厚生委員会 第5号
- 発言数
- 61 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/02/09
会議録
○委員長(梅津錦一君) これから委員会を開きます。本日公報でお知らせしてありますように社会保障制度に関する調査の一環として、第一案件が遺族援護に関する件、第二案件が国立病院地方移管に関する件の二件でございますが、厚生大臣は只今予算委員会に出ておられまするので、答弁済み次第こちらに顔を出すことになつております。それから大蔵大臣と官房長官は何か御多忙の件がございますので、ここ幾日が出られないとかいうことでありまするので只今出席のできる日を問合中でございます。お諮りいたします。そういうようなわけで、遺族援護に関する件は厚生大臣直接の関係でございまするので、厚生大臣がお見えになつてから質疑をいたすことにいたしまして、医務局長並びに次長さんがおいでになつておられますから国立病院地方移管に関する件を最初取扱いたいと思いますが、御意見を伺います。
○中山壽彦君 国立病院の話もありますけれども、援護の問題が先だつて来この厚生委員会でも意見の交換もあつたので、成るべくこれは早く方針をきめたい。これは、政府当局もそういう意向を持つているのであります。参議院の厚生委員会の意向を重視して成るべくこの委員会の意向に合つたように一つ結論を出したいというような考えもありまして、実は今朝来そういうような交渉が私どものほうにもあるのであります。この際国立病院の前に遺族援護の懇談会を開いて頂いて、そうして何か一つまとまるものなら大体の結論をまとめて見たい、こういうふうに思いますが、お諮りを願います。
○委員長(梅津錦一君) 中山さんが動議を出されましたが、只今の動議に対する御意見を伺いたいと思います。
○山下義信君 動議に賛成します。先ほど大蔵大臣と官房長官の出席のことにつきまして、委員長から御説明がありまして了解いたしますが、私が委員部から聞くところによりますると、大蔵大臣十分出席する誠意があるようであります。ただ予算委員会と時間がつかえておりますので……是非出席するということであつたそうであります。ですからこちらが適当な機会に大蔵大臣に出席を求めることにしたいと思います。又官房長官も出席のできない理由は、今朝の新聞にもありますようにリツジウエイ司令官との間に会談事項が関連して、なお引続きそのほうの用務があるというのでありますので、私は両国務大臣の出席を要求いたしました委員といたしまして、本日の出席を見なかつた理由をはつきりさせておきたいと思いますから、申添えておきます。
○委員長(梅津錦一君) 只今の中山さんの御動議が出ましたが、幸い厚生大臣見えられましたので、第一案件である遺族援護に関する件を直ちに議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(梅津錦一君) さよう決定いたします。 それでは第一案件である遺族援護に関する件を議題にいたします。
○中山壽彦君 そうすると懇談会ですか。
○山下義信君 中山委員の御提案は、遺族問題について懇談会を開きたいという御要求であつて、私賛成いたしましたのですが、速記をとめて懇談会にしたいと思います。
○委員長(梅津錦一君) 最初の動議を私思い違いいたしまして、厚生大臣が来られない間というふうに考えましたが、厚生大臣おられてもやはり同一立場から懇談会にしたい、こういう御意見でございますが、御意見ございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(梅津錦一君) 御異議ないようでありますから懇談に移りたいと思います。速記をとめて下さい。 午前十時三十六分速記中止 —————・————— 午前十一時九分速記開始
○委員長(梅津錦一君) 速記を始めて。 それでは国立病院地方移管の問題、本日議題になつておりますから、それを議題にいたします。政府のほうからは医務局長の阿部さんと次長の高田さんが見えております。
○藤原道子君 国立病院の地方移管についてその後の経緯を一応御説明願いたいと思います。
○政府委員(阿部敏雄君) 国立病院の移管問題につきまして概略を御説明申上げます。 今度国立病院を地方へ移管いたしたいと考えました理由は医療体系の整備をこれによりまして促進したいというのでございます。それで考え方といたしまして国立病院の中で都道府県の区域を超越いたしまして指導的の役割を果すもの、又は特別の任務を持つておるもの、例えば温泉療養所、温泉の特殊治療を目的とするようなそういう病院、及び結核療養所として使用したほうが適当と思われるようなものを国立として残しまして、残りの施設はこれを維持発展させるということを趣旨といたしまして、それぞれ適当な経営体と十分な協議を遂げまして、話のついたものを移管するという考え方でございます。それでその移管先といたしましては都道府県を原則といたしますけれども、特殊の事情のある都市及び大学等の公的医療機関にも場合によつては移管を考えると、こういうのでございます。これを転換いたします一応の目途を昭和二十七年度中と、こう考えております。地方財政に及ぼす影響を考えまして、移管の条件といたしまして、国有財産につきましては評価の七割引、それから備品等につきましては評価の半額ということにいたしまして、更にその支払を簡易にするために十五ヶ年程度の年賦払ということを考えております。それから移管当時に残つております債権、と申しますのは国立病院の診療対象が大部分生活保護法とか健康保險とかいうのでございまして、それは支払が二、三カ月遅れて参りますので、そういうふうの債権につきましてはその額の三分の一以内の割引を以て病院の移管先へ譲渡する。それから移管をいたします病院の職員につきましては、その身分について十分なる考慮を払いたいと、かように考えております。それから移管の時期でございますが、以上のような十分な了解を得まして、地方庁が希望された場合にいよいよ移管するということになりますが、移管の財産の中には石炭、薬品等の時々刻々に消耗して行くのも入つておりますので、移管がきまりましたら一応経営を移管いたしまして、それとその日附の現財産をあとから調べまして、そうして正式の移管財産の移管手続をするというようなことも考えたい、かように考えております。極めて大要でございますが、あとは御質問によりましてお答えを申上げたいと思います。
