文部委員会 第30号
- 発言数
- 74 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1952/06/11
会議録
○竹尾委員長 これより会議を開きます。 まず教育委員会法等の一部を改正する法律案及び教育委員会の委員の選挙の期日等の臨時特例に関する法律案の両案を一括議題といたし、前会に引続き質疑を続行いたします。小林信一君。
○小林(信)委員 大臣は、きようは日教組の諸君とお会いするということで、非常にお忙しいように承つたのですが、何時ごろからお会いになられるのですか。その御時間によりまして、私だけでなく、委員の方たちの御質問が、大臣におありになると思うのですが、その点を聞いておきたい。
○天野国務大臣 私はここが済んだら、すぐ日教組の諸君と会つて、それからまた、書からスタツクに出なくちやならない、そういう都合になつております。
○小林(信)委員 それではごく簡單に、ただいま議題になつております特例法につきましてお伺いいたします。大臣の提案理由の説明をお伺いしたのですが、大臣といたしましても、独立国家となりましての教育行政を非常に重大にお考えになつておられまして、ここで簡單に大臣の考えておるものを、ただちにどうするというふうな軽卒なことをおやめになられて、慎重にここであらゆる正面を、いろいろな御意見を承つて審議して、その結果においてりつぱな教育行政を行おう、こういうふうな御説明があつたわけですが、その中でも一番大事な問題は、今私たちが審議しておりますこの教育委員会という問題が、一番重大な問題だと思うのです。すでにこういうことにつきまして、予算も計上し、さらに構想も持つて臨んでおられると思うのですが、しかし、これが私は、率直に申し上げますが、大臣のお考え通りにならないような状況にあると、私は想像するのであります。この点、大臣としてはどういうふうなお考えを持つておられるか、私は大臣に決意をお聞かせ願いたいと思います。
○天野国務大臣 これは私の提案したもので、こういう線に向つてどこまでも努力をいたしておりますから、どうかしてこれを成立させたいという考えでございます。
○小林(信)委員 努力すると、大臣はおつしやるのですが、私は残念ながら、大臣が努力しておられるのかどうか。努力されても、その努力が効果がないのか、実に遺憾に思つているわけですが、しかし大臣は努力するとおつしやるなら、私はそれを信じて、あえて疑いません。大臣に積極的な努力をお願いするわけです。 そこで、大臣が提案しておりますこの教育委員会法の一部を改正する法律案は、委員会を主といたしまして、教科書の検定を地方に委譲する問題、それから職員団体の問題、この三つの要素が含まれているのですが、やはり主とみなされるのは教育委員会の問題です。一年延期するということは、先ほど申し上げましたような大臣の御意見であつたわけですが、しかし、それは慎重に多数の意見を聞いてという話なんですが、大臣としては、もしこの際実施するとしたらば、どちらがいいか。一応御構想があると思うのですが、できましたら、その点をお伺いしたいと思います。
○天野国務大臣 これは前から私が申しておりますように、教育委員会の調査会をつくつてやつてみても、いろいろな意見があつて、なかなかきまらない。だから、一年延ばそう。延ばして、もつと慎重にきめようというのでございます。だから、私がむやみにこれに結論を出すということはよくないのではないか、こういう考えを持つております。
○小林(信)委員 私の質問が悪かつたわけですが、町村單位に設置するということに対するいいところ悪いところ、こういうところを私は大臣からお伺いしたがつたのです。従つて、大臣とすれば、そういうお話の中に、いずれにウエートがあるかというようなことは、御答弁になれることと思つたわけです。こういう考えでお伺いしたわけですが大臣が今思つておられる、ここで実施することの功罪をできるだけ御説明願いたいと思います。
○天野国務大臣 そういう点がはつきりしませんので、よく御意見を承つてみたいという考えで、一年延ばそうという考えなんでございます。
○小林(信)委員 やはり大臣にお伺いすることは、もう不可能な状態だと思うのです。大臣も率直にそういう点を御披瀝くださるだろうと、私は期待したのですが、そういうような御答弁なら、これは私としては反駁できないことで、御無理ないところだと思いますが、今この法律をめぐりまして、非常に地方が動揺していると、私は見ておりますが、大臣はその実情を御承知であるか。御承知であるならば、どういうふうな意向が出て、あるいはそれがどういうふうなことに及ぶかというふうなことを、率直に承りたいと思います。
○天野国務大臣 私はそういう点については、事務当局によく研究するように言つておりますが、まだその実情を十分つまびらかにいたしておりません。
○小林(信)委員 大臣は、やはり何かお考えを率直に披瀝されることを、差控えておるようですが、たとえば、この法律の中で最も顯著に出ておる問題は、すでに第三條は死んでしまつておる。今審議しておりますけれども、職員団体の問題は、五月十日でもつて期限が切れましたから、特例法の附則第四項から第六項は、もうすでになくなつてしまつたわけです。そうすると、地方においては、以前のなくなつた形での法律のもとに、職員団体というものを構成し、またそれが運営されなければならないのですが、こういう問題につきまして、大臣は何ら聞いておらないのですか。
○天野国務大臣 私は大体知つておりますが、しかし、この法律が通れば、それに対してまた適切な処置でがきるというふうに考えております。
○小林(信)委員 通ればどうなるかというふうなお話ですが、それはあり得るかもしれませんが、しかし、ここですでに五月十日から今日に至るまでの間、もうそれは何らかの措置が文部省としてなされなければならないわけですが、これに対して万全の措置を講じておるか。その講じておるもので、地方はよく治まつておるのかどうか、この点を承りたいと思います。
○天野国務大臣 要するに、この法案が通らないということを予想して、私が今何をすることもないのです。通すためにここに今やつておるのでございますから、そういう場合に、いろいろ起ることについては、十分事務当局において万全の措置を考えておくようにと、研究をさせておるわけであります。
