建設委員会 第35号
- 発言数
- 79 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1952/05/14
会議録
○委員長(廣瀬與兵衞君) 只今から建設委員会を開会いたします。 道路法案及び同施行法案を一括して議題に供します。御質疑のおありのかたは順次御発言を願います。
○田中一君 その前に、この道路法案その他の法案の審議の前に、ちよつと委員長に申入れしたいことがあるのです。それは先般、この建設委員会に付託されたものであつて、それを人事委員会に廻した日本国との平和條約の効力の発生及び日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施等に伴い国家公務員法等の一部を改正する等の法律案、これと建設省設置法の一部を改正する法律案、これは内閣にかかつておりますが、この二つとも連合又はこの建設委員会が一緒に審議するような形に委員長のお手許でお取計らい願いたいのです。その点を要求したいと思います。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 只今田中君の御発言を如何に取計らいましようか。
○小川久義君 田中君の要求通り当該委員会に申入をして審議したらいいと思います。
○委員長(廣瀬與兵衞君) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて。
○田中一君 今の問題は一応内閣委員会で、我々が連合する必要は無論ないと思います。連合という形は忙がしいのだから……。ただここに政府委員を呼びまして、政府委員から説明だけを聞いてその上で委員会なら委員会の意見をまとめるなり何なりしたいと思います。それから人事委員会にかかつている長い名前の法案は、もともとこれは衆議院では建設委員会にかかつた問題であります。従つてここでは同じような形で取上げると、人事委員会は大分忙がしくなさそうです。或いは連合に持つて行つてくれるか、どちらかそのような措置をとつて頂くように希望いたします。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて。 只今田中君の御発言の建設省設置法の一部を改正する法律案、これは調査案件として取上げることにいたしたいと思います。なお、日本国との平和條約の効力の発生及び日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施等に伴い国家公務員法等の一部を改正する等の法律案、これに対しましては連合審査を申入れることにいたしたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中一君 もう一点申入れたいのですが、これは曾つて予算の調査中に警察予備隊の施設費が約四百億円が計上されておりました。これに対しては、内容は当時の、無論これは建設省の営繕部が実施する予算を含まれておるものということは説明がありましたのですが、内容がはつきりいたしません。この際調査案件として、警察予備隊が持つところの四百億の内容について調査をしたいと思うのです。これを適当な機会に建設省の政府委員をお呼び願つて、それを調査するようなお取計らいを委員長に要求したいと思います。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 只今の田中君の御発言に御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) ではさよう取計らいます。
○田中一君 運輸委員のほうで委員外発言があるならば、そのほうを先におやり願いたいと思います。
○委員長(廣瀬與兵衞君) 只今運輸委員の小野哲君が委員外発言を求めて参りました。昨日の連合委員会の決定に従いまして、これを許可いたします。
○委員外議員(小野哲君) 道路法案につきまして、私のために委員外発言の機会をお与え下さいました御好意に対しまして、先ず以て厚く感謝の意を表したいと存じます。時間の関係もございましようから、できるだけ簡単に要点について申上げ、又提案者並びに必要に応じまして政府当局からも御答弁を頂きたいと思います。今回の道路法案の中で、多少細かい具体的の問題に触れるかと存じますが、あらかじめ御子承を願つておきたいと思います。先ず第一は、いわゆる道路と鉄道との交叉の問題でありまして、これは三十一條であつたかと思いますが、その中で、特に私どもの伺つておきたいと思いますことは、いわゆる政令で以て坂行われる場合があるわけでございます。その場合におきまして、政令を定める場合は、非常にまあ慎重を期すべきであるというふうに考えておるわけでありますが、立体交叉の範囲をどの程度にするお考えでありますか。提案者及びこれの執行の衝に当られる政府当局の御意見を伺いたいのであります。
○衆議院議員(田中角榮君) お答えいたします。改正道路法の理想的な原則としては、これからの道路、軌道、及び鉄道は全部立体交叉にいたしたいということでありますが、財政の関係上いろいろな問題か起こるとおもいますので、これは運輸、建設両大臣の間に十分なる協議をまとめまして、現在の情勢に即応してできる妥協点の下にやりたい、こう考えるわけであります、