○中山壽彦君 今の御説明で医療体系の整備という点からこういう移管を今度やるんだというお話があつたのでありますが、この医療体系の整備という問題については今まで御研究をされておつたかどうか。私ちよつと記憶があるんですが、前回日本医療団が解散いたしました当時、医療団所属の公的の診療所をどこにやるかということで委員会が結成されまして、結局その当時司令部の示唆によつて公立病院はその公立病院所在地の地方庁に委譲をするという結論がその当時出たように聞いておるのであります。この示唆によつてこういうことが起つて来たかどうか、これを一つ最初に承わりたい。
○政府委員(阿部敏雄君) 只今のお尋ねの件でございますが、今お話の通りに日本医療団の移管に当りまして医療制度審議会に諮問いたしましたその答申案によりますと、公的医療機関の経営の主体は、将来原則として都道府県、地方公共団体たらしめることとし、現存の公的医療機関については都道府県を中心として運営上の連絡調整を行わしめること、それから代表的な公的医療機関として又医療関係者の再教育の最高機関といたして適当数の国立病院を整備すること、こういうことになつておるのでありますが、大体それに基きまして只今御説明申上げました今回の委譲ということを考えたのでございます。
○中山壽彦君 私はその当時その審議会の委員の一人でありましたのですが、この公的診療機関をどう整備するかという意見がたしか四通りくらい出ておりまして、なかなか結論が出ない。結局その当時は司令部の意向というものが強く反響をいたすのでありますので、私はもう結論が出ないならば司令部の意向を一つ聞いたらどうか、こういうことを発言いたしまして、当時の東医務局長がサムス准将の意向を聞いて、今お話のような答申案ができたことと私は記憶いたしております。そこで大体この医療制度の答申というものは、司令部の意向できまつたというふうに解釈をしても差支えないんじやないかというふうに私は今考えられるのでありますので、私どもはこの国立病院なり、日本の医療体系をどういうふうに整備することが現在日本の国情に合うか、一つ我々がよくもう一度再検討してきめるべきものじやないかというふうにも考えられますが、そういう点はどういうふうにお考えでござ いますか。
○政府委員(高田浩運君) 只今中山委員からお話のありました医療制度審議会からの答申の経過についてのお話でございますが、私当時医務課長をやつておりまして、答申の前後につきましてはいろいろ関与させて頂きました。その記憶からいたしますというと、答申がまとまらなくて、司令部の意向等を斟酌して、その線によつて答申されたというようなことは私の記憶にはございませんし、この点は何か或いは御記憶の違いじやないかというふうに甚だ失礼でございますが思うのでございます。医療団の解散の経緯等につきましては、これは私まだ医務課長でございませんでしたので、その当時の事情は私詳しく承知いたしておりませんけれども、少くとも医療制度審議会の答申に関しましては私記憶が明確なように記憶いたしますので、ちよつと申上げさせて頂きます。
○中山壽彦君 いや、私は誤解はしておりません。結論が四通りくらいあのとき出たのでありまして、どれにこれをきめるかということが審議会でなかなか決定をしません。その当時は司令部の意向も非常に強かつた際ですから、こつちで勝手にきめても向うの同意が得られんというと困るだろうから、一つ向うの意向も聞いて、そうして最後の案を作つたほうがよかろうということは私が発言したので、私は決してその記憶には誤りがありません。それで東医務局長からその旨を向うに話してこういうような結論が生まれ出たということを私ははつきり記憶いたしております。それは私自身発言したんだから間違いないと思います。
○政府委員(高田浩運君) 余り時間をとつても恐縮でございますが、中山先生のお話は、恐らくは医療団の後始末についてのお話であると思います。今私が申上げました医療制度審議会の答申は実はそれとは時期を異にいたしまして、必ずしも医療団の後始末ということとは関連せしめないで審議が進められ、答申になつた、かような経緯に承知いたしておりますので、或いはその辺の食い違いかとも思います。言葉が足りません点があつたかと思いますので、補足さして頂きます。