○小林(信)委員 研究をしておるだけでもつて事が納まるかどうか。私はどういうふうに大臣としてこの責任を感じておられるか、非常に疑うわけです。私が地方からいろいろと情勢を伺つたところでは、まず第一番に問題になるのは、県会であります。県会では、教育委員会に対して、すでに五月十日をもつて特例法第四項から第六項は喪失したのだ。従つて、これに適用されるところの職員団体は、当然解散をすべきである。解散のことはとにかくとして、これに専従を許しておるのだが、その専従は、ただちに職場に復帰すべきである。これに対しては、当然予算を計上すべきである。これが措置されておるかどうか、こういうことが県会議員から教育委員会に質問される。教育委員会の方では、今衆議院において審議中でありますから、というふうなことで答える。審議中であろうとどうであろうと、すでに五月十日で期限が切れたのだから、これに対してはどういうふうに措置するか。また今度は、人事委員会等におきましても、やはりこれに対していろいろ問題が起きておる。それから職員団体の方は、私がそれを申し上げると、職員団体が非常に周章狼狽しておるというふうなことを言われますが、決して職員団体は周章狼狽しておるわけではないのです。すぐにこれが法の適用を受けるために、町村に職員団体の届出をして、認めてもらおうとしておる。ところが町村の方では面くらつておる。そんな受入れ態勢は私たちにはないということであるが、しかし、もうほかに方法はないのだから、町村に届け出て、そうして職員団体をつくつて、自分たちの給与あるいは身分等につきまして交渉しなければならぬその交渉も、町村には交渉できないわけですから、特例法にのつとつて連合体をつくつて、その連合体を、特例法の條項に従つて一つの団体として認めてもらつて、そして専従なり、あるいは従来の活動ができるように、これを承認してもらう道はあるわけですが、それを講じようとしても、それを講ずることができない。今のところ、職員団体は、いささかも痛痒を感じないけれども、何らこれに対して法的な措置をするべく相手方がやつてくれない。こういうことで、どこからその原因が出て来ているか。これは要するに、現在審議しておる国会に対する責任は、もちろんその人たちは追究しておるでしよう。またこういうことを一切心配してくれるものは大臣じやないか、その大臣がどんな努力をしてくれるのか、全然こういうことに無関心じやないのかというようなことも、言つておるのを聞いております。また今申しました通り、教育委員会等は、どうしたらこの問題を処理することができるのか、将来どうなるのだ。あるいは人事委員会等におきましては、どうしたらいいのか、やはりこれも同じように困つているのですが、これは私は、それらがそれぞれの立場で困つているというふうなことでなくて、いよいよ教育をする者が、政治に対して一つの疑惑を持つて来ている。日本の政治は、独立後においては、ことに収拾のつかない状態になつている。片方においては、今労働三法云々ということでもつて、労働組合法というものが大きな問題になつておりますが、これが法律を改正するとかしないとかいう問題でもつて論議するなら、何ら問題はない。ところが、今地方の職員団体のことにつきましては、それを受けるところの職員団体の人たちは、今のところ空白状態の形に置かれている。法律のない世の中にあるような立場に立たされている。こういう点から、政治に対しては信頼が持てない。こういうような気持で教員がおりますときに、どういう教育が出て来るか、私は非常におそれるわけです。教育者に対しましては、口を開けば、まじめでなければいけない、努力しなければいけないというふうなことがいわれておりますが、政治をする者あるいは行政官としての責任者が、どんな努力をしているのか。こんな形でもつて法律を捨てて置かれて、一箇月も一箇月半もこれを無視して、何らこの法律ができるように努力しない。あるいはその空白状態をどういうふうに措置するかという責任を果しておらない。私はこういう点から、教育行政の根本問題として、やはり政治も大きな教育的役割を果している点がたくさんあると思うのですが、そういう点に対して、私はこの際大臣がどんな考えでおられるか、よく承りたいのです。何か大臣のそういう決意が表明されなければ、今日起きている事態というものは、非常な悪影響を及ぼすのではないか。私は單に大臣だけの責任でなくて、ほかに責任はたくさんあると思います。しかし、閣僚に列して、そして文教政策の最高責任者としての大臣は、やはり一部の責任を負つてもらわなければならぬと思いますが、この点大臣としては、どういう気持を持つておられるかお伺いします。
○天野国務大臣 この法案は、自分はできるだけ早く通過させてもらいたいという考えでありますから、まず閣議でも了承してもらつたようなわけです。ところが、いろいろな事情からこれが停頓しているということは、非常に遺憾に思つております。ただ、さしあたつての措置も、また今後に対する措置も、よく事務当局において研究して、その手続等に遺漏がないようにと言つておる次第でございます。
○小林(信)委員 私は国民の代表として、そういう下部の方にいろいろ複雑な問題が起きておるので、国民の気持を大臣に、まことに言葉は簡單でございますが申し上げて、そして大臣がこういう考えを持つておるのだという、その具体的なお話を承つて行くならば、あるいは国民もそうした疑惑も解け、今私の申しましたように、教育そのものが非常なあやまてる方向に進んでも、私たちは何らその責任を追究することができないのだという、これも幾らか緩和できるのじやないかという立場で申し上げたのです。大臣の御答弁は、まことに事務的な、きわめて簡單なお言葉なんですが、しかし、先ほど私が申しましたように、教材が少い、あるいは校舎がみじめな状態にある、いろいろな教具が備わつておらない。こういう中でわれわれが教育者に要望するものは、日本の国情から考えて、日本の教育をほんとうにやつてもらうのは、教育者の努力に待つ以外にないのだ、教育者の誠意に待つ以外にないのだ、こういうことがいつも言われていることなんです。こういうことは大臣からも、あらゆる機会に教員諸君に私は話されておると思いますが、この際大臣は、閣議においてこれを通した、これは大きな努力があつたと思います。しかし、大臣が閣僚としておる以上、ほかの大臣、あるいは大臣の関係するところの与党等に、いかに努力したか、こういう具体的なものを承ることが、私はせめて、国民がそういう窮境に落されておつて、なお前途に自分たち教育者としての責任を感じて行かなければならぬという、そういう立場が出て来ると思うのです。できましたら、大臣の胸中、あるいは努力したその事実を、この際国民の前に披瀝していただきたい。ここはその機会だと思うのですか、いかがでございますか。
○天野国務大臣 私はそういう問題になると、もう信用の問題だと思うのです。私が一々だれといつどういう話をした、だれといつ何をしたということを、ここで述べるということは、私はしなくてもよいのではないか。自分は、政府が提案したものは、今もつてこれをどうかして通過させようとしておるわけでございます。