○委員外議員(小野哲君) そういたしますと、大体一級国道とか、二級国道とか、まあ都市内の主要な路線ということか一応対象になるかと思うのでございますが、さように了承してよろしうございますか。
○衆議院議員(田中角榮君) その通りでございます。
○委員外議員(小野哲君) 次に伺いたいことは、やはり交叉の問題でございますが、交叉方式につきましては、この法律案にもございますように、立体交叉を原則とするということになつておりますが、立体交叉にするのがよいか、或いは平面交叉にするのがよいかということは、やはりこれは十分に協議をして行うことが妥当ではないかと思うのでありますが、協議が一体できるものであるのかどうか、この辺を伺いたいのであります。
○衆議院議員(田中角榮君) 十分協議をいたします。
○委員外議員(小野哲君) 次に伺いたいことは、これは第八十七條の問題にも触れて来ると思うのでございますが、鉄道が新設又は改築する場合の道路との交叉は協議又は裁定によるということになつておりますが、この協議内容であるところの交叉の方式、或いは構造、工事の施行方法とか、費用の負担につきましては、第八十七條の許可等に條件を附することは穏当ではないと思いまするが、又法律上でできないと考えておるわけでございますが、この点については如何なものでございましようか。
○衆議院議員(田中角榮君) 立体交叉の場合は原則的に経営者負担でありますので、鉄道が道路の上を通る場合には、鉄道でこれを負担するというのでありますし、八十七條とは立体交叉の場合に関係ないと思うのですが、そうじやありませんか。
○委員外議員(小野哲君) 或いは私の研究不足かもわかりませんが、何か條件を附けるような場合が想像されるものですから、一体條件等がそういう場合に附け得るかどうか、こういうことなんですが。
○衆議院議員(田中角榮君) これは協議でありますので、話がまとまつた結論によつて施行されるのでありますので、條件を附けられることはありません。
○委員外議員(小野哲君) 次に伺いたいことは、立体交叉に関連いたしまして、御承知のように国有鉄道と地方鉄道等とはその業態が非常に異つておるわけでございますが、従つて、国有鉄道の場合と、地方鉄道等の場合と同じような基準で以てやつて行くということは適当ではない、こういうふうに考えておるわけでございます。この辺につきまして、取扱方についてお考えを伺つておきたいと思います。
○衆議院議員(田中角榮君) 勿論現在も国有鉄道は平面交叉をできるだけ早く立体交叉にいたしたい、こういうふうに進めておるのでありますが、いわゆる私鉄、軌道等になりますと、負担金の問題がありますのと、経営上の問題がありますので、理想的には参らないわけでありますから、業態を十分調査の上、妥当なる結論の下に徐々に本法律案の趣旨を徹底して行きたい、こう考えておるわけであります。
○委員外議員(小野哲君) 少し具体的な問題で恐縮なんですか、なおあと二、三点伺いたいと思います。立体交叉の問題は、非常に鉄道側としましては関心を持つておる問題でありまして、私も実は鉄道にも多少関係を持つておるものでございますから、この点を伺つておきたいと思いますが、立体交叉に伴いまして、鉄道側にいろいろ例えば勾配の変更に伴いまして、動力費とか、或いは線路補修費が増加するというようなことも考えられますし、又はこれがために将来改良工事を困難ならしめるために生ずる工事費の増加、こういうことも考えられるわけでありますが、これを何とか補償するというふうな條文がないというふうなことで鉄道側の負担となつておるようなわけでありまして、こういうふうな場合におまきしては、何らか補償の規定を設けてはどうかというふうに考えられるわけでございますが、如何なものでございましようか。何らか工事費の協議をするというふうな場合において、その際にこういう点を十分に考慮するというふうな方法をお考えになつておられるかどうか、この点を伺いたいと思います。
○衆議院議員(田中角榮君) 私も小野さんと同じように鉄道に関係しておりますので、十分研究しておるわけでありますが、これは新らしい交通常識から考えまして、何とかこのようなものは立体交叉にいたしたい、こういう理想的な面に持つて行きたいというのが本法律案の主目的でありますが、これをただ理想に走りまして、全面的に直ちに行うということができませんので、本法律案の施行に当つては、現在交叉しておるものに対しては適出しないというふうにはつきりしておるわけであります。これからのものに対しては原則的に立体交叉であるけれども、種々な條件その他は協議の上に遺憾なきを期したい。但し改築を行う場合においては原則的に立体交叉を行おう。併しその費用分担につきましては、経営者負担が原則でありますので、鉄道側が道路を跨ぐ場合には鉄道が負担する。それから道路が鉄道を跨ぐ場合には道路側が負担する。こういうのでありまして、ただ、改築の場合には強いて私鉄等は立体交叉にしたくないという場合が起るであろうと思いますが、この場合には十分お互いが協議をして妥結をした條件によつて施行せられるのでありますので、これが費用等の分担に対しても協議の余地は十分あると、こういう考えでおります。
○委員外議員(小野哲君) 次にお伺いしたいことは軌道の関係でございまして、軌道法によるいわゆる新設軌道の関係でございますが、たとえて申しますと、御承知のように大阪附近の軌道につきましては、相当新設軌道のものが多いわけであります。全く地方鉄道と同じ状態のものにつきましては、第三十一條のような規定の趣旨に準じまして、言い換えれば三十一條の規定を準用するということが適当であろうと思うのであります、が、この点についてのお考えを伺つておきたいと思います。
