内閣委員会 第9号
- 発言数
- 79 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1952/03/26
会議録
○八木委員長 これより会議を開きます。 本日は海上保安庁法の一部を改正する法律案について提案理由の説明を求めます。
○村上国務大臣 ただいま提案されました海上保安庁法の一部を改正する法律案につきまして説明をお聞取り願いたいと存じます。 今回改正せんとする内容は、海上保安庁の一般機構の改正と、それから海上警備隊の設置との二つに大別することができると思うのであります。 まず海上保安庁の一般機関関係の改正について御説明いたしたいと存じます。 海上保安庁におきましては、現在約一万3千の人員と約五万トンの船舶とを持つておりまして、また沿岸各地に多数の航路標識を施設しております等の関係から、これらに対する経理、補給関係の事務は、仕事の性質上きわめて複雑かつ尨大でありまして、また迅速なる処理を要しますために、総務部におきまして、組織、庶務、人事などの事務と一緒に処理しますので、その的確な遂行が困難な現状にありまするので、このうちから経理、補給関係の仕事を分離いたしまして、これを専門に掌理するために経理補給部を設置いたしたいのであります。 またわが国は終戦以東航空機の保有を禁ぜられておりましたが、沿岸の哨戒等のために巡視船と軽航空機とを併用いたしますれば、互いにその短を補つて十分な業務の遂行を期し得られまするので、かねてよりその保有を希望いたしておつたのでありまするが、平和条約の効力発生とともにこれを実現することといたしたいと考えまして、必要な規定を海上保安庁法に加えたいと思うのであります。 そのほか従来ややもすれば海上保安庁の次長、警備救難監、この相互間の権限につきまして、やや明確を欠いておりましたので、その所掌事務を改正いたしまして、いわゆるアドミニストレーシヨンとオペレーシヨンとの機能の調和をはかりますとともに、海難審判理事官の所掌事務を、これは検事の事務に当るものでありますが、その特殊な性格に適するように、全国的に統轄せしめるための機関として海難審判理事所を設置することといたしまする等、所要の改正をいたしたいのであります。 次に海上警備隊の設置についてお聞取りを願いたいと存じます。申し上げるまでもなくわが国は四面海に取囲まれておりまするので、海によつて生活する国民の数はきわめて多いのであります。海運業、水産業等はわが国の主要な産業の分野となつておりまするが、その反面におきまして、海はわが国が外国と接触いたす唯一の場所であると言い得るのみならず、前大戰の結果外国領土が近接することとなりましたために、密輸入、不法入国などによりまして、海上の秩序を乱されることもまたはなはぜ少くないのであります。従いまして海上において人命、財産の安全を保護して、平和産業の発達に資しますことはきわめて必要であります。これとともに海上の治安を確立いたしまして、犯罪その他海上の秩序を乱すような事態の予防、また鎮圧を行いますことは、国といたしまして当然果さなければならない責務と信ずるのであります。海上保安庁はかような責務を達成いたしまするために設置せられまして、今日まで約四年を経過いたすのでありまするが、平和条約の発効とともに完全な主権国家といたしまして、みずからの手によつてわが国の沿岸水域における安全と治安とを確保いたして参りますためには、今日の物的、人的設備では力が足らない憂いが多分に存するのであります。すなわち海上における天災、また相当大規模な災害及び重大な秩序の欄乱筆に対しましても、緊急対処できるようにいたしますためには、集団訓練を施した機動力のある海上予備勢力が必要となつて参るのでありまして、これがために海上警備隊を設置いたしまして、みずからの手によつてでき得る限りの態勢を整え、そうして瞳家としての責務を果すことといたしたいのであります。海上警備隊は、海上における人命及び財産の保護並びに治安の確保のための緊急の必要があります場合において、海上において必要な行動を行うための機関でありまして、その任務は、海上保安庁の所掌事務の範囲内にもちろん限られる次第であります。 海上警備隊は、総監部及び若干の地方監部をもつて組織されますところの海上保安庁の附属機関でありまして、その職員の定員をとりあえず六千三十八名といたしまして、海上警備官その他の必要な職員を置くことといたしたのであります。 海上警備隊の職員は、一般の行政機関に勤務します職員と異なりまして、その職場は海上にあるのでございますが、陸上の勤務者につきましても、原則として一定の宿舎に居住して常時勤務する態勢にあるものでありまして、またその職員は一定の年齢に達しますれば停年制をもつて退職しなければならないなど、特殊の勤務條件に服するものでありますので、これを国家公務員法上の特別職といたすことによりまして、国家公務員法の適用を除外して、これにかわるべき所要の人事管理に関する規定を本法に設けたいと思うのであります。 すなわち海上警備隊の職員の任命権者、欠格条項、階級、任用、叙級、分限、懲戒、服務等に関する規定を設けますとともに、職員の意に反する処分に対しましては、公正審査会への審査請求の道を開きます等、国家公務員法の精神にのつとりまして、海上警備隊におきます勤務の特殊性に適合した諸規定を設けんとしておる次第であります。 また海上警備官に対しましては、海上におきます職務執行上の必要性にかんがみまして、海上保安官に準じて立入検査権、武器の携帯及びその使用を認めますとともに、刑事訴訟法上のいわゆる緊急逮捕権限を與えまして、職務執行の万全を期したいと存ずる次第であります。 なお海上警備官のうち、部内秩序維持の職務に従事いたします者に対しましては、必要な限度の司法警察権を與えまして、海上警備隊の内部規律を維持して、厳正な職務の執行に資することといたしたいのであります。 最後に、海上警備隊の職員に対しましては、一般の国家公務員法の例にならいまして、労働関係法規の適用を除外いたしますとともに、その船舶につきましては、船舶の構造なり、運航の特殊性から船舶安全法また船舶職員法の適用を除外いたしまして、またその移動無線局につきましても、同様の理由によりまして、電波法の一部の適用を除外いたすことにしたいと思います。以上申し述べましたところが海上保安庁法の一部を改正する法律案の提案の理由のあらましであるのであります。何とぞ愼重御審議くださいまして、なるべくすみやかに御可決賜わりますようにお願いいたします。
○八木委員長 質疑は次会にこれを行います。 ―――――――――――――
○八木委員長 次に行政機関職員定員法の一部を改正する法律案、経済安定本部設置法等の一部を改正する法律案、外務省設置法の一部を改正する法律案、農林省設置法等の一部を改正する法律案、文部省設置法の一部を改正する法律案、及び総理府設置法等の一部を改正する等の法律案の各案を一括して議題といたし、順次質疑を行い、討論の後採決に入りたいと思います。以上の各案についての質疑は通告順によつてこれを許します。今野君
