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13回国会参議院1952/07/26

運輸委員会 第36号

発言数
132
登壇者
18
会派数
4
開催日
1952/07/26

会議録

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) それではこれより運輸委員会を開会いたします。  先ず理事岡田信次君が七月十一日運輸委員を辞任せられましたが、岡田君は理事でありましたから、理事が一名欠員となつておりまするが、二十五日再び委員に復帰されましたので、各位の御同意がありますれば、成規の手続を省略して、理事に岡田信次君を指名いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) 御異議ないと認めます。よつて岡田信次君を理事に指名することに決定いたします。  次に一般運輸事情に関する調査中、輸入自動車に関する件を議題といたします。本件に関しまして本日参考人として石田君ほか五つ名御出席を願つておるのであります。これより順次参考人の御意見の御開陳を求めたいと思いまするが、それに先だつて、当委員会におきまして、本日これら自動車に関係のある専門のかたがたに御参集を願つて、当委員会において審議の参考上御意見を承わりますについて、ここに至りました点を一、二申上げて御挨拶に代えたいと思います。  乗用自動車によりまする交通の現況並びに将来のあり方につきましては、当委員会においてかねて折角検討いたして参つたのであります。これは單に自動車という立場でなくして、当委員会といたしましては国政調査の一事項として、運輸行政の見地からその点をどういうふうに考えたらいいかということをかねて審議いたして参つたのであります。その結果、現在相当老朽車も運行いたしておるような現状にも見受けられるのであります。従つて安全な輸送を確保いたしますためにも、急速なこれが代替が必要ではないか、これらの点に関して各位の御意見も承わりたいと思うのであります。なお又一方ガソリン事情につきましても相当いろいろ問題があるやにも承わつておりまするし、さよう了承いたしておるのであります。なお又タイヤ事情につきましても最近は大分好転しておるようでありますけれども、果して現状は如何であるかどうか、これについても御意見を承わりたいと思うのであります。台数につきましては、輸送の観点から相当当委員会といたしても関心を持つて参つたのであります。最近相当政府においてもこの点に対しては憂慮して台数も大分改善されたようであるけれども、輸送の点から、殊に輸送の見地から見まと、相当いろいろな問題が残つておるようにも思いますが、それらの点に対しては種々各位の見地からどういうふうに考えるか、なお又政府としてどういうような対策が必要であるかという点についても御意見を承わりたいのであります。なおこの講和が発効いたしまして、特に自動車輸送に対する一般の自動車需要というものは急増いたして参つておるのでありますから、当委員会としては自動車に関する需給の関係、殊に国産車の採用状態、或いは利用、そういうような点についても相当な問題があると思うのであります。なおそれと同時に外国の自動車の輸入をどういうふうにしたらいいか、又外国自動車と国産自動車との利用のバランスをどういうふうにしたらいいか、これは單に自動車という立場、当委員会といたしましては、業者の利害関係を離れて輸送行政の面からどういうふうにしたらいいかという点について業者としての立場も勿論あろうかと思いますが、それらの点についても御意見を承わりたいと思います。なお又国産車或いは外国車の性能、或いは価格、そういうふうな点についても、これは又輸送行政、交通行政の点から相当問題でありますから、専門のかたがたから親しくお話を承わりたいと思います。問題はこの自動車による交通需要を如何にして満足してこの線について正確な輸送を国民に供給し得るか、そういうふうな点について専門家の各位から意見を承わりたいというのが当委員会においての本日のお尋ねいたしたい趣旨であります。実は暑中でありますし、なお又御多忙のうち、本日は各位皆お揃いで御出席願つたことに対しては、当委員会としては感謝に堪えない次第でありますが、大体要点を主にして十五分くらいの程度、多少の長短は結構でありますが、大体十五分くらいの程度でできるだけ結論的に当委員会の審査の参考になりまするように御発言を願いますれば非常に議事の進行上よがろうと存じますが、その点をお願いいたしまして、それでは順次これから御発言をお願いいたしたいと思います。

高木正夫緑風会

○高木正夫君 私はこの前に政府側といたしまして通産省の機械局長並びに政務次官、運輸省の整備部長に私御出席を願うように要望いたしておつたのでありますが、本日はお見えになつていないようでありますが、これはどういうわけですか、事情を承わりたい。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) 只今高木君のお話に対しましては、当委員会に出席するように手配しておきましたが、なお当局においてもいろいろ事情があるようでありますから、今事務局に対して更に出席を要請するように催促いたさせます。

高木正夫緑風会

○高木正夫君 私は折角こうして業界の重鎮のかたが揃われたのだし、我々だけ意見を拝聴するのも結構でありますが、行政の責任者として今申す人が是非出席願いたいと思うのでありますが、なお皆様がたの御意見に従つていろいろ政府にも質問しなければならんことがあると思うのであります。かねそれ申上げておつたのでありますが、今日出席していないということは甚だ私は遺憾に存ずるのでありますが、委員長において適当な措置を即刻願いたいと思います。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) 承知いたしました。それでは順次御発言願います。  先ず公報にある順序でお願いしたらどうかと思います。先ず石田君。

石田退三トヨタ自動車工業株式会社社長

○参考人(石田退三君) 御指名によりまして、私トヨタ自動車の石田であります。実は私自体は自動車のことに関しましては、まだ駈出しでありまして、はつきりこうした皆さんのお歴々の前で詳細を申上げることはどうかと思いますが、一応私が今日まで承知いたしております私の国産自動車の生産状況だけ申上げて御参考に供したいと思います。大体私どもが考えておりますことは、現在乗用車が約五万くらい保有されておるかと存ずるのでありますが、このうち約三万台は取替えなければならん老朽車になつておるかと存じます。なお五年後においては大体今日の水準から参りまして、約六万五千台から七万台くらいの数を保有して頂くのが線にマツチするのではなかろうかと、こういう考えから私ども生産もいたしておるわけであります。五年間に需要をしなければならん数字が大体四万五千台から五万台くらいの見当になるかと思いますが、従つて一ヵ年の需要量は約九千台乃至一万台は是非必要があるかというふうな考え方をいたしております。ただ国産乗用車につきましては、御承知の通り、長い間製造禁止をされておりまして、やつと昭和二十二年になりまして年間千三百台の生産が保有できたというような状態であります。その後二十四年になりまして全面的に解除になりましたので私ども戰前に帰りましてできるだけ急速な準備を進めて参りたいと思つておるのでありますが、御承知のような経済界の状況で金詰りと材料とかに災いをされたのと、戰争中に随分酷使した等によりましてその生産が全く遅々として進んでおらんわけであります。需要家のかたがたには非常に御不便をかけ、又同時に機械技術的なブランクがあつたために今日世間で非常な批判を仰いでおるわけでありまして、私どもは特に非常な責任を感じておるわけであります。特に乗用車業からの叱咤、激励に対しては常に私どもは感激いたしております。又その線に沿うべく努力して参つたのでありますが、大体今日までの生産過程を眺めて見ますと、二十二年は御承知の通り三百台、二十五年に約千六百台、二十六年に四千二百二十四台、二十七年は七月までの生産が合計で千八百四十六台になつておりますので、本年度には大体五千台の線まで到達ができるであろうという予定をいたしております。従つて二十八年度は大体七千台くらい、生産目標が達成できるというような考えをいたしております。特に日本の台数及びこの台数の幅をこれを緩和いたしまして我々の会社を例にとつて見ますと、大型と小型とに進めることが至当だという考えを以ちまして、今日まで小型のトラツク乗用車合せて大体六百五十台くらいの生産をいたしております。生産能力といたしましては、トラツクが五百五十台、その他乗用車が約四百五十台くらいの線までは達成できるというような考えでいるわけであります。今後生産の最大限はトヨダ自動車だけで申しますならば、大体六百五十台から七百台、そのうちトラツクで四百台から四百五十台、残りを乗用車に振向けるような考えをいたしておるようなわけであります。なお乗用車の需要も非常に旺盛になつて参りましたので、私どもの生産計画といたしましては、昨年の夏ぐらいから統制解除に入るということも予想いたしまして、それぞれ社内整備をいたしまして現在大体手配中でございますので、年内にはこれが完備を見ようかという考えを持つておるのであります。従つて当所だけで申しますならば、月産大体三百乃至三百五十台ぐらいまでは持ち上げられるであろうという予想をいたしておるのであります。ただ将来のトヨダ自動車の目標といたしましては、どうしても月産五百台ぐらいになりませんと価格の点その他におきまして非常に難点がありますので、売れる売れぬは別問題として整備は一応五百台の整備をいたして参つております。なお戰争前は非常に自動車は恵またれ産業と世間で言い囃れているように、いろいろな自動車事業法その他で保護を受けておつたわけでありますが、戰後はそのような保護政策は殆んどないと申しても差支えないかと思うのであります。ただ最近の輸入自動車に対する関税で、私どもは保護を頂いておるということが一つの大きな保護政策の中に入つておろうかと思うのであります。仮にトヨダ自動車の今日一応乗用車生産計画を立ててりますおのは、社内整備として第一期に一億七千万円、第二期に三億八千万円、これも自己資金で全部賄いまして着々只今整備中で、アメリカの新鋭機械も入ることができ得ると存じておりますので、これができますれば爾後において五百台までは生産ができ得るという自信を持つておるわけであります。なおここで特に御盡力を頂きたいことは、日本の機械産業の生産額が約四千三百億見当になつておるのであります。このうち自動車産業が占めております数字は約八百億になつておるのでありまして、これに又従事いたしております従業員の数は約全体で、工業界の調査によりますと七万三千人に上つておるのであります。なおこの性能に関しましては、私どもは目標といたしましては一応でき得るだけの経済車を作り出すということ、その次に考えておりますことは日本の道路に勘案いたしましてでき得るだけ小型車に集中をいたして参りたい、又なおできるだけ、この最近こそ多少よくなりました道路ではありまするが、今日までの道路には十分これに堪えられ得るような堅牢さを持ちたいという考え方等を加味して今日まで生産をいたして参つておるのであります。従つて到底三万台の性能には長い十年に亘るブランクの間の技術低下はこれは否定することはできんので、私どもの作つておる車が優秀だとは決して申しておりませんが、併しながら私どものやつておりますことはでき得るだけ実用的な車を作りたいということで、現に非常に早く傷むという欠点を、シリンダーの磨耗防止の装置を三月から実行いたしまして、この成績の見るべきものがあるので、今後は非常な御好評を頂けるものという考えをいたしております。なおそのほか防塵製置その他でき得る限りの私どもの持てる智慧を今日まで集中して、なお今後でき得るだけ早くアメリカの水準に飛び付きたいという野心で、今日生産をいたしておるのであります。又価格の問題になりましては、御承知の通りこの朝鮮特需以来非常な暴騰をいたして参つておりますので、今日下げ澁つておる関係がありますが、現に仮にアメリカの鉄鋼材と比べますと、普通の鋼材が先ず一倍半、それから薄板に至つては二倍二分という高価な値段になつておるのであります。而も私どもここで皆さんに訴えたいことは、一番私どもは終戦直後泣きに泣かされた問題は、終戰直後におきましては僅かに三五%の歩止りしかなかつたのであります。最近辛うじて七〇、七五の線に辿りついて参つたのであります。この三〇、三五の歩止りでどうしても皆さんに安い車を供給することはなかなか困難性があつたわけでありますが、漸く最近この線が七〇になり、七五%に上昇いたしましたことは、今後現在皆さんが非常に設備の改良、その他によりまして改良生産方式をとられることによつて、その質がよくなると同時に、最近は各メーカーといろいろ御相談を申上げまして、自動車に極く適当なる寸法のものを頂き、なお自動車に適当なる材質のものを頂く、なおできるだけこの材質についての検討は、材料メーカーと自動車技術メーカーのしよつちゆうの技術懇談会によつてこれを打開して行こういう考えをいたして参つたのであります。ただ御了承頂きたいことは僅かに五十台や百台の車でするにいたしましても、私ども社内の生産費用は、僅かに三五%になり、外部に仰ぎますものが六五%乃至七〇%を外部に仰ぐ現状におきましては、価格の値下げもなかなか容易ならんものがあるのであります。併し使うおかたのことも考えまして、最近鋼材会社とも十分なる協調を遂げまして、特に鋼材会社が非常な御協力を頂くことにお約束を頂いておりますので、今後は急速に価格の引下げもできるでありましようと思いますし、又同時に何がしかアメリカの水準に追いつくことができるような態度が作られると私は信じておるのであります。特に又価格の引下げのポイントといたしましてはボデイーをプレス化する、これは御承知のようにアメリカのように何千何万台のものならプレスは容易なことでありますが、五十台百台ではなかなかそういうことはいろいろにかかりがありまして、将来を楽しみにいたしまして私どもの会社におきましても、すでにプレス化を実現すべく最善の努力をいたしております。又その他備品の改良、或いは中小企業のごときは、本当に血の出るような思いをして値を下げて御協力を頂いております。又製品を改良することに親子揃つて食う物も食わず、私はしよつちゆう小言も言われておりますが、お粥の中に御飯だけでも入れて食べさしてもらいたいというのが、現在の自動年の中小業の現状であります。なおここで特に委員のかたがたに強調して私はお願い申上げたいうことは、私はもう一方に紡織機の生産をやつております。これが各国それぞれ全部戸を閉めることを最近では計画をいたしております。御承知の通りパキスタンでは繊維製品の関税の値上、或いは印度のごときは紡機が、先年英国或いはアメリカによつて作り上げられる、まだできもしないうちからすでに昨年は紡機の輸入禁止も実施されております。又織機の平織機は昨年紡機と一緒に輸入禁止になりましたが、本年の六月二十八日に自動織機の輸入禁止まで発令されておるのであります。又濠州方面の繊維製品の輸入防止方法につきましては深刻なるものがあるのであります。又私ども関係いたしておりますブラジル方面の輸入、或いはメキシコの輸出が一縷の望みとして紡織機を考えておりますが、この方面におきましてもだんだん輸入防止の手段を講じられつつあるのであります。特に戦前インドが七割関税で我々の綿製品を売つたことを思い起しますとき、各国金がなくて自国の金だけで買えないで到る所で輸入防止を企ておることは十分御存じのことであろうと思うのであります。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) ちよつと申上げますが、その点自動車に相当関連がある問題だと思いますけれども、時間も大分過ぎましたので、できるだけ自動車に関連して……、決して関係がないとは申上げませんけれども。

石田退三トヨタ自動車工業株式会社社長

○参考人(石田退三君) かような状況にありますとき、私どもが、常に自動車の産業に携わつておりまする者が考えておりますことは、われわれ全自動車産業が七万人の人間が今日非常な憂目を見るようなことがあつたとするならば、この失業人はどういうふうな取扱をできるかというようなことが非常に心配されておるのであります。で、どうしてもユーザーのかたにお縋りをして私どもに御援助を頂く。これだけの力を頼りに私どもは生産を継続いたして参つておるのでございます。従つて今後我々は如何なる状態になりましようとも、我々としてはできるだけユーザーのかたがたのお気に入るようなものを作り、お気に入るような値段までコストの引下げをやらなきやならんと考えておるのであります。ただここで一言附加えて申上げたいことは、我々の傘下における労働者は賃金が一番高いといつて世評は非常に喧々ごうごうたる御非難を頂いております。これも十分了承をいたしておるのであります。而もこれらの問題につきましての私どもの考え方は、とにかく現在生産を上げて、その生産を上げることによつて賃金を殖やすという制度より労働者を救う途はないという考え方で今日まで参つておるのでおります。生産の高になりますると、今日までは大体三割七分ぐらいの生産が殖えておるのであります。従つてこういうようなことを勘案いたしますると、価格の値下げも明日からすぐ値下げせよということは到底困難ではあろうと思いまするが、現実に私どもは小型の乗用車は今月からぼつぼつ値下げを開始いたして参つておるのであります。今後鋼材メーカーと相協調して、又先ほど御質問の中の一点にありましたタイヤ会社もだんだん軌道に乗りつつあります時、このタイヤ会社の値下げ等も相加えて順次値下げを断行して参りたい、そしてユーザーのかたにできるだけかわいがつて頂きたいということを私どもは考えておるのであります。要するに私どもとしては、一文でも多く外貨を獲得すべく一面努力いたすと共に、又一面私どもはこの外貨を使つて頂かないように最善の努力をいたし、又この線に沿うべく私どもはやつて参つておるのであります。ただこれは私自体が自動車の技術屋でありませんし、單なる商売人でありまして、今日日産の社長もおいで頂いて技術上の説明もして頂くともつとわかりやすいという考えをいたしておるのでありますが、ただ單なる私のいわゆる現在と将来観とでも申すようなことをお耳に入れ、そうして御参考にして頂ければ非常に結構だというふうな考え方をいたしております。ただこれが育つ間は、甚だ私ども虫のいい話でありますが、或る程度関税保護を受けなければならないという考えを真剣に考えておるのでありまして、この関税を撤廃して頂いても私どもが自立ができ得る機会を一日でも早くするために最善の努力をいたしておるのであります。  甚だ簡單でありまするが、以上まだ数字その他の資料につきましては御質問によつてお答えをいたしますが、概略を申上げて一応御参考にしたいと思います。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) いずれ後ほど各参考人の御発言に対しては各委員から御質問等がございますから、それでは次に梁瀬君にお願いいたします。

梁瀬長太郎OAS委員

○参考人(梁瀬長太郎君) それではOASの委員として申上げます。極く最近に機械局の車両部自動車課から我々業者に対して今後はこういうふうにするというものを発表されたのについて、それをちよつと先ず時間が短うございますから趣く必要な点だけ申上げて見ます。  一九五一年には外国車を二千八百入れて国産車を三千二百、五十二年には外国車が二千二百のドメステイツクのものを六千台、一九五三年、来年は外国車全部で千台、内国車を七千台、その翌年には七百台、七百台、七百台とこういうふうに小さい数に落してしまう、そうして国産車は七千、七千、七千と続けて行く。すると五十六年までのトータルを見てみると輸入車は八千百台になつて、国産車が三万七千二百になる。こういう明瞭なる数字を示されたのを見まして、私ども輸入車に関係している者はびつくりしてしまつて、これは大変である、根本的の間違いに陥つておるということがわかつたのについて、どうしてもここに意見を申上げたいということができて来たわけでございます。それでこればかりの、大体から言つて七千七百ばかりを以て日本の乗用自動車を満たして行くならば、しまいには何にもなくなつてしまつて大変な状態ができる。文化国家どころの騒ぎではない、必要なる用も間に合わすことができないような時代に向つて進みつつあるという、こういうことが見付かつたので、我々の意見を申上げまして、そんな妙なことをしては駄目である、如何にも事情に暗いおかたの考えのようであるからして、そんなに自動車のことを知らないのならば一つ代つて頂いてもよし、又製造ということのみに頭を突込んで通商ということは見えないのならば、その通商のほうは別途の通商局などで扱つてもらつて代えて見たらどうか。余りに何か自動車に暗く、且つ製造のことに頭を突込んだきりでわけのわからないかたのようである、こう判断するわけです。先ほど小酒井さんからも御発言がありましたが、機械局のかたが見えないことは誠に遺憾と思います。大体を申しますと、今国内に保有している量は約六万台と我々は考えております。そのうちで月に一割ずつ六千台ずつは今後殖えて行くのが自然の形勢であると思います。それで、その六万台のすでにある車のうちの三万台というものは、又詳しいかたがあとから申上げましようが、すでに車の年も十三年何ヵ月を経て老朽にも何にも人間にすれば八、九十になつた車が三万台あります。これはもう直ちに代えなければどうにもしようがない。これを国産車を以て代えればどうかというと、国産車の寿命というものは悲しいかな今は誠に短く、不完全なものであつて、一年もたてばがたがたし始めて、二年もたてば寿命が終るというふうに、みんな営業を長くした人間は思つております。私どももここに四十年近くこの業をしておるために、頭の中に平均こうなるんだということが見えておりますが、まあその頭に基くとこんなものが出て来ます。三ヵ年間にこれを代えるというと一ヵ年に一万台ずつ要るのです。即ち六千台の増し車、取替え用の車一万台を加えると一万六千台ずつ要るのです。今年度国産車が六千できるとして引いて見ると、あとの一万台はどうしても外車を入れなければならないという算盤が出て来ます。そのほかに駐留軍人の持つておる車が約二万三千台、運輸省の前調べであるそうです。これも五年間れだんだんに彼らが売つて日本人のほうに廻すとして、二割を見ますと四千六百台、これは日本人用にだんだん廻つて来る。その四千六百台を一万台から引くと新車が五千四百台くらい日本人用に向けられなくては現状さえも保てないというふうに減つてしまうのであります。それでその軍人が又新らしい車を要求する、自分の車を出すと同時に彼らは買求めるのですから、その四千六百台は又あとから附加えなくちやなりませんので、結局年々一万台くらいを入れなければ現状を保つて、非常なる老朽車を代替をして行くということはできなくなるのです。ここにちよつと差挟んで国産車の状態を申上げますると、一九三八年で外国車の輸入はぴつたりとめて、これはトラツクまでとめたのです。それで軍が世話をして自動車製造事業法というものを作つて、誰か国産車を作らんか、私どもも再三慫慂されたけれども、これは算盤の合わない芸当ですから、おやめになるように、そうして外国と組むようにという案を立てて上げたのですけれども、あとから喧嘩をしなくちやならんと組むわけにも行かなかつたと見えて陸軍が許しませんでした。それで日産やトヨダの会社がこれに携わつた。その後はトラツクのみを作つておつて、たまに楽しみくらいに乗用車を作つたけれども、それは殆んど乗用車係りの稽古は今日までしていなかつた。先ほどお話のように二百や三百作つても只のお稽古で、向うではプレスというようなぽこんぽこんと打ちあけたようなボデイーを作つている際に、こちらではハンマーでひつぱたいてでこぼこのボデイーを作つて、横から見ると情ないような始末であります。こういうものであるからして、私の大きな考えは、国産車は大体においてトラックとデイーゼルのバスと……デイーゼルなんかはアメリカでも数が少いからなかなか値が高いのです。競争しやすいものであるからこの辺をしつかりお作りになつて、輸出向けに作らせるのもよし、だんだん安いよい鋼鉄を取入れるようにする。アメリカのように乗用車を作るということはプレス技術もいいようでありますけれども、アメリカのミシガン湖の北側の成るスチールでなければよくて値の安いスチールは得られないというような細かいところまで行つておる。そういうような状態ですから、この点、はよく考えて算盤の合うトラック、バスでも精を出して作つて頂いて、乗用車には手をお染めにならんほうが経済上却つてよくもあり、国家全体としても又徳用である。何となればあとで業者のかたが御説明になるでしよう、六万台中主に自家用車が多いのですが 一万台ほどはバス、トラツク、タクシー、ハイヤーのかたが使つておることは、これは数が少いが朝から晩まで営業として使われておるのであるから、あらゆる計数を勘定し、算盤に合う合わんとかいろいろ細かい計算ができております。従つてどういうものが得であるかということは、非常によくわかつて、どうも日本では不思議に、不思議ではない、世界中そうであるけれども、アメリカ製の車が長く持つてわりかた徳用であつて、人間の数も乗せられて一番使つて徳用なのです。次にはヨーロツパの或る種類の車が徳用である。国産は残念ながら壽命も短かし、乗り心地も悪いし、今のところでは関税と輸入税の暴騰によつて、或いは輸入の制限統制によつて、一脈小さき命を保つておるのであるけれども、これは国産車自動車製造業者のために十分にお考えになつてやめられたほうがお得であると差出がましいけれども、私どもは思うのです。それで何が故にこれをお作りになるかというと、恐らくは私は経営者のほうはつまらんということはおわかりであるが、技術者が国産乗用車ぐらい作らせなければ面白くない、何とか我々の楽しみに作らせろ、そうは言わんけれどもそういう気分を持つて言うので、これが抑え切れないのでこれをお作りになつているのではないかとさえ思つた。淺原君でもいればこの点話合つてわかると思いますが、私はこれを長い経験で以て信じております。それですから細かいことをちよつとまだ時間がありまするので申上げて見まするというと、この業を我々はやることによつて過去四ヵ年間に外国人にアメリカの車を渡して二割五分くらいのドルの利益を攻めました。四ヵ年やつて二割五分であるから殆んど元銭は取返して、今国家のドルのお世話に私どもはほんのぽつちりなつているかなつていないかであります。今後ともこれを利用するならば、外国人から二割五分程度の、もつと多いのもありますが、平均して二割五分以上の利益をもらつております。で、これを以てどんどん売れて行きますから国家のドルはなくさないという算盤になります。そしてアメリカ車とヨーロツパ車の比較はどうかいうと、どうしてもアメリカ車を入れたほうが国家のため徳用です。使用者のためにどうしても徳用であるから大きな数字をアメリカのものにして頂いて、小さくなる、ほどよきところをヨーロツパに廻わして頂く。ただ今パウンド・スターリングの金が余つている。又オープン・アカウントの金が余つているからこのほうは入れてもいい。日本人が円で売つてもいい、アメリカのほうはドルが拂底だから円で売つてはいかんという御沙汰が出ておりますが、この辺も少々おかしいと思うのであつて、日本の車のほうがドルを稼ぐことができるのみならず、強さにおいてえらい違いがあつて、ちよつと目先で東京駅から駈出す車は、小型は値が安いからなんというふうな乗り方を今しておりますが、あれは壽命が短かいので年々衰えて来る。経営者が驚き、お客も疲れが多いのでくたびれて来るであろうと思う。かようにして長い道中を見れば、パウンド・スターリングというものはしよつちゆう余るべきものでもありますまいし、将来輸出の途もありましようから、幾らかその傾向はあるでしようけれども、ドルとても随分たくさんの分量が、今でも四、五億ドルが日本の手持ちになつているので、あんまりこれを悲しんでびくびくせんでもよろしいのであつて、ちよつとアメリカなどの気分を変ちくりんにしてしまつて、日本から出る品物に輸入税をうんとぶつかけられたら大変なことになると思います。輸入税も今四割というのもちよつと……。戰前も三割五分でありましたが、三割五分ぐらいにして部分品も何とか二割五分ぐらいにして、今アメリカのチエンバー・オブ・コンマースの連中にしても、日本のトラツクまで取上げない。競争すれば皆取れることは彼らは百も二百も承知でありますけれども、そこまで行かずに乗用車だけを入れさせるのが穏当であろうと彼らも言つております。私どももたびたびこれを聞きますが、国と国との間の、單に人間と人間との話合いというものはこの辺につくべきものではないかと私どもは信じているのでございます。それから時間がもう少しある。自動車の輸入高というものを全体の輸入の金額に比べて見ますると、僅か〇・五五%しかなりません。実に九牛の一毛でこの自動車のみを神経過敏にそんなに見なくても、くだらないもつと人間の役に僅かしか立たんものがたくさん輸入されておるから、自動車というものはなりが大きいので目立ちますけれども、さすがに人間を運び、企業の開発に役に立ち、どうしても仕事を起す、日本を再興するのには荷物の運搬よりは人間の運搬、重要なる人間が自由に足早く相談するということが真つ先でなければならん。私は関東大震災のあと、全部がぶち壤されたあとに、私は人間が、先だという見込でたくさんの乗用車を入れて見ました。或る者は荷物が、先だと言つてトラツクを入れて見ましたら、これは乗用車のほうが勝ちまして何層倍かの車が売れました。これは皆さんの御承知の通り、世界中でトラツクの数が多くて、乗用車が少いという国は非常に非文明国の証拠になつております。日本の乗用車は十万台くらいなければ一人前の働きはできないと、これは身勝手かもわかりませんが、そう思うのであります。それから中古自動車取扱上の諸問題、これもどうも変なことをして二千台クーポンを出したからこれを売れという、然るにほんの僅かばかり七十五万ドルのドルをくれたきりで実際買わないから、この実効は、半数以上はクーポンに終つております。如何に事情がわからんでも余りくだらんことはなさらんほうが国家のためよろしいと思います。かくのごときものでありまするからして国家全体の上から見てほどよきところに御処置を下すつて、今外国車の輸入をやめて国産車で間に合せるということは甚だつまらん考えであつて、例えば三、四歳の子供の手を取つて、これを引つぱり廻せば一人前の競走に出られるか、オリンピツクに三つ、四つの子供の手を引いて出そうという考えのように我々には見えます。もつと実情に副つたお考えをこの国会の諸公に持つて頂いて、機械局長などに来て聞いてもらいたいのですが、今日いないのは残念ですが、(「いるぞ」と呼ぶ声あり)おられるのですか、これは失礼しました。私はこれを四十年の経験に照して固く信ずるものであります。時間が参りましたので、これで失礼いたします。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) ちよつと申上げますが、先ほど来要求の機械局長は先ほどから見えております。なお通産政務次官は今余儀ない会議で欠席しておりますけれども、これが済み次第できるだけ早く出席するということであります。  では次に櫻井俊記君にお願いします。

