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13回国会参議院1952/07/29

外務委員会 第46号

発言数
51
登壇者
6
会派数
3
開催日
1952/07/29

会議録

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) それでは只今から外務委員会を開会いたします。  本委員会に付託されております請願及び陳情を議題といたします。専門員に趣旨の説明をいたさせます。

久保田貫一郎常任委員会専門員

○専門員(久保田貫一郎君) 請願第二千九百六十四号、請願者は東京都大田区下丸子三百三十三、関東地方特需労働組合協議会議長松本正夫でありまして、紹介議員は和田博雄君であります。趣旨は、六月十四日に開催されました特需労働者生活権擁護要求貫徹総蹶起大会決議に基きまして、左の四項目を請願する、こういうことでございます。  第一は、特需関係労働者に対しては、日本国憲法に定められた基本人権が尊重され保障されるように労働三法を完全に適用されたい。第二は、特需契約の方式に関しては、従来は全面的にアメリカの法規又は慣行によつておつたために、過酷な最低賃金、労働強化又は臨時工制度の採用というふうな傾向にあつたけれども、これを改めて商業ベースによる契約方式が確立されるために特需契約法というものを制定して、資本家、政府、労働者、三者より成る諮問機関を設けてもらいたい。第三には、現在の状態では特需労働者は一般民間労働者と同様に労働法規の適用を受けておるけれども、実際としては軍側の直接の一方的意思によつて日本側の意思がしばしば無視され、それがために労使間の紛争、苦情も合理的に解決ができない。そこでこの特需関係の工場にあつては生産工場でも修理工場でも、行政協定で設定さるべき駐留軍及び施設というものは含めないようにしてもらいたい。第四、従つて原則としては軍管理工場の設定を行わないで、兵器生産工場でも修理工場でも日本側の自主経営に任せて、日本国の法律で定められたところの労働諸法規に定められておる使用者の責任、義務、慣例等はすべて雇い主であるところの日本の経営者に一元的になされるように明らかにしてもらいたい、そういう請願であります。

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) 只今の請願について御質疑がおありになりましたら御質疑を願います。政府からの御説明を……。

石原幹市郎自由党外務政務次官

○政府委員(石原幹市郎君) この請願の趣旨は全面的に容れられるかどうかはまだわかりませんが、だんだんとそういう方向に向つて今進んでおります。私どものほうでもいろいろ委員会のようなものを設けまして、いろいろな問題について検討をしております。だんだんそういう方向に向つて行つてもらつております。さような意味におきまして、この請願の趣旨は政府としては別に反対ではないのであります。

中山福藏緑風会

○中山福藏君 ちよつと政府にお尋ねしておきたいのですが、これは大体日米行政協定の関係から、その協定の節囲内においてでなければ政府が如何よう、どうしようと思召してもできないということは、これは明らかじやないですか、つまりその条約の協定の内容から結局なし得る範囲だけしか政府としてはなし得ないのじやないのですか、こういう請願があつても……どうですか、そこを一つ……。

甲斐文比古外務省国際協力局次長

○説明員(甲斐文比古君) 只今の御質問の点につつきましてお答えを申上げます。御承知のように行政協定におきましては、米軍の調達は日本側一般の要望のような間接調達ではなくて、直接調達ということになつております。今の御質問の趣旨は間接調進が全面的に容れられておらない、初めから直接調達になつておるというためにおのずから限界があるのではないかという趣旨だろうと思いますが、政府といたしましては、直接調達から生ずべきあらゆる弊害を最小限度にとどめるために金力を尽しておるのでございます。  只今の請願の趣旨であります労務の問題につきましては、特に政府といたしましても重大な関心を払つておりまして、合同委員会の前身であります予備作業班の時代から特にこの問題を討議いたしますために、一方におきましては調達委員会というものを設けまして、契約条項、契約の方式、そういうものにつきまして、アメリカ側のほうに日本の労働条件、労働法を無視したものがあるというものにつきましては、これを除外して日本の労働法規に合つたものに直してもらおうじやないかということで努力して参りましたが、合同委員会ができてから紛争調停委員会というものを常置いたしまして、引続き検討しております、その結果、現在におきましては、労務賃金の問題、又いわゆる労務条項というものがありますが、これは特に軍がセキユーリテイ、軍の安全保持のためにいわゆる望ましからざる八間を軍のほうで勝手に馘首して一方的に解雇し得るという条項がございましたのでございますが、これを除外する。この条項を取除くことに努力をしておる現状でございます。かくして一歩々々これらの点を除外すべく努力しておりまして、アメリカ側においても非常に協力的に同調してもらつておる次第であります。  なお労務につきましては、特にこの紛争調停委員会の法規に労務委員会というものを作りまして、これによつて個々の紛争を取上げて解決して行く、今申上げました労務調達、調停委員会におきましては、そういう紛争を未然に防ぐために契約書の中から不都合な調停をやめてもらうということでございますが、具体的に起りました紛争につきましては、前に申上げまして労務委員会におきまして取上げました、労務者の利益を擁護して行きたいと思つております。

