経済安定・大蔵・通商産業・建設連合委員会 第1号
- 発言数
- 82 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1952/04/22
会議録
○委員長(佐々木良作君) それでは電源開発促進法案に関する連合委員会を開会いたします。 経済安定と大蔵、通商産業、建設の四連合委員会になるわけでありましてこの四連合委員会としては今日が第一回になるわけであります。併しながら御承知のように、この法案につきましては前回まで経済安定、通商産業、建設の三委員会の連合委員会で審議中でありまして、その審議の中途、本日から大蔵委員会が参加いたしまして四連合委員会となつたわけであります。従いまして実質的には第三回目となるわけであります。大蔵委員のかたもあると思いますから前回までの経過を簡單に御説明いたしますと、第一回は四月十五日に開きまして同法案の提案理由の説を聞き、同時に資料の説明、それから関連いたしまして資料要求を相談したわけであります。それから第二回目は四月の十七日に開きまして條文に即しましての逐條の説明を願い続いて質疑に入つたわけでありまして現在質疑続行中であるわけであります。質疑は一応通告順によりまして質疑を続けております。従いまして質疑を本日そのまま続行するわけでありますが、その前に提出資料につきましての概略の御説明を提案者から願いたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) 先般資料の提出を御要求下さいましたものについてすでに或る部分は差上げたのでございますが、本日漸く御要求のものが大部分でき上りましたのでそれをお手許に配付申上げた次第であります。 そこで先ず参考資料の第一でございますが、これは栗山委員からの御要求でございまして、1が地区別の発電設備増加表でございます。2のほうは地区別の発電量の増加表でございます。で一方はこの何キロ殖えるか、それから2のほうは年間にどれだけの発電量がその発電所によつて出て来るか、こういうわけでございます。3は地区別の供給力の増加でございます。従つてこれはキロワツト・アワーになつておるのでこぎいますが、そこでその3の一番下のほうの欄に三十一年度需要試算というのがございます。でそのうちに(D)(E)となつておりますが、これはどれくらい需要があるかという想定をいたしたのでありまして、(D)のほうは昭和二十六年度地区別電力使用実績に比例して、今後二十六年度の実績に比例いたしまして電力の使用量が増加すると仮定いたしますと、こういう数字が出て来るというわけでございます。なお(E)旬のほうは一応例えば九州ならば九州、或いは北陸ならば北陸によりまして産業が起つて来る特殊性がございます。こういう面も仮定いたしましてそうしてそれと同時に、まあ今までそれには日本は御存じのように戰争後大分工場が遊んでおります。こういう工場が電気と睨み合わされてだんだん使われるようになるというようなことを考慮いたしまして、そうして電力の需給をいたしますと、需要がどれくらいになるかということを一応想定いたしまして出した数字でございます。その次4でございますが、4は主要資材、及び機械労務その他に関して、はたして資材ができるかどうか、機械がそれの需要に応じ得るかどうか、労務の提供はどうなのかというようなことをこの表によつてお手許へ差上げた次第でございます。次は参考資料の2でございます。これは赤木委員からの御要求でございまして、1は堰堤を案ました場合にだんだん砂が溜つて参ります。そういうようなものについてダム堆砂量の調査表でございます。これは一つ数字を御覧願いたいのでございますが、2は多目的ダム建設による効果調査表でございます。で御存じのように、ダムというのは発電のためにも或いは治山治水のためにも或いは灌漑用水のためにもいろいろの目的がございます。まあそういうような意味で建設すべきものでございまして、それのどういうような洪水の調節量とか或いは用水の補給町歩とか或いは開田用水の町歩というようなものを一応これに明らかにいたした次第でございます。その次は3でございまして、特殊会社候補地点別水没等によりましてどれくらい補償物件があるか。まあ家とか、田畑、その他道路等でございますが、そういうものをこの表によつて明らかにいたした次第でございます。次に参考資料の第3でございますが、栗山委員からの御要求でございまして、新設発電設備によります発電原価がどれくらいになるであろうかということを明らかにいたしておるのでございます。次がその欄のうちで「昭和三十一年度新旧設備綜合発電原価想定」というのを比較上ここに明らかにいたしております。どうぞお調べを願いたいのでございます。次が参考資料の四でございます。これも栗山委員の御要求でございまして、電源開発株式会社、今度の特殊法人がどれくらいの人を必要として、どういう想定で会社を作ろうというのか、それを明らかにせよということでございます。一応試案といたしましてこれを御提出申上げた次第であります。第五が電源開発株式会社の資金の計画でございます。どういうふうにして、どこから資金を入れてどういうふうにするか、この場合に利息その他はどういうふうに計るかということをここで明らかにいたした次第であります。なお六が電源開発促進法案の参照條文でございます。これも栗山委員の御要求でございます。なおまだ未提出の分は、資料要求をなさいましたのはこれで大体全部お出しいたしたのでございますが、田中委員から御要求になつておりまする九電力会社考課表というのがまだお手許へ差出してないのでございます。これは公益事業委員会に対しまして、これを提出するように要求をすぐいたしたのでございますが、まだ手許まで参つておりませんので、急いで要求をいたしまして、成るべく早くお手許に差出すようにいたしたいと存じております。資料の御説明はこの程度にいたしたいと思います。
○委員長(佐々木良作君) なお申し加えますが、要求資料につきましては応委員長を通じて要求して頂く建前になつておりますが、広汎でありますので便宜上專門員室とそれから発議者にじかに御相談願いましてあとで調整する建前になつておりますから、御承知をお願いしたいと思います。 なお本日の質問におきまして、出席要求が発議者のほかに国務大臣として周東安定本部長官、それから公益事業委員会から委員長等の要求があつたわけでありますが、公益事業委員長の代理といたしまして松永安左ヱ門氏並びに補助説明の必要上というわけで、技術長の平井寛一郎君が出席の予定でありまして、午前中は出席をするというお話であつたわけでありますが、料金等の問題でどうしても手が放せなくなりましたから、どうか一つ惡しからず今日御勘弁を願いたい、その代り明日は必ず出席するからということでございます。なお国務大臣の周東安定本部長官は出席されております。その他説明員等につきましては従前の通りでありますが、このままで質疑続行してよろしうございますか。前回におきましては栗山委員からの質疑続行中でありまして、今の出席要求も大体栗山委員からだと思います。よろしうございますか……。それでは質疑を始めます。
○栗山良夫君 只今私のお願いしました資料が大分揃つたのでありますが、まだ拜見したばかりで内容を検討する余裕がございませんので、内容的なものはこの次に保留をいたしておきます、前回の質問の続きをいたしたいと存じます。 前回私は昨年行われました電気事業の再編成に対する若干の批判を試みまして、自由党或いは政府の所信を質したのでありますが、そのときに、重複をいたしますが、もう一度繰返しますると、電力の九分割による再編成は一応失敗であるとも又成功であつたとも断じ得ない時期にある。創立早々でありまして鋭意努力を重ねられておりますので、その点は認めるけれども、結論といたしましてはにわかに断定いたしかねるというお話があつたのであります。そこで昨年夏、秋を通じまして相当な電力の混乱状態も発生をいたしました。又料金の値上、改訂の時期に再会いたしましては、全国各地から相当な批判が行われたのであります。そこで今度のこの法律案によつて予定をされておりまする特殊会社或いは電気事業者或いは自家用、公営等のそれぞれ開発担当者が電源開発を行いまするうちにおいて、特に特殊会社が行いまする電源開発の分は、再編成の過程を通じて最も激しく国民から批判を受けておりまする、電力の全国的な需給バランスを一日も早くとるということ、更に地域差料金を圧縮する、この二つの目的のために使われる御所存であるかどうか、こういうことを質問をいたしたのであります。これに対しまして提案者は私の意見に同感であると、こういうお話であつたわけでありますが、先回の続きを展開いたしまする関係上、さように理解をいたしましてよろしいかどうか、改めてお伺いをいたしたいと思うわけであります。
○衆議院議員(福田一君) 只今の需給関係を考えて特殊会社が作りまする発電所の発電力を、需給関係を考えて分配するつもりがあるかどうかということが一番問題になると思うのでありますが、その点は提案者といたしましてはその発電所ができました当時における電力行政を担当する人たちが、全般の情勢を睨み合せまして、そうして栗山さんの言われたような意味において当然これは考えて行くことになると、かように考えておるわけであります。
○栗山良夫君 そうしますと、前回の御答弁と全く一致をいたしておりますので、それを基礎にしまして質問を続けて参りたいと存じます。 或る特殊会社が開発しまする電力というものは、いわば国家の財政資金を投入して行うのでありますから、従つてこれが国の特定の部分に傾斜的に供給せられまして需用を満すということは、ほかの地区の電力バランスがとれておれば問題は又別になりまするけれども、ここ数年間の見通しを以ていたしまするならば、甚だ国民の理解しがたいところでありまして、従いましてこういう特殊会社で発生されました電力は、全国各ブロツクの需給バランスの崩れておりまするものを調整をいたしまして、そして九州でありまするならば九州、北海道でありますならば北海道、或いは四国、或いは中国、関西というような各ブロツクにおける需給バランスをとつて行く、こういう考え方であるということが明らかになつたのであります。 そこでそういうような工合にいたしまするためには、提案者としては、実際にどういう具体的な措置をとつて行こうとしておられるのか、この点を明らかにせられたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) お答えをいたします。私はこの問題は先ほど来申上げましたように、その当時、三十一年なら三十一年、或いは二十九年、三十年というように、その時の電力の行政を担当しておる人たちが一応勘案をいたしまして、そうして今申されましたような目的を達成すべく努力いたすべきものであると考えておるのであります。従つてこれ以上申上げることは余りにも将来のことを申上げるので、少し私は将来の行政を縛つてしまうというような形に相成るかとも存じますが、一応もう少し突つ込んで考えてみますならば、例えばこの特殊会社は発電所を建設いたしましてそれがいよいよ発電するということに相成りますれば、讓渡或いは貸付けるのでございますが、讓渡する場合、或いは貸付ける場合におきまして、或る一定限度のその需給バランスと睨み合せまして、或る一定限度は自分の地域内に使うということを認めても、他の相当部分、或いは一小部分になるか、そのときによつて違うと思いますけれども、その部分は他の電力会社から融通を申し込まれたような場合には、これを融通するというような條件を付けて、讓渡することも又貸付をすることもできるものである、かように考えておるわけであります。