櫻井俊記東日本カイザーフレザー社長

○参考人(櫻井俊記君) 私櫻井でございます。本日は日本カイザーフレザー社長として出席いたしたわけでありますが、私の本業というとおかしうございますが、もう一つ三菱重工業の社長をしております。元東日本重工業であります。それとの両方の関連性から話をいたしたい、かように考えております。私のところではアメリカにございますカイザーフレザーというコンツエルンがございまして、ステイールとかアルミニユームとか、ジプサムとか自動車、造船、飛行機等をやつております。コンツエルンの一つとしてデトロイトでやつておりますカイザーフレザーという会社と提携いたしまして昨年から新らしく売出しました中型車のヘンリージエーと申します乗用車を主として東洋に販売するという目途を以ちまして、私どもの重工業のほうで組立てをやります。それを子会社でありますカイザーフレザーのほうで販売する、かようなことを考えまして昨年から実施して今日に至つております。これに気が付きました目的は御承知のようにアメリカの労働力は非常に高価でありますのに反しまして、我が国の労働賃金は非常に安いのであります。それを利用いたしましてせめて最後のアツセンブルを日本でやる、運賃を拂つて海を渡つて参るのでありますが、それを組立てまして、更に組立てた車は再び海を渡つて海外に出るのでありますが、それを考えましても僅かばかり高い値段でペーする。そうすることによつて我が国がドル貨を獲得し得る、こういうことでこの事業を始めましたのであります。最初は日産五十台くらいでしたが、だんだん大きくいたしまして月産千台くらいやるつもりでおつたのでありますが、なかなか事志と違いまして、まだ辛うじて五十台前後の現状であります。併しながらお陰様で私の川崎の工場では全部向うの組立てに関する技術を輸入いたしまして向うと全く同じ方法で組立てをいたしております。そうしてそれをカイザーフレザーのほうで販売いたしております。今日まで約五百台海外に輸出をし、ドル貨を稼いでおるのであります。それは私も学校を出まして約三十数年航空発動機を出発といたしましてかたわら自動車も三菱でやつたことがあります。日本の自動車の技術というものは極めて貧弱でありまして、これは皆様御調査の結果十分御承知と思いますが、到底こんなことでは世界に伍して行くなんということはおこがましいことであります。そういうことを、幾らかでも自動車の生産技術を向上するということにお役に立てばひとり我が社だけが儲けるのでなく、日本の自動車、日本の工業界の進歩に貢献することができると考えまして以上申上げましたようなことを開始して今日に至つておる次第であります。私のところは單に自動車を輸入して販売するというだけでなくて、自動車の部前品を輸入いたしまして、それをアツセンブルして、そうして売る、こういう段階を今のところとつております。将来は向うとの話合いによりまして、できるだけ国産化して国産の安いものでいいものを作りまして、日本の工業もできるだけ取入れよう、そうして関連産業である自動車の下請、その他材料、そういうものも一緒に潤したい、かように考えております。現に着手いたしまして、国産化を先ほど御説明しましたように五十台、勿論これくらいではペーしないと思いますが、国産化をした場合に……、併しやらんよりはいいと思います。幾らかでも儲ければ、そういう信念でやつております。従いまして私どものやつております事業は、日本の国内においてレーゾン・デートルはあると思います。これはやめるべきでにない。幾らかでも国家の役に立ち、我々も損しないことであるからやつてよろしい。現に実績があるのではないか、かように考えております。然るところ先ほどもちよつと申しましたように、少くともアツセンブルしまして、五十台あたり程度の少数の車では私どもの商売は成り立ちません。如何に国家のためとばいい、我々自腹を切つて損をしてまで我々はやる気はしません。かように考えております。そこで五十台くらいの自動車生産は続けたい。然るに海外の輸出の今日までの実績を見ますと、ブラジル、アルゼンチンのオープン・アカウントの国と協定いたしましてやるつもりでおりましたが、ああいうドル貨の不足しておりますところは自動車は贅沢品でありまして、日本の自動車と向うの米というようなものとのバーターを考えましても、米が非常に高いので自動車をバーターに入れることができないような現状でありまして、目下は辛うじてタイとか沖縄、これに三、四十台のものしか輸出できないのであります。従いまして仮に最小限度の五十台をやるとしましても、三十台輸出すれば残りの二十台、二十五台輸出すれば残りの二十五台、こういうのは国内で販売しない限り我々の事業は継続して行けない、こういう事情にあると思います。一方先ほどの梁瀬さんからお話がありましたが、日本の国家はドルが少いのでイギリスの車は無制限に買つてもよろしいが、アメリカの車はドルが出るために、邦貨で売ればそれだけドルが消費するためにそういうことは売つてもよろしいが、ドルの割当はしないというような算術ですな、これは……。何のポリシイーもない、算術がきめられておるのであります。そういうことになりますと、私どもの仕事も続けられない。国内で売るものはそれだけドルが減つて参ります。実績が減れば来月はその半分しか買えない。再来月はゼロ、そういう恰好になりまして、勿論輸出に向つて最善の努力をいたすつもりでありますが、国家に御迷惑をかけないようなことはいたしますが、せめて最小限度の五十台なり六十台ぐらいの半分ぐらいは国内で売つてもドルの割当はやるというようなことに考えて頂かざる限り、我々のやつておるような仕事をやろうというような意欲を持つておる人間はだんだんなくなるのではないかと、かように考えます。口はばつたいことを申すようでありますが、現に今日まで三百数十台を外国へ出した実績を持つております。これをやはり続けて行きたい。かように考えておる次第でありまして、私は自分の会社のことだけ申しまして、一般論については何にも触れませんで、甚だ手前味噌のようなことを申上げて恐縮でありますが、私が平常信念を持つてやつております仕事の一端を申上げまして、何とか我々の事業が続けて行けるようにお考え願えましたら非常に幸福である、ひとり我々だけでなくて、日本として幸福である、かように考える次第であります。恐縮でありますが、以上を以て終ります。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) それでは次に井上君お願いいたします。

井上正朋太洋自動車株式会社社長

○参考人(井上正朋君) 業者の一人として簡単に申述べさしていただきます。これまでたびたび請願書を大臣その他に出しまたが一向に手応えがないので甚だ遺憾に思つておりまするが、幸いにこの委員会においてどうぞ一つお聞き逃がしにならないように我々の希望の達成に御盡力願いたい、これを先ず以てお願いしておきたいと思います。  大体今輸入業者は四十八社ありまして、ドル地域から輸入しておる会社が十六社、それからポンド区域から輸入しているのが六社、ドルとポンドとの両方やつておる会社が二十六社、合計四十八社ありまして、結局ドル関係の会社が四十二社あるわけであります。最初OASというものがスタートしましたときには僅か数社でありまして、この輸入自動車を我々の日本人の手に収めるというのには非常に苦労したものです。先ず第一にPXが全部やつておつたのをそれを我々がGHQと交渉して取つた。それからその次に外国人が、その時分にバイヤーが非常に入つて来て、先生らが一つやろうというので競争者が非常にありまして、それに対抗して我々は非常に奮闘したものです。それから今度は本社、つまり製造業者との契約におきまして、いやこういう設備をしなければいかん、ああいうものをしなければいかんというので相当の資本も下ろしておるのであります。そうして今日だんだん数が殖えて四十八社になつております。それで私の考えでは、これは当然一つの企業として外国自動車輸入業者としての企業が成立していると思うのであります。併しながら我々も日本人でありますから、正しい国策の線に沿えることはできるだけ協力して行きたい希望を持つておるのであります。ところが私は初めてトヨダの石田さんの話を聞きましたが、これでは我々がまだ生きる途が確かにあるということを確認しました。従つてどうぞ一つ正しい国策を立てて頂きたいとお願いするのであります。  それから、その次に私がお願い申上げたいことは、アメリカの自動車は御承知の通り大きな会社とすれば、ゼネラル・モーター、フオード、クライスラー、こういう会社が大体ありますが、こういう会社はこの頃の日本におけるアメリカの自動車に対するやり方に対して相当の関心を持つております。ということは、それはアメリカの商工会議所においても、アメリカの自動車という委員会を作りまして研究しております。それから商務官のところにも一つの係を作つてそうして若い参事官がこれを専門に研究しております。それからゼネラル・モーターのほうの幹部はすでに新木大使に面会しております。どういう話があつたか知りませんが、多分アメリカの自動車の話をしたと思いますが、量的にアメリカの車が入るのを制限するということは、結局輸入のいわゆる関税を高めるのと同じだという観点で、相当問題になるのじやないかということを私は心配しております。従いまして單に一自動車の問題でありますが、それが響くところは或いは外資導入の問題に触れるかも知れませんし、又先日来まぐろの関税の問題も、これはもうアメリカの商工会議所が非常に骨を折つて到頭あれは駄目になりましたが、相当一生懸命やつております際に、アメリカの自動車に対して差別的待遇をするということはどうであろうか、この点も一つ大きな眼で、一通産省だけの問題でなくて大きな一つ眼から考えて頂きたい。ゼネラル・モーターの幹部、フオードの幹部全部あれは財界の有力者であるのであります。先生らが首を振れば、折角でき上りつつある外資導入が駄目になるということも又考えられるのであります。その点も一つ日本の為政者として大いに考えて頂きたい、こういうふうに考えるのであります。殊にこの頃できました通産省の規則によりますと、アメリカの自動車の中古車を買うときには、一々通産省の許可を得なければいかん、これなんかは甚だ差別的待遇でありまして、なぜ自動車だけにそういう許可が必要であるかという点で、私は質問を受けました。アメリカの商工会議所のビプラツトから質問を受けまして、回答に困つたことがあります。そういうことには成るべく差別的待遇をやられんようにして欲しい、こういうふうに考えます。  それから梁瀬さんがおつしやいましたように、我々が輸入よるものは大部分は駐留軍及びその家族に売りまして、二割五分のドルの口銭を取つて売るのであります。昨年度においてドルの割当を拂つたほかに、それ以外に三十億円の手数料を儲けておるのであります。然るに今年の割当は、六ヵ月間においてドル地域の割当が僅かに三百万ドルでありまして、全体で六百万、これをさつき梁瀬さんが言われたように、全体から見るとたつた僅かに〇・五五%なんです。そういう僅かな割当でありまして、我々の希望としてむしろ回転資金のようなものを割当てて頂いてそれを我々がどんどんこう回転して、そうしてドルをどんどん儲けさして頂くとかいう方法も何とか考えて頂いて、これは為替委員のかたにも私お話しましたけれども今日まで実行になつておりませんが、そういう方法も考えて頂いていいと思います。なぜならば大体が外貨を獲得しておるのでありますから、そういう点……。それから外車を入れると結局中古車になつて日本の国産自動車の非常な脅威になるというようなお考えを持つていらつしやるかたがあるそうでありますが、これは或る場合はそうかも知れませんが、この間うちから運輸省で自動車の申込を受けたときに二万三千台の申込があつたそうであります。そのうち実際に現物化されたのは三、四千台であります。そのうちの九三%まではアメリカの車であつたのであります。そういうわけで二万三千台のうちで僅か三、四千台しか現物化されていないくらいであります。それからもう一つは買うのになかなか困難であります。簡單に中古車を買えるとお考えになつていらつしやるかも知れませんが、なかなかいい車は買いにくいのでありまして、そう国産車の競争になるというようなことも私はないと思うのであります。まあそういう点を取りまぜて一つ正しき政策を立てて頂きたい。これが我々の希望でありまして、その線に沿うて我々輸入業者は協力して日本経済の復興に努力したいと思うのであります。簡單でありますが……。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) それでは次に新倉君に願いいたします。

新倉文郎全国乘用自動車協会会長

○参考人(新倉文郎君) 挨拶は省略させて頂きまして私は大綱だけを申上げることにいたしますが、極めてやさしく国産用自動車問題というその真相をパンフレツトにしてお届けするごとにしてあります。これはやさしく書いてありまして御一読願いたいと思います。ただ私が本日申述べますことは、相当責任を持つこと、もう一つは将来に向つてその主張を貫徹するのだと、この二つの信念感に立つて申上げて見たい。国産乗用自動車を使つておりまするのは我々ユーザーが八五%であります。それから国産乗用自動車を今日使つておるというのは誰が使つておるのかというたらばその大部分は我々である。ところがそれはよくて、好きで、望ましくてこれを買つているのかというとそうではございません、泣き泣き買つている、非常に搾取をされて、暴利を貪られて、そうしてボロなものを押付けられておる、併しながらその日その日の営業をして規定料金による八千万国民に対するあらゆるサービスをせなければならんためにやつておるのであつて、止むに止まれざる姿であることを御了承願いたい。そこで先ほど石田さんは戦争中国産車は保護を受けておつたが、今日では四割の関税以外に何ものの保護もない、将来保護が望ましい、こういうの言葉がありましたが、一体国産メーカ治がこれ以上の保護とは一体何を要求されるのか、それを改めて承わりたいと思う。これ以上の一体むちやくちやな保護とは何を要求するのか。すべての生産は国が持つて、そうして勝手に高く売付けたものを全部懐に入れさせるというのは或いは保護となるだろうが、これ以上の保護はございません。私をして極言せしめるならば、現在の国産乗用自動車は機械局の番人と言いましようか、まあ悪い言葉で言うとあとで取消を命ぜられるといけませんから遠慮いたしますが、いわゆる十重二十重の保護下に立つて殿様的商売を、製造をいたし、殿様的横暴な販売をいたし、その上に高利貸の上前をはねるというふうな金利を稼いでおるのが今日の国産車のあり方である、かように申上げて間違いないと思います。端的にこれを申上げますと、生産コストに重大なる影響を持つ鋼材の問題をおつしやられましたが、一体乗用車にどれだけの鋼材が使われて、一台に対する原価が幾らになつておるか御明示願いたい。先般昨年来一昨年トラツク、バスの数回、いわゆる毎月の連月に亘る値上げを強行せられましたときに、鋼材の値上りを名として我々に了解を求める態度を示されたが、最後に私どもは納得できないものがあつて、その値上げに対しては釈然としなかつた。併しその話はメーカーから私どもに話があつたのであつて、それをただのお茶を飲みながら聞いたにとどまつた。然るに日産だと信ずるが、価格が事業者団体法に触れたというので、公正取引委員会に提訴されまして、私はその調査を幾度も受けた。所詮は消費大衆と一緒に行こうなんていう気持のございませんことを了承いたしましたので、値の問題は別の機会に申上げるということで引き下つております。その暴利の実情は、生産コストの次に最も重大なのは工賃でありましよう。工賃はパンフレツトに書いておきましたが、日産のは三十三歳にして平均のベースが二万七千であります。更に値上げを要求して先般ストをいたしておりましたから、或いはもう少し殖えておるでありましよう。これが我が国の重要産業中、まあ自動車も重要かも知れませんけれども、もつと重要な日本の産業がたくさんあるわけであります。これは工業クラブに私ども遊びに行きましたときにたくさんの会社の社長さん等から聞くのですが、もつと重要な産業があるわけですが、それらの人がこの自動車に拂うところの二万七千円以上の給與ベースというようなものに非常な脅威を感じまして、かくのごときことが漸次波反するならば、我が国の産業はことごとく滅亡すると言つておるのであります。かような殿様的な給料を拂つて、そうして一体幾らならできるのか、私は日産が税金を加えて七十万円以内だと見ておるのです。これは私の推定ですから、細かい点は出さないから私にもわからないのですが、私の推定に狂いないと思つておりますが、そこで売るのは百万円で売つております。泣き泣き買わされておるのが百万円であります。なぜ泣き泣き買うのかと言えば、ないから買うのであります。ほかの自動車は買えないから、売つておるから買うのであります。否応なしにこれは買わせることになつておるからこれを使つておるのである。かように言う以外に何ものもございません。而して工場渡しが七十万円程度とまあ大毒に見ていたした場合に、そのメーカーは一体どれだけの利益があるか。国産な幼稚です、プレス化すれば幾らか下りましよう、漸次植下げもいたしましようなんていう御体裁を言うておりますが、そこで一体どれだけ儲けておるか。日産の最近の決算を見ますると、資本金の三倍の純利益を計上しております。これはさんざんほうぼうへやりくつたあとの実は純利益なんですから、私が若し国税庁の人間だとすれば直ちに調べ出して見せられると思う。そうして三割の配当をしております。そうしてなお且つあと三十万円の幅があるが、それは同じ穴のむじなですから……、日産自動車販売株式会社、各府県販売株式会社という二段のトンネル構成を通る一つの組織がそこにありまして、そのいずれもが大きな懐ろ手の収入を見ております。各府県の販売店でここ二期ばかり十割の配当をしておりますのがざらにございまして、日産でも、トヨダでも、これは浮説でありましようが、東京日産の吉田君が二百万円の半期のボーナスをとつております。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) 成るべく私事に亘らないようにお類いいたします。

新倉文郎全国乘用自動車協会会長

○参考人(新倉文郎君) (続)それらの一体不当なものがかぶさつたものが国産の販売価格であつて、その料金で以て我々国民にいやおうなしに売りつけておる。この点が私は国産暴利になり、暴利の番頭をしておるものは通産省機械局である、かように論断するのであります。石田さんはさつきメーカーといたしましてはユーザーと相携えるとおつしやいましたが、一体私どもに何の粗携えるところの話がありましたろうか。若し国産乗馬自動車工業を百歩譲りまして、現状においてこれを保護すべきものと認めたといたしましても、直ちに一台三十万円という乗用車の販売機構というふうなものは、外国から買つて来るのではありません、小安の工場で渡せばいい、取りに行けばすぐに出て来ます。すぐに値下げができるものをこれを値下げしないで、そうして我々の身にもなつて考えてやるということは、どこから一体そういう音が出て来るのか私は了解に苦しむのであります。そこで一体外車と国産車と数字的に使う人間を検討して見よ、こういうお話が委員長からございました。私はその前に皆さん並びにお役所の人たち、一般の会社、工場、自家用の人たちが一体国産をお使いになりますか。皆さんは一体アメリカの外車とどつちがお好きでございましようか。自家用が三万台前後ございましようが、その自家用の特定のものを除きましては、殆んど使つても安全であるし、傷みもなし、乗心持もよし、経済的にもそろばんの取れる外車をお使いのことは事実が物語つておるのでありまして、細かい数字を挙げる必要はございませんが、私どもはこれを使つて商売をしております観点からこれを申上げますと、国産が最近では五千台、六千台でしようか、それを作つて、それを以て毎年必要とする一万五千台内外の増車並びに置替車両の充足をする主なる数字に当てておるようであります。併し一体国産車が置替の目的を達し得るとお考えになるところに大きな一つの間違いがあるのでありまして、あれは消耗品ですから一年たつたらそれで駄目であります。外車なら五年ぐらい持ちますから、五ヵ年計画で置替が成り立ちますけれども、一年ぐらいで潰れて行く車では置替えられないから、いわゆる更新には排除してかかるべきだと思います。その実情は日産乗用車を営業用に使う場合に、新車がすぐに使えない。新車をすぐ使つたのでは傷みが来てしようがない。おおむね傷む場所に手を入れて置きます。ラジエーターに手を入れるとか、その他に幾らか金をかけて初めて新車が動き出す。これはトヨダも同じでありますが、トヨダを売りに来る人が先ず三月でございます。四月ぐらいからそろそろ手を入れてもらわないと工合が悪いだろうというのです。新車を売りに来る人が駄目だろうと言つておる。どのくらい経費がかかるかおわかりだと思いますが、おおむね新車にしてから一年間といたしまして月二万五千円乃至三万円の経費を注ぎ込んでよちよち歩いて行くのであると思つております。それでそのときに一年過ぎた一体その車の値打ちは幾らかと言つたら、値打ちはどうでしよう、スクラツプ程度ではないかと考えております。これはアメリカのフオード、シボレー級のものでこれを考えますると、先ず一年間は月おおむね五千円内外を以て費用が賄えると思います。そこで一体収入はどうかと申しますと、国産乗用車でやつておりますものは七十円の料金ですけれども、料金單価の安いことは決して驚くことはない。そういうことは別に私どもは心配しておりません。ですがそれによつて大体一日六千円内外でありますから月二十五日間として新らしいうちに稼ぎまして十五万円、外車ですと全部稼ぎますが、日曜は休むといたしまして二十七日と計算いたしましても、これは一日一万円でありまするから二十七万円になります。その計算は月に十万円以上の償却をやつておりまして、一年たつて全部の償却百二十万円を終りましたときに、その車の価格は依然として百数十万円しております。それが次の年から修理費が余計にかかりますが、そうして順次これは五年使います。五年使つた車は少くとも国産の車も七十万円程度は優にしておると私は見ております。自動車事業はそのときそのときの計算というのは非常に困難な数字でありまするが、或る程度これを使いまして償却をした後に、一体その車の価値がどこにあるかということは、利益としてよじめられて来るということを考えなければなりません。さような点等を考えて見ますときに、もう国産と外車というふうなものは比較にならんのでありまするから、そういうものが相場の上にちやんと出て参ります。昨年来新車ではないが、中古車ですが、中古外車でもそれを配分するというときにはクーポンが配給になつた、そのクーポンが直ちに五十万円の権利をいたしておつたことは皆さん御承知だと思います。私は衆議院に行つてもお話したのですが、黙つて五十万円する。なぜ五十万円するか、五十万円して而も三万台の車を第三国人に相当儲けられて、なお且つそれが、勿論全部皆さんがお使いになつておるという実情は何を一体物語つておるかということは、これはお答えはぴたつと出ておる。我々も又さようにしてこれを買つております。こういうふうなところはこれは理窟を抜きにいたしまして事実が物語つておる。私どもは議論は余りしたくはないのです。さようにいたしまして私どもがこの問題を申上げますとたくさんあります。保護をせぬとおつしやいますが、今の通産大臣告示百十四号はまさに向うの売りましようというものをそれを抑えるところの告示であります。又向うからくれたものでも証明書を取らなければいかんという複雑な手数によつてこれを延ばすことになります。ドル、ポンドというふうなものの実際の割当を各デイーラーに渡して、買わせるには数ヵ月後にこれを送つて行く、送つて行つた場合にこれを内輪に渡す、そうしてすべての問題が、今の機械局のやつておりまする仕事は全部外車は買わせない。買うなら第三国人の手を経てうんとひどいマージンを取られてそれで買いなさい、それが二百万円見当になるならば、国産が百万円でも売れるかも知れないというふうに、国産の高値をカバーしておるんじやないかという気がしてしようがない。かような点で私どもははつきりここに申上げておりまするのは、いわゆる私どもの仕事が今日では実際車が行き詰つて来ております。先月の計算で十三年七ヵ月の車齢になつておりまするから、何としても危険でなりません。そこでそれを順次置替え、更に自然に増加して参りまするが、そのためにはかような国産車だけでは絶対に間に合わんですから、それに必要なものを出してもらいたい。而もそれはドルを稼いでおる。私どもがドルを稼いだ計算というのは、これは東京、大阪等を中心にして昨年度四十五万ドルです。いずれにしましても私どもは今までドルの御厄介には一銭もなつておりません。いわゆる観光立国といい、或いは外客誘致とおつしやるけれども、それを充足するところの車両のために国は一銭も掬わんという政策が一体どこにあるか。私は割当てられた三百万ドルは国家の必要なために割当をしたのだからそれは使つてよろしいと考えておるのだが、一銭も使わないのだから、割当とは見せ金だ、ついでに利息を持つて来い、こういうのが今までのドルに対する通産省機械局の扱いであります。一体こんな法律が日本の国にあるのかないのか私にはわからん。  なお私はこれと煎じ詰めて最後に結論を申上げますと、私どもは長い間実は考えた。そうして長い間不法な圧迫に堪えて来た。隠忍久しきに亘つておつた。随分感情的には煮えくり返るような気持を持つておつたのは、これは二、三年来です。併しながら戰後の安定といいましようか、講和を前にいたしまして国内に紛争を起すことを避けたから、私どもは我慢しておつた。今日では日本政府独自の考え方によつて各国と協調されまして、この問題を御解決願いたいと私は思う。私どもはまさに立上りました。断じて引かず。だからそのパンフレツトのうちにも書きましたが、これは私が指令するのじやなくして、国民全体が機械局の横暴を鳴らし、国産これを不買すべしということは、ひとり乗用車だけでなくして、トラツクにもバスにも及んでおります。一体日本のトラツク、バスがすでに各国の国際基準に達したる優秀なものとおつしやるけれども、アメリカや、その他の外国のトラツクというものを誰が一体幾ら輸入して、幾ら売れて、幾台使つてみて承当の数字を出したか。お山の大将で自分だけよがつているところのいわゆる戰争中におけるところの軍部政治と同じものであります。かようなことに国産だというとひたむきに保護を加えて、法律にないことも内緒で通達をし、或いはあらゆる面から外車を圧迫して手続を複雑にして、何でもいいからいやがらせをして外車を圧迫するというこの保護政策は、国民はさような保護を納得いたしません。国民は断じてさような馬鹿馬鹿しい保護政策は納得いたしません。そこで私どもは、機械局が治外法権的存在において国産メーカーを保護することは、私ども国民の使う者の声ではないのでありますから、一つどうかよその国でやつてもらいたい。いわゆる通産行政のうち機械局は運輸行政の一貫性の前に一つこの際すべてを改組されまして、作るところから本当の輸送の最後に至るまで一貫せる何ものでも私はかまいません、内閣直属でもかまいませんから、その政治の下に、その行政の下に置かれたい。売るやつはでたらめのものを馬鹿高く売りつけて、途中でうんとふんだくつていわゆる栄耀栄華を極めておるが、買うやつは運賃が公定されて、この運賃以外にはとつてはいかんということを強いられておつた。それが八千万国民の生活に直結しておることを考えたときに、私らはそれはひとり乗用車ばかりじやない、トラツクもバスも断じてこの姿においては容認できないものがある。何としても承服できないものがある。今日何とか少しは値ぐらい引きましよう。或いはこんなこともありましよう、あとでちよつと来いと言われて、お茶でも飲んで話ぐらいはできましようが、そんなことで安易な考えを以てやつておるこの行政を看過することはできないということを私どもは骨身に泌みて感じさせられております。ここで私どもの気持を率直に皆さんにたくさん申上げませんが、私どもはやるところまで立上つておりますから、どうぞその気持でお願いいたします。

