農林委員会 第17号
- 発言数
- 38 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1952/03/25
会議録
○松浦委員長 これより農林委員会を開会いたします。 この機会に念のためお知らせいたします。昨三月二十四日平野三郎君外二十三名提出、森林法等の一部を改正する法律案が本委員会に付託になりました。御承知おきを願います。 —————————————
○松浦委員長 次に小委員の補欠選任につきましてお諮りいたします。委員の異動に伴い、本委員会に設置せられておりますところの各小委員会に欠員を生じております。この際その補欠を委員長において指名いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長 御異議なしと認めます。それでは畜産に関する小委員に 井上 良二君 竹村奈良一君 足鹿 覺君 肥料に関する小委員に 井上 良二君 足鹿 覺君 農林公共事業に関する小委員に 石井 繁丸君 竹村奈良一君 請願審査小委員に 石井 繁丸君 竹村奈良一君 以上の通り指名いたします。 —————————————
○松浦委員長 次に閉鎖機関日本蚕糸統制株式会社が積み立てた繭糸価格安定資金の処分に関する法律案を議題といたし、前会に引続き質疑を行います。小淵光平君。
○小淵委員 この法律の要点は、言うまでもなく、元の蚕糸統制会社の残余金を国会に入れるということと、入れるその金については免税措置を行う。こういうことがこの法律の精神でありますけれども、蚕糸業統制法という法律はすでに失効をしておる法律でありますから、その法律が命じておつたところの繭糸価安定の資金であるということは、根拠法がなくなつた後にはすでにその性格を失つておると思うのであります。さらにこの金は日本蚕糸業会に引渡すべしという命令がすでに行われているにもかかわらず、これが行われていない。行われていないのはともかくといたしまして、この金が、蚕糸業会に引渡すべしといわれたそのときに、すでにこの積立金の性格は全然その本質を失つておるのでありまして、この根拠法がなくなつたことと、命ぜられた蚕糸業会に引渡し得なかつたことによつて、これは一般剰余と当然みなすことができると私は思つておるわけであります。この提案の理由を見ますると、この資金は繭糸価安定のために積み立ててあつたものであるから、当然その精神に沿つて国に繰入れるべきものである、こう理由には書いてありますけれども、この精神をくむといたしますならば、さきに特別会計を起した三十億円のうちにこの金が繰入れられるということならば了承ができるのでありますけれども、これは雑收入の中に繰入れられるということになりますると、予算の面を見ましてもその精神が一貫をいたしておらないことを、私は非常に遺憾といたしておるわけであります。もちろんこの繭糸価安定法ができまするそのことは、当時の提案理由にもありますように、繭糸価の安定施設というものは輸出貿易の上にも、農家の蚕糸業の安定性からも、国際情勢に対する国家施策としても当然必要であるから、特別会計を起し繭糸価安定法という法律をつくつてやつて行く、こういうように書いてありますので、しばしば説明を受けおるように、この金が見返りになつて繭糸価安定法という法律に基く三十億ができたのであるということは、私はどうも了解に苦しんでおるわけであります。そういたしますならば、当時この金について見返りとなつておる十五億何がしの差益金であるとか、あるいはその他三億七千万の金であるとか、今の一億何がしという金が同率に国に入つて行くべきものであると考えるのでありまするけれども、これらのものはほとんど入らないで、例の一億六十五万五千円の金だけが入るということになりますると、私は一般の剰余金からただ国に入れんがために免税措置まで行つて入れるというふうに解釈ができてならないのでありますけれども、これをわかりやすく、そうでないのだという御説明をお願いいたしたいと存じます。
