文部委員会 第14号
- 発言数
- 87 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1952/03/28
会議録
○竹尾委員長 ただいまより会議を開きます。 日程の順序を変更いたしまして、図書館法の一部を改正する法律案を議題といたします。前会の文部当局の本案に対する提案理由の説明に対しまして、質疑がありますれば、これを許します。
○小林(進)委員 図書館法の一部を改正する法律案でございまするが、その理由に「図書館職員の充実を図るため、司書及び司書補の講習についてすべての大学に講習を委嘱し得ることとし、また、大学以外の学校に附属する図書館の職員て一定の資格を有するものに対しても受講資格を與えることとする必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。」こういうのでありまするが、これだけでは、なかなか提案の趣旨がはつきりいたしませんので、いま一応具体的に御説明願いたいと思うのであります。
○寺中政府委員 現行の図書館法によりますると、司書及び司書補の講習というものをいたしまして、それによつて正式の司書、司書補になる資格を得るわけでありますが、その講習は教育学部または学芸学部を有する大学が、文部大臣の委嘱を受けて行うことになつているのであります。しかし、図書館の学問といいますか、図書館の教養は、教育学部あるいは学芸学部を有する大学だけでなく、文科等を有する大学におきまして実際この図書館学の講座を持つている大学も相当ございまするし、また現に私立の大学等におきまして、教育学部または学芸学部を有しない大学で、この講習をやつているのであります。それで、このお願いをいたします改正法律案によりまして、教育学部または学芸学部を有する大学だけでなく、單に大学ということにいたしまして、すべて図書館学を修めようと思う者が図書館学に関する講座を持つている適当な大学で講習をしてもらうように、文部大臣が委嘱して、正式にその講座がやれるようにいたしたいというのが、この趣旨でございます。
○小林(進)委員 その講習の委嘱でありますが、これは今も私学とおつしやいましたが、そういうところに委嘱をするその委嘱の形は、特別な講習を受けるのでありまするか、それとも一般学生と同じように、教室で講義を受けるという形なのか、その講習の受け方の具体案を、ひとつお聞きしたいと思うのであります。
○寺中政府委員 これは特に司書及び司書補の資格を得たいと思う者が、特別に受ける講習でございまして、特にその講習を実施するのであります。
○小林(進)委員 そういたしますと、その委嘱を受けた学校では、特別に教授を任命して、特別の講座を設けるというような形になると了解してよろしゆうございますか。いま少し具体的にお伺いしたいと思うのであります。
○寺中政府委員 そういう大学におきましては、文学部等におきまして現に図書館学に関する講座等も持つているのでありまして、適当な教授あるいは講師がおりますので、そういうところに委嘱をしてやらせるのであつて、その適当な、実際講習をできるだけの資格のある先生のおられるところでやるという形になつております。
○小林(進)委員 そういう資格のある教授のところで、一般学生と同等に教育を受けるのか、あるいはその学科とは別に、課外で特別にその学生だけの別個の講座が持たれるのかどうかということが一つと、それから授業料その他は個人が持つのか、国で持つのか、そういうこともあわせてお尋ねしたいと思います。
○寺中政府委員 これは特別に、一般の学生とは別に講習の講座をいたしております。それから経費等は、委嘱に必要な補助の金は国から出しております。
○渡部委員 第一に聞きたいことは、大学に置く図書館の司書または司書補に相当する職員のほかに、今度は中、小、高等学校の普通図書館の職員にして教員免許状を有する者に対して、講習受講の機会を與えるというのが、改正の一つの趣旨ということになつておりますが、教員免許状を持たない者、たとえば図書館の事業に非常に熱心であり、現にそういう活動をやつておるけれども、しかし教員免許状は持つていない、あるいはまた司書または司書補に相当する職員に現在はなつていない、そういうような人たちに対しては、その要望があつた場合に、どういうような取扱いをすることになるのか、その点を聞いておきたい。
○寺中政府委員 この附則第四項の改正におきまして、小、中学校におります普通免許状もしくは仮免許状を持つておる者を主体にして、その講習を受ける資格を認めようということなのでございますが、それ以外でありますれば、臨時免許状ということになります。これは一年限りの臨時的な資格でございまして、一般に正式の教員というだけの資格がないわけでございますのて、やはり図書館の仕事という重要な仕事に従事する資格を得るためには、正式の普通免許状またば仮免許状を持つておる者を中心にして考えたいと思つております。
○渡部委員 文化活動が地方的に盛んになつて来ると、当然地方図書館というものが、民間からもでき上つて来るし、現にできておるところも諸所にあるわけです。またこういう傾向ば、助長しなければならないわけであるし、さらにまた、大きなところでは労働組合なんかを中心に、将来図書館的のものができ上つて来る可能性も多い。こういう場合には、一体どういうふうにこの図書館員というものを取扱う方針なのであるか、そういう見通しをもつてやつておるのであるか、この点について聞きたい。
○寺中政府委員 今後労働組合その他会社、工場等のようなところにも、いろいろな形で図書館ができて参ることと思いますが、その中で正式の図書館として十分な資格を持ち得るものについて、図書館法によりましてこれを正式の図書館として認めて行く。そうしてそれをますます発展充実をはかるという方針をとつておるのでありまして、いわゆる公共図書館と呼ばれない、ごく小規模の私設の図書館等におきましても、漸次それが充実いたしまして、必要な資格を備えるようになれば、これを図書館法に当てはめて、また正式の司書、司書補を置いて、これを充実したものにいたすということにしたいと思つております。