前之園喜一郎民主クラブ

○前之園喜一郎君 議事進行について、先ほど来参考人のかたが非常に熱心な又適切な、これまで我々の考え及ばなかつた非常に細かい点までお託し下さつて大変参考になるわけでありますが、只今特に新倉さんの御発言のうちに、或いは又梁瀬さんの御発言のうちには、相当これは我々は考えなければならない問題があると思うのです。幸いに通産省の機械局長、或いは車両部長も見えております。恐らく只今の御発言に対しては、それぞれおつしやりたいことがあるだろうと思うのです。私はこれが済んでからでもいいのですが、今お話があつたその直後において、これに対する一つ御感想なり、御意見なりをこの際通産省の関係のかたから承わつておきたいと思います。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) 申上げますが、あと猪谷君の発言が残つておりますので、それが済んだ後においてそういたしたいと委員長は思つておりますから、そういたします。

猪谷善一日本貿易協会専務理事

○参考人(猪谷善一君) 大分時間がたちましたので、又大先輩からいろいろと御意見がありましたので、私は或る点は、ダブるところを成るべくやめまして、あら筋だけを少し発言いたしたいと思うのであります。  一体物を輸入するのは何のためであるか、こういう問題があるのでありますが、これはやはり大きな三つの観点からこの輸入問題を決定すべきものであろうと思うのであります。第一は、現在の日本の外貨の保有の現状というものの上に立つて輸入問題を先ず議すべきものであります。然るところ、今日我々が集りまして大いに議論しておるところの輸入業者は、この半期の外貨予算十二億ドルに対して、先ほどもお話がありましたが、僅か一%の半分の〇・五%の問題に過ぎないということを我々は認識しなければならんのであります。然るにこれをカバーするところの外貨は、六月末でドルは六億七千万ドルを持ち、ポンドはドル計算で三億五千五百万ドルを持ち、オープン勘定貸越では一億三千四百万ドルを持ち、合計実に十一億六千万ドルに達しておるのでありまして、單に国家の外貨集中という面だけから考えますれば、我々は世界におきましてアメリカ合衆国の二百三十四億ドル、イギリスの十六億何千万ドル、スイスの十四億何千万ドルに次ぐところの第四番目の外貨保有国であります。勿論それを以て国民の富、生活を示すものではありませんで、よその国では、或いは外銀にドル預金もできますし、そういうことも勿論これは御酌されなければなりませんが、国家としては外貨を集中しておるその統計によれば、かような数字が明らかに出ておるのでありまして、この〇・五%を或いは一%にし、二%にするために先ほど新倉さんからおつしやつたことと、長い間の業界の奮闘があつたということは、これは如何に国産メーカーの圧迫なり又機械局がこれに便乗するところの動きが強かつたかということを私は示すものであろうと思うのであります。ただ問題は、昭和二十七年度における輸入なり輸出の見通しでありますが、最近のこの数字はアメリカにおける外債会議の事情に支配されて、悲観的な数字が出ておりまして、例えば本年度は八千万ドルの赤字であるというような政治的数字が発表になつておりますが、これは私ども実際に貿易の裏表を知つておる人間として、かような数字には断じてくみしないのでありまして、ここに元通商監の小瀧さんもおられますから、貿易論議はこのくらいにしておきますが、かような意味でこの小さな問題に汗水垂らすところの問題がそこにあるのじやないか、かように感じておるのであります。  第二は、輸入は外貨の獲得という問題が大きな線で浮び上るのであります。即ち外貨の手取率とか獲得率の問題でありますが、幸いにして日本の現状におきましては、外人に売りまするところの外人用の車は、二五%というコミツシヨンがついておるのであります。仮に政府からの三百万ドルの枠があつても、忽ちこれが二五%加わつてすぐに政府にお返しするという非常なダラー・アーニング・インダストリーであるということが言えるのであります。而も如何なる理由か存じませんが、OASというものが、同じ似たような仕事をやつておるものが、OSSと非常に差別的な待遇をされておるのであります。例えばOSSに行つてあなたがたが奥さんに頼まれて電気冷蔵庫をお買いになつても、ドルの裏付がなくても買える。然るに乗用車を奥さんに頼まれて買うというときには、ドルの裏付がないと買えぬ、こういう問題、これは換言すれば、OSSの背後に持つ雑貨工業よりも、OASの背後にある機械局、自動車工業が如何に強いかという、差別待遇の端的な実証であると私は考えるのであります。  第三は、先ほど新倉さんが言われましたが、観光事業としてのドルの収入であります。昨年度の統計によりますると、外人の来た数が僅かに五万六千人、ドル収入が観光事業としましては千四百八十二万ドル稼いでおりますが、この三分の一は私はハイヤー、タクシーに必ず流れるものと思うのであります。これは委員長も昨年私と一緒に旅行されましたときの経験からいたしましても、ホテル代十ドル、飯代十ドル、タクシー代十ドルが常識であります。先ずこの千五百万ドルの数字がどうか知りませんが、この運輸省の数字を信じましても、五百万ドルは一年において新倉さんのところの仕事で稼いでおるのであります。先ほどの一千万ドルという数字もありまするが、これもそう何倍の数字つじやないのでありまして、二倍に過ぎないのであります。ドルの割当なしに相当に巨額のドルを稼いでおるのがこのタクシー事業であるという点から見ましても、私は当然この作業は再検討を要すると思うのであります。  第四は、需要の問題であります。この数字につきましては、先ほど梁瀬さんからも議論があつたのでこれはやめまするが、現在の外貨の予算の割当構成が、外人用と日本人用と二本建になつていないというところに非常に問題の紛糾を起し、従つて又熱心にやつておられまするところのOSデイーラーの仕事に一抹の暗雲を漂わしておるということは、これは遺憾千万であります。当然これは外人用の二万三千台を五年間に更新して、そうして四千六百台に対する外貨割当は当然なすべきでありまして、これは機械的に二五%を以て一ヵ月後、二ヵ月後に国庫に返つて来るのであります。これが一本建の外貨予算の建前でなければならん、第二本の建前は、先ほども皆さんからお話があつたごとく、日本人用の自家用なり、タクシー事業として当然これは計算すべきでありまして、先ほどの数字がありましたごとくに、現在六万台を基準として、而も現在文化向上のために一割の自然増を見込みまして、その六千台分と、それから六万台のうちの半分が十三年何ヵ月でありますから、これを三年で更新するところの一万台、合せて一万六千台を考えなければならん。但し先ほど石田さんからお話があつたごとくに、国産車五千台がありまするので、これを引きまして一万一千台というものに対する外貨は、当然に割当てるべきものでありまして、それを合せて勘案いたしますると、現在の半期予算六百万ドルでは、これは到底問題にならなく少いのでありまして、私の計算では、先ほどの外人用、日本人用合せまして年間少くとも二千百二十台、そうして約二千万ドルの予算を組むべきでありまして、而もそれが現在の外貨予算なり、或いは外貨のポジシヨンから行きまして問題にならなく小さいものであるということを、私どもは賢明なる皆さんにお考え願いたいのであります。  なお次に、私ども外貨予算の仕事に関係しておりまして非常に奇異に思うのは、一応輸入業者の問題は振興局の特殊貿易課にあるのでありまするが、特殊貿易課がこれを安本に出して、安本の貿易局で査定するのでありまするが、絶えず機械局の議論に支配されてしまつて、非常に不明朗な過去を続けておつたのであります。今度の行政機構改革によりましてどうなるか知りませんが、重工業局であるところの機械局の変つた姿に行くとなれば、これはとんでもないことでありまして、丁度藪医者と御坊を兼ねておるところに外貨予算の割当を頼むようなことになりまして、殺されることはきまつておるのであります。この意味において、こには当然外貨予算の業者の割当は通産局がよろしい、更に理想を言えば、USダラーを最もよく勘案し、最もよく研究しておるところの運輸省においてこの問題は取上げるべきではないか、こういうような私は印象を持つておるのであります。  以上簡單でありまするが、所見を述べます。

高木正夫緑風会

○高木正夫君 大変本日は有益なお話を聞かして頂いて、私ども非常に参考になると思うのです。なお皆さんからの質問も相当あるであろうと思いまするししますので、この際休憩をして、午後も一つもう一度やつて頂きたい、こう私は希望する次第であります。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) もう少し続行して、その工合を見てからにしたいと思います。

前之園喜一郎民主クラブ

○前之園喜一郎君 先ほど通産省の局長か部長か知らないが、おいでになつておるかたがたに、非常に痛烈な、殆んど人身攻撃にも近いような御発言があつており、このうち私肯綮に値するものも相当あるのじやないかと思いますが、この御意見に対してどういう御意見をお持ちになつておるのか。これを是認なさるのか或いは全部無根の発言であるのか、それらについて一つ忌憚なき御意見の御発表をお願いしたいと思うのであります。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) ちよつと皆さんに申上げますが、今高木君からの御発言があり、又前之園君からの御発言がありましたが、実は参考人の櫻井君が余儀ない会議でできるだけ早く櫻井君に対する質問を受けて、そして退席をしたいという申入れが当初からあります。従つてさような関係もあり、なお又前之園君の御発言あるので、もう暫らく委員会を続行いたしたいと思います。その点よろしうございますか。

植竹春彦自由党

○植竹春彦君 その点について続行は賛成でありますけれども、私も質問を十分にいたしたいと考えますので、今日はもう大分時間もたつておるからこの辺で切り上げようということさえなければ、十分に発言さえさして頂ければ、質問を十分いたし、それに十分御答弁を願う時間がありますれば続行でずつとやつて頂いても結構です。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) その他ありませんか。なおこの際ついでに申上げますが、本日は小瀧君が委員外議員で御出席になつて発言を求められておりますから、後ほど委員外議員質問を許したいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) それではさように決定いたします。  それでは本日通産省の機械局長の佐枝君、なお又運輸省の自動車部長の中村君その他が見えておりますから、先ほど来の参考人の発言に対して先ず両君から通産、運輸両省の立場から御発言を許します。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 今日丁度明年度予算の研究をいたしておりますの続いてどんどんと生産をし、進歩を遂げて来たという諸外国の例を見て、殊にそれを輸入されておるものだから、でありました。お詫び申上げます。  只今、各参考人のかたがたから非常にいろいろと辛辣な御意見を頂きました。我々も非常に勉強になつたのであります。ただこの国産の自動車、特に乗用車の問題につきましては、私は根本的に一体資本の乗用車工業が終戦後どういう地位に置かれたかというこの点が一番議論の出発点になるのではないかと思います。と申しますのは、すでに石田さんからもお話があつたかと思いますが、終戦後満五年という間は全然占領政策といいますか、占領軍の指令によりまして、国産の乗用車についてはこれの製造を全く認められておらなかつたわけでございます。又戦時中にも、戦争末期におきましては、すべて軍用の車両ということに重点が置かれた。どちらかと申せば、戦争中は乗用車というものにつきましては贅沢視されまして、殆んど生産が行われなかつたのであります。戦後十年に近い間というものは全く乗用車工業につきましては空白の時代であつたと存じます。これが今日こうやつて参議院の運輸委員会の皆さんがたに非常に御多忙な時間をさいて頂いて本問題がかくまで真剣に討議されておる根本の原因ではないかと、こう思います。従いまして私といたしましては、それはお前は役所の立場からそう言うのかと、こう言われるかと盲じますけれども、根本的にはそういつた悪条件に置かれまして、そうして僅かに生産を再開して二年という、この我が国の乗用車工業というものを戦争中、或いは終戦後引続いてどんどんと生産し、進歩を遂げて来たという諸外国の例を見て、殊にそれを輸入されておるものだから、今直ちに現状をとつて将来永久にかくのごときものであるという判断を下されるのは、根本的に一番大早計ではないか、これが一点であります。  次にそれでは我が国の乗用車工業はどうか。併し将来におきまして、国産乗用車各メーカーの努力によりまして逐次生産も生産技術も向上し、製品の品質も向上いたしましても現状そういうことではこれは使用者の立場からして到底これは許すことができない。だから将来仮に例えば可能と存じますが、将来十分に先進諸国の製品に匹敵するものができる可能性を持つておりますとしても、現状においてそういつた状況であれば使用者の立場から到底黙認できないから、そういつた可能性を、今部分的にでも使用者の立場から優秀な外車を入れてこれを使うべきで、このほうが自動車工業並びにこれを取巻く関連の部品受注工業というものが衰微して、そうしてそこに雇用を失うという状態が出るとしても、それよりもその自動車を使うほうで非常に便利である、能率が上れば、そのほうがいいという判断を下すだろうという問題であります。私ども機械局の立場としましては、やはりこういつた総合的な非常に関連の部門も多く、そういつた産業が伸びることによりまして、自然に関連の産業も非常に発達をするというような一つのインダストリーというものを国としてやはり守り立てて行かなければならん、こう考えておる次第であります。だから将来の可能性如何ということにつきましては、これは似たような例としまして、これは戰争中強い国家的な保護があつたわけでありますが、航空機の工業も、勿論戰争中といえども世界第一であるということではありませんでしたが、一流に伍する製品を作つておつたと存じます。従つて日本の工業能力は、一流品に伍する自動車を将来作ることはできないということはないという私は確信を持つております。やはりいろいろと現状の問題について御指摘がございましたが、この点につきましては、私ども実ははつきり判断する資料を持たん点もあり、従つて或いは御指摘の点で当る点があろうかと思います。又或いは当らん点があろうかと思います。併しながらいろいろ御指摘になつた点、これは勿論我々も常に強く勧奨、慫慂いたしております。各国産車メーカーもそれぞれの事業を合理化して、そうしてできるだけいい製品を安く供給するというのが方針で、而も、強い決心の下に生産をやつておられることと私は信じております。本日こういうような会合がありまして、これが更に一段と深い刺激になり、将来の国産車、乗用車の生産によい影響があるようにということが私の念願であります。

前之園喜一郎民主クラブ

○前之園喜一郎君 只今の局長のお話はどうも抽象的な面だけであつて、具体的な、只今の参考人からいろいろお話になつたような具体的な問題に触れていないようであります。もう少し具体的な問題について一つ御説明を願いたいと思うのですが、これはまあ大体諸外国でも、或いは又実際においてもわかつておることでありますけれども、外車と国産車とのその車の優劣並びに価格の問題、それから耐久力の問題、それからドルの割当が非常に少い現状においても、外車の受入れが非常に少いという点、それから非常に業者が困つておる、新倉さんのお話ですと、実に極端に困つておる、不買同盟をやろうというようなところまで来ておると言つておられるが、そういう点については、通産省は全く無関心なんですか。今各参考人から言われたことを大体是認しておるのかどうか、もう少し具体的に御説明願いたい。

吉岡千代三通商産業省通商機械局車両部長

○政府委員(吉岡千代三君) 先ほど来、御指摘を受けました点につきまして大体現状の輪郭を申上げますと、只今局長から申上げましたように、国産乗用車の生産が自由になりましたのは、まだ二ヵ年半ばかり前であります。終戰直後はこれは禁止になつておりまして、その後台数を限つて組み立てを許された。本年度の生産目標は六千台、先ほど石田さんから言われましたが、暦年のお話のように承知いたします。年度といたしましては、六千台という計画になつております。昨年度は四千、その前は千九百、約二千、その前が五百、その前が三百、まあこういうふうに三百、五百、二千、四千、六千、こういう形で進んでおります。最近までは、一つは一般の経済力の復興の関係もございますし、又油の事情等もありましたので、その面からの制約もあつたと思います。併しながら、逐次それらの條件が緩和されて参りましたので、現在におきましては私どもといたしましては、運輸省のほうで御算定になりました乗用車と更改車とを含めまして今年度一万一千、来年度九千というような五ヵ年の御計画を立てておられるようでありますので、先ずここ当分は一万見当という需要量を基礎にいたしまして、これに対する供給量を考えておる次第であります。従いまして本年度といたしましては、国産車で六千、それから欧洲車で二千それからドルの車は二千を入れまして、これを外人に売るごとによりまして、従来外人の乗つておりました車、従いまして外貨予算の面におきましては欧洲車、ドル車を含めまして四千ということで、その前提の下に上期の予算を組んだ次第であります。なおこのほかに行政協定によりまして軍人軍属は本国から自分で車を取寄せることが可能でございます。そのほかに軍の拂下げ等の車もあり、従いまして大体数量といたしましては私どもは先ず運輸省の御算定になりました所要量を充すことは可能であると思います。かような何らかの事情によりまして国産車の生産が少いという場合におきましては、その不足分は外車によつて補充いたしたいと、かように考えております。なお又この軍人軍属から日本人に対する車の譲渡の場合の支拂許可の問題でございますが、これは前々から御説明をしたこともあつたかと思いますが、行政協定によりまして、駐留軍の軍人軍属については通常の為替管理の手続を経ずして国内に車を持つて来るということが認められたわけでございます。で、これを無條件に放置いたしますと、為替に関する自主権というものを失うようなことになりますので、行政協定の本文におきまして、駐留軍が、必要上軍人軍属が物を持つて来ることは自由であるけれども、これを日本人に譲渡する場合には、両国政府の合意がなければ譲渡できないということが一般的にきめられておるわけでございます。ただ具体的の問題といたしましては、いろいろな品物についてそういう事例が考えられるわけでありますが、取りあえず自動車につきましては、金額も大きく、又一台売りますと或る程度の利益も考えられるというような関係もございましたので、取りあえず自動車につきましては、先ほどお話のありました支拂許可という制度をとつたのであります。他の物資につきましては輸入総量を駐留軍の必要とする数量にとどめて頂き、その数量をその都度日本側に通報してもらう、それでいわゆる横流し的な意味における輸入の弊害が甚だしくなつた場合におきましては、これに対する抑制の手段を考える、こういうことになつておるわけでございまして、結果といたしましては、現在のところ自動車だけが或る制限を受けるような形になつておりますが、考え方といたしましては、行政協定によつて駐留軍の軍人軍属に認められた為替管理上の一つの例外と申しますか、逃げ道と申しますか、これの結果、弊害が出ないようにと、こういう趣旨において抑制の手段を講じておるわけでございます。で、御承知のように先月、六月までは切符制がございましたので、切符制を実施しておる間においては、そういう別の意味でチエツクができるということで、この行政協定による支拂許可の制度は今月から実施いたしております。只今までのところ今月の初めから約五、六百台の許可の申請が出て来ておりまして、大体五百乃至一週間内に全部これは許可をいたしております。一人の人から二重売りをするというものの一、二の例外を除きましては、全部許可をしております。で、私どもの趣旨といたしましては、先ほど申しましたような為替管理上の抜け穴を利用する弊害をとめようというだけの意味でございますので、通常の外人の車の代替による中古車の流入というものはとめる考えは実は持つておらないわけでございます。従いまして現状においてはそういう状況を見ておる、現在までのところ無條件に全部許可をいたしておる、こういう状況でございます。で、その結果といたしまして、大体今年度一万乃至一万一千というものに対する供給量といたしましては、国産車が六千、残りを外車で埋めるというわけでございまして、外車の中には欧洲車とアメリカの中古車と、こういうふうに判別するのでございますが、全体といたしましてはほぼ半分近くは外車で供給して行く。これを更に外車の輸入を自由にし、消費者の自由なる選択に任すかどうかという点でございますが、その点につきましては只今局長から申上げましたように、国産車自体といたしましても、最近における性能試験の結果等から見ますると、逐次改善を見つつある状況でございまして、勿論現状において外車と同じような価値があるということは我々申上げませんが、この点につきましては将来期待を持つて極力メーカーを督励し、できる限り短期間に御要望に副うようにいたしたいというのが大体の考えでございます。

前之園喜一郎民主クラブ

○前之園喜一郎君 私が質問していることを一つも答えない。私はそういう抽象的なことを聞いているのじやない。切実な問題なんです。五人の参考人の言われていることはお聞きになつていると思うのですけれども、我々は皆いるから強い発言をしないけれども、適当な機会にもつと具体的な発言をするけれども、今ここでいろいろ参考人の言つている具体的なことについてお答えを願いたい。例えば国産車は非常に高い、高い割合に非常に出来が悪い、実際一年くらいすればこれは殆んどスクラツプとして売るより値打ちがないのだというような問題、それから非常にこの国産のほうがぼろが揃つておる、そういうような問題についてはどうだという問題、それからいわゆる車の公定価格の問題、それから業者が非常に苦痛を感じている、悪い車を高く売り付けられて、それが通産省の政策として業者を非常に圧迫をしている、殆んどもうとことんまで来ておるのだ、自分たちはもう不買同盟をやろうというところまで来ておるのだ、こういう問題についてはあなたがたはどう考えておるかということをもう少し具体的に誠意を持つて答弁してもらいたい。そういうような抽象的な問題を聞いているのじやない。五人のかたがたがそういうことを聞いておるわけでしよう、もつと具体的に答弁して下さい。

岡田信次自由党

○岡田信次君 私も全く前之園委員と意見を同じうするのですが、先ほどの機械局長、只今の車両部長のお話は平素我々の委員会において述べた趣旨と少しも変らない。我々はそういう意見を聞いているのじやなくて、現実にいろいろその方面にやつおられるかたがたにわざわざお忙がしい、お暑い中をおいで願つて、現実の問題についていろいろ御意見を聞いて参考にしようというわけで来たのにもかかわらず、この間うちの御意見と一つも変らない、現実の具体的な問題について何らのあれがないということについては非常な不満を表明しますが、この際休憩してよく政府当局に再考の余地を與えられて午後再開されたらどうかと思います。

植竹春彦自由党

○植竹春彦君 今の岡田、前之園両委員に賛成ですが、櫻井さんが大分お急ぎのようですが……。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) その点申上げます。櫻井さんは止むを得ない用事がありまして退席すると先の申出ありましたけれども、会議の審議の経過から見て非常に重大であるので、暫らく退席を延期するという申出がありましたから……。  それでは一応この際休憩をいたしまして、午後一時二十分から再開いたします。    午後零時四十一分休憩    —————・—————    午後一時三十五分開会

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) それではこれより午前に引続いて委員会を町開いたします。  一般運輸事情に関する調査中、輸入自動車に関する件を議題といたして参りましたが、今政府委員が参りまするまで一応御報告をいたして置きたいと思います。それは運輸行政の機構並びに海上保安行政機構に関する問題でありまするが、本件に関しては五月の十六日及び六月の二十三日並びに六月二十六日付を以て、本委員会の意見を内閣委員会に申達をいたしまして、当委員会において審議をいたしました結果について、内閣委員会がその趣旨に副つて審議されんことを要果して参つたことは御承知の通りであります。その結果、先般内閣委員会において保安庁法案、海上公安局法案及び運輸省設置法の一部を改正する法律案に関する修正決定を見まして、本会議において議決せられましたことも御承知の通りであります。つきましては当委員会における決定と本会議におけるこれらの法案についての決定の関係、これを御報告申上げたいと思います。これはすでに御承知でありますが、一応当委員会として委員長から御報告申上げるのが順序だと思いますから御報告を申上げます。  運輸省設置法関係につきましては、先ず国際観光局の設置については本委員会がかねて要望して参つた通りであります。で、これに対しましては、この内閣委員会の決定、従つて本会議における決定は観光監を置くことをやめまして観光部を在置する、当委員会の観光局の設置に対する要望は一応形式上は容れられなかつたのでありますが、観光部を置くということになりまして、実質上は一応当委員会の主張が通つたということに御了承願いたいと思います。又第二の、海運局に次長一名を置くという当委員会の申入れに対しましては、海運局に海運調査部を在置するということによつて、当委員会の主張が実質上通つたわけであります。第三に、鉄道監督局に部長二名を置く、但し部長制をとらない場合においては次長一名を増加するという当委員会の申入れに対しましては、部長制をとることにして従来通り二部を存置する、これは当委員会の要望するところであります。第四に、自動車局に部長二名を置くこと、但し部長制をとらない場合には次長を別に一名増加する。これに対しましては海運局等と同じように、自動車局に次長を置くことをやめまして、二部を存置する。これ又当委員会がむしろ当初から主張して参つたが、部を存置することはいろいろ問題があるというので、次長制を主張した次第でありますが、これは又当委員会のかねての主張通り通りましたことと了承しておる次第であります。なお第五に、港湾建設部を港湾建設局に改めること、これは当委員会の申入れ通り決定いたされました。第六に、航空局を外局とすることに対しましては、外局にすることはできなかつたのでありますけれども、内局とすることによつて、二部、監理部と技術部を置きまして、実質的には当委員会の主張を通したことになつております。  次に保安庁法案及び海上公安局法案の関係につきましては、当委員会といたしましては、海上公安局法案第一條の所管の事務は当分の間現在の機構において処理されることを適当と認めまして、そのために保安庁法案第二十條の規定の施行を当分の間延期することを申入れたのであります。これに対して内閣委員会の決定、従つて本会議において決定されました点は、第一に、別に法律で定める日まで海上公安局の設置を延期すること、第二に、別に法律で定める日まで運輸省設置法の一部を改正する法律案中、水路部、燈台局に関する部分の施行を延期すること、こういうふうになりましたのであります。従つてこれら保安庁法案及び海上公安局法案に関する当委員会の主張は、大体当委員会において審議いたした結果、内閣委員会に申入れました趣旨に副つて決定されましたのであります。この点御報告申上げておきます。  それでは運輸省の政府委員が追つて参ると思いまするから、時間も経過いたしまするから、午前に引続きまして一般運輸事情の調査中、輸入自動車に関する件を議題といたします。午前に引続いて、午前中においての各参考人からの意見並びに又これに対する政府委員の答弁、それらに関連し、或いはそれ以外の点等について、各委員から質疑或いは御発言を願いたいと思います。

