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13回国会参議院1952/02/21

厚生委員会 第8号

発言数
95
登壇者
10
会派数
4
開催日
1952/02/21

会議録

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) これから厚生委員会を開きます。公報で御通知申上げてありますように社会保障制度に関する調査の一環としての社会福祉の件を議題にいたします。  その前にちよつと政府委員のかたに御警告を申上げる、ことになつておりますから申上げます。定刻十時ということになつておりまするから、非常にお忙しい時期とは存じますが、ここに集まつている委員総意で十時には委員が集まつても集まらなくてもここに来て頂いておるのが筋道という話合いがございましたので以後御注意をお願い申上げます。  それでは議題に移ります。

草葉隆圓自由党

○草葉隆圓君 ちよつとこの機会にその後の社会厚生関係のことを私余り存じませんから、或いはいろいろ相当な方法を講じられておるかも知れませんが、いわゆる未亡人対策として母子並びに児童の関係において、戦争関係の未亡人の問題はどうやらいずれ目鼻がつくだろうと思いますが、その他の一般の母子の関係はこれではいわゆる戦争関係では解決ができない。これに対しては相当やはり深刻な様相、問題が多々あると思う。国会でも従来母子福祉対策国会議員連盟などを作つて、これらの問題を一貫しながら進んで参りましたが、その一般戦争犠牲者の未亡人は解決しますが、その他の未亡人の問題はまだ重大な社会問題として残つておると思いますが、これに対する厚生省の問題の取扱方はどういうふうに最近なつておりますか、この点を伺いたいと思います。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 一口にまあ結論的に申上げますと、草葉委員も御承知の母子福祉対策要綱、あの線をずつと推し進めており、その結果、これはすでに御承知のようにあの線に沿つて例えば生活保護法のある部分が改正になつているとか、或いは育英会の未亡人子弟のパーセンテージがどの程度であるか、それから課税関係、税金関係、免税の措置が講ぜられているか、まあいろいろ具体的に政府としても措置しております。それからなお地方で、いろいろ府県によつて違いますけれども、それぞれ県々に即したような手を打つております。どこの県で大体どういうようなことをやつているというようなことは一覧表のようなものがございますので後刻お手許に差上げたいと思います。そういうふうなことでまあ相当純地方費を億を以て勘定するくらいの金を出している。大体あの線に沿つてまあやりますると同時に、一方御承知のように、最近母子福祉法を作れという声が非常に高くなつております。若しそういうふうな法律を作るとすればどういうふうなものになるだろうかというふうなことを、これは極く事務的に研究をいたしております。ただこれは非常にむずかしい、まあ技術的に見ますと非常にむずかしいことになりますので、如何なる考え方でそういう法案と取組むかというようなことをまだ私ども肚がきまつておらない、片一方ではそういう研究を要望が強うございますので進めております。併しそれは全部内部のものでございまして極く事務的なものでございます。大体の趣旨としては母子福祉対策要綱の線をそのまま推し進めているということで御了解頂けば結構と思います。

草葉隆圓自由党

○草葉隆圓君 そこで戦争犠牲者の母子、いわゆる未亡人の問題を解決する場合にも一般未亡人というこの戦後の日本に特殊的な現象として現われましたこの問題を、全般的に一つに睨み合せをしながらその中で戦争犠牲者の未亡人の問題といい、それから一般の未亡人の問題、或る線では、これは同等な線で戦争未亡人の場合は特別な線が生じましようが、ほかの一般未亡人は全然問題が解決されない場合においては、これは戦争未亡人の問題を解決をするときにもそれを考えて行かなければならんし、若し一般未亡人として解決し得るものは一般未亡人の中で解決して、それで特別の戦争未亡人の取扱をして行かんならんという場合もこれは必ず総合的に考えながら行かんならん問題ではないか。最近戦争未亡人の問題は徐々解決に近くなつておりまするので、なお一般未亡人がそのままになつて参りますると、いろいろ問題によりましては複雑な問題が生じて来る虞れがあると思います。従いましてこの母子福祉法というようなものができるならば、戦争未亡人の場合においても、それで解決し得るものはそつちのほうへ譲るほうがいいという問題も勿論起つて参りましようから、大体切見通しは母子福祉法というようなものでも、政府としては実施して行きたいというところまではまだ行つていないのかどうか、この点を一つ……。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 先ほどちよつと触れましたように、どういうふうな法律を考えるかということになりますと、その内容とするところで非常に面倒な問題を包蔵しておるのでございます。一例を申上げれば、生活保護法とどういうふうな関係があるかというような問題が差向き出て来る。それに対して未亡人の団体というようなものの側でも意見を持つておりますけれども、果してそれをさように考えるべきかどうかということにつきましては、非常に面倒な問題として我々研究をいたしておるような次第であります。従いまして今母子福祉法を我々の手で作るということはちよつと申上げかねるのであります。まだその前の研究の段階でございます。さように御了承願いたいと思います。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 児童局長に伺いたいのですが、この前の委員会のとき児童措置費の問題について一応説明があつたのですけれども、どうも我々呑み込めないところがあるのでもう一度ざつくばらんに、どういうふうないきさつでこういうことがうまく行かないかということをもう一遍一つその経緯ですね、詳細に一つお話願いたいと思うのですが、若し速記をとめてよければとめもいたしますししますけれども、成るべく一つ詳しく何して下さい。これは前の橋本厚生大臣等も大体見込がついた、そうしてできるかのように言つて、又一般もそう考えておつたのですから、これができないということになると少々我々としても考えなければならん点もありまするし、一つ御説明願いたいと思います。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○森崎隆君 その問題に関連しまして一言私臨時に参りましたのですが、実は藤原委員がちよつと出張をいたしまして、代りに藤原さんの責任を果すために私こちらに実は入つたのでございますが、今あちらの委員から申されましたこの児童措置費の問題でございますが、私のほうとしましても特にこれを聞きたい。それはこの問題につきましては、この間私実は故郷に帰りました折に、私の県の二、三の市長さん連中の会合に私出まして何とかこれをしてくれという話があつたのですが、ところが市長というものは、平衡交付金の外は紐付でなく自分の裁量で使いたいほうだと思うので、どうしてそういうことを申すのだと聞きますと、これは全国市長会議でもはつきりしているのだ、我々もその線でやりたいというお話もあるようですが、最近保育所問題等につきましてもいろいろ私のほうへあります話の中にも、非常に先の見通しについて不安を感じておる、現実にこれは大体幼稚園という性格に、有料という意味で近付きつつあるというような、そういう不安も相当持つておる者もございますので、何とかこの点だけははつきりと肚をきめて、一つ責任者のかたがたで御努力を頂きたいということは、もう全国の児童課長さんというような立場だけでなくて、母の立場に立つもの、又そういう養護に立つそのすべての人々の口を揃えての熱意が、現在盛り上つているのでございますが、特にこれにつきまして現在努力されておる過程における中間の報告、見通し、将来に対する熱意のほど、そういうところを一つあちらの委員から申されましたように、腹蔵なくお話を承わりたいと、実は考えております。同じ趣旨でございますが、一言附加えさして頂きます。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 速記をとめて頂きたい。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 速記をとめて……。    〔速記中止〕

