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13回国会参議院1952/05/27

経済安定・通商産業・建設連合委員会 第9号

発言数
101
登壇者
7
会派数
5
開催日
1952/05/27

会議録

佐々木良作第一クラブ

○委員長(佐々木良作君) それでは電源開発促進法案につきまして、連合委員会を開きます。実質的には第十八回目でございます。前回に引続きまして質疑を継続いたしますが、その前にちよつと御報告申上げます。前に御連絡いたしておきましたように、明二十八日と二十九日の両日経済安定委員会の主催で、同法案につきましての公聴会を開会いたします。以前に御通告申上げましたように、公聴会は原則として付託委員会がやることになつておりますので、関係の委員長と御相談の上、次のように決定したわけでありまして当時は実質的には連合委員会の開会中でありますので、公述人の人選等についても成るべく連合の他の委員会からの意見を尊重するようにということで、再度打合せをいたしたのでありますが、その後先方の都合等によりまして大分変更がありましたので御報告申上げます。その内容は、ずつと衆議院のようにたくさん呼んで十分とか十五分とかというふうにやりましても大して効果がなかろうというので、むしろ二日間に少し余裕を持つてそうして実質的にやつたほうがよかろうということで、大体十二、三人くらいを公述人として参つてもらい、そして十分質疑応答もできるようにしよう、こういう方針で公聴会を構成して人選をしたわけであります。人選につきましては委員長、理事の打合せを以ちまして関係の委員長さんがたと相談しながらやつたわけであります。結局二十八日は主婦連合会の紀伊つや子さん、九州の産業団体電力懇談会の代表者兼務して九州電源開発の期成同盟会の会長の貝島義之氏それから三番目に、中部電力会社の社長の井上五郎氏、それから朝日新聞論説委員の土屋清氏、それから建設技術研究所長工学博士内海清温氏、それから労働組合代表といたしまして、総評の事務局長の高野実氏、以上五名、それから二十九日は、電気産業労働組合の中央執行委員長の藤田進氏、富士制鉄社長の永野重雄氏、それから東京都民銀行総裁の工藤昭四郎氏、それから一般の消費者代表として金丸香代女史、それから北海道の石炭鉱業協会の会長でありまして北海道の総合開発審議会の委員を兼ねております。船越要氏、それから農民組合関係の久保田豊沃、以上十二名であります。なお選考の経過につきましては省略いたしますが、人選いたしましたところの者は、大体学識経験者あたりからニ、三名、金融、産業界からニ、三名、それから電気関係及び一般公募を含めた者ということを打合せいたしまして、学識経験者のうち評論家として土屋清氏、それから技術学者といたしまして内海清温氏ほか、例の「ダムが生まれる」の著者の北海道の中谷教授を頼んだわけでありますが、中谷さんのほうから返事がないので間に合わないと思いましたので割愛したわけであります。その他経済学者として都留氏、鮎澤氏、稲葉氏に頼んだのでありますが、いずれも都合が悪くて公述を頂くことができません。金融界におきましては、最初興銀の川北氏、開銀の小林氏、それから石橋湛山氏、それから澁澤敬三氏にも交渉しろということでありましたが、皆おのおの断りを受けまして、結局今申上げました工藤昭四郎氏ということにきまつたのであります。産業界におきましては藤山愛一郎氏、小林一三氏という話もありましたが、各々これ又工合が悪くて、他に新日窒の白石氏という話も出ましたが片寄るのではないかという話もありまして割愛をし、或いは断わられましたので、永野氏、なお船越氏は北海道の問題がありますので特に加えたわけであります。電気関係としましてはこの委員会で問題になつております天龍川の問題等がありますので、電気事業者として井上氏をお願いしたわけであります。同じ意味におきまして電気産業労働組合の委員長を参加させました。その他、一般公募といたしまして、成るべくならば労働代表、農民代表、消費者代表、中小商工業者代表という部門に分けながら、そのうちから三、四人を選びたいと思いまして、労働代表として総評の高野氏、農民代表として久保田氏、それから消費者の関係、特に公募の立場の関係としまして金丸香代女史を選んでおつたわけであります。その後主婦連合会からも出せるという話がありまして結局今更断りかねるので、両方入れたわけであります。それから一般公募の同じ意味におきまして、北海道の開発関係、電気関係の代表として船越氏を選んだと同じ意味におきまして九州の具島氏を選んだわけてあります。以上のような理由と事情によりまして、先ほど申上げましたような十二名を選びまして明日及び明後日におきまして公聴会を催します。  先ほど申上げましたように、形は経済安定委員会ということでありますけれども、実質上山は現在の連合の継続のような形でやりたいと思いますから、関係の委員のかたは成るべく御出席をお願いしたいと思います。従いまして質疑等におきまする発言につきましても、委員外発言を普通の恰好でやつて頂いて連合と同じような状態で進めて頂けば結構である、こういうふうに考えておりますので、御了解を願います。  それでは、前回に続きまして同法案につきましての質疑を続行いたします。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 私は昨日の栗山君の質問に関連いたしまして提案者から、工事を行いますところの技術者の面について相当手持もあり、且つ有能な技術者がたくさんおる。従つてほかからの援助を受けずともなし得るというような御答弁があつたように承知しておりますが、今日我が国におきまして発電計画、水力電気その他電源開発に関する技術家というものがどのようにして国が養成しつつあつたか、無論これは私学は除きます、文部省が所管しておりますところの各大学でどういう形でこれに関連する技術家を出し、又どういう基礎的な知識を、学問を教えておつたか、各大学でこれに関連する講座がどういうものを持つておつて、一体現在の日本にはどこにいくらの、いわゆるこの電源開発に関する優秀な技術家がおるかという点について質問したいのであります。ただ基礎工学的なことにつきましては、それぞれ土木学科の面でその講座を持つておると思いますが、総合したところの電源開発は、ただ單なる基礎工学のみではなし得ないものであります、無論基礎工学の素養を持たずしてはこうした総合的な計画は立ち得ないのでありますが、文部省に伺いたいのは、今日電源開発に対して、過去におきましても国はどのような教育方針を以て臨んでおつたか、技術家養成についてはどういう手を打つておつたか、こういう点についてお伺いしたいのであります。

佐々木良作第一クラブ

○委員長(佐々木良作君) 質疑者の要求は天野文部大臣でありましたが、同天野大臣は全国大学学長会議に出席のために本委員会に出席不可能でありますので、その代りとして文部政務次官今村忠助君が答弁に当られる由であります。

