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13回国会参議院1952/07/29

厚生・大蔵連合委員会 第5号

発言数
146
登壇者
14
会派数
5
開催日
1952/07/29

会議録

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) これより厚生、大蔵の連合委員会を開会いたします。  暫時休憩いたします。    午前十一時四十八分休憩    —————・—————    午後二時三十三分開会

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) それではこれから厚生大蔵の連合委員会を開きます。  厚生大臣並びに大蔵大臣はまだ見えておりませんが、厚生大臣は労働大臣を兼務しておる関係上、労働三法の問題で両院協議会のほうへ出席しておるそうですが、当委員会に出席するよう連絡をとつております。大蔵大臣には連絡をとつてありますし、なお促進しております。それから政府委員としては阿部医務局長、高田次長が見えております。なお後刻大蔵関係からは河野主計局長と岩動主計官が来ることになつております。なお地方財政委員会からは監理課長の細郷さんが見えることになつております。目下のところ政府委員としては医務局関係がお二人です。前回に引続いて質疑を続行いたします。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○下條恭兵君 私は昨日厚生大臣にいろいろ質問しまして、そうして私からは地方の町村立なり、或いは組合立等の病院設立計画による起債がたくさんあるので、従つて厚生大臣がまあその要望に応えて地方に移譲するつもりだと言われたので、私からそれではその実情を詳しく説明してくれと言つたのでありまして、それに対して更に説明が、事務当局と大臣相談したけれども、できなかつたから資料を要求して置いたわけであります。ところがこの今配付された資料を見ますと、私の要求した資料が入つておらんと思います。この点はどうなつているかということを一つ調べてもらいたい。もう一つは、私は厚生大臣以外に質問する必要を感じておりませんので、従つて厚生大臣が何時頃来るかということをあらかじめ確めてお知らせ願いたいと思います。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 下條さんの資料要求のり件に関して、当局のほうから口頭なり御説明ができれば御説明願いたいと思います。

高田浩運厚生省医務局次長

○政府委員(高田浩運君) 御質問のありました国立病院の移譲による病院の設置の計画につきましては、具体的な資料をとつてありませんので遺憾ながら提出できなかつた次第であります。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○下條恭兵君 そのあとで、大臣の答弁の尻尾を……、事務当局をいじめるようなことをするつもりじやありませんが、大臣は国立病院を地方に移譲するということはそれほど、つまり地方に病院設立の要望から起債なり或いは申請なりが多いから、それで移譲することにきめたのだと、こういう答弁を昨日しているのです。然るにそういうその病院設立の計画がどれくらい地方から来ているとか、起債の申請がどれくらいあるとかいうようなことが事務当局に全然わからんというのはおかしいと思うので、本当にあるのですか。それはあるけれども、昨日から今日までの間に資料を整えることができなかつたという意味なのですか。それとも全然そういう申請なんということは余りないということなんですか、どつちなんですか。今の答弁だと、まあ全然そういう何は大臣と逆なことを言つておられるように感じるのですけれども、どれくらいですか。はつきりして頂きたいと思います。

高田浩運厚生省医務局次長

○政府委員(高田浩運君) 起債の要求がお手許に提出してありますように、都道府県、市町村全部合せて、二十七年度におきまして公立病院を建てたいから、或いは整備したいからというものの要求は合計約九十億近くあるわけでございます。これを以て見ましても地方側に公立病院を整備したいという非常な熱望があるということは御了承頂けると思うのであります。そういう要望もあるしということが、まあ昨日の話であつたと思いますが、そういうことで一つ御了承頂きたいと思います。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○下條恭兵君 いや、そういうことは私はわかります。わかるのですが、つまり今払下げようとしている病院ですね、払下げる計画にしている病院と、それからこの起債して建てようという位置が、どういう関係になつているかということを私はお尋ねしたいのです。なぜかというと、病院が、昨日私例に挙げたのですが、東京にどれくらい立派な病院がたくさん集まつても、地方じやしようがないから、そこで無医村なんかで診療所なり、いろいろなことをしていることは、私から説明するまでもないと思います。これは地域的の分布状態が問題であつて、総括表を一枚持つて来て、これを判断して、いいか悪いかということは無理だ。果して地域的に申請しているところと、現在の病院の所在地がどういう関係になつているか、これを一つ詳しく説明してくれ、説明できなかつたら資料を作つて出してくれ、こういうことを言つたのです。ここに総括表に起債の申請の表がありますけれども、これを見たつて、総括だけは確かにわかる。府県別はわかりますけれども、これだけでも今の病院を払下げれば、それでこの起債をして病院を建てようという計画が必要がなくなるのかどうかということに私は問題があると思います。なお仮に一カ所や二カ所国立病院の近所に病院設立の計画があつたとしても、そういう場合ならば、それは払下げれば、それでは建てなくていいのであるか、それとも今ある国立病院が規模が小さくて収容力が足らんからして、更に建てたいというのか、更に調べて見なければ大臣の答弁をそのまま受入れるわけには行かない、こういう意味で資料要求をしておつたわけであります。従つてこのように会期末でありますし、私はここで又そんな資料を持つて来ないうちは質問を続けないということを言えば、何か誤解を招く虞れもあると思うから、そんなことは知りませんが、この総括した一枚の表でなくて、事務当局が払下げようと計画している、どこの国立病院の近所で、どれくらいの数の病院申請があるとか、或いはないとかいうようなことを詳しく説明できたらやつてもらえれば結構です。

高田浩運厚生省医務局次長

○政府委員(高田浩運君) 起債との関連においてと申上げましたのは、たまたままあ位置が一致するから、或いは附近であるからという意味で申上げたというよりも、むしろ地方側でこういうように非常に熱意があるから、国立病院を引受けて、これを立派な県なら県のメディカル・センターとしてやつて行くという熱意があるのだ、抽象的にそういう意味のことを申上げたのでありまして、位置的に合致するとかしないとかいうことを具体的に申上げた趣旨ではないということを御了承頂きたいと思います。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○下條恭兵君 私はこれ以上事務当局と議論しようと思いませんから、この辺でやめておきますけれども、今の次長の答弁を聞いておりますと、随分地方では国立病院払下げ運動が熱烈であるかのごとき答弁をしている。ところがここに来ている資料にしても、又私自身が接触した範囲におきましても、国立病院払下げの運動をしている府県というのは極めて少いと思います。私は新潟県ですが、今も新潟県の県会議員が来ておつて、こんなものを押付けられたら困るのですからということを私に言つておる状態です。全国でどこの府県とどこの府県が、一体次長が言つているように熱烈な払下運動をしているか、はつきり説明して頂きたいと思います。

高田浩運厚生省医務局次長

○政府委員(高田浩運君) 私が申上げましたのは、この起債額の申請額でもわかる通りに、病院を整備したい、公の病院を整備したいという熱意が地方側に非常にあるという意味のことを申上げたのでありまして、国立病院の譲り受け云々についてば、私は殆んど触れたつもりはございません。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○下條恭兵君 それなら大変結構なんですが、従つてそういうふうになると、私はこう思うのです。現在国立病院がこれだけあつてもなお足らんからして、もつと病院を殖やしたいという意欲が相当あるということだけははつきりしている。但しそれは国立なり、或いは県立なりでやつてもらいたいという希望であつて、この国立病院を、今の現存する国立病院を払下げたいという熱望ではないという意見、これははつきり事務当局も認めているだろうと思うのですが、その通りですか。

高田浩運厚生省医務局次長

○政府委員(高田浩運君) 私が申上げましたのは、国立病院の譲り受け云々について言及した趣旨ではないので、起債額は即ち公の病院を整備したい熱望の一つの現われであるとも言えるのではないかという意味のことを申上げたのであります。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○下條恭兵君 大臣が来るまで、それまで私の質問を打切ります。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 只今連絡をとつておりますから……。下條さんにお答えします。今連絡の結果、厚生大臣は両院協議会に出ていますから、承諾しましたが、時間のほどはちよつとわかりかねるということです。なお大蔵大臣は院内におるそうですから、連絡の付き次第こつちへ見えられると思います。その間、事務上の問題等に関して御質疑を願います。それから松野政務次官が見えられておりますから、政治的な問題等に関して……。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 大体事務当局と政府委員に対する質問は、私はもうこのくらいで私個人はいい。そこであとは大臣に残されておる質問だけ残つておるわけです。ですから委員長のほうで大臣を招致してくれなければ、私といたしましては、大臣の来るまで留保しておきます。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○下條恭兵君 両院協議会があることは僕らは承知しておるのですが、両院協議会に大臣出ておるのなら、およそ今日は出られないとか、何時頃なら出られるという返事があつて然るべきだと考えるが、使いに行つたのが悪いのか、大臣の熱意がないのか、どつちか知らないけれども、これはちよつと不親切だと思います。何時頃にならなければ来れない、これを明確にしてもらえば、休憩してもらうなり何なり、方法があると思うのですが。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 大蔵大臣との連絡を申上げます。大蔵大臣は目下国会対策ということになつておりますから、自由党の国会対策だと思いますが、それと政府との連絡に当つておるので忙しいから出向かれんということで私に了解を求めて参りましたが、なお重ねて私どもから出席をするように万々お繰合せを願うように伝えておきます。速記を中止して下さい。    〔速記中止〕

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 速記を始めて下さい。  では留保のために休憩に入るということに決定いたします。暫時休憩をいたします。    午後三時七分休憩    —————・—————    午後三時十七分開会