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 速記を始めて……。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 この問題はあなたもよく御存じの通り、我々も地方に行きますと何とかしてこれをやつてくれということでありまして、これは総合的にいろいろなものを考えた上で何とかの措置が講ぜられるという段階もとうに済んでいる今日、これが実現しないということはどうかということがおかしいのでありまして、これだけはほかのものは放つて置いても二十七年度にはこれは現われて来なければならないような運命になつておつたはずであります。これがならないということは非常に我々不満でもありまするし、又当該責任者のあなたとしても、実際に末端において困つているというようなことは非常に明らかなことだろうと思うのであります。まあ適当な機会に何とかなるだろうということはこれは捨ておけんことじやないかと思うのでありますが、今後何とかの機会に、あらゆる機会と言われますが、そういうふうな適当な機会が最近掴まえられるという御確信があるのでしようか。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 私はその時期を私自身が予見することは今のところではできません。従つてそういう近い将来にそういう機会があるのかという御質問に対しては、近い将来いつと予見することはできないとお答え申上げるよりほかにありません。御承知のように事柄が地方財政とか平衡交付金制度とか、そういうような大きな政府全体の問題に関連をいたしております。私どもの立場としては今御指摘のようなそういう問題とは切離してこの問題だけは掴み上げて解決をしてもらいたいというのが私どもの立場であります。併しそれが政府全体の話になりますると今のような全体の問題に関連付けられてこの問題が取扱われるというようなことになりがちです。今回の場合にもそういうことに相成つてかような結果になつたのであります。今いつということを私予見することはできませんと申上げるよりできないのは甚だ残念でございます。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○森崎隆君 これに関連して、今相当打明けた話を聞いて私どもわかつたのでありますが、当然かくあるべきだというように期待されておつた問題が、まあ急転直下こういうような惡く変化をしました。そのいきさつの中ではその責任の衝に当られる児童局長といたしましては、もつとやはり私はいろいろな面で、言えるか言えないかそれは別といたしまして、その経緯のほどは御承知になつていらつしやるのだろうと思います。又当然そういう事情につきましては十分知つていなければならない立場であると私は考えております。もう少しそこのところをいずれお聞きいたしますとしても、私といたしましては納得が行きかねると思いますが、何とかもう少しそこを筋の立つような経過の話ができないものでございましようか。重ねてその点の御説明を熱望する次第であります。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 経緯につきましては只今申上げた通りでございまして、いろいろそれは細かい経緯のこともございましたが、大筋は今申上げた通りでございます。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) それに関連して一つ、速記をとめても結構ですが、児童措置費の復元の問題は関係筋では何らこれに対して意見がましいことは言つておらない、この問題に限つては政府独自の立場で処理ができたのだ、こういう話を聞いているのですが、果してそれが事実かどうかということですね。要は局長さんが知つているならばその範囲を明らかにしておきたい。こう思うのですが、速記をとめても結構です。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) ちよつと速記を……。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 速記中止。    〔速記中止〕