今村忠助自由党文部政務次官

○政府委員(今村忠助君) 只今お尋ねの電源開発に関する技術者の養成ということでありますが、現在新らしい教育制度に変りまして、特に総合的な開発の技術者養成という形で取り上げているというものはございませんが、従来のような形で基礎的なものを教育いたしております。その学生生徒の数におきましては、大体三〇%以上四〇%近く増加いたしております。御承知のように戦前において或いは戦時中、朝鮮、満洲等において世界的な電源開発をいたしたのでありますが、それらの技術経験者は御承知のように満洲、朝鮮を引揚げて内地に帰つておるのでありまして、これらの経験者を加えまして、今新らしく要請されている基礎的な技術、学術を修得した者を加えて今考えられておるような電源開発というような向きに技術者として十分なものがある、こう考えるのでありまして、総合開発に向く適当な技術者ということになりますと、多少実際面における訓練等の必要はあろうかと思いますが、従来通り数の上に多くの者が養成されておりますから、実際技術者の不足はないものと信じております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 非常に安心できるような御答弁でありますが、各大学でどういう講座を持つて、どういう理論を教えておるか、或いは実際を教えておるか、その点についてもつと詳しく御説明願いたいと思うのです。私が調べました資料によりますと、東北大におきましては土木工学科に水工学、計画及び製図、こういうものがあるきりでございます。それからそのほかにはつきりいたしませんが、衛生工学の面に水質実験という講座を持つております。東京大学では土木学科に河川、水力、計画及び製図、これだけが挙げられております。それから又京都大学では石原君がやつておる土木工学及び水利学、それから九州大学では水利学、土木学、又田中教授のやつておる発電水力、やつとここで発電水力というものが九州大学で発見されました。従つて今日までの学生が実際に電源自発に間に合うかどうか、今大陸から引揚げておる技術者がおれば間に合うとおつしやいますが、大体どのくらいのものを考えていらつしやるか、殊に学問の体系としまして何ら実際上の経験者というものは養成しておらないのです。この学生が社会に出まして、多くは御承知のように曾つての日発とか又は今日九分割されました会社に入りまして、十年二十年三十年積重ねた体験によつて電源開発というものの目的が達せられるのであります。従いまして今申上げましたように各大学ではどういう講座を持つて実際に電源開発に間に合うような技術家を養成しておるか、この点もう少し詳細に講座分けにして、こういうのがどの教授においてやつてどういう講座を持つておるか、こういう点について御説明願いたいと思います。

宮地茂文部省大学学術局技術教育課長

○説明員(宮地茂君) この電源開発で主として大学の学部学科といたしましては、先ほどおつしやいましたように土木工学科、それに電気工学科というものが基礎的な直接の学科であろうと思いますが、その他大学にいろいろ学科がございますが、その中でいろいろ御承知のように單位制度になつておりますので、必ずしも電気工学科或いは土木工学科プロパーの学生でなければいけないといつたような点はまあないわけで、学生がそれぞれの学科に属しておりましても、選択する單位によりまして、多少の融通も付こうかと思います。その土木工学科に例をとりますと、その中でどういう講座で以てこの開発に必要などういう講座があるかというお尋ねでございますが、まあ今おつしやられたような点が大学といたしましては一応……直接の職業教育ではなくて、やはり学問の蘊奥を極めまして、兼ねて職業人の養成ということになつておりますので、やはりこれはその学科を修める途中においていろいろな演習とかその他で、将来そうした就職について必要な知識を学生なり教授なりでいろいろ工夫をしてやつておろうかと存じます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 では今日各大学におきますところの電源開発に関連しますところの総合的な学問体系というものは、どの大学ではどの教授が担任しておるか、御説明願いたい。

宮地茂文部省大学学術局技術教育課長

○説明員(宮地茂君) どの大学でどの何という教授、これは今この場合……。

佐々木良作第一クラブ

○委員長(佐々木良作君) ちよつと申上げますが、今村忠助君は今衆議院の本会議が始まつておるそうでありまして、その記名投票のためにちよつと退席するということでありますので、御了承願います。

宮地茂文部省大学学術局技術教育課長

○説明員(宮地茂君) 各大学ごとの具体的な教授の名前は今手許に資料を持つておりませんが、多少時間を頂ければ役所のほうへ帰りましてお届けいたしてもよろしいと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 基礎的な單位を取つた学生が社会に出まして、これをすぐにでも間に合うような、電源開発に要するところの技術家を実際面に養成する、そういう国の施設がございますか、それとも又或いはどこに行つてその総合的な技術を修得するのが慣例でございますか。

宮地茂文部省大学学術局技術教育課長

○説明員(宮地茂君) 各大学におきましては、ただこれは電源開発だけではございませんが、就職後のそういうふうな、実際自分が将来就く職、これを大学の在学中に或る程度修める、言い換えますれば、卒業してすぐ職場で間に合うような学問をするといつたような意味で、教授の講義も勿論ですが、そのほか演習、特に夏休とか、或いは休みにも限りませんが、直接そういうふうな現場へ教授が引率して行きまして、親しく実地の会社なり事業場のかたがたの指導を受けつつ、特にこれは夏休が多うございますが、そういうふうな方法でやつております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 大体今まで出ました例えばもう五十、六十過ぎの人は別といたしまして、現在実際に間に合うような学生は一体どのくらい過去まあ十年乃至二十年間に出ておりますが、専門専門のですね。電源開発のほうにすぐ間に合うという学生はどのくらい出ておりますか。

宮地茂文部省大学学術局技術教育課長

○説明員(宮地茂君) これは何%とはつきりはちよつと申上げかねますが、一応大学の卒業生は、まあ直接大学は職業人を養成しておりませんが、何といいましても就職は間に合う人間でなければいけませんので、大体におきましては、何%とは申せませんが、大体におきましては大学を卒業してそれぞれ就かされたポストに必要なだけの能力はつけて、大体間に合つておるのじやないかと存じます。勿論大学を卒業してすぐ或る事業場の、例えば電気関係ですと、その場長になるとかいつたような卒業生に不相応のようなポストに据えられてはこれは困ると思いますが、大体大学卒業生が新卒として配置されたそのポストには、大体において殆んどの者が間に合つておるのじやないかというふうに考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 その卒業生の就職先は主にどの方面なんですか。専門に電源開発に関連する仕事に、学校を出た卒業生はどこに就職しておりますか。

宮地茂文部省大学学術局技術教育課長

○説明員(宮地茂君) 例えば電気関係の卒業生に例をとつて見ますれば、発電会社とか或いは各工場にそれぞれ自家発電を持つておる工場、或いはその他がございますが、大体各工場事業場の電気関係といつたふうなものに就職いたしております。勿論これは今直ちにここで資料を持つておりませんが、どこの大学の電気学科の卒業生はどういう会社に就職しておるといつた細かい資料が若し御必要でございますれば、これも時間をかして頂ければお手許にお届けしてもよろしうございます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 電源開発が今日の日本において唯一の経済再建の途だということを非常に強く提案者も申しておりますが、ではこれは大臣がおりませんが、後日文部省の教育方針としてそうした技術者を養成するのにどういう構想を持つてやつておられるか伺いたいと思います。

宮地茂文部省大学学術局技術教育課長

○説明員(宮地茂君) これはたびたび申しますように、大学といたしましては直接職業人は養成いたしませんが、さりとて旧制大学のように單なる学問の蘊奥を極めるだけでなくて、新制大学になりまして、大学の目的は知識、学問、研究の蘊奥を極めると同時に、職業人として必要な学問を修得して行くという目的で各大学とも養成いたしております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 九州大学においては初めて田中教授が発電水力というものの講座を持つております。ほかの大学ではそういうものはございません。せめても九州大学で総合的な発電水力というものの講座を持つておりますが、ほかの大学ではそういうものを持たさない方針ですか、又持たせる方針ですか、実はあなたはお聞きにならんかも知れませんが、提案者もこれこそ産業復興の唯一の鍵だというように強調されておるので、これと同じように文部省としてはこのような発電水力というような講座を各学校に持とうとなさつておるんですか、或いは今の現状で十分だとお考えになつておりますか。