○中山壽彦君 それではその問題はそのくらいにしておきまして、この前国立病院というものが独立会計に組替えられましたときには、この厚生委員会でも非常に意見が多かつた。その、殊に反対の意見としては、国立病院を独立会計にするならば、その経営方法が営利主義に転換するのではないか、こういうことがきつく、やかましく言われたのであります。政府当局はそのときに大体七割五分の收入を見積つて、あとの二割五分は一般会計から繰入れて収支のバランスをつける、決して営利的な経営はしない、こういうようなことで委員会は通過し、本会議ではたしか採決のときに記名投票によつたのですが、九名の多数でこの原案が通つたことを私は記憶いたしておるのであります。そこで独立会計になりましてから後の国立病院の経営状態というものはどういうふうになつておるかというような資料を私は一つ出して頂きたい。最近国立病院長の代表者数名と数回私は会見をいたしましたのですが、病院長はいずれも地方に委譲するということについて、非常に希望しておらん。又その当時七割五分以上の收入のあつた場合には、その分だけはその病院の福利施設にこれを転用することもお約束をいたしておりましたけれども、そういうことも一回も行われていない。現に一昨日東京の世田谷の大蔵病院長が偶然に私のところに来られまして、あそこはなかなか收入が多いのです、病院は非常に汚いが、職員諸君が非常に努力をして非常な收入になつておる、七割五分以上の收入になつておるけれども、何ら病院の福利施設なんというものは一つも行われていない。現にあそこの外来診療所というのはあの附近の会社の淨財で作られているというような極端な話まで聞いておるのですが、全国的にこの国立病院が独立会計になつた以後の私は会計状態、経営状態をこの際一つ政府から明示してもらいたいと思います。
○政府委員(高田浩運君) 御質問の御趣旨に副うかどうかわかりませんが、お手許に差上げてありますこの資料の一枚半ぺらの紙がございます。半ぺらの横書の数字の入りました国立病院特別会計歳入歳出決算及見込額調というのがございます。特別会計になりましたのは二十四年度からでございます。二十五年度におきましてはこれは決算が出ておりますが、それについては一般会計からの繰入が二割五分とちよつとになつておりまして、この備考にありますように多少剰余金がございます。それから二十六年度におきましてはほぼ二割六分近くの繰入をいたしまして、これは決算をいたしておりませんので正確な剰余或いは不足の点ははつきりいたしておりませんが、繰入はさようになつておる次第でございます。それから二十七年度、これは予算でございますが、繰入が相当減少いたしておりまして、一割一分近くということになつておるのでございます。
○中山壽彦君 これは個々の病院のはわかりませんか。これは総括的のでしよう。
○政府委員(高田浩運君) 個々のやつでありますとちよつと手許に持合せておりませんので資料として出させて頂きます。
○藤森眞治君 譲渡価格のことについてお尋ねしたいのですけれども社会保障制度審議会の勧告の中に地方委譲ということが謳つてありますが、これには大体無償で移管しろということと、それから経営費についても国の補助を出さなければならんという線が出ておつたと記憶しておるのです。これで見ますと平常の経常費については、経営費については全然考えておらんように思いますが、その点如何でございますか。
○政府委員(阿部敏雄君) 今回の考え方は経常費の赤字については補助をいたさないということになつております。ただ建物の移管につきましては、建物自体の何と言いますか、建物としての価格ということも考えるけれども、更にそれが病院としての立地条件を考えまして、病院としての利用価値ということを考えまして、その病院としての価格を決定してその七割引、三割だけは払つて頂くという建前になつております。併し三割だけ払わせるが、その支払につきましては長期の年賦の方法を講ずる。更にその病院が地方に移管されましたために、直ちに施設の改善費とか或いは補修費を要するという場合には忽ちそれが地方の負担になりますから、それでその見合いとしまして六億四千万円計上いたしました。それを移管と同時に地方につけて、差当つての病院改善及びここ数年間の補修を見越してやるという建前になつております。
○藤森眞治君 この経常費の足らないところを現在は政府の補助が出ているのでありますが、繰入金があるわけでありますが、これが非常に問題になつておりまして、地方委譲になつた場合に地方公共団体がその地方財政の中から出せるかということが非常に問題であります。若し足らないとすれば、ここに独立採算制をとつて行かなければならん、従つて医療費が嵩むということが今反対側から非常に強く言われているのでありますが、この点はよほどよくお考えになつて頂かないと、結論的に赤字が出るということがはつきりわかつている折に、この医療費が高くならないということはどうも言えないと思う。而も地方財政がよろしければいいけれども、これが非常に今惡いのですから、この点について相当よく御考慮願わなければいかんと思いますが、大蔵省方面との折衝がありますですか、ありませんですか。
○政府委員(阿部敏雄君) 先ほども申上げました通りに、今回の委譲の条件といたしましては、赤字は補助いたさないということになつているのであります。今お話の赤字の見通しでございますけれども、先ほど次長から御説明申上げましたように、まだ個々の病院についてはわかつておりませんが、相当の赤字が出ておりますが、来年度の見通しはどうかと申しますと、最近の保險單価の値上りによりまして、入院を主としております国立病院におきましては非常に財政状態が好転する。それで御承知のように今度の改正によりましても入院料のほうが非常に有利に改訂されておりますために非常に好転して参りまして、大体におきまして全般的に経常費におきましての赤字は出ない。ただ今の補修費等を加えますと、それでは赤字は出て来る。それでその補修費及び改善費につきましては、先ほど申しました六億四千万円という金をつける。経常費は全般的には大体前よりも少しいいほうへ行く。それで現在のやり方の診療を圧迫するということはないと考えております。ただ個々の病院につきましては、いずれ資料ができ上りましたらそれぞれ検討して頂くことになると思いますけれども、多少赤字の出るところもありますし、それから割合に大幅に黒字が出るところもあります。
