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第13回国会参議院1952/06/06

決算委員会 第30号

発言数
10 件
登壇者
5 名
会派数
1
開催日
1952/06/06

会議録

岩男仁藏改進党

○委員長(岩男仁藏君) 只今より決算委員会を開会いたします。  本日は、昭和二十四年度一般会計歳入歳出決算外二件を議題に供します。先ず前回に引続き政府関係機関のうち日本専売公社の部、即ち批難事項第六百二十六号から六百三十六号まで一括して問題に供します。御質疑のあるかたは御発言願います。別に御発言もございませんか……。実は本件に関しては前回相当質疑応答が行なわれて審査されたのでありますが、カニエ委員から質疑を保留するということでカニエ委員が中座したのであります。然るに本日カニエ委員は出席がございません。そこでどう、たしましようか。質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩男仁藏改進党

○委員長(岩男仁藏君) 御異議ないと認めまして、第六百二十六号から第六百三十六号までの質疑は終了したものを認めます。  次に建設省所管の部、即ち第六百十四号から第六百二十五号まで全部を一括して議題に供します。先ず波江野專門員から御説明をいたさせます。

波江野繁常任委員会專門員

○専門員(波江野繁君) 建設省関係につきまして二、三御審議の参考に御説明申上げます。  先ず六百十四号でありますが、この案件は改良計画区域中の部分につきましてまだ改良工事に着手していないときに災害を受けて、そこでその災害の復旧工事と同時に改良工事計画の部分を含めて工事をした案件であります。而してこれに対しまして検査院の指摘は、本件工事は未改修箇所の改良工事を施行したものであるから、これを県が工事費の三分の一を分担する災害復旧工事として施行したのは適当でなく、当然県が二分の一を分担する改良工事として施行すべきものであつて約二百九十万円を更に分担させるべきである、こういう指摘であります。これに対しまして建設当局の説明書によりますと、本工事は改良工事計画区域中の未改修箇所ではあるが、緊急に復旧工事を施行する必要を認め、既定改修工事に関する分担率を適用することは適当と思われないので、一般の災害復旧と同率を適用したものである、こう書かれたものでありまして、意見は対立しておるのであります。併しその後私どものほうに建設当局から御説明がありましたところによりますと、今のようにこの部分は災害復旧と改良工事を含めて同時に施行されたものでありますから、この工事を二つに分けまして災害復旧に該当する部分はこの災害復旧の補助率を適用し、改良部分に当る分に対しましては改良費の補助率を適用し、結局収納済金額との差額百二十二万五千五百十八円を昭和三十六年十二月二十五日に収納したと、こういう御説明がありましたことを御報告申上げます。  次は六百十七号でありますが、これは検査院の指摘といたしましては経理が極めて紊乱しておるというのでありまして、これに対し建設当局の御説明は、検査院の指摘の通り処理上誠に遺憾であつたと、こういうふうに答弁しておられます。ただ問題は、検査院の指摘によりますと、この案件は非常に紊乱しておつていろいろの関係書類の整備が整つていないから、二十四年度の工事費の決算額については確認することができない状態である。こう書かれてありますので、或いはこの内容が判明いたしますると、更に新らしい会計法規違反の事実が出るかもわからないと思われる次第であります。  次は六百二十一号でありますが、この案件は両方意見が対立しておりまして、現在におきましても対立のままでありますし、なお本件につきましては、昨年の六月にカニエ、仁田、大矢の委員が実地調査をなさつておりますので、この案件につきましては、少し詳しく内容を申上げておきたいと思います。本件に対する検査院の意見は、本件の控横堤工事費約六百七十万円、これは再度災害を受けた場合、その災害を部分的ならしめ、且つ堤内の排水処理を目的として築造するものであるが、本堤は面高七メートルの練石積堤防に護岸を施行し、二十三年災害当時の最高水位からなお一メートル五十の余裕高があるので、更に本件控横堤を築造するのは、原形復旧を本旨とする災害復旧補助の範囲を越えたものと認める、こういうのが意見であります。  これに対して建設省の説明では、本個所は後方山地より流出する水流の排水施設が河川堤防に及ぼす影響の大なるを認め排水路を復旧するため、洪水時も本川水位の影響を受けない工法を用いたものであり、従つて、本件工事は本川堤防の控横堤ではなく排水路工事として施行したものである。こういうことになつております。  実地調査の報告の内容を御報告いたします。この控横堤というものはどういうものであるかと申しますと、これは本堤防に直角に築造された二本の工作物でありまして、その工作物の頂上といいますか、上のほうに溝が掘られておりまして、排水の施設が行われている、こういうような構造のものであります。