農林委員会 第11号
- 発言数
- 55 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1952/02/29
会議録
○松浦委員長 これより農林委員会を開会いたします。 まず肥料に関する件について調査を進めます。肥料に関する小委員長より小委員会の経過について御報告いたしたいという申告がありましたので、これを許します。河野謙三君。
○河野(謙)委員 肥料に関する小委員会は二月二十四日設置されたのであります。以来今日まで四回小委員会を開会いたし、その間農林省、通産省、経済安定本部、物価庁の各関係官庁の担当者より、生産及び出荷数量、価格の推移、硫酸の原料であります硫黄の輸出問題、燐鉱石の輸入計画並びに燐鉱石輸入キャンセル問題等に関しまして説明を求め、説明で納得することのできない点については資料の提出を要求し、提出資料につきまして不十分な場合は、再度の検討の上提出させる等いたしまして、あらゆる角度から愼重な検討をいたしました。また肥料製造業者の代表として、昭和電工株式会社常務鈴木治雄氏、日東化学工業株式会社社長藤山愛一郎氏、日本カーバイト工業株式会社社長奥村政雄氏、日産化学工業株式会社常務栗西清氏の四氏に、特に当小委員会に御出席の上、参考意見の発表を願つた次第であります。さらに非公式ながら全購連の島田理事にも御出席を願つて、全購連が現に行つている肥料取扱いの実情や、今後の見通しについて御発言を願つた次第であります。 さらに物価庁からは肥料工場十工場について行つた調査資料化学肥料予想原価について説明を求めた上、種々検討を加える等、愼重かつ詳細な審議を行つて参りました。以下本小委員会における審議の経過並びに結果につきまして概要を御報告いたしたいと思います。 まず窒素質肥料の生産、出荷の推移について申し上げますと、ここに表を掲げてございますが、昨年八月より十二月末までの生産実績は、累計八十四万一千八百七十四トンで、当初計画八十三万六千トンに対し、六千三百七十四トンの増産となつておりますが、この当初計画に対し、改訂生産計画の八十七万七千六百二十トンに比較しますと、三万五千七百四十六トンの減産となつております。しかし本年に入りましてからは、電力事情にも恵まれましたため、生産は非常に上昇いたし、本年一月分の生産は二十万一千十六トンに上り、当初計画の十七万五千トンに対し、二万六千十六トンの増産となり、また改訂計画の十八万六千九百八十トンに対しても、なお一万四千三十六トンを上まわつた増産となつております。従いまして昨年八月以降本年一月までの生産数量を累計して観察いたしますと、増産分をプラスしました改訂計画に対しては、なお二方一千トンほどの減産となつております。従つてこの間におきまする輸出は約三万三千トンでありますので、生産上から見ました需給バランスは一万二千トンのマイナス輸出をしたことになつております。 窒素質肥料の生産は以上のようでありますが、このうち石灰窒素について申し上げますと、昨年八月以降本年一月末までの生産実績は十六万九千九百三十三トンで、当初計画十九万七千トンに対し、二万七千余トンの減産となつております。石灰窒素は土壌の酸性化防止上特に必要でありますので、これが増産を積極的に行うべきあると思うのであります。また昨年八月以降十二月までの出荷数量の合計は九十三万三千八百八十三トンで、このうち国内九十万九百八トン、輸出が先ほど申し上げましたように三万二千九百七十五トンでありますが、この国内出荷数量を月別に見ますと、八月以降十二月まで毎月十六万トン前後から十九万四千トン台となつております。例年ならば秋肥の需要期である九、十の両月に集中すべきものが、思惑買いのため十、十一、十二の三箇月とも相当数量の荷動きのあつたことが看取できるのであります。 燐酸質肥料について見ますと、生産は非常に順調でありまして、昨年八月以降本年一月末までの累計で生産実績は九十万一千百五十一トンに上り、当初計画をオーバーすること十三万六千余トン、改訂計画に対しましても十三万一千余トンを上まわるという好調振りであります。 次に統制廃止後におきまする肥料市価の推移を見ますと、着駅貨車渡し卸売価格で、硫安十貫かます入りのものが、昭和二十五年九月における七百八円から本年一月には九百八十四円に高騰し、また石灰窒素は六貫袋入りの三百九十三円から六百五十三円に、さらに過燐酸召次は十貫かます入り三百十三円から五百九十七円へと、いずれも急騰しているのであります。特に過燐酸石灰のごとき非常な生産の好調にもかかわらず、価格の高騰がはなはだしいのであります。ただいま申し上げました統計数字の詳細は表にしてここに掲げてありますので、この会議録について後ほどごらんを願いたいと思います。 以上生産、出荷、価格の推移について見たのでありますが、窒素質肥料及び燐酸質肥料の生産状況は順調であるにもかかわらず、市価が急騰しているのでありまして、そのおもなる理由は、電力事情の悪化等によつて生産が減退し、さらに政府の輸出許可に伴い、需給が一段と圧迫されて、肥料価格が今後ますます高騰するのではないかとの不安から、仮需要を惹起したものと考えるのでありますが、他面朝鮮動乱勃発以来、原材料費、労務費等も騰貴しておりますので、これらの値上りが生産コスト並びに市価にどの程度の影響を及ぼしているかを検討する必要がございますので、さきに申し上げました肥料製造業者代表の四氏に、二月八日本小委員会に出席を願いまして参考意見を聞いたのであります。 次に四氏の見解の概要を御紹介いたしますと、ガス法による硫安肥料について日東化学の藤山愛一郎氏は、一昨年八月の統制撤廃当時に比較して、コークスは二・六倍、石炭一・七倍、硫化鉱及び電力がそれぞれ一・六倍の値上りとなつている。これらの原料費は生産費の約五〇%程度を占めており、平均して大体一・七二倍の値上りとなつている。しかるに価格の方は一・四倍程度の値上りにすぎないが、市価がこの程度にとどまつているのはメーカーの努力に負うものであつて、市価はさらに四、五十円くらい上つたところが妥当と考える。なお硫安の市価については、原料費は一応上るところまで上つているので、春肥については大体一かます千円を境にその上下五十円くらいずつを上下するところにおちつくのではないかと思うという、春肥価格の見通しにつき注目すべき発言がごさいました。 昭和電工の鈴木氏は、電解法による硫安について電力、補修材料、硫化鉱臨は四〇%ないし五〇%の値上りになつている。また割当てられた電力は深夜間または休祭日等のものが多く、質的に悪いのであつて、割当を受けたほとには生産は上つておらず、最近の稼働率は大体四七%ぐらいである。もし電力の割当が増加すれば、増産の余地は十分にあり、従つて生産コストを引下げることもできる。資本の償却については、新設工場でトン当り五万円程度に当るので、年五千円程度の資本償却をしたいのであるが、現在千円ぐらいしかできないので、結局資本を食いつぶしておる状況である。日本カーバイトの奥村氏は石灰窒素について、原料の値上りは大体四八%であるが、市価の値上りは四〇%程度にとどまつているので、市価も当然四八%値上りしてしかるべきである。現在稼働率は五〇%ぐらいであるが、一〇〇%フルに稼働すれば、トン当り三千二百円程度コストを低下させることができる。日産化学栗西氏は過燐酸石灰について、原料費は大部分燐鉱石であつて、生産費の約六〇%を占め、これにカーバイトその他を入れると七五%までが原材料費である。燐鉱石に対する補給金の分だけが値上げになつているかというに、必ずしもそうは言えない。コスト引下げは十分努力しているが、他面工場設備の荒廃はなはだしく、資本投下も他産業に比して遅れており、自己資金による拡充もできず、利益も半分は税金にとられ、資本蓄積もできかねて合理化がはばまれておる。