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13回国会参議院1952/02/22

議院運営委員会 第17号

発言数
49
登壇者
10
会派数
6
開催日
1952/02/22

会議録

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) これより開会いたします。  先ず委員の辞任及び補欠に関する件をお諮りいたします。

河野義克参事(議事部長)

○参事(河野義克君) 日本社会党第四控室から、水産委員の門田定藏君、建設委員の小笠原二三男君がそれぞれ辞任せられて、水産委員に小笠原二三男君、建設委員に門田定藏君を後任として指名せられたいというお申出でございます。それから同じく日本社会党第四控室から、議院運営委員の梅津錦一君が辞任せられまして、後任として椿繁夫君を指名せられたいというお申出が出ております。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 只今議事部長から御報告いたしました通り承認することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 御異議がなければさように決定いたします。   —————————————

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 次に緊急質問に関する件。

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) 前回から議院運営委員会におきまして留保になつている件が一件ございます。共産党の岩間正男君の米人ギャング事件に関する緊急質問、首相、法務総裁御要求の緊急質問でございます。本件は御承知の通り前回の議院運営委員会におきまして御決定になりまして、それと一緒に共産党から出ておりました須藤五郎君の緊急質問を承認して、岩間君の本件に関する緊急質問を留保する、さような御決定に相成つている案件でございます。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 何か名前につきまして御異議がございました、御意見がございましたように聞いておりますが、総長なり、委員長なり如何でございますか。何か富士銀行と……、米人というのを銀行と直せというような御意見だつたと思いますが……。

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) 事務総長にという御質問でございますから、私から便宜申上げますが、ほかの点にもいろいろ御議論がおありになつたことを記憶いたしておりますが、この名称についての御議論によると、米人ギヤングとはつきり謳つておるが、この米人なるや何なるやということについて確たる何もない、白人とかいうふうに扱われている何もあるし、日本人じやないというだけの表現が單に使われておるので、米人なりという断定をするということについての御議論もあつたと記憶いたしておりますが……。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 その他につきましては、どういう御注意なり、御意見がございましたでしようか。

近藤英明事務総長

○事務総長(近藤英明君) その他につきましては、緊急質問全般との関係、それから当日の前回の緊急質問に際して行政協定の関係を中心とした緊急質問が行われている。この場合にこの行政協定関係の緊急質問と本件との関連という点においての御論議があつたように記憶いたしております。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 私ども昨晩外務委員会でラスク氏とのパーテイ、懇談会へ私も出席いたして、皆さん各委員の御意見も聞き、これに対するラスク氏のプライベートな意味の御発言もありましたが、やはりその場合に日本の国内法をどういうふうに……、国内法を尊重するようなことが問題になりましたし、それからやはり原爆の問題も問題になりましたし、又同時にいろいろのそういつた国内で起ることがいろいろと問題になりました。そして又この数月来の新聞を見ますと、米兵の脱走が相次いで、東京地区などでも三百名から脱走している、こういうことがやはり犯罪との関係になつて参りますので、いろいろ同僚各位には御意見もございましようが、この問題はこの辺で皆様の御了承を得て、今日緊急質問をやつたほうが、参議院として取上げる緊急質問をお許し願うだけの価値のある緊急質問でないかと考えますので、一つ是非各会派の御了承を願つて、十五分以内でやらして頂くようにお願いいたします。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 問題は一つの犯罪行為があつたようなときに、一々議院で緊急質問をやるということは私は大変じやないかと思いますので、特にこの間の看護婦の誤薬事件というようなのが緊急質問で本会議でやられたのですが、むしろ僕は委員会等において十分これを今の捜査過程、それから日本警察の取扱状況、それから又アメリカ軍の今言われた三百人の脱走の問題等は一つ掘り下げてやつて見て、どうしてもということであつたら緊急質問のほうへ廻すということにして、一応委員会等において……、今の緊急質問の行き方を見ておりますと、折角やつても政府の態度は全くどうもその場逃れで逃げてしまつて、つかまえどころのないことになつてしまつて、却つてまずいのじやないかと思いますが、委員会で一つやられて、その上で一日、二日保留されることがいいのじやないかと考えます。(「賛成」と呼ぶ者あり)