○寺内政府委員 ただいま御質問の趣旨は、私にはちよつとのみ込めない点がありますけれども一応お話いたしますと、この資金は、そもそも蚕糸統制株式会社が活動いたしております間に、繭糸価格の異常なる変動によつて業界がこうむる損失を蚕糸統制株式会社が肩がわりしようという目的をもちまして、この前の委員会でお話いたしました通り、輸出業者が納めます金額の一定金額あるいは統制会社自体が生糸の売り買いによりまして得た利益の一定金額を積み立てまして、これによつて繭糸価格の変動を防止するという趣旨をもつて積み立てた資金なのであります。そういう趣旨で積み立てた金でありするし、また統制会社が解散になりましたときに、当時はそれの業務を引継いで行う意味におきまして日本蚕糸業会というものをつくつたのでありまして、統制会社のやつておりました仕事を蚕糸業会が大体そのまま引継いだのでありますから、この資金もやはりそういう趣旨に使うように蚕糸業会へ引継ぐ規定を蚕糸業法の附則で設けたのであります。これの引継ぎのいろいろの手続をとつております間に、業会の方が閉鎖機関に指定されてしまいまして活動ができなくなつた。従いまして繭糸価格安定のために積み立てました資金の行きどころがなくなつた。ところが国家的に見まして、繭糸価格の安定施設を何らか行わなければならないという要望が起りまして、それではこういう統制会社であるとか業会であるというような民間の団体をつくつてやるということでなくして、政府みずから特別会計を設けてやろうということになつたのであります。従いましてそのための特別会計の資金といたしまして、この前の国会で御承認を得まして、三十億の糸価安定特別会計というものができたのでありますが、この特別会計をつくります過程におきまして、農林省と大蔵省といろいろ交渉いたしましたときに、大蔵省の方から、それでは何か見返りの財源を見つけてもらいたいという話がありまして、それには蚕糸業会が生糸の公定価格の値上りによつて差益が出て、この特別会計の話ができましたとき以後に納むべき金が約十五億ありましたので、それを将来納めます、それから業会の剰余金の中から指定寄付として三億五千万が寄付されている、それからただいま法律が出ております統制会社の安定資金として、特別会計と同じ趣旨で積み立てておりました金額が一億ございましたので、合計約二十億ばかりの資金を差上げます、これを一般会計の収入に繰入れて見返りといたし、十億プラスいたしまして、一般会計から特別会計へ三十億の繰入れができまして、糸価安定特別会計ができたのであります。そういう経緯でございますから、この統制会社が活動当時の繭糸価格安定のために積み立てました資金をその目的の通り使おうという趣旨で、今回政府に納付することになりました。またこれを政府に納付するから、これには税金をかけないということになつておるのがこの法律の趣旨でございます。
○小淵委員 そういう趣旨であるといたしまするならば、蚕糸業会のその金が当然入らなければならない、また一億六十五万五千円の金も同時に入らなければならない、これならばよくわかります。入る金が繭糸価安定のために必要な資金にひもがついて入つて行くということであるならばわかりますけれども、全然雑益の中にそれが入つて行くということでありますならば、ただそういうふうにりくつをつけたということにしか私ども解釈ができないのであります。この金は先ほど申しましたように、目的はさように積み立てたのであるけれども、その積立てを命じておるところの根拠法規は全然なくなつておりますし、株主は当時この金は蚕糸業会に入れるということだけは当然命令でありますから承知はいたしておりますけれども、根拠法規がなくなつて今日一般剰余金となつておるものを、さらに法律をつくつて国の方へ入れるということにはまだ了解はしておらないと思うのであります。かような点に疑問が持たれておりますので、いま少しくわかるようにお話をお願いいたしたいと思います。
○寺内政府委員 統制会社の株主の間で、繭糸価格安定に使うために業会へ納めろというあの蚕糸業法の附則があることは御承知の通りであります。またそういう趣旨でああいう附則があつて、わざわざ特に統制会社の一般剰余金の中へ繰入れなかつた趣旨は、株主が十分了解しておるのでありまして、まだこういう法律を出しますことについて、昔の株主であつた者からこれをいかぬという反対論を私のところへなり、あるいは農林省へ申し出た者は一人もありませんので、株主も全部その趣旨を了解しているものと私は考えております。
○小淵委員 あとは議論になりますから……。それではこの金を政府の方に入れる。政府の方は雑入で入れるということになりますと、政府に入るということになりますならば、政府に入れるということだけ法律にうたつて、入れるものについては残余金が入るのでありますから、当然税金をとつて入れれば——免税措置という別に法律をつくつて入れる必要はないと思うのでありますけれども、どうして免税措置を行つて入れるのか、こういうことが了解に苦しむわけであります。もしこういう措置が行われるといたしまするならば、これと大体性格を同じくするものが、残余金等のある場合については、免税措置が行われることがあるかどうか、またこういうような立法をすれば、そういうような免税措置ができるというふうに了解をしてよろしいかどうか、この辺についてお伺いをいたしたいと思います。