以上申し述べた四氏の意見につきましては、当日特に速記をとりましたので詳細は速記録についてごらん願いたいと思います。 次に日米経済協力に関連して問題になつております硫黄の輸出に関し通産省鉱山局の当事者にただしましたところ、二十七年度生産を十八万五十トンと見、需要を大体十六万六、七千トンと押え、この余剰分だけを輸出するのであつて、硫黄の輸出は決して肥料並びに農薬の生産に悪影響を與えるものではないという回答を得たのであります。この点については必ずしも納得の行かぬ点がありますので、問題をあとに残しました。 次に燐鉱石輸入の問題について申し上げますと、まず燐鉱石輸入キャンセルの問題でありますが、最近某商社が八万トンの燐鉱石の輸入を計画し、政府より許可を得たが、フレートの値上りを理由にわずか二万トンを輸入したのみで、残余を中止した事件があるのであります。かかる行為は輸入許可の契約に背反するのみならず、燐鉱石の円滑な輸入を阻害し、肥料生産にも多大の影響を與えるものと考えられるので、かかる不徳行為の繰返されることのないよう、監督を強化すべき旨の警告を與えたのであります。 また燐鉱石をポンド地域から輸入する場合は、ドル地域から輸入する場合に比して一トン当りニドル高くなるが、これを製品にしてみると、一トン当り四百三十二円となり、一かますについて十六円になる。但し通産省の計画によると、第四・四半期にポンド地域からは五万トン、ドル地域からは二十万トン輸出する計画ゆえ、これをプール計算すると一かます当り三円の差にすぎないことになる。御承知のごとく現在わが国の手持ち外貨はポント資金が多いので、全国民経済の観点から見た場合、この程度の措置はやむを得ないこととして了承した次第であります。 以上御報告いたしましたように、肥料の価格についてあらゆる角度から検討を加えたのでありますが、今までの検討には具体的資料が提示されておりませんので、生産費の内容につき客観的資料に基いて検討する必要があります。従いまして二月二十三日物価庁からこれに関する資料を提出させ、説明を求めました。この資料は十肥料工場につき行いました実地調査を基礎にいたしたものでありまして、自然対象となつた会社の経理内容とも関連がありますので、特に愼重を期して秘密会として腹蔵のない意見の交換を行つたのであります。 その概要を申し上げますと、硫安はガス法七工場についての平均でありますので、必ずしも硫安生産コストの標準を示すものではありませんが、これによりますと、一トン当り着駅貨車乗り価格二万五千九百九十円、これを十貫かます当りにしますと九百七十五円となり、市価の九百八十円ないし九百九十円に対し、五円ないし十五円の利潤が得られることになつております。また生産コストの最高は千十五円、最低は九百二十円となつています。 さらに生産コストの内容を申し上げますと、硫化鉱、石炭、コークス、電力等の原材料費八項目で一万六千五百六十円となり、六三%を占め、労務費は三千二百五十円で一二・四%、これに修繕費、減価償却その他を加えた製造原価は二万一千七十七円となり、全体の八三・七八%となります。以上のうち、統制廃止以降値上りの大きいものは硫化鉱、石炭、コークスで、それぞれ旧マル公に対し七一%、六六%、六〇%の値上りとなり、ただ電力だけは逆に七%値下りとなつております。原材料費の合計値上りは三〇%程度であります。その他金利、包装費等も値上りを示しております。石炭窒素は一工場についての調査にすぎないのでありますが、トン当り二万五千二百三十五円、六貫袋当り五百七十円で、市価六百五十円に対し、約八十円の利益が得られ、過燐酸工場は一トン一万四千四百八十円、十貫当り五百四十円で、市価五百七十七円に対して三十七円の利潤が得られることになるわけであります。 以上が物価庁の調査報告の内容でありますが、対象工場が少いこと、また内容においても本社費、労務費、金利、運賃等は了解に苦しむ点が多々ありますので、この点をつけ加えて申し上げておきます。 以上、本小委員会におきまする審議の概要を御報告いたしたのでありますが、最後に肥料価格の上昇率と一般物価の上昇率とを農林省提出の資料について比較いたしまするに、朝鮮動乱勃発当初の二十五年六月二十四日を一〇〇といたしますと、本年一月におきまする硫安は一五八・六、石灰窒素は一七六・五、過燐酸は二二〇・四でありますが、これに対し、経済安定本部調査による一般物価の総合指数は一五八・八で、硫安の上昇率とほぼ同じであると言えるのでありますが、この内訳を見ますと、生産財は一七一・九、消費財は一三四・八、食糧は一三六・四となりまして、食糧価格の上昇率よりも肥料価格の上昇率がはるかに大きいことがわかるのであります。従いまして食糧を生産販売する立場にある農家の側から考えますと、かかる食糧価格と肥料価格とのシェーレにより、肥料価格の上昇の指数に現われた以上に経済的負担を農家に與えていると考えられるのであります。 以上をもちまして肥料に関する小委員会の報告を終りますが、今まで申し上げました報告の結論といたしまして、別に当委員会といたしまして、政府に向つて要望事項を提出したのでありますが、その点につきましては、後ほど御相談申し上げたい、かように思います。以上であります。
○松浦委員長 肥料に関する小委員長の報告はお聞きの通りでございますが、特に肥料の価格安定並びに輸出に関する件については、今小委員長から政府に要望いたしたいというような申出がございましたので、その取扱いについて理事会を開きたいと思いますから、理事の御参集を願います。 速記をやめてください。 〔速記中止〕
○松浦委員長 速記を始めてください。 河野委員。
○河野(謙)委員 ただいま肥料小委員会の審議の経過並びに結果を御報告いたしましたようなわけで、現在の肥料市価がこのまま高騰を続けるならば、農村におけるシェーレというものはますます大きな数字を示して来るようなことになるのであります。かたがた輸出問題の取扱い方について政府の考え方もあると思いますが、この機会に本委員会といたしましては、これらの価格の問題、輸出の問題に関して、以下要望いたしたいと思いますので、これを委員長から諮りいただきたいと思います。 要望事項を朗読いたします。 肥料の価格安定並に輸出に関する件 当委員会は、肥料問題の重要性にかんがみ、肥料小委員会を設け、肥料の増産、国内需給、価格、輸出等の問題について鋭意検討を続けた結果、今後の肥料施策について、政府は左記各項を実行すべきものと認める。 一、硫安及び過燐酸石灰は、昨年十一月以来急騰を続けて来たが、これは肥料輸出に関連する国内の需給不安に起因すること少しとしない。よつて政府は、肥料価格が現行価格水準(小売価格)より以上に高騰しないよう適切な措置を講じ、その効果が実効を収めない限り、二十六肥料年度内に輸出を承認すべきでない。 二、二十七肥料年度以降の輸出については、そのことによつて価格が高騰し、農民の需要をいたずらに刺戟することのないよう、根本的な措置を考究すべきである。 三、石灰窒素の現在の価格水準は、製造原価から見て不当に高いが、これは政府が石灰窒素の増産及び価格対策を軽視していることに起因するものである。よつて政府は、電力の割当増加、原料カーバイトの横流れ防止等適切な措置を講じ、供給を確保するとともに現行価格の適正化をはかるべきである。 四、政府は、肥料価格の高騰を防止するため、引続き増産の措置を講ずるとともに、肥料原価の低下を目標に、燐鉱石の外貨割当、肥料原料の廉価供給等に留意し、あわせて積極的な合理化方策を推進すべきである。 なお、肥料の適正価格についても、政府は常に調査検討を加うべきである。 以上であります。