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 各委員会で或る程度やられたのです。その結果として緊急質問として、つまり皆さんの御意向に基いて二日間留保になりました間に、両院におきましても或る程度委員会的な討議は行われましたから、やはりこの際参議院としては本会議でこれをしたほうがいいと思います。特に社会党はあなたの言われた、菊川君の言われたような意味ならば、相当に社会党が両会派共に緊急質問をたくさんお持ちになつて、B二九の墜落から行政協定までずつとやられて、十分に所信を発表されたのだから、やはり緊急質問というものは、そういうようなふうにこれだけをしないで、やはりお許し……、御賛成願えませんか、社会党として……。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 B二九の問題なんかは、これは今お出しになりましたが、これは軍の行為として、統制の上になつておつたと思う。一つのほうは日本人でない白人であるというだけで、他にまだはつきりわかつておらない。それからその取扱い方をどういうふうに、仮に逮捕になつて脱走兵であるということがはつきりしたら、その取扱いは、だから日本の裁判権に関する拘束問題等について、我々として納得できんという場合には大きく取上げてやらなければならん問題だと思うのですが、実は事は犯罪なんであります。犯罪事件が起きたからというので、一々やることは、而も受ける印象といたしましては、この前の帝銀のああいう毒殺事件等と今のと考えまするときに、ちよつと緊急質問ということは……、私も本会議の緊急質問ということについては、まあ参議院としてはちよつと時期を待つたほうがいいのじやないかと、こういうふうに考えるのです。外交関係とも考えまして……。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 外交……、それでは僕は意見を申上げます。若しもこの緊急質問が何か探偵的な意味で、單なる犯罪的な意味で緊急質問をするのであつたら、御説のように菊川氏の言われるのは誠に御尤もだと思いますが、我我の質したいのは、今週中にでも開かれる行政協定におきまして、先ほど昨晩のラスク氏のパーテイのことを申上げましたように、進駐軍関係の労務者に対する国内法の問題にも同僚議員が触れられて、それに対してラスク氏の回答もありましたように、一体米人と思われる軍服を着たそれらのものが押入つたという問題は、單に一つの日本人の中で行われた日本人の犯罪というだけでなくて、これに対する逮捕関係及び大量の脱走兵と睨み合せて考えれば、今後もそういうことが起り得るし、まさにそういう点の解決としての行政協定の内容にも関係するのでありまして、これは明らかに單なる犯罪、市井の一犯罪というような意味で取上げるのじやなくて、これは先にB二九が日本人の村を焼き、日本人を殺したということに対する政府の態度と同じだけの重要性のある問題であり、この点を本会議でやはり緊急質問の形で政府の所信を質して置くということが極めて機宜を得たものだと思うのです。外交とおつしやる意味が、若しも日本人の正当な権利を主張することによつてそれが何らかの遠慮しなければならんというような意味であつたら、私どもは反対であつて、行政協定のまさに締結をされようとする今こそ、日本人の正しい立場を十分に主張するということが外交上必要でないかと、こういうふうに考えるわけです。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 論議になりますが、実は穗積博士であつたか、犯罪の模倣性ということを書いておつたのですが、ああいう犯罪がありますと、どうしても犯罪の模倣性と言いますか、真似てやるようになるので、あんな問題を余り大きく扱うということはどうかという意見を穗積さんの犯罪の模倣性という論議の中に書いてあつたのを思い出して、現にあれがあつてから、どこか映画館でか模倣の行為が行われたと言つております。それからもう一つは新聞に載つておりました札番号を記録してあるということを言つてありましたが、実はちよつと私のほうも調査して見ました。あの問題につきまして無関心でいるわけに行かないというので調査して見ましたところ、札番号云々ということは全然デマだそうでありまして、銀行のほうへ聞いて見たら、そんなものはとても調べられるものではないと言つておりますし、経過を見た上で、私どもは何も反対するわけではありません。今後の取扱い如何が、若し逮捕されてそれが果して米人であつた、進駐軍であつた。それが武器を持つてやつたということになりましたならば、これは重大なやはり今後の問題として我々は国会において十分質さなければならんと思いますが、今これをやつてしまつては余りはつきりしたことは言えんと思う。実際問題として院内において発言する場合に、又進駐軍のそういう脱走兵であるということもはつきりしてないときに、これはどうも明確に政府に迫るわけにも行かないと思う。どうもそうらしいというような抽象論でやつて行かなければならんというところから、暫らく保留して、はつきりしてからやられたほうが私はいい、こういう意味から保留と言つておるだけであつて、否決するわけでも何でもないのです。

