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13回国会参議院1952/05/23

決算委員会 第26号

発言数
13
登壇者
5
会派数
3
開催日
1952/05/23

会議録

岩男仁藏改進党

○委員長(岩男仁藏君) 只今から決算委員会を開会いたします。本日は、昭和二十五年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和二十五年度国有財産無償貸付状況総計算書を議題に供します。これら二件は、去る三月二十五日日本委員会に付託されまして、四月二十四日大蔵当局及び会計検査院から説明を聴取いたしてありますので、これより質疑に入ります。御質疑のあるかたは御発言を願います。

小酒井義男日本社会党(第四控室・左)

○小酒井義男君 国有財産法の第十三條によりますと、「公共福祉用財産又は皇室用財産とする目的で財産を取得し、又は公共福祉用財産若しくは皇室用財産以外の国有財産をこれらの財産としようとするときは、国会の議決を経なければならない。」と規定されております。併し今回提出を受けておりますところの附属書類を見ますと、内容においては比較的軽微なものでございますが、この規定に違反しておるものがあるように見受けられますので、これに対する一つ当局の見解を承わつておきたいと思います。

木村三男大蔵省管財局国有財産第一課長

○説明員(木村三男君) 只今御指摘の国有財産法第十三條の規定でありますが、この規定は只今の御意見の通り、ここにきめてあるような場合、必ず国会の議決を経なければいけない、こういうふうになつておりまして、たとえて申しますと、皇室用財産の中に一坪乃至はそれに近いような便所その他の建物を作るような場合、或いは公共福祉用財産であります公園などに樹木を一本でも二本でも植えようというような場合は、やはりこの規定の適用があるというふうな規定になつておるのであります。こういうことは行政処理上の問題といたしまして、非常に運用がしにくいという面が多々生じて参つたのであります。そこでこの法律制定当時の事情と現状とを比較いたしますというと、とにかくこの精神は生かさなければならない。只今例に挙げましたようなものにつきましては、限度を定めまして、そうして国会の承認を経なくてもいいような規定を設けるような措置を私どものほうとしてはとりたい。それには国有財産法の改正という問題があるのでありますが、これは皇室経済法のほうでも同じような案件がございますので、それらと比較いたしまして、近い機会にこの関係をはつきりさせたいという意向でおりますので、過去に発生しました問題につきましては私どもは誠に遺憾に存じておりますが、事柄がさようなことになつておりますし、又これは私どもとして考えましても、それほど悪質なものと烙印を押すようなこともあるまいと考えておりますが、如何せん法律がそういう解釈になつておりますものですから、そういう意味に御了承願いまして、法律案改正というふうな方向に持つて参りまして、御相談申上げたいというふうに考えておる次第でございます。

小酒井義男日本社会党(第四控室・左)

○小酒井義男君 只今当局側の御答弁で、近い将来に、今説明せられておりますように、皇室経済法の二條にありますところと関連を持たせる、これとの間の円滑な関係を持たせるようなふうに法律改正をして行こうということを答弁されておりますので、そうすれば私は大体今回のような問題は今後は発生しないというふうに考えます。併し一応この報告によれば、国有財産法第十三條の規定に違反しておるという事実は、これは認めざるを得ないと思いますので、速やかにその法律改正をして、円滑な運用を図るような、委員会としては警告を附けて、そうして本件を承認するということにして行つたらどうでありますか。

岩男仁藏改進党

○委員長(岩男仁藏君) ほかに御発言ございませんか。

森八三一緑風会

○森八三一君 余り大きい問題ではありませんが、一応当局に御質問したいと思いますことは、例の財産税等の納付が非常に困難で、当時非常に物納があつたと思います。その後同様な納税の関係で、物納ということがしばしば行われていたと思いますが、そういう物納財産につきまして、どういうふうに整理が進んでおりますですか。又その処分についての御方針なりを一応伺つておきたいと思います。

木村三男大蔵省管財局国有財産第一課長

○説明員(木村三男君) 物納財産につきましては、やはりこれは一般の普通財産と同じような観点から換価しなければならない。換価する場合に、一旦国のほうに入りました以上は、これを特別な値段なり、或いは特別な方法で処分するというようなことは許されませんので、やはり一般の例によりまして、適正な單価を以て、適正な方法を以て処分いたしております。

森八三一緑風会

○森八三一君 検査院の批難事項のなかにも見えておりますので御承知と思いますが、そういうような処分の場合、換価の場合に、特定の会社等を利用してその実施に当つておられる。これは役所のほうの機構なり或いは人的な整備の関係、そういうものの処分に関する知識の点とか、技能の点というような実務的なことから考えまして、そういうことを業とする特定な会社等を使うということについて、私問題を提起するのではありませんが、そういう場合に、その委託をして処分、換価の実務を担当せしめておる会社等に対する手数料等の算定が非常に過大であつて、結局処分は済みましたが、国の受ける所得というものが減少をしておるというようなことを指摘されておりまするのでありまするが、そういうようなことについて検査院の批難をしておりまする事実に対応して、どういうような措置をお考えになつておるのか、その後の政府の態度についてお伺いをいたしたいと思います。

