経済安定・大蔵・通商産業・建設連合委員会 第2号
- 発言数
- 95 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/04/23
会議録
○委員長(佐々木良作君) それでは電源開発促進法案につきましての連合委員会、大蔵委員会が参加されまして後におきましては第二回、それ以前から通算いたしますと第四回目の連合委員会を開会いたします。 本日は昨日に引続きまして質疑を続行いたしたいと思います。なお、発議者のほかに政府側の出席を求められまして出席予定になつておりますのは、周東安定本部長官、やがて出席されるはずであります。それから公益事業委員会委員長松本烝治君、それから委員の松永安左エ門君、技術長の平井寛一郎君、三人でありますか、その中の一、二名でありますか、いずれにしましてもやがて出席されるはずであります。そのほか経済安定本部及びその他の関係官庁から説明の補助のための御出席は従来通りであります。なお、質疑につきましては従来通告順に質疑をお願いしておりましたけれども、御相談いたしました結果通告はしてありますが、後ほどに願いたいというかたや、通告はしてありますが都合によつて欠席されるかた等々がありますので、一応通告がしてあるなしにかかわらず質疑の発言を求めて頂きたいと思います。発言を求められた中から質疑通告のあるものを優先的に、なおでき得れば四つの連合委員会でありまするので、それが成るべくかたよらないように指名をして質疑をやつて頂きたいと思います。御了解願います。 昨日の委員会におきまして小林委員からの資料要求に対しまして発議者から発言を求められておりますので先ずこれを許します。福田一君。
○衆議院議員(福田一君) 昨日小林委員から、電力会社の資金調達計画に関しまして二十七年度以降の分について内容の説明を要求なさいましたのでありますが、これは御承知の通り電力会社といたしましては、すでにこの法案を御説明いたしますときに申上げましたように、今後四カ年間に大体二百五十万キロの電源の開発をするということに相成つておりまして、それの所要資金約三千億円のうち相当分の自己資金調達というものがあるのでありますが、これにつきましては大体自分のほうでできるということを公益事業委員会のほうへ申して来ておるのであります。併しその詳細な年度別の内訳というものはまだ出して来てはおりませんが、二十七年度分について又二十六年度の分がどうなつておるかということは、資料がございますので、今ここで申上げたいと思いますから、ちよつとお書取りを願いたいのでございます。二十六年度見返資金と自己資金と、こう分けまして、二十六年度が見返資金で二百五十億、自己資金が二百七十四億でございます。そのうちで自己資金の内訳を申上げますと、内部保留と申しますか、これは主として減価償却積立金等が主になつているのでございますが、これが百十四億次に社債が七十億、増資がこれは二十六年度はございません。ゼロでございます。借入が九十億、これは市中銀行及び場資金運用部資金になつているわけでございます。需用者負担というのがあるのでありますが、これは二十六年度はございません。そこで二十七年度分でございますが、二十七年度分は見返資金が三百億、自己資金が五百七十億と相成つております。そのうちで内部保留が百四十五億、これは先ほど申上げましたように減価償却積立金等が中心になつております。社債が百十三億、これは一般公募でございます。増資が七百二十一億、大体倍額増資を見込んでいるのでございますが、七百二十一億になつております。借入金が二百十億、これは市中銀行から借入れる場合もありますか、資金運用部資金が相当部分見込まれております。それから需用者負担が三十億、総計五百七十億でございます。この需用者負担と申しますのは、電力を大口に使います会社に対しまして或る程度の出資を願いまして、そうしてでき上つた電力を優先的に使わせるというような條件で需用者に或る程度出してもらう、こういう意味の経費でございます。以上かようなことに相成つておりますが、その後の計画、二十八、二十九、三十、いずれも相当の自己資金の調達を必要といたしますが、計画分につきましては大体やつて行ける。かような考え方を持つておるようでございます。以上御説明申上げます。
○小林政夫君 只今の二十七年度の内訳はわかりましたが、更にその中で、二百十億市中銀行並びに資金運用部からの借入れ金、この中で資金運用部からの借入金が幾らであるという内訳が知りたいと思うのであります。それから二十八年度以降についてはわからないということでございますが、御提出の資料によると、相当細かい数字が出ておる。例えば二十八年度においては六百十四億、四億というような端数がついている。又三十年度以降については百五十三億というような端数までついている。かなり正確に計算をされたような資料になつておるわけであります。で今日は出せない、後日日を改めて出すということでございますかどうか。
○衆議院議員(福田一君) お答えをいたします。借入金が二百十億のうちで、約百億は資金運用部資金に相成つております。その他は市中銀行等より借入れることに予定をいたされております。なお自己資金の総額につきまして数字をお手許に差上げておりますのは、建設費のその他いろいろな面から見まして大体これくらいかかつて来る、併しそれはそのときの計画によります。例えば今年の暮前後になりますれば、これはどういうふうにして調達するかということを電力会社といたしましては一応の計画を立てますが、御存じのように、なかなか見通しというものは今のところは困難で、困難と申しますか、あらかじめ立てておきましても又変更するというようなこともございますので、大体その程度はできると、こういう想定の下に電力会社といたしましてはそういう数字を出しておる。かようなわけでございまして、詳しい内訳として、例えば六百十三億の中で何が何というようなことまではまだはつきりといたしておりません。どうしてもこの点をこの数字の集計がある以上は、ということでございますれば、提案者といたしましてはもう一度公益事業委員会、或いは電力会社等に、その計画があるかどうかをはつきりいたされまして、その上で一つできるかできないかを御報告させて頂きたいと思います。
○小林政夫君 それでははつきりさして頂きたいと思いますが、少くともこの資金運用部資金については、二十七年度は百億だということであると、二十八年度、二十九年度について、そういつた資金運用部からの借入金というものは予想されておるのかどうか、そういう点はどうですか。
○衆議院議員(福田一君) 大体予想をいたしておるのでございます。
○小林政夫君 そうしますと、そういつたものも含めて是非伺いたいと思います。この特殊会社の資金繰りを見ましても、運用部資金に依存する面があるわけでありまして、これらを併せ考えると、果してこういう計画が資金的に可能であるかどうかという点を我々としては検討をしたいわけであります。従つてそういつた資料が出ませんと、二十七年度分については検討可能でありますが、以降の次年度については全然我々検討の資料を持たないということになりまして判断ができませんから、是非お願いをしたいと思います。それからこの三十七年度において、内部留保による資金調達というものが百四十五億ということでございましたが、これは只今問題になつておる電力会社の電気料金の値上げ、全国平均三割八分という値上げができたとしての内部留保であるかどうか。
○衆議院議員(福田一君) 電力会社のこの資金の調達の区分につきまして、資金運用部資金から出しますものについては、大体大蔵省といたしましても応の見通しをつけておられるようでございます。なおこの間のことはここに公益事業委員会のかたがおいでになつておりまして、今はそういう面は主として公益事業委員会がしておられますので、一応お聞き願うことが適当かと思います。もう一つは、これは私は大蔵省とも交渉いたしたのでございます。まあ大体これで行けるだろうといも政府のことでございますから、相成るべくは一つ大蔵大臣を呼んで頂きまして、この点に関して一つお質しを願つたほうが或いははつきりするので一はないか。私のほうといたしましては、今申されましたような資料は、できるだけお揃えばいたしますけれども、その点はさよう大蔵大臣にも一つお聞き質しを願えれば結構かと思います。
○小林政夫君 それでは公益事業委員会のほうから見えておれば御答弁願います。 それから私は発議者の答弁の模様によつてこういうことを考えようと思つていたので、大蔵大臣の出席を要求いたします。
○委員長(佐々木良君) この際申上げますが、先ほど申上げましたように、従来から出席要求のありました公益事業委員会側から只今松本蒸治委員長以下松永安左エ門委員、それから松田出事務総長、平井技術長の四方が出席されております。只今の見返資金の質問もありますが、他にも公益事業委員会側に留保された質問もありますし、成るべくならば公益委員会側に対する質問がありましたならば、一つ優先的にお願いしたいと思います。
○小林政夫君 それではちよつと発議君のほうに続けて……。今の、大蔵大臣の出席を求めるにしましても、先ほど言つた、一応の資料が出た上でのほうがいいと思つておつたのでありますが、大体、勿論経済の情勢というものは変化をするわけであつて、今日二、二年先の計画を立てても、それが情勢の変化によつて計画を変更しなければならんということは当然考えられることでありますが、今の段階において少くともこれだけの資料出して電源開発をやろうということであれば、少くとも現段階においてはこうやるのだという確乎たる計画がなくてはならないと思いますから、是非、まだ立つていなければこの際立てて、この審議の過程において明らかにしてもらいたいと思います。その計画が出て、特に大蔵大臣にもその実現性等について質したいという私は気持を持つております。それからそれとも関連するわけでありますか、この特殊会社に対する政府出資として予定されているのが二十七年度五十億、二十八年度百五十億というふうに三十二年度まで明らかになつておりますが、これも今のような大体望ましい数字であつて、確信のない数字なのかどうか。確信はあるのですか。
○衆議院議員(福田一君) この分につきましては、大蔵省並びに大蔵大臣とも御相談をいたしまして、大蔵省としては相当確信を持つておられるようであります。
○小林政夫君 確信があるならば、今度本国会の最初において財政法の改正をして、継続費の制度も設けたわけでありますが、そういつた継続費として計上するというまあ特殊会社を認めるかどうかということについては、まだ我々としてははつきり結論を出しておりません。おりませんが、とにかくこれだけの財政資金を投ずるということについて、一応発議者としては継続費に織り込んで予算を確保するというまでの気持はお持ちでないのかどうか。
○衆議院議員(福田一君) 事が財政の問題に関しますので、私の発言は提案者としてのまあ発言に相成るかと存じますが、望ましいことはそういうふうに継続費として計上するのがよろしいのでありますが、何しろ御説明の通りこの法案が通るかどうかもまだはつきりいたしておりません。通りました以上は、勿論そういう運びにしたほうが私はいいのじやないか、かように考えております。
○小林政夫君 それでは公益事業委員会のほうから聞きましよう。
○政府委員(松永安左エ門君) 小林さんの御質問のことについては、二十八年度後の自己資金その他について公益事業委員会としても正確な数字は持つておりません。併しだんだんそういうものも整理して見当を付けて行きたいと思つております。二十七年度の自己資金については、今福田代議士が説明されたような数字のように記憶いたしておりまするが、提出された数字を見ておりませんので、細かな違いを申上げることはできませんですが、幸いに公益委員会の中川経理長が参つておりまするから、最前福田君の言われたのと二十七年度の自己資金との違いが若しありとすれば、中川君が何らか申上げます。余り大差がないとすれば、福田君の言われたような数字であるかと思います。お答えをしておきます。
○小林政夫君 公益事業委員会へ特にお尋ねしたいのは、そういつた資料に関係した点もございますが、現在の問題になつておる電力料金の値上げ、この電気事業者が要求をいたしております全圏平均では三割八分という値上げをそのまま呑まなければ、二十七年度において百四十五億という内部留保はできないのかどうか。その値上げを、電気事業者の要求通りの値上げをして初めて百四十五億という内部留保ができるのかどうかということです。
○政府委員(松永安左エ門君) お答えを申上げます。只今その料金問題は各社の申請を整理いたしておりまするのであります。大体について公益委員会が整理案として只今検討しつつありますものにつきまして考えますれば、大体二十七年度の自己資金は調達できるものという線に副うて最後の決定をする考えであります。
○小林政夫君 念のためにお尋ねしますが、そうするとこの計画に狂いがないように、二十七年度予定された百四十五億という内部留保ができるように、公益了業委員会のほうにおいては、電力料金の値上げについては裁定をする場合には裁定をする、こういう御答弁と了解してよろしうございますか。
○政府委員(松永安左エ門君) それでよろしうございます。
○小林政夫君 もう一点、公益事業委員会ではありません、発案者に伺つておきますが、見返資金が二十七年度三百億ということは、これは予算審議のときも一応考えたので、いいのですが、二十八年度において三百七十億という見返資金を事業会社に出すという計画になつておりますが、この二十七年度の見返資金の後期繰越しは百億になつております。それを回収金が二百七十億もあるようには考えられないし、どういうような資金繰りでこうなるのか、御説明願いたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) 甚だ恐縮なんでありますが、私たちといたしましては、この数字は大蔵当局のほうから伺いましたところ、大体今年は三百億出せる、来年は三百七十億出せる、こう計画で組んで行つて間違いない、こう言われましたので、その数字を実は計上いたしておりますので、誠に恐縮でありますが、内容は一つ、どうしてそうなるかという根拠は、大蔵当局から一つ詳細はお聞き取りを願いたいと存じます。