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 速記を始めて。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 私は大臣が来ましたら大臣に質疑をしますから、それまで児童局長に伺いますが、今の全国の児童相談所の数ですね、現在あります数は何カ所ありますか。それから昭和二十七年度におきまして相談所は何カ所新設されますか、増設されますか。それから児童福祉司の現在員は何名になつておりますか。それから二十七年度におきまして児童福祉司を増員しますかどうか。それから全国の児童相談所の最近におきまする年間の取扱件数は何件くらいになつておりますか。以上、私の持つております統計は古いのであなたのほうの新らしい数字を承わりたいと思います。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 百十二カ所に本年度八カ所加わりまして百二十ヵ所本年度末になります。それに二十七年度で十二カ所新設をいたす予定になつております。児童福祉司の二十六年度における定員は七百八十四名でございます。実員は正確な数を今押えておりませんが、五百五十か六百くらいじやないかと思つております。前年度の二十五年度の定員が四百五十五でございました。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 予算は七百八十名の予算があるわけですね。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) これは御承知の交付金の中にそれだけ基準財政需要額として見ておるので、丁度社会福祉主事の定員なんというものと同じようなものでございます。従いましてこれが全部都道府県の条例で定員化されているかどうかということは別でございます。それから二十七年度に福祉司の増員を意図しているかというお話でございますが、今の七百八十四という基準財政需要額に一応見込んだということになつておる定員については、増加は二十七年度ではいたしておりません。実際問題として今申上げましたように、四百五十五から七百八十四に一応増加したことになつておりますけれども、それが実現いたしておりませんので、現実の問題としては二十七年度中に二十六年度よりは増員になる府県が相当あると思います。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 実員の五百五十若しくは六百とおつしやるのは全国の報告をお取りになりました実数でございますか。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) この間の児童課長会議のときに取つたのでございますが、それが二、三欠けているところがございますので、正確なところがちよつとわかりかねるので……。それから児童相談所の最近の取扱件数という御質問でございますが、これは今手許に数字がございませんので、あとでお届けをしたいと思います。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 私の手許にある数字では一九五一年現在で、一月の現在での数が九千九百十四件という資料しか持つていないのですが、もつと新らしいのかありましようか。なければあとでよろしうございます。私は古い数字で伺います。全国の児童相談所で、私の持つている資料によりますと、年間の件数が九千九百十四件、約一万件、それで児童福祉司の法定定員といいますか、そういう数字と睨み合せまして、私ここに二つの疑問があるのです。一つは児童相談所の、取扱件数が予想外に少いということです。それでまあ新聞、雑誌を見るまでもなく、世間で最近の児童の諸問題が依然として決して解決しないで、多々ますます、一般には国民生活がやや安定の方向に辿りつつあると言いながらも、少年少女の問題、その他児童の問題が非常に一般的には増大されているという印象がある。然るにこの児童福祉の機関の中軸である児童相談所の現実の数字の上に現われた取扱件数というものが私どもから見ると予想外に少いのです。それで全国で一カ年に一万件足らずの件数しか児童相談所に持ち込まれていない。こういう数字の上から見まして予想外に少いという気がするのです。これは児童相談所が、いわゆる児童福祉のセンターとして一般民衆にまだ親しまれていないのか、知られていないのか、利用されていないのか、どういうわけでこの程度の件数にしかしらんのであろうか、一つの疑問を持つのです。当局はどう見ておられますか、これが第一点。それから数字の上から見ますと、児童相談所に持つて来る件数ですね。件数の大部分は警察等を通じてあなたのほうに、そこに資料があるか知りませんが、この件数のうちの三六%は警察署を通じて来る件数なんですね。そして児童福祉司自体によつて児童相談所に連絡せられた件数というものは僅かに七%ですね。非常に件数が少いのです。これは一体どういうわけかということなんです。それでいま一つは、関連してですけれども、例えば児童委員、これも伺いたいと思いますが、児童委員が児童相談所に通告をしている件数、持ち込んだ件数というものが殊に甚だしく少い、僅かに二%くらいしかない。私のこの資料によりますと、一カ年を通じて全国の児童相談所に児童委員を通して持ち込まれた件数が二百二十五件で僅かに二%。これは先般東京都内の中央児童相談所に私ども厚生委員が参りましたときに聞いて見ますと、児童委員というものが連絡して来るというのが殆んどないということです。私も先年も児童局長には、今殆んど機能を発揮していない有名無実に近い児童委員、民生委員をして兼ねしめている児童委員、名前だけの児童委員、児童問題についてちつとも活動をしていない児童委員というものについてはどう考えるかということは申上げておるのですが、数字の上にこうして如実に出て来ておる。とにかく児童福祉司というものの活動状況というものが、数字の上に私どもにはどうもぴんとしたものが来ないのです。で、これは児童相談所の取扱件数というものが最近しか知りませんが、ですから、最近の数字を承わりたいと言つたのですが、どうも民衆が児童相談所を十分活発にフルに利用しておるという形が私どもには見えないのはこれはどうでしようか。今十分に民衆が利用しておりましようか。若し十分民衆が利用していなければ、利用させる何か工夫がありますかどうかということが第一点。それから児童福祉司の問題、これが存廃問題が言われておるのでありますが、何か昨日あたりの新聞では、これを置くというようなことでありまして結構と存じますが、置く置かんにかかわらず、児童福祉司の制度が非常に活発に動いておるという状況が私どもには実際はつきり見えない。どうも数字の上に出ておるそういうデータというものが少し心細いような気がしますが、その辺はどうでありましようか。今の二点を伺つておきたいと思います。関連して児童委員のことについて何か新らしい御企画でもありますれば承わりたいと思います。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 相談所の件数約一万件と資料でおつしやいましたのですが、その点はよく取調べて私どもあれしたいと思います。相談所が取扱件数が少いじやないか、十分民衆に利用されてないんじやないか、こういう御質問でございますが、私はそれは確かに御指摘のようなところがある。御承知のように相談所はいろいろ機能がありますけれども、その一つの機能といたしましては、問題の児童を十分に科学的にいろいろ調べて、そうしてどうしたらいいかということを判定をする機能、それからもう一つは、さほど問題を持つておらない一般の児童についての、何と申しまするか、養育相談と申しますか、お母さんがたの相談を受けるという仕事と、二つの機能があると思うのであります。今日は前のほうの機能ばかりが主として働いておりまして、あとのほうが、いわゆる多くのお母さんがたの養育相談というようなことについての利用度が非常に足りないと思うのであります。この面は相当程度今後そういうふうの活動のほうに手を伸ばさなければならない、かように考えておるのであります。ただむずかしい問題の取扱い、いわゆる判定という仕事につきましては、これは專門家の意見によりましても、心理とか精神衛生とか、社会事業家、いわゆるケース。ワーカーとか、或いは看護婦とかいうふうなものから成りまする一つの診断のチームが一日に三件乃至四件ぐらいしか扱えないということが、それが最大の能力であるというふうに、まあ專門家も申しておりまするので、問題児童の精密な科学的な判定ということになりますると、全国でそう多数のケースを取扱うということは実際問題としてできないというふうなことも言えると思うのであります。それから今の福祉司の通告件数が少くて、警察の通告件数が多い、こういう御指摘でございますが、これはまさしく実情そうでございます。併しこれは必ずしもそれが逆じやないかと言えないかとも思うのでありまして、今の児童福祉法の建前といたしましては、いわゆる犯罪児童と申しまするか、或いは虞犯の児童と申しまするか、そういうものの相談所に送られることになつておりまするので、従つてそれに関連をした警察からの通告というものが非常に多いということも、これはあながち建前と違うじやないかということにはならないかと思うのでございます。ただ福祉司がもう少し通告をいたすべきじやないかという御指摘でもあろうと思いますが、御承知のように福祉司といたしましては、まあケース・ワークがその本来の仕事でありまして、従つて一つのケースを取扱いまする場合にも相当長期の困難なケースが相当あると思いまするから、従つてその見張の役というものは、むしろ福祉司よりは今御指摘の児童委員のほうが活動すべきじやないかと私は考えるのであります。然らばその児童委員はどうだというお話でございまするが、児童委員が活動をいたしておりませんことにつきましてはこれは御指摘の通りで、私も認めております。従いまして、将来、これはいつかも申上げたと思うのでありまするが、将来適当な機会におきましてこの児童委員の制度につきまして現在よりは改正を加えたいということが私の今日持つておりまする意見でございます。実は先般の福祉法の改正のときにこの問題にも手を着けたかつたのであります。これはそういうようなことをやりますると、民生委員の制度の問題にも触れて来るということになりまして、一切その問題は避けたのでございます。従いまして現行の児童福祉法では児童委員の規定につきましては、ちよつと辻褄の合わないような規定が残つたままでその問題は全部避けて、実は先般の改正をお願いいたしたのであります。将来適当なときにこの児童委員の制度について根本的に改正をいたしたいという考えを今日持つておりますることは申上げて差支えないかと存じます。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 わかりました。私はこの際論議はいたしませんが、児童相談所の性格というものが、專門的な特別の児童についての鑑別的なものが主たる業務になつている今日の児童相談所のあり方というものは、児童福祉に関する諸機関が完備している場合におきましては、かくのごとく特別の專門機関というものの存在価値も又高く評価されなければなりませんが、日本においては児童福祉の專門的な諸機関というものはない。民生活問題の上におきまする児童問題は、これは社会福祉主事でも扱える。社会福祉事務所でも扱えましようけれども、児童相談所又それを拒んでおりませんけれども、併しながらそういうような諸機関や、今申上げたような児童委員等が、児童局長もアメリカを御覧になつて御承知のように、完備した国におきましてはかかる特別な技術を要しまするような專門的な鑑別機関を主とする児童相談所も又高く評価さるべきでありますけれども、日本におきましては一般の児童福祉の諸機関さえ備つていない今日におきましてですから、こういう目的を主としますることも結構でありまするが、これは言うまでもなく占領政策から来ているところの特に進められた一つの行き方でもある、全般を見通されて、もつと民衆の児童問題をキヤツチして、そうして民衆に愛され、民衆に十分利用される児童相談所というもののあり方というものも我々は占領政策の再検討の一環として眺めておかなければならないのではないかと思う。でありますから、現状におきましては、現状のデータにつきましては、今の局長の御答弁は私どもは了承いたしますが、児童相談所というものの今後の活動が日本の現状にふさわしいような活動をするのにはどうしたらいいかということは、私どももう一遍再検討する段階に来ているのじやないかということを申上げて御参考に供しておきたいと思う。  それから次は児童の施設、いろいろ御苦心下つて十二種類でありますか、助産、産院から乳児院等々、至れり尽せりの種類がまあ一応形の上でできております。政府のほうはこの児童の施設全体の上を見渡しまして、どういう施設に今後重点を置いてやつて行こうというお考えであるかどうかという点を一応承わつておきたいと思います。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 全般の児童相談所がもう少し民衆に愛されるような、民衆に利用されるようなことになつて行かなければならんじやないかという御意見でございますが、これは私前に申上げましたように、私もさように考えております。従つてその面にいわゆる一般の養育相談とか、そういうふうな面にうんと出て行かなければならない。さように考えていることは前に申上げた通りであります。ただ特殊な児童を相当綿密に調べたり、診断をしたりして制定をいたしまする業務も、これは子供のまあいわば基本人権にも触れるようないろいろな措置をいたす前提になるわけであります。まあちよつと例が不適当かと思いまするけれども、十四歳以上の犯罪少年でありますれば家庭裁判所に参りましたり、或いは向うの鑑別機関にかかつたりいたす。