長島銀藏自由党

○委員長代理(長島銀藏君) 休憩前に引続きまして再開いたします。  御質疑を続行いたしたいと思いますから、どうぞ厚生大臣もお見えになりましたので御質疑を願います。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○下條恭兵君 私は昨日厚生大臣並びに大蔵大臣に対しまして、何故に国立病院を移譲する必要があるかということをお尋ねしたのであります。私は最初には財政上の見地から、どうしてもこういうことをせざるを得なかつたのじやないかと思つたのでありますが、大蔵大臣の答弁によりますと、財政上の理由は全然ないということでありますので、そこで厚生大臣にお尋ねいたしましたところが、厚生大臣はいろいろな理由をお述べになりましたわけであります。そこでその中の一点といたしまして、地方に病院設立のための起債の申請なるものが非常に多いので、地方に移譲するほうがいいと思うと御答弁になつたわけであります。併し私はこれに対しまして地域的の理由もありますので、恐らく国立病院のすぐそばに又病院設立の起債の申請があるということは考えられないという立場におきまして、とにかくそれらの理由を明確にする御答弁をお願いしたわけでありましたが、御答弁がなかつたので、私は資料をお願いしておいたわけであります。ところが今日今ここに配付されました資料を見ておりますと、私の要求した資料はございません。私はそうむずかしいことをお願いする必要はないので、要するに日本地図の上に国立病院の所在地がマークされて、そして今の病院設立のための起債なり、設立の申請なりの位置がマークされた地図が一枚できれば、それで私の資料は十分であつたわけであります。ところがそれがなかつたわけでありますが、今事務当局に聞きましても、事務当局のほうでは今この起債の申請があるということは、如何に病院の拡充に地方が熱心であるかという証拠であるというふうに解釈しておるということでありましたので、従つて私の見解と事務当局の見解とは同じだと思うのであります。即ちこの起債の申請があるということは、何も地方が国立病院の移譲を要望しているわけではないと私にはこう考えられるのであります。そこで厚生大臣が昨日私に答弁されたところの、病院設立の起債がたくさんあるから、それで移譲するのだということは間違いである。若し厚生大臣がそういう考え方で以て移譲を決意されたならば、これは厚生大臣の錯覚に基くものであるということを申上げて差支えないと思います。余り時間がないときに水かけ論みたいなことを言うのは私は好みませんから、そこで私は昨日申上げましたように、大臣から一つ実際に地方の起債計画というものを大臣はどう解釈しておるのか、これだけのものがあるということをどう解釈しているのか、即ちこの中に一体どことどこが国立病院を払下、げてもらえば、この起債で病院を作らなくてもいいと考えているのかという点、それからそうでなく、国立病院のあるなしにかかわらず、国立病院を設立したいという考えでおるのはどことどこだということをはつきり先ず御答弁願いたいと思います。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 私が申上げました点は若干言葉が足りませんので、そういうお言葉が出るかと思いますが、片一方で起債を申請しながら、その所に国立病院があつても、それを受けないと言つておるわけじやありません。いろいろ御質問の中に、国立病院があつて地方に移譲すると地方の負担になる、それは地方が迷惑千万だというような御議論がありますが、いやそうではない。やはり府県知事でも、負担になつてもやはり公共のために病院を作ろうという熱意を持つておられる。その証拠には九十億に達するところの起債の申請すらある。ほかに結核療養所も地方の負担になるから喜ばんはずでありまするけれども、やはり知事にしても、市町村にしても、そういうものを作ろうという意欲は相当あるわけであります。でありまするから、私どもが今回やろうとしておるのは、嫌がる所に押付ける考えは毛頭ございません。自分のほうで非常にやりたい、払下げて下さいという所には払下げようと、こう言つておるわけであります。で、それは嫌がつておる所に無理に押付けるのじやない。やはり府県は府県でそういう一般の国民の医療施設というものをやろうという熱意を持つておられる。而もそういう所で欲しいとおつしやる所があれば払下をいたしましよう、絶対に強制はいたしません、かように申しているわけでありまして、私が昨日申上げました点、言葉が足りませんから、起債、一方に国立病院の所在地で病院を建てるというふうにお考えになりますると、これは間違いでございまして、さような意味ではございません。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○下條恭兵君 昨日から大臣は私の質問に対して逐次答弁を適当にこうスライドして、鉾先を避けるようにしておられると思うのでありますが、私は枝葉末節のことはどうでもよろしいのであります。で、私は大臣はこの起債の一覧表を見ましても、現在国立病院がある上に、なお且つ地方が如何に医療施設の拡充ということに熱烈な要望を持つておるかということは十分御理解ができることだと思うのであります。私はこういう実情にある中で大臣が如何ように説明されましても、私はこれが地方に移譲されまするならば、そして移譲されまするならば地方の負担が何がしか増加することは、これは絶対だと思うのであります。そこで医療施設を拡充するという建前からすれば、私はこの起債の一覧表を見ましただけでも、当然この現在ある病院を移譲するというよりも、逆に国立の病院も更に殖やして、そして力があるならば地方にも市町村にもどんどんやらして行こうという方向をとるべきことが本当で拠ろうと思うのであります。昨日から私は大臣の御答弁を聞いておりますと、私が虚心坦懐に大臣の答弁を聞いているというと、理由は何か知らんが、国立病院などをたくさん持つておると面倒くさいから地方へ任してしまうのだというふうに私には受取れたのであります。私は何も昨日から繰返し申上げますように、大臣と我々は大分根本的に思想的な立場を異にしているのでありますから、これは議論すれば水かけ論になるのはわかつておる。議論をする必要はないと思うのでありまして、議論するのじやなしに、少くとも大臣も更にこれから日本の医療施設というものを殖やすということを考えまするならば、現在何といつても地方自治体よりも国のほうが経済力は強力であります。殊にこの数年来の均衡財政のお蔭を以ちまして地方財政は疲弊困憊しておるし、個人経済も随分苦しい中で、国が大いなる黒字になつておることはこれは私が指摘するまでもないと思います。こういう際になぜ大臣は更に国営の施設もよう拡充しながら、地方でももつともつと医療施設が拡充できるような助成策をおとりになるというようなお考えを持つことなしに今のような措置をとられたことに対しても、私は昨日から繰返して大臣が御答弁をせられますけれども、この根本的な理由がどこにあるのかということがはつきりわからんのです。この点を一つ明確にするように御答弁を願いたいと思います。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 私が申しましたのは、面倒くさいからではございませんで、静かにこの国立病院の今日に至つた状況を顧みて御覧頂けば私は御了解が付くのじやないか、国の病院というものが自然的に必要に迫られてだんだんと拡充したものを、ここで方針を一擲して、そうして地方に移譲するということは、これはよほど慎重に考えなければならんことであります。ところが戦争中陸海軍病院であつたものをどこが引継ぐかというので、一応国が引継いで今日までやつて来たという沿革を持つておるわけであります。従つてそういうところでやつて来ただけに行き届きかねる、これが実情であると思います。でありまするので、行き届きかねるものであれば、手近で行き届く希望者があるならば、それに移譲することがどうして悪いか。病院というものは国営主義がいいのだ、こういう考え方がございます。医療制度というものは国営でやるべきだ、個人の病院を許すべきではない、或いは地方の公共団体がやるべきではない、国民一般医療というものは国営によつてやるべきものだという考えを持たれるかたがございますが、私はそういう考えをとらないのであります。政府はそういう考え方をとらない。国民の医療制度というものは、結核療養にいたしましても、一般の療養にいたしましても、これは国、そうして府県、市町村或いは更に部落の国民健康保険といつたようなものが総合的に重なつて、そうして医療網というものが完備して国民の医療に遺憾なきを期するというのが私は実情に副うものではないか、かような方針の下に立つておるのでありまして、国立の病院を移譲して、そうして病院を減らすという考えではない。病院は移譲いたしましても減るわけではございません。なお必要があれば増して行くということはありましようが、国営でやつて行くという手続はとらない。国よりも地方々々のセンターとしての総合病院としての指導監督は、これは私は必要だと思つて、今回の移譲についてもその点は配慮しておる。結核は皆さん御承知でありますが、結核療養所は国営もありましようが、国営だけではありません。府県立も、市町村立の療養所もある。而して皆熱心にベッドを殖やしてくれ、これは何がしかの負担になります。地方の公共団体としては負担になりますけれども、併し熱心に私の所においでになる。私は本当に国民の側から見まして、これが却つてよくはないか。国の病院にいたしましても、府県の病院にいたしましても、やはり負担というものは国民自身が負担するのであります。国民が負担するものと府県が負担するものとが別なんというものではない。どちらでもやはり負担というものはあるわけであります。而も病院は国から持ち出すということは多くございませんで、昨日も申しましたように、大体独立採算で以て収支が償う、とんとんでやつて行くという建前をとつておるのであります。どうぞ一つ御了承願います。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○下條恭兵君 大臣から大分医療行政について議論を吹つかけられましたが、私は今大臣と国営がいいか悪いかという議論をしようとは思いませんけれども、大臣の答弁には私は無理があると思う。なぜかというと、この病院の歴史的過程、今払下げの対象になつておる病院の歴史的過程から言つて、当然国が経営すべきものじやないはずであつたというような前提に立つておると思います。ところが一方においては、実はどんどん医療施設を拡充させるべきである。いろいろ議論をすると時間が長くなりますからやめますけれども、今大臣は地方財政の実情を御覧になつたらおわかりであろうと思います。この国立病院は大層立派なものであるとお考えになつておれば、私はそれは間違いであると思います。なぜかというと、戦命中のバラックであります。而も設備もどんどん改善しなければならんものがたくさんある。こういうものを国でやつておれば、今私から指摘するまでもなく国家財政は大変な黒字であると思います。こういう力のある国が手離して、力のない地方自治体に任すほうが、医療の発達になるということは、どこから計算して割出されるのか。私には理解ができません、こういう見地に立ちますと、私は国営がいいとか、民営がいいとか、こういう議論は別といたしまして、別にして議論しませんけれども、とにかく今実情に即して日本の医療制度、医療設備を拡充しようとなれば、国が力を入れるのが一番いいので、この意味においては、吉田内閣は今土地改良なんかについては相当力を入れて来たのであります。これは至極いいことであると思います。土地改良なんかも地方自治体でやれという今の厚生大臣の論法は成立ちそうにもなりませんけれども、これはどうしても国が世話しなければできんから乏いうのでやつておりますが、この医療設備についても同様であると思います。今の疲弊した地方自治体に任したほうが有利に発達するということは、どこのどういう数字を基礎にして言われるか、むしろその点を非常に疑うので、だから私は又元に帰つて、どうも大臣め答弁の中から、どうしてもこれを地方に移譲したほうが有利、設備も改善される、或いは規模も拡大されるというような議論がどうして成立つのか、私にはわからんのです。併しながら私はこれ以上大臣に言つても……。更にやるならば私は地方財政のほうの関係の専門家でも呼んで来て、いろいろな意見でも聞いて、いろいろな資料でも出してもらわんと……、大臣の議論を打消すだけの資料をここで今すぐ集めることは困難であるから議論はやめておこうと思います。けれども大臣の議論は間違いであると思います。  一言最後に私は計数的に言つて、地方が今これだけの自由財源を持つておるところから、地方に任したほうが有利に発達するという、どういう財政的基礎の上に立つておるか、大臣が考えられておるか、その点だけ伺つておきます。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 先ほど申しましたように、病院が移譲されると、非常な負担になるという前提には立つおりません。大体はとんとんで行くという前提に立つております。それから移譲したほうがいいということは、現在国が九十九持つております。国でいい場合もありましようが、併し九十九、北海道から九州の果まで九十九というものを国が管理するというても、そこに役人を置いてやらせるのであります。役人を置いてそれを管理するという場合において、本当によく行届くかどうか。それよりも府県知事の足許に置いて、陳情も受ける、そうして見もする、行つて見るという形式でやれば、府県知事にいたしましても、府県会議員にいたしましても、一般国民の医療というものに関心がないわけじやありませんから、ああ、あすこは少し手入れをすると、或いは取扱が悪いということは、九十九を我々が全国の中央において目を光らすよりも、足許で見るというほうが行き届くということは一応常識である。それから負担になるならんの問題でありますが、これは嫌がつているものを移譲するのではございません。自分のほうに移譲してくれ、欲しいからもらおうというやつを、いや、お前のほうにやると負担になるからやらんのだと言つて拒むことはないのではないかと、私はさように思います。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○下條恭兵君 余り私だけ長くやつておるのも何ですから、私は私の意見だけで、あと大臣の答弁を求める必要はないのでありますが、負担になるならんは別だと言つておりますけれども、如何に県会議員や村会議員の目が届いたつて、財源のないところでは何もできないというこの事実を大臣はお忘れになつておると思います。私の言つておるのはこの点であるのです。今国家財政黒字の際に、地方財政窮乏のほうに移したほうがいい、或いは何かの働きかけ、或いは条件のようなものでもなければ、私は府県から特に移譲の希望が出ると考えられませんのでありまするが、とにかくそういう財源のある大きい所から、今の段階において財源のないほうへ移すということが仮に起きるならば、私はそのために日本の医療施設が非常に後退する虞れがあるということを心配しておるものであるということを附加えまして、私の質問はこれで打切りまする

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 私要求しておりました資料全部が揃いませんでしたが、大体においてまあ質問する場合の参考になる程度の資料は頂いたと思います。まだこれは不満足ですけれども、これ以上要求してもすぐ間に合わないようでありますから、これ以上要求しても無理だと思いますので、この頂いた資料を基礎にして御質問申上げたいと思います。大体この資料を拝見しまして、前に厚生大臣が、この国立病院を地方に移譲することによつて社会保障体制を推進して行くことになるというお説でありましたが、全く私はそれと反対であるという意見を述べましたが、この資料をよく検討すればするほど……、尤もまだ先ほど頂いたばかりでよく検討できませんが、ここでざつと検討しただけでも、この厚生大臣の言う社会保障体制を推進せしめるという論拠は認められないと思います。  そこで先ず第一に厚生大臣にお伺いいたしたいことは、先ほど来厚生大臣が、これは強制しないのた、欲しいところにやるのだと言いますけれども、事実においては強制しておることになつておると思うのですが、その点について厚生大臣にお伺いしたいのです。先ず第一に、なぜ事実がこれを強制しておるかといえば、移譲される病院に対して整備予算を計上しておらないと思うのです。その移譲される病院に対して整備予算を計上されないということは、これは予算から実質的に強制するのではないかと思います。強制して行くのではないかと思います。この点については厚生大臣はどういうふうにお考えですか。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 私はたびたび申しますが、強制する意思は毛頭ございません。これは一つ信用して頂いて結構であります。又今日の実態が、政府が言つたからといつて、仕方がないから引受けるということはないと思います。私は欲しいとおつしやるならば差上げる。本当に強制する意思はございません。整備予算の点を御指摘になりましたが、修繕を要すべきものをそのままに渡すわけにも行くまいというので、実は大ざつぱな概算でありますけれども六億四千万円組んだ。それを付けて差上げる、こういうことであります。でありますから、成るほどその程度によつては幾らでも整備費が要ると思います。併し今日のこの実情において、完備したものをすぐ作るということは容易じやありません。これはだんだんと国力が充実して来るに伴つて、私は医療というものを完備するということを待たなければ、医療だからバラックではいかんと言つておる時代では私はないと思います。医療というものはできるならば暫らく我慢して頂く。併し雨漏りしておるものをそのままというわけに行きませんから、僅かの予算を差上げる。こういうような考えであります。   (委員長代理長島銀藏君退席、委員長着席〕

