農林委員会 第22号
- 発言数
- 27 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/04/03
会議録
○松浦委員長 これより農林委員会を開会いたします。 急傾斜地帶農業振興臨時措置法案を議題といたし、審査を進めます。御質疑または御意見のある方は発言を許します。
○井上(良)委員 昨日、本案の成立後の予算的措置についていろいろ政府当局に質問をいたしたのでありますが、問題は、本案が成立後において一体どのくらいの予算を必要とするかということを、およそ見当をつけなければならぬというのが、私の質疑の中心でございました。積寒法によりましても、約五十億に近い金が本年度予算にも計上されておりますが、今度はその積寒法よりもつと広範囲の、しかも非常に條件の悪い地帶において農業生産力を高めて行こうという法案でございますから、これには相当額の予算的措置の裏づけを必要とするのであります。その点に対する見通し、またそういう点に対する予算的な見当を、事務当局ではどうおつけになつておるかということが非常に大事になつて来る。昨日、本案の成立に伴つて、近く補正予算等が編成されます場合は、当然この予算的措置を要求するというお話でございましたが、それにいたしましても、全体のおよその計画について、一つの見通しといいますか、見積りというものが必要になつて来なければならぬのじやないか。そこでこれは、すぐにそういう具体的な確証のある答弁を求めることは、実際不可能でないかという気も一方においてはいたします。というのは、急傾斜地帶の実際の調査というものが政府にまだはつきりつかめてない。それからまたその急傾斜地帶が、特に初年度どういう地帶を選定するとか、どの範囲に行うとか、一体どういう方針と見通しをもつて実際の仕事をするかということについて、まだ具体的な対策が少しも立てられていないような感じがするのであります。そういうときにこれら急傾斜地帶を対象にした予算的措置を全体でどのくらい考えておるかということを聞いても、非常にむずかしいようなことになりますが、政府としましては、ざつくばらんの話、私が今申したように、一応この法案が成立いたしますと、さしあたり全国の急傾斜地帶でさつきゆうに本案の適用し得る地帯の設定といいますか、そういう仕事からかかつて、その上で予算的措置を講ずる段取りになるのじやありませんか、その点をこの際一応明らかにしてもらいたいと思いますが、どうですか。
○坂本(實)委員 ただいま井上委員の御質問でございますが、提案者といたしまして一言お伝えしておきたいと思います。この法案をつくります過程におきまして、大蔵省ともいろいろ折衝いたしたのでございます。池田大蔵大臣の御出身であります広島県等におきましても、この急傾斜地帶が相当あるのであります。従つて大蔵大臣自身といたしましても、これには相当深い関心を持つております。従つて今後この法案が成立いたしますならば、提案者といたしましては、強硬に大蔵省にも折衝をいたしまして、ただいまの御趣旨のような予算獲得につきましては、一段の努力を傾注する所存でございます。実施計画等につきましては事務当局からお答えをいたします。
○堀説明員 この土壌保全の関係及び道路関係の予算の見通しにつきましては、大体昨日申し上げましたように、面積が十四万六千町歩、約十五万町歩程度の面積が急傾斜地帶としてあるわけでございまして、これらのもの全部が全部ただちに道路なりあるいは土壌保全の措置を講じなければならないものとは限りません。おおよその見通しといたしましては、このうちの半分程度が、何とかそういうような施設もやらなければならないところではなかろうかというふうに考えております。それで国の経費といたしましては、これもまだ補助率その他がきまつてはおりませんけれども、一応概算の見積りといたしましては、十箇年計画程度でもつて七十億程度のものが必要ではなかろうかというふうに実は考えておる次第でございます。しかしこの土壌保全関係につきましては、政府といたしましてこれが施策を講じましたのはごく最近のことで、ございまして、昭和二十五年度から予算を計上いたしまして、シラス対策と同時に、こういつたような急傾斜の土壌保全に対する工事を進めて来たわけでございまして、まだいずれもサンプル程度の工事しかやつておらぬわけであります。