宮地茂文部省大学学術局技術教育課長

○説明員(宮地茂君) 文部省といたしましては、各大学の中の学部学科の中で学生が修得します講座、例えば今例にお引きになりました発電水力といつたような講座を持つか持たんか、これは或る程度これを持てというところまで、そこまで單位の具体的なものにまで余り干渉いたしておりません。ただ今一応学部学科それぞれの専攻、必要なる講座数、單位数、そういつたものを基準として示しております。従つて各大学で具体的にどういうふうな講座を何單位といつたような点は相当大学の自由に委せてございます。従つて文部省が一律に特にこれを持てといつたようなことは指導いたしておりません。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 この委員会に参られまする各大臣ともに、この電源開発こそ唯一の鍵である、その通りであります。私もそれをよく深く信じております。併しながら例えば今申しましたところの九州大学の発電水力の講座では單位は一点でございます。そのように自由党内閣がこの問題をどうしても取上げなければならんということを考えておるならば、無論それは技術教育の面においても反映しなければならんと思います。その点について大学の自由に委して置くということは、無論学問を修得しましてもその修業の点においてなかなか簡単に修得できないんじやないかというようなことがあると、学生はそういう学問をしようとはしたがらないのであります。  提案者に今のに関連して伺いたいのですが、昨日私の手許には資料は参りませんけれども、この技術者は十分に間に合うとおつしやつておりますが、十分に間に合う根拠、今文部省のほうに伺つた通り、実際に基礎工学的なものは教えておる。併しながら総合的な発電水力というものに対してはただ九州大学がたつた一つ講座を持つておるに過ぎないのであります。その点について今後の見通し、それから現在のこの單一の発電会社ができました場合に、その技術者はどこから求めるかという点についてもう一遍伺いたいと思います。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 電源開発について必要なる教育方針を確立して行かなければならないという御説は一応御尤もにお伺いするのでありますが、私はこの学校出という意味が、例えば学校でそういうものを教えたから、それでは実際の場合に当つてうまくそういう人が養成されるかどうかというような面も一応考えられることでもありますし、それを私はやつちやいかんと言うのではありませんけれども、要するに電源開発というようなものをやる、そういう人は学校を出てからそういう面に実地にいろいろ経験を積み、又会社等によつていろいろ技術を修得し、万般の問題を研究して初めて完成されて行くものではなからうかと、かように考えるのでありまして、教育方針としてはそこまで徹底して行かなければいけないという所説に反対を申すのではございません。一応御尤もなお考えと思いますけれども、然らば今ここでそういうような人が集められるかどうかというお話でございますけれども、その点は前々から申上げております通り、我々といたしましては、電力会社或いは外地からの引揚者というような人のうち、或いは日発当時に残つておられて、日発からまだ就職されておらない人というような人のうちにも人を求めて行きますならば、そういう人を求め得られるのではないか、まあそれでは和がとれないのではないかという御心配があるやに存ずるのでありますけれども、それについても何らかの適当な措置を考えて行くならば、私はできるものだということを考えておるのでございます。実は田中さんが大変その点を御強調になりますことは御尤もな御意見なんでございまして、提案者といたしましても、立案のときは実はいろいろほうほうへ人がうまく集まり、仕事がうまく行くだろうかという話も、各方面の専門家にも聞いてみたのでありますが、中にはなかなかむずかしいと言うおかたもございましたが、中にはそれはやれる、新らしい者でやれると言われるかたもあるのでありまして、我々の得ました印象によつては、大体それは集め得て仕事ができる、かように考えましたのでこの法案を立案いたした次第であります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 今お話がありましたようなお答えをして頂きたかつたのです。実は学校を出ました学生が、無論曾つての日発なり、或いは先ほど文部省からも言われましたような自家発電を持つている会社なり、或いは今日の分割されましたところの各電力会社なりに就職しまして、本当の技術を身につけるのです。昨日ちよつと栗山君の持つておつた資料を見ただけのことですが、経費の点か何か知りませんが、少数の技術家で以て行い得るというような御意見もあつたように考えます。無論この法案に対しては、各電力会社共に反対の態度を取つておるように私は承知しておりますが、実際にこの法律が通つた場合には、無論強力に、或いは月給で釣り、待遇で釣り、技術家を求め得られるかも知れませんけれども、現在の段階においては、私は到底それが不可能ではないかと思う。無論基礎的な学問を修めた学生が、今や日発なり、九電力会社に入りまして、永年の間実地で叩き上げまして、言換えれば、これは九電力会社なり、自家発電を持つておるところの会社にとつては至宝なんです。大事な人間なんです、この大事な人間を、よもやたとえ法律で規制しましても、この会社に、而も存続期間の短い会社に唯々諾々と入るとは考えられない。私はそう考えておる。あなたはそうでなく、簡單に入るじやなかろうかというお話がありましたけれども、私はなかなか会社自体も放さんと思う。その会社が又この一社案の会社に対しては、法案に対して賛成の態度でも取つておるならば、これは実際に協力する形もあるかもわかりません。併しながら長い間自分の手許で以て実地に研究させ、訓練し、全くその電力会社としては、一番大事な人間をそうやすやすとはこの会社には持つて来られないのではなかろうか、従つて、技術陣の充足については、何か提案者のほうの見込み違いがあるのじやなかろうか、こう考えるのです。従つて、もう少し具体的に、あなたの手許に相当な就職希望者があると言いますが、無論たくさんの志望者もあるでしよう。併し実際にこの会社の事業を遂行するに当りまして間に合う人間があるかどうか、この点について、お手許の資料によつて一つ御説明願えないものでしようか、それを伺いたいと思うのですが。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) あなたの仰せられましたように、私の手許にそうたくさん人が来ておるわけでもなければ、又具体的にそういう問題は私は考えてもおりません。法案が通りました上は、設立に当る人がこれをやるべきでありまして、法案の提案者といたしましては、私はそういう任務を帶びておりません。そういうお話があつても全部お断わりをいたしております。従つて、自分の手許にありますもので御説明をいたすということは、いたしかねるのでございますが、併し我々いろいろ研究いたしましたところで、私は田中さんとは御意見が違つて誠に恐縮ではございますが、できると、こういう考えを持つておりますので、これ以上御説明いたしましても、却つて或いはお叱りを受けるようなことになつても困りますから、この程度でお許しを願いたいと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 まあお互いにこの問題を言つても見解の相違で、片方はできる、私は不可能じやないかという水掛論になりますから、この辺で打止めますが、ただもう一点だけこの問題外で質問したい。三十六年度の予算で電源開発調査費として計上したのは約一億円余りあつたようです。二十七年度は、今年は八千万円を計上しております。これは大体OCIに使用さしておるように承知しておりますが、OCIの結論は今日出ておりますかどうか。それからこれは無論あなたが考えていらつしやるところの会社ばかりでなく、ほかの電力会社もこの結果というものを非常に待望しておるのです。これは今日公益事業委員会が来ておりませんからわかりませんが、あなたこの点について御答弁できませんか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) そういう実はお話は前々承わつておるのでありますが、御存じのように、公益事業委員会の所管でございまして、むしろ公益事業委員会からお答え願つたほうがいいと思いますが、今日は見えておらないようでございますから、一つ公益事業委員会に聞いて頂きたいと思います。  なおOCIの只見川の分については、確か結論が出たという話を聞きましたのですが、それもさだかでございません。どうぞ一つ。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 これはまあ答弁するかたがいらつしやらないから聞いても困るのですが、結局日本の水力発電という技術が世界のどの辺にいるか、これは文部省に聞いたらわかるかも知れませんが、世界のレベルのどの辺にいるか、どういう日本の水力発電の技術というものが位置にあるか、御説明できますか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 戦前までは殆んど世界の水準に近いところまで来ておつたというような話も聞いておるのでございますが、戦争中におきまして大分遅れて参りましたという話も又あるのでありまして現在どこら辺かということは、これはやはり公益事業委員会などが一番担当しておいでになることと存じますので、その方面でお聞き取りを願いたいと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 委員長、公益事業委員会のほうは今日は出ないのですか。

佐々木良作第一クラブ

○委員長(佐々木良作君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

佐々木良作第一クラブ

○委員長(佐々木良作君) 速記を始めて下さい。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 OCIの問題を少し聞きたいと思つたのですが。

佐々木良作第一クラブ

○委員長(佐々木良作君) 私ちよつとその問題に対してそれではお答えいたします。速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