○小林(信)委員 この問題が出る以前は、私は国民全体が大臣を信頼していたと思います。一々何も弁明しなくても、大臣を信頼したと思うのですが、しかし、今のように、教育委員会の問 題にしても、あるいは職員団体の問題にしても、教科書の検定の問題にしても、すでにこれは参議院においては通過したわけなんです。そして衆議院にただちにまわされて来て、そして今日まで一箇月以上もたつて、その間には 一つの條項がなくなつたような形になつて来ている。そういう間に大臣として、それは私の責任じやないのだ、これはやはり文部委員会の責任である、あるいは国会の責任であるというふうなことで、放置しておることにつきましては、私は非常に国民は疑惑を持つておると思うのです。こういう点で、大臣としてはどういうふうに努力するか、もしそれができなかつたらどうするか、これくらいの気持は、やはり披瀝していただかなければ、国民の今日の混乱したことは、決して氷解しないと思うのです。もし大臣が、今までのことについて努力されたということを、御自分から申されることができないとするならば、それはよろしゆうございますが、しかし、その結果は、今かかる状態にあるわけです。これが実現しないというふうな場合には、大臣としては、その地方を混乱させた、そして将来教育者が政治に対して信頼を持たないというふうな形でもつて教育がなされたらどうなるかということについて、大臣はどういうふうな責任をおとりになるか承りたい。
○天野国務大臣 私はそういうことをこの席で、自分はこうあればこういう責任をとるのだということを、言わなくてもよいという考えです。
○小林(信)委員 大臣の御答弁、その通りかもしれませんが、しかし大臣は、私たちが知つておる地方の実情を、私たちほど深刻に考えておらぬの か。あるいは政治というふうなものは、他の文部行政以外の行政と同じように、昔から行われておりますいろいろな取引というふうなもので、とにかく何か形ができればいいというようなものと同一視されておるのか。やはり私は、法案そのものがどういう内容を持つておろうとも、その審議の過程、 つくる過程において、いかにこれがまじめであつたか、誠意があつたか、努力があつたかということが、私は一番大きな問題だと思うのです。そういう精神的な内容の伴わない法律をつくつて、教育行政は完全だというふうなことを考えておつたら、日本の独立後の教育というものは、私は決して意味はないと思うのです。そういう意味でもつて、この委員会に上程されて以来、真剣にやつていただきたいと私は熱望して参つたのですが、大臣においては、私たちほど問題を重大に考えておらないのか、あるいは事実を見ないのか、私はちよつと判断に苦しむものなんです。大臣としては、これ以上私の質問にお答えすることはないと思いますので、私は質問を終りますが、しかし、もう少し事務官等にいろいろ調査させて、どうというようなことでなくて、すでに毎日新聞の社説、あるいは朝日新聞の社説等におきましても、大きく論説を掲げて、冷酷視されるところの教育法だとか、あるいは一つの法律に対して、いろいろな政治的な問題が含まれておるとかいうふうなことで出ておるのです。あれは結局輿論がああいうふうに集中されたものでありまして、全国的にこの問題は大きく取上げられておると思うのです。そういう中で大臣は、いまさら事務官に調査させるというふうなことを言つておられるのですが、それは私大臣としてのとるべき態度じやないと思うのです。この際大臣としては、大きな決意を持つて、この問題を善処されることをお願いしまして、大臣への質問を終ります。 なお委員長にお願ひしますが、私はこまかい点につきましては、大臣に対するほかの方の質問が終つてからいたします。
○竹尾委員長 次に松本七郎君。
○松本(七)委員 ただいま小林委員の質問に対する大臣の御答弁があつたが、もう少し質問してみたいと思います。大臣はお急ぎのようですから、私も重点的に集約して、なるべく早く切り上げたいと思います。 大臣は、この法律案のすみやかな通過のために、できるだけ努力する。それから依然として、十分審議する必要があるので、一年間延期する意見にかわりがないということを明らかにされたのですが、二、三週間前でしたか、新聞の報ずるところによりますと、何か大臣も、現行法で早く町村に設置するというような御意見のように報道しておつたのですが、これは間違いでしようか。
○天野国務大臣 間違いでございます。
○松本(七)委員 そういたしますと、現在は大臣はそういう方針で進まれる。しかし、大臣は諸般の事情でと言われましたが、私の承つておるところによりますと、自由党の最高方針として、大方針がかわつて来た。そしてむしろ市町村にまでこの際すみやかに設置する方がいいのだというような意見が出て来たということを聞いておるわけです。そこで問題は、やはり日本では議院内閣制をとつておりますから、そういう与党と執行部である内閣の意見が食い違うということは、めつたにないわけでありますが、やはりたまにはあり得る。いろいろな情勢の変化によつて、一旦内閣で決定したものが、その後の審議あるいはその他で、与党の意見がわかつて来るということはあり得るわけなんです。現在ない方が望ましいことでありますが、あり得ることであります。しかし、そういう事態になつた場合に、その点をどうするかということが問題だろうと思うのです。大臣は、この法律が通るように極力努力する。しかも小林議員から、それじや具体的にどういう努力をしておるかという質問に対する答弁としては、結局信用の問題であるから、だれといつどこで会つたということまで言う必要はないと、こういうふうに言われたわけです。まことにそうありたいのですが、しかし現在の状態では、やはりそういうところまで御答弁していただかないと、われわれ納得しないような信用状態にあるということを、はなはだ遺憾ながら申し上げなければならない。そこで具体的なことまで御答弁を煩わしたいのですが、そこまで行かなくとも、少くとも一点だけは明らかにしていただきたいのは、そういつた議院内閣制をとつておる建前からいえば、この責任はやはり文部大臣だけではないわけです。こういうふうに内閣の決定と与党との意見の食い違いが出て来た場合の責任というものは、内閣全体が負わなければならぬ問題なんです。そこで、文部大臣があくまでもこの法案を通すという御方針で行かれるならば、少くとも最高責任者である総理大臣には、やはりこういう事態についての善処方というものを交渉せられるなり、いろいろ話合いをされてしかるべきだと思うし、また当然やられておると思うのですが、この点だけは明らかにしていただきたい。
○天野国務大臣 総理大臣にはよくこのことを申し上げて、この法案が通るように、総理からも御努力を願いたいということを申しております。
○松本(七)委員 そういたしますと、これは委員長にちよつと伺つておきたいのですが、天野文部大臣としては、総理とも話し合つて、できるだけこの法律案が通るようにされる。しかし、国会の委員会としては、すみやかに審をして結論を出す責任があるわけでありますので、そういつた特に内閣と与党との間の意見の食い違いができておる場合には、やはり委員会をすみやかに運営して行く責任のある委員長としても、与党としても、すみやかに結論を出すように努力される責任があるわけなんです。そういう点について、ただ、委員会をしばしば開くというようなことばかりではなしに、実質的なそういうまとめる努力をされる必要があると思うのですが、その点どういうふうな努力をされておるか、伺つておきたい。