○栗山良夫君 只今私が質問いたしました点は二つに分けられると思うのでありまして、一つは開発地点の選び方であり、他の一つは実際の需給バランスのとり方の問題でありますが、そのうちで需給バランスのとり方については将来の行政における措置に待つべきであつて、今ここでさような構想を述べるのは若干時期が適当でない、こういう御説明でありましたけれども、この法律案の中におきましては、でき上りましたところの設備は讓渡、貸付或いは電力の販売というようなことを行うということがはつきり明記せられておるのでありますから、従つてその三つの方法のどれかによつて、只今提案者が将来行われるであろうというふうに言われました需給バランスと、地域差の圧縮に対する方法を考究されておるのであります。又そういうことを只今もすでに頭の中に入れてこの法律案を審議しなければならんと思うのであります。従いましていま少し突つ込みまして讓渡、貸付、それから電力の卸売、この三つの問題を中心にいたしまして基本的な構想を述べられたいと思うのであります。この点につきましては、私もこの法案の最も重要な一点であろうかと存じましたので、そういうような讓渡、或いは貸付、或いは電力の卸売等に対する提案者が構想を持つておられるところの基準というものを資料としてお出し願いたいという要求をいたしてありますが、まだそれは頂いておりませんけれども、若し次回にでも更に細かく説明が願えるということでありますならば、別でありますが、この辺のお考えを一つ述べて頂きたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) この法案の目的といたしますことは、もう前にも申上げましたように、電力並びに発電量自体が日本の国民経済及び国民生活の面から見まして足りない。そこで電力を起さなければならない。発電を成るべく余計しなければいけない。その限度はこの程度にして行こう、こういうような発電所を作る。こういうことを主たる狙いといたしておるのでありまして、これをどういうふうに使うかということは、勿論関連性はございますけれども、これは将来二年、三年、四年たちましたのちにおいて、その時の状況を睨み合わして行政官がこれを按配することが私は政治の常道であると考えておるのであります。併しながら不必要なものを作るということではないのでございまして、必要なものはこれだけであるという推定は、私たちとしては一応基礎的な数字に基いてやつておる。そこでそれを作つた場合におきまして、これをどういうふうにして使うか。即ちそのやり方としては讓渡或いは貸付、或いは卸売とありますが、卸売は建前といたしておりませんから、讓渡貸付するのでありますから、その讓渡、貸付をいたします場合においてどういうようなやり方をすればいいかということになれば、その具体的な問題は、私は国の政治から考えてみましても、それは当然その当時の政治を担当する行政機関において決定いたすのが正しいのだと考えておるのでありまして、ここにおいてその面を細かく議論しておくということは本法案の主たる目的とは若干離れる面がありはしないか、余り将来の行政を縛り付けてしまいはしないかというような感じで御答弁をいたしておつた次第であります。 そこで今それについて具体的やり方を示せということでありますが、例えば讓渡をいたします場合におきましても、これは日発ができました当時、或いは又発電所を一電力会社から他が讓り受ける、或いは自家発を讓り受けるというような場合におきましては、これは当然建設のコストを基準といたしましてそれに効用価値というものを按配して正当な基準というものを出しまして、そうして讓り渡すというのが従来の慣例になつておりまするし、又今後においてもそのようなやり方で讓渡をするということに私たちは予定をいたしておるわけであります。貸付の場合も同断でございまして、この基準というものははつきり出て来る。今までの慣例から見ましても決してこれが国民の血税を搾つて作つた発電所が不当に、或いは又非常に安く電力会社を利する、或いは電力会社に権力を以てその購入を命ずるというようなことなしに私は運行し得るものと考えておるのでありまして、その場合の需給のバランスをここで考えて具体的に説明せよということになりますとこれは一応数字は申上げることはできると思いますけれども、併し結局は余りにも先のことでありまして、お互いに数字の上で応答を重ねるということに相成るのではないか、かように考えておるわけでございます。併しどうしても電気が足りないということだけはこれは明らかなんでありますから、この場合において発電所を先ず建設するという建前から特殊会社をして先ず第一期計画では八十四万キロぐらいの大規模なものを作らせ、そうして国土総合開発の見地も加味いたしましてこれをやつて行くということが国のためにもなり、又国民の利益のためにもなる、かように私たちは考えておるわけであります。
○栗山良夫君 私が質問を申上げておりますのは、讓渡、貸付、或いは電力の販売等につきまして、具体的に値段をどうするか、或いは何キロどこへどう送るかというような、そういう質問を申上げておるのではありません。これは勿論発電所ができましてそういう事態が発生しなければ誰といえども構想を立てられないことは理の当然でありまして、さような不可能なことを私は要求をいたしておるのではありません。ただ私が心配をいたしますることは成るほど電力が足りない、足りないから電力を少しでも余計発生をさせたいという国民感情は誰しも異議のないところでありまするけれども、そういうことを元にして作られました電気をどこにどういう工合に分けるかということがより以上に重要な問題であるわけであります。そこで私はその分け方について質問をいたしておるのであります。例えば曽つて日発がありました当時に、日本発送電は全国を一つの有機体として電力の運営をいたしておりました関係上、ブロツク別に見まするならば北海道においては二三%の赤字を出しておるのを本州地区の收入によつて埋めていたのでございます。又中国におきましては六五%の赤字を出しておりましたものを関西地区から埋めていたのであります。九州におきましては五八%という赤字を出していたのを埋めていたのであります。従いましてそういうことが自発という一つの全国的な機構がありましたので行われたわけであります。先ほどあなたが地域差を漸次圧縮をして行く方向にとりたいと言われました元を更にどういう工合に具体的に展開するかということを考えますならば、それは畢竟するところ曽つて日本発送電が全国を一つの電力連繋の下に料金におきましてもそれぞれの操作を行いまして配給をしておりましたことと同じようなことを行わなければできないわけであります。更に具体的に申しまするならば、例えば只見川という特殊開発地点を開発いたしました場合に、そこで起きました電気の中で中国向けの電気は東京電力向けの電気よりも安く売ると、そういうような方法が講じられなければこれはうまく行かないのではないかと私は考えるのであります。従つてこの讓渡とか、貸付とか、電力販売とか、そういうものを行われまする場合に、先ほども繰返して申しておりますように全国的な各ブロツクの電力の需給のバランスをこれによつてとる、又全国的な各ブロツクの増大しつつありますところの電力料金の地域差を縮小するように努力をする、そういう目的を達成するためにはどういう方法をおとりになるのか、こういうことを質問をいたしておるわけであります。
○衆議院議員(福田一君) この特殊会社によりまして作りました電力をどういうふうに融通按配するかということで御質問があつたと存ずるのであります。この面におきましては北海道は実はあそこは本州から送電するということはできませんので、別途といたしましても、本州全土に、他の地区におきましては大体四国、中国間も送電連絡をいたすことに予定いたしておりますので、そこで実際面において電気を送るということはできると考えておるのであります。そこでその場合において地域差があるから各ブロツク別に電力料金を変えて売るということにするかどうかと、こういう御質問だと思うのでありますが、私はこの讓渡、貸付をいたします場合においても政府が作つたものでありますから、そう利益を計上する必要はない、一応利子を拂い、或いは株主に対する適正な配当を行うだけで十分であります。そこでその電気の料金を、電気を讓渡する場合において條件をつけるといたしましても、これを融通する問題等は或る一定の條件をつけましても、電気料、卸料金は一応一定の数字でやつて行つていいのではないか。この融通の問題等につきましては、これはすでに公共事業会にもございまして、すでに融通命令というものが出せることになつておりますので、これが今後どのような公益事業委員会が形をとるといたしましても、この法規は当然残つて行くものでありますから、そこでこの融通はできるものと考えておるわけであります。そもそも私たちの考え方からいたしますと、電気は今絶対量が足りませんから非常に融通が不円滑なのでございます。電気の絶対量が殖えて参りますと、今のところは御存じのように或る程度コントロールするというか、成るべく電気を使わないようにと言つておりましてもなお二割どうしても必要なものが足りないという状況であります。野放しにしたら四割も五割も足りないだろうと言われておるのでありますが、これが各電力会社、或いは公営、或いは自家発等によりまして発電が順次進んで参りますと、電気は相当潤沢になります。豊富な電力ということになります。そうなりますればこの融通の問題もおのずから今考えるほどに非常に、何と申しますか、重大といいますか、非常に喫緊の急務といいますか、そういうような問題にはならないで、おのずから各社間で融通をし合えるようになる。かように考えておるのでありまして、これが又私たちが一応この九分割といいますか、電力再編成をやりましたときの考えの根本になつておるわけであります。栗山委員とはその点では若干御意見の相違が自由党とは起きることはこれは当然だと思うのでありますけれども、併し今言いましたような工合に、とにかく物というものは絶対量がない、足りないときには配分というものは非常にめんどうなことに相成りますけれども、絶対量が殖えて参りますとこの配分というものは割合に円滑に行くことは御承知の通りであります。従いまして私たちとしましてはこの会社が発電所を建設いたしました暁においては相当量の電力が出て来る。かように考えますので、その配分の問題は今日ほどなんといいますか、力を入れるというか或いは眼に角を立ててお互いのブロツクが争い合うというような問題はなくなつて来ると考えております。なおそういうふうに相成りますれば、電気がだんだん相当供給が多くなるということになりますと、やはり需要供給の関係によりまして成るべく高いところへ流れて行くというのはこれは自由経済の理念からいいまして当然でございますから、そうなつて参りますれば地域差もおのずから順次解消して来るように相成るのであります。要するに今日の電気の問題は電気の絶対量が足りないということが地域差の問題その他を起し、或いは又この配分の不公平というものを起しておる、かように私たちは考えておるわけであります。