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 私はそれは主御的に厚生大臣が強制していないと言われますが、客観的に強制していることになつているということを、私はこの資料を拝見して今質問しているわけです。それには具体的な御答弁がなくちやならない。移譲される病院に対して整備予算は計上していると、こうおつしやるのですが、それならばこの六十カ所のこの移譲予定の病院に対して六億四千万円をどういうふうにして予算を計上しているかを示してもらいたい。この材料を示してもらいたい。それでそれによつて具体的に立証して頂かなければならんと思う。一応国立病院に伴う補助金の六億四千万円の算定基礎について資料を提出してもらいます。今ここにもらいましたが、一体これが資料に値するかどうか、算定の基礎になるか。厚生大臣が御説明困難ならば、私は事務当局から説明して頂きたい。こんな二十五年度、六年度、二年間の整備費を合計して二で割つて、そうして移譲病院に該当する年平均額を半分と見て、それに対する六カ年分、こういうふうに算定したことになつています。一体この中に物価のことは何ら考慮されてない。算術平均で、こんな簡単な計算でよろしいのかどうか。そこでとにかくそれじや六十カ所に、移譲予定している六十カ所にどういうふうに整備予算を組んでいるか。それを具体的に示して頂きたい。いま厚生大臣はそういう予算を組んでいると言われるのですが、それなら私はそれを示して頂きたい。そうでなければ実質的に予算を組んでないのに組んでないのでありますから、どうしてもこれはそういうふうに、移譲せざるを得ないほうに客観的に持つて行かれる。主観的意図はどうあろうとも、そういうふうになつて来る。そうでなければ、厚生大臣は客観的方面からこれは強制してたいのだということ、これを改めて行かなければならんと思う。その点どういうふうにお考えになつていますか。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 私はどうも主観的に、客観的にと御指摘になりますが、客観的にも強制しているという事実は全然ございません。どういう理由で御指摘になつているのか、私には理解できないのでありますが、整備費の六億四千万円は一応御指摘になりましたような概算で出しております。これは六十カ所というのでありますが、実際の場合は個々の病院について査定をして差上げるようになりますが、併しその際もお互いに対々なんです。おれはこの病院を引受けよう。幾らにしてくれるのだ、法律の条件では幾らだ。それじやそれに整備費を幾ら付けてくれるか。それならば引受けよう。それくらいの整備費ならおれは引受けない。そういうことに私は実際問題としてなるのじやないか。それに自治体のほうが、いや整備費はこれだけでも支障はない。それじや政府から言われますから、嫌々だけれども引受けようということは私はないと思う。でありますから、そう一々御心配にはならんでも、それはそのとき具体的に整備費の六億の中で、どこの病院についてはあそことあそこが不備だから、それにどれだけの整備費を差上げましよう。お値段は大体時価の三割になつているから三割、機械は何ぼ、それでどうでしようかといつたら、それで地元の府県なり、市町村なりが府県会、市町村会にかけて、それは是非とも地元に欲しいからもらおうじやないかといつて、自治体の意思で決定された場合は、お前のところはあと大変になるから譲つてもらつては駄目だということは、これは言う必要はないのじやないでしようか。それが客観的に強制をする、しているとおつしやるには何か別の、どういうところでありますか、私足りないのかも知れませんけれども、客観的にも主観的にも対々の話なんです。相手のほうが欲しいとおつしやるならば差上げる、嫌だということであればどうにもなりません。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 厚生大臣は経済のことがよくわかつておるはずだと思うのに、どうも絶対強制はしていない、していないと言うけれども、事実においてしておるということを一々指摘しておるのです。これはよくおわかりにならないのですか。若しそれが移譲されない場合は整備予算が必要なわけである。個々について、国立病院はこれからずつと経営して行くのに当然必要なわけである。それでその移譲されない場合のその整備予算というものはあるはずである。それを移譲されることになつて相対で相談付で整備予算というものがきまると言われるならば、そんな頼りないものであるかどうか、移譲されない場合にはどうするか、やはり整備予算を組まざるを得ない、ところがその整備予算を組んでないということは、そもそも移譲を前提としてやつておることであるから、それであと六億四千万円ですから、いい加減に按配してやるという、そんなことでどうして医療を社会保障的に推進せしめて行くことができるか、これは厚生大臣は非常に簡単にお考えになつておるが、厚生大臣としては、厚生という面から言つたら、もつとこの点は真剣に考えなければならないと思う。で、移譲されない場合には当然これは整備費が要る、ですから私は六十カ所に対してこれをどうやつて振当てるか、それから一応移譲されない場合には、整備費はどの病院にどれだけかかるかということは、これは当然計算されなければならない。その移譲されない場合の整備費は幾らか、それを伺いたい。個々の病院について具体的にきまるべきで、ですからその資料を出して頂きたいと言つても出さない。若し厚生大臣が言われるようなことを御答弁なさるならば、六十カ所について一々これを出して頂かないとわからないのです。で、その資料があつたならば、それをお出し願いたい、そうしませんと議論ははつきりしません。移譲されない場合には当然整備費というものはあるはずである。ですから移譲されない場合には整備費は幾らであるか資料を出して頂きたい。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 整備費というものはこれは程度のものだろうと思います。幾らでも金に、財政に余裕があれば、成るほどここも直し、あすこも直すという所はたくさんございます。併しながら今日の状況においてはそうも余裕がございませんから、一応六十カ所分として六億四千万円組んでおります。残つた分について必要なものがあるかも知れませんが、そのものについては別に予算的措置を講じなければならん場合があるかも知れません。今のところは私どもはそう思つておりませんが、必要なものは放つて置くわけに行かないので当然出て来る。併しそのことは何も地方で移譲してくれというものを強制する根拠にはならない、今日の自治体が、そう政府が言つたからといつてはいはいと言つて私は嫌なものを引取るとけ考えておりません。府県にいたしましても、市町村にいたしましても、自主性を持つて考えられる、ですから仮に負担になつても、おれのところはこういう医療が欲しいということであれば、負担になつても引受けるというかたが出るかも知れません。常に利害関係だけを考えて知事がやるとは私は考えていない、でありまするから、嫌だということを無理に押付けるということになれば、あなたの御心配になる点が出ますが、自治体というものが十分勘案して欲しいとおつしやる分をやらないと言つて拒む理由はない。もう一度その点私がわからないのかも存じませんけれども、誤解のないように願います。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 まだいわゆる客観的にこれを強制しているその論拠として、二、三まだ質問をしなければならないと思う。その前に先ず六億四千万円の問題について、もつと我々が明らかにしておかなければならんと思いますので、更に重ねて質問いたします。六億四千万円というのは六十カ所の移譲予定の国立病院に対しての整備費なのか、或いは六十カ所が例えば十カ所しか移譲できなかつたときにやはり六億四千万円の整備費になるのか、一体それはどういう計算になるのか。移譲されない場合に一応これは程度問題だと言いますけれども、政府として公的医療機関として運営するのに一応支障のない程度の整備費というものは政府は考えなければならない。腰だめで程度問題で、いいからかんではこつちはできない、いろいろ過去の経験があります。大体それから社会通念からして言つて、この公的医療機関を運営するのに一応支障のない程度の整備費というものはどの程度かということは、これはわからんはずはない。そうでなければ厚生大臣として、私はそういうことを腰だめ的に程度問題というのではまるで科学的基礎がないと思う。それで今の地方財政から行きましても、赤字でもかまわないから引受けて行くという特殊なところが一体どこにありますか。六億四千万円のお金を付けてやるというのも、この地方財政に対して何か魅力を与えるような、財源が困つておるから、これで餌みたいなものを与えて、そうしてやるというようなことを我々は、誤解かも知れませんが、我我の側から見るとそういうふうに見えるのです。そこでこれをはつきりしてもらいたいわけです。今御質問申上げましたが、第一に六億四千万円は六十カ所全体の分なのか、それともこれが五十カ所あつたときは五十カ所分か、三十カ所のときは三十カ所分か、一軒しかなかつたら一軒分か、この点をはつきりさして頂きたい。それから公的医療機関を運営して行く場合に一応支障のない程度の整備費というものはどの程度のものか、これはおわかりにならなければ私はおかしいと思う。厚生大臣がお答えになれなければ事務当局でも結構なんです。この点についてはつきりさしてもらいたい。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) この六億四千万円は六十カ所分でございます。従つて六十カ所でなければ、それに従つて箇所がそれぞれの割当で減つて来るということでありまして、併しながら六十カ所分だから六十分の一だという機械的なふうには考えておりません。それは非常にあいておるところには余計差上げるし、軽微なところには軽微に差上げる。六十カ所分あることには間違いはない。それから整備するにはどれだけいるかというのは、整備するのに一応ここに出しておりますように六十カ所分の六億四千万円という、これも程度のものですから、もつと完備したい、便所も水洗便所にしたい、水道も完備したい、いろいろのことをやればきりがありませんけれども、今日のところでは一応これで療養に差支えのない整備費ということで計上してあるのであります。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 私若し今厚生大臣が御答弁になつたような積算の基礎で大蔵省がこれを認めたとするならば、これは非常におかしいと思うのです。それはですよ、では或る病院については多くもらえるかも知れない、それは或る病院については少くもらえるかも知れない、而もそれもその整備の程度、その整備の必要度において科学的にそういうふうにきまつて来るのならばいいのですけれども、六十カ所分として六億四千万円一応取つておいて、そうしてあとでこれは平均じやない、平均じやないから、それでは六十カ所の個個の具体的に病院があるのですから、このここの病院についてはどの程度、ここの病院についてはどの程度と言つてしなければならんはずです。どうしてそれを具体的に個々の病院についての整備費を科学的に実際にこれを調査して算定して、そうして積上げた上においてこの予算を組まれなかつたか、腰だめで、いいからかんに行くべきではない、我々としては全体的にこの予算に反対しておる、賛成しておらんのです。こんなような腰だめで予算を作る、これは大蔵省がおかしい、大蔵省の人がいたら聞きたいと私は思う。そんな腰だめで予算を組んでいいのかと思う。六十カ所というのはさまつておる。具体的に固有名詞で、何々病院というのがきまつておつて、この程度の整理費が要る、それはわかるはずですよ。それをなぜきめて積算しないか。ただ六億四千万円というものを一括して取つて、あとこれは平均じやない、平均でなければどういうのか。平均でないというのならどういうのか、それなら整備の必要度に応じてやるというのなら基金があるわけです。そうしますと、どの病院ではこの基準によればこれだけの整備費、そういうことに予算を組まなければ私は意味がないと思うのですが、この点お伺いいたしたいと思います。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) この点はこの前も申上げましたように、一つ一つの病院に具体的に見積つて出したものではございません。お手許の資料に差上げておりますごとくに、二十五年度にはどのくらい、二十六年度にはどのくらい、大体一年どれくらいの整備費が要るか、これは大きい修理費を組むときには大体そういう概算でいたします。一々の細かいことを計算して組むということはない、一年の修理費というものは去年どのくらい、今年はどれくらい災害があつて事故があれば、それは災害復旧として臨時のものが出るでしようが、通常の修理費というものは大体毎年きまつておるものです。それで今までの実績を見て大体年間二億円くらいのものを予定しておる、それでこの六億四千万円というものを出しておるわけです。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 その公的の医療機関の整備費、国立病院のうち六十カ所というものはさまつておるわけなんでしよう。どことどことどこというのはさまつておるのでしよう。きまつておらない場合には、例えば約百カ所のうち仮に三十カ所或いは又六十カ所、こういう場合には一括して六億四千万円というような御答弁ならば我々一応わかりますが、どことどこを大体移譲の対象にするという個々の病院がもうきまつておるわけです。従つて個々の病院について、この公的医療機関を一応支障のない程度に運営するに必要な整備費というものは出て来なければならんはずですよ。それを調査しなくてやつたというのは、私は随分これは杜撰だと思うのですよ。その点先ほど厚生大臣のお答えには不特定でわからん場合には、それはそれでいいと思うのですよ。具体的に移譲を予定されておるところがきまつておるのに、それは具体的にわかるんですよ。それをなぜやらないでこういう算定をしたのか、その点私はどうしてもわからないのです。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 一応六十カ所は計画としては考えておりますけれども、先ほど申上げましたように強制するものじやございません。従つて任意にどこが譲り受けたいとおつしやるかわかりません。従つて予算も一応の予算を組んで差上げるときに具体的にその数を見まして、それではあそこはどのくらい整備費が要るから、これだけ差上げよう、これは私は当然だと思うのです。全部予定されたものは皆右から左に移譲されるということであれば、これはお話のように全部具体的にきめるということもありましようが、私どもは強制してやるというつもりはございません。それからどこの病院が譲り受けになるのか、どこの病院が残るのやらわかりません。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 それじや移譲されないときの整備費はここに幾らあるわけですか。移譲しない場合に幾らあるかということは、これは出て来なければならない。強制でないとおつしやるなら、移譲しない場合どこにはどれだけの整備費というものはわかるはずです。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 残つたものについての整備費は必要があれば必要に応じて組むつもりで組んでございません。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 どうも全くですね、何のためにこういう予算の組み方をしたんだか理解に苦しむのです。只今の厚生大臣の答弁は速記に勿論そのまま残つておるのですから、私はもう一度この速記をよく見て、よく考えて見たいと思つておるのですが、どうしても私はわからない。更に又この積算の基礎についてどうして私どものもらつたこんな資料でよろしいのですか。実際平均して、二カ年分を二で割つて、そうして整備に必要な個々の具体的に予定された地域が困つておるのに、それを積上げてやらない、こんな杜撰な組み方で一体よろしいのかどうか。これは大蔵当局のほうからもこの点伺いたいのですが、こんなような予算の組み方で一体いいのですか、河野主計局長も見えておりますので、一つ伺いたいのです。

河野一之大蔵省主計局長

○政府委員(河野一之君) 移譲すべき病院の数或いはその規模等が確定いたしませんので、本来ならば予算の積算につきましては積上計算をいたすべきでありますが、止むを得ずいたしませんので、只今提出いたしてありますような資料によつて積算いたした次第であります。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 その計算することができないから止むを得ないと言つても、できるじやありませんか。それをしないだけであつて、どうも今までの御答弁ではどうしても満足できません。こんな杜撰な予算の組み方でこの移譲の問題をやるとしたら重大な問題だと思うのです。そこで次に私は強制しておらないと言われますが、頂いた資料を見ますと、全国的に病院を建てたいという意欲が非常に盛んで、八十九億ですか、二十七年度公立病院整備に要する起債調、約九十億の起債の申請額が出ておりますが、このうちどのくらい認められるか。実際にどのくらい認められるでしようか。これをちよつと伺いたい。

