておりました。
○山下義信君 私はもつと細かに聞かなければ……、それでこれは大臣に聞いてもらわなければならん。ずつと細かいことを聞いてもらいたいと思いますが、何かお急ぎのようでありますから、そこは武士は相見互いでありますから認めますが、一つ念を押して、退席してもらうために……、退席してもらえるかもらえんか、御答弁によつては一つ退席して頂く、それでこれが若し今さつき御答弁の一番最後に、国会でいろいろお考えになるということになればこれは別である、こういうことがあつた。それで私はそこを確めておきたい。厚生大臣として、厚生委員会がいろいろ熱心に行政機構のことを、要らんお世話か知らんけれども、出すぎた心配をしてそうしてこれはやつぱり何部のあつたほうがいい、何庁があつたほうがいい、引揚援護庁は尨大な事務だから、新らしくなるのはいいとして、来年の三月までは一つこのままおいて、家族援護の事務のスピードを図ろうじやないかといつたようなことで、国会がそういうように一つ厚生省の設置法についてやるということになれば、先ほどの便利、不便利論に立脚すれば、厚生大臣としてはあえて御反対をなさらんかどうか、便利がよくなるということになれば、別に御異議がないかどうかということを一つ聞いておきますれば、厚生大臣としての御誠意が十分に私どもは看取できると思う。その点一つ御答弁にあずかつておきたいと思う。
○国務大臣(吉武惠市君) 勿論参議院に今かかつて御審議を願つておることでありますから、皆さんがたの愼重な御審議を期待してるわけでありますが、重ねて申上げまするけれども、皆さんがたが厚生行政に非常に平素御熱心に御援助頂いておる点は私は本当に感謝しております。それでお蔭で以て日本の厚生行政がだんだんと発展しておりますが、この機構の点につきましては一つ十分お考えを願いたい。機構を必ずしも大きくすることが厚生行政を即大きくすることでなくして、私はむしろその内容の充実を図ることが重要ではないだろうか。私どもの働きやすいようにしてやろうという御親切さは、私勿論結構でありますけれども、今日の日本の状態でありまするから、若し機構に使う金があれば内容に廻すというようにむしろ向つてもらえないものであろうか。それで便利、不便利だけをお考えになりますと、或いはあつたほうが便利という場合があるでありましようが、その点は、なくても済むものはできるだけなくしてもやつて行く、どうも済みにくいというものはこれは又別でございまするけれども、その点どうか一つ重ねて十分御審議を頂けないものがという考えを持つております。
○藤森眞治君 お急ぎのようですから私は先ず一、二点簡単に伺いたいんですが、私は厚生省設置法の審議されますときには内閣委員会におりまして当時私どもは国家行政組織法によつて次長、部長、これは全部廃止するということの非常に強い意見を持つておりました。ところがいろいろ政府方面から、これでは困るという非常に強い御要望があつて大体現在の厚生省設置法を当時認めたわけであります。而も私はその当時厚生委員会から内閣委員会に変つて行きました関係で、特に厚生省設置法については私の意見が非常に強く反映いたしたわけでございます。当時それほどの必要がありましたものが、今日事務分量が非常に殖えておるというのにもかかわらず、これを廃止しなければならないということにつきましては、どういう点でそういうふうな考え方が出て参りますか、若しできますれば具体的に承われば非常に結構だと思います。
○国務大臣(吉武惠市君) この点は私以前のことでございますからよく存じませんが、この日本の行政機構が非常に飛躍をいたしましたのは、戰時中の末期から戰後の直後にかけまして私は非常に膨張をしたと思います。それには一面必要性があつたことには違いないと思いますが、併しほうぼうでこの機構というものがだんだん必要以上に私は拡充して来たのではないか、かような感じを私はつくづく感じております。これは私どもの関係しておる一役所ばかりではなしに、各省の私は機構を静かに見ましてそういう感を深くするのであります。これは地方庁においても同様であります。私は中央の役所におりましたし、地方の役所にもおりましたが、その間から考えて見ますると、少し日本の国情から見て余りにも飛躍しすぎたのではないだろうかという感じが、これが即ち今回の私一人の考えでない、政府といたしましても、この際行政機構はもう一度簡素な姿になつて掛直そうという状況でございます。勿論厚生省のような仕事はどんどんと伸びて行く仕事でございますから、一年々々と飛躍すべきものではございますけれども、併し私はほかの省と共に、厚生省におきましてもやはりこの機構というものが少つし大きくなつて来たのじやないだろうか、従つてもつと簡素化もできないことはないだろう、こういう感じを持つております。
○藤森眞治君 どうも只今の御答弁では私少し納得が行きにくいのでございますが、各省共に次長、部長を抜くということであれば、これはまあ一貫した一つの国の方針として我々も賛成いたします。又我々も行政機構の簡素化ということについては全く賛成いたしておりますのですが、ただそこに或る省においては残る、或る省においてはなくなるというこの不均衡が、成るほどやりようによつてはやれるとは言われますけれども、只今大臣のお話のようにこれはあるほうが便利だとは誰でも意見は一致しております。何も厚生省だけが犠牲といいますか、その線に沿わなければならんというようなわけでもないと思うんですが、そのために便利なことを取りますと必ずこれはマイナスができることは間違いないのであります。そのマイナスを覚悟して厚生省だけが率先してやらなければならんというようなことに一つの疑問があるのです。併し一面におきまして、それは国の方針に大臣が一番先に率先してこれに副つて行くのだというお考えであれば、これは別でありますが、いろいろの行政運営の上からそれが便利であるというのに、何もここだけに限つて強いてしなければならんということもないと思うんですが、もう少しそこにお考えをなされる余地がないかということです。