○竹尾委員長 これも具体的にどうこうということは、ちよつと差控えたいと思いますが、私も何かの結論が出るように、せつかく努力中でございます。
○松本(七)委員 この問題は、そういつた根本の前提になる問題で、現在行き悩みの状態でございますので、結局は、私たちの要望するところは、内閣並びに国会の委員長が積極的な努力をされて、早く結論を出す。いずれもどうなるかわからぬようなもので、しかもそれを文部大臣自体は、方針をかえないで審議を進めようというような状態では、はなはだ国会の権威にもかかわるし、国会、われわれとしても迷惑しごくなんですから、これを促進される努力をお願いするということ以外に、私はこれ以上質問することができないわけでありますので、一応これで終ります。
○竹尾委員長 次に坂本泰良君。
○坂本(泰)委員 私は今松本委員が聞かれた点について、委員長にまずお聞きしたいのです。非公式には、委員長がいろいろ自由党員として非常に努力をされておるということは、感謝もし、その窮状は察しますが、この法案の審議というものは、自由党内部のものでなくて、これは国会の委員会であるし、しかもこの委員会におきまして、一箇月以上もこの委員会にかけられて、本日ようやくその質疑に入つた。こういう状態については、差控えたいという委員長のお言葉では、われわれは満足できないのであります。従つて、その点について相当苦労されておることは、非公式にお伺いしておりますが、委員会として、委員長がその御苦労あるいは努力された、しかしながら努力の結果がなかなか運ばずに、一箇月以上もかかつた、その点について、ひとつ差控えたいというだけでなくて、もう少しどういう状態であつて今日に至つたかという点を、お伺いしたいのであります。
○竹尾委員長 お答え申し上げます。この点につきましては、前回あるいは前々回の委員会でも一部分お答え申したと存じますが、ちようど坂本委員があるいはいらつしやらなかつたときかもしれません。この法案の上程がたいへん遅れたことにつきましては、まことに申訳ないということを、私この間申し上げたつもりでございます。その事情につきましては、御承知のように、ただいままだ結論の出ない義務教育費国庫負担法案の審議に、ほとんど時間をとられておつた関係もございますし、それから坂本委員のおつしやられる通り、委員会は一党派の委員会でないことも十分わかつておりますが、しかし、私どもの党内の事情もございまして、いつ幾日どうやつたか、だれに会つたかというようなことは、はつきり記録にとどめておりませんから、いつ幾日どうということはお話できないのでありますけれども、何かの結論をつけるために、私自身としましては、文部委員会の委員長という立場から、いろいろ折衝を続けておる、こういうことを申し上げる以上には、ちよつと申し上げにくいと思います。いずれにいたしましても、結論に到達すべく、私は全力を注いでおる、こういうことだけは御了承願いたいと思います。
○坂本(泰)委員 ただいま松本委員の質問に対して、天野文部大臣は、総理にも頼んでこの法案の通過に努力しておる、そういうお答えがあつたのですが、これについても、私はあとでまた聞きたいのですが、そこでもう一つ委員長にお伺いいたしたいのは、委員長も自由党の議員であられるし、また自由党から出ておられる委員長でもある。従つて委員長といたされましては、閣議で決定したこの法案である、従つてこれが、いろいろの事情は申されないと今おつしやいましたが、しからば、この閣議決定で参議院では自由党も入つて全会一致で通過しておるこの法案が、衆議院においてこういう難航をする。それについては、閣議で決定しておるという建前からしまして、委員長といたされまして、総理大臣にも——これは内閣の首班ですから、総理大臣にもそういう努力の点、あるいは打開して結論を早めて、そうしてこれを進行したいという努力をされましたかどうか、その点をお伺いしたい。
○竹尾委員長 お答えいたします。今具体的に総理大臣に対して云々というお言葉がございましたが、私この問題に対して、総理大臣に直接交渉したということは言えないかもしれませんが、これは坂本君も政党というものの内情はよく御承知だと思いますので、党の当該機関に諮りまして、もしも何か政府と与党との食い違いがあつたような場合には、それを調整するような努力を初めといたしまして、できるだけ党のそれぞれの機関に諮りまして努力した、こういうことを申し上げておきたいと思います。
○坂本(泰)委員 今委員長の御答弁を聞きますと、やはり党内の機関に諮つて努力をされた。ところが、党内のその機関がまとまらずに現在の状態に至つておる。そこで、それを裏から考えますと、自由党の党内事情によつてこの法案が遅れて現在に至つた、そういうように考えられるのであります。努力というのは、効果がなければ努力のうちに入らないわけでありまして、本法案が自由党の党内事情によつてここまで延期されて来た、そういうふうにわれわれは断定せざるを得ないわけであります。そういう点について、委員長はいかにお考えでございましようか、もう一度お伺いしたい。
○竹尾委員長 お答えいたします。私は私の方の党の党内事情によりまして、これが延び延びになつているとは思つておりません。ただ委員会の委員長といたしまして、審議の遅れた点に対しては、まことに申訳ないと存じておりまするが、できるだけ早く——たびたび同じようなことを繰返すようでございますけれども、できるだけ早く何らかの結論に到達したい、こういうことで努力をいたしております。しかし、今坂本委員も、その努力が効果を結ばないじやないかとおつしやられましたが、私といたしましては、できるだけ効果の結ばれるように努力を続けたいと思つております。 なお、ちよつと申し上げますが、今大臣は、十二時から日教組の幹部の諸君とお会いすることになつたそうでございまして、十二時まででおいとまをいたさなくちやならぬ、こうおつしやつておられますが、いかがでしようか、大臣に対する質問を……。
○坂本(泰)委員 委員長に対する問答は、こんにやく問答みたいになつたので、あとでまたゆつくりやることにいたしまして、それでは天野文部大臣にお伺いいたしたいのですが、総理にも頼んで努力しておる、頼んだと言われておる。それでは、吉田総理大臣はどういう返事をされたか。ただ神様にお参りするように、頼んだだけで終つておる。か、その点を大臣にお聞きしたいのであります。
○天野国務大臣 私はその内容を、どうしてどうだということを申し述べることではないと自分は思うのです。
○坂本(泰)委員 これは政府提出案でありまして、内閣の閣議決定をいたしておる。そういたしますと、閣議の連帶責任であるし、その当面の主管大臣としての文部大臣の責任も重大でありますけれども、総理大臣は、その内閣の首班でありますから、これまたなお以上の責任者であられるのであります。従つて、その点を着眼されて、頼んでその即時通過をはかられたという点は、われわれも非常に敬意を表する次第でありますが、今御答弁を私ちよつと聞き漏らしましたけれども、そうすると、総理は、それに基いて、天野大臣と協力してこの点の促進をはかられたかどうか、その点をもう一度お伺いしたい。
