法務委員会 第45号
- 発言数
- 8 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1952/05/06
会議録
○鍛冶委員長代理 これより会議を開きます。 罹災都市借地借家臨時処理法第二十五條の二の災害及び同條の規定を適用する地区を定める法律案を議題といたします。まず提出者より提案理由の説明を聴取いたします。稻田直道君。 —————————————
○稻田直道君 ただいま議題となりました罹災都市借地借家臨時処理法第二十五條の二の災害及び同僚の規定を適用する地区を定める法律案の提案理由を申し上げます。 昭和三十一年九月十五日より施行の罹災都市借地借家臨時処理法は、あるいは罹災建物の旧借主に優先的に借地権を取得させ、あるいは逆に罹災地の借地権で今後存続させる意思がないと認められるものを消滅させるなどの途を開き、借地借家関係を調整して、戦災都市の急速な復興をはかることを目的として制定されたのでありますが、その後同法の改正により、戦災の場合のみならず、別に法律で指定した火災、震災、風水害その他の災害の場合にも同法の規定を適用して、かかる災害地の復興の促進に資することとなつたのであります。これによつて既往の大火災に本法を適用して、それぞれ所期の効果を上げております。 昭和二十七年四月十七日鳥坂市に発生いたしました火災は、旧市部八千戸のうち、枢要の地帯五千戸を焼失して、戦後最大の火災となりましたが、早くも借地借家の権利関係が問題となつており、地元の市及び県当局も本法の適用を強く要望しておる次第であります。私どもも罹災地区の状況をつぶさに調査いたしましたところ、右災害につき同地区に罹災都市借地借家臨時処理法の規定を適用いたしますことが、同地区の借地借家関係を調整し、もつてすみやかに同市を復興させるゆえんと考えられますので、ここに本法案を提出した次第でございます。 なお同市の火災状態、及び臨時救護措置、その他の復興に関する諸事情等につき、お尋ねがありますればお答えいたしますが、本日は本委員会には他にも重要法案がかかつておりますので、右簡単に本案の提出理由を御説明申し上げた次第でございます。 わが鳥坂市は、今より約十年前にまれに見る大震災にあい、その約八割が損害を受け、今回またこの大火災によりまして、繁華都市のほとんど全部を焼失し去つたのであります。財政窮乏の鳥取県、同じく財政窮乏の鳥取市のこの状態をすみやかにお救いくださる意味をもちまして、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに本案を可決せられんことを切にお願い申し上げる次第でございます。
○鍛冶委員長代理 稻田さんから簡単に罹災の状況を、ついでに報告してもらいましよう。
○稻田直道君 まず火災の状況を簡単に申し上げます。 十七日午後二時五十五分発火いたしまして、折からの南々西の強風にあおられまして、北側隣接の市営動源温泉に延焼いたしました。火焔は見る見る末広町通りの一角を侵し、なおも東北に延びるとともに、末広町通りに沿つて西方にも延焼いたしました。消防自動車の不足も伴いまして、早期消火不能となり、一時は風速十五メートル以上の烈風を起して、火の海はますます拡大し、唯一の防火線とした袋川の線も防ぎ得ず、鳥取市中心の繁華街を総なめにいたしまして、火勢はますます猛烈となり、総動員いたしました全県下の消防団の力をもつていたしましても、いかんともなし得ず、夜半に至るも鎮火の見込みはつかず、遂に火勢は市街地北端まで達するに至りました。翌朝二時ごろ風向が転じ、一時は火のまわりが拡大されるものかと案ぜられましたが、そのころより風勢の衰えと小雨によりまして下火となり、ようやく午前三時鎮火いたしました。この大火により、鳥取市経済の中心部である商店街は全滅し、なお県立中央病院を初め中央郵便局、保健所、検察庁、国警鳥取地区署、経済調査局、県立木材工業指導所、同工業試験場、遷喬小学校、醇風小学校、西中学校、積善学院、盲学校、聾唖学校、勧業銀行鳥取支店、鳥取銀行本支店、山陰合同銀行支店二箇所、三和銀行支店、商工会議所、日本海新聞社及びとりせん百貨店、大鳥機工株式会社等の主要建築物を一夜にして烏有に帰しました。罹災地区は鳥坂市の総面積百三十六万坪の約二割六分、罹災面積は約五十万坪、右のうち借地面積の率は五〇%であります。総戸数は一万二百九十二戸、総世帯数は一万三千七百八十八世帯、総人口は六万一千七百十九人でありますが、罹災戸数は五千二百二十八戸、罹災世帯数は五千五百五十八世帯、右のうち借家世帯数の率は五五%であります。罹災人員は二万四千百四十三人、被害総見積額百九十三億円となつております。 右の次第であります。
○鍛冶委員長代理 他に御質疑はありませんか。——他に御質疑はないようでありますから、本案に対する質疑はこれをもつて終局いたします。 次に本案は討論の通告がありませんから、討論を省略し、ただちに表決に付したいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鍛冶委員長代理 御異議なきものと認められますから、ただちに表決に付します。 本案を原案の通り可決すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鍛冶委員長代理 御異議なしと認めます。よつて本案は可決すべきものと決しました。 この際お諮りいたします。ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じます。御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鍛冶委員長代理 御異議なければ、さようとりはからいたいと思います。 法務委員会は本日はこの程度にとどめ、次会は明七日午前十時より破防法案の審査を進めます。なお本委員会散会後ただちに労働委員会との連合審査会を開会いたしますから、そのままお残りを願います。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時二十一分散会