○栗山良夫君 地域差の出るのは電力の絶対量が足りないことであるというのはこれは何らかのお間違いだろうと思いますが、この点はまああとから議論いたします。電力量の問題につきまして豊富になり、需給バランスがとれさえすればそんなに全国的な電力需給の問題をやかましく考える必要はない、こういうお説でございましたけれども、これもやはりそう一概に断定するわけには参らないのでありますし、特に今次の提案によりますと三十一年末に順調に開発が進みましてやつと需給バランスがゼロで調整をバランスをとることになつておるわけであります。余裕電源というものが、全然ない計算になつておるわけであります。従つて国民は三十一年末まで待てない、来年、再来年、その次の年度の需給バランスをどうとられるかということが一番大きな問題でありますので、この点はいささか提案者の御説明では楽観に過ぎると私は考えるのであります。従つて今日のような電力事業者の形態を以ていたしまするならば、如何に讓渡の場合に適当な契約を結ばれましても、現に昨年の暮がそれを証明しておりまするように、なかなか弾力性のある発電即消費というセコンドを以て勝負のきまる電力という商品に対しましてそんなに間單に需給のバランスは私はできない、こう考えるのであります。この点につきましては他日私は数字を挙げて質問を更に展開したいと思います。 それから地域差の問題でありますが、電力が一応バランスをとれば地域差が減る、こういうことをおつしやつたのでありますが、それは一体どういう根拠でおつしやつたのでありましようか。即ち私どもが今一番真劍に考えておりますことは、全国各ブロツクにおける水力の発電量と火力の発電量との比率がばらばらになつておるから、従つて火力依存度の高い所は地域差が多いわけであります。従つてそういう條件にありまするところに対しまして、同じ單価の特殊会社で起きました電力を公平に流して行きましても、その幅というものは依然として縮まらないわけであります。例えば関東のほうと九州とを比較いたします場合に、火力の依存度が非常に違うわけであります。従つて関東のほうで仮に火力の依存度をゼロにいたしました場合は、九州はまだ残つておるわけであります。従つて地域差料金は決して圧縮されないということになるわけであります。その点をどういう工合に具体的におやりになろうとしておられるか、それを伺いたいわけであります。
○衆議院議員(福田一君) 需給のバランスのことで御質問があつたのでございますが、私はこれは栗山委員は非常な專門家であられるからもうおわかりと思いますけれども、例えば関東において大変電気が余るというような、今はまあ私たちの推定では、金はありませんから需要供給の限度において発電所を作るということになつておりますが、例えば関東だけで考えてみますと、非常に電気が余つたという場合になれば、これは当然中部なり、東北なり売ることになる、その余つたような場合におきましてはこれはそんなに高い値で買う道理はございません。やはりそれは安く、だんだんとその需要の限度に応じて物が安くなつて行くということは、これは自由経済の原則でございまして、これはもう織物などを御覧下さいましても十分おわかり願えると思うのでございます。こういう意味合いでブロツク別には分れておりましても、一ブロツクにおいて電気がもう余るような状況が出て来たということになれば、自然と次の地域に割合に安く行く、又その次の地区にだんだんとそういう工合に安くなつて行くということになりますことは、これは御承知願えるかと思うのでありますが、併し私はこれによつてすべてが解決したという御答弁はちよつとも申上げておらないのでありまして、勿論行政的な措置もこれに加味さるべきで、そういうことは当然予想をいたしておりますけれども、併し電力の絶対量が殖えたということになれば、この度合が非常に減つて参りますということを御答弁申上げたわけでございます。又地域差の問題も同様でありまして、今言いましたようなわけで一定の地域に非常に殖えて来るようになれば、だんだんそれが順次次の地域に波及をいたしまして、そうして地域差もそれで全部が解決されると申したのではございません、順次解消される段階になる、それは好ましい状態ではないでしようか。こういうことを実は申上げておるのであります。これによつてすべてが解決するということを申上げたわけではないのであります。この点をお含みの上でお考えを願いたいのでありますが、いずれにいたしましても今度この特殊会社が大きなダムを送るところの水力発電所というものは、御存じのように火力代用のものになるのが多いのであります。火力代用のものが多いということになりますればどうしても割合に安いものができる、そうすれば成るべくまあ火力を使わないで、そうして勿論今の推定では火力も或る程度使わなければなりませんけれども、だんだん殖えて来たような場合においてはまあそういうものを使うというかダム式の水を使う、ブラツク・コールを使うよりもホワイト・コールを使うほうに変つて行くと考えるのであります。又もう一つは、勿論そういうダム式のものでありますれば割合に安くできますから、そうすればそれがおのずと電気の料金にも好影響を與えて行くように相成る。若しこれを造らないでおきましたならばどうしてもこの需用に応ずるためには大変な火力を焚かなければなりません。それは決して電気料金を低くするものではなくもつともつと高くして行くことになるのであります。で、全般的に考えてみますならば日本のような水資源の多い所では成るべく石炭資源を温存する、温存しておいてもまだまだ石炭の需要はどんどん増加して参るのでありますから、先ず温存するという形においてそうして日本の経済の復興を図つて行くということは、非常に大事なことでありまして、このまま会社を作らず或いはダムを造らないでおきますと、ますます私たちは火力に依存をしなければならないということに相成りまして、それは電気を豊富にすることでもないし又低廉にすることでもない。こういう意味合いでこういうダム式発電所は是非とも造つて行かなければならない、まあかように考えておるわけであります。
○栗山良夫君 ダム式の発電所を以て石炭の代用にして行くというのは最近の発電計画の傾向でありまして、別に事新らしいことではないわけであります。ただ問題は先ほど石炭を備蓄するのだということをおつしやつたのでありますが、然らば三十一年末におきまして石炭の消費量はどの程度にお考えになつておるか。私はまだ開発会社を作るべきであるとも作るべきでないとも申上げていないのでありまして、そういうものができたと仮定をしたときの電力の需給バランス、地域差のことを申しておるわけであります。従つてそういうような意味合いで御答弁を願いたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) 三十一年度におきましては全体の使用量は五千三、四百万トンと想定をいたしておりまして、そのうちで電気に使わなければならない石炭は一千万トン程度に相成るかと思うのであります。勿論これは設備の改善その他をいたしますればもう少し減らすことができるでありましようが、ちなみに現在昭和二十七年度において使います石炭の予定は八百五十万トンくらいになるかと思つておるわけでございます。
○栗山良夫君 従つて二十七年度の石炭の消費量は八百三十万トンでありますから、将来は更にこれだけ発電所の計画をしましても、火力の依存度が高まつて行くということは言えるわけであります。恐らく日本の出炭量から申しまするならば、電気に割当てられる石炭は一千万トン程度が限度になるであろうということは想像がつくわけであります。従つて今提案者の言われたように、極めて常識的に石炭の依存度をだんだんと低めて参りまして、そうして電力料金の地域差も抑えて行くというようなことまではまだほど遠いのではないかと私は考えざるを得ないのであります。特に先ほど関東で例えば電源を開発して余つた場合には当然電力は安くなつて他地区へ安く流れるであろう、こういうことをおつしやつたのでありますが、そういうようないわゆる状態が日本のここ十年以内くらいの電源開発の状態であり得るかどうか、私は極めてそれは疑問であろうと思いますが、そういう根拠はどこから出て来るでありましようか。仮に只見川をやりまして百五十万キロ開発をした、こういうことになりますれば成るほどその百五十万キロを関東で完全に消費し盡くすわけには参りませんでしよう。併し関東で予定された電力のほかのものは、挙げて他地区の需給バランスをとりますために当然計画の中に入つておる量でありましよう、そうして関東で使つた残りが余つた電気であるから安く他地区へ流れるというような、そういう思想では決して私は電力の融通はできないものである、そういう工合に考えるのでありますが、如何でありましよう。
○衆議院議員(福田一君) 私が申上げましたのは御説明の関係上余るような場合になればそういうふうになるのではありませんか、従つて需給のバランスがとれるということになれば、現在よりはこれが緩和されるということを御説明するために例を申上げたのでございます。 それから只今料金の問題についても御質問があつたと思うのでありますが、私は同様の意味合いにおきまして御説明申上げたつもりであります。 なお先ほど昭和三十一年度におきまして石炭を余計使うことになるから火力に相当量をよらなければならない。従つて水主火従の原則というものがこれ以上改善されるということは望めないのではないか。こういうようなお話でございますが、若しそれを作らなかつた場合を御想定願いますならば、これはもつともつと火力の重要性が増して参るということになつて、そうして日本の産業全体をどういうふうにして運営して行くか、動力をどういうふうにしてやるかという問題がもつと大きくクローズ・アツプされて来るのではないかということを私は申上げておるのでありまして、そのバランスは決して今後契約をやつて参りまして破れるわけでもなく、むしろこのダム式発電所をやるということによりまして、改善はされて行くとは思いますけれども、あなたのおつしやつた御議論を裏返してみると、そこに非常に日本の産業経済の復興が握ればしないかということを恐れるのであります。私たちといたしましては今栗山さんの仰せられましたように、電気が三年や五年や或いは七年で以てバランスがとれるとか余るとかいうようなことを想定いたしておるのではないのでありまして、それ以上にこれが足りなくなるということは、日本の国のために非常に望ましいことでもない、又私どももさように考えておるのであります。