十四歳未満でありますると、同じような性格のものでもこちらに参ることになりまするので、やはりそういうふうな特に綿密な機能というものもその点からも持たなければならない、さように私は考えているわけであります。それから児童福祉施設のどういうものに政府は力を入れて行くか、如何なる種類の施設に重点を置いて行くかという御意味でございましようか……。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 そうです。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) これは今日の何と申しますか情勢から申しまして、金額的にはやつぱり保育所、母子寮というようなものが一番多く金額を受けなければならない、かように考えております。併しそうであるからといつて、ほかの施設は必要はないのだとか、或いは軽視するのだとかいうつもりはございません。金額的なものから見ますればそういうことになるかと思います。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 私も同感ですが、保育所は政府が本年度非常に力をお入れになつたので、予算も相当本年度お取りになつたのですが、三百五十カ所でしたかね、御計画があつたのですが、実際の実施状況はどういうふうになつておりましようか。私どもは全国的に保育所の設置熱というものが非常に上つて来て、そうして各町村でも保育所がなければ恥のようにやつている。然るに保育所を設置しようとする町村が県庁に行つて見るというとなかなかやらん、或いは又本省のほうへは折角予算を取つておられても府県のほうから新設を渋つて来ているのじやないかと思われるような気持がしますが、或いはそうでなくて本省のほうには保育所の設置についての各府県の熱意が高まつて予算の御無理を申上げているような状態になつているかどうかということの最近の実情を承わりたいと思います。又明年度の予算に対しましては、保育所の新設計画はどうなつておりますか、その点承わりたいのであります。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 保育所の最近の実情でございますが、これは各府県からも決してチエツクをいたすというような態度でなく、私どもが応じられる数倍のものが府県からも要望として出て参ります。府県といたしましては市町村の要望を振つた結果でもそういうふうになるというのが大部分の県じやないかと思うのでありますが、従つて府県といたしましても相当なこれに力を入れている。それから先ず民生部長とか、中には知事さんあたりから保育所の問題で私どものところへお話になる場合もあるというような工合で、非常にその点はチエツクをいたしておるというような態度はとつておりません。それから昨年の予算は本年度二十六年度の一応予算のときの計画といたしましては、たしか百二十カ所だつたかと思うのでございますが、これは正確な数字を覚えておりませんが……。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 二十六年度はですね。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 二十六年度は……。それではそれは一定の規格で画一的に一応予算のあれはやつたのでありますが、実際は金をのばして使つておりまするので、四百五十ぐらい二十六年度中に新設される予定になつております。二十七年度は今の予算の建前といたしましては、百カ所設置をするという建前になつております。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 私は保育所の新設につきまして児童局にお願いをしておきたいと思うのです。それは言うまでもなく保育所の設置は、まあ市町村の公営主義がとられております。市町村が設置をせなくちやならん義務があるわけです。それを県庁に申請をすると、実情は、恐らく府県の民生部長、知事がこれを本省に申請するにつきましては、これはもう公正妥当にその府県におきますところのいろいろな福祉の計画から睨み合せて、真に適切な選択がなされなければならないはずであります。でありますが、実情はやはり有力な県会議員が口添えした村は置かれる、そういうことのない村はそれが疎んぜられるというようなことがある。一つの県だけがそういうふうな弊害があるならよろしうございますが、全国的にそういう弊害がありますと、折角尊い国民の税金から補助してできるところの保育所の設置が、地方の県会議員のボス、地方のそういう方面の力に左右せられるというようなことがありますと、私どもこの児童福祉の一番民衆に身近かに感ずる保育所ですらもそういうふうな歪曲せられることがありますと、将来非常に憂慮に堪えませんので、地方から申請がありますれば、私は当局におかれましては、全国的な、一つの何と申しますか、十分なる御調査の上に立ちまして、公正妥当なる毅然たる態度でお臨み願いたいとこう思うのでありますが、当局におきましてはそういうお心がまえをして頂けましようかどうか、伺つておきたいと思います。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 府県の、府県費も分担をいたしますることでありまするし、地方の事情は知事が本省よりはよく知つておるというのが建前でありまするので、私どもといたしましては、府県知事の意見というものは十分に尊重はいたしますけれども、御指摘のようなことがございましては、これは甚だ遺憾に存じまするので、なお国費も勿論出すことでございますから、その点につきましては、地方の意見は尊重いたすという建前は変りませんけれども、十分に注意をいたしまして、さようなことのないようにいたしたいと考えております。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 保育所の給食は今年の四月からはどういうふうになるということになりましようか。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 御承知のように保育所の給食は、最初の間は見返資金でございましたか、或いは何かでやつておつたのでありまするが、二十六年度のたしか一月から三月だつたかと思いますが、一般会計にミルクの購入費を計上いたしました。それからそれが二十七年度におきましては、ミルクをただで与えるということはやめようという、学校給食と同じような決定に相成りまして、保育所給食は続ける、併しミルク代は、今までただであつたミルク代は父兄から取れるものは取る、取れないものは措置費でカバーをする、措置費の基準の中にはそれを見込んで行く、こういう建前に相成るわけでございます。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 私は保育所というもののいろいろ結構なこと、父兄の喜んでおりまする一つの要素の中には、保育所で行われる給食ということも私は一つの魅力だと思う。これは幼稚園とは比較にならん、幼稚園が敬遠されております一つの大きなことなんです。保育所の給食が、率直に申上げますと、ただで保育所の子供たちに食べさせるというところに、私はその非常に保育所というものに言うに言われぬいいところがあるわけです。それが給食が学校の給食と、私は本年度の補正予算の暫定措置でもあれは学校の給食と組んでありましたので、私は少し不満を感じたのでありますが、学校の給食はこれは一部父兄の負担でもよろしい。保育所と学校とは違うのですから、性格が……。保育所はこれは福祉事業です。ですから保育所の給食が、学校の給食が一部有料になつたから保育所の児童にもその給食費を一部負担させてもいいという共通の理論はこれは成立たないのですから、でき得れば保育所の給食費も無償であることが理想的なんです。大体保育所の児童の保育料といいますが、これは取るのが建前か、取らんのが建前か。取らんのが建前だろうと私は思うのですが、保育所の児童の保育料を取るのが建前ならば給食も保育の一部ですから保育費も一部取るということは原則にしてもよろしいが、併しながら保育所の子供は保育料は無料だということを建前とするならば、それが一環である給食の一部負担を保護者から取るということはこれは考えなければならんと思う。小さいことであるけれども、これは非常に私は重大だと思う。それよりか毎日給食を出さんでもいいから一週間一回でも、予算の範囲内で、政府で助けてやれる金額の範囲内でいいから、一週間一回でも二回でも、できるだけの範囲内でただのほうがいいのじやないか。毎日食わせて出費の一部を負担させるのがいいか、保育所は一週間三回給食があるけれども、三回とも無償であるというほうがいいか、これは非常に考慮を要すると思うのです。何か将来保育所の方面に対する給食につきましての御努力の結果のお見込のあるものはないでしようか。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 只今山下先生のお話になつた保育所給食と学校給食との違う点、共通な部面もありますけれども、違う点は私ども同感でございます。従つてあのいろいろないきさつのありましたときにさような相違の点も私どもといたしましては十分主張をいたしました。なお当時の橋本厚生大臣もそういうふうな意見を持つておられた。従つてその点につきましては同感でございますが、ただ共通の部面も相当ありますので、今後保育所給食だけを無料にして学校給食だけ今の建前を続けて行くということにつきましては私は相当至難な問題だと思つております。と申しますのは、御承知のように学校給食があれだけ大きな問題になりました暁において今度の措置が決定されたことのいきさつがございますので、そのいきさつから申しまして、相当面倒なことだ、私は簡單にできることじやないと思います。併し我々の立場といたしましては、今のような相違という点をはつきりと認めておりますので、主張をいたして参りたい、かように考えておる次第であります。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 これは我々としましても十分に努力したいと思う。  次は里親の問題ですが、里親の制度をやつて見て案外里親の何といいますか、登録数が少いようでありますが、僅かに全国で七千人か、八千人しか里親というものの登録がないようでありますが、もうこれは里親の制度の開拓の余地はありませんか。この程度のものでしようか。それから従つて里親に対しての委託児童というものの数も非常に少い。これは里親という制度は、日本の現状ではこれ以上大体本省ではどうも期待が持てんというような見方でしようか。やり方によつてはもつと開拓し得られるというお見込でしようか。  それから第二点は、今日まで里親制度をやつて見て、そこへ児童を委託して見ていい成績を挙げておりますかどうか。全体から見て児童が落着いていて里親との関係や養育の実際の成果というものが十分期待し得られるようでありましようかどうか。この里親制度について承わつて見たいと思うのであります。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 結論から先に申しますと、里親制度はまだ伸びると思います。ただそれに二つのチエツクする点があると思うのですが、一つは今御指摘の日本の何と申しますか、慣習と申しますか、家庭生活の、社会生活の実態と申しますか、親子の間の感情と申しますか、そういうふうな日本の風俗、習慣というものが相当影響いたしまして、やはりよその国のような、例えばアメリカのようには伸びないだろうと思います。併しまだ伸びると思います。それからもう一つは先般の改正で御審議を頂きました保護受託者という制度を別に設けましたので、里親というものはもう純粋に養育をするということを中心のものに限つて行きたいと非常に嚴格に考えておるわけであります。かような方針でおりまするので、保護受託者になる者も今後相当あると思います。その意味合いにおきまして、里親の数が殖えるということは、今の二つからチェックされると思います。併しながら結論的に申しますれば、まだ伸びる余地があると私はそういうふうに考えております。  それから今までの実績はどうだというお話でございますが、これは総体的に申して、私は里親制度はうまく行つておると思います。やはりこの方法がとれるならば一番いい方法じやないだろうかと思つております。ただ遺憾なことは、今は委託費と申しまするか、措置費が非常に少額でございまするが、できればこれをもう少し増額をいたしましてやりたいと、私自身はそういうふうに考えております。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 私は里親制度で局長に一つ伺おうと思つておりましたら、今の御答弁の中に終いにおつしやつたから言いませんが、里親をして頂く人に対しての措置費ですね、私はこれを一つ十分にお考えを願いたいと思う。で、里親になつて頂く人のいろいろまあ基準があるでしよう、その基準の中に相当な生活をしておるということも要るでしよう。私も要ると思う。人の子供を預かる以上、自分が困つている人が人の子供を預かれるはずがない。併し生活そのものよりももつと必要なのは愛情ですから、だからそういう子供を預かつて頂く以上、里親に十分親としての措置費を出して頂いたら、子供を一人預かるためにその親の生計に幾らかでも足しになる生活費を出してやつたらうんと伸びると思う。殊に未亡人に対してはもつてこいの仕事だと思う。政府のほうにおきましては、これに対して十分の御努力を願いたいと思う。丁度政務次官が見えましたから聞きますが、明年度のこの児童局の予算が、殊に児童の保護施設の予算が二億も削られたのはこれはどういうわけですか、理由が承わりたい。