実地調査の結果を申上げますと、実地調査いたしましたところ、この控横堤の性質は何であるかという点につきましては、工事の実施者である……、これは宮城県が工事を実施いたしまして、建設省がこれに対して補助金を出している案件でありますが、工事実施者である宮城県と、工事費査定責任者である建設省との間において、いささか食い違いの点があります。これは宮城県の説明によりますと、本堤防は相当堅固な工法によつて築造されたが、従来の災害に鑑み、本堤防の強度を増すための支えであり、突つ張りであり、又再度被災の場合災害を部分的ならしめるためのものである、こういう説明であります。建設省側の説明によりますと、災害に基いて河床が高くなつており、復旧工事の堤防も従前に比し高いので、洪水時における排水状況は不良となつて、排水の不良は堤防の強度にも影響を及ぼすこととなるので、本控横堤は堤内排水処理の目的で築造したものである、こういう説明であります。  そこで本件につきましては、本件の控横堤が災害復旧国庫補助の対象となり得るか否かが問題の中心であります。建設省においては、災害復旧工事は原形に復せしむることを目的とするのが京則であることは当然であるが、災害復旧工事の附帯工事については、明治四十四年内務省令第十二号、災害土木費国庫補助規程施行細則第二條によりますと、「但シ原形二復シ難キ場合其ノ他特別ノ理由アル場合二於テハ増築、改築又ハ之二代ルヘキ必要ノ施設ヲ為スコトヲ妨ケス」との規定に基いて、国家補助の範囲に含ませた前例もあり、本件控横堤は堤内排水処理が本堤防に及ぼす影響に鑑み、復旧工事の一部を占める最大限度の附帶工事であつて、国庫補助の範囲を超えたものではないと説明しておる。会計検査院はこれに対して次のように説明している。即ち災害復旧国庫補助は原形復旧を本旨とすべきであり、本堤防は他に比し原形復旧の程度を超えたものと言い得るほど堅固な方法によつて施行されているので、更にこれを補強する施設が国庫補助の対象の範囲を超えることは当然であり、本県のごとき控横堤を築造した実例は他に殆んど見当らない。又災害を部分的ならしめるものであるとの説明も、国庫補助の対象にすべきものとの理由にはならないのみならず、排水処理を目的としたものであるとの説明も、地勢に鑑み、洪水時には本堤防、本控横堤によつて排水処理に大きな効果を期待し得ないので、本堤防の最小限度の附帯工事と認めることは困難であるというのであります。そこまでが検査院の意見であります。災害復旧国庫補助は、原形復旧を本旨とすべきであることについては何の異存もないが、原形復旧の場合、横堤については実際問題としては争いのあるところであり、本件もその例である。実地調査したととろによれば、本堤防は極めて堅固な工法によつて築造されており、更にこれを補強するための控横堤のごとき施設の必要性は認められず、又本横堤が災害を部分的ならしめる効果があるとの説明も、国庫補助の対象の問題としては了承できかねるところであります。堤内排水施設の必要性は了解できないでもないが、本控横堤によつて行われる洪水時の排水量は、出水量の小部分に過ぎないことは、地勢の実情等に照し、会計検査院の見解が正しいと認められる。従つて国庫補助の対象としての災害復旧工事の附帶施設と認めることは妥当でない。もとより災害予防の見地からは排水施設の必要性が重視できるであろうから、適当な排水施設を県自体の経費を以つて実施するならば問題はないが、仮に国庫補助を受ける対象として考えるならば、国庫補助率三分の二の災害復旧とせずに、国庫補助率三分の一の災害予防とすれば或いは考慮の余地が残されたであろうと思われる。  以上が出張報告の御紹介でありますが、その後建設省当局のほうから私どものほうに補充説明がございましたので、これも併せて御紹介申し上げておきます。それによりますると、災害前の堤防はカスミ堤であつて、即ち堤防の下流の部分が開いておりまして、そこから自然の排水ができる、こういう構造であつたのであるが、復旧の新堤防はこれと異つて、かくのごとき裾開きになつていない、そこで降雨量の多いときにはその堤防の内側に水が溜つて、それによつてその内側の土は災害を受けるし、なおその堤防の内側もこの水によつて損害を受けて本堤防の強度を破壊することになる。そこでこの排水施設をやることによつて初めて従来あつたカスミ堤と同じ効果を有することになるのである。申し換えると、護岸の堤防とこの排水施設によつて、従来カスミ堤によつて行われた排水の効果を有することになるので、いわゆる従来のカスミ堤の自然排水のできる構造に対応するのは、この護岸の堤防とこの排水施設が一体になつて初めて従来のカスミ堤に代るべき効果を有するようになるのである。従つてこれは一体として考えべきであつて、この排水施設も復旧工事の一部として認むべきである。なお護岸工事の底の部分に水の出るような樋管という設備があるが、これでは不十分であつて、この排水施設があつて初めて従来の構造と同じ効果を有するものである、こういう説明がありましたことを附加えて御報告申上げる次第であります。  それ以外の案件につきましては、特に私のほうから御説明申上げる点はないと思います。