○衆議院議員(田中角榮君) 三十一條に特に軌道という字句を入れなかつたのは、いわゆる道路法は基準法でありますし、軌道法は道路法に対する特別法と考えておりますので、軌道に対しては現行でも軌道法によつて十分制約を受けておりますし、なお軌道法による免許に対しては建設、運輸両大臣の協議によつて許可されるのでありますから、改めて書く必要はないと、こう考えて書かなかつた次第でございます。
○委員外議員(小野哲君) まあそういたしますと、三十一條の趣旨に副うて具体的に運用の上で適切な御処置をとると、かように了解してよろしうございますか。
○衆議院議員(田中角榮君) その通りであります。
○委員外議員(小野哲君) 次にやはり三十一條の関係でございますか、これによりますと、あらかじめ協議をしなければならないということになつておるのでございますが、御承知のように道路工事の予算が決定いたしましてから協議をするということに相成りますと、なかなかこの協議の問題が円滑に進まないことが多いのであります。従つて少くとも予算編成前に鉄道業者と協議をするということがこの道路法の趣旨から申しましても民主的であり、又円滑な取運びができるのではないか、かように思うのでありますが、さようなことをお考えになつておられますか。
○衆議院議員(田中角榮君) これは協議がまとまらなければ両方とも工事はできないのでありますから、十分時間的余裕を持つてあらかじめ協議をし、妥結点に達してから予算を組むというふうになると思います。
○委員外議員(小野哲君) 次は二十條の問題でございますが、これは兼用工作物の管理の点でございまして、その中で二、三の点を伺つておきたいのでございます。恐らく同僚議員からもすでに質問があつたかと思いますが、私の伺いたいのは、踏切補装の場合の損傷の原因がまあ路面交通によるにかかわらず、従来は鉄道側で維持修繕しておるわけでございますが、第五十五條の協議で道路側と双方で負担するというふうな考え方ができるんではないか、かように思うのでございますが、この点についての御見解は如何でございましようか。
○衆議院議員(田中角榮君) 二十條の踏切の場合も原則としてこの法律案が経営者負担ということでございますので、協議の結果いずれが損傷の原因であるかということになれば、その費用分担はおのずからきまると思います。
○委員外議員(小野哲君) 次は、やはり兼用工作物の関係でありますが、この中に駅前広場ということが謳われておるわけでありまして、即ち駅前広場の道路、いわゆる兼用工作物となる場合におけるさような場合に対しましては、事前に当該鉄道側と十分に協議をする必要があると思うのでありますが、事前に御協議をなさる御意思がございますかどうか。
○衆議院議員(田中角榮君) 鉄道側と事前に十分協議をいたします。
○委員外議員(小野哲君) 次は、占用関係について伺いたいと思うのでありますが、第三十二條におきましては、占用の許可について規定をいたされておるわけであります。その第一項の第三号に「鉄道、軌道その他これらに類する施設、」こういうことがあるわけでありますが、道路上の鉄道、言換えれば路面の鉄道、軌道のみを言うのであつて、道路の下の鉄道、言換えれば地下鉄道というものはこれは含まれて おらん、こういうふうに解釈してよいかどうか、この点を伺いたい。
○衆議院議員(田中角榮君) 道路の路面の占用につきましては、御承知の通り路面を通る部分に対しての占用でありますが、地下鉄は道路の下を通る、 いわゆる道路面の下を通る部分だけが占用であります。但し地下鉄に対しては占用料を徴収しないということであります。
○委員外議員(小野哲君) 占用料は徴収しないという結論のほうを先に伺つて、私の質問はこの点につきましては必要がなくなつたわけであります。恐らく若し道路の下を地下鉄が使つておるからというので全部取るということになりますと、相当厖大な負担をしなければならん。これは非常に路面交通機関との均衡を失することに相成りますので、この点は慎重なお取扱を要望いたしたいのであります。 なお次は、交通営団が御承知のように昨年の法律改正によりまして、その出資が日本国有鉄道と関係地方公共団体、こういうことに限定されることをになりましたので、而も法律の中で公法上の法人である、こういうふうに規定をされるに至つたのであります。ところが今回の道路法案を見ますと、特例が設けられておりまして、日本国有鉄道であるとか、或いは専売公社等の公共企業体につきましては、これを適用しないというふうになつております。ところが交通宮団が御承知のように公法上の法人であつて、いわば公共企業体の性格を持つておる、これは法律によつて明らかであります。そういたしますと、日本国有鉄道の企業体の内容と、それから帝都高速度交通宮団の企業体のあり方と変りがない、従つてこの点については同じような扱いをすべきではないか。只今田中議員から占用料を取らないというのはさような理論上の根拠からのお考えでありますか。その点をこの際確めておきたいと思います。