○泉政府委員 お答えいたします。まず第一に今回閉鎖機関であります日本蚕糸統制株式会社がかつて積み立てました繭糸価格安定資金を国へ引渡すことにいたしまして、それにつきまして日本蚕糸統制株式会社の清算金に対する法人税及び営業税の課税にあたりまして、なぜこれを損金に算入するという規定を設けたかという點からお答えいたしますと、先ほど蚕糸局長からお話がございましたように、今回国に引渡そうとされまする金額につきましては、旧蚕糸業統制法に基きまして繭糸価格安定のために特別に積み立てて中たといういきさつがあるわけでございます。その当時におきまして、繭糸価格安定資金に繰入れました金額につきましては、これを法人税の課税上損金に算入するということにしておつたのであります。そこで繭糸価格安定資金から繰出しまして、国へ引渡すということになりますと、その際当時法人税法上損金に算入したという規定が働かなくなりまして、益金に算入されるということになるわけであります。それではせつかく国に引渡そうとする目的が達成できなくなるので、国に引渡して、まあ正確な意味ではそのままその金が昨年制定されました繭糸価格安定法による特別会計に入るわけではないのでありますけれども、その金額を見合いにしてそういう特別会計を設けたという趣旨から申しますと、やはりその金額がまるく入らないという形になるのも妙な関係になるので、技術的に申し上げますれば、税金をとつて残りを入れればいいのじやないかということも、それはでき得ないことはないのでありますけれども、税金の方に営業税がございまして、国へ全部行かないで地方へ行くというような関係もあります。そういう點を考慮しまして、国に引渡したものは、全額清算金に対する法人税及び営業税の課税上掲金に算入するというふうにした方がいいだろうという見地のもとに、このような免税規定を特に設けた次第でございます。 それから第二點は、日本蚕糸業会の方にも大体それに類似したような金があるから、それと同様な方法をした場合に法人税の免除を受けることができるかというふうなお話でございますが、日本蚕糸業会の方に剰余金が相当あるということはお聞きしておるのでございますが、その剰余金につきましては、先ほど申し上げましたような日本蚕糸統制株式会社が蚕糸業統制法に基いて繭糸価格安定資金として積み立てた金は性格が違つておりまして“繭糸価格安定資金の方は、もともとそれを出資者に返還するというつもりよりも、むしろ繭糸価格安定のために使うのだという特別の目的が設けられておつたのに対しまして、蚕糸業会の方に残つております剰余金にはそういつた性格がないというふうに考えられますので、やはり同様な取扱いをすることはできないのではないかというふうに考えておるのでございます。
○小淵委員 国に入れる金であれば、免税措置を立法して、免税措置を行つて入れる、こういうようなことになるわけでありますけれども、免税措置を行わなければ地方にも一部行くから、それでは困るからこういう法律をわざわざこしらえるのだ、こういうふうになりますというと、政府の方では、都合のいいことだけは自分のところでそういうふうに考えて、都合のいい法律をつくつて入れるというふうに解釈していいのでしまうか、この点をお伺いいたしたいと思います。
○泉政府委員 御質問の御趣旨がよくわかりかねるでございますが、政府が都合がいいようにかつてに法律を改正したり、つくりましてやつておるというのではないのでございまして、先ほど蚕糸局長からお話がありましたように、昨年糸価安定特別会計をつくります当時のいきさつからいたしまして、そういうあり方がいいのだということで、そういう結論に基いて今回こういうふうな法律案を提案されているのでございまして政府の都合が悪いからという、それだけのものではないのであります。先ほど申し上げましたように、その資金の生い立ち、それからそれが今回特に設けられました繭糸価格安定資金と見返りに国に引渡されるという点、こういう点からいたしまして、やはりこうした特別立法をした方が適当であるというふうに考えられるのであります。かつてに解釈をゆがめているわけではございません。