○今野委員 ただいま議題となりました問題について、今までの委員会でも非常に急がれる理由として、どうしても四月一日から実施せねばならないもので、いわゆる年度末的な調整的な意味を持つたものであるから、できるだけ早くということでありました。しかしながらこれをいろいろ検討してみますると、ただいま出ました海上保安庁法などはもちろんでありまするが、その他においてもどうもさような軽い意味のものとは受取れないものが混入しておるように思われるわけであります。たとえば文部省設置法の一部を改正する法律案などの場合においては、ユネスコ活動に関する法律の施行に俘つて、文部省の内部部局で処理すべき事務を規定するという趣旨の項目があるのでございまするが、このことについては文部委員会に問い合せたところが、この法律はまだこれから審議を始めるところである、ここでは「法律の施行に伴い」となつておりますけれども、これから始めるところであるということになつておる。それをきよう上げるかというと、必ずしもきようでもない、こういう話なのです。そうしてみると、もしここでもつてきよう機構の点についてきめてしまえば、予算もきまり、機構もきまつたんだから、これはどうしても何とかせなければならぬというようなことで、つまり文部委員会における法律案の審議に対して、非常に大きな影響を與えることになるわけであります。本来なら、ここではそういうこまかい中身については論議しないで、文部委員会でもつて十分論議が行われて、しかる後にこちらは機構の問題を片づけるというのが、この委員会の任務であろうと思うのでありますが、どうもそうも行かないような部面も出て来るわけであります。そのほか文部委員会関係のものでは、高等学校の職業関係の教科用図書の編集並びに改訂を文部省で行う、つまり国定教科書の件でありますが、こういう大問題については文部委員会できようようやく上るのです。こういうようなわけで、四月一日から実施する調整的な意味を持つたものであるということに対して、多大の疑義なきを得ないわけであります。これでは私どもとしてどうも、こまかされているような気がする、ばかにされているような気がするわけであります。こういうようなやり方、つまり本来なら法律が先にきまり次に機構がきまつてそれから定員、予算、こういう順序が当然であります。これは昨日も申し上げたのでありますが、ちようどそれが逆になつておる。予算が先で、次が定員、次が機構、それからものによつてはこれから初めてどうい仕事をするかという法案、こういうとになりますと、ちようど昨日申しことを繰返して言えば、家を建てるに屋根をつくつて、柱をつくつて、床張つて、それから土台をつくる、こういうようなさか立ちしたやり方になる。こういうことは国会内の秩序を乱すのみならず、行政全体としてもそういう気持でもしやつて、おるとすれば、これは結局官僚独善のフアッシヨ的なやり方を誘致する非常に重大な綱紀問題であるとわれわれは考えるわけであります。従つて本日審議します各案について、はたして法律関係がどうなつておるか、それからそれが四月一日を期してどうしてもやらなければならない点であるかどうか、その点について十分納得の行く説明を各案についてひとつしてもらいたいわけです。
○八木委員長 今野君に申し上げますが、各案について今まで順次説明が済んでおりまして、建前としては四月一日より施行を期待して説明を聞き、審議に入つておる次第でございます。今又部省の例をとられましたが、文部省なら文部省について質疑を行い、農林省なら農林省について質疑を行うというように進行していただきたいと思います。なおちよつと申しますが、文部省については、御指摘のように問題もあるようですから、問題のない他の一括議題といたしました農林省、外務省、総理府本府等に関しまして御質疑がありよすれば、その方からお進め願いたいと思います。
○今野委員 それでは順序を追つてやることにいたします。きのう質疑を途中でもつて打切つた経済安定本部の問題から先に入ります。 昨日は一般的なことについてお伺いしたのでありますが、このくださつた資料、「価格統制の推移及び物価庁の構の沿革について」というところを見ましても、だんだんと物価庁なるものが減つて来ておる。今回それを内局にすることによつて決定的な段階に来るわけです。内局にするとその物価庁としての独自性といいますか、物価庁として、たとえば見解を発するとかその他のことができなくなるわけでありまして、経済安定本部長官の名による見解の発表以外はわれわれとしては聞かれなくなるわけです。そこでたとえば昨年は電力料金値上げの問題のときに、われわれとしてはまだ不十分だとは思いましたが、物価庁としての見解を聞くことができた。今後はそういうことはもうできなくなる、こういう実際問題があるわけであります。内局にすることによつて、独自性がなくなると私どもは見ておりまするが、その点ひとつはつきりお答え願いたいのです。はたしてそうであるかどうか。
○渡邊(逸)政府委員 現在物価庁は経済安定本部の外局になつておるので、ございまして、これが内局に組織がえされましても、物価行政の総合機関たる職能はかわり炉ないと存じております。
○今野委員 そのことは昨日もお伺いしたのです。物価行政というものが、全体としてなくなるわけじやない、これはもう内局になつても同じだ、これはよくわかるのです。私がお伺いしている点は、これはごく常識的ですけれども、たとえば物価庁としての見解の発表とか、そういうような独自の活動ができるかどうかということです。
○渡邊(逸)政府委員 物価庁というものがなくなりますので、物価庁としての見解の発表は、今後ないわけでございます。安定本部物価局としての意見の発表ということになります。
○今野委員 しかしこの内容をいろいろ見て参りますと、結局物価庁長官という字句を至るところ経済安定本部総務長官ということに改めて来ているわけです。そうなりますと、この長官としてのいろいろな見解が発表される場合は、当然長官としてなさるようになると思うのですけれども、その点はいかがですか。
○渡邊(逸)政府委員 経済安定本部総務長官から委任された権限の範囲内であれば、物価局として意見の発表ができると思つております。経済安定本部の他の局に関係のある事項につきましては、御指摘のように総務長官の名において発表することになる、そういうふうに思います。
○今野委員 今まではその関係は一体どうであるか物価庁の所管事項に関係することですね。それについては当然物価庁長官としての見解を発表することができたと思うのですけれども、どうですか。
○渡邊(逸)政府委員 現在において物価庁長官は経済安定本部総務長官が兼任いたしておりますので、重大なる事項については、物価庁長官が、経済安定本部総務長官の資格と兼ね合せて、その間矛盾がないような意見の発表をいたしておる次第でございます。
○今野委員 今のところは兼任しておるということでなくて、兼任が本筋なんですか、どうなんですか。
○渡邊(逸)政府委員 設立以来兼任となつております。