佐々木良作第一クラブ

○委員長(佐々木良作君) 速記を始めて下さい。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 私はこれでやめます。又機会があればそのときにお伺いいたします。

竹中七郎民主クラブ

○竹中七郎君 ちよつと関連して公益事業委員会がいなければわかりませんが、電源開発の調査というような、公益事業委員会でなくて、建設省なんかでも相当調べておられて、殆んど調査ができておるというようなお話も聞いておるのですが、この点は大きいので、この前ちよつと聞いたのですが。熊野川や何かは殆んどできておるのではないか。地質調査まではどうか知りませんが、殆んどできておる、こういうことを聞きますが、実際今から直ぐやるというと、大きいのは天龍だけですか、或いは熊野川或いは只見川、そのほか相当ありますが、すぐでも掛かれるのですか、その点は如何です。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) お手許に試案といたしまして第一期の分を十河川か並べてありますが、あれがすぐ掛かれると申しますか、今年内に掛かれるという見通しでお手許に出してあるわけでございます。

竹中七郎民主クラブ

○竹中七郎君 そうしますと、熊野川なんか非常に小さくちよつと出ておつただけですが、あれぐらいのことしかできない、こういうことですね。さように承知していいですか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 第一期といたしましてはそうなんでありまして、今後第一期をやるのと並行いたしまして順次調査を進め設計をいたしましてそうして行けば第二期ができる、かように考えておる次第であります。

竹中七郎民主クラブ

○竹中七郎君 只見川の問題、ニつの線があつて、今田中さんのお聞きになつたような問題があるわけですが、あれも本流ならば殆んどできておるのですか。又我々のところに陳情が来ておるのですが、新潟県のほうでも相当できておるというようなことを言つておられるのですが、この点はどうなんですか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) そういう細かい事実になりますと、私が申上げて或いは間違いができても困るのでありますけれども、併し本流案が可なり調査が進んでおる。分流案のほうもかなり調査が進んでおるように聞いております。ただ技術的に分流案をやりますときにできるかどうか。日本の技術面の問題が一時問題になつたこともありました。半年ほど前でございました。私が聞いたのは併し分流案を主張しておられた人はできるということを言つておられるようでございまして、まあ調査としてはかなり進んでいるほうではないかと考えております。但し第一期に計画いたしておりますところの分は、これはもう調査ができておりますので、私たちとしては本年内に着手することは必ずできる、かように考えております。

竹中七郎民主クラブ

○竹中七郎君 本年内に着手する計画ができておりますか、実際の計画の確定ということになりますと、いずれ審議会を作つてそれにかけられてからやるのですか、年内にやるのですか、この点をもう一遍お聞きしたいと思います。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) それについては実は西田さんからもいろいろ御注文がございますので、いろいろ考えているようでございますが、私の考えといたしましては、やはり審議会でやつて、そうして着手するということにしてはどうだろうかというふうに、今のところ考えているわけでございます。