細郷道一地方財政委員会監理課長

○説明員(細郷道一君) ちよつと本日政府委員が差支えますので、私代理で参りましたから……。本年度八十九億ほどの申請を頂いたのでございますが、現在病院の起債の枠としてございますのは十六億でございます。従いまして非常に割合は低くなつております。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 そこで九十億も要請して十六億ですね。二割、約二割。これは厚生大臣どういうふうにお考えになりますか。九十億も要請して十六億しかこれは認められておらない。如何に要求が熾烈かということがこれでよくわかるのであります。如何に政府がこれを認めていないかということもよくわかるのですが、そこでこういう実情を背景にしてこの法律案を見ますと、昨日も御質問したように、この国立病院払下については地方債のこの起債、それを、恐らくこれは別枠だと思うのです。それでそれについては優先的に地方債でよろしい、而も又重に払えないときには十カ年年賦ですか、又その延納を認めるという方針ですね。そこでそういう意欲を与える。こつちのほうで九十億も要請があるのに二割しか認めない。それで地方のほうではどうしてもそういう国立病院の払下のほうに走らざるを得ない。そうならざるを得ないじやありませんか。これは間接的には私は強制と言えば強制的な、或いは客観的に強制的な方向にこれは向けているのではありませんか。そうでなければ、こつちの起債をどんどん認めるとすれば、そつちは問題は起らないと思うのですが、更に厚生大臣は国立病院をこれを移管した場合、病院が減るのではないと言われますが、殖えるのでもないと思うのです。これは殖えるのではないのであつて、地方で以て病院を建てたいという非常に意欲がある。意欲があるのに対して、それは現在ある国立病院の上に更にそういう要請があるのであつて、国立病院を移譲したところでちつともこの意欲が満たせることじやないと思うのですよ。ただ国立から公営に移るだけであつて、ちつともこれは殖えたことにならんと思うのです。殖えることになりません。そういう意味から行きましても、この根本がこういうことによつて社会保障費を削つて、そうしてこういうようなところへ、政府はけちけちこんなところからいろいろな防衛費とか、或いは公安関係費というものをひねり出して行こう、私はそう見るよりほかない。そうでなければ、この起債についてもたつた二割なんということはないと思う。そつちのほうから攻めて行つて、どうしてもそういうふうに行かざるを得ないように仕向けておるとしか解せない。私はこれは客観的にどうしても強制をしている。如何に主観的に厚生大臣が強制でないとおつしやつても、そういう方向に行かざるを得ない。私は百二の理由として厚生大臣にその点をお伺いいたします。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 成るほど起債の要求は九十億で、現在予定しておるものは十六億で十分でございません。併しこれはひとり病院ばかりではございません。或いは公共施設につきましても地方の起債の要求は実に多い。併し今日の日本の財政状態では止むを得ない現在の状況にあるわけでございます。それだからと言つて、そのほうを絞つてこちらのほうへやるという、そういうたちの悪い考えを以て移譲を考えたわけではないのであります。移譲を御希望になる向きには、できるだけそれに便宜の方法を講じようということは、これは私は常識ではないかと思います。お値段にしましても、そう無理な値段にしない。起債も一時に金と言つてもないであろうから、便宜の処置を講じようということは、これは当然の措置だと思います。それを片一方を閉めておいて片一方に流れるようにする、意地悪くその移譲を強制するという、これは今木村さんから言われて、成るほどそれはそういう方法もあるものかなと思つて、私はやつと気が付いたくらいであります。それから委員長に、ちよつと失礼でございますが、私は実は労働のほうの両院協議会のほうを受持つておりますので、ちよつと今呼びに来ておりますから、すぐ参りますから暫らく御猶予を願います。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) それでは暫時休憩をいたします。    午後四時九分休憩    —————・—————    午後五時十九分開会

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 休憩前に引続きまして、これより厚生、大蔵連合委員会を開きます。  質疑を続行いたします。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 厚生大臣はあとですか。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 厚生大臣は連絡をしております。厚生大臣は体のあき次第こちらへすぐ出席することになつておりますから、御了承願いたいと思います。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 大蔵大臣に伺いたいのですが、先ほど資料を頂いたのですが、二十七年度の国立病院整備に要する起債調という資、料を頂きましたが、大体八十九億、ざつと九十億の起債申請額が出ておつて、これに対して今までこれを認めておる見通しの額は約十六億、大体まあ二割程度ですが、これに対して今度のこの法律によつて、今審議しておる法律によりますと、国立病院を地方に移譲する場合に、地方債で払つてよろしい。それから援用の規定もある。その場合の地方債は、この地方債の発行計画の枠外なんですか。この法律によつて国立病院を払下げる、そのときに地方の財政上それを支払うこと困難なときには、その場合には起債を認めるということになつておりますが、その起債というのは一般起債とどういう関係にあるのですか。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) そのための起債につきましては、例の六百五十億の枠外にいたしたいと考えております。原則といたしまして……。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 どうして九十億もこの起債の要求があるのに、国立病院の移譲の場合のみこの枠外にどうして認めるかですね。そこがよくわからないのです。それはそういう、まあこれは特典ですか、特典によつてその国立病院の移譲を私は間接的に強要して来ておるというように私は思えるのですが、九十億も起債の要求があるのに、それをどうして認めないで、そのうち国立病院移譲のために起債を認めるなら、その枠をどうしてこの中で認めないのか。この中で認めないで枠外において、この法律を国立病院の移譲の場合のみ特に特典を与えてこれを認めるというのは、そこにそういう起債面から国立病院の移譲というものを半強制と言いますか、そうやらざるを得ない方向にこれを持つて行くことにたると思うのですが、厚生大臣は強制じやない、強制じやないと言いますけれども、そういう面から私はどうも強制になつて来るのではないか、こう思うのです。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) この六百五十億の問題につきましては、大蔵委員会或いは予算委員会におきまして、木村さんとたびたび議論した点であるとも思います。御承知の通り六百五十億という枠を作りますゆえんのものは、政府資金をそれだけ撒布する場合におきまして、インフレその他の関係から一応枠を作つておるのであります。で、六百五十億の枠で足りない場合におきましては、御承知の通り枠外において地方債を民間引受けで発行するということも認めておることは木村さん御承知の通りであります。而うしてそれは飽くまで民商の引受けによりますので、信用の造出にはなりません。従いまして六百五十億の資金運用部の枠外にそういう例外を認めております。併し今回の国立病院の移譲に伴うものは資金関係の動きではない。物資を調達して、いろいろな点が、インフレ、デフレの問題が起らずに帳面ずらの引換えになるわけでございます。だから資金運用部の金を出す、郵便貯金その他から人づて来たものを出すところの枠と、国立病院を地方に分けて、分割いたしました場合において、地方に金がある場合は別問題でございますが、ない場合におきましては、帳面の附け替えというものであつて、六百五十億の枠とは性質違つて来るということは木村さん御承知の通りだと思います。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 その場合ですね。政府が病院を地方に移譲したその代金として地方債を受けとるわけだと思うのですね。その受取つた政府の地方債というものは、ただそのまま持つているかどうか。やはり資金が必要なときにはそれを資金運用部にこれを持たしてこれを使う、こういうことになり得るのじやないでしようか。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) 若しその地方債を政府が日銀の引受けによつて、日銀へ売つたりいたしますとインフレの原因になります。従いまして政府はそういう地方債はずつと持つておる計画で行かなきやなりません。それはもうインフレ対策としてその地方債を政府が日銀引受によつて出す、信用造出をやるならば、国が国債と日銀の信用造出によつて日銀に持つて来ることと同じことでありますから、そういうことは厳に今の情勢では慎まなければなりません。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 私はインフレということのみにこだわつて言うのではありませんが、一つの個々の不動産を証券化するわけですね。不動産を証券化して政府が持つわけです。そうしてこれを必要のときには資金側用部に政府が持たせば、そごに政府が使える金が出て来るわけです。その場合にやはり資金運用部資金の資金計画としては、政府がそうやれば今まで枠外の金が、政府は資金運用部にそれを持たして金を俊わなければ、よその使えろと予定された金がそちらのほうに行くのであつて、資金計画と違つて来ると私はそう思いますが、政府はただじつと持つていて使わなければ、これは別でありますが、その点やはり私は地方債というものは一つの証券としてですよ、全体としてそこの証券の日本国内における地方債のボリュームというものはそれだけ殖えるわけだと思うのですよ。それはまあ政府が持つているのだから、今度の資金計画の枠外の地方債であるというふうに、そう簡単に考えていいかどうかですね。何のために地方債のこの起債の枠というものをきめたのか、私はやはりそれは崩れて行くと思うのです。そういう考えから若干理論的には崩れて行くと思います。その点はどういうふうに……。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) 先ほど御説明申上げたことを繰返す必要はないと思いまするが、枠というものは資金運用部に民間から入りましたものを、地方債に幾ら幾らとか、金融債に幾ら幾らというのが枠でございます。その枠のうちには入れない。政府はその地方債を持つておるのであります。若し持つている地方債を政府が預金部のほうで予定以上に金が集まつたときに、これを預金部に持たすか、持たさんかということは、そのときの情勢によつて考えるのでありまするが、私は帳面の附け替えは、実質的にはそういう程度のものでありますから、他の必要な地方債が非常に輻湊しておる場合におきまして、こういうものを政府が地方よりも優先的に預金締に引受けさして金を政府で使おうという考え方は持つておりません。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 それはですね、政府が使わなければその通りです。その通りですけれども、一応そういう使い得るフアンドというものはできる。今まで病院として持つておれば、そういうフアンドは出て来ないのですけれども、これを売つて債券化すればそこに一つの流動的資産というものが出て来てこれがやはり一つの購買の手段に賑化されるわけですから、その点は私は今は使わなくても、将来又使う、こういうことはあり得るのであつて、それは私は違つて来ると思うのです。そこのところは今使わないと言えばその通りですけれども、私はこの病院の地方起債について一応この十六億しか認めないで、国立病院の必要のときには地方債の発行ということを特に認めるということは、私はどうもそこのところがおかしいと思うのです。それならば、なぜこつちのほうで考えなかつたか、その最初の申請額についてどうして考慮しないか、その点はやはり間接的に国立病院を移譲せざるを得ないような方向に追込んで、そういう形でどうしても私はそういうふうに考えざるを得ないのです。この点は大蔵大臣と意見が違つて来ますから、これ以上質問いたしませんが、次にお伺いいたしたいのですが、先ほど河野主計局長にも質問いたしたのですが、積算の基礎ですね、どうもこの積算の基礎が、六億四千万円の整備費の積算の基礎がどうも私は納得行かないのです。資料として頂いたのですが、二十五年度と六年度の補助金の額を足して二で割つて、それに五〇%かけて、それに六をかけて、そうしてこれが六十カ所の国立病院移譲に伴う整備費であるというのですけれども、これは六十カ所に対する平均的なものではない、個々によつて皆違うと、こういうのですが、私は下から積上げたものと思つたのです。六十カ所の個々について六億四千万円と思つたのですが、そうでもない、それで大蔵省で査定する場合、六十カ所という国立病院の移譲の対象となる、予定になつておつたものはわかつていて、それに対する整備費というものを計算して積上げて行かないで、先ほど私が申上げたような、二十五年度と六年度の補助金を足して二で割つて、そうして五〇%かけて、これを六で割る、こういうような計算で予算を組んでよろしいのかどうか、積算の基礎と言えば、具体的に六十カ所わかつておるのに、なぜそれから積上げて行かないか、大蔵省として、そういう査定に当つて私はどうも大蔵省らしくないと思うのです。こういうラフな積算の上で六億四千万円を出すということは、この点大蔵大臣はどういうふうにお考えでしようか。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) 先ほどの問題でも木村さんよくお考え下さつたらおわかりと思いますが、六百五十億の枠のうちに入れて、枠のうちに入れてですよ、そうして政府が金を資金運用部から貸して、そうしてそのお金を政府に納めさせて、そのお金を政府がどういたしますか、又預金部に預ければこれは同じことなのです、それを政府が売つてしまうということになりますと、他に非常に要求のある地方債の枠をさなきだに減すことになる、そういう措置は木村さんもおとりにならんわけです。これはよくお考え下されば、私は枠外において地方の状況を考えて行くのが本当だと、こう思うのです。次に六億四千万円の金の積算の基礎と、こういうことをおつしやいますが、これがどれだけの整備費を付けるかという問題も、六十カ所ある個々の点につきまして、よほど違つて来る、そこで一応の予算といたしまして、主計局長が説明いたした通りにやつておるのであります。で、初めから強制するわけでもございません。そのときの状況によりまして、適当に予算を使つて行こう、で、私は予算委員会その他でも問題になりませんでしたが、或いは分科会では問題になつたかも知れませんが、一応御了承を得ておると心得ておるのであります。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 先ほど河野主計局長から一応伺つたのですけれども、それではどうも私はわからないのですが、厚生大臣からも伺つたのですが、どうしてもその点はわからないのです。大体こういう医療機関を支障のない程度に運営するための整備費というものは大蔵省でどう考えておるか、大体これは程度の問題だと厚生大臣はそういうように御答弁になつていますが、大体の基準というものはあるのじやないかと思うのです。大蔵省のほうでは、若し六十カ所を今度は移譲しないとする場合について、整備費として六十カ所の個々の病院についてどういうよりに考えておられるか、これはやはり大蔵省の立場としては、私は査定する場合にその基準というものをお持ちだろうと思うのです。その大蔵省のほうの査定基準、それをお伺いいたしたい。