○小林政夫君 それでは発議者では十分この資金繰りは御説明できないようでございますから、一応私の尋ねたい趣旨も、発議者においては御了解願つたと思うので、それに合うような、できるだけの資料を整えて頂きまして、そうして大蔵大臣並びにこの資金運用部資金の資金繰り、見返資金の資金繰り等について、説明のできる政府委員の出席を要求いたします。その上で私の質疑は継続したいと思いますので、本日はこの程度で終ります。
○委員長(佐々木良作君) 承知しました。
○栗山良夫君 私提案者にちよつとお尋ねしたいのでありますが、資料要求をいたしてありまする中で、私はこの問題を調査する一番重要な点としまして、昭和三十年末に需要端の供給量を四百八十億キロワツト・アワーいたしたい。鉱工業の生産水準を基年次の約二倍にしたい、こういう目標の下に出されておりましたが、その結論をお出しになりまする関係資料、計数的な関係資料の提出を願いたいと要求してありますが、まだ頂かないようでありますので、これはどういうことになつておるかを伺いたいと思います。と申しますことは、我が国の今後の産業、経済の情勢が計画青の通りに理想的に進むということは極めて好ましいことでありますし、そう努力しなければなりませんけれども、海外等のいろいろなこみ入つた事情がありまして、若しそういう工合に伸びないということになりました場合に、極めて困難な国内の資金繰りの中においてこういう投資をいたしました場合には、その投資はやはり遊休投資の性格を持つことになりまして、非常に各方面に圧迫を加えることともなるのでありますから、従つてそういうような計画を立てられた資料を頂き、而もその伸びる中心はどういう産業に置かれておるのか、その産業の見通しはどうかというような点も突つ込んで一応研究をしておかなければならん問題であろうと思うのであります。これは詳細なものを至急にお出しを願いたいと思うわけであります。どういう工合になつておりますか、御説明を願いたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) 御尤もな御要求でございまして、それにつきましてはたしかお手許へ「電源開発計画の基礎としての鉱工業生産見透しについて」という資料をお出しいたしておりますが、それを一応御覧頂きたいと思つておるわけでございます。
○栗山良夫君 これは私拝見したのでありますが、これだけでは、只今私が述べましたような内容を検討するのがちよつと困難でありますが、もう少し細かい計画資料をお願いできないかと思うわけであります。
○衆議院議員(福田一君) この表に基きまして、どういうふうに、どういう内容にいたしたらよろしいでありましようか、鉱工業生産は大体鉱業それに工業を分けまして、金属、機械その他ずつとこういうふうに出ております。このパーセンテージが出ておりますが、これを又どうふうにお調べになるというお考えでありましようか。
○栗山良夫君 この生産指数を挙げまして出て参るいろいろな製品が、国内需要或いは海外需要に対してどういう程度に振り分けをされて行くのか、そうしてその相手方にそういう吸収をさせるところの條件が満ちておるのかどうか、そういつた点、更にこの鉱工業の生産水準をここまで保ちまするためには、四百八十億キロワツト・アワ—が要るというその導き方でありますが、そういうものがないわけであります。今伺うところではこの一片の説明書によりまして、これを信用すれば四百八十億キロワツト・アワーの結論になる、そういう工合に承知をしろ、そういうお話でありますが、それではちよつと不親切ではないかと思うわけであります。
○衆議院議員(福田一君) 御尤もな御意見とも存ずるのでありますが、実はこの指数も賠償物資の関係等がありまして、今までは全然外に出さなかつた指数なんでありますが、栗山さんから特に御要求がございましたので、実はどうしてもこれだけは出さなければいかんと言つて出させたわけでございます。そのような特殊事情がまだ大分残つておりますので、一つその点も御考慮をお願いいたしたいと存ずるのであります。
○栗山良夫君 ということは、これ以上には資料の提出はできないということでございますか。間もなく講和も発効するようでありますが、従いましてそういう渉外関係の事情によつて提出が願えないということなら、講和発効後に私は保留してもよろしいのでありますが、そういうものを提出願えるかどうかその点をはつきりいたしておきたい、是非ともこれは出して頂きたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) その点は一つ政府側と御相談をさせて頂きましてお答えをいたします。
○栗山良夫君 私はなぜそういうことを申すかと申しますと、実は只今繊維も若干不安定な事情があり、又繊維機械の問題等も二百五十万錘の製造能力が海外の貿易事情が行詰つておりまするために、転換の余儀なきに立至つておるような事情は御承知の通りでありましよう。あの問題が起きましたとき、私は当時の通産委員会におきまして、国の繊維工業の伸び方、繊維機械の発展の仕方については海外の事情等のことも考えまして、国がやはり一つの目標を立てなければいけないのではないか。そうしませんと遊休投資になる虞れが多分に起きはしないかということを力説いたしたのでありますが、当時さようなことを考慮に入れる必要はないかのごとき政府の答弁がございました。そうして爾来進んで参りますと、またたく間に七百万錘近くのところまで参りました。そうして過剩生産、海外の市場の閉塞等によつて非常な困難に陷つておるのであります。これはただ一つの繊維係の機械或いは貿易等のことを指摘したのでありますが、鉱工業全体に対しまして、こういう多額な資金を相当傾斜的に投入しようという計画でありますから、従いまして、経済の弾力性のある伸びを考えます場合には、余り大きな遊休投資のないようにしなければならんわけであります。従つて私はこの計画の裏付になる結論はこれでありましよう。それから又これから四百八十億まで行くところの道程の説明はありませんでしたが、そういうことを承わりまして、更に我が国の置かれておる特殊の産業経済の事情の中においてどうしてもやらなければならんという絶対量の、国民が了承し得るような説明を是非とも願いたい、こういう気持ちであります。従つてそういう観点に立つて私の望みますところの資料がお出し願えるかどうか、これをもう一度確めておきたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) これは例として申されたのでありますから、お答えするのは如何とも存ずるのでありますが、繊維のほうは御存じのように、この数字でも六二に相成つております。実は私も繊維の県に生まれましたので、あなたと御同様大変繊維の問題については頭を悩ましておるわけでございますが、併しこれは繊維の問題は、こういう問題を別個に取上げていろいろと検討してもよいほどの大事な問題でありますが、実はいろいろ考え方があるのでありまして、まあこれは私が申上げることは或いは通産当局ではないのでありますから、当てはまるかどうかは、どうか一つお聞き逃しを願いたいのでありますけれども、まあ今のところ戦前におきましては、国内の消費は一人当り十二ヤールぐらいあつたわけでありまするが、現在はまだ三ヤールぐらいしかないのであります。これは国民の生活水準というものがまだ元に戻つておりません。大体八〇%くらいということになりましよう。衣食住のうちで食と住にどうしても重点が参りまして、衣類の問題になりますと、どうしてもこれが遅れ勝ちになる。これは少し日本の経済が復興いたしまして、今後或る程度国民生活が若干でも向上して行きますと、今度は衣のほうに廻つて来るというような工合で、今のところはなお海外の面においては余り望ましくない状況が起きておりまするけれども、大体この程度が一番悪い時代で、今後漸次よくなつて行くのじやないか、又海外においても同じような事情でありまして、大戦後は各国とも衣料というものはどうしても第二義的なものにならざるを得ないというような事情も栗山さん十分おわかりだろうと思うのであります。そこでそれほど繊維の面については余り大きな数はこれには出ておらないのでありますが、これは単なる例でありまして、あなたのおつしやつた通りでございますが、いろいろな金属とか機械とかその他燐酸関係、化学食品、印刷というような面につきましても、一応この程度の経済の復興がなければならない、又できるという一応の推定を考えておるわけでありまして、勿論その基礎資料がないわけではございませんが、先ほど申上げましたような事情もございますので、この点は資料を出しまするについては政府側とよく交渉をいたしました上で御返事をさせて頂きます。
○栗山良夫君 特に私はこの化学関係でも一七四、鉱工業生産指数が二四七に上げられております。化学工業というものは御承知のように電気が殆んど主原料になつておるものが多いわけであります。従つてこういう電源開発をやりましてできた電気をそういう工業に投入をして、例えば硫安のごときものを海外へ輸出いたしますことが適当であるかどうか。又現に今後開発して参りますると、電力の単価が海外の単価と比較いたしまして現在は若干安いのでありますが、だんだん接近して来る、そういう場合に輸出能力があるのかどうかというような点もこれは検討を加えなければならんと思うわけであります。従つて大変無理な要求のようでありますけれども、私はそこまで突つ込んで研究して置く必要があろうかと思いますので、どうか一つ政府側と協議をせられて、相成るべくは我々の完全了解し得るような資料を御提出願い、御説明頂きたいということをお願いして置きます。 それから昨日提案者との間でいろいろ議論をいたしたのにつきまして私その後計数的に昨日頂きました資料で検討いたしましたので、若干疑問の生じた点をこの際明らかにいたしておきたいと思うのであります。昨日のまあ百質疑の中心、私と提案者との中心になりましたのは、特殊会社を作りまして、作つた電力は全国の各地区の需給バランスを整えまして、更に水力と火力の発電の比率を電源地帯に非電源地帶との歩調の合うように調整をとつて参る、これによつて地域差も漸次圧縮をして行く、こういう方針であり、そのためには特殊会社は大送電系統をも建設をいたしまして、電力事業者に讓渡或いは貸付或いは電力の卸しをして行きたい、こういう方針が述べられたのであります。そこで私は特殊会社の先ず最初に建設に着手するといたしますならば、今まで国の方針といたしまして常に冷遇されておりました水力電源の貧弱な地帶に向つて真つ先に特殊会社の性格を活かして着手すべきでないか。例えて申しましたならば、四国、中国、九州等の需給バランスの崩れておりますものを辛うじて火力で補給をしておいて、これは関西も入るわけでありますが、そういうところの主要地点に近いところの電源を採算的には若干不利であつても国策会社として着手すべきでないか、こういう意見を述べたのに対しまして、それも一理はあるけれども、やはり国策会社といえども国の税金を以てやるのであるからして、従つて採算を度外視するわけには行かないというので、暗に現在までと同じような電源地帯の大規模電源開発を優先してやるような工合に提案者は考えておられるものと私は理解をしたのであります。それでは甚だ了承し得ないので、更に資料で以て質問をいたすわけであります。提出されました参考資料の一でありますが、これによりまして水力発電、火力発電の設備の比率を私計算をいたしたのであります。そういたしますと水火力の総合計設備、いわゆる各北海道から九州までの全国各地の総発電設備に対しまして火力設備の比率は、例えば北海道で申しますと四五・六%になつております。東北は一〇・九%、東京は二四四%、中部は二七・一%、北陸が五・六%、関西が五一%、中国が五七・〇%、四国が三二・三%、九州が六〇%、九州は六〇%であります。それで全国の総平均で三七・五%、こういうことになつております。それで今電力料金の値上問題で非常に世論を沸かしております北海道とか、中国、四国、九州の料金が非常に高い、地域差が高いというのも、これを見てみますと成るほど火力設備が非常に多いのであります。今指摘いたしました地点は火力の設備が三〇%以上に及ぶのであります。従つてそういうものを今後漸次そういう地点の水力電源を開発いたしまして、火力設備の総設備に対する比率を軽減して行くという方針がとられるならば、成るほど地域差も減つて来るであろうと考えられるのでありますが、ここに示されました三十年度の供給力に効果を現わすものとして新設分を予定されておりますが、この分を既設の分に総合計いたしまして計算をしてみますと、北海道は火力設備の比率が四五・六%でありましたものが四三・五%にほんの僅か改善されただけであります。又関西は五〇%のものが四八コンマ何%かに改善されただけであります。中国は五七鬼が五〇%に減り、四国は三二・三%が一一・三%に減り、四国は三分の一ほどに減る、それから九州は六〇%のものが逆に六二%に殖える傾向になつております。こういうことでは昨日あなたが私に得々と御説明を頂きました説明と実際の数字とは一致していないということを示すものであります。従つてこれをどういう工合に処理しようとするのかそれを承わりたいと思うわけであります。 で只今は特に設備の点を指摘したのでございますが、これが更に発電量キロワツト・アワーになりますと、更に著しい現象を現わしておるのであります。それは二十七年度の需給想定を見ましてもわかりまするように、火力の依存度等は関西が最も高いのでありまして、そういう点から考えましても、昨日の御説明は抽象的な言葉のやりとりによる説明の裏には、こういうようなはつきりした数字があるということを御記憶になつて、そしてお答えを頂きたいと思うわけであります。