木村守江自由党

○木村守江君 先ほどからお話を拝聴しておりますが、菊川君から委員会にでもかけたほうが却つていいというお話があつたのですが、それに対して兼岩君の言われる委員会では話を聞いているのだ、そうしてそれだから本会議にかけるのだというお話ですが、委員会で話した程度しか現在の程度では話ができないのではないか。いろいろ考えられるが、そういう点からこの際どうです、今後もう少し考慮して、もう少し適切なる答弁のできるまで時期を待つて、そうして共産党の緊急質問を精彩あらしめたほうがいいのではないか。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 そういうような……。菊川君、私は与党としての自由党がそういうことを言われることは一応了承できるが、野党第一党である社会党が緊急質問についてそういうことを言われることは私としてはいささか了解に苦しむ点ですが、すでにそういうような御趣旨で二日間延ばした。あのときにむしろぽんと参議院としてはああいう問題を取上げておつて、自今各委員会に移してもいいと思うのですが、順序が逆になつて保留になつたために、衆議院及び参議院の委員会でも或る程度論議されて、今やこの大きな行政協定の締結がこの一週間のうちに行われると言われているような状態において、日本人の権利を明らかにする意味において、私はこういう質問を参議院でやることは、参議院を重からしめることはあつても軽からしめることはないと思う。菊川氏は何を標準にそういう論議をされるのか、あなたは一般政治家として、政党として野党なのか、与党なのか。あなたは日本人の権利をこれから守つて行こうという党是であるかということです。私はそういう態度をとられるならば、議論を言いたくなるのですが、どうですか。そういうようなあなたがたの意見によつて、二日間その解決を留保し、その二日の間に米兵の脱走兵が相次いで起り、東京地区では三百人ということを読売新聞が書いておる。そういう段階が来ておるのだから、この犯罪についてはかりそめの、偶然的なものだとは考えられなくて、今後も起り得るものだから、行政協定と睨み合せて、今こそ、今日こそやるということが、政治的な感覚があれば……、私はそれじや保留しろとあなたが言われるということは、個人、あなたじやなくて社会党の第二控室がそういうことを言われるということについては私いささか了承しかねるものがあるのですが、どういう害があるのですか、お尋ねしますが、こういう緊急質問すると、日本人のために日本人の利益を守るために参議院の権威を高からしめるためにどういう害があるのですか、言つて見て下さい。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 えらいどうも兼岩君が怒つていますが、そういうような意味で言うのじやなくて、この前の議運に出ておらなかつたので、我が党としてはそういう態度を以てもう暫らく保留して、明確になつてからやつたほうがよかろうと、こういう意味を主張しておつたから、こう言うのですから、私もそれのほうがよかろうというので賛成したのです。先ず第一に調査中でありますと言つて、もう政府は逃げてしまうのはわかつておるのだ、今の行き方からすると……。従いまして確たる証拠が挙つてしまつて、こういう男がやつたのだということになつたときに、それでその取扱いについてうんと衝いて行つたほうがむしろ効果があるのじやないかと、こういう意味を私は申上げておるのであります。そうせんと、新聞にただ載つた記事だけで突つ込んで行くと、すらりと体をかわされてしまう危険があるから、それでは藪蛇になつてしまうという点も私は考慮して申上げておるのであつて、何も政府に同調するのでも何でもないのでありまして、ちとお言葉をお慎しみ願いたいと思います。

