P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
13回国会衆議院1952/05/17

内閣委員会 第24号

発言数
51
登壇者
13
会派数
5
開催日
1952/05/17

会議録

江花靜自由党

○江花委員長代理 これより会議を開きます。  委員長が所用のため理事の私が委員長の職務を行います。  本日の午前の会議は、運輸省設置法の一部を改正する法律案、郵政省設置法の一部を改正する法律案、郵政省設置法の一部改正に伴う関係法令の整理に関する法律案、労働省設置法の一部を改正する法律案、建設省設置法の一部を改正する法律案を一括議題といたし、質疑を行います。  この際お諮りいたしますが、運輸省設置法の一部を改正する法律案について、海外観光審議会会長横田厳君を参考人としておいで願つて意見を聴取したいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

江花靜自由党

○江花委員長代理 御異議なければさよう決定いたします。これより参考人横田厳君より御意見を聴取いたします。横田厳君。

横田巖海外観光審議会会長

○横田参考人 私がただいま御紹介いただきました横田巌であります。このたび観光行政の機構の問題について民間へとして私の意見を述べる機会を駒與えくださいましたことを厚くお礼を申します。  現在までのとする運輸省から観光部を廃止してこれを官房につけるという案が一瞬できているということを伺つているのでありますが、これに対して私の意見を述べさせていただきたいと思います。  端的に申しまするならば、つまり観光部を廃止するということには賛成でございますが、官房にこれをつけるということには、私は民間の観光事業に関係する者といたしまして賛成いたしかねるものであります。  その理由を申し上げますが、大前提といたしまして国が観光事業をやるかやらないか、やる限りははつきりした形でもつて仕事をさせてほしいということであります。顧みますと、国としては観光事業をやるという方向に向つている。国会におかれましてもあるいはホテル関係あるいは通訳案内業関係等に対して法律をお出しになつて強土に推進する一歩を踏み出しております。さらに観光事業団体に対する補助金というものを決定に相なりまして、六千何百万円の補助金というものが本年度は出ている。しかも今年はその補助金によりましてニューヨークに宣伝事務所を設ける。そのために人はすでに出発しているという状況でありまして、国会の非常な御努力によりましてこういうふうに進んでいるということは、国が観光事業を推進するということをはつきり物語つているものと思うのであります。さらに最近講和条約ができまして日本が独立国家になつた。観光事業を推進するに最もいい時期に到達しているわけであります。一つには日本の国情というものを理解させるためには観光事業を推進することが一番いいということは議論をまたないことでありますが、さらにいわゆる貿易外の収入を獲得するという点におきましても、世界各国こぞつてこれをやつているわけでありまして、日本といたしましても独立国家となつた際に二つの目的に向つて邁進するということが、最も大切な時期に来ていると思うのであります。その観光事業を強力に推進するという方向に向うべきときにあたつて、腰を折るようなことはお願いしたくない。どうか観光行政のために旗を一本立てていただきたいと思うのであります。観光部を解消して官房につけるということは、結局腰を折るという結果になる、こう思うのであります。  官房につけるということに対して御意見を申し上げたいと思うのでありますが、結局観光事業はやめるわけには行かないだろう、だといつてどうしたらいいのだろう、しようがないから官房にでもつけておけというふうにしか思えない。これでは強力な観光事業上いうものは推進できないと私は思うのであります。御承知のように観光行政というのは、助長行政が非常に多い。広い分野にわたつての助長行政が多いわけでありまして、関係するところの団体と申しますものが非常に多い。ホテルにいたしましても、あるいはみやげもの業者にいたしましても、あるいは全国にまたがつている。散らばつているところの観光都市あるいは観光地にいたしましても、案内業のようなものにいたしましても、放行業者にいたしましても、そのほかきわめて広汎なる分野のものが、観光局を一つの旗がしらとして見ているわけであります。これが落ちるということになると、つまり民間の者にとつては非常に失望にたえないということになつて来るわけであります。官房につきますと、結局おれたちの旗はどこに立つているのだ、運輸省の官房に観光監というものができたそうだ、ああそうかというくらいなことになつてしまう。どうしても願わくば旗を一本立てる観光局というものを設置されまして、強力に推進をするように持つて行つていただきたいと思うのであります。  さらに先ほど申しましたように、観光行政は助長行政が非常に多い。従つて観光行政を担当する官の方は非常に広い範囲で御活動を願わなくちやならぬ。民間の接触も広い範囲でありますが、さらに官庁同士の接触も広い。大蔵省、外務省、通産省、厚生省、あるいは農林省、そのほかずいぶん広い範囲で接触していただかなくちやならぬ。そうして観光の行政を強力に進めていただかなくちやならぬ。それがわれわれ民間人の希望なのであります。ところが日本の官庁機構は、御承知の通り局長であるということと局長でないということとにおいて、非常にウエートの差異があるわけでありまして、われわれとしてはウエートを持つた局長として各関係の官庁と折衝をされる。また各民間団体に対しても折衝されるということが願わしいのであるのであります。  いま一つ申し上げたいのは外国との関係でありますが、御承知のように観光事業は世界各国の大競争のまつただ中にある。日本は好条件に恵まれた時期を迎え、また日本自体が好条件を持つているのでありまして、この世界の競争のまつただ中に打つて出なくちやならぬ。日本はどうしても観光局というものが必要になつて来る。海外との連繋というものがありますが、たとえば今国際官設観光機関の連盟がございまして、その連盟には観光部長として会員になることを許されている。アメリカ側の非常な電力によりましてこの会員になることになつたのでありますが、そのほか世界各国どこを見ましても観光事業を熱心にやろうという国はみな独立の観光局のごときものを持つておる。それとの交渉連絡というものが非常に大切になつて来るのでありまして、観光局でなくして、官房の中の観光監というようなきわめて不明瞭なるものが、どういう名前において世界各国の観光機関と折衝するか、連絡協調するために動いて行くかということになりますと、まことにおさみしいことになるのではなかろうか、こう思います。どうしてもディレクターという名前で―観光局長と申しますか、あるいは観光部長もディレクターと言つていたと思いますが、このディレクターという名前において、どうしても折衝をするということに、持つて行かなくち陣ならぬ、こういうふうに思うのであります。いろいろな意見を述べましたが、まだお話すればこまかいこともいろいろあると思いますが、大体この辺で大づかみのところ、私の観光局を設置していただきたいという気持をお話できたと思いますから、一応これで私のお話を終らしていただくことにいたします。ありがとうございました。