前之園喜一郎民主クラブ

○前之園喜一郎君 先ほど私から通産省の局長並びに部長に対しまして、本日の参考人の意見を基礎として具体的な御答弁を願いたいという申出をしてあるわけであります。これに対しては岡田先生からも同様の御発言があつたのであります。先ず先ほど私が質問いたしました諸点について、具体的に御意見の御開陳を願いたいと思います。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) お話の点のうち私の知る限りを申上げます。なお足りないところは車両部長から補足してもらうことにいたします。  一番の御質問は、国産車と外車との品質性能の相違の問題だと存じますが、この点につきましては、実は昨年でございましたか、東京、京都間の走行試験をいたしました。これにはトヨダ、日産等の国産車並びに英米の外車を参加させまして、実際に相当長距離を運転して試験をいたしたのであります。その結果によりますと、エンジンの点では、生産再開後僅か二年でございますけれども、勿論トラツクはその前から作つておるわけでありまして、そのせいもありましようが、殆んど遜色ないという結果がデータの上にはつきり出ております。現在乗用車につきまして、国産車と外車との点で国産車が大いに劣ると我々が考えておりますのは、発條の関係、電装品の関係等でございます。殊に発條の関係は、ばねの関係は、材質、工作法等大いに改善を要する点があると存じます。これが又いわゆる乗り心地に非常に影響しておるのではないかと存じております。こういつた重要な部品につきましては、本年度も部品工場に対して研究、施策については相当の助成をいたしております。この施策は又明年も続けまして、一日も早くこういつた重要な部品につきまして、外国の製品に劣らん性能にいたしたいと思つております。その他車体が手作りである。外車は大量生産をしておるがためにプレスでどんどん鍛圧して作つておる。これが又非常に大きな違いの点ではないかと思います。価格の点では私は品質、性能についてまだそれ国産車は決して安いとは言えん。この点につきましては、懇談の際にも申しましたけれども、国産車メーカー幹部のかたがたにあらゆる機会あるごとに、実はやかましい、うるさい、くどいと感じておられると存じまするが、我々は一日も早く一つ合理化を進めて価格の低下を図つてもらいたいということを繰返し繰返し申上げ、又そのおつもりでやつておられることと存じます。その他のことについては車両部長から一つお話をいたします。

吉岡千代三通商産業省通商機械局車両部長

○政府委員(吉岡千代三君) 只今局長からお答え申上げました点を補足して申上げたいと存じます。只今申上げました走行試験でございますが、日産、トヨタ、本田の国産乗用車おのおの三台を選びまして、昨年の秋でございましたが、東京から大阪、それから更に紀州へ参りまして、伊豆のほうに走行試験をやつたわけでございます。特に東京、大阪間はその運転しております者は食事その他で休憩をいたしましたけれども、エンジンはそういう間もとめませんで、ノン・ストツプで一種の耐久試験という形でやつたのでございますが、幸いにいたしまして十数時間の間全く故障なくしてとにかく一応の使用に耐え得るという程度の見極めがついたのでございます。実は二年ばかり前に同じような試験をいたしまして、このときは終戦直後、生産再開した当初でございましたので、甚だお恥かしい次第ではございますが、第一日においてすでにそういうノン・ストツプの耐久試験に耐えなかつた、こういうような状況にあつたのでございますが、各大学の先生がたもこの期間内としては非常な進歩であるというような御意見でございました。なお主なる今後改善を要する点といたしましては、只今局長が申上げましたばねの問題、それから操縦性、或いは加速性等の点についてなお改善を要する。なお又先ほど新倉さんから御指摘がありましたように、ボデイが手作りでありますために耐久力が弱い。これはプレス化をいたしますれば工数において約十分の一に減らし得るということは理論上明瞭であるわけでございますが、これには申すまでもなく相当数量を或る期間において安定した需要を確保するということが條件になつております。恐らくいろいろな事情からそういう條件ができておりませんでしたのでありますが、本年度から各社におきまして設備の上にそういう合理化、乗用車合理化の重要なる一部門といたしましてこういう計画を進めておるわけでございます。これは全ボデイが完全にプレス化するには若干の期間が要ろうかと思いますが一部から逐次プレス化されて参りますと、近い時期に逐次その効果が出て参るように考えております。それから値段の点についてきまして先ほど来いろいろ御指摘がありまして、我々といたしましてもとにかく現状におきまして外国車に劣ることは、これは事実でございますので 性能の劣るものの値段が安い場合にいずれを買うかということは、消費者において一つの判断の問題になるのであつて、勿論材料の問題、生産数量の問題等の條件の違いはございますけれども、いずれにしても消費者に御迷惑をかけておるわけでありまするから、私どもといたしましては、特に乗用車についてはメーカーとして最大の犠牲を拂つて頂きまして、これは非常に儲けるということでなくして、或る程度合理化の予測の下にできる限り速かに値下をやつてもらいたいということをかねがね首脳部分からも勧奨いたしておる次第でございます。現状を申上げますと、具体的の名前を申しますと如何かと思いますが、トヨペツトにおきましては昨年まではたしか百四十何万円でございましたが、昨年度におきまして二十数万円の値下をされまして、現在では百二十万円程度かと思いますが、これとほぼ以通つたような形のオースチンが、最近消費者から申込をとつておりますのが百十万円というように聞いておるのであります。少くともこれらと比べて国産車のほうが安いという線まではできる限り速かに持つて行つてもらいたいということをお願いしておるわけであります。これは値下の問題の時期、対策等は、いろいろ営業上の機微の問題もあるかと思いますが、具体的に何月から幾らということはお話にくいかと思いますが、それらの点につきましては、できれば新倉さんからお話を願えれば幸いかと思いますが、ただこの点につきまして非常に問題になりますのは、御承知のように現在乗用車は六ヵ月乃至は八ヵ月賦販売をいたしておりますので、値下げをいたしました場合に、すでに過去数ヵ月間に亘つて月賦で販売いたしましたそれらの関係をどういうふうに調整するかというような問題が非常に大きく出て来るわけでございますので、それらの点につきまして、販売店等もいろいろな値下については準備が要るようでございますので、一挙に満足する程度には行かないかと思いますが、少くとも第一目標といたしまして、同種類の外車よりも安いと、而も逐次この幅を擴げて行くと、こういうところまではどうしても持つて行つてもらいたい。いろいろ会社の收益等についてのお話もございましたが、要するに問題は、最終価格において外車と比べて安いか高いかということが第一の問題の点であると思いますので、それを第一目標として、できる限り速かに需要者の御期待に少しでも副うように進めてもらいたいと、こう考えております。  なお先ほど局長から申上げましたように、国産乗用車の生産につきましては、戰前、戰後に亘りまして、約十年間の空白期間があつたわけでございまして、これを追い着く方法として、自力でやるのがいいか、或いは何らかの形において外国の技術なりを取入れましてやるのがいいかという点も一つの問題かと思います。それらの点につきましても通産省といたしましては、将来の国産化を前提とする外社との提携については、積極的に援助するという基本方針を定めまして、その線に沿いまして最近において具体的に話合いが進んでおるように承知いたしております。で、将来の国産化ということは相手側から申しますと、車が売れなくなるという関係になりますので、最初部品を入れてアッセンブリーをやるという話合いは簡単に付くわけでございますが、その後の部品なり、或いは全シヤーシイの国産化をどういう條件の下に、どういうふうにやつて行くかという点につきましては、具体的の交渉においていろいろ問題があるようであります。併しながらこれも確かに有力なる方法であります。当分の間国産車の生産量の不足を、少くとも外車によつて補わなければならんということを考えますると、これを完成単の形にして入れますよりも、幾分かでも部品なり、或いは部品の一部を国産化いたしまして組立てるということが、外貨の面並びに将来の国産化、国産自動車工業の技術の向上というような意味から申しまして効果があるのではなかろうかと思つておりますので、そういう点も併せて進めておることを御承知願いたいと思います。

前之園喜一郎民主クラブ

○前之園喜一郎君 まあ結局この問題はもう少し掘り下げて十分に研究する必要があると考えております。それで後ほどこれは小委員会でも作つて頂いてそうしてもう少し具体的に調査したいという希望を持つておりまするので、私は本日は深く質問いたしませんが、私が先ほどから申上げておる点で重要なところが非常に技けておる。これは先ほどから新倉さんから非常に熱心にお話があつたのでありますが、いわゆる今の業者というものが、外車の輸入を非常に制限せられて、そうして止むを得ず泣き泣き悪い国産品を高く買わなければならない窮状に追い込まれておる。これは殆んどまあ極端なところまで来ておるのだと、こういうような話をしておられるわけなんですが、そういう点について通産省はどういうふうに考えておるか、それは新倉さんの極端な考えだというふうにお認めになるのか、或いは実状はその通りであると言われるのか、若し実状がその通りであるとするならば、どういうふうな打開策があるかというような点を詳しく一つ御説明願いたい。  なお先ほど非常にお話が巧みであつて、果してその国産車と外車と比較して値段が高いか安いかということがはつきりしない。例えばトヨペツトは約百二十万円、オースチンは百十万円である。百十万と百二十万と比べれば、幾らも値段は違わんのだという御説明は非常にこれはおかしな説明になるわけであります。それは、車そのものの高いか安いかじやなく、いいか悪いかということが比較なんだ。二百万円、三百万円の車でも、トヨペツトの百二十万円の車より安くなる場合がある。車の生命、回收、又いろいろ各方面の條件を総合して、百二十万円に比べて二百万や二百五十万の車が安くなる場合があるのです。そういうことを現在……そういう意味においてトヨペツトは非常に高いのだと新倉さんが言われる、非常に高いものを我々は泣く泣く押付けられて買つておると言われるが、その点はどうなのかという点を、歯に衣を着せないで一つ率直に言つて下さい。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 只今車両部長から御説明申上げました中に、そういう比較がございましたが、そのとき車両部長も確かに申しました。私の思いますのは、オースチンとトヨペツトと比較いたしまして、これは非常に性能においてトヨペツトのほうが遥かに優るから高い、そのぐらいの開きがある、こういう意味じやなくて、むしろ現状では向うのほうが優るのに若干でも安い、こういうことではならんから、少くともそれよりも安くするというようには持つて行かなければならんと、こういうふうな趣旨で説明したものであると思います。なお現状では悪くて高い物を泣く泣く押し付けられておるというような状況であると、私は現在の需給関係、これは成るほど外車の申込は二万七千台ございますが、それに対して二千台しか出なかつた。その数字は私正確な数字かどうか記憶にありませんが、仮にそういうことがあろうとしても、只今たびたびお話がありましたように、私どもは年間一万台ある。これは運輸省では一万一千台、来年は九千台でよろしいという数字を出しておりますが、私はそのくらいに見ておりますが、先ほど新倉さんのお話の中でも一方六千台、そのうち必ず五千台は国産で供給しても、一万一千は輸入しなければならんというお話がございした。今の外車の申込二万七千台、これはどういう数字かということがすぐおかわりと思います。つまり実際の有効需要ではなくて、仮需要が多いというものではなかろうかと思います。最近の経済界の趨勢並びに現在相当の外貨が外車に創当てられる、又中古車にしても最近中古車の拂下が認められておるという状況からいたしまして、私は現在におきましては決して内地の、日本の業者が悪くて高い車を泣く泣く押し付けられておるという状況ではないというふうに考えます。

前之園喜一郎民主クラブ

○前之園喜一郎君 大変どうも明瞭を欠くところがありますが、一応今の通産省の御意見に対して新倉さん並びに梁瀬さんのお話を承わりたいと思います。

新倉文郎全国乘用自動車協会会長

○参考人(新倉文郎君) 私が何か質問するようなのは、売格上どうかと思いますけれども、通産当局にはつきりしておきたいと思います。当局は国産車は立遅れしたということは繰返し弁解されております。それはまさにその通り立遅れしておるから今のところ性能も悪いし、それからして割高であるということもこれはお認めなさつておるようです。そこでそれをどう直すかという具体的の問題については、吉岡車両部長から石田さん等が見えるたびに、もう少し何か値をこなせないかということを慫慂通しておるということであります。そうして泣き泣き買わされておるという私の言い分に対してはさように認めない、この点に盡きておるようでありますが、その点をもう少しはつきり聞きたいと思います。私どもが国産車に対して極めて国民的の執着を持ちつつ、そこでこの不当なる価格と不当な販売機構を是正すると、メーカーのコストを何にもいじくらなくても直ちに三十万円は下るということは、昨年来指摘しておるのであつて、それをただ値下げをできればしたらどうか、急にできないのは、これは売つちやつた月賦等が残つておるやつは、急に安くなつたときにあとで月賦を拂わなくなるといけないような危険があるから急に下げられないので、そこのところわずつと上手にずるずるとごまかして行く技術が必要だというように私には受取れた、吉岡車両部長の話で行くならば……。吉岡車両部長は日産会社の販売部長のような感じがいたします。一度買つたら、時代が変つて来た、或いは機構が変つて来て安くなつたからといつても、債権債務は残らねばならんと思う、さような理屈をつけて、安くなつたから前の月賦のやつが高くなつて、そして不平が出たら困るというような、さような理窟をつけて、車の価格が値下げできないということはないと私は思います。それから外車と比べて少し悪いのだから安くするということ、それがオースチンが引合いに出されたようでありますけれども、物の価格は軍に百十万円とか百二十万円とかいう価格ではないのでありまして、これを使用する上において自動車は飾り物じやない。骨董品じやない。而も自家用にいたしましても、運輸にいたしましても、使用いたしまして使用的な価値というもの、いわゆる性能、耐久力、或いはその償却以後における車の価値というものまで指摘しておるのですが、さような点から計算が出て来るのでありまして、私どもは半分値では国産とどちらをとるかという自由販売に付せられたらば、私は国産をとりがたいと思つております。それから泣き泣き買わされておるということは、先ほどからのお話でよくわかつておる。外車のクーポンの問題で二万何千台ぐらいの機械があるという話で、結局運輸省その他の話を聞いてみまして、やはり一万内外足りないのだ。そこで一万台内外のものは外車の輸入に待とうじやありませんか。ですから泣き泣き買つているのじやないか、こういうことであります。それは一体外車が、新車なら新車を私どもが買えるようになつているかどうか。又外車のクーポンの裏付として我々にやつてくれたかどうか。第一回においては二千台の配給がありましたが、我々輸入業者に対しては三百八十五台と聞いている。第二回には六百台の配給をいたしましたが、そのときには僅かに五十台であります。先般二千台の配給があつたが、輸入業者に配給されたものは六百台であります。さようにいたしまして、官庁とか或いは報道機関等が優秀的にお取りになつたのでしようが、さような僅かな実は割当しかないのでありまして、そこで一体中古外車というものが幾らの値を出しているか、最近の新型は五三年になりましようが、五三年のシボレーは百四十万円だと私は見ておる。それが中古になつたらば幾らになるか、中古になつたら二百万になるのですよ。なぜなれば中古以外には買えないということになつている。中古品が高くなるのですが、新車によつて公定価格をそこに発表して、その通り取引ができる途を聞けば、おのずから中古品はそれによつて五一年もの或いは五二年ものというふうに順次正しい価格がそこに出て来るのだが、みすみす消費者に大きな負担をさせる仕組にして、そうして国庫車を買わざるを得ない姿に置くことは、泣き泣き買わされておる。而も必要量は幾台が妥当かということは、初年は非常に大きいことは考えられますけれども、仮に一方五千台、そのうち五千台は国産で天引にしてしまう。そうしてあとは足りない部分をぽつぽつ必要があつたら、今のようないやがらせをやりながら輸入してやろうという場合においては、これは統制ですよ。独占禁止法に触れる。それだけの所要量一万五千に対して五千台は国産で天引きしてしまい、あとぽつぽつやろうかということだつたら、断じてこれはいわゆる独占事業であつて、泣き泣き買わざるを得ないという実状に追込まれて行くことははつきりしておる。これは私のパンフレツトにその点を、通産省機械局の私的法律によつてどういうように無理な姑息な卑劣な方法で行われているかということを指摘している。私は石田さんに申上げたいのは、日産でもトヨダでも販売会社の同じ穴のむじなですよ、或いは地方販売株式会社で十割配当をしてそうして朝からどてらを着て酒を飲んでいる組織ですよ。中間搾取です。それが百万円の車で三十万円ですよ。国産の車が悪いから育成しようとするならば、八五%も使つている私どもに向つてもう少しまじめな謙虚な態度を以て国産の将来を期待してもらいたい、まじめにこれを考えた場合に、将来育成するのだからうんと今のところ儲けさせてやろうというそんな馬鹿馬鹿しいことがあろうか、これをやることによつて三十万円浮いて来る。これをやつてはならないという理由がどこにあるのか。又それをやらせるところの熱意が機械局にあるのかないのか。そういうところから国産に対する消費者というもののまじめな態度をこの際私は指摘したい。併しこの問題は昨年来から私どもが何回も提唱した問題なんだが、まだ今日になつてもその目鼻をつけないで、今の高く売つちやりたやつが困るからというような馬鹿々々しい話をしているのでは、ちよつと私どもの信念とは遠いものがあるものと思うのであります。

梁瀬長太郎OAS委員

○参考人(梁瀬長太郎君) 私は機械局のかたにこういうことをお伺いしたい。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) ちよつと申上げますが参考人からは政府委員に質問はできませんから事実についての陳述だけにとどめて頂きたい。委員は政府委員に質問できますけれども、参考人は発言だけ願います。なお又今日は非常に参考になる御意見を拝聴して、委員会としては非常に参考になるのでありますけれども、できるだけ個人的に亘らないように御発言願います。

梁瀬長太郎OAS委員

○参考人(梁瀬長太郎君) 個人的には亘りません、私からお話をすることにしましよう。今、国際貿易を以て国を建直さなければならない日本の状態において、如何に国産を奨めるといつても限度のあることであつて、皆さんのお話によると、あとから追かけて行くうちには、余り長くない何年かのあとに米国製の乗用車と同じようなレベルに行くであろうというようなお話がありましたが、行くであろうと思うのには、或る原因、即ちフアクターがあるからこうであり、ここに十五という数字がある、三と五を掛けて十五となるのならいいが、ただむちやくちやに十五が飛び出しては困る。それで乗用自動車を作るそのフアクターの中に日本に如何なる利益があるか、例えば国内の需要が大きくなるということは実に重大なことであつて、アメリカはこれがために世界に勝つているのであつて、ヨーロツパではアメリカよりよほど早く自動車のことが発達して、二十年か二十五年前はヨーロツパの車のほうがよかつた、アメリカのほうが悪かつたのですけれども、国内事情によつてデイマンズが大きいということからマス・プロダクシヨンができて、それがいろいろ発達を促した。到頭ヨーロツパの車にアメリカの車が勝つてしまつて、ヨーロツパが仕方がないからガソリンの点でコソサンプシヨンの少い車を作つている状態に追込まれている。わずかに国内の需要を満たし、その他は苦しい政府の保護政策によつて、日本へ輸出されている車なども苦しい体系で輸出をされているようであります。国内デイマンズが日本と比べて大きいかというと、これは実に小さいのです。このフアクターは、どうも比べものになりません。たくさんに、世界のゴムを八、九割も使うというゴムのタイヤを作る品物が日本にできるかというと、これはできないで、而もイギリスあたりが世話を焼いているマレーあたりから持つて来なくちやなりません。それからレーバーをちよつと考えると安そうに見えるが、これはエフイシエンシイ少きレーバーであつて、実際の値打においては我々の調査ではアメリカのレーバーのほうが今日では安くついております。レーバーが駄賃である。鉄の性質その他自動車に向いた鉄が口承でうまく得られるかというと、これが得られません。よほどもつと研究して、支那でも、印度のタタでも、或いはどこの鉄がいいとか、どこから持つて来てどうするとか、もつと研究を積んで、自動車の用途に値の安い鉄を選んだほうが勝つようです。その鉄の選択をするほどの余裕がありません。日本では漸く鉄やステイールを入れるだけであつて、中の品質の研究、調査をする余裕がありません。それからその他に使われるもので何が国際貿易の上から日本で自動車をうまく作つてアメリカ品などに追着いて行かれるかと調べて見ると、実に何にもありません。それでこちらが研究をして五歩というときにはアメリカは七、八歩進んでおる、七、八歩日本が進むときにはアメリカは十歩進んでおる。この勢いを以て行けば算盤ずくで行つても三年、五年、八年、十年と進むに従つてだんだん開いて行く、いずれの日かこれに追着くことがありましようか。算盤の基礎を示してお話が願えれば……。何と何をかけてどうするのか、何と何を以てかければどうして追着くことができるのかという御説明を願いたいと思うのです。私の見るところではこの産業はちよつと追着くという目度が立ちません。トラツクのごときは国際貿易に日本が立つている立場に同情して考えてもらつて、二割ぐらい低いところでも日本の製造は認められるけれども、これでも勝つわけには行きません。勝てなくても生きて行くだけのよさはあるだろうと思うのです。それで乗用車のほうでどうしてアメリカ製に日本の車が一年、二年、三年、五年とあとを追いかけて工夫をして行つたら、伺の理由によつて追着くであろうか、そのことの御説明がちよつと願いたいと思うのです。で、この話を聞いていると、丁度軍国時代に日本がアメリカに比べて鉄の生産は二十五分の一だ、石炭は二十分の一以下である、石油は五十分の一よりももつと少い、けれども何かの作用によつて戦いは勝つだろうということを東條さんあたりからざんざん聞かされたわけですけれども、何か掛合せるフアクターがなくてものを申上げることは不安に堪えない。皆さんはどういう方法によつてアメリカの乗用車のあとを追いかけて追着けることができるか、何を土台として追着けるのであるかちよつと聞かして頂きたい。これは質問のようであるが質問ではありませんで、私が御説明をして、ちよつとその要点だけぽつんと、何と何を掛合せるんだと、これでよろしい。私には掛合せるものが見当りません。私は長年の間これを見て来たのですけれども、どうも見付からない、今でも見付からない。日本ではちよつとオミツトしておいて、その他の化学工業、日本には石炭はたくさんあるからカーバイドを作つてプラスチツクの品物を作つてこれに対抗する、或いは世界に進める、東亜にだけでも輸出するとでも言うならば算盤が立ちます。若し日本に石炭かちつともないとするならば、或いは少ししかないときにこのプラステイツクの化に化学工業において日本が立つて見せるといつたとするならば、どうも腑に落ちない。何と何かの理由によつて立ちますと、乗用車工業でアメリカに追着く理由を一つ聞かして頂きたい。

前之園喜一郎民主クラブ

○前之園喜一郎君 委員長の御注意で参考人の質問は許さんというのでずが、私も今のようなことを御質問しようと思つていたのです。私は今言われたことと同じことを一つ通産省から聞かして頂きたいと思います。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) 前之園委員御発言を願います。

前之園喜一郎民主クラブ

○前之園喜一郎君 今梁瀬さんが御発言になりましたことは私も考えておつたのです。幸い具体的な発言がありましたので、これを私の質問として、今と同じような内容を質問したものとして通産省の局長なり、課長なりの一つ御説明を願いたいと思います。簡単で結構です。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 或いは御答弁不十分かも知れませんが、私どもこう考えております。今丁度ヨーロツパの自動車工業の例を引いて言われると、日本の置かれておる條件その他大体ヨーロツパと似たような條件だろうと思います。アメリカの自動車工業に比べては、アメリカと同種のものを作つてこれを同じ條件において世界の需要を満たす、それでなお且つ考えるべきフアクターがある、これは第一に劈頭に言われた大量生産の国内のマーケツト、これの広さ、深さによる大量生産も可能かどうかが問題だろうと思います。併しそれではそういつた非常にいい條件をなぜ作れないかという問題になります。米国、フランス、イギリス、それぞれの国では最近新らしく国内に乗用車工業を起そうとしておるようでありますが、こはは世界が一つの国になるというようなことでございますれば、適地適業でやればいいじやないかと思います。併しいやしくも国境を以てそれぞれの国をなしておるという限り、その国のやはり産業なり、何なりの能力を極度に発揮するということは必要であると思います。日本としてもだんだんと高度の産業に進んで行くということになれば、当然自動車工業というようなインダストリーを持つということは必要だと思う。で、やはり我々としてはアメリカに追着くということは、これは少し誤解を生んだかとも存じますけれども、少くともアメリカから日本に来る運賃或いは多少の関税等を考えますと、国内の需要者に迷惑をかけずに、そうして競争をしないで、いいものを供給できるという状況には持つて行くことは可能であろうと存じます。又そうしなければならん、こう考えております。

小酒井義男日本社会党(第四控室・左)