○渡部委員 たとえば、私の知つておる神奈川県のある地方で、私で地方文化のために図書館を経営したところが、非常に盛況であると同時に、その近在の広汎な民衆の間の唯一の図書館的な機能を、現に果しておるわけです。しかし、こういうことを主としてやつておる人は、教員免許状を持つておるわけでもないというような実例があるわけです。さしあたり、地方でこういう有力な、しかも地方図書館として十分の機能を果しておるというような図書館員に対して、どういう働きをするかということが、地方の図書館を考える場合には——国立とかその他の大きいものは別として、地方の図書館を考える場合には、きわめて重大な問題になつて来るわけです。その点についての明確な考えを持つておられないとすれば、この法案は不備になるわけであるから、そういう点についての明確な考え方を聞いておきたいわけです。これは規模の大小ということでなくて地方では、規模が小さくても、その規模において十分に図書館的な機能を果しておるということがあり得るわけです。これが第一。それから官庁図書館みたいなものは、どうなんですか。
○寺中政府委員 いわゆる会社、工場等にあります私設の図書館のような、あるいは図書室設備のようなものというように、いろいろな段階の図書館があるわけでありますが、そういうものについては、法人組織にしていただいて、これを都道府県の教育委員会に届出てもらうことによつて、正式の図書館として認めて、それに資格のある司書、司書補を配置するという方針をとつておる次第でございます。
○渡部委員 それから中、小、高等学校の附属図書館の職員にして、教員免許状を有する者に講習受講の機会を與えるというのですが、その講習というものは、一体どのくらいの期間講習することになるのですか。
○寺中政府委員 講習は二箇月半の期間てやつております。
○渡部委員 二箇月半というのは、連続的に二箇月半のものか、一定の期間にわたるうちでの二箇月半になるのか、その点はどうですか。
○寺中政府委員 連続二箇月半の講習をいたしております。
○渡部委員 今一般に教職員が、その教員免許状をとること、あるいは新しい免許状をとることのために、検定講習をずつとやつて来ておる。その検定講習においてさえ、教員たちは非常に困難な、いわば労力の消耗をしなければならぬ、それが実情です。そして教職員としての義務を果す上に困難を感ずるほどの負担が、教員の上に起きたわけであります。そういう場合に、二箇月半という連続的な講習を受けなければ、一定の資格を得られないということになれば、実際上の問題として、そういう講習を受ける可能性があるのかどうか。その場合に、教員が二箇月半にわたつて彼の正常な職務を放棄しなければならぬとすれば、その期間における埋め合せをどうするのか、こういう点はどうなつておりますか。
○寺中政府委員 講習のやり方は、連続二箇月半やるのを原則としておりますが、場所によりましては、それを数期間にわけてやつておる場合もございます。 それから職務を放擲して講習を受けなければならぬかということでありますが、その点は、職務をやりながら、余暇に講習を受けに行くことができるように考慮してやつております。
○渡部委員 そこが問題です。どういうふうな考慮を具体的に拂われているか。教職員の検定講習さえも、非常に困難な問題として、負担が大き過ぎる、実際上やれないというような非難が起きている際に、二箇月半も講習を受けなければならぬということになると、ここに具体的な問題として、問題が起つて来るわけです。具体的にどうするのか、余暇にやらせると言うけれども、そういう余暇は、教員には現実の問題としてないと思うのです。
○寺中政府委員 連続講習が建前でございますが、講習者の希望によりまして、一年を通じまして、土、日というような日に限つて連続的に講習をやるというようなくふうを凝らしてやつておる場合もあるのであります。
○渡部委員 それはどういう場所で講習を受けるのか。講習ですから一定の所に教員たちが集合しなければならない。そういう場合の旅費とか、あるいはその他の経費とか、そういうものはどうなつているのですか。
○寺中政府委員 場所は大学の講堂を借りてやつておるのでございまして旅費までの配慮はいたしておりませんが、これは図書館の職員に正式になれるということで、進んでその講習を受けるような実情になつております。
○渡部委員 正式に図書館の職員としてその職について行くという立場にある教員ならばともかく、地方で、教員をやりながら図書館の重要な仕事を現にやつているわけなんです。教員を放棄して図書館の司書またば司書補につこうという人たちは、非常に少いのであり、部分的なものであろうと思う。一般的には、やはり教員をやりながら、同時に教員である立場上、いろいろな関係から、図書館の重要な運営的な役割を果しているわけなんです。そういう人たちが普通なのであつてこれが図書館の司書または司書補というふうな資格を持たなければ、図書館の運営ができないという結果、その資格をとりに行かなければならないという事情に置かれるならば、その人たちは、非常に困難になつて来る。生活問題もあり、検定試験の場合にはいろいろな補助等があつたわけでありますが、この場合、旅費その他の補助がないとすれば、おそらく地方の教職員諸君にして、講習会を受けるというような余暇もないであろうし、財政上のささえというものを実際上はないはずです。そうだとすれば、こういう法案をつくられても、これは形式的になり、実際問題としては、小、中、高等学校に職員として働いている人たちが、将来この法律に応じた資格において活動する機会というものは、非常に少くなるのじやないか、こういう懸念を持たざるを得ないわけなんです。その点について、補助等の考えはないのかどうか、またそれをやつて行こうと計画されたことがあるかどうかという点を聞きたいと思います。
○寺中政府委員 図書館を充実いたしますためには、職員の講習受講の機会をできるだけ自由に便利に持たせるようにしたいということは、考えておるのでありますが、しかしその方法ば、やはり地方の図書館の問題でありますので、地方自治体におきまして、その旅費等を自発的に負担したところも実際にございますし、またそういうことを勧めております。現実には人数も教員の全体というように多くはございませんし、またいろいろ場所によりまして違いますが、その周囲でいろいろめんどうを見まして、そういう財政的な援助もいたしておるというようなことで、大体において、たいへんな不便をかけておるということはないように思つております。