木村守江自由党

○木村守江君 私が与党として又口を出すと兼岩さんから叱られるかも知れませんが、御両人の議論を聞いていますと、決して菊川君の言われることが与党第一党として言つておるのではないと思うのです。これは日本人の良識から言つておると思うのです。そういう点、与党の私らと何かその間に黙契があるというような恰好になるということはよくないと思う。そうじやなくて、もう少し素直に考えて、兼岩君、もう少しはつきりした答弁を得られるまで保留して下されるようにお願いします。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 菊川君の御趣旨はややわかつたのですが、木村君の御趣旨はなおよくわかつたんですが、私どもはこれは国会は立法機関で、政治の府だと思つているのです。ですから実は政治的に質問をするのであつて、犯罪捜査がどうなつておるか、その犯罪がピストルがどこから出たとか、自動車がどうだとか、そんなことで聞くのではなくて、日本人の利益を如何にして今後守るかという点、B二九の墜ちたとき政府は一封を見舞金として出して、アメリカはこれに対して何らの責任を感じないというような現在の立場、そうして、そういうことを終局的に一応行政協定の形で今やこの一週間のうちに終結されようとするときに、これから公然と駐留軍の名を籍りて居坐り、脱走兵が相次いでおる現象、これはかりそめの現象でなくて、よつて来たるところは深い。こういう犯罪も今後も起り得る場合に政府は日本人の、善良なる日本人のこの生命財産を保護するために、如何なる決意を持つておるかということで、行政協定とも繋がり、あなたの社会党が相次いでこの間までやられたところの行政協定並びにB二九の一連の質問を更に展開さしたものとして、政治的に問題の所在を明らかにしたいというお願いなんですからね、菊川さん、あなたの御心配のような犯罪の捜査的な瑣末な点が明らかになるかならんかということを、この場合質問としては、御心配は誠に有難いのですけれども、そういうことを聞こうとは思つておりません。