○松浦委員長 お諮りいたします。ただいま河野謙三君より提案になりました肥料の価格安定並びに輸出に関する件を本委員会の決議とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長 御異議なしと認めます。 なお本件の関係各大臣に対する送付方につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長 御異議なしと認めましてさようとりはからいます。 それでは河野委員。
○河野(謙)委員 この機会にまず農林省に伺いたいのです。ただいま要望いたしましたように種々の事情はあるでありましようけれども、現在の小売価格以上に肥料の値段を上げないということについては、絶対政府に責任を持つてもらいたい。つきましては、現在の肥料市価は一体幾らであるかということを、ごく最近の農林省画接の調査でもよし、また業界の調査でもけつこうでありますが、農政局長が手元にお持ちになつているきわめて最近の肥料市価についての御報告を願いたいと思います。
○小倉政府委員 最近の肥料の市価についての御質問でございます。今私どもの手元に現実にございますのは、二月二十五日現在の卸売価格でございますが、一見いたしますと、硫安は一かます九百九十二円、これは地方によつて若干上下はございますが、それは省略いたします。石灰窒素は一袋六百七十一円、これも地方によつて相当の上下はございます。過燐酸石灰、これが五百九十量円、これも地域によりまして若干の開きがございます。もちろん今申しましたのは、着駅オン・レールの卸の価格でありまして、農林省が共同通信社に委託して調査したものであります。
○河野(謙)委員 今の価格は着駅オン・レ—ルの卸売価格である。そうしますと、製造会社の販売価格は、これから卸商の手数料と申しますか、これが二%が適当か、一・五%が適当か、三%が適当か、それは商習慣によつてきまつておるでありましようが、いずれにせよこれから卸売商の手数料を差引いたものが製造会社の販売価格である、このように了解してよろしゆうざいますか。
○小倉政府委員 さように存じます。
○河野(謙)委員 この際安定本部長官にお伺いしたいのですが、政府は本年度の予算において予定米価を決定しておられます。すなわちこれはパリティ二五五ということになつております。しかるに最近はこのパリテイが二五八になり、二六〇になつておる事実は、これまた安本長官は御存じであり、うのパリテイについては責任も持たなければならぬ。しからばこれから先一年の予定米価を、権威ある政府が二五五と予定しているにかかわらず、この予算に入らぬうちにすでに二五八にたり、三六〇になつておるということについての内容は、何と申しましても私は肥料の問題だと思う。またえさの問題だと思う。農村資材の問題だ思う。これについて安本長官はいかな今後の対策をお持ちになつておられか。そうしてこの予定米価にパリテノを安定させる施策についての、安本属宮の御抱角、特に肥料についての御抱負を伺いたいと思います。
○周東国務大臣 今のパリテイの上昇の問題については、おそらく肥料の点も一つの要因になつておるかと思いますけれども、私は全体的に見れば他の方の関係があると思います。いずれにいたしましてもパリティが上昇することになれば、これは例年の通り一つの方法として、米価の問題につきましては、四、五月ごろにパリティの上昇によるバツク・ペイという問題が起りますが、それは別といたしまして、根大は米の値を上げることが最善ではなイして、できれば肥料を安く供給する問題だと思います。政府としては、行き方としては、何といたしましても肥料の数量の増産をはかることが第一の行き方でなければならぬと思います。御承知のように、これだけ上つて来た一つの理由は、先ほど委員会等でのお調べもありまして、その中に輸出に関する先行き不安ということについての原因が大きく取上げられておりましたが、これも私は全然影響がなかつたとは思いませんが、むしろそれよりも私は、先高を見越してずいぶん買いあさつたという点、これは昨年の八月以降における電力事情の危機から来る生産数量の減退という予想が、非常に価格に影響したと思います。輸出に関しましては、初めから昨年十一月でありましたか決定した線、しかもそれは現在の日本の肥料生産の能力から考えまして、今のままの状態では輸出はできない。特に内地における農民の需要を圧追させないために、十五万トンでありましたか増加する生産を考えて、その増加ができた範囲において輸出するという決定をいただいておりますので、その線に沿うてずつと考えておることは、今日もかわりはございません。ところが八、九月における電力飢饉で、おそらく将来減産するであろう。それにもかかわらずなお輸出するであろうかという不安を與えたことは事実である。幸いにいたしまして最近における事情は、お天満様が逆を行つたようで、八、九月の豊水時期に渇水になり、今度は十一、十二月の渇水時期であろうと思うときに豊水になつて、大分電力をとりもどしたようで、さつきからお示しの通り、硫安についてもよほど生産を回復しており、石灰窒素も少し回復しておる。過燐酸に至つてはむしろ予定数量を上まわつておるという状況であります。おそらく今年の肥料年度——七月一ぱいですか、大体二十六肥料年度における生産数量を取返すのではなかろうかと今は考えております。ぜひそういたしたいと思います。従つてわれわれは、あくまでも増産によつて価格の安定を考えることが第一だと考えております。 それから第二の点は、やはり今日の状態においては、製造業者間における価格の自粛ということもよほど考えてもらわなければならぬ。これに対して農林大臣とも協議して自粛の要望ということを考えて行くつもりであります。最近における状況は製造家の手持ちで、生産されたものが販売業者の手に渡らないような状況にあるようであります。こういう状況から見ると、そうひどく価格を上げる必要はないのではないか、こう私どもは考えております。一面においては業者の価格自粛の基本をなすものは、数量の増産ということを第一に考えて行きたい。これに対する電力なり原料の供給に対しまして、できるだけのこれに対する外貨割当なり、あるいは、電力の割当等について努力いたしたいと考えております。
○河野(謙)委員 いろいろ御説明いただきましたが、重要なる点は、生産の増加によつて価格の安定をはかるというところに大きなねらいを置いておられるようでありますけれども、必ずしもそう行つていない。長官にも少し過去を振返つてもらいたいと思う。過燐酸のごときは、私が先ほど小委員長報告として申し上げましたように、わずか五箇月間に十数万トンの増産をしておるにかかわらず、価格は急騰を続けておる。必ずしも需給関係だけで価格が動かないということは、如実にこの数字が示しておるのであつて、今後も私たちが今申し上げたような要望事項に従つて、徹底的な施策を立てられなければ、必ずしも増産即価格安定というわけにはならぬことを、この機会に御答弁は求めませんが、ひとつよく御留意いただきたいと考えます。 それから、この機会になお要望しておきますが、先ほど申し上げましたように、われわれは物価庁を呼んでいろいろ聞いたのです。ところが権威ある政府の物価庁の調査はまるでなつていない。一つ一つ検討したならば全部だめであります。この要望事項にもありますように、今後われわれが適正価格についての資料を要求したときは、いつでも出せるようにしておいていただきたい。こういうことの内容は、物価庁をして常に肥料の原価計算について、もつと真剣な態度で、検討を怠らないようにしていただきたい、こういうことでありまして、この点物価庁の長官としての周東大臣は、特に物価庁の肥料の原価計算についての事務を、もう少し熱心に、真剣にやるように、この際ひとつ御命令いただきたいということを私はお願いするのであります。 なおもう一つ、これは御答弁いただきたいのですが、先ほど硫黄輸出の問題を申し上げました。鉱山局の方から来てもらつて話を聞きますと、数字を並べて、いかにもプラス、マイナスこれだけ余るから、硫黄は大丈夫だと言う。ところが現実の状態は硫黄の輸出ということについて、肥料工場の硫化鉱、その他の硫黄資源について価格の高騰を来し、将来に非常に不安を持つておることが現実の問題であります。これにつきまして、輸出もけつこうでありますけれども、輸出する場合には、硫黄はどういう條件のもとに、どういう価格に安定しなければ輸出をしないということについて、この際もし腹案がありましたら長官から伺いたいと思います。