○天野国務大臣 総理が私の申し上げたことに対してどういう行動をされたかということは、私はつまびらかにいたしておりません。
○坂本(泰)委員 次にお伺いいたしたいのは、先ほど小林委員から、大臣の責任についていろいろ質問がありましたが、何ともその点は言えないといつて、発言がなかつたのでありますが、この法案は閣議において決定して、しかも参議院を先月の七日に通過をいたしまして——この特例法の一年延期の期間が十日に切れる、それが衆議院にまわりまして、やれば十日に間に合つた。それが間に合わなくて、一箇月以上もブランクになつて、現在に至つておるわけであります。この問題にしましても、なおまたほかの、いろいろ国庫負担法なんかも、これは議員提出でありますが、最初は文部省が力を入れていた法案であります。こういう文教政策に対しましては、毎日、朝日新聞その他も、社説をもつて取上げて、重大な問題だといたしておるのであります。かような問題が起きておる現状において、文部大臣はいかなる決意を持つておられるか。あるいは自由党内を説得して、きようでも、あすでも通適するような努力をして、やる見通しを持つておられるかどうか。もしそれができなかつたならば、職を賭してもやられるかどうか。私はその決意と、そのお考えをお聞きしたいと思います。
○天野国務大臣 私はそういう点について、皆さんと少し考えが違うのかもしれませんが、自分は、これがあればこうするのだとか、こういうことを、こういうところでもつて言うという必要はないし、また私はそれを言わなくていい、こういう考えなんです。
○坂本(泰)委員 天野文部大臣は、いろいろ新聞発表されて、取消されたこともある。そういうことはまあいいですが、こういう法案に対して文部大臣の責任においてやるべきものが通過されなかつたならば、これは重大なる責任を負わなければならぬし、また負う以上は、具体的にそれをやらなければならぬ。やる考えを持つておられるかどうかということを、私は聞いておるわけであります。その点をもう一度お伺いしたい。
○天野国務大臣 人間の一番大切なことは、責任だと思つております。自由ということの反面は、責任ということである。しかし、責任をいかにとるかということは、そのときどきによつて考うべきことで、責任を感じ、責任をとることは、明らかなことだと思つております。
○坂本(泰)委員 その点は、どうもわれわれから考えると、責任のないような弁解のように考えられますが、時間がありませんから、もう一問だけお聞きしたい。それは、先ほど松本委員の質問に対して、いろいろな事情があつたから、これができずに自分も困つておるというような御答弁があつたわけです。そのいろいろな事情というのは、どういう事情であつたか、その点を承りたい。
○天野国務大臣 一方においては、国庫負担法をぜひ通したいというので、国庫負担法というものに力を傾けておつた。この委員長を初め、みな傾けておつたという事情とか、そのほかまた政府が閣議できめたことですから、あたりまえならば、当然これはスムーズに行くべきものが行かないという、そういうことのいろいろ党内の事情というものもいろいろあることと思います。そういうことを申したのであります。
○坂本(泰)委員 私がお聞きしたいのは、そのいろいろな事情があつて——それは国庫負担法もございましたでしよう。しかし、国庫負担法よりも、これは期間の問題があるから、私は急がなければならぬ問題だと思いますが、それは第二としましても、そのほかいろいろな事情があつた。国庫負担法のほかに、何かこれは閣内に、これに対する百八十度の転回をするような事情があつたかどうか。そうでなくて、ただ普通のいろいろな事情であつたか、その点を承りたい。
○天野国務大臣 御質問がはつきりいたしませんが、坂本さんの用語に従いますと、普通の事情でございます。
○坂本(泰)委員 普通の事情でなく て、少くとも閣僚の一員として、大臣として閣議に参画して重大な責任を持つてやられる。しかも期間も経過するというような、こういう法案に、普通の事情でやらないなんという、これは文教の大臣として、またそういう点で、政治的責任を負えるものじやないと思うのです。ただ普通の事情であれしたかどうか。われわれはそういう問題でなくて、あるいは自由党の内部の事情によつて百八十度の転回をして、そうしてそういうような事情があつたから、総理大臣に頼んでもこれが遂行できなかつた、そういうような事情があつたかどうか、その点をお聞きするわけであります。
○天野国務大臣 私の承つたところによりますと、坂本さんの私に対する質問は、内閣において百八十度の転換をしたか、これが第一の質問。あるいはその他の普通の事情か、こういう御質問でございます。だから私は、普通の事情というのじやなくて、坂本さんの用語例に従えば普通の事情、党内事情、こういうことでございます。
○坂本(泰)委員 どうもこんにやく問答みたいですが、最後にお聞きしたい のは、この法案を閣議で決定された。その後閣議、内閣の全体において、やはり閣議決定当時のような状態であるかどうか。あるいは内閣の中において異論のある人ができたから、そういう事情ができたのかどうか。あの閣議決定当時と同じく内閣の全体には意見か かわりがないかどうか、その点を最後にお聞きしたい。
○天野国務大臣 内閣の人からは、一人でも意見を自分はかえたということを、私に言われた方はございません。ただ逆に、内閣で通つたものが、国会において通らぬということはよくないから、これはぜひ努力して通すようにと、私の言つたことに対して、非常に賛成されておつて、その努力をしてくださつている方もあります。
○竹尾委員長 次に浦口鉄男君。——浦口君にちよつと御注意と申しますか、失礼ですが大臣は十二時から日教組の幹部諸君とお会いになるので、時間がもうありませんから、できるだけ簡單にひとつ願います。
○浦口委員 委員長のお話もございますし、私もまだ質問の要旨を整理をいたしておりませんので、一点だけお尋ねいたします。と申しますことは、昨年この教育公務員特例法の改正法案が出ましたときに、文部省がこれを改正する理由としてあげられた中には、教職員組合が單位組合をつくつて、そうして連合体をつくるということが、当時の法案の内容であり、文部大臣並び に文部省の主張であつたと思います。ところが、この法律案は衆議院を通過いたしましたが、参議院において、やはり県單位の直接選挙による組合をつくるべきだというふうに修正をされて参りました。それが衆議院に回付をされまして、両院協議会に持ち込まれて、いろいろ妥協案が出ました結果、それでは半年間県單位の組合をつくる、こういうことで妥結した、こう思うのであります。そういう事情から考えて参りますと、昨年文部省並びに提案理由を説明された大臣も、教育委員 会は地方の市町村單位に全部つくるべきである、こういうことを主張されて いるわけであります。それに立脚して單位組合をつくつて、連合体をつくる べきである、こういう主張から申しますと、当時は、地方教育委員会がまだ至つて微々たるものでしたが、その後 一年間の間において、相当地方教育委員会ができて参つたわけであります。そういたしますと、昨年の事情と相当かわつて来たにかかわらず、文部省が今度の改正法を出して来たということは、非常に文部省として考え方が一貫していない、こういうふうに考えられるわけであります。その点について、提案の基本的な考え方に昨年と今年と、私は文部省の考えが百八十度の転換をして来たように考えますが、その点はいかがですか。