水橋藤作労働者農民党

○水橋藤作君 私は一昨日のこの問題のときにやはり遅れて来まして甚だ恐縮ですが、私一昨日申上げたのもその点にあつたのであつて、犯罪を調べるという質問じやないと、こういうふうに考えたのです。それでそれは成るほどその犯罪を調べるというだけならば、まだわからないという回答を政府がするかも知らんけれども、恐らくこの質問に関連いたしまして、只今兼岩君も言われておる、今行政協定及びこれからこうした問題が起らんとするに対して、国会がどういう関心を持つて、国民がいろいろ心配していることを国会がすでに取上げて十分この問題を重視しているということで無論お聞きになるのだし、又そういう意味においてこの質問は必要であるのじやないかということで、この質問は質問されることに私は賛成したわけなんです。ただ犯罪がどうなつているかという質問だけならば、菊川さんの言われる通りまだはつきりいたしませんと政府はお答えになると思う。それならば私は木村さんと同じに、その質問だけならば、はつきりしてからもつと究明することができる。又それのみならば委員会で十分質問なすつてもいいんじやないかという、そういう意味でなく、政治的にこの問題が今後も起り得る可能性のある問題であるが故に、先ず参議院としては相当関心を持つて、政府の今締結されんとする協定を結ぶ前に、国民の前にもこうした問題を究明しておく必要があるんじやないかという意味において賛成するが、犯罪を調査する、結果を聞くだけの質問ならば菊川さんと同じであります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 僕が申上げたのは、B二九の墜落のごときは、これは米軍の演習なり、或いは軍事行動によつて明らかに起つたということは、これはもうわかつておるのであります。ところが今のは白人であるというだけの発表をしておるので、白人ということになると、これはいろいろな白人がおるわけであります。米軍もおれば英連邦軍もおる。その他の白人もおるわけであります。それで変装その他のこともやはり考慮に入れなきやならん。だからして非常にあいまいなことになつちまつて、逃げられてしまうのである。併し今米軍の捜査当局と、それから日本の警察とが必死になつてこれを追及しておる。それが挙つて、どういう人間であるということがはつきりしてから、日米安全保障条約に基く行政協定は、これはアメリカとの間に結ばれたものでありまして、従いましてこれはほかの白人である場合にはもうその問題はちよつと大分逸れて来るだろうと思うのです。同じ犯罪にいたしましても、従いまして私はそれがはつきりしたときにおいて考慮されたほうがいいんじやないかという点を申上げたのであつて、B二九とこれはおのずから性格が違うと思う。B二九は明らかに米軍の演習行為なり、或いは戦闘行為によつて起つた問題でありますから、これはもうこの際逃れるわけに行かん問題だと思う。併しこの問題はちよつとそれとは違う、こういう意味から申上げておる。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 残念ながら緊急性を計る尺度は本院にないわけですね。そこでこういうことをまあ議論して行つたのでは果しがないと思うのです。それでこの前に私は保留しようと主張したわけは、三人のところ、二人でやるからけしからんというような理由では全然なくて、行政協定によつて三人質問しておる。而も共産党からも一人聞いておる。そこで説明によれば行政協定に持つて行つてそれに連関しての質問なんだ。ただタイトルだけがああいうふうに出ているのだという前段の御説明があつたので、私はそれならば話す必要はなかろうと、こういうふうに言つていたわけです。それで私は実は現在ここへ来るまでに、共産党はこの質問をみずから御撤回になるのではないかと予想して来たわけです。という理由は、不満足ではあるけれども、例のギャングの問題については波多野君、荒木君の両者から話が出て、それでまあ一応の答弁があつた。そういう形から、これは一応その事件の自動車がどう、ピストルがどうということを焦点に置いて質問するのじやないという今の兼岩さんの御説明通り、この問題は一応保留されて、次の機会にでもおやりになるような自発的御意思ではなかろうかと実は思つていたのですが、そうではなくして、緊急のどうしても御質問になりたいと、こういうことになれば、今のこの制度から申しますれば、共産党の言分を認める以外に手がないと思うのですが、それで私は問題は、さつき菊川さんが言つただんだんのお話も私は非常に理窟があると思うので、そこで兼岩さん自身が自発的にそれらのお話を聞いて、なお質問者の岩間君とも連関されて、成るほどこの際はおやめになつたほうがいいと、こういう御見解に達するならば非常に望ましいと思うのです。その理由の一つとしては、聞くところによると、大会派のほうから緊急質問についても枠をはめようじやないか、もう少し議会のいろいろな進行上の便宜上に、緊急質問についての一つの基準を設けようじやないか、こういうことが取沙汰され始まつたので、私はもう真向から反対なんです。反対なるが故に緊急質問というものが最近濫発されているという形を、みずから議員としての反省の上に立つて、その反省を真先きに共産党に求めることは誠に失礼ではあるけれども、実は自発的におやめ下さつたらという気持があつたのですが、どうですか、兼岩さん、もう一度岩間君にお聞き願つてお取りやめになるものか、それでお取りやめにならないというなら、私はやむを得ずです、やむを得ずというと言葉がおかしいのですが、私はあなたの緊急質問には賛成します、賛成しますが、一つあなたの会派自身でこの問題をもう一考して見る必要がないですか。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 実はですね、こういうわけなんです。今相馬委員のおつしやるのは誠に御尤もなんです。私どもは最初あのときにやらしてもらえなかつたために、各委員会その他で或る程度されまして、恐らくこれで問題は明らかになつて実はやめようと思つたのです。ところが米軍の脱走兵が非常に多くて、東京地区だけで三百名からあるということが明らかになつて来るに及んで、これは事態は取りやめるべきでないと、これはやはりもう一度お願いして見ようと、こういうことになつたわけなんです。だから相馬委員のおつしやる通りなんです。私ども実は留保になつて二日間、緊急質問を二日間遅らせられるということは、緊急性ということからはちよつと遅れるのですよ。遅れたし、いろいろな事情でやめようと思つたのです。併し私はやはりこの際やつたほうがいいと、こういうふうに考えたわけなんです。

安井謙自由党

○安井謙君 いろいろ御議論ありましたが、今の質問の要旨は二点にあると思うのです。犯罪面に関するものと、それに繋がる政治面と言いますか、行政協定面に繋がるものをこれに関連してやりたい。前者の犯罪面については一応撤回と言いますか、というように承わつたのですが、行政協定の問題につきましては、この前の一昨日の国会で各派が代表して、今相馬君が申されましたように、それぞれの問題に触れて代表質問もあつた際でありますから、いま暫らく時期を、これはもう少し成り行きを見た上で質問なさるというふうに一つ共産党もおきめ願いたい。又一昨日そういうような問題でいろいろ議論があつて採決もあつたのであります。今これを岩間君に御相談下すつても御議論は変らぬと思いますから、できればその兼岩さんの専決で、一つそういう御考慮を払われるのが非常に適当だと思うのです。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 安井委員にお尋ねしますが、もう一つ事件が起きるまで待てとおつしやるわけですか。(笑声)起きますよ、併しこれは……。