○衆議院議員(田中角榮君) この占用料の問題につきましては、地下鉄は道路の下を通つておる部分だけは、占用ではあるけれども占用料は原則として地上に出ておる所、いわゆる昇降口とか昇降口の上屋とか、プラツトフオームとか、路面を占用しておる路面に対してのみ占用料を徴収するという原則、もう一つは、あなたが今言われましたようないわゆる公共的なものに対しては、協議をし、実情を十分調査の上、適当なる調整をするという法の精神から徴収をしないわけであります。今までの占用料というのは、官営工事及び公営工事等の架設物に対しても全然とらないというようなことでありましたが、今度は少し幅を拡げて、公営のものであつても場合によつては営利的なものは徴収をすることができる、なお民間のものであつても事情によつては徴収しないことができると、こういうふうに実情に即した占用の徴収方式を設定しておるのであります。
○委員外議員(小野哲君) 大体今の御答弁によつて了承いたしたわけでありまして、地下鉄道の性格並びに本質から申しまして、占用料の問題につきましても、これが施行の際においては十分な考慮をされることが必要ではないか、かように思いますので、これ以上の質問はこの際はいたさないことにいたしたいと存じます。 なお、ただこの場合におきまして、この道路法案が成立いたしました場合において、問題は実施の点であります。言換えれば或いは地方公共団体の條例に委ねられるというふうな道が開かれておりますので、従つて関係鉄道業者におきましては、各地方公共団体の自由なる條例の制定によりまして、全国的に、或いは地域的に不均衡な状態になるということを恐れておるようでありますので、従つてこの法律の施行に当りましては、十分に地方公共団体に対して、通達その他の方法によつて趣旨の徹底を図られまして、不均衡等の起らないようにお願いをいたしたいと思うのでありますが、何らかさような御措置をおとりになる御意思がございますかどうか、伺つておきたいのであります。
○衆議院議員(田中角榮君) 全国に互る事業に対しましては、政令でその範囲をきめておりますので、而もこの政令の範囲を超えて徴収してはならないということで縛つてありますから、お説のような趣旨に副つて、各府県が適当なる財源としてこれを徴収するというような條例は布けないように処置いたしております。
○委員外議員(小野哲君) 次は第六十 一條の問題でございまして、今回衆議院におきましては、道路法施行法案の第一條を修正せられ、又道路法案の第六十二條を削除されて本院にお廻しになつたわけでございますか、道路法施行法案の修正を見ますると、旧第一條の第二号の道路の修繕に関する法律、これはそのまま残しておくと、こういうふうなことにたつたようであります。而して第六十一條を見ますと、道路管理者は道路に関する工事(修繕に関する工事を除く。)、その括弧を削除されておるようであります。ここに私は疑点を持たざるを得ないのであります。言換えれば道路法施行法案の第一條の第二号はいわば占領治下における道路の修繕に関しまする工事費の負担の問題であつたと思います。それからこの第六十一條の修繕に関する工事を除くということになりますと、この道路に関する工事というものの中には当然に修繕を包合するということに解釈をせざるを得ないのであります。ところが第六十二條の削除をされました趣旨は一定の路線を定めて車輌を通行させ、又は反覆して同一の道路に車輌を通行させることによつて云々ということで、負担の不均衡をこれは是正すべきである、適当でないという趣旨からこれはお取止めになつたのではないかと御推察申上げる次第であります。ところが道路法施行法案の道路の修繕に関する法律が生き残り、且つ六十一條の修繕に関する工事を除くという括弧が外されますというと、六十一條は受益者負担とは申しながら、結局において六十二條を削除した割合には逆にむしろこの負担の範囲が拡くなつて来る。そういうことに相成りますので、この点はどうも私どもといたしましては、なお問題として十分検討をして頂かなければならない点ではないかと思うのであります。特に第六十一條の第二項に「負担金の徴収を受ける者の範囲及びその徴収方法については、道路管理者である地方公共団体の條例で定める。」ということになりますと、運用如何によりましては、六十二條以上に相当広範囲において工事費の負担をするということになる懸念を持つわけでありまして、この点について道路法施行法案の問題と道路法案第六十一條の問題と、これを関連して御意見を伺いたいと思います。
○衆議院議員(田中角榮君) お答えいたします。六十一條の受益者負担金と六十二條の特別負担金という表現はちよつとまずかつたようでありますが、この立法の趣旨というものは、現在まで各都道府県が勝手な條例を作り、規則を作つて、修繕に関し、又改修に関し、受益者負担を要求しておつたわけであります。なお受益者負担金というよりも寄附金名義で相当多額のものを要求したために、バス業者などは相当の迷惑を蒙つておる例があるのであります。それで私たちといたしましては、道路を整備する最も大きな目的としては、道路予算を殖やしたいという意味から、場合によつてはガソリンの目的税まで考えるという現段階におきまして、不均衡であり、而も不公平に各都道府県が各個にばらばらに徴収しているところの受益者負担金名義の徴収に対しては、政令を以て全国一律にこれを取り、而も一般財源として繰入れられないで道路の修繕に復元されるような措置を講じたい、こういうふうに考えておつたわけであります。