○小淵委員 見返りになつておるということはいささかもにおいがしておらないのであります。提案理由についても、何についても……。それから入れる金については繭糸価格安定資金のうちのどの辺に入るというにおいてもいささかもないのであります。この表面から見たときに、政府に入れるのであるから免税措置を行うのだという、こういうふうな結論になつて参るわけでありますので、こういう措置をこのことについて行うのであれば、これと同様なものがあつた場合にはさような措置をとることができるのかどうか、ころいうことをお伺いをしておるわけであります。理由にも何にも今日までのところはいささかもないわけでありまうので、その点からいたしまして、特に都合がよろしいということでこういうことをやるのか。国に入るのなら結論は雑人なんだから同じことなんです。ただ地方に何分の一が行くか知りませんけれども、これを防がんとするためにわざわざ立法措置をつけて免税措置をやるということは、私はどうしても納得ができない。この点をお伺いしているわけなんです。いま一度御説明をお願いいたしたいと思います。
○泉政府委員 これと同じようなものがあればそれについて同じような法律をつくるかという御質問でございますが、こにと完全に同じものがございますれば、同じようなことをやつて行くことになるわけでございますが、同じようなものがございませんので、これだけ特別にやつておるということを御了承願いたいのでございます。なお日本蚕糸業会の残余財産の問題につきましては、小淵委員も昨年来いろいろな経緯も御存じのことであろうと思いますので、特に申し上げないで、完全に同じでございますれば同じようにいたします。そういうことだけ申し上げます。
○松浦委員長 これをもつて質疑は終局いたしました。 これより討論に入ります。通告がありますのでこれを許します。竹村奈良一君。
○竹村委員 私は日本共産党を代表いたしまして、ただいま提案された法案に反対の意見を申し述べる次第であります。 第一点といたしましては、この統制機関が剰余金を生んだのは、本委員会における政府側からの答弁によつて、輸出業者がいわゆる統制会社に寄付を集めて繰入れた金とか、あるいはその他の利益をもつて構成されておるのでありますが、その根本をわれわれが考えますと、まずこれは戦時中におけるところの統制会社が、第一に生糸を輸出するという場合、あるいはその他の方法によつて得た利潤である。それからこういう積立金が生れた原因は、やはりその根本は養蚕家であります。いわゆる繭をつくる人々の買上げ価格等が統制によつて安く買い取られ、それからその後の生糸が暴騰した等の利潤の一部が積み立てられたのであります。御承知のように戰争中におきましては、食糧増産の名目において桑園等が非常に整理された。そうしてほんとうの養蚕家は非常な苦境に追いやられて行つたものであります。従つてもちろんこの利潤というものが、そうではないという論をなす者もありますけれども、しかし元は繭がなかつたならばこの利潤が生れて来ないところから考えますと、結局問題は、戦時中にいろいろ被害をこうむつたところの養蚕家に対して、この金が直接いろいろな形において使われるべきものだと考えるわけであります。もちろん政府は昨年いわゆる糸価安定のため特別会計を設けて、三十億というものをこれに支出している。従つてそこに繰入れられる一部をなすかもわからないということを言われておりますけれども、しかしあの繭糸価寮定法案を見てみましても、実際あの法案に対してもわれわれが反対したことく、繭糸価安定といわれておりますけれども、事実は糸価安定でありまして、繭価というものはあとからほとんどくつつけたようなものであります。しかも特別会計に至りましても、その名前は糸価安定特別会計になつておりまして、繭糸価安定特別会計ではない。従つて繭というものに対しましては度外視されておる。そういうことは、特別会計の性格がはつきりこのことを物語つておるのであります。こういう意味から考えまして、私たちは單に政府の剰余金に繰入れるのではなしに、これは養蚕家に対するところの、たとえば戦時中に整理されました桑園に対する特別の補助とか桑園に対しては当時幾らかの補助は出しておるということを言つておりますけれども、しかし十分ではないのであります。あるいはまたそれ以外に養蚕家に対するところの共同施設、そういうものを設置するために、特別にこの金を使う方法を講ずべきが適当であると考えまして、私はこの案に反対するものであります。
○松浦委員長 これにて討論は終局いたしました。 これより閉鎖機関日本蚕糸統制株式会社が積み立てた蚕糸価格安定資金の処分に関する法律案について採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松浦委員長 起立多数。よつて本案は原案通り可決すべきものと決しました。 なおお諮りいたします。本案に関する衆議院規則第八十六條の規定による報告書の作成につきましては、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長 御異議なしと認めまして、さよう決します。