○天野国務大臣 それは浦口委員のお つしやる通りでございます。昨年は私は浦口委員のおつしやつた通りに主張いたしました。けれども、その後県單位ということも、私は十分理由があるように考えて参りましたので、またそういう要求も非常に強いから、県單位ということに改めたわけでございます。
○浦口委員 私、先ほど申し上げたように、まだ質問を整理しておりませんし、時間の関係もありますから、一時打切つておきまして、この次に留保いたします。
○渡部委員 ぼくは委員長に聞いておきたいのですが、この法案は、参議院からずいぶん前に衆議院の方に来ておつて、これについては、われわれが何回かにわたつて、そのことを審議せよという要望をしたわけであつて、委員長もこれは必ず審議にかけて解決して行くということを、理事会においても、さらにこの席上においても答えて おられる。それがどうして最近になつてこの処理を早く進めようとしないのか、この点をやはり明らかにしておく必要が私はあると思うのです。
○竹尾委員長 お答えいたしますが、渡部君は今までの事情が、委員会に御出席にならなかつたので、おわかりにならない点があると思いますが、この点に関するお尋ねは再三委員諸君からもございまして、お答えを申し上げておいた次第であります。そのおそくなりました点につきましては、いろいろ事情がございまして、その事情の一々を申し上げることは、ある点で差控えたいと思いますが、たとえば義務教育費国庫負担法の審議に、私どもは全力を注がなくちやならぬような事情にございましたし、まだ負担法もきよう妥結するかしないか、政府の方とまだはつきりわからぬというような事情にございまして、そういう関係で延びたので、そのために、できるだけ急速に委員会の回数もふやしまして審議を進めたい、こういう現状にあるわけであります。
○渡部委員 私はからだをこわしまして二回ほど休みました。しかし、それ以前は全部私は出ていたはずなんで、委員会の進行の事情が変化して、過程の間に非常にいろいろな複雑な問題があつたとすれば別でありますが、少くともこの問題は、前から何回も何回も他の諸党派とともに、われわれは急速に解決しなければならぬということを主張して来たのに、いろいろの事情があつたというだけでは、私は理解ができないと思うのです。それでは、この会期中にこれを上げる用意があるのかどうか、この点をひとつ聞いておきたい。
○竹尾委員長 この法案がどういう結論に到達するかということは、具体的には可決されるか、否決されるか、あるいは審議未了に終るかということは、これから先皆様の御審議の過程によつて結果づけられるのでありますから、私としては、できるだけ早く結論に到達するために努力をいたしたいと思つております。
○渡部委員 それでは、私は提案しておきますが、これを最緊急の議案として——というのは、これは期日に関するものであり、もしこれが審議未了というような形で葬られるようなことがあれば、日教組を破壊する手段を委員 長初め自由党の諸君がとつているんだということを、私は天下に明らかにすることだと思うのです。自由党がほんとうに教員組合というものの自主的な発展を要望しておるならば、それの発展を支持するという見解を持つておるならば、何をおいてもこの期日に関する問題を私は解決しなければならぬと思う。解決する時期は、すでにあつたのであり、また今後もあるのである。ぜひともそれを私は急速に解決の方向に——もし否決されるなら否決されてもよろしい。とにかく審議未了というような形で、自由党が教員組合の発展と、特に選挙を前にしての教員組合の大きな民主的な勢力としての働きというものを破壊するという、自由党がそういう態度をとられるなら、それでもよろしい。しかしながら、こういう問題について、あなたたちが不明朗なやり方をもつて、委員会においてうやむやの形で取扱うということは、私はあなたたちの天下に対する公党としての……(「だれに言つておるのだ」と呼ぶ者あり)——委員長及び自由党の諸君に言つておる。自由党はやはりこれを推進すべきだ。何となれば、この委員会の審議の方向を決定するのは自由党にあるから、このことを私は言つておかなくちやならぬ。これは自由党の責任だ。
○小林(信)委員 関連して……。今渡部委員の質問に対して、委員長は重大な発言をされたわけなんです。それは、重大とはいつても、あたりまえのことなんですが、この法案審議に対して可決するかあるいは否決するか、あるいは審議未了になるか、とにかく皆さんの審議によるんだ、こういうふうなお話なんです。もちろん、これは当然私たち委員としての責任でもあり、委員長としては、ことさらに重大な責任だと思うのですが、その場合に、私たちは、もう形勢というものは、今までお伺いしまして、大体了承しております。従いまして、私たちこれが審議未了になるということは、これは私お互いに責任を感じなければいけないと思うのですが、もし委員長が審議未了になるというふうなことをお考えになるならば——これはほんとうにまじめな審議を続行して、結論が出なくて審議未了になつた場合はやむを得ない。だが、私たちとすれば、もう自由党の立場も大体了解しておるわけなんです。そうすれば、われわれとしては、いつ何どきでも、大体御意見はわかつておりますから、質問は打切つてもさしつかえない。そうして自由党の諸君の質疑をただちに続行されて、そうしてただちにこれが全国的な不安を除くために、反対なら反対、賛成なら賛成という形で決していただくように、委員長がこれから議事の進行をはかつていただくならば、私はけつこうだと思うのです。とにかく、私はほかの野党の諸君にもお話申し上げますが、そういう気持は持つておりますので、委員長のさつき御発言のありました未了という問題は、われわれは未然にこれは防がなければならぬ。その防ぐことについては、長大の努力をいたすものであります。従いまして、委員長としては、今の御発言をなさつた以上、この未了という言葉につきましては、私たちの方では、少くとも野党の諸君には、私は了解がつくと思うのです。そういうところへこの法案を押し込まないことを、責任を持てるのです。そうすれば、委員長としては、委員長であると同時に自由党に属するわけなんですから、自由党の諸君の意見を一両日中にまとめていただいて、審議未了というような形は、これは避けていただきたい。こういうことを私は要望いたしますが、委員長としてはどういうふうに考えますか。
