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13回国会衆議院1951/12/11

通商産業委員会大蔵委員会連合審査会 第1号

発言数
44
登壇者
8
会派数
1
開催日
1951/12/11

会議録

小金義照自由党

○小金委員長 ただいまより通商産業委員会、大蔵委員会連合審査会を開会いたします。  本日は私が本連合審査会の委員長の職務を行います。  企業合理化促進法案を議題といたします。通皆の順に従つて質疑に入ります。奧村又十郎君。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 過去三回の連合審査会で、この法案に関するいろいろな質疑が出盡したのでありますが、それにもかかわらずなおこの法第六條の政令の内容、それから附則による措置法の五條の七による命令の内容、これが明らかになつていないので、従つてそれに関連していろいろな問題が明らかにならぬ。これが一番問題になつておるわけでありますので、主税局長に特にこれに関連してお尋ねをいたします。そこでまず問題は、日本経済再建のための五割増し償却、これとの関係をお尋ねしてみたいと思うのであります。たとえば機械で行けば、大体耐用年数は平均十五箇年、これを定魔法で五割増しの償却をもつて行けば、初年度はその率は二割一分何厘、従つてこれが三箇年間行われれば約五割の償却は三箇年でできる。そこでこれは礎案者にお尋ねすべきことであるとは思うが、提案者と両方からお答え願いたい。この五割増し償却を適用すれば三箇年で大体五割償却が現実にできるにもかかわらず、特に今回の法によつで初年度に半額控除するということは、どういうわけでそういうことになるのか、まず提案者から、及びまた税法の方でどういうふうな関係になるか、これは平田主税局長から御答弁をお伺いいたしたいと思います。

中村純一自由党

○中村(純)委員 現行の特別償却によりましても、相当程度の目的を達成し得ると思うのでございますが、しかしながら前回にもちよつと申し上げたかと思いますが、そのうち現在の特別措置におきましては、特に業種の指定をいたしておらないのでありますけれども、日本経済の講和條約発効後における急速なる再建増強を促進いたしますためには、特定の産業、さような目的を達するために必要な基礎的な重要産業の面におきましては、さらに資本蓄積を促進して、近代化を急速に実行する必要があると考えましたので、今回さらにかような特別なる措置を考えた次第でございます。なお現行法と関連いたしまする詳細な点等は政府側から御答弁をいただきたいと思います。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 現在租税特別措置法で認めておりまする償却の特例、これは今奥村委員からお話のありました通り、相当広汎な事業の範囲にわたりまして、近代化、合理化に役立つと認められるような機械も、相当広汎に指定いたしまして、特別に企業の合理化に資したい。こういう趣旨でいたしておるわけでございまして、これも私どもそれ自体として相当効力のある制度であるということを考えておるのでございます。従いましてこの制度につきましては、やはり同じような意味におきまして、今後しばらく存続しておきたい。その上に特別にこの際重要な意義のある産業につきまして、しかも設備の合理化、近代化をはかる必要が相当顯著なものにつきまして、もう一歩進んだ特別償却を考えたらどうか、こういう趣旨で今回この合理化促進法が立案されましたので、私どもよく検討いたしました結果、適当であろうと考えたのでございます。数字的の点になりますと、御指摘の通りで、十五年の耐用年数のある機械設備でありますと、措置法の五割増しの償却にいたしますと三年後に五割一分二厘の償却ができる、それが今度のこの促進法によります特別償却によりますと、六割三分一厘償却できるということになります。その点から行きますならば、従つてそれほど顯著な差はない、三割程度よけいに償却できるということになるのでございますが、それと同時にもう一つは、特に初期においてこの制度をやりますと、相当な償却ができる。第一年目におきましては、御指摘の通りに五割増し償却でありますならば二割一分三厘の償却でございますが、今岡提案になつておりますものによりますと、これが五割償却できるというので、償却の制度によりまして設備の更新、近代化を促進する効果というものは、やはり三年目を通じました場合に長きましても若干多いのと、それにも増しまして初期にさらに相当多額の償却ができる、こういうところにこの制度の妙味があるかと考えます。従いましてこの業種の範囲につきましては、今も提案者から御説明がありましたが、私どもも同様に考えておるのでございまして、一般の産業あるいは一般の経済に相当重要な影響がある、主として基礎的な産業と申しますか、そういうこの際顕著に合理化をはかる必要があるものにつきまして指定するということを考えてみたい。と同時に、やはり前回もたびたび申し上げましたが、一方におきましては歳入に及ぼす影響等もあわせ考えまして、両面から妥当な指定をするようにいたしてみたい、かように考えておる次第であります。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 五割増し償却では三箇年間に五割一分、それから今回の特別償却によれば三箇年間に約六割三分、一割余りよけいになる。しかも今回のは一年に五割償却をやるというのであるから、多少は違うということでありますしそうするともう一歩つつ込んで、今回の合理化法によるところの規定を適用する業種及び機械は、この五割増し償却で選定された業種、機械、その中から特に選ぶか、あるいはそれ以外からも選ぶか、これが重要な課題となると私は思います。その点について提案者の御意見を承つておきます。