○渡部委員 その点も、われわれは具体的な問題として、非常に配慮が徹底していないという見解を持つておりますけれども、それはそれとしまして次に、司書と司書補の講習内容は異なるわけですか。
○寺中政府委員 司書と司書補については、多少講習内容は違つておりますが、その單位は共通になつております。
○渡部委員 どういう過程を経れば司書補から司書になれるようになつておりますか。
○寺中政府委員 司書補の講習を受けまして、司書補として三年勤めれば司書になるという過程をとつておる次第であります。
○渡部委員 講習を受けなければ、図書館の司書または司書補的な立場——正式な職員かどうかは別として、りつぱに図書館の機能を果しておるにかかわらず、図書館運営の職に任ずることができないということに、結果的になるとすれば、これは図書館文化の上で非常に問題があるわけですが、私設図書館は、どのような活動をしても、この制約は受けないわけですか。
○寺中政府委員 私設図書館が法人になりまして、これを図書館として届出をいたしますと、そこに正式の司書、司書補を置く義務が生ずるのでありまして、正式の職員を置くことを奨励しておるわけであります。
○渡部委員 そういう場合に、講習を受けるかどうかということが問題ではなくして、それを運営するに足る能力が現実にあるかどうかということが問題であるべきだと思う。だとすれば、検定制度といつたようなものが考えられないのかどうか、この点はどうですか。
○寺中政府委員 検定制度のような方法を考えることも必要であろうと思つておりまして、今その面について研究をいたしておりますが、まだそこまでは至つておりません。現在は通信教育によります方法を考えております。
○渡部委員 通信教育を考えられておるということでありますが、通信教育の結果、一定の課程を終了した者は、司書または司書補になれる意味の通信教育をやるというのか、ただ通信教育をして常識的なものを養わせるというだけの意味においてやられるというのか、その点はどうですか。
○寺中政府委員 もちろんこれは資格を付與するための必要な單位をとれるような通信教育を考えておるのでございます。
○渡部委員 それならば、検定的なもの、あるいは認定的な制度というものが、この法案の中に出て来なければならぬと思うわけですが……。
○寺中政府委員 検定の問題は、これは非常に重要な問題でございますが、教員制度における検定の問題もあわせましていろいろ法規的に研究すべき点がございますので、その方とともに研究を進めたいと思います。
○渡部委員 研究を進めたいと言われるが、一番重要なのは、やはり現実に図書館運営をやつておる人であつてその能力をはつきり持つておるというような人が、二箇月半にわたる講習を受けなければならないということ自体の中に、私はやはり無理があると思うのです。この検定制度なり認定制度なりが設けられて、現実の能力において十分なる資格があると認められた者に対しては、当然現実の図書館運営者にその資格が與えらるべきだと私たちは考えるのです。その点をやはり法案をつくられる場合には当然考慮されなければならぬということを強調しておきたいと思うし、またもしこのように講習会の機会をもつて司書または司書補に相当する現実の資格を與えられなければ運営ができないということになると、その結果、今まで図書館運営をやつておつた有能な人たちが、実際の図書館運営から出なければならないようなことになるという点が一つ懸念されることと、もう一つは、こういう制度が設けられた結果として、一つの職階制的なものがそこに出て来はせぬかという懸念を持つのですが、図書館における職階制的なものについての考え方は、どういうふうになつておりますか。
○寺中政府委員 職階制につきましては、これは官吏全体についての構想がまだコンプリートになつておるわけでもございませんので、そこまでこまかく研究はいたしておりませんが、司書の職種というものを設定することが必要であるというふうには感じております。
○渡部委員 こういう法案に基いて一定の資格を持つ者が、ある特別の講習を受けたり、その他をせんければならぬということの結果、司書あるいは司書補というものが法定される。その結果図書館に対する一つのいわば統制的なものが出て来はせぬかという可能性があるわけですが、その点はどういうふうに考えられておりますか。私たちの考えでは、やはり教育文化と同じように、それぞれの地方、それぞれの民間の諸領域において、独自の自由な文化機関の発展が期待されるわけであり、現にそういうものが起つているわけで、こういうものが、一定の法制的な資格のある者によつてのみ運営されることになると、一つの統制的な形が出て来はせぬかということを懸念しておるわけですが、その点はどうですか。
○寺中政府委員 地方々々によりまして、いろいろ地方的な知識技能というものも必要でありますので、その点は地方に応じた教養を持つてもらうということも必要でありますが、私どもといたしましては、やはり基礎的な普遍的な図書館学、概論的な知識を一般的に持つということは、司書の程度を高めるということのためにはどうしても必要であると思うのであります。これはいわば専門職員でありまして、これを統制するという考えは全然ございません。
○竹尾委員長 ほかに質疑はございませんか。——本案は予備審査の法案でありますので、本案に対する本日の質疑はこの程度といたします。 —————————————
○竹尾委員長 次に、理事の補欠選挙を行います。佐藤重遠君が委員を辞任されておりましたので、理事一名が欠員となつておりました。この際その補欠選挙を行いたいと存じます。理事の選挙はその手続を省略し、委員長より指名するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○竹尾委員長 御異議なしと認め、私より甲木保君を理事に指名いたします。 —————————————