松野頼三自由党厚生政務次官

○政府委員(松野頼三君) 今の施設費、一番国民の希望が多かつたのが保育所設置というのが六百件くらい昨年あつたと記憶しますが、本年もそれに劣らずたくさんの御要求が出ております。私どもの考えではもつと予算は殖やしたい。殖やすように努力もし、又要求もしておりましたが、まあ全般の財政で削られた、ただここで私ども考えられますことは、できるならば予算は削られましたけれども、この事業だけは発展させて行きたい。殊に最近要求が多いのは農村に非常にこの傾向が多いのです。今までは保育所、保育園というものは主として都会であるとか、町とかが中心ですが、最近は農村からの希望が非常に多い実情を考えて見ますと、主として一番農繁期に人手が足らない、このために保育園を作りたい、こういう希望もありますので、できればその設備の基準というものもそう堅苦しく言わないで、その農村の実情に合つた保育園の設置によつて、設備費は少くても何とか保育所の全国的な整備のほうを指導して行きたい。こういう考えでおります。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 いや、私はどういうわけで五億六千万円の要求をしておるのに、而もこれは前年度が五億六千万円もらつておるのに、今年二億も児童の保護施設の設備費を削つたか、この理由を聞いておるんです。これは児童の保護施設の拡充強化の必要なことを今おつしやつたのですが、必要なことをおつしやつても削られた理由にはならんのです。どういうわけで児童の保護施設の設備費をお削りになつたか。一般財政、一般財政と言われるが、厚生省の中で設備費を削つたところはここしかほかにはないのであります。而も非常に多額に今日までどちらかと言えば多過ぎるといつたようなのならばお削りになつてもいいが、足らん、足らんでやつて来て、もうきゆうきゆうしておるという一番少い費目の中を、而も多額に昨年と比べて見ると、僅かに五億余りのが二億削るといつたら半分に近いのでありますが、どういうわけで児童の保護費を二億も削られたかという理由を私は聞きたい。