江花靜自由党

○江花委員長代理 これにて一応横田参考人の意見聴取は終りました。質疑の通告がありますから、これを許します。滿尾君亮君。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 私はこの運輸省の設置法の問題につきまして、特に観光の面についてお尋ねいたしたいのでありますが観光事業についての考え方がまだどうも透徹していない。ただいま横田参考人から非常に詳しいお話を伺つて、われわれを非常に益したのでありますが、私は二、三の点について注意を喚起いたしまして、当局のお考えを伺つて見たいと思うのであります。私はこの観光事業の今日までの現況というものをちよつと見てみますると、戦後におきまして、二十二年においては六十三万四千ドルの収入があつた。それが二十六年には千四百八十三万八千ドルの収入に激増しております。もとより二十二年は戰争直後でございまするから、観光客を受入れるような態勢でもなかつたという特殊な事情はあるにいたしましても、その間における増加の比率の非常に大きいということをまず考えるのでございます。もとより将来にわたつてこの比率で増加するものとは、一概に思わないのでございまするが、しばらく過去の実績を振り返つてみると、昭和十一年には観光収入は三千百二十三万ドルの収入をあげております。してみますと、今日非常にふえたとは申しながら、なおかつ昭和十一年度の半ばにも達しておらぬのであります。従つてわが国の観光に関する力こぶの入れようによりましては、来年なりさ来年なり、きわめて短かい時間にわれわれはこの昭和十一年の実績を突破することはやさしいし、あるいはこれを倍加し、三倍、五倍にすることも、きわめて易々たる立場ではないかと推測されるのでございます。かように今日の観光事業の現在立つておりまする立場というものは非常に有利なすべり出しをして、非常にわが国の財政に、またいろいろな面において、寄與することが大きいという大事な時期に際会して、この観光局の行政機構をお考えになつておる。しかもこのときに、ややともすれば縮小と見られるような方向の御改正になるということについて、一体どういう精神かお伺いいたしたいのが第一点。それからこの観光事業のわが国民経済なり、あるいは全般的な立場に持つておりまする意義等につきましては、もうどなたからも言い古されておりまして、ことごとしく今私が申し上げることはむだなことだとは思いまするが、簡單に触れますと、国際貸借の改善の上において、これは最も大きなフアクターでないか、貿易外収入中の大事な要素である。またわが国情を外国人に知らせる宣伝のチヤンスといたしまして、国民外交の実体をなすものでないかということを考えるのであります。なおまた今日以後のわが国の平和国家のあり方として、観免事業に相当力を入れておる、そういうふうな歩み方をしておるのだということが、今後の国際社会へ復帰いたしまするわが国のあり方として、非常に大事な点でないか、かようにあわせ考えて参りますと、現在観光事業の持つておりまする使命というものを、また現在伸びて行くその立場というものをよほどよく御認識をいただかねばならぬのでありますが、どういうふうに考えておられますか、お伺いいたしたい。  さらに第二点といたしまして、私は観光事業の内容を見ますと、その事業が非常に多岐にわたつている、これがその特徴であろうと思うのであります。私は試みにざつと拾つてみました。一番観光事業に関係のある役所はどこか―一番と申しましても、いろいろ語弊がありますから、程度の差はしばらくおきまして、まず建設省は、道路の関係において、どうしても切つても切れぬ関係があるようであります。文部省は、観光資源と申しますか、わが国を観光いたしまする外国のお客さん方の興味の対象となる文化財というものの保存等につきまして、御関係がある。厚生省は、国立公園を主管しておられる、また観光の宿泊施設、ホテルの保健、衛生というようなものについて、非常な御関係がある運輸省は、船、飛行機、また鉄道、自動車、その他の交通機関を握つております関係で最も御関係が深い。大蔵省は外国人の出入国に関しまして、税関等の関係があり、またホテルその他の観光業者に対する国の助長政策の面で、租税等の関係でまた非常に関係がある。外務省は、もとより外国人の入国、出国がございますから、これは渉外関係一般として当然御関係がある。さらにわが国におきましては、総理府に観光事業審議会なるものが設けてある。こう勘定してみましても、すでに七つぐらいある。あるいは私がよく了解いたしませんことで、落ちているものがあるかもしれません。ほとんど日本の全部の諸官庁が、この事業に関連がある。しからばこの主務官庁をどうするかという議論が、過去におきましても非常に行われた。どつちかと申せば、観光事業におきましては、主務官庁の分裂という現象がある。ここに非常に問題がある一発いまいろいろ議論の結果、一番関係程度の高いと思われる運輸省の運輸大臣の主管になつておりまするけれども、内容を分析してみると、実に複雑多岐な関係になつておる。で私は、これをまとめてほんとうに推進するためには、一面において、どうしても観光法というような総合法規を制定する必要があるということを、前から唱えておるのであります。遺憾ながらいまだその実現を見ませんけれどもわが国の観光事業をほんとうに軌道に乗せて推進いたしますためには、どうしても観光法―仮称でありますが、そういつたような総合法規を制定する必要があり、その法規のもとにおきまして、どうしてもこの事業を推進する推進官庁と申しますか、それを確立する必要がある。この意味におきまして、私どもは現在運輸省の所管になつておりまする観光部というものをさらに大きく成長さして、これだけの各省にまたがる複雑多岐な内容を持つたものを、だれかが責任を持つて、はつきりとまとめて推進させて行く責任者を確立しなければならぬ。もちろん今回の改正においても、そのつもりで観光監も置くんだという御意見であるかもしれませんが、これだけ幅の広い仕事に対しまして、今日までのわが国の行政組織、あるいは管理組織と申しますか、その中において比較的軽く見られるおそれのある観光監といつたような形態のものでは、その効果をあげることができないと私は判断するのでありますが、当局においては、それで十分だとお考えになつて、これを御計画になつておるのであるかどうか、これをお伺いいたしたいと思うのであります。なおまた観光事業の国際的な他国との連繋を確立するために必要であるI・U・O・T・Oの説も議論もあり、私もそれももつともだと思いますけれども、それは比較的つけだりのことでございまして、以上申しました二点が、最もこの問題の核心でないかと思いますので、御答弁をいただきたいと考えます。

間嶋大治郎運輸事務官(大臣官房観光部長)