竹中七郎民主クラブ

○竹中七郎君 誠にくどいようですが、そうすると決定は審議会でやつて、ただ大体現在資料にお出しになつたものは、これは調査ができているから、これから始めたいという希望である、こういうふうに伺つておつていいですか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 大体試案に出ておりますものは、全国から、我々が考えてきまして、この特殊会社でやつたほうがいいというような地点を拾つて行くと、ああいうところに落ちつくのでありまして、これは大体どなたがお考えになつても、十人が九人まではそこまで落ちつくのじやないかという地点ばかりだと考えております。従いましてかなりその公算が強いものだと思うのでありますが、第二期分までになりますというといろいろ又御議論があろうかと思うのでありまして、第一期の分は大体そういうことに落ちついて行きはしないか、幾分訂正があり得ると思つておりますけれども、大体そういう点に落ちつくのじやないか、かように考えているわけでありまして、まあやはりなかなか確定をいたしておきまして、やるのがいいのか或いは審議会で一応やられるのがいいのかということについては、いろいろ議論の分かれるところでありまして、又これには政治の問題もからんで参ります。政治関係で力の強いところは必要のないのにやるというような関係がありまして、いろいろな問題がありましようから、その点十分そういう考慮はいたしておりますけれども、今の考え方といたしましては、まあ大体審議会でやはりきめてはどうだろうかというふうに考えている次第であります。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 この前頂きました物、技術員の配置表の中の第二表に実績を示してありますが、国鉄の信濃川、最近完成した小千谷発電所、あれの人員率を若し調べておられたらちよつと教えて頂きたいのですが。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 手許に今資料がないようでございますから、調べれば調べられると思いますから、早速調べて来ます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 そこは、私今年三月に見てきたのですが、相当たくさんの人が従事しておつたようですが、一応いわゆる国がやる仕事、モデルケースになると思いますから、一つこの表にあるように、調べて頂きたいと思います。大まかなものを私調べて来ておるのですが、この表にあるようにちよつと分けかねるのですから、次回でも提出願います。  それから提案者にちよつとお願いなのですが、技術員の配置に対する職分と、開発地点の選定基準の問題、それから第二十二條の第三項の貸付譲渡の基準の方針ですね。これを一応資料としてもらつたわけですが、この前説明をお出し頂くようにと申したのは実は速記にとどめておきたいと思つたのですが、十分読み上げて頂くことができなかつたので、この三つの問題だけもう一遍全文ちよつと読み上げて頂いて、一つ速記にとどめるようにして頂きたいと思います。これは数回に亙つて私質問したことでありますが、そしてそれぞれ御答弁を願つておりますけれども、改めて電源開発株式会社の行う開発地点の選定基準ですね。これについて一つ提出された資料の御説明を願いたいと思います。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) お答えをいたします。電源開発株会社の選定基準は、各年度における企業形態別、水火力別の電源開発の規模につきましては、審議会の審議を経て政府の定める電源開発基本計画によつて、大綱的に調整決定されるところでありまして、これに基いて事務官庁が決定すべき開発会社の開発地点の選定につきましては、おおむね第十二條で示しておるところであり、御説明を申上げておるのでありますが、なお具体的に申上げますれば、次の諸点を考慮いたしておるわけでございます。  一つは、国土総合開発の見地から民間電力会社よりも特殊会社によるほうが妥当であると認められるというもの、その二は補償関係が非常に複雑でありまして、民間電力会社では解決が困難なるもの、次に大規模でございまして、民間電力会社には現状において資金その他の関係上着手が困難なもの、第四には右に基く各候補地点の優先度合というものは、どういうふうにして定めるかと言いますと、先ず第一点は開発地点の経済性の優秀さという意味で、建設費單価キロワツト又はキロワツト時当りでございますが、それから性能、その発電所が火力代用になる度合或いはピーク調整の程度等でございます。それから工事の難易、非常に長い期間かかるか、かからないか。補償問題等が容易に解決がつくかつかないか、それから送電幹線との連繋の難易、第一期計画では割合に送電幹線はたくさん引く必要もありませんが、第二期計画と申しますと、相当送電幹線の充実もいたさなければなりません。こういうふうな問題も考慮する、こういうことでございます。第二点といたしましては、地域別電力需給及び水火力併用の度合、これは栗山さんが前々御指摘になりましたような点でありまして、この点は御尤もな御意見であるのであります。その場合に地帶間電力融通施設の状況及び電力融通による経済性というようなものも考慮するということでございます。なお調査及び準備の進捗の度合、こういうような三つのことを比較いたしまして、これらを勘案してそうしてきめて行く、こういう考え方でございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 引続きまして促進法案の第二十二條第三項によりまして発電送電設備等の貸付讓渡が行われるわけでありますが、その基準についてやはり方針を一つ御説明を頂きたいと思います。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 第二十二條第三項の貸付讓渡の基準の方針につきましては、先ず相手方の選定基準というものが問題になります。これは貸付讓渡の相手方といたしましては、各地区の電力会社のいずれか一社となる関係上、いわゆる属地主義を原則として定めることとしておりますが、当該発電設備の合理的な運用等の見地から、單に属地主義のみによることなく、というのは、まあ一河川一潮流と言いますか、そういうような意味も含めまして、個々の地点ごとに次に申上げますようなことを考えまして決定いたします。その一つは、送電系統との連繋の実情、次は河川の一貫運営、更に又関係地域の電力の需給の状況又給電上の実情、こういうようなものを考えるわけでございます。なお相手方の決定に伴いまして各地区電力需給の実情に応じて隣接電力会社に電力融通契約を結ばせる必要が起きたような場合には、公共事業会に基きまして電力行政上の主務大臣から融通命令を出して、その各地区の需給の均衡化を図る、このようにいたしたいと考えておるわけでございます。なお貸付又は讓渡の価額の基準でございますが、これが公正妥当でなければならないという意味合いで、先ず讓渡価額の算定基準といたしましては、当該設備の真実で且つ有効な建設費を基礎といたしまして、発電所にあつてはこれに当該発電所の発電性能を考慮して決定するものといたしました。この場合発電性能は河川の流量、発電所の設計、発電所設備の現状等を基礎といたしまして、年間発電可能量の状況を参酌して評定いたすべきものと考えておるわけでございます。なお貸付価額の算定基準でございますが、当該設備の真実且つ有効な建設費を基礎といたしまして、各年に均分された減価償却費、なお当該関連運営費及び投下資本に対する利子及び妥当な利潤等を総括して算出するものといたしまして、発電所の場合にはこれに前項と同様当該発電所の発電性能も考慮して決定するという考え方でございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 次にこの会社の運営の最もポイントとなりまする技術員の配置と職務分担につきまして、その再考を促しておつたわけでありますが、一応資料が提出されておりますから、それの御説明を願いたいと思います。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 技術員の配置と職務分担につきましては、大規模電源の建設には第二表の実例が示しておりますように、一現場当り五十人から百人程度の現場関係技術員—これは土木、建築、電気、機械等を含めてでありますが……と、その一〇%ぐらいの本社関係技術員とを必要といたしまして、従つて電源開発株式会社が第一次計画として着工予定の現場数は約十カ所に上ります。本社関係は約六十名、現場関係が六百名、合せて約六百六十名程度の建設技術員を必要とするのでありますが、実際問題といたしましては、このうちの幾つかは当該地区の発電会社を最も有効に利用するような方法を考えておるのでありまして、と同時に電源開発株式会社の職員はできるだけ最小限度に切りつめるということにいたします。従つて技術関係の本社は三十名、現場百二十名から二百十名、合計百五十名から二百四十名程度としまして、專ら基本的な建設業務を担当し、細部の建設工事業務はできるだけ適当な外部機関、工務所或いは九つの電力会社等に請負い又は委託するものと考えておるのであります。即ち本社関係の技術員は專ら発送電に関する基本的な調査、計画、資材業務、現場の指示監督及び官庁その他関係方面との連絡事務に当りまして、詳細な測量設計等につきましては、外部機関に委託するつもりでございます。又現場関係の技術員は専ら現場作業の基本的な監督と本社との連絡事務に当りまして、細部の作業監督についてはできるだけ外部機関に委嘱いたしたいと考えておるわけでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 法案の第四條の第三項には「経済安定本部総裁は、前項の規定により総合調整を行うべきことを求められたときは、電源開発調整審議会の審議に付さなければならない。とこういうことになつておりますが、この調整審議会の審議によつて出ました結論に対しては、経済安定本部総裁は拘束をされるのかされないのか、この点を明らかにせられたいと思います。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) これは御承知のように審議会でございますが、併しそれに出席いたしておりますのは関係閣僚が出ておりますので、そこで決定いたされましたものは大体関係閣僚も了承してこれを決定するわけでございますから、相当なその意味で実行できることがきまるわけであります。まあ正式の場合におきましては、或いは又閣議という問題も起るかも知れませんけれども、大体においてここできまつたことは実行に移され得るものと、かように考えておるわけでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 その運用の問題でなくて、飽くまでも規定上のことを私は伺つておるわけです。閣議とこの審議会とは性格が違うので、そういう意味でなくて、調整審議会の審議の結論に対しては安定本部総裁は拘束されるのかされないのか、そういう点を率直に一つ御答弁願いたいと思います。