松野頼三自由党厚生政務次官

○政府委員(松野頼三君) 削られた一番大きな問題としましては、保育園を全国に設置したところが、必ずしも完全な経営というわけにも行つておらないところも多々あるわけなんです。殊に現在保護費が平衡交付金に入つておりますので、設備費のほうは補助金として政府の予算に入つておりますが、経営費は全部平衡交付金となつて、各府県によつて、或る県は非常に熱心に今まで目的以上にやつて頂いたかも知れませんが、その他においては必ずしも平衡交付金の大きな枠のあつた経営費、或いは経営の予算というものはその通り執行されなかつたところも残念ながら見受けられるのが非常にあるわけであります。私のほうとしまして、予算は減つたことは残念ですが、減つたからといつて、この目的が全然予算の額面通りその重点が減つたとは考えておりません。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 この問題は予算の分科会で研究しましよう。政務次官の御答弁であると、従来の予算でもまだ十分使い切れないところもあるらしいというようなことだつたが、そういうことはない。さつきから速記に載つております。これは予算のほうで一つ研究することにしましよう。要するところですね、財政圧縮が弱いほうのこの児童のほうにしわ寄せされたということは顕著な事実なんです。誠に私は遺憾に思うのであります。削るならほかのほうでもあるはずだと思います。何も子供のところを削らんでもいいでしよう。一番弱い子供を削るということはひどいと私は思います。これは児童局長にお答えを願いたいと思うんです。実は大臣に尋ねたいと思つたんですが、御出席がありませんから、時間の関係もありまして、ここで私は伺いますが、——軍が日本に駐留してこのかた、日本婦人に生ませているところの混血児といいますか、国際孤児といいますか、これは一体総計全国でどのくらいありますか、こういう子供が。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) この数字は押えておりません。又これを調査をいたすことも非常に至難でございます。ただ最近この間の国会の山下先生だつたと思いますが、お話等もありましたので、近く東京都だけでも一つやつて見ようというふうなことを今考えております。併しこれはなかなかやり方が非常に面倒だと思います。果して正確な数字を押えられるかどうか、非常に至難であります。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 これはやつて見ようかではない、やつてもらわなければいけない。これは何も進駐軍に遠慮することはありません。今日国際児といいますか、国際孤児といいますか、これらの子供たちが捨てられて、各施設におりますものがたくさんおります、御承知の通り。現在全国の施設の中にこの混血児が捨てられて収容されておりますものは何人くらいありますか、現在。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 大体の推計でございますが、施設では、全体の養護施設の一割から二割くらいのものじやないかと私は考えております。で、これだけを專門にやつておる施設もございますことは御承知の通りでございます。ただ私どもがこの問題をそういうふうに数字も押えておらない、少し杜撰じやないかというお叱りがあるかと思うのでありますが……。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 いや、そうは思いません。叱りはしません。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 私どもは今日まで実はこの問題は、考え方がこれは間違つているかも知れませんが、そういうふうなのを特別に調査をいたしたり何かすること自体に非常な問題がある。なしろ差別待遇をそこに持たせるゆえんじやないかというふうな気持もそこに私どもは働いておりまして、従つてさような意味合いからいたしましても、特別に養護施設の中にいるものであつても、何人という数字を押えておりません。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 これらの子供に福祉を与えますることが、これは人種の如何を問わず、境遇の如何を問わず、無差別平等でありまして、その仕事に当ります者に差別感があつてはならんことは言うまでもございません。併しながら私の今問題といたしますことは、これらの子供たちを取扱の上やその他において差別をするという意味で、当局に調査或いは注意を喚起しているのではありません。これは当然相手方の——国側に私は注意を喚起したいと思う。日本の婦人に子供を生ませておいて放つたらかして帰つて行くということは、それが——軍であろうと、何軍であろうと、人道上我々としては許すことができないのであります。又それを生みました婦人がいかがわしい婦人でありましようと、職業が何でありましようと、事情が何でありましようと、私どもはこれをどういう職業の婦人が生んだからといつたつて、私はこれを放つて置くという手はないと思うのであります。でありまするから、この子供たちの親は責任を持たなければなりません。殊に父親の責任は重大であります。それが——軍であるからと言つて不問に附し、大目に見るということは、人道上私は許されぬと思うのです。聞くところによりますと、西ドイツあたりは、——軍がドイツ人に生ませた混血児はことごとく引取れということを言つたということであります。又———には、その——軍が出先の占領地におきましてできた混血児を引取る機関も、制度もあるとかいうことであります。私どもはこの際、この日本の婦人との間にできました国際孤児といいますか、混血児といいますか、これを捨てておいて、女を捨てるのはこれは止むを得ないかわかりませんが、子供を捨てておくということは私は許されぬと思います。こういうことに対しまして、当然我々といたしましては相手方の——軍関係者の注意を喚起したいと思うのであります。生んだ混血児だから遠慮しなければならんということは私はないと思うのです。十分一つお考えを願いたい。いずれこれは大臣が出席されました上で私は問題にしたいと思うのです。でき得るだけ私どもは、でき得れば——軍に申入れをしたい。連れてお帰りなさい———へ、責任を持つて連れてお帰りなさいということを私は申したいのであります。  関連して私は承わりますが、最近新聞紙上を見ますところによりますというと、日本の共同募金の中央委員会ですか、日本の共同募金からアメリカのユニセフへ一万ドルの金を寄附したということでありますが、これは如何なる趣旨に基きますか。又当局はこれを御承知でありますか。御関係に相成りましたか。私は最近このくらい納得の行かん問題はないのであります。児童局は御承知でありますか。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 承知をいたしております。この問題の経緯はユニセフのほうから、日本においても、一つ世界全体の子供を救うために日本も応分のことをしてくれないか、そのために特別なキヤンペインをやつてくれないかというような趣旨のものが参つたのであります。これは外務省を経由して参りました。それでそのことにつきまして、いろいろ関係当局が集まつて相談をいたしましたのでありまするが、日本として或る程度のことをするのは、これは随分ユニセフから恩恵を受けおるのであるから、そろそろ止むを得ない時期であろう、併しながら特別なキヤンペインをいたしたり何かすることは到底むずかしい、従つて共同募金のほうと……共同募金といたしましては、他のキヤンペインが行われるということは、共同募金の成績にも影響する、従つて共同募金の中で今の御指摘の一万ドルというものを向うに寄附しよう、こういうことで関係者が集まりまして相談の結果、さようなことに相成つたわけであります。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 私は本委員会に、日本の共同募金から三百六十万円という金を、これは見ようによつては少額かも知れませんが、見ようによつては相当な額であります。今日日本の児童の福祉の施設すら、国の財政上から削らなければならんというような場合に、富みに富んで、ありに余つておるところのアメリカに金を寄附するということは、三百六十万円、一万ドルの金を寄附するということにつきまして、果して妥当な処置であるかどうかということにつきまして、当厚生委員会の問題としてお取上げを願いたいと思います。御調査を願いたいと思うのであります。これは言うまでもなくユニセフの目的は、国際的に児童の困窮を緊急救済しようという趣旨で作られたものでありますが、言うまでもなく、多くの戦禍をこうむりました難民の非常に困窮しておる児童の救済が目的なのであります。日本のごとく、こういう戦禍をこうむつて痛めつけられた日本、朝鮮、或いは中国、或いは極東、或いは西独その他の地区、国々の児童を救済するのが目的の機関でありますことは、言うまでもございません。御承知の通りであります。従いまして日本も当然ユニセフの物の救援も受けております。然るが故に国会におきましては再度一再ならず本会議の決議を以ちまして感謝の意を表しております。そのユニセフからそういう援助を受けたからといつてこれに報いまするのには時期があります。昨年の九月、十月というがごときは今なお講和条約は発効しておらないのであります。日本の国には何の余裕がありましてアメリカのユニセフに一万ドル寄附する余裕がどこにありますか。日本の児童の救済は済みましたか、街には浮浪児はおりませんか、日本の戦災孤児はことごとく救われておりますか。各施設の費用すら行き渡つておらないではありませんか。アメリカのほうへ金を持つて行くという余裕はございません。共同募金のほうでは今児童局長はユニセフに寄附する目的で共同募金をしたと言つておりますが、恐らく詭弁です。その形式はできておりましよう。形式は通知したでしよう。ポスターの幾らかも作りましたでしよう、併しながら一般日本の民衆が今年の共同募金の金の中からアメリカに寄附するのだ、それがために共同募金をやつているのだ、ですから金もその目的で募集したのだということを知つている民衆が何人いるでしようか、八千万の中に。そういうことが今年の共同募金の目的の中に含まれておるということはただ書類の上で幹部が知つているだけのことであります。東京の民衆を証人にしてここへ呼んで来て、今年の共同募金は、あなたがたが赤い羽根を買つた共同募金のその中にはアメリカに寄附する目的もあるということを知つておりますかと言つたらば知つておると言う民衆が果しておるでしようか。そういうことは皆形式的なんです。そうしておいて国民から集めた金で幹部が集まつて政府のものと、中央共同募金の主たる幹部が集まつて一万ドルやれ、送ろうじやないか、何たることですか。民衆の金を横領したるも同じであります。私は許せん、かようなことは。金額が多少でありますが、と言つて、媚態も甚だしいと思う。若しこういう申出がアメリカからあつたら、少し待つて頂きたい、少し待つて頂きたい、日本の児童の事情もかようのごとくであります、それだけの余裕があるかどうか問題でございますから、是非それはユニセフにも加入いたしたい、基金も幾らか出したいが時期もありますから待つて頂きたいと言うべきが妥当であります。国民はまだ知らない。一両日前に出た新聞もほんの小さく記事に出ておりまするけれども、我々が出した共同募金が、あの大金持のアメリカへ貧乏人の日本から寄附するなどという、大金を出したということを知つたら日本の民衆は何と思うでしようか。政府はこの処置を妥当であるとお考えになりますか。而も共同募金という金のその使途につきまして政府がかれこれ協議にあずかるということは一体どういうことでありますか。共同募金は民間の自由に自主的に行うことに原則がきめられておる。この募集についても、配分についても、使途についても、政府がタッチしてならんということはかねて私は、ネフ原則によつてやかましく言われて来たところである。従つてその線に沿つて共同募金の運動要綱が展開をして来たのであります。然るに今回アメリカに寄附することについて政府が協議にあずかる、かれこれいたしておるところのことというのはどういうことでありますか。政府のお考えを承わりたいと思います。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 山下先生の妥当でなかつたというお話でございますが、私どもはアメリカのユニセフにそれだけのお金を送るということはアメリカに金を送るという意味では考えなかつたのでございます。御承知の通りに今お話のようにユニセフというものは国連の機構でございまして、そうして各国がそれぞれ醵出をした金を今の非常に気の毒なところの子供に流すのでございます。従つて日本より気の毒なところの子供もいるのじやないだろうかというような意味合いで、アメリカに金を送るというつもりでやつたのではございません。併しながらそれが妥当でなかつたという御批判は、これは一つ十分に御審議を頂きたいと思います。私どもはそのときにはそういう措置が妥当であつたと考えてやりました。それから政府が共同募金の配分について口を出したという話でございますが、それはそうじやございませんので、特別な何かキヤンペインをやりますと、又そういうものをやらしてくれというような人たちもおつたのでございます。併しさようなことでは共同募金というものが非常な何と申しますか、むしろ被害を受けると申しまするか、非常にそういう時期も重なることでありまするし、そういう場合にいろいろな募金が行われては工合が惡い、それが共同募金の趣旨でございますが、むしろ共同募金側からの御意見によつてさような扱いになつたわけでございます。その点は御了承を頂きたいと、かように存ずるわけでございます。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 この問題は本員も若干の調査もいたしておりまするし、いろいろ問題があると思うのです。外務省に先方から申出がありまして、そうして厚生省にこの事件が移されて、厚生省当局が中央共同募金委員会と相談をいたしましていろいろと工作をいたしまして民衆が醸金をいたしました金を勝手にこういうふうな外交辞令に媚びて、そうして処理をしておるという事態は将来の共同募金運動にも問題の見方によりましては大きな影響を与えると思います。とかく日本におきましては民間から金を募集する、或いは教会であるとか、何々会とかいう団体を作りますというと、そうすると次第に金が集まつて来ますと、それらの金というものを極く少数のものが集まりまして、そうして勝手な処分をする惡弊もあるのであります。当委員会におきましてこの問題を十分お取上げになりまして徹底的な一つ御調査を願いたいと思います。委員長、お諮りを願います。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 動議の形で山下さんから今の共同募金中からこうした金の使途に対しては疑義があるということでございまするので、この問題を取上げるのに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 異議ないものと認めましてこの問題を取上げて後日の問題に残します。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 児童局への質疑が私いま一つだけあるのでございますが、実は児童の年齢の問題であります。これは今日児童福祉法に十八歳という規定になつておるわけでありまするが、この児童の年齢につきましてはいろいろ従来ともまちまちでありまして、例えば労働基準法関係といいますか、労働関係におきましては又年齢の考え方が違う。最近などは御承知のごとく炭鉱に入る児童の年齢が十六歳から入れようかという政府のお考えもあるようで、問題になつておるようであります。例えば恩給法などにおきましては扶助料を出しまする児童の、子供の扶養家族年齢は十六歳になつておりまするし、児童の十八歳という年齢につきまして政府は何か御研究になりますようなお考えはございましようか。