○周東国務大臣 どうもみな便宜に私にお聞きのようでありますが、所管からいうと大分違うわけです。硫黄については河野さんの方が最近における価格そのほかよく御承知だろうと思いますが、増産に関しては、これこそ新しい鉱山として、北海道における特殊の山について特殊な増産の計画を今立てております。硫黄は世界的には少い物資でありますが、日本は世界で三番で、硫黄としてはかなりの産出国でありますので、従来の主産数量よりも相当大きな増産計画を今立てております。硫黄等についても、ほかのものと同じように、国内における需要に対する圧迫をして輸出をするという考えは持つておりません。世界的な稀少物資について協力し得るものは、日本としては硫黄だけだそうであります。これらについてできる限り協力的に輸出はいたすつもりですが、その際においても日本の国内における需要を圧迫して外へ出そうという考えを今持つておりません。
○河野(謙)委員 通産政務次官にこの際一応申し上げておきたいのですが、この小委員会の調査によると、燐鉱石の輸入に関して、いわゆる燐鉱石キャンセル問題というのがあるのです。これは見ようによつては不正問題であります。と申しますのは、アメリカの某氏と通商官の某氏との懇意といいますか、因縁と申しますか、こういうことから端を発して燐鉱石の廉価な輸入計画ができたにもかかわらず、その後レートが上つたことによつて、これを無造作にキャンセルしておる。燐鉱石のキャンセルということは国内の過燐酸の価格が上るということであります。日本がアメリカその他東亜の市場に対して貿易をする場合、こういう大膽なめちやくちやなキャンセルを外国にしかけた例はない。しかるにアメリカなるがゆえにキャンセルが平気でできるということは私たちは絶対に困る。かりにアメリカがそういうことを言つてもこれは承知すべきじやない。同時にそれはそれとして通商局内でこれを当然のことのように是認している役人がある。しかもこのキャンセルした扱い業者に対して何らのペナルテイもなく、再び取引を許す、輸入に参加させるという考え方があるということについては、この際政務次官のお手元において調査をして、今後これをいかなる扱いをしてこのキャンセル問題を明確に解決するかということを、次の委員会に報告していただきたい。最後に本日要望の事項に対しては、政府においてすみやかに具体的な措置をとられ、それをわれわれ委員会にすみやかに報告していただきたいということをお願いいたしまして私の質問を終ります。
○小笠原委員 いいあんばいに安本長官も農林省の方も通産省の方もおられるから、ちよつと関連して……。 一体農林委員会では肥料、飼料がしばしば問題になつて、二年、三年継続的に大騒ぎをしているんだか、そのたびごとに答弁はいいんだが実際はほんとうに期待に沿わない。今度米の値段を上げる、俸給を上げる、最後にはどこに行つて日本は突き当るのか。こんなことはあまりわれわれに苦労をかけないで、閣議でいいあんばいにきめて、いい政策をとらなければ、いつまで経つてもだめだ。答弁を伺うのじやない。実際の問題を実際の日本の農業政策に合うように確立してもらわなければだめだ。今硫黄問題を言つたが、硫黄の問題でも、この前に統制をはずずときだつて決して値段を上げないと言つたのに、今農薬なんか硫黄を持つて行くのに二十倍している。これで硫黄の輸出はどうの、内地でどうの、そんなりくつを言つてもものにならない。実際問題が証明している。そうなるとやはり米の価格に行く。共産党がここでお前たちがやつたんじやないかとひやかしているが、いろいろなことを言つて国民の間に不平が起つて来るようになると、共産党のおだてに乗つて不半分子が参加して、大橋国務大臣がいかに取締つても及ばなくなる。あなたも参加して十分に農民を安定させることに意を用いて、しつかりやらなければだめだ。農林委員会で騒がない程度にほんとうのところをもう少し検討して、しつかりした安定するような農業政策をとらなければならない。例を引いてみればこういうことだ。今畜産が第一だというが、畜産の牛馬の輸送が四級になつている。農具が九級になつている。牛馬が農具でなくて何だ。鉄道でそんな運賃を持ち出したのをあなた方が賛成するという話はない。安本長官は前の農林大臣でよく覚えているだろうが、そんなことをゆだんしてはだめだ。しつかり改めて、農民が安定するように今度きめ直していただきたい。これは大ざつぱに言つたけれども、万事こまかいことを河野君のように言うと、みなゼロになつて文句ばかり多くなりますから、前もつてもう一度検討し直していただきたいのであります。 —————————————
○松浦委員長 次に開拓地の問題に移ります。去る二月七日本委員会は、農地及び開拓地を軍用地または予備隊演習用地等に接収または使用することについて調査の結果、一、農地及び開拓地は原則として軍用地に接収し、または予備隊用地に使用しないこと。二、やむを得ず接収または使用する場合には、地方的に処理することなく、中央関係機関において愼重に処理すること。三、軍用地については右二点を行政協定またはその附属文書に織り込むよう処置すること。四、未払い補償金はすみやかに支払い、もし不急不要のものについては極力農民に返還すること。以上のような点につきまして決議といたし、関係各大臣宛に参考送付しまして、政府の善処方を要望いたしたのでございますが、しかるにその後依然として委員長のもとに、この問題について多数の陳情が参つておるような次第でございます。つきましては、その後政府はこの問題につきましていかなる措置を講ぜられておりますか、その間の事情を御説明願いたいと思います。
○大橋国務大臣 二月七日の当委員会の御決議の趣旨につきましては、政府としてもまつたく御同感に感じた次第でございます。御決議を拝見いたしまして、警察予備隊といたしましては、ただちに全国における問題となるような事態を調査した次第であります。予備隊といたしましては、御承知の通り漸次大きな部隊を単位とした訓練が必要となる段階になりましたので、昨年の秋ごろから演習場の設置ということにつきまして全般的に計画を立て、適当な候補地を物色しておつたのであります。爾来今日までいまだに具体的に決定を見るに至つたものはございません。しかしながら現地の各部隊におきましては、付近の適当な候補地につきまして種々調査しておる次第であります。いかなる土地を演習場として取得するかということにつきましての候補地の資格條件でございますが、もとよりわが国の農業の実情から見まして、適当なる耕地がきわめて不足いたしておるのでございます。これがために開拓等につきましても、特に農業上の見地より、また国民経済上の見地より、政府といたしましても格段の助成をいたしておるような実情でございますので、予備隊の候補地のために熟田、あるいは良好なる農地、または開拓地等をつぶすということは当然避けることが必要である、こういうふうに考えておつたわけでございます。