○小酒井義男君 二、三の点について通産省の機械局長にお尋ねいたしたいと思います。午前中からいろいろ参考人の意見をお聞きしておりますと、国産自動車の価格が非常に高いということを言われておる。これはやはり私は否定することはできないと思う。性能においても確かに外車より劣つておるということは事実だと思うのです。そこで現在の国産自動車の市販の価格が高過ぎはしないか、こういう点について通産省はどう考えておられるかということと、そうして自動車産業に対する通産省のこれを育成して行くということについての今とつておられる対策と、日本以外の国がこうした産業に対してどのような援助の対策を講じておるかというようなことについて、一つ例を挙げて聞かして頂きたい。それから通産省として自動車産業の生産の面におけるところの援助を考えておられるようですが、これを使用して事業を行なつて行く、つまり需要者に対しての対策というものに対して何か欠けておるところがあるということ、これは通産省以外の問題に亘るかもわかりませんが、こういう点について何らか考慮すべき点がありはしないかということ、先ず差当つてこれだけの点についてお伺いいたします。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 価格の点につきましては、私は現状で推移してこれは適切妥当であるということは申上げません。これは先ほど車両部長も申しましたが、すでに昨年、一昨年等に比べましては、逐次価格も一般物価水準を見ますと、やや上つておる傾向があるかと存じますが、目立つた販売価格の切下げ等も行われておるように聞いております。今後もそういつた方向で逐次進んで行く、又そうしなければならんと考えております。それから只今国産自動車工業の助成につきましては、実は法規的には四割の関税、これだけでございます。その他は今国会の初め頃に議決願いました合理化促進法におきまして、この合理化促進法による恩典、例えば研究施設を作つた場合において、その研究施設の早期償却を認める、或いは必要な設備合理化のために輸入機械には免税を認めるとか、そういつた恩典を受けられる産業が指定されております。そういつた問題だけでありまして、法規的にどうという余り強い恩典は戦前の自動車製造事業法が施行されておつた時代に比べてございません。又昔の一つの軍事目的ということから出発した自動車製造事業法というようなものを今更制定するというようなことは、これ又情勢がすつかむ変りますれば如何かと思いますけれども、現状ではちよつと考えられないのであります。その他は法律に別によらない、例えば開発銀行の設備資金の融資の枠を擴げる、そういつたような助成をやるほか、国の予算によりまして幸いオートレースの国家財政収入がございますし、例えば先ほど一番問題になる部品と申しました発條、電装品等の部品につきましては、部品の研究試作といつたものに助成する、或いはいろいろ自動車の性能試験その他をやるということについて、或るいは通産省の機械試験所というものがございますが、ここに第四部という自動車専門の部門がございます。ここで相当の費用をとりまして、例えば外車を入れまして、その各部品或いはエンジンの部分等をすつかり分解して日本の製品と詳細に比較検討する、こういつたような研究的なこと、さような遅れておる部品、或いはさような素材についての研究試作を進める、こういつた方向に助成をやつております。なお諸外国の助成の例、これは車両部長からなお補足してもらいたいと思いますけれども、一例を、諸外国が外車の輸入をどう扱つておるかということを申上げますと、これが実は運輸委員会のかたがたには再三申上げましてあれなんでございますが、只今英国等におきましては関税は大体日本並み、或いは日本より高い、フランス等は五制三分くらいでございます。それから外車の輸入につきましては、各国とも非常に強い制限がございます。いやしくも国内の需要を充たす兼用車の生産のある国におきましては、外車は一切贅沢品として輸入を抑えておる、僅かにその国に滞在しておる外人用或いは観光客用として若干のものを認めておるという程度でございまして、これなども航空基地の関係で米軍が若干駐留しておるわけでありますが、その駐留米国軍人或いは家族が米国から持つて来るのはこれは認めておりますけれども、英国内でこれを拂下げするというのは全然認めておりません。外車の輸入或いは関税という面では日本より遥かに強く、国内でまだ組立工場が漸くできかかつたという程度の新興の印度等におきましても、外車の輸入は一切認めておらないのであります。

小酒井義男日本社会党(第四控室・左)

○小酒井義男君 次に先ほども自動車を使つて事業をしておられる立場から行くと、経済的に国産車などはやめてしまつて外車を使つたほうが経済的に有利じやないかというような意見があつた。その面だけを取上げて言えばそういうことが言えると思いますが、通産省の機械局として全般的な日本の工業生産の立場から考えた場合、自動車生産をやめて、そうしてそれによつて余つたところの工業力を他の機械の生産に振り向けて、そうして自動車の輸入に代るところの輸出の方途を講じられるような方法があるというふうに、そういうような方法があるということが考えられるかどうか。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) その点は一応そういうことも可能でないかという御質問であるかと思いますが、御承知の通り支那事変から大東亜戦争、それから今日、この間に御承知の通り日本の産業構造と言いますか、それがすつかり変つてしまつたわけです。例えば支那事変前は繊維工業というのは非常に日本では発達しておりました。例えば紡績だけとつて見ましても、私の記憶が間違つておるかもわかりませんが、千二、三百万錘の紡績工場があり、ほかに在華紡がやはり三、四百万錘はあつたというような状態であります。只今設備過剰になつておると言われておけながら、漸く六百五、六十錘から七百万錘になろうかという程度であります。それに引換えまして機械関係の工場というものは、軍需生産その他に追われまして非常な発達をして、工作機械の保会台数その他から見まして非常に厖大な量を実は持つております。どのくらいの能力でありましたか、ちよつと記憶しておりませんが、やはり支那事変から終戦までにかけて数倍に殖えております。従いまして、そういつた機械工場を動かすためにはいろいろ電源開発用の機械或いは今の繊維関係の機械を作る、或いはその他鉱山機械を作る、産業機械を作るというものがございますが、結局これがフルに動くのは、こういうことを言うのは少し不謹慎かも知れませんが、今自衛力漸増の線に浩つて、まあ現状では非常に遊休の設備があります。自動車工業等の特にその部品その他のものを作るという工業が若しなくなるということになりますと、たださえ稼動率の低い日本の機械工業の稼動率が非常に低くなる。では自動車工業をやめてほかに何か機械でも作つて出すかと言いましても、これはなかなかそういうふうには参りません。御承知の通り現在日本では機械工業の輸出、殊にプラント輸出ということをやかましく言つておりますが、遺憾ながらいろいろの関係で非常に苦心をいたしております。プラント輸出も掛声だけに終つておる実情であります。辛うじてミシンとか、カメラ等の一部が戦前に比べて非常に出ておるという状況でありまして、これに代つて何か非常に有利な輸出産業を興すということは恐らく不可能じやないかと、こう考えております。

小酒井義男日本社会党(第四控室・左)

○小酒井義男君 石田さんに一つ二つお尋ねしたいのですが、この私どものほうの手許に頂いておる乗用自動車協会の資料を拝見すると、自動車生産工場の労働者の賃金というものが二万七千円ベースだというふうに載つております。これは各会社によつて若干違うと思うのですが、トヨダの場合などは大体どのくらいのベースをお出しになつておるのか、それをお伺いしたいと思います。

石田退三トヨタ自動車工業株式会社社長

○参考人(石田退三君) お答えをいたします。賃金の問題は先ほど新倉さんから二万七千円ということで、いささか私も茫然としておるわけであります。トヨダ自動車の現在の六月の大体賃金を見ますると、一万九千円くらいの税込の割になつておるかと思います。なおこれで一時金等を噛み合せますと、税込の二万一千円程度になつているかと思います。二万七千円の資料がどこから出たか私ちよつとわかりませんので、それが間違いであるか、本当であるかということはちよつと申上げかねますが、トヨダ自動車としては一万九千円から二方、二万一千円、最高の場合がその程度で、大体今年の平均は二万円見当で税込を出しております。私もこれは若し御疑念があれば、一応出したものの資料を提出してもよろしうございますということを考えております。それからついでに委員長にお断わりして申上げておきたいことは、今新倉さんから御指摘頂いたことで一、二言訳がましいのでありますが、私どもの取扱つておる実際の面を一応申上げてみたいと思います。先ほど販売手数料が三十万円ということを伺つたのでありますが、私どもは従来販売会社と販売店の手数料は一応十五万円に抑えております。但し先般来車が足らんので販売店がこれに輪をかけて三倍の、五倍のという手数料を余分に儲けておるという噂も実は聞きましたので、販売店協会の集まりがあるときにその点も十分指摘いたしまして、今後是非慎しんで頂きたいということもお願いをいたしておるのであります。それから価格も今月からトヨペツトで大体十万円下げられるということになつておりますが、その際に会社が全部を負担することはでき得ませんので、一応今月から販売店の手数料は税込合せて十二万円出すことに話合つておるのでございます。実はいろいろ新倉さんから御指摘があつて一応御尤もだと思いますが、今月は値段を発表いたしません。来月からは一応百十万円という価格の発表をいたしまして今後やつて参りたいと思つております。ただ私どものほうといたしましては、先ほどお役所のほうからもお話がありましたように、開発銀行等で非常に御厄介になつて、只今アメリカから新鋭の機械も入れておりますので、大体これが秋までには全部据付が終ると思います。従つて来春からは是が非でも百万円を切つて売りたいという希望で只今着々内部整理をいたしております。先ほど手形云んの問題でということもありましたが、或いはそれも御解釈によつてはそういう面もあるかも知れませんが、私のほうといたしましては、一応機械の整備と、それから国内会社、最近富士、八幡工場等へいろいろお話をして、大体厚板のほうでは多少値を負けて頂き、薄板は大体来年夏頃でないと負けられんという話でありますので、そういつた面を勘案いたしまして、できるならば来春から百万円を切つて徐々に我々の整備の付き次第取次いで参りたいということを考えております。これは我々トヨダ自動車だけでありまして、自動車工業界全般ではありませんが、そういうこともお含み願いたいと思います。  なお先ほど午前中に御指摘頂きました、保護は甘えておるというようなお叱り、御尤もなお話でございますが、現在自動車だけでなしに、原材料のメーカーその他にいろんな関連性があるだけ、私どもはそれの整備ができるまでは、いわゆる先ほどのお話の関税保護を幾分ともお願いをしたいということを申上げたので、これを怪しからんから、全部明日から関税をとるのだとおつしやるならば、私どもは会社が潰れるか生きるかわかりませんが、できるだけ精進はして参りたいと思つております。併し私どもは各国の現在の輸入状況を拝見しましても、或る程度の、こういつた大人それた保護ではあるけれども御保護が頂けるかというような問題を考えております。又耐久の問題も、少なくとも一年でめちやめちやになるというような御意見もありまして、誠に私どもも恐縮しております。又そういう車があつたかもわかりませんが、或いはありましよう。あえて指摘するわけではありませんが、大体トヨペツトの新車を三月から出しましたから、これらは相当耐久力のある車を出したという自信を持つております。これは今後来年、再来年に、どこまで私どもの車が使えて、いつスクラツプになるかということを一つしつかりと握つてみたい。それでも私どもの技術が追付かんようなことなら、私も今日のお叱りに従つて、あえて国産車をやめるというくらいの気構えは持つておるのでありますが、この三月からはいろいろな面で一応考えて改良はいたしておるつもりであります。只今局長からのお話の発條その他ボール・ベアリング、ボデー等の問題については、いろいろ私ども考えさせられることもありますし、今日の皆さんからの御質問或いは御意見等を拝聴いたして私どもも大いに決意はいたしておるつもりであります。この決意がどこまで如実に現われるかは私どもの力でありまするが、私ども不幸にして力は弱いのでありまして、とにかく自己資金で賄わなければ、現在の自動車には余り大して金融を見て頂けない現状におきましては、或いは皆様のお目ざわりの点が多々あろうと思いますが、全力を注いでやるということだけはこの場合申上げておきたい。これだけを甚だ弁解がましくなりましたが、一応申上げさせて頂きたいと思います。

高木正夫緑風会

○高木正夫君 私はこの前に二回に亘りまして当局に御質問申上げたので、大体盡きておるのでありますが、今日は皆さんがおいでになりまして、いろいろ御意見を聞いていますと、私どもの考えがまさに裏付けられたような気がするのであります。又その当時御質問申上げたことにつきまして、大体御了解を得た点もあつたかと思いますが、今日お話を承わつておると一向そういう何がない、前と同じような御答弁であるようであります。それで重ねて質問を申上げるのでありますが、大体通産省のかたが国産擁護に傾かれておるということは、これは当然であろうと思うのであります。御職業柄まさに国産車のメーカーのかたを御援助をなさるということは、これは非常にお立場上当然のことであると思いまするし、又私どもといたしましても、国民の一人として誠に望ましいことであると思うのであります。併しながら、ここで考えなければならんことは、大よそ自動車行政というものはこれは両方面があると思うのであります。つまりメーカーのかたを擁護すると同時に、これを利用する一般大衆の便も一つ考えて頂かなければならん。この両方を睨み合せて適当なところへ線を引くということが一番いいのじやなかろうか、これは当然であろうと思うのでありますが、今日率直な私の意見といたしましては、通産省のかたはやや国産を作るということにのみ頭を向けられておる、その結果一般大衆の非常な犠牲においてこれを擁護しておる、少し行き過ぎておると思うのであります。その点について再三申上げたように思いまするが、今日の御答弁ではまだ私どもの満足が行かない点があるのであります。現に只今も英国の例をお出しになりましたが、これは英国の例と我が国の例とを一緒にしてもらつたら大変な間違いだ、英国と我が国は御承知の通り国民に対する普及力は非常な違いである。恐らく二十倍か、三十倍ほど国民に行き亘つておる、而も車が非常によろしい、外国へどんどん出せるような車もある。それを今日日本の国の現状と同じように扱われるということは、これはそもそも根本的の考え方の間違いから来ているのじやないか、こう考えるのであります。更に私は最も重点を置いて行きたいと思うのは、これは運輸省のおかたにも聞きたいと思うのでございますが、一体どのくらいの車が日本に必要であるか、こういう問題であろうかと思うのであります。先ほどからいろいろ説明を聞きますと、一万台乃至一方一千台、これで果していいのかどうか、先ほどから新倉さんなどのお話を聞いておりますと、三十九年以前の事が、よたよたの車がまさに三万両もある。これは一般運輸の大衆のタクシーその他に使われておる、非常に事故が多い、これを五カ年で以て代替しようという政府のお考えである。これで果して運輸省としては交通安全の責任をお持ちになることができるかどうか、五年先にまだ五分の一の車が残つておる。私もこの間タクシーに乗つて見ましたが、非常にひどい車ででこぼこのところでどんとやられて、頭を打つて明る日寝ておつたのでありますが、そういうようなつもりで、これから後五カ年をまたやらすつもりであるか、これは運輸省のかたと通産省のかたと御相談の上数字をきめられたいと思う、併しそれは恐らく一般大衆は承知はできんのじやないか、この点についてあとで新倉さんの御意見も承わりたいと思う。需要者側の代表としてそんなことで放つておけるのかどうか、又直接その責任を持つておる運輸省のかたがたとしては、これだけの不安定な車に国民を乗せて、今日これ贅沢品じやないと思うのでありますが、自家用の人はどうか知りませんが、一般大衆のタクシーに乗る人は、それこそ大衆化しておると思う。なお又もう一面から見まして、我が国の経済の発展度というものは終戦後めきめきと上つておる。先ほどもお話があつた通りに、多少山をかけているのだというようなお話もあつたようですが、二万幾らという、二千のチケツトに対して二万幾らという需要がある。半分にしても大したものだと思う。これは経済速度上つて来るので、これは必ずしも皆が賛沢ではないと思う。経済の速度が上るに従つて、我が国の進度が上るに従つて、国民水準が上るに従つて自動車は普及しなければならん。そうすると、この代替すべきものと、それから経済の進度によつて新規に増加すべきものと、これは絶対に阻止すべきものじやないと私は思う。そういう観点からして、私の申上げるのはもうすでにおわかり願つておると思う。国産は盛んに擁護して頂かなければならん。これは今後大いにして頂かなければならん。併それに一般の利用者の犠牲においてやるのではなしに、いろいろの、先ほども機械局長のお話がありましたが、合理化によつてやつて行くとか、或いはその資材をアメリカからでも、外国から持つて来て大いに援助するとか、なかなか得がたい型を政府が斡旋してくるとかいうようなことにして、国産の車というものを、現在アメリカその他の車と同じような程度にまでレベルを上げてもらうところまで御援助願いたい。そうしたら、それが外国へどんどん行けると、そこで本当に国産の擁護になつて行くと思う。ここ当分は、数年の間というものは、この危険の状態に置いておいていいものかどうか、これを速急に車を思切つて入れて頂いて、そしてここ数年の間に本当に根本的の国産のメーカーの立上りを私どもは希望するわけであります。この点に対して運輸省並びに通産局長、あとで又新倉さんの御答弁を願う次第であります。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 需要の数の問題でございますが、これは先ほどちよつと触れましたが、新倉さんのほうでは一万五、六千台というお話でございましたが、実は我々将来の需紬を検討するにつきまして、運輸省の自動車局の局当といろいろ打合わせをいたしまして、大体本年度は一万台程度、来年度は九千台というような数字が出たのであります。この数字につきましては、現在非常に古い事がたしかにあるのであります。この代替等を急速にやるという観点から見れば少し不十分かということは言えるかも知れませんが、やはりそれには有効需要がどうかという点も考えなければいけないし、国民の本当の自家用というものは非常に少いと思いますけれども、購買力、生活水準、殊に生活水準はまだまだ戦争前に完全に復帰したというところまでに参つておりません。そういう点もいろいろな要素を考えて行かなでればならん、こう考えたのであります。我々は一応そういつた数字をとりまして、これは運輸省とも打合せ済みの数字であります。その数字によつて国産六千台、輸入四千台程度というふうに計画をいたしておるのであります。なお通産省は国産車擁護に傾き過ぎておる。或いはそうであるかも知れませんが、これは確かに円滑なる自動車行致をやる上には需要者の立場、需要者の利便というものを勿論十分考えなければいけないと思います。今後十分そういう点は気を付けて行きたいと考えております。

中村俊夫運輸事務官(自動車局整備部長)

○政府委員(中村俊夫君) 近い将来におきまして我が国の乗用車が幾ら需要があるのであろうか、こういうことにつきましては、以前の本委員会におきまして御答弁申上げたのでありますが、もう一度簡単に繰返さして頂きますると、今後五年間に一応平均値として年丸一万二千六百という想定した数字を出してお話申上げたと記憶いたしております。ただそのときも申上げましたのでありますが、年々一方二千六百幾らという数字は、勿論私どもが机の上におきまして勘定いたしました数字で、その根本をなしております考え方は、経済安定本部が策定いたしますところの我が国の経済活動が将来どうなつて行くであろうかというところに非常に大きな狙いを置き、なお且つ自動車運送の従来の経緯から見て、まあこのくらいになるであろうというところなんでございますが、勿論こうした需要というものは抑えれば簡単に、統制すればこれは五千にも六千にもなりますし、又自動車が安く手に入るということになれば需要は極めて現在でも大きいのでございまして、例えば午前中にも通産省からお話があつたと思いますが、駐留軍の軍人、軍属が持つております中古車だけでも一月足らないうちに六百両ほどの希望がある。この人は勿論銀行にお金を積んで買うというかたで、而もその部門だけでも一日にすると恐らく七、八百両になるかも知れませんが、それだけの需要が現在ある。従つてまあ国産の或る車を百二十万再なら一両買つて使う、これが六十万円になれば二両買う。自動車というものは大体そういう性質のものでございまして、使えば七年も八年も使えますけれども、安く入れ替えができるならば三年くらいで潰すのが一番利口な使い方でございますから、そういうことを考えますと一万二千六百、こう申しておりますが、一応の見当でございまして、自動車が安く又有利に手に入るならば石油事情も今のところ大丈夫だと思いますので、もつともつと殖えるであろうということは当然想像されます。但しどこまで殖えるであろうか、これにつきましては、私も自動車界の先輩のいろいろなかたに、五、六人のかたにお聞きし、又自分も考えておりまするが、一応近い将来において我が国の乗用車の需要が一年間に二万両を越すことはちよつと無理であろう、こういうことは考えられるし、先ず間違いのないところだと存じております。なお只今どうも政府部内のことでおかしいのですけれども、運輸省と通産省と打合せして、需要は今年は一万、来年は九千だということの御答弁が機械局長からございましたけれども、これはちよつと行き違いがあるのだと思います。私どもは公式に申上げましたのは、この委員会で正式に申上げました先ほどの数字でございますが、勿論これには註釈の付いた平均一万二千六百両ということに御了解願いたいと存じます。

新倉文郎全国乘用自動車協会会長

○参考人(新倉文郎君) 今高木先生から御質問の点簡単にお答えします。私が自動車の所要台数を向う五ヵ年間の計画から見て一万五、六千と申上げた数字は内輪に見ております。その理由を申上げます。先般会社に対して二万数千台の要望をいたしましたものの大部分は業者でありましたが、その数字は余りさばを読んでおりません。というのは、私どもはぼうつとその希望数をとつたのじやございませんので、そこにえらい條件を付けております。十日間のうちに現金の準備が付いて直ちに引取を要望する。それがために一遍申請をして来たものを却下いたしまして、もう一遍やり直すといつたような、而も金には絶対に心配のない、大阪相互のような一億や一億なら心配のない会社ですが、それが五十台のやつが三十台まで引下げました数子の会社がこれでありまして、半分に見てもということは大ざつぱな当らん数字であります。そこで運輸省の一万二千六百台ということは今初めて承わりますが、ちよつとこれは計算が机の上で、数字の点で違つておるのじやないかという点を二つ申上げます。  私が東京の乗用自動車という営業車、タクシー、ハイヤーであります。それを四月の初めに調べたときは、陸運局でちやんと調べたので六千七百から八百の間で、台数はそこで私は過剰になるといけないから、七千五百で一応抑えてみたらどうか、こういう意見を出したのですが、そいつが通りませんで、そのままになつておりました。七月の中旬、つい二十日頃に調べたのですが、七月現在としては七月十五、六日だと思います。そのときは八千七百台に達しておりまするから、丁度四、五、六と三月の間に二千台の増加をしております。私の調べておりますのは、過去において営業自動車は戦争の前でございますが、五万台前後であつた。この数は当然過去の姿でありまするけれども、当然この要求される数字になつて参りますので、そこで自然増と置換えると、内輪に見て一万五千台は向う五カ年間に殖えた、こう申上げておるのであります。而してそのうち新車はこれは置換えの基礎にならない、こう申上げておる、消耗品だから一年でお終いだろうと、こう申上げておるのは、一年で直ちにスクラップで五万か七万で売出せ、こう申上げておるのではない。その見解はそれは自動車をお扱いになれはわかるのであつて、今東京の営業車のうち約半数を占めておるのは三十四年のフォード、五年のシボレー、六年のシボレーであります。これが約半数を占めておりますから、このうちの四千台近いものがその数字であります。そうすると、それは全然スクラップであります。けれどもそのスクラップを月三万くらい手をかけて使わなければならないという実情はこれは泣き泣き使つております。算盤が合つて使つているのじやない。殊に危険なあの汚い、我々はお客さんには実際顔を横にして乗せなければならん、みずから冷汗を掻いておるような、路上分解をするような姿の危險に置かれてこれを使つておるということは、これは裏ないから泣き泣き使つておる、国産車を、今一年以上使うのが出て来ると思いまするが、それはあとの車を買うことができないから泣き泣き使つておるのであります。こう申上げておるのでありまして、ここに欧洲物にしましても、アメリカ物にしましても、どんどん正しい車が適当に入りますと、直ちにスクラブの代りになるということを現認して頂きたいと思う。殊に機械局長はこういうお話をしておつたのですが、アメリカとか、フランスとかいうものが保護政策をとつておる姿を言つていらつしやる、彼らは月にまさか五百や千や二千の製造じやございません。これは相当大きな数万台の車両になると思うのですが、そうして国内需要は自由に好きなものをとらしておるでしよう。殊にルノーのごときは国産と言うか、生産ですから、それが余るから日本の国へ売つて来るのであつて、今のように国内へもう嫌応なしの配給ですね、ふすまの混つている粉のへんなものでも、食糧がないから止むを得ず配給しておる、それを苦労して食わなければならんような戦争中の配給と同じような状態における国産車を我々は使わされてしまうまあ基準をお考え願わなければならん、こう存じます。高木先生のお話中ですね、私に御質問の点は、この数字に狂いないことを申上げ、且つ私どもはもつと大きな要望を持つておるのだが、これは国産車の置換えの五千台を考えないと、これは国産は消耗品だと見ると、置換えができるまでに消耗すれば無価値になるから一万五千だ、こう申上げております。

高木正夫緑風会

○高木正夫君 先ほど運輸省にお尋ねをいたしましたが、新規の経済進度によつて増加すべきものは、これはまあ見込があるだろうと思うのですが、私の質問は二十九年度以前の車が三万台もある、これを五カ年で大体数字をお考えか、それでいいのかどうか、私どもは少くとも一年か二年、できればもう最長、遅くても三年くらいまでにそれを大体きめなければいかんのじやないかという気持を持つておるのですが。

中村俊夫運輸事務官(自動車局整備部長)

○政府委員(中村俊夫君) 先ほど御答弁を落しまして申訳ないのでございます。現在の乗用車の状況で以て、輸送の保安行政を担つております運輸省が責任を持てるかという点につきましては、この春頃の状態でははつきり責任が持てなかつたのであります。本日実は数字を持つておりませんですが、自一動車事故が御承知のように非常に多いのでございまするが、パーセントにいたしますると、乗用車が非常に驚くほど大きな数字を占めております。従いまして今期国会に、先般提案申上げましていろいろお叱りを受けましたり何かしまして、御可決願いました道路運送車両法を改正いたしまして、乗用車の検査期間が従来十二カ月でありましたものを九カ月に短縮する、これは車を使つております営業者にとつては非常な負担でございますし、又検査を担当いたしまする運輸省の出先機関が非常に荷を背負うのでございますが、とても一年に一遍の検査はできない、これはその頃のことを申上げては如何かと存じますが、EPDからは半年に一遍くらいにしろ、危くてしようがないと言われたのでございますが、半年に一遍の検査をするということは非常な困難でありますので、九カ月ということで多少折れたのでございます。そういつた実情でございまするから、従いまして老朽のおんぼろ車三万両を五年間で取換えるということを考え、従つて一万二千六百が出て来るのでございますが、これは只今高木先生の御指摘の通り、まさにこれは許し得るならば取換えてしまつたほうがいいのだ、こういう考えをしましたとき、これは甚だ申訳ないのでございますが、机の上で果してどのくらい資金が廻し得るだろうかということが正直に申上げまして私どもも計算が付かなかつたのでございまするから、まあ今よりは悪くならないという程度ならば五年間で以て代替しよう、若し車が十分入つて来る、或いは値段も安くなるということならば、危険を負担するならば車の重荷になるのであるから、一応取換えは早急にするであろうという見当で五カ年間で代替ということを考え、又一万二千六百は従つて出て来るのでございますので、この数字は繰返して申上げますように、かなり殖えるほうの要素を多分に含んでおる、併しその殖えるほうの要素はいろいろのことから考えて、年二万は殖えることはあるまいと、こういうふにお聞取り願えたら仕合せだと思います。