○間嶋政府委員 御答弁申し上げます。国際観光事業の振興をはかり、大いに観光収入の増加によりまして、わが国の国際貸借の改善をはからなければならぬということは、もとより当然のことでございまして、もちろんそういう観点から運輸省といたしましても、観光事業の振興に大いに力をしておるわけでございます。この際それではどうして機構の縮小をするのかというお尋ねでございまして、これにつきましては、過般運輸委員会で運輸大臣も御答弁なされましたごとく、運輸大臣としては、講和発効後におけるわが国の国際観光事業振興のために、観光行政を担当いたしておりまする運輸省内の部局を強化したいという意思はお持ちでございまするが、今回は諸般の事情によりやむを得なかつた、機構の確立は他日を期したい、こういう御趣旨で御答弁に相なつたのでございます。また観光事業の振興につきましては、国際貸借の改善のみならず、国民外交の見地から、大いにその振興をはからなければならぬということも、もとより当然でございまして、單に経済的な見地からのみでなく、観光事業の振興によりまして、わが国の国際的な地位を大いに確立したいと、こういうふうな観点からも仕事をいたしております。また観光行政の内容が非常に多岐にわたつておるという御意見がございましたが、これは運輸省部内でこの仕事を担当いたしております私の経験から申しましても、ほかの仕事に比べまして、非常に接触面が広いということは事実でございます。それからまた観光行政の特色といたしましては、単なる監督行政にとどまらず、助長的な行政の分野が非常に広い。そのために、官民を問わず非常に広い面に接触をしなければならぬという場合が非常に多いということは事実でございます。  また観光法というべき総合的な法規をつくつて、わが国の観光事業振興の基盤にしたらどうかという御意見でございました。この点につきましては、終戰後われわれは観光事業の振興の措置といたしまして、基本的な法規の研究もいろいろいたしました。こういうふうな総合的な法規がはたして妥当かどうか、また戦前に国際観光局におきまして、こういう法規の検討もいたしたことがございますので、そういうものも参考にし、また外国の法制等も参考にして研究をいたしたのであります。また御承知の通り戦後、第何国会か忘れましたが、衆議院の文化委員会の中に観光法規制定小委員会というものが置かれまして、観光法規の制定に関する御研究をせられたのであります。その委員会の結論といたしましては、総合的な観光法というふうなものを、今ただちに検討するということは、一応考え得るけれども、非常に時日も要するし、またその中に盛るべき事項がただちに必要でないこともあるというふうなことで、必要なものから法的措置をとつて行つて、逐次観光事業全般に及ぼす方がいいのではないかという結論に到達したように承知いたしておるのであります。私ども政府部内といたしましても大体同様な結論でございまして、その後通訳案内業法でありますとか、あるいは国際観光ホテル整備法、あるいはまた国際観光事業の助成に関する法律というようなものも逐次制定して参つたのであります。今申し上げましたような法律は、国際観光事業のそれぞれ一部門のみの法律でありまして、政府部内の観光機関が十分な活動をいたしますためには、今滿尾委員が申されましたような総合的な観光法規の裏づけというものがあれば非常にいいのではないかということも考え得るのであります。この点につきましては、講和條約もいよいよ発効いたしまして、わが国が国際観光事業の面でも十分に活動し得る情勢に相なりましたので、できるだけ早い機会に研究を進めて行きたいと存じております。  なお最後に、今度の設置法改正案で営められておりますような観光監というふうな制度で十分であるかというふうなお尋ねだと存じますが、これにつきましては、最初に申し上げました通り、運輸大重といたしましても、必ずしも十分ではないとお考えのことと私は存じております。先ほど申し上げましたいろいろの理由によりまして、政府部内としても観光行政を担当する責任体制を立て、また国際的にも、また国内的にも非常に接触する部面が広いのでありまするから、機構の確立ということも必要ではありますが、先般の政府で出されました行政機構の改革の大方針にのつとりまして、今回はやむを得ずこの観光監という制度で参りまして、とにかく観光行政運営上に遺憾のないように努力するよりいたし方がないのでございます。大臣のお話の通り、他日にこれを期したいということでもございますので、担当者の私どもといたしましても、たといこの制度になりましても万遺漏なきように努力はいたすつもりでございます。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 ただいま政府委員の御説明を伺つたのでありますが、そのうちで観光法に対する考え方であります。なるほど、終戦後今日に至るまで、個個の事案につきまして具体的に解決を研究せられ、用意せられまして、あるいは今の通訳に関する法律、あるいは国際観光ホテルの助成に関する法律等が出ました。しかしながら、私が総合的観光法規の必要を叫ぶゆえんのものは、一体観光事業に対する国民の基本的な認識、心構えというものをしつかり植えつけなければ、わが国の観光事業がほんとうの実を結ばない。事業の発展をりつぱにするということのほかに、わが国の一般大衆が外国人に接触する面におきまして、りつぱな国民外交の実をあげる上において幾多の欠陥があると考えるのであります。従つて国民大衆一般が、国際観光事業というものはいかなるものであるかということをはつきり認識してもらつて、そうして外国人との接触面におきまして、りつぱな態度をとるような風俗習慣というものを築き上げる必要がある。また国家の政策といたしましても、国際観光事業というものに対してどういうふうな基本的な考え方をし、どういうふうな基本的な設計をするかという国是をきめたいこう考えろ。その意味において総合的観光法規をぜひ制定しなければならぬと私は思うのであります。一つ一つの事案を―ホテルの助成法によつて所得税が少し軽減されたくらいのことでお茶を濁しているようなことではわが国の観光事業というものはほんとうの線に沿つて発展することができない。その程度でおるから、今回のような認識不足な行政機構改革の案ができたりするのだと私は考える。従つて当局は、この総合的観光法規というものをもう少し熱心にお考えになつて、そうして急速に御提案にならんことを希望してやみません。  第七段のお尋ねでございまするが、これは運輸省の御当局にお尋ねするよりも、行政管理庁の方にお尋ねいたしたいのでありますけれども、実は私はこの観光局の行政機構の問題が起きましてから、院内におきまして、あるいは院外におきまして、あらゆる人に個別的にこの事件の意見をたたいてみましたところ、私の狭い経験では、一人として、観光事業は今日不必要であるという意見を言われた人に会つたことがないのであります。ただ共産党の諸君が二、三別なことを言つておりましたけれども、共産党以外の人物におきましては、今日わが国の人で、観光事業は不急不要の事業であるということを言われた人に会つたことがない。野田建設大臣にも私はお話をいたしました。野田大臣といえども、その必要は十分認めておるのだけれども、あなたの言うようなことをしたならば、運輸省は局の数が一つふえて、行政整理どころではない、拡大になつてしまう、だからこれは困るんだよという話である。私は実に奇々怪々なお言葉を伺うものだと、腹の中では思つておつたのであります。一体行政整理とは何であるか。行政整理とは、私は国家活動をより能率的にするための整理であろうと思う。してみれば、行政整理というものは、常にマイナスの方だけに動くのが行政整理で、プラスの面に動くということは一切ないものであるか。私は十を減して三を起すということは、差引七の整理だから、りつぱに行政整理の観念に入ると思うのでありますけれども、担当の行政官庁におかれましては、いやしくも行政整理という以上は、常にマイナスの方向にのみ歩調をそろえねばならぬというお考えで今回の行政整理を御立案になつたものかどうか。すべての人が観光事業の必要であるということを認めておりながら、どうしても一応の整理対象にこれをあげて、やや縮小するようなプロセスをとるということは、実にふしぎな現象である。なぜそういうばかげたことが起るのだろうか。これはぜひ立案の衝に当られた方の御心境を伺いたいと思います。

大野木克彦行政管理庁次長

○大野木政府委員 行政管理庁からお答え申し上げます。御承知の通り各省の官房または局に置かれておりまする部は、行政組織法によりまして二十七年の五月末日限り廃止するという規定に相なつておりますので、一般的にはそういう部は廃止されることになつておるわけでございますが、特にそのうち重要なものにつきましては特別な職を設けまして、仕事に支障のないよう続けて行けるようにしようということで、このたびの行政簡素化にあたりましても、ただいまお話の観光事業につきましては、観光部は廃止されますけれども、それと同じような仕事のできます観光監というものを設けまして、従来通り仕事をやるのに支障のないようにいたしたいと考慮いたしたわけでございます。なお観光事業が今後独立後のわが国におきまして持つ使命の重大でありますことは、私どもも十分痛感いたしておりますので、今回の行政機構の整理に伴いまして法令の整理本部が設けられまして、そこで共管事務等も検討を加えることに相なつておりますので、観光事業につきましては、さきに行政制度審議会で、ただいまお話のような統一的な観光庁を設けたらという案も出ておりますので、今後一層研究を重ねて行きたいと存じておる次第であります。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 ただいま御説明をいただきましたが、どうも私は少しふに落ちないような気持がいたすのであります。第一段にお尋ねいたしました、一体今回の行政整理と申しますか、あるいは簡素化という言葉をお使いになりましたが、簡素化でもよろしい。その整理ないしは簡素化は、政府の行政機関の各部門について、その部門、ことに少くともこれを縮少し、あるいは階段を少くするというような方向にあらねばならぬのが、政府の機構全体として簡素化されれば、部分的には程度が高くなつてもさしつかえないのであるかどうかという点は、いかにお考えになつたかということを伺いたい。形式的に全部がそれぞれの部門においてマイナスの方に動かねばならぬというイデオロギーであつたかどうかを伺うのです。  第二段に参おきまして、この行政簡素化という実質の考え方でありますが、一体行政というりくつから考えてみまして、人民と国家機関との接触面だと思う。ところが、いろいろな行政機構がピラミッド型にできておつて、なかなかむずかしくなつて、政府側からいえば、非常に愼重審議せられる。その間に、非常に手間もかかるし、また権限の不明確なものがあつたりいたしまして、なかなか簡單に進まない。一面からいえば、役所の組織は大で、人間はたくさん税金で養わなければならぬ。それを簡單なすつきりした形にする。しかしあくまでもその対象は人民と国家機関との接解面差と思う。ところが、この観光事業における行政面というものを考えてみますと、今日までそれに何らの階段はなかつた。別にこれは地方長官も大して使つておらぬ。従つて直接の第一次的な接触で仕事をやつて来た。人民の側からこれを見る限りにおきましては、最も簡素化された第一次的に大体用が足りるような機構である。だからこれをこの面から見ますれば、今日までの観光事業というものは、簡素化された形に一応来ておつたわけです。ただ今回一般的な風潮のとばつちりを受けて、観光事業に関する行政機関そのものを格下げするというようなことに実質は落ち込んでいるわけである。これは私は国として非常におかしいことでないかと思う。もつとなぜ個別的にこの部門について必要な適切な措置をとるというふうにお考えにならないのか。どうも形式論理的な画一主義のとばつちりが、この観光事業に関する行政機構の簡素化に非常に露骨に出て来ておつて、率直に私は申しますが、日本の役人の最も悪いくせがこの問題で露呈されているのではないかという感がするのでありますが、当局の御立案当時の御心境を伺いたい。