それで府県におきましては、県営工事といたしましてこれらの工事をやり、その結果は非常に成績が良好でございまして、先般の台風その他につきましても、この工事をやつた所がほとんど被害がないというような結果を来しております。従いましてこれらのものを大々的に工事をやらなければならぬということになりまして、ただいまそれの実施の具体策といたしまして、本年度も二百七十万円の調査費を計上いたしまして、農地局の方でこれらの地帶の具体的な対策につきまして調査を進めることになつております。従いまして今回御提案になりましたような法案が通りますれば、われわれの方といたしましても、まことに時宜を得たことと思われますので、御提案者の御趣旨をよく伺いまして、その結果に基いて予算化について努力をして行きたい、このように考えております。
○竹村委員 私この際提案者に事態を明らかにしていただきたいために、一点だけ伺つておきたいのでございます。いわゆる急傾斜地帶の指定という点でございますが、これの指定は急傾斜地帶農業振興対策審議会で議決をするということになつておるのであります。しかし提案者としては、この急傾斜地帶を指定するのは県単位でされるのか、あるいは郡單位でされるのか、この点一点。 それからもう一つは、この次に「区域」とこうなつておるのですが、そこで私の伺いたいのは、まず郡単位くらいで地帶として指定されて、そうしてその区域はその郡内における最も急傾斜の畑を有する町村その他の必要な所を区域と指定されるということにならなければ、県単位に急傾斜地帶を設定するということになりますと、それ以外に除外された県は、ほんとうにその県内において一部分急傾斜地区があつたといたしましても除外されるということになりますと、今後大きな問題となりますので、この点提案者としてはつきりしていただきたいと思います。
○藥師神岩太郎君 今竹村委員の御質疑はもつともだと思うのでありまして、私たちも提案者として同感であります。やはり郡単位の事業計画を立てるということにいたしたいと思つております。ちようど今の県単位ということになりますと、一部分に急傾斜の最も施設を要する部分があつても、その総体的の面積その他からいつて、オミツトする県ができて来るわけでありますから、御説のような方法で進む考えで提案しておるわけであります。
○竹村委員 もう一点はつきりしておきたいのは第十條でございます。この十條の中に昨日も問題になつたのでありますけれども、「農業振興計画は、左に掲げる事項を含むものとする。」という中で、提案者の趣旨はたとえば「農地の保全及び改良に関する事項」という問題を取扱う場合においては、場合によつてはこれは農業委員会に委託してもいい、こういう考えであろうと思うのです。またその三の「農業技術の改良及び農業経営の合理化に関する事項」に対しましても、いわゆる改良普及所との関係において立てるいろいろな問題があると思います。こういうものを立てるにいたしましても、改良普及所に一応委託する。予算の確保の問題についても農業委員会等に委託してもいいというような、一応提案者としてはそういう考えを持つてこれが提案されていると私は思うのであります。そうでなければこういう厖大な計画をまた別々に立てるというようなことになりますと、農村の総合的なる振興対策の点から考えまして非常に不便を感じますので、この点もそういう趣旨であるかどうかという点をはつきりしておきたいのであります。
○河井説明員 ただいまのお尋ねの点は御意見のように運用して行く考えであります。
○竹村委員 もう一点。今度は振興対策審議会委員を農林大臣が任命する問題であります。昨日もいろいろ問題になつておりましたが、私はこの中ではつきり五、六、七、八、つまり都道府県知事、都道府県議会議長、市町村長、市町村議会議長というものが八人、この中ではこれにはつきり加えることになつているのでありますが、これは何か他の人と変更する必要があるのではないか。もちろん今ただちにこれを訂正するということは困難だと思いますが、漸次何かの機会にこれを訂正しなければ、これは地帶、地区の設定に対して不公平が生ずるのではないか、非常に問題があるのではないかと考えますので、これは何かの機会に訂正する考えがあるかどうか、この点を明らかにしておいていただきたい。
○坂本(實)委員 審議会の構成員の問題につきましての御意見でありますが、ただいまの原案の通り一応進めてみまして、さらに不都合が生じまするならばそのときの問題として考えたいと、かように考えております。