○今野委員 どうもたいへん私の不明で失礼いたしました。しかしながらこれは一、二の問題ではない物価庁全体の総意が出て来るときに結局この長官の名前でもつて出て来るわけでありますから、その点については昨年の電気料金の場合のようにともかくも一応権威のある意見が発表されるわけです。しかしながら今度のようなことになると、電力料金の問題と、その底にひそむ石炭の問題、その他各種の問題が今後起り得るわけでありまして、そういうような場合に、この物価関係の行政ということが、他の制肘を受けないで、独自に見解を発表して、そうしてこの国民の動向をきめる上に非常に大きな役目をする、こういうようなことが行われないとするならば、その点はもう非常に遺憾といわなければならないのです。こういうように内局にすることによつて得るこの利益というものが、はたしてどこにあるか、その点はこの説明を聞いてもわからないのでありますが、失うところのものは確かにそういうふうにあると思われるわけです。それをなぜこの際延期しないかということになるわけですが、もう一度その点をお答え願いたいと思います。
○渡邊(逸)政府委員 物価庁は設立の沿革といたしまして、統制価格を決定することをおもな任務といたしておつたことは御承知の通りと思いますが、その統制価格を決定する事務が非常に少くなりました今日においては、少くともその外局としての存在の理由は非常に薄くなりましたので、機構を縮小するという意味において内局になる次第でございまして、昨日も申し上げましたように、内局に組織がえする期限を、国会において昭和二十七年四月一日以前というふうにお定めになりましたので、その規定に従つて編成がえをするわけでございます。特に物価庁として積極的な理由があつて、内局に編成がえするわけではないのでございます。
○今野委員 そのくらいにしたいと思います。ただ言つておきますのは、やはりこの前に国会においてきまつたからというお話でございます。今回も国会においてきまつておることであるからというお話があつたのでございますが、やはりそういうふうに国会にみんな責任をなすりつけることは卑怯だと思うのでありまして、もう少し自信を持つた行政をやるようにしてもらいたい。現に物価の問題が、家賃の問題にせよ、電力の問題にせよ起つて来ておる。そういうときにそういうことでは国民の公僕としての役目を勤め得ないのではないか、こういうように考えられる、もつと積極性を持つてもらいたい、このことを特に望んでおきます。(「それは逆だよ」と呼ぶ者あり)いや、私の申します意味は、きめるのは国会できめる。しかし国会から意見を徴されたときに、それは国会できめたことだから、国会の方で考えたらよいでしようということは不都合だと思うのです。 それから次に農林委員会関係、農林省設置法の一部を改正する法律案についてお伺いしたいのです。この農林省の設置法の一部改正についてはよく事情がわからないので、昨日農林委員にお話したところが、農林委員会でこれは合同審査をする申合せをしたと、こういうふうに承知しておるのですが、その合同審査の申入れはあつたのかなかつたのか、その点をまず委員長にお伺いしたいと思います。
○八木委員長 お答えします。先ほど農林委員長と会見いたしまして、昨日の申合せは撤回して、質問があれば委員外の発言を求めるから、委員外の質問に応じてもらいたい、こういうことでございました。まだ別に発言者の要求もありません。
○今野委員 そうすると、その申合せはきのう行つたということでありますか、きよう委員会があつてそういうことにきまつたのですか。
○八木委員長 農林委員長のお話でございました。
○今野委員 もし委員会が開かれないとすればそういうことだと、ほかの委員も十分そのことを了知していない。従つてここに出席して来ないということになると思います。だとすれば、やはりこれは審議を一緒にやろうといつたそういう申合せを躊躇することになるわけでありまするが、その点は内閣委員長の責任ではないと思いますが、ひとつ便宜をはからうようにもし手が盡せたら盡していただきたい。
○八木委員長 農林委員長も事前に了解が済んで、今私が申し上げたような言明をなすつたことだろうと思います。農林委員会も開かれておることと承知しております。質疑を続行してください。
○今野委員 それでは、私も実はわからないことばかりあるのでお伺いするのですが、第二の水産庁設置法の一部を改正する点であります。その中で、日本海区水産研究所の位置を七尾市から新潟市に移すという問題があるのでありまするが、私の承知しておるところでは、七尾の水産試験所は前に末廣博士がおられましたが、非常に多くの業績をあげ、それからまた非常に水産試験所としては好都合の場所であつたというふうに聞いておるのですが、大体水産試験所としての的確な場所というのは、その地形とかいろいろなことでおよそきまつて来るわけであります。ところがこれを新潟市に移すということですが、新潟市は、私はいろいろな魚族とか、いろいろなものをうまくとらえることやその他の点については今までの試験所あるいは研究所の観念からすれば、むしろ不便なところではないかというふうに思われるのですが、ひとつ水産研究所なるものの実態実際に仕事がこういうふうにかわつて来たからここに移した方がいいのだ、こういうような点がもしありましたらお教え願いたいと思います。
○渡部(伍)政府委員 七尾から新潟に試験所を移しますのは、七尾の試験所としての試験の範囲がだんだん広くなつたとか、設備を拡大しなければいかぬということで、七尾では都合が悪くなりましたので新潟の方に移すのであります。具体的に一例を申し上げれば、七尾の試験所では水が非常に遠方まで行かないととれないのです。そういう不便がありまして、新潟に移すことになつたわけであります。
○今野委員 最近北海道その他においていろいろ視察して来た人の話でありまするが、それによりますると、最近漁船にレーダーをつけろということをいわれておる。これは相当強硬な漁業をやるんじやないか何か武裝船団を組んで漁業をやるとか、あるいはそういう武裝船が、さつき海上保安庁で海上警備隊ができるそうですが、そういうものにすぐ連絡して、ただちに戰闘行為か何かできるような――そういうことにするためか何か知りませんけれども、とにかく漁船にレーダーをつけろ、そしてレーダーの基地を設けておる、こういうことを聞いておるわけであります。そういうことになりますると、やはりこれは穏やかじやないと思うのです。平和産業だなんて海上保安庁のところでうたつておるけれども、平和産業どころではない。これは戰争産業になつてしまう。こういうふうに思うわけですが、そういうようなたとえばレーダーの基地として利用できるということからすれば、それはむろん七尾より新潟の方がよろしいだろうということにもなるわけであります。この試驗所にはレーダー裝置とかそういうものをこれから設けるのかどうか、そういう点などもお伺いしたいと思います。