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) この法律からいたしまするというと、法的な拘束力というものはないのでありますけれども、どうしても経済安定本部総裁がやりたいと思うときは、経済安定本部設置法の規定に基きまして、安定本部総裁からこれを実現するようにやつて行く方法があるわけでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 拘束されないということはわかつたわけでありますが、そうすると、簡單に安定本部設置法と言われますけれども、今度は調整審議会になるわけですから、そこで決定を、いよいよ実行の決定をしようとするときには、それはやはり閣議に付されるのですか、どういうことになつておりますか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) その場合に、行政機構改革が行われました場合に、経済安定本部総裁というのは総理大臣と読み替えをいたすことに相成るわけであります。さようにいたしますれば、内閣総理大臣がやることでございますから、そこにおいて決定されましたことは内閣の問題として調整いたし、又決定が行われるようにできると考えておるわけでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 その総理大臣が出席しておるから閣僚は呑むだろうという考え方でなく、私は飽くまでも形式論を言つておるわけです。そこで総裁は審議会の審議の結果に拘束されない、そういうことになれば、審議会の答申を実行に移すときには、やはり形式的には閣議にかけなければならんのじやないでしようか、どういうことになりますか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 法的な拘束はないのでありますが、併しそういう行政的な面、各行政的な面から言つて見ますというと、そこで審議せられた、決定されたというそういう面から見まして、これは当然行政上の責任が起きて来るわけでございますから、そこで私はその面で内閣総理大臣はそのきめたことを行政上の責任において、これを各関係閣僚に行わせて行くというとが実際問題としてできると考えております。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 それは日常の国務においてもあらかじめ関係所管大臣において大体協議をし、総理大臣もこれに了承を與えたものでも正式には閣議にかけられるわけですね。従つて私は手続きとしてそういうことが行われるか行われないか、それを伺つておるわけです。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) その審議会においてきまつたものは、私は今申しましたように関係閣僚が殆んど入つておるのでありますから、そういうような手続きを経ないでも行い得るものと考えておるわけであります。あなたの仰せられるのは、もう一遍閣議にかけなければそれを行えないと思うがというような御質問かと思いますが、併し閣議にかけないでも行い得るものだと、かように考えておるわけでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 その大臣が審議会に入つているからという前提は一つ抜きにして考えてもらいたいのです。というのは、入つていようといまいとそれは関係ないことで、別の人格で入つておるわけでありますから、審議会の委員として入つておるわけでありますから、大臣として入つておるのではないのでありますから、それは別個の問題で、要するに今の提案者のお話だと、総裁は審議会の審議された答申については抱束されない。こういうことになれば安定本部の総裁はこれを行わなければならない、その答申に対してこれを採用するか或いは採用しないか決定をしなければならんわけです。その決定をするのに自分の意思だけで、総裁の意思だけで行い得るのか、或いは何らかの機関にかけて決定を待つて行わなければならんのか、そこを聞いておるわけです。今の御答弁ではどうも理解しにくい。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 私はその問題は、例えば基本計画のような大きな問題になれば、これはやはり閣議にかけるべきものだと思います。併し閣議に持つて行かないでも行い得る、いわゆる行政機関の長としては出ておりませんけれども、そこで一応了承しておつて、その程度で以て実行できる面においては、私はその所管の問題として処分できる場合においては閣議にかけない。例えばその所管の問題でそこに任かされたというような場合においては、場合によつて閣議にかけない場合もあり得るし、問題別によつて変つて来る可能性があると思います。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 それはまあ安定本部の執行権を持つておる所管事項はお説の通りだと私は思うのです。問題はそうしますと、経済安定本部総裁というのは、今の行政組織の改革が行われますと、これは一体誰になるのですか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 経済安定本部総裁は内閣総理大臣になることになつております。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 内閣総理大臣というのは、やはりこれは何でも自分で行えるというものではないのです。それならばフアツシヨです。そういうものではないので、そこまで明らかになつて来ると、所管事項というものも非常にあいまいになつて来ると思うのですね。やはり閣議にかけられるのじやないですか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) その場合には、実は経済企画庁の長官が内閣総理大臣の職務をその面において代行すると、こういう形になるわけでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 大体わかりました。そうしますと、そこで私は疑問を持つのは、この審議会に現職の大臣が委員としてこんなにどうして入らなければならんかということに疑問を持つわけです。この審議会というのは、やはり役人が入られるのは勿論でしようけれども、民間の学識経験者等が入つて、そうして一種の諮問機関として一つの答えを出して、それをやはり総裁に答申をして、その答申をしたものについて閣議決定をする。こういう恰好に私は進むのが一番好ましい恰好じやないかと、こう考えるのですが、どうしてあえて大臣をここに入れられたか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 電力の問題は、御存じのように関係所管の省が非常に多いのでございます。今あなたの仰せられましたような答申というか、諮問機関だけにいたしておきましたのでは、もう一遍関係の各省大臣が相談をするというような問題も起きて参りますので、事前において関係各省が打合せをいたし、更に又委員にもいろいろその点をよく了承して頂いた上で審議会を開いてきめるので、その手続きが二度行う必要がないわけでありますし、又答申案の場合よりは或る意味で権威を非常に持つわけであります。こういう意味から言つて、やはり電源開発ではいつも所管争いというものが今まで起きておりまして、そして通産省がやりたくても建設省が反対しておる、或いは文部省が反対しておる、或いは農林省が反対したというようなことで、まま建設が阻害されておつた事例も今までにたくさんあることは御承知の通りであります。そこでこういうような関係各省の大臣も委員に加えておきまして、国の総合的な施策と関連を持ちながら、電力の専門家並びに電力以外の学識経験者も入れて、そうして国の政治を誤まりなからしめるように、而も手続きを何度も踏まないように成るべく持つて行くことが電源開発促進をして行く本当の目的に適つている、かような見地から関係閣僚を委員として入れておるわけでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 二重の手続きになると言われるけれども、調整審議会の大臣を抜かれても決して私は二重の手続きにならないと思う。閣議にかけて各省の調整をやられるべきで……、今各省の話合いがなかなかむずかしいと言われましたけれども、それはやはり行政機構の面で明確にしておくべきで、行政機構の面で明確になつた場合に、あと政策の問題において各省の調整をやるのは閣議でしよう、閣議がやらなければならない。それ以外の所でやるのは少しこれは的が外れておるのじやないか。懇談会ならともかく、少くとも正式の機関としては各省の調整は閣議でこれを行うべきものだと思います。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) そういう調整の問題は、あなたが仰せられるように、原則として閣議でやるのは私も認めますけれども、併し従来の例に徴しまして関係各省の間でいろいろの問題が起きて、例えば農林大臣と通産大臣とだけできめた問題に対しても建設省から横槍が入つてできない。或いは建設大臣と通産大臣がきめた場合でも文部大臣が又文句があつてできないというような場合がまま多かつたのであります。そういうような弊害を除く面におきましても、委員として関係の各省の大臣を入れて、事前に事務次官その他事務局等で連絡をいたしまして、なお且つこれに別途の立場から学識経験者を入れ、そうして公正な判断を下しながら、七対七というようなそういう一つの民間の智慧も十分に取入れるというような形で審議会で決定をいたしまして行うことが、現在の政治のいわゆる欠点と言いますか、やり方を補う上において一番妥当ではないか、かように考えるのでありまして、成るほど各省が持つておることを調整するのは、それは閣議でやつたらいいではないかという理論は、私は御尤もの御意見だと思いますが、併しその共管の問題とか、よく行政上いろいろな問題が出て参りますけれども、一つの事柄でもやはりどうもいろいろな省に関係のあるというような問題は、まあ電気などが一番多いものではなかろうかと思うのであります。実際に電源の開発をやろうというような場合には一番多い。そういうようなものの欠点を直し、実際の政治面の運営を円滑にして行くという意味合いにおいて、私はやはり関係各省の大臣を入れて置きまして、そうして調整を図つて行くということが一番いいのではなかろうか、こういう意味合いで関係閣僚を入れたわけでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 先ほどその学識経験者も入れて七対七でやるとおつしやいましたのですけれども、現職の大臣七人と学識経験者七人とに諮問する、これはいずれのほうが発言力が強いかはこれはもう想像するまでもない、恐らくこの委員会の結論というものは非常に強い政府の政治力が反映されることは私は火を見るよりも明らかだと思います。従つてそういう恰好で電力問題を扱うのではなくて、委員会というものは、やはりもう一歩飛び離れたところから問題を考え、そうしてそれの結論に対して関係各大臣が意見があるという場合に初めて閣議で調整をする、こういうことのほうがやはり民主的な行き方ではないか。