○栗山良夫君 私はもう少し現実的な質問をしておるのです。例えばここ数カ年の間に六百万キロの開発をする、而も火力の開発の度合は少ないのでありますから、水主火従の今日の状態よりもなお水主がウエイトを増しまして、火力の依存度が低まつて来ることは当然常識で、今までの説明を聞いただけでもはつきりすることでありまして、そんなことを私は申しておるのではありません。そうして又先ほどから何回も繰返して申しておりまするように、私は電源の開発をしてはいかんということはひとことも言つていないのであります。そういう意味合いではなくてもう少し筋を通して御答弁を願いたい。 私が先ほどから繰返して申上げておりますことは、衆議院における御答弁が事実であつたかどうかはまだ確かめておりませんけれども、特殊会社は昭和三十五年頃になれば清算事務に入るであろうというお話があつたかに聞いておりまするので、従つてそれまで間において日本の電力の需給バランスをとりまする切実な現実の問題をとらえて質問をしておるのであります。特に私が先ほどから一番中心問題としてやつておりますことは、電気はどこで起してもかまわんでありましようが、九州なり中国なり四国なり関西なり、こういう工合に現在非常に難儀をせられて産業の発展上非常に阻害をされておる地域の電力の需給バランスをとりまするために、この特殊会社というものを作るならば有効に使わなければならん、そのためには一体どうされるのかということをいろいろと御質問をしておるのでありますが、的確な御答弁が願えない。そうして最後には行政措置でやるのであるとこうおつしやつたのでありますが、然らばその考えておられる行政措置というものはどういうものでありますか。その内容を一つ明らかにして頂きたい。
○衆議院議員(福田一君) どうもお叱りをこうむつて誠に恐縮なのでありますが、私が申上げておりますことは、先ほど石炭の問題が出ましたけれども、実は二十六年度を例にとつて御説明していささか私の説明が足りなかつたのでございまして、二十六年度は大体八百三十万トンくらいになつておりますが、本年度はもう千万トン焚かねばとても間に合わないというような状況に相伐つておるわけでございます。三十一年度になりましてもこの程度で大体やつて行けるように、数字といたしまして資料を御覧下さいますならばおわかりを願えると思うのでありますが、そういうふうになりますので、そこで水主火従というものは改善はされても惡くはならない、よくなるのだということを実は申上げた次第でありまり。 それから次の問題でどういうふうな行政措置をとるか、こういうことでございますが、これは今の公共事業会を御覧下さいましても、需給のバランスを見ましてそうして需給命令を出すことができるというような強権的な一種の措置が法律によつて認められておるのでありまして、そのときになりましてそれをどういうふうにしてその行政措置をするかということがきまることに相成ろうかと存ずるのであります。
○栗山良夫君 重ねて伺いますが、この法案の中には設備の讓渡、貸付、電気の供給と、三つの場合が掲げられておりまするが、この三つの行為をそれぞれ行いましたときにその発生せられました電力の融通、運営の権利というものは特殊会社が持ちまするものか、それともそれぞれ設備の讓渡、貸付、或いは電力の供給を受けました相手先の事業者なりが受けまするものか、どちらの手に残りますものか、それを明らかにせられたいのであります。
○衆議院議員(福田一君) 讓渡をいたしますれば、一応は讓渡を受けた者、貸付をいたしますれば一応貸付を受けた者、若し卸売をいたしますればその電力会社が持つということに相成ります。併しこれは絶対のいわゆる権利ではないことは、公共事業会を御覧下さいましてもわかりまするように、各自の実際の電力需給バランスを考えて命令を出すことになつておるのでありまして、これはそういう意味で制限を受けた一つの所有権といいますか、一つの権利、これが電気の全般に亘る特質かと存じておるので為ります。
○栗山良夫君 そうしますと一応電力会社に持たせる、併しその制限を受けた状態において持たせるということでありまするから、従つて電力配給に対するいわゆる指令権と申しますか、そういうものを国が持つことになるわけでありますが、その持ち方は只今公共事業会にある程度のことをお考えになつておりまするのか、或いはこれをもつと緩和しようと考えておられるのか、強化しようと考えておられるのか、そこのところがお聞きしたい中心であります。
○衆議院議員(福田一君) この点につきましては、私はそのときどきといいますか、その状態における電気の需給のバランス或いは又産業界がどのように電気を使い、或いは又国民が文化生活を行うためにどの程度の電気を使うようになるかというようなことを勘案いたしまして、その勘案の上に立つてそうしてこれをきめて行くべきものである。従いまして私といたしましては只今お答え申上げることができますことは、少くとも今の公共事業会のごときものは当時におきましても勿論残つて行くものであろう、かように考えているわけであります。
○栗山良夫君 この点もどうもまだはつきり私いたしませんので保留をいたしておきます。 それからその次に伺いたいことは、やはり需給バランスと地域差の圧縮の問題でありますが、今までの我が国の電源開発の状況を見ますると、各地の未開発、既開発の比率を考えてみますると、大体北海道から九州まで大差はないのであります。最高が未開発のパーセンテージをとりますと、一番遅れておりますのが四国の七八%、一番よく開発の進んでおりますのが北陸の五一%包蔵水力の残つているような状況でありまして、このバンドの中に全部收まつております。併しながらそれはあくまでもその地区の包蔵水力に対しての未開発、既開発の比率でありますが、各地区の開発の状況、火力依存度の状況を見ますと、これは九州或いは中川、関西等は非常に大きなウエイトを持つているわけであります。そこで今までの日本の電源の開発方針というものは、最も安く最も能率よく開発をして行くというのが一つの方針でなかつたろうか。特に日本発送電が開業いたしました後においてはそういう傾向があつたものと私は考えるのでありますが、従いまして水主火従の原則でありながらも、各地区においてその比率が非常に乱れておつたわけであります。そこでそういうような電源の非常に貧弱な地帶に対しましては今まで国の方針で開発をしなかつたわけでありますから、従つて特殊会社というのは、そういうような水力と火力の比率で水力の非常に豊富な地帶と比較いたしまして惡い状態にあるブロツク、そういうブロツクの電源開発を何よりもおきまして、真先にやるべきでないか。そういうような地点の開発というのは恐らく採算的にも引合わない地点が多いのでありますから、そういうようなところを先ず真先に開発いたしまして、そうして本州中部におけるところの十分採算がとれ能率のよろしいような所は他の事業者に委しておくというような、そうして一番あとで手をつけるというような方法が私はとられなければならないと思いますが、そういうお考えがありまするかどうか。これはやはり特殊会社の使命の一つとして十二分に研究をいたしておかなければならん問題であると考えますので、提案者の御所見をとくと伺うわけであります。
○衆議院議員(福田一君) 今まではお説の通り安い電気から開発をいたして参る、もう日本の電力は大体においてあまり安い地点というのは殆んどなくなつて参りました。そこでこの場合にはどこを開発して行くかということは、これは非常に大きな問題でございますが、私たちといたしましてはやはり一番有利な地点であり而も国土総合開発の見地から見まして、どうしてもやつたほうがいいというような地点を先ず選ぶべきであると思いまして、この特殊会社もそういう見地から地点を一応想定いたしているわけでございます。と申しますのはもう私がこう申上げれば十分おわかりと思いますけれども、電気はロスはございますけれどもとにかく送電線さえあれば融通ができるのでございますから、そういうふうな考え方でやつて行つていいのではないか、法案もそういう意味で地点の選定をいたしているわけでございます。
○栗山良夫君 ロスが問題にならないとおつしやつたのでありますが、それは量の問題でありまして、今ここで計画されておりますように、六百万キロからの発電設備、その中で特殊会社の分は相当な部面を占めているわけでありますが、そういうものを一地点に固定をしまして、それを全国へ配給しようということになりますれば、今日の最高技術を以てしましても、あまりにも電力の量が大きいために相当大きなロスを生ずることはこれは火を見るよりも明らかであります。従つて私は需用地点の中心に近い所に開発をすべきであると思いまして、従つてこういうような特殊会社が行いまする開発事業というものはあまり採算中心主義に陷らないで、そうして各ブロツクの火力の依存度を低めて行く、そういうふうなことが中心になり併せて国土総合開発の点が取入れられて開発を進められるのが第一義でなければならんと考えられるのでありまして、只今の福田提案者のお話では、一審能率のいい、一番採算のとれる所の電気を起して、それを送電線で以て送ればいいのではないか、こういうことをおつしやつたのでありますが、それはもう少し研究の余地があろうと思いますが、如何でございますか。
○衆議院議員(福田一君) 勿論私たちが開発をこれからやろうという場合におきましては、その地域で発電をいたしますほうがロスがないのでありますから、そういう点においていい場所がございますればこれを開発するということは結構でございます。併し大体において今想定したような所を開発したほうが国全体として利益がある、そうして電気もそれで豊富になる。こう私たちは考えておりますので、そういう地域から開発して行くべきではないか。特に国の財政資金を使つて開発をするような状態でありますからしてなるべく有効に使う、なるべく国民の負担が少くなるように使うという意味合におきまして、これが作つたものが送れないということであれば大変でありますけれども、一応私たちが第一期計画において想定いたしております面においてもこれは十分送れるものという想定がございますので、その面から見まして実は今言つたような地点を開発して行く、そうしてやつて行くのが一番いい。或る地域で発電した場合に、非常にコストが安くロスも少くてそれがいいというのでありますれば、勿論これはやらなければならんのでありまして、そういう面で何かございますれば一つお教えを願いたいと思つているわけであります。
○栗山良夫君 そういたしますと、特殊会社の予定された開発地点が、資料を頂いているわけでありますが、相当たくさんありますけれども、その着手の順位というものはやはり能率主義、採算主義で順位をおきめになると理解してよろしうございますか。
○衆議院議員(福田一君) これは一応想定をいたしておりますが、そう言いましても、例えば立退の問題でありますとか、或いは設計の問題でございますとか、その他資材の問題等を勘案いたしまして、そうして特殊会社の首脳部になつた人が官庁の認可を得て行なつて行くように相成るかと存ずるのであります。