中山福藏緑風会

○中山福藏君 この労務委員会とか調達、調停委員会のメンバーですね、これは日米行政協定ができた前と後とはその人員の更迭とか入替えというものはなさつたのですか、元のままですか、そこを一つ答えて頂きたい。

甲斐文比古外務省国際協力局次長

○説明員(甲斐文比古君) 労務委員会につきましては講和発効後、特に最近におきましてアメリカ側でも非常に重要視して、これは実は昨晩の話でございますが、ここでは将官級の人間で日本語もでき、日本の事情も詳しい人を委員長にすると申しております。なお調停委員会につきましては、やはり前のメンバーを取替えまして、前より有力だと思われる人を日米双方とも委員長、それから又メンバーに附加えるということによつて改善して行くつもりでございます。

中山福藏緑風会

○中山福藏君 そうすると、それはつもりという意味なんですか、私はこれはもう早急に更迭しなければ非常に弊害があるのじやないかと実は常々考えておるのです。これが伝統的に各委員というものとの関係が相手方と結びついて独立後の日本の行動というものを心理的に拘束されるという結果が現われて来るのではないかということを虞れますが故に、これは最も早急に更迭なさるということが日本のためにいいのじやないかと、かように考えておりますが、いつ頃お替えになる予定でありますか。

甲斐文比古外務省国際協力局次長

○説明員(甲斐文比古君) 労務委員会につきましては、昨晩の話でございまして、具体化するのは早急に具体化すると思いますが、まだ実現しておりません。調達、調停委員会のほうはすでに委員のメンバーを取替えまして、新たなメンバーで進んでおります。

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) ちよつと伺いますが、只今調達委員会のほうに問題になつておる件数はどのくらいでありますか、又只今までに解決された件数はどれくらい……。

甲斐文比古外務省国際協力局次長

○説明員(甲斐文比古君) 調達調停委員会では、実はまだ具体的には紛争の申出がございませんので、実際には一件も提出もないし、又解決もしておりませんが、併し将来は相当件数が出て来るものであると期待しております。

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) ほかに御質疑はございませんか……御質疑がなければ、採択することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) 御異議ないものと認めます。それではこの請願は採択いたすものと決定いたします。  次に三千五百五十号請願。

久保田貫一郎常任委員会専門員

○専門員(久保田貫一郎君) 三千五百五十号請願は、インドネシア共和国における生存者送還および戦歿者供養に関する請願でございまして、請願者は山口県小野田市北中同時南方遺家族会内の三隅俊一外二名で、紹介議員は千田正君であります。「聞くところによれば、インドネシアにおけるわが国戦歿者の数は二十一万柱におよび、しかもこれらの墓標はすでに見る蔭もなく人馬に踏み荒され、またニューギニヤ島その他においては十一万の白骨が山野にさらされているとのことであるが、これは、日本軍占領下の三箇年にわたる同国民の犠牲やうつ憤による激怒の影響もあるから、わが国とインドネシア共和国との理解と親善を図るとともに、風雨にさらされているこれら多数の英霊を供養し、生存者の送還等について善処せられたいとの請願。」であります。

中山福藏緑風会

○中山福藏君 ちよつとお尋しておきますが、先般インドネシアのスキマン内閣が崩壊しまして、その原因をいろいろ調べてみますと、アメリカから経済上の援助資金というものを送り込むということから国民の反感を招いて、結局反米的な気持から内閣の瓦解というものが現われておるというふうにまあ私どもは承わつておるのでありますが、これと反米的な思想並びに賠償問題、百億ドルですか、請求しようというこの賠償問題とからみ合つてそうしてインドネシアというものが生存者を一向に返さない、それをつまり人質にしておるというような傾向が現われておるように私は思うのですが、これは外務省のほうでそういう問題を解決しなければこの生存者の帰還というものはできないか、そういう問題は後日に残してこれを切離しておやりになるか、もうこれは相当の時日が経ておるのでありますから、何かこうまとまつた具体化された処置というものがそろそろ現われて来なけるやならん時期じやないかと思つておりますが、非常にこれは緩慢なような感じを私どもは持つのでありますが、外務次官はどういうようなお考えをお持ちですか。

石原幹市郎自由党外務政務次官

○政府委員(石原幹市郎君) この南方地域、殊にインドネシアあたりにも若干の人がまだ残つておることはこれは事実であります。併し只今中山さんが言われたような理由から残つておるというようなことは、これはもう全然ないようであります。それで、これは先般衆議院の引揚委員会におきましても、極く最近帰つて参りました人を三名ばかり呼びまして、いろいろその他の事情を聴取されたのでありますが、そのときに引揚委員会の空気といたしましても、これはむしろ引揚委員会で取上げる問題じやないんじやないかというようになつたのでありますが、それは大体帰りたいというような希望でおる者につきましては、在外事務所等も十分活動いたしまして連絡をとつて、すでに向うの政府の好意と協力によりまして、本年に入つてからも約二十四名も帰還しておるのであります。向うに残つておりまするのは、終戦前後に部隊と離れて残つたとか、或いは独立戦争に参加しておつてそのまま地方に残つておるとか、或いは又婦人関係が大分あるようでありますが、婦人問題で残つたとかいうそういう理由で、特殊のいろいろの理由で残つておる者が多いようでありまして、希望をするなり帰りたいという者につきましては、向うの政府と在外事務所で協力いたしまして、十分その処置をとつておりますが、只今お話になりましたような事実はこれはもう私は全然ないと申上げてよろしいかと思います。