○竹尾委員長 お答え申し上げます。ただいま私の発言した中で、審議未了、こういうような言葉があつたわけでありますけれども、これは小林委員もはつきり御承認してくださつておるように、これはそういうことになるであろう、こういうことを申し上げたわけではないので三つの方法があるというその原則を申し上げただけでございます。そこでそれは御意見を十分しんしやくいたしまして、できるだけ御希望に沿うように努力いたしたいと思います。
○松本(七)委員 私の聞こうとするところは、ちよつとこれは文部省へ聞くわけにも行かないので、やはり委員長に聞かざるを得ないのですがそれは提案者と、それから現在国会の、特に与党の意見の一部というものが食い違つておる。委員長という立場からすれば、委員会を円満にすみやかに進行して、早く結論を出すという責任を持つておられますが、今日のような場合には、やはりその各党の意見というものを委員長自体が把握されて、そしてすみやかに進めるように努力されなければならぬと思う。そういう意味で私は委員長に伺つておきたいのですが、聞くところによりますと、そういう大方針を自由党がかえた、そして町村まで早く設置しようという意見があるということですが、その根本的な考え方——詳しいことはこれは後に伺うことにいたしますが、大体文部大臣の意見では、重要な問題だから、十分審議して、そして結論を出したい、それまでには時間がかかるから一年延期したい、こういうことなんですが、それを必要なしとして町村までつくろうというのには、相当重大な理由があると思います。その理由がどういうところにありと委員長は把握されておりますか、これを伺つておきたい。
○竹尾委員長 非常にむずかしいお尋ねで、私がここで責任のあるお答えは、ちよつと困難かと思います。そういういろいろの点が——これは私の意見でありますが、そういうような点がまだはつきりいたしておりませんので、この法案の少し遅れたという理由の一つがそういう点にあろうかと、私は推察いたしておりますが、私も実は、あなたのいかように把握しておられるかというような、かなり明確なお尋ねに対して、明確にお答え申し上げるだけの、私自身に今準備がない、こうお答えするのが一番妥当ではないかと思つております。
○松本(七)委員 それはちよつと了解できないのです。いやしくも内閣で決定したものに対して異論が出て来ておるという以上は、相当はつきりした理由がなければならぬはずなんです。それもはつきりしておらないというのならば、もう内閣の既定方針通り進んでもいいはずなんです。反対理由がはつきりしておればこそ、調整するために、内閣も努力しなければならぬし、国会も努力しなければならぬということになるので、当然委員長の責任において、どのような理由で早く設置する主張がなされておるかということを把握する努力をしてもらわなければならぬ。今ははつきり把握しておらないとおつしやるならば、これ以上追究はできませんが、今後われわれ審議するにあたつて、そういう意見もずつとしんしやくして行かなければならぬ。すみやかに的確な把握をしていただくように、要望しておきます。
○竹尾委員長 その点について、実は非常に私も努力中ななのでございまして、御意見の通り、できるだけ早く把握できるように努力いたします。
○坂本(泰)委員 さつき文部大臣の御答弁を聞きますと、内閣の意見は、この法案の閣議決定当時と少しもかわつていない。内閣としては、一日も早くこれを通過するようにしてもらいたい、こういう御答弁であつたのであります。そういたしますと、この議事の進行が進まないというのは、今委員長が申されましたように、やはり何らかの今決しかねられておるということがあるのだろうと思う。それが、内閣においてはその意思通りでありますから、そういたしますと、やはりこれは自由党の党内事情に帰するのではないか、こう考えざるを得ないのであります。そういたしましたならば、もしもこの法案に対して、自由党の方で百八十度転回をして、これに対して異論があるとか、これには反対であるとか、そういう考えがありましたならば、やはりどんどん議事を進行して、そうしてひとつやつてもらいたい。それを自由党の偉い委員の方々がお並びになつて、何ら御質疑をなさらない。その点において、われわれはなおさら不審を持つものであります。これはやはり文部委員会の権威においても、ひとつ自由党の方々も善処されて、もし質疑がなかつたならば、きよう即刻でも質疑打切りをして、一箇月以上も遅れておる法案でありますから、委員会はこれを、いずれでもかまわぬから決定しまして、そうして本会議にかける、こういうふうに運ぶのが、私は順当だと思う。従つて、そういう意味からすれば、委員長の御決定がまだはつきりしていないというのは、われわれは了解に苦しむわけであります。でありますから、その点について、ひとつ委員長の御所見を承りたい。
○竹尾委員長 お答えいたします。私の立場は、御承知のように、委員会の運営を円満にいたしまして、できるだけ法案を早く審議するということにあるのはもちろんでありますが、今坂本委員のおつしやられました通り、自由党の態度がはつきりしないという点が多少あるようでございますから、それを早く——これは松本委員にもお答えいたしましたけれども早くそういう事情を除去いたしまして、いずれかにできるだけ早く結論を得たい、こういうぐあいに私は考えております。私の決意云々というようなことを申されますが、私自身の決意がこの委員会を動かすというようなことはないのでございまして、皆様方の審議の結集がある結論を出し得るのでありますから、私といたしましても、できるだけ努力はいたしますが、皆様方に特にひとつ御努力を願いたい、こういうぐあいに考えております。
○坂本(泰)委員 委員長の誠意のある御答弁をいただきましたが、しかしまだちよつと足らない点があるわけです。それはやはり自由党の内部事情もある、まことにそうだろうと思うわけです。そこで、自由党の方々は笑つてばかりおられるのですが、われわれは、この法案は非常に重大なものであるし、すでに三回延期になつておりますが、この延期になつたのは、この教育委員会制度に対しての根本的な問題もここに含まつておる。従つて、それがまだその根本的な問題が解決せずに現在に至つたのでありますから、これをもう一年間だけ延期をして、その間にその根本的な解決をやるというのが本法案の一年間の延期の重要なる点だと思うのであります。従つて、この点を考えますと、自由党の中においても、何ら私は異論はないものである。もしも異論がありましたならば、堂々とこれを委員会にかけて、国会の権威、文 部委員会の権威においてこれをやつていただきたい。従つてわれわれも党員でありますから、もちろん党内の事情、党内の決定ができなければ、その点についての質疑は非常に制約されるということは、われわれも承知しておりますけれども、しかしながら、この問題について決定ができないから質疑もしないし、單に遷延をする、それではこれはやはり自由党の名誉に関することだ、私はかように考えるのであります。従つて、本日はひとつ自由党の方々が十数名も御出席になつておりま すから、きようにでもひとつ御相談を願いましてやつてもらいたい、こう思つております。それで、單に委員長が、努力をする、まとめてやりたいという抽象的ことでなくて、あるいはあさつての委員会までには何とかやるというような御決意があるかどうか、その点をもう一つお伺いしておきたい。