高田正巳厚生省児童局長

○政府委員(高田正巳君) 今御指摘のように、法律によりましてそれぞれ年齢を異にいたしておりますが、それはそれぞれの法律の目的によりましてその法律の意図するところでは何歳に切つたらよかろうということでそのようなことに相成つておると私は思つております。然らば児童福祉法が今のお話のように十八歳ということで切つておりますが、これにつきましては子供の福祉を図るという観点から見たら十八歳というところが大体妥当な線であろうということで、現在の現行法は十八歳ということをとつておると思うのでありまするが、あれこれ考えて見ますると、丁度新制高校を卒業する年齢でもあり、大体この辺が妥当な線ではないだろうかというふうに只今のところは私ども考えております。ただ問題は、この施設に入つておる子供が、年齢超過した場合のことが具体の問題として出ておりまするが、それはそれとして別個な問題としてものを考えて行つたらどうだろう、かように今のところ考えております。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 練達堪能な川島課長もお見えですから、局長のブレーンである筆頭の川島君に聞きまするが、児童の福祉の十八歳という児童の年齢ですね。私の印象では、これは昔からの日本の考え方と違うのですね。言うまでもなく、この十八歳ぐらいでは、私は日本人の考え方としてはぴんとせんのです。十八歳までを児童とする、十八歳は成年です。ですから十八歳を児童と考えるのは、欧米式の考え方であつて、私はこの児童の年齢も、占領政策の爾後の検討の一環として考えてみる必要があるのではないかと思うのです。という気がするのですが、川島課長どうお考えですか。今局長のおつしやつた施設に収容する児童でも、十八歳、十八歳というと高等学校卒業ですね、高等学校卒業の児童の人を、やつぱり児童と言うか、又、児童の福祉の施設の中の児童には、高等学校に行く教育費なんかも考えておりますかね。私は考えものだと思うのです。児童の年齢の十八というのは、これは考え方によりますと、私も即断をしませんが、自他共に研究したいと思いますが、十六歳ぐらいでいいじやないか、十八歳までを子供々々と言つて、強盗しても殺人をしても、子供扱いにするという考え方は、これはアメリカ流の考え方であることは言うまでもないことであります。もつとこれを、日本人としてはもう十七、十八歳になつたら一人前だ、お前はしつかりしろ、と言つたほうが、日本の国情、民族に適するのではないか、という気が私どもにはするのです。ですから十八にもなつた者を、満十八ですから昔の二十です。それをまだ子供として孤児院へ入れておいて、そうして児童の福祉費の中には、高等学校に行く通学費を何もやらないで、児童の福祉施設の中へ入れておいて、そして義務教育を終つた子供は遊ばしていいわけですね、法律の上から行きますというと。十七、十八という子供が、児童の福祉施設の中、養護施設の中では、何をすることになつておりますか。法律ではどうさせることになつておりますか。仮に職業補導をやろうというなら、職業補導の費用をやることになつておりますか。どういうふうになつておりますか。私は全般的な大きな目で見て、不良少年、少女の解決の問題も、少年をして早く自活せしめ、又稚心を去る、私はそういう懐古的なことは言いませんが、懐古的じやないが、そんな幼心で、いつまでも子供といつた甘えた考え方でなしに、早く自活させ、自立させるという考え方で行けば、満十八歳、昔の二十歳ということになつておるが、これは検討する必要がある。従つてそういう問題は法務府あたりとも研究して、不良少年の問題等も研究されて、占領政策の再検討も願い、厚生省の児童福祉関係で、この不良少年の問題も引受けるということも、この際諸般の解決をするために十分政府部内で検討して、一貫した児童問題を根本的に考える段階に来ているんじやないか。従つて年齢においても労働関係では十六でももう一人前です、一人前として働かせる。一人前として働かせる少年を、何故に児童福祉法ではまだ子供として、子供々々として見て行かなければならんか、それはおのおのの法律の建前があるからといつて、一方で一人前の扱いであるのに、一方では遊ばせて子供として保護しているというこことは理論が成立たん。これは考えて、児童を収容して保護を加えるのは十六くらいまでにして、もう十七、十八のような、その青年期を……その青年対策を考えて行くことが、私は当面の非常な問題ではないかと思いますが、川島課長、児童年齢についてあなたは研究しておられませんか。

川島三郎厚生省児童局企画課長

○説明員(川島三郎君) 特に御指摘でございますので、私の知つておる限りのことをお答えいたしたいと思います。この年齢の問題が法律の趣旨、目的によつてそれぞれ違うということは、児童局長がお答えいたしましたが、児童福祉法としましては対象としておるものが、精神的に或いは肉体上、未成熟である、未完成である、そういう人間を対象にして、その福祉を図つておるという建前をとつておるのでございます。それで一個の人間が精神的に、肉体的にいつ完成するのかという点については問題があろうと思いますが、その点につきましては、私いろいろな研究家に聞いて見ますと、やはり満十八歳というのが限度であろうと、こういうふうに聞いておるのでございます。そこで児童福祉法は、そういう未完成な、未成熟な者に対して、何らかの法的な保護の手をさしのべるという意味において、年齢を切つておるのでございます。併しながら御承知の少年法が年齢を上げておるのに、一方においては十八歳で切つては気の毒だということで、特別な例外措置として年齢を二十歳まで上げて保護しておる例もございます。同時に只今山下先生からもお話のような年齢の低い者においても、即ち十八歳以下の者でも、少しく独立心を養わねばならんという要請がございますので、先般の改正で保護受託制度を設けまして、義務教育を終りました児童で、その他の必要、即ち不良化を直すとか特別な養護施設に入れて養護しなければならんとかいう要請のある児童につきましては、保護受託制度によりまして、独立自活の義務を持たして行こうと、こういう制度を設けたのでございます。併しながら建前としましてはやはり満十八歳というのが、子供の対象としては適当じやないかと、こう実は考えておるのです。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 そうですか。私は児童局関係を終ります。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 私一言政府に要望しておきたいのですが、先ほど山下委員からも問題になつた混血児のことですが、混血児の母は有夫という形になつておらないので、特にこれの養育義務者が、日本の女性であり、母親のみに任されておる。幸い目下政府においては行政協定の最中であり、この問題の外交折衝をするために特によい時期であるために、政府はこの問題に対しては毅然たる態度で相手国に対して要望し、なおこの問題の早期解決をするように、一段の御努力を願いたい。私はこういう意味において第一段階といたしまして、こういう動議を提出いたしますが、この動議に御異議ございませんか。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 どういう動議ですか。私問題の提唱者ですが、混血児問題をどうしようというのですか。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) この問題重ねて簡單に申上げます。外交折衝に移して……。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 そういうことに限らないで、混血児問題を取上げるということにしたらどうですか。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) そういうふうに限らないでと、動議訂正がございますが、如何ですか。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 行政協定の内容ということがよくわからないですが、行政協定に入れる問題かどうかということは、ちよつと私は了解に苦しむ点があるんですが、ただ混血児問題という今の山下委員のお考えならば賛成いたします。行政協定に触れてはもう少し研究してからに……。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 藤森委員の御発言でしたけれども、若干関係がないこともない。例えば日本の婦人が相手方に養育費の請求などをするときの裁判権の管轄の問題なども属人主義と言つておりますが、米軍側の裁判によるのか、日本の裁判でそれを扱うことができるかということは行政協定の問題になると思う。又進駐軍の駐留地区においての日本婦人との関係等々の問題につきましても話合う事項はあると思いますが、併し全体に混血児の問題を一応当委員会としては各般に亘つて調査するということにしておいて頂くほうが幅が広くていいのではないでしようか。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) それでは動議の発議者のほうから訂正いたします。混血児の問題を当委員会の案件として取上げることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) それではさよう決定いたします。  それでは私個人から委員長として、この問題を政府においては十分御研究になり、毅然たる態度で措置をするよう関係国に折衝することを要望いたします。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 私一つだけ社会局長に伺つておきたいのですが……。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 関連事項ですか。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 ええ。社会局長に伺いますが、身体障害者福祉法の改正に関しての政府の腹案が承わりたいのです。  それから第二点は戦争遺家族の援護対策に関連いたしまして、傷兵院の御計画があるということでありますが、大体の御構想が承わりたい。以上の二点でございます。