中山福藏緑風会

○中山福藏君 大体政府のほうではそういうふうなお考えをお持ちになつておるだろうと私は推察していたのです。私の知る範囲においては、大体戦争中に親日家を反日家が投書をしまして、親日家を全部殺しておるのです。調べて見ますと、戦前日本に好意を持つておつた者を、これは反日運動しておると言つて反日の連中が投書をして、そうして軍はそれを鵜呑みにして全部親日家を殺しておる、或る方面では。それでまあそういう所では今日本人がいるというと、非常に危険だということを私は直接取調べておるわけです。実はインドネシアの青年がたくさん日本の大学を出まして、今貿易に従事しておる人間があるのです。そういうふうな連中と私は始終会つておるのです。いろいろ調べて見ますと、成るほど次官のおつしやる通りの事柄もあるのです。併しながら又他の意味におきまして、実際はインドネシア全体が中共或いはソ連のほうに好意を持ちつつ実際動いておる。これは潜在意識じやなしに潜在が顕在化して露骨に今現われて来つつあります。だから外務省として早く手を打たないと、いわゆるインドネシアというものは中ソのほうに引摺られるという非常に悪い傾向を帯びて来ておるということを私は考えておるわけでありまして、従つてそういうようなわけでありますから、もう少し積極的に外務省としては骨を折つて頂いて、できるだけ早く一つ何とか帰られるようにして頂きたいと思います。成るほど男女の関係とか、或いは独立軍に投入したとかいうこともわかつておるのでありますけれども、もう少しインドネシアには積極的におやり下さらんと、七万人という人間を取残すというここに非常な危険があるように私は考えております。どうか一つそういう点は特にお願いしておきたいと思います。

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) ほかに御質疑はございませんか……御質疑がなければ採択することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) 御異議ないものと認めます。  その次は請願三千二百五十四号から六号まで三請願を一括して……。

久保田貫一郎常任委員会専門員

○専門員(久保田貫一郎君) 三千二百五十四号請願は、福岡県古賀開拓地の接収除外に関する請願でございます。請願者は福岡県粕屋郡古賀町古賀開拓農業協同組合内の吉原徳一、紹介議員は田中一君、吉田法晴君であります。「福岡県古賀開拓地は、昭和二十二年度の入植で、入植者の大多数は海外引揚者ならびに戦災者であつて、全く着のみ着のままで入植し、五年間の努力によつて、生産も向上し、政府の自作農創設の線に沿い、各自独立自営の域に達しつつある。この時に当り同開拓地の生命線ともいうべき主要部が接収されることになると、開拓事業は遂行不可能となり、過去の労力と資金は水泡に帰し、開拓者は路頭に迷うことになるから、同開拓地を接収より除外せられたいとの請願」であります。  次に請願第三千二百五十五号は、福岡県新宮古賀地区の接収除外に関する請願でありまして、請願者は福岡県粕屋郡古賀町長篠崎順一、紹介議員は田中一君、吉田法晴君であります。「最近福岡県新宮古賀地区の接収が伝えられているが、これが実施されると、同地区住民は生活に重大な脅威を受けるばかりでなく、過去四年間の開拓事業も水泡に帰する結果となり、一方古賀町の発展、接収地隣接の国立療養所入院患者等にも影響を与えることになるから、同地区を接収より除外せられたいとの請願」であります。  次に請願第三千二百五十六号は、福岡県新宮古賀地区の接収に関する請願でございまして請願者は福岡県粕屋郡新宮村長古川栄造、紹介議員は田中一君、吉田法晴君であります。「福岡県古賀村の住民は、本年四月県よりの連絡によつて新宮古賀地区の接収を知つたが、調査の結果、昭和二十一年十月十日にさかのぼつて接収されていることが明らかとなり、事の重大さに驚き各方面と連絡中にもかかわらず、七月十五日再度県より中央の情況が最悪であるとの連絡を受けた。しかるに同地区の接収は本村の浮沈に関する重大問題であるから、村民が安心して生業にはげむことのできるよう同地区の接収除外について善処せられたいとの請願」であります。

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) 何か政務次官のほうで……。

石原幹市郎自由党外務政務次官

○政府委員(石原幹市郎君) この地区はまあ従来演習地として使用されておる所でありまして、従来といえどもまあ一、二回程度使用されたに過ぎない所でありまして、現在のような情況であれば大して支障はないんでありますが、この上更に立退きを命ずるとか、いろいろのことがありますると、これは相当大きな影響があると思いまして、合同委員会においてもそういう点も申入れ、結局合意に達していない所でございまして、二十六日の先般の施設区域の発表の際におきましても、これは保留ということになつておる地域でございます。この上ともまあ極力折衝をするつもりの場所でございます。