中村純一自由党

○中村(純)委員 現在の特別償却におきましても、先ほど政府側からも申しましたように、日本経済再建のために必要な機械類というものを選んでおるのでございます。今回の合理化促進法によります特別措置は、それにプラスいたしたものでありますので、自然原則的には現在の選定種目の中から選ばれるものが大多数になるものと思うのであります。しかしながらこの機械や技術の進歩改善というものは、日々いろいろ新しいものも出て来ることでもありますので、必ずその中からのみ選ぶということには考えたくない。まつたくこの法律の示しておりますごとく、緊急に近代化する必要のある重要産業というところをまずつかまえて、それに必要なる機械設備等という選択で参りたい。つまり原則的には、事実問題として現在の範囲内から選ばれるのであろうが、必ずしも絶対にその中でなくちやならないとは考えておらないのでございます。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 どうも少しはつきりいたさぬ点があると思います。続いて平田局長にお尋ねいたしておきますが、この五割増し償却においては、日本経済再建に資する機械とはなつておるが、その内容は措置法の施行規則ではつきりしてあるというのは、「製品の製造工程を著しく短縮し、單位時間における製品の生産高を著しく増加せしめ、又は製品の品質を著しく向上せしめる等の機能を有する機械その他の設備で大蔵大臣の指定したもの」、こういう一つの命令を発する基準がここで明らかになつたと思うわけであります。そうすれば今回の合理化法による措置法の第五條の七の命令も、かかる一つのはつきりした基準というものが出されなければならぬと思うのであります。せめて基準だけでも御弔意になつておられるか。まさかそのような基準なくしてすぐ機械器具の命令事項を出すということにはならぬと思うが、その点の御意見をちよつと承りたい。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 ただいま提案者から御説明になりましたように、さしあたりといたしましては、百パーセントまでは、ちよつと検討の余地を残したいと思いますので、申し上げにくいのですが、措置法で現在指定しておりますものの中の大部分のものが該当するという考えでございます。ただ機械設備の設置費と申しますか、そういう設備するに要した費用を入れるか入れないかという点につきまして、現在少し検討いたしております。  それから将来の問題といたしましては、この措置法におきます現在の指定も、状況の変化に応じまして、将来場合によつてはやはり検討の必要があろうかと思いますが、そういうものと関連せしめまして、現在指定しておりますものの中だけであるとまでは言いがたいのですが、大体におきましては、指定しておりますようなものが該当することにいたしたい。その辺の細目につきましては、私ども法律案の趣旨に従いまして、政令を作成する際に遺憾なきを期するように努めて参りたいと思います。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 そこで私は政令の内容及びその命令の内容について、具体的にどの機械というところまではお尋ねしないが、一応大体この基準というものが明らかにされねばならぬが、その別意ができておるかどうかということをお尋ねしておるのであります。大体政令なり命令を出す場合においては、ただ單に企業の合理化を促進するというふうな、漠然としたものではいけないので、五割増し償却に際しては、はつきりとこういう基準が明らかにされおる。従つてこの法律が施行された場合には、そういう五割増し償却と同じように、もう少し具体的に基準が明らかにされねばならぬ。それは特別措置法の施行規則においてそういうふうに出されねばならぬのであるが、そういうふうに用意をしておられるのか、その準備もまだできておらぬのか、その点をお尋ねします。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 その点につきましては、前回の委員会でも申し上げたのでございますが、まずどういう種類の業種を指定するかということにつきまして、現在いろいろ研究中でございますけれども、比較的意見の一致を見ておりますのは、鉄鋼業の関係とか、石炭鉱業、金属工業それから機械産業の中の重要機械と認められるようなもの、たとえば工作機械というようなものというように、大体におきまして、この際いろいろな角度から検討しても異論のないようなもの、それからなお限界線にある種類の産業――これも調べてみますといろいろあるようでございますが、そういうものにつきましては、この法案の趣旨に従いまして、各省よく資料を持ち寄りまして、検討した上で決定するようにして参りたい。よくこの委員会等で申し述べられました法律案の趣旨に従いまして選定して参りたいと考えている次第であります。  奥村さんの御質問のもう一つは、機械設備をどうするかということでございますが、これはむしろ現在措置法の機械設備の中に相当出ておりますので、大体はこの資料によりまして御判定がつくのではないかと考えておりますが、なおしかし今申し上げましたように、この点につきましても、若干細目についてはさらに今度の促進法に入れるか入れないか検討いたしまして、あるいは若干の点は相違が出るかもしれませんが、さしあたりとしては大部分は指定されているものを該当するようにいたしたい。将来いろいろの事情の変更その他から必要な場合におきましては、あるいは両方ともかえるという場合も出て来るかと思いますが、しかしその場合におきましても、場合によりますと、若干の差異は理由があれば設けられるのじやないかと思います。そのような点につきましては、よく政府内におきまして十分検討を遂げまして、妥当な結論を出して行きたいと考えております。

小山長規自由党

○小山委員 関連してちよつとお伺いします。今奥村君の申されたところの基準と申しますか、政令を出すところの基準というものがはつきりしていなければならぬのじやないかということに対して、まだお答えがないのでありますが、私はほかの方面からその問題をとらえて尋ねてみたいのは、現在措置法に掲げられているものの中からどれを選ぶかということは、割合に簡單かもしれない。しかしたとえば新しい機械が出て来たとき、新しい発明品が出て来た場合に、そのものを企業合理化法の方の、五割償却の中に入れるのか。あるいは従来からありますところの措置法の中の五割増し償却の方に入れるのか。そこのけじめは何でつけるのか。新しい機械が出て来た場合、全然今までこの表に載つていないようなもので、しかも企業合理化のために必要があり、あるいは日本再建のために必要があるというものが出て来た場合、どちらの範疇に入れるのか。その基準は一体どこに求めるのか。これについてはお考えの用意がございますか。今の奥村君のお尋ねに関連して伺います。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 今お話の場合は、おそらく大部分の場合両方に入れるということになるかと思います。ただ合理化促進法の方が産業の種類で相当限定されております。現在認めております措置法の方は、産業の種類よりも、むしろ機械設備自体がどういうものであるかということによつて、相当広範囲に認めておるということに相なりますので、お話のような場合が出て来ました場合におきましては、やはり両方に入れる場合が原則でございます。しかしいろいろ検討いたしまして、差別をつける必要がある場合はもちろん差別をつけなければならぬと思いますが、概してそう言えるのではないかと思います。ただその際におきまして、はたして指定すべきかどうかということは、ちようどあたかも現在指定しておりますと同じような基準できめて参りたいと考えております。

