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13回国会衆議院1952/07/26

通商産業委員会 第62号

発言数
7
登壇者
4
会派数
2
開催日
1952/07/26

会議録

中村寅太改進党

○中村委員長代理 これより会議を開きます。  本日は電気設備等の復元に関する法律案を議題といたします。  まず提出者より提案理由の説明を願います。神田博君。

神田博自由党

○神田委員 ただいま議題となりました電気設備等の復元に関する法律案について提案理由を御説明申し上げます。  今次大戦の当初において、各種産業界を通じて、総力戦体制を整えるため、国家管理が行われ、電力事業につきましても、法令の規定に基き、日本発送電株式会社並びに九配電株式会社への統合が実施されましたことは御承知の通りであります。  その際地方公共団体の所有する電気事業については、その公営であることと、当時の内務大臣の地方自治体に対する強力な監督権の発動とによつて十分国家管理の目的を達し得るとの見地から、前記会社への統合は不必要であり、また自家用発電施設についても当該産業の有した権益に不当の損害を与えるものとして、強い反対があつたのであります。しかるに諸般の情勢はそれをも押切つて統合を強行したのであります。しかし終戦後各種の国家管理または統制は逐次廃止されましたが、電力国家管理のみは取残され、電気事業再編成はいかにすべきかの審議が活発に行われたのであります。しかるにいまだ十分なる結論を得ざるうちに、ポツダム政令により、昭和二十五年十一月、電気事業再編成令が公布施行され、現在の九つの電力会社が誕生いたしましたことはわれわれの記憶に新たなところであります。  そもそも電力国家管理は、当時の政治情勢から、その実現を急ぐのあまり、公営事業及び自家用発電電力を強制統合した結果、旧所有者としましては、国家管理体制の解除の際は、必ずその復元措置が講ぜられるものと期待するのは、自然の道理でありまして、国会への請願及び陳情あるいは公益事業委員会の決定指令に対する不服の申立等、あらゆる方法によりその実現をはかつて参つたのでありますが、その実現を見ることなく、新しい九地区電力会社に再編成されたのであります。しかもその決定は国会による正常なる法律措置によらず、ポツダム政令の形式によつて実施せられましたことは、われわれ立法府に列するものとしましてはまことに遺憾とするところであつたのであります。今回かかるポツダム政令の整理を要する時期となり、また独立を迎えて、正しい世論に従う意味からも、かかる電気事業並びに設備を旧所有者に復元せしめる方途を講ずることは当然で、この際新立法をいたすべきであると信ずるのであります。  すなわち電気事業再編成の際当然考慮さるべきであつた復元の問題を取上げ、その誤謬を改めんとするのが本法案提出の趣旨であります。  本法案により強制的に出資または譲渡を命ぜられた地方公共団体及び自家用電力設備の旧所有者は、その申出により、その出資または譲渡にかかわる設備または事業の返還を請求し得るものとし、かかる設備または事業を現に所有している電力会社に、これに応じなければならないこと並びにその譲渡方法が規定されてあります。  しかしてその譲渡により、電力需給の不均衡、電気料金の高騰、並びに料金地域差等を極力生ぜしめないため、通商産業省内に電気事業復元審議会を設け、その調整をはからせるとともに、譲渡により公共の利益に重大支障を及ぼすと認められるものについては、その譲渡の変更またはとりやめをも命じ得ることが規定されておりますから、本法案の成立によりまして以上のごときことの発生杞憂にすぎないと存じます。従いまして、この法案の成立により、地方財政は確立され、自家用発電は開発促進され、ひいてはわが国産業の振興に寄与するものと信ずるものであります。  何とぞ慎重審議の上すみやかに御賛成あらんことを御願いいたします。

中村寅太改進党

○中村委員長代理 以上をもちまして提案理由の説明は終了いたしました。  この際福田委員より資料提出に関し発言を求められておりますのでこれを許します。福田一君

福田一自由党

○福田(一)委員 ただいま提案者からの御説明によりまして、本法案の意図しておるところは大体了解をいたしたのでありますが、御承知のようにこの法案の趣旨とするところは、所有権の侵害を是正すること、あるいは不当利得の返還というような根本的な見地に立つてやつておられるわけであると考えるのでありますが、その関係するところは非常に重大というか、広汎であります。さらにまた賛否の意見も相当相対立しておるやに見受けられるのでありますが、われわれといたしましてはいかように賛否の意見の対立がありましても、これを公正のところにおちつけて行く必要があると考えます。その公正な点を求めるという意味においては、十分なる研究とこの案の内容の十分なる検討が必要であると思われるのでありまして、ただいまここには旧公営電気事業の概要という資料が一部来ているだけでありまして、本法案についての資料が非常に不足をいたしていると私は考える。そこで自家発電関係の分は申すに及ばず、この法案を実施することによつて電力事業に与える影響、あるいはまた一般大衆に与える影響等を考慮してみなければならぬ。提案者の御説明で、その点は心配がないようなお話でありますが、しかし私はその点も一応十分検討した上で、案の検討を進めて行きたいと思いますので、これらの諸点に関して、ただちに委員長より関係者に対して、あるいは関係官庁に対して、資料の提出方につき十分なる御配慮を願いたい、かように考えるわけであります。

中村寅太改進党

○中村委員長代理 ただいまの福田委員よりの資料要求に関する御発言については、委員長において極力御趣旨に沿うようにとりはからいたいと思います。  なお山手委員より本案に関する審議の方針に関し発言を求められておりますので、この際これを許します。山手委員。

山手滿男改進党

○山手委員 ただいま自由党の福田委員から、きわめて慎重に扱うべしという建前で、資料を十分にそろえなければいかぬという御提案がありました。私は本法案が全国民生活に、全産業の消長に関係をするきわめて重大な御提案であることをいまさらのごとく考えまして、私はもつともだと思います。しかも会期がわずか数日しか残つておらない。先般来本法案はすでに提案をされておるとかおらないとか、きわめて不明朗なことがたくさんうわさに伝えられておつて、私は聞いておつたのでありますが、どうもすでに解散気構えにもなつており、会期が余すところ数日というときに突然こういう重大法案を出して来られたのでありますが、これは審議をして衆議院を通つて、参議院にまわつてうまく行くためには、少くとも二月くらいは十分審議をしなければいかぬ法律案でありまして、それをこの段階に来て突如提案理由の説明をされることは、私どもは不可解な感じを持つております。今福田委員の御要求もありましたが、十分な資料の提出をし、十分な研究をして、万遺漏のないような審議をすることをあらためて私は要望をしておきます。

中村寅太改進党

○中村委員長代理 山手委員の御発言しごくごもつともと思います。十分委員長において善処したいと思います。  本日はこの程度にいたし、次会は公報をもつてお知らせいたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時七分散会

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