○衆議院議員(福田一君) 先ず最初に仰せられましたうちで、選電線幹線を作るのではないかというお話があつたのでありますが、実は私はそういうことは申上げたつもりはないのでありまして、第二期の計画をやりました場合にも、それほど大きな送電線幹線を全部作らねばならないという計画はいたしておらないわけでございます。勿論その場合におきましても経費にいたしますというと、第一期計画をやりました場合に四十六億、第二期計画をやりますと百五十七億ほどの送電線設備費がかかるわけでございますけれども、今おつしやいましたような本州を貫くところの大送電線を作ると、こうおつしやいますけれども、それは作らなくてももうすでに一部分できておるものもありますので、これに連携いたしますことによつて送電ができると私たちは考えておるわけでございます。例えば只見の第三期をやりました場合においても、田子倉から東京までの間をやれば大体できるわけでございます。又四国を大いに開発いたしました場合においては、それはこの前も申上げましたが、瀬戸内海を渡りまして、そうして広島まで持つて参りますれば、徳島、広島、徳山間はすでに送電線が二十二万ボルトができておるはずであります。徳山からこれ又関門までの間は作らねばいけませんが……、大体それくらいであります。九州におきましても球磨川からやつた場合においても、これは熊本の所まで持つて来れば、大体送電ができる、こういうふうに相成つております。私の或いは説明が悪かつたと存じますけれども、私たちといたしましてはそういうような大きい送電線幹線をこの特殊会社が作らなければならない、かように了承してはおらないわけでございますから、若し私の御説明が間違つておりましたならば、そのように御訂正をお願いいたしたいと思うのであります。 その次に電力需給の問題でございますけれども、これにつきまして、余り利益がなくても、需給の面において必要である場合においては水力というか、ダム式の発電所を作ることが必要ではないか、こういう御質問かと存ずるのであります。これはなかなか御尤もな御意見の一つではございますけれども、私たちといたしましては、日本の国の地形から考えまして、ダムを作つて、そうして発覚する地点というものはそう多くはございません。これは栗山さんがよく御承知のことでございましよう。そういうような地点を開発して行くといたしますれば、どうしてもこれがいわゆる地域的には偏在するということは、これは当然なことに相成るわけであります。これを大きく見ましてはどうしても地域的に偏在しておると言わざるを得ません。従つて地域的に偏在しておるものでありますが、これを開発し発電所を作りますというと、順次水力、火力の比率というものは下つて来るわけでございます。あなたは一%、二%というようなもので、到底それは大したあれにはならないというような意味の御発言のようにも受取れたのでありますけれども、一%、二%という比率は大変なものでございまして、これは火力が一考減り、二%減つて行くということは、料金には大きな影響を私は與えて行くものと思うのでございますが、大体これを推定して見ますというと、二十六年度は水力と火力の比は八一に対して一九くらいの比率に相成つておるわけでございますが、これが三十一年度になりますと、全国として八二と一八くらいに相成るわけでございます。なお三十二年度以降はこの比率が順次低下いたして参るように相成るのでございますが、併しその数字面からだけ見ますというと、非常にこれは大したことではないやに或いは御覧下さるかもわかりませんが、昭和二十六年度におきまして、石炭を六百三十万トン使つておりますが、二十七年度には大体七百五十万トン、これは九つの電力会社について言つておるのでありまして、自家発はこのほかに二百五十万トン以上使うのでありますが、一般の供給用といたしまして使うところの石炭の比率というものは、大体今年度が七百五十万トンになりまするというと、その後三十一年度になりましても、これは変らないのでございます。その数字が変らないということに相成るのでありまして、電力量は非常に殖えて参りましても、使うところの石炭の量というものは非常に減るということは、これは何と言つても設備の改善その他のこともいたすことは予定はとたしておりますけれども 日本の動力資源をよく活用したいという意味においてどうしてもやつて行かなければならない数字だと考えておるわけでございます。 そこで次にあなたの仰せられましたことは、各地に電気が偏在をいたしておるからして、こういう偏在しておる以上は、その地域々々において成るべく採算を度外視してでも需給を考えて一つ発電所を建設をしなければならない、こういうお考えのように承わつたのでありますけれども、先ほども申上げましたように、電源というものは偏在をいたしておりますが、勿論その場合に非常に電力の不足しておるAの地点と、電力の豊富なBの地点とございまして、同じような條件で大体発電ができるということになりますか、或いは大差なく、少しくらいの不利益はあつても、まあ大体同じような程度でできるというようなことになりますれば、これはもう需用供給の、需給のバランスが破れておりますところから先に発電するということは、これは当然なことと思うのでありまして、そういう意味合で今第一次計画として計上しておりますものについても、四国、九州、中国というような非常に不足しておりますところへは、相成るべくは早く開発するように仕向けて行くということは、これは当然と考えておりますけれども、併しその場合においても、全然採算を度外視して、もう電力がそういうふうに需給がうまく行かないところならば、非常な差があつても開発すべきものかどうかということは、これは電力の特性から見まして、成るほど遠隔の地から需用地へ送ります場合にはロスというものがございますけれども、そのロスも計算に入れて見て、なお且つ電力の余つておる地点で起したほうが得だというような計算が出て参りましたならば、国民の税金を以て賄つております国家財政資金を使つてやる事業といたしましては、成るべくこういうふうなほうからやつて行くということは、これは当然な考え方ではないか、私たちはさように考えておるものでございます。
○栗山良夫君 いろいろな問題が只今ありましたが、先ず最初に採算の問題を指摘せられましたが、私が述べておりますのは、特殊会社が取上げますような大きな地点がそうたくさんはない、偏在しておるということは承知をいたしておりますので、私はこのあなたのほうから御提示になりました特殊会社関係候補地点表というのがございますが、少くともここに掲げられておる地点に対しましてだけでも、今申上げましたような北海道とか或いは関西、四国、九州、中国というようなところのほうを優先的に取上げまして特殊会社が開発をする、こういうふうにいたすのが最も妥当ではないかということを申上げておるのでありまして、飽くまでも提出せられました計画に基礎を置いて私は質問をいたしておるのでありますから、従いましてこの完成年度も一次と二次と分けられまして、一次には熊野川の地点、吉野川の地点が載せられておりますが、二次点のほうには更に熊野の二期、或いは琵琶湖、四万十、吉野川、こういうものがずらされて入つておりますけれども、今申上げましたように、この特殊会社の開発候補地点の優先順位を変更する、只今申上げましたような理由によつて変更する御意思があるかないか、これを私は率直に申上げますならばお聞きをしておるわけであります。
○衆議院議員(福田一君) 需用供給の関係その他から、需給のバランス等から見まして、そういう地点を或る程度重視しなければならないというそのお考えに対しては、私は決して反対をしておるものではありませんが、この計画に載せておりますものは、大体その計画で合つておるように計画がしてあります。但しそれは第一期計画の分でございまして、第二期計画の分につきましては、これは今後十分に愼重に検討をいたさなければならないのでありますが、その場合においては御趣旨のようなことも十分織込むようなことになるのではないか、かように私は考えておる次第であります。
○委員長(佐々木良作君) ちよつとお待ち下さい。ちよつと議事の運行につきまして御相談を申上げたいと思います。速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(佐々木良作君) 速記を始めて下さい。 今御相談申上げましたように、只今栗山委員の発議者に対する質問続行中でありますけれども、公益委員の出席がありまして、特に公益委員に対する御質疑が別にあるようでありますので、栗山委員の質疑の中間に挾みましてその発言を許したいと思います。
○下條恭兵君 私は大蔵委員としまして昨日から初めてこの連合委員会に出席したのでございまするが、昨日からの質疑の模様を伺つていますと、大分質疑が進行しておるようです。で、私が今からお尋ねしますことは、或いは前のどなたかから御質問があつて御答弁を願つてあるならば、重複した分に対してはお答え願わなくとも結構と存ずるのでございますが、私は先ず公益委員会にこの法案審議に当つて承わつておきたいと思う点が二、三あるのでございます。その第一点は、今度の法案は九分割の思想と大分別な思想によつて組立てられておるように思うのでございますけれども、この点については、提案者のほうにお尋ねするつもりでありますが、公益委員会としまして、九分割後の今日までの実績と照らし合せまして、日発、つまり全国一社でやつていた場合と利害得失がほぼわかつておるだろうと思いますが、この点についてお調べがあつて、いずれが有利であつたかということがおわかりになつておれば、一つお答え願いたいと思います。
○政府委員(松本烝治君) 只今の御質問は、九会社ができまして後の実績から見てどうかというお話でございまするかと思います。これは九会社ができましてまだ日は浅いのでありまして、まだ本当の基礎は十分できておると言いがたいので、実績からということについては甚だお答えに苦しむのでありまするが、併し九会社ができました再編成令の趣意から申しますれば、九会社で電力事業をやらすということであつたと思いますが、日発のようなものは廃止するということが趣旨であつたように思います。その趣旨から申しますと、このいわゆる特殊会社というものは何か衝突するかのように思うが、併し伺うところによると、この特殊会社は決してそう長く続くものでも何でもない。建設を終つたらじきなくなるものであるというような御説明があつたかのようにも伺つております。実は私は殊に最近一カ月ほど病気しておりまして、委員会にも出ませんで甚だ失礼をしております。同時にこの新らしい特殊会社の性格等について十分に心得ておりませんので、従つてこの特殊会社がどういう趣意でどうなつておるということについては、法案を一覧したぐらいの知識しかございません。あとは新聞紙上等で発案者のほうの御説明があつたということを見たくらいの程度でありまして、甚だお答えが足りないと思います。必要ならば松永委員長代理から又お答えいたします。
○下條恭兵君 今松本委員長からお答え頂いた点は、この新らしく作ろうとする特殊会社との関係のことのお答えを頂いたのでありますけれども、私がお尋ねいたしたのは、九分割した結果と、自発の運営でやつた場合との、昨年の異常渇水や何かの場合を考慮に入れまして、どつちのほうが、指令がどういう指令であつたかないとかいう問題でなしに、日本経済の運営の立場から言いましたならば、公益委員会としては一体全国一社の日発の存続、これは自発の機構の改革ということは、これはまあ当然考慮に入れまして、存続したほうがよかつたのか、それとも九分割したほうがよかつたのかというお尋ねしたわけです。今松本委員長のお答えを聞いておりますると、九分割は、これはそういう指令が来たのだから止むを得なかつたのだというようなお答えのように存じますが、そういうことになりますと、実は九分割というのは、公益事業委員会としても本来なら九分割すべきではなかつたのを、指令だから余儀なくやつた、こういうふうにお考えになつていたというふうに了解してよろしいかどうか、その点を一つ。
○政府委員(松本烝治君) 私の言葉が甚だ足りなかつたと思いますが、決してそうではない。九分割以前においては、私は本当の電力会社という企業というものはなかつたのだ。ただ国家の、まあ一つの何と申すか、国家の仕事はあつたかも知れん。併しながら事業者として企業意欲を持つてやつておつた電力事業というものはなかつた。これが九分割によつて日発もなくなり、新らしい会社になつて初めて一つの企業意欲を持つた本当の電力事業というものができたのだ。その前はまあ国家の仕事を妙な組織でやつておつた。儲かつても儲からんでも同じことだというようなことでやつておつたことであるのが、私は全く違つた。私は而してこの電力事業のためにはこの企業意欲を持つた本当の事業会社がこれをやることが最もよいのである、而してそういうように今なりつつあるのであるというように考えております。若し私の前に申したことが今の御質問のように御了解になつたとすれば大変に違いますので、その点お断りしておきます。
○下條恭兵君 余り長くこの問題で時間を取るのは恐縮でありますから、いま一回だけこの問題で繰返さして頂きたいと思います。九分割と言いましても、これは九分割した一つはそれぞれ莫大な企業であつて、大きさから言えば、そうしてその地域から言えば独占性に変りはないのであります。従つて全国一社の場合には企業意欲が出るような建前ができずに、北海道、東北などに分けた場合に企業意欲が出るというようには私には受取れんように思いますけれども、松本先生、その点のお考えをもう一遍だけお教えを願いたいと思います。