小山長規自由党

○小山委員 問題を局限して申し上げます。たとえば鉄鋼については大体輿論がないと思いますが、鉄鋼業の近代化に資するような新しい機械が発明され輸入された場合に、それを合理化法の五割償却の中に入れるのか、従来の措置法の五割増し償却の万に入れるのかというときに、その判定の基準はどこにあるのか。それからその場合に考慮されるのは、税収の見積りが片方に入れると減る、片方に入れるとさほど減らないというところに判定の基準を置かれるのか。あるいは産業自体に基準を設けられるのか。どうもはつきりしないので、そこのところを聞いておきたい。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 今あまり仮定の上に立つて結論的のことを申し上げるのはどうかと思うのでございますけれども、今お話のような特殊な機械設備の非常に新しいものを入れた、しかもそれが鉄鋼業だけに使われるという場合におきましては、鉄鋼業につきましては、どちらかと申しますと促進法の特別償却の方が寛大でございますので、その方だけに入れて、今まで認めております措置法の中にはあるいは入れないという場合も出て来るかと思います。そういう際におきましては、よくひとつ機械の性格その他を見ると同時に、促進法における特別償却、措置法における特別償却、それのそれぞれの趣旨に従いまして妥当な判断を下すようにしてみたいと思います。非常に具体的な問題でありますと、どうもそれをもとにしましてよく吟味した上でないと、事前に断定するということはむずかしい問題が相当あろうかと思うのでございます。従つてそういうことがございますからこそ、法律に機械設備あるいは産業の種類等までなかなか規定しにくいという事情もございますので、ある程度機動的な、而も考えまして、政令なり省令等に現在も讓つておりますので、あるいは促進法の点につきましても、讓つて規定して行きたい、かように考えております。

小山長規自由党

○小山委員 奥村委員も私も聞いておるのは、法律に書いてはないけれども、何か一つの抽象的な基準というものが想定されておらぬのかということ  す。それからもう一つは基準がはつきりしていないと、あるいはあなたの考えと私の考えは食い違つておるかもしれぬが、新しいものができて来た場合に、まず措置法の範疇の中に入れておいて、そしてその中からあらためて今度の企業合理化法の中の政令に入れて行く、こういうお考えか。あるいはただ企業合理化法の政令で指定した業種あるいはその機械というものと、それから措置法に掲げるものとは全然違つていいのかどうか。こういうことを聞きたいから、一つの基準が何かなくてはならぬのじやないかということを聞いているわけです。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 今お話のようにお答えしているつもりでございますが、大体措置法で現在認めておりますのは、前々から申し上げておりますように、産業の種類から行きますと、相当広汎な範囲にわたつてやつている。主として機械設備の性能、それがさつき奥村さんからも御指摘になりましたような点から見て、役立つかどうかというような点を考えまして規定いたしておるのでございます。従いましてこの例としてあげられました新しい機械装置が相当一般的にも使われ、かつそれが現在の措置法で規定しておりまする多くの機械設備と並べて考えてみて、やはり同様な待遇を與えた方がいいと認められるようなものにつきましては、措置法の現在の指定の中にも入れて、それをさらに鉄鋼業で使います場合におきましては、鉄鋼業の場合でありますと、今度は促進法における特別償却がでぎる、そういうことになりましようし、しかし一般にはあまり使われないが、鉄鋼業だけに使われる新しい機械ができた、そういう場合においてどうするかとなりますと、これはその際になお技術的な問題もございまするので、よく検討を要しますが、あるいは促進法の中の機械設備だけに指定しておいて、それで済むかもしれない。その辺のところはやはり具体的なものがいかなるものであるか、そういうことをよく判断した上できめなければならないのではないかと考えます。  それから歳入の問題等非常に問題でございまして、これは私どもごもつともな点だと思います。前回の委員会におきましても、その点につきましてはたびたび御返事申し上げているのでございますが、やはり促進の必要があるからというてあまり広汎に大きく認めますのは、歳入の見地から、あるいは負担公平の見地からおもしろくないという点もございまするので、まあ来年度といたしましては、この促進法による規定をいたしました結果、大体そうでない場合と比べまして、十億ないし十五億程度歳入に響く範囲内で今申し上げましたような考え方で、適当な業種及び機械を指定するようにいたしたい、このように考えているのでございます。将来そのわくをどうするかという問題は、これはやはりそのときどきに応じて考えてきめなければならないので、今からそういうものにつきまして断定的に幾らにしなければならないというところまで考えますのはどうかと考えているのでございます。先般も申し上げましたように、合理化促進の必要性と歳入に及ぼす影響並びに負担の公平化、他の業種とのバランス、あるいは一般の納税者の負担の状況、そういうものともあわせ考えまして、やはり妥当な運用をして行くということに努めるべきじやないか、かように思つている次第でございます。