○渡部(伍)政府委員 漁船にレーダーを備えつけるという問題は、これは船全体の問題でありまして、船の海難を防除するという趣旨が非常に大きいのであります。それから非常に進歩をしておりまするレーダーは、電波を発するのは主として燈台のようであります。ただ電波だけを発して、その電波を船でキヤツチして、それによつて霧中であろうが、雨中であろうが、暴風雨のときであろうが、その船の位置を確認しまして、それによつて災難をのがれ得るというふうなことが非常に発達して來ておるのです。そういう意味からのが非常に大きいと思います。新潟に試驗所を移すのは、そういうレーダーと関係があるのでは全然ありません。
○今野委員 ただいまのお話で、これらのレーダー裝置をつけるということは、なるほど海難防止にならないことはないです。たしかに東京湾その他でもそういうようなことが大いに役立つということは、すでに東京湾の口などで言われております。しかしながら実際問題としては、それをつけることは費用もかかつて容易なことではないのです。よほどの理由がなければなかなかつけられない。それでもう北海道などでは、そのために小さな漁業家は悲鳴をあげて、これではもう漁業が続けられない。レーダーをつけなければ許可せぬとか許可するとか、こういうようなことでは、とてもやりきれぬ、こういうような問題が出て来ておるので、これは單なる海難防止というようなことではない。これはあつた方が大いによろしい。けれどもそれほど強制的にやらせるほどの重大な問題とは考えられないわけです。そういうふうなことから考えますと、やはり何らかの軍事的な意味を持つのじやないかというふうに疑うのは、これは当然だと思うのであります。今の説明ではよくわからないのですけれども、もし説明がありましたら説明していただきますし、そうでなければけつこうでございます。
○野原政府委員 今野委員は何か非常な誤解をされておるようでありますが、レーダーをつけることは、あくまでも安全航海、海難防除のために、できるだけそういう施設をすることが好ましいということになつておるのでありまして、決してこれは強制的につけろというようなことではないのであります。あくまでも安全航海のためにやるのであつて、ましてやそれが何か仮想敵国でも向うにまわして、何か軍事的な意図でも持つておるのではないかというふうなことを考えることは、はなはだこれは奇怪千万のことでありまして、農林省としましては絶対そういうことは考えておりません。
○今野委員 ただいまの点はその程度にいたしまして、最初のところで、「動植物検疫所を植物防疫所と動物検疫所に分離したこと」、というのがあります。その理由として、この植物や動物の輸出入等に伴つて業務が非常に多くなつたという話でありまするが、これは世上によく言われている、たとえば何とか病というのがありましたね。それからいろいろな害虫が来る、こういう問題でございますか。
○渡部(伍)政府委員 そうであります。菌核病とか、アメリカシロヒトリとか、いろいろな病気が最近たくさん来ておる。それからこの間新聞に出ておつたのではらくだのQ熱というのですか、そういうのがあります。
○今野委員 そういうものについて、何か法律を改正してそういうものがなくなるようにするということでありまするが、今までのそういうものによる被害状況、これはおわかりでしようか。
○渡部(伍)政府委員 動物及び植物の検疫の法律は、これはずつと古くからあるのでありまして、しかもこれは農作物なり家畜に対する影響が非常に大きいのでありまして各国ともがんじがらめの条約等によりまして、検疫制度をやつておる。たまたまこの前の戰争の末期から貿易がなくなりまして、非常に範囲が縮小されておつたのでありますが、貿易がもとに帰るにつれまして、事業分量が非常にふえて来ておる。新しい病虫としましてはアメリカシロヒトリ、それから先ほど申し上げましたこれはまだ蔓延するおそれはありませんが船が入つたとき発見したのですが、らくだのQ熱。アメリカシロヒトリなどはもう相当蔓延しまして、春になると、この二、三年前までは宮城のそばの街路樹を全部食い荒らしまして、DDTを散布している光景をごらんになつたと思いますが、そういうのがあります。毎月検査の報告が来ておりますが、被害の統計についてはただいま資料を持つておりませんが、必要であればあとでお配りいたします。
○今野委員 それでは戰前はどうだつたのでしようか、そういうものがやつぱりどんどん来て、被害が多くなつていたのでしようか、それともそいつは完全に防渇できていたのでしようか。もし戰後にそういうことが特に起つて、なかなか防渇できないとすれば、これは重大事だと思うのですけれども、その点はどうなんでしよう。
○渡部(伍)政府委員 これは戰前からいろいろ病気があるのであります。たとえば牛につきましては、朝鮮から来た病気があります。それから穀物については象虫の関係、そういうものが入つて来たこともあります。外へ出した例としましては、アメリカに温州みかんを出しまして、アメリカの一州の柑橘樹を全部焼き拂わした、これはアメリカの措置でありますが、そういうふうに非常に恐しい病気は新開地に入ると蔓延する率が多いのであります。そういうようなものを事前に入らないところでとめたい、こういうのであります。
○今野委員 それで大体わかりましたが、そうするとそういうところでもつて病氣があるということを発見された場合には、そのものは一体どう処置するか、たとえば日本の櫻を持つて行つたら、やつぱり何か虫がついているというので、全部送り返されたという話もあります。しかしながら一方において、たとえば一旦買つたものはなかなかそれができぬ。何か新聞でもつて紙を買つたら、みんなひどい、寸法も合わぬそれから穴が方々あいているようなものをよこしたしかも非常に高くよこした。そいつは何か係争事件になつておるようですけれども、なかなかそういうものは解決できぬというようなことがあるようですが、今後食糧その他にそういう有害なものがくつついておるという場合、そいつを受取らぬで送り返すということがどこの国に対しても、アメリカも含めて、できるのかどうか、この点をひとつお聞きいたします。
○渡部(伍)政府委員 それはケースによつていろいろ違いますが、結論を申し上げますれば、来てそういうものがついておれば焼却とか、廃棄処分をすることになつております。その前に大体どこの国にどういうものがあるということはちやんとわかつておりますので、一番やさしいのは、向うの輸出のときの検疫の証明が条件になるとか、あるいはたとえばアメリカからばれいしよを入れるということは全然禁止して入れないというふうに、商品について、こういうものはこいうことをしなければ輸出許可がないということは、ちやんときまつておるのであります。それによつて、なほその上で入つて来たものは、病妻虫が発見せられますならば、燻蒸で済む程度であれば燻蒸する。それでなければ廃棄する。こういうふうな法律の建前になつております。
○今野委員 その場合の経済的な負担はどつちが負うことになつておりますか。
○渡部(伍)政府委員 経済的な負担は、そういう法律の前提のもとに商契約ができておりますので、たとえば先ほど例に引かれました新聞紙の質が悪いというふうな問題とは全然違いまして、検疫法によりまして、その損害の負担は、輸入した者、あるいは輸出を申請したものであれば、輸出した者の負担になつております。