大野木克彦行政管理庁次長

○大野木政府委員 率直に申し上げますが、行政機構の簡素化というような問題を扱います場合には、やはり形式論とおつしやられるかもしれませんが全体としてのバランスを保つことが、全体を円満に進行させるわけなのでございまして、そういう点におきまして、他にも同じく重要性を認められるような仕事もあるのでございますが、一応全体の権衡をとりまして、同じような扱いをいたした次第でございます。従いまして、このたびの改正だけでは十分であるとは考えておりませんので、問題はなお今後に残されておる点はあるということは十分わかつております。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 どうもはなはだ欲の深い希望でございまして、政府委員の御答弁では、私はどうも腹の底まで納得しない。従つて私は再びこれを質問する権利を保留いたしまして、他日もう一ぺん御質問のチャンスを持ちたいと思いますから、これをもつて私の質問は終ります。

江花靜自由党

○江花委員長代理 船田享二君。

船田享二改進党

○船田委員 運輸省設置法の一部改正法律案につきましては、一つは、今問題になりました観光部の廃止について、私としては観光審議会の設置に関し、あるいは今の行政管理庁の設置、及び国家行政組織法の制定などについて多少関係いたしました立場から、またもつと個人的に言いますと、観光事業の重要性をしよつちゆう認めておりますところの県から出ておりますので、御質問申し上げたいと思つたのでありますが、きよう横田参考人からも詳しく御説明がありましたし、大体私が質問したいと思つておりましたところは、滿尾委員からの御質問で盡きているように思いますので、その点は全部私の質問の中から省きます。  もう一つお尋ねしたいと思いましたことは、海上保安庁を解体して、海上保安庁の業務の中にあつた水路、燈台の業務だけを運輸省の方に残して、あと残りの海上保安庁と、それから警察予備隊とを統合して、別に政府は保安庁法案を提出しておるわけなんです。こういうようなやり方は、一方において防衛機構を整えるということに急なるあまり、他方において、国民の生命、財産を保護しようとする海上の保安業務を軽視したきらいがあるのではないかというふうに考えられ、進んでは、古い軍国主義的な思想の復活を求めるようなきらいがあると思われるのであります。そういう疑いのもとに、こういうような業務のわけ方が運輸省の立場から見て適当であるとお考えなのかどうか、また今申し上げましたような、保安業務を軽視した結果になるかならないかというようなことについて、運輸省側の御意見をちよつと承つておきたいと思います。

佐々木秀世自由党運輸政務次官

○佐々木(秀)政府委員 今回の行政機構の改革に上りまする海上保安庁の解体の問題でありますが、この問題につきましては、船田委員御承知かもしれませんが、運輸省といたしましても、従来の形態のままで運輸省に設置しておくことにすることが最も妥当であり、かつまた治安上の責任をも運輸省において十分負えるんだという考え方は持つていたのでありますが、その後、政府部内におきましてもいろいろと異論がありまして、結果的にはこのような姿で法案となつたのであります。決してこれて満足だとは考えておりません。しかし行政機構におきましては、いろいろ十分でない点はございますが、先ほどの観光問題と同様に、政府の行政機構の一つの方針に基いてなされたものでありますので、運輸省とい、たしましては、いわゆる海上交通の安全をはかるという点におきましては、ただいまおきめいただいておりまする燈台、水路を、いわゆる海上保安のための補助的な施設として、海上における艦舶の航行を安全ならしめるという点におきましては、できる限りの努力をいたしたいと思つております。しかしこれで運輸省としては十分かという点になりますと、このままでは決して十分だとは申されません。しかし現在の、いわゆる海上交通の安全をはかるために、このことにおいて万全を期したい、こう考えているわけであります。

船田享二改進党

○船田委員 佐々木次官から、根本の考え方は、私の考えておりますのと同じようであるということを伺いまして、満足に思う次第でありますが、しかし根本の考え方が同じであつても、やむを得ずこういうような改正をしなければならないというようになつておりますことをまことに残念に思うのであります。ただ問題は、国民の生命、財産の保護という重大なことに関することなのでありまして、不十分ながらこれで努力して行くというのでは、非常にそこに不安があると思うのでありまして、くどいようですが、その点についで特に十分おやりになつて行くことができるかどうか、その自信がおありかどうかという点について、重ねて御意見を承りたいと思います。

佐々木秀世自由党運輸政務次官

○佐々木(秀)政府委員 先ほど申し上げました通り、決して十分とは考えておりませんが、今後、分離されましたいわゆる救難方面のことにつきましても、十分なる連絡をとりまして、万全を期したいと考えております。