高木正夫緑風会

○高木正夫君 運輸省の御見解がわかりましたが、通産省として機械局長さんはお立場が違うのですが、まさに国民がそういうような状態にある。これはお役所の一人として直接の御関係はどういうふうにお考えになりますか、その点。それから先ほどの運輸省と、それから通産省とのこの需給全体の数字が二千何両というものが食違つているように思うのですが、これは同じ役所で以て、同じ政府で以て、その点が食違つておるというのは甚だ折合せが不十分であつたか、不統一であると思うのですが、その点について御見解を承わりたいと思います。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) お答え申上げます。乗用自動車によります交通の安全性という問題は、これは勿論主管は運輸省でやつておるわけであります。それについて我々なお勉強が足りませんですから、その点について十分これから研究を重ねて善処したいと思います。なおあとの問題につきましては、実はこういうことまで申上げるのは如何かと存じますが、私のほうの車両部長のほうへ運輸省のほうのかたがお見えになりまして、たしか陸運局長会議をおやりになつたときの資料として、そういつた今の一万九千という需給見込の書類をお出しになつておつた、それを基礎にしていろいろ相談になつたようでございますが、要するにこれは正式の、運輸省としてまとまつた意見であるかということをこちらのほうで尋ねたのであります。それはそうである、こういう話があつた。私はそれを聞いておりますので、それは打合済の数字である、こう申上げてあるわけであります。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) 高木さん、関連しておりますか。関連した御質問ですか。

高木正夫緑風会

○高木正夫君 石田さんに一つお尋ねしたいと思うのですが、大体まあ私ども素人でよくわかりませんが、あなたのほうでこの外国の乗用車と同じような程度のものが、又値段も同じような程度にいつ頃大体できるわけですか、お見込の点を承わつておきたいと思います。

石田退三トヨタ自動車工業株式会社社長

○参考人(石田退三君) この問題は実は非常にむずかしい問題でありまして、果して来年から早々やるというようなことをちよつと、私のほうで社内生産が僅かに四割であるだけ、非常に総合産業であらゆる産業に跨つておりますだけに、すぐさまそのままでお答えが私どもちよつと苦しいのであります。これ又お叱り頂くということは万々承知でお答えを申上げておるわけでありまするが、無論理想を申上げますれば、先ほど申上げましたように、関税をとられてもこの水準に附いて行けるように、只今各関連産業に呼びかけていろいろ合理化の問題或いは値下りの問題等引続いて今検討をいたしておる次第でございます。でき得るだけ早くということを一応申上げておりまするが、私どものほうの乗用車の一応の段階といたしましては、先般百三十何万円というべらぼうな値で売つておりまして、それを一足飛びに十七万円か、二十七万円か記憶いたしませんが、大幅に値下げをいたしまして、その後改良いたしましたものも値上げをせずに百二十万円を維持しております。最近は、これも結局高ければ買つてくれぬということになりますので、一応今月から十万円下げるとか、来年になりましたならば百万円を切る線までどうしても急速に持つて行きたいと只今大童になつてやつておる。その次に来たるべきものが、三百台、五百台という数字が買つて頂けるかどうか、これによつて今後の値下げの問題が起つて来る、こういうふうな考えを持つております。五百台作つても、売れなければ私どもは金融難に陷つて困るわけでありますので、将来多少我慢して使つて頂ける線で或る数字が確保できるようになれば、御期待の線が又そこで生れるであろうということを私どもは考えておるのであります。

高木正夫緑風会

○高木正夫君 ついでにちよつと、私のお尋ねしたのは、もう一つ質の問題があるわけなんです。外国車に劣らぬような程度の車がまあ近い将来にできるかどうか、そのお見通しも、値段だけじやなしに……。

石田退三トヨタ自動車工業株式会社社長

○参考人(石田退三君) この材質の問題も私どもとしては先般来鋼材メーカーともいろいろ協議をいたしまして、今度は質的な御改良をして頂くということも先般来より来より話合いをいたしておりますし、又実際鋼材会社の作つております生産の相当額まで自動車が使つておりますので、この点は鋼材会社もよく認めて頂いて、最近大童に研究を頂いておりますので、当然ごれは私は成る水準まで上げ得るであろうと……、要するに朝から皆さんにこれだけお叱りを頂くだけ、ものが悪いだけに、伸びるほうは早く伸びるであろうとそういう期待を私は持つております。(笑声)実はこういうお叱りを頂くことが私どもの発言の資料になるので、本日は非常な仕合せをしたと、こう私どもは考えております。従つて私は皆さんの極端なる御議論をそのまま受入れて、できるだけ御期待に副うようにしたいと念願いたしておりますが、何しろ種々雑多な部品をたくさん持つておりますし、それから又これの中小企業の育成等にも少からぬ資金を要する問題なので、果して私どもの資金が続いて、皆様の御期待に副い得るかどうかということも考えさせられまするし、又一つのボデーのプレス化によつて相当額引下げもできるであろうということを期待しております。現在のボデーは、私どものほうで直接やつておりますが、関東ボデー会社或いは元の中重工場あたりでプレスでなく手叩きで作つていたが、将来プレスでやればどの程度まで下げられるかということは今後の推移に待たなければならない。実は今日はもつと力み返つて真向うから喧嘩を売りたいような気持も持つておりますが、何と言つても四面楚歌でありますし、私どもが悪いのだから、今日は頭を下げて帰ろうと思つておりますが、必ず近い将来において、或る程度よくやつたと言われるような時代が来ると思つて私どもは実は楽しみにいたしております。

高木正夫緑風会

○高木正夫君 最後に私ちよつと申上げたいと思いますが、大体朝から皆さんの率直な御意見を頂きまして、非常に私どもも考え方の裏付けを得たように思うのです。恐らく通産省のかたも大分お考えが違うて来たのじやないかと思うのであります。私ども再三に亘りいろいろ質問申上げ、要望もしたのでありますが、従前と少しも変らんような態度であつたようでありますが、今までのお考えが、多少私は率直に申し上げますると、独善的の考え方でなかつたかと思うのでありますが、今日この暑いのに錚々たるかたがお出でになつて率直に御意見を述べられたのであります。これは恐らく私は輿論の支持があると思うのです。是非これも輿論の赴くところを十分察知頂きまして、本会はこの会合をして有意義ならしめるように十分に一つお考え直しを願いたいと思うのです。私どものかねて申上げておることは決して無理なことじやなかろうと思うのです。産業の生い立つまで一般利用者の便益を考え、適当な処置をして頂きたい。これを強く切望いたしまして私の今日の質問は終つておきたいと思います。

高田寛緑風会

○高田寛君 今高木委員から結論をなされる御意見がありましたが、ただ簡単に一点だけお伺いしたいのですが、先ほど小酒井委員の御質問に対して、機械局長から、今の国産車の値段は大体妥当なものであると認めると言い切つた御答弁があつたのです。これはどういう見地から妥当なものと認めると言い切られたか、それは甚だ私ども納得ができないのですが、今少し御説明を願いたいと思います。まあ今日この値段が品質に比べて妥当なものであるならば、こうまで各方面から文句が出るはずがないと思うのです。妥当と認めるのは国際的な価格として妥当と認めるのか。日本の経済力、購入者の立場から見て妥当と認めるか、或いは生産コストから見て妥当と認めるのか、もう少し我々の納得の行く御説明を願いたいと思います。又先ほどの参考人の御意見の中にも、今の国産車のメーカーは儲け過ぎるというような意見を拝承したのであります。我々は勿論国産事業を奨励する、国産事業を保護するという御精神はよくわかるのです。私ども自分で自動車を買う場合にも、できれば国産車を買いたいという気持は十分あります。併し今日の国産車の品質は、小型が百二、三十万円もするあの値段では、国産の自動車のほうは日本の自分たちの経済として、どうしても買えないから、修理を加えたり、無理をして外国車を買つておる。これはもう皆さんのお気持も御同様だと思う。又これを事業としておる輸送業者者の気持も御同様であろうと思う。私たち運輸委員として、交通というものは最も安全であつてできるだけ安くなければならんということを常に念願しておるものであります。今日の自動車事業を見ると誠に安全とは言えない、私も先般自分の地方へ行きまして、小さい山に登つたときに自動車を雇つた、余りがたがたしているので、一体これでブレーキが効くのかと言うと、いや自信がありませんと言うので、私は登るだけ登つたけれども自動車を先にやつて歩いて下りて来たのです。これが今日地方においての自動車の実情であります。まあこの程度にまで使つて現状を維持して行くということでは、我々運輸行政に深い関心を持つておるものとして、こういうような御計画では到底納得できない。併しまあ今の私の御質問の要点は、現在の自動車の値段が大体妥当だと機械局長言い切られた。それをどういう意味で妥当だと言われるのか、ちよつとそれをもう少し納得の行くように詳細に御説明願いたいと思います。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 実は私の言葉は少し声が低かつたせいかと存じますが、先ほど小酒井先生の御質問に対してお答え申上げましたのは、同じ新型と言いますか、中、小型と言いますか、オースチンとトヨペットと比べまして、それは確かに品質はオースチンは現状ではいいようでありまして、そのほうが十万円安いということは、決して国産の車の価格が妥当とは認めないということを実は先ほど申上げたのであります。御了承願います。

高田寛緑風会

○高田寛君 それでは今の百二、三十万円もする値段をもつと下げなければならん、又はこれを下げさせ得るというお見込みでございますか。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 先ほど、今日ここにお見えになつておりますトヨペットを生産しておられる石田さんが、はつきり百万円を、来年には百万円を割るところまで持つて行くという自信を持つての御言明もございましたし、そうなつて来ると私は信じております。

高田寛緑風会

○高田寛君 それから今一つ、まあ今の一年に何両必要かということについて、先ほど根拠になる、大体現状維持の程度ということで行けば輸入車を相当抑えて、国産車で大体行けるというようなお考えもあるかと思うのですが、根本において現状維持という、いわゆる輸入外貨の問題も一方あります。併し一方交通の安全ということ、又時勢の進展に伴つて交通をもつと進歩させて、我が国の経済力の発達に資するという、こういう見地から見て、一年間の自動車の需要量というものはもう少し大きくあるべきだと思うのですが、今の程度に輸入車を抑えるという行き方で大体需要に応じ得るかどうか。先ほどから御質問のあつた点でありますが、その点を今一応生産力の点からお伺いしたいのです。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) その点については、これはいろいろ複雑なものでございますから、こうであるという断定はなかなかむずかしいものであると思います。併し一応いろいろな情勢から考えまして、本年は大体一万台程度、そのうち国産の機械は六千、こう抑えております。四割は輸入に待たなければならん、こう考えているわけです。先ほどちよつと運輸省のほうから、この一月余りで中古車の拂下げが五、六百台あつたという、そういう工合で非常に重要だというお話がございました。これは実は米軍のほうが暫らく中古車の拂下げを、丁度講和発受後いろいろ切替の問題がございまして停止している。そのために非常に需要がありまして、又売ろうとするほうも非常に希望がございまして、そういう状態で最近ちよつとこういう一時的な現象になつたと考えております。勿論日本の経済もだんだん回復し、発展もして参りますから、需要はだんだん殖えて来る。国産の生産の殖える度合と、それから需要の殖える度合、これはどうなつているか、ちよつと予測もできませんけれども、当分の間相当の外車の輸入ということは、これは必要であろうと存じております。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) この際五分間だけ休憩をいたして……、皆さんいろいろお疲れでしようから、五分間だけ休憩いたします。    午後三時十五分休憩    —————・—————    午後三時三十二分開会

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) それでは再開いたします。  先ほどに引続いて各委員から御発言を願います。

前之園喜一郎民主クラブ

○前之園喜一郎君 私はすでに質問は終つて、もう何にも申上げないつもりでおつたわけでありますが、その後政府当局並びに参考人の御発言の中に、国会議員として、特に運輸委員として聞捨てにならない御発言があつたように考えるのであります。その点についてお尋ね申したいと思うわけであります。その一つは、先ほど中村部長の御答弁の中にこういうことがありました。現在取替えなければならない古い自動車が三万台ぐらいある、で、これを五年ぐらいの間に取替える計画を立てておるんだ、但しその数字は通産省と運輸省と打合せしたことはない。運輸省の計画では一年一万二千五百台という目途である、多くても二万台は超えないだろうという御発言、特にそれに引続いて御発言になりました中で重大な問題は、こういうことを言つておる。現在非常に交通事故が多い、ハイヤー業者等の事故が非常に多い、現在でも多いんだ、だが運輸省の方針としては、現在の事故を更に増加しないような程度において中古車の取替えをやるんだ、こういうようなことを言つておる、これは実に私は驚くべき御意見だと思う。現在事故がないんだ、現在は事故がないんだから、まあまあこの程度で抑えて行くならば五年間で取替えてもいいんだと、これならばいい、併し現在相当の事故がある、実際に毎日東京都内でも五件でも六件でも、多いときには何十件という事故がある、生命の危険にさらされておる。各委員会から申された通り、而も皆さんは専門家であります。そういう事故があるのに現状維持で、これからこの上事故が増加しない程度に車を取替えて行くんだという御発言は、恐らくこれはお考え違いになつてそういう御答弁になつたことと私は思うのであります。私どもの考えるところによると、少くも三十七、八年頃にできた車というものが三万台もある、而もふだんならばこれは捨てて顧みないような車を使つておる、非常に高い修繕費をかけ、油も余計要る、事故も非常に多いというような車を使つておるのであります。若し国産車でこれを賄うことができないならば、その賄えないものは速かに外車の輸入によつてこれを補つて行く、そうして国民の交通というものを安全にしなければならん、こういう考えでなければならんと私は思うのであります。交通保安行政を担当しておられるところの運輸省が、自動車の乗用車を現在を維持するにとどまるんだという御発言は私どもはどうしても納得できないのであります。この点は併せて私は通産省に申上げたいのであるが、通産省においては、現在車は非常に高い、国産は高いと、そうして性能も非常に悪いということは認めておる、これを外国車と肩を並べて行くように一日も早くする、保護政策によつてこれをやるということはよろしい、だがこれは行過ぎがあつちやいけない、これを保護するために外国車の輸入を極度に制限して、そうして国民を交通事故にさらして置くという考え方はいけない、こういう考え方を持つということは国民に対して不忠実である。而も私はここにそういう認識を、こういう古い自動車では交通事故は起るんだ、交通事故によつて人命が危険にさらされておるということを認識しながら、そういうような非常識なことをやることになるならば、ここに私は恐るべき問題がひそんで来るのではないかという気持もするのである。通産省は單に極く狭い視野で自動車の生産を保護すれば、それで事足れりという考え方を持たれるということは私はとらない、もう少し視野を擴められて、自動車というものを何するんだということをしつかり考えて頂きたい。そうして私は今、中村自動車局長の言われた、現在のこの事故をこの程度にとどめるという考えは速かに一擲してもらつて、そうして今日から絶対に事故を起さないような方向に進んでもらう、それにはこの中古車を一日も早く取替えるということが私は急務だと思う。国産自動車というものは現在年間五、六千台しかない、二万台という車が要るなら、一万四、五千台というものは外国車によらなければならない、これくらい見やすき理が通産省或いは運輸省にわからないということは私どもは残念である。私どもは国民の代表としてそういうことを見逃すことができない。先ほど高木先生から、大分今日はわかつたようだ、反省するだろうというお話があつたんですが、私はそうは思わない、私はどうも感受性が鈍いのかも知れませんが、しやあしやあとしておる、蛙の顔に水を打ちかけたような感じがする、少しもわかつていないような顔をしている、どうか一つ私はもう少し反省をしてもらいたい。運輸省は交通保安行政の立場から一件も事故を起さない、少くも車の事故によつて事故を起すということは絶対にしないという堅い御決意を持たれて、そうして通産省あたりにもそういう観点に立つて折衝されるように私は強く要望いたします。と同町に、通産省ももう少し視野を広くして、国民の交通というものに目を向けられるように私は要望するものであります。この点について若し私の聞き違い或いは中村部長の言い違いがあるならば御訂正して差支えありません。  それからもう一つ、新倉さんの御発言の中にこういうことがあつた、これも聞捨てにならない。機械局長はトヨペット会社の販売部長のようなことをやつておる、こういう言葉が使われるということは余りにも由々しき問題である、どういう内容を持つことを行なつたか知らんが、販売部長のような仕事をして報酬をもらつておるのか、或いは饗応を受けておるのか、この点は誠に重大な問題である。若し仮にそういう事実があるとするならば、これは実に由々しき問題である、いわゆる通産省の疑獄ということがここに生まれると私は思う。ですから今あなたがおつしやつた販売部長のような仕事をしておるというのは、どういうことであるか、報酬でももらつておるのか、或いは饗応を受けておるという意味であるのかどうか、この点をはつきりして頂きたいと思います。

新倉文郎全国乘用自動車協会会長

○参考人(新倉文郎君) 前之園先生から私に、聞捨てにならん言葉をはつきりせんということでありますから、明確にいたします。私の申上げたのは佐枝局長は、これはトヨダと申しましたが、トヨダ自動車の営業部長のようなことをやつていらつしやるということを申しました。それはどういうことか申しますと、切符がまだ済んでいないものはたくさんある、それが急に値下りしてしまつたならば高く売たものと調整がつかないから、一遍に行かないので、その点をどうしたらそのカーブを小さくして行くかと、こうおつしやるから、販売部長のようなことをおつしやると、こう申上げたのでありまして、通産省機械局と国産メーカーとの間に幾多の腐れ縁があるだろう、乃至はそれに幾多の臭い点があるだろうというふうに世間で言うておりますが、今日まだ私は具体的なものを持つておりませんので、いずれそういう点も機関に一つお願いをして調査してもらつたらいいんじやないかと考えております。この点も私は引くに引かれない立場にあるということを申上げて置きます。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 只今いろいろお話がございましたが、実は車両部長も機械局の一員でございますから同じであります。ただ車両部長の申しましたのは、そういう点で調整を恐らく会社において考えておられるだろう、こう申上げたので、別段石田さんの営業部長、販売部長の仕事の立場に立つて考えておる、そういうことでは毛頭ございませんから、誤解のないようにお願いいたします。なお私はそういうことを申上げると僭越に思いますが、そのあと何か聞捨てがたいようなお話でございましたが、若しさようなことがございますれば、いつでもお調べ願いたいと思います。そういうことは毛頭ございません。

新倉文郎全国乘用自動車協会会長

○参考人(新倉文郎君) ないことを望みますね。

中村俊夫運輸事務官(自動車局整備部長)

○政府委員(中村俊夫君) 只今の前之園先生のお示しは誠に身に滲みましてよくわかりました。私の説明の足りなかつた点もございましたけれども、又今の私どもの考えの足らなかつた点も確かにあつたと思います。先ほども一万二千六百両という数字の関連で申上げましたのでございますけれども、一応机の上で弾いたのでございます。三万両の車が非常に大きな事故の種になつておることはよく存じております。そのために車両法の改正も願つて皆さんに御迷惑をかけ、又私どもの出先機関にも相当な過重の負担を強いておりますのも、実に私どもが監督いたしておりまする保安、業者が儲かろうと儲かるまいと、そういうことは直接に私ども管掌ではないのでございまして、輸送上の保安ということが最も私どもの仕事の重点だということは従来とも考えておりますし、又只今のお示しでよくわかりました。今後大いに注意をいたしましてそういうことのないようにいたしたいと思います。従いまして今年度の外車の予算の問題につきましては、随分前から通産省の機械局のみならず、その他大蔵省にも参りまして、お話しておりますことは、仮に一万二千なり一万三千なりの車が要るとしても、国産車は六千だから、それを差引くとその残りは駐留軍の軍人が二千なら二千売るから四千足らないんだというような算術は実は運輸省は賛成していないのでありまして、そういつた子供の勘定するような算術で国内の輸送行政をやつて行くというのはおかしい、六千できて全部売れるということを今朝ほども参考人のかたからお話がございましたが、私ども同感でございまして、私どもとしては六千売れるか売れないか、安ければ売れる、高くて悪ければ或る程度売れない、併し困るということはないだろう、従いまして外車の予算につきましても、勿論ドルの枠その他もございまするが、これも仮に二倍にしたところで一%になるかならないかの数字だから、成るべくたくさん入れて急速に車の置換えを図りたいというのが運輸省の一貫した考えでありまして、算術的な勘定で足りない分だけ輸入すればいいということは、これは私ばかりでございません。運輸省全体としてそう考えておらないとはつきり申上げられると思います。従いまして今年度の下期の予算というような問題につきましても、可能なる範囲、この可能なる範囲につきましては、私ども運輸省の立場としてはどこまでが可能であるかということは、実は正直に申上げればはつきりわかりかねまして、外資の問題その他非常に広い問題を含みます。これは計算に入れて頂いて一日も早く車の置換えをしたい。併し一応五年間の平均と言つても一万二千六百、その後いろいろ研究して行けば二万くらいになるかも知れませんがその言葉が少し足りなかつたかも知れませんが、今後重々注意いたします。

前之園喜一郎民主クラブ

○前之園喜一郎君 よくわかりました。一つ通産省運輸省協力して事故防止のためにも極力一つ老朽車の取換えに全力を盡されんことを要望いたします。なお新倉さんから、何か知らん腐れ縁のあるということは聞いておるということをおつしやつた、これは今日はこの問題には触れませんが、私も多少は聞かないでもないのです。いずれこの問題は私は改めて取上げるつもりであります。そのときは御迷惑をかけるかも知れませんが、あなたもそういうことを御発言なさつた以上、私どもおいで願つたら一つ出て頂いて、そうして十分一つ資料を持つて来て御説明を願いたいと思います。

小野哲緑風会

○小野哲君 私は二、三の問題を伺つて置きたいのでありますが、先ず第一は、午前中に梁瀬さんからのお話でありましたか、一九五二年、即ち本年度以降の輸入計画と申しますか、或いは国産車の生産計画と、それから外車の輸入計画、これを総合したものの年次計画のお示しがあつたように思うのであります。これは恐らく通産省のほうからでも出たのではないかと思うのでありますが、この点について若し必要があるならば、もう一度簡単に、若し政府委員のほうでまだわかつておらなければそれはそれでお話を願うことも結構だと思いますけれども、それについて通産省当局に伺つて置きたいのでありますが、梁瀬さんからのお話を車両部長は聞いておられたと思うのですが、だんだんこの外車の輸入数量が減つて行くような計画があるようであります。ところが先ほど来の我が国の老朽車の入換えというものが非常に大切な状態になつておるという点から申しまして、なお又石田さんからの御説明によりますというと、果して私の印象としては国産車がマス・プロダクシヨンがどの程度可能であるかということを私どもは非常に疑問を持つておるわけであります。このマス・プロダクシヨンと価格の問題は、これは不可分の問題でありまして、いろいろ附帶的な資材の価格等の関係等からも再検討して行かなければならないフアクターが多数あると思つております。併し自動車工業の少くともマス・プロダクシヨン化を行つて行くという点から申しまして、我が国の国産車については或る程度の限度があるではないかという気がするわけであります。従いまして若しこの梁瀬さんがお示しになりました輸入車をも含めた総合計画というものを考えて見ますというと、勿論外貨予質の枠の関連において立てられておるように私は見るわけであります。そういたしますと、この五カ年でありましたかのこの年次計画というものが、どうも実情とは相反するような計画を政府当局は立てられておる。又それを関係方面の筋に流しておるという印象を受け、多少の疑問を抱かざるを得ない、従つて通産省から、かような指示と申しますか、通知と申しますか、そういうものが出ておるとするならば、この計画をお立てになつた基本的な考え方はどこにあるのか、又一体国産車の生産量というものを外貨予算との関連において一定の梓を嵌められるということになるならば、これは極めて私は妥当なやり方でないと考えるのでありまして、むしろ積極的に外貨予算の増加を図ることに努力すべきであつて、それと見合つてのいわゆる総合的な計画というものが立てらるべきはずであると私は思うのであります。然るに先ほど来のお話によりますと、国産車の生産量というものが一定の枠をきめられて、その枠に合うような外貨予算の運用をやつておられるような気がするわけであります。又逆に考えますと、外貨予算の枠というものが極めて少い、先ほどもありました〇・五一程度のものである、その少い外貨予算をそのままにしておいての国産車の生産ということに重点を置かれておる。どうも私としては納得の行かない点がありますので、この辺を一つはつきりと通産当局からお答えを願いたいと思います。又この問題について私が今質問の中で申上げました総合計画の点につきまして、梁瀬さんから更に御発言の必要があるならば御発言を願つても差支えないと思います。先ずこの点を伺いたいと思うのであります。即ち繰返して申しますと、年次計画の基本的な性格並びに考え方はどこにあるかということと、もう一つはこの年次計画を立てる場合、一体外貨予算の増加というものを前提として考えるべきであるにもかかわらず、これがむしろ逆になつていやしないか、この点について通産省はどう考えておられるか、この点を伺つておきたいと思います。

吉岡千代三通商産業省通商機械局車両部長

○政府委員(吉岡千代三君) 梁瀬さんの御引用になりました数字について申上げたいと思います。実は本年の二月頃であつたかと思いますが、国産乗用車の問題につきましていろいろな問題点を取上げまして、一般に関係者の御批判を仰ぐという意味におきまして、自動車課で一つの作文を作つたわけでございます。それでその中に戦前の保有量とか国民所得の額等を基礎として、そういう前提の下に想定すればこういう形になるという数字を出しておりますので、これは梁瀬さんが御指摘になりましたように現在実行しておりますものよりも少い数字になつております。これはその当時の情勢といたしましては、外車の輸入の始まりましたのは昨年が初めてでございます。一昨年は先ほど申しましたように国産車の約二千、これだけが全供給力でありました。それから昨年は司令部からの希望等もありまして、初めて中古車の輸入ということが開始されまして、同時に国産軍のほうも相当に数が殖えて参りましたので、昨年度の供給量は国産軍四千と、外車が約三千と、こうなつております。それでこれもこの前御説明申しましたように朝鮮戦線に出征いたしました軍人の未亡人などが車を抱えて困つているというような話から買つてくれという話があり、初めて外車の輸入ということが出て来たわけでございます。これは油の需要もその当時と現在と非常に違つてお号ます。又外貨の、特にオープン・アカウントの関係も違つておりますので、現在とは考え方において相当に違いがあつたことは事実でございます。ただ今年度におきましては、欧洲軍と新車の輸入も相当量考えまして、先ほど来御説明しておりますような数になつております。あの当時の一つの條件を想定した場合においてこうであるということでありますので、現在はそういうものを基本にはやつておりません。あえてその点を申上げておきます。