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) 別に御質疑はございませんか……御質疑がございませんければ、採択に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) ではさように決します。  次に請願三千二百九十五号。

久保田貫一郎常任委員会専門員

○専門員(久保田貫一郎君) 三千二百九十五号は行政協定による呉市駐留等の請願でありまして、請願者は広島県呉市議会議長奥原義人外一名、紹介議員は山田節男君、平林太一君であります。近く締結されようとする国連軍との行政協定は、呉市が先に制定した旧軍港都市転換法の執行にいちじるしい影響を及ぼすものであるから、呉市の更生に重大な支障を与えないよう(一)期限付駐留協定の締結、(二)接収施設のすみやかな返還、(三)裁判権の属地主義、(四)国連軍に対する地方税法適用等について万全の措置を講ぜられたいとの請願」であります。この第三番の裁判権の属地主義ということを請願の本文につきまして申上げますると、アメリカとフイリツピンの行政協定の属地主義というようなものと違うようでありますから、全文を読んでみますと、第三の裁判権は必ず属地主義にせられたい。理由は講和条約の発効により独立国家として発足した今日、治安確保並びに市民生活安定のため裁判権を属地主義とすることは当然である。国連軍関係の犯罪は条約発効前まで院は、被害者の中には届出をしない者も相当あつたが、条約発効後は、被害者は細大洩らさず警察に届出をしているので、七月二十六日までに百七件に及んでいるが、条約発効前に比較し、むしろ犯罪発生件数は減少しておるように思われる。国連軍捜査機関の協力を得て取締りに当つているが、現在のところこれを裏付けする具体的な取扱いについての成文取極がないため、犯罪捜査検挙に不便が多いので早期取極を要望する。全部日本側で裁判するという意味であろうと思います。  第四番の要望事項の地方税ですが、地方税法適用等について万全の措置を講せられたい。この地方税は請願の本文によりますと、呉市はもともと旧軍の施設であつた国有の土地、建物、償却資産等を使用するものに対して独特の税として全国に例を見ない固定資産使用税を創設して苦しい財政を賄つておる。そして現在国連軍使用の土地は旧軍用地の三七%に達し、国連使用の施設は旧軍用施設の三一%に当つておるので、課税対象として考える場合には接収機械を含めて計算いたしますと、六千六百万円という市税を失うと、そういう説明でございます。

平林太一自由党

○平林太一君 この請願に対しましては、私自身紹介議員の一人に相成つておりますので、この際どうぞ只今の請願の趣旨に対しまして、同情ある御審議を煩しまして、御採択を速かにして頂きたいということをお願いをいたす次第であります。

中山福藏緑風会

○中山福藏君 私は非常にこれはまあ賛成なんですが、ちよつと政府にこの場合念を押しておきたいと思うのです。一体二、三日前のあの新聞の発表によつて大体接収地帯、租借、まあ租借と言いますか、そういう地域が相当にたくさん発表になつておるのですね、殆んど全国がアメリカの実力の行使範囲に入つたというような感じを国民の多数が受けておるのですが、でこういうふうな問題の一部として呉のこういう請願が現われたと思うのです。これは漸次に御交渉の上に接収を解除するとか、或いは地域を減少して行くとか、そういう方途を講ぜられるつもりで外務省は進んでおりますか、どうでありますか。或いはあの協定というものはもう無期限のものもあるし、又期限付きのものもあつたように覚えておるのですが、どういうふうなお考えで処置されるつもりでありますか。一つ念を押しておきたいと思います。

甲斐文比古外務省国際協力局次長

○説明員(甲斐文比古君) この前の発表で一部に非常に誤解があると思うのでありますが、実は従来米軍が使つておりました施設、これは件数にして約四千件でございます。それがこのたび発表で御覧になりますと、無期限のものが三百件、一時使用のものが同じく約三百件、それから接収、いわゆる個人住宅で接収されておりますものが六百七十件、総計千二百七十件ということになつておるわけであります。三分の一乃至四分の一に減つておるわけであります。なおこのうち一時使用と申しますのは、アメリカ側が返還するのに同意しておるものでございまして、ただ只今のところは移り先がないとか、現在移り先を建設中であるとか、又代替施設を物色中である、こういうために止むを得ず今の建物なり、土地なりが残つておるというものでございまして、これも早晩解決いたします。それから六百七十件の住宅につきましては、遅くも来年三月までには皆返る、こういう状況になつておりまして、実は御心配は全くの杞憂であると思いますので、是非そういう点を一般に御啓発に御協力願いたいと思うわけです。