内田常雄大蔵省管財局長

○政府委員(内田常雄君) 不動産会社等を仲介として、お話のございました物納財産を処理しておることは事実でございますが、そもそもこういうことを始めましたのは、物納財産による国有財産が非常に細かいものが沢山ある。而もそれらは土地、建物等が多いのでありますが、それらはもうすでに人の住んでおる建物をそのまま物納して来ておる。従つて国が処分しようとしましても、さらの土地、さらの建物でない限り、実際問題としては他に処分ができないので、現在そこに住んでおるかたに成るべく便宜の方法で売渡すより仕方がないという場合が非常に多いのであります。このためには、法律は、旧軍用財産の貸付及び讓渡の特例等に関する法律という法律のなかに、物納財産を物納の当時から使つている現住者等に売渡す場合には、特に代金の延納を認めるという規定を置いてあるのでありますか、さような状態のもとにおいて、住んでおるかたがたは大概会社に勤めておられるとか、工場に勤めておられるとかいう場合が多いので、財務局或いは財務部等で売払の交渉等に入ろうとしても、夜でなければ主人が帰つて来ないというようなことのために、どうしても役所の仕事としては手におえないということで、信託会社、不動産会社等の職員が夜何べんでも打合せに行つて、売買契約を締結して来る、こういうことにいたしているような次第であります。その場合、只今お話の手数料等につきましては、元のやり方はいささか不合理があつたようでありまして、検査院からも指摘を受けておるのでありますが、例えば売買契約金額の五%とかいう手数料を払いますほかに、こまいものが多い場合には、そのこまい金額の五%もらつたのでは、とても信託会社、不動産会社は経費がかかり過ぎてどうにもならんということのために、小さいものでも大きいものでも、一件について別に何百円とか何千円というきめ方をいたしたことがございます。そのために、一つの例えばまとまつた建物を一回に売ればいいのを、これを何回かに売るというようなことをして、従量的に一回の売買契約について何ぼというものを不動産会社が取つたということのために、非常に政府が不当に多くの手数料を払い過ぎた。更に極く小さい財産については、未払代金と手数料というものが余りその比率がばかばかしい比率になるというような御指摘がございまして、この関係は、今から二年ほど前に手数料の建て方等を改めまして、さような手数料の出し過ぎというような不合理がないように今日ではいたしております。併し物納財産等でまだ処分がつかないものが相当ありまして、そのために依然不動産会社等を使つております。不動産会社が従来は年賦で金が取れたのでありますが、年賦だけもとてもいかん、月賦にするというようなことで、一時不動産会社がその財産の買得者から代金を預つておる、預かつておるうちにそれを使いこんで、一年分をまとめて政府に納めようとする際に、不動産会社のほうが政府に滞納してしまう、こういうような事例がままありまして、これには私共非常に手を撓いておりますけれども、だんだん経験も積んで参つております。検査院等からの批難もありますように、できるだけそれらの関係も支障を生じないように改善をして行きたいと考えております。

岩男仁藏改進党

○委員長(岩男仁藏君) 他に御発言はございませんか。別に御発言もなければ、質疑は終了したものと認め、これより討論に入ります。御意見のあるかたは順次御発言を願います。別に御発言もなければ、討論は終局したものと認め、これより採決いたします。  昭和二十五年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和二十五年度国有財産無償貸付状況総計算書については、「この報告は、国有財産法第十三條の規定に違反せる事項を含むものと認める。内閣は、速かに適当の措置をとり、以て法律の円滑なる運用を期すべきである。」という警告を発すること以外は、すべて異議がないと議決することにいたしたいと思いますが、御異議ございますんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩男仁藏改進党

○委員長(岩男仁藏君) 総員御異議ないものと認めます。なお本会議におきまする委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條の規定によりましてあらかじめ多数意見者の承認を経なければならないことになつておりまするが、これは委員長におきまして、本案の内容、本委員会における質疑応答の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認願うことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩男仁藏改進党

○委員長(岩男仁藏君) 御異議ないと認めます。  次に本院規則第七十二條の規定によりまして、これら二件について、すべて異議がないと議決されたかたは順次御署名を願います。   多数意見者署名     高橋進太郎  長谷山行毅     溝淵 春次  小酒井義男     棚橋 小虎  郡  祐一     古池 信三  西山 龜七     宮田 重文  高木 正夫     森 八三一  小林 孝平     田中  一  菊田 七平     紅露 みつ

岩男仁藏改進党

○委員長(岩男仁藏君) 御署名漏れはございませんか……。御署名漏れはないと認めます。  本日はこれを以て散会いたします。    午後一時五十七分散会

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