○今野委員 そうすると、この間の麦角病というやつですね。あの場合にはどう処置なさつたですか。それで実際にあれが少し多いというと、ことによると命にかかわるというようなことも新聞に書いてあつたのですが、ああいう問題に対しては、その損害はどう処置したか。またその損害はどんなふうに処置するのかということをお伺いしたい。
○渡部(伍)政府委員 麦角病の場合は、なるほど発見はされました。しかし非常に少いのであります。〇・〇〇三%というような程度でありまして、この程度であれば人畜に被害がないということで、処置は済みました。〇・〇〇三%でありまして、あれだけ拾い出して集めると写真にあるようになりますが、ほんのわずかで、被害がありませんでした。
○今野委員 そういうのはやはり蔓延するおそれはないわけですか。つまり、貯蔵したりなんかしておつて、その間に……。そういうものは、検査当時、検査は全部にわたつてやつたのではないと思うのです。おそらく抜取り検査で、一部について行つたのだと思います。が、そうすると〇、〇〇三といいますけれども、それの信憑度がやはりまた相当幅があるわけです。そうなればやはり一体そういうもの、が多い場合には、袋によつて、またところによつて多いことがあれば、それは非常に危険なことにもなるかもしれない。それから、そういうものが時間を置いた場合に広がるというようなことはないか、そういう心配もあるわけです。この点についてもお伺いしたい。
○渡部(伍)政府委員 お話のような点がありますので、非常に愼重を期しておるわけです。それであの問題が発生したときは、荷口がきまつておりますから、ほかの荷口は発見されないで、その荷口で発見されたので、その荷口全体について精密な検査をやりまして、この程度ならば被害がないということで、しかし一般の食糧配給にはならないで、加工に向けるというようなことでやつたと思います。これは物によつて、検査の技術の問題もありまして、たとえば物によつては、一ぺんこの圃場で植えてみて、一年待つてやる。あるいは圃場も特別の隔離された圃場で栽培した上で、よしとならなければ許可しないというようないろいろな物によつて検査技術のこまかい規定がありまして、遺憾のないようにしております。
○今野委員 ともかくそういうものがまざつている不良品をよこすということは、非常な大問題だと思います。それによつてやはり現実に損害もあるわけです。そういう損害に対してはどういうように処置しておるか、その点もお聞きいたしたいと思います。
○渡部(伍)政府委員 これは輸入業者の取引契約によりまして、積出地に対してクレームの要求になつておると思います。
○今野委員 最後に。農林省設置法の一部を改正するとここにありますが、この件についてさつき言つたようなさかさまの問題はありませんか。つまり法案がまだ未提出のものと関係があるということはありませんか。
○渡部(伍)政府委員 ありません。
○今野委員 次に外務省の設置法についての問題でありますが、ここに国際協力局の事務の改正ということがございます。今までの占領下に場おける業務からそれでない業務にかわつて行くのだというふうになつておりまして、たとえば「国際行政に関すること」と書いてありますが、これは一体どういうような問題であるか技術的な云々と書いてありますが、実は今度の行政協定もやはり技術的な云々ということだつたのですが、参議院でも大問題になり、こちらでも大問題になつたように、私どもの見解としては、多分に条約的なものであると思うわけでありますが、こういう技術上の問題ということの範囲は、一体どういうものであるか。たとえば具体的にいつて、今の行政協定なども、あるいは今後できる国連軍に参加している諸国との協定というようなものも含むのかどうか。その点をお伺いしたい。
○大江政府委員 国際行政の技術的の面といたしましては、原則的には万国郵便条約あるいは国際通信条約というようなものに関しますこまかい技術的の事務をやるわけでございまするが、一体どういう範囲までそういうものに属するかという基準と申しますか、内規というようなものはございません。行政協定のお話も、ございましたが、行政協定に伴いますごくこまかい技術的の面は、やはりこの中に入るというふうに考えております。
○今野委員 範囲がはつきりしないというのですが、行政協定もたしか技術上のということをうたつてあつたと思う。今のお答えでははつきりしなかつたのですけれども、行政協定全体に関することは、やはりここで扱うということになるのですか。
○大江政府委員 やはり国際協力局で扱います。
○今野委員 伺いたいのは、行政協定はアメリカと日本との間のことである。ところがたとえば呉などに英濠軍が駐屯しておる。アメリカとの間における駐留関係はあるけれども、これは講和発効とともしりぞくのかと思つたら、かえつて最近になつて拡大しているということを現地から報告して来ているのおりますが、われわれとしてはどうもふに落ちない。そういうような場合は、国連軍の作戦基地化して、そのために講和条約とか何とかいうことに関係なく、いつまでも押えられることになるのではないかと思われるわけであります。そこで新聞などによりますと、そういうことに関してイギリスあるいはオーストラリアとの間に行政協定を結ぶの泥という話があるのでありますが、政府としてはやはりそうことを考えているのかどうか、お伺いしたいと思います。
○大江政府委員 今のお話のような考えでございます。
○今野委員 そうすると国際協力局というのは非常に重大なものになるわけですが、この重大な問題に対してここでは機構の問題だけが出ているわけでありますが、この国際協力局そのものについてほかに関係法案はあるのですか。この機構の問題だけで、そういうことをすべてやることをわれわれは承認するということになるのかどうか。これは本来ならばわれわれ、の方で十分研究してやらなければならぬのだけれども、あまり突然出されたので、ここで聞くわけです。
○大江政府委員 組織といたしましては、これによつて改正されます国際協力局で処理できる、こういうように考えております。
○今野委員 組織としてはそうだと思うのですが、そういう権限はいつ何によつて與えられているかということです。憲法によれば、条約の場合はむろんそういう権限はない。しかし条約に類似する、あるいは条約という名前がついていないだけだと思われるような外国軍隊の駐留という重大な問題、しかもアメリカの場合は安全保障条約とか何とかいうのが一応あつたわけですが、イギリスとの間にはそんなものはないのです。その場合にも、外務省だけの責任でできる、あるいは政府だけでかつてにできるということになると、これは相当問題だと思うのですが、その点をお答え願いたいと思います。
○大江政府委員 国際協力局におきましては、すでに締結せられました条約なり協定にありまする事項を実施するというだけのことでございまして、それ以上のことをやるわけではございません。