現在各都道府県が條例その他で徴収しておりますのは、一般財源として繰入れられまして、道路には全然復元されておらないので、いわゆる受益者負担金徴収、特別負担金として徴収したものはその道路に還元せられるという、こういう趣旨で六十一條、二條を規定いたし、而もその徴収の限度というものは全国的に見まして、現在行われている寄附金名義等の金額を含めたものよりも少くなければならないという程度のことを考えておつたわけであります。ところが六十二條の表現が非常にきつ過ぎたために相当な議論があつたわけであります。特に運輸委員会と建設委員会との合同審議会におきまして、六十二條の特別負担金を課することは、実際上おいて少くとも時期尚早であるということでこれを削除したわけであります。そういうことになりますと、六十一條の括弧内、即ち修繕に関する工事というものを全然抜いてしまいますと、今まで道路損傷負担金名義、受益者負担金名義で以て一つのバス路線の新らしい免許線等に一つの橋を修繕すると、道路を多少修繕すればバスが通れるという際に、工事ナンバーが非常に悪いために何年間も認可にならないというようなことで、現実的にはバス業者などが道路を直し橋を直して免許してもらつているというような状況がありますので、六十二條を削除して六十一條の括弧内もそのままにしておくと、今よりも非常に退歩した道路法になる慮れがある。この金額は僅かなものでありますが、而も六十一條の精神が受益者負担でありますので、地方民の納得の上に、なお申請に基いて協議の結果行われるものであり、一方的にこれが徴収をせられるというものではありませんので、いわゆる六十一條の括弧内を除きたい、こういう考えであつたわけであります。けれども道路の修繕に関する法律案は、御承知の通り町村道まで含めた一切の道路の修繕に関する費用に国が補助できるような法律案でありまして、たしか昭和二十二、三年の議員立法であります。それを廃止をするということを考えておりました。そしてこの道路法の目的として、国道は国の営造物、府県道は府県の営造物とはつきり規定した以上は、維持修繕費等は地方公共団体で行なつたり、国で行う分野を明確にしなければならんというふうに考えたのでありますが、これも現在の状況において、町村道を含めたあらゆる道路に国が補助できるという規定があるのにこれを外すということは多少議論があるというので、まあ既得権でもありますし、この問題は本法律案改正においては現行法そのまま残したほうがいいという相当強い希望がありましたので、道路の修繕に関する法律案は現行通り残して、そうして町村道を含む各道にも国が従前通り補助ができ得るように考えたわけでありまして、この六十一條の括弧内を残すことにより、又六十二條を削除することによつて、今までの負担金より多くなるということは全然ありませんし、なお都道府県が各個ばらばらに條例を以て過重な負担を申付けるということのないように、本法律案施行後は法律によるものではなくとも、本法律の趣旨を体した告示、通達、その他によつて一定の基準を設けて過重にならないうような十分な処置をとりたい、かように考えておるわけであります
○委員外議員(小野哲君) 只今の説明によりまして、第六十一條の趣旨は一一応理解をしたわけでありますが、ただ提案者が例としておとりになりました、例えばバスの新規の免許を出願しておつて、道路が余りよくないのでできない、これは一つの場合だと思います。ただ問題は、現にすでにバスが運行しておるという場合において、その道路を修繕するというときにもやはり第六十一條によりますと、受益者の負担によつて何がしか負担をしなければならないと、こういうことにもなるのではないかと、思うのであります。そういたしますと、結局六十二條で特別負担という看板は下したけれども、結局何がしかバス営業者、その他自動車の使用者なり、或いは事業者にとりましては、この道路に関する工事修繕を含めた工事費を常に負担することになる、こういうふうに六十一條は解釈せざるを得ないのではなかろうか、従つて六十二條は削除されたけれども、その身代りとして六十一條が適用されることによつて、とにかく負担はしなければならない。既存の事業者においても負担はしなければならない、こういうふうに解釈をすることになるかと思うのでありますが、如何でございますか。
○衆議院議員(田中角榮君) これは原則としましては、道路は国の営造物であり、地方公共団体の営造物でありますので、受益者負担というようなものや、特別負担金をかけないのが私は原則だと思います。併し地方財政及び国家財政の窮迫の折から特に受益者であるというものに対して受益者負担金をかけ得る、こういう規定でありまして、併しこれは現実的な面においては申請に基くもの、協議に基くものであつて、頭からどういう條例により、又法律によつて徴収をするというものではありませんので、ただ現在のような状況ですと、実際法律に規定がないのにもかかわらず、却つて寄附金名義、その他で以て過重な負担をやつておる所もあります。ところが又全然ない所もあります、そのようなものを六十一條で、まあ六十二條を削除いたしましたが、全国的なものにしたい。併しそれは協議によつて取るものであり、而も大体この六十一條の目的とするところは特別な事由があり、受益者が納得をし、特に希望して道路を直してもろうという場合を考慮しておるのでありまして、この條文が直ちに全面的に受益者負担金として徴収でき得る旨を規定したものではありませんので、その御心配はない。ただ現在よりも均等になり、筋が通り、過重な、而もわけのわからない金を納める不愉快な業者の気持を緩め得ると、こう考にております。