もとよりこの演習ということが予備隊の部隊訓練の生命でございまするから、付近にどうしても適当なる土地がない場合におきましては、現に開拓地として、開拓中に属しておりまする土地を使用するということも、これはやむを得ないかと存じまするが、しかしかようなことは、できるだけ避けたいと思つておつた次第でございます。二月七日の委員会の御決議におきましても、これと同じ精神を明らかにせられたことにつきましては、政府といたしましてもまことに同感に存ずるのでございまして、今後この御決議の趣旨に沿うて候補地を選定いたしたい、かように存じておる次第でございます。 なおこれらの土地を取得いたしまするにあたりまして、やむを得ず開拓中の土地を選ぶという場合におきましても、これがために開拓民に損害を與える場合には、これに対して完全なる補償を行うということは、これは当然のことと考えておるわけでございます。またそれのみならず政府といたしましては、開拓者でありまして農地を失うの余儀なきに至つた方々に対しましては、できる限り地元各機関とも協力いたしまして、これらの諸君が今後新たなる生計を営み得るような十分な援助をいたすべきもの、かように考えているわけでございまして、この点も二月七日の当委員会の御趣旨の精神につきましてはまつたくごもつともに存じておる次第でございます。ただいま問題となつておりまする件につきましては、いろいろ調査を進めておる次第でございまするが、先ほど申し上げましたるごとく、予備隊において演習地として買収するということ、あるいは大蔵省より移管を受けるということが確定的に決定をいたしておるものではありません。今地元関係者と協議中に属するものばかりでございまして、この協議にあたりまして、いろいろと取得の條件について関係者と予備隊の当局者との間の協議がまとまるに至らず、これがためにいろいろ関係者より陳情がありまして、委員会に対しましても御心配を煩わしておる、こういう状況に相なつておる次第なのでございます。御決議をちようだいいたしましてから予備隊といたしましては、候補地がやむを得ざるものであるかどうかという点並びに補償の方法、その他土地を離れる人々に対する保護が十分であるかどうか、この問題は予備隊といたしましても、今後国民諸君の御協力を期待する上におきましてきわめて重大なる問題であると考えましたので、折衝中の経過並びに現在の概要につきまして、現地各部隊よりただちに中央に報告せしめるよう命令を発した次第でございます。大部分のものにつきましては、すでに報告が到達いたしておりまするが、なお全部がそろいますまでには一両日を要するかと存じております。予備隊といたしましては、これらの報告に徴しまして、この補償額の算定等の基準につきましては、現在農林省と十分に協議いたしておる最中でございます。さらに大蔵省、会計検査院とも協議いたしまして、なるべく早急に円満に決定するように、この補償額を定めたい、かように存じておる次第でございます。また買収によつて土地を失われる方々に対する補償は、これは当然に考えるべき問題であり、ただいま申し上げたような考慮を加えておるのでございまするが、演習場の近傍におきまして耕作に従事しておられる農民諸君に対しまして、予備隊の演習場使用に基く直接、間接の損害という問題もぼつぼつ出て参つているようでございます。これはたとえば火器を使用いたしまする際の流弾というような問題もございまして、これがために演習地に近接した耕地におきましては、耕作中危険がある、あるいはその付近の住宅、道路等の使用にあたりまして安心ができないというような問題もぼつぼつ承つておるのでございます。これらにつきましては、もとより予備隊といたしましてその実情を十分に調査いたしました上、完全なる補償をいたすということは当然考えなければならぬ点でございまして、現地におきまして目下この補償の程度、額、方法等につきまして、関係者、すなわち被害者と協議をいたしておるような次第でございまして、この協議がまとまり次第、財政当局とも打合せをいたしまして、すみやかに支払いをいたしたい、かように存じておる次第でございます。
○長岡政府委員 進駐軍関係の土地につきましては、今日では御承知の通りに進駐軍から調達の要求が参りまして、これを充足いたしまする義務を負いまするので、その関係上所有者の方に関係の向きに御協力を願いまして、非常な御迷惑をかけていることは重々承知いたしております。実は今日までいろいろな要求が参りましたときに、前委員会でもあるいは申し上げたかと存じまするが、現地の事情なりいろいろ進駐軍側に申入れして、なるべく接収を免除してもらうように、また場合によりましては、その面積を縮め、あるいは所をかえてもらうというように努めて参つたのであります。進駐軍関係におきましても、この点は日本側の事情を了といたしまして、接収をとりやめ、あるいは変更してくれた場合もあります。なお接収の場合につきましては、問題を起さないように、双方でよく納得の行くような措置をとるということも言うて来ておるのであります。一面また補償の点につきましては、これまた進駐軍方面の制約もございます。予算との関係もございまして、御満足の行つていないことにつきまして、われわれ事務を扱います者といたしましても、非常に恐縮に存じておるのでありますが、またこの計算その他につきまして、技術的に非常な時間を要します関係上、支払いが遅れる場合があるのでありまして、これにつきましては、目下関係者一同一生懸命この補償の支払いに努めておる次第でございます。 今後の問題につきましては、御承知の通り行政協定が明らかになりましたので、この條約上の義務をいかにして履行するかという問題が起きて参ります。所有者の権利関係との調整をいかにするかという問題があると存ずるのであります。この点につきましては、各関係の向きとも十分協議いたしまして、公正妥当な方法によつて條約上の義務を完遂し、所有者の方々に対してなるべく御迷惑をかけないようにとりはからいたい、さように考えております。
○松浦委員長 発言の通告がありますので、これを許します。平野三郎君。
○平野委員 先ほど委員長からも御報告がありました通り、二月七日に本委員会は、農地及び開拓地の接収及び使用に関しまして決議をいたしたわけであります。これに対して政府がこの決議を尊重し、十分適切なるところの措置を講ずるということを期待いたしておつたわけであり、ただいま大橋国務大臣からこの点について、われわれとしては満足の行く御説明がございました。しかしこれはこの委員会においていかに口先だけで言われても、事実が伴わなければ何にもならない。先ほど小笠原委員からも肥料に関連して同様な御発言がありました通り、いかにここでわれわれに満足の行くような口頭だけの御説明があつても、それが実行されなければ何にもならないわけであつて、実はただいまの御言明にかかわらず、先ほど委員長からも御報告があつた通り、本委員会に対してきわめて各種の陳情が殺到いたしておるわけであります。従つてこの問題を特に本日この委員会の議題とせられんことを要望した経緯にもなつておるわけでございます。そこでただいま適切なる措置をとるというふうなお話がありましたけれども、結局せんじ詰めれば、目下それぞれ協議中であるとか、それぞれ指令を発しておるのだとかいうようなことであつて、具体的には何ら満足すべき御説明を伺つていないわけであります。そこでお尋ねをいたしたいことは、この農地の接収及び使用については、できるだけ原則としてはこれは行わない。やむを得ざるものについては農林省と協議をしておるということでありますが、このやむを得ずして使用するという農地及び開拓地の接收について、農林省と具体的に御協議が行われておるかどうか、またそうした候補地をあげて研究しておられるのであるかどうか、まずこれを最初に伺いたいと思います。
○大橋国務大臣 政府委員からお答えいたさせます。