小山長規自由党

○小山委員 私が申し上げたいのは、税政減ということを一応目標にして、合理化促進法に入れるか、措置法に入れるかということを考えるということになつて来ると、この合理化法の精神は生きて来ないのじやないか、その点は一体どう考えているのかということを聞いたところが、今主税局長の答弁は、まず最初に税収減というものを想定して行く、それから合理化促進法の中の項品に入れる、あるいは措置法の中の項目に入れるというような御答弁のようである。それも少しこの法律の精神から行くとおかしいような気がする。  もう一つ聞きたいのは、この合理化促進法の中の品目の中に掲げられますと、措置法の政令の中から除くのですか。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 歳入との関係につきましては、前回の委員会でも皆さん大分御疑問にしておられましたので、両方を考えて妥当な結論を下す。私はやはり歳入も考えなくてはならぬと思います。何でもかでも促進の必要があるというので、相当国家の歳入に大きな影響のあるようなことは、これはまた少し行き過ぎだということになります。反対、にまた歳入上困るからというので合理化の見地からしていかにも必要なものまで削つてしまう、これも妥当でないと私は思う。やはり両者の点を考えて、そのときとして妥当な範囲をきめて行く、こういうことで決定して行くべきではないかというように考えております。  それから削るか削らないかというお尋ねでございますが、これはどうも技術的な点で私大して問題にしてないのでございますが、大体二重にのつけて行くと申しますか、原則は今の措置法に指定しております機械設備の中には全部網羅して入つております。その中から一定の業種、一定の機械装置を指定いたしておりまして、そうして促推法による特別償却をして行く、こういうことに相なるかと思います。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 それは違う。それは條文にはつきりしているのでしよう。附則の第二項の一番末端にありますように、指定事業用機械には第五條の六第一項、つまりこの五割償却は適用しない、こういうことになるのだから、結局措置法の施行規則の第八條によるいろいろな指定の中から当然指定機械ははずすというような解釈になるのだと思うが……。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 お尋ねの問題がもしも、たとえば鉄鋼業を指定した場合に、鉄鋼業につきましては現在認めております措置法の五割増しも認める、それから今度の特別償却もダブつて認めるという意味でございましたら、そうじやないのでありまして、促進法の適用を受けました場合におきましては、措置法の方は適用託しない。こういうことになりまして、ただ機械の指定の場合におきましては同じものを結局指定するということがあつても、別に私は一向さしつかえないと思います。

中村純一自由党

○中村(純)委員 提案者といたしまして、ちよつと補足的に申し上げておきますが、こまかい点間違いがありましたらまた訂正いたしますけれども、現行の特別償却の建前といたしましては、機械だけを選定をいたしまして、それがいかなる産業に使われるかということは考えていないように存ずるのであります。すなわち機械だけを考える対象といたしている。そこでその選定の基準もいかなる機械であるかという選定基準一つでよいわけでございますが、この今暁の特別措置法といたしましては、二つの基準が必要になつて来るものと思うのでございます。その第一は、いかなる産業を選定すかという産業選定の基準であり、第二は、その産業に使われるところのいかなる機械を選定するかという機械選定の基準が必要であろうと思うのでございます。先ほど来選定基準の用意ありやというお尋ねでございましたが、これはあるいは提案者の私見にわたるかもしれませんが、特別措置法によるただいま申し上げました二つの基準、このうちの産業選択の基準につきましては、先般来の委員会においてお答えを申し上げておりますごとく、各産業所管庁と大蔵省との間で目下検討中である。それから当該産業に使われる機械選択の基準といたしましては、現在の特別措置法による選択基準がなかなかよくできておるように思いますので、大体そういうような基準で選択をしたらばいいのじやないかと思われるのであります。しかして両方のリストに載るかどうかという問題でございますが、私は機械といたしましては原則的に両方のリストに載るであろうと思われる。しかしながら、両方の特別措置をダブつて適用されることはないのでありまして、適用としてはいずれか一方に限られるわけであります。それで同じ機械でありますけれども、この特別措置法により指定されたる業種に使われる場合におきましては、この適用を受け、しからざる他の業種に使われる場合は現行の特別措置法の適用を受ける、かような関係になるものと考えておるのでございます。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 この條文に、指定事業用機械の定義が明らかになつておる。その指定事業用機械は、租税特別措置法の第五條の五ないし第五條の六おのおの第一項の規定はこれを適用しないとはつきりしてある。従つて指定事業用機械というものを政府が確定されれば、自動的に五割増し償却の機械の中からこれは落されて行くものである。そういうふうに法文上は解釈できるのですが、その点はどうですか。

中村純一自由党

○中村(純)委員 お示しの條文は何條でありましたか、ここにいつております指定事業用機械というものは、このもう一つ前に指定されたる産業に使われる指定事業用機械なのでございまして、それは本法の適用を当然受けます。自動的にと申し上げてもよろしいかもしれませんが、当然受けます。その場合におきましては、何という機械か知りませんが、同じ機械が現行の特別措世法の事業にインヴエストされております場合には、本法に指定されたる産業以外の産業にその同じ機械を使います場合においては、現行の特別措置法の適用を受ける、かような関係に相なるものと存じます。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 それではどちらの指定、つまりどちらの償却を受けるかということは、納税者の自主的な選択にまかすのかどうか。