中山福藏緑風会

○中山福藏君 これは私がなぜこういう御質問を申上げるかというと、私も外務省を信じておるのです。実はそのようにあつてほしいと思つております。ですけれども、昨年の秋の五全協ですか、第五回のいわゆる共産党の大会で、結局日本はアメリカを嫌い、アメリカは日本を疑うというその措置を講じて離間策をやらなければならんということが露骨に現われて来ておるのです。民族解放運動というような名目も結局彼らは好んで使用したいと、こういう感じを持つております。無智な国民はそれに引ずり込まれるのです。だから非常に疑惑とか、杞憂とかを持つておりますというと、日本の政治の運営というものはできないのじやないかと思うのです。ただ三百件一時使用する、三百件は無期限だということは、こういうことはよくわかります、我々知識階級は……。これを放つておかれると、この外務省のとられた措置のために日本というものはとんでもないところに落ち込んで、抜き差しならんということになるのです。これは外務省が相当の国民に理解を求められるために徹底した措置を講じて、その日米の離間というものが起きないようなことをなさらないと、これは問題は小さいようでありますけれども、この影響は実に無限だと私は考えております。ですから、特にこの呉の問題について関連してこれは私は勧告しておきたいと思う。こういうやり方はこれは古い時代のやり方です。徹底させなければ折角いいことをなさつても効果がない、逆効果というものが心理的に現われて来ると思うのです。今度のことは非常に大きな影響を国民全体に、心の中には影響を与えておるわけですから、もう少しこれは親切に一つ自分だけわかつておればいいというような涼しい顔をせずに、どうか冬が来たと思つて寒い気持で以てそういうことを講ぜられるようにお願いするわけであります。

石原幹市郎自由党外務政務次官

○政府委員(石原幹市郎君) 御尤もだと思います。これは情報文化局でいろいろ啓蒙宣伝の資料を何かやつておりますが、ああいうところへも連絡しまして、何かそういうものを作らせるようにしたいと思います。ところがこれは個人的の考え方でございますが、私個人としてもあの無期限という書き方が余りに永久に借上げられるというような感じを一般に与える、我々もそういう点を非常に心配するのでありまして、駐留軍がおる間という意味なんでありまするから、あれが非常に私は誤解を受ける一つになるのじやないか、これはまあ私個人の感想でありますが、私個人もそういう感じを持つております。この上とも啓蒙に協力しなければならんと思います。

平林太一自由党

○平林太一君 呉の問題について政務次官にお尋ねをいたしたいのですが、英連邦軍に対する国連協定でありますか、いわゆる世に言う奥村ポンド協定と伝えられておりますが、この際承わりたいと思います。

石原幹市郎自由党外務政務次官

○政府委員(石原幹市郎君) これは只今先方と交渉の過程にあるわけでありまして、今のところ新聞にいろいろ出ております以外には、ちよつとまだ発表を憚るところでございます。今のところたしか毎週定例予備会談の会を持ちまして、その他更に専門部会をたくさん分けまして、いろいろの問題を掘下げて検討をし、だんだん合意に達した問題が大分出て来たわけげあります。なんと申しましても一番問題として残るのはやはり裁判管轄権の問題とか、或いは経費関係の問題であるとか、こういうところが非常に大きな問題として残るのではないかと思います。政府も一日も早くこの妥結を望んでおるわけでありますが、先方の言い分とこちらの申しておることとの間にやはり相当の開きがあるわけであります。日本側といたしましても、できるだけいい協定を結びたいと、かように考えておりまして、ねばつておるわけであります。ただ施設関係の問題は現実の問題として九十日の期限が切れたわけでありますから、取りあえずの措置といたしまして、国有財産については国有財産法に基いて一時使用の願いを出させ、それを許可する。或いは又民有のものにつきましては、調達庁等が間に入つて斡旋し、賃貸借契約を結ぶとか、こういうふうな措置を過渡的、経過的にとつておるわけであります。只今までのところ極めて抽象的でありますが、そういう状況でございます。

平林太一自由党

○平林太一君 請願の各項目に対しては、政府は十分これを今後実際の上にその趣旨の貫徹できるように、一つ十分の力を下されることは当然のことと思いますが、例えばこれは我々協定内のことと見ておるのですが、いわゆる個人関係の接収施設及び土地、地域等の返還に対しましては、これは改めて双方の契約によつてこれは継続されるというような話でありますが、何か圧力を以て個人の所有者の意思でないものを行うということになりますると、実際は有名無実になりますから、この点を一つお考えになる必要があると思いますが、先日私が呉に参りまして実際調査いたしたところによりますと、個人関係の土地及び施設というものは二十三ヵ所であります。私ども参りました日にパツテン代将に会見いたしたときに、これはできるだけ返還するという考えで、個人関係の施設、土地に対するものはできるだけ九十日間に返還する、講和条約を忠実に守りたいというような意思を明らかにいたしておりました。取りあえず今日六ヵ所だけを返還することをここで申上げることができるということで、これは松本ハウスほか五ヵ所、合計六ヵ所、そういうことに発表された。私のほうからはできるだけ一つ、二十六日までにあとの十七ヵ所に対しても是非取運びをされるように、できるだけそういうように望んでおりますと、こういうことでありますが、この点に対しましては、例えば外務省に対しましては、この協定の中でこれは何かこうしたことはそうした条件と別個の問題でありますから、鋭意何とか民間の所有者の意思を外務省は第一義といたしまして、何かこれを協定するというような意味でなくして、一応返還するというようなことで進められる、そうした上で改めてこれを先方と契約するということにこれはいたすべきでありまして、このまま何か外務省が所有者に対しまして、引続いて貸借関係をするということになると、非常にここに大きな溝ができて参るのでありますから、この点を私は要望いたしておきます。併しこれに対しまして、その後今日までの外務省の見解といたしまして、これがどう処理になつておるか、私が案せられるのはこの十七ヵ所でありますが、そのままになつておるのか、その後若干、昨年の六ヵ所より殖えてそうしてそれが返還になつておるのか、この点を一つ伺いたいと思います。