○松浦委員長 この際先ほどからお知らせいたしました森林法等の一部を改正する法律案を議題といたし、審査に入りたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長 御異議なしと認めます。それでは本案の趣旨について提出者の説明を求めます。平野三郎君。
○平野委員 ただいま御審議を願います森林法等の一部を改正する法律案につきまして提案理由を説明いたします。 この法律案は、去る第十国会で制定せられました森林法並びに国有林野法の一部をそれぞれ改正するものであります。 まず森林法でありますが、同法は、戦後の経済事情の変化に応じて、森林の保続培養と森林生産力の発展をはかることを趣旨といたしまして制定せられ、その円滑な運用を期して参つたのでありますが、その後の施行の状況にかんがみまして若干の改正を行う必要が生じましたので、所要の改正を行い、法律運用の完璧を期したいと存ずる次第であります。 その改正の主要な点を申し述べますならば、第一に従来森林区実施計画に基く伐採の許可の申請は、年一回だけ認められていたのでありますが、都道府県知事が許可した伐採立木材積が森林区実施計画に定められた許容限度まで達しない場合に限り、都道府県知事ば、さらに森林区実施計画に定められた許容限度に達する数量の範囲内において新たに許可すべき伐採立木材積の数量を六月一日に公表し、これに基いて伐採の許可をなし得るようにいたしたいと存ずるのであります。 第二に森林区実施計画案の公表の期日を十月三十一日かう十一月三十日に、森林区実施計画の決定の期日を十二月三十一日から翌年の一月二十五日にそれぞれ繰下げることにより森林区実施計画の編成準備の便宜に資し、森林計画の精度の向上を期したいと存ずる次第であります。 第三に保安林におきましては、立木の損傷につきましても都道府県知事の許可事項として荒廃の防止をはかることといたしました。 以上申し述べましたところが、この法律案のおもな改正点でありますが、同時にややこまかな点にわたりますが、市町村長が国有林野またはそれに近接する土地について火入れを許可する場合には、従来営林局長の承認を要したのを営林署長の承認で足るものとすること、出資森林組合及び出資森林組合連合会の指導監督のため年一固定例検査を行うこと、土地収用法の全文改正に伴い、森林法で準用している同法の関係規定を整備すること等、その他の点につきましても、今回あわせて改正をいたしたいと存ずるのであります。 次に国有林野法につきましては、森林法と同様に新土地收用法の施行に伴いまして国有林野法中の関係規定を整備しようとするものであります。 以上簡単に御説明を申上げたのでありますが、慎重御審議の上、御協賛を御願い申し上げる次第であります。
○松浦委員長 この法案に対する質疑は次会に行うことにいたします。 —————————————
○松浦委員長 次に森林火災国営保險法の一部を改正する法律案を議題といたし、審査を進めます。 この法案に対しまして質疑または意見があれば発言を許します。
○井上(良)委員 ちよつと二、三質問しておきたいと思います。この改正法律案によると、従来幼齢林を対象にしておつたのを、今度は壯齢林にまでこれを擴大をする。そうしてその全人工林のうちで、今度壯齢林も一緒に契約の対象にした場合、どれだけ一体契約なされるという見込みをお持ちになつておりますか。その比率といいますか、比例を大体わかつておりましたら、知らしてもらいたい。
○横川政府委員 全人工造林、特に民有林につきましては、ただいまの統計では全面積が三百九十万町歩ございます。そのうちただいま保險の対象になつにおりまするのが五十九万町歩でありまして、壮齢林を加えますと、壮齢林がただいまの見通しでは年間二万七千町歩加入の見通しでございまして、五箇年間で十三万五千町歩という予定になつております。
○井上(良)委員 この保險の内容を聞いてみると、非常に複雑でございまして、たとえば樹種別それから樹齢別、地域別というふうにいろいろわかれておるようでございますが、ここで問題になりますのは、資料によりますと、この保險の収支で、この保險は昭和十二年以来契約が実行されて参つておりますが、その収支はずつと黒字になつております。一番最近の例では、二十五年の年度末において、約五千万円の黒字になつております。それで積立金が七千五百万円ほどするような報告になつております。そういたしますと、ここで保險料をもう少し下げるといいますか、現在千円について七円の保險料でありますが、これを五円ぐらいに下げるということにいたしますと、どういうことになりますか。その点をひとつ伺つておきたいと思います。