江花靜自由党

○江花委員長代理 松岡委員。

松岡駒吉日本社会党

○松岡委員 労働省の設置法の一部を改正する法律案について質問をしたいと思います。大臣がお見えにならぬのであるから、政務次官からでもその他の政府委員からでもお答えをいただいてけつこうです。  独立後の日本の経済自立のためにも、また治安の確保のためにも、労働関係を調整することがきわめて大切であることは言うまでもないのでありますが、それが監督もしくは取締りによつて目的を達成することのみを考えることは間違いではないかと私は思う少くともそれは健全な労働組合の発達を助長、育成することなくしては、その目的は真に達成されないものであると私は考えるのであります。すなわち、取締るとか監督するとかいうのではなくして、積極面を出してもらわなければならないと思います。こういう点から考えると、先般来、破防法であるとか、あるいは労働組合法あるいは労働関係法の改正と称するいわゆる改悪が意図されているということのために、かえつて社会不安を激化、激成しているかのごとき観を呈しているのであります。私は先に言うたような趣旨からするならば、労働省は早くから、日本が国際社会に復帰するに際して、第一回のワシントン会議以来国際的に非常な不信を招いている。これを払拭する最も適当な機会として、すでに存在している百になんなんとする国際條約、これらの批准をただちに実行することについての準備をなすべきではなかつたかと思うのであります。というのは、この国際條約を批准したからといつて、日本の産業に新しい負担を附加して、それがために日本の産業が萎微するがごとき何らの懸念はないわけであります。労働組合法等が制定されて、団結権もしくは罷業権あるいは交渉権が法律によつて保障されているというような今日の状態は、国際的な水準に達しておるのでありますから、こういう場合に国際労働條約なんかをただちに批准するということは最も当を得たことであつて、健全なる運動を助成しあるいは育成するという積極面ということのみで達成されない場合において―ここに共産党の同僚がいますけれども、共産党の破壊活動をどうしてもこのままにしておくわけには行かないというので破防法の必要があるというならば、今日のごとき、私どもが見ても無理解な、むしろためにせんとするごとき反対運動に乗ぜられるがごときすきを與えるようなことはおそらくなかつただろうと私は信ずる。しかるに政府は、消極面ばかり、取締るということと監督するという面ばかりを考えている。そうして何でもかんでも法律をつくつてこれに制圧を加える。そうして積極面には一向努力しない。すなわち一口に言えば、これは自由党内閣の非常な保守的な反動性によるのであつて、破防法それ自身に対する反対というばかりでなくて、こういう法律をつくると、今日説明されているような真に立法の趣旨に沿うような運用がとうてい行われないで、健全なるものがこれによつて弾圧を受けるがごとき結果を招くのである。要するに国民の間にこういう強い不信があるからなんです。そういう点何ら反省することなく、今日まで自由党の労働行政というものが行われておる。今度の改正についても、労働行政で、調査や統計というものを軽視して、しつかりした労働行政ができるかどうか、これは大いなる疑問がある。私は、観光を今日重点的に考えるかどうかということについては、あえて軽々しくこれに同感の意を表するものではないが、しかし画一的に何でもかでもやるということは、はなはだ不都合である。先ほど観光問題についての御議論があつたが、これはまことに、ごもつともな御議論であります。他の省で部を廃したからと言つて、一体労働省が何がゆえに調査統計の部を廃止して、ただ監を置くというふうなことにしたのであるか。それではたして先ほど来申し上げるような意味において、最も重要に考えなければならぬところの日本の労働行政の完璧を期することができるかどうか、これは次官がお見えになつておるから、次官から答えていただきたいと思います。

溝口三郎緑風会労働政務次官

○溝口政府委員 松岡さんにお答えいたします。ただいま労働行政の全般にわたつて御質問がございましたが、まことに、ごもつともと存ずる次第であります。先日労働法規につきましては、今後の産業の発達のために最も重要な労働問題について、現状に即するように労働法規の改正案を国会に提出いたしました。ただいま御審議をお願いいたしておる次第でございます。  なお労働法規の改正によつて、監督の面を非常に強化して、そうして助長育成するというような点について、政府は考えていないじやないかというような意味に伺つたのでありますが、労働運動等が適正な発達をし、労働条件の維持増進ということを私どもは最も大切なこととして、その方向に進むように努力をいたしておるのでございます。なお労働問題につきましては、国内問題であるばかりでなく、国際的にも日本の今後の労働運動の方向がどうなつているかということは、非常に注目されている点であるのでございます。今までILOとも離れておりまして、その間に百余の條約も可決になつておるのでございますが、今後におきましては、できるだけすみやかに日本で採択のできるようなものについては批准をしたい。そういう点についても目下検討中であるのでございます。  労働の統計調査の事務につきましては、これは御説の通り、今後におきまして、労働関係の生産能率の向上等に資するのはもちろん、労資間の紛争の合理的の解決のためにも、最もこれは重要な資料であるのでございまして、その他におきましても、先ほど申し上げましたように、国際的にも日本の最も正確な労働状態というものの統計の上に現われたものを発表いたしまして、世界各国の誤解のないように進めて行きたいと考えている次第であるのでございます。それがゆえに、労働省におきましても、労働の調査統計、分析等の事務につきましては、最も力を入れて、この労働の統計調査等の資料の正確さを期したいと考えているのでございます。その内容の充実強化についても、できるだけの努力をしておるのでありまして、これは昭和二十四年以前は、統計調査局というようなことにもなつていたのでございますが、その後におきまして、統計調査部という臨時的なものになりまして、今日に至つたのでございまして、できるだけ内容の強化拡充をはかつて統計調査局に復活したいのだというような希望は、私ども持つていたのでございますが、今回の行政機構の改革にあたりましては、政府の統一的方針によりまして、部制というものは全般的に廃止するの荘ということになりましたので、それに即応することのために、今回は統計調査部を廃止いたすことになりましたが、それにかわりまして統計調査監という特別な職を置きまして、従来統計調査部において取扱つて来ました事務は、そのまま統計調査監において処理することにいたした次第であります。なお統計調査監の法的の性格でございますが、これは上司の命を受けて事務を掌理するということになつておりまして、大臣官房にはありますが、事務次官の監督に直結してやつておられるものでございまして、これは局長のような性格を持つた特別の職であるようになつているのでございます。そういうようなために、従来よりかも統計調査の事務が弱体化するというようなことは、私どもはないと考えているのであります。なお統計調査監というこの監の制度は、各省共通の問題になうているのでございまして、その性格に関する統一的な説明は、行政管理庁の当局の方にお尋ねをお願いいたしたいと思うのでございます。

松岡駒吉日本社会党

○松岡委員 大体想像していた程度の御答弁しかいただけないことは、はなはだ遺憾でありますが、しかし労働省としては多分そうであろうということを、ただいま申し上げた通り想像しておつたわけです。要するにこれは内閣の方針として、労働行政がいかに重要であるかということについて、認識不足のために、画一的に行われたものとしか私には了解できないのであります。従つてこの問題は御迷惑でも総理大臣にぜひ御出席を願つて、次の機会に総理に根本方針をひとりよく説明してもらいたい、そのことをこの際委員長に申し入れて、私の質問を打切ります。

江花靜自由党

○江花委員長代理 そういうふうにとりはからいます。  それでは都合によりまして順序は少し変更しますが、鈴木義男委員。野田大臣が急いでおられますから、野田大臣に……。

鈴木義男日本社会党

○鈴木(義)委員 建設大臣または管理庁長官としての野田君にお尋ねいたしたいと思います。  建設省は外局として首都建設委員会というものを置くことになつておる従来総理府にあつたようですが……。ところが北海道開発庁のごときはやはり総理府に置くのです。今度の行政機構改革は、合理的にやるという掛声でいろいろなこと奪つておられるのでありますが、もし首都を建設することが、国家全体の仕事として考えるべきであるならば、北海道と同じように扱うべきである。またこれを地方的な問題として考えるべきであるならば、北海道開発庁のごときも、この機構改革の原則に従つて、建設省に付すべきものであるわけでございます。こういう定め方をい心しましたのは、どういう理由によるか、お尋ねいたしたい。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 ただいまの御質問は一応ごもつともに存じます。と申しますのは、片方の北海道開発庁の方は北海道開発の仕事を担当しております。首都建設委員会の方におきましては、首都の建設計画を立てるというわけで、比較的似たような仕事をいたしておるのであります。しかしながら仕事の内容になりますと、相当違つておるのでありまして、首都建設の方におきましては、仕事の大部分が建設省関係であります。ところが御承知のように、北海道におきましては、道路も港湾もありますけれども、農地の改革、森林問題、これが大きな部分を占めておるのでありまして、従つて、建設省の関係もありますけれども、同じように農林省も非常に深い関係を持つておるという点で、内容的には首都建設委員会の方がはるかに建設省に近い。北海道の方は外少それより薄い。こういうことが、私は仕事のヴオリユームの点、内容の点から申し上げられると思います。なお北海道開発庁は、設立以來建設大臣が事実上兼務をいたしておりますが、首都建設委員会におきましては、法律をもつて委員長は建設大臣とする、こういうふうになつておるのでありまして、そこに相当の開きが法律的にもあるという点も御了承くださいまして、かれこれ勘案いたしまして、今回の行政改革におきましては、首都建設委員会は建設省の外局とするけれども、北海道開発庁は現状のままに総理府に置く、こういうことにいたした次第であります。