岩男仁藏改進党

○委員長(岩男仁藏君) 次に会計検査院及び建設省当局において特に説明を要する事項がございますならば御説明を願います。

小峰保栄会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保栄君) 只今議題になつております案件の中で、専門員から詳細に御報告がありました分、六百二十一号につきまして会計検査院の見るところを簡單に御紹介しておきます。  これは宮城県の鳴子温泉のそばを流れております江合川の災害復旧工事の案件であります。先ほど会計検査院の主張と建設省の主張を詳しく御紹介がありましたので、繰返して申上げることは差控えますが、実はこの案件につきましてはすでに衆議院のほうでも御決議と申しますか、御決定がありまして、衆議院では政府の措置が妥当だ、言換えますとこの控横堤、これを災害復旧の中に入れたがよろしい、こういうふうに御決定になつたように伺つております。併しながら私どもといたしましてはその理由を伺いましても、まだやはりこの原案が行過ぎだつたという考えは実は持つていないのでありまして、この批難がまだ正しいとこう考えておる次第であります。と申しますのは、先ほど専門員からも大体三点に分けてこの堤防の控横堤、誠に奇妙な堤防でありますが、普通の堤防と直角に二本突張りのような堤防を取付けたものでありまして、これは恐らく私ども寡聞でありますが、日本にまだ例がないようなふうな堤防だと思うのであります。これを作りました理由は、第一に主堤の、まあ主堤という字を仮に使つて置きます。これは普通の堤防であります。本堤の強度を補強する、これが第一点。第二点は仮に災害が起きたときに災害を中の堤防によつて、囲われております中の災害を部分的ならしめる。これが第二点であります。第二点が排水と、こういうことになつておるわけであります。第一点と第二点は現在では建設省でももう問題にならないというふうにお考えのようでありまして、余りお取上げになつていないようであります。私どももこの第一点、第二点の直高七メートルの石張りの堤防、これを突張りを入れなければ災害のときに危いというようなことはちよつと考えられないのであります。それから第二点の再度災害を受けたときに被害を分けるということは、これはちよつと問題にならんのであります。本堤がこわされるほどの災害を受けたときにこの横の突張りがそのまま残つておるということは考えられないのでありまして、結局一緒に流されてしまうだろう。こういうことで第二点も問題にならんと思うのであります。第三点が現在建設省と検査院とまだ意見が一致しないところでありまして、この排水でありますが、これは先ほど御紹介がありましたように在来の堤防はもつとずつと小さいもので、而もずつと前に出ていたのであります。それを流されました関係であとへ引きまして、而も直高七メートル、たしかあとの流された堤防は三メートル見当の小さいものだつたように承知しております。それを七メートルもある石張りの練り積みのコンクリートの非常に立派な堤防をずつと奥へ引きまして造つたのであります。在来の堤防は、先ほども御紹介がありましたいわゆるカスミ堤というので裾が空いていたのであります。これは堤防にたくさん例がございますが、裾をあけて置きまして、平常時の排水ということをやるわけであります。今度はその裾のあいておりましたカスミ堤をずつとあとへ引きまして、裾をあけないで上流の終点も、それから下流の終点も全部山にとりつけてしまつたわけであります。従つて平常時の排水ということが従来よりはむずかしくなる。こういうふうに相成つたわけでありますが、併しながら在来のその流された堤防で囲つておりました地域よりは堤防をずつと後退させましたので、囲われる地域がずつと少くなつておるのであります。そうして在来の排水と申しましても取立てての設備があつたわけではございません、自然排水のちよろちよろと流れる程度の川だつたわけでございます。これに加えて六百何十万円もかけてわざわざ雨樋と言いますといささか言い過ぎですが、樋のようなものをかける。相当長い、而もそれを樋を載せるのに石張りの素晴しく立派な堤防であります。こういうものを造つて、その上に水のまあ樋というと少しあれですが、相当大きなものでありますが、それを附けるということが、果して従来の自然排水程度のものに代る災害復旧と言えるかどうか、これがもう問題の焦点になるわけであります。私どもといたしましては、従来も自然排水していたのだし、今度は堤防によつて囲われる区域は非常に少くなつたのだから、樋管を幾つか堤防の中に入れる、堤防の下に入れるわけでありますが、それによつて十分じやないだろうか、それか又裏の山から……、これはすぐ急峻な山が迫つておりますが、その山から出て来る水、これに対しても樋管程度で排水には支障がないのじやないだろうか。又強いて是非とも必要があるとしましても、もつと簡易な方法があるのじやないか。こういう大きな堤防をわざわざ二本渡しまして、そうして排水しないでもほかに方法があるのじやないだろうか。こういう点でこのやり方、六百何十万円という多額の金をかけて排水路を作るということは、災害復旧の程度を超えているのではないだろうか。本来災害復旧はいろいろな例外がございますが、飽くまでも原形復旧ということが本旨であります。これは先ほどお読み上げになりましたように、相当の例外はございますが、併し原形復旧ということが飽くまで本筋でありまして、その原形復旧を本筋とする災害復旧工事は、こういう奇妙な大きな六百何十万円もかけるというような排水路を造ることは従来なかつたのでありまして、そういうものを造るということは行き過ぎじやないだろうか、こういう考え方が衆議院の御決定がありました現在においても実は変つていないのであります。それだけ御参考までに申上げて置きます。  それから先ほど六百十七号の肝属川の経理紊乱の案の御紹介がございましたが、これは六百十六、六百十五、いずれもいわゆる架空経費、実際に使います経費と違う嘘の経理をいたしまして、そうして経費を捻出して工事なりその他の用途に使う、こういう案件でございまして、六百十六から六百十七は五件ほどの案がまとめてございますが、これがその後いろいろ社会問題にもなりまして、二十五年の検査報告にはこの架空経理の案件がたくさんございますが、それのいわば先駆をなしたわけでございます。一々の案件については御説明いたしませんが、私ども二十四年度でこの種の案件が幾つかありまして、実は驚きまして、二十五年度の検査ではこれを一掃する、いやしくも国の経理というものは公明正大でなければいけないのでありまして、平気で嘘の経理が行われるというような事態はこれは一掃してしまわなければならぬというので、二十五年度の検査、二十六年中に行いました二十五年度の検査でこれを一掃するということに相当の力を盡しまして、建設省当局も同調されまして、現在ではこの嘘の経理というものは非常に減つておりますが、この二十四年度のこれが最初の案件ということになるわけであります。