○政府委員(松本烝治君) 只今のお話だと、再編成前においては全国一社であつたというようなお話でありました。そうではなかつたことは御承知の通りであります。日発という発送電の会社が、これがまあ国家の補助を受けて、そしてやつておる。そこへ九つの配電会社があつて、発送電会社から電力を買つて、それを配電しておつた。然るにその配電をするに当つては日発ですべての損益を背負つてしまう。別に自分のところで大いに努力をして、そして配電の仕事をよくやつても、或いはいい加減にしてやつても同じことだ。つまり受け売りをしてそれを小売をするというだけの仕事であつた。殆んど事業的の本当の企業意欲のあるような会社というものは配電会社にはなかつた。然らば日発にあつたかどうかと申すと、日発というのはこれは一種の特殊会社で、国が損をしたときには金を出してくれる。そして配当をする。現に相当の金を、たしか日発ができた翌年くらいでございますかね、昭和十五年頃に相当二千数百万円の金を国からもらつたことを記憶しております。その後もそういう工合のことがあつた。つまり一つの独立した企業形態とは言いにくいようなものであつたと私は見ております。これが独立した九つの会社になつて発電から、送電から配電からみんなやつて、損益はすべて自分のところに帰する。損をしたら補助を受けるわけじやない。現に或る会社のごときは相当大きな損をしております。一年間に九つの会社の計算を見ますと、まだ今度の期はしつかりはわかりませんが、損失というか、赤字が数十億にもなつておるということでありまして、これはいろんな原因もありますが、主として料金問題等に不合理的な点があつたことと思つております。併しそういう工合で、これは前ならばどこかが背負つてくれる。しまいには国民の租税のところに行くというようなことで、ぶらぶらしてやつても一生懸命やつても同じことであるというような状態であつた。そのことはすつかり変つたというように考えております。
○下條恭兵君 一社でやりましても発電から、送電から、配電まで全部一つでやれば同じ結果が出るというふうにも私には考えられますけれども、まあその問題は打切りにいたしまして、私は次にお尋ねいたしたいのは、公益事業委員会としましては、開発会社案に対して反対の意見を持つておられるという意味のことを新聞で見たことがあるのでありますけれども、これは公益委員会の正式な意見であつたかどうかという点が一つと、又正式の意見でないとしたならば実情はどういうことであつたかという点をお尋ねしたいと思います。
○政府委員(松本烝治君) 只今の点につきましては、公益事業委員会は、この特殊、何と申すか、会社に関する、新らしい法案の名前も私はよく今記憶しておりませんが、これのできることについては何ら御相談を受けません。公にも又私にも受けておりません。公に何は御交渉がなかつたのみならず、私にも何にもそれはなかつた。資料も何にも頂いておりません。従つて公益事業委員会というものは、この法案については全然関係しておらんということと思つております。従つて私のごとき、殊に病気をしておりましたために法案の内容についても一読した程度のことぐらいしかございませんので、他の細かい御質問は他の政府委員からお答えいたすことにしたいと思つております。
○下條恭兵君 松本先生御病気でお休みになつたとすれば実情を詳しく御存じないといたしましても、松永委員長代理は非常に電気の権威でありまするが、公益委員会としてはこの案に対しては一体賛成的なのか反対的なのかどういう御意見をお持ちになつていらつしやるか伺いたいと思います。
○政府委員(松本烝治君) 公益委員会として正式にこの案を討議したことはありません。従つて公益委員会として賛成であるか反対であるかということは何らわかりません。ただ委員が寄りましたときにはすでに相当この話合いはいたしました。まあ大多数の委員は大体私及び松永委員長代理と同じ意見で結論は少くともあるのではないかと思つておりますが、私だけの私見を述べますれば、勿論これは反対なんです。この反対論等を今ここで述べまするのは必ずしも必要はない。すでにいろいろな御議論があつたと思いますし、又新聞紙上等にも出ております。これが日発の再来であるとかその他のことを何も申しません。ただ私個人として一番心配しておりますことを一つだけ述べておきたいと思います。それはこの案のような会社がこれが永続するものである、終いまでちやんと電力事業をやるんだ、期限の定めは全くないんだというなら別でありますが、私の新聞紙上その他人から聞いたところではそういうものではない、先ずこしらえるのが目的で、こしらえるまでの間に卸売りもやるけれども、併しそれはまあただ余つたものを出すだけの話で、できてしまえばお終いになる会社であるというように何か説明されておるかのように聞いております。その点が私が最も困つたことだと思う。ただ一点困る点……いろいろあろうと思いますが、私は外債の関係においてそういうようないつなくなるかわからんという会社では、外債は絶対にこの会社には入らないのではなかろうかという疑念であります。で、これについて私の考えておることを少し長いかも知れませんが申上げたいと思います。御承知のように電力事業について例えば外債をよこすとすればアメリカ以外では考えられません。アメリカからこの電力事業を大いにやる、或いは電源開発をやることについて大きな輸入が要るということは、これはまあない殆んどない。多少いろいろな材料その他についてありましようが、これは極めて全体の建設費から申せば小部分であろう、そう思つております。従つてそういう意味においてはこの電源開発の事業に外債を要求する必要は余りないというように考えます。併しながら只今のような戦後の日本で資本の蓄積が殆んどなくなつておる、非常な高い金利で辛うじて少しの金が動いておるという際に、この電源開発の大きな金の要る計算によつては数年間に一兆円以上も使いたいというようなまあ我々のほうでは計画も立てています。そういうようなことになりますと、到底これは内地の資金では、政府が財政資金を殆んどこれに傾倒してくれるというようなことなら別ですが、そういうこともできないと思う。そうなると資金を得るのに、やはり外債を頼むことが必要ではないか、殊に資金の利差が外債と内債と非常に大きい。外債を仮に、あとで申上げますが、いわゆる世界銀行から外債を得るとしましたならば、ほかの例を見ますとみんな四分五厘、この頃はみんな水力工事等に外国に出ております金等が四分五厘で二十五年満期ということになつております。然るに日本で今各会社が社債を募つてやつておりますこの金の原価を申しますと、一割を超えておる。一割一分にも近い。社債の応募者の計算はたしか八分九厘幾らで九分以下でありますが、会社のほうの出します、要ります金はそのうちから手数料その他を払いますので、どうしても利廻りが一割以上になつております。これを仮に外債についても多少の費用等も要するとして外伝を五分、内債を一割と切詰めて勘定しましても倍利息を内債だと払わなければならん。そういう状態でありますから、仮に二億何千万ドルというくらいの外債ができたとしましても、即ち千億円ぐらいの外債ができたとしますと、その外債に対して払う利息は一年に五分でありますから、千億といたしまして五十億でありますか、然るにこれを内債にしましたならば千億に対して百億ということになる。そうしますと、五十億の大きな利差がある。これはこの電源を成るべく安くこしらえなければ電力料金が非常に上ることはこれは言うまでもないことである。この安い資金を入れるということはこれから先の電源開発に非常な大きな影響があることと思います。そういうような意味におきましてどうしても成る時期においては外債によつて何分の一かの資金を得たい。これを得ることが電源開発を有利にやることのため殆んど絶対に必要なことのように私は考えております。御承知のように只今は日本の持つておる米貨とか、或いは殊にポンド貨のごとき相当のものがありますが、これは一種の特殊の事情でそういう手持ができておる。私はやつぱり国際金融の関係から申せば或る時期にはやはり外資が国際の関係、金融の関係からも必要だろうと思うのです。そういう意味で考えましてもやはり電力が最も外資を入れるのに都合のいい事業ではないかと思つております。そこでどういうように一体外資が入り得るかということについて多少いろいろ考究いたしましたが、外資を先ず分けましたならば純然たる政治資金と申しますか、政治外資、アメリカがヨーロツパに対して莫大な金をすでに出しました。今でもいわゆるミユーチユアル・セキユリテイ・アドミニストレーシヨンというようなもので相当大きな何十億というものを出すということになつております。そういうような純然たる政治資金が日本にどうなつて来るだろうかということを申しますと、私は来ると思うのです。又吉田総理大臣のごときも恐らくは外資ということを言われますが、それはそういう政治借款を指しておられると思う。併しながらその政治借款はこれはこの電力開発のごとき仕事に使う金まではくれないと思うのです。これはまあ問題がありましようが、私はこれは再軍備のために必要である、或いは日本の経済が疲弊して救済をするために必要であるというときには、そういう政治借欸もその目的のための金額は来るかも知れませんが、こういう仕事をすることにまではその政治借欸は来ることはむずかしいと私は思つております。それは最近の事情から申しても御承知のようにヨーロツパに対する大きな借欸も予算の金額を十億ドルも今度は減らされるというようなことがある。どうしてもそういう止むを得ない、一国が成り立ちがたいようなことについては、経済上の救済とか、或いは軍備のために必要だとかいうような金は政治借欸としてアメリカの国会の議決を経て或いはもらえるのじやないか、又これはもらわなければならん時期が来るのじやないかと私は思つておりますが、これを電源開発に使うというような余裕のあるものは私はむずかしいと思つております。そこで先ずそういう純然たる政治借欸はむずかしいとしましたらば、純然たる民間のいわゆる外債、即ち昭和の初め頃に五大電力会社等が大分アメリカからも又イギリスからも借欸を得ました。こういうような純然たるビジネスベースに基いたものが来るかというとこれもむずかしい。これも来るような時期が早く来れば結構です。無理すれば来ないこともないと思いますが、この資金コストを安くするためのような安い利で、利率でそういう純然たる民間借欸が来るということは先ず暫くの間私はむずかしいと思う。幾ら物的の担保を供しましてもむずかしいというように考えております。そうすると残るところは何であるかというと世界、いわゆるワールドバンク、それからして輸出入銀行という二つしかない。輸出入銀行のほうからどうであろうかということについて多少いろいろ調べてみますと、輸出入銀行は相当最初のうちは活躍しておりましたが、これはこの頃は少し手を控えておるようであるし、それから水力電源開発というようなことには、アメリカから直ちに輸入する物資はそうないのでありますから、輸出入銀行から大きな金は来まい。先ず火力電気機械の更新をするとか、或いは新設をするというくらいのときしか輸出入銀行のほうは頼り得まい。ところがこの頃最近いろいろ大きなウニステイング・ハウストとか、或いはゼネラルエレクトリツクというようないろいろな向うの会社に聞いてみますと、火力発電の相当大きな、相当こつちで欲しいような新式の大きな機械はどうしても最小限度三十カ月もこちらに来るためにかかるというのでありまして、今電力の一番要りようなこの二、三年の用には殆んど供しがたい。従つて輸出入銀行のほうからの借金をするということは先ずむずかしそうに思います。ワールド・バンクのほうはどうであるかということを相当向うから帰つた人等によりまして私は研究いたしましたが、ワールドバンクのほうの貸金ならばたくさん水力電気にも出しております。メキシコとか、或いはブラジルとか、イタリアとか、フランスとかそういういろいろな国へ出しておる。こういう国へ出しておる以上は、日本のほうが経済状態、政治状態から申してこれらの、そう言つて悪いか知れませんが、これらの国よりも非常に危険だということは私はないと思う。而してこれらの国に対するワールド・バンクの貸金は條件はどうかというと、先ほど申した通り、即ち四分五厘、二十五年ということがもうこの頃ずつと続いておるように思います。もつと違う事業についてはもつと短い期間のものもあります。水力電気のような仕事に対しては、四分五厘、二十五年ということになつておる。どういう工合にしてそれを貸すかということについて研究してみますと、決して或る会社に貸すとか、或る事業者に空漠と貸すということでは決してない。或る仕事について貸すので、この電力をこういうような計画でこしらえる、そうすれば二十五年間にはこれだけのものは必ず返せるという、細かい計算をして初めて貸しておる。但しこの貸す場合におきましては、この頃は物的の担保を要求しません。ただその当該国の保証だけを要求しております。この当該国の保証は、どういう趣意で要求しておるのか。若しも政治的にその国が危いとなるならば、その国自体の保証というものは余り当てになりません。これはすでに第一次戦後にアメリカが多くの外債をほうぼうへ出しました。そのうちで国債であつて、国が借りたもので返さんものがたくさんあつた。そういうことでありますので、然らば何のために国の保証を取るかということを成る程度探究しますと、その国の保証はむしろその為替管理のようなことをして元利金の支払いを妨げられては困る。そういうことのできないようなことにするために、主としてそういうことを目的として国の保証を取るというように聞いております。そういう金しかつまりワールド・バンクでは出さない。従つて、そういう金を借りようというときには、こういう自分の所はえらい会社、国がこういう出資をしていると言つていばつても、決して貸さないようです。その書類まで私はいろいろ見ました。昔の、昭和の初め頃に私は外債に二つほど、相当長い間関係いたしました。その時分と同じような書類ができておる。どういうものをどういうようにこしらえて、どういう所ヘダムをやるという地図までちやんとあつて、そうしてこういうものでこういうようにして金が取れるから、従つて二十五年間に元利滞りなく返せるということがわからなければ貸さない。貸す前には大体向うから調べる人が来て調べるというところまで行つておるように思います。こういう状態から見ますと、この電源開発事業に外債が来る、少くともアメリカ方面から来るとすれば、只今縷々申述べましたように、こういう意味のつまり金しか来ないと私は思う。そういうことになりますと、成るほど特殊会社国が保証するといつたところが、会社には貸すんじやない。