○栗山良夫君 今の用地とか、立退とか、設計というようなことは、只今の議論の私ま條件にはならないと思います。そういうものは今日の技術陣を動員し、そうして電源開発の必要性を強調いたしますれば、特殊会社がやろうと思う地点はどこでも着手できるわけであります。私どもが一番知りたい点は、先ほどから繰返して申しておりますように、こういう国の財政資金を投入して緊急開発をやりまする以上は、これは国民全部が了解するような形においてやらなければならないわけであります。その第一は電力の需給を策定し、一日も早く竣工させながら少しでも需給バランスを改善させて行く、そうして地域差料金をせばめて行く、そういう構想の下に着手地点をきめて行かなければならんのでありまして従つて今あなたが言われました場合を考えまするならば、採算のとれる所のほうが好ましい、こういう工合におつしやつたわけでありまして、それも一つの考え方かと私は考えまするが、その点はこの法律案の審議のときに、最も私は嚴正な態度において審議をしておかなければならん。若しこれをうやむやにいたしましたときには必ず開発地点の選択につきましてはいろんな政治的な工作が入り或いはその他思わざる運動が入りまして、そうして国民に大きな犠牲を強要し、又思わざる私は疑惑を国民に投げかけることになりまして、一審最初に高く掲げられましたところの電源開発の大理想というものは、非常にけがれて来ると私は言わざるを得ないのであります。従つて開発の順位をどうするかというようなことにつきましては、これは是非ともこの委員会でその基準を明らかにせられたいと私は思うのであります。例えば第十二條には「電源開発のうち、その規模が大であり、又は国土の総合的な開発、利用及び保全に関し特に考慮することを要するものであるため、」云々ということがありますが、規模が大ということは一体どの何を基準にして規模が大というか、又は「国土の総合的な開発、利用及び保全に関し、特に考慮することを要する」といいまするが、そういうものの内容は一体どういうものであるか、そういうことにつきまして具体的な一つ基準というものを明らかにせられまして、この法律案の審議の過程において恐らく他日電源開発調整審議会の議に上るでありましようけれども、法案の審議のときにおいてはこういう精神において議が進められたものであるということを明らかに私はしておく必要があると思います。そういう内容を殆んどきわめませんで白紙委任の形でこの法律案を私は審議し決定することはできないと、こう考えるわけでありまして、この点は要求するほうが無理であるかも知れませんが、無理であればあるほど最も重要な点でありますので、私はこの点は提案者の責任においてこの委員会において是非とも明らかにせられたい、こう思うわけであります。
○衆議院議員(福田一君) 只今の御質問は大変御尤もな御質問と考えるのでありまして、先ほど私が申上げました意味は、まあ有利な地点からやるという大原則においては変りはないのでありますけれども、併しその地点というものが四カ所なら四カ所、五カ所なら五カ所ございましても、同じような條件であつても、ほかの條件が違いますために開発が一カ月遅れるとか二カ月着手が遅れるというような場合があるかと存じまして、そういう面の御説明をいたしたわけでありまして、私といたしましては大原則としては最も有利な地点から始めると、こういうことにいたしたいと思うのであります。ただその有利な地点といいましてもいろいろこれには電力の需給の関係がございますとか、或いはそれを按配する場合の面とかいろいろございましようが、そういうものを総合した意味での有利な地点というように御解釈を願いたいと思うのでございます。 なおこの会社がどういうところをやるかということがはつきりしておらなければ、この法案を審議することは非常に困難であるということでございまして、御尤もなお説でございます。そこで私たちといたしましては一応予定しておるものを実は表といたしまして皆様がたのお手許へ差出しました。こういう地点の一応計画を考えておるということを明らかにいたしたわけでございます。
○栗山良夫君 この頂いておりまする資料の(その2)でありますが、(その2)のEにその地点があるわけであります。初年度着工地点、それから次年度以降着工候補地点というのがありますが、こういうものを指定せられた根拠というものはこの法律案の第十二條にあるのだと思うのであります。この十二條を充たしておるのがこの地点であろう、こう考えるわけであります。従つて十二條におきまして抽象的に書かれておる文字でこれに適用なさつたわけでありますが、そのためには具体的にいろいろな私は條件があつたろうと思います。規模が大である、或いは国土総合開発につきましてのいろいろな私は條件があつたろうと思います。そういう御趣旨を一つここで明らかにせられたいということを言つておるのであります。例えばいつどこをやるかというような問題は私も研究をいたしたい。これは仮定の問題でありますけれども用地、或いは家屋の立退、浸水地域の問題、その他が全く同じ條件であるというような仮定に立ちましたとしました場合には、この挙げられたものの着工はどういう順序でおやりになるのか。大体完成年度、着工年度が明らかになつておりますけれども、これで間違いがないのかどうかというようなことも伺いたいわけでありますが、それよりもなお私は心配いたしますることは、こういう開発会社が一旦できました場合には、三十五年度程度に清算事務に入ると言われまするけれども、こういう機関が一たびできますれば到底そう簡單に解散などでき得ないものであります。これはその組織そのものがやはり一つのレジスタンスとなりましてなかなかうまく行かない。そうして次々と更に細部のものを追つて参りまして、そうして電気事業者或いは自家用者と競合する、その間にはいろいろの又好ましからざるような問題も起きるということが予見をせられまするので、従つて十二條の定められましたこの内容は明白に具体的にここで示されまして、そうしてその基準に合つたのがこの河川である、もうこのほかにまだあるのかないのか、そういう点等もこれは是非明らかにせられたい、こういうわけであります。
○参議院議員(福田一君) 今おつしやいましたのは、特殊会社についてこういう地点を選んだ基準はどうかということでございますが、これはまあよその会社にも御存じのように相当現に電源開発をさせておりますが、そういう面からも一定の制約を受けるわけであります。従いましてそれを申上げるには一体企業形体別にどんなふうに開発をさせて行くのか、こういうことが先ず一応考慮されなければならないわけだと思うのでありますが、先ずこの電力会社のほう、いわゆる九つの電力会社の場合におきましては、この具体的地点ではその電力会社の継続工事が目下すでに着工態勢にある開発地点、こういうようなものは推進を図つて行く。又各地区の需給状況を考えまして、比較的短期間に完成し得る有利な水利地点の新規着工をやらせて行くこと、又ボイラーの増設等によりまして火力発電能力の増強、及び老朽な低能率の火力設備を代替するための新設を考慮するというようなのが、大体この電力会社に今後の四年間にやつてもらうものとして二百五十億くらいを開発させよう、こういう意味であります。公営につきましては治水等の目的のために工事中又は準備中のダムに附属いたしまする発電計画でありまして、県営で実施するのを適当と考えるもので、まあ比較的短期間に完成の見込が立つもの、こういうものを基準にいたしましてまあ県営でやらせる、かようにいたしたわけであります。 なお自家発につきましてはこの立地上の條件が非常に有利である、例えば消費地に近い、且つその河川の有効利用上支障のない開発計画、ほかの発電計画とからみ合つたりしてはいけませんので、成るべくそういうことのないような開発計画でありまして、真に開発のできる所ということをまあ目標にいたしております。幾ら許しましても実際に力がないものではいけませんからこの点も十分勘案をいたしまして、そうしてこういう力のあるものについてはこの自家発をやらせる、こういうことにして火力につきましては工場作業と関連を有しておりますから、抽汽だとか或いは排気ガス式とか、背ガス利用というような意味で、まあ両方の目的がそれによつて達成できるようなこういうことを條件にしていろいろな自家発を推進させる。こういうことで分けたのでありまして、これらのものを除いたもの、一応今までのところではとても資金計画その他ではできない、九つの電力会社ではできない、又県営でも無理である、或いは又自家発でもできないというようなもののうちで一応今度は国土総合開発の見地から見まして、どうしてもやつたほうがよろしい、更に又電力の需給の面から考えてもやつたほうがよろしい、或いは又国の公共事業と関連を持ちまして、どうしてもやつたほうがよろしい、こういうようなものを選び挙げまして、そうしてお手許に差出しましたような地点が最も有利ではないかとこういうふうに挙げて参つたわけでございます。
○栗山良夫君 先ず最初に電気事業者、公営、自家用等にやらせるものを予定せられまして、その余つたものは特殊会社で一応やろうと、こういう構想であるということを伺つたのでありますが、事の運び方はその逆になるのが本当じやないでしようか。例えば国でなければできないと、総合開発をしなければならんとそういう地点がありますならば、それを国でやられまして、そうしてそのほかのものはそれぞれの立場にあるものにやらせて行くというのが私は筋合じやないかと思うのでありまして、その点のものの考え方はちよつと顛倒しておるように思いますが如何でありますか。 そうして而も重ねて伺いますが、資金計画上できないとか、或いは国土総合開発上できないとか、需給面或いは公共事業等の関連性においてできないとおつしやつたのでありますが、そういういろいろな條件があるわけでありますが、この今予定せられておるこの初年度着工、次年度以降着工地点につきましてそれぞれどういう点が該当するか、若しおわかりでありまするならば挙げて頂きたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) 考え方を逆に考えて国土総合開発とかそういう面から或いは国の電力需給関係から見てそうして地点を選ぶべきではないか。こういうお話でございますが、一応電力は九分割されておりまして、まあ電力会社には相当な人員もおります、又開発能力もあるのでありますから、今は電気を作るということが大事だ、それには国民が挙げて協力することが大事だと、こういう意味からいえば九つの電力会社が一生懸命やつてみてなお足りない、或いは自家発がやつてみてもまだ足りない、又公共事業体でやらしてみても足りないというような部分はこれは国の財政資金でもつてどうしてもやらなければいけない、こういう意味合いで選ぶほうが今の電力事業のあり方といたしましては私は穏当ではないかと考えておるのでありまして先ず電力会社を尊重して行くというほうが正しいのではないかと考えておるのであります。なお具体的な地点につきましてはどの條項に当はまるかということでございますが、例えばその中で只見川或いは天龍川或いは熊野、古野、四万十川というようなところはこれはやはり国土総合開発、而も大規模であるというような條件に当はまつておると思うのでありまして、他地点はこれは一応公共事業に関連をいたしましてどうしてもやつたほうがいいという地点であります。 なお第二期計画以降の問題につきましてはこれは余りにも先のことでありますので御説明は如何かと思いますけれども、この地点の中でも電力会社がついて参りましておれのほうでできるということがあればなるべくそういう地点の中からも電力会社にやらせるようにしたらよろしいかと存ずるのであります。なおできないような地点の中から今言つたような面も勘案いたしまして、そうしてこの特殊会社が開発をするということは国の財政資金を使います以上は当然考慮さるべきではないかとかように考えておるわけであります。
○栗山良夫君 大体よくわかりましたが、そうしますと結論としてこういう工合に理解してよろしうございますか。特殊会社としましては一応いろいろなポイントを考えまして、初年度と次年度以降の候補地点というものを予定しそれを挙げられましたわけでありますけれども、この中にありましても電気事業者なり公営なり或いは自家用等によつて開発をしようという気持があり、而もそれができる公算のものにつきましては強いて特殊会社がこれに手をつけるというこういう気持ではない、そういう工合に理解してよろしうございますか。