安田巖厚生省社会局長

○政府委員(安田巖君) 身体障害者福祉法の改正につきましては、従来更生医療でありますとか、或いはアフター・ケアーの問題でありますとか、いろいろあつたと思いますけれども、やはりこの問題は予算の裏付がなければ法律だけ作るわけにも参らんような事情もございますので、もう少し一つ研究もいたしますし、時期を見送りたいと思つたのでありますが、取りあえず今度の国会で御審議願う段階にまでは進んでおらない。但し遺族並びに傷い軍人軍属の対策といたしましては、更正医療というものは取上げられるようになつたわけでござふます。  それから傷兵院というお話でございますが、これはまあ今の仮の名前といたしましては、国立保養所というようなことを考えておりますが、全国に二カ所、百名ずつの定員の保養所を作りたいと思つております。場所は大体関東と関西に一カ所ずつでございますけれども、今のところはつきりその場所、施設がきまるところまで参つておりません。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 そうしますと、身体障害者福祉法の改正は今国会には御提出になるというお考えはないのでございますね。

安田巖厚生省社会局長

○政府委員(安田巖君) 只今申述べましたようなわけで、今国会には今のところ提出いたす準備はいたしておりません。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 そういたしますと、これは新聞等でまちまちなんで、或いは衆議院のほうの質疑応答にあつたか存じませんが、松野政務次官に伺いますが、傷い軍人の強制雇用の問題で強制雇用法を作ろうかというお考えが、曾つてはお考えとしては厚生省にあつたように承わる。現大臣はそのお考えをやめにして、職安のほうで何かお考えがあるとかということでありますが、或いは身体障害者福祉法の中にこの身体障害者の雇用関係についての立法措置等が要望せられておる面もあるのでありますが、そういう関係で身体障害者福祉法を少しさわつて見るというお考えはないものであると承知してよろしうございましようか。

安田巖厚生省社会局長

○政府委員(安田巖君) 身体障害者の強制雇用の問題につきましては私どものほうでいろいろ研究もいたしましたし、又それを強力に推し進めて行くような努力もいたしたのでありますが、閣議でこれは労働省のほうの職業安定法の関係のほうでやるべきものであるというようなことになりまして、労働省の手に移つたわけであります。労働省の手に移りましてから後のことは私もはつきりと存じませんけれども、大体新聞等に伝えられるようなことであるというように聞いております。そういうような事情でございます。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 身体障害者の、例えば小さいことですけども、運賃の割引等につきましてもつと幅を拡大するように、或いは全額免除といいますか、或いは附添人までも免除するといつたような、そういう福祉の増強につきましては関係者のほうとも話合いがついておるというようなことなどが伝えられておるのでありますが、そういう面につきましてこの身体障害者福祉法の若干の充実等を考えておるという方向にはないのですか。松野政務次官に伺います。

松野頼三自由党厚生政務次官

○政府委員(松野頼三君) 先ほどの質問にも関連しますが、要するに法律でこれを基準を示して雇用を強制するかということにも私のほうで一応構想、この前橋本さんのときに一応構想は出ましたが、併し要は労働省のほうでそういうような目的を達するようにするから、強制雇用というとなかなか、必ずしも実情に副わない面も出て来る。やはり会社ならば自分の会社内の身体障害者を使いたいと言うだろう、これを外部から無理に割当てられることも困るだろう、又個人的に言つて割当によつて無理に自分の希望しないところの場所の作業に押しつけられることも身体障害者から見ましても困るだろう。要するに完全に、身体障害者の雇用を完全雇用のほうに持つて行くように労働省のほうでやるからということで、一応これは労働省に話が移りました。それともう一つは運賃の問題ですが、これは運輸省の関係でありまして、身体障害者の福祉を増強するには、この問題は運輸省としてすべき問題であるというような話が出ておりますが、今度の法律案に提出するというところまできまつておりません。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 社会局関係は終りました。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○森崎隆君 一つだけ社会局長にお尋ねいたします。最近生活保護法の適用が随分何といいますか、嚴格に現場ではやられているという話が、だんだん私のほうへ陳情、というわけでもないですけれども、具体的な例を話しに参つております。これにつきましては何か本省のほうでそういう指令を各現場のほうに流されたのかどうか。又流さたといたしましたならばその指令を出される理由がいろいろあつたろうと思いますが、その理由はどういうような点を考慮されたか。又現在すでにそういう意味で進行中でございまする関係上、新らしく嚴格に実施を始めたその影響、結果といいますか、中間状況という意味で、無理な点があるかないかといつたような点につきまして御答弁を伺いたい。

安田巖厚生省社会局長

○政府委員(安田巖君) 只今御質問の件につきましては先般山下議員から御質問がございまして、私早速調べまして実は本日その通牒を持つて参つたのでありますが、お見えになりませんでしたものですから私預かつておりましたが、特に福祉事務所ができましてから方針を変えたということはございません。その運用をどうしろという通牒は出しておりませんけれども、生活保護法の施行の事務の監査ということを申しておりまして、その事務監査の実施についてこういうふうにやれということが出ているわけでございますが、そういう通牒は持つて参りましたからお手許にあとで差出したいと思つております。そういうわけで現在のところでは具体的に特にそれを強く変えたとか、弱くしたとかいうことはございません。併し又具体的な問題で御指摘のように非常に非常識なような問題がございましたならば私ども早速それを是正するような措置をとりたいと思うのでございますが、そういう具体的な事実につきまして考えて参りたいと思つております。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○森崎隆君 予定になつておりました大臣が来られないようでございまして、私来られましたら行政改革等の問題につきましても伺いたいと思つておりましたが、これは後日に譲ります。各委員のほうに特にお願いいたしたいのでございますが、最近歓楽街の問題が相当全国的に問題があるわけでございます。近き例は池袋のああいうような問題とかいろいろあるわけなんでございます、この問題はやはりこの委員としても、提示したままで置いておくことはできない段階に立至つておるのではないかと思われる節があるわけであります。特に具体的なそういう事件が、事件と申しますか問題が浮び上るところへ行きますと、必ずそこにボス的な暗躍とか暴力的な威嚇とか、いろいろな問題がこの歓楽街という、特飲街というようなもののいわば建設といいますか、これにまつわつて、実に我我聞きましてもいやになるような問題がたくさんあるわけでございまして、これは風教上の見地からは問題でございますが、売笑対策としてもとにかくこれは取上げて、特にお互いが看視して行かなければならない問題だと思います。丁度その一つの具体的な例として、広島市内におきましてやはりこの問題、特飲街の問題が出て来まして、これが国鉄方面のかたがた、教職員組合のかたがた、又その地区の有志のかたがたからいろいろ陳情の声が我々のほうへ来ております。これにつきまして是非一つ委員各位の御協力を得まして、やはり今申しました風教的な問題として、又売笑対策とか特飲街対策といいますか、こういう観点から、これを一つ具体的な問題としてお取上げ頂きまして、適当の調査、視察等をして頂きまして、一つ何でもこういう惡い問題はぶつ潰して行くということは、やはり本委員会の使命ではなかろうかと思いますので、広島の問題につきましてこれを本委員会にお取上げ頂きますことの動議を提出いたしたいと思います。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 今森崎委員から広島特飲街の問題を当委員会に取上げるよう動議がございましたが、取上げることに御異議ございませんか。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 この特飲街問題はこれまでも当委員会の問題になつておるのでありますし、今広島という何も出ましたが、まだほかにも問題があるかも知れません。一応特飲街の問題が出たがどうかということを理事、小委員長会議において十分検討してから取上げるように御決定願つたらどうだろうと思いますが……。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 森崎さん、広島と限らず一括して、特飲街の問題を理事、小委員長会議においてこれを検討するということで動議者のほうは如何でございますか。

森崎隆日本社会党(第四控室・左)

○森崎隆君 その通りで結構でございます。

井上なつゑ緑風会

○井上なつゑ君 私もその意見に賛成でございますが、前に東京温泉の問題も出ましたから……。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) それでは御異存もないようでありますから、さよう決定いたしまして、本日はこれで終了いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。

井上なつゑ緑風会

○井上なつゑ君 この前の、前週の委員会に医務局長にお願いしておいたのでございますが、これは厚生省の総務課関係だということでそのままになつておりまするが、本年度の、二十七年度の予算じやございません、現存実施いたしております予算の総務課関係の社会保障調査費の内訳が頂きたいと思いますが、それをまだ私頂いておりませんので、委員長からどうぞ早く提出するよう督励して頂くようにお願いいたします。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 承知いたしましたそうでございますから、それでは本日はこれで厚生委員会を終ります。    午後零時二十五分散会

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