○江口政府委員 ただいま大橋国務大臣からお答えいたしましたように、予備隊といたしまして演習地が非常に不足いたしておりますので、全国的に各キヤンプが使い得るような候補地を選定いたしまして、そのうちの大部分は旧軍用地であつたものでありますが、それを演習地として使いたいが、使うについては、農林省方面の御意見はどうかということを尋ねるために、われわれの考えております候補地の一覧表を農林当局にお示しして、これらについて農林当局の御意見はいかがであるか、非常に困難であるか、比較的楽に買収できるのかとうかということを、個々に打合せ最中でございますが、何しろ数十箇所にわたるものでありますので、まだ全面的に協議がととのつておりません。二、三につきましては、この点は反対であるという御回答をいただいたものもございますが、全般的にはまだ協議中でありまして、農林当局においても現地に即して御調査中であると考えております。
○平野委員 先ほど大橋国務大臣からの御答弁によりますと、現在交渉中であつてまだ決定したものが一つもないということでありました。ただいま江口政府委員のお話によりますと、農林省とは十分協議しておるということでございますが、その場合において、しからばどのくらいの価格をもつてこれを買収されるのであるか、またそこを避退しなければならない農民に対しては、どういう補償をせられるのであるか、またこれは国の予算の面においてどの程度の準備をしておるのであるかというような点はどうでございますか。
○江口政府委員 その補償額の基準の問題でございますが、大橋大臣からもお答えいたしましたように、われわれといたしましては、そういう賠償とかあるいは使用とかいう点につきましては、しろうとが多いわけでございますので、従来からそういう方面についていろいろな経験を持つておられまする農林省にお願いいたしまして、いろいろな面の補償について、どういうものについてはどういう標準で考えたらいいかという案を、一応つくつていただいたのであります。その案を農林出局とわれわれの方と協議中でございます。但しこれは予備隊と農林省との間で大体了解点に達しましても、さらにそれは大蔵省の了解を得なければならぬし、事後の検査という点もありますので会計検査院の了解も得なければなりませんので、今その方面と了解をとりつけるように事務的にはからつておる次第であります。
○平野委員 それでは農林省の方に伺いますが、農林省としては、その接收に関する案を大体どのように考えておられるのであるか。また予備隊としては、実際にそれについての予算の準備を持つておられるのでありますかどうか。両方伺いたい。
○江口政府委員 予算につきましては、大体今確定的に計上いたしております分は、北海道におきます一管区における大演習場と申しますか、一千万坪程度のものを——北海道におきましては候補地も多ございますので、これは比較的楽に入手できるのではないかと考えましたがために、それを予算の上で具体化しております。それから各キヤンプの営庭と申しますか、そのために三万坪程度のものがいります。上ヤンプの大きいものにつきましては六万坪程度のものが、これはほんの各個教練を教える程度の狭い地域でいいのでございますが、それらの三万坪ないし六万坪の点につきましては予算をすでに二十七年度に組んでおりますが、その他の中演習場、あるいはもう一つ大演習場との中段階にあります演習場、いろいろ規模がござい事が、それらにつきましては目下まだ調査中でありまして、予算に具体化するというところまで行つておりませんので、具体的には二十七年度の予算には出ておりませんが、しかしいろいろと施設費の中でも流用していただける項目が大蔵省に話をすればあるわけでございますので、もし二十七年度中に確定的に地元との協議がととのつて、この範囲のものが買収したいということがきまりますれば、財政当局との話合いによつて、それらのものに着手することができるのではないか、こう考えております。
○平川政府委員 補償の金額の算定につきましては、農林省といたしましては、たとえば土地改良のためのため池をつくる場合の水没地の家屋、農家というような、いろいろな場合にやむを得ず農地をつぶさなければならぬ、また農家に立ちのきをしてもらわなければならぬというような場合がいろいろあるわけであります。そういうような例を十分考えまして、要するにその農家が従来の経営と同じような経営を他の土地においてやつて行けるように、つまりその生活状態を維持することがほかの土地においてもできるようにというような考え方で、軍に農地価格が幾らでそれを補償するというようなことでなしに、そういうような考え方での補償をして参りたい、こういうふうに考えております。
○平野委員 ただいまの御答弁ではまことに不満であります。予算としては何もないが、ただ施設費を流用することを今後大蔵省に要求する折衝するというようなことであつては、非常に前途に不安を感ぜざるを得ませんが、それはまた別といたしまして、ここでさらに重ねてお尋ねいたしたいのは、かつての日本軍の演習地と今後の予備隊の演習地というものは非常に性格が違うと思います。かつての日本軍は狙撃ということが主たる射撃の目標であつたのでありますが、現在の米軍式の射撃方法というものは、狙撃ではなくて一分間にできるだけ多数の弾丸を発射するというような、いわゆる物量本位のやり方でありますから、従つて流弾の被害というものは非常に多くなるのじやないか、かつての日本軍のやつておつた場合とは根本的に要素が違つて来る。そこで古い昔の日本軍の接牧地と同じような考え方でもつて今後臨むということは非常に危険なのではないか、これは農地開拓地の問題ばかりではなくて、それに隣接するところの一般住民の生命財産にも重大な影響を與えるということを考えざるを得ないわけであります。本委員会に陳情になりました二、三の例をここで申し上げましても、千葉原の習志野では実弾演習のために死亡者も一名発生しておる、また児童などが通学する場合には道路を通ることが危険である。また農耕に従事することさえ晝間は流弾が来てできないというようなことが言われておるのであります。また栃木県の鹿沼地区などにおいては、流弾等のために山林、原野に火災が数回発生した、あるいはそれがために耕作物の盗難等が数十件に及んでおる、また栃木県の江曽島地区においては、耕地、薪炭備林、採草地等が非常な損害を受け、樹木も折損を受け、その他農業用施設が至るところで損傷を受けた、こうした事件の報告が枚挙にいとまないほどあるのであります。單に直接使用するところの農地及び開拓地以外に、それに隣接するところに影響を及ぼす面については、どういうようなお考えを持つておられるか、それをお伺いいたします。
○大橋国務大臣 先ほどちよつとその点にも触れてお答えを申し上げた次第でございますが、演留場を設置いたします際において、演留場として買収されあるいは移管される地区内における完全な補償の必要であることは申すますでもないのであります。その他にも演習場外の地区にわたつて被害があるといたしますならば、もとよりこれらの被害が発生しないように、予備隊といたしましては、当然万全の注意をいたしておる次第でございます。しかし演習場の地形その他の関係上発生いたしました一切の損害につきましては、これは予備隊として当然に完全なる補償をいたすべきものである、こういうふうに考えておる次第でございます。
○平野委員 それでは方面をかえて外務政務次官にお尋ねいたしたいのでありますが、本委員会の決議の第三項に、「軍用地については、右二点を行政協定又はその付属文書に折り込むように措置すること。」こういうのがありますが、昨日十二時に政府はアメリカ政府と行政協定を締結し、午後にはただちに国会にも御報告がありました。しかしあの行政協定を読んでみましても、寡聞にしてこの決議が行われてないように思われるのでありますが、行政協定の中にはこの点をどういうふうにせられたのでありますか、お伺いいたします。