これだとやはり余りにも電源開発というものの問題の結論を早く出しやすくするために、やはり相当委員会に力を加えておるように私は見るのでありますが、如何がですか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) あなたのお考えのようにするのも一つの考え方かも知れません。併し私たちといたしましては、民間のかたがお出になつて、そのかたが自分の意見を発言できないというようなことでは委員として本当の資格があるとは思わないのでありまして、今のような民主的な政治のあり方においては、こういう人たちこそ本当に国の問題を真剣に御検討になつて、そうしてその発言は尊重さるべきだと思います。政府といたしましても、そういう意味合いでこれを取上げて行くべきであり、安定本部の総裁としてもそういう気持で私は民間の意見を十分取入れるものと考えております。よく政治の問題で政府の意見がいつも先行して、意見を出してみても結局は政府の意見の通りになるのじやないかというような御質問もあるのでありますけれども、それをそうではなくして行くことが日本の政治をよくして行く方法で、そういうふうに私たちは政治の運営をやつて行くべきだと、かように考えておるのでありまして、この点は党といたしましても、政府としても同じ意見で考えておると思います。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 まあ理想はその通りだと思うのですね、理想はその通りだと思うけれども、なかなかそういうふうに行かないのが今の日本の実情なわけなんです。例えばまあ一つの例をとれば、これは小さい問題ですけれども、公安委員なんかにしても公安委員の思う通りに警察行政が行われない、それはやはり現職の警察官のほうの系統の力のほうが強いためになかなか行われないという実情がこれは随所に出ております。それと同じような意味で非常勤の者が若干参加して意見を述べたところで、やはり政府の現職の大臣の意見というものが非常に強く反映されるということは、これはもう理想は別として、議論の余地が私はないところだと思います。そういう意味において少くとも閣議にかける一歩前の問題としては、私はもう少し政治的な圧力を薄めたところの審議会にして置くへきだと、こういう工合に考えるのでありますが、そういう工合にこの構想をお直しになる御意思はございませんか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 先ほど巣山さんの申されましたように、学識経験者のみを以て委員会を作りまして、そうてそれが答申をする、それに異議がある場合においてこれを政府が調整して行くというようなやり方をいたしますことは、従来ありました諮問委員会制度に相成るわけだと思うのであります。その諮問委員会の制度が今までに行われて来たところを見ますと、必ずしも諮問委員会の意見が通らないのでありまして、むしろ各閣僚も混えた席上においてその顔を見つ、或いはアラウンド・テーブルでいろいろとフリー・トーキングをいたしまして、そうして理を盡したほうが私は民間の意見が取入れ易くなり、又実際面においても政治を運行して行く上において、むしろそのほうが民主的に運営できると思うのでありまして、そこに諮問委員会的なものを作つて答申だけしておるというのでは、私は却つて民間の意見を取入れるという面で効果があるかどうかということを非常に疑うものであります。こういう考え方からいたしまして、私たちはやはり官民の人たちも入れて、そうして関係閣僚も出席いたしまして、そうしてそこで皆が本当に意見を吐露し合つて、いいものはいい、悪いものは悪いという議論を闘わせながら解決をして、そうしてきめて行くというやり方のほうが私は民間の意見を取入れる方法としては効果的であると私たちは考えておりますので、この方法をとつたわけでございます。従いまして、只今のところ御説のようにこれを変える考え方は遺憾ながらないわけでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 諮問機関でないと言われるので、それで私一番最初に念を押したのですが、やはり審議会の結論に対して総裁が拘束されないということになれば、やはり一種のこれは諮問機関じやないですか。その結論に対して拘束力を総裁に與えれば、それこそ私は決定機関であると思いますが、これは諮問機関であると思いますが、如何ですか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) あなたのお話のように法的に見て行きますというと諮問機関になりますが、併し今までの諮問機関と違つておりますところは、そこに関係閣僚が出席しておるというところで大分相違するのでありまして、民間の意見を成るべく取入れるには従来のような諮問機関の形よりは、関係閣僚も出席しておるところの審議会であり、そこで自由に討議をしたものでやることのほうが民間の意見を尊重することになり、衆智を集めるということになり、これによつて政府の専断を防ぐという意味においても、私たちはこのやり方のほうが効果があると考えておりますので、そこでこのような形態をとつたわけでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 これ以上は意見の相違になりますし、運用されて見れば、どちらが政治的な圧力が加わらなくて民主的な運営になるかはやつて見ればわかりますけれども、私は今のようなやり方でやられることは賛成いたしかねますが、これはもうどんなにしたつて諮問機関で従来やりて来たことについて内閣をなかなか通らない点がありましたが、それでは工合が悪いというので、政治的な圧力をかけて諮問機関の結論が閣議で通るようにこれは工作をされた非常に異例に属するやり方だと私は思うのであります。こういうやり方は私は賛成をいたしかねます。それから特にここで公益事業委員会の委員長が入つておりますが、これはなくなることになつておりますけれども、なくなつたときのあとはどういうことになりますか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 現在のところでは、公益事業委員会の委員長がなくなつた場合には、委員は十三名ということで、別に他を補充する考えはございません。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 それから十一條のその政令への委任事項でありますが、審議会の組織運営に関して必要な事項は政令で定めるということになつておりますが、この案はもうできておりますか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 案はまだできておりませんけれども、大体この従来のごとき審議会の運営方法というものは従来の例で明らかでございますので、これらを参酌して幹事会その他を作つて参りますれば、運営を十分できるものと考えております。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 その政令案のですね。従来の審議会と同じようなものだとおつしやつたのですが、そうすれば従来の審議会というのは大体諮問機関のような性格のものばかりであつたはずでありますから、私は前の議論に対してももう少し裏付ができると思いますので、一つその政令案の要綱を、これは法律ができれば何と申しましても審議会はすぐ発足しなければならんでしよう。そういう意味でまだできていないというのも如何かと思いますが、早速一つ要綱でも作つて頂いて出して頂きたいと思います。公聽会のすぐ済んだあとの連合委員会に間に合いますように、政令案を一つ出して頂きたいと思います。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 承知をいたしました。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 これはたびたび私と提案者と議論をしたところと思いますけれども、第二十五條の外貨債務の補償、その他ずつとあとにもありますが、要するに自由党の提案されたこの開発促進法というものはですね、特殊会社も電力会社も、地方公共団体も、まあ自家用もですね、それぞれその分に応じて鋭意電源開発を進めて、そして六百万キロワツト程度の開発を早くやるようにするんだという、こういうことをあなたは力説されておるわけであります。特殊会社がいいとか電力会社が悪いとか、或いは自家用がどうだとかいうことなしに、とにかくこういうふうにして開発担当者をそれぞれ適材適所に分けて、そして総動員態勢的に一つ早く作り上げて行く、こういうことを今まで述べられたのですね。それに対してですね、この間うち聞いておりますると、特殊会社は非常にいいんだけれども、電力会社のほうは駄目であるという議論が大分行われた、それは例えば電力会社というのは犠牲産業であつて、この犠牲産業というものを俄かに私企業として資本活動のできるようなところまで伸ばすことはこれは困難である。そういうような、電力料金の引上も急に行うことはできない、従つてそういうものについては少くとも外債が入らん、外債が入らんような会社であれば、内債も又融資もできない、こういうことに結局はなると思う。そういうものは駄目だから特殊会社がよいとこういうことを、速記録を見ればわかりますが、あなたは述べておられる。そうしますと、結局その議論を更に発展して行くと、一番最初のその電力会社或いは特殊会社、その他が共に手を取つて開発を進めて行くというようにならなければならないので、電力会社のほうは金のほうがうまく融通がつかない、いわゆる見返資金とか、預金部の運用資金の融資ぐらいはまあこれは或いはあるでしようけれども、民間資本を集めるようなことがむずかしくなつてできない、こういうことになつて所期の目的が達せられないことになる、そういう工合に考える。それから特に将来外債が入る場合にしても、その補償は特殊会社分だけでございまして、電力会社のものにやるようにはなつておりません。それから税金の軽減措置等においてもそうであります。従つて結局電力会社というものは特殊会社以外の地点をやろうとしてもなかなか資金的にできない。特に大蔵大臣は一般融資規制を行なつてでもやるというのですから、従つて民間資本というものが更に窮屈になるならば、そういうところで電力だけ自己調達をやるということもむずかしくなる、こういうことになつてどうも最初に挙げた大看板と違つたような結果が私は出て来ると思うのですね。従つて提案者に伺いたいことは、この外貨債務の補償の問題とか、或いはその他の特殊会社に與えられておるところの特典と同じようなものをこれは電気事業者にも地方公共団体にも或いは自家用者にも私は與えるべきだと、こう考えますが、その点は如何でしようか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 第二十五條にも書いておりますように、実は法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律というのが昭和二十一年の法律第二十四号で出ておるのでありまして、これによりますと、民間会社に対して政府が直接にこの補助をするというようなことができないことになつておるのであります。