河野一之大蔵省主計局長

○政府委員(河野一之君) 六億四千万円をどういうふうに積算したかというお尋ねでありますが、これは先ほども申上げた通りでありまして、六十カ所の病院につきましても、具体的にどの病院をどうするかという問題もありますし、又へ結核療養所に転換する場合に、この整備費をどうするかといつた問題もありまして、この場所がはつきり確定いたしておりますれば、そういうような具体的な案も立ち得るのであります。この場合におきましては、そういつた点がまだ法律も出ておませんし、その結果如何もありまするので、先ほど御説明したような案になつておるわけであります。この経費が若し余れば、それは不用にたるわけでありまして、この六億四千万円の範囲内で病院が一応の整備かできる、こういう建前で計上したわけであります。整備の何にいたしましても、木造のものをコンクリートにするということもありますし、或いはいろいろな機械の整備その他もありまするが、一概にこの病院をどうというような積算はなかなか困難であろうと思います。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 只今河野主計局長から、余ればこれをその年度に使わないという、こういうのですけれども、余るということはどういうところから出て来るのか、これは六十カ所について一件当り平均的に割振るならば、六十カ所の予定が、これが三十カ所という場合には半分余るわけであります。そういう問題が起るのですけれども、個個によつて皆違うと、こういうことになつているのですね、それで余る余らんというのはどういうところから出て来るのか、その点がどうも私はわからないのです。平均的ならはつきりわかるのです。六十カ所予定したけれども三十カ所である。そうするなら三十カ所分余りますけれども、その下から積上げて来ないから、非常に妙なことにたつておるのです。仮に二十カ所の場合でも余らないということがあり得るのか、そこのところがどうも私はわからないのです。

河野一之大蔵省主計局長

○政府委員(河野一之君) これは六十カ所ということで一応積算いたしておりますので、それが三十カ所或いは二十カ所ということになれば余るのが普通であろうと思います。併しこれは個個の病院につきまして、どの程度に整備したがいいかということは個々的にきまるわけでありまして、この程度ならば地方団体は引受けよう、これくらいならば嫌だというようなことで、具体的にそれはどこまで整備するのか、機械はどうする、建物はどうするといつたようなことに相成りまして、或いは場合によりましては、事情によりましては、三十カ所で余らんということがあり得るかも存じません。そこで六十カ所と一応予定したのでありまするから、数が少くなれば余るのが普通であると思います。個々の今後の交渉によりまして、この金額はきまることだと考えております。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 どうも随分妙な予算の組み方をしたと思うのでありますが、私はまだよくわかりませんが、他の委員が恐らく又質問されると思いますから、この点は私はこの程度にしておきたいと思いますが、殊に大蔵大臣がお見えになつておりますからそれでは大蔵大臣にお伺いいたします。この財政措置とか、予算上における社会保障費というものについて大蔵大臣は一体どういうようにお考えか。特にこの国立病院について独立採算制をとるようになりましたけれども、私の考えではそういう形において国立病院に対する政府支出を節約して、それを他のほうの生産的支出のほうに向けるためにそうことをやりたと思うのです。この点は社会保障という観点から独立採算制の問題について大蔵大臣はどういうふうにお考えになつているか、この際お伺いしておきたい。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) 政府の社会保障費を減らすためにやつたというわけのものでもないのでございます。移譲につきましての趣旨は厚生大臣からたびたびお話申上げておると考えております。なお社会保障関係経費並びにそのうち特に医療関係につきましては私は二、三年前に比べまして結核対策を中心として相当な力を入れて来ていると私は考えておるのであります。併しまだ完全ではございません。従いまして今後におきましても予算の編成に当りましてはこういう方面にできるだけの力を注ごう、こう考えております。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 大体私はこの独立採算制の問題でも、それから今度の法律案でも、国立病院を地方に移譲するという法律案を大蔵省側の意見が強くこれに反映されておるのだということを我々は聞いておるのです。それは財政面から、予算面から国立病院に対するそういう政府の支出を節約して行く、初年度においてはすぐそう節約にならんかも知れないけれども、六十も移譲してしまえば社会保障の負担を地方のほうに転嫁して、その地方のほうでは結局財政困難だから、これは結局有料患者のほうを多く診て、そして大蔵大臣が楽にすると言われる貧乏人のほうが非常に苦しむ、そういうふうに私は結果はなつて行くと思うのです。政府は社会保障に力を入れると言いますが、それから結核対策について力を入れていると言いますけれども、それは多少は力を入れて来たと思いますが、併し実際においてはそれ以上に、結核問題は政府が力を入れている以上に問題が悪化して来ているのですから、ちつとも積極的な対策ということには少、もなつていない。あとを追つかけているだけであつて……。そういう点、今の吉田内閣の性格としてこれはもう根本問題になりますけれども、社会保障に力を入れていると言いますけれども、全く私はこの法案を見ても逆だと思う。今後社会保障に大いに力を入れて行くというならばどういう政策を、どういう方針を持つておられるか、特に私は大蔵省側がこの予算面からいつてそういう方面を圧迫しているように私は思うのです。そういう点について今後の私は方針を承わりたいと思います。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) 木村さんは御想像でいろいろ我々の政策御批判なされておるようであります。私は今まで何と申しましても日本の経済を安定し国民の生活水準を上げるということを土台にして言つております。従いましていろいろ手を尽して参つたのであります。国民生活水準も徐々に向上し、雇用率もだんだん殖えて行つておる。そうして片一方では取残されたかたがたに対しましてできるだけ国家の援助を伸ばしたのであります。まだ十分ではございませんが、そういう考え方で進んで来ておるのであります。今後におきましても経済界の安定の度を加えますにつれまして国民大衆の生活水準の向上、社会保障制度の拡充、これらは政治の根本だと、こう考えております。その点につきましては常々から非難を受けておるのでありますが、私は二、四年前に比べましてよほどこういう点はよくなつて来たと考えております。併しこれでは十分でございませんので、あらゆる方面につきまして社会保障等につきましても力を入れて行く、こう考えております、

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 それでは今度の国立病院の地方移譲を政府はこれを撤回下されば、私は今大蔵大臣の言われる方向に行くと思う。併しこういう法律案を作つてやればむしろ逆になつて来ると思う。これまで努力されたと言われますが、私は努力したといつても現在の実体がよくなつていなければそれは何ら努力したことにならない。最近私の結核に罹つたところの友人から手紙が参りました。それをここで読むことをお許し願いたいのです。最近の結核患者の、而も働いておるものの結核患者の状態についてこういうことを言つております。  結核のように長く療養を要し、療養費も手術代も、又薬代も高い病気はありません。而も結核は貧しい人たちに多いのですから一般的な生活費も勿論問題になります。従つて結核の世界では治癒を高めるのは医学でなく政治そのものであると言えます。ここ数年結核医学は外科学においても薬化学においても非常に進歩し、病人の大部分は治癒し得るようになりました。併しそれに反比例して社会条件は極めて悪化し、家計内容の窮乏、社会保険、生活保護法、結核予防等の予算の削減、医療研究機関の国庫負担の削減など相次いで行われ、国立病院のペットが足りないので入院までに半歳から一年待たなければならない。而もその間に或る者は古い頭の開業医の犠牲となつて金を搾られ、病気をこじらせ、中には死んで行く者もある。首尾よく入院したものでも完全治癒を待たずして退院を命ぜられます。その理由はもつと悪い者にベットをあけるためです。又或る人は自分が働きに出るために医者に隠れて労働を続け遂に取り返しのつかない悪化を招きます。生活保護法は当然との人たちの生計を保障してやるべきです。こうして結核の世界では結核菌と闘う前に自由党内閣と、それに連らなる地方自治体相手に闘わなければなりません。結局医者の診断時間の半分は身上相談である。医者は患者を診断して適当に処置をし、注意を与えたりする、その後には患者の家計の診断、向う数カ月に亘つて医療を含めた生活の処方をします。その他社会保険、生活保護法、結核予防法、ときには労働基準法の説明をして患者の指導を行います。医者は保険所の役人や民生委員より法律に詳しいのが普通です。そして労働者の中の生活を驚くほどよく研究しております。このように書いておる間に国内のどこかでは幾人かの患者が国家の保護の足りなかつたばかりに息を引取つておるでしよう。結核の世界に入つて見ると結核に対する予算が少いことがはつきりわかります。  こう言つております。私は医療対策は予算だと思う。こういうような実情にあることを大蔵大臣は十分に認めなければならん。努力したといつても現状がよくなつていなければ何にもならないと思う。世界的に見ても如何に日本の社会保障費が僅かであつて、それで身分下相応の防衛負担金は、而もフイリピンよりも不利な条件で、そうして防衛分担金の九十何億というのは我我の税金でこれを負担しなければならん。こんなような条約を結んでおいて、そうしてどうして社会保障のほうに努力していると言えるか。私はその点政府が努力している、いると言うけれども、私はちつとも努力しておらないと思う。実質的にどういう面においてそれでは政府の予算措置によつて、今の結核の問題なりそういうものが改善されているか、そういう点を若し改善されておるとおつしやるなら私は具体的に示してもらいたいと思うのです。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) 只今どなたかのお手紙をお読みになつたようでございますが、そのうちに述べられたことに対しましては我々と事実の認識がかなり変つていると思います。私は今まで申上げましたように、相当の努力をして来ておるのであります。どれだけよくなつたか、どれだけ努力して来たかとおつしやれば申上げまするが、結核の病床につきましても大体一万床ずつを最近は殖やしておるのであります。又ストレプトマイシンの半額負担とか、いろいろな国家負担をいたしておるのであります。こういう事実をお考え下されば私はお認め下さると思います。又予算審議その他におきましても縷々申上げまして大体御了承を得ておると私は考えておるのであります。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 只今の大蔵大臣の御答弁だけでは実際的に改善されているということは立証されないと思う。その予算の名目的金額を殖やしただけで改善されているとは言えない。これを物価関係を考慮して、或いは人口の増加というものを考慮すれば、二十七年度は二十六年度よりも実質的に減つていると思うのです。そういうようなところはごまかしであつて、物価勝負とか人口増加というものを考えないで、ただ名目的に金額が殖えたと、こういうので政府は改善されたとか何とか言つていますが、併し現実において結核患者なんかが殖えて来ている。そういうような点について、又苦しくなつて来ているのです。こういう現実に私は立つていないと思うのです。だから実質的には私はちつとも改善されておらないと思う。只今の大蔵大臣の御答弁だけで実際に改善されているとは思えないのです。そこで今度の国立病院の地方移譲は、これはむしろ大蔵大臣が今言われましたように、社会保障というものに対して努力していると言つているけれども、実際の結果をどう考えておられるかですね。この結果が結局よくない。我々はそう思うのですが、大蔵大臣としては国立病院の移譲をどう考えているか。これは厚生大臣に先ほど質問しましたが、結局これは有料患者、地方財政の窮乏については大蔵大臣は一番よく御存じなんですから、こう窮乏した地方に病院を移譲して、その結果が結局病院が積極的に殖えるわけじやありませんし、結局医療内容の低下になり、そうして有料患者を多く入れるようになるから、貧乏人が困つて来る、こういうことになることはみすみす明らかだと思いますが、その点大蔵大臣はどうお考えになりますか。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) 社会保障費が殖えたからといつて、それは物価が上つたとか人口が殖えたということであるのであつて、ごまかしだとおつしやいますが、ここ三、四年前に比べますと先ほど申上げましたように、病床の数が殖えただけでも相当のものでございます。而も火先ほど申上げましたストレプトマイシンとか、或いは結核手術費の半額を政府が負担するということも、これは新らしい事実であるわけなんです。物価が上つたとか、人口が殖えたという問題じやないのです。そういうことを否定なさるということは私はとらないのであります。これと同じような議論であります。立場が変つておるからそうおつしやるかも知れませんけれども、国立病院として経営しておるものを地方の希望によつて、そうしてこれが利用価値を向上するという申出があつたときに移譲するのでありますから、私はあなたの御心配になるようなことはないと考えております。私は地方に希望ある場合におきましてこれを移譲してやるということがこれが合理的なことだと思います。何も押付けるわけじやないのでございますから、この法案はいい法案であると実は考えておるのであります。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 私は大蔵大臣関係の質問は、又野溝さんもあと関連して質問したいとおつしやつていますから私はこれで一応この程度でおいておきますが、あと厚生大臣に対して先ほどの続きがございますからそれを留保いたしまして一応私の質問はこれでこの際野溝氏にこれを譲りたいと思います。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 私は大蔵大臣に数点質問いたしたいと存じます。本法案は特に大蔵省の所管が、私はウエイトが強いと思います。なぜかならば国有財産の管理が主点であります。勿論厚生省でやつていかんということはないのでございますからそれはまあ差支えないのでございますが、併しこの国有財産の処分乃至管理に関する問題につきましては特に所管大臣でありまする大蔵大臣が十分審査或いは調査等々をやつての結果であろうと存ずるのでございますが、その点に関して大臣の所見を先ずお伺いしておきたいと思います。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) これは野溝さん御承知の通り国有財産には公用財産と雑種財産がございます。雑種財産につきましては大蔵大臣の所管でございますが、各種の公用財産につきましては一般会計、特別会計のものにつきましても所管大臣は大蔵大臣ではございません。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 勿論行政財産或いは普通財産、雑種財産等のいろいろ国有財産には区別がありますが、併し今のように全然関係はないというならば先ほど自信たつぷりの意見を私は言えないと思う。国有財産に所管大臣の大蔵大臣が如何にも関係のないごとき意見を出される、これは私は国民は迷惑すると思う。例えばこの国有財産法を見ても、管理及び処分の点について十条では「大蔵大臣は、必要があると認めるときは、各省各庁の長に対し、その所管に属する国有財産について、その状況に関する資料若しくは報告を求め、実地監査をし、又は閣議の決定を経て、用途の変更、用途の廃止、所管換その他必要な措置を求めることができる。」、これは「必要な措置を求めることができる。」という他動的な条文ではありますが、先ほど同僚でありまする木村君の答弁に対して、この法案は最もいい法案であり、且つ又整備の点についてもこの程度でよろしいという見解を表明されておるのであります。そこで大臣が勿論厚生大臣でやつたものであつて、自分のほうは余り関係がないと言われるならば何をか言わんやでございます。併しさようなことは一国の大蔵大臣がかような見解に対して、簡単にこの国有財産の処分に当つて関心を払わんというような見解がよいか悪いかという点について重大な点でございます。今後質問をこれから継続する上におきまして重大な点でございますから、このことをはつきり所見を伺つておきたいと存じます。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) 国立病院の建物の所管はどこにあるかという御質問と心得まして、これは厚生大臣の所管であると申上げたのであります。この国有財産のうち、大蔵大臣の所管は雑種財産と大蔵省所管の公用財産でございます。従いまして、面接の所管ではございません。ただ問題は、大蔵大臣はいわゆる国庫大臣と申しますか、財政大臣というのでありまするから、間接的には今お話のような点につきまして意見を述べることはございまするけれども、直接の所管大臣ではないのでございます。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 そこで本法案に対しまして直接の所管大臣でないからという御見解でございますが、閣議において本法案に対する意見の開陳並びにこの事項に対しましては、法案が出るまでに関係当局に折衝になつたことと思いますが、折衝につきましては厚生大臣と大蔵大臣の間に折衝を重ねて来てこの成案を得たものであるかどうか、この点を聞いておきたいと思います。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) 事務当局の問におきましても折衝を重ね、そうして予算編成の場合は私が主管としてやります。又法案のときには厚生大臣からこの法案が閣議に提出されまして審議いたしました。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 そこで私はお伺いするのであるが、先ほど来問題になつておりまする国立病院六十個所の整理の問題ですが、その整理の問題について積算の基礎に対して論議が交されたのでございますが、私ども委員といたしましてその答弁に対しましては了解を得ることができないのでございます。なぜかならば、一体この六十個所を地方に移譲するということに対して、先ず第一に希望によつてこれを移譲するということを両大臣とも言われておる。両大臣は先般私の質問の際には出席になつておらなんだから速巳録は或いは見ないかも知れない、併し事務当局から委員会の経過は聞いておると思う。若し聞いておらんたらばそれは怠慢である。私の事務当局に質問の際は、九十個所の国立病院の内容は非常によく順調に行つておると言つておる。そこで手許に渡された資料を散見いたしますると、大体において国立病院の大半は八百万円から一千万円の赤字を出しておる。かようなことを今ここでとやかく聞くのではありませんが、さような赤字を出しておる国立病院の経営に当つて、地方がさようなものを歓迎するはずは私は常識的にもないと思います。若し仮にこれがありとするならば、私は具体的にその希望のある個所を言うてもらいたい。政府諸君の答弁にばるというと、かような法案を何が故に出したかという私の質問に対して、希望があるからこれを出したと言うが、私は希望があるという各府県を列挙せよと申したところ、それを列挙しなかつた。私はこういうことにつきましてはむしろ厚生大臣から聞くべきですが、併しかように全国的に自治体の希望でないものをあえて早まつてかような法律案を出す必要はないと思うが、この点に対して関係大臣といたしまして、特に財政上の負担を負わなければならん点もありますので、この点大蔵大臣の所見を聞いておきたいと思います。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) 昨日の委員会におきまして矛、ういうことが議論になり、意見の交換せられたことも出席いたしまして承知いたしております。私はまだこの資料を見ておりませんが、私の見通しでは国立病院の経営は最近とみに合理化せられたと聞いておるのであります。二、三年前に比べましてよほど合理化されておると聞いております。而して又最近におきましては、これは今年からでございますが、一点単価の問題の解決等によりまして病院の経営は独立採算制に近くなつて来たということも聞いておるのであります。従いましていつの資料かは存じませんが、私は国立病院は今後相当の成績を挙げ得るものと考えております。従いましてこの法案の趣旨は、地方で自分のところで経営したいという申出がありますときにはいろいろな財政面も地方のほうでお考えになりましようし、又その土地の住民のかたがたの医療関係につきましても十分考慮の上申出があると考えておるのであります。私はこういうものは政府が持つておるのがいいということになりましても、若し地方のほうで我々のほうで持つたほうがいいんだということになれば、これをお譲りする機会を作るということが政治としていいことじやないか。別にどうしても買わなければいかんというのではないのであります。国でやつてもいい、地方でやつてもいい、併し今は国でやつておる、併し地方がお望みになるならばそれを地方の意思に任して適当な方法をとるのが政治のやり方ではないかと私は考えておるのであります。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 誠に御尤もな見解でございます。それならば全国各府県の自治体があなたの言うように大部分の国立病院の移譲を申出ておりますか、その点について明確なる御回答を願いたいと思います。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) 私は所管でないから存じませんが、昨日のここの議論の様子を聞きますと、相当程度申出があるそうであります。而してこの法案は六十全部が申込まなければいかんという場合ではないのであります。六十のうちでも相当数が申込があつて、而もそれが意見が合い、医療関係の拡充強化になるというのならば、私はこの法案は駒方の希望に副うものじやないか、これが本筋だと考えます。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 大蔵大臣が地方からの要請の数につきましては所管大臣の厚生大臣からというお話でございまするから、それは省略します。ところがこの大臣の見解から言いましても、さように希望のあるものに対しては地方に移譲することのできるように、融通のある法案として制定立案をしたのであるから、誠によい法案であるというふうに言われますけれども、一体それならばなぜこの法案をもつと具体的にしないんですか。私はかようなことを決して野党なるが故にいや味で申すんじやありません。賢明なる、特に事務的に明るい池田大蔵大臣において、私はかような法案があなたの答弁の内容と違うことを一つ御了承願わなければならんと思う。この法案を見て御覧なさい。国立病院特別会計所属の資産の譲渡等に関する特別措置法案ですよ、この法案の中には希望によりなんということを書いてある所は一行もありません。そうして最後の「理由」を見て御覧なさい。「国立病院を地方公共団体等に移譲するため、」、決定的じやありませんか この文句は。僕は法学士でもないし弁護士でもないから余りよくわからん。私の頭脳が若し鋲が欠けておりたならば、これは一つ一般の人に判断願いたい。私はこの理由書はそう解釈する「国立病院を地方公共団体等に移譲するため、当分の間、その移譲する国立病院の所属に係る資産の譲渡等に関して特別の措置を講ずる必要がある。」、決定的ですよ。これがこの法律案を提出する理由である。短文ではありますけれども、希望によりとか、或いけその地方の申出によりとかいうような言葉は一言半句もありません。誠に両大臣とも御都合のいい解釈をしておるのでございますが、かような点から見ても、私は大臣の見解が少しく良心には反するのじやないか。厚生大臣の掩護射撃をするのもよいのでございますが、この点は十分一つ国家の財政大臣としての表現を誤らんように御答弁願いたいと思います。