中村純一自由党

○中村(純)委員 その機械を使いまする企業が、この合理化法による指定を受けた企業であります場合には、当然本法の適用を受ける。その同じ機械を使いまする企業が、本法の第六條で指定されたる企業でない場合は、現行の特別措置法の適用を受ける、こういうことに相なるわけであります。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 まだほかに質疑がありますが、ただいま通産政務次官がお見えでありますから“政府としての責任のある御答弁を承りたいと思うので、次官にお尋ねを申し上げます。おそらく次官の御答弁は最後であるかもしれませんのでどうか……。実は大蔵大臣と政務次官両方ともお越しを願いたかつたので、ひとつ政府を代表してかねて御答弁を願いたい。  ただいま提案されております企業合理化法、これの政令がこの法によつて四つ出ますが、命令も幾つか出て来ますが、その内容がほとんど明らかでない。ところがこの政令及び命令の内容によつて税の收入が非常に減る。今日国家の財政確立の面から、われわれはある程度減税の見通しをつけねばならぬのであるが、悲しいかなその基本になる政令及び命令の内容が明らかでない。従つてかような法律を、こういう委任事項の多い法律を、この国会で議了するということははなはだ困難である。これは白紙委任状を政府に渡すことになるので、われわれは審議上非常に困つているのである。しかしこれは相当緊急を要する法律であるから、やむを得ず衆議院としては議了せねはならぬ。そこでひとつ政府に要望し、また政府のはつきりした答弁をいただいておきたいのでありますが、この政令及び命令を出す事前に、その内容を通産委員会及び大蔵委員会にお示しになつて、その了解を得るというはつきりした確言を得ておきたい、こう思うのであります。御答弁を願います。