○中山壽彦君 この補修費の六億四千万円というのでありますが、これは今国立病院の約三分の二を地方に委譲することになりまして、一つの病院当りになりますと極く僅かな金ですが、現在私どもが地方に行つて見た国立病院というのは殆んど病院の体をなしておらないと私は思う。これを修理し病院らしくするのには相当多額の金がかかるのじやなかろうかというふうに私は観察しているのであります。私は先月広島に参りました。ところがあそこに大竹国立病院というのがあります。是非病院長が見てくれと言うので、私広島から自動車で一時間かかりましたが参りました、元の海軍の潜水学校の建物を利用したものでありまして、敷地は何方坪という大きなものであり、その間に建物がもう孤立しておつて、これでよく病院の能率が上げられるかというふうに私は感じたのであります。病院個々によつて非常に私は違うのじやないか。又国立病院でありますというと、その病院の所在地がその県の一方に偏しておりましても、隣りの県の人人が診療を受け得るのでありますが、これがそうでなくなるというと、病院の位置ということに非常に大きな何を持つて来るのじやないかということも考えられるのですが、そういうこともお考えになつておりますか。
○政府委員(阿部敏雄君) 国立病院が非常にお粗末のところがたくさんあるということにつきましては、成るほどその通りであろうと思うのであります。私ども六億四千万円を以て理想的の立派な病院を全部作り上げて地方に渡すということは考えておりません。併しこの六億四千万円というものの出ました根拠というものは、個々の病院につきまして病院からこの程度を改善してくれたら差当つていいとか、もう少し能率が上るのだがとか、経常費は安く上るのだがというようにいろいろ注文がございまして、それを個々に亘つて計算をいたしまして大体の線を出したのでございます。全く空に、ただつかみ金として六億四千万円を渡そうというのではございません。従いまして国立病院として一応病院の体をなして整備された病院には極めて僅かしかついて行かないと思いますし、非常に惡い病院につきましては相当の金額をつけなければならないと、かように考えております。それから今の県境なんかにありまして、国立であれば両方の県も利用できるのでございますが、もうこれが県立になれば他県の者は利用しにくいのではないかというお話でありますが、その点も実は考慮いたしております。それからこれは先ほど申上げるのを忘れたのかも知れませんが、とにかく府県当局と慎重に検討をいたしまして、そうして府県として経営して発展せしめ得るという見込のものでなければ府県も恐らく承知しないだろうと思う。それでそういう意味においては御心配の点は十分の検討を加えてどうしてもいけないものなら、これは残して行つても止むを得ないと、無理やり一方的に押しつけてしまうというのではないということを一つ御了承頂たきいと思います。
○藤森眞治君 この譲渡価格は時価によるといつてその時価の評価の仕方は、何かの機関によつて評価されるのですか、或いは厚生省のほうで評価されておるのですか。
○政府委員(阿部敏雄君) これは……大体国有財産でございますので、大蔵省の管財局が評価されることになるわけでございますけれども、予算折衝のときに、病院というものは、その建物だけでは評価できないのだ、立地条件というものが非常に重要であつて病院の価値としての値段でやらなければいかんということを主張いたしまして、それでは厚生省のほうで評価してくれてもいいというような発言があつたのでございます。それでこの辺は今折衝いたしまして固めておるのでございますから、結論はわかりませんが、私どもの只今の気持では病院として私どもの十分の意向を入れて評価しております。形は大蔵省になるか、厚生省になるかわかりませんが、その趣旨だけは十分に徹底しておりますから、我々の病院としての見方から価格を決定いたしたい、かように考えております。
○藤森眞治君 これは非常に大切なことで大蔵省が一方的にやるということは変な価格が出るかも知れないので、どうしてもこれは厚生省のほうが本当に適当な、而も地方委譲のやりやすいような評価を是非お出し下さるようにお願いしたいのであります。なおそういうような方針が大体きまりますれば、場合によつてはこの委員会、又は幸い今度医療に関する小委員会もできましたわけですから、そういう委員会にも前以て一つお示しを願いたい。
○松原一彦君 私は順序を追つて長く御質問したいと思いますが、なんなら書いて出しますからお答えを願いたいのですが、そのうち今のに関連してお聞きするのですが、一体その七割を引いたあとの三割をなぜ国が取らねばならん理由があるのですか、その根本のところはどこが……、国は地方の、あの財政の貧弱な、而もこれからつぎ足しもしなければならんし、黒字の経営はできない現状において、何故にその三割でも国は地方に負担させねばならない根本の理由があるのですか。その三割を徴収して一体どのくらいの收入になるのか、その收入がモデル病院、その他国の厚生施設に特にそれだけはつぎ足しができるのかどうなのか。その取らねばならぬ理由、それから取るとしたときにその見込額、それからそれをどう一体国は利用するために取るのか。大蔵省は單なる国の財産を譲渡したものとして、これを一般的会計の中に繰入れてしまうものかどうか、この点だけを先に伺いたいんです。