○衆議院議員(福田一君) たとえ電力会社がそういう意向を持つておりましても、国土総合開発というような見地から見て無理があるということになればこれは別でございます。併し資金も十分できる見通しがついた、国土総合開発とかその他の面から見て電力会社にやらしても不適当でない、電力会社にやらして結構じやないかという見通しがつきましたならば、たとえ候補地点に挙つておりましようとも電力会社がやることは差支えないと考えております。
○栗山良夫君 そういたしますとまあ資金の問題は解決するとしまして、国土総合開発というその概念の内容はどういうものでありますか、それを一つ伺いたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) その当該地域におきまする治山治水或いは公園管理、或いは又この灌漑用水等を総合的に考慮して河川を有効適切に利用して行くという意味合いにおいても、まあ河川だけではございません勿論山もございます、森林もありましようしいろいろございましようが、これらの問題を全部勘案いたしまして、そうしてこれに関連性を持たして開発を行なつて行くというのが総合的な開発計画だと考えておるわけであります。
○栗山良夫君 例えば、今の御説明を伺いますと私は四月のやはり上旬に庄川の水を見て来たのでありますが、ここに挙げられておる庄川のごときはもうすでに下流方面においては関西電力系統を以て相当開発し盡されておるのでありまして上流に若干四十万キロ程度の未開発地点が残つておりますが、こういうものは今提案者が言われたような国土総合開発の部類には当らないのではないか。又逆に只見川は私はまだ現地を見ておりません、ただ下から見ただけでありましてよく存じませんが、天龍川は上流から全部承知いたしておりますけれども、天龍川のごときは確かに今言われた国土総合開発にはあまり当らないように私は思うのであります。その点は直接にまあ二つの具体的な事例を挙げましたが天龍川とか只見川という問題を、これに指定せられましたいわゆる国土総合開発の目的を以て予定せられた根拠は一体どういうところにあるのでありましようか。
○衆議院議員(福田一君) 庄川及び天龍川等につきましては、現在のこの水利権を持つておられる電力会社では到底資金計画の面から見ましてやることができない。かように考えておりまして、その両において而もなおやはり電源は早く開発しなければなりませんので、こういう所を国の力で開発いたしまして或いは讓渡、貸付をするというようなことで同じような目的を挙げて行き、これは同じような結果に相成る。併しそういう意味において国土総合開発の見地からどう関連性があるかということに相成りますれば、個々のものについてはこれは強弱の度合が起るのは当然でありまして、今のところ庄川或いは天龍川のごとき場合においては直ちに着工する能力がない資金の面において能力がない。併し早く開発をしなければならないという緊急性がありますので、一応候補地点として挙げたわけでございます。
○栗山良夫君 そうしますと、庄川、天龍川は資金的な措置が見通しが立てば強いて特殊会社がやらなくともよろしいと、こういう意味に解釈してよろしうございますか。
○衆議院議員(福田一君) 私の今考えておるところでは大体さように御解釈願つて結構だと思います。
○栗山良夫君 それから先ほどの話に又戻りますが、この法律によりまして特殊会社というものは電力の卸売をやることになるようでありまして、そういたしますると、これは明らかに電気事業者であります。そうすると、只今の公共事業会によりましては事業者の認可を受けなければならんということになつておりますが、そういうような関連性はどうお考えになつておるのでありましようか。その卸売をいたしましても電気事業者とお認めにならないかどうか。又認められますならば公共事業会を改正せられまするか、或いは公共事業会の枠の中においてそういうことを行われるか、その点を明らかにせられたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) しばしば御説明を申上げております通り、この会社は発電所を作りまして、そうしてこれを讓り渡す、或いは貸付けるということを目的といたしておるのであります。発電所自体を貸付ける、併し一部発電の場合、或いは讓渡、貸付を拒まれたような場合におきましては、これは卸売をいたさなければならないでありましよう。この場合においては電気事業会の適用を受けるのであります。併し本法律で予定しております特殊会社というものは建設を主体といたしておりますので、その面においてこれはまあ通産省の所管として考えてよいのではないか、かように私たちは解釈をいたしておるわけでございます。
○栗山良夫君 ちよつとはつきりしませんが、この前伺いましたときは一部竣工のような場合に非常に設備が勿体ないのですぐ発電をいたしまして卸売をしたい、できれば讓渡或いは貸付をする。こういうお話であつたのでありますが、そのほかに今ちよつと聞きにくかつたのでありますが、貸付とか讓渡を拒んだ場合というのはどういう意味でございましようか。そういうときには卸売をするということになりますと、これは相長い期間に亘りますものか、或いはどういう関係になるものでありますか。
○衆議院議員(福田一君) お話のように一部発電の場合におきましてもできれば讓渡、貸付ができればそのようにいたしたいと考えます。それから全部できました場合におきましても他の会社に讓渡する條件について相談をしておる。今も貸付の條件を相談しておる。或いは條件を相談しても併し水を只で流すことができないという場合においては、やはり卸売をしなければならないことに相成るでありましよう。又その期間が長くなればなるほどそういう期間も長くなるのでありますから、建前としましては讓渡、貸付をするということを建前にいたしておる、かように御説明いたした次第であります。
○栗山良夫君 この特殊会社ができまして電源の開発を進めるわけでありますが、その場合には今この法案にきめられておりまするような事業内容をやつて行こうといたしますると、これは永久的にこういう特殊会社が存続するものと見るべきでありますか、或いはこの特殊会社の行方は一体どういう工合になるものと理解してよろしいのでありますか。法律案だけを見ましても私はどうしても理解ができない。只今お話を伺つておりますと割合短かくて清算事務に入るようにも理解されますし、相当長く続くようにも理解されるのでありますが、これは先ほどの開発地点の問題と同時に、この法律の審議の過程において十分明らかにせられなければならん問題であろうと思いますから、その点はどういうふうにお考えになつておりますか。
○衆議院議員(福田一君) この法律が示します通り、讓渡、貸付を主体といたしておりますのですから大体余り長く続くということを予定はいたしておりません。併し今後の電気の事業のあり方或いは正気の行政のあり方というものにつきましては、これは私は政策というものは時と場所によつて或る程度は動いて行くものと考えておりますので、この会社は一体どうなつて行くかということをここで予定するということは、これはもう私たちとしては或る短い期間だと考えますが、併し電力行政自体が、或いは電気事業自体がどうなつて行くかということになりますと、これは今後長い間に亘つて研究いたさるべき問題だと、かように考えておる次第であります。
○栗山良夫君 この問題の結論を出すためにもう一点簡單に伺いますが、特殊会社は、開発された発電所相互間を結ぶいわゆる送電線というものの建設を予定に入れておられますかどうか。送電線の建設をやつてそうして事業者に適当な変電所において電力の授受を予定せられておりまするか。或いは個々の開発されだ発電所の山元において電力の授受を予定されておるのか、この点を伺つておきたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) 主要幹線までは送電線を作ることに予定いたしております。
○栗山良夫君 主要幹線と申しますとこれも又非常に抽象的な話でありますが、例えば只見川或いは関西の熊野川或いは四国の吉野川、四万十川というような大電源に対しましては恐らく新しい送電線が建設されなければ、只今の送電線を以てしては送電ができないであらうと私は想像するのであります。その場合に東の只見川から関西、中国方面に向つていわゆる送電幹線というものを本州を貫くというような構想でございますかどうか、これを伺いたい。
○衆議院議員(福田一君) 具体的なことを示せということでございますが、例えば只見川でございましたならば今のところ金井まで一応つなげばできると思います。熊野、吉野もそれぞれ……熊野のほうもこれもありますが、併し熊野というような所はこれは第二期計画になつておりまして、第一期計画の分については今申しましたような送電の施設というものを全部考えてそうして計画をいたしておるわけであります。
○栗山良夫君 これは地図と申しますか送電系統図がありませんからわかりませんが、只見川の場合ですとこの起きました電気は金井と申しますかそこまで参るということでありますが、それから先は既設の送電線を利用すると、こういう考え方でございますか。
○衆議院議員(福田一君) 第一期計画といたしまして只見川を開発する場合においては、金井までつないだだけで十分送電ができると考えておるわけでございます。
○栗山良夫君 只今予定せられておる只見川の全開発が行われました場合は百万キロを遙かに超すわけでありますが、そういう電力は到底金井で連絡をした程度では需用地点に到達しない。その場合送電線はやはり需用地点まで特殊会社が建設されるのかどうか。又こういうような電力の全国的な融通をやりますためには琵琶湖とか熊野川等の大電源等も佐久間等とも結ばなければならんでありましようが、そういうものを計画されておるかどうか、将来必要とお考えになるかどうか、これを伺いたい。
○衆議院議員(福田一君) 第二期計画を作定いたします場合においては、必要なればそういう幹線も作ることを考慮に入れて第二期計画を作るべきであると考えております。
○栗山良夫君 まあ大体明らかになつて参りましたが、そうすると三十一年或いは三十五、六年になりまして只今予定されておる大電源の開発が一応完成したときのことを考えてみますと、只見その他の大電源を中心にしまして現在の送電幹線とは別箇に相当有力な送電網というものが形成せられると、こういう工合に私は理解していいのではないかと考えるわけでありますが、さようでよろしうございますか。
○衆議院議員(福田一君) 第二期計画を遂行いたします必要が起き又それをやるということになりますれば、お説の通りに相成ることと思います。
○栗山良夫君 そういたしました場合に先ほどあなたは、電力の特殊会社の発生しました電力は一応設備の讓渡、貸付等によつて事業者に卸すのである、事業者に電力の経営を任すのである、こうおつしやつたわけでありますが、今の特殊会社においてそういう大送電幹線を建設されるとしますならば、これを一会社に讓渡したり貸付けたりするということはできないのでありまして、こういうものは特殊会社が設備として保有をいたしまして、そうしてその送電幹線の先にある適当な需用地点において電力事業者と授受をする。こういうことになるのではないかと私は想像をするのでありますが、如何でございますか。