甲斐文比古外務省国際協力局次長

○説明員(甲斐文比古君) 只今政務次官から御説明いたしましたように、暫定的に国有のものにつきましては六十日延はすという措置をとつておりまが、個人所有の土地、家屋につきましては、只今平林委員からも御要望がありましたように、現地の人を余り圧旧しないように、現地のかたの御意思が尊重するようにということで、これは未だ契約の段階に至つておりません。ただ本朝呉からやつて参りました大蔵省の長岡管理部長の報告によりますと、現地のかたも政府の立場を十分理解して頂いて、地代や家賃等を多少上げれば無期限では困るが、暫定的に契約をしてもいい、来年三月一ぱいくらいまでの契約をしてもいい、こういうような空気であるということでありまするが、そういうわけでございますから、非常に喜んでおります。ただこれから地代値上げ、家賃値上げ等のための大蔵省との折衝が残されております。何とか早くこの問題を解決して行きたい。かように摩擦のないように早く処理したいと思つております。  なお個々の施設の返還につきましては、実はまだ具体的な交渉の段階に至つておりません。一般的な継続の問題を折衝中でございまして、その間に時間切れになつたので、私暫定的なことに追われておる形でございまして、施設の返還の問題につきましては、直ちに準備整い次第先方と折衝に入る予定でございます。

平林太一自由党

○平林太一君 只今非常に具体的な御答弁を願い、私も非常に了承いたすのでありますが、本問題に対しましては、所有者の意思に対しまして、できるだけ只今あなた言われたようにその意思を尊重して、何か圧力のために行き過ぎたものを行うというようなことのないように一つ願いたいと思います。先方としてもそういうことは非常に考えておるようでありますから、余り外務省のほうといたしまして、土地の所有者の意思を軽視するようなことのないように十分にお進め願いたいと思います。それからこの期限の問題、英連邦軍駐留期限の問題でありますが、このことは行政協定とは全然別個でありますから、これに対しましてこの土地では非常な関心を持つておるのでありますが、只今協定も目下これは進行中であるのでありますが、今日までの経過からいたしまして、期限の問題につきましてはどういうような性格なり、又先方と政府との何か非常な食い違い、幅があるというようなことがここに石原次官からお話があつたのでありますが、これに対しましてはどういうような御処置、又方向でこれを推し進めになるかということを一つ明らかにしてもらいたいと思います。

石原幹市郎自由党外務政務次官

○政府委員(石原幹市郎君) これは国連軍は御承知のように朝鮮事変に関連して国連軍の行動がとられておるわけであります。従いまして、駐留軍が日本の防衛のために駐留するというような形とは全然違うのであります。いわゆる一定の期限のあるものであるということについては双方の間において意見の違いはございません。ただ協定にどういう形でそれを表現させるか、これは交渉の妥結を見なければわからないと思いますが、期限附であるということについては双方ともさように考えて進んでおるわけであります。

平林太一自由党

○平林太一君 只今のお話でありますが、常識的に考えて、国連軍がいわゆる一つの行動を必要とするということは、当然例を朝鮮の事態にとつて見ますとわかりますように、戦争という表現ができると思いますが、そういうことに対して国連軍が我が日本に駐留することが必要であるということによつてこれが発生するわけでありますが、そうしますと、国連軍が行動をするということが必要のなくなつたときは国連軍があそこに駐留することを必要としなくなるということを前提と考えますれば、おのずから期限の問題ははつきりいたすわけであります。その点はどういうふうに解釈すべきであるかどうか、又外務省として協定に当つてその目標をどういうところに置くかということは、これはおのずから期限の問題は常識的に裏付けられて、地方の関係者もそれによつておのずから考えをそこに落着けるわけであります。その点どういうふうでありますか。

石原幹市郎自由党外務政務次官

○政府委員(石原幹市郎君) 只今大体平林委員が言われた通りの考え方でおるわけであります。朝鮮事変が終れば国連軍があそこへ通過するとか交代するとか、休養するとかいう問題はなくなるわけであります。朝鮮事変の解決までという大体の考え方であります。