○委員外議員(小野哲君) 私も提案者の御意見とその点については必ずしも異ならないわけでありまして、免許を申請する場合に、特別な寄附を伴わなければ免許をしないというふうなことは、これは適当でない。従いまして、公正妥当に、而も極めて厳格な範囲内においてやつて行くという御趣旨であろうかと思うのでありますが、この点につきましては、提案者の御趣旨に則つて、これが執行に当ります場合においては十分にこの点を考慮される必要があるわけでありますが、御承知のように軌道法は大正十年で、ございましたかの制定でありまして、相当その後に事情の変更がありますので、従つて今回道路法が全面的な改正が行われることに相成りましたのに伴いまして、軌道法の改正を行うことが必要ではないか、かように考えるわけでありますが、軌道法の改正のお考えはあられるかどうか、この点を先ず伺いたい。
○衆議院議員(田中角榮君) 道路法は基準法であり軌道法は道路法に対する特別法でありますが、基準法が三十年のほこりを払つて改正される以上、軌道法もこれに副つた改正がもたされることは当然であります。私どもは議員立法に当り軌道法の改正を考えたのでありますが、軌道法は運輸、建設両省の共管であるとは言いながら、これは運輸委員会の主管事項でありますので、運輸委員の諸君とも十分御相談申上げて、本法通過後早急に議員立法の形式で何んとか改正を願いたいということを衆議院の委員会においても発言いたしております。なお議員立法ができない場合は、政府を督励し、本道路法とマツチをするような軌道法の早急な改正を行いたいという意思を表明いたしたいと思います。
○委員外議員(小野哲君) 御趣旨はよくわかりましたが、ただ問題は、道路法案が成立いたしました場合において、先ほども私が触れましたように、軌道の中で新設軌道により事業を経営をやつてるものが相当あるわけであります。従つて地方鉄道と軌道との権衡が余りに失するということは、これは妥当でないのでありまするので、少くとも道路法が施行されます場合におきましては、軌道法の改正が時期的には遅れるでありましようが、その間において何らかこの間の権衡を失しないように暫定的な措置をとることが必要ではないかと思うのでありますが、何らかこれは執行機関である政府御当局の御意見のほうがいいかと思いますが、提案者にも何か御意見がありましたら伺いたいと思います。
○衆議院議員(田中角榮君) これは特に三十一條に軌道という文字を使わなかつたのでありますが、軌道法を早晩改正いたしたい。併しこの法律案の施行に際しては、軌道法によりまして、軌道の新設許可等は運輸大臣が許可権限を有しておりますが、建設大臣と殆んど協議をしておるわけでありまして、建設大臣も本法の精神を十分体して軌道の許可認可に対してもお互いに協調し、これから改正せられるであろう新らしい観点に立つ軌道法、それから新らしく施行される道路法かよくマツチするような條件で協議を行い、工事施行に対して万遺憾なきを期したい、かように考えております。
○委員外議員(小野哲君) それではこの道路法の施行に当りましては、運用上軌道と地方鉄道との間におきましては不均衡のないようにお取計らいを願う、かように了承してよろしうございますか。
○衆議院議員(田中角榮君) その通りであります。
○委員外議員(小野哲君) それでは最後にもう一点伺つておきたいと思うのでありますが、この道路法施行法案を拝見いたしますと、修正前の第十九條、修正後の第二十一條になつておるかと思いますが、道路整備特別措置法の一部を次のように改正するということで、ここに掲げられておられるのであります。ところがこれは少し技術的な問題になるかと思いますが、道路整備特別措置法は未だ成立いたしておりません。又道路法もこれは成立いたしておりませんので、即ち両法律がいずれも未成立の場合において、この道路法の施行法案の中に未成立の道路整備特別措置法案の一部を、特別措置法の一部改正をするということを入れますことは、これは如何なものであろうかという気がするわけであります。従つて若し道路整備特別措置法の中で改正を要する点がありまするならば、道路整備特別措置法案の審議に際しまして、これに適当な修正を加えるということが必要ではないか。特に道路管理者の問題につきましては、地方公共団体が道路管理者であるというのが、この道路法の施行法案に掲げられておる改正の要点ではないかと思うのでありますが、そういうふうなものは道路整備特別措置法案の中で十分に検討を加えて取上げられるべき問題ではないかと思うのであります。ただ道路整備特別措置法案の中に道路法に根拠しておるも、のにつきましては、道路法の成立によつて適当な措置を講じなければならんかとも思いますか、これはやや技術的な問題になりますが、この辺のお考えは政府においてはどういうふうにお取扱になつて来られたか、又その御意見は如何なものであるか、伺つておきます。