○衆議院議員(福田一君) お説の通り、あなたのおつしやる通り、想像するということを仰せになりましたが相当長い年月の後のことでございますから、これを如何ように取扱うべきかということは今後作定をしてもいいのではないかと考えております。そこでその場合において大電源が開発された場合に、一つの電力会社を対象として電気を讓る、或いは二地区或いは三地区を対象として譲るという問題も第二期計画ができた場合には当然考慮されていいのだと思うのでありまして、私はそういう意味合において送電線の問題も、その讓渡を受けるような会社等とも一応大体の話合をつけておくというようなことも、将来の問題としては考慮されるかと思います。ただ私は第一期計画におきましては今のところ一応主要幹線まで続けばそれでいい、而も三十一年度までの電気の需用というものはそれで満されるという意味合においてこの法案を出しておるわけでございます。
○栗山良夫君 私どもはもう少し先の姿というものを一応予定いたしませんと、現在の電気事業者との関係もこのままでいいのかどうかという結論が出ないためにこういう御質問をいたしておるのでありまして、例えば最近の日本で二十八万ボルト程度の送電線が仮に完成するといたしましても、そういうものでこの大電力を輸送いたします場合におきましても、そう何本も送電線ができるわけのものではないだろうと思います。只見川の送電線につきまして、これを東京電力用、或いは中部電力用、北陸電力用というような工合に何本か山元から引出すわけには参らんのでありまして、結局送電幹線というものは特殊会社が保有をいたしまして需用地点で卸す、こういうことにならざるを得ないと思うのであります。その場合にその地点へどれだけの電気を年契約で下すということになりますれば、これは全く曾つて自発が行なつた電力の配給とちつとも変らない、全然変らないと私は言つていいと思うのでありますが、その点はどういう工合になつておりますか。
○衆議院議員(福田一君) その場合において送電幹線を特殊会社が全部作るべきかどうかというようなお話でございますが、若し関東といいますか東京電力がそれだけの消費量を使うということになれば、当然これは幹線を作つて行かなければなりません。又中部電力にいたしましても電気の需用がどんどん殖えてそれが供給されるということになれば、設備の改善の意味で送電線を作つてもいいわけでありまして、これはあなたのおつしやるようにどうしても卸売をするために送電幹線を作る、こうしなければ絶対にこの発電折というものは作れないのだというお考えには相成るまいかと私は考えておるのでありまして、それらの問題は、第二期計画を勘案するときに十分考慮いたしてやつていいと思うのでありますが、そういう点は、まあ私たちとしては今言つたように、あなたのおつしやるように送電幹線を今度は第二期計画ではもう持つのだという考え方も一つでありましよう。或いは又送需幹線はその讓り渡すところの電力会社に作らせるという考え方も一つでありましよう。又二つ乃至三つの電力会社に共同で送電幹線を作らしておいてこれをやるという方法もありましようし、或いは託送にいたしまして、東京電力が関西まで全部送電線を作る。その代りに託送料を取るぞということで電力の供給ができるでありましよう。従つていろいろな方法がございますので今ここではつきりいたさないでも私はやつて行けるのではないかと、かように考えておるわけであります。
○栗山良夫君 これはやつて行けないと私申しませんけれども能率の問題でありまして、能率が惡くなりはしないかということを言いたいのであります。それでそこまでつきつめて提案者がお考えになつておりまするならば、この際電気事業者というものを全国一つにして発電から送電まで一貫経営させるか、或いはそこまで行かんということならばもう一遍日本発送電を作つて、そうして既設の十五万以上の設備と今度作ろうとしておる設備を合体されてそうして一つの有機体として、電気はまあそういう性格を持つておるわけでありますから、有機体として高能率、高運転、これをされることが一番必要ではございませんか。私はそういう意味におきまして、今度の特殊会社法というものは、電気を作るという目的は成るほど一つの考え方であり、あらゆる国の財政資金或いは国全体の資金計画等から見まして無理があるかどうかの検討は要しますけれども、一つの構想であると私は考えるのでありますが、併し起きた電気を国民に最も能率よく、そうして安く各地区にバランスをとつて送るという意味においては、これは非常に方々において工合のよく行かないような、大電力でありますから場面が生ずる。従つてこの際、再編成のできたときに政府は提案理由におきまして電源の開発も電力会社を九つにして作ればうまく行くと言われました手前、否定をされておるように私は伺うのでありますが、そういうことが若しありましたならば、国の大方針でありエネルギー資源として最も重要なものに手をつけようというわけでありますから、そういう点にはこだわられないでそして日本発送電というものをもう一遍作つて、そうして堂々とこれでやつて行くというような構想を持たれるのが私はよろしくはないかと考えるのでありますが、如何でございますか。私は只今程度の御説明では非常にいろいろな点で疑問残しましたので、これは更に突込んで私も勉強いたしまして、これは徹底的に質問をいたしたいとこう考えるのでありますが、如何でございますか。
○衆議院議員(福田一君) 電力事業、電気行政のあり方について御高説を承わつたわけでございますが、私たちといたしましては今度の電力再編成が絶対に失敗であつたとも、又非常に成功を收めておるともまだ結果の明らかな判定をいたしておらないということは毎々申上げておるところであります。そこで現在のこのあり方を一応肯定いたしましてそうして法律を作るということになりますれば、お説の通りの法律を作つて全国一社案を作るまでは参らないわけでありますが、私はここで将来のことまでは明言申上げることはできません。
○栗山良夫君 私は再編成が成功であつたか失敗であつたかという死兒の齢を今頃数えてみてもしようがないことであろうと思いまするけれども、結局今まであなたと論議をして参りましたことを結論付けまするならば、二十五年の四月自由党が閣議の決定を以て両院に提出された公益事業法のその提案理由の説明にはつきりしておりますように、外資の導入もこの企業形態を以てするならば成就するであろう、そうしてただ單なる消極的な集中排除法による企業の分断ではなくして、積極的に電源開発の意欲を発揮させ、そうして日本の電力の安定のために役立つであろう、こういう大見得を切つて提案せられたわけであります。ところがそれがうまく行かないというので今これを作られ、そうしてだんだんと伺つて参りますると、口では自発の復元ではないとおつしやるが、できて来る電力設備の姿というものはもう明らかに日発の復元に近くなつておるということは、電力の再編成というものがとにかく失敗であつたとは私は極言はしませんけれども、失敗に近かつたとは私は言えると思うのであります。そういうことであるならば、私はこれが五億とか十億というような国費を投じましてそうしてちよつとやつてみるというような仕事ならばよろしうございますけれども、少くとも国家資金のうちから何千億という金を投入いたしましてそうしてやるという大きな仕事であります。その仕事によつてでき上つた電気がどうも能率が惡い、そうして各地の国民においては不平が出る、電気会社もどうも運用するのに複雑過ぎて困るというような形態になるのならば、そういう結論が出るということならば、これはもう少し真劍に特殊会社と今日の電力事業者との関係というものを明らかにしておかなければならんとこういう工合に私は考えるのでありまして、この点は一つ福田さんは腹蔵のないところを率直におつしやつて頂きたいと思うわけであります。
○衆議院議員(福田一君) まああなたは今度の再編成は大部分失敗であつた、一部よかつたかも知れんがという、こういう御結論の下に今のようなお考えをお述べになつたのだと思いますが、私たちはまだ大部分失敗だというようなところまで考えておらないのでありまして、例えば今度の電源開発につきましても四百万キロ作る中でまあ電力会社が二百五十万キロ作る、大部分といいますか六割ぐらいが電力会社が作ろうという意気込みを以て大いに開発をやろうということを言つておる。こういう意味合においても電源の開発が進まなかつたとか、開発の意欲がないというようなことは私は断言できないと思うのであります。又この企業の合理化の面等につきましてもいろいろ電力会社が骨を折つておる面も窺われるわけでございまして、これを要するに全体としてもう全部失敗だ、或いは大部分失敗であつた、だからここで電気行政或いは電気事業のあり方をもう一遍再検討すべきであるとこうお考えになるのも、私としてはまだその結論は出ておらないからもう暫くは見て、そうしてどうしてもうまく行かないということであればそのときにはそのときの政治家としてものを考えて行くようになるのであろうとこういうことを申上げたのであります。従つて私は結論が出ないものについてこれをどうしろ、こうしろということは早計ではなかろうか、かように考えておる次第でございます。
○栗山良夫君 それでは更に質問を続けますが、結局再編成は失敗であつたともなかつたとも言えないとこういうお話でありますが、私は今まであなたがお述べになつたことからして、私の主観ではありません、あなたのお述べになつたことからしてそういう工合に私はとらざるを得ないわけであります。そこでそういうことを否定するためにあなたは電気事業会社は六〇%も開発をやるのであつて、一向に差支えないじやないかと言われますが、これは一応の議論ではありますけれども、そういう開発の機構が私は問題になるのじやないかと思う。先ほどから繰返して申しておりますように電気というものはこれは非常に高度の技術を要し、且つ最も能率よく電気は連繋を以て行わなければ水を無駄にするものであります。従つてその機構というものは極めてすつきりした單純な機構でなければうまく運営できないわけであります。それは現に日発がこわされてからあとの電力事業者の間の電気の需給がうまく行かないという面を御覧になればもう一目瞭然であります。これは私の主観じやないわけであります。そういう観点からしまして私は日発の性格的には復元である、又そうせざれば特殊会社で起きた電気を高能率で需用地点に届けることができないということを申しておるのであります。 そこで更に質問いたしますが、あなたがたのほうの資料によりますと特殊会社で作られる電気は非常に安いことになつております。安くできることになつております。これは勿論財政資金を投入し、財政資金の利潤というものは追求されないわけでありますからそういうことになるわけでありまして、そうしてなお且つ外債等を予定いたしました場合には外債に対する元利の補償をせられるわけでありますから、これは若し同じ條件で入つて来るとするならば特殊会社のほうへ外資はより早く、より多量に私は流れて来ると思うのであります。従つて電力事業者が六〇%やるとおつしやいますけれども非常に四苦八苦して資金を集めて六〇%、而もできた発電所は特殊会社が作つた発電所よりも高くなるということであれば、これは電力会社も、公営も、自家用も手を付けないで、そうして開発会社で作つてもらうのを待つていましてそうして安い電気を受ける、こういうことにならざるを得ないと思うのであります。従いまして提案者のほうにおかれては金融と申しますか、資金獲得の処置等においては今後やろうとする自家用におきましても、公営においても、或いは電気事業者においても特殊会社と同じ條件を與える、租税の減免等におきましても同じ條件を與える、こういうことをお考えになつておるかどうか。若しこれをお考えにならないといたしまするならば、口では六〇%を電力事業者がやると言われますけれども実質的にはやれないということになるのじやないかとこう考えますが、如何ですか。