平林太一自由党

○平林太君 そうすると、協定の中には、そういうことが一つの項目なり、条文として現われて来るものであるかどうか、それは極めて大切だと思うのであります。その点如何ですか。

石原幹市郎自由党外務政務次官

○政府委員(石原幹市郎君) 協定にどういう字句で表現されるかどうかは、これは我々まだそこまでは何とも申上げることはできないのでありますが、我がほうの、日本の気持と申しますか、考え方はそこに置いて折衝をいたすというわけであります

平林太一自由党

○平林太一君 その点は私も後日いずれ改めていたしたいと思いますが、今日は当該地区であり、方である呉市民としては、その点このことの見通しの如何によりまして、それぞれ今後の呉市の行き方、方向に対して大きな計画なりをそれは予定付けられるものでありますから、その点は一つ呉市長とも十分に外務省は連絡をとられまして、呉市の将来に対してこれが誤りのないような方向を十分お示し願いたい、その点将来ともそれに関連して申すのでありますが、この協定に当りまして、施設、地域等のそれぞれ具体的な問題が出て参るのでありますから、これはいずれ呉市長なり、呉の市会議長なり、そういうものとできるだけ一つ折衝を密にいたしまして、そうしてそれに対しまする誤解や、行き違いのないようにせられんことをこの際強く要望いたしておきます。又そうすることが、我が政府といたしましても、今後国連に協力するということに対しまして、非常に完全な協力がそこに全うせられるということでありますから、この点は十分に一つそういう密接な当該地方との関係を結ばれたい、できるだけ事前に先方とも打ち合せられて、協定等の内容についてはその地方の立場、意見を常に反映するような方法が、却つて国連軍に対しまする大きな協力になるのだということをこの際私は申上げておきたいと思います。  ところが裁判権の問題でありますが、これはいわゆる安保条約によりまする日本全土に跨つてそうして行われるところの駐留軍と国連軍に関しまする裁判管轄権の問題とは違いまして、一地方たる呉に対しまする英連邦軍との関係でありますから、これは非常に何か先日行つて向うの事情を見ても、現在実質上におきましては、殆んどこの地方にはこのことに対しまする警察の逮捕その他一切のことが行われておるようであります。でありますから、これはこの協定におきましても、その点は一つの何か広い意味を以ちまして、むしろ国連側に対しまして、御説明のしようによりましては、私は納得を求めることができるのではないかという予感を持つております。日米安全保障条約、行政協定等のような問題とは——全然これは範囲が限定せられております。それでありますから、これは一つ外務省の何と申しますか、一つの広い情操、或いは広い視野から眺めて、国連軍に対しまする裁判管轄権の問題は、我がほうに一つ御安心してお任せを願いたい、又そうすることが国連軍といたしましても、我が国に対しまして駐留する目的の達成の上に非常なこれは成果をもたらすゆえんであるということをよく納得、了解を求める非常な幅の広いものがあるのではないかということを、先日も行つて承知して参つたのでありますがパッテン代将と会いましたときも、このことに直接触れることは私の職務の範囲内でありませんから、辞退いたしおきましたが、微かに私はそういううとも感じて参つたわけであります。要するに我が方に対しての先方の信頼を何ら危殆なくせしめるということによつて、これは只今政務次官が現在の協定途中において裁判権の問題が非常に重要な問題となつていると言うのでありますが、この問題は安保条約、行政協定の問題、これなどが非常に大きな問題として取上げられたのでありますが、そういうような取扱でなくて、国連軍に対する取扱はもつと楽な気持でやつて頂きたいと思うのであります。私は常識的に申しますれば、これは自主的に支障なく国連軍との間が行われておりますので、我が国の言葉で申しますれば、いわゆる郷に入れば郷に従うというようなことが、昔の常識なりますが、その郷土に入つて郷土の風習その他に従うということは、要するにそれによつて入つて来た者も安心してその郷土に住む、それから迎えた郷土の者の間にも、それによつて非常な平和な気分が漂つて、そうしてそこに相互扶助協力の態勢が整うものである。若しその郷土に入つて郷土のことに従わないということになりますれば、その事態々々が直ちに一つの異分子となつて、そうして異分子となつたところの存在が、郷土からも、何となしにその入つた土地からも常に警戒の目を以て見られることがないにしても、入つておる者も何か常に兢々とした態度でそういうものに臨まなければならんということでありますが、私は呉における英連邦軍の裁判権の問題はまさにそういうふうに解釈をして、そうして連邦軍の協定の当事者に向つてこれを外務省が折衝なさるということで、大体私は成功なさるのじやないか、若しこの裁判管轄権の問題が安保条約と同じようなことでこれを締結をするということになりますれば、外務省当局としての国連に対する誠意の運びということに非常に欠くるものがある、そういう結果になるのじやないか。恐らく私はこれは真に人情の機微をよく穿ち得てよく話し得るならば、却つてこれは連邦軍の当事者、国連側の当事者というものは、裁判管轄権を我がほうにあれさせるということによつて、安心してこれは行けるのじやないか、あそこにいるのは皆我がほうの味方で、我がほうの同族としてあそこにおるわけでありますから、その点は案外楽にできるのじやないか、かように思うのでありますが、これに対しては御答弁を煩わすのも甚だあれでありますが、今私から申上げたような感覚からいたしまして、只今の裁判管轄権の問題がどういうような外務省としてはお見通しであるか。それからこれは今申上げたようなことで現在においても何らか進める余地があるのじやないかということを一つお尋ねをしたい。なおこの問題は、ここに政務次官、それから事務当局者もおられますが、外務省当局の一つの何といいますか、手腕とか力量というような角の立つたものでなくて、如何に日本の外務省というものが広い視野の上におつて物事を情操的に、杓子定規でなしに、いわゆる民主的に我が外交の行き方を行つておるかということを象徴するところの、いわゆる小手調べじやないかというくらいに、極めて私は興味と注目を以てこの問題を見ておるものでありますが、これに対しまして、今日まで非常にむずかしいとおつしやるのでありますが、どういうところがむずかしいのであるか、そういう点を一応御説明を煩わしたいと思います。