○竹尾委員長 次に、日程の順序を変更いたしまして、教職員の除去、就職禁止等に関する政令を廃止する法律案を議題といたし、文部当局より提案理由の説明を求めます。今村政務次官。 —————————————
○今村政府委員 今回提出いたしました教職員の除去、就職禁止等に関する政令を廃止する法律案について御説明申し上げます。 教職員の適格審査の制度は、昭和二十年十月に発せられました日本教育制度に関する管理政策に関する件及び教員及び教育関係官の調査、除外及び認可に関する件の二つの連合国最高司令官の覚書に基いて制定された教職員の除去、就職禁止等に関する政令によつて実施されて来たものであります。 しかしながら、日本国との平和條約が発効したあかつきにおいては、公職資格審査の制度も廃止される関係もあり、占領政策に基いて実施されましたこの教職員の適格審査の制度は、終止せしめるのが妥当であると考えられます。このために、この法律により教職員の適格審査の根拠法令である右の政令を、日本国との平和條約発効の日において廃止しようとするものであります。 なおこの政令の規定により、恩給その他の利益を受ける権利または資格を失つた者については、この法律によつて、その施行の日から、その権利または資格を取得させることとし、また同令廃止前の違法行為に対する罰則の適用については、なお従前の例によることとして、さきに罰則の適用を受けた著との間に公平を失しないようにいたしたのであります。 以上、が本法案の要旨であります。何とぞよろしく御審議の上、御可決くださらんことをお願いいたします。
○竹尾委員長 本法案の提案理由の説明に対しての質疑は、次会に讓ることにいたします。 —————————————
○竹尾委員長 次に、ユネスコ活動に関する法律案を議題といたし、前会に引続き質疑を続行いたします。質疑がありましたならばこれを許します。
○渡部委員 技術的な点からちよつと伺いますが、第四條の二項の「国間又は地方公共団体」云々と述べた後に「政令で定めるところにより、その事業に対し援助を與えることができる」という文句がありますが、この「政令」というのは、どういうものになつておりますか。
○戸田説明員 ただいま御質問の、政令で定める事項としては、援助を與える事業の種類に関する事項、援助の手続に関する事項、それから援助を與えた機関、団体等からの報告及びその会計経理の監査に関する事項、援助を與える団体の審査に関する事項等が考えられるのであります。
○渡部委員 あとでいいですから、その政令を委員会に配付してもらいたいと思います。 次に、第九條の第二項で「委員の選考の基準について必要な事項は、政令で定める」ということになつておりますが、すでにこの法案が出た以上、この構想があると思うので、その構想の一端について聞きたいと思います。
○釘本政府委員 その名前をお答え申し上げますと、前会も御説明を申し上げましたように、九條の第一項の第一号から第四号までの委員については、特に各領域から均衡のとれた委員の選出がはかられねばならないので、第一号の教育活動、科学活動及び文化活動の領域を代表する者の中で、教育に関しては学校教育、社会教育を網羅するようにする。科学活動の領域につきましては、人文科学、社会科学、自然科学から漏れなく委員を選び出すというふうに、それぞれの領域の主要な分野を必ず網羅いたしまして、かつ、その相互間に均衡が保てるようにしたい。そういつた基準を政令の中にうたいたいと考えておる次第でございます。
○渡部委員 提案理由の説明の中に、広く各方面の意見を取入れる方途をぜひとらなければならないということで——これはもつともの話でありますが、現在までユネスコ活動の中心的なものとして来たのは、準備会ですか。
○釘本政府委員 現在までとおつしやいますと、かなり長い時間を指すと思いますが、わが国にユネスコ活動が盛んに取上げられてから今日に至るまでの間、主要な活動をして参りましたのは、民間においては、全国ほとんどの府県にある自発的な民間のユネスコ協力団体、政府機関としては、文部省にある渉外ユネスコ課また外務省の関係の機関でございます。
○渡部委員 ユネスコ国内委員会の設置準備会が、現在ユネスコ活動で、非常に重要な役目を果しておると認められますか。それが、さつき私の質問した内容になつております。つまり、こういうものがユネスコ活動の今日までの基準をきめたようなものであるかどうかということを、お聞きしたいと思います。
○釘本政府委員 文部大臣の裁定によつてできましたユネスコ国内委員会設置準備会は、ユネスコ国内委員会を日本に設置するにつきまして、その重要な問題とすべき点について、大臣の諮問にこたえて研究をされ、かつ建議をされたのでありまして、ユネスコ活動全体の中枢機関として活動されたわけではございません。
○渡部委員 ユネスコ活動が日本で開始された当初、各労働組合とか、あるいは科学、文化的な諸団体が、積極的な活動を推進して、しかも国内の科学、文化といつたような活動をほんとうに有力にするためには、民間の中から起きて来た、つまり国民の諸層の中から成長して来た科学、文化、教育に根を置かなければならない、これを発展的に取上げなければならぬというのが、民間の文化諸団体、あるいは労働組合の文化部といつたものの意見である。従つてこういう団体の基礎の上にユネスコ委員会、あるいはユネスコ活動の主体が築き上げられなければならないというような運動が盛んに起きたわけであります。ところが、その国民的な諸層から起つて来た文化団体や、文化的な活動の要望が取上げられてなかつた、実際上こういうものを基礎としたユネスコ活動がなされなかつた。この点は、どういう事情からそうなつたのか、聞きたいと思います。
○釘本政府委員 準備会の答申並びに本法案に具体化された点につきましても、ただいま御説のように、民間の各方面の自発的なユネスコ活動の成果並びに意見は、十分に表現されていると私どもは確信しております。と申しますのは、申すまでもなく、全国の各府県に自発的にでき、かつ活発な活動をされましたユネスコ協力会は、その全国的な組織をユネスコ協会連盟という組織でお持ちになつておるわけであります。そうした民間の協会連盟のお考えになつておる点は、準備会に委員も出ておられましたし、十分反映もいたしまして、それがこの法案に現われておるのでありまして、御説の点は、私どもは十分この法案の中に盛られておるように考えております。