○衆議院議員(福田一君) その問題は作られた電気が売れるかどうかという問題に帰着すると思うのであります。電気の需用を私たちが想定いたしてみますと、三十一年度には四百八十億キロワツトアワーを必要とするのでありまして、なおそれでも或いは足りないかも知れないというくらいに考えておるわけであります。そこでこれを営利会社の面からみますと、電気が売れるというのに私は作らないということはないのではないか、儲からなければ作らないかも知れませんが、儲かるということであれば。売れば必ず何かがしかの利潤がある、その利潤が二割あるか、一割あるか、一割ある場合は作らない、二割ある場合なら作る、或いは三割でなければ作らない、こういうものではなかろう。そういうような考え方はいたすものじやない、三割の場合でも、二割の場合でも、一割の場合でも売れば儲かるということならば電気企業者は私は作るものだと考えておるのであります。こういう意味合でお説の点とは矛盾をいたさないと考えております。 なおそれに関連いたしまして外債の補償或いは税金の問題等につきまして、この特殊会社と同様の扱いをするかという御質問がございましたが、その面においては若干の差をつけてあるわけであります。これは決して電力会社の発言を重視しないというわけではございませんけれども、日本の産業全体から見ますと、電力も大事でありますが鉄鉱とか或いは造船という面もこれは又非常に大事な面でございます。併しこういうものとの間にどの程度の差をつけて行くかということになりますと、余りに電力会社をかあいがり過ぎるということになり、そういう面の特典を與えますことは、他産業に與えますところの影響、又その区別等について非常に問題が起きて参りますので、これらを勘案してできる限度においてはできるだけ特殊会社と同じような取扱をすべく法案を立案いたしておるわけでございます。
○栗山良夫君 今の開発に対するいろいろな資金の面、或いは諸公課の面において差をつけてある、こうおつしやる、而もこの点が発電原価に影響をして来るわけであります。その場合に私はこういうことが言えるじやないかと思います。特殊会社が作ります電気が安くできるということは、何かこれは即ち税金を注入するわけでありますから、国民一般が前以てその電気代の一部を負担しておるということが私は言えると思う。いわゆる租税の国庫納付ということによりましてその金で発電するですから安くなるわけでありますから、前以て発電所の開発代金、いわゆる電気料金というものを前納しておるような恰好になるわけであります。民間会社のほうはやはり自己資金で調達をするということになりますれば、その会社の收益率等も市場の常識程度には保たなければならん、保つということになれば電気料金が高くならざるを得ない、こういうことになるわけであります。従つて、国民は租税を投入してその中で電気料金を前以て拂つた形をとつて、そうして実際の電気料金を安くしたほうがいいのか、或いは民間の電気会社にやらせましてそうして適当な料金を拂つたほうがいいのか、この二つの問題の分れ道になると私は思うのであります。特殊会社の発生する電気代が安くなるということは当然過ぎるほど当然なことであります。その当然過ぎるほど当然なことに対して、なお且つその外債の元利補償とか或いは租税の減免等をされるということでありまするならば、これは利益がありさえすれば幾ら少くてもやるであろうという工合におつしやつたのでありますが、そこは程度の問題でありまして、開発意欲を旺盛にしてやるか、しようことなしにやるかという問題に帰着すると思うのでありますが、これは自家用といえども、公営といえども、電気事業者といえども、国がやるのと同じような條件を私は設定してやる、こういうことが必要ではないかと考えるのでありまして、この点はもう少し御研究を願えないものか、これをお伺いしたいのであります。
○衆議院議員(福田一君) 電源開発という見地から見ますならばお説の通りでございまして、我々といたしましても、法案を作ります場合においてはその点はいろいろと政府側とも究明いたしたのでありますが、現段階におきましてはこの程度を以て一応よろしかろう、かような結論を得たわけでございます。 なお、この外債の補償をやつたり、或いは財政資金を使うから安い電気ができるのである、これは当り前である、仰せの通りでございます。又、これは電気料金の先拂いであるというお考えも一応御尤もと存じます。併しながら私たちとしては国民生活を全体として昭和二十一年度までに九三%まで上げる、この点の開発ができませんと鉱工業生産の数字も戰前の二倍までは持つて行けない。こういうようなわけでありまして、成るほど一面においてはそういうような電気料金の先拂いをするかも知れませんが、全体といたしましては国民生活の水準を上げて行くのでありますからしてこれは決して国民に大きな負担をかけるのではない。むしろ将来に希望を持たせる意味合におきましても、これは一時この財政資金を使うことは国民に納得してもらえるだろう、こういう考えで今度の開発計画並びに特殊会社を作ることを法案として出したわけでございます。
○栗山良夫君 それだから私は申上げるわけであります。鉱工業の生産水準を三十一年末において二倍にしたい、これは是非ともしなければならない、そうしてそのためにはそれぞれの開発担当者に非常な努力を願つてやつてもらわなくちやならない、こういう工合に国策的なお考えを願つておるわけであります。その場合に又一方においては、特殊会社がやるのは全体の僅か四割程度で四割を切れるのだ、電力事業者は六割もやるのだ、こうおつしやいますならば、その鉱工業生産水準を二倍に保つための最も中心的な努力を願わなければならんものは特殊会社で勿論ありましようが、更にたくさん開発される電力事業者でなければならんと思うわけであります。ところがその六〇%を負担するほうの電力事業者については何ら開発のための国家的施策というものが行われない、やれるだけやつてみろというような恰好にしまして、特殊会社だけに資金の面倒もみれば外債の元利補償もする、租税も減免する、こういうことでは、今あなたが述べられたように、国を挙げて官民問わずこの五ケ年計画を達成して昭和三十一年の暮には鉱工業の生産水準を二倍に上げる、こういう理想は達成し得ないかも知れない、又達成させる手段としては甚だ以て片手落ではないかと私は考えるわけであります。今電気事業者その他に対して開発をやらせる場合に差をつけられましたその理由というものは、私はどうも理解ができないのであります。もう少し理解が行くように一つ御説明を頂きたい。なぜ電気事業者なり、自家用なり、公営に対して、特殊会社と同じような條件で開発の意欲を出させるような施策ができないのか、その理由を伺いたいと思います。
○衆議院議員(福田一君) これはもうおわかりと思いますけれども、私は決して全然やらないということを言つたわけではございません。例えば資金の面におきましても昭和二十七年度においては、見返資金三百億を電力会社に出す、資金運用部資金を出す、又自家発、或いは公営につきましてもそれぞれ資金の手当について政府は協力をいたしておるのであります。法律自体にもそのことを書いておるのであります。そういう義務があるということを書いておる、又免税の問題につきましても大体同じような條件にいたしておるのでありますが、一部ほかの関係からいつてできない面もあります。こういうことを申上げておつたわけであります。なお外債の政府補償の問題でございますが、これにつきましては、大蔵大臣が出たときに又御説明を聞いて頂けばわかると思いますけれども、提案者としましては、九電力会社が外債をやるというような場合においては、開発銀行その他を通じまして政府補償と同じような措置ができるように考慮されておると了解をいたしておるわけでございます。これらを一応お考え下さいますならば、我々は電源開発に全部のもので協力してやつてもらうのだ、その意味合において電力会社に対しましても、或いはその他のものに対しましてもできるだけのことをする、こういう意欲を持つておるということだけはおわかり願えるかと存ずるのでありますが、なぜ同等にできないかということになりますれば、電源開発だけが日本の産業経済を復興し、国民生活を安定するものではないという面で、基礎産業との間に差をつけられない面も出て来るのでありまして、そういう面から見てどうも行き過ぎとなつて困るというようなことも考慮されまして、実はこういうように若干の差が付くようになつたということを御了承願いたいのであります。
○栗山良夫君 かねて外債の補償について開発銀行を通して特殊会社と同じように措置をしたいと、するというように聞いておるというお話でありますが、それをもう少し具体的にお話願えませんか、どういうような方法を取るのか。
○衆議院議員(福田一君) 開発銀行法を改正するやに承わつておるわけであります。
○栗山良夫君 私大分長く質問をいたしたのでありますが、まだいろいろとお聞きをしたい点がたくさんありまするけれども今日は一応この辺で質問を打切りまして、同僚委員にお譲りをいたしたいと思います。さようにお取計らいを願います。
○委員長(佐々木良作君) 質疑の通告も外にありますけれども時間がこういうふうな状態になつて参りましたので、御質問がありましたならば別に御発言願いたいと思います。
○小林政夫君 それではちよつと簡單に。資料の電源開発計画要綱附表(1)、これの四頁で、電源開発資金需給見込(その二)という中に、電気事業者の所要資金、その中で自己調達資金の内訳がありますが、この二十七年度以降の内訳です、増資によるもり、いわゆる株式を殖やすもの、それから社債内部保留、こういうように分けて、その説明、今直ちに説明ができなければ資料として頂きたい。
○衆議院議員(福田一君) お答え申上げます。二十七年度以降の増資でありますとか或いは社債その他によりますもの、いわゆる自己調達資金の内訳を示せというお話でございますが、これはこの数字が出て参りましたのは、電力会社のほうから大体こういうふうにしてやるということを公益事業委員会のほうへ言つて参りまして、この程度は大体できるであろうということを言つた数字をここに総計して挙げたわけでありまして、従いまして向うから言つて参りました分につきましては今ここで資料を持つておりませんけれども、今度資料を作りまして差上げたいと存じますが、如何でございましようか。
○小林政夫君 それではその資料を頂き、又今日初めて頂いた資料もありますのでいろいろ検討をして、後日詳細に質疑をいたします。
○委員長(佐々木良作君) それでは時間も御承知の通りの時間になりましたので、今日はこの辺で打切りたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木良作君) それでは今日の委員会はこれで閉会いたします。 午後四時二十六分散会