石原幹市郎自由党外務政務次官

○政府委員(石原幹市郎君) いろいろお話がございましたが、よくお話の趣旨を参考といたしまして、只今これらの折衝に当つておりまするものに意向を伝えたいと思います。裁判管轄権の問題はこれはやはり先方と最も折衝を要する、又恐らく最後まで残る一つの問題ではないかと思うのであります。併しこの問題にはおのずから国際法の原則の上に、或いは国際関係に、又最近では外国にいろいろ軍隊が駐在といいますか、しておる例もたくさんあるのでありまして、いろいろの国際協定といいますか、条約があるのでありますから、それらの条約、協定、先例をよく調べまして、日本といたしましては最も国民の納得を得るような点でこの問題を解決いたしたいと努力をしております。先方の言つておることは必ずしも我がほうの言い分と合致いたしておりません。そういう点について交渉委員は挙げて適切なる妥結を見まするように努力中であります。御趣旨はよくわかりましたので、外務省当局によく伝えておきます。

平林太一自由党

○平林太一君 今次官から言われておりますことは、感覚が非常にどうも抽象的のお話でありますが、こちらからいたしますれば、これくらいのことは、お引受をいたしましたという、外務委員会に対しましても一つそれくらいの御決意があつて然るべきものと思います。すでに先の行政協定などにおきましても、裁判権の問題は、国民の非常な関心を集めまして、同時に非常に不満の意を表され、折角成功したかの条約の条項に対しましても、この問題が何かその効果を非常に弱めたということに相成りましたので非常に私は残念に思つておるのでありますが、このことはただ一片の呉、広島という一つの区域における国民に対する事柄でありますが、これだけは是非私は成功せしめたいとひたすら外務省を私は支持し又鞭撻する上におきましても、そういうことを通して、この際一つ大きな納得の行く日本の独立国としての外交がここに初めて生れたのであるということを是非立証するように一つ願いたいと思います。これに対してはなかなか実際におきましては御苦心もあることでありましようし、随分面倒なことでもあると思いますが、十分一つ日を延しまして、もはや時日の問題は二十六日は経過いたしたのでありますから、そう一日、二日を争う必要はないと思います。十分一つ日にちや時間をかけてこの問題は十分ねばつて、そうして真に我がほうの真意というものを先方に了解せしめ、そうして安心せしめて、この管轄帰属権というものが国民の安心と納得の行くような方向に、これは全体の我が国の政治の大きな一つの性格といたしましても、この際そういうふうになされることに一段の御苦心を願いたいと思います。これはすでに先に安保条約、行政協定が結ばれたが、裁判管轄権の問題もこれと同じようだというようなことのないように、一つこの際御了承を願つておきたいと思います。

石原幹市郎自由党外務政務次官

○政府委員(石原幹市郎君) 了承いたしました。

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) ほかに御質疑はございませんか……それでは私からこれに関連してちよつと伺いたいのですが、佐世保の問題はどういうことになつておりましようか。只今佐世保の市長もここに参つておつたのでありますが、折衝中の返還の問題については何か具体的に変つたことがありましようか。

甲斐文比古外務省国際協力局次長

○説明員(甲斐文比古君) 佐世保は国連協定と違いまして、先般定めました行政協定に基く施設区域についての協定で、佐世保に関する施設の返還、或いは将来提供するということがきめてございます。あの当時新聞には大体成功を伝えておつたのでございますが詳細についてお問い合せがございますれば、成るべくお答えいたしますが、今ここには資料は持つておりません。

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) それでは只今の呉の請願につきましては、採択することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) それでは只今御審議を願いました請願六件につきましては、全部採択と決定いたしました。つきましてはこれを議院の会議に付することを要し且つ内閣に送付することを要するものであるとの決議をすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) 御異議ないものと認めます。それではさよう決定いたします。  ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

有馬英二改進党

○委員長(有馬英二君) 速記を始めて。  それでは本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十八分散会

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