○衆議院議員(田中角榮君) お答えいたします。道路整備特別措置法は政府提案でありますが、私たちといたしましては議院立法を行うというので、私たち自身も二、三年これが立法に努力して参つたわけであります。閣議をすらすらと通りましたので、政府提案として提出されておりますが、これは改正道路法と表裏一体のものとして考えておつたわけであります。いわゆるガソリン目的税等を取ろうと考えましてもいろいろの問題がありまして、未だ実現の運びに至らない。併し現在のような状態で、年間予算八十数億のうち北海道に二十億も持つて行かれたのでは全然道路整備は行われないという状況になりますので、何らかの措置を講じて道路予算を獲得しなければならないというので、有料道路というような制度も考えたのでありまして、道路整備特別措置法はできるならば四月一日から施行いたしたい、こう考えておりましたが、道路法が先の審議になりまして、当委員会に参りますと、ちよつとちぐはぐになつたようであります。私は現在の心境においてもできるならば道路整備特別措置法も同時に通過をお願いできれば非常に幸甚だと、こういうふうに考えておるのでありますが、これは道路整備特別措置法が遅れるということになると、当然この條項はもう一応考えなければならんと考えております。
○委員外議員(小野哲君) 大体提案者から非常に御懇切な御答弁を頂きまして、私も大体において了承いたしたわけでありまするが、御承知のように運輸委員会におきましても、道路整備特別措置法並びに道路法案につきましてはいろいろ御議論の多い点があるわけでありまして、従いまして提案者におかれては、その御趣旨が十分に行政の上において反映するように取計らいを願いたいと思いますし、又建設委員会におかれましても、私並びに同僚議員各位からの質問のあつた点を十分に御勘案を願いまして、慎重な御審議を煩わしたいことを希望いたしまして、私の質問を終りたいと思います。長い時間私のために特に発言の機会を頂きましたことにつきまして、重ねて厚く御礼を申上げます。
○衆議院議員(田中角榮君) 私たち建設委員会といたしましては、今河川法の立法も考えておるのでありますが、各委員会群雄割拠の状態でありまして、なかなか協調に至らないのでありますが、道路法に対しましては、交通行政の根本的な議論があるにもかかわらず、衆参両院の運輸委員会の諸君が非常に賢明な御声援を下さつたことを心から感謝いたします。
○委員長(廣瀬與兵衞君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて下さい。
○田中一君 私はこれは提案者に要求するのかどうかわからんけれども、旧法と新法の問題点をもう少し親切に、明日までに調整しておいて頂きたいと思うのです。それば常に我々が不勉強なために甚だ申訳ないと思うのですが、提案者のほうで、提案理由はよく承知しておりますが、逐條的な説明の資料をお出し願いたいと思うのです。そのことが審議を非常に早める便法と思います。
○衆議院議員(田中角榮君) 御尤もな御発言でありまして、誠に申訳ありませんが明朝まで印刷にまとめまして、お届けいたします。
○田中一君 そうすると、時間は非常に余つておりますが、その資料が出ますと、審議も早く行くと思いますから、今日はこれで以て終ります。
○前田穰君 私は二、三点お伺いしたいのでありますが、従来道路はすべて国の営造物というような考え方で参つておつたように思うのであります。多少異論がなかつたでもないと思いますけれども、大体そういうふうになつておつたと思うのであります。新法はどういうふうな考え方で立案されておるのか、従来通り道路全部を国の営造物という考え方でおられるのか、或いは府県道以下はそれぞれの公共団体の営造物というお考えでおられるのか、その点を一つ伺いたい。
○衆議院議員(田中角榮君) お説の通り現行法等におきましては、道路は国の営造物ということになつておるのでありますが、新法の目的とするところは、これが責任の分野を明確にするために一、二級国道は国の営造物、都道府県道は都道府県の営造物、こういうふうにはつきりといたしたわけでございます。
○前田穰君 それでは道路管理者をきめます條文が「都道府県道の管理は、その路線の存する都道府県が行う。」それから「市町村道の管理は、その路線の存する市町村が行う。」というふうに都道府県とか市町村とかいうふうに書いてあるのでありますが、十四條を見ますというと、その国道の場合は先ず修繕その他の管理は「都道府県知事がそれぞれその路線が当該都道府県の区域内に存する部分について行う。」こういうふうに書いてありまして、国道の場合と都道府県道以下の場合と書き方が違うのでありますが、これはどういう意味でございましようか。
○衆議院議員(田中角榮君) お答えいたします。都道府県知事は知事個人でありますので、都道府県議会の議決を必要としないわけでございます。都道府県がという場合及び市町村がという場合は、市町村は市町村議会、都道府県は都道府県議会の議決に基かなければ行動ができないわけであります。
○前田穰君 そうしますと、この十四條の都道府県知事と書いてありますのは、国の事務の委託というような意味を含んでおるわけでありますか。
○衆議院議員(田中角榮君) その通りであります。
○前田穰君 それから五條の一級国道と二級国道との区別の問題でありますが、一級国道のほうには枢要部分を構成し、その他政治、経済、文化上特に重要な都市という文句があります。そうして二級国道のほうは一号に「都道府県庁所在地及び人口十万以上の市」、こういう言葉が使つてありまして、場合によつてはオーバーラツプするようなものがあると思うのでありますが、人口十万以上の市ということと、それから政治、経済、文化上特に重要な都市というものとの国道の等級をきめる場合の何といいますか、考え方の基準といいますか、そういうようなことについてお考えがありましようか。