○石原(幹)政府委員 ただいまの問題は、施設並びに区域に関係して来る問題かと思うのでありまして、これは今回の行政協定の第二條に規定されておるところでございまして、「個々の施設及び区域に関する協定は、この協定の効力発生の日までになお両政府が合意に達していないときはこの協定の第二十六條に定める合同委員会を通じて両政府が締結しなければならない。」ということになつておるのであります。そこで岡崎、ラスクの交換公文におきまして、これは一刻も早くきめなければならない問題であるということにいたしまして、この効力発生までの間においても、いわゆる準備協議といいますか、予備作業班を編成いたしまして、具体的に個々の施設次第効力を持たせる、効力発生までにきまらなかつたものは、合同委員会にかけまして具体的にきめて行くことになるのであります。これらの予備作業並びに今後の合同委員会におきましては、各地方から出ておりますいろいろの希望なり、要望なり陳情等の趣旨をよく体しまして、また関係各省とも十分連絡をとりまして、これらの問題を善処して行きたい。 それから行政協定第二條の第四項にも「射撃場及び演習場のような施設及び区域を一時的に使用してないときは、日本国の当局及び国民は、それを臨時に使用することができる。」云々というような條項が織り込まれまして、軍の目的に反しない限り、利用を害しない限り、できるだけ日本の土地利用を考えるという建前で進んでおります。
○平野委員 そうすると結局日米合同委員会において、これらの起つて来る問題を処置することになるわけでありますが、その合同委員会の構成はどういうふうになるのか。御承知のごとく今日日本としては、食糧増産こそ基本的な重要国策であります。何といつても年々に人口が増加し、さらに耕地が減少して行くために、二百五十万石の増産をしてもそれでとんとんになるのであります。少くとも年に数百万石の増産を目指して進まなければならない。それが達成できませんがために、今日六億ドル近い外貨を払つて輸入食糧を購入しているような状態でありますすから、食糧増産いうことこそ基本的な問題である。そういう意味からいつて、農地及び開拓地は原則として使用しないようにしてもらう、こうい建前になつておるのであります。すでに今まででもこの種の案件が殺到して来ているのでありますから、今後各地にこうした問題が発生して来るだろうということが予想されますので、日米合同委員会にこういう問題を提議されるについては、日本の食糧増産という重大性並びにこれらの問題についての基本的な認識を十分持つた方が、その構成メンバーの中に入つていることが肝要であり、この点について日本政府としては十分愼重なるところの心構えが必要であると思うのであります。この合同委員会の組織並びにそれらの運用についてお尋ねいたします。
○石原(幹)政府委員 行政協宗の第二十六條に合同委員会のことが規定されてあるのであります。御案内のように代芸者はそれぞれ一人ということになつておりますが、代理並びに職員団がこれに付属することになり、さらにまた必要な補助機関及び事務機関を設けることになつております。 それからこれらの活動を規制いたしまする手続規則は定められることになつておりますが、これはこれから定められることと存じますが、この補助機関あるいは事務機関等に、関係の方もいろいろ御参画を願うということに相なつております。
○平野委員 そうしますと、この合同委員会に対して、補助機関とかその他事務機関として農林省の関係の係官が随時参画し、意見を述べることができる、こういうことになつておるわけですか。
○石原(幹)政府委員 これはあるいは補助機関、事務機関の中に入るかわかりませんけれども、随時参画するということはもちろんであります。
○平野委員 以上この問題につきまして政府側の御見解はわかりましたが、すでにこれらの問題は至るところに発生し、焦眉の急を要する問題となつておるわけであります。しかるに、ここでは非常に誠意ある御答弁ではありますけれども、その実行の点においてははなはだしく不安の念を感じざるを得ないのであります。従つて全体として、政府としてはすみやかに適切なる処置を講じなければならない。ただいままでの政府の御説明では十分納得が行きません。ついてはこの際委員長にもお願いを申し上げますが、いずれ私からこれに関係する必要なる資料をそれぞれ要求いたしますから政府としてはすみやかに本委員会の要求する資料をそろえて、本委員会に御報告あらんことをお願いいたします。なお本委員会に陳情が参つております全国各地のこの種の案件については、いずれ書面でこちらから御報告いたしますから、その案件ごとに至急に調査をいたしてその結果をこれまた本委員会に御報告願うことを、委員長におとりはからいをお願いをいたしまして、私の質疑を一応打切ります。
○松浦委員長 竹村奈良一君。
○竹村委員 私は外務政務次官に伺いたい。昨日調印されたと言われる行政協定の第二條は、われわれは農民にとつては重要な條項であると考えるわけです。つまり「安全保障條約第一條に掲げる目的の遂行に必要な施設及び区域」とあり、「「施設及び区域」には、当該施設及び区域の運営に必要な現存の設備、備品及び定着物を含む。」とあつて、この第二條の一項には一番重要な問題が含まれているわけであります。ところが今の平野委員の質問に対しては、こういう実際上の取上げという問題については、日米合同委員会に譲ることになるという御答弁であります。しかし先般本委員会においては、農地及び開拓地は原則としては取上げないということになつておるわけであります。そこで私の疑問といたします。ところは、先般のこの委員会において、私の質問に対して江口政府委員は、演習場として必要な土地は、各キャンプに小規模な演習場が一つと、それから一管区に少し大規模な演習場が二つ三つ、それから一管区に相当大きな演習地が一箇所、これが向うの要請であるということを答弁されておるわけであります。従つて日米合同委員会に讓つてそこで問題を処理すると言われますけれども、しかしもうすでに向うの希望としてはこれだけ出ておる。従つて行政協定によつてはつきり必要な土地、必要な区域ということが明示されておるのでありますから、今度合同委員会が開かれましても、いかにしてどこから取上げるかということだけの相談にすぎないことになると私は思うのでございますが、その点は一体どういうふうになつておりますか。
○石原(幹)政府委員 ただいまお述べになりましたのは、警察予備隊関係の問題に対しまして、江口政府委員が答えられたことを引用されたと思うのでございますが、それは警察予備隊の問題でございまして、行政協定が直接関係する問題ではないのであります。
○竹村委員 それではアメリカ駐留軍が必要とする演習の範囲あるいはそういうような点については、政府の方では何箇所ぐらいの希望を申入れられておられるか。そういう希望も全然なしで、ただ一応これだけ認めて、今後は一切合同委員会に譲るのだ、こういうことでございますか。
○石原(幹)政府委員 現在の状況につきましては、むしろ特別調達庁の方からお答え願つた方がいいと思いますが、どの程度必要なところを有するか、あるいは不要なものをどう返還して行かれるか、こういう問題は今後合同委員会で決せられるわけであります。この問題は先ほど述べましたように、やはり早急にきめておく方が両国のためにも好都合であるということで、予備作業班というものを設けまして、これは即刻にも始めていただく。先方の希望も申出があるでありましようし、わが方といたしましてはいろいろの陳情なり、わが方がいろいろ調べておる材料なりに基いて、両者がそこで十分相談をして、最も適切なる方法及び場所を選んで行く、こういうことに相なるかと思います。