池田勇人自由党大蔵大臣

○国務大臣(池田勇人君) 希望によつて売るとかということは書いてないからと申しましても、この法律は国有財産を特別の条件によつて譲渡しようという法案でございまして、売らなければいかん、買わなければいかんという法律でございませんので、こういう規定の仕方をしておるのであります。国有財産の譲渡の規定でございますので、そういう義務的のことは書いておりません。詳しいことは主計局長からお答えいたします。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 それではその点は私は見解の相違といたしまして、それ以上はその点は省略しておぎましよう。そこで六十個所移譲するにつきまして、希望によるということでございますが、一応六億五千万円という整備費の予算を計上することに承諾をされたようでございますので、この法案になつて出たのですが、そこでこの整備費の算定基礎が相当問題になつておりまして、まだ割切れておりません。そこで私はこの点を経過的にお伺いするのでございますが、これは大蔵大臣でなくとも主計局長でも、或いは他の政府委員でも結構でございますが、お伺いしておきたいと思います。と申しますのは、聞くところによるというと、最初五十数億の整備費に関する予算の要請をしたということでござやますが、私はそれが如何なる算定の基礎か、基準計算か知りませんが、それが六億五千万円に整理されたというのですがその間の経緯につきまして詳細にお話を願いたいと思います。若し詳細にお話が願えなければ、私のほうから改めて御質問したい。

河野一之大蔵省主計局長

○政府委員(河野一之君) ただ移譲いたします病院につきまして五十数億の整備費の要求が出たということはございません。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 今の主計局長の答弁はつきりわかりませんが、もう一回お願いいたします。

河野一之大蔵省主計局長

○政府委員(河野一之君) 只今野溝さんから五十数億、厚生省から整備費として要求があつたというお話でありますが、そういうような事実はございません。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 五十数億という価格は決定的に言いませんでしても、その経過について一つこの際、審議上必要でございますから、経過的にお話を願いたいと思います。

河野一之大蔵省主計局長

○政府委員(河野一之君) 経過と申しましても、そういつたようなお話はなかつたのでありまして、従いまして申上げるようなことがないのでございます。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 そうするとすぐぼんど六億五千万円というものを整備費を出されて、すぐあなたのほうではOKというわけで了承したわけですか。

河野一之大蔵省主計局長

○政府委員(河野一之君) 六億四千万円の金につきましては、この程度の金が要るであろうという厚生省からの申出でありまして、いろいろ審議いたしました結果適当であると考えまして閣議で決定いたした次第でございます。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 あなたの答弁が、いろいろ審議してと、こういうのだが、その審議する経緯についてですね、この際僕らその内容さえわかれば質問を成るべく早く打切りたいと思うのだが、そういうことでただあいまいにされておつたのでは、審議の進行しようもないではありませんか。その審議のあつたという経緯について、私はその尻尾をつかむのじやないですが、むしろ大臣ならばこの際私は少しく意見の交換もするけれども、主計局長、事務当局に何も尻尾をつかもうというような気持で質問するのじやないから、その経緯を一つ話して下さい。

河野一之大蔵省主計局長

○政府委員(河野一之君) 厚生省が病院の整備費として当初予算の要求で幾らなさつたかということについては、只今私は記憶いたしておりません。忽ちく六億四千万円以上の金額であつたろうと思いますが、おつしやるような五十億というような金額ではございません。六十個所の病院で帳簿価格で五十億程度でありますから、そんな要求があるわけはないのです。併しそれはどういうことで六億になつたかというお話でありますが、これは普通の予算と同じようにいろいろ審議いたしました結果におきまして、そういうようになつたのでありまして、特にどういうような経緯があつたかということは、只今頭の中に残つておるほどの問題ではなかつたと存じます。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 とにかく大蔵委員会といたしましては、国民の尊い金を税金として出しておる、それを処理して行くのですから、これは重大な問題なんです。でその経緯もどうも記憶がありませんとかいうようなことでは、誠に私は政府当局に対して非常に不快を抱かざるを得ません。さようなことをざつくばらんにお話になつても別に差支えないじやないですか。そこで算定の基礎に対しては、その最初の要求額とはどういうところに違いがあつたかという点について私どもはお聞きせんとするのであります。そこで六億五千万円が妥当という査定をしたわけなんです。だが、それでは査定の根拠についてここに先ほど示されておるようなことは概念的資料であつて、まだあなたがたのあれでは私はそういう点には触れてないと思う。そういうような点を少しお話を願えれば私の質問は解けて行くのです。そういう点をお伺いしておるのです。

河野一之大蔵省主計局長

○政府委員(河野一之君) 予算の審議の段階におきまして、各省ともいろいろ復活その他がございますが、そういうことにつきましては原則的にどうであつたということを申上げかねるのでありますが、この問題はきまります際において非常に争いがあつて閣議でも問題になつておつたというふうなことではないのでありまして、六億四千万円という金額につきましては、厚生省と十分お話合いいたしまして、この程度の金額であるならば十分やつて行ける、満足すべきものだということでやつたのでありまして、決してそういう点に問題があつたわけではないのでございます。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 議事進行について……。今野溝君の質問している事項は、これは私は非常に重大だと思うのです。それで大蔵省のほうでは、事務当局で折衝中に厚生省がどれだけ最初要求せられたかということを言わないようなふうで、それで六億四千万円くらいのことで初めから話があつたようなことを言うのですが、大蔵省がこれ以上説明をしなければ、この点は当初厚生省がどのくらい見込んだかということは、野溝委員の言うがごとく非常に審議上重大なんです。それで是非厚生大臣の出席を求めて、整備費を当初事務的に大蔵省にどれだけ要求したかということを明白にする必要があると思うのです。厚生大臣の出席せられるまで暫時休憩を願いたいと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 大蔵大臣は非常に所用がございまして、是非とも六時ということでございましたが、それを二十分も経過いたしました。院内におられるそうでありますから、いつでも用件済み次第御出席願えるものと存じます。約一時間半ばかりの時間的な所用でございまするので了解したいと思います。    〔「休憩」と呼ぶ者あり〕

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) それでは夕食等の関係もございますので休憩をいたします。    午後六時十九分休憩    —————・—————     午後九時十三分開会