梁瀬長太郎OAS委員

○参考人(梁瀬長太郎君) この数字が、一九五二年、今年は輸入車が二千二百で国産が六千台、来年は輸入車が一千台の国産車が七千、その次の五四年は輸入車が七百に減つて国産車が七千、その翌年、五五年も輸入車は七百にして国産車が七千、五六年輪人車が七百で国産車が七千、こういうふうにするから君らOSSの販売をしているものは殆んどないと同様であるから、そのつもりで次の仕度をするように何か三輪車の商いでもしたらどうかという話があつたというので、私どもの係の者が持つて来た表なのでございます。今伺えば二月頃の話だというのです。それがその後変化をして、今では四千台を当年入れさせるということに変つたのだそうでございますが、これなどを扱う工合はまるでだんごでも捏ねるがごとく、大抵の人の頭に関係をし、それが発ほどOSデイーラーを四十二軒と申上げましたけれども、それには部品だけを輸入するものもあり、表を見ると七十軒になつていると思います。そうして先ほどトヨダさんのほうから、関係しているレーバラーが七万人ほどあつて重大な問題であると申しましたが、我々のほうも輸入自動車のサービスをやつておる。私どもはサービス・マンだけでも三百人くらいおる、それにいろいろの関係者がある、それはシート・カバーをつけるもの、塗りをやるもの、バッテリーをいじるもの、タイヤをバルカナイズするもの等で、非常な数で、はつきり統計をとりませんが、十万くらいな少数じやないと思います。それがこうもたやすくおもちやのことく扱われるということは、作文にしても余りにひど過ぎる。心配の余り私は今日若いものの頼むがままにここに伺つたわけなんでございますけれど、人間の首を捻つたり接いだり余りに簡単過ぎる。お見かけするとお年も若いようであるから無理もないと思つて、先ほどから私は顔もこうして見ているのですが、(笑声)如何に若くても人間の首などはそうたやすく捻つたり接いだりしてはいかんものであつて、この七百台を七十軒に分けますると、一軒前が十台、十二カ月に分けると〇・八台ほどになる。かくのごときことができるべきものでもなかろうし、してはならんものだと思うので、これはなんだか変だわい、お気でも少し変じやないか、こう言つたわけです。変であるかないかを先へ行つて見て来る、それで伺つたのですけれども、どうも私はこんなことは余り信用ができません。これは何か若い人の一時の気まぐれでもあつたか、如何に作文にしても、小学校の生徒が作文を作つても、近来はラジオなどで感心だと思うようなのを聞きますが、こんな作文を見たことがない、こんな人殺し作文、でたらめ作文、なんとも申そうようがない。併し改めて下すつて今年も四千になつたそうですから、そこはこの作文よりは結構ですが、そんなにけちけちなさらずとも、どうせ国家として要用なものなら、しつかりした心を以てものを考えて、一万六千要つて国産で六千出すのなら、一万台を入れさせて、その金額も高の知れたものです。綿花の輸入などに比べれば、落綿、屑綿の代金くらいであろうと私は思うのです。それによつてたくさんの有用なる人間が、自動車を使つて活動ができて、次の新しき仕事をどんどんしでかすという再生産材料と思つてもいいほどの重要なものを何か根本的にお見違えをなさつているのじやないかと思つて、実は呆れかえつてうまく言葉が出ないものですから、大概にしておつたところですが、お話が出ましたから申上げますが、あほらしくて晝間からまじめに話すのもおかしいような気がいたします。どうか一つまじめに考えて頂いて、こんな冗談を若い者に聞かせて頂かないように、私どもはいつ失業しようとかまいませんが、一月に〇・八台売つたのではここにいられませんが、どうしたものでしよう。まあ慌てるな、そんな馬鹿なことも世の中にあるものじやないから、もう少し静かにしておれといつたわけですけれども、こんなような種類の作文は少し慎重に作つて頂いて、それで又これは課長さんらしいですが、局長さんも一つ見てやつて下すつて、私は元来つい先刻大学を出たばかりの若い何の経験もないかたが作文などを作る、こういうものを出すことは危験でたまらないような気がいたします。いちいち局長さんぐらいの御意見を、じつくり考えてやつて頂かないと、西洋人が日本の役所の工合を笑つておりますが、私もこういうやり方はいけない、もう少し経験を経た心のきまつたかたが見てやらなければ無理であると思つている一人でありますが、どうか今年の四千台はきまつたなら仕方がないから、成るべく殖して頂き、来年からはそんなけちなことを言わないで、一万六千台必要であれば、六千台国産にし、一万台くらいずつ入れて下さるように、大した金ではありませんし、なかなかこれによつてたくさんの人間が便宜を得て、お役所のかただつて皆外車に乗りたくつてお頼みにおいでになる。新聞社のかたもそうであるし、その他大会社のかたもそうである、国民こぞつてこれを欲しがる、その代り働きますと言つておる品物を、政府は余り何のためになさるのか、国産擁護にも限りがある、そんな幼稚なることは、戰前といつたつて国産は乗用自動車は幾らもしていないのです。別段損をするわけでもない。戰時中休んでおつたということがおかしいくらいで、戦争中トラックが多かつたので、戰前には乗用車など幾らも桁えちやおりません。従つて他国の真似を覚えてしたくらいで、何の損も何もありません。お稽古をゆつくりなさるがいい、トラックをお造りになりまして自家用の研究をなさるのが一番損の少いことであるということは先ほど申した通りでありまするが、妙なお考えをなさらずしてどうか来年は六千台、その次は一万台、一万ぐらいをずつと続けて行く、そういうお考えができるものであればどうかして頂きたい。私はそれは国家のためになると信じております。只今運輸省のかたのお話のごとくに、二万までには及びません、一万六千でとめてよろしいが、一万ぐらいのものはけちけちなさらずにどんどんお入れなつて、それが国家を害するはずはない、こう信ずるものであります。

小野哲緑風会

○小野哲君 今の車輌部長からの御説明によりまして、只今梁瀬さんから非常に御懇切なお話がありました点につきましては、全然これは改められたというふうな御意見でありますので、これは一応了承したいと思います。ただ私は今朝梁瀬さんから説明を聞きまして非常に奇異の感に打たれたわけなんであります。外貨予算の運用がそんな先の先まで予想が付くとするならば、もつとはつきりした計画をお立てになつて然るべきじやないか。五カ年計画で、今お話の文章から考えますというと、相当通産当局としては、外貨予算の運用そのものも相当先の見通しを付けてやつておられるように私は考えるわけであります。そういたしますと二十七年の四月から九月の輸入外貨予算を見ますというと、計画品目中の主要品目に対する予算額として、これは資料として正式に提出になつた分でありますが、自動車及びその部品品として六百万ドルがここに出ておるわけであります。併しながらここに出ておるのは主要品目でありまして、もう少し細かくみるともつとセーブしていいものがあるのじやないか、そういたしますと、この自動車及びその部品の割当額を増加するということは必ずしも不可能ではない、私はこう思うのであります。従つてここに伺いたいことは、一応本年度の上期の割当額が決定されておりますが、先ほど私が指摘しましたように通産当局は先の先まで外貨予算のことは見通しを付けておられますので、恐らく下期の分並びに一九五三年度分等についても相当成算がおありになるのではないか、特に国産車の生産量を七千両というふうに大体きめておられるところを見ますというと、外車の輸入の数量及びこれに必要な裏付をなすところの外貨予算というものについても見通しがあるためであろうと、かように考えるのでありますが、如何でありますか、この点を伺いたいのであります。なお六千万ドルになつておりますが、将来これを増加するお考えがあるかどうか、又そういう計画を持つて研究準備を進められておられるかどうか、この点も併せて御回答が願いたいのであります。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) お答え申上げます。我が国の外貨の事情につきましては、これはいろいろと変転がございました。殊に機械局は何も外貨予算を掌握しておるという関係にございません。どうも先の先の見通しということにつきましてははつきりしたお答えを申上げる立場ではないと存じます。殊に上期と下期の関係につきましても、これはだんだんにこれから研究をして行かなければならんのでございますが、御承知の通り日本の貿易事情もいろいろな関係、殊に各国の輸入整理の関係などいろいろの関係からだんだんと輸出の見通しということについても擴大するよりも縮小して行くという傾向にございまするし、ドルの貿易のギヤツプを埋める特需関係もどちらかといえば朝鮮事変がだんだん静まつて行くにつれましてむしろ減り気味の関係にあるということで、これらの点はちよつと私として下期においても土期の金額を踏襲し得るかどうかという点についてははつきりした見通しは持てないわけでございますが、我々としては一方需要の関係もございまするし、少くとも国内生産を六千と抑え、一万の需要があるとすれば四千の外車は上期、下期を通じて輸入できるように努力は大いに、仮にドルの枠が少くなつても頑張つて獲得したい、こう考えております。なお先ほどの御質問にございましたマスプロと価格の関係はお話の通りでございますが、これはここにおられる石田さんがお話になるほうが適切かと思いますが、当然日本でも小型のトラックというものの需要も相当ございますし、そういうもののシャーシイ小型或いは乗用車のシャーシイのマスプロを図る。又将来としては国内マーケットが国民の購買力、経済力が増強されることによつて殖えることが一番望ましいわけでありますが、これも限度がございますから、やはり近隣諸国その他に輸出する輸出市場の開拓ということを考えて、できるだけ大量生産を図る。とてもアメリカの何百万台というのには及びませんけれども、それに近ずけて行く、こういうふうにしなければならんかと存じております。

小野哲緑風会

○小野哲君 私は余り長く質問をすることを控えたいと思いますが、先の見通しがつきかねるということは私も同感なんですが、梁瀬さんからのそういう資料のお話がありましたので、余ほど先の見通しがついておればこそああいうものをお出しになつたのではないか、かように想像したわけであります。先般も貿易局長からもこの内容についていろいろ説明を伺たわけでありますが、要は総合計画を若し立てて行くということになりますならば、やはり外貨予算の問題並びに外車輸入の計画を立てて行くということが必要であつて、それと関連した先ほど来お話がありましたが、我が国の老朽車を早く代替すべき方向に持つて行くということが政府としてもやるべき仕事ではないか、私はかように思うのであります。そこで外貸予算の問題が見通しがつかないというようなことで、なかなか外車を輸入しまして悪い車を取換えて行くということは、テンポがなかなか早く進まないのではないかという気がするので、むしろこの際思い切つて、何か先ほど井上さんからお話がありましたような回転資金制度というようなものを特に希望の多い自動車の現状に鑑みて措置をとるということも一つの考え方ではないかと思いますが、これは自分の領分ではないので貿易局長に聞いてくれという御返答になるかも知れませんが、併し一応そういう点について関係を持つておられる機械局長としてはどういうふうにお考えでありますか。これをついでに伺いたいと思います。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 只今の井上さんのお話は、多分今の六百ドルという枠が三百万となつておりまして、一つはポンドの二百万ドル、オープン・アカウントとの百万ドル、これが欧洲車の運用で、それから残りの三百万ドルは米国車の輸入でありますけれども、これはデーラーの外国人を対象としており、従つて在留の外国人に売れば売るほど二五%の割増しもついて殖えますから、これを別枠にしてやつたらどうか、こういう御意見かと存じます。従いましてこれは在留外国人にどれだけの需要があるかということで、仮にそういうふうにやりましても運用に限度があるわけでありますが、国内の老朽車の代替ということについてはちよつと関係ない、こういうふうに考えております。

井上正朋太洋自動車株式会社社長

○参考人(井上正朋君) 大体今の駐留軍及びその家族の所有しておる車が二方二千台ばかりであります。それを仮に毎年二割ずつ買えるとして、代替するとしまして、四千六百台となりまして、これは当然ドルで売つてドルで還つて来るのであります。それから而もそれに二割五分の割増しがある。これはさつきからお話になつておる、いわゆる日本の老朽車は日本に売つておる車、日本人に売つておる車とは別問題に考えて頂けるのじやないか、私はこういうふうに考えております。

小野哲緑風会

○小野哲君 最後に一つ伺つておきたいのは、先ほどの本年度でありましたか、二千枚ばかりクーポンが出ておるわけでありますが、今一体その消化状況はどうなつておりますか、これを伺つておきたいと思います。

中村俊夫運輸事務官(自動車局整備部長)

○政府委員(中村俊夫君) 先月一ぱいでまあクーポンが無効になつて、その後登録した様子を調べなければならない。只今調べておるのでございますが、全国五十二の事務所で調べておりますので、只今まだまとまつておりませんのですが、まあ大体の想像としては半分か、半分ちよつと以上消化した程度じやないかという推定ですが、東京あたりの状態を見ますと、或いは半分消化していないのかも知れませんが、もう暫くするとはつきりした数字が出て参ります。

高木正夫緑風会

○高木正夫君 それに関連して伺いたいと思うのでありますが、これはこの前から問題になつておるのですが、二千のチケットを出して未だに消化しないところに癌があると思う。恐らくこれは最も多い財源としては軍人軍族の持つておる車が約二万両であり、これは軍人も売りたい、こちらも買いたいというのに、通産省の通達で以てこれが買えないようになつておる、そこに私は大きな癌があると思うので、これを是非一つ早く解消してもらいたいということをかねがね希望しておつたのでございます。その後どういう措置をとつておるか、機械局長に御答弁を願いたい。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) その点につきましては、たびたび御要望いたしておりまして、最近もどんどん迅速に処理しております。只今午前中でしたか、整備部長のお話がありましたように五、六百台、先月末から五、六百台の拂下げがなされたというのは、その我々迅速なる措置をしておるという立証になるのじやないか。ただ二千枚というクーポンが私は大体非常に多かつた。これはこの際私、はつきり申上げておきたいと思うのですが、実はこのクーポンを何枚出すかということについて、運輸省と我々と大いに議論をやつたのであります。我々は大体この五、六百台、まあ千枚くらいが妥当ではないか、まあ最初三千五百枚というような話がございまして、結局、中をとつて二千牧ということに我々も官庁同士ですから、我々の一方的見解を押し付けるわけに行きませんから妥協いたしたのであります。そういつた事情から出ましたので、その点は十分御了解頂きたいと思います。

高木正夫緑風会

○高木正夫君 それで例の許可制は廃止になつたのですか、まだですか、まだそのままですか。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 外国為替管理法の特例としての支拂許可は、現在いたしております。ただその許可の方法としましては、結局迅速に事実上先着順というような状況でいたしております。

高木正夫緑風会

○高木正夫君 もう一つ先ほどちよつと井上さんからのお話がありましたが、それに関連して伺つておきたいのですが、駐留軍の持つておる車が約二万三千両あると思うが、それの二割というものは代替して四千八百か五千くらいになると思うのですが、この車のまあ外国から、本国から持つて来るものを日本人のデーラーのほうで売るということになれば二割五分という利益があるわけです。これは別枠にしてもらつたらどうかというふうな、何か希望は、或る程度私もそれはいいと思いますが、この今年の六百万ドルというものにそれが含まれておるのですが、できればこれは別枠にしてどんどん代替して行く。そのほかに先ほど言つた古い車と新らしい日本人が使う車の枠は別に拵えてもらつたらいいのではないか、こういうふうに考えておりますが、それに対するお考えはどういうことでありますか。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 大体駐留軍関係で二万台ほど持つておると思います。仮にこれが五年でどんどん交替して行くということになれば、四千五百ということになります。大体御承知の通り行政協定によりまして、駐留軍、軍人、軍属、その家族が本国から取寄せるのが自由になるのです。私は恐らく相当の分が本国から直接取寄せる、或いはこちらに赴任する場合に引越荷物として持つて来るのが相当あるのじやないか。従つてこれを全部がこちらのデーラーを通じて売れるものばかりじやないと思います。仮に大ざつぱに申して半分々々とすれば二千となります。本年予定しているのが二千と、こうも考えられるわけであります。  それから別枠にして運用したらどうかと、これは確かに一つの研究すべき問題だと存じますので、これは関係のかたとよく相談してみたいと考えます。結局そういたしますと、現にドルの裏付けのあるところによく行くと、こういうことを擴張せんといかんと思います。現状ではそうなつておりますが、そういうことになるのです。一つ研究問題として猶予をお與え頂きたいと思います。

植竹春彦自由党

○植竹春彦君 本日の各発言者の御意見を総合いたしますと、この内外国車の比較は四点に要約されると思つておるわけであります。  第一は工場設備、即ちマスプロの生産設備としての問題。  第二は国産車の資材購入の利、不利の問題、或いはタイヤの輸入の問題であります。  第三番目は技術水準、それに関連した性能の問題であり、最後に第四番目に外貨使用の問題に要約されると思います。結局我々は堅牢で、優美で、而も微細の注意と使用者の要求を十分に充足しております、いわゆる垢抜けのしておる商品といいましようか、文化の総合的な芸術品ともいうべきこの外車の輸入が極めて慎重に行われなければならない。これが私の本日皆さんのお話を承つた総合結論であります。今日では戦後の我が国の経済再建の問題というものは、国際経済の一環として、分業的に国際経済生活を営まなければならない観点から考えて行きたい。決してそうかと申しまして、国民の産業保護の熱意は決して人後に落ちるものではございませんけれども、戦前と同一の保護政策というものはこれは禁物であると私は考えます。我々は国産車の保護のみを考えちやいけない、我が国交通全体の安全と能率を増進して、産業全体の活動を考えて行かなければいけない。産業全体を考えるときに、今日の我が国の実情は優秀なる外車を輸入することが焦眉の急である、日本では外車決して贅沢品じやない、これは今外車の輸入要求が一時的の現象であるという御答弁でありまするけれども、この一時的現象は外車の輸入によつてのみ解決せらるべき一時的現象であり、この一時的現象は少くとも早急に解決されなければならない案件だと考えます。国産保護ということは、これは漸進的に行うべきでありまして、使うて悪い国産車では我が産業全体の再建が極めて遅れをとることを思うのであります。この問題は当委員会の今日の成行を見ますとだんだんに複雑深刻化して行く問題のように思われますが、この点につきましては通産当局におかれましてもよく運輸委員会におきまする今日の事態を御勘案になりまして、円満のうちに一つお考え直しを願つて頂きたい、こういう観点から左の質問を申上げたいと思います。質問の第一は関税のお話でありまするけれども「まぐろ」「かつお」「にしん」とかいつたようなものに関税牆壁が高くなりますと、非常に我々はびつくりして、そうしてこの関税の撤廃を希望、交渉する、互恵的に考えまして、この自動車の関税も牆壁は、できるだけ今の焦眉の急の事態を救うという観点からしたしましても、関税は成るべく安くすべきではないかと考えられます。世界列国の自動車に関する関税の率が高いからと言つても、我が国の今日の現状では、これは他の列国とは別に考えて行かなければならないという意見を持つておりますが、この点につきまして今一応通産関係のかたの御答弁を簡単で、給論だけで結構でございまするから今後の方針を今一度伺いたい。  第二点はこの参考人の御意見を伺つておりますと大分数字上に、私の聞き違いかも知れませんが、ちよいちよい食違いが見えますので、これは統計のやり方について運輸省方面と通産省方面とにおきまして、統計的のとり方の根拠に違いがある点がなかろうか、この点は非常に只今この産業の問題について最も中正である立場にある、且つ又統計資料の回収についてエキスパートと考えておりまする貿易協会の猪谷博士のほうから統計の点について御観察を述べて頂きたいと思います。  第三番目にはトヨダ自動車の社長さん以外の五人のかたは保有外貨を失うことの必配のないというのが共通の御意見のようでありますが、通産省のほうではその点を心配しておられることを承知いたしましたが、今日のところ運輸委員会の模様から、結論としてやはり通産当局は同じお考えを持続せられるかどうかという御答弁を願いたい。  それから第四番目に許可制のことでありますが、許可がただ單に為替管理問題からまだ許可を携えている、確か告示第百十四号に基いたものだつたかと記憶しております。これは記憶違いかも知れません。この許可はもう要らないのではなかろうか、今のような実情からすれば、そうして又許可申請すればどんどんと許している以上は、許可制のごときはむしろなくして、オープンに取引を促進して運営を楽にして行きたいと、こういうふうに考えますが、それに対する最後の、簡単に結論だけをお述べ願いたいと思います。  第五番目には一体外車に対するお取扱いは通商局で扱われますものですか、機械局で扱われるものでありますか、その点を伺いたい。若しも通商局で取扱うとすれば、今日の機械局長の御意見に対してはどの程度の御責任を持つて頂くのかという点であります。  それから第六番目に新倉さんにお尋ねいたしたいのはハイヤー、タクシーの場合、業者は国産車でやつた場合の収支計算と、外車で以て営業を営んだ場合の収支計算について若し資料でもお持ちでありましたら簡単で結構でありますから内容をお述べ願いまして、我々の今後のとるべき措置の参考にさして願きたいと思います。あと一、二点その御答弁如何によりまして追加質問したいと思いますが、一先ずこの点について順次お答えを願いたいと思います。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 関税の点は先ほど申上げました通り諸外国と大体同一並みでありまして、この程度の関税は特に最近引上げたというものでございませんし、これを踏襲して差支えないと見ております。又特に英、仏、伊その他いずれも米国の多額の経済的或いは軍事的援助を受けておる国でございますから、それらの国と我が国と同一程度に置くということは何ら差支えないのではないか、この点私は外交問題は存じませんが、かように考えております。保有外貨の問題でございますが、現在の外貨保有高から考えますれば、三百万ドルであると六百万ドルであろうと、さような多額のものではないと存じますが、併しドル地域との貿易関係は御承知の通り單に貿易のみでは非常な支那超過になつております。只今関税の問題で例に挙げられました「にしん」等、ドル関係だけでは日米価格一年間輸出しましてドル地域だけで七、八百万ドル程度でございまして、それを考えますとやはり相当この点は関心を以て処理して行かなければならん問題だろうと考えております。それから許可制の問題でございますが、これは現在は差当つて状況を見よう、又現在では相当の長期に亘りまして講和発効後事実上拂下げが行われておらなかつたという関係で、変則的に相当余波が来るだろう、様子を見ようと考えておりますが、何しろ本である米軍関係の人が日本に持つて来るという点は全然行政協定の中で不利になつております。この点については全然これをはずしてしまうということは将来如何かとこう考えております。それからなお自動車の輸入問題につきましては、現在の通産省の機構におきましては、通商局が機械局並びに通商振興局の意見を徴しまして、そしてこれをきめる、こういう建前になつております。

猪谷善一日本貿易協会専務理事

○参考人(猪谷善一君) 統計の問題で一番大きい問題は需要測定の問題でありまするが、遺憾ながら通産当局は世界に向つて昨年一年間の実績において、非常な失敗であつたということを世界に示しているのであります。私は別にここで言わんでもいいのでありますが、実は国連の世界経済情勢一九五一年版が極く最近できまして、日本が世界一に需要測定で誤つたという統計が国連より発表されているのであります。昨年の一九五一年のインダストリアル・プロダクシヨンと先年の一九五〇年の比較をしますと、世界経済全体では一割一分前後でありますが、日本は昨年度におきまして一年間に四割近い増加をしたのでありまして、世界一なんです。二番目のハンガリアが三割前後、三番目のルーマニアが二割前後、ポーランドが一割そこそこ、大部分の一流のインダストリアル・プロダクシヨン・カントリーは世界平均の一割以下の五分とか、六分とか、三分とか、こういう程度でありまして、その点は国連のそれによれば日本は需要の測定において一番誤つておる。而もこの担当者は通産省であると私は考えておる。これを以て私の答弁に代えたいと思うのでありますが、然るにこの自動車に関してのみは国内の需要を非常に極端にミニマイズして測定されておる。これは非常に又変つたる計算方法で出しておられて、本年二月に、先ほども御発表がありましたが、外車は二千二百台、国産車六千台、そして八千二百台必要であるという、こういう立派なるパンフレットを我々は頂たのであります。はつきり今日の発表、それから昨日の日本経済の発表によりますと四千台というような、忽ち二倍になるような数字を発表になつておる。而もその四千台は我々の計算に従えば非常に誤つたるミニマイズされたる計算であります。外貨の予算におきましては、これは私は安本の貿易局長でもないのでありますが、申すのは甚だ遺憾でありますが、大体外国の輸入品に対しては国内の需要者の計算を基として、それを関係当局で査定して、そして安本の貿易局長か管理長でありますが、貿易為替管理法による管理長が査定して、閣僚審議会で決定をしておることは申すまでもないのでありますが、従つて輸入というものは、例えば先ほども引用しました十二億ドルという輸入につきましては、なかなか実績が七割とか八割とか、こういうわけでなかなかアップライズしないのであります。これは通商監をせられた尾崎さんのよく知られておるところであります。然るに自動車につきましては、ミニマイズに計算されておるので、あれは非常に下つてしまう。而も先ほどお話のようにクーポン二千枚に対して二万三千枚というようなこういう大きな生産の数を、機械局長は反需要という言葉を使われましたが、これは実効需要だと私は思う。かような意味において自動車に対する統計測定の場合には国産メーカーの愛護者である機械局長並びに機械局がこれは間接的のみに発言権を持つのが日本経済の発展のために私は必要である。これはつまり機械局長は大工さんであります。ハンデイ・クラーフトである、つまりインポーテイーシヨンはマーチヤンダイズの仕事でありまして、これは商人であります。これは別箇のチャンネルを通じて外貨予算の作成に当るべきものであると思いますが、然らばその内容をどうするか、私も午前中の意見を重ねて開陳するのは暑いのでありますから御勘弁願いまして、要点を申せば、輸入業者は当然二本建てですべきである。在留外国人に対する輸入業者の割当と、それから日本人用六万台の問題を解決し、而もそのうち三万台が十三年何カ月という老朽車の問題を解決する、並びに六万台が年に一割とか或いは一割五分とか伸びるところのアニュアル・インクリーズを含めたところの日本人に対する割当の問題を研究する。当然二本建てにおいてお話を進めてもらいたい、これが私の非常に心からなる願いであります。先ほど機械局長が関税問題についてお触れになりましたが、非常に事情に疎いようでありまして、成るほどイギリスなりカナダ、フランス等は自動車に対して相当に高率関税を課しておりますが、日本のように外資法というものがありませんから、フランスの例を取りますとフランスのルノーがベルギーに入つて勿ちベルギー・ルノーになる、或いは又イギリスの関税を外すためにアメリカのフォードが行つてイギリスのフォードになる、すべてそういつた方法によつて関税問題は経済の原則によつて水の高きの低きに流るるごとく解決しておる、御研究願います。