鈴木義男日本社会党

○鈴木(義)委員 これは一応そういうことに承つておきますが、昨日農林当局その他にお尋ねしましたが、幸い建設大臣がお見えでありますから、重ねてお尋ねいたしたいのは、林野局のようなものを国土省―建設省としておけばその構想がかわるのかもしれませんが、国土省のようなものに入れるべきであるという説が伝わつております。あるいは電源開発のことは最も建設に密着しておるから、これまた建設省または国土省に編入すべき問題であるという有力な意見があつたやに聞いておるのであります。そういう点について、行政管理庁長官としてどういうふうにお考えになつておりますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 農林省の林野庁の仕事と、現在の建設省の仕事、あるいは現在の公益事業委員会のつかさどつておる電源開発の仕事、あるいは運輸省がつかさどつております港湾の仕事、こういうものを打つて一丸として国土省建設という考え方は、さきに政府が設けました行政制度審議会の答申にもあり、また政令諮問に関する委員会の答申にも出ておる考えなのでありまして、これは一つの考え方だと思います。従つて今回の行政機構改革の際におきましても、それを十分検討いたしたのでありますが、しかしながら反面いろいろの見解もありまして、現在の段階におきまして、国土省を急速につくり上げるというためには、まだ機が熟していないと申しますか、いろいろな点においてまだ研究を要する点がたくさん残つております。従つてこの問題は、今回の行政機構におきましては取上げないということに相なつたような事情になつている次第であります。

江花靜自由党

○江花委員長代理 それでは滿尾委員。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 野田大臣がお見えにならない前に、観光事業の問題について御質問したのでありますが、その二、三の要点だけをお尋ね申し上げたいと思います。大臣は観光事業の必要なことにつきましては、十分の御認識がおありになるようでございまするから、その点を喋々申し上げる気持はございません。ただその観光事業が、わが国が講和を克服いたしましたこの瞬間におきまして、最も伸びる素質を持つておる。また国際社会に復帰する全体的な立場からいたしまして、わが国が観光事業に力こぶを入れておるのだというゼスチュアをする特別な立場に立つておるということを、大臣は御認識になつていないかどうかということを、お聞きしたい。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 観光事業といいますか、トラヴェル・インダストリーといいますか、このことが、日本にとつて非常に重要な産業であるということは、滿尾委員御指摘の通りであります。戦前からも、この方面につきましてはわれわれ非常に努力をいたして参つたのであります。今後貿易外収支を改善し、日本の外貨受取りを充実するという経済的な面と、もう一面は、さらに大きくは世界各国と精神的なつながりを持つ、日本人というものをよく理解してもらう、日本人というものをよく知つてもらう、これは私は世界平和の根底だと思うのでありますが、そういう面から言いましても、この観光事業というものを助成する必要があるということは、私も考えておる次第であります。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 大臣はよくおわかりになつて、おられますが、私の質問の要点はそこにあつたのではない。すなわち平和を克服した昭和二十七年四月現在におきまして、わが国は観光事業に特別の熱意を示すべき特別の立場に立つておるのではございませんかということを、お尋ねしたのです。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 私はその一点を限つてそういうことに熱意を示すということにいたしますかどうか、私はその前からそういう熱意を示しておるのでありまして、その熱意をもつて絶えず努力しておるのでありまして、一点を限つて、その前はやらないで、あとは熱意を出すということでなしに、常に最善の努力をいたしたい、こう思つておるわけであります。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 特別の時期という意味は、一ぺん熱を出して、あとさめるという意味ではなくて、この際国際社会に復帰するときに、日本として大きな政治的なゼスチュアをするチャンスだ。つまり日本が平和国家として更生するのだ、従来の軍国主義的国家の汚名をそそいで、新しい日本が誕生するのだ、これらの面についても努力しているのだということを示す機会であるということを、大きく考えていただきたいという希望を持つておるのであります。  さらに特にお尋ねいたしたいのは、観光行政というものの実体でございます。これは先ほど詳しく申し述べましたけれども、その中に非常に複雑多岐性を持つておる。この多岐な性格から、関係しておる各省は八つにも九つにも上つておるのでありますが、ここにどうしても強い推進力を持たねばならぬと思うのでありますけれども、今回の改革においてはそれが非常に弱くなるような形態になつておる。その点で私は心配いたしまして、いろいろの説をなしておる。この行政の内容を見ますと、他の一般行政の部門と観光行政の部門とは、本質的にと言つてはちよつと言葉が強過ぎますけれども、その内容におきまして非常に違うものがありはせぬか、大体国家の権力をもつて人民を支配するという立場はほとんどない。いわゆる助長行政である。助長行政は他の部門にもある。しかしその助長の仕方なり態様というものは、他の行政部門の助長行政とは、上ほど相手なり立場なりが違つていはしないか。従つてわが国の一般行政機構というものが、今回の簡素化と申しますか、整理と申しますか、そういうようなお考えをせられるときに、観光行政に関しては、一般のものとは別個に考えられる余地があるように思うのであります。大臣はその点についてどういうふうに御認識であるか、承りたいのであります。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 私は観光の重要視すべきことは、先ほど申し上げた通りであります。それをいかにして具体化するかという問題につきましても、かなり政府部内におきましても検討をいたしておる一人でありますが、何といつても、外国人が日本に参りまして、一番不足を言うものは何かといいますと、ホテルが少いということと、ホテル代が高いということ、それから今度外へ出てみますと、道路が悪くてしようがないということであります。でありますからホテルを拡充するとか、あるいはホテルを十分設備をしてやること、道路をよくしてやるということが、これが根本だと思います。これなくして、いくら外国人に来い来い言つても、来たところが宿屋がないというのでは、何にもならない。やはり宿屋にとめてやる。しかし宿屋にとめてやつても、べらぼうに高い料金をとるというのでは、向うは今度は経済的に参つてしまうというわけでありますので、どうしても宿屋を相当つくつてやることと、ホテル代をなるべく安くしてやることが第一である。今度外へ出てみると、最近の外国人は汽車族行では満足しません。どうしても自分の自動車でもつてドライヴして、そうして山野をかけめぐる。日本の自然の風景に親しむ。これはいいなと思うとそこへおりて弁当を使つてみるとか、なんとか楽しむ。こういうふうにかわりつつある。これはアメリカにいらつしやり、イギリスにいらつしやり、どこかへいらつしやつてもよくわかる。今日の外国の人々の楽しみというのは、何といつてもドライヴで、そうして自然の風物を楽しむ。これが今日の観光の常識です。そうすると道路が悪くては困る。道路が悪いからたいへんゆれる。あるいはまたほこりが立つて困る。自動車で私などよく出張するのですが、私は一番初めの車に乗つて行くからよろしいのですが、あとの秘書官は一日歩くとみんなまつ白になる。こういうことでは外国人が来てドライヴしても気持よく行かれない。道路をよくする、いわゆるドライヴ・ウェイをよくするということにしませんと、ほんとうに外国人のお金持の人を呼んで、あるいはお金持でなくても、一般の人を呼んで、日本は観光のよいところだと楽しんでもらい、かつ日本にいい感じを持つてもらうということはむずかしいのではないか。これは私ばかりの意見ではなしに、おそらく閣僚のすべての人の共通の意見だろうと思います。まずホテルをよくする、道路をよくする。これが観光の根本です。そうすればおのずから解決する、こういうことになる。まずそういう方向に努力しようと考えておるのであります。またそればかりではありません。いろいろとありますか、重点的に力を入れて、政府全体が力を入れ、かつ官民一体となつてこの問題を推進したい。こう考えております。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 大臣の御答弁は非常に巧妙に私のお尋ねの要点をそらして御答弁になる。お互いにこれは観光事業の必要性なり、具体的政策というものについては了解があるという前提のもとに立つて私は御質問申し上げた。本日は私は観光方策そのものについて論じておるのではない。運輸省に観光局を置く必要があるかどうかと、いう観光行政の行政機構をお尋ねしておるのでありますけれども、私のお尋ねしたことには一言半句も大臣は御答弁になつておらない。観光行政というものが他の般行政と異なる本質―本質と言つてはちよつと言葉が強過ぎますが、異なる態様のものがあるということを御認識にならないか。従つて今回の行政粗理の案をお考えになるについて、観光行政については別個の御考慮を払う心地がなかつたのかどうかということをお尋ねしておるのであります。つまり簡素化という見地から、先ほども申したのでありますが、結局は人民を対象とする行政なのでありまするが、それは別にこれは階段というものがない、複雑なものではない、今までやつて来た観光行政というものも第一義的に人民に接触して来ておるのでありまするが、他の一般行政とはよほど態様を異にしているところがあると思いますが、そのことをこれと切り離して考える余地はなかつたか、そのことはまた他の閣僚の諸君に特別に御説明になつて、十分御了解を得られるだけの素質があると考えておるのでありますが、大臣はいかにお考えになつておりますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 私は観光事業を非常に重要親しなければならぬということも同感であります。それから観光事業のやり方につきまして、その観光事業だけがほかの行政と切り離して違つたものだということは申し上げかねると思うのであります。今度行政機構の改革によつて官庁機構を片つぱしから拾いますと、実に多岐にわたつて種々さまざまなものが含まれている。要するに国家全体の生活に資するわけでありますから、あらゆるものが入つて来ていると思うのですが、観光行政だけが別なもの、だという―違つたものもありますけれども、これだけが違つていうということははつきり申し上げかねると私は思います。ただ問題はこれをやるために特別な局をつくるかどうかという具体的な問題になつて来ますと、これは十分検討して、観光局を設けたらいいという意見はあります。ありますけれども、今日においては観光ということの内容が各省にわたつている。たとえば厚生省で国立公園というものをやつている。こういうものは観光という点から離れては意味がないのじやないか。もし観光局をつくるのならそれを一体にすべきじやないかという、これは一つの例ですが、いろいろの問題がある。ですから、そういうものを十分検討して、かりに将来観光行政を統一するという場合にはこういうことも考えて行かなければならない。こういうような面もありまして、今回の機構改革では、観光局をつくるということは一応見送つたわけであります。観光行政を一つにまとめようということは共通な意識を持つておりますが、運輸省に観光局を置くということは、そういうわけで、今度は一応機構改革からはずされておるというわけで、御了解を願いたいと思います。