首藤新八自由党通商産業政務次官

○首藤政府委員 御意見のように、今度の法案はいずれの産業を指定するか、かんじんなところがまだできておりませんので、いろいろ御疑問の点があるかと思いますが、現在の日本の経済の現実から見て、法案の協賛を一日も早く得たいということから実は提案をいたした次第であります。さらにまた、この指定をいたしますることは、先ほど来主税局長からしばしば御答弁があつたようでありますが、国の財政と、合理化を指定することといずれに比重があるかという現実の問題を愼重に検討いたしまして、最終的に決定して行く考えでおるのであります。しかもこれは通産省所管だけでなく、運輸省にもあります上、また農林省にもあるかもしれない。各省がそれぞれいろいろの構想を持つておりますので、この指定を最終的に決定いたしますためには、ただいま申し上げましたように、国の財政とのにらみ合いをよく考えて行かなければならぬので、相当時間がかかると思うのであります。しかしながら、いよいよ最終的に政府部内の意見が決定いたしましたならば、通産省といたしましては、御趣旨に沿いまして、事前に通産委員会にこれを御報告申し上げて御了解を得るようにいたしたいと思いますとともに、大蔵大臣にもお願い申し上げて、指定することによつて税収にどういう影響を及ぼすかというような大蔵委員会の所管でありまする点は、事前に大蔵大臣から御報告するように、通産省といたしまして折衝いたしたいと考えております。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 それでは通産次官に対する質疑はこれをもつて終ります。平田主税局長にお尋ねいたします。この五割増し償却、それから特に今回の法律による特別償却、こういうふうな償却を政府が認めようということについては、われわれはこの償却ということについて根本的にどう考えて行くか。償却というものは耐用年数に従つて償却ということをやつて行くのであるか。今同こういう非常な多額な、一時的な償却をするということは、耐用年数が特に縮まつたということで償却を認めるのであるか、あるいはこれを純然と政治的に考えて認めるのか。もう一歩つつ込んで言えば、特に今日の時代においては、機械の技術が進歩して、たとえば十年前の機械は全然役に立たぬ、そういうふうな技術の進歩に応じて償却年限を特に短かくせねばならぬ。こういう考えのもとに、こういう手段をおとりになるのか。そういうような考えで行くとすれば、もともと耐用年数というものを全般的に機械などにおいてこの際短縮すべきである、こういう意見も出て来ると思う。その根本的な考え方をお尋ねしたい。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 奥村さんのお尋ねの点は、おそらく償却というものにつきまして、所得の計算上、当然減耗する部分の価額の償却をさせるという、純粋に理論的と申しますか、課税理論だけから来た償却の意味で考えているのではないか、あるいはこれを何か特別な政策、目的で考えているのかという点かと思いますが、私どもの通常の方法によりまする償却というものは、法人税法の施行細則で、相当各業種にわたりまして、これも専門家に多数御検討願いましてきめているのでございます。それによりまして大体妥当なところにきめている。この耐用年数につきましては、昔きめましたのが、いろいろ時勢に即しないというので、今年の四月に約半年くらいで調査いたしまして、全面的な改正を実は加えたのでございます。従いまして税の單に償却という、会計学的と申しますか、税の理論的な償却という点からだけ申しますと、むしろそれでもいいのじやないかということになるのでございますが、ただ租税につきましては、奥村さん御承知の通り、單に税の見地だけでなくて、相当産業政策、経済政策あるいは金融政策等に、税の面から援助すると申しますか、助長すると申しますか、そういう政策を従来ともある程度織り込んでおるのでございます。もちろんそういうことにつきましては、私はある程度の限界はあると思いますが、しかし課税の上におきまして、負担の公平その他から見て、著しく弊害がない、あるいは歳入の点から見ましても非常に致命的な欠陥がない、こういう場合におきまして、ある程度そういう政策を租税政策の中に織り込むということが、最近の進歩した社会におきましてはやはり過当ではないか、もちろんそれが度を越えてはいけませんが、ある程度は考えた方がいいのじやないかというふうに考えているのでございまして、現在すでに御承知の通り、たとえば重要物産につきましては免税の制度を設けております。それから預金、貯蓄等に対しまして、課税上、担税力だけの見地から申しますと、課税してもいい場合にも、貯蓄の増強をはかる必要がある場合におきましては、免税ということによつて政策の実行を容易にするということをやつております。償却につきましては、やはり産業政策との関連をある程度考えまして、その際といたしまして妥当な産業政策ができるように、租税の上においても考えるということは、これはやはり最近の租税政策の傾向からしまして一つの考え方だろう。そういう意味におきまして、相当広汎に一般的に認めるということになりますと、そう著しく顕著なものを認めるわけには行かない。従いまして一般の産業に使われます、広く指定しております現在の措置法の償却につきましては、三年間に五割増しという特例を設けております。しかしそれだけでは、どうも日本の立ち遅れました産業政策の推進がやはり不十分であるという点を考えまして、今回特に一定の重要な影響力のある基礎産業などにつきまして、もつと一歩思い切つた措置をとろうということになりましても、まずこれは一つの考え方ではないか。いろいろそのほかの條件あるいは租税その他の負担等を考えましても、免税よりも実は償却の特例というのが、どつちかと申しますと考えやすい。と申しますのは、いつかは認める経費を少し先走つて認める。ごく砕いて申しますと、無利子で税金その他を貸しておるということになりますか、そういう要素が相当ある。しかも今御指摘のように、また理論的には一応私が申し上げた通りでございます。しかし国際的な競争に立ちますと、実はやはり日本の産業設備は、国際的な見地から申しますと、陳腐化するかもしれない。従いまして、政策的に認めるといいながら、同時にそれはさつき申しましたように、純理論から行きましても理由のある場合がある。それを厳密にわけまして分析して判断するとなかなかむずかしい、そういう要素がございますので、まずこの際として租税の上において償却の点をできるだけ考えまして、そうして産業の健全な発達をはかる。そうしますと税の上におきましては、自然増収等が坐れて来まして、財政政策としても非常に望ましい状態を呈して来る。そういう点を含めまして私もこの案に賛成いたしたような次第であります。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 時間があればもつと詳しく申し上げたいのですが、私の意見だけにとどめておきます。つまりこの合理化法案によつて、政令及び命令の内容の中に、たとえば船を入れろ、あるいは電気を入れろと、いろいろなものがわんさと運動しておるようであります。そこで船などはこの際この中へ入れず、むしろこれは耐用年数の二十年を、たとえば十五年に短かくして、しかも五割増しの償却をすれば大体船の要望は達せられる。あるいは電気にしても、いろいろなそういう方法がある。全部が全部この合理化法に載せようということになると非常な無理がかかる。その点この際耐用年数から始めて、あるいは五割増し償却、そういうものを全部ひつくるめて再検討なさつて善処された方がよかろうというふうに私は思うのであります。そういうように持つて行くためにいろいろ質疑があつたのでありますが、時間の関係上やめます。  最後に平田局長に申し上げておきます。ただいま通産次官の御答弁にあるように、通産委員会には通産省から事前に了解を得る、こういうことであります。大蔵委員会においても、事前に了解を得てもらいたい。そこでその際に大蔵委員会としては、その政令及び命令の内容によつて、どのくらいの減収になるかということを、かなり資料によつてわれわれ突きとめてみたいと思う。とうも一昨日の泉説明員の御答弁によると、減収になるものの計数的な基礎が、はなはだ薄弱である。われわれの案ずるのは、主税局で十億の減収であるといいますものの、実際には三十億も減収になるというふうなことになつては困る。その点御注意あつて、あらかじめ大蔵委員会にお諮りを願いたいということを申し上げておきます。  次に地方財政委員会から関係の方が見えておられますので、お尋ねいたしておきます。地財委の方にお尋ねいたしますが、企業合理化促進法案の第五條及び第七條、これによつて固定資産税が減税あるいは免税になる。この減税あるいは免税になつた分だけは、平衡交付金がふやされるのであるかどうか、この点の御答弁を願います。

奧野誠亮総理府事務官(地方財政委員会財務部財務課長)

○奧野説明員 お話の点は、地方財政平衡交付金の総額の問題ではなしに、個々の地方団体に配分する場合にどうなるかという御趣旨であろうと考えます。この法律案が成立した結果、個々の地方団体の税収入にどんな影響を與えるかということにつきましては、まだ深い検討は経ておらないわけであります。しかし地方財政平衡交付金の算定にあたつて、測定されました固定資産税の収入見込額が、この法律の関係から著しくかけ離れて来ますような場合におきましては、その間に何らかの調整措置を講じなければならぬのじやないかというふうに考えているわけであります。従いまして、来年度においても、もし特別平衡交付金の制度が継続されます場合には、著しく食い違いの生じました部分についてしかるべき是正の措置を講ずるのが至当であろうというふうに考えております。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 これも二、三日前に、地財委の市町村税課長の御答弁で明らかでなかつたので特にお尋ねしたわけです。市町村税課長の御答弁では、平衡交付金の基準額と申しますか、その算定には、この企業合理化促進法案の第五條、第七條は考慮しないという御答弁であつたが、本日はその御答弁が少し違うように思うのです。これは非常にむずかしい問題でありまして、第五條、第七條の規定によるところの、地方税法第六條の規定――この、固定資産税を公共団体が減税または免税することができるというあいまいな規定です。従つてこの合理化法案の五條、七條がどの程度に実行できるかという点がどうも明らかでないわけです。今の御答弁によると、どうもその点は政府間で十分打合せができておらぬのではないかと思いますから重ねてお尋ねいたしますが、そうすると、この合理化法案によつて必ず地方の公共団体は固定資産税の減税をしなければならぬ兼務を負うことになるのかどうか、この法律で必ず拘束されるのかどうか、その御解釈をお尋ねいたします。