○渡部委員 しかし、実際はそうではありません。現在科学、教育、文化の民間団体と、かりに言えるような有力な諾団体は、おそらく今日ユネスコ活動の欄外に立つて、独自の活動を進めておると思います。これは現実です。そうだとすれば、今日まで民間の諾団体や文化的な動きの中から盛り上つて来たものに、ユネスコ活動というものが基礎づけられてなかつた、あるいはユネスコ活動というものが、こういう基礎的な国民の文化活動の動きから遊離したことが、これらの諸団体が離れた原因であるとわれわれは考えておる。実際、ユネスコ活動が、それらの文化的諸領域、大衆よりの盛り上つた活動を取入れなかつたというところに、それらの団体が離れて行つたという現実をわれわれは見ているわけです。その点、把握の仕方が違うように思うのですがどうですか。
○釘本政府委員 私どもは、民間に自発的に盛り上つたユネスコ活動から離れておるというような考え方は、どうしてもいたすことができません。と申しますのは、ユネスコ活動という範囲内で行われます教育、科学、文化に関する活動並びに平和を愛好する運動として、青少年の間にも、また成人社会の間にも、ずいぶん活発な運動が行われております。のみならず、私から申し上げるまでもなく、そもそもユネスコ活動を活発に展開すべきことは、衆参両院の決議によつて推進されて参りましたし、昨年ユネスコに加盟することにつきまして、事前承認を国会に求めました際にも、国会でも十分にそれを評価されたのでありまして、民意から離れたユネスコ活動の展開ということは現在のところないと考えております。
○渡部委員 当局が考えておるユネスコ活動という面では、それに協力しておる部面もあるでしよう。しかしながら、現に教育、科学、文化という一般的な問題として考える場合には、教育、科学、文化における民間的な諸団体及び諸活動というものは、今日ユネスコ活動に協力していない、非常に有力な諸団体が協力していないということを、われわれは事実によつて知つておるわけなんです。そうだとすれば、そこにわれわれはユネスコ活動というものと、民間に起つておる教育、科学、文化活動というものの結びつきが、現実に存在していないというふうに理解するのであつて、ここに規定しておるユネスコ活動というものではなくて、問題は、国民諸層の中に、自然発生的に盛り上つて来たところの教育、科学、文化的活動と、その活動を推進しておる諸団体がこれに参加していない。このことをわれわれは重視しておるわけであります。
○釘本政府委員 たとえば、日本学術会議も、ユネスコ活動を活発に推進すべき旨を建議しておられますし、また純然たる民間の団体といたしましては、事実として、たとえば本月は、国際演劇月と申しまして、世界中各国で、世界人権宣言に盛られたユネスコの精神に適応するような演劇を今やつておりますが、日本の国際演劇協会もこれに協力いたしまして、本三月には、国際演劇月に参加して、各演劇場等もやつております。かように民間の有力な芸術団体及び文化団体等も、ユネスコ活動に対しまして、これを評価し、かつこれと連繋し、協力しておる事実があるわけでございます。
○渡部委員 それば経営者的な層における文化的な動きなのであつて、勤労者的な層においては、そういう性質のものとは非常に違つておる。現に違つておる一つの現われとして、ユネスコ国内委員会の設置準備会を見ましても、少しも勤労者的な要素がこの委員の中に入つていないじやないですか。なぜ勤労者的な要素を入れなかつたのか。勤労者こそが日本の国民の大部分を占めておるのであり、伝統的な文化を自分自身の中に持つておりながら、さらに今日は所しい文化を建設し、発展させているところのほんとうの力になつておるわけです。そういう勤労者的な要素が、現実に科学、教育、文化的な動きとして、ユネスコには参加していない。しかも、この設立準備会を見ましても、そういう要素が少しもここには出ていないように見られるわけです。これは関連があるわけです。従つて、政府のユネスコ活動として考えておるところは、ここの準備会に現われたような層の活動なのであつて、勤労者の中からわき上つて来る日本の文化の創造者であるものを、少しも取入れていない。現にここに現われておる。この点をどういうふうに理解されておるか。
○釘本政府委員 たいへん潜越でございますが、準備会の中に労働団体の代表者、あるいは勤労者団体代表者が入られませんでしたということと、日本のユネスコ活動が勤労大衆から遊離しておるということとは必ずしも軌を一にして論ずべきものでないと考えております。と申しますのは、準備金は、すでに民間の自発的な団体であるユネスコ協力団体等でつくりました案を基礎にいたしまして、十分それを練られまして、大臣にこの国内委員会のつくり方について答申されたのでありまして、ユネスコ活動自体を行う委員会ではございません。なお、外国の例に見ましても、また日本の現在までの民間の団体の動きを見ましても、国際連合の精神にのつとります限り、ユネスコ活動に協力しております労働、勤労界の方々、団体も相当あると、私どもは考えております。
○渡部委員 それは詭弁です。この設置準備会の中に、一人も勤労者的な要素が出ていないということこそ、政府のユネスコに対する考え方が、少しも勤労者の層を重視していない、日本の教育、科学、文化の真実の創造者であるものを除外しておる端的な現われだと考えておるのでありまして、そういうところから、今日のユネスコ活動というものの性質が出て来ると、われわれは考えるわけです。 委員長、きようは私は、主として技術的な面だけを質問したわけですが、ユネスコ活動全体にわたつて来ますと、日本の教育、科学、文化活動の基本的な、全面的な、しかも基準的なものに関連して来るわけでありますから、次の機会に、大臣の出席をお願いしたいと思いますので、はからつていただきたい。——保留しておきます。