そういうような事情もございまして、あなたが仰せられます通り私たちとしては四つの企業体全部に一つ十分に活動をしてもらいたいというつもりでおるのでありますけれども、現在の法律でこれはできないことになつております。そこで一応この法律におきましてこれを排除いたしまして、政府の特殊会社に対してはこれを認めることにいたしたのでありますが、九電力会社に対しましてもやはり外資が入ることを我々は希望いたしておりますので、現在日本開発銀行法の一部を改正いたすことにいたしまして、これができますと、開発銀行が保証ができるように相成ります。国際復興開発銀行との関係は中央銀行若しくはこれに準ずるものが保証をすれば一応條件が満たされ、又外資が入り得るということになつておりますので、若し国際開発銀行のほうからそういう意味合いで保証をめあられる場合には、開発銀行がこれを保証することができるのであります。こういうような方法で民間の電力会社にも外資が入るようにする措置は十分考えておるわけであります。  なお只今税金の問題等もございましたが、これも今の電力会社と今度の特殊会社で違いますことは、登録税の分が若干違うだけでありまして、法人税或いは又固定資産税等は全然同じでございます。決して私たちは特殊会社以外のものを継子にして、電源開発の促進を言いながらそういう面でそれを押える。こういうような考え方は持つておらないことを御了承願います。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 それからもう一つ第三十條の問題でありますが、これもあなたが今までの答弁の中で言われておりますが、こういう特殊会社というものは国の会計検査が行われるので、決して汚職等の事件は発生しないであろう、そういうことは心配がないと、こう言われておりますが、その通りですか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 私が申上げましたのは、汚職等の問題が起きないようにしなければならない、そういう意味では会計検査院の検査があるということは、これを阻止する有力な手段になるであろう、こういう意味で申上げたのでありまして、将来においてこれが起きるかどうかということになりますれば、会計検査院があるときでも随分汚職が起きておる所があるのでありますから、これをないというように断定申上げてお答えすることはいたしかねると思いますが、私の申上げておりますのは、これを防ぐ有力なる手段になり得るであろう、かように申上げるわけであります。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 少くとも今日まで終戰後あつた政府機関、或いは政府の附属機関等の経理につきましては、汚職事件を出していないのは殆んどありません。私はこれは決算委員をやつておりますから、二十二年度の決算以来ずつと調べておりますが、殆んどない。それで而も増加しつつあります。そういう状況の下において、今までも会計検査院が当つておるのだけれども、これはとても現在の会計検査院程度では手が廻らなくて、抜き検査のような状況になつておる。それで、而もあれだけの不正事件が摘発されておる。会計検査院だけでなくて、司直の手すらも煩わしておるのがたくさんあります。そういう点から言つて、私はこういうような会社ができたときに、再び今までと同じような汚職事件等を発生するということがあらば、私は由々しいことだと思うのでありますが、それについて、提案者はただ会計検査院の会計検査があるので若干防ぎ得るであろうと言われましたが、それは、少くとも決算委員を私は数年やつて来た建前から言うと、それは防げ得る面もありましようけれども、有力な反証の根拠には私はならないと思うのです。従つてこの新らしく発足する特殊会社については、何か特段のそういうものに対する措置をおとりになる用意がありますか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 罪の問題につきましては、成るほど官吏、公吏というような立場にある人と、民間の事業に従事しておる人とでは、いろいろの問題で收入その他の問題も違いますし、敗戰後におきましていろいろの事件が起きたことは事実でございます。併し、罪が表面に現われるということは、実際問題としてそれが表面に出ておらない場合ということも考えられるわけでありまして、私は公団であるとか、或いは又公社であるというような場合の罪が表面に現われるということは、一つはそういう監督をし、又嚴重な皆が目を光らしておるという意味合いで、そういうものが摘発されることになる場合が多かつたのではないかというふうにも考えておるわけでありますが、併しそれだからといつて、特殊会社を作つてはいけないということには私はそれだけの理由でなるわけではないと思うのでありまして、特殊会社が持つておりまする大きな目的、例えば外資導入の受入態勢、総合開発の意味とか、或いは又足りない電源開発資金を財政資金によつて補うというような、こういうような、大きな目的というものを達成する意味で、特殊会社を作らなければならないと主張しておりまする我々の主張を、今申されましたような点だけでやめてしまうということは、比較考量の意味から言いまして、我々としてはとらざるところでございます。勿論政府といたしましては、これを監督いたすのでありますから、十分な監督を行う、そういう過ちのなからんように監督をいたすべきではありまするが、又その方針で臨むことになると思いますけれども、従つてあなたの仰せられるように、ここに特に一つの監督の機関を置くなり、監督のために別の刑法なり何かを作つてやるというようなことになりますれば、そこまでは考えておりませんけれども、政府としては十分な監督をいたして行くべきものだと考えております。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 私は汚職が行われるから特殊会社を作つていかんということはまだ申上げておりません。あなた方が力説されるような恰好で特殊会社ができたときに、今までの例によると汚職が続発しておる、そういうものを具体的にどうして防止される用意があるかということを聞いておる。従つて私は抽象論でなくて、この特殊会社に臨まれる提案者としての態度を私は伺つておるわけです。例えば今日汚職事件がああいうふうに発生した一番大きな原因として私どもが今まで調べて来たところによりますと、国の物品会計というものは全然なつちやいないですね。物品会計法というものは杜撰極まる、それが根底になつてああいうことが起きておると思います。それからもう一つは物品の購入或いは工事の請負負担等、そういう問題について極めてルーズである。そういう点が問題なんです。従つて、私はそういうような問題はこの会社の、将来行われるかどうか知りませんが、機密費の制限とか或いは経理の公開、そういつたような問題について具体的に提案者として構想を持つておられるかどうかということを伺つておるのであります。抽象的に成るべく起らないように努力をしましようというようなことは、私でも答弁に立てば答弁できるのであつて、そういうことじやないのですね。もつと具体的にはつきりとつかんで考えて答弁しておられるかどうか、それを伺つておるわけです。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 只今の地方会社に対しましても、公益事業委員会がそういう意味においての監督をいたしておるのでありまして、この会社に対しましても、政府としては現行の法令に基きまして、電力会社に対すると同じような監督をいたし、あなたの仰せられるような意味において、特にそういうことがあり得るといたしますならば、特にその点を注意して監督をいたして参るべきだと思いますが、特にそれだからといつて別途の方法を講じなくても、現在の電力会社に対して行なつておるのと同じようなことをやつて行つていいのではないか。若しこの特殊会社に対して別途の考慮をいたすべきであるならば、今の電力会社に対してもやはり同じような監督をして行かなければならないということになるのではないかと思うのでありまして、私たちとしては、現行法に基いて十分に監督ができ得るものと考えておるわけでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 今の電力会社は、公共事業会に基いて極めて明細な経理の監督規定等もありまして、そうして行われておるわけです。ところが、この間からのしばしばの説明によりますと、公共事業会の適用はこの会社は受けないわけです。そうすると、現行法規によつてと言われますが、こういうものを取締るものを私寡聞にして知らないのですが、何によつて行われるのですか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 我々といたしましては、監督といいますか、その面では通産省の所管という考えでおりますけれども、通産省といたしましては、この公共事業会を準用いたしまして監督をいたすべきだと考えております。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 そうしますと、あれですか、この特殊会社の運営、或いはその監督に関するものは、公共事業会を中心にしてありまするいろいろな政令、或いは規則等と同じようなものを準用して、そうしてそれを法制化して監督を嚴にすると、こういうことですか。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 法制化の問題は別といたしましても、現行の九電力会社に対して行なつておる監督以下の監督を加えるべきものではない。少くとも九電力会社が受けておるところの監督は当然受けるべきものであると考えております。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 それはちよつと抽象的でして、まあ昔の電気事業法もあなたは御承知だと思いますし、あれが公共事業会に今変つておるわけでありますが、相当今日の電気事業というものは、まあ簡単に言いまするならば、檻の中へ入れられているような恰好に形容せざるを得ないような状態になつている。だからそういうようなふうにやられるかどうかということが非常に私は問題だと思うのですね。今の現行法規だと少くともできません。物品会計にしても何にしてもできないから、そこまで肚をきめておやりになるかどうかという問題なんです。

福田一自由党

○衆議院議員(福田一君) 現行法規のようにいたしまして、今の九電力会社においてそういうことができないということでございますから、そのようにいたすべきだと……。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 今日はこのぐらいにしておきます。

佐々木良作第一クラブ

○委員長(佐々木良作君) それでは、ほかに御発言もなさそうでありますから、今後の委員会の運営につきましては、例のごとく又委員長、理事の打合せによりまして、関係の委員長さんと御相談して決定いたします。これで散会いたします。    午後五時四十二分散会

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