○国務大臣(吉武惠市君) 勿論私ども厚生省だけがうんと小さくていいなどと言つておるわけじやございませんが、私は厚生省のみならず、今回出されておりまする各省各般の行政にいたしましても、先ほど山下さんから御指摘になりましたように、いわば案としては生ぬるいものであると思います。もつと私はこの際敗戰から起ち上る日本の姿としては、もう一度思い切つた簡素化な姿から出直すべきであるとは思いますが、併しそう一挙に物事というものは行くべきものじやございませんで、生ぬるい案になりましたが、併しこの程度のせめて案でも私は各省ともお互いに簡素化して行くべきではないだろうか、かように存じておるわけでございまして、私は一厚生省や労働省の問題だけを申しておるわけじやございませんで、いろいろ他とを勘案して御審議になりましようが、私は全体として一つ皆さんがたがその点を御了解願えるものだろう、かように存じております。
○藤森眞治君 その問題はそれだけにいたしますが、もう一つ伺つておきたいのは、それは次長、部長がなくなりましたあとに、たくさんの課が、或る所におきましては各課の整理統合といいうようなことが考えられるかと思うんですが、大臣におきましては各課の整理統合というようなことについてはお考えになつておりますかどうか。
○国務大臣(吉武惠市君) 或いは各課の統合とか編成替というものが必要になつて来るかも知れませんが、今のところは私はそれらは考えておりません。考えておりませんが、併し次長がなくなる、従つてどつかの課が次長の今までやつておつたような仕事をやつて行かなければならんというようなことも起つて来るでありましようから、そうなればその点に多少の変更を来すようなことになるかも知れませんが、他の課のほうは私は殊にこの際大幅に改組するようなことはいたしたくないと考えております。
○藤森眞治君 各課の整理統合ということを今お考えになつていないとすれば、先ほどの中間の中二階を取られるということは、各課の整理統合があつて初めて中二階が取ることができるかも知れませんが、整理統合なくして中二階を取るということは、途中で梯子段を外すのと同じであつて、今直ぐには少々無理だと思いますが、そういうお感じはありませんか。
○国務大臣(吉武惠市君) 先ほど申しましたように大幅に変えるつもりはございません。併し次長がなくなれば次長がやつた仕事をどつかの課、即ちその昔私どもがやりました時代には、およそ局にはその局の全体的な仕事をする課というものがあるわけであります。名前は総務課という名前でついているときもありますれば、庶務課という名前のついているときも、或いは名前が衛生県になるとか医務課という名前の下に統轄してありまするが、そういう面についての改組というものは当然起つて来ると思います。併し大規模に課が、同時に又半分に減らして行くとか、或いは片一方の課の仕事をあつちこつちに持つて行き廻るというようなことは、徒らにまあ複雑にすることでありますから、それは私今のところ考えておりません。こういうことであります。
○山下義信君 先刻からの大臣との質疑応答、各委員とも繰返して御答弁を伺つたのでありますが、なお十分に満足しがたいという気持を申上げて、大臣の御退席を一つ願いたいと思うのであります。
○委員長(梅津錦一君) ちよつと速記をとめて……。 〔速記中止〕
○委員長(梅津錦一君) 速記を始めて下さい。
○山下義信君 私は本日厚生省の設置法につきまして厚生大臣と質疑応答いたしたのでありますが、又他の同僚議員からも非常に熱心に質疑応答がなされたのでありますが、厚生大臣の答弁を承わつておりますると、厚生省の設置法に関しまして全く誠意の見るべきものがないことを痛感いたすのであります。そこで私は、厚生大臣のこの厚生省設置法に関する態度につきまして、次のような所信を私は持つものであります。厚生省設置法に関する厚生大臣の所見は、全く厚生行政の実情を無視するものである。即ち兼任大臣としての欠点を暴露する以外の何物でもない。厚生常任委員会は断固これを許容することはできないものであると本員は痛感いたすものであります。私の所見に御異議のありますかたは御意見を私は承わります。
○委員長(梅津錦一君) 一言その所見に関しまして……。本日の大臣の質疑応答に関する所見並びに答弁は、山下委員の言われるところと私はその感を一にいたします。なお敗戰後における日本の行政上で特に重点的に扱われるべきものは、先す何をおいても私は厚生行政である。而も厚生行政ががような重大段階に来ていることは、委員の皆さんがた十分御承知であり、更に社会保障制度促進の問題等に関しましても厚生部面の仕事は多種多様であり、而も事務量においても当然多いと考えられなければならない。こういう際に大臣の兼務であるということが、この厚生行政に支障を来たすことにおいて非常に大きいと思います。厚生大臣が兼務であるなしにかかわらず、その職責を十分に全うされたいということを私は補足して、山下さんの御意見に全く同調します。
○山下義信君 私は、只今私の所見に委員長が御同感下さつたことを重大な意義と私は受取るのであります。私の所見は、厚生大臣の不信任を表示するものであり、委員長はこれに御同感の意を表せられました。然らば今後もろもろの厚生省が提出する法案等について、厚生大臣が反省せざる限りは、委員長も本委員会の運営上、重大なる御決意を下すつたものと了承いたしております。
○委員長(梅津錦一君) ちよつと速記をとめて。 午後二時四十九分速記中止 —————・————— 午後三時二十九分速記開始
○委員長(梅津錦一君) それでは速記を始めて下さい。本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十分散会