○吉川委員 これは提案者でなくても政府でもよろしいのでありますが、第二條にいう地帯は、全国的に見てどの地方に多くあるか、それから寒冷単作地帯とそれから急傾斜地帶とのダブツた面の調整をするのかどうか、しないとすればそのダブつた部分の恩典といいますか、特典を認めるのかどうか、まずその点を伺いたい。
○藥師神岩太郎君 吉川委員の御質疑にお答えいたしたいと思います。大体急傾斜地帶の分布状態は、九州の一部、それから瀬戸内海地帯—瀬戸内海地帶が大体一番典型的な急傾斜地帶でありまして四国、中国の大部分は入るわけであります。それから兵庫県から和歌山、静岡、神奈川というような方面におもに集団的に分布しております。その他にも小規模には至るところにあるわけであります。そういうふうになつております。 それからなお積雪寒冷地帶とのダブル点でありますが、これは事業計画の上において両方の計画を調整するのはこれは農林大臣が調整することになるわけであります。それから大体においてきのうも問題が出たのでありますが、ダブる場合において結局積雪寒冷地帯は地域というものがはつきり限定されておるのでありますが、急傾斜地帶はまだ地域というものが確定しておらぬのでありますから、積雪寒冷地帶は指定された特定地域以外には及ばぬわけでありますけれども、積雪寒冷地帶に急傾斜地帶があれば、この法律の恩典に浴すると言つてはどうかと思いますが、適用を受けることがあるわけであります。かりに積雪寒冷地帶に急傾斜地帶があつて、両方の事業計画が錯綜する場合には、農林大臣がその衝にあたつてこれを調整することになるわけであります。
○吉川委員 それはよくわかりました。そこで、農地は水田、畑地の区別がないということは、昨日明らかにされたと思いますが、その通りに了承してよろしいかどうか。それからただいまの薬師神さんのお答えにもあつたのでございますが、面積が問題になると思うのですが、集団地の面積はどのくらいを限度としておるのか。それが昨日までの質疑では明らかにされてないから、その辺をもう少し明確にお答えを願いたいと思います。
○藥師神岩太郎君 大体面積は二十町歩くらいを単位にすることが適当ではないかというふうに、提案者としては考えておるわけであります。ただ昨日も申し上げましたごとく、また今竹村委員からの御質疑もありましたが、国は郡単位で指定する。県知事はまた町村單位でこれを指定することができることになるわけでありますから、結局一面においては、その郡なり町村なりの全耕地の中に占める急傾斜のパーセンテージによつて考えられなくてはならぬのではないか。耕地の五%しか占めていない場合と、五〇%を占めている場合とは、面積は十倍でありますけれども、個々の農民の過重な労働と、一面において労働の生産性の非常に低いということは十倍ではないのであつて、これが加味されなくては非常な問題であると思う。こういう点は町村の状態においてまた勘案せられるべきであつて、單に二十町歩なら二十町歩ときめましても、それにのみ依存することは非常なる不公平が起きて来るであろうということを、われわれは考えておるのであります。これはこれから後の事業計画を立てる上において、実態調査と相まつて適切な案を立てなくてはならぬと思つております。ただ今の目安としては、大体二十町歩くらいが適切ではないかという、抽象的な意見ではありますが、考えを持つております。
○吉川委員 集団面積といえば大体二十町歩くらいだということですが、お話の中にあります二十町歩は、その町村によつてそれぞれ條件が違う場合があると思うのであります。だからこの二十町歩は、一市町村の中で小団地をまとめて二十町歩にすることも、さしつかえないというようなお考えを持つておられると思うが、そういうように理解してよろしいかどうか。それから過重な労働を必要とする地区は、全国的にどのくらいの面積がありますか。私の見るところでは、過重な労働を必要とする地区は、集団的な面積は比較的少くて、分散している小団地が非常に多いと思う。これが対策を確立して農業生産力を高めるということは、日本の食糧確保の上に大きな関係があると思うのでございますが、こういつた面について農林省としてはどういうふうに考えておいでになるか。 最後にこの審議会の構成でありますが、第十五條に市町村長や市町村議会の議長が委員になるようになつておりますが、これは地域が比較的限られているだけに、利害関係町村長が入ることはいろいろ弊害を生ずると思うのです。そういう見方からいたしますと、むしろ市町村長や市町村議会議長はこの際この條文から除外するか、少くともこういう項目を入れておくのだとすれば、利害関係の町村長、町村議会の議長はこれに選ばれないということを規定しておく必要があるのではないかと思いますが、その点はどうでございますか。