○政府委員(阿部敏雄君) 政府は国有財産、私から申上げるまでもなく、国有財産を現在地方へ委譲する場合には、軍港等の特殊の場合でも五〇%引きというのが最高の限度だそうでございます。今回それを特に病院というので考慮いたして頂きまして七〇%引きということにいたしたい、かように考えておるのでございます。それでその総額はどのくらいになるかということになりますと、その総額につきましては、今申上げましたように、個々の建物に更に立地条件を考えなければなりませんので、これから評価するわけなんでございますが、大蔵省の建物価値というような、我々の利用価値を差引かん前の一部分のほんの一、二の病院の検査をしまして、それを前提とした勘定から行きますと、地方からもらう三割の土地建物の価格というものは、大体総額で二億五千万円ぐらいの程度になるのではないか、こう考えております。併しこれはいよいよ正確に計算して見ませんとまだわかりませんので、はつきりしたことは後ほど申上げることにいたします。それからその利用方法でございますが、これは利用方法を考えておるのではございませんから……。
○松原一彦君 それはわかりましたお答えにならなくても……。
○藤原道子君 私も時間がないので、極く大ざつぱのところだけを伺つておきたいと思うのです。どうもよく私わからないんですが、昨年八月十日に全医労のほうで、これは全国衆参両院議員に六百八十通、学識経験者、文化人に百二十通、その他病院長等に対して千五百通の輿論調査を行なつたところがそれに対して七〇%までは地方移管は絶対反対なんです。賛成三〇%の中にもいろいろ条件附きなんです、医療の社会化の徹底とか、地方財政が貧困であつて地方差があること、医療内容が低下するとか、ボス化される虞れがあるとか、営利化される虞れがあるというようなことの条件附きで、将来の問題としての点に賛成を表しているのが三〇%、こうして絶対多数が地方移管を反対しているときに、而も私も国立病院長等と大分先月来お目にかかつておりますが、皆様絶対反対なんです、従業員も反対、地方市町村会も反対の決議をしておる。こういうときにどうしてもこれを地方へ譲らねばならないという厚生省の根本的のお考えを私は先ずお伺いしてその他あと二、三御質問をいたしたいと思います。
○政府委員(阿部敏雄君) 厚生省がこの地方委譲を考えましたことにつきましては、先ほど来申上げたのでございまするが、この反対がこれほどたくさんあるのに、なぜそれをやるかというようなお話でございますが、この反対につきまして、実はその従業員のかたとは、全医労のかたとは話合いまして、これは全部反対ということを言うておられます。病院長とは先般懇談いたしておりますけれども、病院長からは絶対反対の声は出ておりません、私どもの話では、ただ反対の条件としまして地方へ行つた場合に、病院が発展しなくて衰微して行く。殊に地方の財政で圧迫されるようなことは困るのだというような、いろいろな想像、仮定の下にそうなつたら反対だということで、その点は今度の地方との交渉にも、病院長を交えて一つ十分に話合つて、そうして意見が合わなければそれをやらなくてもいいじやないかということで話しておるのでございます。それで私病院長がそういうことを言われたのは、この移管条件とか、我々の気持というものを十分に御承知のないときに、それは困る、反対であるということをおつしやつたのではないかと、こう想像しておるのでございます。併しこれはその後私どもは飽くまでも院長を交えての交渉、院長の希望を容れようということになつておるのでございますからして、そうしてそれで話ができなければこれは止むを得んじやないか、別に最後まで動かせんこととして無理に押しつけて行くのじやないからということで話合つております。それから地方庁の例えば知事会議とかいろいろ反対の意見もありますが、それは私ども何とも申上げられません。ただ数府県の知事さんとかいろいろ話して見ておるのでございますが、やはり今度の委譲の内容というものを知られんのと、それから国立病院は飽くまでも絶対的に赤字だということで、一応反対しておられるのでございまして、こういう事情をお話しましたところが、いや、そういうものなら自分のほうとしても考えてもいい、実はなぜもう少し早く発表してくれないのか、去年一億何千万円かけて県病院を作つたのだけれども、そういうことならそれを加えてやつたらもつと立派なものになつたのだというようなところもございまして、又中には今年度に予算を取つたのだから、それに今の国立病院を加えて国がやつてくれるよりも遥かに立派なものにする、早く委譲してくれというところもございまして、そうして今お話のような、何度話合つても反対のところも出て来ると思いますが、そういうところもそういう線で話を進めて行きたい、かように考えておるのであります。
○藤原道子君 それならお伺いいたしますが、地方へ委譲しようとしても、どうしても地方で受けなかつたときには、厚生省では九カ月予算を組んでおられるようだけれども、どうしても地方が受けなかつたときにはどうするか。それからいま一つは地方において、これははつきり言つてもよろしい、静岡県の衛生部長が某病院の院長に対して、まあ、そう言わんで欲しい、いいじやないか、国が化粧代までつけて地方によこすのだ、非常に安くもらうのだから、委譲さえ受ければ、あとは煮て食おうと焼いて食おうと勝手だ。こういうことを放言しておる。こういうことが言われておるときに、地方民としては非常に不安を持つております。 それから政府は、この前私お伺いしたときには、医療制度審議会の答申がそうなつておるから、それを随分大きな理由の一つにお加えになつておる。ところが、私昭和二十三年頃と現在とでは国立病院の果しておる使命が違つて来ておると思います。