○竹村委員 その中の第三條の一項でありますが、これも日本の農民やあるいはその他の国民にとつての大きな問題だと思います。たとえば、「合衆国は、施設及び区域内において、それらの設定、使用、運営、防衛又は管理のため必要な又は適当な権利、権力及び権能を有する。合衆国は、また、前記の施設及び区域に隣接する土地、領水及び空間又は前記の施設及び、区域の近傍において、それらの支持、防衛及び管理のため前記の施設及び、区域への出入の便を図るのに必要な権利、権力及び権能を有する。本條で許與される権利、権力及び権能を施設及び区域外で行使するに当つては、必要に応じ、合同委員会を通じて両政府間で協議しなければならない。」こういう第三條の一項は最も重要な規定だと思います。たとえば本協定でみますと、本條で許與される権利、権力及び権能を施設及び区域外で行使するに当つては、必要に応じ合同委員会でやる。従つて本條のこういう條文からいいますと、たとえば演習場が一つ設けられるとすると、その付近の広大な区域への出入りに必要なところの権利は全部あげてアメリカ合衆国の権限になるというわけであります。しかもその区域外のものは合同委員会において一応やるというように考えられるわけですが、本條においてこういうように広大な権利をわれわれが認めたといたしますならばたとえば防衛上必要だと言われれば、至るところ開拓地であろうと農地であろうと、一切はあげて使用されることになると思うのであります。従つて合同委員会の構成は、おのおの一人ずつ委員によつてこれをきめる。もちろん専門家やいろいろついて行きましても、こういう形になると、実際においては農地あるいは開拓地というものも、もし向うが必要だと言うならば、少々の話合いはあつても、根本原則としてはちやんとここに許すことを規定しておる。これに対して、本委員会で決議になりました開拓地や農地はつぶさぬという原則を一体どういう形で守り通すことができるか。これにつきまして一応答弁していただきたい。
○石原(幹)政府委員 それでは一応お答えいたします。駐留軍というのは、日本の安全を保障するために駐留するということになるのでありますから、その必要の範囲内において、こういう権利、権能を持つということを規定されておるわけであります。施設、区域の外でいろいろ行動する、たとえば部隊が動いたり、いろいろのことなどの場合もあるのではないかと思いまするが、そういう場合に問題が起つたときには、合同委員会で十分協議しなければならない。この関所を一つ設けてあるわけであります。そこで先ほど申しましたように、各種の関係者が集つて、知恵を持ち寄つて、不利なことのないようにここで決定いたします。こういうことになつておりまして、ただいま言われたような趣旨が、むしろここに織り込んであると考えていいのではないかと思います。
○竹村委員 この問題について実は委員長にお願いしておきたい。この問題は非常に重要だから、次の機会にぜひ岡崎国務大臣を呼んでもらいたい。それだけお願いしておきまして、そのときに詳しくやりたいと思います。 そこでもう一つ、警察予備隊の演習地の問題でありますが、農地局長にお伺いしておきたいのですが、警察予備隊の演習場のための開拓地の取上げとか、あるいは農地の取上げなどは、一体農地調整法とどういう関係があるのですか。どの條文で取上げているか聞かしてもらいたい。
○平川政府委員 ただいま実際上いろいろ使われておりますのは、話合いのまだつかない状態において事実上使われておる。そこでいろいろこちらから申し入れて、やめてもらいたいというようなことを言つたりしておるわけであります。形式的に申しますれば、国の特別会計の方で一ぺん買い上げまして、国の土地として予備隊の方に話合いがつけば正式に渡すというのが建前であります。現在問題になつておりますのは、出先々々でその手続を経ずにやつておりますから、そこで問題になつておるわけであります。
○竹村委員 それでははつきりしておきますが、現在開拓地で開拓いたしまして、その開拓者に売り渡した土地あるいは農地等は、現地の話合いでやられているのであつて、正式な法律上の手続きはないのですね。たとえば開拓地、自作農創設によつて売り渡したものは、二十年間売買できないことになつている。それを取上げておられるのですね。現地の話合いにおいて、一応は納得するようにやつているけれども、法律上の根拠は全然ない、こういうように考えていいんですね。
○平川政府委員 正式に農林省の方に話合いがありまして、農林省で正式に認めたものも一、二あります。しかし現地において、いろいろ問題になつておりますのはそうでない場合が多いわけであります。
○竹村委員 今のお話ではつきりしましたが、そこで法律上効力のない土地と警察予備隊が使つているという場合には、農民は当然法律で保護されているのだから、演習にきてもおつぱらつて耕作を続けることはさしつかえない。これは日本国民として法律に規定されている。法律上何ら権利もない所に、かつてに入つて来ているから、こういうものは法律違反である。法律を違反した者をおつぱらうのは国民の権利である。警察がおつぱらつてくれなかつたから農民が実力でおつぱらうのは当然の話である。法律に違反しているのは警察なんだ、こういうふうに考えていいんですか。
○平川政府委員 事実上おつぱらうというようなことについては、法律的ないろいろな何があるのでありますが、ともかく一方において法律的な手続を経ずして行われておる状態があることは事実であります。
○竹村委員 政務次官に一言伺いたい。実は今のような状態なんです。従つて今日の新憲法下において、しかも農地関係の法律を無視して、警察予備隊がどんどんやつている。こういうことを認めていることは、これは当然政府みずからが法律の範囲を越えて国の秩序を破つているということである。従つて国の秩序を破つている政府当局に対して、国民自身が憲法で保障されあるいはその他の法律で保障されている権利を確保することに対して、農民が熱心になつて国の秩序を守るためにその土地を守るということは当然だと思う。こういう場合に農林当局としては、少くとも農民側の立場に立つて十分善処される用意があるかどうか。これだけ伺つて私の質問を打切りたい。
○野原政府委員 農民の立場を保護する点におきましては、今後もわれわれは努力したいと思います。今の問題について今現地でいろいろトラブルがあるという点については、これは農地の問題だけに限定すれば、あるいはまだ経過的に十分な法的根拠がないためにやつておることもあろうかと思いますが、だからといつて竹村君が言うように、農民が警察予備隊を襲撃するとか、あるいはまた反抗をするために武器を持つて立つというようなことになりますと、これは国内の治安維持の観点から別に考えらるべき問題が生ずると思います。しかし農林省としましては、その問題は別に私ははばむ考えもありません。ただでき得べくんば両者の十分な話合いの上で公正妥当なる解決を望んでおるわけであります。竹村君は賢明な紳士として、事態をできるだけ円満に解決するように御協力を願いたい。何をやつてもかまわないかということになると、今の農地法に関係のある点だけからして、これは解決つかないのではないかという点を申し上げておきます。
○松浦委員長 本日の委員会における開拓地の問題はこの程度にとどめます。私はこれはきわめて重要な問題であると思いますので、近い機会に非公式ながら現地を調査いたして参りたいと思います。政府におきましても、万遺憾ないように善処されんことを要望いたします。 本日はこれをもつて散会いたします。 午後零時四十八分散会