○坂本(實)委員 後段の御質問にお答えいたします。ただいま御意見が出ました通り、審議会の運営にあたりまして、利害関係者が参画することは不都合ではないかという御指摘でありますが、これは先ほどもお答えをいたしました通り、将来の運営の過程におきまして、そういう事実がありますれば、これはまた適当に改正しなければならぬと思つております。とりあえずこういうことで、なるべく今お話のような利害関係者を避けまして、きわめて公正な立場にある人を任命していただくということにして行きまして、将来の運営によつて適当にこれをまた考えたいと思つております。
○堀説明員 前段の集団地の面積の問題でございますが、こういつた地帯についてどの程度仕事をやつて行くか、その仕事をやつて行く量によつて面積の大小というものはおのずときまつて来る関係もございます。しかし一応考えておりますのは、こういつた道路をつけ、あるいは保全のための水路をつけるというような計画上の関連性のあるものにつきましては、計画の関連性によつて集団地とみなすという取扱いをして行きたいと考えております。
○松浦委員長 他に御質疑は、ございませんか—他に御質疑がないようでございますから、質疑を終局するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長 御異議なしと認めます、これにて質疑は終局いたしました。引続いてこれより討論に入ります。討論の通告がありますので、これを許します。吉川久衛君。
○吉川委員 私は改進党を代表いたしまして、本法案に対して賛成の意見を述べるものであります。 わが国の食糧事情がただいまきわめて重大な時期にございますときに、国内のあらゆる不利益な地帯を整備いたしまして農業生産力を高めて、農民の農業経営を改善し、そして国民生活の発展に資するというこの法案の趣旨は、きわめて適切なる措置であると考えております。ただこの法案を按じまするに、第一に、法案が整備されましても、その予算が明確に裏づけられていないということは、この法案をして有名無実のものに陷れる危険がございます。この点については、政府は特にこの法案制定の趣旨にかんがみまして、格段の配慮をされなければならないと思います。それから先ほど質疑のときにも申し上げましたように、この種の地帶は、私は国内において限られた問題であると思うのでありますが、比較的小団地が多いと思いますから、各町村単位の中において小団地をまとめて、二十町歩なら二十町歩になるような運営の措置をとられることを要望をしたいと思います。 それからこの審議会の構成の問題でございますが、私の質疑のときにも申し上げた通り、市町村長や市町村議会の議長等が、この利害関係町村から出されるようなことは、いろいろの弊害を生む可能性がございますので、この点は特に政府において十分考慮をされたい。これら二、三の点を要望いたしまして、本法案に賛意を表するものであります。
○松浦委員長 井上良二君。
○井上(良)委員 私は社会党を代表いたしまして本案に賛成をいたします。本案は本委員会におきましても、非常に長い日時を要しまして、あらゆる角度から実地調査を行い、また法案の整備についてもそれぞれ検討を加えられまして、やつと提案の日を見るに至つたのであります。御存じの通り、急傾斜地帶を対象にいたしまして農業を営んでおります農家の労苦というものは、平坦地農業と比べまして、まつたく非常な労苦が累積された結果でございまして食糧増産という立場のみならず、農家経済の安定、ひいては国民全体の平和な幸福な生活という上から考えてみましても、この問題は何とかして国として解決せなければならぬ喫緊の問題であつたわけであります。さきに寒冷地帶の臨時措置法が成立いたしまして以来、これに対応した丘陵地帶としての対策がきわめて急を要するというところから、ようやく法案の成立を見るに至りましたことは、非常に喜ばしいことであります。 特に本案の実施にあたりまして政府当局に御注意を申し上げておきたい点は、何分その該当地帯が全国の各地にわたつておりまして、いずれも本案の適用を要する地帶のみでございますが、さりとは申せ、予算的な関係や、あるいは人等の関係がございまして、全部地元農民の要求に沿うことがなかなか困難であろうと考えます。