滿尾君亮自由党

○滿尾委員 これまた見解を異にするのでありまするが、私は運輸省に観光局を置いたということは、これは便宜上の問題だと思う。本質的な観光行政という上から言えば、どこに置くかということは相当研究の余地はあります。そのことは十分認めます。ただ私は本格的に、または実質的に、便宜的に1便宜の分量は運輸省に置いた方が多いというだけの問題で、それだけに観光行政は複雑多岐であります。しかし大臣が他の一般行政と観光行政というものが特別のかつこうのもの、だという御認識にならないのは、私の最も遺憾とするところであります。今度の行政機構の改革におきまして、各部門をそれぞれの分野においてみんな整理しなければならぬというふうにお考えになつたのであるかどうか、あるいはある意味においては、プラスがあつてもいいというお考えは出なかつたものであるか、どうか、その点をお伺いしたい。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 もちろん必要な部面につきましては、たとえば行政監察という制度も整えましたし、また保安機構を充実する、新しい経済審議庁をつくるといういろいろな方策を講じておりますので、現在日本にぜひ必要があるというものはもちろんある程度認めております。それからただいま観光の問題で、観光局を運輸省に置くというのは便宜の問題だとおつしやいましたが、お示しのように観光事業はいろいろな方面に関係しているいわゆる共管的な色彩が非常に強くて極端な人はそれでは内閣に持つて行つたらいいじやないか、総理府に持つて行つたらいいじやないか。こういうことになるのですが、各省にまたがつた仕事をどう整理調整して行くかということは、今回の行政機構の改革にはあまり取入れなくて、この次の段階で考えようという方針をとつておるわけでありまして、今回はそこまで結論がまだ出ておらなかつたということの方がよろしいかと思います。

畠山鶴吉自由党

○畠山(鶴)委員 私は突然参りましたので、よく事情がわかりませんが、ただいま滿尾委員の質問されたことに私は同感であります。先ほど来伺りておりますと、大臣の観光政策が必要だということは言うまでもない御議論でありまして、私も同感でありますが、そこにただ裏づけのないことがはなはだどうも物足りないような気がいたします。いつも私どもはかような面を申し上げておりますが、現在内閣に観光審議会がありますが、その成り行きがどうなつておるか、またはホテル、道路が必要だということがお言葉にありましたけれども、これらに対して裏づけがどういうふうにできているか。また現在の観光行政の部門をどこに置くかということについてもはなはだあいまいなので、重要であるけれども、今それまで考えていないということが、われわれどうも納得の行かない点があるのですが、この点にぜひ裏づけがしてもらえるならば、私ども一応納得ができると思うのですが、ひとつ御意見を拝聴したい。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 観光事業を非常に重要親しているということに対する裏づけという御趣旨でありますが、これにつきましては御承知のようにホテルの問題につきましては、ホテルのためにいる資金の供給というようなものにつきましても相当考えようじやないか、ホテルの建設の資金については、財政資金もある程度使えるようにしなければならないという議が政府内にはあるわけなのであります。その方向に今進んでおるわけであります。それから接収されておるものがあればなるべく解除してもらいたい。そうして日本側の手で経営して行くというような問題があることは御承知の通りであります。そうしてなるべくホテルをふやし、それからまたホテルの高くなつている一つの原因としてはいろいろと税金のような問題もあるので、これもひとつ研究しようということになつております。それから道路の問題につきましては、観光道路については御承知のように、ただいま議会で御審議中の有料道路に関連いたしまして、観光ルートが相当盛り込まれておる。有料道路でもいいから早く整備したいという各地の御希望がありまして、その線に沿つて初めて新しい制度といたしまして観光道路を入れておるのでありまして、その他政府といたしましては、この観光事業推進のために、外国にいろいろな出張所をつくるとか、あるいにそのために金を使うとか、いろいろな方向において―もちろん観光の関係者からごらんになりますと、十分とはお思いにならぬと思いますけれども、政府側としてはいろいろな手を毒して、観光事業の促進をはかつておる。問題は官庁をつくるということでありますが、官庁をつくるということは、これは事柄が多辺的で、各省に関連を持つておりますので、このつくり方につきましては愼重にやりませんと、かえつて害悪になる場合があつて、観光事業の発展に大きな阻害になつても相ならぬと思いまして、現在の機構のもとにおきまして、できるだけ各省が協力して推進をはかつて行くという態勢を望んでおる次第でございます。