当時は軍病院として収容したので、軍人や軍属等の入院患者が多かつた、その使命を果したら、これは当然地方に移管していいじやないか。それはそのときに処分しいてもいいじやないかというお考えであつた。ところが今日は非常に国民生活の実態、それから国立病院の果しておる役割等は、当時と比較いたしましておよそ大きな差がある。今日国民生活が非常に窮乏化しておりますときに、医療によつて家庭生活が破壊されておるというような例はたくさんあるのです。地方に移管された場合に、国立病院で社会保險を扱つておるパーセンテージと一般病院が果しておるのとは非常な差がある。どうしても財政が窮乏しておる今日、地方に渡した場合に、どうしても地方財政と睨み合せた場合に、これが営利化されないとは断言できない。そうした場合に一体どうなるかというような点について非常な不安を持つておりますが、私はこれに対して厚生省が自信を持つておやりになるかということをお伺いしたい。
○政府委員(阿部敏雄君) お答え申上げます。今の第一番の売れなかつた場合にはどうするかというお話でございますが、売れなかつた場合には、差当つては国立病院として継続するつもりでございます。そうして、九カ月予算しかないからどうするか、九カ月予算で足りない場合には、売れないで足りない場合には、補正して頂くということは大蔵省と了解済みでございます。それから静岡県の衛生部長の放言でございますけれども、それは私もつてのほかだと思います。その点につきましては、我々厚生省医務局といたしまして、地方の公的医療機関を監督しておりますから、そういう勝手なことはさせないと思いますし、又最初の交渉を進めるときにもその点は静岡に限らず十分に念をついて、我々としてこの根本方針である将来維持発展させるというところの見通しのついたところだけにこの話を進めたい、かように考えております。それから第三番目の、審議会の答申というのは非常に古いものだと、それをなお固持しておると、それから国立病院の使命は最近二、三年で随分変つて来たのではないかと、こういうお話でございますが、国立病院の使命が、最初は将兵の治療とか或いは引揚者の治療というのが主体でありましたが、それが次第に変つて参りまして、そうしてその地方の住民の診療機関となつたことは、お説の通りでございまして、最近その傾向はますます濃厚になつて来ております。併し、この審議会の答申に基きまして、今我々は地方庁の医療設備を充実しております。殊に公的医療機関の設備の充実をやつておるのでございまして、その線に沿つてやつておるのでございますから、国立病院の使命が途中から変りましても、今の線には大した惡い影響はなくて、むしろますますいいのではないかと、かように考えております。
○藤原道子君 私はその答申案、答申案と言われるのだけれども、この答申案通りに政府は一体医療を行なつて来ておるのでしようか。厚生省の無定見な方針に対しては、却つて地方の衛生部長たち非常に迷惑をしておる。その点私は医務局長のお考えを伺いたい。それからもう一つ、国立病院が地方へ移管されるということ、医療だけを今日対象にしては考えられない、結局生活水準を十分考えて行かなければならないと思うのです。で今度私たちが感じさせられることは、一方に再軍備が必要になつて来たから、結局何でもかんでも弱い者に犠牲を転嫁させて行こうというような点が見受けられるのです。これは大きな問題だと思う。国民の生活に重圧を加えて、たださえ苦しいところに、医療までもそういう方向に持つて行きましたならば、それこそ千里の堤も蟻の一穴からというような危險が生まれはしないか。却つて政府が口に唱えられておる社会保障制度というようなものに国の政治が逆行しておるように考えるのでありますが、それに対してどうお考えになりますか。
○政府委員(阿部敏雄君) 今の厚生省の方針がぐらぐらしておる、地方の衛生部長が非常に迷惑をこうむつておるというお話でありますが、先ほど静岡のお話もありましたのですが、どうも私ども静岡の衛生部長と会つて話をしておるのとは大分……、そういうことを言うのもおかしいというような感じもするのですが、何かの間違いではないかと思いますけれども、その点につきましては、よく静岡の衛生部長とも話合つて見たいと、かように考えております。それから、国立病院を先ほど来申上げておりますような方法で地方へ移管いたしまして、そのために医療が低下して、地方が非常に迷惑して、結局民衆が非常に迷惑するということにつきましては、そういうことがあつては大変でございまして、私どもはそういうことのないように考えたつもりでございますし、又今後移管の実現する病院につきましては、絶対にそういうことのないという線で十分に話合つた上で、妥協ができてから移管するということにいたしたいと思つておるのでございます。
○中山壽彦君 医療機関整備審議会が厚生省に存置をされて、今日まで長い間検討を続けられておるそうでありますが、その審議会の医療機関の対象となるものはどういうものが対象となるかということを私は承わつておきたい。私は、先刻も申しました通り、先日広島に行つて市中を歩いて見ますと、保險局病院、市民病院という二つの大きな看板が出て三カ年計画で大きな病院が経営されつつあるのです。保險局直属の病院というものは医療機関整備審議会の対象となつておるかどうか、それを一つ私はお尋ねいたしたい。地方には、ほかにもそういう事例が相当ある。又、でき上つておつてもまだ開始しないところもある。又、近く大阪にも厚生年金の大きな病院ができるということでありますが、私はこの医療機関というものが、医務局、社会保險局、公衆衛生局個々別々に何らの横の繋がりがなくそういう病院を作られるということは、今日の行政簡素化、行政機構の改革の断行されんとする際によほど注意を願わなければならない。(「その通り」と呼ぶ者あり)これを横の連絡をつけて、適当なところに適当な公的な診療機関を作るということは、これは是非やつて頂かなければならん。併し、この三局が勝手に自分の思うままに医療機関を作るということは、私は今後非常に注意を願わなければならんと、こういうふうに考えておりますが、こういうことに対する御所見を一つ承わつておきたい。