○衆議院議員(田中角榮君) お答えいたします。特に重要な都市と言いますのと、都道府県庁所在地及び人口十万以上の市と、こういうふうになつておりまするのは、政治、経済、文化に必要なもの、この採点はいろいろあるのでありまして、ただ古い観念における重要都市というのではなく、新らしい政治的、経済的、文化的の見地から検討せられまして、それが総合採点の結果、重要都市として指定されるものを言うわけであります。
○前田穰君 この問題は非常に不明瞭な点もあると思いますけれども、具体的の決定の問題でありますから止むを得ないといたしておきまして、もう一点伺いたいのでありますが、それは昨日も非常に問題になつておりました路線の点であります。先ず以て道路局長にお伺いしたいのですが、九條に道路の認定をする場合には建設省令で工事の必要な事項を定めるということになつておるのであります、路線を考えて、何かここに提示してありますその路線名、起点、終点、重要な経過地というような項目をお考えになりましようか、これはどうせ建設省令ですから、道路局長がお考えになると思いますが。
○政府委員(菊池明君) これが施行になりましたら、建設省令をその線に沿いまして出すのでございますが、これは大体現行法と同じことでございまして、路線等のことをこれに入れることはないと思います。経過地点を置くとか申されますが、海を渡る場合は恐らくその前後の都市を挙げて示すわけであります。
○前田穰君 この路線の問題は昨日も大体論じ尽されておるように思うのでありますが、昨日の建設省のかたの御答弁によると、その航路を道路の一部分として道路法にいわゆる渡船と見るということと、それからその航路の運営を海上運送法の適用をするかしないかということの問題とは別個の問題というか、或いは並行して考え得る問題であるから別段支障はないのだと、こういつたような趣旨の御答弁であつたように思うのでありますが、又一面その渡船場を道路法のいわゆる渡船の中に入れるか入れないかということは、その渡船を都道府県なり或いは市町村で実際に運営しなければならんという面から大きな制約を蒙るので、そう行過ぎた忍定は起り得ないのではないかと、実はかように思うのでありますけれども、場合によつてはそういうことが起り得ないとも断言はできないとも思うのであります。それはその渡船場となる場所の海上運送というものに対して、道路法の渡船の規定を適用すれば不必要な制約を加える、或いは甚だしい場合は圧迫を加えるということになる慮れがあると思うのでありますが、従つてもう少し具体的に渡船というものをどういう観念で実質的に考えるかということは、或いはこれは衆議院で議論になつておるかも知れませんが、衆議院のことは一向知りませんので伺つておきたいと思うのです。
○衆議院議員(田中角榮君) 渡船施設の道路法による適用に対しましては、なかなか微妙な問題でありまして、議論をするとなかなかむずかしいようであります。併し実際的に考えますと、常識的に現行道路法においても非常にうまく運営せられておりますので、御説のような心配は現行道路法においてはありません。併しこれをどこまで渡船施設のうち道路法によるものであり、どれ以上は海上運送法によるものであるという限度が非常にむずかしいので、大体常識的な判断において運営せられておるわけでありまして、今まではさしたる障害もないようでありますから、本法施行後においても常識的な運用と協議においてするので、問題ではない、ただ法律的には道路法によつて制約を受けるものと海上運送法と両方適出されるものがありますが、これは制約面に対して大きなものではありませんので、これも御心配のような不必要な制約を受け、厳重なる干渉を受けるというようなことは現行法通り起らない、だから改正法律案が現行法律を踏襲したような方向だということは、これは止むを得ないのではないかと、こういうふうに考えております。
○前田穰君 この渡船につきましては、将来自動車のますます発達するに伴いまして、いろいろな新らしい考え方が生ずると思うのであります。殊にこのカーフエリーといつたようなものが当然考えられるわけであります。関門にいたしましても、或いはもつと大きな考え方と言いますか、或いは淡路島を縦断して本土と四国との間、まだほかにも具体的にいろいろとそれぞれその地方々々においては考えられておるような場所があると思いますけれども、この道路法のいわゆる渡船施設と いうものにつきましては、そういつたカーフエリーその他の新らしい考え方を具体的に今日持つておられるか、或いはそういうことについては何もお考えになつていないのでありましようか、こういうことを一つお伺いいたしたいと思います。
○衆議院議員(田中角榮君) 渡船施設というものが道路法の適用を受けることは、ざつくばらんに申上げますと、橋をかければかけられるが、併しいろいろな障害によつて渡船施設を道路として直接使つておるというような常識的観念によるものを渡船施設と、こういうふうに規定しておるのでありますが、これは道路の状況及び交通の状況が変つて参りますと、新らしい観点において渡船施設というものはもう少し大きく、又幅広く解釈せられるような場合があると思います。それは道路法施行後だんだん時世の進運に従つてその常識的な判断も幅を拡げて行かるべきものである。これは当分の間本法のような表現を取るより以外に途はないと、こういうふうに考えております。
○前田穰君 私の質問ばこれで終ります。
○委員長(廣瀬與兵衞君) それでは明日午前十時から開会いたします。 本日はこれを以て散会いたします。 午前十一時五十七分散会