一つこのプロジエクトに向うは貸すのです。この会社ができたからといつても、その会社はいつなくなるかわからん二十五年は保証できないというような会社には、私はワールド・バンクは貸さないと思う。殆んど確かに貸さない。そういうものができれば非常な特例になる、私は借りられないと思います。そうなりますと、この電源開発事業に安い金利のアメリカ資本を入れる、これによつて金利の半分くらいを内地調達よりも安くしてもらつて助かるというようなことの計画をいたしますには、どうしても一つずつのプロジェクトに対して借りる。例えば天龍川なら天龍川のこういうところにこういうダムをこしらえてこれだけの電力を出してやるために金が幾ら要る。その三分の一なら三分の一……、天龍川はまあ今いろいろ聞くところによると三百六十億円くらいの金が要るぞと言つております。それに対して百二十億円、即ち三分の一は貸してやるというようなことで初めてまあソールド・バンクに話合いがつくので、そういうことでなしに、こういうえらい会社ができて、これは政府が総裁、副総裁その他を任命するのだとか何とか言つていばつてみても、これは先ずワールド・バンクじやまあ相手にしないのではなかろうかと(笑声)私は思う。そういうような意味におきまして、この安い金利の外債を得るためには、どうもこのいつなくなるかわからんということが……そう聞いております、それが間違いなら又違いますが、そういう会社をこしらえて工事をお始めになつても、先ず外債はむずかしい。何にも物的の担保を請求していない、或るプロジェクトに対して金を出す、どうも私はむずかしい。二十五年は生きない会社であるということが説明されておるような特殊会社、先ず私はそういう外債は来ない。そうなりますると、先ずこういう会社で外債を導入されようと思えば、政治借歎で政府がアメリカの国会の議決を経た予算によつて政府が借りたものを出すというよりほかない。それは私が先ほど申したようにむずかしいのじやないか。この点は非常に私は心配しております。この意味においていわゆる特殊会社でございますか、何とかいう会社(笑声)案に対しては、私はこの意味でどうも賛成しかねる。残念ながらそう思つております。間違つておるなら一つ蒙を啓いて頂きたいと思つておるのであります。
○下條恭兵君 大変懇切に有益な資料を提供して頂いて有難く思います。最後にもう一点だけ公益委員会にお尋ねしたいと思うのですが、前に司令部はこの法案に対してはOKを出さんであろうというような、意見を公益委員会から出したように思います。これは一体どういうのであるかということを伺いたいのですが、そのついでに、この九分割の実現までの間に司令部からはいろいろな指令とか、或いは勧告というような形でいろいろな意見が出たことだろうと思うのでありますが、これは当時我々その全部を知つておるわけでも何でもないのでありますけれども、九分割が最後に本極りになるまでの間に、司令部側といいますか、或いはアメリカ側の意見は一貫して九分割なり、或いは十分割の方向をとつておつたかどうかということを、これは公益委員会の関した限りにおいてのことで結構なのですが、お答え願えれば大変結構だと思います。
○政府委員(松本烝治君) 司令部の、このいわゆる自由党の発案の法案に対する関係につきましては、直接私どもは知つておりません。伝聞したところしか申上げられません。伝聞したこともどうも余り確かでなさそうなことまで申上げては口が滑り過ぎるかと思います。併しこれは御審議の便宜のためには或る程度は申上げてよいかと思います。私どもの委員会は、司令部の経済科学局でございますか、あれとは相当深い関係にあります、いろいろなときに常にあそこの同意がないと事ができません。常にまあ交通しておつたのであります。この法案につきまして司令部の経済科学局全体の意見がどうであつたということは存じません。併し存じませんとは申しますが、いわゆるそのガヴアメント・セクシヨンですかな、あのほうから経済科学局の意見を問われたものに対して、経済科学局ですな、あれはどうも同意をしなかつたように私は伝聞しております。それで最後に至つて非常にその結果交渉が長引いたようであります。これは福田君よく御承知かと思うのですが、(笑声)よほど長引いたようでありますが、最後に至つてこういう書類を出したというものは実は写しは見せられました。見たいと言つて見たのじやないのです。私どもは司令部に対して何ら運動がましいことをしません。向うが用があつて呼ばれた以外に行つたことありません。併しながら前からの心安い関係で、こういう書類を出したんだというものを見ますと、すつかり記憶しておりませんが、この案はアプルーヴアルもしないし、デイスアプルーヴアルもしない、承認もしないし、不承認、否認もしない、さわらないで返すのだ、なぜかというとお勝手になさいというので返すのだ。なぜかというともう司令部はじきなくなる、この法案が国会を通る時分にはなくなるのだ、その後になつて法律になるようなものに対してまで余り意見がましいことを言うのはどうであろうかというので、よく評議をされた結果、又催促を非常にされた結果、アプルーヴアルもしないしデイスアプルーヴアルもしない、そのままお返ししておく、さわりませんということであつたように実は伝聞しております。そういうことであつたので、そういう点から見ましても、まあこういう会社で金を借りようという時に、少くともあそこらに関係しておつた人が非常な好意を持つてくれることは私は予想に苦しむのであります。これは大変言い過ぎたかも知れませんが、併しそういうことは決して私は嘘を申しませんが、少し言い過ぎたかも知れません。(笑声)もつと細かいことも伝聞はしておりますが、余りいろいろなことを申上げないでこのくらいにして置きます。
○下條恭兵君 私がついでのように含めてお尋ねした九分割までの間に向うの態度が一貫しておつたか、それともときには意見が変つて、九分割しなくてもいいというようなことがあつたかどうかというような点について、お差えなかつたら一つ参考にお漏らし願いたいと思います。
○政府委員(松永安左エ門君) 只今のお尋ねに対しては、委員会としてお答えはちよつとできない問題でありまして、委員会のできる前にその当時の通産大臣は稻垣平太郎氏でありました。このかたの御要請で電力再編成審議会が二十四年の十月頃でございますか、その時分にできた電力再編成に関係しておりました五人のメンバーで、分割は九つにするがよろしいということを決議いたしまして、その決議前たびたび司令部と交渉しましたけれども、その当時司令部は電源帰属を販売区域と同じ所に結び付けたいという大体の何と申しまするか、アメリカ流のお考えが相当濃厚でありました。その前にそういうことを、帰せずして日本の政府とも御交渉になつておつたと見えまして、その線に沿うて司令部は御主張になるので、相当困難を感じましたけれども、ともかく審議会としては二十五年の一月三十日と記憶しますが、大体において九分割をきめ、これを以て当時の通産大臣に御報告を申し上げ、且つ司令部にもその事情についてお願いしたのであります。これはまあいろいろの理由もありまするけれども、その点は又御質問があつた場合に申上げることにします。爾来その案はなかなか通りにくかつたのであります。審議会はすでに、私どもは任務を、報告を終えたものですからやめておりましたが、私個人としてはたびたび司令部に呼出され、通産大臣はその後池田大蔵大臣が兼任せられる頃、漸く九分割が認められるようになつたのであります。その後公益事業委員会は再編成に当つて、九つの会社を以て電力事業の担当者として送電、配電、発電と一貫した一つの会社として九つの地区に、それぞれ帰属の既設発電地帶並びに将来開発するものについての大体の話合い等のきまつたものにつきまして、我々の委員会が出発しまする際はそのきまつた方針によりまして、五月一日を以て九つの会社が新らしく生まれたという事情でございます。右御報告申上げます。
○下條恭兵君 私は公益事業委員会に対する私の質問はこれで打切りでございます。ほかに公益委員会のほうに御質問のあるかたがあればこれでなにしますし、それでなかつたら発案者に対する質問をさして頂きたいと思います。
○委員長(佐々木良作君) 公益委員会側に対する御質問はほかにありませんか。
○政府委員(松永安左エ門君) ちよつと……、委員長は御都合で四時頃お帰りになりたいという希望であります。私がもう少し残つても差支えございません。どうぞほかに御審議を、公益事業委員会以外の御審議をお始め下さつて、そうしてその適当なときに公益事業委員会に又御質問があつていいかと思うので申上げておきます。
○委員長(佐々木良作君) 本日の公益事業委員会側に対する御質問はなさそうでありますので、その他発議者等に対する質問に戻りたいと思います。先ほど栗山委員から発議者に対する質問継続中でありましたが、今下條委員から御発言がありましたが、先の問題と関連しておりますか、栗山君のあとでよろしうございますか。
○下條恭兵君 ええ。
○小林政夫君 先ほどの発議者の発言の中で言い違いがあるのじやないかと思う点があるので一つだけ……、二十七年度の電気事業者の借入金二百十億の中で百億は資金運用部からの借入金だという御説明がありましたが、資金運用部からは直接事業者へは貸せないはずであります。
○衆議院議員(福田一君) 或いは私の説明が不十分であつたと思いますが、金融債などによりまするうちから百億をそちらに廻す、こういうことになつております。
○委員長(佐々木良作君) 栗山君の質問を続行いたします。
○栗山良夫君 先ほどの中で、私の質問についてブロツク的な点を伺つておつたのでありますが、それについて全国的な観点からの御答弁がありましたので、もう一度繰返して申上げます。私は成るほど今の予定計画を以て発電所を開発して行きまするならば、石炭の消費量がやや固定をいたしまして、従つて火力の依存度が全国的に軽減されて行くことは当然認めるわけでありまして、提案者の説明の通りに理解をいたしております。併しそのことが全国各ブロツクに亘りまして余り大きな開きのないように縮めて行く努力を傾けて行かなければならんと思うのでありまして、先ほど一%或いは二%減らすことも非常に貴重であると言われましたが、それはその通りでありまするけれども、併し北海道なり、中国なり或いは四国、九州という所の火力の依存度が、これは本州の東北、東京、中部、北陸等に比べまして余りにも高過ぎるわけであります。従つてそのことが地域差に非常に大きな影響を及ぼしておるのでありますから、従つて電源の特殊会社による開発というものは、この大きな開きを何とかして縮めるように方針としてきめられないかどうかということを質しておるわけであります。それで試みに数字を挙げまするならば、先ほどは設備の大きさで申したのでありますが、二十七年度の需給想定表を見ましても、火力の依存度が一五%以上を超えておりますのは、関西の二七%、中国の三四%、四国の一七%、九州の二〇%、北海道の一八%、こういう状態になつておりまして、全国平均が約一九%でありますが、これよりも遙かに上廻つておるわけであります。従つてこの現象を矯めることを怠りまして、そうして全国的な観点から立つて石炭の依存度は火力にあるのである、又全然電力の需給がよくなるのである、地域差は減るのであるというお説では私は理解いたしかねるのであります。従つて提案者がしよつちう言われておりますことを具体化いたしまするためには、只今計画をされておるこの特殊会社の発電地点にいたしましても、今申上げましたような特殊の悪條件の地域のものを真つ先に手がける、こういう強い意思の表明があるのが至当ではないかと私は考えるわけでありまして、この点はもう一度重ねて質問をいたします。
○衆議院議員(福田一君) お答えをいたします。地域差の問題につきましても、実はたとえその地域で電力発電所が建設できても非常に高いコストのものを作つたのではこれは私はちつとも地域差の改善にはならないと、かように考えるのでありまして、一応地域差も計算いたしまして、そうしてその地域まで電気を運んで行つても得であるということであれば、他地区において開発しても私はそれで十分目的を達成し得るのではないか、かようにまあ考えておるわけであります。併し先ほども申しましたように、それが殆んど同じであるというような場合には、勿論需用地にあるところの発電所を建設して行く、水力発電を建設して行く、そうして火力の比率を成るべく改善というか、よく直して行くということは結構なことだと思いますが、ただ單にその地域に水力発電所がないからそこで火力が非常に多くなる、それだけの理由でその地域の発電所を優先的に建設しなければならないということは、どうもいささか行き過ぎになるのではないか、かように考えるわけであります。この意味で御説明のように発電地点というものは、或いはまあ第一期計画では四地点、まあその後の地点についてもそうたくさんあるものではございません。只見、天龍、球磨或いは琵琶湖、吉野、熊野というような地点が一応想定されるのでありますが、さようなもののうちで、第一期の計画のうちで、いわゆる地点をもつと優先的に考えて行くか、又第二期計画においてもそういう面を考えるか、そういう御質問だと思うのでありますが、勿論第一期計画に挙げましたものにいたしましても、これは会社ができて会社の総裁が一応審議会の議を経てやつて行くのでありましようけれども、需給の面を、いわゆる火力と水力の需給の面をよく考えて行くということは当然行うべきでありますけれども、それだからといつて、非常にそこに数字的な差が出て来たような場合において、果してそういうふうにしたらいいか、具体的に申しますならば、只見川を開発してこれを送電線によつて九州の端まで一応運んだ場合と、四国で発電いたしましてそれを運んだ場合とどちらが利益であるか、又一キロワツト・アワーの電気料金としてどつちが得かという点を一応勘案して見て、やはり得な面があればそれから開発して行くということは私は当然だと思いますし、その場合において殆んどそれが同等であるというような数字が出て参るといたしますならば、これは無論四国方面から着手するというふうに相成るのが理の当然でございまして、私はここに挙げております地点につきましては、これは数字によつておわかりを願えますように、決して四国や中国、九州を軽視する、或いは北海道を軽視する、そういう意味で試案を作つておるのではないということを申上げたいと思います。