金子一平建設大臣官房会計課長

○政府委員(金子一平君) 六百二十一号の江合川の護岸復旧工事の問題につきましては、建設省といたしましては、只今お話のございました会計検査院の御意見とは異つた考え方を持つておるのでございまして、本日所管の河川局の賀屋防災課長が参つておりますので詳細一つお聞き取りを願いたいと存じます。これは一つ皆様方で御決定願う以外いたし方がないのじやないかというふうに私ども考えております。  それから六百十七号の肝属川の架空経理の問題につきましては甚だ申訳ない次第でありまして、肝属川の問題自体は、二十四年の六月から八月に亘りまして台風が二回ございまして、護岸工事をそのために八カ所もやらなければならん、一般の公共事業のほうの工事はニカ所もあるというようなことで、工事の実施が二十四年度の第四四半期に集中いたしました結果、年度内に工事を終ることができませんで、会計法上の繰越の手続をすれば問題ないのでございますが、手続が厄介だというようなことで、つい架空経理をやりましてこういうような御指摘の結果となつたわけでございますが、この点につきましては資金を使用いたしました当時、工事進行額を整理しまして使用金額を確認するまでに至つておりませんので、併せて御了承おき願いたいと思います。なお架空経理の問題につきましては、只今小峰局長からもお話のございましたように、相当二十五年度にも出ておるような実情でございます。只今私どもの建設省といたしましても、全力を挙げましてこういつた不明朗な経理が絶対になくなりまするように、全力を挙げて努力しておるような次第でございますので、さよう御了承願います。

賀屋茂一建設省河川房防災課長

○説明員(賀屋茂一君) 六百二十一号でございますが、只今図面をはりましたから、これで御説明申上げたいと思います。

岩男仁藏改進党

○委員長(岩男仁藏君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

岩男仁藏改進党

○委員長(岩男仁藏君) 速記を始めて。建設省所管の分については、専門調査員それから建設省及び会計検査院からそれぞれ説明を聴取いたしました。質疑は次回に譲りまして、本日はこの程度で散会いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩男仁藏改進党

○委員長(岩男仁藏君) 御異議がないと認めます。  これで散会いたします。    午後二時四十一分散会

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