奧野誠亮総理府事務官(地方財政委員会財務部財務課長)

○奧野説明員 この法律案が成立いたしましたあかつきには、国として減税措置を勧奨するというふうな意味合いを持つのであつて、必ずしも義務づけられるものではないというふうに考えたいと思うのであります。もとより地方財政平衡交付金の配分にあたりまして、税収入を測定いたします場合には、現実の課税額を基礎にすべきではないと思うのであります。償却資産に対する固定資産税の収入額を来年度においてどのような方法をとるかということにつきましては、まだ確定してはいないわけでありますけれども、現在は産業分類別の従業者数ででも測定して行つたらどうだろうかというような方向で研究しておるわけであります。しかしながら、その結果、たとえば新設の大工場がありまして、償却資産に対する固定資産税が非常に大きく測定された。しかしこの法案の趣旨から考えましたならば、若干減税しなければならないというふうな場合も起きるのではないかと想像されるのであります。そうした結果、測定された固定資産税の收入額と、この法案を基礎にして、ある程度考慮して課税された、税收入額との間に、あまり著しい差が生じました場合には、それは是正することが穏当ではなかろうか、かように考えてお答えしたわけであります。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 それでわかりましたが、そうすると来年度における固定資産税の評価を、この法に基いて評価額を減らす、そういうふうな御答弁のようでありますが、その通りなんですか。

奧野誠亮総理府事務官(地方財政委員会財務部財務課長)

○奧野説明員 この法律案を個々の市町村が受取りまして、どのような措置をするかわからないわけでありますけれども、その減税措置が客観的にも妥当と思われまして、しかもその結果の税収入というものが、平衡交付金の配分にあたりまして測定された税收入を著しく下まわらざるを得ないというふうな場合には、その事情は考慮して行かなければならないのではないかというふうに考えるわけであります。

奧村又十郎自由党

○奧村委員 その場合は、やはり特別平衡交付金の交付という手段になるのでありますか。

奧野誠亮総理府事務官(地方財政委員会財務部財務課長)

○奧野説明員 来年度においても特別平衡交付金制度が存置されました場合には、それを利用して行くということになると考えます。

小金義照自由党

○小金委員長 南好雄君。

南好雄自由党

○南委員 同僚議員の御質問によつてだんだんと法案の不備の点がはつきりして参つたのであります。ことに今奥村君からの質問によりまして、通産政務次官から委任立法せられた政令を出す場合には、それぞれ通産委員会、大蔵委員会に相談をするという言明もあつたのでありまして、ここであらためて私が御質問しなくてもいいかとも思うのでありますが、この法案の目的が、やはり何と申しましても日本の遅れている技術をなるべくすみやかに世界水準まで持つて行こうというところにあると考えて参りますならば、たとい財政の面において税の減があつても、これはそういう世界水準に遅れている産業を特段に御考慮を願つて、そうして指定していただかなければならぬものじやないかというふうに考えるのであります。先般来からいろいろ通産省の政府委員の説明を聞いておりますると、どうも、考え方が基礎産業というものを重く見過ぎておる。たとえば電気通信工業のごときは基礎産業ではありませんが、日本の産業のうちにおいては相当遅れているものであり、貿易その他の点から考えてみましても、ぜひともこういう合理化の必要な産業ではなかろうかと私は考えておるのであります。工業と申しましても、提案者の趣旨の説明にもありましたように非常にたくさんあるので、これを一々網羅して万遺漏なきを期することはなかなか困難ではありまするが、こいねがわくは、考え方において、基礎産業にのみ走らずに、日本の技術水準が世界に遅れているものを取上げて、そうして世界水準に達し得るような方法に持つて行くように法案の運用を期していただきたい。そうしてそのためには、多少の財政上のいわゆる收入減がありましても、これはこの法案の目的上十分お考えを願つて、落さずに均衡をとつて産業の合理化をやつていただきたいと思うのであります。特にきようは大蔵省の主税局長がお見えになつておりますので、この点をひとつはつきり御返事を願いたいと思うのであります。とかく、こういう法律が出ましても、一つのわくを設けまして、そうしてそのわくに入るように業種を指定して行く。そういうような行き方では、この法律を出した目的をほんとうには達せない。何としても、一億や二億収入が減つても、やはりきようの十円よりもあしたの百円という考え方を持つて法案の運用を期していただかなければ、せつかく遅れた産業を回復しようとして出した法案の趣旨が没却せられる。こういうことにもなるので参ありまして、同僚奥村委員からもそれに似合つたような御質問もありましたけれども、(「反対々々」と呼ぶ者あり)特にひとつこの点は大蔵省の主税局長のしつかりとした御返事を承つておきたいと思います。何と申しましても日本の将来というものは、産業立国でなければならぬ。従つて貿易でもつて立つて行かなければならぬ。そうなつて参りますと、その方面に遅れておる産業をこの法案によつてやはり救つて行かなければならぬのであつて、きよう一億減るからといつて等閑に付しますると、百年の悔いを残すことになるのでありまするから、特にひとつ大蔵省の方において十分に御考慮おき願いたいと思うのであります。主税局長の御返事をお願いしたいと思います。