○栗山良夫君 そういたしますと、提案者が提出された初年度着工地点と、次年度以降の着工地点との計画というものは更に検討をしまして、修正と申しますか、やり替えをせられる公算が極めて多いと、こういうことに理解してよろしうございますか。
○衆議院議員(福田一君) 誰がお考えになりましても、一応第一期の計画にいたしておりますような所は、そのように余り大きな改廃があるとは考えておりません。併し第二次の計画につきましては、いろいろ今後の経済の情勢をも睨み合した上で審議会等で決定をいたすのでありますから、そう長い先までのことを考える、一応は想定はして計画は立てますけれども、併しその場合において若干の変動があり、又変動を加えることのほうが私は政治というもののあり方からいつて正しいのではないか、かように考えます。
○栗山良夫君 その電源の技術的な開発をするときは、これは政治の問題じやありません。これは純技術の問題として取上げて行かなければならんので、そういう心組みであるということには私は理解しておりませんが、ただ特殊会社の任務として私は考えられることは、現状における、現在の電力の使用状態における全国的ないろいろな工合の悪い点を改善することが任務の一つであり、第二は、今後の鉱工業の生産指数を三十一年に二倍に持つて行くというのに対してどういう態勢をとるかという任務と二つが私はあると思うのであります。そこでこれは電力の再編成を行いまする当時にも国会で議論になつたのでありますが、今後の産業の発展というものは、電源地帶に成るべく近く工場施設を設けて、そうして最も能率よく電気を使うのであるということが言われたのであります。従いまして私は例えば只見川の開発をするという場合に、只見川のあの大電源から出て来る電気を面接どういう工合に利用するかというような構想が当然生れて来るものと考えまするけれども、別個に現状のそういう懸案になつておる点を改善する意味からして、先ほど来議論を進めておるわけであります。そこでこの計画にいたしましても、初年度の計画というものは石狩から始めまして吉野川まで、大体穏当なものであろう、こういう工合に言われましたが、私の見るところでは、この中において相当抜きまして、そうして更に次年度の計画のほうを繰上げてやるのが妥当ではないか、こういう工合に考える点からして指摘をいたしておる次第であります。そこでまあ余り提案者ははつきり言われないのでありますが、中国、四国、九州方面のことをなおざりにするのではないと、こういう一応の答えがありましたから、まあそれで理解をしておきますけれども、併し今の程度の熱意では到底あなたが、私の一番最初に質問いたしましたときに、特殊会社の起した電気というものは地域差の圧縮、或いは各地区の需給バランスの調整のために役立てるようにすべきであるという原則からは非常に離れておる、今のようなお考えであれば離れておるということを申上げなければならんと思うわけであります。只見川で起きた電気を九州でという話でありますが、そういうことは恐らく架空の議論でありまして、そういうことが行われるわけのものではございません。従つて関西を中心に、関西以西の電力問題をどう解決するかということが一番重要な点であります。そこで話は前に戻りますが、先ほど起きました電気は送電線を作らないで、電燈の所まで引張つて行けば、あとは既設の設備で送ることができると、こういう工合におつしやつたのでありますが、それは十分技術的に検討をなすつた結末のお話でありますか、或いはいわゆる目安でおつしやつたことでありますか、そこのところをもう少し詳しく御説明頂きたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) 需給の問題は今いろいろお話がありましたが、それにつきましてこの電力会社の目的のこともお話なさつたのでありますが、この目的は提案理由を出しましたときからおわかりのように、電気を余計殖やしたい、それが七分である、そのために国の財政資金を投じてでもやらなければならない、できれば外資の導入を図つて余剰電力を作りたい、こういうふうに御説明をいたしておるわけでございます。少し言い過ぎになるかも知れませんが私たちとしては、先ほど松本委員長からいろいろお話もございましたけれども、政府としてはこの面では松本委員長とは若干違つた考えを持つておるわけでございまして、この点は又適当な機会にお話をさせて頂けると思つておるわけでございますが、とにかく百需給の関係にいたしましては、先ほど来申上げたところで御了承を願いたいと思つておるわけでございます。そこで送電線のことでありますが、これは技術的に十分検討いたしました上でできるという確信を以ちまして御説明申上げたわけでございます。
○栗山良夫君 そのできるという確信は、関西以西の電力状態を少くとも東京なり、中部なり、北陸なりとほぼ同じような條件に揃えるというその原則の上に立つてできると、こういう工合におつしやつておるわけですか。これは一番意味のある所です。一番最初にそういうことを私にはつきり御答弁をなさいまして、私は再編成を行なつた以後において需給のバランスは崩れておる、地域差も大きくなつておる、これを何とかして修正しなければならん、それが特殊会社の任務であろうということを申上げましたところ、全く同感である、そこで私はそれをもとにして昨日以来質問をしておるのでありますから、その点について御答弁を頂きたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) 私がどういう説明をしたかは速記録を以て明らかにしなければなりませんが、需給を全部一緒にすることを目標にしておるということを申上げたことはないと思うのであります。これを改善する意味において努力をいたさなければならないという趣旨を申上げておつたと存ずるのでありまして、全部これを同等にすることを目標にしてやつておるということは、まだ申上げたことはないように記憶いたしております。若しそのように申したいといたしますならば、これは間違いでございますから御訂正を願いたいと思います。で、私は改善をするように努力をしなければならない、そういう意味合いにおいて、この特殊会社の起した電気も使うように工夫をいたさなければならない、かように申しておるわけでございます。そこでその意味合いにおいて、今度できます電力を運んで行く意味において四国に二十万なり、三十万なりできました電気を運ぶという場合において、その送電線をどうするかというのならば、先ほど来申上げましたような送電線を作れば十分できる、これは技術的にできる、こう申上げておるわけでございます。
○栗山良夫君 大分話が違つて参りまして、只今修正をいたされたんでございますが、需給状態を改善するという意味は非常にあいまいになつて参りましたが、少くとも私はこの前こういうことを申したはずでございます。今度の特殊会社は財政資金の投入によつて行われるのでありますから、従つて全国的な今申上げました二つの條件の解決のために使われるものでなければならないと、一部の地方に対しては重点的に便宜を與えられるような、そういうものであれば納税者としては非常に理解しがたくなる、こういうことが立論の根拠になつて質問をし、そしてあなたは先ほど言われたように、改善するということについての努力をするということを言われたわけでございます。そこで私の資料要求といたしましては、実は火力と水力のバランスの問題が一番中心になりますから、ブロツク別に各年次に亘つてそれがどういう工合に各電気事業者、或いは公営、或いは自家用、或いは特殊会社の将来の発電分を入れまして、バランスがとれて行くのか、それを設備の点においても、或いは電力量の点においても出して頂くように頼んでおいたのでありますが、過日頂いた資料においてはわかりません。これは特に電力量のほうにおいてはわからないのでありまして、もう少しよくわかる資料をお願いしたいと思いますが、それをお願いしますると同時に、改善に只今努力をするという程度に申しておいたと言われた、その改善するという程度はどの程度を指しておられるのか、これも非常に重要な問題でありますから、もう今度又言葉が違いますと、折角質問していましても無駄なようなものでありますから、はつきり一つおつしやつて頂きたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) 私が訂正をしたというふうにお話でございますが、それは速記録を御覧下さつた上で間違つておつたらというということを前提に申上げたのでありまして、私は訂正しなければならないという意味で実は申上げたわけではないのであります。今までそういう気持で申上げておつたし、又恐らく私はそういうことを言つておらないということを考えておるものであります。が併し人間のことでありますから、或いは間違つてあなたにそういう印象を與えたも知れないので、この席から若しあつたらお許しを願いたいという意味で申上げたことを御了承願います。そこで私がそういう面で改善をするというか、そういうことをすると申上げましたのは、実は二つ意味があるのでございます。例えばこれを只見川の例をとりましても、只見川で百万キロの電気が起きたということになりますれば、これは東京電力などはもう北陸あたりからは電気をもらわないでもよいわけであります。北陸の電気をもらわないでもこれで十分やつて行ける。そうすると、北陸の電気が余つて来る。又中部から止むを得ずもらつて参らなければならないような問題も解消して参ります。そうすると、その電気というものが関西のほうに行くので、関西もそれで一応潤沢になる。こういうふうにして順次電気の需給の面が改善されて来る、こういうことを一つは意味しておるわけであります。なおもう一つの面では、これは例えばでありますから、その意味で御承知願いたいのでありますが、この只見川で百万キロ起きたといたしまして、そのうちの三十万キロは東京地方で使う、併しよその地域で必要とするような場合においては、これをよその地域へ譲り渡すようなことを條件にして、譲渡なり貸付をいたしておりますならば、それで又十分この需給の面も改善できるのではないか、こういう意味で申上げておるのでございます。どうかさよう御承知願いたいと思います。
○栗山良夫君 それだから、大体この前もそういうようなことはおつしやつたのでありますが、その程度の改善では、繰返して申しておりまするような全国的な観点に立つての大幅な改善ということはできないと私は思うのであります。従つてそういうような改善を具体的にどの程度にお考えになつておるのか、それを一つ伺いたいというわけであります。それで私もう少し御質問いたしますが、私の資料要求の中にいろいろたくさん注文を出しましたが、そういう点に触れたものにつきましては、開発会社の発電原価計画及び将来の電力料金、各ブロツクにおける電力料金に影響を及ぼす点等をまとめて提出されたという資料がございます。それから今まで提出をされた資料の中で、各ブロツクの年次別の電力需給バランス表、これは火力、水力その他の発電を入れましての各ブロツク別の需給バランス表を出してもらいたい。特に開発会社が作りました電力量を他の地区へどういう工合に年度別に融通するのか、それの一応の目標もきめて、そうして提出を願いたいという資料要求がしてあります。ところがこの資料要求はまだ頂いてないのでありますが、これは頂けるのかどうか、若し頂けるならば、私はそのときまで又質問を保留をいたします。只今のところ数字を基にしておりませんから、その要求の資料が提出されるまで質問を保留いたしますから、この点どういう工合になつておりますか、お答えを願いたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) 私たちは電気の絶対量を殖やすということを考えておるのでありまして、その電気の絶対量をどういうふうに運用して行くかという面につきましては、公益事業委員会というものが現在ちやんと厳存しておつて、それを按配いたしておるわけであります。今後においてもその行政機関は何らかの形においてこれはあり得ることは御想像できると思いますので、その面までも全部想定いたしそうしなければこれが検討できないというものではなかろうかと存ずるのでありまして、それではもう行政機関は必要ない。今から計画をやつてそのままやればよいと、こういうことになりまして、これは少し私は無理ではなかろうかと思うのであります。絶対量が足らない、その絶対量を殖やして、その絶対量ができた場合にどういうふうに配分して使うかという意味において、行政機関というものが初めてその値打を現わすのではないかと、かように考えておりますので、そのような意味において御検討をお願いしたいと考えておるわけであります。なお、いろいろ資料の点もございますが、今言うような意味で一つもう一度御研究願いたいと、かように私は考えるのでありまして、実際に電気の絶対量が足らないから、その絶対量を殖やして行く、キロにおいても、キロワツ・アワーにおいても不足いたしておるので、これを殖やすと、殖やせば順次その需給の面も改善されるし、又或る程度の電気の絶対量が殖えて参りますれば、地域差の面も解消して行くと、かように私は申上げておるのでありますから、御了承願いたいと思います。
○栗山良夫君 そうしますと、私が只今指摘いたしました三つの資料は提出願えないということですか。あらかじめ前以てお願いをしておりまする資料は御提出がないということでありますか。
○衆議院議員(福田一君) その資料は、今言つたような意味合いにおいて、各年度においてどの程度絶対量が殖えて参りまして、その絶対量をどういうふうにして使うか、こういう意味で御判断を願いたいと、かように思つておるわけであります。