そこでさしあたり特にこの丘陵地帯として非常に長い間苦しんでおり、ほとんど大半を丘陵地帯によらなければ生活ができ得ない地方があります。たとえば四国地方、そのうちでも特に高知県、愛媛県、さらに九州地方、中国地方、これらの地帶はいずれも非常な急傾斜地帶の農業をやつておりますので、この方面に特に政府の力を速急に注ぐという対策をまず立てていただきたい。つまり地域指定をまずその地方から手をつけることが必要ではないかと私どもは痛感をしておるわけであります。それと同時に予算的処置もし今吉川委員からも御指摘がございましたように、問題はこの予算的処置がどう裏づけられるかということが、本案の生命でございますので、さきに事務当局では、全体で七十億程度という見通しでございますが、そのくらいの金をもつてしたのでは、まつたく私は焼け石に水くらいの対策しかできないのではないかという考えがいたします。そこで政府補助金はもとよりのこと、また金融処置につきましても、それぞれ必要な対策を至急にお立てを願いまして、本案が十分有効に使えるようにひとつ政府の処置を願いたい。 最後は本案の運用の問題でございます。これは今吉川君からも御指摘があり、本案の審議にあたつて、各委員からもそれぞれ質疑がございました通り、この運営が非常に重要でございまして、たとえば当該地帶面積をどう押えるか、どういう農業計画を優先的に取扱うか、あるいはまたはどういう計画を指示するかというような問題を扱うので、非常に重要でございますから、それらを構成する審議会委員につきましても、十分ひとつ妥当、適当なる人選をされまして、本案のすみやかなる成果を見ることのできまするように、政府の格段の努力を要求いたしまして、賛成の意見にかえる次第であります。
○松浦委員長 竹村奈良一君。
○竹村委員 私は日本共産党を代表いたしまして、本案に賛成するものであります。 さて御承知のように、わが国におきますところの食糧自給問題は、国の運命に関する最も重要な問題でありまして、その一応の裏づけとして本日急傾斜地帶に対するところの特別な措置を講ずるということが提案されたのでありますが、さて私はこの法案の審議の経過を通じて考えますと、この法律は大体五箇年間有効であるといわれております。ところがこの委員会における審議の中で、政府は——これは議員提出でありますけれども、政府はそれに対する議をこれからぼつぼつ始めるということが明らかになつたわけであります。従つてこれらの地帶の対象になる反別その他につきましても、最も古い統計を援用されましてこれから始められる。しかもこれに対しては現在では予算的措置というものはないわけであります。政府の昨日の御意見では、千五百七十万円というものをこれに運用できるということを申しておられるのでありますけれども、この少額をもつてして早急にこの問題を解決するのは非常に困難ではないか。しかもこの五箇年間の期間中に、——この法律が一度日の目を見ましても、五箇年間においてこれを完成せしめるような措置が講ぜられるかどうかというような点は、われわれは非常に危惧をいたしている次第であります。もしそういうようなことになりますならば、法律は制定されましても、一片の空文にひとしくなるのでありまして、その点十分政府は注意されて、今度の補正予算のときには、必ずこれの裏づけとしての予算が計上されること、それからもう一つはいろいろな地帶あるいは区域の指定に対しては、最も公正妥当な見地からこれを行うこと、あるいはまた今後食糧自給の立場から最も必要とされておりますところの山林牧野等の開墾地帶に対しましても、こういう規定を援用して十分な施設を講ずること等を希望いたしまして賛成するものであります。
○松浦委員長 これにて討論は終局いたしました。 これより急傾斜地帶農業振興臨時措置法案について採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○松浦委員長 起立総員。よつて本案は原案通り可決すべきものと決しました。 なおお諮りいたします。本案に関する衆議院規則第八十六條の規定による報告書の作成に関しましては、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長 御異議なしと認めましてさよう決しました。 次会は公報をもつてお知らせいたします。 今日の会議はこの程度にとどめ、散会いたします。 午前十一時五十一分散会