中村純一自由党

○中村(純)委員 主税局長から御答弁があることと存じまするが、その前に、提案者といたしまして、考え方の点につきまして申し上げてみたいと思うのであります。この第六條にありまする、いかなる産業を指定するかということにつきましては、もとよりいわゆる基礎産業というものは、これは第一次的に取上げなければならない問題であると思いまするが、しかしながら同時に、われわれ提案者といたしましては、いわゆる基礎産業ではなくとも、その企業、その産業が日本の経済の自立促進、復興促進のために広汎なる影響を與えるような種類の産業につきましては、この六條の適用を受けさせるようにして行きたいということが、提案者の趣旨でございます。なおその他、具体的の問題につきましては、主税局長から御答弁があることと思います。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 いかなる業種を指定するかにつきましては、先ほども私から若干申し上げましたが、今南さんがおあげになりましたようなものが、実はどうすべきか、今いろいろ資料を集めて判断しておるものに属するかと思います。ただしかしこの制度は、先ほど奥村さんもお述べになりましたように、もう一つ広く、現在措置法によりまして、五割増しという償却も認めておる。実はこれも相当な措置なんでございます。そのほかにさらに別にこれを認めるというのでございますので、やはり全体といたしまして、そのことが非常に緊要であるということと、それから先ほど申し上げましたように、やはり歳入に非常に大きく欠陥なり不足を生ずるようなことは、あまり行き過ぎだということに相なるわけでございまして、両者の点をよく考えまして、妥当な結論を下すようにしてみたい、今日のところその程度に御返事いたしておきたいと思います。

南好雄自由党

○南委員 どうも電気につきましては、何と申しますか、強電と弱電があるのでありますが、強電の方は無條件に法案にも明記してあります。弱電につきましては、子供のおもちやのようなつもりで、とかく見のがしがちなのでありますが、この弱電関係の、あれはやはり通信機器その他に関係いたしまして、一国の文明の基準になるものでありますので、幸い主税局長がふらふらの状態だというのでありまするから、ぜひとも業界の要望をよくお聞きくだすつて、貿易額その他を十分お調べくださつて、遅れておる技術水準を世界水準にまでとりもどしますように、この法律を役立たしめるように運用していただきたい。私何も業界から頼まれてお願い申し上げているのではないのでありますが、先般から通産省の政府委員の御答弁をいろいろ伺いますると、どうも重工業を重く見ている。先ほど同僚阿左美君からも、工業の中では繊維工業というものは日本で一番大事なものじやないかというような質問もあつたのでありまして、初めてそういう問題が出て来るような状態なのであります。これはやはり何と申しましても、收入が――法人税が減るという建前からだけこれを議論せずに、どうぞここで産業の将来をきめて行くのだ――私も提案者の一人でありますが、この法案を出す際においては、こういう減税措置というような消極的方面だけでなくて、もつと骨幹に、積極的方面で大きな予算的措置をして、そうしてこの法案の積極、消極両方面から日本の産業立国を進めて行きたい、こういうふうに、いろいろ関係筋と協議したのでありますが、不幸にして積極面の方は落ちまして、消極面だけがここに出て参つた。従つてこの消極面が、合理化法案の将来を、何と申しますか、内容をなすようになつておりますので、繰返してはなはだしつこいようで、まことに恐縮ではありますが、どうぞひとつ重工業に偏在せずに、日本のよつてもつて立つ工業の将来を育成する建前で、一億や一億の法人税の減ということにかまわずに、大胆に運用していただくようにぜひお願い申し上げたいと思います。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 ちよつとつけ加えて申し上げますが、あるいは重複になるかもしれないと思うのでありますが、実は今措置法で認めております五割増しの償却は、案外これは相当大きな効力を持つ制度でございまして、一般の産業の場合は、現在の利益の状況、償却の可能の程度等をいろいろ検討してみますと、それだけでも相当の措置のように私ども実は考えておるのであります。従いまして、南さんの御意見はごもつともなところが多いのでございまするが、しかしごの促進法で償却ができなければ、何もやつていないとか、あるいは将来の発展は大して期待できないというようなことまで考えますのも、必ずしもどうであろうかと思うのであります。これは一例でありますが、中にはこういうのもあるのであります。償却はなかなかできぬかもしれぬが、看板だけでもいいから指定してくれ、こういうような、実は要望の向きもあるのであります。しかしそういう点をそういう趣旨で拡張いたしますと、結局におきまして、また非常に重点的に物事を取上げて行つて、それによつてほんとうに産業の発展を期して行こうという点から行きましても、いかがかと思われますので、私どもといたしましても、いろいろ議の鶴からよく検討いたしまして、十分妥当な結論の出るように努めたい、この点、承ねて申し上げておく次第であります。

小金義照自由党

○小金委員長 ほかに御発言はございませんか。――それでは、企業合理化促進法案を議題とする通商産業委員会と大蔵委員会との連合審査会は、本日をもつて終了いたしました。御苦労さまでございました。  これをもつて散会いたします。     午後三時三十八分散会

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