○栗山良夫君 それでは私はもう冒頭から工合が悪いということを申上げておつたわけです。電気が足りないということは、これははつきりしておつたわけです。足りない電気を作らなければならんということは、これは議論の余地がありません。誰が作るかは別として、作らなければならんことは議論の余地がないのでありまして、作つた電気がどういう工合に配られて、どういう工合に国民生活或いは経済、産業等に貢献をさせて行くかという、その構想を提案者から承わらなければ、私どもはこの法案の審議はできないと思うわけで、発電の地点についてもこれから研究をするのである、特に特殊会社のやられるような、十二條ですか、に定められたような点につきましては、今後の研究によつてやるのである、作つた電気の配り方については今後の行政機関に委ねるのである、いわゆる白紙委任の形でその構想を述べておくということでありますけれども、私はそういうことではなくて、つまりこの法律案は電源開発促進の法律案ではありますけれども、作られた電気がどういう工合に現在の悪條件で悩んでありますところの各地の人々が喜び得るような構想の下に計画されておるのかと、その点を是非とも明らかにしなければ、私はこの法案を審議することはできないと思うのであります。従つてそのくらいのことはできないことはありません。少し手数をかけてやつて噴くならば、私が要求いたしてありまする今の二つの未提出の資料などは、決してできない資料ではないと思う。公益事業委員会とよくお打合せになつて、そうしてお作りになるならば必ずできる問題であります。従つてこれは是非とも作つて出して頂きたいと、こう思うわけであります。若しこれが提出されないようなことでありますならば、私はこの法案の審議は続けるわけには行かないと思います。
○衆議院議員(福田一君) お手許に差出しました資料のうちでも、三十一年度におきまする分は、もうすでに大体計画が一応完成しましたものについて、どれだけ需給ができるかということを各地区別に幸出しております。まあ二十七年度もあるのでございまして、その間の間でございますから、これだけのものは順次こういうふうにしてできて来るのだから、その間においては行政的なそれは措置においてやつて行かれることに相成りまするから、この法案としては一応三十一年度を目途としてやつておる以上は、この程度の資料で御審議願えないでしようかということを私は申上げておるわけであります。
○栗山良夫君 これはこの頂いた資料一の表は、設備のほうは私は計算しまして大体わかつたのであります。先ほど数字を挙げた通りに、余り大して現状は改善にならないことがはつきりわかつたのです、ブロツク別には……。その数字を挙げたのでありますが、発電量のほうの各地区への分割の火力の増加量が示されております。従つて増加量に今までの現状の分を加えて計算をすれば、成るほど出て来るわけでありましよう。私はこれを一晩かかれば大体自分でもできると思いますが、それくらいのものがどうしてお作り願えないのか、非常に私は疑問に思うわけであります。二十七年度の需給想定、或いは二十六年度の実績の上にここに計算になつておる数量を当てはめて頂いて、そうして各地区の需給バランスが、特殊会社の作つた電気もここに書かれておるわけでありますから、そういうものを入れられて、それを全国的にどういう工合に融通する、そうして各地区の火力依存度というものは、こういう工合に軽減されて行くという計数が出るはずだと思います。どうしてできないのか、非常に不思議に感ずるし、これで勉強しろということは、私にそういうような表を自分で作つたらよかろうと、こういうお話でありますのか、どういうことでございますか、よく理解ができないのであります。
○衆議院議員(福田一君) 第三表を見て頂きますと、地区別の供給力の増加状況というものが出ておるわけでございまして、そのうちで三十一年度の需用の試案というものに一応の数字が出ておりますが、ちやんとそういうふうに数字を出しておりますので、その間の間は一応御了解願えるものと思つて、実は一応資料をお出ししたつもりであるわけでございます。
○栗山良夫君 いや、私が先ほどから述べておりますのは、この一本に総合計されたものでなくて、飽くまでも私は一番に熱心に考えておりますことは、今度の料金でも非常にお気の毒だと思いますが、関西、中国、四国、九州等のあの電力の値幅というものを、やはり電源地帯と同じようにゆくゆくはして行かなければならん、するためには、丁度特殊会社というものができて、国の租税を以てこれを開発をする、租税による開発ということは、或る意味においては電気料の前払いであるということを私この前申しまして、あなたも了承されたわけであります。従つてこれだけで私にそれを理解しろと言われてもよくわからないのです。私はもう一遍繰返して申しますと、御理解が願えないようでありますからもう一遍繰返して申上げます。例えて申しますと、資料の一の第一表にありまする設備のほうから行けば、一番悪い例をとりますと、九州、九州においては三十年度末におきまして、全設備の六二%は火力であります。水火両設備の六二%は火力である、現在は六〇%であります。それが悪くなる。それから関西におきましては四八%、こういう高率な火力設備を持つわけであります。そうして而も現在の二十七年度の需給想定によりますと、電力の需給量、いや、発電電力量から見ますと、九州は二〇%、それから四国が十七四%、中国が三四・〇%関西が二七%、北海道は二八%、こういうような火力の発電量に依存をしております。そうして東北は殆んどなし、東京が一〇%、中部は三%、北陸はなし、こういうような状況になつておる、これが取りも直さず今日の地域差があんなに大きく出ておる根源をなしておる。従いましてこれを抑制するために、特殊会社でできた電気を全国的にどういう工合に開発に従いまして配つて行かれるかという数字が知りたいわけであります。その点はこの頂きました表では、このままではどうしてもわかりません。先ほどあなたが申されたように、只見川を仮にやるとすれば、只見川をやりました場合には、先ず東京電力に送る、東京電力に送れば、今度は北陸から東京電力が受けておつた分はなくなるとおつしやいましたが、それだけでなくて、或いは北陸のほうにも只見川の電気が東京地区を経過して託送される場合があり得ると思います。そういうような計画を立てて頂いて、そうしてその総合計画の上においてどうなるかという結論を知りたい、こういう工合に申上げておるわけであります。
○衆議院議員(福田一君) その点は北陸のほうへも、例えば只見川ができましたときに送るようにする場合もあり得るでありましよう。併し電気ができましたときに、それを全部絶対量が足りないのでありますが、今だんだんそれが殖えて来た分をどういうふうに按配して行くか、需用供給の面を考慮し、又地域差を考慮して、どういうふうに分けて行くかということは、それは行政官庁がそのときの計画に基いてやつて行つて少しも支障のないものではないでしようか。かように私は前々から申上げておるわけであります。
○栗山良夫君 そのところの実施はその通りです。実施はそれでなければできないと思いますが、少くとも電源開発促進法は、電源開発促進法と同時に、それをどういう工合に使用するかということの精神まで入つておると理解しておりますから、従つてものの考え方として提案者は、それを今後どういう工合に作つた電気を配つて行こうかという構想を持つておられるか、これは明らかにせられる義務があると私は思います。そうしませんと、発電所の建設の地点については、採算を考え、ロスを考えて、そのときどきに有利なのからやつて行くのであると言われ、而もその地点についても、これだけで済むのか、或いは更にそういう地点が出て来れば続けてやられるのか、その点もさつぱりわかりません。全部審議会に任してある。配り方についてもその通りで、審議会に対しては、白紙でこの法律を作つてやるのであるから、これはこれでこの仕事をやれという工合に言われるのか。そういう曽つて総動員法を本にしての委任立法が行われましたが、それと同じような考え方をこの電気の問題においてやられようとするのか、この点は一番大事な問題だろうと思うのでありまして、これを明らかにせられなければ困る。若しそういうことがどうしてもできないということであれば、私は極端な言い方をしますけれども、発電所の地点等は、或る基本方針がきめられないでどんどんやられるということになるために、そのときどきの政治情勢において、非常に大きな政治的工作が行われて、そうして政治力のある所へ発電所の開発地点はどんどん流れて、政治力の弱い所は百年河清を待つようなもので、なかなか着手されない、そうしてその地点の需給バランスはちつとも改善されない、こういう非常に困つた現象が起きて来るのじやないか。国会において本法案を審議する過程において、はつきりとした基本方針をきめて頂いて、その基本方針を土台にして、その審議会も電源開発促進の運営をして行く、こういうことでなければならんと思います。どうも只今のお話の程度では私は満足をいたしません。どうしてもその点だけは一つまげて了承願つて、そして私はそんなにむずかしい仕事ではないと考えるのでありますが、若干むずかしくてもこれは作つて示して頂きたい。国会は本法律案の審議の過程において、こういう点は十二分に基本原則としての提案者の構想を確認した、こういうことでなければ私はならんと思います。従つて今日までいろいろやりましたが、特殊会社の開発する開発地点というものに対しての具体的な基準を何ら示されておりません。昨日言われましたことは、抽象論に過ぎません。それから本日の、でき上りました後の電気の配り方につきましても、これは極めて抽象論であります。私はそういうことでなく、もう少し具体的な基準というものを是非示してもらいたい。又我々も意見を述べまして、それでそういうほうに近い、我々の意見に合うような基準というものをこの国会において確認を願いたい、こういう工合に考えるのであります。提案者は非常に強く、この程度の資料を以て我慢をして、そうして了解してくれという話でございますが、これはちよつと了解いたしかねる問題であります。若しこの問題がどうしても工合が悪いということでありまするならば、これは議事進行のこともありますから、委員長の手許において提案者と一つ協議を願つて、そうして是非とも私の理解の行くように資料の提出を願いたい、こう思います。
○衆議院議員(福田一君) 只今需給の面が非常に大事であるという話でございますが、勿論これを軽視しておるわけではありませんけれども、御存じのように電源開発促進法案でありまして、電源開発を促進する、それに関連しての需給の問題でございます。従いましてこの需給に関する一応の計画というものも出すことは当然でございますが、先ほども御説明申上げましたように、三十一年度末におきまして、各ブロツクによつてどれだけの需用があり、一応の供給力がどれだけあるかという数字をお手許に差出しておるわけであります。そこでその間における問題を一つ示せ、こういうことでございますが、御承知のようにこれは電源の開発というものは自家発も、又九電力会社、特に九電力会社に非常にウエイトをかけておるのでありまして、この面で大いにやつて頂く、自家発の面もあります、そういう面も入れまして、そこで第一次において八十四万キロというものを推定いたしておる、このものは私が案を出しました。出しましたが、これは審議会で以て一応最後的の決定をするのでありますが、一応の試案を示せ、その一応の構想を示せということでありましたので試案をお出ししておるのでありまして、大体この試案が、まあ御承知願える、かように考えておるわけであります。併し法全体の考えから言いますると、今言いましたように、電気が足りないので全体を殖やす、それには自家発も公共も又九電力会社も、この特殊会社も全部でやつて行つて、そうして三十一年度になるとこういうような供給力ができ、地区別にもこれだけの供給力ができる、又需用は大体こういうふうに推定しておると、かような数字をお手許へ差出しておりますので、この意味で大体この法案を審議する上で御納得が頂けるかと思つて資料を提出申上げたということを私は申したわけであります。