○横川政府委員 お話のように、昭和十二年以来、この保險が始まりましてから、昭和二十一、二十二の両年度だけ赤字でございまして、それも二十三年で回復いたしまして、ただいま七千五百万円ほどの積立金を持つておるような状態でございますが、この料率も従来の料率から見ますると、非常に引下げておるのでありまして、ただいまお話のように、七円を五円にしてみたらどうかというお話でございまするが、逐次料率は下げて参りたいと思いますが、御承知のように森林火災というものは、年によりまして、非常に広範囲に起きて参るものでありますので、ただいま資料に差上げておりますような程度の引下げにいたしまして、結果を見まして、逐次また引下げをいたして参りたい、さように考えております。
○井上(良)委員 大体今まで幼齢林が火災の一番発生する危険林であるというところで、幼齢林を対象にしておつたわけです。そこで今度はその見地から考えて、最近壮齢林の方にも火災の発生件数が非常にふえて来たからというところから、壮齢林までこれを擴大しよう、こういうことでございまして、壮齢林全体に対しては、火災の危險率は、幼齢林に比べて非常に少い、そういう點からも、この料率を下げて十分まかない得るという、ここに一つの見通しがつくと思いますので、この點はひとつ事務当局で、専門的に検討をいただきたいと思います。 それからいま一つ伺つておきたいのは、この保険契約事務を、一部市町村のほか、森林組合及び森林組合連合会において取扱うことができるようにした。そうすると農業協同組合が取扱うことは、これはぐあいが悪いのですか。どういうわけで農業協同組合を取扱いの対象外に置いたのですか。それをお伺いしたい。
○横川政府委員 この保險は、御承知のように無審査保險でありまして、よく森林の事情を心得たところで扱つていただくというのが、最も望ましいことなのでありまして、さような點から申しますと、やはり農業協同組合は森林の事情については、森林組合よりも知り方が少いというふうに考えられますので、森林組合だけにいたしたわけであります。
○井上(良)委員 この森林組合及び森林組合連合会が、保險事務を取扱う場合の監督は、一体どういうぐあいにするのですか。これは監督がうまく行かぬと、ここにいろいろな問題が起つて来るとわれわれは想像しますので、それの監督のやり方、及びその監督権は県が持つのか、林野庁直接監督官を客組合に派遣して、定期的に監督しようというのか。その監督のやり方いかんでは、非常に問題が起つて来ると思いますが、その点どうなつておりますか。
○横川政府委員 都道府県が中心になつて監督するようになつておりますので、特に全国に、きわめてわずかでありまするが、八十三名の全国費の職員を設置いたしております。その人々が監督をいたしておりまして、従来相当の事務を取扱つておりますが、事故を起した例はきわめてまれでございます。
○松浦委員長 他に御質疑はございませんか。——他に御質疑がなければ、これにて質疑は終局いたしました。 これより討論に入ります。本案については、別に討論の通告もございませんので、討論を省略してただちに採決いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長 御異議なしと認めます。よつてこれより森林火災国営保險法の一部を改正する法律案について採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○松浦委員長 起立総員。よつて本案は原案の通り可決すべきものと決しました。 なおお誹りいたします。本案に関する委員会報告書の作成に関しましては、委員長に一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長 さようとりはからいます。 —————————————
○松浦委員長 なおこの際お諮りいたします。特殊土じよう地帶災害防除及び振興臨時措置法案、これが建設委員会に、また農林省設置法等の一部を改正する法律案が内閣委員会にそれぞれ付託になつておるのでありますが、本委員会と特別の関係がございますので、連合審査の要求をいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長 それではさようにとりはからいます。なお連合審査会開会の日時、その他については、関係委員長と協議の上決定いたしたいと思いますので、その点委員長におまかせ願います。 本日はこれをもつて散会いたします。 午後零時一分散会