○小林(進)委員 私も渡部委員と同様に、大臣にお伺いしたい基本問題が多多あるのでありまして、次の機会に大臣の御出席を願つて、そこであらためて御質問いたしたいと思います。そうした基本問題は、そのときに讓ることにいたしまして、技術上の問題ですが、第九條の各委員の振合いであります。 〔委員長退席、若林委員長代理着席〕 十八人、十五人、十五人、六人、特に衆議院、参議院から各一名、政府職員の四名、こういう振当を、一体どういう基礎のもとにおやりになつたのか、人員の振当に対するお考えを、ひとつお伺いしたいと思う。
○釘本政府委員 この委員の構成につきましては、できるだけ国内の各層、各領域の方々から委員を選出いたしまして、できるだけ民主的な構成をするというのが眼目でございます。なお、国際條約でありますユネスコ憲章の第七條に、国内委員会の委員の構成については、教育、科学、文化に関する主要な団体を網羅し、かつ、その国の特殊事情に応ずるようすべきである。広く政府及び民間の教育、科学、文化に関係のある主要な団体を、できるだけ多くこの活動に参加させるような仕組みにすべきであるということが望まれておりますので、それにのつとりまして、国内委員会設置準備会でも、十分案を練られて、つくられたわけであります。それに基きまして、政府は必要な考慮を加えまして、こういう割当にいたしたのでございます。たとえば第一項第一号の教育活動、科学活動及び文化活動の各領域を代表する者につきましては、教育活動部面においては、さまざまな段階の学校教育及び社会教育の各分野から何人、科学活動部面においては社会科学、人文科学、自然科学を網羅したそれぞれの分野から何人、また文化活動においては文学、演劇、美術、建築等の各分野からそれぞれ一、二名、第二号の教育、科学及び文化の普及に関する諸領域といたしましては、いわゆる大衆通報、新聞、放送、映画等、さらに博物館、公民館、図書館、あるいはまた国際団体、青少年団体、婦人団体あるいは産業界の勤労団体といつたふうに、かなり綿密に検討されてつくられたわけでございます。第三号の「地域的なユネスコ活動の領域」と申しますのは、これはすでに御承知と思いますが、ユネスコ加盟前から、わが国の独自なユネスコ活動として全国各府県にほとんど漏れなく自発的な民間のユネスコ協力団体がございます。これらの活動は、諸外国も非常に高く評価しているわけでございますが、わが国のユネスコ活動においては、そもそもこの民間の団体及び国会がこの問題を最上げて来られた、この二つの事実が日本の特殊事情なのでございまして、この点も三号ではつきりしているわけでございます。これも広く全国にわたりますけれども、それを適当の区域にわかちまして、それぞれからないし二名ずつということで、十五人という数字を出して来ているわけでございます。 なお、つけ加えて申し上げますならば、これは昨年の三月以来八月に至るまで、民間におきまして、自主的に民間のユネスコ活動の連盟機関であるユネスコ協会連盟及び教育刷新審議会また日本学術会議等がそれぞれ代表者を出され、自発的に御会合になつて、長い間かかつて、日本のユネスコ国内委員会はどういうふうな組織であるべきかということを御研究になり、案を練られました。その結果を、文部大臣の諮問機関であります準備会が取上げて、さらに練つてつくられたのでございます。それをもとにして政府が必要な考慮を加えて、こういうことにしたわけでございます。
○小林(進)委員 今おあげになりましたところで、第一、三、三号はわかつたのでありますが、四号へ参りまして、学識経験者六人の委員をあげられております。そうすると、これに含まない学識経験者というものは、一体どういう分野を予定しておられるのでありますか。
○釘本政府委員 第四号の「学識経換者」と申しますのは、前一号から三号までの中に含まれるのは少し無理であり、かつユネスコ活動に関して非常に見識なり知識なり與味なりをお持ちになつておる各界の方々を入れたいというわけでございます。
○小林(進)委員 具体的に人物をあげてみなければ、私どもなかなか見当がつかないのでございますが、何かそういうことがあり得るのかどうか、非常に疑問がありますのと、同時に、人員の割当の問題でございますが、六十人以内の委員で組織するということでありますが、十八人、十五人、十五人、六人というふうなこの配分は、一体どういう妥当性をお持ちになつておるのか、これをひとつ御参考にお聞きしておきたいと思います。
○釘本政府委員 先ほど御質問の学識経験者のところで、ちよつとつけ加えさせていただきますが、ユネスコ活動は、団体あるいは組織を代表するような方に入つていただくのみならず、個人としてこのユネスコ活動に非常に重要な貢献をされる方も、当然民主的な機関ですから、考慮せられなければなりませんので、四号については、その個人という面も考えられておるわけでございます。前の一号から三号までにつきましては、大体団体もしくは組織を代表する方々が多く出て来ることになると思うのでありますが、一例を申し上げますと、三号の「地域的なユネスコ活動の領域を代表する者十五人」という算定の根拠は、なるべくその地方に偏しませんように、たとえば北海道、東北、関東、中部、近畿、九州等の九地域、それから日本の現在のユネスコ活動の状態からいいまして、中央部は連盟もございますので、これから若干名、並びに五大都市とか、あるいは三大都市と申しますか、特にユネスコ活動が活発に展開しております主要な都市から数人ということで、十五人の数学が出て来るわけでございます。そういつたふうに、一号につきましても、たとえば教育活動という面におきまして、小、中、高また大学というような学校教育の分野のみならず、社会教育の分野というところで、なるべく各分野を網羅するようにいたして参りますと、ここにあげられました数字で、もうせいぜいのところになるわけでございます。特にこの数字をあげましたゆえんは、少々くどくて恐縮でありますが、先ほど申し上げましたようにユネスコ憲章の、政府のみならず、教百、科学、文化に関する主要な団体をできるだけ網羅することという精神に従つて嶋主的な組織にするためには、この数字をはつきりしておいた方がいいという意味合いから、こうしたのであります。そして各分野それぞれの間に均衡が保たれるようにしますのには、やはりそれぞれの号のもとに数字をはつきりしておいた方がいい、こういう趣旨から大体来ておるのであります。