新倉文郎全国乘用自動車協会会長

○参考人(新倉文郎君) 外車と国産車との営業上における数字の概貌がわかればということでありますが、午前中のときにちよつと触れておきましたので、国産小型が大体において一カ月の収入は十五万円見当でございます。それから外車はシボレー級のものでありますと二十七万円は優に挙げておる。そこで所要経費は運転手が二人要ることや油の点において少し違いますけれども、あとの点は余り変りません。シボレーのところで少しの違いがある。それからして車の置場等で幾らか狭苦しいという点で違う。必要経費の点について油の問題が起つて来る。特にあとのところはタイヤのサイズが小さいということで余り問題はありません。  そこで償却、修理費を考えますると国産は一カ年では償却できません。勿論四カ年償却というふうな方法をとつておりますが、併し四年なんて保ちつこないのでありますから、およそ一年乃至一年強でやらなければならんのでありますが、それは償却後における価格は、私どもの想像できないものであると思うのであります。それから外車は二十七万円一カ月に稼ぎますと、これは十万円程度の償却が十分可能であります。それから一カ年で償却をいたします。その一カ年で償却したものがやはり百万円以上でありますから誠にその計算が何倍であるかちよつと倍数の算出に苦しむのであります。或いは国産では損が出るのではないかと最近では思つております。而もそれがどうして出て来るかと申しますと、こういう点をお考え下さるとよくわかるのですが、まあ梁瀬さんは凸凹を横から見ると光線が乱反射するとこうおつしやいましたああいう車ですが、併しながら、何と申しましても新らしいうちは小綺麗ですし、ルームも綺麗です。それで国産小型自動車が競争に出るのですが、相手がたといつたら二十年に近い四年のフォード、五年のシボレーですから、それと競争して今それだけの漸く数字を出しているのであつて、これを一律に置きまして、同じ年式のものでかれこれ同じにしてこれを出しましたならば、料金におきましても断じて小型が出すところの料金以下に下げても差支えありませんし、又同一の料金であるならば恐らく乗手がないでありましようから、営業上成立ちません。これだけははつきりした姿でして、今までのようなおんぼろさんぽろのうちに幾らか小綺麗な形で出ておるのが営業上の姿で、それを泣く泣く買つておるのが現状であります。

植竹春彦自由党

○植竹春彦君 先ほどの機械局長の御答弁に関連いたしまして、管轄官庁の管轄問題でありますが、外貨の監督は、ユーザーを監督する立場にある運輸省がやるのが妥当だと考えますが、その点は機械局長は如何でしようか、どういうお考えでしようか。

吉岡千代三通商産業省通商機械局車両部長

○政府委員(吉岡千代三君) 只今申上げましたのは通産省内部における問題でありまして、現在においては最終的には只今猪谷さんのお話になつたように、経済安定本部のこういつた外貨の問題についての幹事会を開いております。それに更に経済閣僚審議会において最終的に決定しておる。今度八月一日からどう変るかちよつとわかりませんが、やはり経済閣僚審議会が最終的に発言権を持つているのではないかと思います。

植竹春彦自由党

○植竹春彦君 最後に質問いたしますが、今日これまでの運輸委員会の状況から総合した結論として、機械局長におかれましては今までの外車需要の問題について、それじやそういう情勢ならば輸入しよう。今度は輸入を認めるようにしようというふうにお考えを変えて頂けたか、どうか、一つ最後の御意見を伺いたいと思います。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 只今高木先生の御質問に対してお答えした中にあつたと思うのでありますが、外貨の見通しにつきましてはその後どうなるか、これは先ほど申上げましたように輸出の見込み等も大分変つて来ております。特需等も平均三、四千万ドルあつたのが、最近一千万ドルというような月もありまして、非常にまずい状況になつておりまして、従つてその状況はわかりませんが、少くとも我々が需要を算定いたしまして絶対必要であろうと考える外車四千台というものにつきましては如何に外貨の事情が悪くなるとしても、通商機械局としましては極力通すようにいたしたい、こう考えております。

小滝彬自由党

○委員外議員(小滝彬君) 本日は委員外の質問をお許し願いまして……。私、もう遅くなりましたから簡単にこれまでの委員のかたがタッチせられなかつた点を御質問いたしたいと思います。  それに先立ちまして、先ほどからの委員各位の質問を、並びに御意見を聞いておりますと、あたかも私自身が叱られておるという感がいたしまして、非常に慙愧に堪えないのであります。私は猪谷博士が指摘いたされましたように通商監をいたしておりましたが、通商監の下に機械局長も立つのでありまして、皆さんは俗称機械局長とおつしやるけれども、今なお通商機械局長という名前の下におられるわけであります。従いましてただ単に戦前の自動車業法時代のような考え方でなしに、通商省を設立いたしましたときの考え方、この設立には私自身も参画いたしたのでありますが、必らずやそういう考えでやつておられるであろうと思います。その点は高木委員の発言と同様でありますが、併しながらそのやられている実際的な具体的な措置については、先ほどから皆様の御意見にある通り甚だ解せない点があるので、私自身もただ單に運輸行政、運輸政策の面のみならず通商政策という面から見てもいささか不合理な点があるのではないかというように考えますことにおいて、猪谷博士と全く同様であります。で、この根本的な問題については皆様からいろいろ機械局長に対してお注意がありましたから、必らすや機械局長は通産省へ帰つて本間次官及び高橋通産大臣にこの実情を話されまして、もつと全体のこの空気に副うたような施策を考えられるべきであろうということを確信いたしますので、私は細かな点を今くどくど申すこと避けまして、そうした改善の行われんことを期待して一つ二つ多少特殊の形体を持つておる産業について御質問いたしたいと思います。併しその答弁は直接こうした問題に当つておられるところの車両部長にお願いしたほうが結構だろうと思うので車両部長にお伺いするわけであります。併しそれに先んじて実は輸出もしなければならないというような機械局長の発言もありましたから、トヨダの石田社長にもお伺いしたい点もありますが、併し長くなりますから私は車両部長に対する質問だけにとどめておきます。車両部長も先ほど申されました通り、又各委員からもお話があつた通りマスプロダクシヨンというものがこの自動車業の発達のためには非常に必要であります。そうしてマスプロダクシヨンを実行して、ボデーのプレス工程をするには結局日本だけのマーケットでは駄目だ。輸出しなければならん。そのためにはトヨダ社長もその最高の責任者として現に自動車輸出協会というようなものを作つておられる。併しながら実情としてはトラックであるとかバスというようなものの輸出しか行われていない現状であると私了解いたしております。そこでいろいろ方策は講じられておるけれども、そのように輸出もできないならば、どうしたらこれを解決し得るか。これに対して頻りに通産当局は四〇%のインポート・デユーテイとか、合理化促進法とか、或いは資金の世話であるとか、技術関係の指導というものしかやつておらんとおつしやるけれども、今のところは実はインポート・リストリクシヨンのほうが一番大きなものになつている。併しながらこうした産業には飽くまでコンペティティブ・エレメントを導入するということが必要でありまして、例えばイギリスのBBC一本建でやつておつたところでさえ、テレビジヨンを各企業者に認可しているというふうにやつているのでありまして、これら事業の発達を期するものが競争的にエレメントを残すということが最も必要である。この点は通産省において当然わかつているであろうと思いますので、私は先ほど東日本の櫻井社長が説明をしておられましたこのアッセンブリ・プラントから始まつて、だんだん日本の資材を用いる。そうして最終的には日本の自動車工業としてこれを盛立てて行くのだという発言は非常に面白いことであつて、これこそ本当の日本の自動車工業が競争的にやり得る基礎を作るものであろう。それに対しては車両部長が、各国からいろいろ申出があるけれども、アッセンブリ・プラントの程度でなければ興味がない。なかなか話合いがつかないというふうにおつしやつておりましたけれども、聞くところによれば、新三菱重工業とウイルス・オーバーランドとの間に同様の話が進んでいるというし、殊に先ほどの櫻井社長の証言では、規格部分品を日本品に換えて、そうしてだんだん日本のものとして行くという発言があつたわけでありまして、私はこれを聞いて非常に意を強くするものですが、併しそこに非常に矛盾を感じましたのは、そのように車両部長はアッセンブリ・プラントの工業化するものは助けてやろうという意向を表明しておられたにかかわらず、櫻井社長の説明では五十台がなかなか売れない。ところが私どもに日本の円販売を認めてくれればその五十台最小限の線が保てる、然るにそれは許してもらえぬというようなお話があつたのですが、一体これは日本の労金がどれだけ使われるか知れませんが、先ほどの休憩の時間の懇談のときに聞いてみますと、三割くらいは日本のレーバーで用いるというふうにおつしやつたものなどを考えてみまするというと、これは関税法上は或いは日本産品ということにいたしたかもしれないけれども、日本の産業としてすでにもう一歩をスタートしたのである。これに対しては更に特殊の考慮をせられて然るべきものであろうというのが私自身の見解であります。又輸入車についてもまだ考慮せられる余地があるかも知れないと思いまするし、殊に今は中古車を入れることに重点をおいておられるようでありますが、新車も輸入を認められたならば、中古車が不当に高くなり、中間に立つ第三者の利益を抑えるという点において有利であるから、この点においても通産省として考慮する余地があると思いますけれども、それよりも更に地位の違つたもので、しきりに先ほどから申される合理化の線に沿つたものが、アッセンブリ・プラントの保護というものにあるであろうと思う。そこでお伺いしたいのは、一体本当に東日本カイザーのようなところに対しても、そういう円売りを禁止されるお気持であるかということが第一点、もう一つは先ほど懇談のときに聞いてみまするというと輸入税のほうは、インポート・デューティのほうは完成車を入れると同じだけ拂つておるということでありますが、併しレーバーは三割なり四割なり日本で使つておる、そうなるというとそこにも不公平があるのであつて、車両部長のお考えを推し進められるならば、むしろパートに対する税率というものを四〇%でないほうを輸入部品に対して適用し、輸入部品に対してインポート・デューティをかけられるのが適当であると思うのですが、その点を一つ車両部長からお伺いいたしたいと思います。

吉岡千代三通商産業省通商機械局車両部長

○政府委員(吉岡千代三君) 輸出の問題でございますが、現在までの輸出は御承知のように主として朝鮮関係の特需を中心としておりましてトラックが主体になつております。昨年度におきましては年間約二千三百万ドル輸出をしております。そのうち千七、八百万ドルは朝鮮向けの特需であつたと承知しております。ただこれは御承知のように下期から逐次減少して来ておりますので……。

小滝彬自由党

○委員外議員(小滝彬君) ちよつと発言中失礼ですが、私は乗用車のことを言つておるのです。

吉岡千代三通商産業省通商機械局車両部長

○政府委員(吉岡千代三君) 現在は月四、五十万ドル見当ではなかろうかと思つておるのでございます。乗用車の点でございますが、これは私は日本で乗用車を造つていることを一般にはまだ殆んど外国では認識してなかつたというふうな点もございましたので、先ほど部局長から申しました自動車産業の振興のためにパンフレット等作りまして、そういう宣伝に努めておるわけでございまして、現在までのところはお話のようにバス、それから普通の乗用車といたしましては沖縄、それから南米のほうには若干行つております。数量はまだ微々たるものでございます。これは値段は勿論アメリカに比べると高いのでありますが、オープン・アツカウントになつておるような関係で、先方からの決済もし易いというふうな面もございまして、必ずしも同じ値段で輸入できないという場合には限らないと思います。現状におきましてはまだ微々たるものでございます。それからアツセンブリーの問題につきまして申上げたいと思います。中日本重工でやつておりますのがこれは予備隊関係のジープの問題でございますので、やや別個の問題になつて参ります。乗用車のアツセンブリー並びに外社との提携という点について申上げたいと思います。先ほど櫻井さんからお話がございました外社の車は御承知のようにアメリカの車でございますので、それは外国人向け、並びに再輸出用ということで輸入いたしまして造つて頂いておるわけでございます。併しながら最近におきましては完成車の輸入に代えてアツセンブリーをしたいという形と、それからいま一つ国産車の改善、外車に追い付くことの促進、こういう意味におきましてのアツセンブリー、それから技術提携の問題につきまして外国側からもいろいろ話合がございます。又国内のメーカーといたしましても相当真剣にこういう問題も考えております。それで具体的の例といたしましては先般富士自動車におきましてクライスラーとの契約によりまして、これはやはりドルの車を外人向に入れる形として、部品をアツセンブリーしたほうが外貨の節約になる、こういう観点の話合いがございまして、これが完成車の輸入に予定いたしまして外貨予算の枠内におきまして、その外貨の割当を受けました輸入業者が部分品を入れ、そうして富士自動車に委託加工する、それで造りましたものを更に輸入の外貨予算の割内を受けましたデイラーを通じて販売する、こういう形で現在計画は進行中でございます。従いましてこれは外車輸入の一つの形態として、その外貨の予算の枠内において認められる、ただ部分品を入れますと一部の部品を国産で賄いますと或る程度同じ外貨予算におきまして台数が殖える、こういう利益があるわけであります。こういう形のものとして考えております。なお輸入税につきましては完成車の場合四割ということになつております。部品につきましては現在三割ということになりまして、若干軽減されておる、こういう状況でございます。  それからメーカーが将来国産化を前提として外社と技術提携するという点につきましては現在日野デイーゼルの大久保社長がルノーとの提携のためにパリに参つております。恐らく何らかの話合いが付くのではなかろうか、これは契約はまだ見ませんとわかりませんが、狙いは将来の国産化ということに行くわけであります。先方としてもどうも日本の部品の売込額を殖やしたい、こういうやや差当りの問題と将来の問題は、両者の重点は違うと思います。併しルノーといたしましてはスペインのほうにおきましても相当国産化について窮屈な條件の下に契約をしたという話も聞いております。先方の輸出に対する契約と申しますか、その点に対しまして我々もこの成立を期待しておるわけであります。その他又未決定の問題は一、二ございますが、これはまだそこまでの具体的な段階に至つておりません。午前中ちよつと申上げましたが通産省といたしましては、将来の国産化の前提としての外社との提携については積極的に援助する、その形態として当初はアツセンブリーから出発して逐次国産化して行く、こういう形態も一つの考えるべき有力な手段であろう、こういうふうに考えております。

小滝彬自由党

○委員外議員(小滝彬君) 今のルノーとの提携などが実現した場合において国内売りに対しルノーはオープン・アカウント・エーリヤに属するフランスだからやはり外貨予算を割当るが、米国ものには外貨を割当てないという考えなのかどうか、この点をお伺いしたい。実は同じ通産省でありましても、過般経済安定本部委員会で私が発言したことがありますモリブデンの例を取るならば、モリブデンは日本に国産がある、併し需用者のほうでどうしても日本のモリブデンじや困るからというのでビルマやタイからの輸入を認めざるを得ないのだということを通産当局のほうで答弁をしたのでありますが、これまでの質疑応答でもよくわかつたように、少くとも日本の国産車は代用品のようなものであつて、モリブデンのこと以上に、海外から来るモリブデンと国内のモリブデンとの差以上に国産の自動車と輸入の自動車と現状において、将来においてはよくなるかも知れませんが、現状においては差があるわけであります。こういうふうに他のサンプルについてもそうなんですが、輸出の場合においては我々の必需品であれば外貨の割当がせられることになつております。そうして代用品が、モリブデンの実例をとりますと、国産品が十分質がよくなければドルを拂つて外国品を買入れて、これの需要に充てるということをやつておる点から見れば、たとえその部分品かダラー・エーリヤから来る場合においても、成る程度国内用の車両にもドルの割当をしなかつたならば、実際の産業は立つていかん。そうなれば外国人用或いは再輸出用というものを考えていても、その最終的な目的も達成し得ないので、或る程度そうした輸出を狙つておるようなものに対しては、国内向けのものにもドルの割当をせられるということが当然じやないか。その点では今の櫻井社長のお話では今のところ全くもらえなくなつておるというお話でありましたので、その点はどうお考えであるか、お伺いしたいと思います。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 勿論最終的にこれをできるだけ早い時期に国産化するというはつきりした計画の上に出発したものにつきましては、仮にドルの地域から最初一部部品を入れるということでありましても、これは当然国内需要を認むべきものだと思つております。但し国産化を急速にやるという場合には、当然国内で生産の設備がある、そうして外国の自動車製造業者と契約したという場合であろうと考えます。そうでなくて單に組立をずつとやるということでありますれば、やはりドル地域からのものについては、現在の方針によりましては、国内では部分品でやるという方針で行くよりほかないと思います。なおモリブデンの例等お話がありましたが、この点はどうも言葉を返すようでありますが、ちよつと違うのじやないかと思います。このモリブデンはどういうケースにそうなつたか存じませんが、例えばニツケル等やはり通信機械とか或いは無線機とか、そういつた特殊なものにつきましては、絶対に特殊の輸入品でなければ使えぬということがありまして、こういつた場合には原料資材として当然何とかして輸入しなければならぬではないか、こういうふうに考えます。

小滝彬自由党

○委員外議員(小滝彬君) これだけで打切りますけれども、先ほどの車両部長の説明では富士とクライスラーとの契約については、輸入関税は部分品の三割を充てるとおつしやつたのですが、実際そうなつておりますか。

吉岡千代三通商産業省通商機械局車両部長

○政府委員(吉岡千代三君) 再輸出いたしました場合には、戻し税の措置がとられると思います。

小滝彬自由党

○委員外議員(小滝彬君) そうすると再輸出の場合は三割、それでは東日本の櫻井社長にお伺いいたしますが、部分品の三割をあなたのほうの製品に対してかけられるかどうか、勿論輸出の場合は別ですが、日本に入れた場合三割になつておりますか、その点お伺いいたします。

櫻井俊記東日本カイザーフレザー社長

○参考人(櫻井俊記君) 保税工場に入ります。それまでに要します値段の四割を取られておるそうであります。而もその四割は日本の税制が入つた四割であります。

小滝彬自由党

○委員外議員(小滝彬君) それは富士のほうは詳細にそういう点をお調べになつたのでしようか、あなたがそうお考えになつたのでしようか。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) 速記を開始して。この点に関しましては、只今櫻井君の証言、なお又通産当局の発言に食違いがありますから、それに対しては通産省において正確な点を調査されて適当の機会に委員会に報告を願います。

岡田信次自由党

○岡田信次君 国産の自動車のライフが非常に短いということを先ほど来、新倉さん初め皆さんの御意見なのでが、国産の自動車の生産が再開されて二年余たつておる。そうしますと、一番初めできたやつは、新倉さん言つたように一年以上たつておるわけです。この国産自動車のライフについて通産当局は如何にお調べになつておるかということをちよつと……。  それから先ほど車両部長のお話では、国産自動車の試験をしたところが、エンジンについてはそう大して遜色はないが、スプリング或いはベアリングの劣る点を認めておられます。そうしますとスプリングが悪い、或いはボール・ベアリングが悪いということとエンジンなりボディーなりのライフとの関係についての如何なる調査をなさつておるか、その二点についてお伺いしておきたいと思います。

吉岡千代三通商産業省通商機械局車両部長

○政府委員(吉岡千代三君) 耐久性の問題でございますが、これはいろいろ見方があると思います。二カ年たつて当然廃車すべきであるということも考えられております。いろいろな関係でその通常廃車すべきものをなお使つておる、こういう関係もあると思います。まだ現在までのところ戰後できました車は期間も短いのでありますから、通常どの程度耐え得るかということを的確に申上げるあれはございませんが、ただ先ほど来御指摘のようにボデイ等は相当見苦しいものが走つております。又その他の点につきましても、タクシーに乗りましても、これはひどいというものがあることは率直に認める次第でございます。それから性能試験の結果につきましては、これは私も技術的の点、技術者でございませんので、各委員のかたからの報告の主な点を先ほどお伝えしたわけでございます。これは更に報告書によりまして詳しく申上げるということであれば申上げたいと思います。まあそうすると全体の総括的の批評といたしましては、先ほど申しましたように相当長時間の連続運転に耐える、一応相当耐久的な試験に耐え得る段階には達した。ただ指摘されました点はこのスプリングの点、それからスタートいたしましたときの加速性能の問題、それから操縦性、操縦の安定性と申しますか、その点、なお車の全体としてのバランスというような点につきまして、今後改善する必要があるというような点は御指摘の通りであります。なお専門的の点について御要望がありますれば、具体的の報告資料等によつて説明いたしたいと思います。

岡田信次自由党

○岡田信次君 先ほど来車両部長もお聞きの通り、新倉さん初めその他のかたがたは、大体国産自動車といつたやつは一年くらい使うと取替えなければならぬというようなお話がたびたび先ほどあつたと思うのですが、そういたしますと再開以来間もないと言いますが二年たつておりますので、本当はどうなのかということは御調査あつて然るべきであつて、只今の御答弁の段階ではやはり国産自動車の保護に対しては本当に心からの親切心がない。ただ單に輸入を制限するというような、極めて安易な方法としか私には考えられない。やはり私も国産自動車を是非立派なものにしたいということにつきましては、通産当局と意見を同じうするのでありますが、ただ單に日本の国産自動車のメーカーのみによくしないで、やはりこれを使う方面に対しても国産自動車が使い易いようにする政策をとられんことを私は切に切望いたします。

小酒井義男日本社会党(第四控室・左)

○小酒井義男君 一つだけお尋ねをしたいのです。機械局長にお尋ねしたいのでありますが、私たち、特に私などは視野が狭くて、運輸行政に日本経済が付いて廻るような錯覚をどうも起しそうなので困るのですが、やはり機械局長としてはもつと広い立場からいろいろお考えになつておると思うのです。例えば国産自動車の生産能率を如何にして上げて行き、価格を安くし、そうして車体の数を増加して行くかというようなことを考えておられると思うのですが、先ほどから答弁を聞いておりますと、運輸省のほうも通産省のほうにおいても、差当つて車を新車に或いは中古輸入車等に置き替えなければならんという数についても、相当食違いがあるようなのですが、そういう点はやはり登録しておるのですから、自動車の台数とか或いは年数というものははつきりしておると思うのです。それが少くでなしに相当大きな食違いがあるような答弁なのですが、やはり通産省にも私は計画はあると思いますが、その数を運輸省と照らし合した上でやはり確認をせられることが必要であろうと思いますし、その確認のなされたのちには国産自動車の今後五カ年なら五カ年間の生産増強というようなことと睨み合せて、そうしてそれと併行して外車の輸入を考えて行く。簡単に一年や二年でこの自動車だけが完全なものになるというような状態に、今日本の経済は置かれておらないというふうに私は考えておる、そういうことになればやはり日本経済の一環としての運輸行政であり、自動車行政であるということになつて来ると思いますから、それと併行して考えて行つた場合に五カ年くらいのメドを置いて車をどうして行くかというような計画が私は立てられる必要があるんじやないかということを感じたのです。こういう点について何かそうした計画を策定になつておるか、又立てる必要をお感じになつておるかどうかお聞かせ願いたい。

佐枝新一通商産業省通商機械局長

○政府委員(佐枝新一君) 誠に適切な御質問でございまして、その通りに考えております。いろいろ運輸省の見通しと通産省の見通しと食い違いを表明いたしまして、誠に政府としては見苦しいことであると存じますが、何分にも当面国産車の品質、性能の改良と、価格の引下げ、そのために必要な施策ということに追われておりまして、恒久的な長期の見通しを本当に確立するところまで参つておりませんのは遺憾千万に存じております。いろいろと自動車の安全と交通の安全というものについてのお話がございましたが、そういう点を考慮に入れまして運輸省といろいろ御相談申上げまして、一応はつきりした見通しを立てまして、それと国産自動車の生産増強の計画を絡み合せて将来の長期の計画を至急立てるようにいたしたいと、こう存じます。

小滝彬自由党

○委員外議員(小滝彬君) 最後に一つ是非通産省に御考慮願いたいことは、先ほどもお話があつたのですが、アメリカに対する影響というものも是非御考慮おき願いたいと思います。今は成るほどステイールの不足なんかでデトロイドあたりが輸出なんかを焦つていないかも知れないけれども、必ずや日本市場というものにおいて、日本人が買うのには全然米国製の車両を締め出すのだということになると、あとで結局政治的ないろいろな折衝があつて「まぐろ」にくつつけられたり、日本の「にしん」にくつつけられて駈け引きの対象にされるというようなことになるというと、非常に困つた問題を作ると思う。その点是非御考慮おき願いたいと思います。  それから先ほどからまあ石田さんは非常に勇気を振われて、いや、関税は将来引下げられるようなことがあつてもこれに対抗するように技術をよくして行くのだ、大いに合理化して行くのだとおつしやつたけれども、併し今の空気から言うと、問題になつておる点は実は四割が高いというよりも数量を、全面的に新車を入れないという点が皆さんの御議論の中心のように考えられますので、その数量の点について是非通産省として考えて頂きたいということを申上げて、上司にお伝え願いたいと思います。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) その他に御発言がないようでありますれば、他にいろいろ問題もありましようし御意見もあると思いますけれども、大分時間が過ぎましたから、本日はこの程度で終りたいと思います。終るに当つて本日は長時間に亘つて、殊に参考人のかたがたに御出席を願つて、極めて熱心に各委員の質問に答えて頂き、又御意見の開陳を願つたのであります。当委員会といたしましては、この輸入の自動車の問題は、かねて委員会において相当重要な問題として審議、論議を重ねて参つた問題でありますが、本日参考人のいろいろな御意見、御発言によつて非常に参考になつたのであります。当委員会におきましては、本日の審議の経過を参考にいたして慎重審議を重ねたいと考えております。重ねて参考人のかたがたに対して委員会として厚く感謝の意を表しまして一応この程度で終ります。

植竹春彦自由党

○植竹春彦君 この際に、今後の運輸委員会としてこの問題をどう具体的に取扱つて行くか、のちほど懇談に移してでも……。

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) そういうふうに心得ております。ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

山縣勝見自由党

○委員長(山縣勝見君) 速記を始めて。  委員会はこれを以て散会いたします。    午後五時十九分散会

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