○栗山良夫君 繰返して言うようですけれども、大体この資料を提出するときに、私はこういうことが起きるといけないから特に発言を求めて私は念を押しておきました。いろいろと委員から資料の提出要求があつて、ダブつたりいろいろなことが起きるであろう、それの調整をどうされるかという話があつたときに、個々の資料については提出の要求者、それから提案者の間において個々に打合せを願いたい、こういう話であつて私は了承しております。ところが今日までこれらの、私が最も中心となつて考えたいと思つております資料について、未だ曽つてできるとか、できないとか、そういうお話があつたことはございません。私はできるかと期待をしております。而も作つた電気だから適当にほうぼうへ配ればいいだろうというような、私は大づかみな議論をしているのではないのでありまして、飽くまでもこういう特殊会社を作らなければならんようになつて来たいきさつは、成るほど電源開発が意のごとくに現在の九電力会社ではできないというのが一つの理由でありましよう。又九電力会社では外資が入らんという見解もあつたことも聞いておりますけれども、もう一つは、私は現在の九電力会社そのものの性格についても、若干疑義を持つております。特殊会社で起きましたこういう電気が、現在の九会社のああいう性格で以て果して円満に、而も完全に各地域に配られるかどうか、特殊会社で起きた電気が九会社へ設備の譲渡、貸付或いは電力の卸売等を通じて処理されました場合、今日の電気会社がそのままうまく行けるかどうかということにも非常に疑問を持つ一人でありますが、そういうことから考えましても、この法律案は促進だからして、電気を作るということだけを議員諸君が考えて議論をすればよろしい、今後の運営のようなことは発言するのは行き過ぎであるというような、そういう御意見は私は以てのほかだと思う。従つてこれは先ほども申上げた通りに、公益事業委員会とちよつと打合せになり、或いは通産省、経済安定本部とちよつと寄つて打合せられれば、一つの構想ぐらいは練達の士ばかり揃つているのでありますからすぐできるわけであります。私どもが感心するような資料ができるわけであります。私はそう確信をする。従つて今の点につきましては是非とも明らかにして頂きたい。特殊会社が開発する方針の基準というものも、まだ私はこの前保留をしておきましたが、前回程度の説明で私は納得しているわけではありません。若しああいう工合で我々がこの会社の設立を決定するということになれば、これは必ず政治的な力が入つて参ります。そうして如何にきれいに国策に副う会社として電源の開発をやつて行きたいと提案者が言われましても、一たび運営に入りますならば、曽つての日本の歴史が示しているように、こういう大きな仕事についてはとかくの批判が生れ、国民が最後的に顰蹙せざるを得ないような事態が起きて来ると私は確信する、従つてそういうことを矯めるためにもこれは誠に無理なんでありまするが、私の切なるこの希望というものは率直に一つ聞いて頂いて、そうして出して頂きたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) どうしてもお要り用というお考えでありますれば、勿論資料を作ることにはいたしますけれども、私はこの面ではあなたの今の電気のあり方というか、電力行政、電気事業のあり方ということについても、見解の相違が、かなり出発から違つているので、御説明が満足に行かなしのだと思うのであります。でありまして御承知のように、この電源開発株式会社だけが電力を起すということでありますならば、これをどういうふうに分けるかということは、もうすぐ当然これは入れて行かなければなりませんけれども、何しろ四百万キロ作りますうちで、民間のものが二百五十万キロも作る、公営が二十万キロ、自家発が五十万キロというような計画でございます。こういうふうなものを全部総合いたしまして、それにこの八十四万キロの特殊会社が作る、これを総合いたしまして按分計画を立てるわけでございますからして、この面は自家発がどれだけできた、公営のほうがどれだけできた、或いは又この九電力会社でどれだけできたということに従いまして、これを配分をいたして参りますならば、この配分の面につきましては、当然そのときどきの行政官庁というものが一応その計画を立てて行けばそれでいい、そういうふうにやつて行つても支障がないのではないでしようかと、かように申上げておるのでありまして、私は決して需給の面を軽視しておるという意味でこの法案の審議をして頂きたいと申上げたわけではございません。勿論需給の面が大事であり、少くとも三十一年度には相当数量の電気が要るという数字を出した、それが必要だからこれこれのものを作らなければならないということを申上げたわけであります。又三十一年度になりますと地区別にどれだけの供給力があり、又それに対してどれだけの需用があるだろうかという数字をお出ししたわけでありまして、その間における数字が出ないというわけではないのでありまして、自家発がその途中で少し脱落したような場合、成いは又公共事業に何かほかの天災地変でそういうものが出て来た場合は一応計画を立てて置きましても、これはその按分というものはそこで行政官庁が処理して行くようになるので、我々といたしましては先ず第一に電源を開発して、そうしてどれだけ足りないからこれだけ作るという計画を立てて、それをやつて行く、そうしてそのできたものの中で、自家発とか或いは又公共事業、或いは又九電力会社の分はあなたのおつしやいましたような面も十分考慮に入れて開発計画を立てておる次第でありますが、併し今度は特殊会社でやつた分についても、先ほど来申上げましたような方針によりまして、そうして需給の面を改善し、或いは又地域差の改善にも貢献することができるであろう、かように実は申上げておるわけであります。
○栗山良夫君 私の申しておることを、たびたび申しておるのですがまだ御理解願えないのであります。私はもう一遍申上げますが、最近自家用の返還運動が起きていることは御承知の通りであります。自家用の返還運動が起きているのに対して、自家用の人がどう言つているかあなた御承知だと思います。自家用の設備は返還をしてもらいたい、或いは又新らしく自家用を作りたいという人も同じようなことを申しております。自分の力でやつたものはこれは全部自分が使うのである、そうして今まであつた電力の割当はそのために減らしてもらつては困る、こういう強い意同を示している。従つて自家用の若し電力開発が行われた場合には、これはその企業のために最も専管して使われるものと私どもは理解をしなければなりません。それと同じように只今九電力会社が開発量の六〇%をやるのであると、こういう工合にあなたはおつしやいましたが、その通りでありますけれども、この九電力会社が非常に困難な條件の下で六〇%の開発をやると、資金の面におきましても特殊会社とは違つた悪い條件で資金の調達をしなければなりません。僅かに数億の資本金しかない会社がその百倍にも近いような金を動かして開発をやらなければならない、そういう努力をした個々の会社については、これは恐らくここでできました電力は成るべく自分の地域内で使いたいという気持が起きて来るのは当然だと思います。そうしてその結果必ずや各電力会社が作りました電気というものは、他地区の電力会社に電力を融通しようとするときには非常にこれは困難を伴う、これが私はどうして電力の配給の調整をしようかというので頭を使つておるところでありますが、そういうような困難を伴う。従つて一番そういうような困難の伴つて電力の需給バランスがとりにくいのに対して、せめてうまく行けるというには、この特殊会社が作つた電気をうまく運用することによりまして、そうして電力の需給バランスを改善して行くように私は役立てることができると、これは大切な財政資金を投入してやつた会社であり、それで作られた電気でありまするから、全国民に公平に配給するという建前から言つてもそうあるべきである、こういう工合に主張をするわけでありまして、従いまして繰返して申しておりますが、提案者の言われるように電気を作ればいいのだ、作る、作ると、自家用であろうが公営であろうが、電気事業者であろうが、或いは特殊会社であろうが、とにかく一体になつて作ればいい、作つた電気は誰かがうまくあとで配給してくれるだろう、こういう思想だけではこの法律案の審議は進められないということを申上げておるわけであります。これは私が要求しておる資料の中で一つの非常に重要な資料です。それから先ほど申上げました特殊会社の開発する地点の基準というものも、これは私は非常に重要税しております。第三点に、この六百万キロという電力の開発が三十一年末に鉱工業の生産水準を二倍にするといいますが、そういうようなものが果して必要であるかどうか。私はこの計画の絶対量そのものもまだ鵜呑みにするつもりではおりません。従つてそういうような資料も要求しております。私がこの法律案の審議を進めて行こうという基本になる重要資料は何一つ出されていない。そうして而もこれで以て審議をやれということではこれは進められないということを申上げているわけであります。従つてこれは一つ提案者のほうに繰返して申しますがお願いをしたいわけであります。
○衆議院議員(福田一君) この表を御覧下さいましてもわかりますように、まあ電気というもの……この表といいますのは第三表であります。まあその前に、電気というものは御承知のように一年或いは半年ぐらいでできるものではありません。大体三年乃至四年大きなものだとかかるわけでありまして、そういたしますというと、この特殊会社が作りますところの発電量といいますか、電気が殖えて行きますのは、御承知のように年度別にして見て頂いてもわかるのでありますが、まあ大体三十一年度ぐらいから殖えて三十二年度に非常に殖えて来る。そこでこれを起しましてもその二十七、二十八、二十九、三十年という分においてはそれほど大きく需給関係には響いて来ない。これは発電所を作る意味からいつてし方のない、まあこれは特殊事情といいますか、そういうものであろう。ダム式のものを作ります上ではどうしてもそう相成るかと思うのであります。そうなりますと二十七、二十八、二十九、三十年というようなときには、その増加量というもの、いわゆる電気の供給量というものはそれほど大きくこの需給バランスに貢献するものではありません。そうするとまあ三十二年になりますと相当量が出て参りますから、そこで私たちといたしましては、三十一年度においては一応需用がこうなつておつて供給がこういうふうになりますそのときに、こういうふうに改善、こういうふうな考えでやればよろしいというふうに言つているのでありまして、勿論その間に全然増加量がないわけではありませんが、全体の日本の電気の出力から考えて見ますならば、これは割合に比較的軽量なものと考えられる。その程度のものであればこれは行政機関がこれを適当に按分いたしましても、さほど質問者がお考えになるほど大きな問題にはならないだろう、こういう意味で私たちはこの資料を出したわけでありますから、一つその点は御了承願いたいと思うのでありますが、併しどうしてもお要り用ということであれば……これは私非常に軽度のものだと思うのであります、それは数字を御覧下さつてもわかるのでありまして、これだともうせいぜい二十八年ぐらいから少し出て来るだけであります。三万キロとか五万キロとかいうようなものが漸次出て来て、そうして三十年から三十一年にかけてぐつと出力が殖えて来る、こういうことになる。そこで三十一年度の数字をここにはつきり出しまして、これで御検討願いたいというふうな意味でこの資料を出したということを御了承願いたいと思うのであります。
○栗山良夫君 それだから私は申上げているのです。というのは、それはここに公益事業委員会が作られた電力五カ年計画がありますが、これはずつと前にこの委員会でもらつた資料ですが、これを見ますとあなたが今言われたことと違うのであります。その点をやはり私も研究をしなければならない。この公益事業委員会の新会社五カ年計画による年度別需給バランス表というものを見ますと、二十六年度においては約三十九億五千八百万キロワツト・アワー不足いたしまして、不足率が一二・四%ということが挙げられている。それが漸次二十七年、二十八年、二十九年と開発が進みまして、三十年度、一九五五年になりますと、需給バランスは辛うじて過不足ゼロという数字が出ているのであります。例えば二十七年度は二二五%で、ちよつとこれは不足率が二十六年度より上ります。ところが二十八年度になると九・三%に下り、更に二十九年度になると三・一%に下りまして、昭和三十年には差別きゼロ、需給バランスは辛うじてゼロのポイントにおいてとれる、こういう資料が出されておるわけであります。だからあなたの今言われるところとは大分違うわけであります。そしてそういう疑問を持つておるから私は繰返し繰返し言つておる。それができないということならば、私はもうこの審議は続けるわけには行きません。それでこれは一つ委員長のほうで提案者とよく御処理を願つて、是非とも私の希望の容れられるように一つ御努力を願いたいと思います。
○委員長(佐々木良君) 資料の要求につきましては、正式の手続を経ますというと、委員会で決定いたしまして議長を経て提案者に要求することになります。併しながら慣例によりまして、大体におきましては、委員会におきまして要求されるものは、個人的な要求で大体満たされておるのが現状であります。従いまして私は従来の通り、でき得るならばそのような措置によつて委員会を続行して行きたいと思います。併しながら提案者はどうしても出さんと言うし、委員会としてどうしても必要だということでありますならば、そういう手続を又別の機会にとらなければならないと思います。今日の議事進行につきまして特に御発言がないようでありましたならば、今問題を持つたままで散会いたしたいと思いますが如何でございましようか。ほかに御質問ありますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○下條恭兵君 私先ほど松永先生にお尋ねしましたのは、実は私の言葉が足りなかつたと思うのでございますし、時間の関係もありますから御遠慮申上げようと思つたのですけれども、折角お残り下さいましたので、若しこの私のお尋ねするのにお差支えなかつたならばお答え願いたいと思います。実は九分割までの間の経過といたしまして、通産省といいますか、事務当局といいますか、話を進めている間に、吉田総理が非常に高等政策的な政治活動をせられたので、大分事情が変つて来たと、こういうふうに私は噂に聞いておりましたので、若しそういう点御承知であるか、或いはおつしやつてお差支えなければ、この法案の審議の非常に大きい参考になると思いますので、その点をお尋ねしたかつたわけであります。先ほどは大変丁寧に五人委員会以後の経過を御説明下さいまして有難うございましたが、私のお尋ねしたい点は、実はそこだつたのでありまして、お差支えがなければ、実は一点だけお答え願いたいと思います。
○政府委員(松永安左エ門君) 今の吉田総理云々ということは全く存じません。九分割になりましたのは、先刻申上げたようなことで、司令部と政府当局の間に話がきまつて九分割が決定しましたのは二十五年の二月某日か、或いは三月四日であつたかと思いまするが、それは当時担当者のケネデイという人が、インド方面の旅行から帰りました時に初めて決定されたのでありまして、私は個人としてケネデイ氏に自分の意見も申し、ケネデイ氏も自分の留守中のことを聞かれて、審議会当時きめた九分割でよかろうという御意見を聞き、次いで政府に向つても九分割でいいというような話を司令部から御返事があつたことを承知しておりますが、その以外のことは存じません。
○下條恭兵君 御存じなければ止むを得ませんし、大変いろいろと有難うございました。
○委員長(佐々木良作君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(佐々木良作君) 速記を始めて下さい。 それでは特に御発言がなければこれで閉会いたしたいと思います。御発言なさそうでありますから閉会いたします。 午後四時五十九分散会