○政府委員(阿部敏雄君) お答え申上げます。医療機関の整備は、一応医務局で立てております。それで保險局でお立てになるのも、その線に沿つて連絡の上お立てになるというのは当然のことでございまして、その点について多少の行違いがあつたかも知れませんが、現在の保險局長はその点をかねがね十分主張されておるのでございまして、今度おいでになりましても、我々相協調して、今お話のようなばらばらのことのないように、二重の施設のないようにしたいと、かように考えております。 それから大体の医療施設の対象といたしましては、今申上げるまでもなく、我々のほうといたしましては、私的の医療機関と、それから公的の医療機関、その二本建で進めて行くということになつているということになつていると私どもは考えております。
○委員長(梅津錦一君) 藤原さんまだ答弁が漏れているのでしたら、それを片附けますから、藤原さんからもう一つ……。
○藤原道子君 公的機関のあり方として、私は今度残すのに立派なところだけ残してぼろを地方へやるという傾向が強いですね。こういうやり方が国の政治の社会保障制度の精神から相離反して行くのじやないかということを私伺いたい。それからいま一つついでに伺いますが、国立病院が独立採算制になつて(「そうだ」と呼ぶ者あり)赤字だとか何とか言われますけれども、私この頃ちよつと見てどうも納得行かないのは、国家公務員の共済組合費の負担金というのは、これは当然一般会計から出される性質のものじやないかと思いますが、これも病院のほうに入つているのですか。こういう点でどうもごまかしがあるように思えるのですが、私の誤解ならばよろしいけれども、その点について御答弁を伺いたい。
○政府委員(阿部敏雄君) 今度の医療の対象がぼろ病院ばかりであつて、いいものを残しておくことは地方を圧迫するというお話でございますが、これはこういうふうにお考え頂きたいと思うのでございますが、その残す病院を私どもはいい病院だけ残すという標準できめたのじやございません。残す病院の処置につきましては、先ほど来申上げておりますように、都道府県の区域を超越して一つの指導的の立場の病院ということになりますと、どうしても地理的その他を考えまして、やはり昔の病院でも、ぼろであるとかどうとかは別としまして、やはり中樞地の病院というものは一応その候補に上るのでございます。そして、必ずしもそれがいいとは限りません。例えて言えば、京都へ行きましても京都病院が中樞として残つて、舞鶴病院は行くことになつておりますけれども、京都病院は極めて今にも倒れかかつたぼろ病院でございます。舞鶴病院は海軍の軍港の病院でございまして、これはすばらしい病院でございまして、このすばらしい病院が地方へ行くことになつております。だから必ずしもそういう方法で選んだのじやございませんから、一つ御了承を頂きたいと思います。それから共済組合の問題は次長から一つ……。
○政府委員(高田浩運君) 先ほど御引例になりました共済組合云々の金の問題でございます。これは当然人件費を出します会計から出すというふうに承知しております。そういたしますと、この病院に関しまする職員の経費は特別会計から出しておりますので、従つて特別会計に入れて一般会計からでない、そういうことになるわけであります。
○山下義信君 委員長、ちよつと資料の要求をしたいのですが、さつき医務局長はこの国立病院の委譲は医療機関整備計画の一環としてやるのだ、そういう御方針の御説明があつたようでございますが、それに相違ございませんか。で、そうですと医療機関の整備になるのですね。その資料を一つ御提出願いたいと思います。これがなければ話になりませんから、これはいつまでに出して頂けますか、この資料は……。
○政府委員(阿部敏雄君) それじや資料をできるだけ早くこしらえまして、謄写いたしましてお届けいたします。こちらへ御提出いたします。
○山下義信君 いや、できるだけ早くじやわからんですが、いつ頃頂けましようか。あるものならすぐ出して頂きたいと思います。
○政府委員(阿部敏雄君) あるのでございますけれども、今謄写してお出しするような用意がしてないものですから……。
○山下義信君 それからもう一つ、これはどうせ立法措置をとるのでしようが、このなには法律案をいつ出すお見込ですか。いつ提出いたしますか。
○政府委員(高田浩運君) 御指摘のように、財産の委譲等の関係もございますので、その辺の特例を設ける必要から、特別会計の特例法みたいな、ものを必要とするわけでございますが、これは所管が大蔵省でございまして、私のほうではございませんが、勿論実質的にはよく打合せをしてやらなくちやならんことでございますし、只今準備いたしております。併しいつ頃というふうにはつきりまだ申上げる段階にまで至つておりません。