○青木(正)委員 簡単に二点ほど承つておきたいと思います。これは定員法の関係でありますが、私ども内閣委員会の建前といたしまして、定員がみだりに増員することに対しましては、常に多大の関心を払つておる次第であります。毎年々々一万人近くの人が新しくふえて来るのでありますが、今年度も新規増員が八千名からある。かりに年額二十万円といたしましても、十六億の国費の新1たなる増加ということになるのであります。そこで私どもは定員の増加につきましては、愼重に検討しなければならないと考えておるのであります。さような建前から見まして、今回の改正によりまして物価庁は内局となり、賠償岸は大蔵省、外務省に移しかえになるように、ある程度それぞれの役所の使命あるいは仕事の内容の縮小に伴つて内局に移管し、あるいは他にわかれるということになるのでありますが、それにもかかわらず定員の面におきましては、単なる組みかえでありまして一つも減少していないのであります。これにつきましては、おそらく次の機会に減員という問題も起つて来ると思うのでありますが、今回の改正におきましては單なる移しかえでありまして、何ら減員ということが取上げられていないのであります。行政管理庁の方におきまして新たなる機構改革問題を取上げまする場合に、それに偉いまして当然に定員の整理という問題も出て来ると思うのであります。さような場合には、そうした今回内局なりあるいは他に移される役所につきましての定員の問題をあらためて検討するお考えであるかどうか、その点を承つておきたいと思います。
○關説明員 御趣旨まことにごもつともでありまして、従来定員の改正につきましては、常に余分の増員が起らないように、また必要のなくなつた点についてはただちに削減するように処置をして参つたつもりでございます。今後とも御趣旨に沿うようにいたしたいと思います。
○青木(正)委員 それから農林省所管であります。新たに改良局の統計調査の仕事で、統計調査部で農林漁業に関する予測事業をやることになつて飾りますが、このために新たなる増員を将来必要とするようなことが起るかどうか、あるいはまたいろいろ統計調査事務の仕事の将来の見通し等に関連いたしまして、別に新たに増員せぬでもやつて行けるものであるかどうか、この点をお伺いします。
○野原政府委員 アウトルックの仕事が新たに加えられるわけでありますが、現在の統計調査部の定員の範囲内でその能率化をはかり合理化をはかりまして、アウトルックの仕事は進めたいと職えておりまして、定員の増加をする考えは持つておりません。
○八木委員長 今野君より一問に限り追加質問を行いたいとの申出があります。これを許します。
○今野委員 残つた点で総理府の設置法一部改正についてお伺いしたいのです。 地方行政調査委員会議をやめるということでありますが、最近地方行政の問題について非常に大きな疑いが各方面に起つて来ている。これは閣議でも何か決定したようですし、こつちへも出て来ているかもしれませんが、東京都なぞで区長を官選にする、こういう問題が出ている。これに対しては非常に大きな反対があることは御承知の通りです。ところが各府県でも市町村議会なぞの定員を減らすとか、あるいはまた市町村なぞについても将来民主的な公選をやめるんじやないかというようなことをいつている。こういうような、憲法にもあげてある公務員を国民が選ぶという基本的なことがだんだんと薄れて行く、逆行して行くような点が出て来ておるわけであります。この点は非常に重大な問題だと思うので、今度の地方行政調査委員会議の廃止が、そういう政府の地方行政全体に対する逆行的な施策の一部ではないかという疑いが十分にあるわけであらまん。この点に対して政府は一体地方行政全体に対してどういうふうに考えているのか、それをここで釈明してもらいたいと思う。
○菅野政府委員 地方行政調査委員会議の廃止は、提案の理由にも申し上げましたように、この委員会議の使命とするところは、国と地方公共団体との間の事務の調整配分をすることでありまして、その仕事は一応終つたのでございます。そこで今回廃止するのでありまして、地方制度全般についての審議ではないのでございます。そこで地方制度の問題につきましては、終戦以来のいろいろの体験上な票正すべきものがあるように考えられますのでこの点は愼重に考慮して逐次成案を得て行きたいと、考ております。目下政府の考えておりまするところでは、さしあたり必要な地方自治法の改正は不日今国会に提案いたしたいと思いまするが、根本的な改正につきましては別に地方自治制度全般について検討審議をするための特別な地方制度調査審議会というようなものをつくりまして、そこでもつて広く衆知を集めてりつぱな地方自治制度を作くりたいと考えておる次第であります。
○今野委員 今の問題は非常に重大な問題で、平衡交付金制度が設けられたときも一外国人の勧告によつてあんなものをやつたわけですが、さつそくに教育費問題なぞで困つたわけです。それで義務教育費の国庫負担を復活せよという声が非常に強い。地方の問題はたくさんあるのですが、その中で政府がとつておる態度は、やはり何でも官選にする、公選を官選に切りかえるという方向が打出されている。地方制度の問題については、実は国会で取扱うだけでは不十分なんです。地方制度審議会というようなものを内閣でやるだけでも不十分でありまして、各地方自治体の意見が最も正しく反映されるような民主的な方法でやらなければならないと思うのですが、その点については政府に対して今の行き方は逆行であるということを警告するにとどめたいと思います。 次は定員法の一部改正の問題でありますが、この問題は非常にたくさんの問題を含んでおります。たとえば運輸省関係でございまするが、ここでもつて航空関係の要員が相当ふえるけけです。しかし航空関係の問題は、今までも七割が極東空軍関係の業務を請負つやつておつたわけです。本来なら、こういう問題については費用は日本で持つべきではないと考えられるわけでありますが、そういうようなことがある。しかも極東空軍は三月一日から日本防衛空軍ということになつて来ている。そうすると、何か日本を防衛するための職事が行われておる、そしてそのためにわれわれの税金でもつて、いろいろな航空関係の気象観測とか、あるいは懐識の問題とか、そういういろいろな業務をやるのだ、これは自衛のためだというような観念が成り立つらしいのですけれども、われわれは局戦争しているという覚えはないわけなのです。そういう点について、今のような程度の日本の航空の状態、日本の国自身としてやつておる航空の状態に対してこのような今まで以上にこんなに増大することが、なぜ緊急に必要かそのことがわからないのです。その点をひとつ説明願いたい。 それから次に電気通信の関係でありますが、電気通信の問題については、これは政府も認められておるように、昨年末現在では、申込みの積算数が三十五万以上もある。そして電話がかからないのも東京などではおびた。だしいもので、昨年十月現在で、かかる率が四九%、二度かけて一度かかるのがやつとの状態というわけです。そして市外電話などについても、待ち時間とかいろいろなものが前よりも数倍かかつておる。こういう状態であります。