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 休憩前に引続きましてこれより厚生、大蔵連合委員会を再開いたします。順次御質疑を願います。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 先ほど厚生大臣が決してもう強制的にこれは移譲をするのではないということを非常に強調されておられるわけです。只今もこちらへ参りまして、決して強制するのではない、それはよくわかります。厚生大臣のお気持はよくわかるのです。併し先ほど質問いたしまして、まだ十分尽しませんでしたが、いわゆる客観的に強制的になるという理由は、私二つこれまでに伺つたのでありますが、その第一は、移譲される病院について整備予算を計上していない、それだからそれが結局まあ強制的になる、病院長は結局仕方がないか[そういうものに応ずるより仕方がない、こういうように追込まれる。  それから先ほどの起債の問題についてもそうでありますし、九十億近い紀債があるのに十六億しか認めていない、この国立病院を移譲する場合には、その枠外において起債を認める、こういうような形、又延納を認める、こういうことで餌を与えて、片方では病院建設については起債の枠を認めない、こういうことにすれば結局強制的になつて行くと思うのです。第三に私はお伺いいたしたいのは、強制していない、強制していないと言いますけれども、これは厚生省医務局の病院課長の名によつて通達を出していると思うのです。それはこの国立病院の地方移譲について、みだりに権門を歴訪したり、或いはその反対のために病院長が街頭において反対の運動をやつたりしないように、こういうことを何か病院長に宛てて通達を出しているやに聞いているのです。そういうものが実際あるかないのか、この点お伺いいたしたい。これはやはり強制しないと言いながら、そういうことは自由に任意に任せるというならこういうものを出す必要がないと思うのです。これなどは私は強制の一つの証拠になる。この点お伺いいたしたい。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 本当に私は強制するつもりはございません。いろいろなところから何か強制しやしないかと思つて一々探し求められておるようでありますが、決してそういう意図はございません。整備予算を掲げておることも、私は修理を要するところがあればそのまま譲るというのは、これはやはり常識ではないので、整備予算を付けて差上げるというのが、私はこれは穏当じやないか。若し逆に整備予算を付けなかつたとしたら皆さんどうおつしやる。何だ、こんな荒れ果てたものをそのまま移譲するやつがあるかと言つて逆にお叱りを受ける。私は整備予算を付けて出すというほうが常識的であり尤もじやないか、それから又起債によつて便宜を与える、これとても移譲する上においてすぐ現金というものは出ないであろうから、気の毒だから起債というものを別に、今日大蔵大臣が言つたように出したからといつて、それがすぐ金融界によつてインフレになるわけじやないのですから、そういう便宜を与えるということはこれは又常識的である。若し逆にそういう便宜を与えない、そうしたら皆さんどうおつしやいます。何だ、病院を移譲するのに便宜を与えないでそのまま現金取引でやるのか、そんなことで譲渡なんかができると思うか、今度は逆に叱られます。あなたはそういうふうに片方に、悪いほうに悪いほうにおとりになりますけれども、今度は逆をお考えになりますと、逆のことが果していいかどうか、私はそういう処置はとるべきものではない。やはり移譲すれば起債の便宜も与えるのが本当である。修理すべきものは金を付けて差上げるということがこれは私は当り前じやないか。  それから通達をしておる。それは譲渡するというのは先ほど申しましたように、政府の方針であります。あなたは譲渡すべからざることが方針だと言われるが、それは見解の相違です。私は国営で全部一本にやるという考えを持たない。国営もやれば府県営もやる、市町村営もやれば組合組織もやる、それが一体総合的になつて初めて国民医療制度というものが完備するのだという考えの下に立つておる。でありますから若しそういうことでやるならば、その旨を通達するのはこれは当り前で、移譲すると言つておいて默つて知らん顔をしておるというのは行政の手段としてはむしろ怠慢であると思います。又職員が反対の陳情をするのはいかんというのは当然であります。御承知でありましようが、公務員というものはそういうことをすべきではない。公務員というものは国家の、政府の命令によつて、方針に基いて実行するのがこれは公務員の本分であります。政府の方針に反抗をして、そうして逆の行動をとるというのは、公務員の本分に反することであります。決してそういうことをしたことが強制をするということには、あなたは逆におとりになりまするけれども、若しこれを逆にお考えになつて御覧なさい。それが果して普通の人のやるべきことかどうか。私はまあそういうことをくどく申上げるわけはないのでありまするけれども、本当に強制するつもりはないので、まあここに皆さんおいでになりまするが、この議論は何遍もやつた議論でございまして、そういつても、吉武は嘘を言う奴で相手にならんとお考えになつているかたがあるかも知れませんが、そういう嘘は申上げません。私は強制する意思はございません。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 今吉武大臣は移譲をされる病院に対して整備予算を付けて差上げるのが当り前だと、併しそれは移譲をする場合でありまして、今移譲を予定されている六十個所、そういうものに対して整備予算というものを残りのところには計上しているけれども、移譲された場合にこれを付けてやるということになつている。移譲されないときにどうするのか。ですから移譲されると付くのであつて、移譲されない場合には付かないから、そちらのほうから冷遇されて行くので、病院長も移譲のほうに、どうもこれで仕方がない、傾いて行くと、そういうことで結果としては強制するようになつて行くと、こういうように私は考えて質問したのです。併し要するに厚生大臣はどうしても強制するのじやないと言いながら、これが譲受ける、欲しないところは何も譲る必要がないと言いながら、これは政府の方針である。そこでこれは山下議員も一応御質問しましたが、政府の方針である。それは厚生大臣がしよつちゆう言われるように、一つの医療体系というものを考えて必ずしも国立に囚われるわけではない。厚生大臣はやはり国立を頂点として府県営、その他民営も考えて、個人病院も考えて、そういう体系で考えて行くと言われますが、併しそれはどういう根拠からそういう医療体系を構想するようになつたかという山下議員の質問に対しまして、厚生大臣は、何らかの制度の、例えば医療制度審議会、そういうところの答申を基礎にしてそういう構想に立たれたかどうかという質問に対して、厚生大臣はそういうものを参考にした。而も医療制度審議会の答申の第四にあるように、公的医療機関の経営の主体は、将来原則として都道府県等公共団体たらしめることと、こういうふうになつているので、これを参考にしたと、こう言われたんでありますが、これは繰返しになるかも知れませんが、非常に重要な点ですが、この国立病院を地方公共団体に移譲するについては、この医療制度審議会の意見を尊重したとすれば、もつと他に考えなければならない条件がたくさんあるにかかわらず、単に地方公共団体に移譲するものだけ出した、これではむしろ厚生大臣の言われるところの医療体系というものとも矛盾するのであつて、この点どういうふうにお考えになるか。強制するのではないと言いながら政府の方針である、こう政府の方針に対しては公務員はそれに対して反対の意思表示をするのはこれはよろしくないと、こう言われる。公務員としてそういう公務員服務紀律に反したことをすることを私はいいとは認めておりませんが、それほど強く厚生大臣は政府の方針としておられながら、而もこれは希望がなければいかないのだ、強制しないのだ、それでは意味がないと思うのです。矛盾しているのじやないかと思うのです。そういう医療体系を構想されておるならば、むしろこれは積極的に推進すべきものである。にもかかわらずこれが希望があれば譲る、希望がなければ譲らない。それでは政府の方針であるのかどうかさつぱりわからない、地方移譲の問題は。そうかと思うと、いや政府の方針だと、これでは矛盾していると思うのですよ。その点はつきりと私はお伺いいたしたいのです。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 医療体系を若しとるたらば強制すべきであるというお考えでございますが、それも一つであります。机の上でプランを立てて、そのプランの通りにすぐ実施をすると言えば強制するのが一番早いかも知れません。これは私どもはそういう処置をとりません。物事というものはそういう強制すべきものでないと私どもは考えております。ですからお話のような計画は立つても若し譲受けるという人がなかつたら計画通りに行かんかも知れません。行かんでも私どもはいいと思つております。強制するよりはそのほうがいい。そしてだんだんと普及さして計画へ乗せて行く不断の努力をすることのほうがいい。それは早いと言えば手つ取早いですよ、強制権でやるほうが。併し私どもはそういう処置をとりたくありません。あなたの説では生ぬるいということになるかも知れませんが、生ぬるくても仕方がない。御希望のところから譲つて行く。そして御希望があつても、我々がセンターとして残すべきものは残して、そうして医療体系を、一年か二年のうちに机の上で考えたことがすぐさつと行くというものではない。長い間かかつて完備して行く、かように存じております。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 私は強制せえというのではなくして、厚生大臣の御答弁が矛盾しているというわけなんです。その医療体系を考えて、それを方針として政府がやつて行くのだ。これに対して反対するものに対しては公務員についてはこれは取締ると、公務員としては当然そういうことをしては服務紀律から言えばいけないと思うのですが、なぜそういうようなことが起つて来るかについてもこれはよく考えなければならん。厚生大臣はこういう通牒を出したことがあるということをお認めになつたのですが、そういうものを出さなければならないほどそういう反対論があるということが私は非常に実証になつて来ると思うのです。そうして厚生大臣は、私は強制せよと言つているのではなくて、これまでのお考えが矛盾しているということを指摘したのです。そこで更に質問を前進させてもう少し具体的に伺いたいのですが、一体公的医療機関、これを地方公共団体で推進してやつて行くその理由、どうしてそういうふうにやつて行くのか。何のためにやつて行くのか。それでこれを地方公共団体が行われた場合に弊害がないかどうか。これは恐らく山下議員も前に質問されたと思うのですが、この医療制度審議会の答申案によれば、公的医療機関の経営の主体は左のごとき条件を具備せるものを適当とすると、そこで八つばかり条件を掲げております。  第一は普遍的に且つ平等に利用させ得る経営主体であること。常に適当な医療の実行が期待され得ること。医療費負担の軽減を期待し得ること。その経営が経済的変動によつて左右されないような財政的基礎を有し、且つ今後必要に応じ公的医療機関を整備し得る能力、特に財政的能力を有すること。  社会保障制度と緊密に連繋、協力し得ること。医療と保健予防との一体的運営によつて、経営上矛盾を来さないこと。或る程度広汎な人事並びに業務上の相互の連繋、交流が可能なること。地方実情と遊離しないこと。  こういうことが具備されて初めてこの医療機関を地方公共団体中心に整備すると、こういう答申案であり、更に公的医療機関の経営に要する費用の一部を国庫において負担することと、こういうような内容の答申案なわけです。そこでこの法律案を見てどこに、この法律案のどこにこの医療制度審議会で公的医療機関の経営の主体は今私が挙げましたような条件を具備させるものを適当とする、こうなつていますが、どこにその条件が確保されることになつておるか、この点私は厚生大臣に伺いたいのです。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) いろいろ医療審議会において決定されました線に条件がございます。いずれも私必要なものと思います。併しながらそのいずれもが完全に具備しなければ公的医療機関は作つてならない、そういうふうに窮屈に私は考うべきではない。それは理想である。どこまでも公的医療機関というものはその目標に向つて進むべきものであるということについては、私は御尤もだと思つて努力をいたします。併しながら一つでも、少しでも欠くるところがあつたならば、条件が具備しないから公的医療機関にしてはいけないと言つて、そう窮屈にお考えになることはない。私どもこの公的医療機関に今度移譲するには平等に取扱うべきだと思つております。府県に移つたらば金持だけが利用して貧乏人が利用してはならないとは考えていない。恐らく今日の知事が、こういう考えを持つておる知事が公選で出られるとは信じない。又医療の適当であるかどうかというのは国営でやつている医療というものをそのまま引継ぐのであります。私どもは先ほど申しましたように九十九という多くの、全国に亘る数々の病院というものをただ厚生省が一手にこれを管理するというよりも、地元の府県知事が手近に管理されるほうが行届きはしないか、一般の国民から見るならばそのほうが手厚く怠りがないのではないかという信念の下に私どもは考えております。ただ考えると、国というものは金があるから、国営であつたらば非常に立派だとお考えになりますけれども、必ずしもそうではない、府県がやつたほうがいいものが、又市町村でやつたほうがいいものがあります。その証拠には市営の病院で非常にいいものがあるのであります。又負担の軽減の問題でありまするが、私どもはこれを移譲したからといつて、途端に府県の病院が医療が高くなるとは考えない。私どもは庶民的なこれは病院だと思つて取扱つております。そのほかいろいろ御指摘になる点がございましたが、私どもはそれに反するとは思わない。併しながらこれが全部完全に条件が完備しなければ公的医療機関に移譲してはならないというふうに窮屈に私はお考えにならんでも、この方針に基いて私どもは努力する、かように存じております。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 私はもう完全に、全部この理想的に今の条件を整えなければならんとまで私も考えておりません。併しこの条件のうち一番重要な条件は私は第四のその財政的能力を有すること、即ちこの経営が経済的変動によつて左右されないような財政的基礎を有し、且つ今後必要に応じ公的医療機関を整備し得る能力、特に財政的能力云々、ここが重要だと思うのです。そこでこの点はむしろ地方に移譲したほうが財政的能力においては移譲しない場合よりも私は能力が劣る、これは当然であります。その証拠にはこの独立採算制を国立病院がとるに至つた経過を考えれば、これはもう厚生大臣よくおわかりのことだと思うのです。問題は、やはり一番重要な点は、独立採算制以後今日までずつと経過を辿つて来ている政府が、その国立病院、国営的医療に対する財政的負担を減らして、そうしてこれを防衛費その他非生産的支出のほうに向けようとするその根本方針から来ておるのであつて、最初は先ず独立採算制、第二段の策としていよいよ今度は地方に移譲する、こういうことによつて財政負担を軽減して、これを防衛費その他の、或いは防衛分担金、警察予備隊の費用とか、或いは安全保障諸費とか、或いは連合国人財産補償費とか、或いは賠償費とか、そういう非生産的支出のほうに振向ける財源が枯渇して来たから、こういう措置を講ずるに至つた。ここに根本の問題があるのであつて、従つて地方にこれを移譲することによつて地方財政困難な折から、それを国立病院の場合よりもよくなると考えること自体が私はおかしいのであつて、その理由からそもそもこういう問題が起つて来た根本に遡つてそこに問題があると思うのです。むしろこれは厚生大臣は積極的に独立採算制にも反対すべきものなんです。それを厚生大臣が擁護しているということは、昨年の十二月以来のあの予算折衝の経過に鑑みてよくも厚生大臣はそういうことを言えると思うのです。この厚生省当局は先ほど野溝委員の質疑に対しまして、昨年十二月のあの予算折衝のことについて、これを明らかにすれば、厚生省としてはむしろこういうことに反対すべきなんです。逆なんです。それを明らかにしないで、これはあとで野溝委員が又質問されると思うのですが、明らかにされなければ私は承知している範囲で明らかにして質問してもいいのですが、全くこれは私は理想的の、こういう条件を整えよというのではなくて、医療制度審議会が条件として要求したそれよりも逆行して行く、むしろ悪くなるのです。こういう条件を満たしてないという意味なんです。それを若しか満たすということならば積極的に厚生大臣はどういうふうにここでその理由を上げられるか、積極的に理由を上げて頂きたいと思う。私はそれによつてはもつと具体的資料を示して厚生大臣に如何にして、若しこの国立病院を地方に移譲すれば医療内容が低下して、そうしてあなたが言われる貧困者その他が如何に困るかという資料を提示して厚生大臣に意見を更に求めたいと思うのですが、具体的に医療内容その他はどうしてよくなるか、その点を私はお伺いいたしたいのです。