○山下義信君 ですから、これらの立法措置をとられたときの法律案は大蔵省が提案者になるのですね。そうするとこの法律案の審議は大蔵委員会にかかる関係があるから、こつちもどういうふうな審議の過程をとるか、厚生委員会としての態度も決定しなくちやならんが、その法律案が可決にならなきや予算を計上したつて、予算が通つたつて駄目だね。それですから又その法律が可決されたつて、予算が通らなければこの問題は駄目なんだ。要するところ、法律案がどういうふうになつているかということを厚生委員会に、あなたのほうもその立法措置と睨み合せて計画するわけなのですね。正式に国会に提案になる場合に……。お話の法律案の原案というものも一つ資料として、どういう手続で、どういう立法措置になるかということを、今高田次長も言われたように、大蔵省とも連絡をして、打合せておられるのですから、おわかりでしようから、これも資料として未定稿でよろしいですから、未定稿として一つ御提出頂きたいと思います。そうしなければ一向審議を進めて行くことができないですから、お願いします。これはすぐ出せますね。
○政府委員(高田浩運君) 今申上げましたように、まあ法律の問題は直接的には大蔵省の関連でございますので、私たちとしては成るべくこちらのほうの委員会へも御連絡申上げて、御審議の材料にいたしたいと思いますけれども、どの程度のものをどうしろという、そういう点につきましてはなお一応大蔵省との関係もございますので……私たちがそういうふうによく連絡を申上げて、できるだけ資料の提供をいたしたいという気持でおるということを申上げて、具体的にはなおよく打合せさせて頂きたいと思います。
○井上なつゑ君 資料を出して頂きますので、申上げなくてもいいのですが、大阪の国立病院のようなところ、それから兵庫県の篠山の国立病院のようなところで建築途中にありますようなものに対しては、これはどういうふうにお仕事なさいますか。これは残す病院になつておるかどうかわかりませんが、お伺いしたいと思います。大変建設途次において困つているような病院がございますので、これが一つと、それからこれはここに書いてございますように、国立病院は看護婦助産婦養成所がたくさんくつ付いておりますが、そこで教育して頂けますので、大変喜んでおります。大阪でも四つの学校があつて、大変経済的に二千万円も要つても、これなんか看護婦の教育なんかできないと言つて困つております。赤十字社の病院あたりでも、三十幾つの病院があつても、実はあれも困つておりますので、国立がああいうふうに看護婦を養成して下さるので、こういうふうな法律が出れば……非常に教育なんかよろしいしということでございますし……若しこれが地方委譲になつてしまつては、全く教育ができなくなるような懸念があるのでございますが、これに対してどういうふうにお考えになつておられるか、伺いたいのであります。国立病院の中でも、この間佐賀県の嬉野の国立病院をちよつと見せて頂きましたら、案内して頂いたのですが、ここが実習室でございますと言つてドアーを開けて見せてくれたので、見ましたが、驚いたのは風呂場なんでございます。その風呂場の中に洗濯物の竿が二本ばかり隅にあつて、その横つちよのところで何とかやつているものであつて、これが実習室であると言つて、隠してくれたのならまあよろしいけれども、見せられたから見たのですが、こんな環境で看護婦を養成したら駄目だよと院長さんに早速手紙を出しまして、あなたのところの病院はもつと整備して頂きたいと言うと、地方移管問題があつて、教育どころの騒ぎじやございませんというようなことでございますので、こういう問題も起るので、教育の問題もなかなかうまく行かないのじやないかと思いますが、どういう対策をお持ちになりますか、お伺いいたしたいと思います。
○藤原道子君 関連して……、看護婦の養成所ですが、私この間姫路の病院へ行つたのです。すると、姫路の病院を市立へ移管するとか何とかの運動があるところでございますから、折角建設して非常に成績がよかつた、今まで看護婦学校が……ところが丁度今生徒の募集期なんです、ところがどうせあそこへ志願しても、学校そのものがどうなるかわからないというので、看護婦になりたい人たちも躊躇しているし、病院側でもどうしていいかということで、専任教師のかたが非常に悩んでおいでになりました。どうせ駄目なら日赤へ行こうかしら、日赤はあそこは遥か遠い所にあるので、非常に困難しておりますので、看護婦が足りない足りないといつて医療問題から大騒ぎして今日まで来ているので、そういう面について、これは全部の関係がそうだろうと思いますから……。
○政府委員(阿部敏雄君) 国立病院施説の看護学院につきましては、その病院が移管される場合には、原則としましては、府県でそれを経営して頂くというつもりでおります。併し今お話のような、そのために内容をいよいよ低下させたのじや、今まで我々が熱意を以て設備して来たものが無になりますから、その辺は個々の問題といたしまして、県とも話合つて、十分な、従来通りの経営が続けられるという方途に考えたいと、かように考えております。それから建築中途、半ばの、例えば篠山病院のようなものにつきましては、これは病室ができなければものにならんのでございますから、そういうところへは若しこれが委譲されるということになれば、差当り必要な病棟の建築費等はつけて上げるなり、或いはこちらでこしらえるなりどつちかしなければならんと、かように考えます。
○委員長(梅津錦一君) それでは十一日の日に前厚生大臣の橋本さんが来られれば議題は別になりますが、若し来られない場合には時間の空白ができまするので、あらかじめそれを準備いたしまして、病院の問題、それから遺家族の問題を取上げることに決定しておきましたから、さよう御承知を頂きまして……。
○堂森芳夫君 時間がなくても又そのときでなければ又次にやると……。
○委員長(梅津錦一君) なおこの問題は重要な問題ですから続行したいと思いますので、本日はこれで散会いたします。 午後零時十二分散会