こういうものを解決するということは当然お考えになつておるでしようが、今回の増員によつて、そういう方面の解決は、いつごろまでにどの程度進められるのか、その点をお伺いしたいと思うのです。われわれの今まで経験しているとこらによれば、やはり進駐軍関係の通信事務が非常に多くて、そのため日本の電信電話が肺癌状態に陷つている、事実はこういうふうになつていると思われるわけでありますが、今後そういう点がさらに強くなる。そのために国費を支出して、人員もふやすということになるならば、これは重大問題で、われわれとしては反対せざるを得ない。もつとけじめをはつきりしてやつてもらいたいるこういうふうに思うわけですが、その点についてはつきりした返答をいただきたい。 そのほか行政管理庁あるいは政府として答えていただきたいことは、われわれ各方面でもつて現在の定員や何かについて非常な苦情を受取つておるわけであります。たとえば労働省でありますが、労働省などは、労働基準監督署というのは、法律はできておつても、実際にはできないような予算と定員であるということに対して、非常な苦情をこうむつている。方々に労働基準法違反の事実があつても、それを調べること、ができないのだということを監督官は率直に述べております。これの数字もありますが、煩わしいから省略いたしますけれども、ともかく基準監督官というのは、同じところに勤めているわけに行かない。ところが一年中たつたつて、同じところを毎日毎日平均にまわつてもまわり切れぬ。それほどたくさんの事業場を受持たされている。旅費なども、北海道などで申しますと、一月について二日三晩の滞在しかできぬようなひどい状態である。こういうところにこそ人員を増してもらいたいというような要求がありますしそれからまた建設省関係などでも、これも今盛んに希望退職者を募つておるようでありますが、しかしこの希望退職者は意外に多いようです。多いにもかかわらず、何か事業関係がこのごろ軍事道路、あるいは警察予備隊の庁舎というところにかわつて来ているためか何か知らぬけれども、組合に圧迫を加えて、委員長以下四名の者を不当に首切つている。これは定員から言えば大した問題にならぬわけでありますが、そういう不当な圧迫を加える。こういうように人員が同じであつても、そのやる仕事が、国民のための住宅建設とかそういう方向から、軍事的なものにかわつて来ている。こういうようなことがあるわけでありますが、これは厚生省にもありますし、どこにでも出て来ている問題であります。こういうような問題に対して、行政管理庁として基本的な方針といいますか、それを率直に言つてもらいたいと思う、われわれはもちろんこれに反対でありますが、しかしながら政府として国民をごまかすのは、これはよろしくないと思う。やはりわれわれは再軍備の準備をしている、そのための人員配置をやつているのだ、こういう点を率直に言えば、まだ国民は考えようがあると思う。その点をただしたいと思います。
○菅野政府委員 運輸省、電気通信省のこまか技術的のことは、その省から説明していただくことにして、私の方から申し上げませんが、全般的に申しまして、たとえば航空の問題につきましても、あるいはまた電話電信の問題につきましても、今度の人員の増加というものが、あたかも駐留軍の仕事のためにいるようなお話でございましたけれども、そういうことは絶対にございません。むしろ独立後の日本政府に返されて番いろいろな航空監督権であるとか、あるいは独自の電信電話の拡張計画等に基いて、増員をするのでありまして、駐留軍のための仕事は行政協定の定めるところ、あるいはそれに伴う予算の定めるところ以外には絶対に出るものではないのであります。今回の増員が国民の税金によつて駐留軍の軍事的の目的のために奉仕するというようなことは、行政協定に定めてある限り、それ以外のもの、あるいは予算に定める以外のものは、絶対にないということを申し上げておきます。 それから最後の労働省とか、あるいは建設省等の定員の点について、不合理な点がある、これは政府部内のことでありまして、私ども常に定員の適正な配置ということについては、各省を督励して努力いたしております。従いまして労働基準監督局等でもつて、不当に仕事ができないというような予算、定員等につきましては、十分今後気をつけてこれを是正して行きたい、かように考えております。先ほどの御質問に、再軍備の準備をしているならば、しているということをはつきり言つた方が、国民のためにいいというような御意見がございましたが、政府は再軍備をいたしておりませんから、その点はつきり申し上げておきます。
○八木委員長 文部省設置法の一部を改正する法律案につきましては、さらに審議を続行することといたします。 ―――――――――――――
○八木委員長 この際行政機関職員定員法の一部を改正する法律案、経済安定本部設置法等の一部を改正する法律案、外務省設置法の一部を改正する法律案、農林省設置法等の一部を改正する法律案及び総理府設置法等の一部を改正する等の法律案の五法案については、質疑を終了いたしました。 そこでこれを一括して討論、採決を行います。討論の通告がありますからこれを許します。鈴木義男君。
○鈴木(義)委員 今委員長が列挙されました法律案については、多少こまかい点に意見がありますけれども、大体この法律の改正による定員の減縮、あるいは振りかえというようなことでありまして、特にわれわれの立場から反対すべき理由もないと思うのでありますから、賛成をいたしておきます。たださつさと、国会の審議を経ずして、ことに内閣委員会の審議を経ずして、もう與党が多数であるから間違いないという見通しのもとに、予算を組んでそしてちやんとできるだけにしておいて、あさつてから実行するんだからきよう通してくれというようなやり方はひとつなるたけ国会の審議権身尊重する意味において、お改めを願いたいと存じます。 なおただいまここに賛成をいたしておきましても、将来行政機構の根本的改革に伴つて、われわれはいろいろ調査研究いたしておることもありまするので、その際にはあらためてこれらの機構を再批判し、賛否を決するということがあることを、あらかじめ申し上げておく次第であります。今日御提案の範囲に関しては、賛成をいたしておきます。
○八木委員長 今野武雄君。