吉武恵市自由党厚生大臣・労働大臣

○国務大臣(吉武惠市君) 独立採算は私ども建前にしております。終戦直後のどさくさの際は非常に赤字が出まして、一般会計から繰入れたことはございます。併しその後だんだんと整理をいたしまして、最近はさいさい経営費というものはとんで行つておる状態であります。又国立のこの病院というものについては、むしろこうしなければ社会保障という点が欠くるという話でありますが、病院は医療機関として経営をいたしております。その中に貧しくて入れぬ者は、そのかたに対して社会保障等の制度がございます。でありますから社会保障制度として医療給付の方法もあるのでありますから、それが国営の病院であろうと県営の病院であろうと同じことであります。又そういう財政能力は府県よりも国のほうが大きい、それは国のほうが世帯が大きいから大きいか知れません。併し財政能力は国のほうがあるから、それじやよく行くかというと必ずしもそうじやありません。先ほど申上げましたように、やはり今日府県地域にしましても、市町村にしましても医療制度については熱心で先ほど申しましたように九十億円になんなんとする起債の要求がある。これは起債の一端を申上げただけでありますが、私どものところに結核療養所を作るからベットの世話をしてくれと来られるかたはたくさんございます。これなんか皆負担になるわけです。市町村から見ればこれだつて国がやるべきだと言えば国がやるべきだ。結核に困られておるかたがたを救うために国が国営で病床を作つて、全部収容するということも一つの建前でありましよう。併しこれは必ずしも行届く制度ではない。やはり府県市町村それぞれの施設において床化して行くのが私は行届く制度である。財政能力という点だけを御覧になれば今日府県でも、市町村でもそんな医療制度はやるはずはないのであります。でありますからその点はいろいろ御心配の点もございまするが、強制するわけじやないのでありますから自分のところの財政負担の状況ぐらいは知事にしましても、市町村にしましても、又府県会議員なども私は今日相当その点は考慮されて、ただ政府が許すと言つたらすぐ軽卒に飛びつくというふうには考えられない。でありまするから、欲しいというかたには譲つてやれることに御賛成を願いたいのであります。欲しいと言われるかたの譲受けることまで反対をされるというのは、私はどうかという気がします。どうか一つその点はお考えおき願いたいと思います。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 ちよつと今のに関連して二、三お伺したいのですが、厚生大臣の話を聞いていると、欲しいというところへ譲るのだと、一つも強制はしていないと、それから、昨日来のお話を聞いておりますというと、相当数とよく言われるのですが、相当数の地方から希望が出ておる。何か木村委員なり、或いはこれに質問している者が故意に妨害しているような印象を与えるような発言を盛んになさるのですが、私ちよつと大臣にお尋ねする前に委員長にお伺いしたいのは、この今国会で、この厚生委員会のほうへ国立病院の存置に関する請願、或いは移譲反対に関する請願というものがこれ又相当数出ておるわけでございまして、その中には自由党の議員の人の御紹介になつておるものもあるわけでありますが、更に衆議院のほうを見ますというと、増田甲子七氏というような人、或いは吉武国務大臣の地元の山口県知事というような人、山口県会議長というような人、そういうような偉い人が並んでおるのでありますが、衆議院のことはこれはともかくといたしまして、参議院の厚生委員会におきましては、こういう請願はどういうように御処理なさつておるか、その点を委員長にお伺いしまして、そのお答えを得て吉武大臣にお尋ねしたいと思うのです。今の木村さんのことに関連して……。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 請願陳情の件に対しましては、医療小委員会におきまして保留になつております。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 私が少くとも議員として自分の主張と相反するようた請願なり陳情なりは取次がれないと思うのでありまして、そういう自分の主張と似たもの、或いはその主張が支持すべきものと考えるから、請願なり、陳情なりの取次ぎを、手続をされると思う、紹介されるのだと思うのでありまして、その中に自由党の議員の人も名前が見えているということは、どうも私腑に落ちないのでありまして、或いはそういうところは希望せざるところであつて、そういう希望せざるところに対しては強制しないのだからいいんたと、こういうことかもわかりませんが……、委員長、大臣はどこへ行つたんです。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 大臣は今両院協議会で緊急質問に入つておりますので、私の分だけ……。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 それでは大臣が来るまで待たなければいかん。默つて行つてしまつては……関連質問ということで、その前提として厚生大臣にお尋ねしているのです。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 議事進行について。今質問があると言つているのに、委員会に諮らずに帰る法はないと思う。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 委員長けしからんじやないですか、途中で帰すなんということは。そういうことでは困る。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 両院協議会のほうから強つてということでございますので……。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 強つてなら質問者に対して断わらたければいけない。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 私がお諮りしないうちに厚生大臣が行つてしまつたのでありますから、私には責任ございません。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 責任ありますよ。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 厚生大臣を呼んで来て下さい。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 委員長、暫時休憩願います。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) それでは暫時休憩をいたします。    午後九時四十五分休憩    —————・—————    午後十一時十五分開会

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 休憩前に続きまして連合委員会を開きます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 さつきの質問の続きはどうなりますか。さつき大臣が逃げちやつたので休憩になつたのですが、どういう工合になりますか。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 厚生大臣は目下両院協議会に出ております。大蔵大臣は到着する予定になつておりますが、まだ到着しておりません。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 もう時間も大分遅いので、今日皆さんに御迷惑かけて済まんのですが、途中で逃げられてそのままというのは妙なことになつておるので、これはやはり私も意地悪くこういうことを言おうというのではないのですから、明日発言の機会を残しておいて頂きたいと思います。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 承知いたしました。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 本日はこれを以て散会せられまして、明朝又一つ連合委員会を開くようにお諮り願いたいと思います。散会を願います。

長島銀藏自由党

○長島銀藏君 先ほど来の御懇談の機会を与えて頂きました間におきまして、大蔵委員会といたしましては、三派御提案の修正の御意見を出るということに聞いておりまするので、連合委員会はこの程度で打切つて頂いたほうがいい、かように考えますので、打切りの動議を提出したいと思います。

山下義信日本社会党(第二控室・右)

○山下義信君 それはどういうわけでそういうことを言われるのですか。それは先ほどの厚生委員会の理事小委員長会でもそういうことは何もきまつていないし、今あなたが言われるように、これはそういうことをここへ持出されて公言される以上は、言わなければなりませんが、そういうことは言わなくても、含みで運営されると思つたら、公然そういう動議を正式に出されたので、言わなければなりませんが、あなたは今大蔵委員会のほうで、或いは野党三派か何三派か知りませんが、修正案を出す運びになつているという話になつているのじやないか。その修正案をどこへ出すのですか。連合委員会を解いたら、どこへ出す。連合委員会を開いておつてこそ、一方の委員会の意見をまとめて、この連合委員会を通じて厚生委員会に出すことができる。連合委員会を解いて、別個に大蔵委員会が何が故に仮に修正案と称するものを出すことができるか。これはやはり連合委員会を置いたままでなければ、大蔵委員会がどういう意見があるのか知りませんけれども、これをあなた出すということは、連合委員会という機会があつてこそ、そこへ出すのであつて、これを解いてしまつたら、厚生委員会は厚生委員会で独自のことをどんどん運べばいいのであつて、大蔵委員会の要望を容れる余地がどこにあるか。あなたお引受けになりますか。連合委員会を解いてなお厚生委員会において大蔵委員会の要望せられる修正をどう取扱うか。その取扱を連合委員会を持つている間こそ、大蔵委員会が出す資格もある、権利もある。相談することこそ、これが連合委員会の運営であつて、これを切離して、若し大蔵委員会の修正案を厚生委員会が考慮するということをあなたが引受けられるなら、私はあなたの動議に賛成いたします。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 もう問題はきまつたと思うのでして、私さつき途中やめになつているので、明日なお発言の機会を与えて頂きたい、こういうことに対しまして、委員長御承諾になつて、ほかの委員のかたからも異議がなかつたのですから、問題はきまつているのですよ。だからそれと相反する動議というのはおかしいのでして、これは一つ山下さんの言われるようなこともありますし、余り固くならんで、我々のほうも明日十時までに一つ案を持つて来ようと言つているのですから、長島さん一つ適当にお願いいたします。

長島銀藏自由党

○長島銀藏君 私の今出しました動議は取消しをいたします。(「それならよろしい」と呼ぶ者あり)

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 大蔵委員長にちよつとこれは念のためにお伺いしておくのですけれども、先ほど大蔵委員長のおつしやつたのは、江田さんの質問は保留されている、それで明日は大蔵委員会で修正案ができて出される、併し連合委員会の打切りについては厚生委員会のほうで然るべく計つてよろしい、こういうふうにおつしやつたように私は受取つたのですが、どうしたでしたかそこは……。

平沼彌太郎自由党

○平沼彌太郎君 只今お述べになりました通りであります。明日午前十時頃までには三派のかたから修正案を出して下さる、それは先ほど申上げた通りでありまして、連合委員会につきましてはまだ江田さんのほうから質疑が残つている、それについては保留して頂きたい、併しながら厚生委員会のほうでお打切りになるかどうかということはおきめ下さるのが本筋であるから、そこまでは干渉することはできないというふうに先ほど申上げたつもりでございます。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 そうすると、もう一つお伺いいたしますが、打切つていいとか悪いとかということは明日のことですか、本日でもいいことなんですか。(江田三郎君「今日はさつききまつているのじやないですか。それはおかしい」と述ぶ)

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 いや、待つて下さい。そこがはつきりしておりませんから……。明日のことなら明日のことのように我々は考えますし、今日でも明日でもいいということであれば、そこで大変な違いがあるのですから、どちらかということを明確にして頂きたい。

平沼彌太郎自由党

○平沼彌太郎君 私もその点につきましてははつきり呑込めなかつたのですが、今日打切つていいとか明日打切るとかいうことははつきりしなかつたが、保留ということだけは伺つておりました。その点江田さん如何ですか。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 江田さんの先ほどの質疑は取消されて、委員長も先ほど承諾されて、ほかの委員も反対なかつた。江田さんの御質問は私の質問に対する関連質問をして御質問されているのであつて、私も質問は当然保留されることになるのじやないかと思うのですが、この点も一応私も保留を認めて頂きたいと思います。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 そのことは単に江田君、木村君ばかりが残つているのじやないので、私もやはり大蔵大臣に質問してあと厚生大臣に対する質問も残つているので、恐らく三人乃至四人はまだ質問が残つているのです。ですから大蔵委員長が江田君の質問だけ残つているというふうに考えられてしまつては困る。こういう意見だと思う。そこでこれはどうですか、むしろ意見というよりは大体相談になるのですが、只今江田君の一応動議というものか、意見が採択されたわけだと私は思うのです。その間少しの疑義の質問があつてこれは氷解したと思うのです。藤森さんの質問なり氷解したと思うのです。その点皆さんの了解を得たらそういうふうにして頂きたいと私は思う。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 承知いたしました。(野溝勝君「承知するだけでなしに、再確認するなら再確認するし、散会嘱ら散会しようじやないか」と述ぶ)

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) さよう皆さん方が御承知のことと私は思うのですが、御意見ございますか。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 そうすると、先ほどの厚生委員会のほうで打切りとかどうかということは明日のことですか、今日のことでない……その点明日大体十時頃に修正案がこちらのほうへ出して頂ける、こういう……(「大蔵委員会」と呼ぶ者あり)大蔵委員会へですか、(「大蔵委員長を通じて」と呼ぶ者あり)通じてこちらのほうへ頂ける、そうして質問は保留されているから続行する、こういうことになるわけですね。……わかりました。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) 山下さんの御動議は、本日はこれにて散会という動議が出ておりますが、この動議に対しまして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○委員長(梅津錦一君) それでは本日はこれを以て散会いたします。    午後十一時二十五分散会

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