畠山鶴吉自由党

○畠山(鶴)委員 どうも話の要点がはつきり私どもにのみ込めない点があることは、資金問題にしても、根本政策問題が確立しなければ、すべての線が出て来ないように思うのであります。しかし大臣としては、今はなかなか急にはつきりとはいろいろな関係でできないというお言葉でありますがごもつともな点も十分わかります。先ほど滿尾委員が言われたように、この際、この機会に観光部門を確立しなければ、国際親善とか、あるいは国際社会の一員とかいう点にも大きな問題が出て来るのじやないか。日本には結局人的資源と風光明媚よりほかに資源がない。これを活用して国策の経済を確立することが最も急務だと私は思う。たとえばえびのえさでたいをつるがごとく、これは国民一致した協力によつてこれが実現できるのじやないかというように考えておりますので、きようは時間がないようでございますから、また次の機会にお伺いしたいと思いますが、一応この点をぜひ大臣におかれましては御了承おき願いたいと存じます。これで私は打切ります。

江花靜自由党

○江花委員長代理 木村榮君。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 大臣時間がなくてお急ぎのようでございますから二、三点だけ……。今出ております保安庁設置法を見ますと保安庁の保安隊が土木その他の工事を引受けることができるといつたような規定がございます。そういうことに関連いたしまして建設省の方としては、御承知のように今度は保安庁は総理府の外局になつていますが、同じ国の行政機関である保安隊の方が土木工事を勇受けるといつたようなことに対しては、建設省のお考えはどんなものであるか。これを承つておきたいと思います。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 保安庁の方で、ある程度の工事ができることになつておりますが、ただいま予算的並びに定員の関係から申しますと、保安庁関係の仕事はほとんど全部が建設省でやるということになつております。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 それから営繕局で行いますいろいろな仕事の中で、保安庁の、特殊な建物の営繕」を加え」ということになつておりますが、この特殊な建物というと、どういうものがその範疇に入るのですか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 まだ特殊なものが何と言うことははつきりきまつていませんが、保安庁というものの性質からいいまして、普通の文官官庁と少し性格を異にしておりますから、特殊なものが生ずる可能性が多いのでありますので、制度としてそういうものを設けた。こういうふうに御了承願いたいと思います。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 それから行政協定にも関係のことでございますが、国がいろいろな計画を立てて、都市計画あるいはまた河川、道路、そういつたふうなものの計画を立てます場合に、今度のアメリカとの行政協定における問題、それからまたこの間大橋君の話を聞きますと、保安隊の演習地は大は、三千町歩ないし四千町歩、小ぽ五、六万坪というふうなことを言つておる。これを聞きますと、相当な所が予備隊の演習地といつたふうなことに現在使用されておりますし、将来ますますこれが拡大する傾向にもあります。そういうことと関連いたしまして、あなたの方でお立てになる国土計画というものと、予備隊なんかが考えます演習地といつたふうなものの調節は、将来十分とつて行かれる方針であるか、それとも保安隊優先で、建設省がいろいろ計画いたしますようなことも、それが国の建設計画の上からきわめて有望なことであつても、アメリカの要請並びに行政協定、その他の関係によつて、保安隊の演習地の方が優先する。こういつた場合もあると思うのですが、そういつたふうなものとの調節といいますか、そういつたことは何か具体的に御検討なさる仕組みになつておりますか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 今までのところは、国土総合開発計画との関係において、予備隊の演習地が問題になつたということを私まだ聞いておりませんが、もしそういうことがありましたら、十分相談をしてやつて行きたい。こういうふうに思つております。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 時間がございませんから、きようはこのくらいでやめますが、最後にお聞きしたい点は、先ほど来観光の問題が論ぜられております。ところが御承知のように、この前前の国会では、やれ別府温泉何とか観光法だとか、あるいはまた国際観光都市法とかいうようなものが十何ぼもできまして、これが予算の関係のないものではおつたが、そういつたふうなものができまして、そうしてその後は一向問題にならない。国際観光都市といつたところで、今度は予備隊が設置されて、まつたく演習地になつてしまう。こういう珍現象が起つて来るわけなんであります。そういつた点は、一体将来建設省としてどのように御調整なさる御方針であるか。これは大事なことだと思うのです。さつき共産党は観光には反対だというようなこともあつたのですが、われわれは何も観光そのものに反対するのではないけれども私の生れ故郷の松江なんかも、国際文化観光都市として、ラフカデオ・ヘルンがいました有名な文化都市ということで、そういうふうなことになつております。ところが私が実際帰つてみますと、人口七万のような小さい町にも、パチンコ屋が五十何軒もある。私どもはパチンコ屋やパンパンが氾濫するような状態にしておいて、しかもさつきドライヴ道路の話もございましたが、農村の方々が肥料を運搬する、あるいはまた米を運搬する。こういうふうな道路はでこぼこにしておいて、まつたく産業道路といつたものは放置しておいて、ただ單に外国の連中が自動車に乗つてふつ飛ばすというふうな道路は優先的につくるというような観光法に対しては反対なのであつて、国民がすべて生活が安定し、向上して、そしてまた町からはパンパンが一掃される―東京の町を見てごらんなさい。パチンコやパンパン、エロ・グロ映画ばかりで、こんなところを観光都市ということは日本の恥さらしだと私どもは考えております。従いましてそういつた点を是正いたしまして、ほんとうの意味の日本の古来の風俗、伝統的な日本の歴史の上から見ましたいろいろな各地の問題、こういつたものをほんとうに日本のうるわしい姿として見ていただく観光ならば、私どもは一向反対ではないわけなんですが、現在の政策を見てみますと、それとは逆のような方向で、温泉街に行つてみればパンパンばかりパンパンを見に来てもらうようなことでは、日本がかえつて外国の方々に逆にばかにされる。こう考えますから、こういつた現状に対しての観光問題に反対しておるのであつて、自由党の諸君はいささか誤解をされておると思いますから、この際一言釈明しておきます。これは蛇足であつて、さつき私が申し上げました観光計画とか、あるいはまたそれと見合う予備隊なんかの調整を将来どのような方法でおやりになる方針であるか。その点承つておきたいと思います。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 ただいま御指摘の問題は、大体地方的な問題ではないかと思います。そういう問題につきましては、問題が起りましたときに関係者におきまして、十分相協力いたしまして善処いたしたいと考えております。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 そういつたふうなものを調整いたしますのには、何か委員会でもございますか。それとも次官会議とか、各省の連絡会議といつたふうなものでおやりになるのですか。

野田卯一自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 これは具体的な問題として、現地で関係者が話し合うことから問題がスタ―トすると思います。まだ私どもはそういう問題はよく聞いておりませんが、将來起ればいろいろの段階において処理されるだろうと思います。

江花靜自由党

○江花委員長代理 本日はこの程度にいたし、次会は明後月曜日午前十時より公聴会を開きます。  これにて散会いたします。     午後零時四十一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