安井謙自由党

○安井謙君 いや、そうじやないのです。殊に脱走兵の問題なんかというと、これが質問の対象になるかどうかも相当議論の余地はあると思います。殊に行政協定そのものに対しては代表質問、各派の質問が一昨日もあつたばかりなんですから、一つ……。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 それはね、安井さん、いま暫らく待てというが、行政協定といつても、あらゆる日本人とアメリカの駐留軍との権利義務の関係で戦争に繋がつて来るのですから、治外法権の問題ですから、戦争に繋がつて来る。これは治外法権の問題ですよ。だからこれは今こそ緊急質問もあらゆる角度からしておくことこそ、議員の、各会派の義務だと思うのです。いま一週間延ばせというなら、行政協定は締結されてしまうじやありませんか。今こそ国民の輿論を本会議を通して反映させておくことが、これは如何なる党派といえども……、だからこれは議論に亘つて恐縮ですが、私は議員としての、菊川さんはともかく、これは社会党左派として安保条約に反対され、行政協定の問題としては絶対反対の社会党がそういう論議をされるということは、私は非常に悲しいと思うのですね。いささか政治的に……。

安井謙自由党

○安井謙君 そういう牽制の仕方はいかんですよ、議論が純粋じやない。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 純粋ですよ。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 私は両方とも意見がありまして、これ議論したらなかなか尽きぬ点でありますから、もう遺憾でありますが賛否をきめて頂きたい。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 その行政協定については、我々は重大な関心を示して非常に憂えているという点について、このギャング問題を云々言われるのですが、これは僕らはつきり申上げますと、軍の行為として、或いはアメリカ政府の意向としてやつた問題ということと、その泥棒がやつたということとを、これは切り離して考えるべきだというふうに思つているわけです。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 治外法権だ。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 今社会党云々と言われますけれども、治外法権の問題とこれとは、治外法権は治外法権で、それとの関連は……。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 本当はそういうことだ。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そういう意味じやないのですよ。治外法権というものをどう扱うか。将来どういうふうに扱うのか、日本の主権があるかどうか。脱走兵の捜査をどうするとかいう、こういつた一般問題とは、これは私は治外法権の問題じやない。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 それはそうですが。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 それはギャング事件と行政協定は……(発言する者多し)ちよつと待つて下さい、発言中です。社会党云々と言つて牽制されようとしますが、私は過去において、共産党から常に大衆の前でそういう発言をされて牽制されたことがあります。併し私はそんなことはどうでもと今日まで来たのでありまして、君らは将来又どういうデマをふり撒いたり、パンフレツトをふり撒くか知れませんが(笑声)そんなことには牽制されない。いいことはいい、正しいことは正しい。我々は労働組合から出ておりますが、そういうことについて吊し上げられるということは過去において何回もありましたが、議運においてそういう発言をされるということは、これは非常に、共産党は自由を守る、或いは民主主義者だと常に言つておりながら、そういう発言をされるということは、我々将来共産党のやり方について常にそういう発言をするがいいですか。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 何をあなた言うのですか、政治的な論議をなぜ感情に持つて行くのですか。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 君が感情に持つて行くからだ。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 政治的な発言をしているのだ。行政協定について社会党の……。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 それなら治外法権だなんて言わなくてもいいだろう。(「まあまあ議論はやめて」「そんなことはあとで」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 赤木さんの動議は何ですか、保留ですか。それとも……。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 一応保留です。

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) 赤木さんから保留の動議が出ておりますが、採決して御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) それでは赤木さんの動議に賛成のかたは挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) それじや保留と決定いたします。   —————————————

川村松助自由党

○委員長(川村松助君) あと日本工業標準調査会委員任命につき本院の議決を求めるの件、この前保留になつたのと、国際捕鯨委員会委員任命につき本院の議決を求めるの件がありますが、本会議の時間も迫つておりますので、それではこれで休憩いたします。    午前十時二十九分休憩    —————・—————    〔休憩後開会に至らず〕

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