○小林(進)委員 抽象的な御説明で、わかつたようなわからないような感じがするのでありますが、学校活動並びに文学、演劇等と申されましたが、第一号に十八人という数字をあげて、その次が十五人、十五人というのでありますが、これがどうもはつきりしない。それから次に衆参両院わずかに一名——一名というのは、一体どういうお考えなんですか。もう一回政府の責任ある口を通してお伺いしておきたいと思います。
○釘本政府委員 「衆議院議員のうちから衆議院の指名した者一人」「参議院議員のうちから参議院の指名した者一人」、これは一人、一人ということに重点があるのではございませんで、むしろ御承知のように、この国内委員会は、行政長官である文部大臣の諮問機関であることを主たる性格といたしますので、本来ならば、立法府の国会議員の方がお入りいただくことは無理かもしれない組織なのであります。しかし、先ほどからくどく申し上げておりますように、ユネスコ活動については、国会の決議から始まり、かつ昨年ユネスコ加盟についても、国会の承認を得、国会には早くからユネスコ議員連盟という自発的な組織がありまして、ユネスコ活動を広く推進して参りました二つの條件、一つは地方の協力団体、一つには国会内のユネスコ議員連盟の活動、これが日本のユネスコ活動の非常な特殊な形でありますので、ぜひ両院の国会議員の方にも、これは政府の諮問機関であるという性格を中心としておりますけれども、ぜひ御参加願いたい。これが日本の特殊事情を実現するゆえんだ、かように考えましてこうしたのでありまして、一人というところに重点があるのではなく、お入りいただくというところに重点があるわけでございます。各国の例に比べますと、これは割合少いのでございますが、しかし日本の場合には、今申しました理由で国会の参加が願いたい、こういう趣旨でございます。
○小林(進)委員 私もこの国会内のユネスコ議員連盟には加盟しておりまして、その末席を汚しておるのであります。そういうわけで、この国会内の運営も、かすかに私は知つておりまするが、やはり全般から受ける感じといたしましては、今おつしやるように文部大臣の諮問機関であるということで、どうも文部大臣のポケツト委員会という感じが強くするのでありまして、こういうものもだんだん時局の推移で、日本の反動化とともに、この組織も非常に官僚化される懸念が多分にあるのであります。そういう感じを受けるのでありまして、そういう意味からも、この際国会議員をこの中に含めているということは、将来の官僚反動化を防止する意味においても、非常に重要だと思つておりました。その問題が一つと、いま一つは、やはり院内外の連絡を密にするという意味からも、やはり国会議員がこの中に入つているということは、非常に重要だと思つております。この国会議員をこの中に入れるということの重要性を認めまするならば、第二の段階としまして、国会議員も、それぞれ與党あり野党ありということでございまするから、国会議員という考え方と、そういう諮問機関と外部の関係との連絡を密にする意味においては、やはり国会議員が一名であるというよりも、できれば、各党それぞれの意向をまとめるという意味においても、少くとも私は——政党は時代の流れによつてたくさん出て参ります。出て参りまするから、それを一々全部含めるというわけには参りませんけれども、大体今日の常識から考えても、最低三名ということにすれば、大会派、少数派から一名ずつ出て、そうして院内の空気もそこでまとめて、対諮問機関との連絡もとれるというように思います。私は最低三名、できればほかの委員とのつり合い上、五名がよろしいのでありますが、五名ないし三名ば、どうしてもここへ入れる必要がある、こういうふうに考えるのでありまして、この一名ということに対しましては、私はどうも反対であります。これは、むしろこんな一名では、文部大臣の諮問機関として御用を承つて来るメツセンジヤー・ボーイの役割しかできない、非常に力が弱いということから、この点ひとつ十分御考慮願いたい。 それから第七の政府職員、これは四名でありますが、これはむしろ私は多過ぎるのではないかと思つております。こういうのはメツセンジヤー・ボーイでよいのであつて、これは衆参両院一名々々で合計二名、その方に入れかえた方がむしろ妥当ではないかと思います。これに対するお考えをいま一度お伺いいたします。一名にはあまり重点がないとおつしやいますけれども、私はむしろこの一名に非常に重点があると思つておるのであります。
○釘本政府委員 国会議員の方々にも、特にこの委員会には御参加願うように立案いたしました趣旨につきましては、先ほども申し上げましたが、御了解いただけたと存じます。従いまして、これは国会代表の方という意味でございます。その他党でいろいろあるというお話はございましたけれども、それは私どものとやかく申すべきことではないと存じます。 なお、つけ加えてお答え申し上げたいと存じますことは、その前の一号から四号までの間の各号の領域に入られる方々の中に、国会議員という身分をお持ちの方も、こういつた代表者という形でお入りになる方は、おそらく出て来られるのではないかというふうに考えておりますが、それは五号、六号の国会議員を代表する資格ではないように私どもは考えております。あわせてお含みおきを願いたいと思います。 なお、政府職員のことについて御意見がございましたが、実は各国の例に比べまして、非常に少くしているのでございまして、事務上実際ぎりぎりこれだけの職員は、どうしても国内委員会の運営上、事務的事情からも必要というふうに考えているのでございます。