○竹尾委員長 お答えいたします。あさつてまでにやるかどうかというようなことは、これは私どもの党派の委員の諸君にお諮りすると同時に、野党の皆さんにも御相談しなければならぬことだと思いますので、期日をいつまでにどうせよというような御質問には、ちよつと私自身お答えできかねると思いますが、いずれにいたしましても、誠心誠意早く結末を出すように努力いたしたいと考えております。
○小林(信)委員 私はこの際今の問題に関連しまして、率直に、ほんとうに私の心中を申し上げるのですが、自由党の方たちには申訳ないかもしれぬのですが、先ほどからも私語的に御発言なさつておることをお聞きしますと、やはり委員の方は、それぞれ御意見を持つておられる。しかし多数の政党で、なかなか意見がまとまらないというふうなお話があつたのですが、よく世間でいわゆる絶対多数、これがこの法案に腰をかけておるのだ、こういうふうに私は表現せざるを得ないのです。ほかののいろいろな法律につきましては、いろいろ政党的な立場もあると思うのですが、今までこの文部委員会は、ほんとうに野党とか与党とかいうような立場を超越して、弱い文部省をなるべく応援して、苦しい財政の中から六・三の問題を何とか一応完成の段階に運びつけよう、この四年間そういう涙ぐましい超党派的なものを今日まで味わつて来たわけなんです。それによつて、及ばずながらこの重大な三年有余の六・三制の危機が救われて来たように考えられるのです。ほかの法律ならば、教育以外の法律ならば、それはいろいろな制約があつてもよろしい。しかし、事教育立法につきまてしは、やはりその精神を継続して行きたい。しかも、今日こそ一番問題のの大きいところに出会つているのではないかと思うのです。与党は二百何十名という絶対多数の力を持つておられる。これが今までの文部委員会の美しい伝統を阻害しようとしておる。もちろん、この点につきましては、そういう他党に対して非難を浴びせるつもりはないのですが、これが私の率直な気持なんです。おそらくここにおられる自由党の文部委員の方たちも、今までの文部委員会の経緯は十分御承知になつておるし、教育行政の現状というものも十分御理解なすつておるのですから、できるならば、今坂本委員が発言されましたように、委員長は二、三日ということは無理だというふうな表現なんですが、この二、三日のうちに何とか結論を出して、賛成でも反対でも、りつぱにこれを仕上げて見せるという決意を持つていただきたいと私は思うのです。委員長は、誠意のあるような表現をして、そうして私は今まで努力したということをお話になつておられるのですが、しかし、一箇月半委員長がこの法律を上程しなかつたということは、先ほど来、国庫負担法の問題でもつていろいろ苦労したその過程において、これが参議院からまわつて来たので云々というようなお話があつたのですが、これは委員長としては非常に詭辯だと思うのです。国庫負担法の問題以前に参議院からまわつて来ておりますし、上程しようとすれば、いつでも上程できたわけです。だが、これが今日まで遷延されたということは、やはり今申したような事情からなんで、もうこれ以上委員長が日を延ばして、いつになるかわからぬというようなことを説明される以上は、やはり委員長としても、この委員会の伝統を尊重するとかあるいは教育行政の現状を知るというような点について、私はいささか欠けるのではないかと思うのです。私は先ほど来申し上げておりますように、この法律が国会でもつてうやむやにされてしまつたということがありますと、教育委員会の問題は、あるいは教科書の問題は、全父兄が、いかなる教科書が出て来るか——教科書はなるべく低廉でなければならぬ、良質でなければならぬ、教科書問題は今父兄の重大問題になつているわけです。その検定が、はたしてただちに今の受入れ態勢のないところの地方の団体、教育委員会に渡されていいかどうか。これは率直に申し上げますが、ああいう事情が今文部省の中にも展開されておる。考えてみれば、こんな重大な問題はないわけなんです。このときこそ、ほんとうに超党派的に努力していただきたいと私は思うのです。決して私は、野党だから云々ということでなく、今までの経緯を考えてみて、こんな文部委員会の長い歴史を汚すような状態ができたことはないと私は思うのです。ここにおいて、何か皆さんが決意されて、この段階を一般の人たちが期待するように運んだたらば、それこそ文部委員会の特徴というものが出て、これが将来にも大きく歴史として続けられて行くのではないか。これあつてこそ、日本の教育が立てられるのだと思うのです。学生の問題をいかに非難しようと、自分たちがこういう現状を続けておつて、何で政治家がそういう教育行政全般に対して批判ができるか。それほど教育行政というものはむずかしいものだということを、われわれ個人々々が知らなければならぬと私は思うのです。その観点に立つて、政治の問題、教育の問題は論じなければならぬと思うのです。そういう意味で、ここで今坂本委員が言われたことに対しての御返答があいまいであつたのですが、もう少し確答をこの際お願いしたい。
○竹尾委員長 ただいまいろいろ御注意もございましたし、小林委員の誠意ある御熱弁に対しまして、まことに感謝いたします。私は文部委員会のうるわしい伝統というようなお言葉もございましたが、もともと私はほかの委員会からこちらに参つたものでありまして、現にここにおられる圓谷委員からは、この委員会の運営ができるかと御非難もありましたけれども、私自身といたしましては、できるだけ誠心誠意をもちまして運営に当つて来たつもりであります。今小林委員は、私の努力はただ詭弁であるというようなお言葉でございましたが、私はそういう気持でこの委員会を運営したつもりはございません、誠心誠意やつて来たつもりでございます。その足りない点は、私の不徳のいたすところでございますから、これはどうぞ御了承を願いたいと思いますが今後の運営につきましては、今御指摘もございましたし、私は、二、三日中にはむずかしい、こう申し上げたのではなく、慎重審議をいたしますが、すぐどうのこうのという結論は出ない、こういうことのつもりで申し上げたので、できるだけ早く結論を出すつもりでおります。そこで今日はこの程度で散会いたしたいと思いますが、自由党の委員諸君は、ちよつとここへお残り願つて、よく御相談いたしたいと思います。本日はこれにて散会いたします。午後零時三十八分散会