○今野委員 共産党といたしましては第一に、この内閣委員会における審議が十分にできぬ状態で、かくも多数の法案が押し通されるということに対しては、強い不満と、従つて抗議を申し立てるものであります。このようなさか立ちしたやり方、つまり民主主義をさか立ちしたものはフアツシヨである。そういうフアツシヨ的なやり方をやろうとするほんとうの意図は、一体どこにあるか。これは行政協定をああやつて強引に通してしまつた、このことにすでに現われており、そしてその行政協定を実行するために、いやおうなしに、アメリカから要求され、その重事満たすために、もう日にちを限つて、どんどん国会の審議権を無視して押し通す。まさに植民地的なやり方であり、植民地的なフアツシヨである、こういうふうに断ぜざるを得ないわけであります。そして個々の内容につきましても、やはりそれ相当の点が質疑などによつても疑いが少しも晴らされずに、かえつて疑いが濃くなつて行くというところもあるのでありまして、従つて農林省の設置法一部改正の問題などは、これはもう表面上見て、どうにも賛成しなければならないように見えることでございますけれども、しかもそれも十分審議して見なければわからない。賛否さえも十分にきめることができない。こういうようなところに私どもが追い込まれておるのであります。このことは、政府として、あるいはこれを受取つた国会の委員会の委員長として、これは重大な責任を負わなければならない問題だと思う。委員をして賛否どつちにきめていいかわからぬようにさせておくということはこれは重大な問題だと思うのであります。従つて個々の点について賛成した方がいい思われる点があるにもかかわらず、これちの法案全部に対して反感に思う次第です。このことは、今言うつたようなわけですから、個々の問題が十分に審議され、解き明された場合には、これはわれわれが間違つていたということになるかもしれない。そのことを考えながらも、大筋において、こういうフアツシヨ的な目的のためにやつているということに対しては、断固として反対する次第であります。
○八木委員長 青木正君。
○青木(正)委員 私は自由党を代表いたしまして、ただいま討議の対象になつております五法案について、賛成いたします。いろいろ共産党の方から御議論がありましたが、各省設置法の全体に現われておる定員法の改正を寿見いたしますと、いろいろ議論もありますが、新しく増員になる八千五百名のうち、最も多く増員になりますのは電通省関係であります。これは昨年の国会でも、内閣委員会でも、いろいろ検証いたしたのでありますが、電話の拡張に伴いまして、当然にふえて来る増員であります。それ以外の農林省、あないは総理府関係、その他の各省の設直法の変更等は、大体において事務的な面が多いのでありまして、私どもはこの案に全面的に賛成する次第であります。 但し私ども検討いたしますと、この例題についてそれほど時日を要してこよかく検討するまでのことはないと思、のでありますが、先ほど社会党の鈴小委員からもお話がありましたように似どもといたしましても、実施期の切出いたしましたときに提案されることなるように御措置あらんことを、この機会に希望いたし、五法案に賛成いたし薫きます。
○八木委員長 これをもつて討論を終局いたしました。 これより採決を行います。五法案に対して御賛成の諸君の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○八木委員長 起立多数。よつて五法案はそれぞれ原案の通り可決いたしました。 以上の五法案に対する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任を願います。 ―――――――――――――
○八木委員長 なおこの際に、公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令等の廃止に関する法律案の提案理由の説明を聽取いたします。菅野内閣官房副長官。
○菅野政府委員 ただいま議題となりました公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令等の廃止に関する法律案の提案理由を御説明申し上げます。公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令すなわち昭和二十二年勅令第一号は昭和二十一年一月四日付連合国最高司令官の日本政府あて覚書、公務従事に適せざる者の公職よりの除去に関する件に規定された諸条項を実施するために制定されたものであります。この書はポツダム宣言の第六項を実行する覚ため、軍国主義的国家主韓及び侵略の活発なる主唱者並びに極端なる国家主義的団体、暴力主義的団体等の有力分子等と認められる一切の者を公職より罷免し、官職から排除することを命じ、かつ以後においてもなお一層制限的なる要件を設ける場合のあることを明らかにし、指令の嚴格なる履行を要求したものでありました。 政府におきましては、この連合国最高司令官の厳格なる指令及びその後の具体的なる指示に従つて、これが迅速かつ適正なる実施に努め、昭和二十三年五月までに約二十万名に対する指定を終り、一応所期の目的を達したのでありますが、さらにその後におきましても、連合国最高司令官の指示等により必要な補足措置を講じて来たのであります。 他方、この勅令の規定する諸制限を解除してもわが国がポツダム宣言の条項の目的を達成する上に支障を来すことがないと認められる覚書該当者につきましては、政府は訴願その他の措置により再三これが指定の解除に努め、現在におきましても、さきに制定公布されました公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令の規定による覚書該当者の指定の解除に関する法律に基き、公職資格訴願審査会を設置して訴願者の指定解除に鋭意努力いたしておるのであります。 しかるところ御承知のごとく、昨年九月サンフランシスコの平和会議においてわが国との平和条約の調印を見、国会の承認を経てわが国はすでに批准書の寄託を終えており、調印各国においても批准の手続が急がれておりますので、平和条約の効力発生の日も近いものと予測されるに至りました。しこうしてポツダム宣言第十二項において、同宣言に掲げる諸目的が達成せられた場合連合国占領軍の撤収せらるべきことが規定され、また平和条約第六条において、同条約の効力発生後には連合国占領軍が撤退される旨規定されていることよりいたしまして、平和条約の発効は、わが国においてポツダム宣言に掲げる諸目的が達成された旨連合国により認められたことを意味するものと存ずる次第でありまして、前述の昭和二十一年一月四日付日本政府あて覚書の第六項におきましても、いわゆる追放はポツダム宣言の第六項が日本において完全に履行せられるまでの間継続することを明記いたしておるのであります。 以上申し述べました点にかんがみまして政府は平和条約の発効を期していわゆる公職追放の措置を撤廃することが妥当なる措置と考え、ここに公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令及びこれが関連事項を規定いたしました諸命令並びに前述の公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令の規定による覚書該当者の指定の解除に関する法律を廃止、これら諸法令の廃止に伴う関係法律の一部改正その他所要の措置を講ずるため、本法律案を提出いたしました。 何とぞ愼重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いする次第であります。
○八木委員長 質疑は次回に行いたいと思います。次会は明日午前十時半より開会いたし、海上保安庁法の一部を改正する法律案等を議題といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十三分散会