○小林(進)委員 今おつしやいました政党が幾つあるということは、なるほど国会内部の問題でありますから、文部省の方でとやかく言う筋合いではないというお言葉は、よくわかりましたが、これは私ども内部の関係をざつくばらんに申し上げたわけでありまして、表面的には国会議員の代表として国会内部の意向と外部の意向とを相マツチせしめて軌道に乗つた活動をするためには、どうしても三名ないし五名というものが、この際必要であるということを、重ねて申し上げておく次第であります。同時に、政府職員の四名は、各国に比べて最低限度だとおつしやいましたが、そういうお話を承りますと、さらに疑念を深めるのであります。第一号から第四号まで及び第七号に掲げる者については、選考小委員会の選考を経て、国内委員会から推薦されたものにいつて、内閣の承認を経て文部大臣が任命するとあつて、若干の制限があるようでありますが、第一号から第四号までの文部大臣の任命にかかるものは、各国の例より拡げられて、衆参両院議員等の文部大臣の任命にかからないものは各国の例よりも少くするというところに、ますます私どもは官僚化に流れるような懸念のあることをおそれるものであります。何しろ各国から比べて、わが国の民主化、あるいは立法府の権限、価値というものが、まだまだ未熟である今日、特にこういう点にこそ、各国より人員を多く含めてもらわなければならないと考えるのであります。この点は、あなたと議論をしても際限がありませんが、私の意向といたしましては、第五号、第六号の人員は、さらに多くしなければならないし、第七号は各国の例より最小限度であるとおつしやるならば、これは最小限度でけつこうでございまして、各国並にふやす必要はございません。第五号、第六号については、十分御考慮願いたいという意見をはつきり申し上げて、この問題に対する質問は打切ることにいたします。
○渡部委員 関連して伺つておきたいと思いますが、今この法案において委員の任命そのものでさえも、非常に官僚的な性質をとる危險があると言われましたが、これに関連しまして、十一條で、文部大臣は、その意に反して委員を解任することができるという点があります。この点も、われわれは非常に問題として考えなければならぬ。その十一條の第三号のあとの方に「委員たるに通しない行為があると文部大臣が認めた場合」は、その意に反して解任することができることになるわけですが、この「委員たるに適しない行為」というのは、一体どういうことを言つておるのか、この点を明確にしておいていただきたい。
○釘本政府委員 委員の解任の点を規定いたしました十一條は、私どもは、この国内委員会の委員の身分が常時保障されますように、また文部大臣がむやみに解任することができませんように、解任される危險性がある場合を最小限に限る意味から、かような規定をいたしたのであります。第一項の三号を御指摘になりましたが、二項もごらんいただきますと「前項第三号の場合における解任については、文部大臣は、あらかじめ内閣の承認を経なければならない」というふうに、かような委員として心身の故障のため職務の執行ができなかつたり、または職務上の義務違反——これは私どもが一々具体的に申し上げなくてもよろしいと存じますが、いろいろな公人として困つたこと、職務上の義務違反を行つたような場合でも、第二項の規定にありますように、「文部大臣は、あらかじめ内閣の承認を経なければならない」というふうにしてございまして、できるだけ文部大臣がかつてに解任することのないように、従つてお説のように官僚化を防ぐ方向において、こういう規定をしたのであります。
○渡部委員 たとえば、文部大臣と意見が異なり、または異なつた主義を持つというような場合は、どうなるのか。これは先ほどから問題にしました民間のユネスコ活動者を委員に選ぶことが重要だということで、それが選ばれることになるのでありますが、そういう場合には、民間の活動者の中には、政府当局の、あるいは文部大臣の考えておるものと必ずしも意見の一致しない、ユネスコ活動の方向についても、具体的な方針についても一致しない場合が、もちろんあり得るものと考えなければならぬわけである。そういう場合に、文部大臣と意見が非常に異なつておる、あるいは立場が非常に異なつておるというような人が委員に選ばれるということを、防がれるかもしれぬが、しかし委員になつた後において、そういう立場の人があり得るわけです。その場合に、文部大臣の意思一つによつて解任されるのかどうか、こういう場合どうですか。
○釘本政府委員 てきるだけ民主的な組織にするという建前で貫かれておりますことですから、あまりそうした事実はできて来ないかと思いますが、第十條の第三項をごらんいただきますと「委員は、特別職とする」——普通の諮問機関の委員の場合は、御承知のように一般職で、国家公務員法の適用を受けることになつておるのでありますが、本委員会の委員につきましては、特に委員各位の御自分の識見に基く活動が、できるだけ御自由にてきるようにというれれわれの考えから、特に公務員法の適用を受けない。従つて、こまかく申し上げますと、兼職の禁止にも触れない、またある場合には政治活動も自由であるというふうな特別職とするという、特別な処置をとつてあるわけであります。従いまして、第一條に揚げましたわが国におけるユネスコ活動の根本の規定に反しない限り、自由な御意見は十分お述べになれるし、文部大臣と意見がちよつと違いまして、すぐにどうということは、あり得ないことを私どもは考えております。
○渡部委員 それから第十三條の第五項ですが「特別の事項を調査審議するため必要があるときは、専門小委員会に、委員以外の者を調査委員として置くことができる。」——これはどういう形で委任されるわけですか。
○釘本政府委員 専門小委員会に、特別の事項を調査審議するために置かれます調査委員と申しますのは、いわば専門家でございまして、ユネスコの扱います、また研究いたします事項は人文科学、社会科学、自然科学等、学問としてもあらゆる分野にわたりますし、教育、文化のあらゆる面にわたりますので、それぞれの專門の事項を審議し、調査研究いたしますためにはどうしても多くの専門家の参加が必要でございます。そういう意味で、専門の知識、技能を有せられる方を、この専門小委員会に御委嘱申し上げる、こういう趣旨でございます。
○渡部委員 そうすると、任命方法というのは、委嘱ですか。
○釘本政府委員 ただいま御委嘱と申し上げましたが、法制的には文部大臣が任命することになりまして、いわゆる一般職の非常勤職員であります。
○竹尾委員長 本法案に対しまする質疑は、来る四月二日午前十時より、文部大臣の出席を求めて続行いたしたいと存じます。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時匹十七分散会